JP5688234B2 - L‐アスコルビン酸含有粉の製造方法 - Google Patents

L‐アスコルビン酸含有粉の製造方法 Download PDF

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Description

本件発明は、植物を原料として、L‐アスコルビン酸を含有する粉体を製造するL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法に関する。
L‐アスコルビン酸は、抗酸化作用、コラーゲンの合成、鉄の腸内吸収、アミノ酸の代謝等、種々の生物学的な過程に寄与することが知られている。しかし、L‐アスコルビン酸は、人間の体内では合成できないものであるので、外部から摂取する必要がある。そのため、食品、飲料、化粧品等の分野において、健康維持、美容促進等を図ることを目的として、L‐アスコルビン酸を添加した製品が多数流通している。
これらの製品に添加するL‐アスコルビン酸としては、化学的方法により合成するものの他に、植物に含まれる天然のL‐アスコルビン酸がある。近年の健康志向の高まりにより、食品、飲料、化粧品等の分野で使用する添加物としてのL‐アスコルビン酸においても、自然物である植物から得られたものが望まれている。そこで、果物や野菜等の植物から果汁、エキス、果肉等を抽出して、これらを液体、半流動体、粉末等の固体に加工した抽出物をL‐アスコルビン酸の添加剤として用いている。
特開2008−179629号公報
しかし、L‐アスコルビン酸は、空気による酸化、熱による分解を受けやすく、上述のような抽出物は、抽出直後から経時的にL‐アスコルビン酸含有量が減少する。そのため、添加物としてのL‐アスコルビン酸の長期保存性を確保することが問題となり、添加剤として保存する際の環境管理が必須となる。また、L‐アスコルビン酸が分解されやすいため、その分解の量を考慮して、最終製品に必要とする量以上のL‐アスコルビン酸を使用する必要があり、添加剤としての使用効率が悪い点で課題となっていた。特に、食品分野、化粧品分野の添加剤に使用することを考えると、必要なL‐アスコルビン酸量を効率良く添加することが望まれる。
ところが、果物、野菜、その他の植物から抽出した果汁、エキス、果肉等から得られる天然のL‐アスコルビン酸添加剤を用いる場合には、人工物ではないために、純粋なL‐アスコルビン酸含有量には一定の限界がある。また、L‐アスコルビン酸添加剤を製造した後、実際に添加剤が食品や化粧品等の製造段階で添加されるまでの期間は、ある程度の時間を要する。従って、天然のL‐アスコルビン酸添加剤の場合には、L‐アスコルビン酸の含有率を高めるとともに、L‐アスコルビン酸の酸化・分解を出来る限り防止する方法が求められる。
そこで、本件発明は、植物を原料とし、長期間、L‐アスコルビン酸が酸化・分解しないように保持することのできるL‐アスコルビン酸含有粉を提供することを目的とする。
本発明者は、以下のL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法を採用することで上記課題を達成するに到った。
本件発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法は、L‐アスコルビン酸を含有する果実を含水率が5.0%〜8.0%となるまで乾燥させて乾燥果実とし、当該乾燥果実を乾燥果実粉に加工し、当該乾燥果実粉に、ルチン及び/又はルチン誘導体であるフラボノイド類を含む安定化溶液を添加し、前記安定化溶液を添加した粉体を再度乾燥させてL‐アスコルビン酸含有粉を得ることを特徴とする。
本件発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法では、前記乾燥果実粉を100重量部としたとき、ルチン及び/又はルチン誘導体であるフラボノイド類を0.01重量部〜1.0重量部含む安定化溶液を添加することがより好ましい。
本件発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法では、前記乾燥果実粉10kgに対して、安定化溶液を2L〜5L添加することがより好ましい。
本件発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法では、前記乾燥果実粉は、60メッシュ〜200メッシュで篩い分けして粒度を揃えた後、前記安定化溶液を添加することがより好ましい。
本件発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法では、前記安定化溶液は、アルカリ溶液又はエタノールと、ルチン及び/又はルチン誘導体であるフラボノイド類とを混合させた混合溶液を用いることがより好ましい。
さらに、本件発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法では、前記安定化溶液の構成成分としてアルカリ溶液を用いる場合、アルカリ成分として水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムを含有するアルカリ水溶液を用いることがより好ましい。
本件発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法は、前記L‐アスコルビン酸を含有する果実を乾燥して乾燥果実を得る際の乾燥温度を40℃以下とすることがより好ましい。
本件発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法は、L‐アスコルビン酸の含有量が高く、且つ、L‐アスコルビン酸の含有量の経時的な減少を長期間抑えられるL‐アスコルビン酸含有粉を製造することができる。また、本件発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法は、出発原料として果実を用いるので、果皮や種子等、従来廃棄されていた部分を有効活用することができる。
実施例及び比較例の試料のL‐アスコルビン酸濃度を、60日間測定した結果を示すグラフである。 実施例及び比較例の10日目以降60日目までの10日毎のL‐アスコルビン酸の濃度を示す棒グラフである。
本件発明は、L‐アスコルビン酸を含有する果実を乾燥させて乾燥果実とし、乾燥果実を乾燥果実粉に加工し、当該乾燥果実粉に、ルチン及び/又はルチン誘導体であるフラボノイド類を含む安定化溶液を添加し、安定化溶液を添加した粉体を再度乾燥させてL‐アスコルビン酸含有粉を得ることを特徴とする。以下、本件発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法の好ましい実施の形態を説明する。
まず、酸化分解の抑制対象物であるL‐アスコルビン酸について説明する。一般的に、L‐アスコルビン酸は、ラクトン構造を有することが知られている。このL‐アスコルビン酸は、水溶液中で酸性を示す。これは、L‐アスコルビン酸の構造式中にあるカルボキシル基に起因する性質ではなく、二重結合のπ電子が、炭素3の位置にあるヒドロキシ基とカルボニル基との間に伝わり、ヒドロキシル基がプロトンを放出しイオン化してアニオンを形成し、共鳴構造をもつ共役塩基となり、負電荷を非局在化させて安定化した状態となるからである。このときの解離常数は、pK=4.04である。一方、炭素2の位置にあるヒドロキシル基の場合には、炭素3の位置にあるヒドロキシル基のように、共鳴構造による安定化が起こらない。従って、その解離常数がpK=11.4と高くなる。但し、一定の条件の下では、炭素2の位置にあるヒドロキシル基も解離し、ジアニオンを形成する場合もある。
次に、L‐アスコルビン酸の酸化について説明する。L‐アスコルビン酸の酸化は、最初にアスコルビン酸(ascorbate)から、プロトンを2個放出して、化1に示す構造のデヒドロアスコルビン酸(dehydroascorbate)に可逆的な反応で変わる。このデヒドロアスコルビン酸は、L‐アスコルビン酸に期待される機能を維持している。しかし、デヒドロアスコルビン酸のラクトン構造は、アスコルビン酸のラクトンと比べて、化学的安定性が極めて低いため、非常に容易に加水分解し、2,3‐ジケトグロン酸に転換する。この2,3‐ジケトグロン酸は、事後的に脱カルボキシル化反応によって、分解することがある。この2,3‐ジケトグロン酸及びその分解生成物は、L‐アスコルビン酸と同様の活性を示さず、L‐アスコルビン酸に期待される機能を示さない。従って、液体抽出物中のL‐アスコルビン酸の酸化分解を防止しない限り、天然のL‐アスコルビン酸を食品、化粧品等に使用しても、L‐アスコルビン酸の効能を得られない可能性が高くなり好ましくない。
Figure 0005688234
また、L‐アスコルビン酸の酸化反応は、一部の植物に豊富に含まれるアスコルビン酸の酸化酵素の触媒作用を受けることがある。更に、L‐アスコルビン酸は、金属成分が全く存在しなければ、酸素が存在する場合でも比較的安定しているが、環境中に鉄や銅等の触媒化作用を示す金属成分が存在すると、これらが補酵素と同様に作用し、化学的にみたL‐アスコルビン酸の酸化が起こる。特に、銅は、触媒化作用が顕著で、補酵素として作用しやすく、鉄の80倍もの効率でアスコルビン酸を酸化分解する。一方、銅に対しては、キレート剤を用いてL‐アスコルビン酸の酸化防止を行う方法が比較的効果があることが知られているが、このキレート化法は、鉄に対しては効果が無い。即ち、植物の抽出物に含まれる金属成分に応じた、L‐アスコルビン酸の酸化分解抑制方法の採用が必要と考えられる。
そこで、本発明は、植物に含まれる金属成分等に左右されることの無い方法として、果実や野菜等の植物からの抽出物と、ルチン及び/又はルチン誘導体であるフラボノイド類を含む安定化溶液とを混合することにより、当該抽出物が含有するL‐アスコルビン酸の酸化分解を抑制して、L‐アスコルビン酸の含有量を長期間安定化させる方法を採用した。より具体的に言えば、ルチン及び/又はルチン誘導体であるフラボノイド類の抗酸化特性を利用し、フリーラジカルの中和作用並びに酸化分解を引き起こす酵素作用を阻害し、同時に金属のキレート化メカニズムによる効果を得て、L‐アスコルビン酸の安定化を行うのである。
まず、L‐アスコルビン酸を含有する果実を乾燥させて乾燥果実とする。本件発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法では、出発原料として果実を用いる。ここでいう果実とは、果物、野菜等、L‐アスコルビン酸を含有する植物の果肉、果皮、種子のいずれかを含むものである。そして、果実全体を乾燥させても良いし、果皮、種子のみを乾燥させても良く、果汁を搾り取った残渣を乾燥させても良い。L‐アスコルビン酸を含有する果実は、例えば、L‐アスコルビン酸の含有量が多いことで知られるカムカム(CAMU CAMU;学名Myrciaria dubia)、アセロラ、オレンジ、レモン等が挙げられる。
このL‐アスコルビン酸を含有する果実を乾燥させて乾燥果実とする際、好ましくは、乾燥温度を40℃以下とする。L‐アスコルビン酸は熱により分解されやすいので、高温乾燥は適さない。そのため、乾燥温度が40℃より高温だとL‐アスコルビン酸が分解しやすくなり、得られた乾燥果実のL‐アスコルビン酸の含有量(初期量)を高くすることができない。そして、後の工程において、安定化溶液を十分に浸透させるために、含水率が5.0%〜8.0%となるまで乾燥させる。乾燥方法は、特に限定されるものではなく、例えば、風乾、真空乾燥、遠心乾燥、吸収剤を用いた乾燥、超音波乾燥、加圧乾燥、太陽熱乾燥等が挙げられる。
続いて、得られた乾燥果実を粉体に加工して乾燥果実粉を得る。乾燥果実を粉体に加工する方法は特に限定されるものではなく、粉砕、破砕等により乾燥果実を粉体化させる。例えば、ボールミル、振動ミル、ジェットミル等を使用できる。
そして、粉体化した乾燥果実粉は、篩い分けにより粒度を揃えることが好ましい。その理由は、後の工程において、安定化溶液を均等に行き渡らせやすいからである。篩い分けは、より好ましくは、60メッシュ〜200メッシュの目開きの振動篩により粒子凝集を解くとともに篩い分けし、乾燥果実粉を得る。
次に、乾燥果実粉に、ルチン類を含む安定化溶液を加える。まず、ルチン及び/又はルチン誘導体であるフラボノイド類(以下、単に「ルチン類」と称する。)を含有した安定化溶液について説明する。本発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法では、ルチン類を安定化溶液に含ませる。
ここで、ルチン及びその誘導体に関して説明する。ルチン(Rutin、ルトサイド、ケルセチン‐3‐ルチノシド等と称される場合がある。)は、柑橘フラボノイドの一種である。このルチンの分子式は、C273016であり、クエルセチンの3位の酸素にβ‐ルチノース(6‐O‐α‐L‐ラムノシル‐D‐β‐グルコース)が結合した配糖体である。本発明では、このルチンとして天然ルチンを用いる。天然ルチンは、水に対して不溶性で、アルコール等の極性溶媒には溶解可能である。そのため、天然ルチンを水溶性にするため糖化して得られるα‐グリコシル‐ルチン等の食品添加物として使用可能な誘導体を使用することも可能である。本発明におけるルチン誘導体とは、天然のルチン誘導体であり、多くの野菜や果物中に天然に存在するフラボノイド類、例えば、ジオスミン、ジオスモサイド等のフラボノイドをいう。
このルチン類自体は、人体においては、抗酸化作用を備えるため血液中の活性酸素除去を行う血液浄化作用、血圧や血糖値の降下作用、膵臓機能の活性化作用、毛細血管壁の強化効果、毛細血管の透過抑制効果、抗アレルギー作用等があり、脳内出血等の体内出血予防の効果があると言われている。
そして、ルチン類のL‐アスコルビン酸に対する抗酸化作用は、少なくとも2つのメカニズムによって発揮される。第1の作用は、ルチン類が、1個の電子をL‐アスコルビン酸側に供与することで、L‐アスコルビン酸に生じたフリーラジカルを中和して、L‐アスコルビン酸からデヒドロアスコルビン酸へ転化する連鎖反応を停止させるものである。第2の作用は、当該液体抽出物にL‐アスコルビン酸と同時に含まれる酸化触媒として機能するアスコルビン酸の酸化酵素の働きを阻害する効果を発揮する。更に、第3の作用として、ルチン類は、酸化の触媒として働く金属をキレート化して不活性化させる機能を発揮する場合もある。
上述のように、ルチン類は、植物等から得られるものを用いることが、経口品や化粧品の添加物用途としては好ましい。しかし、天然のルチン類を、粉末状等の固体のままで乾燥果実粉に添加しても、L‐アスコルビン酸の酸化分解を防止する効果は十分に得られない。そこで、ルチン類を溶解させた安定化溶液にして、これを乾燥果実粉に添加し、浸透させ、且つ、反応性を高めて当該乾燥果実粉に含まれるL‐アスコルビン酸の酸化分解を防止する効果を迅速に得るのである。
但し、天然のルチン類は、水に溶けにくい性質を備える場合が多く見られる。そのため、安定化溶液としては、(A)アルカリ溶液又はエタノールと、ルチン及び/又はルチン誘導体であるフラボノイド類とを混合させた混合溶液、若しくは、(B)ルチンを含有する植物から得られた水性アルコール抽出物、のいずれかを用いることが好ましい。
前者の安定化溶液としては、アルカリ溶液、エタノールのいずれかを溶媒として用いて、これとルチン類とを混合して得られる混合溶液を用いる。即ち、溶媒として、アルカリ溶液を単独で用いる場合、エタノールを単独で用いる場合がある。ここで、アルカリ溶液、エタノールを用いたのは、人体に対する毒性が無い成分として使用することが可能だからである。また、いずれの溶媒を用いるかは、本発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法を用いて得られるL‐アスコルビン酸含有粉の用途が、食品分野、清涼飲料水分野、化粧品分野等のいずれの分野であるのかを考慮して、適宜、使用可能な溶媒を選択使用すればよい。
なお、当該安定化溶液の溶媒としてアルカリ溶液を用いる場合には、水酸化カリウム水溶液又は水酸化ナトリウム水溶液を用いることが好ましい。そして、このときの水酸化カリウム水溶液又は水酸化ナトリウム水溶液は、アルカリ成分としての水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムを0.2%〜0.8%の濃度で含有する水溶液として用いることが好ましい。ここで、当該アルカリ成分濃度が0.2%未満の場合には、常温や室温の温度範囲で、ルチン及び/又はルチン誘導体であるフラボノイド類の溶解が困難になる。一方、当該アルカリ成分が0.8%を超える場合には、乾燥果実粉に対する当該安定化溶液の添加量にもよるが、乾燥果実粉中のアルカリ成分量が多くなるため、食品分野で使用する際に、人体に対する毒性は無いとしても、味に影響を与える場合があり、好ましくない。
一方、安定化溶液として、水性アルコール抽出物を用いる場合について説明する。ここでいう水性アルコール抽出物は、ルチンを含有する植物に含まれる天然ルチンの成分を水性アルコールにより抽出して得られるものである。ルチンを含有する植物は多様に存在し、特に限定されるものではない。
そして、これらの安定化溶液は、ルチン類を0.05%〜10%含有することが好ましい。安定化溶液が含有するルチン類の含有量が0.05%未満の場合には、少量の添加でL‐アスコルビン酸の安定化効果を得る事が出来なくなり、L‐アスコルビン酸の安定化効果を得るためには、大量の安定化溶液の使用が必要になり、後の再乾燥する工程が困難となるため好ましくない。一方、安定化溶液におけるルチン類の含有量が10%を超える量としても、植物である乾燥果実粉が通常含有するL‐アスコルビン酸量を考慮すると、L‐アスコルビン酸の安定化効果は飽和してしまい、より高い安定化効果が得られる訳ではない。そして、安定化溶液は、ルチン類を0.2%含有するものが最も好ましいが、工程のバラツキを考慮すると、安定化溶液のルチン類含有量のより好ましい範囲は0.18〜0.25%である。このことは、図1及び図2に示した実施例の結果からも明らかである。以上のことから、例えば、水酸化ナトリウム濃度0.05%の水酸化ナトリウム溶液を溶媒として用い、[水酸化ナトリウム溶液]:[ルチン]=50:1(ルチン1部に対してアルカリ溶液50部を意味する。)の割合でルチン類を溶かしたものを安定化溶液として用いることが好ましい。
L‐アスコルビン酸含有粉の製造工程の説明に戻る。この安定化溶液を乾燥果実粉に加え、混合した後、2〜3時間放置する。このようにすることにより、当該安定化溶液を乾燥果実粉全体に行き渡らせ、且つ、細胞内部に浸透させる。この結果、上述のようなL‐アスコルビン酸の含有量の低下を抑制する効果が発揮されるのである。
乾燥果実粉に対する安定化溶液の好ましい添加量は、L‐アスコルビン酸の含有量を安定化させる上記ルチン類の濃度により規定することができる。乾燥果実粉を100重量部としたとき、ルチン類を0.01重量部〜1.0重量部含む安定化溶液を添加することが好ましい。乾燥果実粉100重量部に対する安定化溶液中のルチン類が0.01重量部未満となる量の安定化溶液を添加しても、ルチン類によるL‐アスコルビン酸の安定化の効果が十分に得られない。一方、乾燥果実粉100重量部に対する安定化溶液中のルチン類が1.0重量部を超える量の安定化溶液を添加しても、L‐アスコルビン酸の安定化の効果は飽和するため、生産性の点で好ましくない。
また、乾燥果実粉に対し、安定化溶液を十分に浸透させるためには、乾燥果実粉10kgに対して、安定化溶液を2L〜5L添加することがより好ましい。上述の通り、L‐アスコルビン酸の安定化の効果は、特に、乾燥果実粉に対するルチン類の添加量により制御できる。それに加えて、当該ルチン類を含有する安定化溶液と乾燥果実粉との配合割合を調整すると、乾燥果実粉にルチン類を十分に行き渡らせることができ、より効果的にルチン類を添加することができる。
続いて、安定化溶液を浸透させた粉体を再度乾燥させてL‐アスコルビン酸含有粉を得る。本件発明で得られるL‐アスコルビン酸含有粉は、安定化溶液を用いてルチン類を添加したことにより、既にこの段階で、L‐アスコルビン酸の熱による分解を防ぐことができる。しかし、過剰な高温乾燥とすると、L‐アスコルビン酸の含有量が低下しやすくなる。そこで、再度乾燥させる際の乾燥温度は、40℃以下とすると、L‐アスコルビン酸の分解を防ぎながら乾燥することができるので好ましい。また、L‐アスコルビン酸含有粉は、粉末の製品として使用しやすくするために、含水率が5%〜8%となるまで乾燥を行うことが好ましい。安定化溶液を添加した粉体の再乾燥方法は、特に限定されるものではなく、乾燥果実粉を得る際の乾燥方法と同じ方法を採用可能である。
再度乾燥して得られたL‐アスコルビン酸含有粉は、用途に応じて、更に凝集塊の解粒、粉砕加工等の処理を適宜行う。
以下、本件発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法の実施例を示す。
カムカムの皮と種子を用意し、これを含水率が8%となるまで、40℃以下で太陽熱乾燥させ、乾燥果実とした。これをミルで粉砕し、その後、60メッシュの篩で篩い分けし、乾燥果実粉を得た。
一方で、安定化溶液を調製した。まず、水酸化ナトリウムを蒸留水に溶解させた0.5%水酸化ナトリウム水溶液を用意した。その0.5%水酸化ナトリウム溶液に、天然ルチンを添加し安定化溶液とした。この安定化溶液中のルチン濃度を0.05%に調製したものを安定化溶液M1として実施例1で用いた。この他、実施例1とルチン類の濃度を変えた安定化溶液M2〜M10を作製し、実施例2〜実施例10に用いた。すなわち、実施例2の安定化溶液M2は、ルチン濃度0.10%、実施例3の安定化溶液M3はルチン濃度0.15%、実施例4の安定化溶液M4はルチン濃度0.20%、実施例5の安定化溶液M5はルチン濃度0.25%、実施例6の安定化溶液M6はルチン濃度0.30%、実施例7の安定化溶液M7はルチン濃度0.35%、実施例8安定化溶液M8はルチン濃度0.40%、実施例9の安定化溶液M9はルチン濃度0.45%、実施例10の安定化溶液M10はルチン濃度0.50%とした。
上記乾燥果実粉を各10kg用意し、当該乾燥果実粉各10kgに、安定化溶液M1〜M10を各3L添加し、混合して、3時間放置した。この粉体をそれぞれ太陽熱乾燥により、40℃以下で含水率が8%となるまで乾燥し、L‐アスコルビン酸含有粉を得た。これを表1に示すように実施例1〜実施例10とした。
Figure 0005688234

[比較例]
比較例として、安定化溶液を添加しない乾燥果実粉について、実施例と同様にL‐アスコルビン酸の含有量を測定した。ただし、比較例の乾燥果実粉は、実施例と異なり、安定化溶液の添加工程から再乾燥させる工程を行わないので、その間は室温下に放置した。
L‐アスコルビン酸含有量の評価: 実施例で得られたL‐アスコルビン酸含有粉について、後述する方法によりL‐アスコルビン酸の濃度を、添加当初(0日目)、3日目、5日目を測定し、10日目以降60日目までは10日毎に測定した。測定結果を表2に示す。比較例は0日目以降60日目まで10日毎に測定した。比較例の測定結果を表3に示す。そして、この測定結果を図1のグラフに示す。また、図2には実施例及び比較例の10日目以降60日目までのL‐アスコルビン酸の濃度を対比するための棒グラフを示す。
Figure 0005688234
Figure 0005688234
以下にL‐アスコルビン酸の含有量の測定方法を説明する。L‐アスコルビン酸の含有量は、酸化還元滴定(Redox滴定)により測定した。具体的には、L‐アスコルビン酸の試薬を用いて既知の濃度に調整した基準試料と、実施例及び比較例の試料とを対象としてヨウ素滴定を実施した。試料は、実施例及び比較例で得られたL‐アスコルビン酸含有粉500mgを、50mlの蒸留水及び2N硫酸5mlの液に投入し、マグネチックスターラーを用いて、1000rpmで10分間撹拌して作製した。
ヨウ素標準溶液の調製: ヨウ素標準溶液は、ヨウ素濃度を0.1Nに設定した。具体的には、ヨウ素(I)試薬1.4gとヨウ化カリウム(KI)試薬3.6gとをビーカー内で10mlの蒸留水に溶解し、濃塩酸0.15mlを加えた。その後、この水溶液を100mlになるよう更に蒸留水を加え、ヨウ素標準溶液を調製した。
指示薬の調製: 濃度5%のデンプン溶液を調製した。
L‐アスコルビン酸基準液の調製: USP(United States Pharmacopeia)グレードのL‐アスコルビン酸試薬(純度:99.6%)500mgを精密に秤取り、ビーカー内で50mlの蒸留水に溶解し、更に2N硫酸5mlを加え、L‐アスコルビン酸基準液を調製した。
L‐アスコルビン酸基準液の滴定: L‐アスコルビン酸基準液に指示薬0.5mlを添加し、その後、ヨウ素標準溶液を青色が発色するまで滴定し、滴定量を求めた。
実施例及び比較例の滴定: 各試料から5mlを正確に秤取り、ビーカー内で10mlの蒸留水に溶解し、更に2N硫酸2.5mlを加え、測定試料とした。この測定試料に指示薬0.5mlを添加した後、ヨウ素標準溶液を青色が発色するまで滴定し、滴定量を求めた。
試料中のL‐アスコルビン酸濃度: 上述した酸化還元滴定による測定を3回繰り返し、基準試料、実施例及び比較例の各試料の滴定量の算術平均を求めた。そして、求められた基準試料の滴定量と、実施例及び比較例の各試料の滴定量を元に、試料中のL‐アスコルビン酸濃度を算出した。すなわち、L‐アスコルビン酸濃度は、ヨウ素標準溶液の滴定量、試料の滴定量(ml)と、試料の重量(mg)とを掛けて百分率で表した。
実施例と比較例とを対比する。まず、図1のグラフを見ると、実施例に示したL‐アスコルビン酸含有粉は、いずれも0日目のL‐アスコルビン酸濃度が11.2%程度と、高い値を示している。一方、安定化溶液を添加していない比較例は、0日目の時点で、実施例に比べてL‐アスコルビン酸濃度が低い。また、図1のグラフを見ると、実施例1〜実施例10は、いずれもL‐アスコルビン酸濃度が35日目まで安定していることがわかる。特に、安定化溶液のルチン類の濃度が0.20%である実施例4は、L‐アスコルビン酸濃度が35日目まで殆ど減少することなく安定していることがわかる。この実施例4のL‐アスコルビン酸含有粉は、35日目のL‐アスコルビン酸濃度は、0日目に比べると、その減少量はわずか0.35%である。また、実施例1〜実施例10のL‐アスコルビン酸濃度は、最初の5日間に大きな差は見られないが、10日目に差が生じ始め、その後25日目までは、その差を維持したままに安定する傾向がみられた。そして、30日目以降60日目までのL‐アスコルビン酸濃度は、実施例1及び実施例8〜実施例10で減少する傾向がみられた。
図2は、同じ測定結果を、10日目以降60日目までの10日毎のL‐アスコルビン酸濃度別に示した棒グラフである。これを見ると、実施例4は、L‐アスコルビン酸濃度が高い状態を維持していることが判る。
すなわち、実施例4が、L‐アスコルビン酸濃度の安定化の効果が最も高い。次に、その他の実施例は30日目以降にL‐アスコルビン酸濃度が低下する傾向が見られたが、比較例に比べると顕著な安定性を示し、30日という長期間、L‐アスコルビン酸濃度をこのレベルで安定的に保持できることは、従来品には無く、十分に実用可能なものであると言える。
本件発明に係るL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法は、L‐アスコルビン酸の含有量の経時的な低下を長期間抑制可能な粉末を製造できる。その結果、本件発明で得られたL‐アスコルビン酸含有粉を添加剤として用いる場合の流通範囲の拡大、製造条件の制約の軽減が可能であり、化粧品、食品、栄養補助食品等において、多様な形態で利用できる。

Claims (7)

  1. L‐アスコルビン酸を含有する果実を含水率が5.0%〜8.0%となるまで乾燥させて乾燥果実とし、
    当該乾燥果実を乾燥果実粉に加工し、
    当該乾燥果実粉に、ルチン及び/又はルチン誘導体であるフラボノイド類を含む安定化溶液を添加し、
    前記安定化溶液を添加した粉体を再度乾燥させてL‐アスコルビン酸含有粉を得ることを特徴とするL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法。
  2. 前記乾燥果実粉を100重量部としたとき、ルチン及び/又はルチン誘導体であるフラボノイド類を0.01重量部〜1.0重量部含む安定化溶液を添加する請求項1に記載のL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法。
  3. 前記乾燥果実粉10kgに対して、安定化溶液を2L〜5L添加する請求項1又は請求項2に記載のL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法。
  4. 前記乾燥果実粉は、60メッシュ〜200メッシュで篩い分けして粒度を揃えた後、前記安定化溶液を添加する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法。
  5. 前記安定化溶液は、アルカリ溶液又はエタノールと、ルチン及び/又はルチン誘導体であるフラボノイド類とを混合させた混合溶液である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法。
  6. 前記安定化溶液の構成成分としてアルカリ溶液を用いる場合、アルカリ成分として水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムを含有するアルカリ水溶液を用いるものである請求項5に記載のL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法。
  7. 前記L‐アスコルビン酸を含有する果実を乾燥して乾燥果実を得る際の乾燥温度を40℃以下とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のL‐アスコルビン酸含有粉の製造方法。
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