JP5724428B2 - 排気循環装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排気循環装置に関するものであり、内燃機関の排気通路から吸気通路へ排気ガスを循環させる排気循環装置に関する。
従来、内燃機関の燃料消費率の低減を図るとともに、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)の低減を図る装置として、排気循環装置(EGR:Exhaust Gas Recirculation)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この排気循環装置は、内燃機関の排気通路から吸気通路へ排気ガスを循環させるEGRパイプと、EGRパイプ内を流通する排気ガスを冷却するEGRクーラと、EGRパイプ内の排気ガスの流通を停止する停止状態と、停止状態を解除する解除状態とを切り替えるEGRバルブと、EGRバルブを制御する制御装置とを備えている。
この排気循環装置においては、内燃機関の運転状態おけるアクセル開度信号および回転数信号に基づいて制御装置がEGRバルブのアクチュエータに開度指令信号を出しEGRバルブの開度を調整することにより、EGRパイプ内の排気ガスの流量を調整している。そして調整された排気ガスが、排気通路から吸気通路へ流入すると、気筒内の燃焼温度が低下し、排気ガス中に発生する窒素酸化物が低減されることになる。
また、吸入空気内に排気ガスが流入することにより、ポンピングロスの低減や耐ノック性の向上により、燃料消費率を低減するようにしている。このようにして、この排気循環装置においては、いわゆる低燃費化および低エミッション化を図るようにしている。
また、この排気循環装置においては、アクセル開度信号および回転数信号などの前提条件に基づいてEGRバルブの開度を調整し、EGRガスを所定量だけ流した際のEGRクーラの出口側EGRガス温度を検出している。そして、検出された出口側EGRガス温度と閾値温度とを比較している。この比較により、出口側EGRガス温度が閾値温度を超えるとともに、超えている状態が判定基準時間以上であると判定したときに、EGRクーラに効率低下や異常があると判断している。このようにして、EGRクーラの適正な稼働を確保し、低燃費化および低エミッション化を促進するようにしている。
特開2010−138788号公報
しかしながら、上述した従来の排気循環装置は、低燃費化および低エミッション化が図られるものの、内燃機関の運転状態が、冷間始動時などの内燃機関が低温状態にあるときは、次のような問題が発生する。
すなわち、内燃機関がこのような運転状態にあると、内燃機関の各部が適度な温度に早期に達するよう、いわゆる暖機運転が行われ、水温が所定の温度を超えるまではEGRバルブが全閉状態にされる。
EGRバルブが全閉状態になっても、排気ガスの圧力脈動によりEGRパイプ内に高温の排気ガスが流入してしまう。EGRパイプ内に流入した高温の排気ガスは、EGRパイプ内で冷却され、その温度を下げられるので、EGRパイプ内で凝縮される。すなわち、排気ガスが、EGRパイプ内で冷却されると、その排気ガス中の水蒸気は、温度と圧力によって決まる水蒸気の最大量である飽和水蒸気量を超えてしまい凝縮水となってしまう。
従来の排気循環装置においては、このような凝縮水の発生について考慮されていないので、このようにして発生した凝縮水は、EGRパイプ、EGRクーラおよびEGRバルブ内に侵入し、これらの構成要素を腐食させてしまう可能性があるという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、排気ガスを循環させる循環パイプ内の圧力脈動を低減することにより、循環パイプや排気ガスのクーラなどの構成要素内の凝縮水の発生量を低減することができる排気循環装置を提供することを課題とする。
本発明に係る排気循環装置は、上記目的を達成するため、(1)内燃機関から排気される排気ガスを前記内燃機関に循環させる排気循環装置において、前記排気ガスを流通させる排気通路と前記内燃機関内に吸入空気を流通させる吸気通路とを接続し前記排気ガスを前記吸気通路内に循環させる循環通路と、前記循環通路内を循環する前記排気ガスを冷却するクーラと、前記クーラより吸気通路側の前記循環通路に設けられ、前記循環を停止する停止状態と前記停止状態を解除する解除状態とを切り替えるバルブと、前記クーラと前記排気通路との間の前記循環通路に設けられ、前記循環通路内の前記排気ガスの圧力脈動を低減する圧力脈動低減部材と、を備え、前記圧力脈動低減部材は、径方向に貫通する貫通孔を有する内側ケースと、前記内側ケースを周方向に取り囲んでラビリンス通路を画成する外側ケースとを含むラビリンスであり、前記内側ケースは、上流側端部が前記循環通路の前記排気通路側に連通して下流側端部に閉塞端を有し、前記外側ケースは、上流側端部に閉塞端を有して下流側端部が前記循環通路の前記クーラ側に連通するよう構成されていることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る排気循環装置は、排気ガスを循環させる循環通路内の圧力脈動が低減され、循環通路やクーラなどの構成要素内の凝縮水の発生量が低減される。したがって、従来の排気循環装置において、生じていた凝縮水による循環パイプやクーラなどの構成要素が腐蝕してしまうという問題が解消される。
循環通路の入口部分に圧力脈動低減部材が設けられているので、この圧力脈動低減部材により上流側の循環通路内で生じている排気ガスの圧力脈動の伝達が低減される。
この圧力脈動低減部材より下流側で圧力脈動が低減されると、循環通路内に流入する排気ガスの質量流量が低減され、凝縮水の発生が抑制される。
特に、内燃機関が暖機運転中の低温状態にあるときは、バルブが閉じていても排気ガスの圧力脈動により循環通路内に排気ガスが流入し易くなっているので、凝縮水が多量に発生し前述の腐蝕の問題が起き易い。しかしながら、本発明に係る排気循環装置においては、圧力脈動低減部材により凝縮水の発生が抑制されるので、腐蝕の問題が解消される。
この圧力脈動低減部材は、極めて簡素化された構造となっており、この構造により圧力脈動が低減されるので、圧力脈動低減部材を何らかの方法で制御する必要がなく、制御装置が不要となる。したがって、加工コストや組立コストなどの製造コストが低減される。
この構成により、本発明に係る排気循環装置は、圧力脈動低減部材がラビリンス構造によって構成されていると、循環通路内で圧力脈動を生じている排気ガスは、ラビリンス構造の比較的細い整流通路内に流入することにより流通が比較的に均一化され、その急激な圧力の変化が緩和されることになる。そして、流通が均一化された後に、ラビリンス構造より下流側の循環通路内で排気ガスが合流することになる。このような圧力変化の緩和により、循環通路内で圧力脈動を起こしていた排気ガスは、その圧力脈動の伝達が抑制され、圧力脈動が低減された状態で下流側の循環通路内に流入することになる。すなわち、ラビリンス構造より下流側では、脈動による排気ガスの質量流量(Kg/s)が低下し、下流側の循環通路やクーラ内へ流入する排気ガスの量が低減され、凝縮水の発生が抑制されることになる。
上記(1)に記載の排気循環装置において、()前記圧力脈動低減部材が、前記排気ガスを流通させる流通通路を有し、前記流通通路の断面積が前記循環通路の断面積と略等しく形成されていることを特徴とする。
この構成により、本発明に係る排気循環装置においては、流通通路の断面積が循環通路の断面積と略等しく形成されているので、整流通路により排気ガスの流通に損失を抑制することができ、内燃機関の負担の増大を抑えることができる。
本発明によれば、排気ガスを循環させる循環パイプ内の圧力脈動を低減することにより、循環パイプや排気ガスのクーラなどの構成要素内の凝縮水の発生量を低減することができる。
本発明の第1実施形態に係るエンジンを示す概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る排気循環装置の整流器の断面図である。 図2のA−A断面を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るエンジンの概略構成図および排気循環装置の整流器の断面図であり、排気ガスの流通状態を示す。 従来の排気循環装置のクーラ入口部における排気ガスの脈動状態を時間と圧力との関係で示すグラフである。 従来の排気循環装置のクーラ入口部における排気ガスの脈動状態を時間と質量流量との関係で示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る排気循環装置および従来の排気循環装置の各クーラ入口部における排気ガスの脈動状態をエンジン回転数と圧力振幅との関係で示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係るエンジンを示す概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係る排気循環装置のラビリンスの断面図である。 図9のB−B断面を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るエンジンの概略構成図であり、排気ガスの流通状態を示す。 本発明の第2実施形態に係る排気循環装置のラビリンスの断面図であり、(a)および(b)ラビリンス内の排気ガスの流通状態を示す。 本発明の第1実施形態に係る排気循環装置の他の異なる構造を有する整流器の断面図である。 本発明の第1実施形態に係る排気循環装置の他の異なる構造を有する整流器の断面図である。 本発明の第1実施形態に係る排気循環装置の他の異なる構造を有する整流器の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る排気循環装置の他の異なる構造を有するラビリンスの断面図である。
以下、本発明の第1実施形態および第2実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、第1実施形態および第2実施形態は、本発明に係る排気循環装置を内燃機関としてのエンジン10およびエンジン110でそれぞれ実施するための形態であり、以下、順に説明する。
(第1実施形態)
まず、構成について説明する。
図1に示すように、エンジン10は、エンジン本体11と、吸気装置12と、排気装置13と、排気循環装置14と、排気浄化装置15と、冷却装置16と、電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)17とを含んで構成されている。
エンジン本体11は、直列4気筒のガソリンエンジンなどの公知のエンジンで構成されており、シリンダヘッド21と、図示しないシリンダブロック、ピストン、クランクシャフト、カムシャフトなどの構成要素とを含んで構成されている。なお、エンジン本体11は、エンジンに制限はなく、直列4気筒のガソリンエンジン以外のエンジンであってもよい。例えば、多気筒のディーゼルエンジンであってもよい。
シリンダヘッド21には、燃焼室♯1、♯2、♯3,♯4が設けられており、各燃焼室内に露出する点火プラグp1、p2、p3,p4が設けられている。このエンジン本体11においては、各燃焼室で吸気行程、圧縮行程、爆発行程、排気行程が順に行われ、吸気装置12から吸入された混合気が各燃焼室で燃焼し、各燃焼室から排気装置13に排気ガスが排気されるようになっている。このエンジン本体11は、ピストンの往復運動がクランクシャフトの回転運動に変換されるいわゆる4ストロークエンジンで構成されている。
吸気装置12は、吸気パイプ31と、本発明の吸気パイプの一部を構成するインテークマニホールド32と、スロットルバルブ33と、図示しないエアクリーナとを含んで構成されている。
吸気パイプ31は、吸気通路31aを有しており、エアクリーナで浄化された吸気をインテークマニホールド32内に流通させるようになっている。
インテークマニホールド32は、吸気パイプ31と連結された吸気枝管32a、32b、32c、32dを有しており、吸気枝管32a、32b、32c、32dは、吸気通路31aと連通する吸気通路32eをそれぞれ有している。吸気通路31a内を流通する吸気は、各吸気枝管の吸気通路32eからシリンダブロック内の各吸気ポートを経由して燃焼室♯1、♯2、♯3,♯4の各内部に流入するようになっている。
スロットルバルブ33は、吸気パイプ31に設けられており、例えば、電子制御装置17に制御されるモータで駆動する1弁式電子制御スロットルボデーなどの弁体を備えたバルブにより構成されている。このスロットルバルブ33の弁体の開度が制御され、吸気通路31a内を流通する吸気の流量が調整されるようになっている。
排気装置13は、本発明の排気パイプの一部を構成するエキゾーストマニホールド41と、排気パイプ42とを含んで構成されている。エキゾーストマニホールド41は、シリンダブロック内の各排気ポートと連通する排気通路41eが形成された排気枝管41a、41b、41c、41dを有している。燃焼室♯1、♯2、♯3,♯4からそれぞれ排気された排気ガスは、各排気ポートを通って排気通路41eに流入するようになっている。
排気パイプ42は、排気通路42aを有しており、排気枝管41a、41b、41c、41dの排気通路41eから排気ガスが排気通路42a内に流入するようになっている。
排気循環装置14は、循環パイプ51と、クーラ52と、バルブ53と、圧力脈動低減部材としての整流器54とを含んで構成されている。
循環パイプ51は、排気パイプ42と整流器54とを連結する上流側循環パイプ51aと、整流器54とクーラ52とを連結する中間循環パイプ51bと、バルブ53とインテークマニホールド32とを連結する下流側循環パイプ51cを有している。
上流側循環パイプ51a、中間循環パイプ51bおよび下流側循環パイプ51cはそれぞれ循環通路51eを有しており、排気パイプ42の排気通路42aから流入する排気ガスを吸気パイプ31の吸気通路31a内に流入させるようになっている。
したがって、循環パイプ51は、排気パイプ42と本発明の吸気パイプとしてのインテークマニホールド32とを接続している。そして、循環通路51eはクーラ52およびバルブ53の内部にもその一部が形成されており、排気通路42aと吸気通路32eとを連通している。この循環パイプ51は、単一のパイプで形成された単一構造であってもよく、複数のパイプで形成された連結構造であってもよい。
クーラ52は、ケース部61と、排気ガス流通部62と、排気ガス冷却部63とを含んで構成されている。
ケース部61は、本体61aと、フランジ61b、61cと、冷却水インレット61dと、冷却水アウトレット61eとを有している。
本体61aには、排気ガス流通部62および排気ガス冷却部63が収容されている。
フランジ61bは、中間循環パイプ51bに連結され、フランジ61cは、バルブ53
に連結されている。なお、クーラ部61とバルブ53とは、別の中間パイプを介して連結されていてもよい。
排気ガス流通部62は、中間循環パイプ51bの循環通路51eから流入する排気ガスを流通させる複数の流通パイプ62aを有している。この流通パイプ62aを囲んで設けられている排気ガス冷却部63内を流通する冷却水と排気ガスとの間の熱交換により排気ガスが冷却されるようになっている。冷却された排気ガスはバルブ53内に流入するようになっている。この流通パイプ62aは、その内部に排気ガスを流通させる循環通路51eの一部を画成している。
排気ガス冷却部63には、冷却水インレット61dから流入する冷却水が流通するようになっており、排気ガスを冷却した冷却水は、冷却水アウトレット61eから流出するようになっている。
バルブ53は、本体71と、リニアソレノイド72と、弁体73とを含んで構成されている。このバルブ53は、循環パイプ51の循環通路51e内の排気ガスの循環を停止する停止状態とこの停止状態を解除する解除状態とを切り替えるようになっている。
本体71は、バルブシート71aと、フランジ71bと、排気ガスを流通させる排気通路71cとを有している。バルブシート71aは、排気通路71cの上流側に形成されており、弁体73が着座するよう円錐台形状に形成されている。この排気通路71cは、排気ガスを循環させる本発明の循環通路の一部を構成している。
フランジ71bは、本体71の上流側に設けられており、フランジ61cと連結するようになっている。
リニアソレノイド72は、通電されて電磁力を発生する図示しないコイルを有しており、付勢力を有して設けられた図示しないスプリングとコイルの電磁力との協働により本体71がその軸方向に往復運動するようになっている。
弁体73は、バルブシート71aに着座する傘72aと、一端がこの傘72aと一体的に形成され、他端がリニアソレノイド72に挿通された状態で配設されたシャフト72bとを有している。
図2、図3に示すように、整流器54は、ケース部81と、格子部82と、ケース部81および格子部82により画成された整流通路83とを含むいわゆる整流構造で構成されている。
ケース部81は、所定の肉厚を有する円筒で形成されており、一端で上流側循環パイプ51aに溶接などの接合手段で接合され、他端で中間循環パイプ51bに溶接などの接合手段で接合されている。ケース部81の内部には、格子部82が収容されている。
格子部82は、縦壁82aと、この縦壁82aに直交する横壁82bとを有しており、この縦壁82aおよび横壁82bとにより、断面が方形の複数の整流通路83が画成されている。また、縦壁82aおよび横壁82bとケース部81の内壁81aとにより複数の整流通路83が画成されている。
この整流通路83は、上流側循環パイプ51aおよび中間循環パイプ51bの循環通路51eと連通しており、上流側循環パイプ51aの循環通路51eから流入する排気ガスを整流して中間循環パイプ51bの循環通路51eに流出させるようになっている。
上流側循環パイプ51aの循環通路51eの断面積をSとし、各整流通路83の断面積を合計した整流通路83の総断面積をSとすると、S=S、になるよう各通路が形成されており、整流通路83により排気ガスの流通に損失が生じないようになっている。
したがって、この整流器54によりエンジン本体11に背圧による影響が起きないよう配慮されている。
排気ガスは、この整流通路83により整流され、上流側循環パイプ51aの循環通路51e内で生ずる圧力脈動が低減されるようになっている。
なお、この整流器54のケース部81を接合手段以外の異なる構造で上流側循環パイプ51aおよび中間循環パイプ51bに設けるようにしてもよい。例えば、ケース部81の両端部にフランジを設けるとともに、上流側循環パイプ51aおよび中間循環パイプ51bに、このフランジに対向するフランジをそれぞれ設け、ボルトなどの締結手段により、ケース部81を上流側循環パイプ51aおよび中間循環パイプ51bに設けるようにしてもよい。また、ケース部81の両端部と上流側循環パイプ51aおよび中間循環パイプ51bをそれぞれオーバーラップさせて、バンドなどの固定手段によりケース部81を上流側循環パイプ51aおよび中間循環パイプ51bに設けるようにしてもよい。
排気浄化装置15は、図1に示すように、ケース部85と、触媒コンバータ部86とを含む公知のもので構成されている。ケース部85は、触媒コンバータ部86を収容する本体85aと、フランジ85b、85cとを有している。本体85aには触媒コンバータ部86が収容されており、上流側の排気パイプ42から流入する排気ガスは触媒コンバータ部86を通って下流側の排気パイプ42に流出するようになっている。
なお、循環パイプ51は、排気浄化装置15の上流側の排気パイプ42ないし下流側の排気パイプ42のいずれに連結されていても構わない。
フランジ85bは、上流側に位置する排気パイプ42と連結され、フランジ85cは、下流側に位置する排気パイプ42と連結されている。
触媒コンバータ部86は、排気ガス中に含まれる炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)などの有害物質を削減する触媒物質を有している。この触媒物質は、例えば、白金やロジウムなどの化学反応を促進させる物質からなる。
冷却装置16は、本体91と、インレット92と、アウトレット93とを含んで構成されており、例えば、エンジン本体11を冷却するラジエータなどの公知の熱交換器からなる。なお、この熱交換器は、エンジン本体11を経由せず、クーラ52のみを冷却するものであってもよい。
この冷却装置16においては、アウトレット93から排出される冷却水は、エンジン本体11のウォータジャケットを経由して、冷却水インレット61dからクーラ52に流入するようになっている。クーラ52内で熱交換され冷却水アウトレット61eから流出された冷却水は、インレット92から本体91に流入し本体81内で熱交換された後、アウトレット93から排出され、このルートを循環するようになっている。
電子制御装置17は、CPU(Central Processing Unit)と、処理プログラムなどを記憶するROM(Read Only Memory)と、一時的にデータを記憶するRAM(Random Access Memory)と、電気的に書換え可能なEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)と、A/D変換器やバッファなどを含む入力インターフェース回路、バルブ53やスロットルバルブ33を開閉制御する駆動回路などを含む出力インターフェース回路クランクとを含んで構成されている。
また、電子制御装置17は、直接質量流量(Kg/s)を計測することにより吸入空気量を計測するエアフロメータ17aやエンジン本体11のエンジン回転数Ne(rpm)を検出するクランクポジションセンサなどのセンサ類を有している。
次に、本発明の第1実施形態に係るエンジン10の動作について簡単に説明する。
図4の矢印で示すように、エンジン10が始動されると、エアクリーナを経由して浄化された吸気は、吸気通路31aを通るとともに、噴射される燃料と混合されて混合気となり、吸気通路32eから、燃焼室#1、#2、#3、#4に、その吸気行程に応じてそれぞれ流入する。
燃焼室#1、#2、#3、#4のそれぞれの排気行程で排気された排気ガスは、排気通路41e、42aを通って、排気浄化装置15に流入する。排気浄化装置15の触媒コンバータ部86で浄化された排気ガスは、図示しないマフラで消音された後に大気に放出される。
エンジン10が始動された直後は、エンジン本体11が低温状態となっており、エンジン本体11を速やかに昇温させて早期に効率的にエンジンを稼働させるいわゆる暖機運転が行われる。この暖機運転中においては、冷却水の温度が所定の温度を超えるまで、排気循環装置14のバルブ53は閉塞状態になり、排気ガスは吸気通路32eに流入することが停止されている。
この場合、バルブ53は閉塞状態になっているので、排気ガスは、一見、排気循環装置14の循環パイプ51内には、流入しないようにも思われる。しかしながら、従来の排気循環装置の場合、以下のように排気ガスは循環パイプ内に流入してしまう。この点、後述するように、第1実施形態の排気循環装置14には、整流器54が設けられているので、従来の排気循環装置の循環パイプ内で生じていた、比較的高い排気ガスの圧力脈動は、この整流器54により、上流側循環パイプ51a内で低減されることになる。その結果、循環パイプ内に流入する排気ガスの質量流量が低減されることになる。
すなわち、エンジン本体の各燃焼室から排気され、排気通路を流通する排気ガスの圧力は変化している。この排気ガスの圧力は、エンジンによってもその値が異なるが、例えば、図5に示すように、従来の排気循環装置の場合、圧力脈動低減部材を備えていないので、従来の循環パイプ内では、比較的に高い−10kPaないし35kPaの範囲で圧力脈動を起こしている。
この圧力脈動により、従来の排気循環装置の場合、バルブは閉塞状態であっても、排気通路を流通する排気ガスの一部が高まった圧力により、循環パイプ内に流入し、図6に示すように、クーラの入口部分で0.03Kg/sないし0.04Kg/s程度の質量流量の排気ガスの流通が生じ、クーラ内を流通してバルブまで到達することになってしまっていた。
このように、従来の排気循環装置の場合、エンジン本体が低温状態のとき、高温の排気ガスが循環パイプ内やクーラ内に流入すると、循環パイプ内でその温度を下げられ循環パイプ内やクーラ内で凝縮される。
すなわち、循環パイプ内の排気ガス中の水蒸気は、温度(℃)と圧力(kPa)によって決まる水蒸気の最大量である飽和水蒸気量を超えて凝縮水となる。
この凝縮水中には、排気ガス由来の窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)のような腐食性を有する物質が含まれており、この物質により循環パイプやクーラが腐食されてしまうおそれがある。したがって、従来の排気循環装置の場合、このような凝縮水の発生を抑制することが必要となる。
第1実施形態の排気循環装置14には、整流器54が設けられているので、前述した従来の排気循環装置の循環パイプ内で生じていた、比較的高い排気ガスの圧力脈動が、この整流器54により、上流側循環パイプ51a内で低減されることになる。
圧力脈動が低減されると、循環パイプ51内に流入する排気ガスの質量流量が低減され、凝縮水の発生が抑制される。
具体的には、上流側循環パイプ51a内で圧力脈動を生じている排気ガスは、整流器54の比較的細い複数の整流通路83内に分流することにより流通が比較的に均一化され、その急激な圧力の変化が緩和されることになる。そして、流通が均一化された後に、中間循環パイプ51b内で排気ガスが合流することになる。このような圧力変化の緩和により、上流側循環パイプ51a内で圧力脈動を起こしていた排気ガスは、その圧力脈動の伝達が抑制され、圧力脈動が低減された状態で中間循環パイプ51b内に流入することになる。すなわち、整流器54より下流側では、排気ガスの質量流量(Kg/s)が低下し、中間循環パイプ51bやクーラ52内へ流入する排気ガスの量が低減され、凝縮水の発生が抑制されることになる。
エンジン10の暖機運転が終了し、効率的な運転状態になると電子制御装置17の指令によりバルブ53が開状態となり、排気通路42a内の一部の排気ガスが、循環パイプ51内に流入し、クーラ52内を流通し熱交換によりその温度が低下しバルブ53を通って吸気通路32e内に流入する。このクーラ52は、エンジン10の暖機運転が終了すると、冷却装置16のラジエータを経由して適温となった冷却水が冷却水インレット61dから流入し冷却水アウトレット61eから流出し、内部で熱交換が行われ、排気ガスが冷却される。
このエンジン10においては、混合気内に排気ガスが流入することにより、ポンピングロスの低減および耐ノック性の向上により、燃料消費率が低減されるとともに、排気ガスの混合気内への流入により燃焼温度が低下し窒素酸化物(NOx)の発生が抑制され低エミッション化が図られる。
バルブ53が開状態となっているときは、エンジン10は適温となり、排気ガスが循環パイプ51内に流入しても、凝縮水の発生は著しく減少するとともに、循環パイプ51内やクーラ52内を流通しているので、凝縮水によって循環パイプ51内やクーラ52内が腐蝕することが解消される。
第1実施形態に係る排気循環装置14は、上記のように構成されているので、以下の効果が得られる。
すなわち、第1実施形態に係る排気循環装置14は、エンジン本体11の排気ガスを流通させる排気パイプ42の排気通路42aとエンジン本体11内に吸入空気を流通させる吸気パイプとしてのインテークマニホールド32の吸気通路32eとを接続し排気ガスをインテークマニホールド32内に循環させる循環通路51eを形成する循環パイプ51を備えている。排気循環装置14は、さらに、循環通路51e内を循環する排気ガスを冷却するクーラ52と、クーラ52と下流側循環パイプ51cとの間に設けられ、循環を停止する停止状態と停止状態を解除する解除状態とを切り替えるバルブ53を備えており、上流側循環パイプ51aに、排気ガスの圧力脈動を低減するよう設けられた整流器54を有する構成となっている。
その結果、第1実施形態に係る排気循環装置14は、排気ガスを循環させる循環通路51e内の圧力脈動が低減され、循環通路51eやクーラ52などの構成要素内の凝縮水の発生量が低減されるという効果が得られる。したがって、従来の排気循環装置において、生じていた凝縮水による循環パイプやクーラなどの構成要素が腐蝕してしまうという問題が、第1実施形態に係る排気循環装置14において解消されるという効果が得られる。
第1実施形態の排気循環装置14においては、循環通路51eの入口部分に整流器54が設けられているので、この整流器54により上流側循環パイプ51aの循環通路51e内で生じている排気ガスの圧力脈動の伝達が低減されるという効果が得られる。
図7に示すように、従来の排気循環装置においては、エンジン回転数Ne(rpm)が2000rpmないし3600rpmの比較的低回転で、クーラの入口部分の排気ガスの圧力振幅(kPa)が、14kPaないし22kPaの比較的高い圧力で大きな幅を有していた。しかしながら、第1実施形態の排気循環装置14においては、同様の圧力振幅が、10kPaないし13kPaの比較的低い圧力で小さな幅になっており、圧力脈動が低減されていることが確認された。入口部分の排気ガスの圧力振幅は、その入口部分に設けた圧力センサにより検出することができ、エンジン回転数Neはクランクポジションセンサで検出することができる。
整流器54より下流側で圧力脈動が低減されると、循環パイプ51の循環通路51e内に流入する排気ガスの質量流量が低減され、凝縮水の発生が抑制されるという効果が得られる。
この凝縮水は、クーラの入口部分に設けたガラス窓を通して循環パイプ51の循環通路51e内に生じている凝縮水の発生状況を目視で確認することができ、第1実施形態の排気循環装置14においては、従来の排気循環装置と比較して凝縮水が少なくなっていることが確認された。
特に、エンジン10が暖機運転中の低温状態にあるときは、バルブ53が閉じていても排気ガスの圧力脈動により循環パイプ51の循環通路51e内に排気ガスが流入し易くなっているので、凝縮水が多量に発生し前述の腐蝕の問題が起き易い。しかしながら、第1実施形態の排気循環装置14においては、整流器54により凝縮水の発生が抑制されるので、腐蝕の問題が解消されるという効果が得られる。
また、上流側循環パイプ51aの循環通路51eの断面積をSと、各整流通路83の断面積を合計した整流通路83の総断面積Sが、S=S、になるよう各通路が形成されているので、整流通路83により排気ガスの流通に損失が増大しにくいという効果が得られる。
この整流器54は、ケース部81と格子部82とにより構成されており、極めて簡素化された構造となっている。また、この構造により圧力脈動が低減されるので、整流器54を何らかの方法で制御する必要がなく、制御装置が不要となるという効果が得られる。
その結果、加工コストや組立コストなどの製造コストが低減されるという効果が得られる。
(第2実施形態)
なお、第2実施形態に係る排気循環装置114においては、第1実施形態に係る排気循環装置14に形成された整流器54が異なっているが、他の構成要素は第1実施形態に係る排気循環装置14と同様に構成されている。したがって、同一の構成については、図1に示した第1実施形態に係る排気循環装置14と同一の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。
図8に示すように、エンジン110は、エンジン本体11と、吸気装置12と、排気装置13と、排気循環装置114と、排気浄化装置15と、冷却装置16と、電子制御装置17とを含んで構成されている。
排気循環装置114は、循環パイプ151と、クーラ52と、バルブ53と、圧力脈動低減部材としてのラビリンス154とを含んで構成されている。
循環パイプ151は、第1実施形態と同様に、排気パイプ42とラビリンス154とを連結する上流側循環パイプ151aと、ラビリンス154とクーラ52とを連結する中間循環パイプ151bと、バルブ53と吸気パイプ31とを連結する下流側循環パイプ151cを有している。
上流側循環パイプ151a、中間循環パイプ151bおよび下流側循環パイプ151cはそれぞれ循環通路151eを有しており、排気パイプ42の排気通路42aから流入する排気ガスを吸気パイプ31の吸気通路31a内に流入させるようになっている。
図9、図10に示すように、ラビリンス154は、内側ケース部181と、外側ケース部182および内側ケース部181と外側ケース部182とにより画成されたラビリンス通路183とを含むいわゆるラビリンス構造で構成されている。
内側ケース部181は、所定の肉厚を有する円筒形状で、上流側循環パイプ151aの下流端部分に上流側循環パイプ151aと一体的に形成されている。
この内側ケース部181は、下流に閉止端181aを有しており、これにより上流側循環パイプ151aの循環通路151eが閉塞されている。
また、内側ケース部181は、その径方向の周囲を貫通する12個の貫通孔で形成されたラビリンス通路183を構成するラビリンス通路181bを有している。
外側ケース部182は、所定の肉厚を有し内側ケース部181よりも大きい径を有する円筒形状で、中間循環パイプ151bの上流端部分に中間循環パイプ151bと一体的に形成されている。この外側ケース部182は、上流に閉止端182aを有しており、これにより中間循環パイプ151bの循環通路151eが上流側で閉塞されている。
この外側ケース部182の内壁と内側ケース部181の外壁との間の環状の隙間によりラビリンス通路183を構成するラビリンス通路182bが画成されている。
このラビリンス通路181bおよびラビリンス通路182bで構成されるラビリンス通路183により、上流側循環パイプ151aから中間循環パイプ151bへの排気ガスの流通が抑制されるようになっている。
上流側循環パイプ151aの循環通路151eの断面積をSとし、内側ケース部181の12個の貫通孔で形成されたラビリンス通路181bの総断面積をSとし、環状の隙間からなるラビリンス通路182bの断面積をSとすると、S=S=S、になるよう各通路が形成されており、ラビリンス通路181bおよびラビリンス通路182bにより排気ガスの流通に損失が生じないようになっている。
したがって、このラビリンス154によりエンジン本体11に背圧による影響が起きないよう配慮されている。
排気ガスは、このラビリンス154により整流され、上流側循環パイプ151aの循環通路151e内で生ずる圧力脈動が低減されるようになっている。
次に、本発明の第2実施形態に係るエンジン110の動作について簡単に説明する。
図11の矢印で示すように、エンジン110が始動されると、第1実施形態と同様に、エアクリーナを経由して浄化された吸気は、吸気通路31aを通るとともに、噴射される燃料と混合されて混合気となり、吸気通路32eから、燃焼室#1、#2、#3、#4に、その吸気行程に応じてそれぞれ流入する。
第1実施形態と同様に、燃焼室#1、#2、#3、#4のそれぞれの排気行程で排気された排気ガスは、排気通路41e、42aを通って、排気浄化装置15に流入する。排気浄化装置15の触媒コンバータ部86で浄化された排気ガスは、図示しないマフラで消音された後に大気に放出される。
エンジン110が始動された直後は、第1実施形態と同様に、エンジン本体11の暖機運転が行われ、排気循環装置114のバルブ53は閉塞状態になり、排気ガスは吸気通路32eに流入することが停止されている。しかしながら、第1実施形態と同様に、排気ガスの圧力脈動により、排気通路42aを流通する排気ガスの一部が、循環パイプ151内に流入してしまう。排気ガスから凝縮水が発生する。
この第2実施形態の排気循環装置114には、ラビリンス154が設けられているので、図12(a)、(b)の矢印で示すように、排気ガスはラビリンス通路181bおよびラビリンス通路182bで構成されるラビリンス通路183を通って流通する。このラビリンス154のラビリンス通路183を流通することにより、上流側循環パイプ151aの循環通路151e内で生ずる排気ガスの圧力脈動が低減される。
圧力脈動が低減されると、第1実施形態と同様に、循環パイプ151内に流入する排気ガスの質量流量が低減され、凝縮水の発生が抑制される。
エンジン110の暖機運転が終了し、効率的な運転状態になると電子制御装置17の指令によりバルブ53が開状態となり、排気通路42a内の一部の排気ガスが、循環パイプ151内に流入し、クーラ52内を流通し熱交換によりその温度が低下しバルブ53を通って吸気通路32e内に流入する。このクーラ52は、エンジン110の暖機運転が終了すると、冷却装置16のラジエータを経由して適温となった冷却水が冷却水インレット61dから流入し冷却水アウトレット61eから流出し、内部で熱交換が行われ、排気ガスが冷却される。
このエンジン110においては、第1実施形態と同様に、混合気内に排気ガスが流入することにより、ポンピングロスの低減および耐ノック性の向上により、燃料消費率が低減されるとともに、排気ガスの混合気内への流入により燃焼温度が低下し窒素酸化物(NOx)の発生が抑制され低エミッション化が図られる。
バルブ53が開状態となっているときは、エンジン110は適温となり、排気ガスが循環パイプ151内に流入しても、凝縮水の発生は著しく減少するとともに、循環パイプ151内やクーラ52内を流通しているので、凝縮水によって循環パイプ151内やクーラ52内が腐蝕することが解消される。
第2実施形態に係る排気循環装置114は、上記のように構成されているので、以下の効果が得られる。
すなわち、第2実施形態に係る排気循環装置114は、エンジン本体11の排気ガスを流通させる排気パイプ42の排気通路42aとエンジン本体11内に吸入空気を流通させる吸気パイプとしてのインテークマニホールド32の吸気通路32eとを接続し排気ガスをインテークマニホールド32内に循環させる循環通路151eを形成する循環パイプ151を備えている。排気循環装置114は、さらに、循環通路151e内を循環する排気ガスを冷却するクーラ52と、クーラ52と下流側循環パイプ151cとの間に設けられ、バルブ53を備えており、上流側循環パイプ151aに、循環パイプ151内の排気ガスの圧力脈動を低減するよう設けられたラビリンス154を有する構成となっている。
その結果、第2実施形態に係る排気循環装置114は、排気ガスを循環させる循環通路151e内の圧力脈動が低減され、循環パイプ151やクーラ52などの構成要素内の凝縮水の発生量が低減されるという効果が得られる。したがって、従来の排気循環装置において、生じていた凝縮水による循環パイプやクーラなどの構成要素が腐蝕してしまうという問題が、第2実施形態に係る排気循環装置114においても解消されるという効果が得られる。
第2実施形態の排気循環装置114においては、循環パイプ151の入口部分にラビリンス154が設けられているので、第1実施形態と同様に、このラビリンス154により上流側循環パイプ151a内で生じている排気ガスの圧力脈動の伝達が低減されるという効果が得られる。
ラビリンス154より下流側で圧力脈動が低減されると、循環パイプ151内に流入する排気ガスの質量流量が低減され、凝縮水の発生が抑制されるという効果が得られる。
この凝縮水は、第1実施形態と同様に、クーラの入口部分に設けたガラス窓を通して循環パイプ151内に生じている凝縮水の発生状況を目視で確認することができ、第1実施形態の排気循環装置114においても、従来の排気循環装置と比較して凝縮水が少なくなっていることが確認された。
特に、エンジン110が暖機運転中の低温状態にあるときは、バルブ53が閉じていても排気ガスの圧力脈動により循環パイプ151内に排気ガスが流入し易くなっているので、凝縮水が多量に発生し前述の腐蝕の問題が起き易い。しかしながら、第2実施形態の排気循環装置14においても、ラビリンス154により凝縮水の発生が抑制されるので、腐蝕の問題が解消されるという効果が得られる。
このラビリンス154は、内側ケース部181と外側ケース部182とにより構成されており、極めて簡素化された構造となっている。また、この構造により圧力脈動が低減されるので、ラビリンス154を何らかの方法で制御する必要がなく、制御装置が不要となるという効果が得られる。
その結果、加工コストや組立コストなどの製造コストが低減されるという効果が得られる。
第1実施形態では、圧力脈動低減部材として整流器54で実施し、第2実施形態では、圧力脈動低減部材としてラビリンス154で実施した場合について説明した。
しかしながら、本発明の圧力脈動低減部材は、整流器54およびラビリンス154以外の他の構造で構成するようにしてもよい。
例えば、循環パイプの排気パイプとクーラとの間に、循環パイプ内を流通する排気ガスの循環通路の断面積を部分的に小さく形成した、いわゆる絞り構造で構成するようにしてもよい。この場合においても第1実施形態および第2実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、簡単な構造で、循環パイプ内の排気ガスの圧力脈動が低減され、循環パイプやクーラなどの構成要素内の凝縮水の発生量が低減されるという効果が得られる。したがって、従来の排気循環装置において、生じていた凝縮水による循環パイプやクーラなどの構成要素が腐蝕してしまうという問題が解消されるという効果が得られる。
第1実施形態では、圧力脈動低減部材として断面が方形の整流通路83を有する整流器54で実施した場合について説明した。
しかしながら、本発明の圧力脈動低減部材は、整流器54以外の他の整流構造で構成するようにしてもよい。
例えば、図13に示すように、整流器54と同様の構造で、断面が六角形の整流通路83Aを有する整流器54Aで構成するようにしてもよい。
また、図14に示すように、整流器54と同様の構造で、断面が波形の板を丸めて形成される整流通路83Bを有する整流器54Bで構成するようにしてもよい。
また、図15に示すように、整流器54と同様の構造で、断面が三角形の整流通路83Cを有する整流器54Cで構成するようにしてもよい。
これらの整流器54A、54B、54Cにおいても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、第2実施形態では、圧力脈動低減部材として、内側ケース部181が、12個の貫通孔で形成されたラビリンス通路183を有するラビリンス154で実施した場合について説明した。
しかしながら、本発明の圧力脈動低減部材は、ラビリンス154以外の他のラビリンス構造で構成するようにしてもよい。
例えば、図16に示すように、ラビリンス154と同様の構造で、64個の貫通孔で形成されたラビリンス通路183Aを有するラビリンス154Aで構成するようにしてもよい。
以上のように、本発明に係る排気循環装置は、排気ガスを循環させる循環パイプ内の圧力脈動を低減することにより、循環パイプや排気ガスのクーラなどの構成要素内の凝縮水の発生量を低減することができるという効果を奏するものであり、排気循環装置に有用である。
10、110 エンジン(内燃機関)
11 エンジン本体(内燃機関)
12 吸気装置
13 排気装置
14、114 排気循環装置
15 排気浄化装置
16 冷却装置
17 電子制御装置(ECU)
31 吸気パイプ
31a、32e 吸気通路
32 インテークマニホールド(吸気パイプ)
41 エキゾーストマニホールド
41e、42a 排気通路
42 排気パイプ
51、151 循環パイプ
51a、151a 上流側循環パイプ(循環パイプ)
51b、151b 中間循環パイプ(循環パイプ)
51c、151c 下流側循環パイプ(循環パイプ)
51e、151e 循環通路
52 クーラ
53 バルブ
54、54A、54B、54C 整流器(圧力脈動低減部材、整流構造)
83 整流通路(流通通路)
154、154A ラビリンス(圧力脈動低減部材、ラビリンス構造)
181b、182b、183 ラビリンス通路(流通通路)
、S、S、S、S 断面積

Claims (2)

  1. 内燃機関から排気される排気ガスを前記内燃機関に循環させる排気循環装置において、
    前記排気ガスを流通させる排気通路と前記内燃機関内に吸入空気を流通させる吸気通路とを接続し前記排気ガスを前記吸気通路内に循環させる循環通路と、
    前記循環通路内を循環する前記排気ガスを冷却するクーラと、
    前記クーラより吸気通路側の前記循環通路に設けられ、前記循環を停止する停止状態と前記停止状態を解除する解除状態とを切り替えるバルブと、
    前記クーラと前記排気通路との間の前記循環通路に設けられ、前記循環通路内の前記排気ガスの圧力脈動を低減する圧力脈動低減部材と、を備え、
    前記圧力脈動低減部材は、径方向に貫通する貫通孔を有する内側ケースと、前記内側ケースを周方向に取り囲んでラビリンス通路を画成する外側ケースとを含むラビリンスであり、
    前記内側ケースは、上流側端部が前記循環通路の前記排気通路側に連通して下流側端部に閉塞端を有し、前記外側ケースは、上流側端部に閉塞端を有して下流側端部が前記循環通路の前記クーラ側に連通するよう構成されていることを特徴とする排気循環装置。
  2. 前記循環通路の断面積と、前記貫通孔の総断面積と、前記ラビリンス通路の断面積とが略等しく形成されていることを特徴とする請求項1に記載の排気循環装置。
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