JP5724258B2 - ガスタービンエンジン - Google Patents
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Description
ここで、静翼を通過する空気の流速が速くなるに連れて、静翼間における圧力損失が増大する。そして、静翼を通過する空気の流速が非常に速い(例えば、マッハ1を超える)場合には、空気の流れが詰まり、いわゆるチョークが発生することとなる。
最も上流側の静翼である最上流静翼同士の間のスロート部は、上流側との流路面積差が最も大きく、空気が最も急加速する領域である。本発明によれば、当該スロート部よりも上流側において空気の一部が抽気されるため、スロート部における流量を減少し、これによって最上流静翼を通過する空気の流速を低減することができる。
このため、本発明によれば、スロート部における圧力損失を低下し、チョーク余裕(チョークが発生するまでの余裕)を確保することができ、圧縮機における圧力損失を低減すると共にチョークの発生を抑制することが可能となる。
図1は、本実施形態のジェットエンジンS1の概略構成を模式的に示す断面図である。この図に示すように、本実施形態のジェットエンジンS1は、アウターカウル1と、インナーカウル2と、ファン3と、低圧圧縮機4と、高圧圧縮機5と、燃焼器6と、高圧タービン7と、低圧タービン8と、シャフト9と、主ノズル10と、マイクロジェットノズル11と、抽気部12とを備えている。
そして、アウターカウル1は、図1に示すように、その内部にインナーカウル2の上流側及びファン3を収容している。
このインナーカウル2は、ジェットエンジンS1の主要部である低圧圧縮機4と、高圧圧縮機5と、燃焼器6と、高圧タービン7と、低圧タービン8と、シャフト9と、主ノズル10等を内部に収容している。
また、図1に示すように、アウターカウル1とインナーカウル2とは、空気の流れ方向から見て同心円状に配置されており、隙間を空けて配置されている。そして、アウターカウル1とインナーカウル2との隙間は、アウターカウル1内に取込まれた空気のうち、コア流路13に流れこまない残部を外部に排出するバイパス流路14とされている。
また、アウターカウル1及びインナーカウル2は、不図示のパイロンにより航空機の機体に取り付けられている。
なお、後に詳説するシャフト9は、空気の流れ方向から見て、半径方向に2つに分割されている。より詳細には、シャフト9は、芯部である中実の第1シャフト9aと、第1シャフト9aを囲って外側に配置される中空の第2シャフト9bとによって構成されている。
そして、ファン動翼3aは、シャフト9の第1シャフト9aに固定されている。
この低圧圧縮機4は、シャフト9の第2シャフト9bに固定される動翼4aと、インナーカウル2の内壁に固定される静翼4bとを備えている。
なお、動翼4aは、環状に等間隔で複数配列されて1つの動翼列を構成している。また、静翼4bも環状に等間隔で複数配列されて1つの静翼列を構成している。そして、低圧圧縮機4では、空気の流れ方向において、静翼列から始まり、静翼列と動翼列とが交互に複数配置されている。
そして、低圧圧縮機4が備える静翼列のうち、最も上流側に位置する静翼列を構成する静翼4bは、ジェットエンジンS1の半径方向に向く回転軸を中心として回動可能とされており、コア流路13に流れ込む空気の流れ方向を調節するインレットガイドベーン4b1(最上流静翼)として機能する。
この高圧圧縮機5は、シャフト9の第2シャフト9bに固定される動翼5aと、インナーカウル2の内壁に固定される静翼5bとを備えている。
なお、低圧圧縮機4と同様に、動翼5aは、環状に等間隔で複数配列されて1つの動翼列を構成している。また、静翼5bも環状に等間隔で複数配列されて1つの静翼列を構成している。そして、空気の流れ方向において、静翼列と動翼列とが交互に複数配置されている。
この高圧タービン7は、シャフト9の第2シャフト9bに固定される複数のタービン動翼7aと、コア流路13に固定される複数のタービン静翼7bとを備えており、タービン静翼7bに整流された高温ガスをタービン動翼7aで受けて第2シャフト9bを回転駆動する。
この低圧タービン8は、シャフト9の第1シャフト9aに固定される複数のタービン動翼8aと、コア流路13に固定される複数のタービン静翼8bとを備えており、タービン静翼8bによって整流された高温ガスをタービン動翼8aで受けて第1シャフト9aを回転駆動する。
このシャフト9は、上述のように、半径方向に2つ分割されて、第1シャフト9aと、第2シャフト9bとによって構成されている。
そして、第1シャフト9aは、上流側に低圧圧縮機4の動翼4a及びファン3のファン動翼3aが取り付けられ、下流側に低圧タービン8のタービン動翼8aが取り付けられている。
また、第2シャフト9bは、上流側に高圧圧縮機5の動翼5aが取り付けられ、下流側に高圧タービン7のタービン動翼7aが取り付けられている。
そして、この主ノズル10から高温ガスが噴射される際の反作用によってジェットエンジンS1の推力が得られる。
これらの図に示すように、抽気部12は、インレットガイドベーン4b1の前縁よりも後流側でかつインレットガイドベーン4b1同士の間のスロート部Sよりも上流側に開口される抽気口12aを備えている。
なお、抽気口12aは、インレットガイドベーン4b1同士の間ごとに設けられており、インレットガイドベーン4b1のチップ側(すなわちインナーカウル2)に楕円形状で設けられている。
この空気流路12bは、全ての抽気口12aと全てのマイクロジェットノズル11とを連通している。ただし、1つの抽気口12aと1つのマイクロジェットノズル11とをのみを繋ぐ空気流路を複数設けるようにしても良い。
そして、コア流路13に流入した空気は、低圧圧縮機4及び高圧圧縮機5によって順次圧縮され、燃焼器6に供給される。
燃焼器6に供給された圧縮空気は、燃料と混合されて混合気とされる。そして、当該混合気が燃焼器6によって燃焼されることによって高温ガスが生成される。
燃焼器6において生成された高温ガスは、高圧タービン7及び低圧タービン8を通過して主ノズル10からジェットエンジンS1の後方に噴射される。これによって推進力が得られる。
また、高温ガスが低圧タービン8を通過する際に、低圧タービン8によって回転動力が回収され、第1シャフト9aを介して低圧圧縮機4の動翼4a及びファン3のファン動翼3aが回転駆動される。
インレットガイドベーン4b1同士の間のスロート部Sは、上流側との流路面積差が最も大きく、空気が最も急加速する領域であり、空気の詰まりが生じやすい箇所である。これに対して、本実施形態のジェットエンジンS1によれば、上記スロート部Sよりも上流側において空気の一部が抽気されるため、スロート部Sにおける流量を減少し、これによってインレットガイドベーン4b1を通過する空気の流速を低減することができる。
このため、本実施形態のジェットエンジンS1によれば、スロート部Sにおける圧力損失を低下し、チョーク余裕を確保することができ、圧縮機における圧力損失を低減すると共にチョークの発生を抑制することができる。
このため、抽気部12において多少でも昇圧された空気を抽気することができるため、容易に空気の抽気を行うことができる。
なお、本実施形態のジェットエンジンS1においては、マイクロジェットノズル11に対して抽気した空気が供給される。そして、上述のように昇圧された空気が抽気されるため、抽気部12は、ポンプ等の駆動源を備えることなく、抽気した空気をマイクロジェットノズル11に供給することができる。
つまり、本実施形態のジェットエンジンS1では、マイクロジェットノズル11から空気を噴射するに当たり、別途駆動源を備える必要がなく、容易にマイクロジェットノズル11から空気を噴出することができる。
アウターカウル1に取込まれた空気がインナーカウル2に入り込む際に、インナーカウル2の内壁面には乱流が形成され、この乱流が圧力損失増大の1つの原因となる。
これに対して、本実施形態ジェットエンジンS1では、上述のようにインナーカウル2に対して抽気口12aが設けられているため、上記乱流を抽気口12aから吸込むことができ、コア流路13における圧力損失をより低減させることが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
これらの図に示すように、抽気部12は、インレットガイドベーン4b1の前縁よりも上流側に開口される環状の抽気口13cを備えている。
なお、抽気口12aは、インレットガイドベーン4b1同士の間ごとに設けられており、インレットガイドベーン4b1のチップ側(すなわちインナーカウル2)に設けられている。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、他のガスタービンエンジンに適用することも可能である。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、抽気口の形状は、環状、円、楕円、四角形、多角形等の他の形状を採用することも可能である。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、抽気部12で抽気した空気を他の用途に使用、若しくは、排気しても良い。
Claims (5)
- 空気を圧縮して燃焼器に送り込む圧縮機を備えるガスタービンエンジンであって、
前記圧縮機が備える静翼が配置されるコア流路に設けられ、最も上流側の静翼である最上流静翼同士の間のスロート部よりもさらに上流側にて前記空気を抽気する抽気手段を備え、
前記抽気手段は、前記コア流路の内壁面に開口される抽気口を備える
ことを特徴とするガスタービンエンジン。 - 前記抽気口は、前記最上流静翼の前縁よりも後流側でかつ前記最上流静翼同士の間のスロート部よりも上流側に開口されることを特徴とする請求項1記載のガスタービンエンジン。
- 前記抽気口は、前記最上流静翼の前縁よりも上流側に開口されることを特徴とする請求項1記載のガスタービンエンジン。
- 前記抽気口は、前記コア流路において前記最上流静翼のチップ側に設けられていることを特徴とする請求項2または3記載のガスタービンエンジン。
- 前記燃焼器で発生した高温ガスを噴射する主ノズルと、前記主ノズルから噴射される高温ガスに空気を噴出して騒音を低減するマイクロジェットノズルとを備え、
前記抽気手段は、前記マイクロジェットノズルに抽気した空気を供給する
ことを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のガスタービンエンジン。
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