JP5711545B2 - グリーン成形体の切断方法及びグリーン成形体の製造方法、並びに、グリーン成形体製造システム - Google Patents

グリーン成形体の切断方法及びグリーン成形体の製造方法、並びに、グリーン成形体製造システム Download PDF

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Description

本発明は、押出成形装置が有するダイから横方向に押し出されたグリーン成形体の切断方法及びグリーン成形体の製造方法、並びに、グリーン成形体製造システムに関する。
従来より、ハニカムフィルタ構造体が、DPF(Diesel particulate filter)用等として広く知られている。このハニカムフィルタ構造体は、多数の貫通孔を有するハニカム構造体の一部の貫通孔の一端側を封口材で封じると共に、残りの貫通孔の他端側を封口材で封じた構造を有する。特許文献1,2には、グリーンハニカム成形体の製造に使用されるダイス及び押出成形装置が開示されている。特許文献3には、グリーンハニカム成形体の切断方法が開示されている。
特開昭61−5915号公報 特許第4099896号公報 特開2001−96524号公報
ところで、押出成形装置が有するダイから横方向にグリーン成形体を押し出した場合、押し出されたグリーン成形体が長くなるに従い、重力によって先端が下方にたわんでしまう。また、グリーン成形体を所定の長さに切断するのにワイヤなどのカッターが上方から下方に移動する切断装置を使用した場合、カッターからグリーン成形体に対して下方に力が加わる。重力やワイヤによるグリーン成形体の変形を防止するため、スポンジ等からなる保持部材でグリーン成形体の先端部を支える必要がある。
しかし、通常、押出成形装置及び切断装置の構造上の制約から、これらの装置を十分に接近させて配置することができず、押出成形装置のダイの位置からグリーン成形体を保持部材で支える位置まで500〜600mmの距離を要する場合がある。この場合、グリーン成形体の強度にもよるが、グリーン成形体の先端が保持部材の位置に至るまでの間に下方にたわみやすい。また、先端部が保持部材で支えられた状態でも、ダイと保持部材の間でグリーン成形体が下方にたわむおそれがある。
グリーン成形体の下方にたわんだ箇所が押出成形に伴って後方に移動して当該箇所に保持部材が当接すると、グリーン成形体が保持部材によって上方に押されてグリーン成形体の基端部(ダイの出口近傍)にシワが生じるおそれがある。グリーン成形体の変形は、グリーン成形体を焼成して焼成体を得る工程におけるクラック発生の原因となる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、押出成形装置から押し出されたグリーン成形体の変形を十分に抑制できるグリーン成形体の切断方法及びグリーン成形体の製造方法、並びに、グリーン成形体製造システムを提供することを目的とする。
本発明は、押出成形装置が有するダイから横方向に押し出されたグリーン成形体に向けて下方からガスを噴射する工程と、グリーン成形体の側面の形状に応じた凹部を有する保持部材を上方に移動させて凹部をグリーン成形体の先端部の側面に当接させる工程と、保持部材の近傍であってダイ側の位置においてグリーン成形体を上方から下方にかけて切断する工程とを備え、グリーン成形体を切断する工程において、グリーン成形体を上方から下方にかけて切断するカッターからグリーンハニカム成形体に加えられる力の大きさに応じてガス噴射量が調整されるグリーン成形体の切断方法を提供する。
本発明は、上記切断方法に係る工程を備えるグリーン成形体の製造方法を提供する。すなわち、本発明に係るグリーン成形体の製造方法は、押出成形装置に原料を供給する工程と、押出成形装置が有するダイから横方向にグリーン成形体を押し出す工程と、ダイから押し出されたグリーン成形体に向けて下方からガスを噴射する工程と、グリーン成形体の側面の形状に応じた凹部を有する保持部材を上方に移動させて凹部をグリーン成形体の先端部の側面に当接させる工程と、保持部材の近傍であってダイ側の位置においてグリーン成形体を上方から下方にかけて切断する工程とを備え、グリーン成形体を切断する工程において、グリーン成形体を上方から下方にかけて切断するカッターからグリーンハニカム成形体に加えられる力の大きさに応じてガス噴射量が調整される。
上記切断方法及び製造方法によれば、先端部が保持部材によって支えられていない状態のグリーン成形体に向けてガス噴射面から上向きのガスを噴射できる。これにより、グリーン成形体の先端が保持部材の位置に至るまでの間において、グリーン成形体が重力によって下方にたわむのを十分に防止できる。また、カッターでグリーン成形体を上方から下方にかけて切断している最中もガスの噴射を継続することにより、カッターから加えられる力によってグリーン成形体がたわむのを十分に防止できる。水平方向に押し出されたグリーン成形体のたわみを十分に抑制し、これを鉛直方向であり且つ押出方向に垂直な方向に切断すれば、両端面の平行度が十分に高いグリーン成形体を効率的に得ることができる。
本発明は、押出成形装置と、押出成形装置から横方向に押し出されたグリーン成形体を支持する支持装置と、グリーン成形体を所定の長さに切断する切断装置とを備えたグリーン成形体製造システムを提供する。押出成形装置は、ペースト状の原料組成物を移送する流路を有するハウジングと、流路の上流側に設けられ、原料組成物を混練すると共に下流側へと移送するスクリューと、流路の下流側に設けられ、原料組成物からなるグリーン成形体が横方向に押し出されるダイと、流路とダイを連通する抵抗管とを有する。支持装置は、グリーン成形体の側面の形状に応じた凹部を有する保持部材と、保持部材を上方に移動させてグリーン成形体の先端部の側面に保持部材の凹部を当接させる駆動手段と、ダイの位置から駆動手段が設けられた位置まで延びており、上方に向けてガスを噴射するための複数の開口を有するガス噴射面と、複数の開口に気体を供給する気体供給手段とを有する。切断装置は、保持部材の近傍であってダイ側の位置においてグリーン成形体を上方から下方にかけて切断するカッターと、カッターからグリーン成形体に加えられる力の大きさに応じてガス噴射量を調整するガス噴射制御手段とを有する。
上記グリーン成形体製造システムは、ガス噴射面から上方にガスを噴射することが可能であるため、グリーン成形体の先端が保持部材の位置に至るまでの間において、グリーン成形体が重力によって下方にたわむのを十分に防止できる。また、カッターでグリーン成形体を切断している最中もガスの噴射を継続することにより、カッターから加えられる力によってグリーン成形体がたわむのを十分に防止できる。水平方向に押し出されたグリーン成形体のたわみを十分に抑制し、これを鉛直方向であり且つ押出方向に垂直な方向に切断すれば、両端面の平行度が十分に高いグリーン成形体を効率的に得ることができる。
本発明によれば、押出成形装置から押し出されたグリーン成形体の変形を十分に抑制できる。
(a)はグリーンハニカム成形体の一例を示す斜視図、(b)はグリーンハニカム成形体の部分拡大図である。 本発明に係るグリーン成形体製造システムの一実施形態を示す概略断面図である。 押出成形装置の内部構造を模式的に示す部分断面図である。 保持部材の一例を示す斜視図である。 ガス噴射プレートの構成を模式的に示す斜視図である。 切断装置の構成を模式的に示す斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。まず、本発明に係るグリーン成形体製造システムの説明に先立ち、ハニカム構造体用のグリーン成形体について説明する。
<グリーン成形体>
図1に示すグリーンハニカム成形体(グリーン成形体)70は、押出成形装置10によって押出成形されたグリーンハニカム成形体70Aを所定の長さに切断して得たものである(図2参照)。図1の(a)に示すように、グリーンハニカム成形体70は多数の貫通孔70aが略平行に配置された円柱体である。貫通孔70aの断面形状は、図1の(b)に示すように正方形である。これらの複数の貫通孔70aは、グリーンハニカム成形体70において、端面から見て、正方形配置、すなわち、貫通孔70aの中心軸が、正方形の頂点にそれぞれ位置するように配置されている。貫通孔70aの断面の正方形のサイズは、例えば、一辺0.8〜2.5mmとすることができる。なお、グリーンハニカム成形体70を所定の温度で焼成することによってハニカム構造体が製造される。
グリーンハニカム成形体70の貫通孔70aが延びる方向の長さは特に限定されないが、例えば、40〜350mmとすることができる。また、グリーンハニカム成形体70の外径も特に限定されないが、例えば、100〜320mmとすることできる。貫通孔70a間の間隔である隔壁の厚みは、0.05〜0.5mmとすることができる。
グリーンハニカム成形体70の材料は特に限定されないが、後で焼成することによりセラミクスとなるグリーン(セラミクス原料)とすることができる。セラミクスとしては、例えば、アルミナ、シリカ、ムライト、コーディエライト、ガラス、チタン酸アルミニウム等の酸化物、シリコンカーバイド、窒化珪素、金属等が挙げられる。なお、チタン酸アルミニウムは、さらに、マグネシウム及び/又はケイ素を含むことができる。
具体的には、グリーンハニカム成形体70は、セラミクス原料である無機化合物源粉末、及び、メチルセルロース等の有機バインダ、及び、必要に応じて添加される添加剤を含むことができる。
例えば、チタン酸アルミニウムのグリーン成形体の場合、無機化合物源粉末は、αアルミナ粉等のアルミニウム源粉末、及び、アナターゼ型やルチル型のチタニア粉末等のチタニウム源粉末を含み、必要に応じて、さらに、マグネシア粉末やマグネシアスピネル粉末等のマグネシウム源粉末及び/又は、酸化ケイ素粉末やガラスフリット等のケイ素源粉末を含むことができる。
有機バインダとしては、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシルメチルセルロースなどのセルロース類;ポリビニルアルコールなどのアルコール類;リグニンスルホン酸塩を例示できる。有機バインダの量は、無機化合物源粉末の100重量部に対して、20重量部以下であることが好ましく、より好ましくは15重量部以下、さらに好ましくは6重量部以下である。また、有機バインダの下限量は、0.1重量部であることが好ましく、より好ましくは3重量部である。
添加物としては、例えば、造孔剤、潤滑剤、可塑剤、分散剤、溶媒が挙げられる。
造孔剤としては、グラファイト等の炭素材;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル等の樹脂類;でんぷん、ナッツ殻、クルミ殻、コーンなどの植物材料;氷;およびドライアイス等などが挙げられる。造孔剤の添加量は、無機化合物源粉末の100重量部に対して、0〜40重量部であることが好ましく、より好ましくは0〜25重量部である。
潤滑剤としては、グリセリンなどのアルコール類;カプリル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、アラキジン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの高級脂肪酸;ステアリン酸Alなどのステアリン酸金属塩などが挙げられる。潤滑剤の添加量は、無機化合物源粉末の100重量部に対して、0〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは1〜5重量部である。
可塑剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが挙げられる。市販品としては、例えば、日油株式会社製「ユニルーブ50MB−72」(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル、20℃における粘度が1020mPa・s)、日油株式会社製「ユニルーブ50MB−168」(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル、20℃における粘度が2880mPa・s)が挙げられる。可塑剤の量は、無機化合物源粉末の100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.1〜10重量部であることがより好ましく、さらに好ましくは0.1〜6重量部である。
分散剤としては、たとえば、硝酸、塩酸、硫酸などの無機酸;シュウ酸、クエン酸、酢酸、リンゴ酸、乳酸などの有機酸;メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール類;ポリカルボン酸アンモニウムなどの界面活性剤などが挙げられる。分散剤の添加量は、無機化合物源粉末の100重量部に対して、0〜20重量部であることが好ましく、より好ましくは2〜8重量部である。
溶媒としては、たとえば、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノールなどのアルコール類;プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールなどのグリコール類;および水などを用いることができる。なかでも、水が好ましく、不純物が少ない点で、より好ましくはイオン交換水が用いられる。溶媒の使用量は、無機化合物源粉末の100重量部に対して、10重量部〜100重量部であることが好ましく、より好ましくは20重量部〜80重量部である。
<グリーン成形体製造システム>
図2〜6を参照しながら、本発明に係るグリーン成形体製造システムの実施形態について説明する。図2に示すグリーン成形体製造システム100は、粉末状又はペースト状の原料組成物からグリーンハニカム成形体70を製造するためのものである。グリーン成形体製造システム100は、押出成形装置10と、押出成形装置10から水平方向に押し出されたグリーンハニカム成形体70Aを支持する支持装置30と、グリーンハニカム成形体70Aを所定の長さに切断してグリーンハニカム成形体70を得る切断装置50とを備える。
(押出成形装置)
押出成形装置10は、図2に示すとおり、ハウジング1内の上段に設けられたスクリュー2A及び下段に設けられたスクリュー2Bを備える。スクリュー2A,2Bは、入口1aから供給された原料組成物を混練すると共に流路1bを通じて下流側へと移送するためのものである。スクリュー2A,2Bの間には、真空室3が設けられており、真空室3内を減圧することによって原料組成物を脱気処理できるようになっている。真空室3内の原料組成物はローラ3aによって下段のスクリュー2Bに導入される。
押出成形装置10は、図3に示すとおり、スクリュー2Bの下流側に必要に応じて設けられる流量調整板5と、原料組成物からなるグリーンハニカム成形体70Aが押し出されるダイ8と、流路1bとダイ8を連通する抵抗管9とを更に備える。抵抗管9は、内部の流路がテーパ状になっており、上流側から下流側に向けて流路断面積が徐々に小さくなっている。なお、スクリュー2Bの径よりも径が大きいグリーンハニカム成形体70Aを製造する場合などになっては、抵抗管9は上流から下流に向けて流路断面が大きくなる拡大部を有してもよい。
流量調整板5は、ダイ8に原料組成物を導入するに先立ち、その流速分布の均一化を図るためのものである。流量調整板5は、ハウジング1に対して着脱自在に設けられており、スクリュー2Bとダイ8の間に配置されている。ボルト及びナットによってフランジ1c,1dを締め付けることによって流量調整板5はハウジング1に固定されている。流量調整板5は、流量調整の効果を高めるために網状の抵抗体(図示せず)を有していてもよい。
流量調整板5は、厚さ方向に貫通する直径1〜10mmの貫通孔5aを複数有する。流量調整板5は、上流側から圧力を受けてもほとんど歪みを起こさない構造体であることが好ましい。かかる観点から、流量調整板5の材質としては、例えば、炭素鋼等が好ましい。炭素鋼以外の好適な材質として、ニッケル、クロム、タングステン等を含有する特殊鋼を例示できる。流量調整板5の厚さは、十分の強度を確保する観点から、10〜100mmであることが好ましい。
ダイ8は、原料組成物から図1に示す形状の成形体を製造するためのものであり、これに対応する格子状の流路(図示せず)を有する。原料組成物がダイ8を通過することで、流路断面が正方形である多数の貫通孔70aを有し、側面を覆う外周スキンを有するグリーンハニカム成形体70Aが形成される。
(支持装置)
支持装置30は、押出成形装置10の後段に配置されており、ダイ8から水平方向に押し出されたグリーンハニカム成形体70Aが重力及び切断装置50のワイヤ(カッター)Wによって変形するのを防止するためのものである。支持装置30は、凹部31aを有する複数の保持部材31と、保持部材31を一つずつ上方に移動させる作業を繰り返す可動プレート(駆動手段)33と、グリーンハニカム成形体70Aに向けて上方に空気を噴射するためのガス噴射プレート35と、ガス噴射プレート35に圧縮空気を供給するコンプレッサ(気体供給手段)37とを備える(図2,4,5参照)。
保持部材31は、図4に示すとおり、スポンジ製の本体部31bと、樹脂(例えば塩化ビニル)製の底部31cとからなる。スポンジ製の本体部31bにグリーンハニカム成形体70Aの側面の形状に応じた凹部31aが形成されている。本実施形態においては、グリーンハニカム成形体70Aは円柱状であるため、凹部31aは断面形状が半円状である。
可動プレート33は、グリーンハニカム成形体70Aの側面に対して保持部材31の凹部31aを当接させるためのものである。図2は、保持部材31を載せた可動プレート33が上昇し、グリーンハニカム成形体70Aの側面に保持部材31の凹部31aが当接した状態を示す。可動プレート33は、ダイ8から押し出されたグリーンハニカム成形体70Aの先端が所定の位置にまで到達したとき、これをセンサ等が検知して自動的に上昇するものであってもよいし、作業者が目視により確認して手動で操作するものであってもよい。可動プレート33は、上方に移動した後、所定の高さで止まるように設定されている。すなわち、可動プレート33は、ダイ8の高さと、可動プレート33上の保持部材31の凹部31aの高さが一致する高さで止まるように設定されている。
ガス噴射プレート35は、その上面がガス噴射面35aをなしており、押出成形装置10のダイ8の位置から可動プレート33の位置まで延びている。ガス噴射プレート35はグリーンハニカム成形体70Aの下方に配置されており、ガス噴射面35aはグリーンハニカム成形体70Aの側面と0.1〜10mm離隔している。図5に示すとおり、ガス噴射面35aは複数の開口35bを有し、これらの開口35bからグリーンハニカム成形体70Aに向けて空気を噴射できるようになっている。ガス噴射面35aはグリーンハニカム成形体70Aの側面を取り囲むように湾曲していることが好ましく、図5に示すように、押出方向に垂直な断面が半円状であることがより好ましい。
開口35bの口径は、グリーンハニカム成形体70Aのサイズや比重にもよるが、好ましくは0.1〜10mmである。複数の開口35bは、全てが同一の口径であってもよいし、ダイ8から押出方向に遠ざかるに従って徐々に口径が大きくなるように設けられていてもよい。ダイ8から離れた位置の開口35bの口径をダイ8に近い位置の開口35bの口径よりも大きくすることで、グリーンハニカム成形体70Aの先端部に対して空気によって上方の力を十分に与えることが可能となり、重力及びワイヤWによるグリーンハニカム成形体70Aのたわみをより一層十分に抑制できる。
コンプレッサ37は、複数の開口35bに圧縮空気を供給するためのものである。なお、空気の噴射によってグリーンハニカム成形体70Aが乾燥するのを防止するため、湿潤空気を複数の開口35bから噴射してもよい。
ガス噴射プレート35及び可動プレート33の後段には、可動プレート33上の保持部材が押出方向にスムーズに移動するスライド台38が配置されている。これにより、グリーンハニカム成形体70Aの押出に伴って保持部材が押出方向に移動できるようになっている。なお、スライド台38の構成としては、複数の円柱状のローラを押出方向に対して垂直な方向に渡して設け、ローラが回転することで保持部材をスライドさせる構成であってもよいし、表面から圧縮空気を噴射させて保持部材をわずかに浮上させてスライドさせる構成であってもよい。
持装置30は、ワイヤWからグリーンハニカム成形体70Aに加えられる力の大きさに応じてガス噴射プレート35からのガス噴射量を調整するガス噴射量制御手段を更に備える。グリーンハニカム成形体70Aを切断している最中もガス噴射量を調整しながら、ガスの噴射を継続することにより、切断時にグリーンハニカム成形体70Aがたわむのを十分に防止できる。
(切断装置)
切断装置50は、保持部材31で支持されているグリーンハニカム成形体70Aを切断し、所定の長さのグリーンハニカム成形体70を得るためのものである。切断装置50は、図6に示すように、カッターとしてのワイヤWを有し、ワイヤWを水平方向であり且つ押出方向に垂直の方向(X方向)に張り渡した状態に保持できるようになっている。保持部材31の近傍であってダイ8側の位置にワイヤWが降下してグリーンハニカム成形体70Aを上方から下方にかけて切断する。保持部材31のダイ8側の側面とワイヤWの切断位置との距離は、グリーンハニカム成形体70A,70の変形を抑制する観点から、50mm以下であることが好ましい。ワイヤWは、降下と同時にグリーンハニカム成形体70Aの押出速度と同調して押出方向(Y方向)に移動できるようになっている。
切断装置50は、逆U字状とされた枠板52を有する。枠板52は、水平方向に離間されてそれぞれ下方に延びる2つの先端部52a、52bを有する。先端部52aには送り側サーボモータ53aが設けられ、先端部52bには、受け側サーボモータ53bが設けられている。
送り側サーボモータ53aの回転軸には送り側ボビン54aが設けられ、受け側サーボモータ53bの回転軸には、張力センサ55を介して受け側ボビン54bが設けられている。そして、送り側ボビン54aから受け側ボビン54bまでに亘って、ワイヤWが張り渡されている。ワイヤWの材料は特に限定されないが、たとえば、スチールワイヤ等が挙げられる。ワイヤWの径は、好ましくは1000μm以下であり、より好ましくは120〜500μmである。
送り側サーボモータ53a、受け側サーボモータ53b、及び、張力センサ55は、張力コントローラ56に接続されている。張力コントローラ56は、張力センサ55から取得した張力に基づいて、ワイヤWの張力が所定の範囲内となるように、送り側ボビン54aや受け側ボビン54bの回転を制御しつつ、ワイヤWが所定の速度で送り側ボビン54aから受け側ボビン54bに向かってX方向に移動するように2つのモータを制御する。張力は特に限定されないが、たとえば、20N以上とすることが好ましく、40N以上とすることが好ましい。また、張力の上限はないが、100N以下とすることが好ましく、60N以下とすることがより好ましい。また、ワイヤWのX方向の移動速度も特に限定されないが、20〜200mm/sとすることができる。
本実施形態では、枠板52、及び、送り側サーボモータ53a、受け側サーボモータ53b、送り側ボビン54a、受け側ボビン54bによって、ワイヤWが保持されている。また、本実施形態では、送り側ボビン54a、受け側ボビン54b、送り側サーボモータ53a及び受け側サーボモータ53bによって、ワイヤWがX方向(矢印A)に移動できるようになっている。更に、本実施形態では、張力センサ55、及び、張力コントローラ56によって、ワイヤWの張力を一定に維持できるようになっている。
枠板52に設けられた支持部52cを鉛直方向(Z軸方向)に移動させることにより、ワイヤWを、ワイヤの伸びるA方向(X方向)に対して垂直なB方向(−Z方向)に移動させる。ワイヤWを鉛直方向に移動させる機構は特に限定されず、例えば、ラックピニオン機構等を使用できる。切断時の支持部52c、すなわち、ワイヤWの−Z軸方向の移動速度は特に限定されないが、たとえば、20〜200mm/sとすることができる。
<グリーン成形体の製造方法>
本実施形態に係るグリーン成形体の製造方法は、押出成形装置10の入口1aに原料を供給する工程と、押出成形装置10が有するダイ8から水平方向にグリーンハニカム成形体70Aを押し出す工程と、ダイ8から押し出されたグリーンハニカム成形体70Aに対してガス噴射プレート35の開口35bから空気(又は湿潤空気)を噴射する工程と、可動プレート33によって保持部材31を上方に移動させて凹部31aをグリーンハニカム成形体70Aの側面に当接させる工程と、保持部材31の近傍であってダイ8側の位置においてグリーンハニカム成形体70Aを上方から下方にかけてワイヤWで切断する工程とを備える。
上記実施形態に係るグリーン成形体製造システム100によれば、支持装置30のガス噴射プレート35からグリーンハニカム成形体70Aに向けて上方に空気(又は湿潤空気)を噴射することができる。下方からグリーンハニカム成形体70Aに向けて空気を噴射することにより、グリーンハニカム成形体70Aの先端が保持部材31の位置に至るまでの間において、グリーンハニカム成形体70Aが重力によって下方にたわむのを十分に防止できるとともに、切断時にワイヤWによってグリーンハニカム成形体70Aが変形するのを十分に防止できる。
グリーン成形体製造システム100を用いた上記製造方法によれば、ダイ8から水平方向に押し出されたグリーンハニカム成形体70Aのたわみを十分に抑制でき、グリーンハニカム成形体70Aを鉛直方向であり且つ押出方向に垂直な方向にワイヤWで切断することで、両端面の平行度が十分に高い、グリーンハニカム成形体70を効率的に得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、複数の貫通孔70aを有するグリーンハニカム成形体70を製造する場合を例示したが、押出方向が横方向である場合に重力によって変形するおそれがあるものであれば、貫通孔を有しないグリーン成形体の製造に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態においては、押出方向が水平方向である場合について例示したが、必ずしも水平方向である必要はなく、押出方向は水平方向から多少傾斜(±5°程度)していてもよい。
保持部材31を上方に移動させるための駆動手段、及び、ガス噴射プレート35の開口35bに噴射ガスを供給するための気体供給手段の構成は、上記実施形態に限定されず、種々の形態をとることができる。なお、噴射ガスも空気又は湿潤空気に限定されるものではない。
また、グリーンハニカム成形体の貫通孔70aの配置も特に限定されず、正方形配置に替えて、たとえば、千鳥配置でもよい。貫通孔70aの断面形状も、正方形には限定されず、矩形、六角形、三角形等の多角形(正六角形や、正三角形等の正多角形を含む)や、円形、楕円形等どのような形態でもかまわない。グリーンハニカム成形体70の外形形状も、円柱体に限定されず、正方形や矩形等の角柱等でもかまわない。
8…ダイ、10…押出成形装置、30…支持装置、31…保持部材、31a…凹部、33…可動プレート(駆動手段)、35a…ガス噴射面、35b…開口、37…コンプレッサ(気体供給手段)、50…切断装置、70…グリーンハニカム成形体、70A…グリーンハニカム成形体、70a…貫通孔、100…グリーン成形体製造システム。

Claims (3)

  1. 押出成形装置が有するダイから横方向に押し出されたグリーン成形体に向けて下方からガスを噴射する工程と、
    前記グリーン成形体の側面の形状に応じた凹部を有する保持部材を上方に移動させて前記凹部を前記グリーン成形体の先端部の側面に当接させる工程と、
    前記保持部材の近傍であって前記ダイ側の位置において前記グリーン成形体を上方から下方にかけて切断する工程と、
    を備えるグリーン成形体の切断方法であって、
    前記グリーン成形体を切断する工程において、前記グリーン成形体を上方から下方にかけて切断するカッターから前記グリーン成形体に加えられる力の大きさに応じてガス噴射量が調整されるグリーン成形体の切断方法
  2. 押出成形装置に原料を供給する工程と、
    前記押出成形装置が有するダイから横方向にグリーン成形体を押し出す工程と、
    前記ダイから押し出された前記グリーン成形体に向けて下方からガスを噴射する工程と、
    前記グリーン成形体の側面の形状に応じた凹部を有する保持部材を上方に移動させて前記凹部を前記グリーン成形体の先端部の側面に当接させる工程と、
    前記保持部材の近傍であって前記ダイ側の位置において前記グリーン成形体を上方から下方にかけて切断する工程と、
    を備えるグリーン成形体の製造方法であって、
    前記グリーン成形体を切断する工程において、前記グリーン成形体を上方から下方にかけて切断するカッターから前記グリーン成形体に加えられる力の大きさに応じてガス噴射量が調整されるグリーン成形体の製造方法
  3. 押出成形装置と、前記押出成形装置から横方向に押し出されたグリーン成形体を支持する支持装置と、前記グリーン成形体を所定の長さに切断する切断装置とを備えたグリーン成形体製造システムであって、
    前記押出成形装置は、ペースト状の原料組成物を移送する流路を有するハウジングと、
    前記流路の上流側に設けられ、前記原料組成物を混練すると共に下流側へと移送するスクリューと、
    前記流路の下流側に設けられ、前記原料組成物からなるグリーン成形体が横方向に押し出されるダイと、
    前記流路と前記ダイを連通する抵抗管と、
    を有し、
    前記支持装置は、前記グリーン成形体の側面の形状に応じた凹部を有する保持部材と、
    前記保持部材を上方に移動させて前記グリーン成形体の先端部の側面に前記凹部を当接させる駆動手段と、
    前記ダイの位置から前記駆動手段が設けられた位置まで延びており、上方に向けてガスを噴射するための複数の開口を有するガス噴射面と、
    前記複数の開口に気体を供給する気体供給手段と、
    を有し、
    前記切断装置は、前記保持部材の近傍であって前記ダイ側の位置において前記グリーン成形体を上方から下方にかけて切断するカッターと、前記カッターから前記グリーン成形体に加えられる力の大きさに応じてガス噴射量を調整するガス噴射制御手段とを有するグリーン成形体製造システム。
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