JP5368874B2 - インクジェット記録用水分散体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印字濃度に優れたインクジェット記録用水分散体の製造方法、その方法で得られた水分散体を含有する水系インクに関する。
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出し、付着させて、文字や画像を得る記録方式である。この方式は、フルカラー化が容易で、かつ安価であり、記録部材として普通紙が使用可能、被印字物に対して非接触、という数多くの利点があるため普及が著しい。
インクジェット記録に使用されるインクとしては、耐水性や耐候性の観点から、近年、顔料を水に分散させた顔料系インクが主に使用されている。
特許文献1には、画像濃度及び発色性の向上を課題として、顔料を有機高分子類で被覆してなるカプセル化顔料を含有する水性インクにおいて、カプセル化顔料中の有機高分子類の含有率が有機顔料又はカーボンブラックに対して20重量%以上であり、かつ硫酸塩、安息香酸塩等の特定の塩を含むインクが開示されている。
特許文献2には、記録ヘッドのノズル近傍に生じるブツの発生抑制を課題として、アルカリ金属の総濃度が120mmol/kg以上、又はアルカリ金属水酸化物由来のアルカリ金属の総濃度が45mmol/kg以上であり、かつ炭酸及び炭酸イオンの濃度の和が15mmol/kg以下である、アルミナ又は金属アルミニウムを含むインク接液部材を備えるインクジェット記録装置に用いられるインクが開示されている。
特許文献3には、経時的な気泡発生によるカスレ、腐食の防止を課題として、着色剤、増粘剤、水を含有する水性インキ中に、一種の気体又は大気と異なる組成の気体の混合物をインキ中に溶解させるインキの製造方法が開示されている。
特開2001−81377号公報 特開2003−165933号公報 特開2004−352917号公報
従来から、色材として顔料等の水に不溶な分散性色材を用いたインクで、特に高速印刷を行った際に、十分な印字濃度が得られ難いという問題がある。
本発明は、印字濃度に優れたインクジェット記録用水分散体の製造方法、その方法で得られた水分散体を含有する印字濃度に優れた水系インクを提供することを課題とする。
本発明者は、顔料等の水に不溶な分散性色材を用いたインクで十分な印字濃度が得られ難い原因は、染料系インクが紙表面の繊維全体に浸透して高い発色性を発現するのに対して、顔料系インクは、顔料等が紙繊維の隙間を流下して紙表面に残存し難く、特に高速印刷においては、高速に大量のインクを紙に吐出するためにその傾向が顕著になるものと考え、その改善を検討した。その結果、アニオン性着色剤を含有する分散体と酸性ガスを混合することで、印字濃度を向上させることができることを見出した。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(2)を提供する。
(1)アニオン性着色粒子を含有する分散体と酸性ガスを混合する工程を有するインクジェット記録用水分散体の製造方法。
(2)前記(1)の方法で得られた水分散体を含有するインクジェット記録用水系インク。
本発明の製造方法によれば、印字濃度に優れたインクジェット記録用水分散体を効率的に製造することができ、この水分散体を含有する水系インクは印字濃度に優れている。
本発明のインクジェット記録用水分散体の製造方法は、アニオン性着色粒子を含有する分散体と酸性ガスを混合する工程を有することを特徴とする。
本発明方法により得られる水分散体を含有する水系インクが印字濃度に優れる理由は定かではないが、酸性ガスによって、水分散体のpHを低下させることで、水分散体及びそれを含有する水系インク中でのアニオン性着色粒子の分散状態がやや不安定になり、このインクを用いて印刷した場合、紙表面でアニオン性着色粒子同士の凝集が速やかになり、紙表面にアニオン性着色粒子の凝集体が残存し、印刷物の印字濃度が向上するものと考えられる。
しかしながら、アニオン性着色粒子の製造時、すなわち顔料等の着色剤を水等の水性媒体中に分散する際にpHを低くすると、安定性が低くなり、微粒化したアニオン性着色粒子が得られない。
また、無機酸や有機酸等の昇華性でない固体や液体の酸性化合物、又はその溶液を、直接アニオン性着色粒子の分散体に添加すると、該酸性化合物の界面のアニオン性着色粒子のみが急激に凝集し、印字濃度の向上効果が乏しく、界面で生じた凝集体が印刷の際プリンターノズルの目詰まり等の原因となり、印刷不良を起こすことがある。しかしながら、酸性ガスを用いることで、アニオン性着色粒子を含有する分散体と酸性ガスとの混合時の凝集体の発生もなく、均一にpHを低下させることができ、その結果十分な印字濃度向上効果が得られるものと考えられる。
以下、本発明に用いられる各成分等について説明する。
[アニオン性着色粒子]
本発明に用いられるアニオン性着色粒子は、着色剤を含むアニオン性の粒子であれば特に制限はない。例えば、(i)顔料等の着色剤のみからなる粒子、(ii)着色剤がアニオン性界面活性剤で分散されてなる粒子、(iii)着色剤がアニオン性高分子分散剤で分散されてなる粒子、(iv)着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子等を包含する。
インク中での分散安定性、及びインクの印字濃度を向上させる観点から、着色剤が顔料であるアニオン性顔料粒子が好ましく、(iv)着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子がより好ましく、顔料を含有するアニオン性ポリマー粒子であることが更に好ましい。また、(iv)着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子は、水分散体の保存安定性の観点から、着色剤を含有するアニオン性架橋ポリマー粒子であることが好ましい。
該架橋ポリマー粒子は、後述するように、例えば、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子を含む水分散体に架橋剤を添加して、着色剤を含有するアニオン性架橋ポリマー粒子の水分散体の形態として得ることができる。
なお、本明細書において、「アニオン性」とは、未中和の化合物等を、純水に分散又は溶解させた場合、pHが7未満となること、又は化合物等が純水に不溶であり、pHが明確に測定できない場合には、純水に分散させた分散体のゼータ電位が負となることをいう。
アニオン性着色粒子の平均粒径は、インクの印字濃度の観点から、好ましくは30〜300nm、より好ましくは40〜200nm、更に好ましくは50〜150nm、特に好ましくは60〜90nmである。なお、平均粒径は、実施例記載の方法により測定される。
(着色剤)
アニオン性着色粒子に用いられる着色剤としては、特に制限はなく、顔料、疎水性染料等を用いることができるが、印字濃度の観点から、顔料及び疎水性染料が好ましく、顔料がより好ましい。
顔料及び疎水性染料は、水分散体及びインクに使用する場合には、界面活性剤、ポリマーを用いて、水分散体及びインク中で安定な微粒子にすることが好ましい。特に、耐滲み性、耐水性等の観点から、ポリマーの粒子中に顔料及び/又は疎水性染料を含有させることが好ましい。
顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれであってもよい。また、必要に応じて、それらと体質顔料を併用することもできる。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属酸化物、金属硫化物、金属塩化物等が挙げられる。黒色水系インクにおいては、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、ジアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アントラキノン顔料、キノフタロン顔料等が挙げられる。
色相は特に限定されず、赤色有機顔料、黄色有機顔料、青色有機顔料、オレンジ有機顔料、グリーン有機顔料等の有彩色顔料をいずれも用いることができる。
好ましい有機顔料の具体例としては、C.I.ピグメント・イエロー、C.I.ピグメント・レッド、C.I.ピグメント・バイオレット、C.I.ピグメント・ブルー、及びC.I.ピグメント・グリーンからなる群から選ばれる1種以上の各品番製品が挙げられる。また、キナクリドン固溶体顔料等の固溶体顔料を用いることができる。
キナクリドン固溶体顔料は、β型、γ型等の無置換キナクリドンと、2,9−ジクロルキナクリドン、3,10−ジクロルキナクリドン、4,11−ジクロルキナクリドン等のジクロロキナクリドンからなる。キナクリドン固溶体顔料としては、無置換キナクリドン(C.I.ピグメント・バイオレット19)と2,9−ジクロルキナクリドン(C.I.ピグメント・レッド202)との組合せからなる固溶体顔料が好ましい。
本発明においては、自己分散型顔料を用いることもできる。自己分散型顔料とは、親水性官能基(カルボキシ基やスルホン酸基等のアニオン性親水基、又は第4級アンモニウム基等のカチオン性親水基)の1種以上を直接又は他の原子団を介して顔料の表面に結合することで、界面活性剤や樹脂を用いることなく水系媒体に分散可能である無機顔料や有機顔料を意味する。ここで、他の原子団としては、炭素数1〜12のアルカンジイル基、フェニレン基又はナフチレン基等が挙げられる。アニオン性着色粒子に用いる場合には、親水性官能基が、カルボキシ基やスルホン酸基等のアニオン性親水基であることが好ましい。
顔料を自己分散型顔料とするには、例えば、親水性官能基の必要量を、常法により顔料表面に化学結合させればよい。より具体的には、硝酸、硫酸、ペルオキソ二硫酸、次亜塩素酸、クロム酸等の酸類等により液相酸化する方法やカップリング剤を用いて親水基を結合する方法が好ましい。
親水性官能基の量は特に限定されないが、自己分散型顔料1g当たり100〜3,000μmolが好ましく、親水性官能基がカルボキシ基の場合は、自己分散型顔料1g当たり200〜700μmolが好ましい。
アニオン性自己分散型顔料の市販品としては、CAB−O−JET 200、同300、同1027R、同250C、同260M、同270Y、同554B(キャボット社製)やBONJET CW−1、同CW−2(オリヱント化学工業株式会社製)、Aqua−Black 162(東海カーボン株式会社製)等が挙げられる。
疎水性染料は、ポリマー粒子中に含有させることができるものであればよく、その種類には特に制限がない。疎水性染料は、ポリマー中に効率よく染料を含有させる観点から、ポリマーの製造時に使用する有機溶媒(好ましくメチルエチルケトン)に対して、2g/L以上、好ましくは20〜500g/L(25℃)溶解するものが望ましい。
疎水性染料としては、油溶性染料、分散染料等が挙げられ、これらの中では油溶性染料が好ましい。油溶性染料としては、例えば、C.I.ソルベント・ブラック、C.I.ソルベント・イエロー、C.I.ソルベント・レッド、C.I.ソルベント・バイオレット、C.I.ソルベント・ブルー、C.I.ソルベント・グリーン、及びC.I.ソルベント・オレンジからなる群から選ばれる1種以上の各品番製品が挙げられ、オリヱント化学株式会社、BASF社等から市販されている。
上記の着色剤は、単独で又は2種以上を任意の割合で混合して用いることができる。
[着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子]
(アニオン性ポリマー)
着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子(以下、「着色剤含有ポリマー粒子」ともいう)に用いられるアニオン性ポリマーとしては、水分散体及びインクの印字濃度向上の観点から、水不溶性ポリマーであることが好ましい。ここで、水不溶性ポリマーとは、105℃で2時間乾燥させ、恒量に達したポリマーを、25℃の水100gに溶解させたときに、
その溶解量が10g以下であるポリマーをいい、その溶解量は、5g以下であることが好ましく、1g以下であることがより好ましい。その溶解量は、該ポリマーのアニオン性基を水酸化ナトリウムで100%中和した時の溶解量である。
用いるポリマーとしては、ポリエステル、ポリウレタン、ビニル系ポリマー等が挙げられるが、水分散体の保存安定性の観点から、ビニル単量体(ビニル化合物、ビニリデン化合物、ビニレン化合物)の付加重合により得られるビニル系ポリマーが好ましい。
アニオン性ビニル系ポリマーとしては、(a)アニオン性モノマー(以下「(a)成分」ともいう)と、(b)マクロマー(以下「(b)成分」ともいう)及び/又は(c)疎水性モノマー(以下「(c)成分」ともいう)とを含むモノマー混合物(以下、単に「モノマー混合物」ともいう)を共重合させてなるビニル系ポリマーが好ましい。このビニル系ポリマーは、(a)成分由来の構成単位と、(b)成分由来の構成単位及び/又は(c)成分由来の構成単位を有する。なかでも(a)成分由来の構成単位、(b)成分由来の構成単位、及び(c)成分由来の構成単位を全て含有するものが好ましい。
〔(a)アニオン性モノマー〕
(a)アニオン性モノマーは、着色剤含有ポリマー粒子を水分散体及びインク中で安定に分散させるために、アニオン性ポリマーのモノマー成分として用いられる。
アニオン性モノマーとしては、カルボン酸モノマー、スルホン酸モノマー、リン酸モノマー等が挙げられる。
カルボン酸モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。
スルホン酸モノマーとしては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコン酸エステル等が挙げられる。
リン酸モノマーとしては、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート等が挙げられる。
上記アニオン性モノマーの中では、着色剤含有ポリマー粒子の水分散体及びインク中での分散安定性の観点から、カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
〔(b)マクロマー〕
(b)マクロマーは、片末端に重合性官能基を有する数平均分子量500〜100,000の化合物であり、着色剤含有ポリマー粒子の水分散体及びインク中での保存安定性の観点から、アニオン性ポリマーのモノマー成分として用いられる。片末端に存在する重合性官能基としては、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が好ましく、メタクリロイルオキシ基がより好ましい。(b)マクロマーの数平均分子量は500〜100,000が好ましく、1,000〜10,000がより好ましい。なお、数平均分子量は、溶媒として1mmol/Lのドデシルジメチルアミンを含有するクロロホルムを用いたゲルクロマトグラフィー法により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定される。
(b)マクロマーとしては、着色剤含有ポリマー粒子の水分散体及びインク中での分散安定性の観点から、スチレン系マクロマー、芳香族基含有(メタ)アクリレート系マクロマー及びシリコーン系マクロマーが好ましい。
スチレン系マクロマーとしては、スチレン系モノマー単独重合体、又はスチレン系モノマーと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。共重合体の場合、着色剤含有ポリマー粒子の水分散体及びインク中での分散安定性の観点から、スチレン系モノマーの含有量は50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましい。スチレン系モノマーとしては、スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ビニルナフタレン、クロロスチレン等が挙げられる。共重合される他のモノマーとしては、芳香族基含有(メタ)アクリレート又はアクリロニトリル等が挙げられる。
スチレン系マクロマーの市販品例としては、AS−6(S)、AN−6(S)、HS−6(S)(東亞合成株式会社の商品名)等が挙げられる。
芳香族基含有(メタ)アクリレート系マクロマーとしては、芳香族基含有(メタ)アクリレートの単独重合体又はそれと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。共重合体の場合、着色剤含有ポリマー粒子の水分散体及びインク中での分散安定性の観点から、芳香族基含有(メタ)アクリレート系モノマーの含有量は50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましい。
芳香族基含有(メタ)アクリレートとしては、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい炭素数7〜22のアリールアルキル基、又はヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい炭素数6〜22のアリール基を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。その具体例としては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート等が挙げられ、ベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。共重合される他のモノマーとしては、スチレン系モノマー又はアクリロニトリル等が挙げられる。
(b)マクロマーはシリコーン系マクロマーであってもよく、シリコーン系マクロマーとしては、片末端に重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン等が挙げられる。
〔(c)疎水性モノマー〕
(c)疎水性モノマーは、水分散体及びインクの印字濃度の向上の観点から、アニオン性ポリマーのモノマー成分として用いられる。疎水性モノマーとしては、アルキル(メタ)アクリレート、芳香族基含有モノマー等が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数1〜22、好ましくは炭素数6〜18のアルキル基を有するものが好ましく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本明細書において、「(イソ又はターシャリー)」及び「(イソ)」は、これらの基が存在する場合としない場合の双方を意味し、これらの基が存在しない場合には、ノルマルを示す。また、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及び/又はメタクリレートを示す。
芳香族基含有モノマーとしては、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数6〜22の芳香族基を有するビニルモノマーが好ましく、スチレン系モノマー、芳香族基含有(メタ)アクリレートがより好ましく、これらを併用することも好ましい。
スチレン系モノマーとしてはスチレン、2−メチルスチレン、及びジビニルベンゼンが好ましく、スチレンがより好ましい。
また、芳香族基含有(メタ)アクリレートとしては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が好ましく、ベンジル(メタ)アクリレートがより好ましい。
〔(d)ノニオン性モノマー〕
モノマー混合物には、更に、(d)ノニオン性モノマー(以下「(d)成分」ともいう)が含有されていてもよい。
(d)成分としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=2〜30、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す。以下同じ)(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(n=2〜30)(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール(n=1〜15)・プロピレングリコール(n=1〜15))(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート、メトキシポリテトラメチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート、オクトキシポリエチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート2−エチルヘキシルエーテル、(イソ)プロポキシポリエチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート、メトキシ(エチレングリコール・プロピレングリコール共重合)(1〜30、その中のエチレングリコール:1〜29)(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(d)成分の市販品例としては、新中村化学工業株式会社のNKエステルM−40G、同90G、同230G、日本油脂株式会社のブレンマーPE−90、同200、同350、PME−100、同200、同400、同1000、PP−500、同800、同1000、AP−150、同400、同550、同800、50PEP−300、50POEP−800B、43PAPE600B等が挙げられる。
上記(a)〜(d)成分は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
ビニル系ポリマー製造時における、上記(a)〜(d)成分のモノマー混合物中における含有量(未中和量としての含有量。以下同じ)又はビニル系ポリマー中における(a)〜(d)成分に由来する構成単位の含有量は、次のとおりである。
(a)成分の含有量は、着色剤含有ポリマー粒子を水分散体及びインク中で安定に分散させる観点から、好ましくは3〜40重量%、より好ましくは4〜30重量%、特に好ましくは5〜25重量%である。
(b)成分の含有量は、着色剤含有ポリマー粒子の水分散体及びインク中での分散安定性の観点から、好ましくは1〜25重量%、より好ましくは5〜20重量%である。
(c)成分の含有量は、水分散体及びインクの印字濃度向上の観点から、好ましくは5〜98重量%、より好ましくは10〜80重量%である。
(d)成分の含有量は、水分散体及びインクの分散性を高める観点から、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは15〜50重量%である。
また、〔(a)成分/[(b)成分+(c)成分]〕の重量比は、着色剤含有ポリマー粒子の水分散体及びインク中での分散安定性及び水分散体及びインクの印字濃度の観点から、好ましくは0.01〜1、より好ましくは0.02〜0.67、更に好ましくは0.03〜0.50である。
(アニオン性ポリマーの製造)
前記アニオン性ポリマーは、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合法により、モノマー混合物を共重合させることによって製造される。これらの重合法の中では、溶液重合法が好ましい。
溶液重合法で用いる溶媒としては、極性有機溶媒が好ましい。極性有機溶媒が水混和性を有する場合には、水と混合して用いることもできる。極性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜3の脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。これらの中では、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン又はこれらの1種以上と水との混合溶媒が好ましい。
重合の際には、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物や、t−ブチルペルオキシオクトエート、ジベンゾイルオキシド等の有機過酸化物等の公知のラジカル重合開始剤を用いることができる。ラジカル重合開始剤の量は、モノマー混合物1モル(各モノマーの合計モル量の1モル)あたり、好ましくは0.001〜5モル、より好ましくは0.01〜2モルである。
重合の際には、さらに、オクチルメルカプタン、2−メルカプトエタノール等のメルカプタン類、チウラムジスルフィド類等の公知の重合連鎖移動剤を添加してもよい。
モノマー混合物の重合条件は、使用するラジカル重合開始剤、モノマー、溶媒の種類等によって異なるが、通常、重合温度は、好ましくは30〜100℃、より好ましくは50〜80℃であり、重合時間は、好ましくは1〜20時間である。また、重合雰囲気は、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成したポリマーを単離することができる。また、得られたポリマーは、再沈澱、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去することができる。
本発明で用いられるアニオン性ポリマーの重量平均分子量は、着色剤含有ポリマー粒子の水分散体及びインク中での分散安定性と、水分散体及びインクの印字濃度の観点から、5,000〜50万が好ましく、1万〜40万がより好ましく、1万〜30万が更に好ましく、2万〜30万が特に好ましい。なお、ポリマーの重量平均分子量は、実施例で示す方法により測定した。
本発明で用いられるアニオン性ポリマーは、(a)アニオン性モノマー由来のアニオン性基を中和剤により中和して用いることが好ましい。中和剤としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、各種アミン等の塩基が挙げられる。
アニオン性ポリマーのアニオン性基の中和度は、アニオン性着色粒子の分散安定性の観点から、10〜300%であることが好ましく、20〜200%がより好ましく、30〜150%が更に好ましい。
アニオン性ポリマーを架橋させる場合は、架橋前のポリマーのアニオン性基の中和度は、アニオン性着色粒子の分散安定性と架橋効率の観点から、10〜90%であることが好ましく、20〜80%がより好ましく、30〜70%が更に好ましい。
ここで中和度は、下記式によって求めることができる。
{[中和剤の重量(g)/中和剤の当量]/[ポリマーの酸価(KOHmg/g)×ポリマーの重量(g)/(56×1000)]}×100
酸価は、ポリマーの構成単位から、計算で算出することができる。又は、適当な溶剤(例えばメチルエチルケトン)にポリマーを溶解して、滴定する方法でも求めることができる。
[着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の製造]
着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子(着色剤含有ポリマー粒子)の水分散体は、下記の工程(1)及び(2)を有する方法により、効率的に製造することができる。
また、水分散体及びインクの保存安定性の観点から、下記の工程(3)を行うことより、着色剤を含有するアニオン性架橋ポリマー粒子(着色剤含有架橋ポリマー粒子)としてもよい。
工程(1):アニオン性ポリマー、有機溶媒、着色剤、及び水を含有する混合物を分散処理して、着色剤含有ポリマー粒子の分散体を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた分散体から前記有機溶媒を除去して、着色剤含有ポリマー粒子の水分散体を得る工程
工程(3):工程(2)で得られた分散体に架橋剤を添加して、着色剤含有架橋ポリマー粒子の水分散体を得る工程
工程(1)
工程(1)では、まず、アニオン性ポリマーを有機溶媒に溶解させてポリマーの有機溶媒溶液を得、この有機溶媒溶液に、着色剤、水、及び必要に応じて中和剤、界面活性剤等を、得られた有機溶媒溶液に加えて混合し、水中油型の分散体を得る方法が好ましい。アニオン性ポリマーの有機溶媒溶液に加える順序に制限はないが、中和剤、水、着色剤の順に加えることが好ましい。該ポリマーの有機溶媒溶液は、前記ポリマーの重合で得られたポリマー溶液をそのまま、あるいは更に有機溶媒で希釈したものを用いてもよい。
混合物中、着色剤は、5〜50重量%が好ましく、10〜40重量%がより好ましく、有機溶媒は、10〜70重量%が好ましく、10〜50重量%がより好ましく、アニオン性ポリマーは、2〜40重量%が好ましく、3〜20重量%がより好ましく、水は、10〜70重量%が好ましく、20〜70重量%がより好ましい。
前記アニオン性ポリマーの量に対する着色剤の量の重量比〔着色剤/アニオン性ポリマー〕は、着色剤含有ポリマー粒子の分散安定性の観点から、50/50〜90/10であることが好ましく、70/30〜85/15であることがより好ましい。
中和剤を用いて中和する場合、最終的に得られる水分散体のpHが7〜11であるように中和することが好ましい。中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、各種アミン等の塩基が挙げられる。また、アニオン性ポリマーを予め中和しておいてもよい。
中和剤の種類によって、好適なpHは異なるが、分散する際にpHを低くしすぎると、工程(1)において、微粒化が困難になる場合がある。
有機溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶媒及びジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
該有機溶媒の水100gに対する溶解量は、20℃において、好ましくは5g以上、より好ましくは10g以上であり、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンが好ましい。
工程(1)における混合物の分散方法に特に制限はない。本分散だけで着色剤含有ポリマー粒子の平均粒径を所望の粒径となるまで微粒化することもできるが、好ましくは予備分散させた後、さらに剪断応力を加えて本分散を行い、着色剤含有ポリマー粒子の平均粒径を所望の粒径とするよう制御することが好ましい。工程(1)の分散における温度は、5〜50℃が好ましく、10〜35℃がより好ましく、分散時間は1〜30時間が好ましく、2〜25時間がより好ましい。
混合物を予備分散させる際には、アンカー翼等の一般に用いられている混合撹拌装置、具体例としては、ウルトラディスパー、デスパミル(浅田鉄工株式会社、商品名)、マイルダー(株式会社荏原製作所、太平洋機工株式会社、商品名)、TKホモミクサー、TKパイプラインミクサー、TKホモジェッター、TKホモミックラインフロー、フィルミックス(以上、プライミクス株式会社、商品名)等の高速撹拌混合装置が好ましい。
本分散の剪断応力を与える手段としては、例えば、ロールミル、ニーダー、エクストルーダ等の混練機、高圧ホモゲナイザー(株式会社イズミフードマシナリ、商品名)に代表されるホモバルブ式の高圧ホモジナイザー、マイクロフルイダイザー(Microfluidics 社、商品名)、ナノマイザー(吉田機械興業株式会社、商品名)、アルティマイザー、スターバースト(スギノマシン株式会社、商品名)等のチャンバー式の高圧ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ビーズミル等のメディア式分散機が挙げられる。市販のメディア式分散機としては、ウルトラ・アペックス・ミル(寿工業株式会社製、商品名)、ピコミル(浅田鉄工株式会社製、商品名)、ダイノーミル(シンマルエンタープライゼス社製、商品名)等が挙げられる。これらの装置は複数を組み合わせることもできる。これらの中では、着色剤含有ポリマー粒子を小粒子径化する観点から、メディア式分散機と高圧ホモジナイザーを併用することが好ましい。
工程(2)
工程(2)では、得られた分散体から、公知の方法で有機溶媒を留去することで、着色剤含有ポリマー粒子の水分散体を得ることができる。得られた着色剤含有ポリマー粒子を含む水分散体中の有機溶媒は実質的に除去されていることが好ましいが、本発明の目的を損なわない限り、残存していてもよく、架橋工程を後に行う場合は、必要により架橋後に再除去すればよい。残留有機溶媒の量は0.1重量%以下が好ましく、0.01重量%以下であることがより好ましい。
また必要に応じて、有機溶媒を留去する前に分散体を加熱撹拌処理することもできる。
得られた着色剤含有ポリマー粒子の水分散体は、着色剤を含有する該ポリマーの固体分が水を主媒体とする中に分散しているものである。ここで、着色剤含有ポリマー粒子の形態は特に制限はなく、少なくとも着色剤とアニオン性ポリマーにより粒子が形成されていればよい。例えば、該ポリマーに着色剤が内包された粒子形態、該ポリマー中に着色剤が均一に分散された粒子形態、該ポリマー粒子表面に着色剤が露出された粒子形態等が含まれる。
工程(3)
工程(3)は、工程(2)で得られた分散体に架橋剤を添加して、着色剤含有架橋ポリマー粒子の水分散体を得る工程である。
アニオン性ポリマーの架橋は、工程(1)で得られた着色剤含有ポリマー粒子の分散体と架橋剤とを混合して行うこともできる。この場合は、該架橋工程で得られたアニオン性架橋ポリマー粒子の水分散体から、有機溶媒を除去する工程を前記工程(2)と同様に行うことにより、本発明の水分散体を得ることができる。
なお、アニオン性ポリマーの架橋処理は、前記工程(2)の有機溶媒を除去する前に行ってもよいが、保存安定性を向上させる観点から、工程(2)の後に行うことが好ましい。工程(2)の後に架橋することで、ポリマー粒子間により適切に架橋が起こり、本発明の水分散体及びインクの保存安定性を更に向上させることができるものと考えられる。
ここで、架橋剤としては、ポリマーのアニオン性基と反応する官能基を有する化合物が好ましく、該官能基を分子中に2以上、好ましくは2〜6有する化合物がより好ましい。
架橋剤の好適例としては、次の(e)〜(g)が挙げられる。
(e)分子中に2以上のエポキシ基を有する化合物。
(f)分子中に2以上のオキサゾリン基を有する化合物。
(g)分子中に2以上のイソシアネート基を有する化合物。
これらの中では、(e)分子中に2以上のエポキシ基を有する化合物が好ましく、なかでもエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルが好ましい。
上記方法で得られた着色剤含有ポリマー粒子、又は着色剤含有架橋ポリマー粒子の平均粒径は、水分散体及びインクの印字濃度の観点から、好ましくは40〜1000nm、より好ましくは60〜600nm、更に好ましくは80〜300nmである。なお、平均粒径は、実施例記載の方法で測定される。
[酸性ガス]
本発明に用いられる酸性ガスとは、1気圧、25℃で気体である化合物であり、1気圧、25℃で純水に飽和量溶解させたときに、その水溶液のpHが7より小さいものを意味する。
酸性ガスとしては、二酸化炭素ガス、二酸化硫黄ガス、三酸化硫黄ガス、塩化水素ガス等が挙げられる。
上記の酸性ガスの中では、取り扱いの簡便性の観点から、二酸化炭素ガスが好ましい。
[インクジェット記録用水分散体の製造]
本発明のインクジェット記録用水分散体の製造方法は、アニオン性着色粒子を含有する分散体と酸性ガスを混合する工程を有する。
アニオン性着色粒子を含有する分散体と酸性ガスの混合方法に特に制限はないが、アニオン性着色粒子を含有する分散体に酸性ガスを導入する方法が好ましい。
前記酸性ガスの導入方法の具体例としては、下記(i)〜(iv)の方法が挙げられる。
(i)ガスボンベ又はガス発生装置にチューブを接続し、チューブのもう一方の端をアニオン性着色粒子を含有する分散体中に投入して、酸性ガスを分散体中に通す方法。
(ii)減圧した容器にアニオン性着色粒子を含有する分散体を入れ、酸性ガスを含む雰囲気中で容器を開放することにより、酸性ガスを分散体中に導入する方法。
(iii)アニオン性着色粒子を含有する分散体を入れた一部開放した容器を、酸性ガスを含む雰囲気中に入れ、加圧し、酸性ガスを分散体中に導入する方法。
(iv)酸性ガスを溶媒に溶解した溶液を密閉容器に入れ、その密閉容器にチューブを接続し、チューブのもう一方の端をアニオン性着色粒子を含有する分散体中に投入し、該溶液を加熱することにより、発生した酸性ガスを分散体中に導入する方法。
(v)昇華すると酸性ガスとなる昇華性固体を、アニオン性着色粒子を含有する分散体に投入し、昇華現象を用いて分散体中で直接ガスを発生させて酸性ガスを分散体中に導入する方法。
これらの中では、操作の簡便性の観点から、溶液を加熱する方法(iv)や昇華現象を用いる方法(v)が好ましく、昇華現象を用いる方法(v)がより好ましい。酸性ガスとなる昇華性固体としては、ドライアイスが好ましく用いられる。すなわち、アニオン性着色粒子を含有する分散体とドライアイスを混合し、ドライアイスの昇華により得られた二酸化炭素ガスとアニオン性着色粒子を含有する分散体とを混合する工程を有することが好ましい。
酸性ガスの混合量はアニオン性着色粒子に対して、0.01〜2.0重量%であることが好ましく、酸性ガスとして、ドライアイスの昇華により得られた二酸化炭素ガスを用いる場合のドライアイスの混合量は、アニオン性着色粒子に対して、0.1〜1.0重量%であることが好ましく、0.2〜0.7重量%であることがより好ましい。
本発明の、アニオン性着色粒子を含有する分散体と酸性ガスを混合する工程において、水分散体及び水系インクの印字濃度を高める観点から、酸性ガスを混合することにより、水分散体のpHを0.2〜1.5低下させることが好ましく、0.3〜1.2低下させることがより好ましく、0.5〜1.0低下させることが更に好ましい。
また、分散安定性を良好にし、水分散体及び水系インクの印字濃度を高める観点から、酸性ガス混合前の分散体のpHは9.0〜10.0が好ましく、酸性ガス混合後の分散体のpHは8.0〜9.0とすることが好ましい。
[インクジェット記録用水分散体]
本発明方法により得られる水分散体は、そのまま水系インクとして用いることもできる。
該水分散体に用いられるアニオン性着色粒子に含まれる着色剤の含有量は、水分散体の印字濃度を高める観点から、水分散体中、好ましくは2〜35重量%、より好ましくは3〜30重量%、更に好ましくは5〜25重量%である。
また、水の含有量は、好ましくは20〜90重量%、より好ましくは30〜80重量%、更に好ましくは40〜70重量%である。
該水分散体の好ましい表面張力(20℃)は、30〜70mN/m、より好ましくは35〜65mN/mである。
該水分散体の20重量%(固形分)の粘度(20℃)は、好ましくは1〜12mPa・s、より好ましくは1〜9mPa・s、更に好ましくは2〜6mPa・s、特に好ましくは2〜5mPa・sである。
[インクジェット記録用水系インク]
本発明のインクジェット記録用水系インクは、前記の製造方法で得られた水分散体を含有するものであるが、さらに水系インクに通常用いられる湿潤剤、浸透剤、分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤、防錆剤等を添加することができる。
湿潤剤又は浸透剤としては、グリセリン、トリエチレングリコール等が好ましく用いられ、界面活性剤としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエチレンオキシド10モル付加物等が好ましく用いられる。
本発明の水系インク中のアニオン性着色粒子に含まれる着色剤の含有量は、水系インクの印字濃度を高める観点から、水系インク中、好ましくは1〜25重量%、より好ましくは2〜20重量%、更に好ましくは4〜15重量%、特に好ましくは5〜12重量である。
また、水の含有量は、好ましくは20〜90重量%、より好ましくは30〜80重量%、更に好ましくは40〜70重量%である。
本発明の水系インクの好ましい表面張力(20℃)は、23〜50mN/m、より好ましくは23〜45mN/m、更に好ましくは25〜40mN/mである。
本発明の水系インクの粘度(20℃)は、良好な吐出信頼性を維持するために、好ましくは2〜20mPa・sであり、より好ましくは2.5〜16mPa・s、更に好ましくは2.5〜12mPa・sである。
本発明の水系インクを適用するインクジェット記録方式は特に制限されないが、顔料等の分散性色材やポリマー粒子等を含有する分散液の吐出に適したピエゾ方式のインクジェットプリンターに好適である。
以下の調製例、実施例及び比較例において、「部」及び「%」は特記しない限り「重量部」及び「重量%」である。なお、ポリマーの重量平均分子量、アニオン性着色粒子の平均粒径、及びpHの測定は以下の方法により行い、水系インクについて、以下の印刷方法により印刷して印字濃度を評価した。
(1)アニオン性ポリマーの重量平均分子量の測定
N,N−ジメチルホルムアミドに、リン酸及びリチウムブロマイドをそれぞれ60mmol/Lと50mmol/Lの濃度となるように溶解した液を溶媒として、ゲルクロマトグラフィー法〔東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8120GPC)、東ソー株式会社製カラム(TSK−GEL、α−M×2本)、流速:1mL/min〕により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定した。
(2)アニオン性着色粒子の平均粒径の測定
大塚電子株式会社のレーザー粒子解析システムELS−8000(キュムラント解析)を用いて測定した。測定する粒子の濃度を、5×10-3重量%になるように水で希釈した分散液を用いた。測定条件は、温度25℃、入射光と検出器との角度90°、積算回数100回であり、分散溶媒の屈折率として水の屈折率(1.333)を入力した。
(3)pHの測定
株式会社堀場製作所製のpHイオンメーター、商品名:F−23(測定用電極#6367−10D)を用いて20℃で測定した。
(4)印刷方法
インクを、シリコンチューブを介して、インクジェットプリンター(セイコーエプソン株式会社製、型番:EM−930C、ピエゾ方式)のブラックヘッド上部のインク注入口に充填した。次いで、フォトショップ(アドビ社製、商品名)によりベタ印字の印刷パターン(横204mm×縦275mmの大きさ)を作成し、ベタのDutyを変化させて試し印字〔印字条件=用紙種類:普通紙、モード設定:ブラック、ファイン、双方向〕を行い、実際の吐出量が0.75±0.01mg/cm2となるようにDutyを調整した。吐出量は、インクが入ったスクリュー管の重量変化から測定した。調整したDutyのベタ画像を用い、市販の普通紙(商品名:XEROX4200、XEROX社製、上質普通紙)に印字を行った。
(5)印字濃度の測定
印字物を25℃、湿度50%で24時間放置後、印字面の印字濃度を測定した。印字濃度の測定にはマクベス濃度計(グレタグマクベス社製、品番:RD914)を用い、測定条件は、観測光源を D65とし、観測視野を2度とし、濃度基準を DIN16536とし、マゼンタの色濃度成分の数値を読み取った。測定回数は、測定する場所を変え、双方向印字の往路において印字された部分から5点、復路において印字された部分から5点を無作為に選び、合計10点の平均値を求めた。
印字濃度は、数値が大きいほど良好である。
調製例1(着色剤含有ポリマー粒子の水分散体の調製)
(1)アニオン性ポリマーの合成
(a)メタクリル酸(和光純薬工業株式会社製、試薬)32部、(b)スチレンマクロマー(東亞合成株式会社製、商品名:AS−6S、数平均分子量:6000、固形分濃度50%)20部(固形分として)、(c)スチレン(和光純薬工業株式会社製、試薬)88部、(d)ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(日油株式会社製、商品名:ブレンマーPP−800、プロピレンオキシド平均付加モル数13、末端:水酸基)60部を混合し、モノマー混合液を調製した。
反応容器内に、メチルエチルケトン20部及び2−メルカプトエタノール(重合連鎖移動剤)0.03部、前記モノマー混合液の10%を入れて混合し、窒素ガス置換を十分に行った。
一方、滴下ロートに、モノマー混合液の残りの90%、前記重合連鎖移動剤0.27部、メチルエチルケトン60部及びアゾ系ラジカル重合開始剤(和光純薬工業株式会社製、商品名:V−65、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))1.2部の混合液を入れ、窒素雰囲気下、反応容器内の前記モノマー混合液を攪拌しながら65℃まで昇温し、滴下ロート中の混合液を3時間かけて滴下した。滴下終了から65℃で2時間経過後、前記重合開始剤0.3部をメチルエチルケトン5部に溶解した溶液を加え、更に65℃で2時間、70℃で2時間熟成させ、ポリマー溶液(ポリマーの重量平均分子量:80000)を得た。
(2)着色剤含有ポリマー粒子の水分散体の調製
上記(1)で得られたポリマー溶液を減圧乾燥させて得られたポリマー25部をメチルエチルケトン70部に溶かし、その中に中和剤として5N水酸化ナトリウム水溶液9.3部(中和度80%)及びイオン交換水230部を加え、更にブラック顔料(カーボンブラック、キャボットスペシャルティケミカルズ社製、商品名:Monarch880)75部を加え、プライミクス株式会社製、TKロボミックス(商品名)+TKホモディスパー2.5型を用いて回転数8000/分で60分間分散し、さらに、マイクロフルイダイザー(Microfluidics 社製、商品名:M140K)で180MPaの圧力で10パス分散処理した。
得られた分散液に、イオン交換水250部を加えて攪拌した後、減圧下60℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去し、分散体(固形分25%)を得た。
得られた分散体を日立工機株式会社製の遠心沈降管500PAボトルに入れて、同社製冷却遠心分離機「himacCR22G」及びロータ(R12A、半径15.1cm)を用い、12000回転/分で遠心加速度24300Gをかけ、この状態で30分間保持(12150G・hr)した後に沈降部分を除去し、着色剤含有ポリマー粒子の水分散体を得た。
得られた分散体を5μmのフィルター(アセチルセルロース膜、外径:2.5cm、富士フイルム株式会社製)を取り付けた容量25mLの針なしシリンジ(テルモ株式会社製)で濾過したのちにイオン交換水で調整し、固形分濃度が20%の着色剤含有ポリマー粒子の水分散体を得た。
実施例1(インクジェット記録用水分散体の製造)
調製例1で得られた着色剤含有ポリマー粒子の水分散体200gをガラスビーカーに入れ、マグネティックスターラーで撹拌しながらドライアイス0.2gを投入して5分間撹拌を行い、ドライアイスが完全に昇華していることを確認し、攪拌を止め、水分散体を得た。この操作の前後で水分散体のpHを測定したところ、ドライアイスを投入する前のpHは9.3、攪拌後のpHは8.9であった。
実施例2(水系インクの製造)
実施例1で得られた水分散体25部、グリセリン15部、トリエチレングリコール7部、アセチレノールE100(川研ファインケミカル株式会社製、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエチレンオキシド10モル付加物)0.5部、イオン交換水52.5部をマグネチックスターラーで撹拌して混合し、1.2μmのフィルター(アセチルセルロース膜、外径:2.5cm、富士フイルム株式会社製)を取り付けた容量25mLの針なしシリンジで濾過して、水系インクを得た。
得られた水系インクの印字濃度の評価結果を表1に示す。
実施例3(インクジェット記録用水分散体の製造)
実施例1において、ドライアイスの量を0.25gとした以外は実施例1と同様にして、水分散体を得た。攪拌後の水分散体のpHは8.5であった。
実施例4(水系インクの製造)
実施例2において、実施例1で得られた水分散体に替えて、実施例3で得られた水分散体を用いた以外は実施例2と同様にして、水系インクを得た。結果を表1に示す。
実施例5(インクジェット記録用水分散体の製造)
調製例1で得られた着色剤含有ポリマー粒子の水分散体200gをガラスビーカーに入れ、マグネティックスターラーで撹拌した。次に、三方コックを備えた50mLナス型フラスコに濃塩酸0.1gを入れ、三方コックの一端に、細口ガラス管をつないだシリコーンチューブを連結し、該ガラス管を調製例1で得られた着色剤含有ポリマー粒子の水分散体に接触させ、該ナス型フラスコを50℃の温浴で加熱して、濃塩酸の蒸気(塩化水素ガス)を水分散体に導入し、10分間放置した。放置後の水分散体のpHは8.9であった。
実施例6(水系インクの製造)
実施例2において、実施例1で得られた水分散体に替えて、実施例5で得られた水分散体を用いた以外は実施例2と同様にして、水系インクを得た。結果を表1に示す。
実施例7(インクジェット記録用水分散体の製造)
実施例5において、濃塩酸の蒸気(塩化水素ガス)を水分散体に導入する時間を15分とした以外は実施例5と同様にしてインクジェット記録用水分散体を調製した。調製された水分散体のpHは8.5であった。
実施例8(水系インクの製造)
実施例2において、実施例1で得られた水分散体に替えて、実施例7で得られた水分散体を用いた以外は実施例2と同様にして、水系インクを得た。結果を表1に示す。
比較例1(インクジェット記録用水分散体の製造)
実施例1において、ドライアイスを添加しなかった以外は実施例1と同様にして、水分散体を得た。攪拌後の水分散体のpHは9.3であった。
比較例2(水系インクの製造)
実施例2において、実施例1で得られた水分散体に替えて、比較例1で得られた水分散体を用いた以外は実施例2と同様にして、水系インクを得た。結果を表1に示す。
比較例3(インクジェット記録用水分散体の製造)
実施例1において、ドライアイスを投入して5分間撹拌を行ったことに替えて、窒素ガス0.1Lを10分間かけて導入した以外は実施例1と同様にして、水分散体を得た。窒素ガス導入後の水分散体のpHは9.3であった。
比較例4(水系インクの製造)
実施例2において、実施例1で得られた水分散体に替えて、比較例3で得られた水分散体を用いた以外は実施例2と同様にして、水系インクを得た。結果を表1に示す。
比較例5(インクジェット記録用水分散体の製造)
実施例1において、ドライアイスを投入して5分間撹拌を行ったことに替えて、マグネティックスターラーで撹拌しながら濃塩酸0.05gをスポイトで滴下した。得られた水分散体のpHは8.5であった。
比較例6(水系インクの製造)
実施例2において、実施例1で得られた水分散体に替えて、比較例5で得られた水分散体を用い、1.2μmのフィルターで濾過しなかった以外は実施例2と同様にして、水系インクを得た。このインクは前記(4)の印刷方法では印刷できなかった。なお、このインクは1.2μmのフィルターで濾過することができなかった。
比較例7(インクジェット記録用水分散体の製造)
実施例1において、ドライアイスを投入して5分間撹拌を行ったことに替えて、マグネティックスターラーで撹拌しながら炭酸アンモニウム0.03gを投入した。得られた水分散体のpHは8.8であった。
比較例8(水系インクの製造)
実施例2において、実施例1で得られた水分散体に替えて、比較例7で得られた水分散体を用いた以外は実施例2と同様にして、水系インクを得た。結果を表1に示す。
比較例9(インクジェット記録用水分散体の製造)
調製例1において、中和剤として5N水酸化ナトリウム水溶液9.3部を4.65部(中和度40%)とした以外は調製例1と同様にしてインクジェット記録用水分散体を得た。得られた水分散体のpHは8.9であった。
比較例10(水系インクの製造)
実施例2において、実施例1で得られた水分散体に替えて、比較例9で得られた水分散体を用い、1.2μmのフィルターで濾過しなかった以外は実施例2と同様にして、水系インクを得た。このインクは前記(4)の印刷方法では印刷できなかった。なお、このインクは1.2μmのフィルターで濾過することができなかった。
Figure 0005368874
表1から、実施例2、4、6、8の水系インクは、比較例2、4、6、8、10の水系インクに比べて、印字濃度が優れていることが分かる。

Claims (7)

  1. アニオン性着色粒子を含有する分散体と酸性ガスを混合する工程を有するインクジェット記録用水分散体の製造方法。
  2. 酸性ガスが二酸化炭素ガスである、請求項1に記載のインクジェット記録用水分散体の製造方法。
  3. アニオン性着色粒子を含有する分散体とドライアイスを混合し、ドライアイスの昇華により得られた二酸化炭素ガスとアニオン性着色粒子を含有する分散体とを混合する工程を有する、請求項2に記載のインクジェット記録用水分散体の製造方法。
  4. アニオン性着色粒子がアニオン性顔料粒子である、請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体の製造方法。
  5. アニオン性着色粒子が着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子である、請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体の製造方法。
  6. 酸性ガスを混合することにより、水分散体のpHを0.2〜1.5低下させる、請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録用水分散体の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法で得られた水分散体を含有する、インクジェット記録用水系インク。
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