以下、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置、ゲームシステム、ゲーム管理方法及びプログラムについて、図面を参照しながら説明する。
〔ゲームシステムの概要〕
本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置が組み込まれたゲームシステムの構成例を、図1に示している。同図に示すように、このゲームシステムは、インターネットなどのネットワーク4上に設置されたゲームサーバ1と、当該ゲームサーバ1と通信可能に接続されたデータベースサーバ2と、ネットワーク4を介してゲームサーバ1と通信可能に接続できる各ユーザの端末装置3とによって構成される。
本実施の形態のネットワーク4は、インターネットに限定されるものではなく、ゲームサーバ1と各ユーザの端末装置3との間を通信可能に相互に接続できるものであれば、例えば、専用回線、公衆回線(電話回線、移動体通信回線等)、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN等であってもよく、或いはインターネットとこれらを組み合わせたものであってもよい。
このゲームシステムの例において、本発明の一実施の形態に係るゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。ゲームサーバ1は、ゲームサービスを受ける各ユーザの端末装置3からのネットワーク4を介したアクセスを受け付けて、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2(記憶装置)に蓄積して管理し、各ユーザにネットワーク4を介したゲームサービスを提供する。
本実施の形態では、ゲームサーバ1によるゲームサービスの提供の一形態として、各ユーザの端末装置3に搭載されたウェブブラウザによってゲームがプレイできる、いわゆるブラウザゲームを提供する例について説明する。このブラウザゲームを提供するサービス形態では、ユーザの端末装置3にゲーム専用のソフトウェアをダウンロード又はインストールする必要がなく、端末装置3をネットワーク4に接続できる環境であれば、ユーザはどこでも気軽にゲームサーバ1から提供されるゲームサービスを楽しむことができる。
このゲームシステムでは、ブラウザゲーム用のプログラム(アプリケーションソフトウェア)がゲームサーバ1に実装されており、ゲームサーバ1が、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じてゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行する。そして、ゲームサーバ1は、演算処理等の実行結果に基づいてデータベースサーバ2内の各ユーザのゲーム情報を更新するとともに、当該実行結果をユーザの端末装置3の画面に表示させるためのウェブページ情報(ゲーム画面データ)を各ユーザの端末装置3に送信する。
各ユーザの端末装置3には、ユーザーエージェントとしてウェブサイト閲覧機能を有するウェブブラウザが搭載されており、ゲームサーバ1から送信されたウェブページ情報を端末装置3の画面に表示することができるようになっている。この端末装置3としては、例えば、携帯電話端末、PHS(Personal Handy-phone System)端末、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、携帯電話と携帯情報端末とを融合させた携帯端末であるスマートフォン、パーソナルコンピュータ(以下「PC」と呼称する)、タブレット型コンピュータまたは通信機能を有するゲーム装置(据置型または携帯型のゲーム装置)など、ネットワーク4経由でゲームサーバ1に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々な端末が適用できる。
また、本実施の形態で提供されるゲームは、ユーザが、ゲームサービスを受けている他のユーザと交流を行いながらプレイすることができる、いわゆるソーシャルゲームの要素を有するものとすることができる。例えば、本実施の形態のゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のシステムに組み込むことによって、SNSのサービスの一つとしてソーシャルゲームサービスを提供するゲームシステムとすることができる。このようにSNSのプラットフォーム上で動作するゲームシステムによりゲームサービスをユーザに提供することもできるが、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2をSNSのシステムに組み込まずに、独立したゲームシステムとして構築してもよい。本ゲームシステムは、他のユーザと交流ができないようなオンラインゲームにも適用可能であるが、本実施の形態では、他のユーザと交流可能なゲームに適用した例ついて説明する。
本ゲームサーバ1によって提供されるゲームの例としては、野球、サッカー、テニス、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール、ゴルフ、ボクシング、競馬、カーレースなどを題材としたスポーツ・レースゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ロールプレイングゲーム、さらにはクイズゲームといったように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを挙げることができる。その一例として、本実施の形態では、ゲームサーバ1が野球ゲームを提供する例について、以下に説明する。
本ゲームサーバ1は、現実世界とゲームとを融合させた興趣性の高いゲームを実現するため、現実世界の実在イベント中、例えば、MLBの試合中にチャンス状況(例えば満塁)になった場合等に、ユーザがゲーム内で仮想的に所定期間(例えば、現在の打者の打撃結果が出るまで)、声援を送ることができるようにする。すなわち、ユーザが端末装置で声援を送るための操作(特定操作)を行えば、この操作に関する情報に応じて、ゲームサーバ1がユーザのゲームのステータスを所定期間だけ声援状態(特定状態)に設定する。そして、本ゲームサーバ1は、ユーザが声援を送っている所定期間中(声援状態中)に、得点が入る等の特典対象事象が現実世界で発生した場合に、ユーザに特典(ゲーム内ポイント、アイテム等)を付与する。
また、本ゲームサーバ1は、複数のユーザが入場できる仮想共有空間をユーザに提供する。例えば、特定の野球チームのファンが集まるスポーツバー等を模擬した仮想共有空間をゲーム内に設け、ユーザが仮想共有空間に入場(参加)しているときに前記の声援を送ることができるようにする。そして、本ゲームサーバ1は、ユーザに特典を付与するに際して、声援を送っているユーザの数が多いほど特典を大きくし、同一の仮想共有空間に入場している複数のユーザが、一緒に盛り上がることができるゲーム環境を提供する。
あるいは、MLBの試合中に、得点が入る等の歓声をあげたくなるような現実事象(特典対象事象)が生じた場合に、仮想共有空間内に入場しているユーザが仮想的に声援を送ることができるようにする。そして、本ゲームサーバ1は、仮想共有空間内に入場しているユーザのうち閾値以上のユーザが声援を送ったことを条件として、声援を送ったユーザ全員に対して特典を付与し、同一の仮想共有空間に入場している複数のユーザが、一緒に盛り上がることができるゲーム環境を提供する。
以下に、このように現実世界とゲームとを融合させた興趣性の高いゲームを実現することができる、本実施の形態に係るゲーム管理装置(ゲームサーバ1等)の構成の詳細を説明する。
〔ゲーム管理装置の構成〕
上述のように本実施の形態では、ゲーム管理装置は、ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される。図2にゲームサーバ1のハード構成の一例を示している。同図に示すように、ゲームサーバ1は、主に、CPU(Central Processing Unit)11と、主記憶装置としてのROM(Read Only Memory)12及びRAM(Random Access Memory)13と、補助記憶装置14と、通信制御部15と、入出力制御部16とを備えており、これらはアドレスバス、データバス及びコントロールバス等を含むバスライン17を介して相互に接続されている。なお、バスライン17と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU11は、システムソフトウェアやゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアの命令を解釈して実行し、ゲームサーバ1全体の制御を行う。ROM12は、ゲームサーバ1の基本的な動作制御に必要なプログラム等を記憶している。RAM13は、各種プログラム及びデータを記憶し、CPU11に対する作業領域を確保する。
補助記憶装置14は、ゲームプログラム等のアプリケーションソフトウェアや各種データ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置14としては、例えばハードディスクドライブなどを用いることができる。ゲームサーバ1(コンピュータ)をゲーム管理装置として動作させるための本実施の形態のプログラムも、この補助記憶装置14に記憶されており、当該プログラムはゲームサーバ1の起動時に補助記憶装置14からバスライン17を介してRAM13へとロードされ、当該CPU11によって実行される。
通信制御部15は、ネットワーク4と接続される通信インタフェース15aを備え、ネットワーク4を介した各ユーザの端末装置3との間の通信を制御する。また、通信制御部15は、ネットワーク4に接続されている図示しないサーバとの通信も制御するようになっている。例えば、ゲームサーバ1をSNSに組み込んだシステム構成とした場合、ゲームサーバ1の通信制御部15は、SNSサーバとの間の通信を制御する。また、通信制御部15は、後述する現実世界の野球の試合で発生する事象の情報を提供するサーバとの間の通信も制御する。
入出力制御部16は、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置17およびディスプレイ等の出力装置18と接続され、これらの装置17・18との間の入出力制御を行う。オペレータは、キーボードやマウス等を使用して、野球の試合中に発生する事象の情報を手動でゲームサーバ1に入力することができる。また、入出力制御部16は、データベースサーバ2と通信可能に接続されており、CPU11がデータベースサーバ2に対してデータ(レコード)の読み書きを実行するときの入出力制御を行うデータベースインタフェースでもある。
データベースサーバ2は、ゲームサーバ1が管理する各ユーザのゲーム情報を記憶する領域を有する記憶装置として、例えばRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)構成の大容量ハードディスク装置を具備する。このデータベースサーバ2は、例えば、各ユーザを一意に識別する識別情報(ユーザID)と対応付けて、各ユーザの各種ゲーム情報(ユーザ名、レベル、ゲーム内ポイント、所持アイテムなど)を記憶するリレーショナルデータベース、オブジェクトデータベース又はオブジェクト関係データベース等として構築することができる。また、データベースサーバ2は、ゲームサーバ1と直接的に接続されるのではなく、ネットワーク4を介して接続されるようになっていてもよい。
本実施の形態では、ゲーム管理装置がゲームサーバ1およびデータベースサーバ2から構成される例を示すが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1にデータベースサーバ2の機能を持たせて、ゲーム管理装置をゲームサーバ1のみで構成することもできる。また、ゲームサーバ1の有する各機能を複数のサーバに分散して持たせて、ゲームサーバ1を複数台のサーバとして構成することもできる。例えば、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1へアクセスした場合に、当該ユーザが正規のユーザかどうかを判別する認証機能を有する認証サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバとは別に設け、メインサーバと認証サーバとでゲームサーバ1を構成してもよい。他の構成例としては、ユーザが課金対象のアイテムをゲーム内で購入した場合に課金管理を行う課金管理サーバを、ゲームサーバ1のメインサーバ等とは別に設け、メインサーバ、認証サーバおよび課金管理サーバによりゲームサーバ1を構成してもよい。
また、本ゲームサービスを利用するユーザ数が数十万人、数百万人、あるいはそれ以上となると、多数のユーザの端末装置3からの巨大なアクセスにも耐え得るサーバシステムの構築が求められるため、ネットワーク4上に複数のゲームサーバ1を設けて冗長化(多重化)を図ることにより、負荷分散型のシステム構成としてもよい。この場合、複数のゲームサーバ1間の負荷を調整するためのロードバランサを設けることが望ましい。
次に、本実施の形態に係るゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスの提供を受けるユーザの端末装置3の構成を説明する。
〔端末装置の構成〕
ユーザが操作する端末装置3としては、上述のように、PC、携帯電話、スマートフォンをはじめとして、ウェブサイト閲覧機能を有する様々な端末を適用できるが、本実施の形態では、PCを例示してその構成を説明する。なお、PC以外の端末装置3についても、ウェブサイト閲覧機能を用いてゲーム画面を表示したり、ゲームを実行するための入力操作を行ったりといった、ゲームをプレイする上で必要となる基本的な構成は、PCと同様である。
端末装置3の構成例を、図3に示している。同図に示すように、端末装置3は、主に、CPU31と、主記憶装置としてのROM32及びRAM33と、画像処理部34と、表示部35と、サウンド処理部36と、音声入力部37と、音声出力部38と、補助記憶装置39と、操作入力部40と、通信制御部41とを備えており、構成要素31〜34、36および39〜41はバスライン42を介して相互に接続されている。なお、バスライン42と各構成要素との間には必要に応じてインタフェース回路が介在しているが、ここではインタフェース回路の図示を省略している。
CPU31は、ウェブブラウザや、そのプラグインとして動作するソフトウェアを含む各種プログラムの命令を解釈して実行し、端末装置3全体の制御を行う。ROM32には、端末装置3の基本的な動作制御に必要なプログラム等が記憶されている。また、RAM33には、ROM32または補助記憶装置39からロードされた各種プログラムやデータが記憶され、CPU31に対する作業領域を確保する。HTML等で記述されたゲーム画面データを表示するウェブブラウザは、ROM32または補助記憶装置39に記憶されており、RAM33にロードされてCPU31によって実行される。また、ウェブブラウザのブラウザ機能を拡張するための様々なプラグインソフトウェアを、ウェブブラウザと共にROM32または補助記憶装置39に記憶していてもよい。
画像処理部34は、CPU31からの画像表示命令に基づいて表示部35を駆動し、当該表示部35の画面に画像を表示させる。表示部35には、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の既知の種々の表示装置が適用できる。
サウンド処理部36は、音声入力部37から音声が入力されたときにアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するとともに、CPU31からの発音指示に基づいてアナログ音声信号を生成して音声出力部38に出力する。音声入力部37は、端末装置3に内蔵されたマイクロフォン等からなり、例えばボイスチャット等を行う場合などに用いられる。音声出力部38は、ゲーム実行時の効果音などを出力するスピーカ等からなる。
補助記憶装置39は、各種プログラムやデータ等を格納する記憶装置である。補助記憶装置39としては、例えばフラッシュメモリドライブ、ハードディスクドライブ、メモリカードリーダライタ等を用いることができる。
操作入力部40は、ユーザの操作入力を受け入れて当該操作入力に対応した入力信号を、バスライン42を介してCPU31に出力するものである。操作入力部40の例としては、キーボードやマウス等のポインティングデバイスがある。また、表示部35の画面にタッチパネル(接触入力式のインタフェース)を搭載することによって表示部35をいわゆるタッチスクリーンとして構成している端末装置3の場合、当該タッチパネルも操作入力部40となる。
通信制御部41は、通信インタフェース41aを備え、ゲーム操作時等にデータ通信するための通信制御機能を有している。ここで、データ通信用の通信制御機能には、例えば、無線LAN接続機能、無線LANや携帯電話回線網を介したインターネット接続機能、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信機能などが含まれる。通信制御部41は、CPU31からの命令に基づいてゲーム装置1を無線LANやインターネット等に接続するための接続信号を発信するとともに、通信相手側から送信されてきた情報を受信してCPU31へ供給する。
上記構成の端末装置3において、ゲームサービスを受けようとするユーザは、ウェブブラウザを立ち上げてゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行う。このアクセスがゲームサーバ1に認証された場合、端末装置3の通信制御部41がゲームサーバ1から送信されてくるHTML等で記述されたゲーム画面データを受信し、CPU31がウェブブラウザを実行してゲーム画面を表示部35に表示させる。ここでユーザは、ゲーム画面に表示されている選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクを、操作入力部40を操作して選択入力する。この選択入力に応じてゲームサーバ1がゲームを進行させ、新たなゲーム画面データを端末装置3に送信する。そして、この新たなゲーム画面が端末装置3の表示部35に表示され、以下、同様に、ユーザは、表示部35に表示されているゲーム画面で選択可能なボタンオブジェクト等を選択する操作により、ゲームサーバ1が提供するゲームをプレイすることができるようになっている。
〔ゲーム管理装置の機能的構成〕
次に、上記のように構成されたゲーム管理装置(ゲームサーバ1およびデータベースサーバ2)の主要な機能について説明する。図4は、ゲーム管理装置の主要機能ブロック図である。
ゲーム管理装置は、主に、現実事象受付手段51、声援状態設定手段52(特定状態設定手段)、特典対象事象記憶制御手段53および特典付与手段54を備えている。これらの各手段51〜54は、ゲームサーバ1のCPU11が本実施の形態に係るプログラムを実行することにより実現されるものである。
現実事象受付手段51は、現実世界で発生する現実事象に関する情報を受け付ける機能を有する。つまり、現実事象受付手段51は、現実世界とゲームとを融合させた興趣性の高いゲームを実現するため、現実世界で発生した現実事象の情報をゲームサーバ1に取り込む機能を有する。本実施の形態では、野球のゲームを対象としているので、ゲームサーバ1に取り込む現実事象を、MLBの試合で発生する種々の事象、例えば実在選手がヒットを打つ、得点が入る等とする場合を例に挙げる。現実事象の具体例としては、ヒット(単打、二塁打、三塁打、本塁打)、凡打(アウト)、盗塁、四死球、得点発生(先制、逆転、サヨナラ等)などがある。
現実事象受付手段51は、例えば、キーボードやマウス等の入力装置17を介したオペレータの手動操作による現実事象に関する情報の入力を受け付ける。または、現実事象受付手段51は、ゲームサーバ1とは別のコンピュータ等で入力された現実事象に関する情報を、通信制御部15を介して受信することにより、現実事象に関する情報を受け付ける。または、現実事象受付手段51は、現実世界の野球の試合で発生する事象の情報を提供するサーバからの情報を、通信制御部15を介して受信することにより、現実事象に関する情報を受け付ける。野球の試合で選手がヒットを打った、得点が入った等の情報を、1球毎にリアルタイムで提供するような情報提供サーバは数多く存在するので、そのような情報提供サーバの提供情報を利用して、現実事象の情報をリアルタイムでゲームサーバ1に取り込むこともできる。
次に、声援状態設定手段52について説明する。本実施の形態では、ユーザは、自分の端末装置3での操作により、ゲームステータスを所定期間だけ、特定状態としての声援状態にすることができる。この声援状態とは、本実施の形態ではMLBの試合中に(例えばMLBの自分の贔屓のチームの攻撃中)に、仮想的に声援を送っている状態である。以下の説明では、ユーザが自分の端末装置3で行う、ゲームステータスを所定期間だけ声援状態にするための操作(特定操作)を、「声援操作」と呼称する。
声援状態設定手段52は、ユーザの端末装置3で行われた声援操作に関する情報に応じて、当該ユーザのゲームステータスを所定期間だけ声援状態に設定する処理(特定状態設定処理)を実行する。ここで、所定期間については、一定期間(例えば、1分間、3分間、5分間等)、野球の試合で現在の打者の打撃結果が出るまで、現在の攻撃イニングが終了するまで等、任意の期間を設定することができる。
声援状態が継続する所定期間を1分間等の一定期間とする場合、ゲームサーバ1は、例えばCPU11の内部クロックに基づいて所定期間を管理することができる。また、所定期間を、現在の打者の打撃結果が出るまでとしたり、現在の攻撃イニングが終了するまでとしたりする場合、ゲームサーバ1は、現実事象受付手段51によって受け付けられた現実事象に基づいて、所定期間を管理することができる。本実施の形態では、一例として、所定期間を、現在の打者(声援状態に設定されたときの実在の打者)の打撃結果が出るまでとする。
ここで、ユーザの端末装置3で行われる声援操作の具体例を説明する。図5に示す画面は、ユーザの端末装置3に表示されるメイン画面(ユーザのマイページ)である。この画面で「スポーツバー」ボタン80が選択されることにより、図6に例示するスポーツバー入場画面に遷移する。ここで、スポーツバーとは、複数のユーザが入場できる仮想共有空間の一例である。本実施の形態では、特定チームのファンが集まるスポーツバーがチーム毎に設けられており、ユーザは自分の贔屓のチームのスポーツバーに入場することができる。例えば、各ユーザは、ゲームサービスに登録してゲームを開始する際に、MLBの30球団の中から「お気に入りチーム」を設定する。そして、この「お気に入りチーム」のファン同士が集まるゲーム上の仮想共有空間として、仮想スポーツバーが設けられる。
図6の画面には、定員(例えば12名)が定められた複数のスポーツバーの入場ボタン91が表示されている。ここで、ユーザが、満室になっていない任意のスポーツバーの入場ボタン91を選択することにより、選択した仮想スポーツバーに入場することができる。ユーザが、仮想スポーツバーに入場すれば、図7に例示する仮想スポーツバー画面に遷移する。
図7の仮想スポーツバー画面には、仮想スポーツバーに入場しているメンバの一覧を表示するためのメンバーボード100が設けられている。本実施の形態では、メンバーボード100内に12個のメンバ表示領域101が設けられており、そのうちの1つがユーザ自身を表すオブジェクト(写真またはアバター等)が表示されるユーザ表示領域101aとなっている。
また、仮想スポーツバー画面には、ユーザのお気に入りチームの現実世界の試合の状況をリアルタイムで表示するリアルタイム情報表示領域111が設けられている。ゲームサーバ1は、現実事象受付手段51によって受け付けられた現実事象のリアルタイム情報を、リアルタイム情報表示領域111に表示した画面データを、ユーザの端末装置3へ送信する。このリアルタイム情報表示領域111には、スコアーボード、現在の打者の情報、現在の投手の情報、出塁状況、ボールカウントなどが表示される。なお、リアルタイム情報表示領域111には、MLBの試合の生放送の動画(例えばストリーミング生放送の動画)が表示されるようにしてもよい。
ユーザは、リアルタイム情報表示領域111に表示されるMLBの試合の状況を確認しながら、自分のお気に入りチームが得点のチャンスを迎えた場合に、声援ボタン113を選択することにより、ゲームステータスを所定期間だけ声援状態に設定できる。声援状態中は、図8Aに例示するように、ユーザ表示領域101a内に、ユーザ自身を表すオブジェクトとともに、例えば声援用のメガホンアイテムが表示される。
このように、ゲーム画面内にリアルタイム情報表示領域111を設けることが望ましい。但し、例えばテレビ放送されている試合を家庭用テレビジョンで見ながらでも、ユーザは声援ボタン113を選択するタイミングを計ることができるので、必ずしもゲーム画面内にリアルタイム情報表示領域111を設けなくともよい。
なお、ユーザがゲームステータスを所定期間だけ声援状態にするためには、所定のポイントやアイテムを必要とするゲーム仕様にしてもよいし、後述するように声援状態にできる回数が制限される(例えば現実世界の野球の試合中に2回までとする)ゲーム仕様にしてもよい。仮想スポーツバー画面の詳細については後述する。
次に、特典対象事象記憶制御手段53について説明する。特典対象事象記憶制御手段53は、声援状態中のユーザに特典を付与する対象となる現実事象である「特典対象事象」の情報を、予め記憶装置50(データベースサーバ2等)に記憶する機能を有する。特典対象事象の例としては、「ヒット」や「得点発生」などのユーザのお気に入りチームにとって有利な結果となる現実事象とすることができる。
図9に、特典対象事象記憶制御手段53が記憶装置50に記憶している特典対象事象に関する情報の一例を示す。同図の例では、現実事象受付手段51によって取り込まれる可能性のある複数の「現実事象」と、その中で特典対象事象として設定されている事象であることを示す「特典対象事象フラグ」とが記憶されている。なお、特典対象事象フラグが「1」に設定されている現実事象が、特典対象事象である。また、現実事象には、各事象を一意に識別するための事象IDが設けられており、ゲームサーバ1内では各現実事象が事象IDによって管理される。
図9の例では、ヒット(単打、二塁打、三塁打、本塁打)、および得点発生を特典対象事象としている。なお、得点発生には、犠打、押し出しの四死球または相手の守備エラーなどで得点が入る場合も含まれる。なお、得点が発生しない「四死球」や「犠打成功」などを、特典対象事象に含めることもできる。どのような現実事象を特典対象事象にするかについては、任意に定めることができる。
次に、特典付与手段54について説明する。特典付与手段54は、声援状態中に、特典対象事象に関する情報が現実事象受付手段51によって受け付けられた場合に、特定状態中のユーザに対して特典を付与する特典付与処理を実行する機能を有する。ここで、特典の例としては、ゲーム内で使用可能なポイントやアイテムをユーザに付与するという特典がある。また、アイテムを抽選で獲得できるゲームでは、レアアイテム(通常のアイテムよりも抽選確率が低く、希少価値が高いアイテム)の抽選確率を上昇させるという特典もある。あるいは、ユーザの所有するキャラクタの能力を一時的に向上させるという特典もある。これらはほんの一例であり、ゲームの種類や内容に応じた様々な特典をユーザに付与することができる。
また、ゲームサーバ1は、図10に示すように、ゲーム情報記憶制御手段71およびゲーム進行手段72を備えている。
ゲーム情報記憶制御手段71は、各ユーザのゲーム情報を、記憶装置50(データベースサーバ2)に記憶して管理する。ゲーム情報記憶制御手段71で管理されるゲーム情報の項目は、本ゲームサーバ1がユーザに提供するゲームサービスの内容によって異なる。本実施の形態では、ユーザがゲーム内においてMLBの実在選手に対応する選手キャラクタを所有し、当該選手キャラクタを用いて自分のチームをつくる野球ゲームを例に挙げる。
ユーザが所有する選手キャラクタは、当該選手キャラクタの形態を端末装置3の画面上で視認可能としたカード形式とすることができる。すなわち、選手キャラクタは、デジタル選手キャラクタとしてゲームサーバ1で管理されるとともに、ユーザの端末装置3の画面に表示される。ユーザは、ゲームを進行させながら選手キャラクタを集め、自分だけのオリジナルチームを結成し、他のユーザと対戦することができる。本実施の形態では、ユーザの選手キャラクタを、MLBの実在選手を模写したものとし、仮想的にMLBで活躍する選手による自分だけのドリームチームをつくって、野球ゲームを楽しむことができるようにする。また、ユーザは、集めた選手キャラクタ同士を合成することによって、選手キャラクタの能力を向上させる(すなわち、キャラクタを育成する)ことができ、より強いチーム作りを目指してゲームを楽しむことができる。また、ユーザは、自分が所有する選手キャラクタを用いて実在選手の活躍を予想して、特典の獲得を目指すことができる。さらに、上述のように、ユーザは、現実世界の野球の試合を見ながら、ゲーム内で仮想的に声援を行って特典の獲得を目指すことができる。
このような野球ゲームにおいて、各ユーザのゲーム情報を記憶装置50に記憶するゲーム情報記憶制御手段71は、図11に示すように、ユーザ情報記憶制御手段71a、レベル情報記憶制御手段71b、所有キャラクタ記憶制御手段71c(キャラクタ記憶制御手段)、所有ポイント記憶制御手段71d、所有コイン記憶制御手段71eおよび所有アイテム記憶制御手段71fなどを備えている。図12には、ゲーム情報記憶制御手段71がデータベースサーバ2に記憶する、各ユーザのゲーム情報の一例(この例ではユーザID=“000001”の1人分のゲーム情報)を示している。
図12に示すように、ユーザ情報記憶制御手段71aは、各ユーザを一意に識別するユーザIDと対応付けて、ログインID、パスワード、ユーザ名(ゲーム内で使用するニックネーム等)、チーム等の各ユーザに関するユーザ情報を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。ここで、ログインIDおよびパスワードは、各ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしたときのログイン認証に用いられる。ユーザ名の情報は、ユーザがゲームサービスを受けるための会員登録をした際や、ゲームを初めて実行した際に、ユーザが自ら設定した任意の情報である。チームの情報は、ユーザがゲームを初めて実行した際に、現実世界のMLBの30チームの中から自分の好きなチームを選択した情報である。ユーザ名およびチームは、必要に応じてゲーム画面に表示される。
レベル情報記憶制御手段71bは、ユーザIDと対応付けて、ユーザのゲームのレベルを、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本野球ゲームでは、例えば、ユーザがゲームを進行させることにより経験値が蓄積され、当該経験値が一定量に達することによりユーザのレベルがアップするようになっている。
所有キャラクタ記憶制御手段71cは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手して所有している選手キャラクタの情報を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。この選手キャラクタの情報の例としては、選手キャラクタの選手IDおよび当該選手キャラクタの能力の情報(能力ランク)などである。
また、データベースサーバ2には、選手IDと対応付けられて、選手キャラクタの画像データ、選手名、ポジション、所属チームなどを含む選手キャラクタの各種パラメータが記憶された選手データベースが存在する。よって、ゲームサーバ1は、所有キャラクタ記憶制御手段71cが記憶している選手IDに基づいて、当該選手IDに対応する選手キャラクタのパラメータ等を選手データベースから取得できるようになっている。
所有ポイント記憶制御手段71dは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手して所有している各種ポイント(ポイントに準ずる値などを含む)を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。本ゲームにおいては、様々なゲームモードが存在し、ゲームモードに応じて様々なポイントを獲得したり、獲得したポイントを使用したりできるようになっている。
図12に示すように、ポイントの例としては、上述の経験値の他、行動力ポイント、総コスト、強化ポイントなどがある。行動力ポイントは、当該ポイントを消費しながら対戦相手と試合をするという「対戦モード」で使用される。最大行動力ポイントは、レベルアップまたは仲間をつくることによって大きくすることができる。例えば、ゲーム中に消費されて減った行動力ポイントは、時間の経過により回復する(例えば、3分経過する毎に1ポイントずつ回復する)ようにしたり、前記経験値が一定量に達してユーザのレベルがアップすることにより一気に回復するようにしたりできる。
前記の総コストとは、ユーザのチームを結成するために選手キャラクタをロスター設定する場合における選手キャラクタのコストの合計値のことである。ここで「ロスター」とは、ゲーム内の対戦に出場できる登録選手(一軍登録選手)キャラクタのことである。また、各選手キャラクタには能力の高さに応じた「コスト」というパラメータ(属性)が設定される。ユーザは、自分のチームをつくるとき、最大総コストの範囲内で、選手キャラクタをロスター設定しなければならない。
また、前記の強化ポイントは、「ストアモード」において選手キャラクタを入手するときに使用されるポイントである。この「ストアモード」で入手できる選手キャラクタは所定の抽選確率に基づいて抽選で決定されるので、ユーザが既に所有している同一の選手キャラクタを入手することもある。この場合、ユーザは選手キャラクタを売却して強化ポイントに変換したり、「選手管理モード」でトレードに出したりすることもできる。さらに、複数の同一の選手キャラクタを合成して一つにまとめることで、能力ランクを向上させることができる。ただし、能力ランクを1段階アップさせるには、所定回数の合成を必要とする。強化ポイントは、前述の声援状態中に特典対象事象が発生した場合に、特典付与手段54によってユーザに付与される。また、強化ポイントは、ユーザがその他のゲームモード(「リアルMLBリンクモード」等)をプレイすることによっても獲得できる。
所有コイン記憶制御手段71eは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが所有しているコイン(前記ポイントとは別のゲーム内通貨)を、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。このコインは、例えば、課金対象のアイテムを獲得する等の際に必要となるものである。
所有アイテム記憶制御手段71fは、ユーザIDと対応付けて、ゲーム内でユーザが入手したアイテムを、ユーザID毎にデータベースサーバ2の所定の記憶領域に記憶する。図12に示すように、アイテムの例としては、回復アイテムなどがある。回復アイテムは、ゲーム中に消費して減った前述の行動力ポイントを、時間の経過を待たずに一瞬で最大値まで回復させるアイテムである。
なお、ユーザがゲーム内で入手して所有できるアイテムは、これらに限定されるものではなく、例えば、対戦に勝利したとき等に獲得できる宝アイテム、武器や防具等のキャラクタへの装備品、色々な効果・演出を発生させる魔法アイテムや特殊アイテム、その他の様々なアイテムを所有できるものとしてもよい。
なお、ゲーム情報記憶制御手段71は、ユーザのその他のゲーム情報として、対戦結果の情報や各種ランキングの情報などもデータベースサーバ2に保存して管理している。
次に、図10に示すゲーム進行手段72について説明する。同図に示すように、ゲーム進行手段72は、機能的には、受信手段72a、ゲーム実行手段72b、画面生成手段72cおよび送信手段72d等を備えている。ゲーム進行手段72は、基本的に、ユーザによる端末装置3での操作に応じてゲームを実行し、当該実行結果に応じたゲーム画面データを生成してこれを端末装置3に送信し、端末装置3にユーザの操作に応じたゲーム画面を表示させることによってゲームを進行させる。
ユーザの端末装置3のウェブブラウザによってゲーム画面が表示されているとき、ユーザがゲーム画面上の選択可能なボタンオブジェクトやハイパーリンクが設定された文字列等を選択する操作を行った場合、当該操作に関する操作情報(ゲーム画面のリクエスト等)が端末装置3のウェブブラウザによってゲームサーバ1へ送信される。ゲームサーバ1では、前記操作情報を受信手段72aが受信したとき、ゲーム実行手段72bが、当該操作情報に応じてユーザのゲーム情報を読み出して演算やデータ処理を行うことによってゲームを実行する。
例えば、対戦モードで他のユーザのチームと対戦するという操作がユーザによって行われた場合を例に挙げると、ゲーム実行手段72bは、対戦を行う両ユーザのユーザIDに対応した両チームの選手キャラクタ(試合に出場するロスター設定された選手キャラクタの情報)の情報をデータベースサーバ2から読み出す。そして、ゲーム実行手段72bは、両チームのキャラクタの能力値等に基づいて、勝敗を決定する演算を行う。この勝敗決定の演算の例としては、単純に両チームのキャラクタの能力値の合計が高い方を勝利チームとしてもよいし、能力値の合計が高い方が勝利する確率を高くして勝利チームを確率演算により求めてもよい。
このゲーム実行手段72bは、前述の声援状態設定手段52を含んでおり、ユーザの端末装置3での声援操作に応じて、ユーザのゲームステータスを、所定期間だけ声援状態に設定する処理を実行する。
次に、画面生成手段72cについて説明する。画面生成手段72cは、ゲーム実行手段72bによる実行結果に応じて、例えばHTMLデータからなるゲーム画面データを生成する。HTMLデータには、データベースサーバ2から読み出された選手キャラクタ等の画像データを含めてもよい。また、HTMLデータには、端末装置3のウェブブラウザのプラグインによって動作するスクリプト(プログラム)が埋め込まれていてもよい。ゲームサーバ1から提供されたスクリプトが端末装置3で実行される場合は、端末装置3で表示されるゲーム画面を動画とすることも可能である。
例えば、画面生成手段72cは、声援状態設定手段52によってユーザのゲームステータスを声援状態に設定する処理が実行された結果として、図8Aに示すように、ユーザ表示領域101a内に、声援用のメガホンアイテムを表示させるゲーム画面を生成する。
また、送信手段72dは、画面生成手段72cにより生成された画面データ(HTMLデータ等)を、ゲーム画面のリクエストに対するレスポンスとして、またはゲーム実行手段72bによる実行結果として、ユーザの端末装置3へ送信する。このゲーム画面データを受信したユーザの端末装置3では、ウェブブラウザによって表示部35にゲーム画面が表示される。
〔ゲームシステムの動作〕
上記の構成において、本発明の実施の形態に係るゲームシステムの動作例を、図13のフローチャートを参照しながら以下に説明する。図13は、ユーザが端末装置3を操作してゲームサーバ1にアクセスしてゲームサービスを受けるときの、端末装置3およびゲームサーバ1の処理の流れを示すものである。
ユーザがゲームサービスを受ける場合、先ず、端末装置3の操作入力部40を操作してウェブブラウザを起動する(S11)。その後、ユーザは、ゲームサーバ1が管理するゲームサイトにアクセスする操作を行い、これにより、端末装置3からゲームサーバ1へアクセスリクエストが送信される(S12)。このとき、ゲームサーバ1は、端末装置3からのアクセスに対するログイン認証を行い(S21)、ゲームサービスの利用登録がなされているユーザからのアクセスであることを確認する。その後、ゲームサーバ1は、HTML等で記述されたメイン画面データを端末装置3に送信する(S22)。なお、メイン画面とは別のゲームのトップ画面がある場合は、まずトップ画面を送信してもよい。そして、メイン画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、メイン画面を表示部35に表示させる(S13)。
図5に例示するように、メイン画面(マイページ)には、ユーザのゲーム情報81(ユーザの写真またはアバター、ユーザのレベル、行動力ポイント、選手キャラクタの数、強化ポイント、仲間人数など)が表示される。また、メイン画面には、「スポーツバー」ボタン80、「リアルMLBリンク」ボタン83、「対戦」ボタン84、「ストア」ボタン、「自動対戦」ボタン、「選手管理」ボタンなどの各種モードを選択するためのボタン群82が表示される。また、メイン画面には、ユーザの仲間の表示領域87も設けられ、仲間の写真またはアバターが所定数表示される。なお、この仲間の表示領域87の左右に設けられている方向キー88を押すことにより、表示されていない仲間の写真等を表示させることができる。さらに、メイン画面には、仲間の情報表示領域89も設けられ、仲間に関する最新情報を確認できるようになっている。なお、仲間の情報表示領域89をクリックすることにより、当該領域89が現在のロスターの表示領域に切り替わる。
ここでユーザが、メイン画面に表示されている選択可能なボタン等のオブジェクトやハイパーリンクを選択する操作を行うと、当該操作に応じた画面のリクエストが端末装置3からゲームサーバ1へ送信される(S14)。このリクエストを受信したゲームサーバ1は、ユーザの操作に応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行し(S23)、実行結果を反映させたゲーム画面データを端末装置3へ送信する(S24)。そして、画面データを受信した端末装置3では、ウェブブラウザが当該データを解釈し、ゲーム画面を表示部35に表示させる(S15)。
以降は、ユーザの端末装置3においては前記のS14およびS15が繰り返され、ゲームサーバ1においては前記のS23およびS24が繰り返され、これにより、端末装置3の画面に表示されている選択可能なボタン等をユーザが選択する度に、端末装置3のゲーム画面が次々と切り替わり、ゲームを進行させることができる。
その後、ユーザが端末装置3を操作してゲーム画面を閉じた場合(S16)、ゲームサーバ1はログアウト処理を行う(S25)。例えば、ユーザがウェブブラウザを閉じた場合、ゲームサーバ1はセッションタイムアウト後にログアウト処理を行う。
ところで、本ゲームシステムにおいては、ユーザがゲームサーバ1からログアウトした場合であっても、ゲームサーバ1側で当該ユーザのゲーム情報を読み出してゲームを進行させることができる。例えば、ログアウトしているユーザのチームに対して、ログインしている他のユーザが対戦(個別対戦)を仕掛けてくることもある。この場合も、ゲームサーバ1のゲーム進行手段72は、ユーザがログインしているか否かに依らずに、各ユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出して対戦を実行し、その実行結果を反映させて各ユーザのゲーム情報を更新する。このように、ユーザがゲームサーバ1からログアウトしているときに実行された対戦の結果は、その後、ユーザがゲームサーバ1にアクセスしたときに画面で確認することができる。
〔ゲーム管理装置の動作〕
次に、本発明の実施の形態に係るゲーム管理装置のより詳細な動作例を、図14等のフローチャートを参照しながら説明する。図14は、ある1人のユーザを対象としたゲームサーバ1の処理の流れを示すものであり、ゲームサーバ1が管理している各々のユーザに対して同様の処理が行われる。
図14に示すように、ゲームサーバ1は、ユーザの端末装置3からアクセス要求を受けたとき(S31でYES)、端末装置3から送信されてきたログインID・パスワード等に基づいて、アクセスを許可するか否かを判断するログイン認証を行う(S32)。ここで、アクセスを許可しない場合(S32でNO)、ゲームサーバ1は、端末装置3にゲームサービスの利用登録を促す画面データを送信する(S33)。一方、アクセスを許可する場合(S32でYES)、アクセス情報(ログ)を記憶する(S34)。
そして、ゲームサーバ1は、アクセスを許可したユーザの端末装置3に、メイン画面データ(またはトップ画面データ)を送信する(S35)。その後、ユーザの端末装置3から送信されてくるユーザのゲーム操作に応じた画面リクエストを受信すると(S36でYES)、ゲーム実行手段72bは、当該画面リクエストに応じた演算処理やデータ処理を行ってゲームを実行する(S37)。
その後、ゲームサーバ1はゲームの実行によりユーザのゲーム情報を更新する必要があるか否かを判断し(S38)、更新の必要がある場合(S38でYES)、データベースサーバ2に記憶されているユーザのゲーム情報を更新する(S39)。例えば、ユーザのゲーム操作が他のユーザと対戦を行う操作であった場合、当該対戦が実行された試合結果の情報等のユーザのゲーム情報が更新されることになる。一方、例えば、ユーザのゲーム操作が画面移動の操作であった場合、当該操作に応じたゲームの実行処理としてはユーザのゲーム情報をデータベースサーバ2から読み出す等のデータ処理だけであって、当該処理の前後でユーザのゲーム情報に変化はなく、よってユーザのゲーム情報を更新する必要はない(S38でNO)。
その後、画面生成手段72cがゲームの実行結果を反映させたゲーム画面データを生成し(S40)、送信手段72dが当該ゲーム画面データをユーザの端末装置3へ送信する(S41)。その後、ユーザの端末装置3がログアウトしたか否かが判断され(S42)、端末装置3がログアウトするまで、前記S36〜S41の処理が繰り返されることで、ゲームが進行していく。
次に、図15および図16等を参照して、ユーザがゲーム内で仮想的に声援を送ることを可能としたゲームサーバ1の処理の一例について説明する。図15は、一定期間(ここでは3分間)声援状態を継続させる場合のフローチャートである。また、図16は、野球の試合で現在の打者の打撃結果が出るまで声援状態を継続させる場合のフローチャートである。
図5のメイン画面でユーザが「スポーツバー」ボタン80を選択すれば、図6のスポーツバー入場画面に遷移する。この画面から、満室になっていない任意のスポーツバーの入場ボタン91を選択することにより、図7に例示する仮想スポーツバー画面に遷移する。これにより、ユーザは、お気に入りの実在チーム(MLBの実在チームの1つ)のファン同士が集まる仮想スポーツバーに入場できる。仮想スポーツバーに入場したユーザは、リアルタイム情報表示領域111に表示されるMLBの試合のリアルタイム情報を見て、自分のお気に入りの実在チームの試合の状況をリアルタイムで確認できる。また、仮想スポーツバー画面には、同一の仮想スポーツバーに入場しているメンバ同士でのみ書き込みおよび閲覧できるリアルタイム掲示112が設けられている。よって、同じ実在チームのファン同士でMLBの試合を見ながら、リアルタイムコミュニケーションを楽しむことができるようになっている。
そして、MLBの試合中に、自分のお気に入りの実在チームがチャンス状況になった場合(得点が入る等の特典対象事象が発生しそうな状況)で、ユーザは、声援ボタン113を押す声援操作を行うことにより、ゲーム内で仮想的に声援を送ることができる。図14に示すように、ユーザの端末装置3で声援操作が行われた場合(S51でYES)、当該声援操作に関する情報に応じて、声援状態設定手段52が、ユーザのゲームステータスを声援状態に設定する(S52)。この声援状態は、ここでは3分間(ステップS54でYESとなるまで)継続される。声援状態中は、図8Aに例示するように、ユーザの写真等が表示されているユーザ表示領域101aの中に声援用のメガホンアイテムを表示させ、声援状態中であることをユーザが明確に認識できるようにする。
なお、ユーザが声援操作を行うためには、強化ポイント等の所定のポイントを所定量(例えば100ポイント)必要とするようにしてもよい。また、声援操作をするためのチケットアイテムを必要とするゲーム仕様としてもよい。
この声援状態中に、現実世界の野球の試合で現実事象が発生し、それが現実事象受付手段51によって受け付けられた場合(S53でYES)、特典付与手段54は、その現実事象が特典対象事象であるかを判断する(S55)。本実施の形態では、図9に示すように、特典対象事象を、ヒットまたは得点発生としている。そのような特典対象事象が声援状態中に発生した場合(S55でYES)、特典付与手段54は、ユーザに特典を付与する(S56)。すなわち、ゲーム情報記憶制御手段71がユーザに付与された特典を、ユーザIDと対応づけて記憶装置50(データベースサーバ2)に記憶する。
この場合、例えば、図8Bに示すように、特典を獲得したユーザの端末装置3に表示される仮想スポーツバー画面には、ユーザが特典を獲得したことを報知するための表示領域102が表示される。この表示領域102には、例えば「声援中にチームAが得点を入れました!」というメッセージおよび特典の内容「1000強化ポイント獲得!」が表示される。また、この表示領域102は、一定期間(例えば10秒間)表示されて自動的に消去される。または、ユーザが表示領域102をクリックすることにより消去される。
一方、発生した現実事象が特典対象事象ではなかった場合(S55でNO)、例えば、得点が入らず打者がアウトになった等の場合には、ユーザに特典が付与されることなくステップS54に移行する。
声援状態になってから3分間が経過すれば(S54でYES)、ゲームサーバ1は声援状態を解除する(S57)。この場合、ゲームサーバ1は、図8Aに示すユーザ表示領域101a内のメガホンアイテムを消去し、声援状態が解除されたことを明確化する。
本実施の形態のゲームサーバ1は、現実世界の野球の試合とリンクしたユーザの声援操作を可能とする構成であり、ユーザが声援状態にできるのは、現実世界の野球の試合中のみである。現実世界の野球の試合中に声援状態にできる回数については、後述のように制限してもよいし、制限しなくともよい。特に、声援状態にできる回数に制限を付けない場合、ユーザが声援操作を行う毎に、特典ユーザの所有物(ポイントまたはアイテム)を所定量だけ消費する構成にすることが望ましい。これにより、ユーザは自分が所有している所有物の範囲内で声援操作を行うことになる。よって、この構成の場合、いつ所有物を消費して声援操作を行えばうまく特典を獲得できるのかを考えて声援操作を行うというゲーム性を有する。
図15の処理例では、声援状態が3分間継続するので、声援状態中に2回以上の特典対象事象が発生すれば、2回以上、ユーザに特典が付与されることもある。一方、声援状態になってから、1人の打者の打撃結果も出ないまま、3分が経過してしまうこともある(例えば、打者が何度もファールボールで粘り続けた場合等)。そこで、バリエーションとして、野球の試合で現在の打者の打撃結果が出るまで声援状態を継続させる処理例について、図16を参照して以下に説明する
図16に示すように、ユーザの端末装置3で声援操作が行われた場合(S61でYES)、当該声援操作に関する情報に応じて、声援状態設定手段52が、ユーザのゲームステータスを声援状態に設定する(S62)。この声援状態中に、現在の打者の打撃結果についての現実事象が発生し、それが現実事象受付手段51によって受け付けられた場合(S63でYES)、特典付与手段54は、その現実事象が特典対象事象であるかを判断する(S64)。ここで、得点が入る等の特典対象事象が声援状態中に発生した場合(S64でYES)、特典付与手段54は、ユーザに特典を付与する(S65)。その後、ゲームサーバ1はユーザのゲームステータスの声援状態を解除する(S66)。
一方、発生した現実事象が特典対象事象ではなかった場合(S64でNO)、ゲームサーバ1は、ユーザに特典を付与することなく声援状態を解除する(S66)。
なお、本実施の形態では、ユーザが仮想スポーツバーに入場して声援操作を行う例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図5に示すメイン画面またはその他のゲームモードの画面に、図7に示す声援ボタンと同様のコマンドボタンを設け、仮想スポーツバー以外のゲーム画面でも声援操作を可能としてもよい。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図4に示すように、現実事象受付手段51、声援状態設定手段52(特定状態設定手段)、特典対象事象記憶制御手段53および特典付与手段54を備えている構成である。
この構成では、特典対象事象が発生しそうなチャンス状況で(あるいは実在チームや選手を応援したいと思った場面で)、ユーザ自身の操作により、ゲーム内で仮想的に声援を送っている「声援状態」に設定できる。そして、この声援状態中に特典対象事象が発生した場合にユーザに特典を付与するというかたちで、現実世界で発生した現実事象をゲームに反映させる。これにより、ゲームをプレイするユーザから現実世界へアプローチをかけて現実世界とゲームの融合を図り、ゲーム性を高めている。すなわち、従来では、実在選手の打率等がゲームに反映されるという、現実世界からゲームへの一方向の流れがあったに過ぎなかった。これに対して、本構成は、現実世界で特典対象事象が発生しそうなチャンス状況でユーザが声援状態に設定できるようにし、ゲームをプレイするユーザから先ず現実世界に向けてのアプローチを可能とする。そして、声援状態中に特典対象事象が発生すればユーザに特典を付与するというように、現実世界とゲームとの間で双方向の流れをつくっている。
また、ユーザは、特典対象事象が発生しそうなチャンス状況で声援状態に設定することにより、ゲームを通して野球の試合そのものも、より楽しむことができるようになる。すなわち、声援状態中に特典対象事象が実際に発生すれば、ユーザに特典が付与されるため、現実世界で繰り広げられる野球の試合等を視聴するユーザの応援にも力が入る。これは、まさに現実世界とゲームの世界の融合の結果であり、ゲームを楽しむと同時に、野球の試合等もより楽しめる新たなライフスタイルをユーザに提供する。以上のように、本構成は、現実世界とゲームとを融合させた興趣性の高いゲームを実現することができる。
次に、同一の仮想共有空間(仮想スポーツバー)内に入場している、声援状態中のユーザが多いほど、声援状態中のユーザに対して付与する特典をより大きくする構成について説明する。
この構成のゲームサーバ1は、図17に示すように、複数のユーザが参加できる仮想共有空間、本実施の形態では前記の仮想スポーツバーを管理する仮想共有空間管理手段55を備える。そして、声援状態設定手段52は、ユーザが仮想スポーツバーに入場しているときに、前述の声援操作に関する情報に応じてユーザのゲームステータスを声援状態にする処理を実行する。また、特典付与手段54は、声援状態中のユーザに対して特典を付与する特典付与処理を実行する場合に、同一の仮想スポーツバー内に入場している、声援状態中のユーザが多いほど、特典をより大きくする。
ここで、特典をより大きくする例としては、声援状態中のユーザが多いほど、ユーザに付与するポイントやアイテムを多くしたり、ユーザに付与するアイテム等の希少価値度をより高くしたりすることが挙げられる。以下に、声援状態中のユーザにゲーム内ポイント(強化ポイント等)を付与する場合の具体例を説明する。
声援状態中のユーザ数をN1、基本ポイントをP0、声援状態中のユーザに付与するポイントをPとした場合、PをN1の関数f(N1)として、例えば以下のように表す。
P=f(N1)=P0+100×(N1−1) ・・・(1)
上式(1)を適用すれば、例えば、声援状態にしているユーザが1人だけのときに特典対象事象が発生した場合には、当該ユーザには特典として基本ポイントP0(例えば1000ポイント)が付与されるにとどまる。一方、例えば10人のユーザが一斉に声援状態にしているときに特典対象事象が発生した場合には、当該10人のユーザには、基本ポイントP0に900ポイントが加算された特典が付与される。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作例を、図18のフローチャートに示す。同図に示すように、現実世界で特典対象事象が発生し、それが現実事象受付手段51によって受け付けられたとき(S71でYES)、ゲームサーバ1は、ユーザのゲームステータスが声援状態であるかを判断する(S72)。このステップS72でYESの場合、ゲームサーバ1は、同一の仮想スポーツバー内における声援状態中のユーザ数N1を取得する(S73)。そして、特典付与手段54は、声援状態中のユーザ数N1が多いほど、より大きい特典をユーザに付与する(S74)。例えば、特典付与手段54は、上式(1)を適用して声援状態中のユーザ数N1に応じたポイント(特典)を算出し、声援状態中のユーザに付与する。
一方、ユーザのゲームステータスが声援状態でなければ(S72でNO)、ステップS73に移行することなく処理を終える。前記のステップS71〜S74の処理は、現実世界の試合中に特典対象事象が発生する毎に、各ユーザに対して実行される。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図17に示すように、現実事象受付手段51、声援状態設定手段52、特典対象事象記憶制御手段53、特典付与手段54、および仮想共有空間管理手段55を備え、特典付与手段54が、特典付与処理を実行する場合に、同一の仮想スポーツバー(仮想共有空間)内に入場している、声援状態(特定状態)中のユーザが多いほど、当該ユーザに対して付与する特典をより大きくする構成である。
本構成において、各ユーザは、特典対象事象が発生しそうなチャンス状況で自分のゲームのステータスを声援状態に設定し、特典を狙うわけであるが、より大きな特典を獲得するためには、できるだけ多数のユーザが声援状態に設定しそうな状況でタイミングよく声援状態にすることが要求される。本構成により、ユーザが声援状態に設定するタイミングの重要性が増し、これがゲームの興趣性の向上につながる。
次に、仮想スポーツバーに入場している各ユーザの情報(プロフィール画像等)の表示状態を、声援状態中とそうでない場合とで異ならせることによって、ユーザ同士が互いの声援状況を確認できるようにする構成について説明する。
本実施の形態の仮想共有空間管理手段55は、同一の仮想スポーツバーに参加している各ユーザの情報を、当該仮想スポーツバー内に表示させるための表示制御情報(例えばHTMLで記述された画面データ)を、各ユーザの端末装置3に送信する。これにより、各ユーザの端末装置3には、例えば、図7の仮想スポーツバー画面が表示される。同図に示すように、本実施の形態では、メンバーボード100のメンバ表示領域101に、各ユーザの情報としてのプロフィール画像(写真またはアバター)が表示される。また、各ユーザの情報として、ユーザ名等を、プロフィール画像に代えてまたはプロフィール画像とともに、メンバ表示領域101に表示してもよい。
そして、仮想共有空間管理手段55は、仮想スポーツバー内の各ユーザの情報の表示状態を、声援状態に設定されている場合と設定されていない場合とで異ならせる機能を有する。例えば、図19に示すように、声援を送っている(声援状態に設定されている)ユーザのメンバ表示領域101内にのみ声援用のメガホンアイテムを表示させ、声援を送っていないユーザのメンバ表示領域101内には、メガホンアイテムを表示させない。または、声援を送っているユーザのメンバ表示領域101内にのみ、当該ユーザがメガホンを使用して声援しているアニメーションが表示されるようにしてもよい。あるいは、声援状態に設定されている場合と設定されていない場合とで、メンバ表示領域101の色、模様、形、表示される文字などを異ならせてもよい。あるいは、声援状態中のみ、ユーザのプロフィール画像が、ユーザ指定のものに変更されるようにしてもよい。
これにより、同一の仮想スポーツバーに参加している他のユーザが声援状態か否かを、各ユーザが自分の端末装置3で確認できる。よって、ユーザは、自分のゲームのステータスを声援状態にするか否かを、他のユーザの出方(他のユーザが何人ぐらい声援状態にしているか否か)を見ながら判断することができる。よって、例えば、野球の試合中に特典対象事象が発生しそうなチャンス状況(例えばランナー2塁の状況)となり、各ユーザが他のユーザの出方を見ながら声援状態に設定したことにより、途中から一気に多数のユーザが声援状態にしたり、逆に、チャンス状況であっても少数のユーザしか声援状態にしなかったりする場合もある。また、誰がみてもチャンスという状況(例えば満塁の状況)では、最初から多数のユーザが声援状態にして、誰もが大きな特典を獲得することもあり得る。
このように、本構成では、同一の仮想スポーツバーに参加している他のユーザが声援状態にしているか否かを確認しながら、みんなで大きな特典を狙うことができる。すなわち、同一の仮想共有空間に参加している複数のユーザが、一緒に盛り上がることができるゲーム環境を提供できる。
次に、声援を早めに送ったユーザ(声援状態になった順番が最初からn番目までのユーザ)に与える特典を大きくする構成について説明する。声援状態中に特典対象事象が発生した場合に、声援状態中のユーザが多いほど、声援状態中のユーザに対して付与される特典が大きくなるが、他のユーザの出方を見て、声援状態にしているユーザが多いときにだけ、それに乗っかり自分も声援状態にするというユーザもいると考えられる。その一方で、大きな特典が得られるか否か分からない状況で、誰よりも早くまたは早め(例えば3番目まで)に声援状態にするユーザもいる。そこで、同一の仮想スポーツバーに入場しているユーザの中で、声援状態にしたタイミングが早いn番目(例えば3番目)までのユーザと、それ以降に声援状態にしたユーザとで、特典の大きさを変えた重み付けを行うのが本実施の形態の構成である。
すなわち、本実施の形態のゲームサーバ1は、同一の仮想スポーツバー内に入場している複数のユーザのゲームステータスが同時期に声援状態になった場合、声援状態になった順番を管理している。例えば、ゲームサーバ1は、各ユーザのゲームステータスが声援状態になった時間を記憶装置50に記憶して、声援状態になった順番を管理する。
そして、特典付与手段54は、声援状態中のユーザに対して特典付与処理を実行する場合に、声援状態になった順番が最初からn番目までのユーザに付与する特典を、その他のユーザに付与する特典よりも大きくする機能を有する。本実施の形態では、声援状態になった順番が3番目までのユーザに付与する特典を他のユーザよりも大きくする例について説明する。
ここで、声援状態中のユーザにゲーム内ポイント(強化ポイント等)を付与する場合の具体例を説明する。声援状態中のユーザ数をN1、基本ポイントをP0、変数をaとした場合、声援状態中のユーザに付与するポイントPを、例えば以下のように表す。
P=a×{P0+100×(N1−1)} ・・・(2)
上式(2)において、変数a≧1である。声援状態になった順番が4番目以降のユーザについて上式(2)を適用する場合、変数a=1.0とする。一方、声援状態になった順番が1〜3番目のユーザについて上式(2)を適用する場合、例えば変数a=1.5とする。これにより、声援状態になった順番が1〜3番目のユーザは、4番目以降のユーザに付与されるポイントの1.5倍のポイントを獲得できる。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作例を、図20のフローチャートに示す。同図に示すように、現実世界で特典対象事象が発生し、それが現実事象受付手段51によって受け付けられたとき(S81でYES)、ゲームサーバ1は、ユーザのゲームステータスが声援状態であるかを判断する(S82)。このステップS82でYESの場合、ゲームサーバ1は、ユーザのゲームステータスが声援状態になった順番が、仮想スポーツバー内で3番目までに入っているかを判断する(S83)。ここで、その順番の4番目以降であった場合には(S83でNO)、上式(2)で使用する変数aを、a=1.0に設定する(S84)。一方、その順番が3番目までに入っている場合には(S83でYES)、変数aを、a=1.5に設定する(S85)。
また、ゲームサーバ1は、仮想スポーツバー内における声援状態中のユーザ数N1を取得する(S86)。そして、特典付与手段54は、上式(2)を適用して、変数aおよび声援状態中のユーザ数N1に応じたポイント(特典)を算出し、声援状態中のユーザに付与する(S87)。
一方、ユーザのゲームステータスが声援状態でなければ(S82でNO)、ステップS83に移行することなく処理を終える。前記のステップS81〜S87の処理は、現実世界の試合中に特典対象事象が発生する毎に、各ユーザに対して実行される。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、特典付与手段54が、声援状態中のユーザに対して特典付与処理を実行する場合に、声援状態になった順番が最初からn番目までのユーザに付与する特典を、その他のユーザに付与する特典よりも大きくする構成である。これにより、ユーザは、大きな特典を得ることができる確実性を高めるために、他のユーザの出方を見てから声援状態にすることも、大きな特典が得られないリスクもあるがより大きな特典を狙って早めに声援状態にすることも可能となり、ゲームの興趣性を高めることができる。
また、声援状態中のユーザが多いほど、声援状態中のユーザに対して付与される特典が大きくなる構成において、特典付与手段54は、声援状態になった順番が早いほど、ユーザに付与する特典を大きくすることが望ましい。ここで、声援状態になった順番が早いほど、ユーザに付与する特典を大きくする形態としては、1番ごとに連続的に特典を変化させる形態と、段階的に特典を変える形態とがあるが、いずれの形態であってもよい。
段階的に特典を変える一例を挙げると、A特典>B特典>C特典>D特典とした場合、声援状態になった順番が1番〜3番にA特典、4番〜6番にB特典、7番〜9番にC特典、10番以下にD特典を付与する。なお、所定の順番以下(例えば10番以下)のユーザには、特典を付与しない構成としてもよい。
次に、声援状態になった順番に応じて、1番ごとに連続的に特典を変化させる形態の具体例を示す。ここでは、上式(2)を適用して、ユーザに、ポイントPの特典を付与する場合について説明する。この場合、上式(2)中の変数aを、声援状態になった順番によって連続的に変化させる。例えば、声援状態になった順番をRとしたとき、
a=1+0.05×(12−R)
とする。これにより、声援状態になった順番が1番のユーザに最も大きな特典(ポイント)が付与され、順番が下がるごとに連続的に特典が小さくなる。
また、上式(2)を適用して、声援状態になった順番に応じて段階的に特典(ポイント)を変える場合、例えば、1番〜3番の変数aを1.5、4番〜6番の変数aを1.3、7番〜9番の変数aを1.2、10番以下の変数aを1.0とする。
本構成により、ユーザは、大きな特典を得ることができる確実性を高めるために、他のユーザの出方を見てから特定状態にすることも、大きな特典が得られないリスクもあるがより大きな特典を狙って早めに特定状態にすることも可能となり、ゲームの興趣性を高めることができる。
次に、現実世界の試合中に各ユーザが声援状態にできる回数を制限する構成について説明する。本実施の形態の声援状態設定手段52は、現実事象受付手段51が現実事象を受け付けている期間中における、声援状態に設定できるユーザ一人当たりの回数を、所定回数(例えば2回)以内に制限する機能を有する。ここで、「現実事象受付手段51が現実事象を受け付けている期間中」とは、本実施の形態の場合には、現実事象受付手段51が現実世界の野球の試合で発生する現実事象を受け付けるので、野球の試合の開始から終了までの期間中(つまり野球の試合中)のことである。
ユーザが野球の試合中に所定回数の声援操作を行なったため、もうそれ以上声援状態に設定できなくなった場合、例えば、ゲームサーバ1は、ユーザの端末装置3に表示される仮想スポーツバー画面から声援ボタン113を消去させる。または、声援ボタン113を無効化したグレーアウトの状態で仮想スポーツバー画面に表示させてもよい。あるいは、所定回数を超えた声援操作が行われた場合、その操作を無効とし、その旨をユーザの端末装置3に報知する構成としてもよい。
このように声援状態に設定できる回数に制限を加えることにより、ユーザは、限られた特典獲得のチャンスを生かすため、特典対象事象が発生しそうなチャンス状況を的確に狙って、自分のゲームのステータスを声援状態にすることがより重要になる。例えば、試合の序盤に走者3塁のチャンス状況になった場合、1試合に2回しか使えない声援状態をこの時点で1回使ってもよいのかをユーザは検討することになる。また、声援状態中のユーザが多いほど付与される特典が大きくなる構成の場合には、声援状態にするユーザができるだけ多いときを狙って、自分のゲームのステータスを声援状態にすることがより重要になる。これがゲームの興趣性をより向上させる。本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。
次に、声援状態中に得点が入る等の特典対象事象が発生した場合、特典対象事象を生じさせた実在選手(例えば打点をあげた実在選手)に対応する選手キャラクタをユーザがゲーム内で所有している場合にのみ、当該ユーザに特典が付与される構成について説明する。
本実施の形態のゲームサーバ1は、図21に示すように、関係情報記憶制御手段56を備えている。この関係情報記憶制御手段56は、現実世界の実在物(本実施の形態ではMLBの実在選手)と、当該実在物に対応する選手キャラクタとを関係付けた関係情報を予め記憶装置50(データベースサーバ2)に記憶する機能を有する。
図22には、関係情報記憶制御手段56がデータベースサーバ2に記憶する関係情報の一例を示している。同図の例では、実在選手の情報として、名前、背番号、守備位置、所属チーム等の情報が記憶される。また、実在選手に対応する選手キャラクタの情報として、「個別能力」、「コスト」、「調子」、「成績」等の属性情報が記憶される。また、選手キャラクタの画像情報も併せて記憶される。このようにして実在選手と選手キャラクタとを1対1で対応付けた関係情報には、実在選手および選手キャラクタを一意に識別するための選手IDが付されている。そして、ゲームサーバ1は、実在選手および選手キャラクタを選手IDにより管理し、各種処理を実行する。この関係情報により、現実世界の実在選手とゲーム内の選手キャラクタとがリンクされる。
前記の選手キャラクタの「個別能力」、「コスト」、「調子」、「成績」について簡単に説明する。選手キャラクタが野手の場合の個別能力としては、図22に例示するように、「打撃」、「走力」、「守備」等とすることができる。また、選手キャラクタが投手の場合には、「球威」、「制球」、「変化」等とすることができる。また、各選手キャラクタには能力の高さに応じた「コスト」というパラメータ(属性)が設定される。ユーザは、自分のチームをつくるとき、最大総コストの範囲内で、選手キャラクタをロスター設定しなければならない。
また、各選手キャラクタには、能力をどの程度発揮できるかを決定するための「調子」というパラメータが設定される。この調子によって、選手キャラクタの持つ能力が、例えば20%〜100%の範囲で調整される。また、選手キャラクタが野手の場合には、「打率」、「打点」、「本塁打」等の成績のパラメータも設定される。なお、選手キャラクタが投手の場合には、「防御率」、「勝ち数」、「負け数」等の成績のパラメータが設定される。各選手キャラクタに設定されるこれらの各種パラメータは、実在選手の現実世界での実際の活躍・成績に応じて更新される。
本実施の形態の現実事象受付手段56は、図23に例示するように、実在選手が生じさせた現実事象(単打等)を受け付けたとき、その現実事象の事象IDを、実在選手の選手IDと対応付けて、記憶装置50に記憶する。
また、前述のように、各ユーザが所有する選手キャラクタの情報は、所有キャラクタ記憶制御手段71cが記憶装置50に記憶している。そして、本実施の形態の特典付与手段54は、特典付与処理を実行する場合に、特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタを所有しているユーザにのみ特典を付与する機能を有する。すなわち、特典対象事象が発生しそうなチャンス状況になっても、そこで特典対象事象を生じさせる可能性のある実在選手に対応する選手キャラクタをユーザが所有していなければ、特典を獲得することはできない。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作例を、図24のフローチャートに示す。例えば、現実世界でユーザのお気に入りチームが得点するという特典対象事象が発生し、それが現実事象受付手段51によって受け付けられたとき(S91でYES)、ゲームサーバ1は、ユーザのゲームステータスが声援状態であるかを判断する(S92)。このステップS92でYESの場合、ゲームサーバ1は、ユーザが特典対象事象を生じさせた実在選手(打点をあげた実在選手)に対応する選手キャラクタを所有しているかを判断する(S93)。このステップS93でYESの場合、特典付与手段54は、声援状態中のユーザに特典を付与する(S94)。
一方、ユーザのゲームステータスが声援状態でなければ(S92でNO)、当該ユーザに特典を付与することなく処理を終える。また、ユーザのゲームステータスが声援状態であったとしても、当該ユーザが特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタを所有していなかった場合も(S93でNO)、当該ユーザに特典を付与することなく処理を終える。前記のステップS91〜S94の処理は、現実世界の試合中に特典対象事象が発生する毎に、各ユーザに対して実行される。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図21に示すように、現実事象受付手段51、声援状態設定手段52、特典対象事象記憶制御手段53、特典付与手段54、関係情報記憶制御手段56および所有キャラクタ記憶制御手段71cを備え、特典付与手段54が、特典付与処理を実行する場合に、特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタを所有しているユーザにのみ特典を付与する構成である。これにより、ユーザは、自分がゲーム内で所有している選手キャラクタに対応する実在選手が特典対象事象(例えば得点を入れる等)を生じさせそうなチャンス状況を見極めて、タイミング良くゲームのステータスを声援状態に設定して特典の獲得を目指すという、これまでにない面白みのある斬新なゲーム性を実現する。本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。
次に、声援状態中に得点が入る等の特典対象事象が発生した場合、特典対象事象を生じさせた実在選手(例えば打点をあげた実在選手)に対応する選手キャラクタを登録キャラクタ(ロスター)に設定している場合にのみ、当該ユーザに特典が付与される構成について説明する。
本実施の形態のゲームでは、自分が所有する選手キャラクタの中から所定数(例えば野手9と投手7の計16)の選手キャラクタを選択して、登録キャラクタとしてのロスターに設定することができる。ユーザがロスターに設定した選手キャラクタによって、ユーザのゲーム内チームのオーダーが構成され、他のユーザのチームと対戦を行うことができる。
本実施の形態のゲームサーバ1は、図25に示すように、登録キャラクタ設定手段58を備えている。この登録キャラクタ設定手段58は、ユーザが所有する選手キャラクタの中から所定数(本実施の形態では16)のキャラクタをロスターとして選択するための操作に関する操作情報に応じて、ロスターを設定する機能を有する。
ユーザがロスターを設定するための操作例を次に示す。図5に示すメイン画面で「リアルMLBリンク」ボタン83が選択されることにより、図26に示す「リアルMLBリンク」モードの画面に遷移する。図26の画面では、対戦カードボタン96を選択することにより、当日のMLBの対戦カード等の現実世界の情報を確認できるようになっている。また、図26の画面には、画面切り替えタブ95が表示され、その中の「適用ロスター」タブが選択されることによって、図27のロスター設定画面に遷移する。このロスター設定画面での操作により、ユーザが手持ちの選手キャラクタからロスターを設定できる。図27の例では、野手9および投手7の合計16の選手スロット121が設けられており、最大で16の選手キャラクタをロスター設定できるようになっている。例えば、各選手スロット121をクリック(またはダブルクリック)することにより、図示しない選手キャラクタ選択画面が表示され、ユーザは手持ちの選手キャラクタから任意の選手キャラクタを選択できる。
ロスターが設定された選手スロット121には、ロスターとしての選手キャラクタの顏121a、選手名121b、人気指数121c、調子マーク121d等が表示される。なお、人気指数121cは、その選手キャラクタをロスターに設定しているユーザ数であり、人気の高さを示す。調子マーク121dは、その選手キャラクタの現在の調子の高さを顔の表情で表したオブジェクトである。
本実施の形態では、ロスターとして設定できる野手のポジション(指名打者を含む)については、捕手(C)、一塁手(1B)、二塁手(2B)、三塁手(3B)、遊撃手(SS)および指名打者(DH)がそれぞれ1、外野手(OF)が3となっている。よって、ユーザは、指定されたポジションに対応する選手キャラクタしか設定することはできない。また、ロスターとして設定できる投手の選手スロット121にも、先発投手(SP)のスロット、リリーフ投手(RP)のスロット、投手(P)のスロット(先発、リリーフ、抑えの何れでもよいスロット)の3種類のスロットがある。
また、ユーザが16もの選手キャラクタを1つずつ選択するという手間を省くため、自動設定ボタン131が設けられている。この自動設定ボタン131を選択することにより、ゲームサーバ1が所定の基準に基づいて、ユーザの所有する選手キャラクタの中から、最大総コストの範囲内で、ロスターとなる選手キャラクタを自動的に選択し、ロスター設定を行う。ユーザは、この自動ロスター設定機能をうまく活用すれば、手際よく活躍予想のロスター設定を行うことができる。すなわち、先ず、自動ロスター設定機能を使用して、ゲームサーバ1が自動で選択した選手キャラクタによるロスターを端末装置3の画面に表示させる。その後、ユーザは、活躍を予想する実在選手に対応する選手キャラクタがロスターとして設定されているかを確認する。ここで、もしユーザが活躍を予想する通りのロスター設定になっているならば、自動ロスター設定をユーザが承認するかたちで、活躍予想のロスター設定を完了する。一方、自動設定されたロスターの中に、ユーザが変更したいロスターが含まれている場合には、そのようなロスターだけ、手動で別の選手キャラクタに変更し、最終的にユーザが納得するロスター設定に調整する。これにより、短時間でそれ程手間を掛けずに活躍予想のロスター設定を完了することができる。
なお、ゲームサーバ1の自動ロスター設定機能には、さらに、「能力重視」、「調子重視」、「実績重視」、「人気重視」等の自動設定時の優先基準をユーザが選択できる機能を付加してもよい。能力重視の場合、能力(個別能力、基本能力)の高い選手キャラクタが優先的にロスターに設定される。調子重視の場合、調子が向上している選手キャラクタや後述するブースト状態になっている選手キャラクタが優先的にロスターに設定される。実績重視の場合、後述する評価値の高い実在選手に対応する選手キャラクタが優先的にロスターに設定される。人気重視の場合、人気の高い(ロスターに設定しているユーザ数が多い)選手キャラクタが優先的にロスターに設定される。
登録キャラクタ設定手段58は、ユーザのロスター設定情報(登録キャラクタ情報)を記憶装置50(データベースサーバ2等)に記憶する記憶制御機能を有する。図28に、登録キャラクタ設定手段58がデータベースサーバ2の所定領域に記憶するユーザのロスター設定情報の一例を示す。同図は、ユーザID=“000001”のユーザAのロスター設定情報を示している。ロスター設定情報には、ロスター番号(1〜16)、ポジション、ロスターの選手IDが含まれる。
そして、本実施の形態の特典付与手段54は、特典付与処理を実行する場合に、特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタを、ロスターに設定しているユーザにのみ特典を付与する機能を有する。すなわち、特典対象事象が発生しそうなチャンス状況になっても、そこで特典対象事象を生じさせる可能性のある実在選手に対応する選手キャラクタを予めロスターに設定していなければ、特典を獲得することはできない。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作例を、図29のフローチャートに示す。例えば、現実世界でユーザのお気に入りチームが得点するという特典対象事象が発生し、それが現実事象受付手段51によって受け付けられたとき(S101でYES)、ゲームサーバ1は、ユーザのゲームステータスが声援状態であるかを判断する(S102)。このステップS102でYESの場合、ゲームサーバ1は、ユーザが特典対象事象を生じさせた実在選手(打点をあげた実在選手)に対応する選手キャラクタをロスターとして登録しているかを判断する(S103)。このステップS103でYESの場合、特典付与手段54は、声援状態中のユーザに特典を付与する(S104)。
一方、ユーザのゲームステータスが声援状態でなければ(S102でNO)、当該ユーザに特典を付与することなく処理を終える。また、ユーザのゲームステータスが声援状態であったとしても、当該ユーザが特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタをロスターとして設定していなかった場合も(S103でNO)、当該ユーザに特典を付与することなく処理を終える。前記のステップS101〜S104の処理は、現実世界の試合中に特典対象事象が発生する毎に、各ユーザに対して実行される。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図25に示すように、現実事象受付手段51、声援状態設定手段52、特典対象事象記憶制御手段53、特典付与手段54、関係情報記憶制御手段56および登録キャラクタ設定手段58を備え、特典付与手段54が、特典付与処理を実行する場合に、特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタをロスターに設定しているユーザにのみ特典を付与する構成である。
本構成では、現実世界の野球の試合前において、ユーザは、手持ちの選手キャラクタに対応する実在選手の中から活躍しそうな実在選手を予想し、予想した実在選手に対応する選手キャラクタをロスターとして予め設定するというゲーム要素を有する。さらに、現実世界の野球の試合中には、自分が設定したロスターに対応する実在物が特典対象事象を生じさせそうなチャンス状況を見極めて声援状態に設定して特典の獲得を目指すという、これまでにない面白みのある斬新なゲーム性を実現している。本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。
次に、前述のように、声援状態中に得点対象事象が発生し、且つ特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタを所有している(またはロスターに設定している)ユーザにのみ前記特典(これを「第1の特典」と呼称する)が付与される場合に、同一の仮想スポーツバーに参加している他のユーザに対しては、第1の特典とは異なる第2の特典が付与される構成について説明する。
特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタを所有(またはロスターに設定)していなければ第1の特典が付与されない構成においては、第1の特典を獲得できるユーザが限られることになる。よって、仮想スポーツバーに入場している多くのユーザが第1の特典を獲得できないといった事態も起こり得る。そこで、本実施の形態の特典付与手段54は、仮想スポーツバー内のあるユーザに第1の特典を付与する場合に、同一の仮想スポーツバー内のその他のユーザにも第1の特典とは異なる第2の特典を付与する。これにより、仮想共有空間内のユーザみんなで喜びを分かち合えるようにする。
第2の特典の例としては、ゲーム内で使用可能なポイントやアイテムをユーザに付与するという特典がある。例えば、第1の特典としてユーザに付与されるポイントの半分のポイントを第2の特典とすることができる。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作例を、図30のフローチャートに示す。特典対象事象が発生し、それが現実事象受付手段51によって受け付けられたとき(S111でYES)、ゲームサーバ1は、ユーザのゲームステータスが声援状態であるかを判断する(S112)。このステップS102でYESの場合、ゲームサーバ1は、ユーザが特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタを所有しているかを判断する(S113)。このステップS113でYESの場合、特典付与手段54は、声援状態中のユーザに第1の特典を付与する(S114)。さらに、特典付与手段54は、第1の特典を付与したユーザと同じ仮想スポーツバー内にいる他のユーザに対して、第2の特典を付与する(S115)。
例えば、仮想スポーツバー内のユーザSKが第1の特典を獲得した場合、図31に示すように、第2の特典が付与されるユーザの端末装置3に表示される仮想スポーツバー画面には、「SKさん特典獲得のご祝儀」というメッセージとともにご祝儀アイテムを表示する表示領域103が出現する。これにより、ユーザに第2の特典が付与されたことを報知する。なお、このときご祝儀アイテムをユーザがクリックすることにより、ポイントが獲得できるようにしてもよい。また、一定時間以内にご祝儀アイテムをクリックしなかった場合には、ご祝儀アイテムが消えてしまい、ポイントを獲得できないようにしてもよい。この場合、ポイントを獲得できる機会をユーザに与えることが、第2の特典となる。
なお、前記のステップS113を、「特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタをユーザがロスターに設定しているか」を判断するステップに代えてもよい。
以上のように、本実施の形態の構成では、仮想スポーツバー内において、あるユーザに第1の特典が付与されたときに、その他のユーザにも第2の特典が付与されることにより、同一の仮想スポーツバー内のユーザみんなで喜びを分かち合い、一緒に盛り上がることができるゲーム環境を実現できる。
次に、特典対象事象が発生する直前のチャンス状況(得点圏にランナーなし、得点圏にランナーあり、サヨラナの場面等)に応じて特典の大きさを可変する構成について説明する。
本実施の形態のゲームサーバ1は、図32に示すように、特典情報記憶制御手段59を備えている。この特典情報記憶制御手段59は、特典対象事象が発生する直前の状況と、当該状況のときに特典対象事象が発生した場合にユーザに付与する特典と、の関係を示す特典情報を、予め記憶装置50に記憶する機能を有する。図33には、特典情報記憶制御手段59が記憶装置50に記憶する特典情報の一例を示している。
図33では、先制のチャンス、逆転のチャンス、サヨナラのチャンス、その他(得点圏に走者なし、得点圏に走者あり)という5つの状況を、特典対象事象が発生する直前の状況とする例を示している。なお、先制のチャンスとは、両チームとも得点が入っていない状況で得点圏に走者がいる状況とする。逆転のチャンスとは、攻撃中のチームが1点リードされている状況で得点圏に2人の走者がいる状況とする。サヨナラのチャンスとは、攻撃中のチームが最終回であって走者が帰還するとサヨナラ勝利の状況とする。また、得点圏に走者がいるとは、二塁または三塁に走者が出塁している状況である。
そして、得点圏に走者なし、得点圏に走者あり、先制のチャンス、逆転のチャンス、サヨナラのチャンスの各状況に対する特典として、それぞれ500P、1000P、1500P、2000P、2500Pが対応付けられている。
また、本実施の形態の特典付与手段54は、特典付与処理を実行する場合に、図33に示す特典情報に基づいて、特典対象事象が発生する直前の状況に応じた特典をユーザに付与する機能を有する。なお、ゲームサーバ1は、現実事象受付手段51が受け付けた現実事象に基づいて、特典対象事象が発生する直前の状況を把握している。例えば、ゲームサーバ1は、図7に示す仮想スポーツバー画面のリアルタイム情報表示領域111に、スコアーボード、出塁状況、ボールカウントなどを表示して、リアルタイムで現実世界の野球の試合の状況を管理しており、打者がヒット等を打った直前の状況も当然ながら把握している。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作例を、図34のフローチャートに示す。例えば得点が入る等の特典対象事象が発生し、それが現実事象受付手段51によって受け付けられたとき(S121でYES)、ゲームサーバ1は、ユーザのゲームステータスが声援状態であるかを判断する(S122)。このステップS122でYESの場合、ゲームサーバ1は、図33に示す特典情報に基づいて、特典対象事象が発生する直前の状況に応じた特典を決定する(S123)。そして、ステップS123で決定した特典を、声援状態中のユーザに付与する(S124)。
例えば、得点圏に走者なしの状況でユーザが声援操作を行い、声援状態中にヒット(特典対象事象)が発生して特典が付与される場合、ヒットの直前の状況は「得点圏に走者なし」であるため、図33の特典情報に基づいて、500Pがユーザに付与される。また、サヨナラのチャンスでユーザが声援操作を行い、声援状態中にヒットが発生して特典が付与される場合、図33の特典情報に基づいて、2500Pがユーザに付与される。このように、チャンス状況のレベルによって特典の大きさが変動する。
一方、ユーザのゲームステータスが声援状態でなければ(S122でNO)、当該ユーザに特典を付与することなく処理を終える。前記のステップS121〜S124の処理は、現実世界の試合中に特典対象事象が発生する毎に、各ユーザに対して実行される。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図32に示すように、現実事象受付手段51、声援状態設定手段52、特典対象事象記憶制御手段53、特典付与手段54、および特典情報記憶制御手段59を備え、特典付与手段54が、特典付与処理を実行する場合に、図33に例示するような特典情報に基づいて、特典対象事象が発生する直前の状況に応じた特典をユーザに付与する構成である。
このように、特典対象事象が発生する直前の状況(チャンス状況)に応じて特典の大きさを可変することにより、ユーザは最も大きな特典が得られるチャンス状況を狙って、自分のゲームのステータスを声援状態に設定することがより重要になり、これがゲームの興趣性をより向上させる。
また、本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。例えば、同一の仮想スポーツバー内に入場している、声援状態中のユーザが多いほど特典をより大きくする構成と組み合わせる場合、前述の式(1)の基本ポイントP0に、図33に示す特典のポイントを代入して、声援状態中のユーザに付与するポイントPを算出すればよい。また、声援状態になった順番が最初からn番目までのユーザに与える特典を大きくする構成と組み合わせる場合、前述の式(2)の基本ポイントP0に、図33に示す特典のポイントを代入して、声援状態中のユーザに付与するポイントPを算出すればよい。
〔ゲーム管理装置の他の構成例〕
ゲーム管理装置の他の構成例を、図35の機能ブロック図等を参照しながら説明する。なお、既出の図面において示した構成と同様の構成については同一の部材番号を付し、適宜その説明を省略する。
上述の実施の形態では、チャンス状況で(すなわち、特典対象事象が発生する前に)ユーザが声援操作をしてゲーム内で仮想的に声援を送り(ゲームステータスを声援状態にし)、その後、声援状態中に得点が入る等の特典対象事象が発生した場合に、ユーザに特典が付与される。これに対して、本実施の形態では、ユーザのお気に入りの実在チームが得点を入れる等の特典対象事象が発生した後に、仮想共有空間内に入場しているユーザが仮想的に声援を送ることができるようにする。そして、仮想共有空間内に入場しているユーザのうち閾値(例えば5人)以上のユーザが同時期に声援を送ったことを条件として、声援を送ったユーザ全員に対して特典を付与する。これを実現する本実施の形態のゲームサーバ1の主要な構成を、図35に示す。
ゲームサーバ1は、主に、現実事象受付手段51、特典対象事象記憶制御手段53、仮想共有空間管理手段55、声援操作受付手段61(操作受付手段)、および特典付与手段62を備えている。現実事象受付手段51、特典対象事象記憶制御手段53および仮想共有空間管理手段55については既に説明済みである。
声援操作受付手段61は、特典対象事象に関する情報が現実事象受付手段51によって受け付けられた場合に、所定の(例えば10秒間の)受付期間を設定し、受付期間中に、仮想スポーツバー内に入場している各ユーザの端末装置3にて行われた声援操作に関する操作情報を受け付ける機能を有する。すなわち、各ユーザは、複数のユーザが参加できる仮想スポーツバー内に入場しているときに、お気に入りの実在チームに得点が入る等の特典対象事象が発生して受付期間が設定された場合に、当該受付期間中に自分の端末装置3にて声援操作を行うことができる。受付期間の長さは、任意に設定できるが、本実施の形態では10秒間とする。
受付期間が設定された場合の仮想スポーツバー画面の一例を、図36に示す。同図に示すように、受付期間中であることを報知するための表示領域152には、例えば「声援受付中」というメッセージとともに、受付期間終了までの残り時間がカウントダウン表示される。この受付期間中に、ユーザは、声援ボタン151を押す声援操作を行うことによって、ゲーム内で仮想的に声援を送る(または、得点が入った等の良い結果に対して歓声をあげる)ことができる。
受付期間中にユーザが声援ボタン151を押した場合、図37に示すように、ユーザ表示領域101a内に、例えば声援用のメガホンアイテムが表示される。このメガホンアイテムは、少なくとも受付期間中、ゲーム画面に表示される。一方、受付期間が設定されていないときは、ユーザが声援ボタン151を押しても、声援操作受付手段61に受け付けられることはない。
なお、ユーザが受付期間中に声援等の操作を行うためには、所定のポイントやアイテムを必要とするゲーム仕様にしてもよいし、後述するように当該操作ができる回数が制限される(例えば現実世界の野球の試合中に2回までとする)ゲーム仕様にしてもよい。
特典付与手段62は、声援操作受付手段61によって声援操作に関する操作情報が受け付けられたユーザの端末装置3の数が閾値以上の場合に、当該ユーザに対して特典を付与する特典付与処理を実行する機能を有する。ここで、閾値としては、例えば「5」等の固定の値とすることができる。あるいは、仮想スポーツバー内に入場している全ユーザ数の例えば40%というように、仮想スポーツバー内のユーザ数によって変動する値としてもよい。本実施の形態では、閾値を「5」とした例について以下に説明する。
本実施の形態で特典付与手段62がユーザに付与する特典としては、前述の実施の形態の特典付与手段54がユーザに付与する特典と同様に、ゲーム内で使用可能なポイントやアイテムをはじめとして様々な特典が適用できる。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作例を、図39のフローチャートに示す。現実世界の野球の試合で現実事象が発生し、それが現実事象受付手段51によって受け付けられた場合(S131でYES)、ゲームサーバ1は、その現実事象が特典対象事象であるかを判断する(S132)。本実施の形態では、図9に示すように、特典対象事象を、ヒットまたは得点発生としている。現実世界で発生した現実事象がそのような特典対象事象であった場合(S132でYES)、声援操作受付手段61が受付期間を開始する(S133)。これにより、図36に示すように、仮想スポーツバーに入場している各ユーザの端末装置3において、ゲーム画面の表示領域152には、「声援受付中」というメッセージおよび受付期間終了までの残り時間がカウントダウン表示される。
この受付期間中に、ユーザの端末装置3にて声援操作(図36の声援ボタン151を押す操作)が行われた場合(S134でYES)、声援操作受付手段61は、この声援操作に関する操作情報を受け付ける(S135)。この場合、声援操作受付手段61は、声援操作を受け付けたユーザのユーザIDを記憶装置50に記憶しておく。また、図37に示すように、声援操作を行ったユーザの端末装置3において、ユーザ表示領域101a内には声援用のメガホンアイテムが表示され、ゲーム内で仮想的に声援を送っている状態がゲーム画面に反映される。
受付期間中に、仮想スポーツバー内の他のユーザの端末装置3にて声援操作が行われた場合も、上記のステップS134およびS135が実行される。10秒間の受付期間が終了したとき(S136でYES)、ゲームサーバ1は、同一の仮想スポーツバー内で受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2を取得する(S137)。そして、特典付与手段62は、声援操作を行ったユーザ数N2が5人以上であるかを判定する(S138)。このステップS138でYESの場合、特典付与手段62は、声援操作を行ったユーザ全員に特典を付与する(S139)。すなわち、ゲーム情報記憶制御手段71がユーザに付与された特典を、ユーザIDと対応づけて記憶装置50(データベースサーバ2)に記憶する。
この場合、例えば、図38に示すように、特典を獲得したユーザの端末装置3に表示される仮想スポーツバー画面には、ユーザが特典を獲得したことを報知するための表示領域153が表示される。この表示領域153には、例えば「メンバ5人以上が声援しました!」というメッセージおよび特典の内容「1000強化ポイント獲得!」が表示される。また、この表示領域153は、一定期間(例えば10秒間)表示されて自動的に消去される。または、ユーザが表示領域153をクリックすることにより消去される。
一方、受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2が5人よりも少なかった場合(S138でNO)、ゲームサーバ1は、誰にも特典を付与することなく処理を終了する。この場合、声援操作を行ったユーザの端末装置3に対して、声援を送ったメンバが少なかったために特典が付与されなかったことを報知してもよい。
本実施の形態のゲームサーバ1は、現実世界の野球の試合とリンクしたユーザの声援操作を可能とする構成であり、ユーザが声援を送れるのは、現実世界の野球の試合中のみである。現実世界の野球の試合中に声援操作ができる回数については、後述のように制限してもよいし、制限しなくともよい。特に、声援操作ができる回数に制限を付けない場合、ユーザが声援操作を行う毎に、ユーザの所有物(ポイントまたはアイテム)を所定量だけ消費する構成にすることが望ましい。これにより、ユーザは自分が所有している所有物の範囲内で声援操作を行うことになる。よって、この構成の場合、いつ所有物を消費して声援操作を行えばうまく特典を獲得できるのかを考えて声援操作を行うというゲーム性を有する。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図35に示すように、現実事象受付手段51、特典対象事象記憶制御手段53、仮想共有空間管理手段55、声援操作受付手段61(操作受付手段)、および特典付与手段62を備えている構成である。この構成では、単に現実世界で発生した事象の情報を一方的にゲームに利用するのではなく、特典対象となる現実事象が発生した後に設定される受付期間中に、ユーザが現実事象に反応して、声援操作を行うことができるようにする。これにより、ゲームをプレイするユーザから現実世界へアプローチをかけて現実世界とゲームの融合を図り、ゲーム性を高めている。
また、この構成では、現実世界で特典対象事象が発生して受付期間が設定された場合に、仮想スポーツバー内に入場しているユーザのうち閾値以上のユーザが声援操作を行ったことを条件として、当該操作を行ったユーザ全員に対して特典が付与される。これにより、同一の仮想スポーツバーに参加している複数のユーザが、一緒に盛り上がることができる興趣性の高いゲームを実現できる。但し、閾値に満たないユーザしか声援操作を行わなかった場合には特典が得られないので、ユーザには受付期間中に声援操作を行うか否かの瞬時の判断が求められ、これがゲームの興趣性をより向上させる。本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。
次に、受付期間中に声援操作を行ったユーザの数によって特典の大きさを可変する構成について説明する。この構成の特典付与手段62は、特典付与処理を実行する場合に、声援操作受付手段61によって声援操作に関する操作情報が受け付けられたユーザの端末装置3の数が多いほど(すなわち、受付期間中に声援操作を行ったユーザの数が多いほど)、ユーザに対して付与する特典をより大きくする機能を有する。
ここで、特典をより大きくする例としては、声援操作を行ったユーザ数が多いほど、ユーザに付与するポイントやアイテムを多くしたり、ユーザに付与するアイテム等の希少価値度をより高くしたりすることが挙げられる。以下に、声援操作を行ったユーザにゲーム内ポイント(強化ポイント等)を付与する場合の具体例を説明する。
受付期間中に声援操作を行ったユーザ数をN2、基本ポイントをP0、声援操作を行ったユーザに付与するポイントをPとした場合、PをN2の関数f(N1)として、例えば以下のように表す。
P=f(N2)=P0+200×(N2−5) ・・・(3)
上式(3)を適用すれば、例えば、受付期間中に声援操作を行ったユーザ数が5人の場合には、基本ポイントP0(例えば1000ポイント)が付与されるにとどまる。一方、例えば10人のユーザが受付期間中に声援操作を行った場合には、基本ポイントP0に1000ポイントが加算された特典が付与される。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作の一例を、図40のフローチャートに示す。同図は、受付期間が終了した以降に実行される特典付与処理の流れを示すフローチャートである。
ゲームサーバ1は、同一の仮想スポーツバー内で受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2を取得する(S141)。そして、特典付与手段62は、声援操作を行ったユーザ数N2が5人以上であるかを判定する(S142)。このステップS142でYESの場合、特典付与手段62は、声援操作を行ったユーザに対して(S143でYES)、声援操作を行ったユーザ数N2が多いほど、より大きい特典をユーザに付与する(S144)。例えば、特典付与手段62は、上式(2)を適用して声援操作を行ったユーザ数N2に応じたポイント(特典)を算出し、声援操作を行ったユーザに付与する。一方、ゲームサーバ1は、声援操作を行っていないユーザに対しては(S143でNO)、特典を付与しない。そして、仮想スポーツバー内の全ユーザに対して、ステップS143およびS144の処理が実行された後に(S145でYES)、処理を終える。
なお、受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2が5人よりも少なかった場合(S142でNO)、ゲームサーバ1は、誰にも特典を付与することなく処理を終了する。前記のステップS141〜S145の処理は、現実世界の試合中に特典対象事象が発生し、受付期間が設けられる毎に実行される。
本構成では、各ユーザは、特典対象事象が発生して受付期間が設定されたとき、声援操作を行って特典を狙うわけであるが、その際、同一の仮想スポーツバー内に声援操作を行っているユーザが多いほど特典が大きくなるため、出来るだけ多数のユーザが声援操作を行いそうなときを予想しながら、受付期間が終了するまでに、声援操作を行うか否かを判断することになる。本構成により、ユーザが声援操作を行うタイミングの重要性が増し、これがゲームの興趣性をより向上させる。
仮想スポーツバーに入場している各ユーザの情報(プロフィール画像等)の表示状態を、受付期間中に声援操作を行った場合と声援操作を行っていない場合とで異ならせることによって、ユーザ同士が互いの声援状況を確認できるようにする構成について説明する。
この構成の仮想共有空間管理手段55は、仮想スポーツバー内の各ユーザの情報の表示状態を、声援操作受付手段61によって声援操作情報が受け付けられた場合と受け付けられていない場合とで異ならせる機能を有する。例えば、図41に示すように、受付期間中に声援操作をして、声援操作情報が受け付けられたユーザのメンバ表示領域101内にのみ声援用のメガホンアイテムを表示させ、声援操作をしていないユーザのメンバ表示領域101内には、メガホンアイテムを表示させない。または、前述のように、メンバ表示領域101の色、模様、形、表示される文字などを異ならせてもよい。
また、仮想スポーツバー画面内に、受付期間期間中に声援しているユーザ数をゲージバーにより視覚化するゲージ表示部154を設けてもよい。
これにより、同一の仮想スポーツバーに参加している他のユーザが受付期間中に声援を送ったか否かを、各ユーザが自分の端末装置3で確認できる。よって、ユーザは、自分も声援操作をするか否かを、他のユーザの出方(他のユーザが何人ぐらい声援操作をしているか否か)を見ながら判断することができる。よって、例えば、野球の試合中に特典対象事象(得点が入る等)が発生して受付期間が設定されたとき、各ユーザが他のユーザの出方を見ながら声援操作を行ったことにより、途中から一気に多数のユーザが声援操作をしたり、逆に、受付期間が設定されても少数のユーザしか声援操作をしなかったりする場合もある。また、誰がみても声援操作をしたくなるような特典対象事象(例えば満塁ホームラン)が発生した場合には、受付期間が設定された瞬間から多数のユーザが声援操作を行って、誰もが特典を獲得することもあり得る。
このように、本構成では、同一の仮想スポーツバー間に入場している他のユーザが声援操作をしているか否かを確認しながら、みんなで特典を狙うことができる。また、声援操作を行っているユーザが多いほど特典が大きくなる構成に適用した場合、みんなで大きな特典を狙うことができる。すなわち、同一の仮想スポーツバー内にいる複数のユーザが、一緒に盛り上がることができるゲーム環境を提供できる。
次に、声援を早めに送ったユーザ(受付期間中に声援操作を行った順番が最初からn番目までのユーザ)に与える特典を大きくする構成について説明する。
特典対象事象が発生した後の受付期間中に、閾値以上のユーザが声援操作を行った場合に特典が付与される(また、声援操作を行ったユーザが多いほど特典が大きくなる)が、他のユーザの出方を見て、操作しているユーザが多いときにだけ、それに乗っかり自分も操作するというユーザもいると考えられる。その一方で、特典が得られるか否か分からない状況で、誰よりも早くまたはn番目(例えば3番目)までに操作するユーザもいる。そこで、同一の仮想スポーツバーに参加しているユーザの中で、受付期間中に声援操作を行ったタイミングが早いn番目までのユーザと、それ以降に操作を行ったユーザとで、特典の大きさを変えた重み付けを行うのが本実施の形態の構成である。
すなわち、本実施の形態のゲームサーバ1は、同一の仮想スポーツバー内に入場している複数のユーザの声援操作の順番を管理している。例えば、ゲームサーバ1は、受付期間中に各ユーザの端末装置3から声援操作に関する情報を受信した時間を記憶装置50に記憶して、声援操作の順番を管理する。
そして、特典付与手段62は、声援操作受付手段61によって声援操作情報が受け付けられた順番が最初からn番目までのユーザに付与する特典を、その他のユーザに付与する特典よりも大きくする機能を有する。本実施の形態では、声援操作の順番が3番目までのユーザに付与する特典を他のユーザよりも大きくする例について説明する。
ここで、特典としてユーザにゲーム内ポイント(強化ポイント等)を付与する場合の具体例を説明する。受付期間中に声援操作を行ったユーザ数をN2、基本ポイントをP0、変数をaとした場合、声援操作を行ったユーザに付与するポイントPを、例えば以下のように表す。
P=a×{P0+200×(N2−5)} ・・・(4)
上式(4)において、変数a≧1である。声援状態になった順番が4番目以降のユーザについて上式(4)を適用する場合、変数a=1.0とする。一方、声援状態になった順番が1〜3番目のユーザについて上式(4)を適用する場合、例えば変数a=1.5とする。これにより、声援操作を行った順番が1〜3番目のユーザは、4番目以降のユーザに付与されるポイントの1.5倍のポイントを獲得できる。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作例を、図42のフローチャートに示す。同図に示すように、ゲームサーバ1は、同一の仮想スポーツバー内で受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2を取得する(S151)。そして、特典付与手段62は、声援操作を行ったユーザ数N2が5人以上であるかを判定する(S152)。このステップS152でYESの場合、ゲームサーバ1は、声援操作を行ったユーザに対して(S153でYES)、声援操作の順番が、仮想スポーツバー内で3番目までに入っているかを判断する(S154)。ここで、その順番の4番目以降であった場合には(S154でNO)、上式(4)で使用する変数aを、a=1.0に設定する(S155)。一方、その順番が3番目までに入っている場合には(S154でYES)、変数aを、a=1.5に設定する(S156)。
そして、特典付与手段62は、上式(4)を適用して、変数aおよび声援操作を行ったユーザ数N2に応じたポイント(特典)を算出し、声援操作を行ったユーザに付与する(S157)。一方、ゲームサーバ1は、声援操作を行っていないユーザに対しては(S153でNO)、特典を付与しない。そして、仮想スポーツバー内の全ユーザに対して、ステップS153〜S157の処理が実行された後に(S158でYES)、処理を終える。
なお、受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2が5人よりも少なかった場合(S152でNO)、ゲームサーバ1は、誰にも特典を付与することなく処理を終了する。前記のステップS151〜S158の処理は、現実世界の試合中に特典対象事象が発生し、受付期間が設けられる毎に実行される。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、特典付与手段62が、特典付与処理を実行する場合に、声援操作受付手段61によって声援操作情報が受け付けられた順番が最初からn番目までのユーザに付与する特典を、その他のユーザに付与する特典よりも大きくする構成である。これにより、ユーザは、特典を得ることができる確実性を高めるために、他のユーザの出方を見てから声援操作をすることも、特典が得られないリスクもあるがより大きな特典を狙って早めに声援操作をすることも可能となり、ゲームの興趣性を高めることができる。
また、閾値以上(本実施の形態では5人以上)のユーザが声援操作を行った場合に特典が付与される(また、声援操作を行ったユーザが多いほど特典が大きくなる)構成において、特典付与手段62は、声援操作をした順番が早いほど、すなわち声援操作受付手段61によって声援操作情報が受け付けられた順番が早いほど、ユーザに付与する特典を大きくすることが望ましい。ここで、声援操作をした順番が早いほど、ユーザに付与する特典を大きくする形態としては、1番ごとに連続的に特典を変化させる形態と、段階的に特典を変える形態とがあるが、いずれの形態であってもよい。
段階的に特典を変える一例を挙げると、A特典>B特典>C特典>D特典とした場合、声援操作をした順番が1番〜3番にA特典、4番〜6番にB特典、7番〜9番にC特典、10番以下にD特典を付与する。なお、所定の順番以下(例えば10番以下)のユーザには、特典を付与しない構成としてもよい。
次に、声援状態になった順番に応じて、1番ごとに連続的に特典を変化させる形態の具体例を示す。ここでは、上式(4)を適用して、ユーザに、ポイントPの特典を付与する場合について説明する。この場合、上式(4)中の変数aを、声援操作を行った順番によって連続的に変化させる。例えば、声援操作を行った順番をRとしたとき、
a=1+0.05×(12−R)
とする。これにより、受付期間中に声援操作を行った順番が1番のユーザに最も大きな特典(ポイント)が付与され、順番が下がるごとに連続的に特典が小さくなる。
また、上式(4)を適用して、声援操作を行った順番に応じて段階的に特典(ポイント)を変える場合、例えば、1番〜3番の変数aを1.5、4番〜6番の変数aを1.3、7番〜9番の変数aを1.2、10番以下の変数aを1.0とする。
本構成により、特典を得ることができる確実性を高めるために、他のユーザの出方を見てから操作することも、特典が得られないリスクもあるがより大きな特典を狙って早めに操作することも可能となり、ゲームの興趣性を高めることができる。
次に、現実世界の試合中に各ユーザが声援操作を行うことができる回数を制限する構成について説明する。本実施の形態の声援操作受付手段61は、現実事象受付手段51が現実事象を受け付けている期間中(本実施の形態では現実世界の野球の試合中)における、ユーザ一人当たりの声援操作情報の受付回数を、所定回数(例えば2回)以内に制限する機能を有する。
ユーザが野球の試合中に所定回数の声援操作を行なったため、もうそれ以上声援操作ができなくなった場合、例えば、ゲームサーバ1は、ユーザの端末装置3に表示される仮想スポーツバー画面から声援ボタン151を消去させる。または、声援ボタン151を無効化したグレーアウトの状態で仮想スポーツバー画面に表示させてもよい。あるいは、所定回数を超えた声援操作が行われた場合、その操作を無効とし、その旨をユーザの端末装置3に報知する構成としてもよい。
このように声援操作ができる回数に制限を加えることにより、ユーザは、限られた特典獲得のチャンスを生かすため、声援操作を行うユーザが多いときを狙って、各ユーザが声援操作を行うことがより重要になり、これがゲームの興趣性をより向上させる。本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。
次に、閾値以上のユーザが声援操作を行った場合の特典付与処理に際し、特典対象事象を生じさせた実在選手(例えば打点をあげた実在選手)に対応する選手キャラクタをユーザがゲーム内で所有している場合にのみ、当該ユーザに特典を付与する構成について説明する。
本実施の形態のゲームサーバ1は、図43に示すように、前述した関係情報記憶制御手段56を備えており、関係情報記憶制御手段56が記憶装置50に記憶する関係情報(図22参照)により、現実世界の実在選手とゲーム内の選手キャラクタとのリンクを図っている。また、前述のように、各ユーザが所有する選手キャラクタの情報は、所有キャラクタ記憶制御手段71cが記憶装置50に記憶している。そして、本実施の形態の特典付与手段62は、特典付与処理を実行する場合に、特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタを所有しているユーザにのみ特典を付与する機能を有する。すなわち、特典対象事象が発生して受付期間が設けられても、特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタをユーザが所有していなければ、特典を獲得することはできない。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作例を、図44のフローチャートに示す。同図に示すように、ゲームサーバ1は、同一の仮想スポーツバー内で受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2を取得する(S161)。そして、特典付与手段62は、声援操作を行ったユーザ数N2が5人以上であるかを判定する(S162)。このステップS162でYESの場合、ゲームサーバ1は、声援操作を行ったユーザに対して(S163でYES)、特典対象事象を生じさせた実在選手(例えば打点をあげた実在選手)に対応する選手キャラクタを所有しているかを判断する(S164)。このステップS164でYESの場合、特典付与手段62は、声援状態中のユーザに特典を付与する(S165)。一方、ゲームサーバ1は、声援操作を行っていないユーザに対しては(S163でNO)、特典を付与しない。そして、仮想スポーツバー内の全ユーザに対して、ステップS163〜S165の処理が実行された後に(S166でYES)、処理を終える。
なお、受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2が5人よりも少なかった場合(S162でNO)、ゲームサーバ1は、誰にも特典を付与することなく処理を終了する。前記のステップS161〜S166の処理は、現実世界の試合中に特典対象事象が発生し、受付期間が設けられる毎に実行される。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図43に示すように、現実事象受付手段51、特典対象事象記憶制御手段53、仮想共有空間管理手段55、関係情報記憶制御手段56、声援操作受付手段61、特典付与手段62および所有キャラクタ記憶制御手段71cを備え、特典付与手段62が、特典付与処理を実行する場合に、特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタを所有しているユーザにのみ特典を付与する構成である。これにより、ユーザは、自分がゲーム内で所有している選手キャラクタに対応する実在選手が特典対象事象(例えば得点を入れる等)を生じさせた後に設定される受付期間中に、タイミング良く声援操作を行って特典の獲得を目指すという、これまでにない面白みのある斬新なゲーム性を実現する。本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。
次に、閾値以上のユーザが声援操作を行った場合の特典付与処理に際し、特典対象事象を生じさせた実在選手(例えば打点をあげた実在選手)に対応する選手キャラクタを登録キャラクタ(ロスター)に設定している場合にのみ、当該ユーザに特典を付与する構成について説明する。
本実施の形態のゲームサーバ1は、図45に示すように、前述した登録キャラクタ設定手段58を備えており、ユーザは、自分が所有する選手キャラクタの中から所定数(本実施の形態では16)のキャラクタをロスターに設定できる(図27参照)。
そして、本実施の形態の特典付与手段62は、特典付与処理を実行する場合に、特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタを、ロスターに設定しているユーザにのみ特典を付与する機能を有する。すなわち、特典対象事象が発生して受付期間が設けられても、特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタをユーザが予めロスターに設定していなければ、特典を獲得することはできない。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作例を、図46のフローチャートに示す。同図に示すように、ゲームサーバ1は、同一の仮想スポーツバー内で受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2を取得する(S171)。そして、特典付与手段62は、声援操作を行ったユーザ数N2が5人以上であるかを判定する(S172)。このステップS172でYESの場合、ゲームサーバ1は、声援操作を行ったユーザに対して(S173でYES)、特典対象事象を生じさせた実在選手(例えば打点をあげた実在選手)に対応する選手キャラクタをロスターに設定しているかを判断する(S174)。このステップS174でYESの場合、特典付与手段62は、声援状態中のユーザに特典を付与する(S175)。一方、ゲームサーバ1は、声援操作を行っていないユーザに対しては(S173でNO)、特典を付与しない。そして、仮想スポーツバー内の全ユーザに対して、ステップS173〜S175の処理が実行された後に(S176でYES)、処理を終える。
なお、受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2が5人よりも少なかった場合(S172でNO)、ゲームサーバ1は、誰にも特典を付与することなく処理を終了する。前記のステップS171〜S176の処理は、現実世界の試合中に特典対象事象が発生し、受付期間が設けられる毎に実行される。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図45に示すように、現実事象受付手段51、特典対象事象記憶制御手段53、仮想共有空間管理手段55、関係情報記憶制御手段56、登録キャラクタ設定手段58、声援操作受付手段61、特典付与手段62および所有キャラクタ記憶制御手段71cを備え、特典付与手段62が、特典付与処理を実行する場合に、特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタをロスター(登録キャラクタ)に設定ユーザにのみ特典を付与する構成である。
本構成では、現実世界の野球の試合前において、ユーザは、手持ちの選手キャラクタに対応する実在選手の中から活躍しそうな実在選手を予想し、予想した実在選手に対応する選手キャラクタをロスターとして予め設定するというゲーム要素を有する。さらに、現実世界の野球の試合中には、自分が設定したロスターに対応する実在物が特典対象事象を生じさせた後に設定される受付期間中に、タイミング良く声援操作を行って特典の獲得を目指すという、これまでにない面白みのある斬新なゲーム性を実現している。本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。
次に、前述のように、声援状態中に得点対象事象が発生し、且つ特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタを所有している(またはロスターに設定している)ユーザにのみ前記特典(これを「第1の特典」と呼称する)が付与される場合に、同一の仮想スポーツバーに参加している他のユーザに対しては、第1の特典とは異なる第2の特典が付与される構成について説明する。
前述のように、特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタを所有(またはロスターに設定)していなければ第1の特典が付与されない構成においては、第1の特典を獲得できるユーザが限られることになる。よって、仮想スポーツバーに入場している多くのユーザが第1の特典を獲得できないといった事態も起こり得る。そこで、本実施の形態の特典付与手段62は、仮想スポーツバー内のあるユーザに第1の特典を付与する場合に、同一の仮想スポーツバー内のその他のユーザ(第1の特典が付与されないユーザ)にも第1の特典とは異なる第2の特典を付与する。これにより、仮想共有空間内のユーザみんなで喜びを分かち合えるようにする。
第2の特典の例としては、ゲーム内で使用可能なポイントやアイテムをユーザに付与するという特典がある。例えば、第1の特典としてユーザに付与されるポイントの半分のポイントを第2の特典とすることができる。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作例を、図47のフローチャートに示す。同図に示すように、ゲームサーバ1は、同一の仮想スポーツバー内で受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2を取得する(S181)。そして、特典付与手段62は、声援操作を行ったユーザ数N2が5人以上であるかを判定する(S182)。このステップS182でYESの場合、ゲームサーバ1は、声援操作を行ったユーザに対して(S183でYES)、特典対象事象を生じさせた実在選手(例えば打点をあげた実在選手)に対応する選手キャラクタを所有しているかを判断する(S184)。このステップS184でYESの場合、特典付与手段62は、声援状態中のユーザに第1の特典を付与する(S185)。一方、ゲームサーバ1は、声援操作を行っていないユーザに対しては(S173でNO)、第1の特典を付与しない。
仮想スポーツバー内の全ユーザに対して、ステップS183〜S185の処理が実行された後に(S186でYES)、特典付与手段62は、第1の特典を付与したユーザと同じ仮想スポーツバー内にいる、第1の特典を付与していない他のユーザに対して、第2の特典を付与する(S187)。この場合、図48に示すように、第2の特典が付与されるユーザの端末装置3に表示される仮想スポーツバー画面には、「メンバによる特典獲得のご祝儀」というメッセージとともにご祝儀アイテムを表示する表示領域155が出現する。これにより、ユーザに第2の特典が付与されたことを報知する。
なお、前記のステップS184を、「特典対象事象を生じさせた実在選手に対応する選手キャラクタをユーザがロスターに設定しているか」を判断するステップに代えてもよい。
一方、受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2が5人よりも少なかった場合(S182でNO)、ゲームサーバ1は、誰にも第1および第2の特典を付与することなく処理を終了する。前記のステップS181〜S187の処理は、現実世界の試合中に特典対象事象が発生し、受付期間が設けられる毎に実行される。
以上のように、本実施の形態の構成では、仮想スポーツバー内において、あるユーザに第1の特典が付与されたときに、その他のユーザにも第2の特典が付与されることにより、同一の仮想スポーツバー内のユーザみんなで喜びを分かち合い、一緒に盛り上がることができるゲーム環境を実現できる。
次に、特典対象事象が発生した結果内容(得点が入らないヒット、得点発生、逆転等)に応じて特典の大きさを可変する構成について説明する。
本実施の形態のゲームサーバ1は、図49に示すように、特典情報記憶制御手段63を備えている。この特典情報記憶制御手段63は、特典対象事象が発生した結果内容と、当該特典対象事象が発生した場合にユーザに付与する特典と、の関係を示す特典情報を、予め記憶装置50に記憶する機能を有する。図50には、特典情報記憶制御手段63が記憶装置50に記憶する特典情報の一例を示している。
図50では、ヒットで出塁、得点発生、先制、逆転、サヨナラを、特典対象事象が発生した結果内容とする例を示している。そして、ヒットで出塁、得点発生、先制、逆転、サヨナラに対する特典として、それぞれ500P、1000P、1500P、2000P、2500Pが対応付けられている。
また、本実施の形態の特典付与手段62は、特典付与処理を実行する場合に、図50に示す特典情報に基づいて、特典対象事象が発生した結果内容に応じた特典をユーザに付与する機能を有する。なお、ゲームサーバ1は、現実事象受付手段51が受け付けた現実事象に基づいて、特典対象事象が発生した直前の状況(特典対象事象が発生した結果内容)を把握している。例えば、ゲームサーバ1は、図7に示す仮想スポーツバー画面のリアルタイム情報表示領域111に、スコアーボード、出塁状況、ボールカウントなどを表示して、リアルタイムで現実世界の野球の試合の状況を管理しており、打者がヒット等を打った直後の状況も当然ながら把握している。
本実施の形態のゲームサーバ1の動作例を、図51のフローチャートに示す。同図に示すように、ゲームサーバ1は、同一の仮想スポーツバー内で受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2を取得する(S191)。そして、特典付与手段62は、声援操作を行ったユーザ数N2が5人以上であるかを判定する(S192)。このステップS192でYESの場合、ゲームサーバ1は、図50に示す特典情報に基づいて、特典対象事象が発生した結果内容に応じた特典を決定する(S193)。
例えば、実在選手がヒットで出塁したが得点が発生しなかった場合の特典は500ポイントである。また、得点が発生してサヨナラ勝利となった場合の特典は2500ポイントである。このように、特典対象事象が発生した結果内容によって、特典の大きさが変動する。そして、特典付与手段62は、声援操作を行ったユーザに対して(S194でYES)、ステップS193で決定した特典を付与する(S195)。
一方、ゲームサーバ1は、声援操作を行っていないユーザに対しては(S194でNO)、特典を付与しない。そして、仮想スポーツバー内の全ユーザに対して、ステップS194およびS105の処理が実行された後に(S196でYES)、処理を終える。
なお、受付期間中に声援操作を行ったユーザ数N2が5人よりも少なかった場合(S192でNO)、ゲームサーバ1は、誰にも特典を付与することなく処理を終了する。前記のステップS191〜S196の処理は、現実世界の試合中に特典対象事象が発生し、受付期間が設けられる毎に実行される。
以上のように、本実施の形態のゲーム管理装置は、図49に示すように、現実事象受付手段51、特典対象事象記憶制御手段53、仮想共有空間管理手段55、声援操作受付手段61、特典付与手段62および特典情報記憶制御手段63を備え、特典付与手段62が、特典付与処理を実行する場合に、図50に例示するような特典情報に基づいて、特典対象事象が発生した結果内容に応じた特典をユーザに付与する構成である。
このように、特典対象事象が発生した結果内容に応じて特典の大きさを可変することにより、ユーザは最も大きな特典が得られる状況を狙って、声援操作を行うことがより重要になり、これがゲームの興趣性をより向上させる。
また、本構成は前述の実施の形態の各構成と組み合わせて適用できる。例えば、声援操作を行ったユーザが多いほど特典をより大きくする構成と組み合わせる場合、前述の式(3)の基本ポイントP0に、図50に示す特典のポイントを代入して、声援操作を行ったユーザに付与するポイントPを算出すればよい。また、声援操作を行った順番が最初からn番目までのユーザに与える特典を大きくする構成と組み合わせる場合、前述の式(4)の基本ポイントP0に、図50に示す特典のポイントを代入して、声援操作を行ったユーザに付与するポイントPを算出すればよい。
〔他の実施の形態〕
各種情報を記憶装置に記憶する記憶制御機能を有する構成(特典対象事象記憶制御手段53、関係情報記憶制御手段56、特典情報記憶制御手段59・63など)に関し、記憶装置そのものについては当該構成に含まれないので、ゲーム管理装置(またはゲームシステム)の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。例えば、記憶装置は、ゲームサーバ1が有するRAM13や補助記憶装置14、データベースサーバ2、端末装置3が有するRAM33や補助記憶装置39、あるいはゲーム管理装置や端末装置3とは別構成のファイルサーバ等であってもよい。
また、上述の実施の形態では、現実事象受付手段56が、キーボードやマウス等の入力装置17を介して現実事象を受け付けたり、他のサーバからの情報を受信することによって現実事象を受け付けたりする構成について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、現実世界を撮像等した映像データを画像処理により解析し、現実事象を自動認識することが可能な場合には、画像処理により現実事象を自動受け付けする構成も含まれる。クイズゲームを例に挙げると、現実世界のテレビ番組でタレント(実在物)がクイズに正解する(または不正解)という現実事象について、番組の映像内に正解か不正解かの情報が文字等により必ず表示される場合、番組の映像データ(テレビジョン信号等)を画像処理により解析すれば、現実事象を自動認識できる。
また、上述の実施の形態では、ゲーム実行プログラムがゲームサーバ1側に実装されており、各ユーザの端末装置3における入力操作に応じて、ゲームサーバ1がゲーム進行のための演算処理やデータ処理を実行し、その実行結果を反映させた画面データを端末装置3へ送信することによって、ゲームが進行するゲームシステムへの適用例について説明した。これはいわゆるクライアントサーバ型のゲームシステムであるが、これに限定されるものではない。例えば、ゲームサーバ1が、ユーザの仲間等に関するゲーム情報を管理し、ゲーム内で交流等のゲームサービスをユーザに提供する一方、ゲームを進行させるゲーム実行処理については、基本的にはユーザの端末装置側にて行われるゲームシステムにも適用できる。
すなわち、ゲーム実行プログラムの一部または全部をユーザの端末装置側にダウンロードまたはインストールし、端末装置においてもゲーム実行処理が行われるようなゲームシステムにも適用できる。例えば、ユーザの端末装置が、インターネット通信、無線LAN通信、所定の周波数帯(例えば2.4GHzの周波数帯)を用いた近距離無線通信、または有線LAN通信などにより他のユーザの端末装置とピア・ツー・ピア接続し、ピア・ツー・ピア型のゲームを実行することも可能である。
よって、ユーザの端末装置としては、ゲームサーバ(ゲーム管理装置)に接続してゲームサービスの提供を受けることができる様々なものが適用でき、前述の携帯電話端末、スマートフォン、PHS端末、携帯情報端末(PDA)、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ以外にも、ネットワーク接続機能を有している家庭用ビデオゲーム装置(家庭用ビデオゲーム機を家庭用テレビジョンに接続することによって構成されるゲーム装置)や、携帯型のゲーム専用装置なども適用可能である。
つまり、ゲーム管理装置と端末装置とを含むゲームシステムにおいて、上述の各実施の形態で説明したゲーム管理装置が具備する各手段は、ゲーム管理装置又は端末装置のいずれか一方が備えていればよい。
また、本実施の形態に係るコンピュータ読み取り可能なプログラムは、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてゲーム管理装置または端末装置のCPUにより実行される。また、プログラムをゲーム管理装置または端末装置に提供する手段は、前述した記録媒体に限定されるものではなく、インターネット等の通信ネットワークを介して行うこともできる。
(1)本発明の一局面によるゲーム管理装置は、端末装置と通信し、ゲームの管理を行うゲーム管理装置であって、現実世界で発生する現実事象に関する情報を受け付ける現実事象受付手段と、ゲームを特定状態にするための特定操作に関する情報に応じて、ユーザのゲームを所定期間だけ特定状態に設定する特定状態設定処理を実行する特定状態設定手段と、前記特定状態中のユーザに特典を付与する対象となる現実事象である特典対象事象の情報を予め記憶装置に記憶する特典対象事象記憶制御手段と、前記特定状態中に、前記特典対象事象に関する情報が前記現実事象受付手段によって受け付けられた場合に、前記特定状態中のユーザに対して特典を付与する特典付与処理を実行する特典付与手段と、を備える。
この構成のゲーム管理装置は、各ユーザの端末装置と通信を行うことができる、例えばサーバなどの情報処理装置により構成することができ、各種ゲーム、例えばオンラインゲームやソーシャルゲーム等の管理を行う。
本ゲーム管理装置は、現実世界で発生する現実事象に関する情報を受け付ける現実事象受付手段を備えている。つまり、現実事象受付手段は、現実事象に関する情報をゲーム管理装置に取り込む機能を有する。ここで、現実事象としては、例えば、現実世界の野球の試合で実在選手がヒットを打つ、得点が入る等の現実世界で発生する様々な事象を含めることができる。なお、現実事象に関する情報については、例えば現実事象を観察している人によってゲーム管理装置に直接的に入力またはネットワーク等を介して提供されるものであってもよいし、現実事象に関する情報を販売等している会社やグループのサーバから提供を受けた情報であってもよい。野球を例にあげると、実在選手がヒットを打った等の情報を、1球毎に提供するような情報提供サーバは数多く存在するので、そのようなサーバの提供情報を利用して、現実事象に関する情報をゲーム管理装置に取り込むこともできる。また、現実事象に関する情報は、現実事象の画像や音声等を自動的に分析することによって取得される情報であってもよい。この現実事象受付手段によって受け付けられた現実事象に関する情報は、後述する特典付与処理において用いられる。
また、本ゲーム管理装置は、特定状態設定手段を備えており、ユーザは、自分の端末装置にて、ゲームのステータスを所定期間だけ特定状態(例えば、現実世界の特定の野球チームに仮想的に声援を送っている状態)にするための特定操作を行うことが可能である。そして、この特定状態中に、特典付与対象の現実事象(特典対象事象)が現実世界で発生した場合に、ユーザに対して特典が付与されるようになっている。例えば、ユーザは、現実世界の野球の試合中に、自分の好みの実在チームがチャンス状況になった場合など、特典対象事象が発生しそうな場面で(或いはそのようなチャンス状況で実在チームや実在選手を応援したいと思った場面で)、前記特定操作を行うことができる。特定状態設定手段は、ユーザが端末装置で行った特定操作に関する情報に応じて、ユーザのゲームのステータスを所定期間だけ特定状態に設定する特定状態設定処理を実行する。ここで、所定期間については、一定期間(例えば、1分間、3分間、5分間等)、野球の試合で現在の打者の打撃結果が出るまで、現在の攻撃イニングが終了するまで等、任意の期間を設定することができる。
なお、ユーザがゲームのステータスを所定期間だけ特定状態にするためには、所定のポイントやアイテムを必要とするゲーム仕様にしてもよいし、特定状態にできる回数が制限される(例えば現実世界の野球の試合中に2回までとする)ゲーム仕様にしてもよい。
また、本ゲーム管理装置は、前記特定状態中のユーザに特典を付与する対象となる現実事象である特典対象事象の情報を予め記憶装置に記憶する特典対象事象記憶制御手段を備える。なお、記憶装置そのものについては本構成には含まれないので、ゲーム管理装置の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。ここで、特典対象事象に関し、野球の試合を例に挙げると、ヒットで出塁、得点が入る等、任意の現実事象を特典対象事象とすることができる。
そして、本ゲーム管理装置の特典付与手段は、特定状態中に特典対象事象に関する情報が現実事象受付手段によって受け付けられた場合に、すなわち、現実世界においてゲーム内で予め定めた特定の事象が発生した場合に、特定状態中のユーザに対して特典を付与する特典付与処理を実行する。ここで、特典の例としては、ゲーム内で使用可能なポイントやアイテムをユーザに付与するという特典がある。また、アイテムを抽選で獲得できるゲームでは、レアアイテム(通常のアイテムよりも抽選確率が低く、希少価値が高いアイテム)の抽選確率を上昇させるという特典もある。あるいは、ユーザの所有するキャラクタの能力を一時的に向上させるという特典もある。これらはほんの一例であり、ゲームの種類や内容に応じた様々な特典をユーザに付与することができる。
以上のように、本構成では、単に現実世界で発生した事象の情報を一方的にゲームに利用するのではなく、特典対象事象が発生しそうなチャンス状況で、ユーザ自身の操作により特定状態に設定できるようにし、この特定状態中に現実世界で発生した現実事象をゲームに反映させる。これにより、ゲームをプレイするユーザから現実世界へアプローチをかけて現実世界とゲームの融合を図り、ゲーム性を高めている。すなわち、従来では、実在選手の打率等がゲームに反映されるという、現実世界からゲームへの一方向の流れがあったに過ぎなかった。これに対して、本構成は、特典対象事象が発生しそうなチャンス状況で特定状態に設定できるようにし、ゲームをプレイするユーザから先ず現実世界に向けてのアプローチを可能とする。そして、特定状態中に特典対象事象が発生すればユーザに特典を付与するというように、現実世界とゲームとの間で双方向の流れをつくっている。
また、ユーザは特典対象事象が発生しそうなチャンス状況で特定状態に設定することにより、ゲームを通して野球の試合そのものも、より楽しむことができるようになる。すなわち、特定状態中に特典対象事象が実際に発生すれば、ユーザに特典が付与されるため、現実世界で繰り広げられる野球の試合等を視聴するユーザの応援にも力が入る。これは、まさに現実世界とゲームの世界の融合の結果であり、ゲームを楽しむと同時に、野球の試合等もより楽しめる新たなライフスタイルをユーザに提供する。以上のように、本構成は、現実世界とゲームとを融合させた興趣性の高いゲームを実現することができる。
(2)上記の構成において、ゲーム管理装置は、複数のユーザが参加できる仮想共有空間を管理する仮想共有空間管理手段をさらに備え、前記特定状態設定手段は、ユーザが前記仮想共有空間に参加しているときに、ゲームを特定状態にするための特定操作に関する情報に応じて、前記特定状態設定処理を実行し、前記特典付与手段は、前記特典付与処理を実行する場合に、同一の仮想共有空間内に参加している、特定状態中のユーザが多いほど、特定状態中のユーザに対して付与する特典をより大きくすることが望ましい。
この構成によれば、各ユーザは、複数のユーザが参加(入場)できる仮想共有空間(例えば、スポーツバーのような形態)に参加しているときに、自分の端末装置にて特定操作を行うことにより、自分のゲームのステータスを特定状態に設定することができる。そして、特定状態中に特典対象事象が発生した場合には、特典付与手段によって特典付与処理が実行されるが、本構成では、同一の仮想共有空間内に参加している、特定状態中のユーザが多いほど、特定状態中のユーザに対して付与される特典がより大きくなる。例えば、特定状態中のユーザが多いほど、ユーザに付与されるポイントやアイテムが多くなったり、ユーザに付与されるアイテム等の希少価値度がより高くなったりする。
つまり、各ユーザは、特典対象事象が発生しそうな状況を予想して、ここがチャンスと思ったときに自分のゲームのステータスを特定状態に設定し、特典を狙うわけであるが、その際、より大きな特典を獲得するためには、できるだけ多数のユーザが特定状態に設定しそうな状況でタイミングよく特定状態にすることが要求される。例えば、野球ゲームの攻撃中で、2塁および3塁に走者がいる時に4番打者が打席に入るといった状況においては、ほとんどのユーザがチャンスであると考え、多数のユーザがこのようなタイミングで特定状態にすることが考えられるので判断は容易となる。ところが、試合を通じて、このような明確な場面がない場合には、所定の場面をチャンスと見るか否かはユーザによって変わってくるので、特定状態にするタイミングの判断が求められる。なお、無制限に特定状態にできるものとすると、ユーザが特定状態にするタイミングの慎重な見極めを行わなくなることも考えられるので、後記(6)のように、特定状態にできる回数に上限を設けるようにしてもよい。本構成により、ユーザが特定状態に設定するタイミングの重要性が増し、これがゲームの興趣性を向上させる。
(3)上記の(2)の構成において、前記仮想共有空間管理手段は、同一の仮想共有空間に参加している各ユーザの情報を当該仮想共有空間内に表示させるための表示制御情報を、各ユーザの端末装置に送信するとともに、前記各ユーザの情報の表示状態を、前記特定状態に設定されている場合と設定されていない場合とで異ならせることが望ましい。
この構成によれば、仮想共有空間管理手段が、同一の仮想共有空間に参加している各ユーザの情報(例えば、各ユーザの写真(またはアバター)、名前等)を当該仮想共有空間内に表示させるための表示制御情報を、各ユーザの端末装置に送信する。さらに、仮想共有空間管理手段は、仮想共有空間内の各ユーザの情報の表示状態を、特定状態に設定されている場合と設定されていない場合とで異ならせる。例えば、あるユーザのゲームのステータスが特定状態に設定されている場合には、当該ユーザがメガホンを使用して声援しているアニメーションが表示されるようにする。あるいは、特定状態に設定されている場合と設定されていない場合とで、ユーザの情報の表示領域の色、模様、形、表示される文字などを異ならせてもよい。
すなわち、本構成では、同一の仮想共有空間に参加している他のユーザのゲームのステータスが特定状態になっているか否かを、各ユーザが自分の端末装置で確認できる。これにより、ユーザは、自分のゲームのステータスを特定状態にするか否かを、他のユーザの出方(他のユーザが何人ぐらい特定状態にしているか否か)を見ながら判断することができる。よって、例えば、野球の試合中に特典対象事象が発生しそうなチャンス状況(例えばランナー2塁の状況)となり、各ユーザが他のユーザの出方を見ながら特定状態に設定したことにより、途中から一気に多数のユーザが特定状態にしたり、逆に、チャンス状況であっても少数のユーザしか特定状態にしなかったりする場合もある。また、誰がみてもチャンスという状況(例えば満塁の状況)では、最初から多数のユーザが特定状態にして、誰もが大きな特典を獲得することもあり得る。
このように、本構成では、同一の仮想共有空間に参加している他のユーザが特定状態にしているか否かを確認しながら、みんなで大きな特典を狙うことができる。すなわち、同一の仮想共有空間に参加している複数のユーザが、一緒に盛り上がることができるゲーム環境を提供できる。
(4)上記の(3)の構成において、前記特典付与手段は、特定状態中のユーザに対して前記特典付与処理を実行する場合に、特定状態になった順番が最初からn番目までのユーザに付与する特典を、その他のユーザに付与する特典よりも大きくすることが望ましい。
この構成によれば、特定状態中に特典対象事象が発生した場合に、特定状態中のユーザが多いほど、特定状態中のユーザに対して付与される特典が大きくなるが、他のユーザの出方を見て、特定状態にしているユーザが多いときにだけ、それに乗っかり自分も特定状態にするというユーザもいると考えられる。その一方で、大きな特典が得られるか否か分からない状況で、誰よりも早くまたはn番目(例えば3番目)までに特定状態にするユーザもいる。そこで、同一の仮想共有空間に参加しているユーザの中で、特定状態にしたタイミングが早いn番目までのユーザと、それ以降に特定状態にしたユーザとで、特典の大きさを変えた重み付けを行う。すなわち、特定状態になった順番がn番目までのユーザに付与する特典を、その他のユーザに付与する特典よりも大きくする。
これにより、ユーザは、大きな特典を得ることができる確実性を高めるために、他のユーザの出方を見てから特定状態にすることも、大きな特典が得られないリスクもあるがより大きな特典を狙って早めに特定状態にすることも可能となり、ゲームの興趣性を高めることができる。
(5)上記の(3)または(4)の構成において、前記特典付与手段は、特定状態中のユーザに対して前記特典付与処理を実行する場合に、特定状態になった順番が早いほど、ユーザに付与する特典を大きくすることが望ましい。
これは、特定状態中のユーザが多いほど、特定状態中のユーザに対して付与される特典が大きくなる構成において、多くのユーザが特定状態にするか否か分からない状況で、より早く特定状態にしたユーザに対して優位性を与えるべく、特定状態になった順番によって特典の大きさを変えた重み付けを行う構成である。
ここで、特定状態になった順番が早いほど、ユーザに付与する特典を大きくする形態としては、1番ごとに連続的に特典を変化させる形態と、段階的に特典を変える(例えば、A特典>B特典>C特典・・・であり、特定状態になった順番が1番〜3番にA特典、4番〜6番にB特典、7番〜9番にC特典・・・とする)形態とがあるが、いずれの形態であってもよい。
本構成により、ユーザは、大きな特典を得ることができる確実性を高めるために、他のユーザの出方を見てから特定状態にすることも、大きな特典が得られないリスクもあるがより大きな特典を狙って早めに特定状態にすることも可能となり、ゲームの興趣性を高めることができる。
(6)上記の(1)ないし(5)の何れかの構成において、前記特定状態設定手段は、前記現実事象受付手段が前記現実事象を受け付けている期間中における、前記特定状態に設定できるユーザ一人当たりの回数を、所定回数以内に制限することが望ましい。ここで、「現実事象受付手段が前記現実事象を受け付けている期間中」とは、例えば現実世界の野球の試合で発生する現実事象を受け付けている場合には、野球の試合の開始から終了までの期間中(つまり野球の試合中)のことである。この構成によれば、特定状態に設定できるユーザ一人当たりの回数が、例えば現実世界の野球の試合中に所定回数以内、例えば2回までに制限されている。
このように特定状態に設定できる回数に制限を加えることにより、ユーザは、限られた特典獲得のチャンスを生かすため、特典対象事象が発生しそうな状況を的確に狙って、また、前記の(2)〜(5)の構成においては特定状態に設定するユーザが多いときを狙って、自分のゲームのステータスを特定状態に設定することがより重要になり、これがゲームの興趣性をより向上させる。
(7)上記の(1)ないし(6)の何れかの構成において、ゲーム管理装置は、現実世界の実在物と、当該実在物に対応するキャラクタとを関係付けた関係情報を予め記憶装置に記憶する関係情報記憶制御手段と、ユーザが所有する前記キャラクタの情報を記憶装置に記憶するキャラクタ記憶制御手段と、をさらに備え、前記特典付与手段は、前記特典付与処理を実行する場合に、前記特典対象事象を生じさせた実在物に対応するキャラクタを所有しているユーザにのみ特典を付与することが望ましい。
本ゲーム管理装置は、現実世界の実在物と、当該実在物に対応するキャラクタとを関係付けた関係情報を予め記憶装置に記憶することにより、実在物とゲーム内のキャラクタとをリンクさせている。ここで、「現実世界の実在物」とは、「現実世界の人または動物」を意味する。実在物の具体例を挙げると、野球、サッカー、アメリカンフットボール、バスケット等の各種スポーツの実在選手、テレビ・ラジオ・インターネット・ケーブル・衛星などを使用した放送番組でクイズに回答するタレントや有名人、競馬のレースに出走する競走馬等が該当する。そして、ユーザが所有するキャラクタの情報は、キャラクタ記憶制御手段により記憶装置に記憶されている。なお、記憶装置そのものについては本構成には含まれないので、ゲーム管理装置の内外を問わず、どこに設置されていてもよい。
また、本構成の特典付与手段は、特典付与処理を実行する場合に、特典対象事象を生じさせた実在物に対応するキャラクタを所有しているユーザにのみ特典を付与する。すなわち、特典対象事象が発生しそうなチャンス状況になっても、そこで特典対象事象を生じさせる可能性のある実在物に対応するキャラクタをユーザが所有していなければ、特典を獲得することはできない。よって、本構成では、ユーザは、自分がゲーム内で所有しているキャラクタに対応する実在物が特典対象事象(例えば得点を入れる等)を生じさせそうなチャンス状況を見極めて、タイミング良くゲームのステータスを特定状態に設定して特典の獲得を目指すという、これまでにない面白みのある斬新なゲーム性を実現している。
(8)上記の(7)の構成において、ゲーム管理装置は、ユーザが所有する前記キャラクタの中から所定数のキャラクタを登録キャラクタとして選択するための操作に関する操作情報に応じて、登録キャラクタを設定する登録キャラクタ設定手段をさらに備え、前記特典付与手段は、前記特典付与処理を実行する場合に、前記特典対象事象を生じさせた実在物に対応するキャラクタを、前記登録キャラクタに設定しているユーザにのみ特典を付与することが望ましい。
本ゲーム管理装置は、登録キャラクタ設定手段を備えており、ユーザが手持ちキャラクタに対応する現実世界における実在物の中から活躍しそうな実在物を予想し、予想した実在物に対応するキャラクタを登録キャラクタとして設定することが可能である。すなわち、登録キャラクタ設定手段は、ユーザの端末装置にて、当該ユーザが所有するキャラクタの中から所定数のキャラクタを登録キャラクタとして選択するための操作が行われた場合に、当該操作の情報に関する操作情報を受信して、登録キャラクタを設定する。例えば、現実世界の野球の試合を例に挙げて説明すると、ユーザは、MLB(Major League Baseball)の試合で活躍しそうな実在選手を、所定人数(例えば野手9人と投手7人の計16人)以内で予想する。ただし、ユーザがその活躍を予想できる実在選手は、自分の手持ちキャラクタに対応する実在選手のみである。よって、活躍しそうな実在選手に対応するキャラクタを所有していないユーザは、先ずゲーム内でそれを入手する必要がある。そして、ユーザは、活躍予想をした実在選手に対応する手持ちのキャラクタを、登録キャラクタとして選択するための操作を端末装置にて行う。
また、本構成の特典付与手段は、特典付与処理を実行する場合に、特典対象事象を生じさせた実在物に対応するキャラクタを、登録キャラクタに設定しているユーザにのみ特典を付与する。よって、本構成では、ユーザは手持ちキャラクタに対応する実在物の中から活躍しそうな実在物を予想し、予想した実在物に対応するキャラクタを登録キャラクタとして予め設定する必要がある。そして、ユーザは、自分が設定した登録キャラクタに対応する実在物が特典対象事象(例えば得点を入れる等)を生じさせそうなチャンス状況でタイミング良くゲームのステータスを特定状態にする必要がある。そして、この特定状態中に現実世界で登録キャラクタに対応する実在物が特典対象事象を生じさせたとき、はじめてユーザに特典が付与される。
すなわち、本構成では、ユーザがゲーム内でキャラクタを入手し、そのキャラクタを介して実在物の活躍を予想して登録キャラクタを設定し、現実世界の試合等では登録キャラクタに対応する実在物が特典対象事象を生じさせそうなチャンス状況を見極めて特定状態に設定して特典の獲得を目指すという、これまでにない面白みのある斬新なゲーム性を実現している。
(9)上記の(7)または(8)の構成において、ゲーム管理装置は、複数のユーザが参加できる仮想共有空間を管理する仮想共有空間管理手段を備え、前記特定状態設定手段は、ユーザが前記仮想共有空間に参加しているときに、ゲームを特定状態にするための特定操作に関する情報に応じて、前記特定状態設定処理を実行し、前記特典付与手段は、前記特典付与処理の実行によりユーザに前記特典を付与する場合に、同一の仮想共有空間内に参加している他のユーザに対して、第2の特典を付与することが望ましい。
前記(7)または(8)の構成では、特典対象事象を生じさせた実在物に対応するキャラクタを所有(または登録キャラクタに設定)していなければ特典(これを「第1の特典」と呼称する)が付与されない。よって、仮想共有空間に入場している多くのユーザが第1の特典を獲得できないといった事態も起こり得る。
そこで、前記(9)の構成では、特典対象事象を生じさせた実在物に対応するキャラクタを所有している(または登録キャラクタに設定している)ユーザに第1の特典が付与される場合に、同一の仮想共有空間内に参加している他のユーザに対しては、いわゆるお裾分けのような意味をもつ第2の特典が付与されるようにしている。例えば、特典対象事象を生じさせた実在物に対応するキャラクタを所有している(または登録キャラクタに設定している)ユーザに対して付与されるポイント(第1の特典)の半分のポイントが、第2の特典としてその他のユーザに付与される。このように、仮想共有空間内において、あるユーザに第1の特典が付与されたときに、その他のユーザにも第2の特典が付与されることにより、仮想共有空間内のユーザみんなで喜びを分かち合い、一緒に盛り上がることができるゲーム環境を実現できる。
(10)上記の(1)ないし(9)の何れかの構成において、ゲーム管理装置は、前記特典対象事象が発生する直前の状況と、当該状況のときに前記特典対象事象が発生した場合にユーザに付与する特典と、の関係を示す特典情報を、予め記憶装置に記憶する特典情報記憶制御手段をさらに備え、前記特典付与手段は、前記特典付与処理を実行する場合に、前記特典情報に基づいて、前記特典対象事象が発生する直前の状況に応じた特典をユーザに付与することが望ましい。
この構成によれば、特典情報記憶制御手段が、特典対象事象が発生する直前の状況と、当該状況のときに前記特典対象事象が発生した場合にユーザに付与する特典と、の関係を示す特典情報を、予め記憶装置に記憶している。そして、特典付与手段は、特典対象事象が発生した場合、特典情報に基づいて、特典対象事象が発生する直前の状況に応じた特典を、特定状態のユーザに付与する。
ここで、現実世界の野球の試合を例に挙げると、特典対象事象が発生する直前の状況としては、得点圏(二塁または三塁)にランナーなし、得点圏にランナーあり、サヨラナの状況など様々なチャンス状況が考えられる。そして、例えば、得点圏(二塁または三塁)にランナーなしの状況のときに特典対象事象(例えばヒット)が発生した場合の特典として500ポイント、得点圏にランナーありの状況のときに特典対象事象が発生した場合の特典として1000ポイント、サヨラナの状況で特典対象事象が発生した場合の特典として2500ポイントが、特定状態のユーザに付与される。
このように、特典対象事象が発生する直前の状況(チャンス状況)に応じて特典の大きさを可変することにより、ユーザは最も大きな特典が得られるチャンス状況を狙って、自分のゲームのステータスを特定状態に設定することがより重要になり、これがゲームの興趣性をより向上させる。
(11)本発明の他の一局面によるゲームシステムは、ゲームの管理を行うゲーム管理装置と、当該ゲーム管理装置との間で通信を行う端末装置と、を含むゲームシステムであって、現実世界で発生する現実事象に関する情報を受け付ける現実事象受付手段、ゲームを特定状態にするための特定操作に関する情報に応じて、ユーザのゲームを所定期間だけ特定状態に設定する特定状態設定処理を実行する特定状態設定手段、前記特定状態中のユーザに特典を付与する対象となる現実事象である特典対象事象の情報を予め記憶装置に記憶する特典対象事象記憶制御手段、前記特定状態中に、前記特典対象事象に関する情報が前記現実事象受付手段によって受け付けられた場合に、前記特定状態中のユーザに対して特典を付与する特典付与処理を実行する特典付与手段の各手段を、前記ゲーム管理装置又は前記端末装置のいずれか一方が備える。
(12)本発明の他の一局面によるゲーム管理方法は、端末装置と通信し、ゲームの管理を行うコンピュータにおけるゲーム管理方法であって、コンピュータが、現実世界で発生する現実事象に関する情報を受け付ける現実事象受付ステップと、コンピュータが、ゲームを特定状態にするための特定操作に関する情報に応じて、ユーザのゲームを所定期間だけ特定状態に設定する特定状態設定処理を実行する特定状態設定ステップと、コンピュータが、前記特定状態中のユーザに特典を付与する対象となる現実事象である特典対象事象の情報を予め記憶装置に記憶する特典対象事象記憶制御ステップと、コンピュータが、前記特定状態中に、前記特典対象事象に関する情報が前記現実事象受付ステップによって受け付けられた場合に、前記特定状態中のユーザに対して特典を付与する特典付与処理を実行する特典付与ステップと、を含む。
(13)本発明の他の一局面によるプログラムは、コンピュータを、端末装置と通信し、ゲームの管理を行うゲーム管理装置として動作させるためのプログラムであって、前記コンピュータを、現実世界で発生する現実事象に関する情報を受け付ける現実事象受付手段、ゲームを特定状態にするための特定操作に関する情報に応じて、ユーザのゲームを所定期間だけ特定状態に設定する特定状態設定処理を実行する特定状態設定手段、前記特定状態中のユーザに特典を付与する対象となる現実事象である特典対象事象の情報を予め記憶装置に記憶する特典対象事象記憶制御手段、前記特定状態中に、前記特典対象事象に関する情報が前記現実事象受付手段によって受け付けられた場合に、前記特定状態中のユーザに対して特典を付与する特典付与処理を実行する特典付与手段、として機能させるためのプログラムである。