JP5692497B2 - 表面加工方法及び表面加工装置 - Google Patents

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本発明は、表面加工方法及び表面加工装置に関し、より具体的には炭素クラスターイオンを被加工物の表面に照射し表面をイオン加工する表面加工方法及び該方法に好適に用いられる表面加工装置に関する。
従来、各種の金型等の平滑面が要求される製品の表面仕上げには、旋盤、フライス、研磨機及び手磨き等が用いられている。しかし、この工程は高コストであるばかりか、その面粗度の向上には限界がある。特に、非球面の曲面形状を有する被加工物において、最終工程として人の手による研磨が施される場合、研磨に面粗度は向上する反面、非球面の形状精度に悪影響を及ぼしてしまうという問題がある。また、超硬合金や多結晶ダイヤモンド(PCD)等の硬質材料については、手作業で高精度かつ精密な表面加工を行うことは著しく困難であるという問題がある。
ガラス製品用金型やプレス金型のパンチ部などには、鏡面性の確保等を目的として、DLC(Diamond Like Carbon)のコーティングが施されることが多い。このようなコーティングは、金型の使用に伴い摩耗するが、これを剥離し再コーティングできれば大幅な金型コストの低減が見込める。しかし、DLC等のコーティングは、金型表面への密着力を向上させるためにSiC等の中間層を介して金型表面にコーティングされていたり、機能を付加(導電性の向上、自己潤滑性の付与等)するために窒素、ケイ素、フッ素等のヘテロ元素がDLCにドーピングされていたりするために、コーティングの剥離は容易でなく、プラズマ等を用いる必要がある。しかし、プラズマ照射によりDLCコーティングや中間層の剥離を行うと、金型表面の面粗度が低下するため、再度金型表面の鏡面加工等が必要となる。そのため、再コーティングはコストや手間を考慮すると現実的な選択肢ではなく、現状では、コーティングが損耗した高精度金型は再製作されている。
上記のような現状に鑑み、イオンビームを用いた硬質材料の表面加工や微細加工が検討されている(例えば、非特許文献1参照)。この方法によると材料の硬度に関係なく加工が可能であるため、超硬合金やPCD等の硬質材料にも適用が可能である。
被加工物表面の面粗度を向上させる手段の1つとして、被加工物の表面にガスクラスターイオンビームを照射して表面を平滑化する超精密研磨方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。ガスクラスターイオンビームが被加工物表面に照射されると、被加工物との衝突によりガスクラスターイオンが壊れ、クラスター構成原子又は分子と被加工物構成原子又は分子とが多体衝突して被加工物表面上の水平方向の原子又は分子の運動を活発にする。そして、この運動の活発化により被加工物表面上の突起部分が主に削られることになる(ラテラルスパッタ)。このような原理に基づき、被加工物表面を原子サイズのレベルで平滑化できる。この方法を用いて、表面が曲面で構成されている被加工物を平滑化処理することも可能である(例えば、特許文献2参照)。
特許第3451140号公報 特開2007−321185号公報
細川 裕之、中嶋 剛、下島 康嗣著、WC−Co超硬合金の集束イオンビーム微細加工特性、粉体及び粉末冶金、社団法人 粉体粉末冶金協会、第53巻第2号(2006年8月4日)、187−191
しかしながら、通常の単原子イオンビームによる表面加工では、原子の結合力にスパッタ率が依存することに起因するいわゆる選択的スパッタと呼ばれる現象が生じ、加工後の面粗度が却って悪化する。選択的スパッタは、結晶と結晶粒界との間でも生じるため、単原子イオンビームは、単体の単結晶以外の材料について表面の平滑化に適用することはできないという問題を有している。
また、特許文献1及び2記載のガスクラスターイオンビームを用いる超精密研磨方法においては、表面が曲面で構成されている被加工物を平滑化処理する場合には、各面に対して最適な設定のガスクラスターイオンビームを照射するために、複雑な制御機構が必要となる。そのため、高価な装置を必要とすると共に、一度に複数の被加工物を処理できず、かつ加工に長い時間を要するという課題を有している。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、被加工物の表面を高い平滑度で加工できる表面加工方法及び表面加工装置を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明の第1の態様は、被加工物が収容された真空槽中に、キャリアガスを用いずに気体状の炭素クラスターイオン源を導入する第1工程と、前記真空槽中に導入された前記炭素クラスターイオン源に高周波電圧を印加してプラズマ化し、炭素クラスターイオンを生成させる第2工程と、前記被加工物を保持可能に前記真空槽内に配置された電極に負電圧を印加して該被加工物の加工面に前記炭素クラスターイオンを照射し、該加工面をイオン加工する第3工程とを有することを特徴とする表面加工方法を提供することにより上記課題を解決するものである。
複数の炭素原子が共有結合で結合し、環状、かご状又は球殻状等の構造を有する炭素クラスターイオン(陽イオン)をプラズマ法により被加工物を収容した真空槽内で生成させた後、被加工物に負電圧を印加すると、静電引力により炭素クラスターイオンを被加工物の表面に照射することができる。この場合にも、ガスクラスターイオンビームの場合と同様、被加工物の表面でラテラルスパッタが生じるため、高い平滑度で研磨等の表面加工を行うことができる。また、被加工物の表面への炭素クラスターイオンの照射は、静電引力により駆動されるため、複雑な条件制御は不要であると共に、複数の被加工物の加工を同時に行うことができる。
更に、キャリアガスを用いずに炭素クラスターイオン源を真空槽内に導入することにより、キャリアガス由来の単原子イオンが生成しない。そのため、被加工物の表面で選択的スパッタが生じず、加工による面粗度の低下を抑制できる。
本発明の第1の態様に係る表面加工方法において、前記イオン加工後の前記加工面の表面粗さの値が、前記イオン加工前の前記加工面の表面粗さの値以下であることが好ましい。
本発明の第1の態様に係る表面加工方法において、前記炭素クラスターイオン源が、炭素数4以上12以下のパーフルオロシクロアルカン、並びに炭素数20以上120以下のフラーレン及びフラーレン誘導体からなる群より選択される1又は複数の化合物であってもよい。
本発明の第1の態様に係る表面加工方法において、前記炭素クラスターイオン源が、炭素数60以上120以下のフラーレン及びフラーレン誘導体からなる群より選択される1又は複数の化合物であることが好ましく、この場合において、前記第1工程において、固体状の前記炭素クラスターイオン源を減圧下で加熱して昇華させることにより気化させることが好ましい。
炭素数が上記範囲内のフラーレン及びフラーレン誘導体は、熱分解を起こすことなく昇華させることができ、高周波電圧を印加することにより高い収率で炭素クラスターイオンを生成することができる。そのため、炭素クラスターイオン源として特に好適に用いることができる。
本発明の第2の態様は、減圧装置に接続された真空槽と、一端が前記真空槽に向かって開口した耐熱性の容器と、該容器の内部に貯留された固体状又は液体状の炭素クラスターイオン源を加熱して気化させるための加熱手段とからなる炭素クラスターイオン源供給手段と、被加工物を保持可能に前記真空槽内に配置された電極と、前記電極に接続され、該電極に保持された前記被加工物に負電圧を印加するための第1の電源と、前記電極上に保持される前記被加工物を挟んで該電極と対向するように前記真空槽内に配置された高周波電極と、前記高周波電極に接続され、前記真空槽内に導入された炭素クラスターイオン源に高周波電圧を印加してプラズマ化し、炭素クラスターイオンを生成させるための第2の電源とを有することを特徴とする表面加工装置を提供することにより上記課題を解決するものである。
固体状又は液体状の炭素クラスターイオン源を減圧下で加熱して気化させることにより、キャリアガスを用いずに真空槽内に導入できるため、キャリアガス由来の単原子イオンに起因する選択的スパッタの発生を抑制できる。そのため、高い平滑度で被加工物の表面加工を行うことができる。また、複雑な制御機構を必要としないため、本態様に係る表面加工装置は安価に製造でき、信頼性にも優れている。
本発明の第2の態様に係る表面加工装置において、前記炭素クラスターイオン源供給手段が前記真空槽内に設けられていることが好ましい。
炭素クラスターイオン源を真空槽内に導入する際のロスを低減し、炭素クラスターイオン源の利用効率を向上できる。
本発明によると、被加工物の表面を高い平滑度で加工できる表面加工方法及び表面加工装置を提供することができる。本発明に係る表面加工方法によると、複雑な制御機構を用いることなく簡単かつ短時間に表面加工を行うことができると共に、複数の被加工物の加工を同時に行うことができ、しかも、選択的スパッタによる面粗度の低下を抑制できる。更に、被加工物が導電性を有する場合には、曲面等を含む複雑な形状を有するものについても表面加工を行うことが可能になる。また、SiC等の中間層を介して金型表面にコーティングされたDLCやヘテロ元素がドーピングされたDLC等の無機薄膜についても、基材である金型の加工面の面粗度を低下させることなく除去することが可能であるため、硬質の無機薄膜でコーティングされた高精度金型から、加工面の面粗度や形状を損なうことなく損耗した無機薄膜を除去できるため、再コーティングによるこれらの金型の再生が可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る表面加工装置の説明図である。 高周波放電により発生させたフラーレンのプラズマの紫外可視発光スペクトルである。 フラーレンのプラズマより発生させた炭素クラスターイオンによる表面加工の前後の多結晶ダイヤモンド(PCD)(平板状)表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真及び粗さ曲線である。 フラーレンのプラズマより発生させた炭素クラスターイオンによる表面加工の前後の多結晶ダイヤモンド(PCD)(工具形状)表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 フラーレンのプラズマより発生させた炭素クラスターイオンによる表面加工の前後のSUS440C(平板状)表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真及び粗さ曲線である。 パーフルオロシクロブタンのプラズマより発生させた炭素クラスターイオンによる表面加工の前後の多結晶ダイヤモンド(PCD)(平板状)表面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真及び粗さ曲線である。 DLCコーティング(DLC80nm+SiC中間層20nm)を施した超硬合金板における、パーフルオロシクロブタンのプラズマより発生させた炭素クラスターイオン照射部の非照射部に対する加工深さを示す深さ曲線である。 DLCコーティング(DLC80nm+SiC中間層20nm)を施した超硬合金板における、パーフルオロシクロブタンのプラズマより発生させた炭素クラスターイオン照射部と非照射部との表面粗さの比較を示す粗さ曲線である。 DLCコーティングを施していない超硬合金板における、アルゴンプラズマ照射部と非照射部との表面粗さの比較を示す粗さ曲線である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る表面加工装置10(以下、「加工装置」と略称する場合がある。)は、本発明の第2の実施の形態に係る表面加工方法の実施に好適に用いることができる装置であり、真空ポンプ(減圧装置の一例)11に接続された真空槽12と、一端が真空槽12に向かって開口した耐熱性の容器21と、容器21を加熱することにより内部に貯留されたフラーレン(固体状又は液体状の炭素クラスターイオン源の一例)31を加熱して気化させるためのヒーター(加熱手段の一例)22とからなるフラーレン昇華装置(炭素クラスターイオン源供給手段の一例)13と、被加工物32を保持可能に真空槽12内に配置された電極14と、電極14に接続され、電極14に保持された被加工物32に負電圧を印加するための高圧パルス電源(第1の電源の一例)15と、電極14上に保持される被加工物32を挟んで電極14と対向するように真空槽12内に配置された高周波電極16と、高周波電極16に接続され、真空槽内12に導入された気体状のフラーレンに高周波電圧を印加してプラズマ化し、フラーレンのプラズマより発生させた炭素クラスターイオン(炭素クラスターイオン源の一例。以下、「フラーレンイオン」と略称する場合がある。)33を生成させるための高周波電源(第2の電源の一例)17とを有する。
真空ポンプ11としては、所望の真空度に応じて、任意の公知のものを用いることができる。例えば、10−1Pa程度の真空度で十分な場合には油回転ポンプ、10−3〜10−7Pa程度の真空度が必要な場合には油拡散ポンプやターボ分子ポンプ、10−8Pa程度の真空度が必要な場合にはイオンポンプがそれぞれ用いられる。真空度が高い方が、単原子イオンに起因する選択的スパッタの影響を低減できるが、高価なポンプが必要となり、装置のコストを上昇させる要因となる。そのため、コスト等との兼ね合いから、真空槽12内の圧力は、1×10−3Pa程度に設定される。
なお、図1には真空槽12内の圧力調節用のバルブ12aが両者の間に設けられている例について記載しているが、その他、図示しない真空計やリークバルブ等が設けられていてもよい。また、真空槽12の内部で生成するフラーレンイオン33の構造を観測するために、分光光度計や、飛行時間型質量分析計(TOF−MS)等の炭素クラスターイオンの測定手段を設けてもよい。
真空槽12の形態については特に制限されないが、具体例としては、箱型、流通管型、ベルジャー型等が挙げられる。真空槽12の大きさについても特に制限はなく、被加工物32の大きさ及び形状に応じて適宜適当な大きさのものを選択することができる。
真空槽12の内部には、気体状のフラーレンを真空槽12内に導入するためのフラーレン昇華装置13が設けられている。フラーレン昇華装置13は、一端が真空槽12内に開口した容器21と、容器を加熱して内部に貯留された固体状のフラーレン31を昇華させるためのヒーター22とからなる。容器21の形状及び大きさには特に制限はなく、内部に貯留するフラーレン31の量等に応じて適宜決定される。容器21の材質は、ヒーター22の加熱温度で変形や分解を起こさない程度の耐熱性を有する任意の材質から適宜選択することができ、具体例としては、ガラス、陶器、磁器等のセラミックス及び銅、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属、グラファイトが挙げられる。
ヒーター22に電流を供給するために、ヒーター22には、高圧パルス電源15及び高周波電極16とは別の図示しない電源が接続されている。ヒーター22の加熱温度は、真空槽12内の真空度や炭素クラスターイオン源として用いられるフラーレンの種類等に応じて適宜決定されるが、用いられるフラーレンの熱分解温度よりも低い温に設定される。例えば、真空槽12内の真空度が0.1Paである場合、ヒーター22の加熱温度は、200〜600℃に設定される。
なお、フラーレン昇華装置13は、本実施の形態のように真空槽12の内部に設けられていてもよいが、容器21の一端側の開口が真空槽12の内部に向かって開いており、キャリアガスを用いることなく、昇華したフラーレンを真空槽12内に導入できる状態であれば、真空槽12の外部に設けられていてもよい。
電極14の形状は、図1に示したように、被加工物32を載置できるような板状の形状でもよいが、被加工物32の形状に応じて、これを適切に保持できるような任意の形状及び構造を有していてもよい。電極の大きさ14は、保持される被加工物32の大きさ及び数に応じて適宜調節される。また、電極14の材質としては、被加工物32に高電圧を印加するために十分な導電性、及び被加工物32を保持するために十分な強度を有する限りにおいて、任意の材質を適宜選択して用いることができる。
高圧パルス電源15としては、被加工物32の表面にフラーレンイオン33を十分な速度で照射するために必要な電圧(フラーレンイオン33は陽イオンであるため、静電引力によりこれを加速し、被加工物32の表面に照射するためには負電圧でなければならない。他の炭素クラスターイオンの場合にも同様である。)及び電流を印加できる限りにおいて任意の電圧及び容量のものを適宜選択して用いることができる。印加する電圧、電流、パルス幅及びデューティーサイクルは、用いられるフラーレンの種類、被加工物32の種類、形状及び大きさ、加工深さ等に応じ適宜選択されるため一義的に決定するのは困難であるが、例えば、電圧−5〜−12kV、周波数1kHz、パルス幅1μs程度の値に設定される。
高周波電極16の形状としては、平行平板型、同軸円筒型、円筒、球等の曲面対向平板型、双曲面対向平板型、複数の細線対向平板型等が挙げられる。高周波電極16の材質としては、高周波電圧に対する伝導性を有する任意の材質を適宜選択して用いることができる。
高周波電源17としては、任意の公知の方式のものを用いることができ、具体例としては、容量結合形式、外部電極を用いた誘導形式等が挙げられる。高周波電源17の出力は、被加工物32の材質及び大きさ、用いられる炭素クラスターイオン源の種類、真空槽12の容量及び圧力等に応じて、安定したグロー放電を継続可能で、かつアーク放電を起こさない範囲内で適宜調節されるが、例えば10〜250Wである。また、高周波電源17の周波数も、出力の場合と同様に適宜決定されるが、広く用いられているのは、EN(欧州)規格で、工業、科学、医療用(ISM)に割り当てられた周波数である13.56MHzである。
なお、直流を印加することによってもプラズマを生成させることは可能であるが、高周波電圧を用いる方が放電開始電圧を低くできるため、通常は高周波電圧が用いられる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る表面加工方法について説明する。なお、ここでは、単なる例示として、本発明の第1の実施の形態に係る表面加工装置10を用いる場合について説明する。
表面加工方法は、被加工物32が収容された真空槽12中に、キャリアガスを用いずに気体状のフラーレン(炭素クラスターイオン源の一例)31を導入する第1工程と、真空槽12中に導入されたフラーレンに高周波電圧を印加してプラズマ化し、フラーレンイオン(炭素クラスターイオンの一例)を生成させる第2工程と、被加工物32に負電圧を印加して表面(加工面)にフラーレンイオンを照射し、その表面をイオン加工する第3工程とを有する
被加工物32の材質については特に制限されず、硬度や導電性の有無等に関わりなく任意の材質からなる被加工物の表面加工に本実施の形態に係る表面加工方法を適用できる。被加工物32の材質の具体例としては、天然及び合成樹脂等の有機物、ガラス、セラミックス、半導体材料、金属等の無機物が挙げられる。
被加工物32が絶縁体の場合には、表面へのフラーレンイオン31の入射方向が電極14の面に対し鉛直方向となるので、均一な表面加工を行うためには、被加工物32の形状は平板状のものに制限される。一方、導電性材料からなる被加工物32の場合には、フラーレンイオン33は常に表面の鉛直方向から入射するため、その形状に関わりなく均一性の高い表面加工を行うことができる。本実施の形態に係る表面加工方法が特に好ましく適用される被加工物32としては、多結晶ダイヤモンド(PCD)が挙げられる。PCDは、コバルトを焼結助剤として微細な粒状のダイヤモンドを焼結したもので、導電性を有し、ガラス等の硬質材料の微細加工用工具等として用いられているが、非常に硬度が高く、従来の方法では表面加工が困難であった。炭素クラスターイオンを表面に照射する本方法は、被加工物の硬度に関係なく高い平滑度で表面加工を行うことができる。
また、導電性を有する基材である金型の加工面(キャビティまたはコア)上に、直接或いは中間層を介して硬質の無機皮膜が形成されたガラス製品用金型やプレス金型からの無機皮膜、或いは無機皮膜及び中間層の両者の除去にも本実施の形態に係る表面加工方法が、好ましく適用される。無機皮膜の種類は特に限定されないが、金型表面のコーティング、摺動部材等に汎用されるDLC、窒素、ケイ素、フッ素等のヘテロ原子ドープDLC等が挙げられる。無機皮膜は、基材表面に直接結合していてもよく、SiC等の中間層を介して基材表面に結合していてもよい。
なお、被加工物32の形状については特に制限されず、複雑な制御機構を用いることなく任意の形状の被加工物32について表面加工を行うことができる。
炭素クラスターイオン源として、本実施の形態においてはフラーレン31が用いられる。「フラーレン」とは、炭素のみから構成され、中空状の閉殻構造をなす球殻状又は略球殻状分子をいい、当該閉殻構造を形成する炭素数は、通常60〜120の偶数である。フラーレンの具体例としては、C60、C70、C76、C78、C82、C84、C90、C94、C96のほか、これらよりも多くの炭素を有する球殻状又は略球殻状炭素分子を挙げることができる。なお、上記球殻状又は略球殻状分子及び上記球殻構造又は略球殻状の構造においては、これを構成する炭素の一部が欠損していてもよい。
或いは、炭素クラスターイオン源としてフラーレン誘導体を用いてもよい。ここで、「フラーレン誘導体」とは、フラーレンの炭素原子に有機又は無機の原子団を結合させた化合物又は組成物の総称をいう。例えばフラーレン骨格上に所定の置換基が
付加した構造を有するもののほか、内部に金属や分子を包含しているフラーレン金属錯体を含めたもの等を広く意味するものとする。
具体的には、水素化フラーレン、酸化フラーレン、水酸化フラーレン、アミノ化フラーレン、硫化フラーレン、ハロゲン(F、Cl、Br、I)化フラーレン、フレロイド、メタノフラーレン、ピロリジノフラーレン、アルキル化フラーレン類、アリール化フラーレン類等を挙げることができる。これらのフラーレン誘導体において、フラーレン骨格に付加する置換基の数は複数であってもよく、2種類以上の異なる種類の置換基が付加していてもよい。なお、フラーレン誘導体は、1種類を単独で用いても、複数種を任意の割合で混合したものを用いてもよい。
これらのフラーレン及びフラーレン誘導体のうち、フラーレン製造時における主生成物であり入手容易な点から、C60及びC70並びにそれらの誘導体が好ましく、これらの混合物或いはその誘導体或いはC60或いはその誘導体がより好ましい。すなわち、フラーレン骨格がC60又はC70であるものが好ましく、フラーレン骨格がC60とC70であるものの混合物、或いはC60及びC70のいずれか一方であるものがより好ましい。
或いは、フラーレン及びフラ−レン誘導体以外の炭素クラスターイオン源として、炭素数4以上12以下のパーフルオロシクロアルカンが挙げられ、具体例としてはパーフルオロシクロブタン、パーフルオロシクロペンタン、パーフルオロシクロヘキサン、パーフルオロシクロオクタン等が挙げられる。これらのパーフルオロシクロアルカンのうち、常温で液体のものについては、上述のフラーレン昇華装置13と同様の供給手段を用いて真空槽12内に導入できるが、常温で気体のものについては、キャリアガスを用いずに直接気体として真空槽12内に導入してもよい。
フラーレンイオンを照射するための被加工物32への負電圧の印加は、連続的に行ってもよいが、表面温度の過度の上昇を抑制するために、負電圧を所定時間印加後、冷却のために所定の待ち時間を置くというサイクルを所定回数繰り返してもよい。
フラーレンイオンの照射によるイオン加工後の加工面の表面粗さの値は、イオン加工前の加工面の表面粗さの値以下であることが好ましい。特に、加工面上に、直接或いは中間層を介して硬質の無機皮膜が形成されたガラス製品用金型やプレス金型からの無機皮膜、或いは無機皮膜及び中間層の両者の除去に本実施の形態に係る表面加工方法を適用する場合には、上記条件を満たすイオン加工が可能になると、再度無機皮膜を形成することによる高価な金型の再利用を可能にすることができるため、金型コストの低下、ひいては精密加工部品の製造コストの低下に大きく寄与することができる。加工面の表面粗さは、触針式表面粗さ測定器、接触式または非接触式3次元計測器等の任意の公知の手段および装置を用いて測定することができる。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
実施例1:多結晶ダイヤモンド(PCD)の表面加工
(1)装置及び条件
図1に記載の構成を有する表面加工装置を用いて、導電性を有する多結晶ダイヤモンド(PCD)からなる被加工物の表面加工を行った。表面加工の手順は下記のとおりである。
真空ポンプで1×10−3Pa以下の圧力に到達するまで真空槽の内部を排気した。所定の圧力に到達後、グラファイト製の容器に入れたフラーレンをハロゲンランプで加熱(600℃)し、昇華させた。フラーレンの圧力は、ハロゲンランプによるフラーレンの加熱温度と排気系のバルブ開度で調節した。フラーレンとしては、フロンティアカーボン(株)製のnanom mix(登録商標)(C60:約60%、C70:約25%、その他の高次フラーレン:約15%)を用いた。真空槽内の圧力を所定値に調節後、高周波電源(13.56MHz)を作動させて高周波電極に高周波電圧を印加し、フラーレンをプラズマ化させた。次に、フラーレンプラズマを生成した状態で、負の高電圧パルス電源(平和電源(株)製)を作動させ、被加工物にパルス状の負電圧(−5kV、周波数1kHz、パルス幅1μs)を印加してフラーレンイオンをその表面に照射し平滑化させた。
高周波放電(フラーレン圧力15Pa、高周波電源出力300W)により発生させたフラーレンのプラズマの紫外可視発光スペクトルを図2に示す。Cからの発光波長の文献値(516.52nm、558.55nm、605.97nm、659.92nm)(V. Foltin et al., Chem. Phys. Lett., 289, pp.181-188 (1998))と一致するピークが確認できた。フラーレンは、電子衝撃を受けると分解(C60→C58+C)しやすいため、このようなピークが現れたと考えられる。
(2)平板状のPCDの表面加工
PCDはトーメイダイヤ(株)製のTDC−GM(ダイヤモンド平均粒径:3μm、鏡面仕上げ)を用い、アセトン中で超音波洗浄した後、電極上に載置した状態で真空槽内に設置した。昇華装置に仕込んだフラーレンを加熱(600℃)して昇華させ、高周波放電(フラーレン(本実施例の結果を示す図3中では、「C60」と記載している。図4についても同様である。)圧力0.09Pa、出力25W)を行い、プラズマを発生させた。電極にパルス状の負電圧を印加(20分)し、フラーレンイオンを表面に照射(照射部位以外をマスキングし、所定の部位のみに照射が行われるようにした。)することにより、PCDの表面加工を行った。フラーレンイオンで加工した部分の粗さ及び深さは、接触式表面形状測定器(テーラーホブソン(株)製フォームタリサーフS5)で測定した。加工深さは、マスキングした部分との段差から求めた。また、表面状態を観察するために、表面加工前後の表面について走査型電子顕微鏡(SEM)観察を行った。
結果を図3に示す。予め鏡面仕上げを行った表面について表面加工を行ったため、加工前後の表面粗さに大きな変化は見られなかったが、選択的スパッタによる凹凸の発生等は観測されず、均一な加工深さ(60nm)で加工が行われたことがわかる。また、加工前後の表面のSEM写真より、加工前の表面に見られた細かな傷が表面加工により消えていることが確認された。
(3)工具形状のPCDの表面加工
上記(2)と同一の材質PCDからなる丸棒を用いて、PCDを工具形状に加工した。工具形状への加工は、レーザによる粗加工、放電加工による中仕上げ、研削による仕上げの順で行った。加工後の先端部の形状は、図4下のSEM写真に示した。なお、先端部の曲率半径は50μmである。このようにして得られたPCDの先端部の表面について、加工部位への熱の蓄積を避けるために、5分印加、5分間冷却を4サイクル繰り返すことによりパルス状の負電圧を印加した以外は(2)と同様の条件で表面加工を行った。
結果を図4に示す。形状が微細なため粗さの測定はできなかったが、選択的スパッタによる凹凸や欠損等の発生は観測されず、均一に(負電圧の正味の印加時間から、加工深さは(2)の場合と同様、60μm程度であると考えられる。)加工が行われたことがわかる。
以上の(2)及び(3)の結果から、導電性を有するPCDの場合には、形状に関わりなく均一で平滑性の高い表面加工が可能であることが確認された。
実施例2:平板状のSUS440Cの表面加工
マルテンサイト系ステンレス鋼であるSUS440C(Elmax)を平板状に加工したものを被加工物として用い、フラーレン圧力を0.3Pa、パルス状の負電圧の印加時間を60分とした以外は実施例1の(2)と同様の条件で表面加工を行った。
結果を図5に示す。表面加工後の表面粗さ(6.5nm)は表面加工前(12.1nm)よりも向上していると共に、選択的スパッタによる凹凸の発生等は観測されず、均一な加工深さ(50nm)で加工が行われたことがわかる。また、加工前後の表面のSEM写真より、加工前の表面に見られた細かな傷が表面加工により消えていることが確認された。
実施例3:パーフルオロシクロブタンのプラズマより発生させた炭素クラスターイオンによる平板状のPCDの表面加工
炭素クラスターイオン源としてパーフルオロシクロブタンを用い、実施例1の(2)で用いたのと同様な平板状のPCDの表面加工を行った。PCDをアセトン中で超音波洗浄した後、電極上に載置した状態で真空槽内に設置した。パーフルオロシクロブタンは気体であるため、昇華装置及びキャリアガスを用いずに、予め排気した真空槽内に導入した。所定の圧力(0.1Pa)に到達後、高周波放電(出力25W)を行い、プラズマを発生させた。電極にパルス状の負電圧を印加(25分)し、炭素クラスターイオンを表面に照射(照射部位以外をマスキングし、所定の部位のみに照射が行われるようにした。)することにより、PCDの表面加工を行った。
結果を図6に示す。予め鏡面仕上げを行った表面について表面加工を行ったため、加工前後の表面粗さに大きな変化は見られなかったが、選択的スパッタによる凹凸の発生等は観測されず、均一な加工深さ(50nm)で加工が行われたことがわかる。また、加工前後の表面のSEM写真より、加工前の表面に見られた細かな傷が表面加工により消えていることが確認された。
実施例4:パーフルオロシクロブタンのプラズマより発生させた炭素クラスターイオンによるDLCコーティング(DLC80nm+SiC中間層20nm)を施した超硬合金板の表面加工
炭素クラスターイオン源としてパーフルオロシクロブタンを用い、DLCコーティング(DLC80nm+SiC中間層20nm)を施した超硬合金板の表面加工を行った。DLCコーティングを施した超硬合金板をアセトン中で超音波洗浄した後、電極上に載置した状態で真空槽内に設置した。パーフルオロシクロブタンは気体であるため、昇華装置及びキャリアガスを用いずに、予め排気した真空槽内に導入した。所定の圧力(1.1Pa)に到達後、高周波放電(出力100W)を行い、プラズマを発生させた。電極にパルス状の負電圧を印加(5kV、周波数1kHz、パルス幅10μs、1時間)し、炭素クラスターイオンを表面に照射(照射部以外をマスキングし、所定の部位のみに照射が行われるようにした。)し、照射部及び非照射部の深さ及び表面粗さの測定を行った。結果を図7に示す。アルゴンプラズマの照射により非照射部の表面から約150nmの深さまで表面加工が進んでいることがわかる。
照射部及び非照射部の表面粗さの測定結果を図8に示す。非照射部の表面から約150nmの深さまで表面加工を進めた場合における照射部と非照射部の表面粗さは、それぞれ、5.8nmおよび5.7nmであり、炭素クラスターイオンの照射により、表面粗さを殆ど変化させることなく表面加工(DLCコーティングの除去)を行うことが可能であることが確認された。なお、照射時間を増大させ、加工深さを増大させた場合にも、表面粗さの増大は観測されなかった。
比較例:アルゴンプラズマによる超硬合金板の表面加工
比較のため、アルゴンプラズマ(パーフルオロシクロブタンの代わりにアルゴンをプラズマ源として用いた以外は実施例4と同様の条件下で生成させた。)を超硬合金板(DLCコーティングなし)の表面に照射した場合における照射部及び非照射部の表面粗さの測定結果を図9に示す。非照射部の表面から約50nmの深さまで加工を進めた場合における、照射部と非照射部の表面粗さは、後者が5.9nmであるのに対し前者が9.9nmであり、アルゴンプラズマの照射により、表面粗さが増大することが確認された。アルゴンプラズマの照射時間を増大させ、加工深さを大きくすると、表面粗さは更に増大した。
10 表面加工装置
11 真空ポンプ
12 真空槽
12a バルブ
13 フラーレン昇華装置
14 電極
15 高圧パルス電源
16 高周波電極
17 高周波電源
21 容器
22 ヒーター
31 フラーレン
32 被加工物
33 フラーレンイオン

Claims (7)

  1. 被加工物が収容された真空槽中に、キャリアガスを用いずに気体状の炭素クラスターイオン源を導入する第1工程と、
    前記真空槽中に導入された前記炭素クラスターイオン源に高周波電圧を印加してプラズマ化し、炭素クラスターイオンを生成させる第2工程と、
    前記被加工物を保持可能に前記真空槽内に配置された電極に負電圧を印加して該被加工物の加工面に前記炭素クラスターイオンを照射し、該加工面をイオン加工する第3工程とを有することを特徴とする表面加工方法。
  2. 前記イオン加工後の前記加工面の表面粗さの値が、前記イオン加工前の前記加工面の表面粗さの値以下であることを特徴とする請求項記載の表面加工方法。
  3. 前記炭素クラスターイオン源が、炭素数4以上12以下のパーフルオロシクロアルカン、並びに炭素数20以上120以下のフラーレン及びフラーレン誘導体からなる群より選択される1又は複数の化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の表面加工方法。
  4. 前記炭素クラスターイオン源が、炭素数60以上120以下のフラーレン及びフラーレン誘導体からなる群より選択される1又は複数の化合物であることを特徴とする請求項記載の表面加工方法。
  5. 前記第1工程において、固体状の前記炭素クラスターイオン源を減圧下で加熱して昇華させることにより気化させることを特徴とする請求項記載の表面加工方法。
  6. 減圧装置に接続された真空槽と、
    一端が前記真空槽に向かって開口した耐熱性の容器と、該容器の内部に貯留された固体状又は液体状の炭素クラスターイオン源を加熱して気化させるための加熱手段とからなる炭素クラスターイオン源供給手段と、
    被加工物を保持可能に前記真空槽内に配置された電極と、
    前記電極に接続され、該電極に保持された前記被加工物に負電圧を印加するための第1の電源と、
    前記電極上に保持される前記被加工物を挟んで該電極と対向するように前記真空槽内に配置された高周波電極と、
    前記高周波電極に接続され、前記真空槽内に導入された炭素クラスターイオン源に高周波電圧を印加してプラズマ化し、炭素クラスターイオンを生成させるための第2の電源とを有することを特徴とする表面加工装置。
  7. 前記炭素クラスターイオン源供給手段が前記真空槽内に設けられたことを特徴とする請求項記載の表面加工装置。
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