JP5698663B2 - フロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素、及びそれをコードするポリヌクレオチド - Google Patents

フロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素、及びそれをコードするポリヌクレオチド Download PDF

Info

Publication number
JP5698663B2
JP5698663B2 JP2011514420A JP2011514420A JP5698663B2 JP 5698663 B2 JP5698663 B2 JP 5698663B2 JP 2011514420 A JP2011514420 A JP 2011514420A JP 2011514420 A JP2011514420 A JP 2011514420A JP 5698663 B2 JP5698663 B2 JP 5698663B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polynucleotide
lignan
protein
seq
amino acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011514420A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2010134519A1 (ja
Inventor
栄一郎 小埜
栄一郎 小埜
炎 佐竹
炎 佐竹
賢仲 金
賢仲 金
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suntory Holdings Ltd
Original Assignee
Suntory Holdings Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suntory Holdings Ltd filed Critical Suntory Holdings Ltd
Priority to JP2011514420A priority Critical patent/JP5698663B2/ja
Publication of JPWO2010134519A1 publication Critical patent/JPWO2010134519A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5698663B2 publication Critical patent/JP5698663B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/10Transferases (2.)
    • C12N9/1048Glycosyltransferases (2.4)
    • C12N9/1051Hexosyltransferases (2.4.1)
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/44Preparation of O-glycosides, e.g. glucosides
    • C12P19/46Preparation of O-glycosides, e.g. glucosides having an oxygen atom of the saccharide radical bound to a cyclohexyl radical, e.g. kasugamycin

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

本発明は、レンギョウ由来のフロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素、当該酵素をコードするポリヌクレオチド、当該ポリヌクレオチドを含有するベクター、及び当該ベクターを用いて得られる形質転換体等に関する。
植物二次代謝産物の一種であるリグナンは植物界に幅広く分布しており(非特許文献1:Umezawa, T. (2003) Phytochem. Rev. 2, 371-390)、それらのうち有用な生物活性を有するものは医薬品や健康食品として利用されている。例えば、ゴマ科ゴマに含まれる主要なフロフラン型リグナンは、抗酸化性、脂質代謝改善や肝機能保護などの機能性が知られており市販されている(非特許文献2:Nakai, M. et al. (2003) J. Agri. Food Chem. 51, 1666-1670;非特許文献3:Tsuruoka, T. et al. (2005) Biosci. Biotech. Biochem. 69, 179-188;非特許文献4:Sirato-Yasumoto, S. et al. (2001) J. Agri. Food Chem. 49, 2647-2651)。一方、メギ科ポドフィラム(アメリカハッカクレン)の根に含まれるアリルテトラリンラクトン型の抗腫瘍性リグナンであるポドフィロトキシンは細胞***阻害活性を有するため制癌剤及び新しい制癌剤の開発に利用されている(非特許文献5:Ayres, D. C. and Loike, J. D. (1990) Lignans: Chemical Biological and Clinical Properties. CambridgeUniv. Press, Cambridge, U.K.)。また、多くのリグナンは摂取後体内において女性ホルモン様活性を有するエンテロラクトンに代謝されると考えられており、リグナンは近年注目を浴びている二次代謝産物である(非特許文献6:Heinonen, S. et al. (2001) J. Agric. Food Chem. 49, 3178-3186)。
モクセイ科レンギョウ(Forsythia属)は多年生木本性植物であり、堅強であるため栽培が容易であり、鮮やかな黄色い花をつけることから庭木に利用されることも多い。一方で、レンギョウの葉や実や花弁には、抗酸化や抗炎症作用の活性を有するリグナン類が豊富に蓄積していることが知られており、アジア(特に中国と日本)ではその葉は茶として飲用されている(非特許文献7:Guo, H. et al. (2007) Rapid Communications in Mass Spectrometry 21, 715-729;非特許文献8:Chang, M-J. et al. (2008) Biosci. Biotech. Biochem. 72, 2750-2755)。ゴマやアマなどの一年生草本性植物と異なり、レンギョウでは毎年播種及び育苗する必要はなく、数年にわたって機能性リグナンを葉から取得することが可能であるため、有用な二次代謝産物の分子育種ターゲットとされている。
モクセイ科レンギョウにおけるリグナン生合成は、構造式(I’)(図1A参照;以下、他の構造式についても同様)のモノリグノールの酸化的重合によって構造式(Ia)のフロフラン型リグナンが生成することにより始まる(非特許文献9:Davin, L. B. and Lewis, N. G. (2003) Phytochem. Rev. 2, 257-288;非特許文献10:Suzuki, S. and Umezawa, T. (2007) J. Wood. Sci. 53, 273-284)。構造式(Ia)のリグナンは、その後、構造式(IV)及び構造式(V)のリグナンを経て(非特許文献11:Dinkova-Kostova, A. et al. (1996) J. Biol. Chem. 271, 29473-29482;非特許文献12:Nakatsubo, T. et al. (2008) J. Biol. Chem. 283, 15550-1557;非特許文献13:Min, T. et al. (2003) J. Biol. Chem. 278, 50714-50723;非特許文献14:Gang, D. et al. (1999) J. Biol. Chem. 274, 7516-7527)、構造式(VI)のリグナンへと変換される(非特許文献15:Xia, Z-Q. et al (2001) J. Biol. Chem. 276, 12614-12623;非特許文献16:Youn, B. et al (2005) J. Biol. Chem. 280, 12917-12926)。これ以降、構造式(VII)のリグナンの配糖体に至るまでには、さらに複数の酵素反応を経る必要がある。これらレンギョウにおける一連のリグナン生合成系においては、いくつかの酵素活性が確認されているだけで、それぞれの反応を担う触媒酵素、若しくは、これをコードする遺伝子の単離には未だ至っていない。レンギョウに含まれるいずれのリグナンも、配糖体として安定に存在しているが、構造式(VII)のリグナンの7位への糖転移活性が検出されているのみで(非特許文献17:Berim, A. et al. (2008) Phytochemistry 69, 374-381)、他のリグナンの糖転移酵素については同定されていない。一方、ゴマにおいても、大部分のリグナンは配糖体として存在しているが、構造式(III)で示したリグナンに対する糖転移酵素UGT71A9が同定されているのみである。本酵素は構造式(III)の化合物の2位に特異的であり、2位以外の位置や他のリグナン化合物に対しては反応しない。これ以外のリグナンの糖転移酵素については依然不明である(非特許文献18:Ono, E. et al. (2006) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 103, 10116-10121;非特許文献19:Noguchi, A., et al. (2008) Plant J. 54, 415-427)。
一般に、植物における糖転移酵素の位置選択性は高く、同一の、もしくは類似する化合物の同じ位置に反応する糖転移酵素間のアミノ酸配列は種を超えて保存されているため、配列の相同性を利用して単離することが可能である。しかし、同一の、もしくは類似する化合物であっても、異なる位置に糖を付加する糖転移酵素はアミノ酸配列の相同性が低く、他の位置に反応する糖転移酵素の配列情報を元に単離することは非常に困難である。従って、同じリグナン化合物であっても、上記の構造式(III)の化合物の2位に糖を付加するゴマ由来UGT71A9の情報を元に、他のリグナン化合物、例えば、構造式(Ia)等のフロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位に糖を付加する糖転移酵素の構造を類推し、これを単離することは極めて困難であった。
Umezawa, T. (2003) Phytochem. Rev. 2, 371-390 Nakai, M. et al. (2003) J. Agri. Food Chem. 51, 1666-1670 Tsuruoka, T. et al. (2005) Biosci. Biotech. Biochem. 69, 179-188 Sirato-Yasumoto, S. et al. (2001) J. Agri. Food Chem. 49, 2647-2651 Ayres, D. C. and Loike, J. D. (1990) Lignans: Chemical Biological and Clinical Properties. CambridgeUniv. Press, Cambridge, U.K. Heinonen, S. et al. (2001) J. Agric. Food Chem. 49, 3178-3186 Guo, H. et al. (2007) Rapid Communications in Mass Spectrometry 21, 715-729 Chang, M-J. et al. (2008) Biosci. Biotech. Biochem. 72, 2750-2755 Davin, L. B. and Lewis, N. G. (2003) Phytochem. Rev. 2, 257-288 Suzuki, S. and Umezawa, T. (2007) J. Wood. Sci. 53, 273-284 Dinkova-Kostova, A. et al. (1996) J. Biol. Chem. 271, 29473-29482 Nakatsubo, T. et al. (2008) J. Biol. Chem. 283, 15550-1557 Min, T. et al. (2003) J. Biol. Chem. 278, 50714-50723 Gang, D. et al. (1999) J. Biol. Chem. 274, 7516-7527 Xia, Z-Q. et al (2001) J. Biol. Chem. 276, 12614-12623 Youn, B. et al (2005) J. Biol. Chem. 280, 12917-12926 Berim, A. et al. (2008) Phytochemistry 69, 374-381 Ono, E. et al. (2006) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 103, 10116-10121 Noguchi, A., et al. (2008) Plant J. 54, 415-427
このような状況下において、フロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位に糖を付加する糖転移酵素の単離及び同定が望まれていた。
本発明は、上記状況を考慮してなされたもので、以下に示すポリヌクレオチド(フロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素をコードするポリヌクレオチド)、タンパク質(フロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素)、当該ポリヌクレオチドを含有するベクター、及び当該ベクターが導入された形質転換体等を提供するものである。
(1)以下の(a)〜(f)のいずれかに記載のポリヌクレオチド:

(a)配列番号3又は5で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(b)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(c)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列において1〜15個のアミノ酸が欠失、置換、挿入及び/若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(d)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列に対して、80%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有し、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(e)配列番号3又は5で表される塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;或いは (f)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするポリヌクレオチドの塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド。

(2)以下の(g)〜(j)のいずれかである請求項1に記載のポリヌクレオチド:
(g)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列において10個以下のアミノ酸が欠失、置換、挿入及び/若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(h)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列に対して、90%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有し、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(i)配列番号3又は5で表される塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;或いは (j)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするポリヌクレオチドの塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド。
上記(1)及び(2)のポリヌクレオチドにおいて、リグナンに対するグルコース転移酵素活性は、例えば、フロフラン型リグナンに対するグルコース転移酵素活性が挙げられ、より具体的には、フロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位の水酸基に対するグルコース転移酵素活性が挙げられる。ここで、フロフラン型リグナンとしては、例えば、下記構造式(Ia)、(Ib)又は(Ic)で表されるリグナンが挙げられる。
上記(1)のポリヌクレオチドとしては、例えば、配列番号3又は5で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドを含有するものや、配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するものが挙げられる。
上記(1)及び(2)のポリヌクレオチドは、例えば、DNAであるものが挙げられる。
(3)上記(1)又は(2)のポリヌクレオチドにコードされるタンパク質。
(4)上記(1)又は(2)のポリヌクレオチドを含有するベクター。
(5)上記(1)又は(2)のポリヌクレオチドが導入された形質転換体。
(6)上記(4)のベクターが導入された形質転換体。
(7)上記(5)又は(6)の形質転換体を用いる、上記(3)のタンパク質の製造方法。
(8)上記(3)のタンパク質を触媒として、UDP-グルコースと糖受容体基質とからグルコース配糖体を生成する、グルコース配糖体の製造方法。
上記(8)の方法において、糖受容体基質としては、例えば、フロフラン型リグナンが挙げられる。ここで、フロフラン型リグナンとしては、例えば、前記構造式(Ia)、(Ib)又は(Ic)で表されるリグナンが挙げられる。
本発明によれば、フロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位にグルコースを転移し得る糖転移酵素を提供することができる。また、本発明によれば、当該酵素をコードするポリヌクレオチド、当該ポリヌクレオチドを含有するベクター、及び当該ベクターを用いて得られる形質転換体、並びに当該酵素を用いたグルコース配糖体の製造方法等を提供することもできる。
本発明によれば、in vitroで、もしくは宿主細胞に本発明の遺伝子を導入することにより、フロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位にグルコースを転移することが可能となり、新規機能性食品素材の開発や二次代謝分子育種等に貢献し得る有用リグナン配糖体をより簡便に生産することができる点で、本発明は極めて有用なものである。
レンギョウ及びゴマのリグナン生合成経路(代謝経路)を示す図である。「DIR」は構造式(I’)のモノリグノールから構造式(Ia)のリグナンが生成される反応に関与するタンパク質を示し、「PLR」は構造式(Ia)のリグナンから構造式(IV)及び構造式(V)のリグナンが生成される反応を触媒する酵素を示し、「SIRD」は構造式(V)のリグナンから構造式(VI)のリグナンが生成される反応を触媒する酵素を示し、「CYP81Q」は構造式(Ia)のリグナンから構造式(Ig)及び構造式(II)のリグナンが生成される反応を触媒する酵素を示す。なお、本明細書中に記載の、構造式(I’)のモノリグノール並びに構造式(Ia)、(Ig)及び(II)〜(VII)のリグナンについては、図1A中の構造式を参照することができる。 構造式(Ia)のリグナンと同様の、各種フロフラン型リグナンの構造を示した図である。なお、本明細書中に記載の構造式(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)及び(Ih)のリグナンについては、図1B中の構造式を参照することができる(構造式(Ig)のリグナンについては、前述の通り図1A中の構造式を参照してもよい。)。 実施例3におけるSDS-PAGE(200mMイミダゾール溶出液)の結果を示す図である。矢印は、約50KDaのサイズで検出された大腸菌発現レンギョウ由来グルコース転移酵素(RengUGT)タンパク質である、フロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素(クローン13:RengUGT13、クローン14:RengUGT14)を示す。 実施例3におけるHPLC分析の結果を示す図である。酵素反応液のA280nmにおけるHPLC分析チャートを示す。上から順に、空ベクターと構造式(Ia)のリグナンとの反応結果(pET15b)、RengUGT13と構造式(Ia)のリグナンとの反応結果(Reng13/pET15b)、RengUGT14と構造式(Ia)のリグナンとの反応結果(Reng14/pET15b)を示す。*印を付したピークは、新たに検出された生成物のピークを示す。 実施例3におけるLC-MS分析の結果を示す図である。上段は、構造式(Ia)のリグナンの4位にグルコースが一分子転移されたモノグルコシドの構造を示す。下段は、ネガティブモードでの酵素生成物のMSスペクトルを示す。 実施例4におけるRT-PCR分析の結果を示す図である。レンギョウの各器官由来の遺伝子の発現パターンを示しており、上から順に、RengUGT13、RengUGT14、及びレンギョウrRNAの遺伝子発現結果を示す。右側の数字(例えば「×35」)はPCRの反応サイクル数を示す。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し実施することができる。なお、本明細書は、本願優先権主張の基礎となる特願2009-120637号明細書(2009年5月19日出願)の全体を包含する。また、本明細書において引用された全ての刊行物、例えば先行技術文献、及び公開公報、特許公報その他の特許文献は、参照として本明細書に組み込まれる。
本発明者は、レンギョウからグルコース転移酵素(UGT;UDP-Glucosyltransferase)様遺伝子をスクリーニングすることで6種のレンギョウUGT(RengUGT)候補遺伝子を得、それらの大腸菌発現タンパク質の中で、構造式(Ia)、(Ib)及び(Ic)のリグナンに代表されるフロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位に特異的にグルコースを転移する新規な活性を有する糖転移酵素として、RengUGT13及びRengUGT14を単離し同定した。

1.本発明のポリヌクレオチド
まず、本発明は、(a)配列番号3又は5の塩基配列からなるポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド(具体的には、DNA、以下、これらを単に「DNA」とも称する);及び(b)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチドを提供する。本発明で対象とするDNAは、上記のフロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素(例えばRengUGT13及びRengUGT14)をコードするDNAに限定されるものではなく、このタンパク質と機能的に同等なタンパク質をコードする他のDNAを含む。
機能的に同等なタンパク質としては、例えば、(c)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列において1〜15個のアミノ酸が欠失、置換、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質が挙げられる。このようなタンパク質としては、配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列において、例えば、1〜15個、1〜14個、1〜13個、1〜12個、1〜11個、1〜10個、1〜9個、1〜8個、1〜7個、1〜6個(1〜数個)、1〜5個、1〜4個、1〜3個、1〜2個、1個のアミノ酸残基が欠失、置換、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質が挙げられる。上記アミノ酸残基の欠失、置換、挿入及び/又は付加の数は、一般的には小さい程好ましい。
また、機能的に同等なタンパク質としては、例えば、(d)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列に対して、80%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有し、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質も挙げられる。このようなタンパク質としては、配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列に対して、約80%以上、81%以上、82%以上、83%以上、84%以上、85%以上、86%以上、87%以上、88%以上、89%以上、90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上、99.1%以上、99.2%以上、99.3%以上、99.4%以上、99.5%以上、99.6%以上、99.7%以上、99.8%以上、99.9%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有し、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質が挙げられる。上記相同性の数値は一般的に大きい程好ましい。
ここで、本発明で言う「リグナンに対するグルコース転移酵素活性」とは、糖受容体基質となるフロフラン型リグナンに、糖供与体であるUDP-グルコース依存的にグルコースを転移し、グルコース配糖体(グルコシド)を生じる反応を触媒する活性を有する酵素活性を意味する。例えば、フロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位の水酸基にUDP-グルコース依存的にグルコースを転移し、グルコース配糖体(グルコシド)を生じる反応を触媒するフロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素(Furofuran lignan 4-O-glucosyltransferase;例えばRengUGT13及びRengUGT14)活性を意味する。なお、本明細書において「フロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素」の表記により表される酵素は、上述の通り、4位及び/又は4'位の水酸基にグルコースを転移し得るものであり、4位の水酸基にのみグルコースを転移する酵素には限定されない。ここで、フロフラン型リグナンの4位及び4'位とは、IUPAC命名法に従って定義づけられる4位及び4'位を意味する。
リグナンに対するグルコース転移酵素活性は、例えば、UDP-グルコースと、糖受容体基質であるフロフラン型リグナン(例えば、構造式(Ia)、(Ib)及び(Ic)のリグナン等)とを評価対象となる酵素の存在下で反応させ、得られる反応物をHPLC等で分析することによって測定することができる(より具体的には、後述の実施例の記載を参照。)。
また、本発明は、(e)配列番号3又は5の塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチドも包含する。
さらに、本発明は、(f)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするポリヌクレオチドの塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチドも包含する。
本明細書中、「ポリヌクレオチド」とは、DNA又はRNAを意味する。好ましくは、DNAである。

本明細書中、「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド」とは、例えば、配列番号3又は5の塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチド、又は配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドの塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドの、全部又は一部をプローブとして、コロニーハイブリダイゼーション法、プラークハイブリダイゼーション法又はサザンハイブリダイゼーション法などを用いることにより得られるポリヌクレオチドをいう。ハイブリダイゼーションの方法としては、例えば、“Sambrook & Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual Vol. 3, Cold Spring Harbor, Laboratory Press 2001”、“Ausubel, Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons 1987-1997”などに記載されている方法を利用することができる。
本明細書中、「ストリンジェントな条件」とは、低ストリンジェントな条件、中ストリンジェントな条件及び高ストリンジェントな条件のいずれでもよい。「低ストリンジェントな条件」は、例えば、5×SSC、5×デンハルト溶液、0.5%SDS、50%ホルムアミド、32℃の条件である。また、「中ストリンジェントな条件」は、例えば、5×SSC、5×デンハルト溶液、0.5%SDS、50%ホルムアミド、42℃の条件である。「高ストリンジェントな条件」は、例えば、5×SSC、5×デンハルト溶液、0.5%SDS、50%ホルムアミド、50℃の条件である。これらの条件において、温度を上げるほど高い相同性を有するDNAが効率的に得られることが期待できる。ただし、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシーに影響する要素としては温度、プローブ濃度、プローブの長さ、イオン強度、時間、塩濃度など複数の要素が考えられ、当業者であればこれら要素を適宜選択することで同様のストリンジェンシーを実現することが可能である。
なお、ハイブリダイゼーションに市販のキットを用いる場合は、例えばAlkphos Direct Labelling Reagents(アマシャムファルマシア社製)を用いることができる。この場合は、キットに添付のプロトコルにしたがい、標識したプローブとのインキュベーションを一晩行った後、メンブレンを55℃の条件下で0.1% (w/v) SDSを含む1次洗浄バッファーで洗浄後、ハイブリダイズしたDNAを検出することができる。
上記以外にハイブリダイズ可能なポリヌクレオチドとしては、FASTA、BLASTなどの相同性検索ソフトウェアにより、デフォルトのパラメーターを用いて計算したときに、配列番号3の塩基配列のDNA又は配列番号4で表されるアミノ酸配列をコードするDNAと、約60%以上、約70%以上、71%以上、72%以上、73%以上、74%以上、75%以上、76%以上、77%以上、78%以上、79%以上、80%以上、81%以上、82%以上、83%以上、84%以上、85%以上、86%以上、87%以上、88%以上、89%以上、90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上、95%以上、96%以上、97%以上、98%以上、99%以上、99.1%以上、99.2%以上、99.3%以上、99.4%以上、99.5%以上、99.6%以上、99.7%以上、99.8%以上又は99.9%以上の相同性を有するDNAを挙げることができる。
なお、アミノ酸配列や塩基配列の相同性は、カーリン及びアルチュールによるアルゴリズムBLAST(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, vol. 87, p. 2264-2268, 1990; Proc. Natl. Acad. Sci. USA, vol. 90, p. 5873, 1993)を用いて決定できる。BLASTのアルゴリズムに基づいたBLASTNやBLASTXと呼ばれるプログラムが開発されている(Altschul SF, et al., J. Mol. Biol., vol. 215, p. 403, 1990)。BLASTNを用いて塩基配列を解析する場合は、パラメーターは、例えばscore=100、wordlength=12とする。また、BLASTXを用いてアミノ酸配列を解析する場合は、パラメーターは、例えばscore=50、wordlength=3とする。BLASTとGapped BLASTプログラムを用いる場合は、各プログラムのデフォルトパラメーターを用いる。
上記した本発明のポリヌクレオチドは、公知の遺伝子工学的手法又は公知の合成手法によって取得することが可能である。

2.本発明のタンパク質 本発明は、さらに別の実施形態において、上記本発明のポリヌクレオチドにコードされるタンパク質も提供する。本発明のある態様のタンパク質は、配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質である。本発明の別の態様のタンパク質は、配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質である。
本発明のさらに別の態様のタンパク質は、配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列において1〜15個のアミノ酸が欠失、置換、挿入及び/又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質である。このようなタンパク質としては、配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列と上記したような相同性を有するアミノ酸配列を有し、かつリグナンに対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質が挙げられるこのようなタンパク質は、“Sambrook & Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual Vol. 3, Cold Spring Harbor, Laboratory Press 2001”、“Ausubel, Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons 1987-1997”、“Nuc. Acids. Res., vol. 10, p. 6487, 1982”、“Proc. Natl. Acad. Sci. USA, vol. 79, p. 6409, 1982”、“Gene, vol. 34, p. 315, 1985”、“Nuc. Acids. Res., vol. 13, p. 4431, 1985”、“Proc. Natl. Acad. Sci. USA, vol. 82, p. 488, 1985”等に記載の部位特異的変異導入法を用いて、取得することができる。
本発明のタンパク質のアミノ酸配列において1以上(例えば1〜15個、好ましくは10個以下)のアミノ酸残基が欠失、置換、挿入及び/又は付加されたとは、同一配列中の任意かつ1若しくは複数のアミノ酸配列中の位置において、1又は複数のアミノ酸残基の欠失、置換、挿入及び/又は付加があることを意味し、欠失、置換、挿入及び付加のうち2種以上が同時に生じてもよい。
以下に、相互に置換可能なアミノ酸残基の例を示す。同一群に含まれるアミノ酸残基は相互に置換可能である。A群:ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、バリン、ノルバリン、アラニン、2-アミノブタン酸、メチオニン、o-メチルセリン、t-ブチルグリシン、t-ブチルアラニン、シクロヘキシルアラニン;B群:アスパラギン酸、グルタミン酸、イソアスパラギン酸、イソグルタミン酸、2-アミノアジピン酸、2-アミノスベリン酸;C群:アスパラギン、グルタミン;D群:リジン、アルギニン、オルニチン、2,4-ジアミノブタン酸、2,3-ジアミノプロピオン酸;E群:プロリン、3-ヒドロキシプロリン、4-ヒドロキシプロリン;F群:セリン、スレオニン、ホモセリン;G群:フェニルアラニン、チロシン。

また、本発明のタンパク質は、Fmoc法(フルオレニルメチルオキシカルボニル法)、tBoc法(t-ブチルオキシカルボニル法)等の化学合成法によっても製造することができる。また、アドバンスドケムテック社製、パーキンエルマー社製、ファルマシア社製、プロテインテクノロジーインストゥルメント社製、シンセセルーベガ社製、パーセプティブ社製、島津製作所等のペプチド合成機を利用して化学合成することもできる。
ここで、本発明のタンパク質は、フロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素である。「グルコース転移酵素」とは、糖供与体から糖受容体基質にグルコース残基を転移しグルコース配糖体を生じる反応を触媒する。本発明において、糖受容体基質はフロフラン型リグナンであり、糖供与体は、UDP-グルコースである。本発明のある態様のタンパク質は、UDP-グルコースから、糖受容体基質であるフロフラン型リグナン(例えば、構造式(Ia)、(Ib)及び(Ic)のリグナン等)の4位及び/又は4'位の水酸基にグルコース残基を転移し、グルコース配糖体とUDPとを生じる反応を触媒する。
糖受容体基質のフロフラン型リグナンとしては、例えば、構造式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)及び(Ih)のリグナン等が挙げられ、中でも、構造式(Ia)、(Ib)及び(Ic)のリグナンが好ましく、より好ましくは構造式(Ia)及び(Ic)のリグナン、さらに好ましくは構造式(Ia)のリグナンである。

3.ベクター及びこれを導入した形質転換体
本発明はまた、別の実施形態において、本発明のポリヌクレオチドを含有する発現ベクターを提供する。本発明の発現ベクターは、本発明のポリヌクレオチド(例えば、前記(a)〜(j)のいずれかのポリヌクレオチド)を含有する。好ましくは、本発明の発現ベクターは、前記(g)〜(j)のいずれかのポリヌクレオチドを含有する。さらに好ましくは、本発明の発現ベクターは、配列番号3又は5の塩基配列からなるポリヌクレオチド、又は、配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチドを含有する。 本発明のベクターは、通常、(i) 宿主細胞内で転写可能なプロモーター;(ii) 該プロモーターに結合した、本発明のポリヌクレオチド(例えば、前記(a)〜(j)のいずれかのポリヌクレオチド);及び (iii) RNA分子の転写終結及びポリアデニル化に関し、宿主細胞内で機能するシグナルを構成要素として含む発現カセットを含むように構成される。このように構築されるベクターは、宿主細胞に導入される。発現ベクターの作製方法としては、プラスミド、ファージ又はコスミドなどを用いる方法が挙げられるが特に限定されない。
ベクターの具体的な種類は特に限定されず、宿主細胞中で発現可能なベクターが適宜選択され得る。すなわち、宿主細胞の種類に応じて、確実に本発明のポリヌクレオチドを発現させるために適宜プロモーター配列を選択し、これと本発明のポリヌクレオチドを各種プラスミド等に組み込んだベクターを発現ベクターとして用いればよい。
本発明の発現ベクターは、導入されるべき宿主の種類に依存して、発現制御領域(例えば、プロモーター、ターミネーター及び/又は複製起点等)を含有する。細菌用発現ベクターのプロモーターとしては、慣用的なプロモーター(例えば、trcプロモーター、tacプロモーター、lacプロモーター等)が使用され、酵母用プロモーターとしては、例えば、グリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼプロモーター、PH05プロモーター等が挙げられ、糸状菌用プロモーターとしては、例えば、アミラーゼ、trpC等が挙げられる。また動物細胞宿主用プロモーターとしては、ウイルス性プロモーター(例えば、SV40初期プロモーター、SV40後期プロモーター等)が挙げられる。
発現ベクターは、少なくとも1つの選択マーカーを含むことが好ましい。このようなマーカーとしては、栄養要求性マーカー(ura5、niaD)、薬剤耐性マーカー(hygromycine、ゼオシン)、ジェネチシン耐性遺伝子(G418r)、銅耐性遺伝子(CUP1)(Marin et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, vol. 81, p. 337, 1984)、セルレニン耐性遺伝子(fas2m, PDR4)(それぞれ、猪腰淳嗣ら, 生化学, vol. 64, p. 660, 1992;Hussain et al., Gene, vol. 101, p. 149, 1991)などが利用可能である。
また、本発明は、本発明のポリヌクレオチド(例えば、前記(a)〜(j)のいずれかのポリヌクレオチド)が導入された形質転換体を提供する。
形質転換体の作製方法(生産方法)は特に限定されないが、例えば、上述した組換えベクターを宿主に導入して形質転換する方法が挙げられる。ここで用いられる宿主細胞は、特に限定されるものではなく、従来公知の各種細胞を好適に用いることができる。具体的には、例えば、大腸菌(Escherichia coli)等の細菌、酵母(出芽酵母Saccharomyces cerevisiae、***酵母Schizosaccharomyces pombe)、線虫(Caenorhabditis elegans)、アフリカツメガエル(Xenopus laevis)の卵母細胞等を挙げることができる。上記の宿主細胞のための適切な培養培地及び条件は当分野で周知である。また、形質転換の対象となる生物も特に限定されるものではなく、上記宿主細胞で例示した各種微生物、植物又は動物が挙げられる。

宿主細胞の形質転換方法としては一般に用いられる公知の方法が利用できる。例えば、エレクトロポレーション法(Mackenxie D. A. et al., Appl. Environ. Microbiol., vol. 66, p. 4655-4661, 2000)、パーティクルデリバリー法(特開2005-287403「脂質生産菌の育種方法」に記載の方法)、スフェロプラスト法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, vol. 75, p. 1929, 1978)、酢酸リチウム法(J. Bacteriology, vol. 153, p. 163, 1983)、Methods in yeast genetics, 2000 Edition : A Cold Spring Harbor Laboratory Course Manualなどに記載の方法)で実施可能であるが、これらに限定されない。
本発明の別の態様において、形質転換体は、植物形質転換体であり得る。本実施形態に係る植物形質転換体は、本発明に係るポリヌクレオチドを含む組換えベクターを、当該ポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチドが発現され得るように植物中に導入することによって取得される。
組換え発現ベクターを用いる場合、植物体の形質転換に用いられる組換え発現ベクターは、当該植物内で本発明に係るポリヌクレオチドを発現させることが可能なベクターであれば特に限定されない。このようなベクターとしては、例えば、植物細胞内でポリヌクレオチドを構成的に発現させるプロモーター(例えば、カリフラワーモザイクウイルスの35Sプロモーター)を有するベクター又は外的な刺激によって誘導性に活性化されるプロモーターを有するベクターが挙げられる。
本発明において形質転換の対象となる植物は、植物体全体、植物器官(例えば葉、花弁、茎、根、種子など)、植物組織(例えば表皮、師部、柔組織、木部、維管束、柵状組織、海綿状組織など)又は植物培養細胞、あるいは種々の形態の植物細胞(例えば、懸濁培養細胞)、プロトプラスト、葉の切片、カルスなどのいずれをも意味する。形質転換に用いられる植物としては、特に限定されず、単子葉植物綱又は双子葉植物綱に属する植物のいずれでもよい。
植物への遺伝子の導入には、当業者に公知の形質転換方法(例えば、アグロバクテリウム法、遺伝子銃、PEG法、エレクトロポレーション法など)が用いられる。例えば、アグロバクテリウムを介する方法と直接植物細胞に導入する方法が周知である。アグロバクテリウム法を用いる場合は、構築した植物用発現ベクターを適当なアグロバクテリウム(例えば、アグロバクテリウム・チュメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens))に導入し、この株をリーフディスク法(内宮博文著、植物遺伝子操作マニュアル(1990)27〜31頁、講談社サイエンティフィック、東京)などに従って無菌培養葉片に感染させ、形質転換植物を得ることができる。また、Nagelらの方法(Micribiol.Lett., 67, 325 (1990))が用いられ得る。この方法は、まず、例えば発現ベクターをアグロバクテリウムに導入し、次いで、形質転換されたアグロバクテリウムをPlantMolecular Biology Manual(S.B.Gelvinら、Academic Press Publishers)に記載の方法で植物細胞又は植物組織に導入する方法である。ここで、「植物組織」とは、植物細胞の培養によって得られるカルスを含む。アグロバクテリウム法を用いて形質転換を行う場合には、バイナリーベクター(pBI121又はpPZP202など)を使用することができる。
また、遺伝子を直接植物細胞又は植物組織に導入する方法としては、エレクトロポレーション法、遺伝子銃法が知られている。遺伝子銃を用いる場合は、植物体、植物器官、植物組織自体をそのまま使用してもよく、切片を調製した後に使用してもよく、プロトプラストを調製して使用してもよい。このように調製した試料を遺伝子導入装置(例えばPDS-1000(BIO-RAD社)など)を用いて処理することができる。処理条件は植物又は試料によって異なるが、通常は450〜2000psi程度の圧力、4〜12cm程度の距離で行う。
遺伝子が導入された細胞又は植物組織は、まずハイグロマイシン耐性などの薬剤耐性で選択され、次いで定法によって植物体に再生される。形質転換細胞から植物体の再生は、植物細胞の種類に応じて当業者に公知の方法で行うことが可能である。
植物培養細胞を宿主として用いる場合は、形質転換は、組換えベクターを遺伝子銃、エレクトロポレーション法などで培養細胞に導入する。形質転換の結果得られるカルスやシュート、毛状根などは、そのまま細胞培養、組織培養又は器官培養に用いることが可能であり、また従来知られている植物組織培養法を用い、適当な濃度の植物ホルモン(オーキシン、サイトカイニン、ジベレリン、アブシジン酸、エチレン、ブラシノライドなど)の投与などによって植物体に再生させることができる。
遺伝子が植物に導入されたか否かの確認は、PCR法、サザンハイブリダイゼーション法、ノーザンハイブリダイゼーション法などによって行うことができる。例えば、形質転換植物からDNAを調製し、DNA特異的プライマーを設計してPCRを行う。PCRは、前記プラスミドを調製するために使用した条件と同様の条件で行うことができる。その後は、増幅産物についてアガロースゲル電気泳動、ポリアクリルアミドゲル電気泳動又はキャピラリー電気泳動などを行い、臭化エチジウム、SYBR Green液などによって染色し、そして増幅産物を1本のバンドとして検出することによって、形質転換されたことを確認することができる。また、予め蛍光色素などによって標識したプライマーを用いてPCRを行い、増幅産物を検出することもできる。さらに、マイクロプレートなどの固相に増幅産物を結合させ、蛍光又は酵素反応などによって増幅産物を確認する方法も採用することができる。
本発明に係るポリヌクレオチドがゲノム内に組み込まれた形質転換植物体が一旦取得されれば、当該植物体の有性生殖又は無性生殖によって子孫を得ることができる。また、当該植物体又はその子孫、あるいはこれらのクローンから、例えば、種子、果実、切穂、塊茎、塊根、株、カルス、プロトプラストなどを得て、それらを基に当該植物体を量産することができる。従って、本発明には、本発明に係るポリヌクレオチドが発現可能に導入された植物体、若しくは当該植物体と同一の性質を有する当該植物体の子孫、又はこれら由来の組織も含まれる。
また、種々の植物に対する形質転換方法が既に報告されている。本発明に係る形質転換体植物としては、例えば、レンギョウ、ゴマ、イネ、タバコ、オオムギ、コムギ、ナタネ、ポテト、トマト、ポプラ、バナナ、ユーカリ、サツマイモ、タイズ、アルファルファ、ルーピン、トウモロコシ、カリフラワー、バラ、キク、カーネーション、キンギョソウ、シクラメン、ラン、トルコギキョウ、フリージア、ガーベラ、グラジオラス、カスミソウ、カランコエ、ユリ、ペラルゴニウム、ゼラニウム、ペチュニア、トレニア、チューリップ、シロイヌナズナ、ブドウ及びミヤコグサなどが挙げられるがこれらに限定されない。

4.本発明のタンパク質の製造方法
本発明はまた、別の実施形態において、上記の形質転換体を用いる本発明のタンパク質の製造方法を提供する。
具体的には、上記形質転換体の培養物から、本発明のタンパク質を分離・精製することによって、本発明のタンパク質を得ることができる。ここで、培養物とは、培養液、培養菌体若しくは培養細胞、又は培養菌体若しくは培養細胞の破砕物のいずれをも意味する。本発明のタンパク質の分離・精製は、通常の方法に従って行うことができる。
具体的には、本発明のタンパク質が培養菌体内若しくは培養細胞内に蓄積される場合には、培養後、通常の方法(例えば、超音波、リゾチーム、凍結融解など)で菌体若しくは細胞を破砕した後、通常の方法(例えば、遠心分離、ろ過など)により本発明のタンパク質の粗抽出液を得ることができる。本発明のタンパク質が培養液中に蓄積される場合には、培養終了後、通常の方法(例えば、遠心分離、ろ過など)により菌体若しくは細胞と培養上清とを分離することにより、本発明のタンパク質を含む培養上清を得ることができる。
このようにして得られた抽出液若しくは培養上清中に含まれる本発明のタンパク質の精製は、通常の分離・精製方法に従って行うことができる。分離・精製方法としては、例えば、硫酸アンモニウム沈殿、ゲルろ過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、逆相高速液体クロマトグラフィー、透析法及び限外ろ過法等を、単独で又は適宜組み合わせて用いることができる。
5.グルコース配糖体の製造方法

さらに、本発明は、本発明のタンパク質を用いてグルコース配糖体を製造する方法を提供する。
本発明のタンパク質は、糖受容体基質としてのフロフラン型リグナンに、糖供与体としてのUDP-グルコースからグルコースを転移する反応を触媒する(詳しくは、フロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位の水酸基にグルコースを転移する反応である。)。従って、本発明のタンパク質を用いることにより、糖受容体基質及び糖供与体を原料として、グルコース配糖体を製造することができる。糖受容体基質としては、構造式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)、(Ig)及び(Ih)等の各種フロフラン型リグナンの中でも、構造式(Ia)、(Ib)及び(Ic)のリグナンが好ましく、構造式(Ia)及び(Ic)のリグナンがより好ましく、構造式(Ia)のリグナンがさらに好ましい。
例えば、1 mMの糖受容体基質、2 mMの糖供与体、50 mMのリン酸カルシウムバッファー(pH7.5)及び20μMの本発明のタンパク質を含む溶液を調製し、30℃で、30分間反応させることにより、グルコース配糖体を製造することができる。この溶液から、グルコース配糖体は、公知の方法により分離・精製することができる。具体的には、例えば、硫酸アンモニウム沈殿、ゲルろ過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、逆相高速液体クロマトグラフィー、透析法及び限外ろ過法などを、単独で又は適宜組み合わせて用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
遺伝子クローニング
本実施例において用いる分子生物学的手法は、他で詳述しない限り、Molecular Cloning(Sambrookra, Cold Spring Harbour Laboratory Press, 2001)に記載の方法に従った。
モクセイ科レンギョウ(Forsythia koreana)の葉からRNeasy Plant Miniキット(QIAGEN)を用いて総RNAを抽出し、引き続き、オリゴテックス-dT mRNA精製キット(TaKaRaBio)によりPolyA(+)RNAを得た。このポリA(+)RNA 4μgを用いて、ラムダZAP II directional cDNAライブラリー合成キット及び(Stratagen社)を用いて、同社の推奨する方法によりcDNAライブラリーを作製した。
上記cDNAライブラリー約50万pfuに対してシロイヌナズナUGT71C1遺伝子(GenBankアクセッション番号:NM 12852)をスクリーニングプローブとしてプラークハイブリダイゼーションによるスクリーニングを行った。プローブはノンラジオアイソトープDIG-核酸検出システム(ロシュ社)を用いて、製造者が推奨する条件に従いPCRによりラベルした。この際、PCR反応液(50μl)は、鋳型としてのシロイヌナズナ根由来cDNA、1x Taq buffer (TakaRaBio)、0.2mM dNTPs、遺伝子特異的プライマー(配列番号1、2)各0.2 pmol/μl、rTaq polymerase 1.25 Uからなる組成とした。PCR反応は、94℃で5分反応させた後、94℃で1分、52℃で1分、72℃で2分の反応を計30サイクル行い、最後に72℃で5分間処理した。PCR産物はMini QuickSpinカラム(Roche)でプライマー及び未反応のdNTPを除去したものをプローブとして用いた。
AtUGT71C1-Fw:
5’-ATGGGGAAGCAAGAAGATGCAGAG -3’(配列番号1)
AtUGT71C1-Rv:
5’- CTACTTACTTATAGAAACGCCGT -3’(配列番号2)
ライブラリーのスクリーニングならびに陽性クローンの検出はノンラジオアイソトープDIG-核酸検出システム(ロシュ・ダイアグノスティックス)を用い、製造者の推奨する方法に従った。ハイブリダイゼーションは、30%ホルムアミドを含む5x SSC中、37℃で一晩行い、メンブレンの洗浄は4x SSC, 1%SDSを用いて55℃で20分間行った。約40万プラークをスクリーニングして得た陽性クローンはDNA Sequencer model 3100 (Applied Biosystems) を用いて合成オリゴヌクレオチドプライマーによるプライマーウォーキング法によってcDNA配列を得た。得られたcDNA配列をBlastxプログラム(http://blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi)によってホモロジー解析することでレンギョウUGT様遺伝子(RengUGT)を得た。
配列番号3及び4に示されるクローン13(RengUGT13)と、配列番号5及び6に示されるクローン14(RengUGT14)についてはアミノ酸レベルでお互いに90%の配列同一性を示し、Blastx解析によってプローブに用いたシロイヌナズナのUGT71C1と約40%、ゴマのUGT71A9(構造式(III)のリグナンの2位に対する糖転移酵素)と約56%の配列同一性を示したが、明確な機能が推定できなかったため、大腸菌で発現させて機能解析を行った。
RengUGT13のcDNA配列:
ATGGCAGAAACAAAGAAATCAGAGCTTGTTTTCATTCCTGTTCCAGGTGTAGGTCACTTGATATCAACTATTGAGATGGCTGAGCTTCTCACTGATAGAGATGAACGCCTCTCGATCACAGTCATCATCATGAAGTTGCCAATGGAGTCAAAAACCGATTTCTATTCCCGAAAATCCAATTCGCGTATACGTTTCATAGAATTTTCTCTCAACCAGCCCATTACACCCAACAACTTTGTCACTCATTTCATCGAAAGCCACAAGGATCCTATAAGAGATGCTGTCACGAAAATAGTTCGTGATGAGTCCAACTCGATCAGACTTGCTGGATTCGTTATTGATATGTTTTGTACTACTATGATTGACGTAGCCAATGAGTTTGGTGTCCCGACTTATGTTTTCTTTACAACTACTGCTGCACTGCTTGGGTTCACCTTCTATTTGCAGAGTCGCAGCGATGAACAGAAGTTGGATGTGACAGAATACAAGAACTCTAATGCTGAGTTATTGATTCCCACGTACATAAATCCAGTTCCTGCTAACGTATTTCCTTCGAGATTCTTTGATAAGGATGGTTTGGCTATGTTCCTCGGTATGGCAAGAAGGTTTAGAGAGACCAAGGGAATTATGATTAACACCTTCTTGGATTTAGAAGCTCATGCAATGAAGTCCCTCTCAGATGATCATACAATCCCACCGGTCTACTCAATAGGCCCAATAATTCATGTTACGGCTGAAAATGATGACGACAACAAAGATTATGACGAGATCATCAAGTGGCTTCACGAACAACCTGTTTCTTCTGTTGTTTTTCTTTGCTTTGGAAGTATGGGATTTTTTGATGATGAACAGGTTAAAGAGATTGCGGTTGCACTTGAAAAGAGTGGCCACCGGTTCTTGTGGTCATTGAGAAAGCCTCCTCCCAAAGACAGGTTCGAGTATCCATCAGACTACGAAAATCTTGAAGAAATTTTGCCAGAAGGGTTCTTGCAACGTACTGCAGGAATCGGGAAGGTGATTGGATGGGCTCCACAAGTGGCCGTCTTATCTCACCACTCGGTGGGAGGCTTTGTGTCGCATTGTGGTTGGAATTCGACACTGGAAAGTGTCTGGTGTGGAGTGCCAATAGCAGCATGGCCAATGTATGCTGAGCAGCAGACTAATGCCTTCGAGTTGGTGAAGGACTTGGGAATTGCTGTGGAGATTAAGATGGACTATAGGAGGGGCAGTGATGTGATTGTGAAGGCTGAAGAAATTGAGAAGGGAATCAGGCACCTAATGGAGCCTGATAGTGAAATGAGGAATAAGATGAAACAGATGAAAAACAAGAGTAGATTGGCTTTGATGGAAGGTGGCTCTTCCTACGATTTCTTGAGACATTTCATCGATAACATTCCAATGACGGAT(配列番号3)
RengUGT13のアミノ酸配列:
MAETKKSELVFIPVPGVGHLISTIEMAELLTDRDERLSITVIIMKLPMESKTDFYSRKSNSRIRFIEFSLNQPITPNNFVTHFIESHKDPIRDAVTKIVRDESNSIRLAGFVIDMFCTTMIDVANEFGVPTYVFFTTTAALLGFTFYLQSRSDEQKLDVTEYKNSNAELLIPTYINPVPANVFPSRFFDKDGLAMFLGMARRFRETKGIMINTFLDLEAHAMKSLSDDHTIPPVYSIGPIIHVTAENDDDNKDYDEIIKWLHEQPVSSVVFLCFGSMGFFDDEQVKEIAVALEKSGHRFLWSLRKPPPKDRFEYPSDYENLEEILPEGFLQRTAGIGKVIGWAPQVAVLSHHSVGGFVSHCGWNSTLESVWCGVPIAAWPMYAEQQTNAFELVKDLGIAVEIKMDYRRGSDVIVKAEEIEKGIRHLMEPDSEMRNKMKQMKNKSRLALMEGGSSYDFLRHFIDNIPMTD(配列番号4)
RengUGT14のcDNA配列:
ATGGCAGAAACAAAGAAATCAGAGCTTGTTTTCATTCCTGCACCAGGAATAGGTCACTTGATATCAACTATTGAGTTGGCTAAGCTTCTCACTGATAGAGATGAGCACCTCTCGATCACAGTCCTCATCTTGAAGTTGCCAATGGAGTCGAAAACCGATTCCTATTCCCAAAAATCCAATTCGCGTATACGTTTCATAGAATTATCTCTCAATCAACCTATTACACCCAACAACTTTGTCACTGATTTCATCGAAGGCCACAAGGATCCTATAAGAGATGCTGTCACGAAAATAGTTCGTGATGAGTCCAACTCTATTAGACTTGCTGGATTCGTTATTGATATGTTTTGTACTACTATGATTGATGTAGCCAATGAGTTTGGTGTCCCGACGTATGTTTTCTTTACAACTACTGCTGCAATGCTTGGGTTCATCTTCTATTTGCAGAGTCGCGGCGATGAACAGAAGTTGGATGTGACTGAGTACAAGAACTCAAATACTAAGTTATTGATTCCCACGTACATAAATCCGGTTCCTGCTAATGTATTTCCTTCTAAATTATTTGATAAGGATAGTTTGGCTCCATTCGTCAGTATGGCAAGAAGGTTTAGAGAGACCAAGGGAATTTTGATTAACACCTTCTTGGATTTAGAAGCTTATGCATTGAAGTCCCTCTCTGATGATCATACAATCCCACCGGTCTACTCAATAGGCCCGATACTTCATGTTAAGGTTGAAAATGATGACAAAAAGAAAGATTATGACGAGATCATCAATTGGCTTCACGAACAACCTGTTTCGTCTGTTGTTTTTCTTTGCTTTGGAAGTTTGGGTTGTTTTGATGTCGAACAGGTTAAAGAGATTGCGGTTGCACTTGAAAAGAGTGGCCACCGGTTCTTGTGGTCATTGAGAAAGCCTCCTCCCAAAGACTTCGAGCATCCATCAGACTACGAAAATTTTGAAGAAGTATTGCCAGAAGGGTTCTTGCAACGTACAGCAGGAATCGGGAAGGTGATTGGATGGGCGCCACAAGTGGCCGTCTTATCTCACCATTCGGTGGGAGGCTTTGTGTCGCATTGTGGTTGGAATTCGACGCTGGAAAGTGTCTGGTGTGGAGTGCCAATAGCGGCATGGCCAATGTATGCCGAACAGCAGACTAATGCCTTTGAGTTGGTGAAGGACTTGGGAATTGCTGTGGAGATTAAGATGGACTATAGGAAGGGCAGTGATGTGATTGTGAAGGCTGAAGAAATTGAGAAGGGAATCAAGCACCTAATGGAGCCTGATAGTGAAATGAGGAATAAGATGAAACAGATGAAAAGCAAGAGTAGATTGGCTTTGATGGAAGGTGGCTCTTCTTACAATTTCTTGAGGCGTTTCATCGATAACATTCCAATGACGGAT(配列番号5)
RengUGT14のアミノ酸配列:
MAETKKSELVFIPAPGIGHLISTIELAKLLTDRDEHLSITVLILKLPMESKTDSYSQKSNSRIRFIELSLNQPITPNNFVTDFIEGHKDPIRDAVTKIVRDESNSIRLAGFVIDMFCTTMIDVANEFGVPTYVFFTTTAAMLGFIFYLQSRGDEQKLDVTEYKNSNTKLLIPTYINPVPANVFPSKLFDKDSLAPFVSMARRFRETKGILINTFLDLEAYALKSLSDDHTIPPVYSIGPILHVKVENDDKKKDYDEIINWLHEQPVSSVVFLCFGSLGCFDVEQVKEIAVALEKSGHRFLWSLRKPPPKDFEHPSDYENFEEVLPEGFLQRTAGIGKVIGWAPQVAVLSHHSVGGFVSHCGWNSTLESVWCGVPIAAWPMYAEQQTNAFELVKDLGIAVEIKMDYRKGSDVIVKAEEIEKGIKHLMEPDSEMRNKMKQMKSKSRLALMEGGSSYNFLRRFIDNIPMTD(配列番号6)
発現ベクター構築
RengUGT13及びRengUGT14の完全長ORFを、下記の制限酵素サイトを付加したプライマー(配列番号7、8)を用いてPCR法によって増幅した。
このプライマーセットは両RengUGTを増幅できる共通の配列を有している。なお、プライマー中の下線を付した塩基配列は、プライマーに付加した制限酵素認識配列である。
CACC-NdeI-RengUGT-Fw:
5’-CACCCATATGGCAGAAACAAAGAAATCAGA -3’(配列番号7)
BglII-RengUGT-Rv:
5’-AGATCTTTAATCCGTCATTGGAATGTTAT -3’(配列番号8)
PCR反応液(50μl)は、鋳型DNA(二次スクリーニング後のファージ溶液)1μl、1×ExTaq buffer(TaKaRaBio)、0.2mM dNTPs、プライマー各0.4pmol/μl、ExTaq polymerase 2.5Uからなる組成とした。PCR反応は、94℃で3分間反応させた後、94℃で1分間、50℃で1分間、72℃で2分間の反応を計30サイクルの増幅を行った。PCR産物を1%アガロースゲルによる電気泳動し、エチジウムブロマイド染色した結果、それぞれの鋳型DNAから推定された約1.4kbのサイズに増幅バンドが得られた。
これらのPCR産物はpENTR-TOPO Directionalベクター(Invitrogen)に製造業者が推奨する方法でサブクローニングした。DNA Sequencer model 3100(Applied Biosystems)を用い、合成オリゴヌクレオチドプライマーによるプライマーウォーキング法によって挿入断片内にPCRによる変異が無いことを確認した。
プライマーに付加したNdeI及びBglIIの制限酵素部位を利用して約1.4kbのRengUGT13及びRengUGT14断片を切り出し、大腸菌発現ベクターであるpET15b(Novagen社)のNdeI及びBamHIサイトへ連結し、本酵素遺伝子の大腸菌発現ベクターを得た。本ベクターNdeIサイト上流にあるHisタグと両RengUGT遺伝子のオープンリーディングフレームが合っており、両RengUGTとHisタグの融合したキメラタンパク質が発現するよう設計した。
酵素機能解析
本酵素の生化学的な機能を明らかにするために、両酵素を大腸菌において発現させた。上記で得られた両RengUGT大腸菌発現用プラスミドを用い定法に従って大腸菌BL21(DE3)株を形質転換した。得られた形質転換体を、50μg/mlのアンピシリンを含むLB培地(10 g/l typtone pepton,5 g/l yeast extract,1 g/l NaCl)4 mlにて、37℃で一晩振盪培養した。静止期に達した培養液4 mlを同組成の培地80 mlに接種し、37℃で振盪培養した。菌体濁度(OD600)がおよそ0.5に達した時点で終濃度0.5 mMのIPTGを添加し、18℃で20 hr振盪培養した。
以下のすべての操作は4℃で行った。培養した形質転換体を遠心分離(5,000×g,10 min)にて集菌し、Buffer S[20 mM HEPESバッファー(pH 7.5),20 mM imidazol, 14 mM β-メルカプトエタノール]1 ml/g cellを添加して、懸濁した。続いて、超音波破砕(15 sec×8回)を行い,遠心分離(15,000×g,15 min)を行った。得られた上清を粗酵素液として回収した。粗酵素液をBuffer Sにて平衡化したHis SpinTrap(GE Healthcare)に負荷し、遠心(70×g,30 sec)した。Bufferで洗浄後、100mM及び 500 mMのimidazoleを含むBuffer S 各5mlにて、カラムに結合したタンパク質を段階的に溶出した。各溶出画分をMicrocon YM-30(Amicon)を用いて20 mM HEPESバッファー(pH 7.5)、14 mM β-メルカプトエタノールにバッファー置換した(透析倍率1000倍)。
SDS-PAGE解析の結果、200 mM imidazole溶出画分において両RengUGTの推定分子量約50KDa付近にタンパク質を確認したので、この画分を酵素解析に用いた(図2)。
標準的な酵素反応条件は以下の通りである。反応液(1 mM UDP-グルコース,100μM 糖受容体基質,100 mM リン酸カリウムバッファー(pH 7.5),精製酵素溶液25μl)を蒸留水で50μlに調製し、30℃、1時間反応させた。50μlの0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含む100%アセトニトリルを添加することにより反応を停止させ、逆相HPLCで分析した。
LCはLc-2010c(島津製作所)、移動相は、A液:0.1%TFA、B液:0.1%TFA、90%アセトニトリル、カラムはDevelosil-C30-UG5(野村化学, 4.6mm x 150mm)を40℃で用いた。カラムを平衡化後、20分間にわたる流速1ml/分、B5%→B100%の直線濃度勾配で溶出し、B100%で5分間溶出した。検出は280nmの吸収を測定することにより行った。SPD-10AV(島津製作所)により220nmから330nmまでスペクトルを測定した分析から、リグナン特有の2つの吸収極大(230nm及び280nm)を持つ物質を探索した。この条件下で、構造式(Ia)のリグナンは約11.6分、構造式(Ib)のリグナンは約12.2分、構造式(Ic)のリグナンは約13.8分、構造式(V)のリグナンは約9.8分に検出される。
構造式(Ia)のリグナンとRengUGT13又はRengUGT14との反応液について、上記の条件でHPLC分析を行った結果、新たに約8.7分に溶出されるピークが検出された(図3;*印)。当該ピークは糖供与体であるUDP-Glucose依存的であるため、構造式(Ia)のリグナンにグルコースが付加したリグナン配糖体のピークであることが示された。
引き続き、当該ピークを分取し、下記の条件でMS分析を行った。
LC-MSは、LCMS-IT-TOFシステム(島津製作所)でDevelosil C30-UG-3カラム(野村化学(株)、3.0mm×150mm)を用い、移動相は、A液として0.1%ギ残を含む水を、B液として0.1%ギ残を含む100%アセトニトリルを用いた。20分間の直線濃度勾配(B液5%→100%)を用いて溶出し、その後、B液100%で5分間のアイソクラティック溶出を行った(流速:0.2ml/分、カラムオーブン:40℃)。検出はフォトダイオードアレイ検出器(SPD-M10A、(株)島津製作所)で230〜500nmのデータを収集し、A280nmのクロマトグラムを測定した。MSの測定条件はネガティブモードで行った(イオン化:ESI、インターフェイス電圧:-3.5kV)。
この条件下で、当該ピークは、519.16391[M-H]-の分子イオンを与えた構造式(Ia)のリグナンの4位にグルコースが1個付加したモノグルコシドであると推察された(図4)。このことからRengUGT13及びRengUGT14は、構造式(Ia)のリグナンに対してグルコースを一分子転移する活性を有する酵素であることが示された。
大腸菌においてRengUGT14組換えタンパク質の発現量が高かったため(図2)、本酵素を用いて、糖受容体選択性を評価した。構造式(Ia)のリグナンに対する活性を100とすると、同じフロフラン型リグナンである構造式(Ib)のリグナンに対しては112、構造式(Ic)のリグナンに対しては128の高い糖転移活性を示した。一方、非フラン型リグナンである構造式(V)のリグナンに対しては、ほとんど活性を示さなかった。以上の結果から、RengUGT14はフロフラン型リグナンの4位に特異的な糖転移酵素であることが示された。
遺伝子発現解析
RengUGT13及びRengUGT14遺伝子の機能領域を同定するために、“Ono, E., et al. (2006) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 103, 10116-10121”に記載の方法と同様の方法で、レンギョウの各器官における遺伝子発現パターンをRT-PCRにより解析した。
レンギョウの各器官(葉、若い蕾、花弁、及び培養細胞(カルス由来))から実施例1と同様の方法でトータルRNAを抽出し、そのうち0.5μgをRandom Oligo-dTプライマーで逆転写(RT)反応することによって各器官由来のcDNAを得、これをPCRの鋳型とした。
RT-PCRに用いる遺伝子特異的プライマー(配列番号9〜12)は、RengUGT13及びRengUGT14遺伝子を区別できるように設計した。内部標準遺伝子としてレンギョウのリボゾーマルRNA(レンギョウrRNA;GenBankアクセッション番号:AF534808)を採用し、以下の遺伝子特異的プライマー(配列番号13、14)を用いて増幅した。
<RengUGT13遺伝子用プライマー>
Reng13-RT-FW2:
5’-TAGCGGATCAACCAACTAAAC -3’(配列番号9)
Reng13-RT-RV:
5’-TCTTGCCATACCGAGGAACAT -3’(配列番号10)

<RengUGT14遺伝子用プライマー>
Reng14-RT-FW2:
5’-TAGCAGATCAACCCAGTAAAT -3’(配列番号11)
Reng14-RT-RV:
5’-TCTTGCCATACTGACGAATGG -3’(配列番号12)

<レンギョウrRNA用プライマー>
FsrRNA-Fw:
5’- TAAAACGACTCTCGGCAACGGA -3’(配列番号13)
FsrRNA-Rv:
5’- ATCCCGCCTGACCTGGGGTCGCT -3’(配列番号14)
PCR反応液(50μl)は、鋳型cDNA 1μl、1×ExTaq buffer(TaKaRaBio)、0.2mM dNTPs、プライマー各0.4pmol/μl、ExTaq polymerase 2.5Uからなる組成とした。PCR反応は、94℃で3分間反応させた後、94℃で1分間、50℃で1分間、72℃で2分間の反応を計20〜35サイクルの増幅を行い、遺伝子発現が飽和しない条件を各遺伝子について設定した。
PCR産物は1%アガロースで電気泳動し、エチジウムブロマイド染色によって検出した(図5)。その結果、RengUGT13及びRengUGT14遺伝子は、葉において最も高く発現しており、蕾及び花弁においても発現が認められた。しかしながら、培養細胞においてはRengUGT14遺伝子が特異的に発現していたため、培養細胞中のリグナンへの糖転移は本酵素が担っていると考えられた。
以上の結果から、RengUGT13及びRengUGT14は、構造、機能及び発現領域が類似した酵素であることが示された。
フロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位にグルコースを転移する酵素遺伝子を明らかにできた。本酵素を用いることで、試験管内で人為的に、フロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位に特異的にグルコースを転移することが可能となるため、本酵素は新しい機能性食品素材の開発や二次代謝分子育種に貢献できる。
従って、本発明は、農業、食品産業、医薬品産業及びこれらの関連産業にわたる広範な利用が可能である点で、極めて有用なものである。
配列番号1:合成DNA
配列番号2:合成DNA
配列番号7:合成DNA
配列番号8:合成DNA
配列番号9:合成DNA
配列番号10:合成DNA
配列番号11:合成DNA
配列番号12:合成DNA
配列番号13:合成DNA
配列番号14:合成DNA

Claims (11)

  1. 以下の(a)〜(f)のいずれかに記載のポリヌクレオチド:
    (a)配列番号3又は5で表される塩基配列からなるポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
    (b)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列からなるタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
    (c)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列において1〜15個のアミノ酸が欠失、置換、挿入及び/若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつフロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位の水酸基に対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
    (d)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列に対して、90%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつフロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位の水酸基に対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
    (e)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列において10個以下のアミノ酸が欠失、置換、挿入及び/若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつフロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位の水酸基に対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;或いは
    (f)配列番号4又は6で表されるアミノ酸配列に対して、95%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつフロフラン型リグナンの4位及び/又は4'位の水酸基に対するグルコース転移酵素活性を有するタンパク質をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド
  2. フロフラン型リグナンが、下記構造式(Ia)、(Ib)又は(Ic)で表されるリグナンである、請求項に記載のポリヌクレオチド。
  3. DNAである、請求項1又は2に記載のポリヌクレオチド。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドにコードされるタンパク質。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドを含有するベクター。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポリヌクレオチドが導入された形質転換体。
  7. 請求項に記載のベクターが導入された形質転換体。
  8. 請求項又はに記載の形質転換体を用いる、請求項に記載のタンパク質の製造方法。
  9. 請求項に記載のタンパク質を触媒として、UDP-グルコースと糖受容体基質とからグルコース配糖体を生成する、グルコース配糖体の製造方法。
  10. 糖受容体基質がフロフラン型リグナンである、請求項に記載の方法。
  11. フロフラン型リグナンが、下記構造式(Ia)、(Ib)又は(Ic)で表されるリグナンである、請求項10に記載の方法。
JP2011514420A 2009-05-19 2010-05-18 フロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素、及びそれをコードするポリヌクレオチド Active JP5698663B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011514420A JP5698663B2 (ja) 2009-05-19 2010-05-18 フロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素、及びそれをコードするポリヌクレオチド

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009120637 2009-05-19
JP2009120637 2009-05-19
PCT/JP2010/058352 WO2010134519A1 (ja) 2009-05-19 2010-05-18 フロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素、及びそれをコードするポリヌクレオチド
JP2011514420A JP5698663B2 (ja) 2009-05-19 2010-05-18 フロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素、及びそれをコードするポリヌクレオチド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010134519A1 JPWO2010134519A1 (ja) 2012-11-12
JP5698663B2 true JP5698663B2 (ja) 2015-04-08

Family

ID=43126196

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011514420A Active JP5698663B2 (ja) 2009-05-19 2010-05-18 フロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素、及びそれをコードするポリヌクレオチド

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20120083013A1 (ja)
EP (1) EP2434011A4 (ja)
JP (1) JP5698663B2 (ja)
CN (1) CN102428181B (ja)
WO (1) WO2010134519A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101918143B1 (ko) * 2012-04-10 2018-11-15 (주)아모레퍼시픽 푸로푸란 리그난 화합물 제조 방법
JP6778207B2 (ja) * 2015-10-30 2020-10-28 サントリーホールディングス株式会社 Aobgl3ホモログを用いたステビオール配糖体およびステビオールの製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006129728A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Suntory Ltd リグナン配糖化酵素およびその利用

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CZ292832B6 (cs) * 2001-08-30 2003-12-17 Ivax Pharmaceuticals S.R.O. Způsob přípravy silymarinu se zvýšenou rozpustností
US7514597B2 (en) * 2002-08-20 2009-04-07 Suntory Limited Glycosyltransferase gene
CN1424112A (zh) * 2002-12-17 2003-06-18 上海医药工业研究院 难溶性药物的水溶性包合物及其制备方法
JP4481702B2 (ja) 2004-03-31 2010-06-16 サントリーホールディングス株式会社 脂質生産菌の育種方法およびその利用
JP4884733B2 (ja) * 2005-09-15 2012-02-29 オリエンタル酵母工業株式会社 D−乳酸脱水素酵素
JP5354634B2 (ja) * 2007-01-25 2013-11-27 国立大学法人大阪大学 ヒトabh8タンパク質、それをコードする遺伝子、およびこれらの治療的又は診断的用途
JP2009120637A (ja) 2007-11-12 2009-06-04 Daiya Kogyo Kk 石目調模様

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006129728A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Suntory Ltd リグナン配糖化酵素およびその利用

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2010134519A1 (ja) 2012-11-12
US20120083013A1 (en) 2012-04-05
WO2010134519A1 (ja) 2010-11-25
CN102428181B (zh) 2014-06-18
EP2434011A1 (en) 2012-03-28
CN102428181A (zh) 2012-04-25
EP2434011A4 (en) 2012-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2015016393A1 (ja) ヘキセノール配糖体化酵素の利用方法
JP6230529B2 (ja) ステビオール配糖体化酵素およびそれをコードする遺伝子
JP5705550B2 (ja) フラボノイド3位グルクロン酸転移酵素、及びそれをコードするポリヌクレオチド
JPWO2010026666A1 (ja) グルクロン酸転移酵素およびそれをコードするポリヌクレオチド
JP2017127303A (ja) モノテルペン配糖体化酵素の利用方法
JP6698028B2 (ja) モグロール配糖体化酵素およびそれをコードする遺伝子
JP5680860B2 (ja) フラボノイド3位ガラクトース・グルコース転移酵素、及びそれをコードするポリヌクレオチド
JP5698663B2 (ja) フロフラン型リグナン4位グルコース転移酵素、及びそれをコードするポリヌクレオチド
JP6945042B2 (ja) セサミノール2糖又は3糖配糖体の製造方法、および新規セサミノール配糖体
JP5638807B2 (ja) リグナン水酸化酵素
WO2011142019A1 (ja) リグナンメチル化酵素をコードする遺伝子およびその用途
JP5502347B2 (ja) リグナンメチル化酵素をコードする遺伝子およびその用途
JP6832670B2 (ja) セサミノール2糖又は3糖配糖体の製造方法、および新規セサミノール配糖体
TW201011106A (en) Glucuronyl transferase and polynucleotide encoding the same

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140527

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5698663

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250