JP5706097B2 - 色補正フィルタ及び色補正フィルタに使用されるテトラアザポルフィリン化合物 - Google Patents

色補正フィルタ及び色補正フィルタに使用されるテトラアザポルフィリン化合物 Download PDF

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Description

本発明は、白色LEDを光源に用いた装置用の色補正フィルタ及びこれに用いられる特定のテトラアザポルフィリン化合物に関する。さらに詳しくは、青色発光LEDと黄色発光の蛍光体で構成された白色LEDを光源として用いた液晶表示装置または照明装置に使用される色補正フィルタ及びこれに用いられる高耐久性のテトラアザポルフィリン化合物に関する。
近年、表示装置として、CRT(Cathode Ray Tube;陰極線管)よりも薄い、液晶パネルを用いた液晶表示装置が広く用いられるようになっている。
液晶パネルは、それ自体は発光しないため、外光または液晶パネルの背面に配置した装置(バックライトユニット)から光を照射して画像を表示する。液晶表示装置に用いられるバックライトユニットの光源として、従来冷陰極管が用いられているが、冷陰極管に変わる光源として白色LED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)が挙げられる。
白色LEDの光源には、例えば、R、G、Bのそれぞれ単色発光の3つのLEDを組み合わせて混色させる光源、青色発光LEDの青色光と黄色発光の蛍光体の組合せによる光源、及び青色発光LEDと緑色および赤色発光の蛍光体の組合せによる光源の3通りがあるが、前記、R、G、Bのそれぞれ単色発光の3つのLEDの組合せによる光源をバックライトユニットの白色光源に使用した液晶表示装置は、色再現性については従来の冷陰極管を上回るが、個数として3倍のLEDを必要とする為、コスト消費電力の面で好ましくない。一方、青色発光LEDの青色光と、青色光により黄色を発光する蛍光体との組み合わせによる光源、及び青色発光LEDと緑色および赤色発光の組合せによる光源をバックライトユニットの白色光源に使用した液晶表示装置は、色再現性が悪いという問題点があった。
これは次の理由による。例えば、青色発光LEDと緑色および赤色発光の蛍光体で構成された三波長白色LEDは、LEDの青色光と、青色光により励起される蛍光体発光(緑色発光と赤色発光)との組み合わせにより、混色させて白色光を実現している。その為、三波長白色LEDの発光スペクトルは、R、G、Bに3つのピークがあるものの、B、Gの中間部分(490nm付近;青緑光)や、G、Bの中間部分(590nm付近;黄色光)の発光強度の極小値が比較的高く、R、G、Bの三原色でフルカラーを表現するには不必要な発光を含んでいる。カラー液晶ディスプレイは、バックライトユニットの光源からの光をR、G、Bに分離し、再度混合させることでフルカラーを実現しているが、不必要な光を完全に吸収することはできない。特にB、Gの中間部分(青緑光)、G、Bの中間部分(黄色光波長570〜600nm付近)の光を吸収することは困難であり、色再現性を低下させる要因となっていた。
この問題を解決するには、発光色の色純度をできるだけ高くすることが必要で、発光スペクトルをシャープにするか、もしくは、発光スペクトル以外の不要スペクトルを低減すればよい。しかしその為には、輝度の低下や、複雑な技術が必要とされる。又、発光スペクトルは、白色LED光源に用いる蛍光体の材料の特性が大きく影響されるので、技術的、コスト的に理想的な色再現性が得られないという問題点がある。
これらの課題を解決するには、例えば、LEDは複雑で微妙な製造工程を経て作られる半導体製品である為、製造する際に各個体の発光色のばらつきを抑えることが困難であり、製造してできあがったものを実際の発光色で選別するランク分けを行って使用している。そのため、白色LEDの順方向電流を制御して発光色調を調整する色調調整回路が提案されている(特許文献1)。しかし、色度を変化させるためには電流を大きく変化させなければならず、所望の演色性を得られても所望の輝度を得られないことがあり、構成が複雑すぎるという問題点がある。
一方、白色LEDは、省エネ用照明光源としての使用が期待されている。しかし、白色LEDを液晶表示装置の光源として用いる場合には発光色の特性を問題にすればよいが、照明光源として用いる場合には、明るさだけでなく、色度ばらつき、色むら、および演色性等の光の質も要求される。更に4万時間の寿命(全光束が点灯初期の値に対して70%になるまでの総点灯時間)を併せ持つことも求められている。これらの課題を解決するには、例えば、発光部を小さくするとともに熱抵抗も小さくさせる必要があるが、同時に行なうことは複雑な技術が必要とされる。更に、従来の白熱電球や蛍光灯では、例えば、白熱電球では主に赤外線(熱線)として、蛍光灯では発光管の表面積が大きいので空気の対流を利用して、可視光に変換されなかった余分なエネルギーをうまく放熱することが可能であったが、白色LEDを利用した照明器具では、赤外線がほとんど発生せず、コンパクトで表面積が小さい為に放熱が非常に困難である。小さい表面積から効率よく放熱するには器具の表面積を高くすればよいが、安全性の面から器具の外殻温度は制限されている。その為、白色LED(チップ)付近の温度が寿命に大きく影響するので、熱抵抗を低くするか、耐熱性、耐光性の高い材料を採用する必要がある。
近年、上記のような問題を解決するために様々な試みが行われてきた。例えば、白色LED光源からの光路中に、所定の波長の光をフィルムにて吸収することで、照明光のスペクトルの改善を実現した方法が提案されている(特許文献2)が、放熱に対しての影響は言及されておらず、寿命について十分であるとは言えない。
故に、発光効率を損なわずに色再現性及び演色性を高め、従来までの不足点あるいは欠点として共通する白色LEDの寿命定義も兼備した実用的な手段が望まれていた。
テトラアザポルフィリン化合物は、古くから知られている化合物であり各種機能材料への応用が提案されている。例えば、テトラアザポルフィリン化合物を、光記録材料へ応用することが提案されている(特開文献3)。また、テトラアザポルフィリン化合物を含有した、光の透過率および視認性が良好であり、コントラストが改善されたプラスチック眼鏡レンズが提案されている(特許文献4)。一方で、テトラアザポルフィリン化合物を、プラズマディスプレイなどのディスプレイ用フィルタへの応用することが提案されている(特許文献5)が、現在までに、テトラアザポルフィリン化合物を、白色LEDへ応用することに関しては報告されていない。
なお、テトラアザポルフィリン化合物を用いたディスプレイ用フィルタは、不要な光を選択的に除去し必要な光をできるだけ透過し、発光色を改善するのに適したシャープな吸収を有しているが、例えば、置換基として臭素原子を有するテトラアザポルフィリン化合物の位置異性体を光学フィルタ用の色素として用いた場合、耐光堅牢度が低いという問題があることが分かった。
特開2001−272938号公報 特開2005−183139号公報 特開平7−268227号公報 特開2008−134618号公報 特開2000−275432号公報
本発明の課題は、白色LEDを用いた装置用の色補正フィルタを提供することであり、さらに詳しくは、色再現性、演色性及びLED寿命を改善した色補正フィルタ、及びこれに用いられる特定のテトラアザポルフィリン化合物を提供することである。

本発明者等は、上記した課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のテトラアザポルフィリン化合物が、上記した目的にきわめて好適であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(1)一般式(1)で表されるテトラアザポルフィリン化合物を少なくとも1種含有して成る白色LEDを用いた装置用の色補正フィルタに関する。
Figure 0005706097
(式中、R1〜R8はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、シアノ基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、置換または未置換のアリール基、直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基を表す。ただしR1〜R8のすべてが水素原子であることはない。Mは2個の水素原子、2価の金属原子、または酸化金属原子を表す)
また、本発明は、
(2)白色LEDをバックライトユニットに用いた液晶表示装置に設けられて成る請求項(1)記載の色補正フィルタに関し、
(3)白色LEDを用いた照明装置に設けられて成る請求項(1)記載の色補正フィルタに関する。
本発明により、特定のテトラアザポルフィリン化合物を含有して成る白色LEDを用いた装置用の色補正フィルタを提供することが可能になった。
以下、本発明に関し詳細に説明する。本発明は、特定のテトラアザポルフィリン化合物(以下、本発明に係る化合物Aと略記する)を少なくとも1種含有して成る白色LEDを用いた装置用の色補正フィルタ(以下、本発明の色補正フィルタと略記する)に関するものである。本発明に係る化合物Aは、テトラアザポルフィリン骨格に特定の置換基を有していてもよく、好ましくは、例えば、一般式(1)で表される化合物である。
Figure 0005706097
(式中、R1〜R8はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、シアノ基、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、置換または未置換のアリール基、直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基を表す。ただしR1〜R8のすべてが水素原子であることはない。Mは2個の水素原子、2価の金属原子、または酸化金属原子を表す)
尚、本明細書において、アリール基とは、例えば、フェニル基、ナフチル基などの炭素環式芳香族基、例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基などの複素環式芳香族基を表し、好ましくは、炭素環式芳香族基を表す。
一般式(1)で表される化合物において、好ましくは、R1〜R8はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜24の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜24の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、炭素数4〜30の置換または未置換のアリール基、炭素数1〜24の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、炭素数2〜24の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基を表す。
一般式(1)における、R1〜R8の具体例としては、例えば、水素原子、フッ素原子、シアノ基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,4−ジメチルペンチル基、シクロヘキシルメチル基、n−オクチル基、tert−オクチル基、1−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンチル基、2,5−ジメチルヘキシル基、2,5,5−トリメチルヘキシル基、n−ノニル基、2,2−ジメチルヘプチル基、2,6−ジメチル−4−ヘプチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、4−エチルオクチル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、n−ドデシル基、1,3,5,7−テトラメチルオクチル基、n−トリデシル基、1−ヘキシルヘプチル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基、n−トリコシル基、n−テトラコシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などの直鎖、分岐または環状のアルキル基、
例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、3,3−ジメチルブチルオキシ基、2−エチルブチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−エイコシルオキシ基、n−トリコシルオキシ基、n−テトラコシルオキシ基などの直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、
例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−n−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、4−イソブチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−n−ペンチルフェニル基、4−イソペンチルフェニル基、4−tert−ペンチルフェニル基、4−n−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−n−ヘプチルフェニル基、4−n−オクチルフェニル基、4−n−ノニルフェニル基、4−n−デシルフェニル基、4−n−ウンデシルフェニル基、4−n−ドデシルフェニル基、4−n−テトラデシルフェニル基、4−n−ヘキサデシルフェニル基、4−n−オクタデシルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチルフェニル基、5−インダニル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−5−ナフチル基、1,2,3,4−テトラヒドロ−6−ナフチル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、4−n−プロポキシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、4−n−ブトキシフェニル基、4−イソブトキシフェニル基、4−n−ペンチルオキシフェニル基、4−n−ヘキシルオキシフェニル基、4−シクロヘキシルオキシフェニル基、4−n−ヘプチルオキシフェニル基、4−n−オクチルオキシフェニル基、4−n−ノニルオキシフェニル基、4−n−デシルオキシフェニル基、4−n−ウンデシルオキシフェニル基、4−n−ドデシルオキシフェニル基、4−n−テトラデシルオキシフェニル基、4−n−ヘキサデシルオキシフェニル基、4−n−オクタデシルオキシフェニル基、2,3−ジメトキシフェニル基、2,4−ジメトキシフェニル基、2,5−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、3,5−ジエトキシフェニル基、2−メトキシ−4−メチルフェニル基、2−メトキシ−5−メチルフェニル基、3−メトキシ−4−メチルフェニル基、2−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−4−メトキシフェニル基、3−メチル−5−メトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、2−メチル−4−クロロフェニル基、2−クロロ−4−メチルフェニル基、3−クロロ−4−メチルフェニル基、2−クロロ−4−メトキシフェニル基、3−メトキシ−4−フルオロフェニル基、3−メトキシ−4−クロロフェニル基、3−フルオロ−4−メトキシフェニル基、4−フェニルフェニル基、3−フェニルフェニル基、2−フェニルフェニル基、4−(4’−メチルフェニル)フェニル基、4−(4’−メトキシフェニル)フェニル基、3,5−ジフェニルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−エトキシ−1−ナフチル基、6−n−ブチル−2−ナフチル基、6−メトキシ−2−ナフチル基、7−エトキシ−2−ナフチル基、2−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、4−アミノフェニル基、3−アミノフェニル基、2−アミノフェニル基、4−(N−メチルアミノ)フェニル基、3−(N−メチルアミノ)フェニル基、4−(N−エチルアミノ)フェニル基、2−(N−イソプロピルアミノ)フェニル基、4−(N−n−ブチルアミノ)フェニル基、2−(N−n−ブチルアミノ)フェニル基、4−(N−n−オクチルアミノ)フェニル基、4−(N−n−ドデシルアミノ)フェニル基、4−N−ベンジルアミノフェニル基、4−N−フェニルアミノフェニル基、2−N−フェニルアミノフェニル基、4−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル基、3−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)フェニル基、4−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)フェニル基、4−(N,N−ジ−n−ブチルアミノ)フェニル基、4−(N,N−ジ−n−ヘキシルアミノ)フェニル基、4−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フェニル基、4−(N,N−ジエチルアミノ)−1−ナフチル基、4−ピロリジノフェニル基、4−ピペリジノフェニル基、4−モルフォリノフェニル基、4−ピロリジノ−1−ナフチル基、4−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)フェニル基、4−(N−ベンジル−N−フェニルアミノ)フェニル基、4−(N−メチル−N−フェニルアミノ)フェニル基、4−(N−エチル−N−フェニルアミノ)フェニル基、4−(N−n−ブチル−N−フェニルアミノ)フェニル基、4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル基、2−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−メチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(3’−メチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−エチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−tert−ブチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−n−ヘキシルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−メトキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−エトキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−n−ブトキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(4’−n−ヘキシルオキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(1’−ナフチル)アミノ〕フェニル基、4−〔N,N−ジ(2’−ナフチル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(3’−メチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−メチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−オクチルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−メトキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−エトキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−n−ヘキシルオキシフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−フルオロフェニル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(1’−ナフチル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(2’−ナフチル)アミノ〕フェニル基、4−〔N−フェニル−N−(4’−フェニルフェニル)アミノ〕フェニル基、4−(N,N−ジフェニルアミノ)−1−ナフチル基、6−(N,N−ジフェニルアミノ)−2−ナフチル基、4−(N−カルバゾリイル)フェニル基、4−(N−フェノキサジイル)フェニル基などの置換または未置換のアリール基、
例えば、フルオロメチル基、3−フルオロプロピル基、6−フルオロヘキシル基、8−フルオロオクチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−プロピル基、1,1,3−トリヒドロ−パーフルオロ−n−プロピル基、2−ヒドロ−パーフルオロ−2−プロピル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ブチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ペンチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ヘキシル基、6−フルオロヘキシル基、4−フルオロシクロヘキシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−オクチル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−デシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ドデシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−テトラデシル基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ヘキサデシル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基、2,2−ビス(トリフルオロメチル)プロピル基、ジクロロメチル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、4−クロロシクロヘキシル基、7−クロロヘプチル基、8−クロロオクチル基、2,2,2−トリクロロエチル基などの直鎖、分岐または環状のハロゲノアルキル基、フルオロメチルオキシ基、3−フルオロプロピルオキシ基、6−フルオロヘキシルオキシ基、8−フルオロオクチルオキシ基、トリフルオロメチルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロエチルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−プロピルオキシ基、1,1,3−トリヒドロ−パーフルオロ−n−プロピルオキシ基、2−ヒドロ−パーフルオロ−2−プロピルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ブチルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ペンチルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ヘキシルオキシ基、6−フルオロヘキシルオキシ基、4−フルオロシクロヘキシルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−オクチルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−デシルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ドデシルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−テトラデシルオキシ基、1,1−ジヒドロ−パーフルオロ−n−ヘキサデシルオキシ基、パーフルオロエチルオキシ基、パーフルオロ−n−プロピルオキシ基、パーフルオロ−n−ペンチルオキシ基、パーフルオロ−n−ヘキシルオキシ基、
2,2−ビス(トリフルオロメチル)プロピルオキシ基、ジクロロメチルオキシ基、2−クロロエチルオキシ基、3−クロロプロピルオキシ基、4−クロロシクロヘキシルオキシ基、7−クロロヘプチルオキシ基、8−クロロオクチルオキシ基、2,2,2−トリクロロエチルオキシ基などの直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、
例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、n−ブトキシメチル基、n−ペンチルオキシメチル基、n−ヘキシルオキシメチル基、(2−エチルブチルオキシ)メチル基、n−ヘプチルオキシメチル基、n−オクチルオキシメチル基、n−デシルオキシメチル基、n−ドデシルオキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−n−プロポキシエチル基、2−イソプロポキシエチル基、2−n−ブトキシエチル基、2−n−ペンチルオキシエチル基、2−n−ヘキシルオキシエチル基、2−(2’−エチルブチルオキシ)エチル基、2−n−ヘプチルオキシエチル基、2−n−オクチルオキシエチル基、2−(2’−エチルヘキシルオキシ)エチル基、2−n−デシルオキシエチル基、2−n−ドデシルオキシエチル基、2−n−テトラデシルオキシエチル基、2−シクロヘキシルオキシエチル基、2−メトキシプロピル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキシプロピル基、3−n−プロポキシプロピル基、3−イソプロポキシプロピル基、3−n−ブトキシプロピル基、3−n−ペンチルオキシプロピル基、3−n−ヘキシルオキシプロピル基、3−(2’−エチルブトキシ)プロピル基、3−n−オクチルオキシプロピル基、3−(2’−エチルヘキシルオキシ)プロピル基、3−n−デシルオキシプロピル基、3−n−ドデシルオキシプロピル基、3−n−テトラデシルオキシプロピル基、3−シクロヘキシルオキシプロピル基、4−メトキシブチル基、4−エトキシブチル基、4−n−プロポキシブチル基、4−イソプロポキシブチル基、4−n−ブトキシブチル基、4−n−ヘキシルオキシブチル基、4−n−オクチルオキシブチル基、4−n−デシルオキシブチル基、4−n−ドデシルオキシブチル基、5−メトキシペンチル基、5−エトキシペンチル基、5−n−プロポキシペンチル基、5−n−ペンチルオキシペンチル基、6−メトキシヘキシル基、6−エトキシヘキシル基、6−イソプロポキシヘキシル基、6−n−ブトキシヘキシル基、6−n−ヘキシルオキシヘキシル基、6−n−デシルオキシヘキシル基、4−メトキシシクロヘキシル基、7−メトキシヘプチル基、7−エトキシヘプチル基、7−イソプロポキシヘプチル基、8−メトキシオクチル基、8−エトキシオクチル基、9−メトキシノニル基、9−エトキシノニル基、10−メトキシデシル基、10−エトキシデシル基、10−n−ブトキシデシル基、11−メトキシウンデシル基、11−エトキシウンデシル基、12−メトキシドデシル基、12−エトキシドデシル基、12−イソプロポキシドデシル基、14−メトキシテトラデシル基、テトラヒドロフルフリル基などの直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基を挙げることができる。
一般式(1)で表される化合物において、より好ましくは、R1〜R8は、水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜16の直鎖、分岐または環状のアルキル基、炭素数1〜16の直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、炭素数4〜24の置換または未置換のアリール基、炭素数1〜16の直鎖、分岐または環状のハロゲノアルコキシ基、炭素数2〜16の直鎖、分岐または環状のアルコキシアルキル基を表す。
一般式(1)で表される化合物において、さらに好ましくは、R1、R3、R5、R7が炭素数1〜10の直鎖または分岐のアルキル基、炭素数6〜16の置換または未置換のアリール基であり、R2、R4、R6、R8が水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜10の直鎖または分岐のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖または分岐のハロゲノアルコキシ基を表す。ただし、R1〜R8のすべてがアルキル基であることはない。
一般式(1)において、Mは、2個の水素原子、2価の金属原子、または酸化金属原子を表し、より好ましくは、2価の金属原子、または酸化金属原子である。
Mで表される2価の金属原子としては、例えば、Cu、Zn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Pt、Mn、Mg、Ti、Be、Ca、Ba、Cd、Hg、Pb、Snなどを挙げることができる。
Mで表される酸化金属原子としては、例えば、VO、MnO、TiOなどを挙げることができる。
一般式(1)において、Mは、より好ましくは、Cu、Zn、Fe、Co、Ni、Pd、Mn、Mg、VO、TiOであり、さらに好ましくは、Cu、Ni、Pd、VOであり、特に好ましくは、Cu、VOである。
本発明に係る化合物Aは、それ自体公知の方法を参考にして製造することができる。すなわち、一般式(1)で表される化合物は、例えば、一般式(2)〜一般式(5)で表される化合物と、金属あるいは金属塩(例えば、ハロゲン化金属、カルボン酸金属)とを、所望により塩基(例えば、モリブデン酸アンモニウム、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、トリアルキルアミン、アンモニア)の存在下で反応させることにより製造することができる〔例えば、米国特許2850505号、英国特許689387号、英国特許763085号、J.Gen.Chem.USSR,47、1954(1977)、J.Org.Chem.USSR,15、962(1979)、J.Org.Chem.USSR,28、1723(1992)、Chem.Heterocyclic Comp.,18、1269(1982)、Synthesis,687(1991)、特開平11−11015号公報、特開平11−43619号公報、特開平11−100520号公報、特開平11−116574号公報、特開平11−130971号公報、特開2002−129052号公報、特開2006−321925号公報〕。
Figure 0005706097
〔式中、R1 〜R8は一般式(1)の場合と同じ意味を表す〕
尚、一般式(2)〜一般式(5)で表される化合物と、例えば、金属あるいは金属塩を反応させて、一般式(1)で表される化合物を製造すると、一般には、環化の際にR1、R3、R5、R7
;R2、R4、R6、R8の置換位置が異なる位置異性体が複数含まれる。
本明細書においては、一般式(1)で表される化合物は、実際には1種の化合物、または2種以上の位置異性体から成る混合物を表している〔例えば、Chem.Heterocycl.Comp.,24、1043(1988)、特開平11−43619号公報〕。このような複数の位置異性体から成る混合物の構造の記載に際しても、本明細書においては、便宜上、一般式(1)で表される一つの構造式を記載しているものである。
また、一般式(1)で表される化合物は、例えば、一般式(6)で表される化合物とN−ブロモコハク酸イミドを反応させた一般式(7)で表される化合物より製造することもできる[例えば、WO2009/031406号公報]なお、一般式(6)〜(7)で表される化合物も一般式(1)で表される化合物と同様、実際には1種の化合物、または2種以上の位置異性体から成る混合物を表していて、便宜上、一般式(6)〜(7)で表される一つの構造式を記載しているものである。

Figure 0005706097
Figure 0005706097
〔式中、R1、R3、R5、R7は一般式(1)の場合と同じ意味を表し、nは1〜4の整数を表す。〕
本発明の色補正フィルタにおいては、本発明に係る化合物Aは、1種を単独で使用してもよく、あるいは複数を併用してもよい。さらに、1種の化合物、または2種以上の位置異性体から成る混合物を使用することができる。なお、これらの位置異性体は相互の吸収ピーク位置に大差がなく混合物であってもピークは比較的シャープである。
また、所望により、該混合物から各位置異性体を分離し、位置異性体の内の1種の化合物を用いることができ、さらには、任意の割合から成る複数の位置異性体を併用することができる。尚、本発明に係る化合物Aとは、結晶は勿論であるが、無定型(アモルファス体)をも包含するものである。
要求される本発明の色補正フィルタの特性を考慮し、本発明に係る化合物Aとしては、好ましくは、550〜620nmに吸収極大を有する化合物が、より好ましくは、570〜605nmに吸収極大を有する化合物が、本発明の色補正フィルタに使用することができる。
本発明の色補正フィルタは、本発明に係る化合物を少なくとも1種含有することによって、白色LEDの発光スペクトルを補正する特性を有する調光フィルムとして機能する。
本発明の色補正フィルタの構成に関しては、特に限定するものではないが、一般には、基体、透明粘着層および/または機能性透明層からなる。詳しくは、(1)基体からなる色補正フィルタ、(2)基体と透明粘着層からなる色補正フィルタ、(3)透明粘着層からなる色補正フィルタ、(4)基体と機能性透明層からなる色補正フィルタ、(5)基体、透明粘着層と機能性透明層からなる色補正フィルタを挙げることができる。
本発明の色補正フィルタは、基体、透明粘着層、機能性透明層を構成する少なくともひとつの層、あるいは部材に本発明に係る化合物Aを少なくとも1種含有して成るもので、本明細書において、含有とは部材または各層の表面に塗布された状態であることはもちろん、各種部材または層などから成る各層、あるいは透明粘着材の内部に含有させる状態も包含することである。もちろん、本発明の色補正フィルタは、更なる所望の要求特性を考慮し、その他種々の構成とする事もできる。例えば、さらなる透明粘着層や、複数の機能性透明層を設けることもでき、更に、これらの層にも本発明に係る化合物Aが含有されていてもよい。
本願の色補正フィルタを作製する方法としては、従来公知のあらゆる技術を用いることができる。特に限定されるものではないが、例えば、本発明に係る化合物Aを(1)透明粘着材に添加して、透明粘着層に含有させる方法(2)高分子樹脂に混練して含有させる方法、(3)高分子樹脂または樹脂モノマーを含む有機溶媒に、分散または溶解させ、各種部材、各層上に、例えば、キャスティングする方法、(4)バインダー樹脂を含む有機溶媒に、塗料として各種部材、各層上にコーティングする方法、等が挙げられる。
上記(1)の方法においては、本発明に係る化合物Aの含有量は、特に限定するものではないが、一般に、透明粘着材に対して、10ppm〜30質量%、好ましくは、10ppm〜20質量%である。また、(2)および(3)の方法においては、本発明に係る化合物Aの含有量は、特に限定するものではないが、一般に、高分子樹脂または樹脂モノマーに対して、10ppm〜30質量%、好ましくは、10ppm〜20質量%である。また、(4)の方法においては、本発明に係る化合物Aの含有量は、特に限定するものではないが、一般に、バインダー樹脂に対して、10ppm〜30質量%、好ましくは、10ppm〜20質量%である。また、バインダー樹脂濃度は、塗料全体に対して、一般に、1〜50質量%である。本発明の光学フィルタには、本発明に係る化合物A以外に、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、光吸収化合物を1種以上併用することができる。係る光吸収化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、可視光域に所望の吸収を有する化合物を挙げることができ、例えば、アントラキノン化合物、フタロシアニン化合物、メチン化合物、アゾメチン化合物、オキサジン化合物、アゾ化合物、スチリル化合物、クマリン化合物、ポルフィリン化合物、ジベンゾフラノン化合物、ジケトピロロピロール化合物、ローダミン化合物、キサンテン化合物、ピロメテン化合物などを挙げることができる。
(1)に挙げた透明粘着材の具体的な例としては、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリビニルブチラール粘着剤(PVB)、エチレン−酢酸ビニル系粘着剤(EVA)等、ポリビニルエーテル、飽和無定形ポリエステル、メラミン樹脂等が挙げられ、各部材間のラミネートに使用できる。硬化前あるいは溶剤揮散前の液状の粘着剤に、本発明に係る化合物Aを含有せしめ、部材上に塗布することによって形成するか、離型フィルム上に塗布してシート状の粘着剤として、離型フィルムを剥がしてから部材上に貼り合せることによって形成する。塗工方法としては、バーコート法、リバースコート法、グラビアコート法、ダイコート法、ロールコート法等の従来公知の方法が挙げられるが、特に限定されない。粘着剤層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常1〜50μmである。
高分子成形体へ含有させる方法としては、(2)に挙げた、樹脂に本発明に係る化合物Aを混練し、加熱成形する方法と、(3)に挙げた、樹脂または樹脂モノマーの有機溶剤溶液に、本発明に係る化合物Aを溶解させ、キャスティング成形する方法が挙げられる。(2)で使用される樹脂としては、板またはフィルム成形した際に、透明性の高いものが好ましく、具体的にはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン6等のポリアミド、ポリイミド、トリアセチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポリ塩化ビニル等のビニル化合物、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ビニル化合物の付加重合体、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニリデン等のビニリデン化合物、フッ化ビニリデン/トリフルオロエチレン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のビニル化合物又はフッ素系化合物の共重合体、ポリエチレンオキシド等のポリエーテル、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等を挙げることができる。ここでいうところの透明性の高いものとは、波長400〜700nmにおける光線透過率が40%以上を意味する。加工条件としては、用いる本発明に係る化合物A、ベース樹脂によって、加工温度、フィルム化条件等が多少異なるが、本発明に係る化合物Aをベース樹脂の粉体或いはペレットに添加し、150〜350℃に加熱、溶解させた後、成形して、厚さ0.2〜10mmの板を作製する方法、押し出し機でフィルム化する方法、押し出し機で原反を作製し、30〜120℃で2〜5倍に1軸乃至2軸に延伸して、10〜200μm厚のフィルムにする方法、等が挙げられる。尚、混錬する際に可塑剤等の通常の樹脂成形に用いる添加剤を加えても良い。
(3)のキャスティング法では、樹脂又は樹脂モノマーの有機溶剤溶液に、本発明に係る化合物Aを添加・溶解させ、必要であれば可塑剤、重合開始剤、酸化防止剤を加え、必要とする面状態を有する金型やドラム上へ流し込み、溶剤揮発・乾燥又は重合・溶剤揮発・乾燥させることにより、板又はフィルムを製造することができる。使用される樹脂としては、脂肪族エステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン樹脂、芳香族エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂肪族ポリオレフィン樹脂、芳香族ポリオレフィン樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニル系変成樹脂(PVA、EVA等)或いはそれらの共重合樹脂の樹脂モノマーが挙げられる。溶媒としては、ハロゲン系、アルコール系、ケトン系、エステル系、脂肪族炭化水素系、芳香族炭化水素系、エーテル系溶媒、或いはそれらの混合物系等が挙げられる。
(4)に挙げた高分子成形体又はガラス表面にコーティングする方法としては、本発明に係る化合物Aを有機系溶媒及びバインダー樹脂に溶解あるいはまた混合させて塗料化する方法、未着色のアクリルエマルジョン塗料に本発明に係る化合物Aを微粉砕(粒径50〜500nm)したものを分散させてアクリルエマルジョン系水性塗料にする方法等が挙げられる。バインダー樹脂としては、脂肪族エステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、芳香族エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂肪族ポリオレフィン樹脂、芳香族ポリオレフィン樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニル系変成樹脂(PVB、EVA等)或いはそれらの共重合樹脂等が挙げられる。溶媒としては、ハロゲン系、アルコール系、ケトン系、エステル系、脂肪族炭化水素系、芳香族炭化水素系、エーテル系溶媒、或いはそれらの混合物系等が挙げられる。アクリルエマルジョン系水系塗料の場合も、前記と同様に、未着色のアクリルエマルジョン塗料に本発明に係る化合物Aを微粉砕(粒径50〜500nm)したものを分散させて得られる。塗料中には、酸化防止剤等の、通常塗料に用いるような添加物を加えても良い。上記の方法で作製した塗料は、透明高分子フィルム、透明樹脂、透明ガラス等の上にバーコーダー、ブレードコーター、スピンコーター、リバースコーター、ダイコーター、或いはスプレー等のコーティング法等で塗膜を形成することにより、該塗膜中に本発明に係る化合物Aを含有させることができる。塗膜の厚さは、特に限定されないが、1〜50μm程度である。
上記(1)〜(4)の方法で添加する本発明に係る化合物Aの添加量は、吸収係数、作製する粘着剤層あるいは高分子成形体あるいはコーティング層の厚み、目的の吸収強度および透過特性等によって決定され、特に制限を受けない。例えば(1)透明粘着剤に含有させる方法においては、粘着剤層の厚みを25μmとする場合、樹脂又は樹脂モノマーの重量に対して、通常、1ppm〜1重量%程度である。
なお、透過特性の調整を目的として、本発明に係る化合物A以外の可視光線吸収色素を部材中に含有しても構わない。これら色素は、本発明に係る化合物Aと同一層に含まれている必要はなく、複数層存在しても構わない
さらに、光拡散性付与を目的として、部材の屈折率と異なる屈折率を有する材質の粒子を部材中に含有しても構わない。これら粒子は、拡散性を実現できれば特に制限するものではないが、粒度分布をある程度有することが好ましく、異なる屈折率を有する同時に使用しても構わない。又、本発明の色補正フィルタを例えば、液晶バックライトに用いられる輝度ムラ隠蔽用フィルムや乳白色のアクリル板を構成する一部として、つまり、部材または各層の表面に塗布された状態であることはもちろん、各種部材または層などから成る各層、あるいは透明粘着材の内部に含有させる状態で設けて使用しても良い。もちろん本発明の色補正フィルタをそのまま光拡散性を目的として使用しても構わない。
以下に、色補正フィルタについて具体的に説明する
本発明の色補正フィルタは、白色LEDの発光スペクトルを補正する特性を有する調光フィルムとして機能する。なお、白色LEDとしては、発光効率の面から青色発光LEDと黄色発光の蛍光体で構成される白色LEDが好ましい。この白色LEDは、波長470nm近辺の青色発光と、波長570nm近辺の黄色発光の混色により白色が得られるが、黄色領域(波長570nm〜605nm近辺)が多く含まれていることから、本発明の色補正フィルタを用いて白色の色度を好ましいものに補正する。更に本発明の色補正フィルタは、耐熱性及び耐光性が高いので、LEDを用いた照明に要求される4万時間の寿命(光束自立が70%になるまでの時間)及び60形白熱電球並みの明るさを併せ持つことができる。
本発明の色補正フィルタを、白色LEDをバックライトとする液晶表示装置に適用する場合は、詳しくは、白色LEDをバックライト光源に用いた透過型液晶表示装置中の液晶パネルの外側、あるいは内側に設けている色補正フィルタ、もしくはバックライトユニットを構成する一部として設けて用いる色補正フィルタである。なお、バックライトユニットを構成する一部として設けて用いるというのは、例えば、白色LED、反射シート、導光板、色補正フィルタ、拡散板、プリズムシートから構成されているバックライトユニットにおいて、本発明の色補正フィルタを、導光板面、白色LEDの導光板側の面、拡散板面及びプリズムシート面のいずれかに設置した形態である。もちろん、液晶パネルの両側に設けた偏向板面に形成された設置形態でも構わない。
又、本発明の色補正フィルタを、照明装置に適用する場合は、詳しくは、LED照明装置中の筐体の外側、あるいは内側に設けて用いる色補正フィルタ、もしくはLEDモジュールを構成する一部として設けて用いてなる色補正フィルタである。なお、筐体というのは、例えば、LEDチップ、LEDパッケージ、配線用プリント基板、LEDモジュール、LEDユニット及び照明器具筐体から構成されているLED照明器具を例に説明すると、パッケージはチップを保持し、チップから光を有効に取り出すとともに、その光を白色に変換する部材であり、モジュールはパッケージを基板上に保持した部材であり通常はユニットを構成する一部となる。筐体は、ユニットの保持やデザイン性だけでなく、電気的および物理的衝撃からユニットを保護するとともに外部へ熱を放出する役割を持っている。本発明の色補正フィルタは、例えば、筐体の外気側の面、筐体の内側の面に設置するなどの設置形態が可能である。なお、LEDモジュールを構成する一部として設けて用いるというのは、本発明の色補正フィルタを、ユニットの筐体側の面及びパッケージ側の面、パッケージのユニット側の面及びチップ側の面の何れかに設置した形態でも構わない。
本発明に係る化合物Aは、550〜620nmの間の波長領域に吸収極大波長を有し、詳細には、濃度0.01g
/ Lトルエン溶液の光路長10mmで測定した吸収スペクトルにおいて、550〜620nmの範囲、より好ましくは570〜605nmの間の波長領域に吸収極大波長を有し、吸収ピークの半値幅が10nm以上40nm未満、より好ましくは15nm以上30nm未満である。
なお、本明細書において半値幅とは半値全幅のことであり、吸収スペクトルにおいて吸収極大波長における吸光係数値(εg)の1/2の値にて引いた横軸に並行な直線と当該ピークとにより形成される2つの交点の間の距離(nm)で表される。
更に、本発明の色補正フィルタを照明装置に用いる場合、放熱によりパッケージの表面温度が高い場合があるので、色補正フィルタ自体の温度も上昇する。このため、本発明に係る化合物Aは、例えば、80℃で分解などにより顕著に劣化しない耐熱性を有している。
本発明に係る化合物Aの望ましい耐熱性を具体的に例示すると、本発明に係る化合物Aの吸収極大波長の吸収維持率が、80℃の環境下に250時間保持した後で80%以上、好ましくは500時間以上で80%以上、さらに好ましくは1000時間以上で80%以上である。
この吸収維持率とは、下記式(A)で表される。
吸収維持率(%)=(T0−Tmax,1)/(T0−Tmax,0)×100 (A)
なお、吸収維持率は、本発明に係る化合物Aによる吸収が全くない波長における光線透過率をT0とし、本発明に係る化合物Aの吸収極大波長における光線透過率Tmax,0とT0の差(T0−Tmax,0)を基準として、各環境下に所定時間置いた後の、本発明に係る化合物Aの吸収極大波長における光線透過率Tmax,1とT0の差の変化率を意味する。
この吸収維持率の値が大きいほど色素の性能が維持されている、すなわち、耐久性があるとみなすことができる。
本発明に係る化合物Aは、グラム吸光係数(εg)が70,000以上を有し、光学フィルタとした時の耐熱性に優れる。さらに、置換基がアルキル基、アリール基であると、製造が比較的容易で、溶媒への溶解性が向上すること、置換基がハロゲノアルコキシ基、フッ素原子であると、耐光性、耐熱性に優れること、置換基がシアノ基、アルコキシ基であると、吸収特性が優れることを見出した。
この様に、本発明の色補正フィルタは、550〜620nmの間の波長領域に吸収極大波長を有し、その吸収ピークがシャープでありさらに耐光性に優れた特徴を有する本発明に係る化合物Aを含有させることにより、この間に存在する黄色光の成分を低下させることが可能となり、色度を補正し、好ましい白色光源となる。
ここで、白色光源の色は、JIS
Z 8726に規定された方法によって測定した平均演色評価数で表され評価される。以下、演色性、平均演色評価数、特殊演色評価数の定義や測定方法について説明する。
演色とは、照明される光源の違いによって色の見え方が異なる現象のことであり、その特性を演色性という。一般に、演色性とは、自然光と対比させた光源の性質を表すものである。演色性は、一般的には、自然光のような光を基準にして、「よい」、「わるい」と表現するが、その自然光に近い照明を基準光として、JIS
Z 8726に規定された方法で試験光を調べ、照明光の演色性を評価する。演色評価数の種類はR1からR15まであり、平均演色評価数と特殊演色評価数がある。平均演色評価数とは、試験色を、試料光源と基準光で照明したときの色ずれの大きさを数値化したもので、基準光で見た時を100とし、色ずれが大きくなるに従って数値が小さくなる。平均演色評価数(Ra)は、R1〜R8までの演色評価数値の平均値として表される。
CIE(国際照明委員会)による演色評価数の基準において、望ましい平均演色評価数は、次の通りである。
Ra≧90・・色比較・検査、臨床試験、美術館。
90>Ra≧80・・住宅、レストラン、店舗、オフィス、学校、病院など。
80>Ra≧60・・・一般的作業の工場。
特殊演色評価数とは、特殊演色評価用(R9〜R15)の試験色・赤・黄・緑・青・西洋人の女性の顔色・木の葉の緑・日本人女性の顔色など現実的な物の色を対象に評価するもので、数値も個々の試験色ごとに表示する。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、全実施例、参考例、合成例及び比較例において吸収スペクトルの測定は、濃度0.01g/Lのトルエン溶液及びクロロホルム溶液を、測定機器として(株)日立製作所製、U-3500型自記分光光度計を使用し、光路長10mmで行った。平均演色評価は、コニカミノルタ センシング株式会社製、CS−2000型分光放射輝度計で測定し評価した。
(合成例1)
特開2006−321925号公報の実施例2記載の方法に従ってテトラ(tert−ブチル)テトラアザポルフィリンバナジル錯体(1a)を合成した。この化合物の吸収スペクトルにおける吸収極大波長(λmax)、グラム吸光係数(εg)、半値幅を表1に示す。
(合成例2)
特開2006−321925号公報の実施例3記載の方法に従ってテトラ(tert−ブチル)テトラアザポルフィリン銅錯体(1b)を合成した。この化合物の吸収スペクトルにおける吸収極大波長(λmax)、グラム吸光係数(εg)、半値幅を表1に示す。
(合成例3)
合成例2において製造したテトラ(tert−ブチル)テトラアザポルフィリン銅錯体(1b)6.00gとN−ブロモコハク酸イミド8.36gとを、DMF60g中に加え、74〜76℃で4時間反応させた。反応混合物を水510mL中に排出し、生じた沈殿を濾過した。濾物を温水(80℃)100mLで3回洗浄した。乾燥後、下記式(7a)で示されるテトラアザポルフィリン化合物の臭素化物8.97gを得た。
Figure 0005706097
また、この化合物の吸収スペクトルにおける吸収極大波長(λmax)、グラム吸光係数(εg)、半値幅を表1に示す。
(合成例4)
合成例3において得られた上記式(7a)で示されるテトラアザポルフィリン化合物の臭素化物5.00gと、フッ化カリウム2.53gをDMF8mLとスルホラン20mLの混合溶液中に加え、195〜200℃で20時間反応させた。反応混合物を水80mL中に排出し、100℃で1時間撹拌した。析出物を熱時濾過後、70℃の温水100mLで2回洗浄した。乾燥後、下記式(1c)で示されるテトラアザポルフィリン化合物を4.57g得た。
Figure 0005706097
また、この化合物の吸収スペクトルにおける吸収極大波長(λmax)、グラム吸光係数(εg)、半値幅を表1に示す。
(合成例5)
特開平11−35837号公報の実施例4記載の方法に従ってテトラアザポルフィリンニッケル錯体(1e)を合成した。この化合物の吸収スペクトルにおける吸収極大波長(λmax)、グラム吸光係数(εg)、半値幅を表1に示す。
(合成例6)
特開平11−100520号公報の実施例2記載の方法に従ってテトラアザポルフィリンバナジル錯体(1f)を合成した。この化合物の吸収スペクトルにおける吸収極大波長(λmax)、グラム吸光係数(εg)、半値幅を表1に示す。
(合成例7)
合成例3において製造したテトラアザポルフィリン化合物の臭素化物(7a)8.78gと、2,2,2−トリフルオロエタノール7.68g、炭酸カリウム10.65gをDMI45.8g中に加え、50〜60℃で5時間反応させた。反応混合物を水400mL中に排出し、100℃で1時間撹拌した。析出物を熱時濾過後、70℃の温水100mLで2回洗浄した。乾燥後、テトラアザポルフィリン化合物(1d)を5.57g得た。
また、この化合物の吸収スペクトルにおける吸収極大波長(λmax)、グラム吸光係数(εg)、半値幅を表1に示す。
(合成例8)
合成例2において製造したテトラ(tert−ブチル)テトラアザポルフィリン銅錯体(1b)6.00gとN−ブロモコハク酸イミド7.65gとを、DMF500mL中に加え、69〜71℃で10時間反応させた。反応混合物を水510mL中に排出し、生じた沈殿を濾過した。濾物を温水(80℃)100mLで3回洗浄した。乾燥後、テトラアザポルフィリン化合物の臭素化物8.78gを得た。得られたテトラアザポルフィリン化合物の臭素化物8.78gと、フェノール7.23g、炭酸カリウム10.65gをDMI45.8g中に加え、135〜145℃で5時間反応させた。反応混合物を水400mL中に排出し、100℃で1時間撹拌した。析出物を熱時濾過後、70℃の温水100mLで2回洗浄した。乾燥後、得られたテトラアザポルフィリン化合物(1g)は、モノフェノキシ置換体:12% ジフェノキシ置換体:9% トリフェノキシ置換体:17% テトラフェノキシ置換体:62%の混合物であった。
また、この化合物の吸収スペクトルにおける吸収極大波長(λmax)、グラム吸光係数(εg)、半値幅を表1に示す。
Figure 0005706097
(実施例1)
酢酸エチル/トルエン(50:50重量%)混合溶剤に、合成例1で製造した、テトラ(tert−ブチル)テトラアザポルフィリンバナジル錯体(1a)を、濃度が0.15wt%になるように溶解させ、アクリル系粘着剤用の色素入り希釈剤とした。アクリル系粘着剤と、この色素入り希釈剤を重量比で80:20となるように混合し、バッチ式ダイコーターでポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、厚さ75μm)上に乾燥膜厚25μmとなるように塗工し、乾燥させて色補正フィルタを作製した。
なお、色補正フィルタ作製の際の色素配合量は、色素による吸収極大波長における色補正フィルタの吸収透過率が、50%となるようにしたものである。
(実施例2)
実施例1において、合成例1で製造した、テトラ(tert−ブチル)テトラアザポルフィリンバナジル錯体(1a)の代わりに、合成例2で製造した、テトラ(tert−ブチル)テトラアザポルフィリン銅錯体(1b)を濃度が0.19wt%になるように溶解させた以外は実施例1と同様の操作を行って色補正フィルタを作製した。
なお、色補正フィルタ作製の際の色素配合量は、色素による吸収極大波長における色補正フィルタの吸収透過率が、50%となるようにしたものである。
参考例1
実施例1において、合成例1で製造した、テトラ(tert−ブチル)テトラアザポルフィリンバナジル錯体(1a)の代わりに、合成例4で製造した、表1記載の化合物(1c)を濃度が0.18wt%になるように溶解させた以外は実施例1と同様の操作を行って色補正フィルタを作製した。
なお、色補正フィルタ作製の際の色素配合量は、色素による吸収極大波長における色補正フィルタの吸収透過率が、50%となるようにしたものである。
参考例2
実施例1において、合成例1で製造した、テトラ(tert−ブチル)テトラアザポルフィリンバナジル錯体(1a)の代わりに、合成例7で製造した、表1記載の化合物(1d)を濃度が0.3wt%になるように溶解させた以外は実施例1と同様の操作を行って色補正フィルタを作製した。
なお、色補正フィルタ作製の際の色素配合量は、色素による吸収極大波長における色補正フィルタの吸収透過率が、50%となるようにしたものである。
(比較例1)
実施例1において、合成例1で製造した、テトラ(tert−ブチル)テトラアザポルフィリンバナジル錯体(1a)の代わりに、合成例8で製造した、表1記載の化合物(1g)を濃度が0.25wt%になるように溶解させた以外は実施例1と同様の操作を行って色補正フィルタを作製した。
なお、色補正フィルタ作製の際の色素配合量は、色素による吸収極大波長における色補正フィルタの吸収透過率が、50%となるようにしたものである。
(比較例2)
実施例1において、合成例1で製造した、テトラ(tert−ブチル)テトラアザポルフィリンバナジル錯体(1a)の代わりに、合成例3で製造した、表1記載の化合物(7a)を濃度が0.3wt%になるように溶解させた以外は実施例1と同様の操作を行って色補正フィルタを作製した。
なお、色補正フィルタ作製の際の色素配合量は、色素による吸収極大波長における色補正フィルタの吸収透過率が、50%となるようにしたものである。
(実施例5)
以下の操作によって色補正フィルタの耐久性を評価した。
実施例及び参考例で作製した本発明の色補正フィルタについて、高温、高温高湿、擬似太陽光照射の環境加速試験を実施した。この試験には、それぞれ、80℃の恒温槽(商品名、DN-61、ヤマト科学(株)製)、60℃・90%RHの恒温恒湿槽(商品名、FX2200、楠本化成(株)製)およびソーラーシミュレータ(ウシオ電機(株)製)を用いた。擬似太陽光照射の試験では、色補正フィルタのフィルム面に、温度30±10℃、湿度50±20%の室内で、380nm〜780nmの可視光線を50mW/cm2で所定時間照射した。
色補正フィルタを、各環境条件下に500時間および1000時間保持し、500時間および1000時間後の吸収透過率を分光光度計により測定した。この時の吸収極大波長における吸収維持率を求めた。
また、色補正フィルタを80℃の条件で、カーボンアーク灯で1000時間照射後の吸収透過率を、分光光度計により測定し、この時の吸収極大波長における吸収維持率を求めた。この結果を表2に示す。
(比較例3)
比較例1〜2で作製した色補正フィルタについて、実施例5と同様にして評価を行った。この結果を表2に示す。
Figure 0005706097

表2より、実施例及び参考例で得られた光色補正フィルタでは、全ての環境加速試験において、1000時間経過後も吸収維持率は85%以上であり、非常に優れた耐環境性を有しており、長期間に渡り性能が劣化しない。又色補正フィルタの劣化は見られなかった。
(実施例6)
以下の操作によって色補正フィルタを使用した場合の演色性を評価した。
実施例及び参考例で作製した本発明の色補正フィルタについて、演色性評価を実施した。この試験には、昼光色相当のLED電球(色温度は5654K、色度座標はx=0.329、y=0.3421:商品名、LDA5N、東芝ライッテック(株)製)、電球色相当のLED電球(色温度は3194K、色度座標はx=0.4188、y=0.3883:商品名、LDA5L、東芝ライッテック(株)製)をそれぞれ用いた。演色評価数は、色温度が5000K以上の昼光色相当のLED電球の場合は、自然光を基準(100)として、色温度が5000K以下の電球色相当のLED電球の場合は、A光源を基準(100)として分光放射輝度計(CS−2000形、コニカミノルタ センシング(株)製)で測定し、平均演色評価数(Ra)等の測定値を表3に示す。
(比較例4)
比較例1〜2で作製した色補正フィルタについて、実施例6と同様にして評価を行った。この結果を表3に示す。

Figure 0005706097
表3より、実施例及び参考例で得られた色補正フィルタを設置することで、演色評価数(Ra)が改善され、赤色の見え方を示すR9、黄色の見え方を示すR10の数値も高くなり、好ましい白色光源となった。
(実施例7)
酢酸エチル/トルエン(50:50質量%)混合溶剤に、合成例2で製造した表1記載の化合物(1b)を分散、溶解させ、乾燥したときの樹脂中の色素濃度が、1000ppmになるように、アクリル系粘着材用の色素入り希釈剤を調整した。次に、アクリル系粘着剤(ブチルアクリレートおよびアクリル酸の共重合体:商品名、DBボンド、ダイアボンド工業(株)製)と色素入り希釈剤(含有比率80:20質量パーセント)を混合した。得られた混合液をポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製、厚さ75μm)に、バーコーター法により連続的に塗工し、乾燥させた。その後、該塗工面に、シリコーン離型層を形成した離型フィルムを貼り合せ、色補正フィルタを作製した。
該フィルタについて、色素による吸収極大波長における吸収透過率は30%であった。
(実施例8)
ポリエチレンテレフタレートペレット(商品名1203、ユニチカ社製)に、合成例5で製造した表1記載の化合物(1e)を0.015重量%を混合し、260〜280℃で溶融させ、押し出し機により厚み200μmのフィルムを作製した。このフィルムを2軸方向に延伸し、厚み100μmの色補正フィルタを作製した。その後、シリコーン離型層を形成した離型フィルムを貼り合せ、色補正フィルタを作製した。
該フィルタについて、色素による吸収極大波長における吸収透過率は16%であった。
(実施例9)
合成例6で製造した表1記載の化合物(1f)を、酢酸エチル/トルエン(50:50重量%)混合溶剤中に、濃度が0.1wt%になるように溶解させ色素入り希釈剤とした。アクリル系粘着剤(ブチルアクリレートおよびアクリル酸の共重合体:商品名、DBボンド、ダイアボンド工業(株)製)と色素入り希釈剤を混合し(重量比50:70)、ガラス板上にスピンコートし(800rpm、30秒)、乾燥させて色補正フィルタを作製した。塗工層の乾燥膜厚は、5μmであった。その後、シリコーン離型層を形成した離型フィルムを貼り合せ、色補正フィルタを作製した。
該フィルタについて、色素による吸収極大波長における吸収透過率は45%であった。
(実施例10)
以下の操作によって色補正フィルタを使用した場合の色再現性を評価した。
実施例7〜9で作製した本発明の色補正フィルタの離型フィルムを剥離し、市販の液晶表示装置(商品名、LC−15B1−S、シャープ(株)製)の前面に貼合した。
この液晶表示装置の画面中央における色度座標を、分光放射輝度計(
CS−2000形、コニカミノルタ センシング(株)製)で測定し、赤、緑、青の色度座標を求め、各色度座標を結んで得られる三角形の面積を求めた。
色補正フィルタを設置した液晶表示装置の色再現性は、各色度座標を結んで得られる三角形の面積を、色補正フィルタを設置していない液晶表示装置の各色度座標を結んで得られる三角形の面積を100として比較することで評価した。なお、この三角形の面積が大きいほど、色再現範囲が大きいとみなすことができる。この結果を表4に示す。
(比較例5)
比較例1で作製した色補正フィルタについて、実施例10と同様にして評価を行った。この結果を表4に示す。
Figure 0005706097
表4より、実施例7〜9で得られた色補正フィルタを設置することで、色再現性を向上させることが可能であることがわかった。
上記の結果は、本発明の色補正フィルタにより液晶表示装置における不要光を吸収したことによりもたらされたと考えることが出来る。このため、液晶表示装置の色純度及びコントラストも改善されると考えられる。
前記一般式(1)に示すテトラアザポルフィリン化合物を含有する白色LEDを用いた装置用の色補正フィルタにより色再現性、演色性及びLED寿命の改善がもたらされる。

Claims (4)

  1. 一般式(1)で表されるテトラアザポルフィリン化合物を少なくとも1種含有して成る白色LEDを用いた装置用の色補正フィルタ。
    Figure 0005706097
    (式中、R1及びR2、R3及びR4、R5及びR6、並びにR7及びR8は、各々、水素原子またはtert-ブチル基を表す。ただしR1及びR2、R3及びR4、R5及びR6、並びにR7及びR8の各々が同一になることはない。MはCu、VOを表す)
  2. 白色LEDをバックライトユニットに用いた液晶表示装置に設けられて成る請求項1記載の色補正フィルタ。
  3. 白色LEDを用いた照明装置に設けられて成る請求項1記載の色補正フィルタ。
  4. 白色LEDを光源とし、色補正フィルタとして一般式(1)で表されるテトラアザポルフィリン化合物を少なくとも1種含有してなるフィルタを用いてなる白色LED光源使用装置。
    Figure 0005706097
    (式中、R1及びR2、R3及びR4、R5及びR6、並びにR7及びR8は、各々、水素原子またはtert-ブチル基を表す。ただしR1及びR2、R3及びR4、R5及びR6、並びにR7及びR8の各々が同一になることはない。MはCu、VOを表す)
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