JP5713173B2 - 物品搬送設備 - Google Patents
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そして、このような物品搬送設備では従来から、スタッカークレーンが走行可能な走行用範囲は、スタッカークレーンが走行方向一方側の端部に位置する状態において支柱とその支柱より走行方向一方側に設置された設置物(例えば制御手段を囲う柵や建屋に設置された梁等)との間に干渉防止用の隙間が形成されるように設定されている。これにより、誤動作等によりスタッカークレーンが搬送用範囲からオーバーランして走行用範囲の走行方向一方側の端部まで走行したとしても、支柱が設置物に接触しないようになっている。
また、昇降具が、作業者が昇り降りする上下方向に沿って設けられた梯子にて構成されており、干渉防止用の隙間を、支柱から梯子の走行方向一方側の端部までの幅より広く設定している。これにより、スタッカークレーンが走行用範囲の走行方向一方側の端部まで走行したとしても、梯子が設置物に接触しないようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、昇降具に上記のような落下防止体を備えると、支柱から昇降具の走行方向一方側の端部までの幅が大きくなるため、スタッカークレーンが走行用範囲の走行方向一方側の端部まで走行しても昇降具が設置物に接触しないように、干渉防止用の隙間を、落下防止体を備えた昇降具の支柱から走行方向一方側の端部までの幅より大きくする必要がある。
ちなみに、干渉防止用の隙間を大きくすると、設置物を走行用範囲から大きく離して設置する必要があるために物品搬送設備が走行方向に大型化するという不都合や、走行用範囲を設置物近くまで設定することができないために走行用範囲が走行方向に狭くなるため結果として搬送用範囲が狭くなるといった不都合が生じる。
前記昇降具が、作業者が昇り降りする上下方向に沿って設けられた梯子と、その梯子を昇り降りする作業者の乗降経路の前記走行方向の一方側及び前記走行方向と交差する横幅方向の両側を覆う落下防止用の落下防止体とを備えて構成され、前記走行用範囲が、前記スタッカークレーンが前記走行用範囲の前記走行方向一方側の端部に位置する状態において、前記支柱とその支柱より前記走行方向一方側に設置された設置物との間に干渉防止用の間隔が形成されるように設定され、前記昇降具が、前記支柱から前記昇降具の前記走行方向一方側の端部までの幅を前記干渉防止用の間隔より広くした幅広状態と、前記支柱から前記昇降具の前記走行方向一方側端部までの幅を前記干渉防止用の隙間より狭くした幅狭状態とに切り換え可能に構成されている点にある。
そして、昇降具が幅広状態に切り換えられた状態でスタッカークレーンが搬送用範囲からオーバーランして走行用範囲の走行方向一方側の端部まで走行したとしても、その端部に走行する手前で落下防止体に設置物が当接した後は、スタッカークレーンの走行方向一方側への移動によって落下防止体が走行方向他方側に押し操作されるため、落下防止体を近接位置に移動させることができる。よって、昇降具が幅広状態に切り換えられている状態でスタッカークレーンが走行用範囲の走行方向一方側の端部まで走行しても、昇降具が幅広状態から幅狭状態に切り換えられることで、昇降具の破損を防止することができる。
よって、作業者が梯子を昇り降りするときには、梯子を使用位置に移動操作することにより落下防止体が梯子から離間して作業者の乗降経路が形成されるため、作業者は梯子を昇り降りし易くなり、作業者が梯子を昇り降りしないときには、梯子を格納状態に移動操作することにより落下防止体が梯子に近接して昇降具が幅狭状態に切り換えられるため、スタッカークレーンが走行用範囲の走行方向一方側の端部まで走行したときに昇降具が設置物に接触することを防止することができる。
次に、本発明の物品搬送設備の第1実施形態について図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、物品搬送設備には、物品収納用の収納部を棚横幅方向及び上下方向に並べて備えた収納棚1と、収納棚1の前方側を収納棚1の横幅方向に延びる走行経路に沿って走行するスタッカークレーン2と、スタッカークレーン2の走行経路に対して収納棚1が存在する側とは反対側に配設された荷受台3とが設けられている。
以下、スタッカークレーン2の走行方向一方側を前方側(図2における下側)、スタッカークレーン2の走行方向他方側を後方側(図2における上側)と称し、走行方向と直交する水平方向を横幅方向と称して説明する。
そして、落下防止体15は、前方側に移動させて梯子14から離間させた離間位置(図3及び図6参照)と、後方側に移動させて梯子14に近接させた近接位置(図4及び図7参照)とに前後方向に移動可能に構成されており、昇降具12は、落下防止体15を離間位置に移動させることで支柱8から前方側の端部までの幅Eを干渉防止用の間隔Cより広く且つ間隔Dより狭くした幅広状態(図3参照)に切り換えられ、落下防止体15を近接位置に移動させることで支柱8から前方側の端部までの幅Fを干渉防止用の間隔Cより狭くした幅狭状態(図4参照)に切り換えられるように構成されている。
つまり、昇降具12は、落下防止体15を前後方向に移動させることにより、幅広状態と幅狭状態とに切り換え可能に構成されている。ちなみに、図4では、落下防止体15を部分的に後方側に移動させて、昇降具12を部分的に幅狭状態に切り換えられている。
図5〜図7に示すように、梯子14は、左右一対の縦枠14aを上下方向に複数並設される横枠14bにて連結して構成されている。そして、梯子連結部材17にて縦枠14aと支柱8とが連結されており、このように梯子14は、梯子連結部材17にて支柱8に固定状態で連結支持されている。尚、梯子14は、走行台車7の前方側端部より前方側に突出しない状態で設けられている。
また、防止体連結部材18には、落下防止体15が離間位置から前方側に移動することを規制する規制部材21と、落下防止体15を離間位置及び近接位置で保持する保持部材22とを備えて構成されている。
図8に示すように、背カゴ枠15aにおける前後方向に延びる部分の後端部及び防止体連結部材18の前端部の夫々は筒状に形成されており、その背カゴ枠15aの後端部が防止体連結部材18の前端部に嵌合されている。
つまり、保持部材22は、落下防止体15が後方側に設定力以上の操作力で後方側に向けて押し操作されることで、落下防止体15の離間位置から後方側となる近接位置側への移動を許容する状態で、落下防止体15を離間位置で保持するように構成されている。
ちなみに、落下防止体15を近接位置から前方側に移動させるときは、作業者が保持部材22を押し下げた状態で落下防止体15を前方側に移動操作する。
また、昇降具12が幅広状態に切り換えられていると、スタッカークレーン2が搬送用範囲Aから前方側にオーバーランして走行用範囲Bの前方側の端部まで走行した場合に昇降具12の一部が周壁4に当接するが、スタッカークレーン2が前方側に走行して離間位置に位置する落下防止体15に周壁4に当接して当該周壁4にて落下防止体15が設定力以上の操作力で後方側に向けて押し操作されることで、落下防止体15が離間位置から近接位置に部分的に移動して、図4に示すように昇降具12が幅狭状態に切り換えられる。このようにスタッカークレーン2が前方側の端部に走行して落下防止体15が周壁4に接触しても、そのスタッカークレーン2の走行によって昇降具12が幅広状態から幅狭状態に切り換えられるため、昇降具12が周壁4に接触することにより破損することを回避できる。
ちなみに、図4では、スタッカークレーン2の走行による押し操作が解除された後も慣性力によって背カゴ枠15aが後方側に移動して落下防止体15が部分的に近接位置に移動した状態を示したが、スタッカークレーン2の走行速度が遅い場合等では、スタッカークレーン2による押し操作が解除されるに伴って背カゴ枠15aがその場所に停止して落下防止体15が部分的に離間位置と近接位置との途中の位置で停止する場合もある。
次に、本発明の物品搬送設備の第2実施形態について図面に基づいて説明する。
尚、第2実施形態は、昇降具12の構成が異なる以外は第1実施形態と同様に構成されているため、第1実施形態と同様の構成については同じ符号をつけて説明は省略し、主に第1実施形態と異なる構成を説明する。
また、図10(b)に示すように、付勢部材の付勢力により梯子14を収納位置に移動操作することで、落下防止体15が接近位置に移動して昇降具12が幅狭状態に切り換えられ、このように昇降具12が幅狭状態に切り換えられている状態で搬送処理が実行されるため、スタッカークレーン2が搬送用範囲Aから前方側にオーバーランして走行用範囲Bの前方側の端部まで走行した場合でも昇降具12が周壁4に当接することがないようにできる。
(1) 上記第1実施形態では、複数の背カゴ枠15aの夫々を前後方向にスライド移動可能に構成して、落下防止体15を全体的に離間位置と近接位置とに移動可能にし、昇降具12を全体的に幅広状態と幅狭状態とに切り換え可能に構成したが、複数の背カゴ枠15aのうちの一部を前後方向にスライド移動可能に構成して、落下防止体15を部分的に離間位置と近接位置とに移動可能に構成し、昇降具12を部分的に幅広状態と幅狭状態とに切り換え可能に構成してもよい。
具体的には、例えば、複数の背カゴ枠15aのうちの設置物に当接する虞がある背カゴ枠15aを前後方向にスライド移動可能に防止体連結部材18に連結支持し、設置物に当接する虞のない背カゴ枠15aを前後方向にスライド移動不能に防止体連結部材18に連結支持してもよい。
7 走行台車
8a 支柱
9 昇降台
12 昇降具
14 梯子
15 落下防止体
18 支持手段
21 規制部材
22 保持部材
A 搬送用範囲
B 走行用範囲
C 干渉防止用の間隔
S 乗降経路
Claims (6)
- 走行方向に沿って走行する走行台車と、前記走行台車における前記走行方向一方側の端部に立設された支柱に沿って昇降する昇降台と、前記支柱の前記走行方向一方側に位置して作業者が昇り降り可能な昇降具とを備えて構成されたスタッカークレーンが設けられ、
物品を搬送するときに前記スタッカークレーンが走行する搬送用範囲と、当該搬送用範囲を含み且つ前記搬送用範囲より前記走行方向の両側に延びるスタッカークレーンが走行可能な走行用範囲とが設定されている物品搬送設備であって、
前記昇降具が、作業者が昇り降りする上下方向に沿って設けられた梯子と、その梯子を昇り降りする作業者の乗降経路の前記走行方向の一方側及び前記走行方向と交差する横幅方向の両側を覆う落下防止用の落下防止体とを備えて構成され、
前記走行用範囲が、前記スタッカークレーンが前記走行用範囲の前記走行方向一方側の端部に位置する状態において、前記支柱とその支柱より前記走行方向一方側に設置された設置物との間に干渉防止用の間隔が形成されるように設定され、
前記昇降具が、前記支柱から前記昇降具の前記走行方向一方側の端部までの幅を前記干渉防止用の間隔より広くした幅広状態と、前記支柱から前記昇降具の前記走行方向一方側端部までの幅を前記干渉防止用の隙間より狭くした幅狭状態とに切り換え可能に構成されている物品搬送設備。 - 前記梯子が、前記支柱に固定状態で連結支持され、
前記落下防止体が、前記走行方向一方側に移動させて前記梯子から離間させた離間位置と、前記走行方向他方側に移動させて前記梯子に近接させた近接位置とに移動可能に構成され、
前記昇降具が、前記落下防止体を前記離間位置に移動させることで前記幅広状態に切り換えられ、前記落下防止体を前記近接位置に移動させることで前記幅狭状態に切り換えられるように構成されている請求項1記載の物品搬送設備。 - 前記落下防止体を支持する支持手段が、前記落下防止体が前記離間位置から前記走行方向一方側に移動することを規制する規制部材と、前記落下防止体の前記離間位置から前記走行方向他方側となる近接位置側への移動を許容する状態で前記落下防止体を離間位置に保持する保持部材とを備えて構成されている請求項2記載の物品搬送設備。
- 前記落下防止体が、前記支持手段にて前記梯子に連結されている請求項3記載の物品搬送設備。
- 前記保持部材が、近接位置に移動した前記落下防止体を前記近接位置に保持するように構成されている請求項3又は4記載の物品搬送設備。
- 前記梯子が、非使用時に位置させる収納位置とこの収納位置より下方の使用位置とに移動操作可能に構成され、
前記昇降具が、前記梯子が前記使用位置に移動操作されるに伴って前記落下防止体が前記梯子から離間して前記幅広状態に切り換えられ、且つ、前記梯子が前記収納位置に移動操作されるに伴って前記落下防止体が前記梯子に近接して前記幅狭状態に切り換えられるべく、前記梯子と前記落下防止体とを連動連結する連動手段を備えて構成されている請求項1記載の物品搬送設備。
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