JP5718566B2 - インクジェット記録用水系インク - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録用水分散体及び該水分散体を含有するインクジェット記録用水系インク、並びに前記インクジェット記録用水分散体の製造方法に関する。
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出し、付着させて、文字や画像を得る記録方式である。この方式は、フルカラー化が容易で、かつ安価であり、記録部材として普通紙を使用可能、被印字物に対して非接触、という数多くの利点があるため、普及が著しい。
最近では、印刷物に耐候性や耐水性を付与するために、着色剤として顔料を用いるインクが広く用いられている。
特許文献1には、着色剤の分散性、インクの吐出性及び記録画像の滲み等の改善を目的として、溶媒、バインダー、着色剤及び界面活性剤を含み、該バインダーとして、樹状分岐分子を0.5質量%以上含有する水溶性インクジェット用インクが開示されている。
特許文献2には、熱安定性の改善を目的として、1つ以上のイオン化性部分及び1つ以上の周辺疎水性長鎖炭化水素部分を有するデンドリティックポリマーを含む分散剤を含有するインクが開示されている。
特開2004−149765号公報 特表2002−533198号公報
インクジェット記録用水系インクの着色剤として顔料等の分散性色材を用いると、水に分子レベルで溶解する水溶性染料のように紙の繊維を染色しないため、十分な印字濃度が出ないという問題がある。また、顔料等を含むインクが紙へ染み込み、紙の裏面まで着色してしまう、いわゆる「裏抜け」の問題がある。特許文献1及び2は、これらの問題を解決するに至っていない。
本発明は、印字濃度及び裏抜け抑制効果に優れるインクジェット記録用水系インクを提供するためのインクジェット記録用水分散体及び該水分散体を含有するインクジェット記録用水系インク、並びに前記インクジェット記録用水分散体の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、顔料等の分散性色材を用いたインクで十分な印字濃度が得られ難い原因は、色材が微細粒子であるため紙へ浸透しやすいことにあると考えて検討を行った。その結果、アニオン性着色粒子とカチオン性デンドリマーとを含有するインクジェット記録用水分散体を含有する水系インクが、顔料の紙への浸透を抑制することで印字濃度を向上させ、同時に裏抜けを抑制できることを見出した。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[3]に関する。
[1]アニオン性着色粒子とカチオン性デンドリマーとを含有するインクジェット記録用水分散体。
[2]上記[1]に記載のインクジェット記録用水分散体を含有するインクジェット記録用水系インク。
[3]アニオン性着色粒子の水分散体とカチオン性デンドリマーの水溶液を混合する工程を有する、上記[1]に記載のインクジェット記録用水分散体の製造方法。
本発明によれば、水系インクの印字濃度及び裏抜け抑制効果に優れるインクジェット記録用水分散体及び該水分散体を含有するインクジェット記録用水系インクを提供することができる。
本発明のインクジェット記録用水分散体は、アニオン性着色粒子とカチオン性デンドリマーとを含有することを特徴とする。
アニオン性着色粒子とカチオン性デンドリマーとを含有する本発明のインクジェット記録用水分散体及び該水分散体を含有するインクジェット記録用水系インクは、印字濃度が高く、裏抜けも少ないものである。このような効果が得られる理由は定かではないが、次のように考えられる。
カチオン性デンドリマーは、分子内に非常に多くのカチオン性基を有する。そのため、得られた水系インクが紙上に印刷されたときには、アニオン基に対してカチオン基が多く配合されていることになるため、急激に粒子の凝集が起こり、その結果、紙への浸透が抑制され、高い印字濃度を発現し、かつ裏抜けが抑制されるものと考えられる。一方、カチオン性デンドリマーは、分子が球状であり、インク中で広がらない。そのため、保存時にアニオン性着色粒子の凝集が起きにくく、インク中にカチオン基をアニオン基に対して比較的多く配合することができること、且つ、分子表面に高密度にカチオン基を有する高次構造であることが、インクが紙の表面に残りやすい要因であり、高い印字濃度と裏抜け抑制効果の発現につながったものと考えられる。
以下、本発明に用いられる各成分、工程について説明する。
[アニオン性着色粒子]
本発明において、アニオン性着色粒子は、着色剤のみからなる粒子、着色剤がアニオン性界面活性剤で分散されてなる粒子、着色剤がアニオン性ポリマーで分散されてなる粒子、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子等が挙げられる。これらの中でも、アニオン性着色粒子のインク中での分散安定性の観点、水系インクの印字濃度(以下、単に印字濃度という)を向上させる観点及び水系インクの裏抜け抑制効果(以下、単に裏抜け抑制効果という)の観点から、「着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子」であることが好ましい。また、該アニオン性ポリマー粒子の保存安定性の観点から、該アニオン性ポリマー粒子は、アニオン性架橋ポリマー粒子であることが好ましい。該アニオン性架橋ポリマー粒子は、後述するように、例えば、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体に架橋剤を添加して、着色剤を含有するアニオン性架橋ポリマー粒子の水分散体の形態として得ることができる。
なお、本明細書において、アニオン性とは、未中和の化合物等を純水に分散又は溶解させて得られる水分散体又は水溶液のpHが7未満となるものか、又は、化合物等が純水に不溶の場合は、純水に分散させた分散体のゼータ電位が負となるものをいう。
上記アニオン性界面活性剤としては公知のものを使用できる。また、上記アニオン性高分子分散剤としては、ポリアクリル酸塩、マレイン酸α−オレフィン共重合体塩、ポリスチレンスルホン酸塩等が挙げられる。
アニオン性着色粒子の平均粒径は、インクの印字濃度の観点から、好ましくは10〜300nm、より好ましくは40〜200nm、より好ましくは50〜150nm、より好ましくは60〜100nm、更に好ましくは60〜90nmである。なお、平均粒径は、実施例記載の方法により測定される。
(着色剤)
アニオン性着色粒子に用いられる着色剤としては、特に制限はなく、顔料、疎水性染料、水溶性染料(酸性染料、反応染料、直接染料等)等が挙げられる。これらの中でも、耐水性、分散安定性及び耐滲み性の観点から、顔料、疎水性染料が好ましく、顔料がより好ましい。
顔料や疎水性染料を水分散体に含有させる場合には、界面活性剤、ポリマーを用いて、水分散体中で安定な微粒子にすることが好ましい。特に、耐滲み性、耐水性、印字濃度等の観点から、ポリマーの粒子中に顔料及び/又は疎水性染料を含有させて安定な微粒子にすることが好ましい。
−顔料−
顔料は、無機顔料、有機顔料のいずれであってもよく、印字濃度を向上させる効果を十分に発揮させる観点から、有機顔料が好ましい。また、必要に応じて、それらと体質顔料を併用することもできる。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属酸化物、金属硫化物、金属塩化物等が挙げられる。これらの中では、特に黒色水分散体においては、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、ジアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アントラキノン顔料、キノフタロン顔料等が挙げられる。
色相は特に限定されず、赤色、黄色、青色、オレンジ、グリーン等の有彩色顔料をいずれも用いることができる。
好ましい有機顔料の具体例としては、C.I.ピグメント・イエロー、C.I.ピグメント・レッド、C.I.ピグメント・オレンジ、C.I.ピグメント・バイオレット、C.I.ピグメント・ブルー及びC.I.ピグメント・グリーンからなる群から選ばれる1種以上の各品番製品が挙げられる。中でも、印字濃度を向上させる効果を十分に発揮させる観点から、キナクリドン固溶体顔料等の固溶体顔料を好ましく用いることができる。
キナクリドン固溶体顔料は、β型、γ型等の無置換キナクリドンと、2,9−ジクロロキナクリドン、3,10−ジクロロキナクリドン、4,11−ジクロロキナクリドン等のジクロロキナクリドンからなる。キナクリドン固溶体顔料としては、無置換キナクリドン(C.I.ピグメント・バイオレット19)と2,9−ジクロロキナクリドン(C.I.ピグメント・レッド202)との組合せからなる固溶体顔料が好ましい。
本発明においては、自己分散型顔料を用いることもできる。自己分散型顔料とは、親水性官能基(カルボキシ基やスルホン酸基等のアニオン性親水基、又は第4級アンモニウム基等のカチオン性親水基)の1種以上を直接又は他の原子団を介して顔料の表面に結合することで、界面活性剤や樹脂を用いることなく水系媒体に分散可能である無機顔料や有機顔料を意味する。
アニオン性自己分散型顔料の市販品としては、CAB−O−JET200、同300、同352K、同250C、同260M、同270Y、同450C、同465M、同470Y、同480V(商品名、キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク社製)、BONJET CW−1、同CW−2(商品名、オリヱント化学工業株式会社製)、Aqua−Black 162(商品名、東海カーボン株式会社製)等が挙げられる。
−疎水性染料−
疎水性染料は、ポリマー粒子中に含有させることができるものであればよく、その種類には特に制限がない。疎水性染料は、ポリマー中に効率良く染料を含有させる観点から、ポリマーの製造時に使用する有機溶媒(好ましくはメチルエチルケトン)に対して、2g/L以上、好ましくは20〜500g/L(25℃)溶解するものが望ましい。
疎水性染料としては、油溶性染料、分散染料等が挙げられ、これらの中でも、油溶性染料が好ましい。油溶性染料としては、例えば、C.I.ソルベント・ブラック、C.I.ソルベント・イエロー、C.I.ソルベント・レッド、C.I.ソルベント・バイオレット、C.I.ソルベント・ブルー、C.I.ソルベント・グリーン、及びC.I.ソルベント・オレンジからなる群から選ばれる1種以上の各品番製品が挙げられ、オリヱント化学工業株式会社、BASF社等から市販されている。
上記の着色剤は、単独で又は2種以上を任意の割合で混合して用いることができる。
(アニオン性ポリマー)
アニオン性着色粒子として好ましい「着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子」に用いられるアニオン性ポリマーは、インクの印字濃度向上の観点から、水不溶性ポリマーであることが好ましい。ここで、水不溶性ポリマーとは、105℃で2時間乾燥させて恒量に達したポリマーを、25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が10g以下であるポリマーをいい、その溶解量は好ましくは5g以下、より好ましくは1g以下である。アニオン性ポリマーの場合、溶解量は、ポリマーのアニオン性基を水酸化ナトリウムで100%中和した時の溶解量である。
用いるアニオン性ポリマーとしては、ポリエステル、ポリウレタン、ビニル系ポリマー等が挙げられるが、アニオン性ポリマー粒子の分散安定性の観点から、ビニル単量体の付加重合により得られるビニル系ポリマーが好ましい。
上記ビニル系ポリマーとしては、印字濃度及び裏抜け抑制効果の観点から、(a)アニオン性モノマー(以下、「(a)成分」ともいう)と、(b)疎水性モノマー(以下、「(b)成分」ともいう)及び/又は(c)マクロマー(以下、「(c)成分」ともいう)とを含むモノマー混合物(以下、単に「モノマー混合物」ともいう)を共重合させてなるビニル系ポリマーが好ましい。このビニル系ポリマーは、(a)成分由来の構成単位と、(b)成分由来の構成単位及び/又は(c)成分由来の構成単位を有する。中でも(a)成分由来の構成単位、(b)成分由来の構成単位、(c)成分由来の構成単位を全て含有するものが好ましい。
−(a)アニオン性モノマー−
アニオン性モノマーは、アニオン性ポリマー粒子を水分散体中で安定に分散させ、カチオン性デンドリマーとのイオン的相互作用を促進するために、アニオン性ポリマーのモノマー成分として用いられる。
アニオン性モノマーとしては、カルボン酸モノマー、スルホン酸モノマー、リン酸モノマー等が挙げられる。
カルボン酸モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。
スルホン酸モノマーとしては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
リン酸モノマーとしては、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート等が挙げられる。
これらの中でも、(a)成分としては、アニオン性ポリマー粒子の水分散体中での分散安定性の観点から、カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
−(b)疎水性モノマー−
疎水性モノマーは、印字濃度及び裏抜け抑制効果の観点から、アニオン性ポリマーのモノマー成分として用いられ得る。疎水性モノマーとしては、アルキル(メタ)アクリレート、芳香族基含有モノマー等が好ましく、芳香族基含有モノマーがより好ましい。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数1〜22、好ましくは炭素数6〜18のアルキル基を有するものが好ましい。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書において、「(イソ又はターシャリー)」及び「(イソ)」は、その構造とノルマルの双方を例示することを意味する。また、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及び/又はメタクリレートを示す。
芳香族基含有モノマーとしては、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数6〜22の芳香族基を有するビニルモノマーが好ましく、スチレン系モノマー、芳香族基含有(メタ)アクリレートがより好ましく、芳香族基含有(メタ)アクリレートが更に好ましい。
スチレン系モノマーとしてはスチレン、2−メチルスチレン、及びジビニルベンゼンが好ましく、スチレンがより好ましい。
また、芳香族基含有(メタ)アクリレートとしては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が好ましく、ベンジル(メタ)アクリレートがより好ましい。
−(c)マクロマー−
マクロマーは、片末端に重合性官能基を有する、好ましくは数平均分子量500〜100,000の化合物であり、アニオン性ポリマー粒子の水分散体中での保存安定性の観点から、アニオン性ポリマーのモノマー成分として用いられ得る。
片末端に存在する重合性官能基としては、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が好ましく、メタクリロイルオキシ基がより好ましい。
マクロマーの数平均分子量は、1,000〜10,000がより好ましい。なお、数平均分子量は、溶媒として1mmol/Lのドデシルジメチルアミンを含有するクロロホルムを用いたゲルクロマトグラフィー法により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定される。
マクロマーとしては、アニオン性ポリマー粒子の水分散体中での分散安定性の観点から、スチレン系マクロマー、芳香族基含有(メタ)アクリレート系マクロマー、シリコーン系マクロマーが好ましく、スチレン系マクロマーがより好ましい。
スチレン系マクロマーとしては、スチレン系モノマー単独重合体、及びスチレン系モノマーと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。共重合体の場合、アニオン性ポリマー粒子の水分散体中での分散安定性の観点から、使用する全モノマー中のスチレン系モノマーの含有量は、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましい。スチレン系モノマーとしては、前記と同じものが好ましい。
スチレン系マクロマーの具体例としては、AS−6(S)、AN−6(S)、HS−6(S)(商品名、東亞合成株式会社製)等が挙げられる。
芳香族基含有(メタ)アクリレート系マクロマーとしては、芳香族基含有(メタ)アクリレートの単独重合体、及びそれと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。共重合体の場合、アニオン性ポリマー粒子の水分散体中での分散安定性の観点から、使用する全モノマー中の芳香族基含有(メタ)アクリレート系モノマーの含有量は、50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましい。
芳香族基含有(メタ)アクリレートとしては、前記と同じものが挙げられる。これらの中でも、ベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。
シリコーン系マクロマーとしては、片末端に重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン等が挙げられる。
−(d)ノニオン性モノマー−
前記モノマー混合物には、更に、(d)ノニオン性モノマー(以下、「(d)成分」ともいう)が含有されていてもよい。
ノニオン性モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(n=2〜30、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す。以下同じ)(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;メトキシポリエチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;フェノキシ(エチレングリコール・プロピレングリコール共重合)(1〜30、その中のエチレングリコール:1〜29)(メタ)アクリレート等が挙げられる。
商業的に入手し得る(d)成分の具体例としては、新中村化学工業株式会社のNKエステルM−20G、同40G、同90G等、日油株式会社のブレンマーPE−90、同200、同350、PME−100、同200、同400等、PP−500、同800等、AP−150、同400、同550等、50PEP−300、50POEP−800B、43PAPE600B等が挙げられる。
上記(a)〜(d)成分は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
ビニル系ポリマー製造時における、上記(a)〜(c)成分のモノマー混合物中における含有量(未中和量としての含有量。以下同じ)[ビニル系ポリマー中における(a)〜(c)成分に由来する構成単位の含有量に相当する]は、次のとおりである。
(a)成分の含有量は、アニオン性ポリマー粒子を水分散体中で安定に分散させ、アニオン性ポリマー粒子とカチオン性デンドリマーとのイオン的相互作用を促進する観点から、好ましくは3〜40重量%、より好ましくは4〜30重量%、特に好ましくは5〜25重量%である。
(b)成分の含有量は、水分散体及びその水分散体を含むインクの印字濃度向上の観点から、好ましくは5〜98重量%、より好ましくは10〜80重量%である。
(c)成分の含有量は、アニオン性ポリマー粒子の水分散体中での分散安定性の観点から、好ましくは1〜25重量%、より好ましくは5〜20重量%である。
また、〔(a)成分/[(b)成分+(c)成分]〕(重量比)は、アニオン性ポリマー粒子の水分散体中での分散安定性、印字濃度及び裏抜け抑制効果の観点から、好ましくは0.01〜1、より好ましくは0.02〜0.67、更に好ましくは0.03〜0.50である。
(アニオン性ポリマーの製造)
前記アニオン性ポリマーは、モノマー混合物を公知の重合法により共重合させることによって製造される。重合法としては溶液重合法が好ましい。
溶液重合法で用いる溶媒としては、極性有機溶媒が好ましく、炭素数1〜3の脂肪族アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒等の極性有機溶媒がより好ましく、具体的にはメタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトンがより好ましく、メチルエチルケトンが更に好ましい。
重合の際には、重合開始剤や重合連鎖移動剤を用いることができる。重合開始剤としては、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)が好ましく、重合連鎖移動剤としては、2−メルカプトエタノールが好ましい。
好ましい重合条件は、重合開始剤の種類等によって異なるが、重合温度は50〜80℃が好ましく、重合時間は1〜20時間であることが好ましい。また、重合雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成したポリマーを分離することができる。また、得られたポリマーは、再沈澱、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去することができる。
本発明で好適に用いられるアニオン性ポリマーの重量平均分子量は、アニオン性ポリマー粒子の水分散体中での分散安定性、印字濃度及び裏抜け抑制効果の観点から、5,000〜50万が好ましく、1万〜40万がより好ましく、1万〜30万がより好ましく、2万〜30万が更に好ましい。なお、アニオン性ポリマーの重量平均分子量は、実施例に記載の方法により測定される。
(アニオン性着色粒子の製造)
アニオン性着色粒子の水分散体、特に、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体は、下記の工程(1)及び(2)を有する方法により、効率的に製造することができる。
工程(1):アニオン性ポリマー、有機溶媒、着色剤、及び水を含有する混合物を分散処理して、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の分散体を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた分散体から前記有機溶媒を除去して、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体を得る工程
−工程(1)−
工程(1)では、まず、アニオン性ポリマーを有機溶媒に溶解させ、得られたアニオン性ポリマーの有機溶媒溶液に、着色剤、水、及び必要に応じて中和剤、界面活性剤等を加えて混合し、水中油型の分散体を得る方法が好ましい。アニオン性ポリマーの有機溶媒溶液に加える順序に特に制限はないが、中和剤、界面活性剤等、水、着色剤の順に加えることが好ましい。
混合物中、着色剤の含有量は、5〜50重量%が好ましく、8〜40重量%が更に好ましく、有機溶媒の含有量は、10〜70重量%が好ましく、10〜50重量%が更に好ましく、アニオン性ポリマーの含有量は、1〜40重量%が好ましく、2〜20重量%が更に好ましく、水の含有量は、10〜70重量%が好ましく、20〜70重量%が更に好ましい。
前記アニオン性ポリマーの量に対する着色剤の量の重量比(着色剤/アニオン性ポリマー)は、アニオン性ポリマー粒子の分散安定性の観点から、50/50〜90/10であることが好ましく、70/30〜85/15であることがより好ましい。
中和剤を用いて中和する場合、最終的に得られる水分散体のpHが7〜11であるように中和することが好ましい。中和剤としては、前記と同じものが挙げられる。また、アニオン性ポリマーを予め中和しておいてもよい。
有機溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール等のアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶媒;ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
該有機溶媒の水100gに対する溶解量は、20℃において、好ましくは5g以上、より好ましくは10g以上であり、この観点から、有機溶媒としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンが好ましい。
界面活性剤を用いる場合、界面活性剤に特に制限はなく、公知のものを用いることができる。
工程(1)における混合物の分散方法に特に制限はない。本分散だけでアニオン性ポリマー粒子の平均粒径を所望の粒径となるまで微粒化することもできるが、予備分散させた後、さらに剪断応力を加えて本分散を行い、ポリマー粒子の平均粒径を所望の粒径とするよう制御することが好ましい。
工程(1)の分散における温度は、5〜50℃が好ましく、10〜35℃がより好ましく、分散時間は合計1〜30時間が好ましく、合計2〜25時間がより好ましい。
混合物を予備分散させる際には、アンカー翼、ディスパー翼等の一般に用いられている混合撹拌装置を用いることができ、なかでも高速撹拌混合装置が好ましい。
本分散の剪断応力を与える手段としては、ロールミル、ニーダー等の混練機;マイクロフルイダイザー(Microfluidics 社製)等の高圧ホモジナイザー;ペイントシェーカー、ビーズミル等のメディア式分散機等が挙げられる。市販のメディア式分散機としては、ウルトラ・アペックス・ミル(寿工業株式会社製)、ピコミル(浅田鉄工株式会社製)等が挙げられる。これらの中では、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子を小粒子径化する観点から、高圧ホモジナイザーが好ましい。本分散は、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子をより小粒子径化する観点から、これらの装置を複数組み合わせて使用することが好ましく、これら複数の装置の組み合わせの中では、メディア式分散機と高圧ホモジナイザーを併用することが好ましい。
−工程(2)−
工程(2)では、得られた分散体から、公知の方法で有機溶媒を留去することで、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体を得ることができる。得られたアニオン性ポリマー粒子を含む水分散体中の有機溶媒は、実質的に全て除去されていることが好ましいが、本発明の目的を損なわない限り、残存していてもよい。また、後にアニオン性ポリマー粒子の架橋を行う場合は、必要により架橋後に有機溶媒を除去すればよい。残留有機溶媒の量は、使用した有機溶媒量に対して0.1重量%以下が好ましく、0.01重量%以下がより好ましい。
また、必要に応じて、分散安定性向上のために、有機溶媒を留去する前に分散体を加熱撹拌処理することもできる。
得られた着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体は、着色剤を含有する該ポリマーの固体分が、水を主媒体とする中に分散しているものである。
[カチオン性デンドリマー]
本発明では、アニオン性着色粒子と効率的に相互作用を生じさせることにより、印字濃度を向上させ、かつ裏抜けを抑制するため、カチオン性デンドリマーを用いる。
デンドリマーとは、ある低分子化合物をコア分子として、そのコア分子の1つの官能基に、末端にコア分子と同一の官能基を有する化合物を2つ導入する。これを繰り返すことによって、樹木状の高分子となったものであり、規則的な多重分岐構造を有し、かつ精密に制御された、基本的に単一分子量を有する高分子である。この点で、3つ以上のポリマー鎖がコアのみで連結したスターポリマー、繰り返し単位に不規則な枝分かれ構造を有する多分岐高分子であるハイパーブランチポリマー等の、分子量に広い分布を有する合成高分子とは区別される。
カチオン性デンドリマーの合成方法としては、コア分子に1世代毎に順次官能基を有する化合物を反応させて行く方法(Divergent法)と、予め枝分かれした高分子を合成し、最後にコア分子と反応させる方法(Convergent法)等があり、いずれの方法によっても本発明で用いるカチオン性デンドリマーを得ることができる。
なお、「カチオン性」とは、未中和のデンドリマーを純水に分散又は溶解させて得られる水分散体又は水溶液のpHが7を超えるもの、もしくは第4級アンモニウム塩等を有するデンドリマーの場合は、その対イオンを水酸化物イオンとして純水に分散又は溶解させて得られる水分散体又は水溶液のpHが7を超えるものか、又は、デンドリマーが純水に不溶であり、pHが明確に測定できない場合には、純水に分散させた分散体のゼータ電位が正となるものをいう。
本発明で用いるカチオン性デンドリマーは、デンドリマーの内部、外部のいずれにカチオン基を有していてもよいが、印字濃度及び裏抜け抑制効果の観点から、外部に有することが好ましく、内部と外部の両方に有することがより好ましい。
コア分子としては、エチレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,12−ジアミノドデカン、シスタミンが挙げられる。これらの中でも、カチオン基の密度を向上させ、アニオン性着色粒子とより効率的に相互作用を生じさせる観点から、エチレンジアミンが好ましい。コア分子に反応させ、デンドリマーの繰り返し単位となる、末端にコア分子と同一の官能基を有する化合物としては、例えば、アミドアミンが挙げられる。これは後述のように、デンドリマーの合成中に、アクリル酸メチルとエチレンジアミン等から合成される。
また、カチオン性デンドリマーとしては、ポリトリメチレンイミンデンドリマー、ポリアミドアミンデンドリマー等が挙げられる。これらの中でも、合成の容易性、インク中での分散安定性、印字濃度及び裏抜け抑制効果の観点から、ポリアミドアミンデンドリマーが好ましい。ポリアミドアミンデンドリマーの市販品としては、「PAMAM dendrimer」(シグマ−アルドリッチ社製)等が挙げられる。
カチオン性デンドリマーは、水分散体及び水系インクの分散安定性、印字濃度及び裏抜け抑制効果の観点から、第4〜10世代(デンドリマーにおける分岐回数を世代という)が好ましく、第4〜9世代がより好ましく、第5〜8世代がより好ましく、第5〜6世代が更に好ましい。なお、ポリアミドアミンデンドリマーは、第2世代は円盤状、第3世代は偏球状であり、第5世代から球状とみなすことができるとされている。分子形態の変化はカチオン性デンドリマーの種類によって異なり、分岐点間距離が小さければ、より低世代で球状形態をとるが、分岐点間距離が大きければ、高世代にならなければ球状とならない。カチオン性デンドリマーの直径は、通常、1〜20nmである。
また、カチオン性デンドリマーは、球状デンドリマー以外の分子形態をとっていてもよい。球状デンドリマー以外の分子形態としては、ブロック構造を取り入れたブロックデンドリマー、二つの球状デンドリマーのコア分子を適当な長さの線状鎖で連結した二連球状構造のツインデンドリマー等が挙げられる。
カチオン性デンドリマーの合成方法の一例として、ポリアミドアミンデンドリマーの合成方法を以下に具体的に説明する。
コア分子としてエチレンジアミン等を用い、該コア分子の第1級アミノ基が2当量のアクリル酸メチル等へMichael付加型の求核付加反応を行う(30〜50℃で、不活性ガス雰囲気下に実施することが好ましい)ことにより、分岐が生じる。こうして得られるメチルエステルを大過剰のエチレンジアミンと反応させる(25〜30℃で、不活性ガス雰囲気下に実施することが好ましい)とアミド形成が起こり、再び第1級アミノ基が形成される。すなわち、これらの反応により、1つの第1級アミノ基から2つの第1級アミノ基が形成される。よって、これらの反応を繰り返すことにより、高分岐のカチオン性デンドリマーが得られる。
なお、メチルエステルの精製は、例えば、メタノールからジエチルエーテルへの再沈殿操作によって行うことができる。また、得られたメチルエステルを、メタノール溶媒を用いたゲルろ過で分取精製すると、欠損が少なく構造が明確なカチオン性デンドリマーを得易い。
[インクジェット記録用水分散体の製造]
本発明のインクジェット記録用水分散体は、アニオン性着色粒子の水分散体(好ましくは着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体)とカチオン性デンドリマーを混合することによって得られる。特に、インクジェット記録用水分散体は、安定に該水分散体を調製する観点から、アニオン性着色粒子の水分散体(好ましくは着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体)とカチオン性デンドリマーの水溶液を混合する方法によって得ることが好ましい。水分散体と水溶液の状態で混合することで、溶解度の違いによる析出等を起こすことなく、均一なインクジェット記録用水分散体が得られる。
また、混合するときの、カチオン性デンドリマーのカチオン性基の量は、印字濃度及び裏抜け抑制効果の観点から、アニオン性着色粒子のアニオン性基に対して5〜50モル%であり、好ましくは8〜30モル%、より好ましくは10〜25モル%、更に好ましくは12〜20モル%である。
カチオン性デンドリマーに対するアニオン性着色粒子の重量比(アニオン性着色粒子/カチオン性デンドリマー)は、水分散体の印字濃度を高める観点から、好ましくは40〜5000、より好ましくは80〜2000、より好ましくは100〜1000、より好ましくは100〜400、更に好ましくは100〜200である。
混合する前の、アニオン性着色粒子を含有する水分散体の固形分濃度は、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは10〜35重量%、更に好ましくは20〜35重量%である。
混合する前の、カチオン性デンドリマーを含む溶液のカチオン性デンドリマーの濃度は、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜1重量%、更に好ましくは0.1〜0.5重量%である。なお、カチオン性デンドリマーは、通常、長期保存安定性のため、上記範囲の濃度のメタノール溶液の状態等で市販されているが、適宜、任意の溶媒に変更してから使用してもよく、好ましくは水で置換あるいは水を添加して、実質的に水溶液とすることが好ましい。
アニオン性着色粒子の水分散体とカチオン性デンドリマー(好ましくは水溶液)の混合方法に制限はないが、局所的に濃度の異なる部分が生じることを避けるために、十分な混合を行いながら混合することが好ましく、微小流路(マイクロチャネル)内で両者が接する方法で混合することが好ましい。
(架橋)
本発明においては、アニオン性着色粒子の水分散体、好ましくは着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体に架橋剤を添加して、アニオン性ポリマーを架橋処理することによって、着色剤を含有するアニオン性架橋ポリマー粒子を含む水分散体とすることができる。
アニオン性ポリマーの架橋処理は、前記工程(2)の有機溶媒を除去する前又は後に行ってもよいし、カチオン性デンドリマーを混合した後に行ってもよく、均一に架橋反応を行う観点から、カチオン性デンドリマーを混合した後に行うことが好ましい。ポリマーを架橋処理することによって、インクジェット記録用水分散体の保存安定性を向上させることができる。
ここで、架橋剤としては、アニオン性ポリマーのアニオン性基と反応する官能基を有する化合物が好ましく、該官能基を分子中に2以上、好ましくは2〜6有する化合物がより好ましい。
架橋剤の好適例としては、分子中に2以上のエポキシ基を有する化合物、分子中に2以上のオキサゾリン基を有する化合物、分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物が挙げられ、これらの中では、分子中に2以上のエポキシ基を有する化合物が好ましく、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルがより好ましい。
架橋剤の使用量は、インクジェット記録用水分散体の保存安定性の観点から、(架橋剤/アニオン性ポリマー)の重量比で、0.3/100〜50/100が好ましく、1/100〜40/100がより好ましく、2/100〜30/100がより好ましく、5/100〜25/100が更に好ましい。
また、架橋剤の使用量は、アニオン性ポリマー1g当たりのアニオン性基量換算で、該ポリマーのアニオン性基0.1〜20mmolと反応する量であることが好ましく、0.5〜15mmolと反応する量であることがより好ましく、1〜10mmolと反応する量であることが更に好ましい。
架橋処理して得られたアニオン性架橋ポリマーは、アニオン性架橋ポリマー1g当たり、塩基で中和されたアニオン性基を0.5mmol以上含有することが好ましい。
アニオン性架橋ポリマーの架橋率は、好ましくは10〜80モル%、より好ましくは20〜70モル%、更に好ましくは30〜60モル%である。架橋率は、架橋剤の反応性基のモル数を、ポリマーが有する架橋剤と反応できる反応性基のモル数で除したものである。
[インクジェット記録用水分散体]
本発明により得られた水分散体には、乾燥防止のために、保湿剤、有機溶媒を添加することができ、また、水系インクに通常用いられる湿潤剤、浸透剤、分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤、防錆剤等を添加して、そのまま水系インクとして用いることもできる。
インクジェット記録用水分散体に含まれる着色剤の含有量は、印字濃度及び裏抜け抑制効果の観点から、好ましくは2〜35重量%、より好ましくは3〜30重量%、更に好ましくは5〜25重量%である。
インクジェット記録用水分散体に含まれるカチオン性デンドリマーに対するアニオン性着色粒子の重量比(アニオン性着色粒子/カチオン性デンドリマー)は、印字濃度及び裏抜け抑制効果の観点から、好ましくは40〜5,000、より好ましくは60〜2,000、より好ましくは80〜500、更に好ましくは90〜200である。
インクジェット記録用水分散体中の水の含有量は、好ましくは20〜90重量%、より好ましくは30〜90重量%、更に好ましくは40〜90重量%である。
インクジェット記録用水分散体の表面張力(20℃)は、好ましくは30〜70mN/m、より好ましくは35〜65mN/mである。
インクジェット記録用水分散体の固形分濃度が16重量%のときの粘度(20℃)は、好ましくは1〜12mPa・s、より好ましくは1〜9mPa・s、より好ましくは2〜6mPa・s、更に好ましくは2〜5mPa・sである。
インクジェット記録用水分散体中の分散粒子の平均粒径は、好ましくは10〜500nm、より好ましくは60〜400nm、より好ましくは80〜250nm、更に好ましくは110〜230nm、更に好ましくは130〜200nmである。
[インクジェット記録用水系インク]
本発明のインクジェット記録用水系インクは、本発明の製造方法で得られた水分散体を含有するものである。該水系インクへは、適宜、水系インクに通常用いられる湿潤剤、浸透剤、分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤、防錆剤等を添加することができる。
インクジェット記録用水系インクに用いられるアニオン性着色粒子に含まれる着色剤の含有量は、印字濃度及び裏抜け抑制効果の観点から、水系インク中で、好ましくは1〜25重量%、より好ましくは2〜20重量%、より好ましくは4〜15重量%、更に好ましくは5〜12重量%である。
インクジェット記録用水系インクに含まれるカチオン性デンドリマーの含有量は、印字濃度及び裏抜け抑制効果の観点から、水系インク中で、好ましくは0.01〜0.4重量%、より好ましくは0.02〜0.3重量%、更に好ましくは0.04〜0.2重量%である。
インクジェット記録用水系インクに含まれるカチオン性デンドリマーに対するアニオン性着色粒子の重量比(アニオン性着色粒子/カチオン性デンドリマー)については、インクジェット記録用水分散体の場合と同様である。
インクジェット記録用水系インク中の水の含有量は、好ましくは20〜90重量%、より好ましくは30〜80重量%、更に好ましくは40〜70重量%である。
インクジェット記録用水系インクの好ましい表面張力(20℃)は、23〜50mN/m、より好ましくは23〜45mN/m、更に好ましくは25〜40mN/mである。
インクジェット記録用水系インクの粘度(20℃)は、良好な吐出信頼性を維持するために、好ましくは2〜20mPa・sであり、より好ましくは2.5〜16mPa・s、更に好ましくは2.5〜12mPa・sである。
インクジェット記録用水系インク中の粒子の平均粒径は、好ましくは10〜500nm、より好ましくは60〜400nm、より好ましくは80〜250nm、更に好ましくは110〜230nm、更に好ましくは130〜200nmである。
インクジェット記録用水系インクを適用するインクジェットの方式に特に制限はないが、ピエゾ方式のインクジェットプリンターに特に好適である。
アニオン性ポリマーの重量平均分子量及び各粒子の平均粒径の測定は、以下の方法により行った。また、各例で得られたインクジェット記録用水系インクについては、以下の印刷方法により印刷して、印字濃度及び裏抜け抑制効果を評価した。
(1)アニオン性ポリマーの重量平均分子量の測定
N,N−ジメチルホルムアミドに、リン酸及びリチウムブロマイドをそれぞれ60mmol/Lと50mmol/Lの濃度となるように溶解した液を溶媒として、ゲルクロマトグラフィー法〔東ソー株式会社製GPC装置「HLC−8120GPC」、東ソー株式会社製カラム(TSK−GEL、α−M×2本)、流速:1mL/min〕により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定した。
(2)アニオン性着色粒子、並びに水分散体及び水系インク中の分散粒子の平均粒径の測定
大塚電子株式会社製のレーザー粒子解析システム「ELS−8000」(キュムラント解析)を用いて測定した。なお、測定する粒子の濃度が約5×10-3重量%になるように水で希釈した分散液を用いた。測定条件は、温度25℃、入射光と検出器との角度90°、積算回数100回であり、分散溶媒の屈折率として水の屈折率(1.333)を入力した。
(3)印刷方法
インクを、シリコンチューブを介して、インクジェットプリンター(セイコーエプソン株式会社製、型番:EM−930C、ピエゾ方式)のブラックヘッド上部のインク注入口に充填した。次いで、フォトショップによりベタ印字の印刷パターン(横181mm×縦257mmの大きさ)を作成し、ベタのDuty(印字率)を変化させて試し印字(印字条件=用紙種類:普通紙、モード設定:ブラック、ファイン、双方向)を行い、実際の吐出量が0.80±0.01mg/cm2となるようにDutyを調整した。吐出量は、インクが入ったスクリュー管の重量変化を測定した。調整したDutyのベタ画像を用い、市販の普通紙(商品名:XEROX4200、XEROX社製、上質普通紙)に印字を行った。
(4)インクの印字濃度の測定
印字物を25℃、湿度50%で24時間放置後、印字面の印字濃度を測定した。インクの印字濃度の測定には分光光度計(株式会社きもと製、品番:Spectro Eye)を用い、測定条件は、観測光源をD65とし、観測視野を2度とし、濃度基準をDIN規格(ドイツ工業規格)のDIN16536とし、マゼンタの色濃度成分の数値を読み取った。
測定回数は、測定する場所を変え、双方向印字の往路において印字された部分から5点、復路において印字された部分から5点をランダムに選び、合計10点の平均値を求めた。数値が大きいほど、インクの印字濃度が良好である。
(5)インクの裏抜け抑制効果の測定
前記(3)印刷方法で得られた印字物のうち、Duty100%で印字した部分の裏側の印字濃度を測定した。測定は(4)印字濃度の測定と同様に行った。数値が小さいほど、インクの裏抜け抑制効果が良好である。
調製例1(着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体(A)の調製)
(1)アニオン性ポリマーの合成
ベンジルアクリレート142重量部、メタクリル酸38重量部、スチレン系マクロマー(商品名:AS−6S、東亞合成株式会社製、固形分濃度50%)40重量部を混合し、モノマー混合液を調製した。反応容器内に、メチルエチルケトン18重量部及び2−メルカプトエタノール(重合連鎖移動剤)0.03重量部、前記モノマー混合液の10重量%を入れて混合し、窒素ガス置換を十分に行った。
一方、滴下ロートに、前記モノマー混合液の残りの90重量%、前記重合連鎖移動剤0.27重量部、メチルエチルケトン42重量部及び重合開始剤(商品名:V−65、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、和光純薬工業株式会社製)1.2重量部を混合したものを入れた。窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を撹拌しながら75℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を3時間かけて反応容器内の混合溶液へ滴下した。
滴下終了後、75℃で2時間保持した後、前記重合開始剤0.3重量部をメチルエチルケトン5重量部に溶解した溶液を添加し、更に75℃で2時間及び80℃で2時間熟成させ、ポリマー溶液(アニオン性ポリマーの重量平均分子量:90,000、アニオン性ポリマーの酸価:124mgKOH/g)を得た。
(2)着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体の調製
上記(1)で得られたポリマー溶液を減圧乾燥させて得られたアニオン性ポリマー45重量部をメチルエチルケトン300重量部に溶かし、その中に中和剤として5N水酸化ナトリウム水溶液10.2重量部と25%アンモニア水12.2重量部、及びイオン交換水1150重量部を加え、更にマゼンタ顔料(無置換キナクリドンと2,9−ジクロロキナクリドンからなる固溶体顔料、商品名:クロモフタルジェットマゼンタ2BC、チバ・ジャパン株式会社製)180重量部を加えた。
ディスパー翼を用いて7000rpmにて20℃で1時間混合した後、ビーズミル型分散機(寿工業株式会社製、ウルトラ・アペックス・ミル、型式:UAM-05、メディア粒子:ジルコニアビーズ、粒径:0.05mm)を用いて20℃で40分間混合分散した。得られた水分散体をマイクロフルイダイザー(高圧ホモジナイザー、型式:M−140K、Microfluidics 社製)を用いて、180MPaの圧力でさらに5パス分散処理した。
得られた水分散体を、減圧下に60℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去し、遠心分離し、液層部分を孔径5μmのフィルター(Sartorius Stedim Biotech社製)で濾過して粗大粒子を除き、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体(A)(固形分濃度:28.5重量%、粒子の平均粒径:77nm)を得た。
実施例1(インクジェット記録用水分散体(I)の製造)
シリンジポンプ「PHD−4400」(Harvard Aparatus社製)2台と、T型マイクロチャネル(Swagelok社製、クロマトグラフ用継手ロー・デッド・ボリューム型ユニオン・ティーSS−1F0−3GC、内径0.3mm)を、ポリエチレンチューブを用いて接続した。2台のシリンジポンプから送られた液が、マイクロチャネル内にて最小角度180度で送液されて接触するように接続し、混合液は、混合前の液が通過する流路を基準にして最小角度90度でマイクロチャネル内からビーカーに送液されるように接続した。
次に、調製例1で得られた着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体(A)50gをステンレスシリンジに入れ、シリンジポンプに装着した。一方、ポリアミドアミンデンドリマー(第4世代、シグマアルドリッチ社製、エチレンジアミンをコアとするもの)のメタノール溶液(濃度:5重量%)にイオン交換水を加えて、濃度0.24重量%としたデンドリマー水溶液50gを同様にして、別のシリンジポンプに装着した。そして、シリンジポンプを同時に起動し、水分散体及び溶液を、各々10mL/分の速度で注入した。
得られた水分散体80gに、エポキシ系架橋剤(商品名:デナコールEX321、成分;トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、エポキシ当量140、ナガセケムテックス株式会社製)0.4gを加えて、撹拌しながら90℃で1.5時間保持した。
冷却後、固形分濃度が16重量%になるまで水分散体を濃縮し、前記孔径5μmのフィルター(Sartorius Stedim Biotech社製)で濾過して、インクジェット記録用水分散体(I)(分散粒子の平均粒径:145nm)を得た。
実施例2(インクジェット記録用水分散体(II)の製造)
実施例1において、ポリアミドアミンデンドリマーを第5世代に変更(シグマアルドリッチ社製、エチレンジアミンをコアとするもの)した以外は同様の操作を行い、インクジェット記録用水分散体(II)(分散粒子の平均粒径:148nm)を得た。
比較例1(インクジェット記録用水分散体(III)の製造)
調製例1で得られた着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体(A)80gに、前記エポキシ系架橋剤(デナコールEX321)0.4gを加えて、撹拌しながら90℃で1.5時間保持した。
冷却後、固形分濃度が16重量%になるまで水分散体を濃縮し、前記孔径5μmのフィルターで濾過して、インクジェット記録用水分散体(III)(分散粒子の平均粒径:80nm)を得た。
比較例2(インクジェット記録用水分散体(IV)の製造)
実施例1において、ポリアミドアミンデンドリマーの水溶液50gを直鎖状ポリエチレンイミン(数平均分子量2500、和光純薬工業製)水溶液(濃度:0.09重量%)50gに変更した以外は同様の操作を行い、インクジェット記録用水分散体(IV)(分散粒子の平均粒径:85nm)を得た。
実施例3(インクジェット記録用水系インクの製造)
1,2−ヘキサンジオール(東京化成工業株式会社製)2.0重量部、2−ピロリドン(和光純薬株式会社製)2.0重量部、サーフィノール465(日信化学工業株式会社製)0.5重量部、オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製)0.5重量部、グリセリン(花王株式会社製)2.0重量部、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(商品名:ブチルトリグリコール、日本乳化剤株式会社製)10.0重量部、プロキセルXL2(アビシア株式会社製)0.3重量部、及びイオン交換水をマグネチックスターラーで撹拌しながら、混合し、更に室温で15分間撹拌して、混合溶液を得た。ここでイオン交換水の配合量は、混合溶液と実施例1で得られたインクジェット記録用水分散体(I)を加えた全量が100重量部となるように調整した量である。
次に、実施例1で得られたインクジェット記録用水分散体(I)62.5重量部(顔料分換算:10.0重量部(水系インク中))を撹拌しながら、前記混合溶液を添加し、前記孔径5μmのフィルターで濾過し、インクジェット記録用水系インクを得た。
該インクの印字濃度及び裏抜け抑制効果の測定結果を表1に示す。
実施例4及び比較例3、4(インクジェット記録用水系インクの製造)
実施例3において、インクジェット記録用水分散体(I)の代わりに実施例2及び比較例1、2で得られたインクジェット記録用水分散体(II)〜(IV)を用い、かつポリアミドアミンデンドリマー(第4世代)の代わりに表1に示すものに変更したこと以外は同様にしてインクジェット記録用水系インクを得た。
該インクの印字濃度及び裏抜け抑制効果の測定結果を表1に示す。
Figure 0005718566
表1から、実施例で得たインクジェット記録用水系インクは、比較例で得たインクジェット記録用水系インクに比べて、インクの印字濃度及び裏抜け抑制効果のいずれもが優れており、これらの性能を両立するものであることが分かる。

Claims (7)

  1. アニオン性着色粒子とカチオン性デンドリマーとを含有し、カチオン性デンドリマーに対するアニオン性着色粒子の重量比(アニオン性着色粒子/カチオン性デンドリマー)が40〜5,000であり、該カチオン性デンドリマーが第4〜10世代である、インクジェット記録用水分散体。
  2. カチオン性デンドリマーがポリアミドアミンデンドリマーである、請求項に記載のインクジェット記録用水分散体。
  3. アニオン性着色粒子が、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子である、請求項1又は2に記載のインクジェット記録用水分散体。
  4. カチオン性デンドリマーに対するアニオン性着色粒子の重量比(アニオン性着色粒子/カチオン性デンドリマー)が40〜200である、請求項1〜のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体を含有するインクジェット記録用水系インク。
  6. カチオン性デンドリマーの含有量が0.01〜0.4重量%である、請求項に記載のインクジェット記録用水系インク。
  7. アニオン性着色粒子の水分散体とカチオン性デンドリマーの水溶液を混合する工程を有する、請求項1〜のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体の製造方法。
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