JP5693695B1 - 浄水器及びその使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水道水の浄化に用いる浄水器(常用)を提供し、なおかつ、この浄水器を非常用としても使用することを可能とする。【解決手段】通常時には、常用の浄水器として、膜フィルター12の上流に、配管30を介して電動ポンプ16及び活性炭フィルター14を連結して、第1の浄水器10を構成するものである。そして、活性炭フィルター14の上流に水道管を連結し、電動ポンプ16により水道水を膜フィルター12へと圧送することで高度の浄水を行ない、安全かつ美味しい水を提供する。非常時には、膜フィルター12を除いた要素、すなわち、電動ポンプ16及び活性炭フィルター14を、手動ポンプ26及びディスクフィルター24に交換し、第2の浄水器20を構成する。そして、ディスクフィルター24を水源50に投入して、不特定の被処理水の浄水を行ない、安全な飲用水を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、浄水器及びその使用方法に関するものである。
近年、ボトルウォータの普及と共に、住宅における浄水器の普及が進んでいる。この浄水器は、水道水の水質を、より高度に浄化することにより安心・安全な水を得たい、塩素臭、結合塩素起因のカルキ臭を取り除き、水道水の風味をより良くして、美味しい水を得たい、といったような、ユーザの水に対する志向の高まりが反映されたものである。このため、活性炭、MF膜、UF膜又はRO膜を用い、水道蛇口に取り付ける形式の簡易小型浄水器が広く普及している。又、より高度な水浄化を可能とすべく、NF膜、RO膜及び必要に応じ活性炭を台所シンク下等に配置する、据付型浄水器も広く普及している(例えば、特許文献1、2)。
一方、近年の防災意識の高まりを受けて、緊急時の水の確保に大きな関心が集まっている。本出願人らは、水の浄化に関して鋭意研究を進めており、上記要請に対応した、携行型浄水キットを開発している。この携行型浄水キットは、電力等の動力源が不要な手動式の浄水器を、携帯性に優れるように分解し、使用時には容易に組立て可能に構成したものである。具体的な構成としては、精密ろ過(MF)膜、限外ろ過(UF)膜又は逆浸透(RO)膜等を使用し、これらろ過膜への水の供給を、手動ポンプで行なうようにしたことで、災害時はもちろんのこと、レジャー目的、軍用装備品等、非常用の様々な用途に適合するものとなっている(例えば、特許文献3)。
特開2005−185985号公報 特開2007−029836号公報 特開2010−221206号公報
本発明は、上記のごとく、ユーザの水に対する志向の高まりを受けて、水道水の浄化に用いる浄水器(常用)を提供し、なおかつ、この浄水器を非常用としても使用することを可能とし、非常用浄水器を常備する手間とコストとを、削減することを目的とするものである。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)膜フィルター、活性炭フィルター、ディスクフィルター、電動ポンプ、手動ポンプ、及び、これら各要素を連結可能な複数の配管が含まれ、前記膜フィルターの上流に、前記配管を介して前記電動ポンプ及び前記活性炭フィルターを連結し、前記活性炭フィルターの上流に水道管が連結される第1の浄水器と、前記膜フィルターの上流に、前記配管を介して前記手動ポンプ及び前記ディスクフィルターを連結し、飲用水としての水質基準を満たさない水源に前記ディスクフィルターが投入される第2の浄水器とが、前記膜フィルターを除いた要素の交換により、選択的に構成可能である浄水器(請求項1)。
本項に記載の浄水器は、通常時には、常用の浄水器として、膜フィルターの上流に、配管を介して電動ポンプ及び活性炭フィルターを連結してなる第1の浄水器を構成する。そして、活性炭フィルターの上流に水道管を連結し、電動ポンプにより水道水を膜フィルターへと圧送することで高度の浄水を行ない、安全かつ美味しい水を提供するものである。第1の浄水器は、例えば台所シンク下等に配置する据付型浄水器として機能するものである。
一方、非常時には、膜フィルターを除いた要素、すなわち、電動ポンプ及び活性炭フィルターを、手動ポンプ及びディスクフィルターに交換するものである。そして、膜フィルターの上流に、配管を介して手動ポンプ及びディスクフィルターを連結して第2の浄水器を構成し、ディスクフィルターを飲用水としての水質基準を満たさない水源に投入して、不特定の被処理水の浄水を行ない、安全な飲用水を提供するものである。第2の浄水器は、第1の浄水器を構成していた膜フィルターを、河川やプール等の、飲用水としての水質基準を満たさない水源地に持ち込み、手動ポンプ及びディスクフィルターと組み合わせることで、非常用浄水器として機能するものとなる。
すなわち、本項に係る浄水器は、第1の浄水器と第2の浄水器とを、適宜構成可能な構成要素を含み、常用の浄水器である第1の浄水器の膜フィルターを、非常用の浄水器である第2の浄水器の膜フィルターとしても共用し、常用と非常用とで兼用するものである。
(2)上記(1)項において、少なくとも、前記膜フィルターと、前記電動ポンプ又は前記手動ポンプとを連結する配管の継ぎ手に、着脱自在な共通のコネクタが用いられている浄水器(請求項2)。
本項に記載の浄水器は、第1の浄水器から分離した膜フィルターを用いて、第2の浄水器を構成する際に、電動ポンプから膜フィルターを分離し、手動ポンプへと接続するものである。そして、膜フィルターと、電動ポンプ又は手動ポンプとを連結する配管の継ぎ手に、着脱自在な共通のコネクタを用いることで、分離・接続作業を簡単かつ確実とするものである。
(3)上記(1)(2)項において、前記手動ポンプとして、空気溜まりが上部に形成され、前記手動ポンプの吐出動作によって送り出される水との同伴による前記空気溜まりの空気の減少を防ぐための、オリフィス板が高さ方向の中間部よりも上方位置に設置され、前記手動ポンプの間欠流れを連続流れに変換する、クッションタンクを一体に備える往復動式手動ポンプが用いられる浄水器(請求項3)。
本項に記載の浄水器は、第1の浄水器を構成する態様では、膜フィルターに対し、電動ポンプにより一定流量で連続した、被処理水の供給を行なうものであり、膜フィルターの膜分離容量も、この連続する一定流量に基づき決定されるものである。一方、第2の浄水器を構成する態様において、往復動式手動ポンプにより被処理水の供給を行なう場合には、吸引動作と吐出動作とで1サイクルを構成することに起因した被処理水供給の脈動が生じると、吐出動作のときにのみ膜フィルターの膜分離が行われ、処理効率が1/2となってしまう。そこで、手動ポンプとして、空気溜まりが上部に形成され、手動ポンプの吐出動作によって送り出される水との同伴による空気溜まりの空気の減少を防ぐための、オリフィス板が高さ方向の中間部よりも上方位置に設置され、手動ポンプの間欠流れを連続流れに変換する、クッションタンクを一体に備える往復動式手動ポンプを用い、膜フィルターに対して連続一定流量の被処理水供給を行なうことで、膜フィルターに対し一定流量で連続した被処理水供給を行なうものである。これにより、第1の浄水器を構成する態様を基準として膜分離容量が決定された膜フィルターで、第2の浄水器を構成する際にも、同様の処理効率を得るものである。
(4)膜フィルター、活性炭フィルター、ディスクフィルター、電動ポンプ、手動ポンプ、及び、これら各要素を連結可能な複数の配管を用意し、通常時には、前記膜フィルターの上流に、前記配管を介して前記電動ポンプ及び前記活性炭フィルターを連結して第1の浄水器を構成し、前記活性炭フィルターの上流に水道管を連結して、水道水の浄水を行ない、非常時には、前記膜フィルターを除いた要素を、前記手動ポンプ及び前記ディスクフィルターに交換し、前記膜フィルターの上流に、前記配管を介して前記手動ポンプ及び前記ディスクフィルターを連結して第2の浄水器を構成し、前記ディスクフィルターを、飲用水としての水質基準を満たさない水源に投入して、被処理水の浄水を行なう浄水器の使用方法(請求項4)。
(5)上記(4)項において、少なくとも、前記膜フィルターと、前記電動ポンプ又は前記手動ポンプとを連結する配管の継ぎ手に、着脱自在な共通のコネクタを用いる浄水器の使用方法(請求項5)
(6)上記(4)(5)項において、前記手動ポンプとして、空気溜まりが上部に形成され、前記手動ポンプの吐出動作によって送り出される水との同伴による前記空気溜まりの空気の減少を防ぐための、オリフィス板が高さ方向の中間部よりも上方位置に設置され、前記手動ポンプの間欠流れを連続流れに変換する、クッションタンクを一体に備える往復動式手動ポンプを用いる浄水器の使用方法(請求項6)。
そして、上記(4)から(6)項記載の浄水器の使用方法は、上記(1)から(3)項記載の浄水器を使用する方法であり、上記(1)から(3)項記載の浄水器と同様の作用が得られるものである。
本発明はこのように構成したので、水道水の浄化に用いる浄水器(常用)を、非常用としても使用することを可能とし、非常用浄水器を常備する手間とコストとを、削減することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る浄水器の構成を示す模式図であり、(a)は常用時の態様を、(b)は非常時の態様を示すものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明の実施の形態に係る浄水器は、図1(a)に示される第1の浄水器10と、図1(b)に示される第2の浄水器20とを、選択的に構成することが可能なものである。このため、本発明の実施の形態では、膜フィルター12、活性炭フィルター14、電動ポンプ16、濾過フィルター18、ディスクフィルター24、手動ポンプ26、フロート28、及び、これら各要素を連結可能な樹脂チューブ等の複数の配管30が含まれる、浄水器セットとして構成されている。
第1の浄水器10は、膜フィルター12の上流に、配管30を介して電動ポンプ16及び活性炭フィルター14を連結してなるものである。図1(a)のフローでは、更に、水道管と接続される最上流側に、本装置内では比較的粗めの5μm程度の濾過フィルター18(18A)を配置している。以後順に、水道水に含まれる塩素を除去する活性炭フィルター14(前処理活性炭14A)、上流側において何らかのトラブルが生じた場合のバックアップ用として1μm程度の濾過フィルター18(チェックフィルター18B)が配置される。
本例では、膜フィルター12としてRO膜を用い、その外形は、長さ262mm、直径74mmのものを1本使用し、造水能力は常圧550kPaで40〜70L/h程度である。又、RO膜は使いきり(使い捨て)されるものである。RO膜の収納ケースの上部に設置されているTDS(総溶解固形分:Total Dissolved Solids)メータ(図示省略)のセンサーは、RO膜の入口と出口との両配管の中に、夫々インサートされており、被処理水のTDS値に対して、処理水(飲料水)のTDS値が15%を超える頃に、予備のRO膜と交換される。そして、膜フィルター12は適切なケースに収納され、その他の構成要素とは別体をなしている。なお、膜フィルター12には、適宜、RO膜以外の膜ろ過手段(MF膜、UF膜等)を用いることとしても良い。
膜フィルター12の処理水側の下流には、活性炭フィルター14(改質用活性炭14B)が配置されることで、より一層の「美味しい水」が提供されることとなる。一方、膜フィルター12により分離された濃縮水は、被処理水としての水道水を高度処理した残渣であることから、汚染度は低く、トイレ洗浄水や園芸散水等の雑用水として利用可能である。なお、第1の浄水器10を構成する際には、上述の浄水器セットに含まれる、ディスクフィルター24、手動ポンプ26、フロート28及び必要な配管30については、持ち運び用の容器やバッグにひとまとめに収納し、膜フィルター12の設置場所の近傍に待機させておくことが望ましい。
これに対し、第2の浄水器20は、膜フィルター12の上流に、配管30を介して手動ポンプ26及びディスクフィルター24を連結してなるものである。図1(b)のフローでは、ディスクフィルター24は、河川やプール等の、飲用水としての水質基準を満たさない水源50に投入されるものである。そして、第2の浄水器10を構成する際には、第1の浄水器10から膜フィルター12のみを取り外し、上述の浄水器セットに含まれる、ディスクフィルター24、手動ポンプ26、フロート28及び必要な配管30を収納した、持ち運び用の容器やバッグと共に、水源地へと持ち込むものである。
ところで、被処理水として河川やプール等を吸引する場合に、水道水と比較して汚濁度が高いことから、第1の浄水器10で使用される活性炭フィルター14や濾過フィルター18(18A、18B)を使用すると、交換頻度が高くなり、非常時の使用には適切ではない。このため、第2の浄水器20は、活性炭フィルター14および濾過フィルター18を使用することなく構成されている。
ディスクフィルター24の具体例としては、長さ157mm、直径48mmの複数のディスクが円筒状ハウジング内蔵され、ディスク間距離が100μm、固液分離用の目孔100μm程度の仕様となっている。各ディスクの間隔は調整可能であり、ディスクフィルター24が目詰まりした場合には、間隔を広げて水洗いを行ない、再度間隔を狭めることで、再利用可能である。各ディスクの間隔調整機構としては、複数のディスクフィルターを、端部にネジ溝か形成された軸に挿通して端部をネジで固定し、このネジを緩めることでディスク間隔を広げ、締め付けることでディスク間隔を所定値に狭める構造等が採用可能である。
加えて、ディスクフィルター24と手動ポンプ26とを連結する配管30には、発泡スチロール製の(直径75mm)球状フロート28が装着されており、ディスクフィルター24の水中での高さを調整することで、底泥を吸い込むことを回避する。
手動ポンプ26は、クッションタンク32を一体に備える往復動式手動ポンプが用いられている。手動ポンプ26は、一例として、操作ハンドル26aを含む高さが500mm、胴部26bの最大直径55mm、往復動作の行程が150mmである。又、クッションタンク32の容量は、手動ポンプ26の内容積の1/2〜2倍程度を目安に採用されている。本例では、手動ポンプ26の内容量の、1.2倍の容量を有するクッションタンク32が使用されている。
クッションタンク32の上部には、手動ポンプ26の吸引動作と吐出動作とで1サイクルを構成することに起因する、間欠流れを連続流れに変換するための、空気溜まり32aが形成される。
又、空気溜まり32aに貯留される空気は、時間経過と共に、手動ポンプ26の吐出動作によって送り出される水に同伴して、少しづつ減少することから、適宜、クッションタンク32に設けられたドレン弁32b及び空気取り込み弁32cを開放し、空気溜まり32aに新たな空気を取り込む。
本例では、クッションタンク32の縦/横比は3〜5倍程度の縦長形状である。又、空気と水との接触面積を小さくし、水に同伴して空気溜まり32aの空気の減少を防ぐために、クッションタンク32の高さ方向の中間部よりもやや上方位置には、オリフィス板32dが設置されている。本発明者らの鋭意研究の結果、オリフィス板32dの中心孔の径は、クッションタンク32の内径の1/2〜1/4程度で所望の効果が得られることが検証されている。なお、クッションタンク32の空気溜まり32aの空気の減少は、第2の浄水器20により得られる処理水が、連続的にではなく間欠的な断続流になることで、把握することが可能である。
更に、クッションタンク32内の圧力が高くなりすぎることを防ぐために、クッションタンク32にはリリーフ弁32eが設けられている。そして、0.8〜0.9MPa程度にクッションタンク32の内部圧力が達した時点で、リリーフ弁32eが自動開放される。又、クッションタンク32には、操作者による圧力監視用の圧力計32fも設置されている。
手動ポンプ26及びクッションタンク32は、軽量化のために何れも主要部品が樹脂製であることが望ましく、両者は一体化されている。手動ポンプ26及びクッションタンク32に用いられる樹脂材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ABS、PVC等の、耐食性、耐久性に優れた材料が用いられる。そして、膜フィルター12、ディスクフィルター24及び手動ポンプ26を含む、第2の浄水器20の、装置全体としての重さは、使用前で8kg程度に納められ、水源地への持ち運びが容易となっている。
更に、少なくとも、膜フィルター12と、電動ポンプ16又は手動ポンプ26とを連結する配管30の継ぎ手に、着脱自在な共通のコネクタが用いられている。すなわち、電動ポンプ16及び手動ポンプ26と、配管30とを着脱自在に連結するコネクタを、同形状及び同孔径のコネクタとしたものである。その他の要素間を接続する配管30の継ぎ手に関しては、あらかじめ必要なフローとなる接続状態で配管30を固定してもよいが、取扱い性の観点から、同様に着脱自在な共通のコネクタを用いることとしても良い。
なお、第1の浄水器10を構成して水処理を行なう場合には、膜フィルター12を構成するRO膜が、水道水中の塩素により劣化することを防ぐために、活性炭フィルター14Aによって塩素を分解することが必要となる。これに対し、第2の浄水器20を構成して水処理を行なう場合には、厚生労働省健康局水道課の指導によれば、災害時の想定として、緊急時の給水では3L/人・日(×3日分)の飲料水確保が目安とされている。
この給水量に基づき塩素濃度が0.1〜1.5mg/L程度の水道水を被処理水として、第2の浄水器20を2〜4日程度の期間だけ使用しても、膜フィルター12のRO膜に問題となるような劣化は生じないことが、本発明者らによって検証されている。よって、膜フィルター12にRO膜が使用される場合に、例えば原水が塩素を含むプール水であっても、災害時などの短期間の稼動では、塩素分解用に、前処理としての活性炭フィルター14Aは必須ではない。かかる理由からも、第2の浄水器20では、活性炭フィルター14Aは使用されていない。
又、手動ポンプ26による飲料水の造水量を1L/分程度とすれば、1時間で60L、1日5時間の稼動で、約300Lの飲料水を第2の浄水器20により確保するものとなる。そして、上述した緊急時の飲料水確保の目安量(3L/人・日(×3日分))から換算して、100人分の飲料水を得ることが可能である。
又、手動ポンプ26のピストン(ハンドル26a)の引上げ速度と押下げ速度とがほぼ同じであるとすると、1L/分程度の造水量を得るためには、手動ポンプ26の押下げ時に2L/分の水量を得る必要がある。しかしながら、クッションタンク32による流れの均一化によって、1L/分程度の造水量が得られることから、膜フィルター12、ディスクフィルター24等の容量及び機能は、2L/分に対応する必要が無く、1L/分に対応するものであれば良い。
本発明者らは、実証実験として、第2の浄水器20を学校施設のプールに持ち込み、プールの貯水の濾過を実施した。プールの貯水の上層部では大量の藻が発生しており、光合成のために二酸化炭素が消費され、貯水のpHは8.4と高く、下層部から採水を行った。下層部のpHは8.2程度であった。
これを被処理水として、第2の浄水器20により処理を行い、造水試験を行ったところ、浄化処理水は水道法50項目の基準をクリアすると共に、食品衛生法に基づく清涼飲料水の9項目の基準も、同時にクリアするものとなった。
さて、上記構成をなす本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。
すなわち、本発明の実施の形態に係る浄水器は、通常時には、常用の浄水器として、膜フィルター12の上流に、配管30を介して電動ポンプ16及び活性炭フィルター14を連結して、第1の浄水器10を構成するものである。そして、活性炭フィルター14の上流に水道管を連結し、電動ポンプ16により水道水を膜フィルター12へと圧送することで高度の浄水を行ない、安全かつ美味しい水を提供することが可能となる。
一方、非常時には、膜フィルター12を除いた要素、すなわち、電動ポンプ16及び活性炭フィルター14を、手動ポンプ26及びディスクフィルター24に交換するものである。そして、膜フィルターの12上流に、配管30を介して手動ポンプ26及びディスクフィルター24を連結して、第2の浄水器20を構成するものである。そして、ディスクフィルター24を水源50に投入して、不特定の被処理水の浄水を行ない、安全な飲用水を提供するものである。第2の浄水器20は、第1の浄水器10を構成していた膜フィルター12を、河川やプール等の、飲用水としての水質基準を満たさない水源地に持ち込み、手動ポンプ26及びディスクフィルター24と組み合わせることで、非常用浄水器の膜フィルター12としても機能するものとなる。
このように、本発明の実施の形態に係る浄水器は、第1の浄水器10と第2の浄水器20とを、適宜構成可能な構成要素を含み、常用の浄水器である第1の浄水器10の膜フィルター12を、非常用の浄水器である第2の浄水器20の膜フィルター12としても共用し、常用と非常用とで兼用するものである。
又、本発明の実施の形態に係る浄水器は、第1の浄水器10から分離した膜フィルター12を用いて、第2の浄水器20を構成する際に、電動ポンプ16から膜フィルター12を分離し、手動ポンプ26へと接続するものである。このため、膜フィルター12と、電動ポンプ16又は手動ポンプ26とを連結する配管30の継ぎ手に、着脱自在な共通のコネクタを用いることで、分離・接続作業が簡単かつ確実となる。
そして、第1の浄水器10を構成する態様では、膜フィルター12に対し、電動ポンプ12により、一定流量で連続した被処理水の供給を行なうものであり、膜フィルター12の膜分離容量も、この連続する一定流量に基づき決定されるものである。一方、第2の浄水器20を構成する態様においては、手動ポンプ26に、クッションタンク32を一体に備える往復動式手動ポンプを用い、膜フィルター12に対して連続一定流量の被処理水供給を行なう。これにより、膜フィルター12に対し一定流量で連続した、被処理水の供給を行なうことが可能となる。
その結果として、第1の浄水器10を構成する態様を基準として膜分離容量が決定された膜フィルター12で、第2の浄水器20を構成する際にも、同様の処理効率を得ることが可能となる。
又、手動ポンプ26とクッションタンク32とが一体構成であることにより、構成要素数が削減され、老若男女を問わず、取り扱いを容易とすることが可能となる。
10、20:浄水器、 12:膜フィルター、 14、14A、14B:活性炭フィルター、 16:電動ポンプ、 18、18A、18B:濾過フィルター、 24:ディスクフィルター、 26:手動ポンプ、 30:配管、 32:クッションタンク、 50:水源

Claims (6)

  1. 膜フィルター、活性炭フィルター、ディスクフィルター、電動ポンプ、手動ポンプ、及び、これら各要素を連結可能な複数の配管が含まれ、
    前記膜フィルターの上流に、前記配管を介して前記電動ポンプ及び前記活性炭フィルターを連結し、前記活性炭フィルターの上流に水道管が連結される第1の浄水器と、
    前記膜フィルターの上流に、前記配管を介して前記手動ポンプ及び前記ディスクフィルターを連結し、飲用水としての水質基準を満たさない水源に前記ディスクフィルターが投入される第2の浄水器とが、
    前記膜フィルターを除いた要素の交換により、選択的に構成可能であることを特徴とする浄水器。
  2. 少なくとも、前記膜フィルターと、前記電動ポンプ又は前記手動ポンプとを連結する配管の継ぎ手に、着脱自在な共通のコネクタが用いられていることを特徴とする請求項1記載の浄水器。
  3. 前記手動ポンプとして、
    空気溜まりが上部に形成され、前記手動ポンプの吐出動作によって送り出される水との同伴による前記空気溜まりの空気の減少を防ぐための、オリフィス板が高さ方向の中間部よりも上方位置に設置され、前記手動ポンプの間欠流れを連続流れに変換する、クッションタンクを一体に備える
    往復動式手動ポンプが用いられることを特徴とする請求項1又は2記載の浄水器。
  4. 膜フィルター、活性炭フィルター、ディスクフィルター、電動ポンプ、手動ポンプ、及び、これら各要素を連結可能な複数の配管を用意し、
    通常時には、前記膜フィルターの上流に、前記配管を介して前記電動ポンプ及び前記活性炭フィルターを連結して第1の浄水器を構成し、前記活性炭フィルターの上流に水道管を連結して、水道水の浄水を行ない、
    非常時には、前記膜フィルターを除いた要素を、前記手動ポンプ及び前記ディスクフィルターに交換し、前記膜フィルターの上流に、前記配管を介して前記手動ポンプ及び前記ディスクフィルターを連結して第2の浄水器を構成し、前記ディスクフィルターを、飲用水としての水質基準を満たさない水源に投入して、被処理水の浄水を行なうことを特徴とする浄水器の使用方法。
  5. 少なくとも、前記膜フィルターと、前記電動ポンプ又は前記手動ポンプとを連結する配管の継ぎ手に、着脱自在な共通のコネクタを用いることを特徴とする請求項4記載の浄水器の使用方法。
  6. 前記手動ポンプとして、
    空気溜まりが上部に形成され、前記手動ポンプの吐出動作によって送り出される水との同伴による前記空気溜まりの空気の減少を防ぐための、オリフィス板が高さ方向の中間部よりも上方位置に設置され、前記手動ポンプの間欠流れを連続流れに変換する、クッションタンクを一体に備える
    往復動式手動ポンプを用いることを特徴とする請求項4又は5記載の浄水器の使用方法。
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