JP5682749B2 - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置(LCD)に用いられる偏光板用保護フィルム、位相差フィルム、視野角拡大フィルム、プラズマディスプレイに用いられる反射防止フィルムなどの各種機能フィルム等の光学フィルム等に利用できる樹脂フィルムの製造方法、前記製造方法によって得られた樹脂フィルム、前記樹脂フィルムを透明保護フィルムとして用いた偏光板、及び前記偏光板を備えた液晶表示装置に関する。
液晶表示装置の画像表示領域には、種々の光学フィルム、例えば、偏光板の偏光素子を保護するための透明保護フィルム等が配置されている。このような光学フィルムとしては、例えば、セルロースエステルフィルム等の透明性に優れた樹脂フィルムが用いられている。
また、このような光学フィルムは、例えば、溶液流延製膜法等により、長尺状の樹脂フィルムとして製造されることが多い。溶液流延製膜法とは、具体的には、原料樹脂である透明性樹脂を溶媒に溶解した樹脂溶液(ドープ)を、走行する支持体上に流延し、剥離可能な程度まで乾燥させて得られたフィルムを支持体から剥離し、そして、剥離したフィルムを搬送ローラで搬送しながら、乾燥や延伸等を施すことによって、長尺状の樹脂フィルムを製造する方法である。
このような溶液流延製膜法ではフィルム製膜の高速化が求められているが、製膜速度高速化に伴い、流延時に生じる金属支持体上で同伴エアの巻き込みが発生し生産効率が下がるという問題が生じている。これに対し、減圧チャンバでの減圧を大きくすることによって対応しているのが現状であるが、ブロアー能力(機械的な能力)が製膜高速化に追いつかず、限界に近くなっている。また、減圧しすぎると、減圧チャンバ内で空気振動が生じ逆に膜厚ムラ(キャスト横段)が大きくなる。
そこで、流延膜と支持体との密着性を向上させるために、減圧チャンバに加える技術として、支持体表面に静電印加すること(特許文献1参照)、さらに支持体表面に絶縁膜を設け静電印加すること(特許文献2または3参照)や支持体と流延膜との間に介在膜を設けること(特許文献4参照)が報告されている。
特許第4268286号公報 特開2008−87473号公報 特開2008−87474号公報 特開2007−230078号公報
しかしながら、静電印加処理だけでは、フィルム製膜の高速化に対応できなくなってきているのが現状である。また、支持体表面に絶縁膜や介在膜を設けても、精度限界があるために、長期間生産を行っているとフィルムの表面が劣化し、膜厚偏差などの問題が生じるため、定期的に停機して清掃・再加工する必要がある。
一方、同伴エアを巻き込む際には、一番外側にある流延膜両端部から泡を巻き込む傾向があり、その対応も大きな問題となりつつある。
さらには、膜厚ムラについても、近年の高品質化傾向に対して厳しい状況になっている。また、製膜の増速に伴い減圧装置の減圧度を上げていくことにより、同伴エアと共に減圧装置外部雰囲気をも吸い込み、支持体から流延する際に端部にバタツキを発生させる。このバタツキは流延の際の幅手方向の支持体着地点の不均一を引き起こし、幅手の配向角偏差が大きくなり、光学性能の低下につながっている。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、長期間高速で製膜しても、同伴エアの巻き込みまたは膜厚ムラや幅手配向角偏差などが生じることのない、高品質な樹脂フィルムを高い生産性で製造する方法の提供を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記構成を有する樹脂フィルムの製造方法によって、前記課題が解決することを見出し、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることによって本発明を完成した。
本発明の一態様に係る樹脂フィルムの製造方法は、透明性樹脂を溶媒に溶解させた樹脂溶液を、走行する支持体上に流延ダイから流延して流延膜を形成する流延工程と、前記流延膜を前記支持体から剥離する剥離工程と、剥離した流延膜を乾燥させる乾燥工程とを備え、前記流延工程において、支持体裏面に接するローラ表面または支持体裏面のいずれかに絶縁膜を形成し、支持体表面から静電電圧を印加して支持体表面を帯電させることを特徴とする。
このような構成によれば、製膜速度の増速による同伴エア巻き込みを抑制でき、幅手配向角偏差や膜厚ムラを生じさせることなく、高品質な樹脂フィルムを長期間高速で製膜することができる。さらに、支持体裏面に接するローラ表面または支持体裏面のいずれかに絶縁膜を形成し、支持体裏面と支持体裏面に接するローラ表面との間に硬度差を持たせることにより、支持体裏面の削れを軽減することができる。このように支持体裏面の削れが軽減できれば、支持体の機械的振動を少なくでき、膜厚ムラ(横段ムラ)を改善することが可能となる。
また、前記製造方法において、絶縁膜が、シリコンゴム、セラミックス及びシリコン酸化膜からなる群より選択される少なくとも1つで構成され、その膜厚が5〜1000μmであることが好ましい。このような構成によれば、幅手配向角偏差および膜厚ムラをより抑制でき、製膜の高速化をより確実にできると考えられる。
さらに、前記製造方法において、流延膜の両端部に金属化合物を含有させることがより好ましい。このような構成によれば、最もロバストの低かった流延端部を安定化させることができ、また端部にのみ静電印加すればよいので、設備の簡素化、メンテナンスの容易性も図ることができる。
また、前記製造方法において、剥離工程の後、支持体上に流延ダイから流延する前に静電電圧を印加して支持体表面を帯電させることが好ましい。さらに、剥離工程の後、支持体表面を帯電させるまでの間に支持体を除電することが好ましい。このような構成によれば、剥離工程後に支持体に残留した電荷を除去し、新たに支持体に流延する前に帯電させることにより、残留した電荷に起因する帯電ムラが生じるおそれもなく、より効率的にエア巻き込みの発生を抑えることができる。
前記製造方法において、前記流延工程を酸素濃度5%以下の条件で行うことが好ましい。このような構成によれば、静電電圧を印加する際における、流延工程内の有機溶剤ガスの爆発などを防止することができる。
また、前記製造方法において、静電印加装置、帯電バー及び静電噴霧機からなる群より選択されるいずれか1つで静電電圧を印加することができる。
また、本発明の他の一態様に係る樹脂フィルムは、前記樹脂フィルムの製造方法によって得られることを特徴とするものである。このような構成によれば、幅手配向角偏差、横段ムラの発生が抑制された高品質な樹脂フィルムが得られる。
また、本発明の他の一態様に係る偏光板は、偏光素子と、前記偏光素子の表面上に配置された透明保護フィルムとを備える偏光板であって、前記透明保護フィルムが、前記樹脂フィルムであることを特徴とするものである。このような構成によれば、偏光素子の透明保護フィルムとして、幅手配向角偏差や膜厚ムラのない高品質な樹脂フィルムが適用されているので、例えば、液晶表示装置に適用した際に、液晶表示装置の高画質化を実現できる偏光板が得られる。
また、本発明の他の一態様に係る液晶表示装置は、液晶セルと、前記液晶セルを挟むように配置された2枚の偏光板とを備える液晶表示装置であって、前記2枚の偏光板のうち少なくとも一方が、前記偏光板であることを特徴とするものである。このような構成によれば、幅手配向角偏差や膜厚ムラのない高品質な樹脂フィルムを備えた偏光板を用いるので、液晶表示装置の高画質化を実現できる。
本発明によれば、幅手配向角偏差および膜厚ムラの発生が抑制された高品質な樹脂フィルムを、同伴エアの巻き込みを生じることなく、長期間高速度で製造できる。また、このような樹脂フィルムを備えた偏光板、および液晶表示装置が提供される。
図1は無端ベルト支持体11を使用した溶液流延法による樹脂フィルムの製造装置1の基本的な構成を示す概略図である。 図2は本発明の実施形態に係る流延ダイ20の周辺を示す概略図である。 図3は、流延膜の両端部に金属化合物を含有させた場合の流延ダイ20の周辺を示す概略図である。
以下、本発明に係る実施形態について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本実施形態に係る樹脂フィルムの製造方法は、透明性樹脂を溶解した樹脂溶液(ドープ)を、連続して走行する支持体上に流延して流延膜(ウェブ)を形成する流延工程と、前記流延膜を前記支持体から剥離する剥離工程と、剥離した流延膜を乾燥させる乾燥工程とを備えており、いわゆる溶液流延製膜法による製造方法である。例えば、図1に示すような溶液流延製膜法による樹脂フィルムの製造装置によって行われる。なお、樹脂フィルムの製造装置としては、図1に示すものに限定されず、他の構成のものであってもよい。
図1は、無端ベルト支持体11を使用した溶液流延法による樹脂フィルムの製造装置1の基本的な構成を示す概略図である。樹脂フィルムの製造装置1は、無端ベルト支持体11、流延ダイ20、剥離ローラ13、乾燥装置14、及び巻取装置15等を備えている。前記流延ダイ20は、透明性樹脂を溶解した樹脂溶液(ドープ)16を前記無端ベルト支持体11の表面上に流延する。前記無端ベルト支持体11は、一対の駆動ローラ及び従動ローラによって駆動可能に支持され、流延ダイ20から流延された樹脂溶液16からなる流延膜を形成し、搬送しながら乾燥させる。そして、前記剥離ローラ13は、乾燥された流延膜を前記無端ベルト支持体11から剥離する。剥離された流延膜は、前記乾燥装置14によってさらに乾燥され、乾燥された流延膜を樹脂フィルムとして前記巻取装置15に巻き取る。
前記無端ベルト支持体11は、図1に示すように、表面が鏡面の、無限に移行する無端の金属製のベルトである。前記ベルトとしては、流延膜の剥離性の点から、例えば、ステンレス鋼等からなるベルトが好ましく用いられる。前記流延ダイ20によって流延する流延膜の幅は、無端ベルト支持体11の幅を有効活用する観点から、無端ベルト支持体11の幅に対して、80〜99%とすることが好ましい。そして、最終的に1500〜4000mmの幅の樹脂フィルムを得るためには、無端ベルト支持体11の幅は、1800〜4500mmであることが好ましい。また、無端ベルト支持体の代わりに、表面が鏡面の、回転する金属製のドラム(無端ドラム支持体)を用いてもよい。
まず、本実施形態による樹脂フィルムの製造方法の流延工程について説明する。図2に詳しく示すように、流延工程では、支持体11の裏面または支持体裏面に接するローラ(例えば、搬送ローラ17)表面のいずれかに絶縁膜を形成し、支持体表面から静電電圧を印加して支持体表面を帯電(図2、A)させる。
本発明の樹脂フィルムの製造方法によれば、製膜速度の増速による同伴エア巻き込みの発生を抑制でき、幅手配向角偏差や膜厚ムラを生じさせることなく、高品質な樹脂フィルムを長期間高速で製膜することができる。さらに、支持体裏面に接するローラ表面または支持体裏面のいずれかに絶縁膜を形成し、支持体裏面と支持体裏面に接するローラ表面との間に硬度差を持たせることにより、支持体裏面の削れを軽減することができる。このように支持体裏面の削れが軽減できれば、支持体の機械的振動を少なくすることができ、膜厚ムラ(横段ムラ)を改善することが可能となる。
なお、流延ダイ20による樹脂溶液16の流延方法には、樹脂を加熱し、スクリューで加圧した溶融状態の樹脂をダイスより押し出す溶融流延法、または樹脂を溶媒に溶解させて流動性を持たせたドープを金属ドラムやベルトに流延し、乾燥工程を通じて溶媒を蒸発させる溶液流延法などがあるが、本実施形態においては、フィルムの光学特性、強度、平滑性といった光学フィルムとしての性能の観点から、溶液製膜法を用いて流延することが好ましい。
また、本発明の樹脂フィルムの製造方法においては、製膜速度の増速に対応し得るため、本実施形態における流延膜の流延速度は、例えば、50〜150m/分程度とすることができる。
絶縁膜22を形成する材料としては、特に限定はされないが、例えば、シリコンゴム、セラミックス、シリコン酸化膜などが挙げられる。これらは2種以上を混合して用いてもよい。
支持体上に絶縁膜を形成する手段としては、支持体11の裏面または支持体裏面に接するローラ(例えば、搬送ローラ17)表面に均一な膜厚となるように形成する方法であれば特に限定はされないが、例えば、前記絶縁膜材料を支持体裏面に接するローラ表面又は支持体裏面に溶射処理や真空蒸着処理することなどによって形成することができる。
絶縁膜22の厚みは、通常、5〜1000μm、好ましくは10〜500μmである。絶縁膜の厚みが5μm未満であると、絶縁膜が摩擦によって削れ易く長期生産に支障をきたすため好ましくなく、また1000μmを超えると絶縁膜の均一な表面性の薄膜形成が難しくなるため好ましくない。
本実施形態において、静電電圧を印加して支持体表面を帯電させるために用いる手段としては、特に限定はされないが、例えば、静電印加装置、帯電バー、静電噴霧機などが挙げられる。
このような静電電圧の印加は、図2に示すように、剥離工程の後、次に支持体上に流延ダイから流延する前に行うことが好ましい。さらには、同じく図2に示すように、剥離工程の後、次の静電印加までの間に支持体を除電することが好ましい。これにより、流延膜が剥離された後に残留した電荷を除去することができ、残留電荷によって引き起こされ得る帯電ムラを抑えることができる。そして、除電した後、新たに流延する前に静電電圧を印加して支持体表面を帯電させることによって、帯電ムラを抑えつつ、より確実にエア巻き込みの発生を抑制することができる。なお、図2中、Aは支持体11が帯電状態であることを示している。
また、前記除電を行うために用いる手段としては、特に限定はされないが、例えば、除電バー、除電ブロアなどが挙げられる。
さらに、本実施形態に係る樹脂フィルムの製造方法において、前記流延工程が、酸素濃度5%以下の条件で行われることが好ましい。すなわち、流延工程内の酸素濃度が5%以下であればよく、これは、例えば、窒素ガスや炭酸ガスなどを混合させた、酸素濃度5%以下の混合ガスを流延工程内に供給することによって調整できる。なお、流延工程以外の工程が同一の構内に配置されている場合は、その構内全体を酸素濃度5%以下に調整する必要がある。
さらに、図3に示すように、本実施形態に係る樹脂フィルムの製造方法において、流延膜の両端部に金属化合物を含有させ、その流延膜両端部にのみ静電電圧を印加することがより好ましい。このように、最もロバストの低かった流延膜両端部に金属化合物を含有させることにより、流延膜端部と支持体との密着性が高まり、流延膜端部の安定化を図ることができ、ひいてはエア巻き込みや幅手の光学ムラの抑制につながる。また、流延膜両端部にのみ静電電圧を印加することにより、設備の簡素化(コスト削減)およびメンテナンスのしやすさを図ることもできる。
流延膜両端部に含有させる金属化合物としては、マグネシウム、ベリウムなどのアルカリ土類金属または亜鉛、マンガン等の酸化物等を用いることができる。
また、流延膜両端部に金属化合物を含有させる方法としては、例えば、図3に示すように、流延ダイス20の両脇に金属化合物の流入口26を設けて、そこから金属化合物を流し込む方法などが挙げられる。より具体的には、例えば、ドープに金属化合物を0.001〜5重量%程度、好ましくは0.01〜1重量%程度含有させた金属化合物含有ドープを、流入口26から流し込むことにより、流延膜両端部に金属化合物を含有させる。
また、流延膜両端部に金属化合物を含有させる場合、その金属化合物を含有させる流延膜両端部の幅は、流延膜全幅をWとしたとき、それぞれの端部が0.01W〜0.1Wの範囲になるように(すなわち、両端部合わせて全幅の0.02〜0.2Wとなるように)調節する。この調節は、例えば、流入口26における金属化合物の流入量を調整することなどによって行うことができる。
なお、この金属化合物を含有させた流延膜両端部は、乾燥工程の後には切り取って除去することもできるため、その場合、最終的にできあがった製品に上述したような金属化合物は残存せず、前記金属化合物が本実施形態による製造方法で製造される樹脂フィルムの性質などに影響を及ぼすこともない。また、切り取られたフィルムは、再調製して流延膜端部用ドープに再利用することができる。切り取り(スリット)工程は、フィルムの延伸前に行っても、延伸後に行っても、どちらでもよい。
上述したような流延工程において無端ベルト支持体11上に形成された流延膜(ウェブ)を、剥離ローラ13、乾燥装置14及び巻取装置15等による剥離工程や乾燥工程によって、樹脂フィルムを製造することができる。後述の工程は、特に限定なく、一般的な工程であれば採用できる。具体的には、例えば、以下のような工程を用いることができるが、本発明は以下の工程に限定されるものではない。
まず、形成された流延膜(ウェブ)を無端ベルト支持体11で搬送しながら、ドープ中の溶媒を乾燥させる。前記乾燥は、例えば、無端ベルト支持体11を加熱したり、加熱風をウェブに吹き付けることによって行う。その際、ウェブの温度が、ドープの溶液によっても異なるが、溶媒の蒸発時間に伴う搬送速度、微粒子の分散度合、生産性等を考慮して、−5℃〜70℃の範囲が好ましく、0℃〜60℃の範囲がより好ましい。ウェブの温度は、高いほど溶媒の乾燥速度を早くできるので好ましいが、高すぎると、発泡したり、平面性が劣化する傾向がある。
前記無端ベルト支持体11を加熱する場合、例えば、前記無端ベルト支持体11上のウェブを赤外線ヒータで加熱する方法、前記無端ベルト支持体11の表面及び裏面を赤外線ヒータで加熱する方法、前記無端ベルト支持体11の裏面に加熱風を吹き付けて加熱する方法等が挙げられ、必要に応じて適宜選択することが可能である。
また、加熱風を吹き付ける場合、その加熱風の風圧は、溶媒蒸発の均一性、微粒子の分散度合等を考慮し、50〜5000Paであることが好ましい。加熱風の温度は、一定の温度で乾燥してもよいし、無端ベルト支持体11の走行方向で数段階の温度に分けて供給してもよい。
前記無端ベルト支持体11の上にドープを流延した後、前記無端ベルト支持体11からウェブを剥離するまでの間での時間は、作製する樹脂フィルムの膜厚、使用する溶媒によっても異なるが、前記無端ベルト支持体11からの剥離性を考慮し、0.5〜5分間の範囲であることが好ましい。
前記無端ベルト支持体11の走行速度は、例えば、50〜150m/分程度であることが好ましい。
前記剥離ロール13は、無端ベルト支持体11のドープ16が流延される側の表面近傍に配置されており、前記無端ベルト支持体11と前記剥離ローラ13との距離は、1〜100mmであることが好ましい。前記剥離ローラ13を支点として、乾燥された流延膜(ウェブ)に張力をかけて引っ張ることによって、乾燥された流延膜(ウェブ)がフィルムとして剥離される。前記無端ベルト支持体11からフィルムを剥離する際に、剥離張力及びその後の搬送張力によってフィルムは、フィルムの搬送方向(Machine Direction:MD方向)に延伸する。このため、前記無端ベルト支持体11からフィルムを剥離する際の剥離張力及び搬送張力は、50〜400N/mにすることが好ましい。
また、フィルムを前記無端ベルト支持体12から剥離する時のフィルムの残留溶媒率は、前記無端ベルト支持体12からの剥離性、剥離時の残留溶媒率、剥離後の搬送性、搬送・乾燥後にできあがる樹脂フィルムの物理特性等を考慮し、30〜200質量%であることが好ましい。なお、フィルムの残留溶媒率は、下記式(I)で定義される。
残留溶媒率(質量%)={(M−M)/M}×100 (I)
ここで、Mは、フィルムの任意時点での質量を示し、Mは、Mを測定したフィルムを115℃で1時間乾燥させた後の質量を示す。
前記乾燥装置14は、複数の搬送ローラを備え、そのローラ間をフィルムを搬送させる間にフィルムを乾燥させる。その際、加熱空気、赤外線等を単独で用いて乾燥してもよいし、加熱空気と赤外線とを併用して乾燥してもよい。簡便さの点から加熱空気を用いることが好ましい。乾燥温度としては、フィルムの残留溶媒量により、好適温度が異なるが、乾燥時間、収縮むら、伸縮量の安定性等を考慮し、30〜180℃の範囲で残留溶媒率により適宜選択して決めればよい。また、一定の温度で乾燥してもよいし、2〜4段階の温度に分けて、数段階の温度に分けて乾燥してもよい。また、乾燥装置14内を搬送される間に、フィルムを、MD方向に延伸させることもできる。
前記乾燥装置14での乾燥処理後のフィルムの残留溶媒率は、乾燥工程の負荷、保存時の寸法安定性伸縮率等を考慮し、0.001〜5質量%であることが好ましい。なお、本実施形態では、乾燥工程で徐々に溶媒が除去され、全残留溶媒量が15質量%以下となったフィルムを樹脂フィルムと言う。
巻取装置15は、前記乾燥装置14で、所定の残留溶媒率となった樹脂フィルムを必要量の長さに巻き芯に巻き取る。なお、巻き取る際の温度は、巻き取り後の収縮による擦り傷、巻き緩み等を防止するために室温まで冷却することが好ましい。使用する巻き取り機は、特に限定なく使用でき、一般的に使用されているものでよい。具体的には、例えば、定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法等を適用した巻き取り機を用いて巻き取ることができる。
なお、樹脂フィルムの製造装置は、上記の構成のものに限定されず、例えば、延伸装置等を別途備えていてもよい。延伸装置としては、例えば、無端ベルト支持体11から剥離されたフィルムを、フィルムの搬送方向と直交する方向(Transverse Direction:TD方向)に延伸させる延伸装置等が挙げられる。
以下、本実施形態で使用する樹脂溶液(ドープ)の組成について説明する。
本実施形態で使用する樹脂溶液は、透明性樹脂を溶媒に溶解させたものである。
前記透明性樹脂は、溶液流延製膜法等によって基板状に成形したときに透明性を有する樹脂であればよく、特に制限されないが、溶液流延製膜法等による製造が容易であること、ハードコート層等の他の機能層との接着性に優れていること、光学的に等方性であること等が好ましい。なお、ここで透明性とは、可視光の透過率が60%以上であることであり、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上である。
前記透明性樹脂としては、具体的には、例えば、セルロースジアセテート樹脂、セルローストリアセテート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂等のセルロースエステル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂;ポリメチルメタクリレート樹脂等のアクリル系樹脂;ポリスルホン(ポリエーテルスルホンも含む)系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、セロファン、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、シンジオタクティックポリスチレン系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリメチルペンテン樹脂等のビニル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリエーテルケトン樹脂;ポリエーテルケトンイミド樹脂;ポリアミド系樹脂;フッ素系樹脂等を挙げることができる。これらの中でも、セルロースエステル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン(ポリエーテルスルホンを含む)系樹脂が好ましい。さらに、セルロースエステル系樹脂が好ましく、セルロースエステル系樹脂の中でも、セルロースアセテート樹脂、セルロースプロピオネート樹脂、セルロースブチレート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルローストリアセテート樹脂が好ましく、セルローストリアセテート樹脂が特に好ましい。また、前記透明性樹脂は、上記例示した透明性樹脂を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
次に、前記セルロースエステル系樹脂について説明する。
セルロースエステル系樹脂の数平均分子量は、30000〜200000であることが、樹脂フィルムに成型した場合の機械的強度が強く、かつ、溶液流延製膜法において適度なドープ粘度となる点で好ましい。また、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が、1〜5の範囲内であることが好ましく、1.4〜3.0の範囲内であることがより好ましい。
また、セルロースエステル系樹脂等の樹脂の平均分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィーを用い測定できる。よって、これらを用いて数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を算出し、その比を計算することができる。
セルロースエステル系樹脂は、炭素数が2〜4のアシル基を置換基として有しているものが好ましい。その置換度としては、例えば、アセチル基の置換度をX、プロピオニル基又はブチリル基の置換度をYとした時、XとYとの合計値が2.2以上2.95以下であって、Xが0より大きく2.95以下であることが好ましい。
また、アシル基で置換されていない部分は通常水酸基として存在している。これらのセルロースエステル系樹脂は、公知の方法で合成することができる。アシル基の置換度の測定方法は、ASTM−D817−96の規定に準じて測定することができる。
前記セルロースエステル系樹脂の原料であるセルロースとしては、特に限定はないが、綿花リンター、木材パルプ(針葉樹由来、広葉樹由来)、ケナフ等を挙げることができる。また、それらから得られたセルロースエステル系樹脂はそれぞれ任意の割合で混合使用することができるが、綿花リンターを50質量%以上使用することが好ましい。これらのセルロースエステル系樹脂は、アシル化剤が酸無水物(無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸)である場合には、酢酸のような有機酸やメチレンクロライド等の有機溶媒を用い、硫酸のようなプロトン性触媒を用いてセルロース原料と反応させて得ることができる。
本実施形態で使用される溶媒は、前記透明性樹脂に対する良溶媒を含有する溶媒を用いることができる。前記良溶媒は、使用する透明性樹脂によって異なる。例えばセルロースエステル系樹脂の場合、セルロースエステルのアシル基置換度によって、良溶媒と貧溶媒とが変わり、例えばアセトンを溶媒として用いる時には、セルロースエステルの酢酸エステル(アセチル基置換度2.4)、セルロースアセテートプロピオネートでは良溶媒になり、セルロースの酢酸エステル(アセチル基置換度2.8)では貧溶媒となる。したがって、使用する透明性樹脂により、良溶媒及び貧溶媒が異なってくるので、一例としてセルロースエステル系樹脂の場合について説明する。
セルロースエステル系樹脂に対する良溶媒としては、例えば、メチレンクロライド等の有機ハロゲン化合物、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、ジオキソラン誘導体、シクロヘキサノン、蟻酸エチル、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン等が挙げられる。これらの中でも、メチレンクロライド等の有機ハロゲン化合物、ジオキソラン誘導体、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン等が好ましい。これらの良溶媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、ドープには、透明性樹脂が析出してこない範囲で、貧溶媒を含有させてもよい。セルロースエステル系樹脂に対する貧溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール等の炭素原子数1〜8のアルコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸プロピル、モノクロルベンゼン、ベンゼン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、メチルセルソルブ、エチレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。これらの貧溶媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、本実施形態で使用される樹脂溶液は、本発明の効果を阻害しない範囲で、前記透明性樹脂、及び前記溶媒以外の他の成分(添加剤)を含有してもよい。前記添加剤としては、例えば、微粒子、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定化剤、導電性物質、難燃剤、滑剤、及びマット剤等が挙げられる。
前記微粒子は、使用目的に応じて適宜選択される。その使用目的としては、具体的には、例えば、透明性樹脂中に含有することによって、可視光を散乱させる場合や、すべり性を付与させる場合等が挙げられ、透明性樹脂中に前記微粒子を含有することによって、可視光の散乱及びすべり性の向上の両方を改善しうる。また、いずれを目的とした場合であっても、フィルムの透明性を損なわない程度に、前記微粒子の粒径や含有量を調整する必要がある。前記微粒子としては、酸化珪素等の無機微粒子であってもよいし、アクリル系樹脂等の有機微粒子であってもよい。
前記無機微粒子としては、例えば、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウム等の微粒子が挙げられる。この中でも、酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム等の微粒子が好ましく用いられる。
また、前記有機微粒子としては、ポリメチルメタクリレート樹脂等のアクリル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ベンゾグアナミン系樹脂、メラミン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、及びポリフッ化エチレン系樹脂等からなる微粒子が挙げられる。この中でも、架橋ポリスチレン粒子、ポリメチルメタクリレート系粒子のアクリル系樹脂微粒子等が好ましい。
また、前記微粒子は、上記例示した微粒子を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
前記微粒子の平均粒子径としては、0.1〜10μmであることが好ましく、0.3〜5μmであることがより好ましい。微粒子の平均粒子径が小さすぎると、微粒子による機能性を充分に発揮できない傾向がある。また、大きすぎると、微粒子による機能性を充分に発揮できないだけでなく、樹脂フィルムの透光性も低下する傾向がある。なお、微粒子の平均粒子径は、樹脂フィルムの断面をTEM観察することによっても測定できるが、レーザ回折式粒度分布測定装置等を用いて測定することもできる。
前記微粒子の含有量は、前記透明性樹脂に対して0.01〜35質量%であることが好ましく、0.05〜30質量%であることがより好ましい。微粒子の含有量が少なすぎると、微粒子による機能性を充分に発揮できない傾向がある。また、多すぎると、樹脂フィルムの透光性が低下する傾向がある。
また、微粒子の形状は、特に限定されず、球状、平板状、針状等が挙げられ、球状であることが好ましい。
前記可塑剤としては、特に限定なく使用できるが、例えば、リン酸エステル系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤、グリコレート系可塑剤、クエン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤等が挙げられる。前記可塑剤を含有させる場合、その含有量は、寸法安定性、加工性の点を考慮すると、セルロースエステル系樹脂に対して、1〜40質量%であることが好ましく、3〜20質量%であることがより好ましく、4〜15質量%であることがさらに好ましい。可塑剤の含有量が少なすぎると、スリット加工や打ち抜き加工した際、滑らかな切断面を得ることができず、切り屑の発生が多くなる傾向がある。すなわち、可塑剤を含有させる効果が充分に発揮できない。
前記酸化防止剤としては、特に限定なく使用できるが、例えば、ヒンダードフェノール系の化合物が好ましく用いられる。また、前記酸化防止剤を含有させる場合、酸化防止剤の含有量は、セルロースエステル樹脂に対して質量割合で1ppm〜1.0%であることが好ましく、10〜1000ppmであることがより好ましい。
本実施形態に係る製造方法によって製造された樹脂フィルムは、その高い寸法安定性から、偏光板又は液晶表示用部材等に使用することが可能であり、この場合、偏光板又は液晶等の劣化防止のため、紫外線吸収剤が好ましく用いられる。
前記紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、且つ良好な液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましく用いられる。具体的には380nmの透過率が10%未満であることが好ましく、特に5%未満であることがより好ましい。前記紫外線吸収剤としては、具体的には、例えば、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤)、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物(ベンゾフェノン系紫外線吸収剤)、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物、トリアジン系化合物等が挙げられる。これらの中では、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ましい。前記紫外線吸収剤の含有量は、紫外線吸収剤としての効果、透明性等を考慮し、0.1質量%〜2.5質量%であることが好ましく、0.8質量%〜2.0質量%であることがより好ましい。
前記熱安定剤としては、例えば、カオリン、タルク、けい藻土、石英、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナ等の無機微粒子、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属の塩等が挙げられる。
前記導電性物質としては、特に限定はされないが、例えば、アニオン性高分子化合物等のイオン導電性物質、金属酸化物の微粒子等の導電性微粒子及び帯電防止剤等が挙げられる。前記導電性物質を含有させることによって、好ましいインピーダンスを有する樹脂フィルムを得ることができる。ここでイオン導電性物質とは、電気伝導性を示し、電気を運ぶ担体であるイオンを含有する物質のことである。
次にドープを調製する方法の一例として、透明性樹脂としてセルロースエステル系樹脂を用いた場合について説明する。
ドープを調製する時の、セルロースエステル系樹脂の溶解方法としては、特に限定なく、一般的な方法を用いることができる。加熱と加圧を組み合わせることによって、常圧における溶媒の沸点以上に加熱できることを利用し、常圧における沸点以上で溶媒にセルロースエステル系樹脂を溶解させることが、ゲルやママコと呼ばれる塊状未溶解物の発生を防止する点から好ましい。また、セルロースエステル系樹脂を貧溶媒と混合して湿潤又は膨潤させた後、さらに良溶媒を添加して溶解する方法も好ましく用いられる。
前記加圧は、窒素ガス等の不活性気体を圧入する方法や、密閉容器に溶媒を加熱して、前記加熱によって溶媒の蒸気圧を上昇させる方法によって行ってもよい。前記加熱は、外部から行うことが好ましく、例えば、ジャケットタイプのものは温度コントロールが容易で好ましい。
セルロースエステル系樹脂を溶解させる時の溶媒の温度(加熱温度)は、高い方がセルロースエステルの溶解性の観点から好ましいが、加熱温度を高くしようとすると、前記加圧によって容器内の圧力を高くしなければならず、生産性が悪化する。よって、前記加熱温度は、45〜120℃であることが好ましい。また、前記圧力は、設定温度で溶媒が沸騰しないような圧力に調整される。もしくは冷却溶解法も好ましく用いられ、これによって酢酸メチル等の溶媒にセルロースエステル系樹脂を溶解させることができる。
次に、得られたセルロースエステル系樹脂の溶液を濾紙等の適当な濾過材を用いて濾過する。前記濾過材としては、不溶物等を除去するために絶対濾過精度が小さい方が好ましいが、絶対濾過精度が小さ過ぎると濾過材の目詰まりが発生しやすいという問題がある。このため絶対濾過精度が0.008mm以下の濾過材が好ましく、0.001〜0.008mmの濾過材がより好ましい。
濾過材の材質は、特に制限はなく、通常の濾過材を使用することができる。例えば、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)等のプラスチック製の濾過材や、セルロース繊維やレーヨンを用いた濾紙、ステンレススティール等の金属製の濾過材が繊維の脱落等がなく好ましい。濾過により、原料のセルロースエステル系樹脂の溶液に含まれていた不純物、特に輝点異物を除去、低減することが好ましい。前記輝点異物とは、2枚の偏光板をクロスニコル状態にして配置し、その間に樹脂フィルムを置き、一方の偏光板の側から光を当てて、他方の偏光板の側から観察した時に反対側からの光が漏れて見える点(異物)のことであり、径が0.01mm以上である輝点数が200個/cm以下であることが好ましい。
濾過は、特に限定なく、通常の方法で行うことができるが、溶媒の常圧での沸点以上で、且つ加圧下で溶媒が沸騰しない範囲の温度で加熱しながら濾過する方法が、濾過前後の濾圧の差(差圧という)の上昇が小さく、好ましい。前記温度としては、35〜60℃であることが好ましい。前記濾圧は、小さい方が好ましく、例えば、1.6MPa以下であることが好ましい。
前記各添加剤を含有させる場合は、例えば、アルコールやメチレンクロライド、ジオキソランなどの有機溶媒に前記添加剤を溶解してからドープに添加するか、又は直接ドープ組成中に添加してもよい。また、無機粉体のように有機溶剤に溶解しないものは、添加剤とセルロースエステル系樹脂とをデゾルバーやサンドミルを使用して、セルロースエステル系樹脂中に添加剤を分散したものをドープに添加することが好ましい。
得られたセルロースエステル系樹脂の溶液に前記微粒子を分散させる。分散させる方法は、特に限定なく、例えば、以下のようにして行うことができる。例えば、まず、分散用溶媒と微粒子を撹拌混合した後、分散機で分散を行う。これを微粒子分散液とする。この微粒子分散液を上記セルロースエステル系樹脂の溶液に加えて撹拌する。
前記分散用溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール類が挙げられる。また、低級アルコール類に特に限定されないが、セルロースエステル系樹脂の溶液を調製する際に用いた溶媒と同様のものを用いることが好ましい。
前記分散機としては、特に限定なく使用でき、一般的な分散機を使用できる。分散機は、大きく分けてメディア分散機とメディアレス分散機に分けられるが、メディアレス分散機のほうかがヘイズが低くなる(透光性が高くなる)点から好ましい。前記メディア分散機としては、例えば、ボールミル、サンドミル、ダイノミル等が挙げられる。また、前記メディアレス分散機としては、超音波型、遠心型、高圧型等が挙げられ、高圧型分散装置が好ましい。前記高圧分散装置とは、微粒子と溶媒とを混合した組成物を、細管中に高速通過させることで、高剪断や高圧状態など特殊な条件を作りだす装置である。前記高圧分散装置としては、例えば、Microfluidics Corporation社製の超高圧ホモジナイザ(商品
名マイクロフルイダイザ)、ナノマイザ社製ナノマイザ等が挙げられ、他にマントンゴーリン型高圧分散装置等も挙げられる。また、マントンゴーリン型高圧分散装置としては、例えばイズミフードマシナリ製ホモジナイザ、三和機械株式会社製のUHN−01等が挙げられる。
また、流延ダイの吐出口の両端部から流下させる溶剤としては、前記樹脂溶液(ドープ)の溶媒と同様のものを用いることができる。具体的には、前記透明性樹脂に対する良溶媒を含有し、必要に応じて、貧溶媒を含有させてもよい。
以上のような、本実施形態に係る製造方法によれば、製膜速度の増速による同伴エア巻き込みを抑制でき、幅手配向角偏差や膜厚ムラを生じさせることなく、高品質な樹脂フィルムが得られる。
なお、ここで得られる樹脂フィルムの幅は、大型の液晶表示装置への使用、偏光板加工時のフィルムの使用効率、生産効率の点から、1000〜2500mmであることが好ましい。
また、樹脂フィルムの膜厚は、液晶表示装置の薄型化、樹脂フィルムの生産安定化の観点等の点から、20〜70μmであることが好ましい。ここで膜厚とは、平均膜厚のことであり、株式会社ミツトヨ製の接触式膜厚計により、樹脂フィルムの幅方向に20〜200箇所、膜厚を測定し、その測定値の平均値を膜厚として示す。
(偏光板)
本実施形態に係る偏光板は、偏光素子と、前記偏光素子の表面上に配置された透明保護フィルムとを備え、前記透明保護フィルムが、前記樹脂フィルムである。前記偏光素子とは、入射光を偏光に変えて射出する光学素子である。
前記偏光板としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素溶液中に浸漬して延伸することによって作製される偏光素子の少なくとも一方の表面に、完全鹸化型ポリビニルアルコール水溶液を用いて、前記樹脂フィルム又は前記積層フィルムを貼り合わせたものが好ましい。また、前記偏光素子のもう一方の表面にも、前記樹脂フィルムを積層させてもよいし、別の偏光板用の透明保護フィルムを積層させてもよい。この偏光板用の透明保護フィルムとしては、例えば、市販のセルロースエステルフィルムとして、KC8UX2M、KC4UX、KC5UX、KC4UY、KC8UY、KC12UR、KC8UY−HA、KC8UX−RHA(以上、コニカミノルタオプト株式会社製)等が好ましく用いられる。あるいは、セルロースエステルフィルム以外の環状オレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート等の樹脂フィルムを用いてもよい。この場合は、ケン化適性が低いため、適当な接着層を介して偏光板に接着加工することが好ましい。
前記偏光板は、上述のように、偏光素子の少なくとも一方の表面側に積層する保護フィルムとして、前記樹脂フィルムを使用したものである。その際、前記樹脂フィルムが位相差フィルムとして働く場合、樹脂フィルムの遅相軸が偏光素子の吸収軸に実質的に平行または直交するように配置されていることが好ましい。
また、前記偏光素子の具体例としては、例えば、ポリビニルアルコール系偏光フィルムが挙げられる。ポリビニルアルコール系偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものとがある。前記ポリビニルアルコール系フィルムとしては、エチレンで変性された変性ポリビニルアルコール系フィルムが好ましく用いられる。
前記偏光素子は、例えば、以下のようにして得られる。まず、ポリビニルアルコール水溶液を用いて製膜する。得られたポリビニルアルコール系フィルムを一軸延伸させた後染色するか、染色した後一軸延伸する。そして、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を施す。
前記偏光素子の膜厚は、5〜40μmであることが好ましく、5〜30μmであることがより好ましく、5〜20μmであることがより好ましい。
該偏光素子の表面上に、セルロ−スエステル系樹脂フィルムを張り合わせる場合、完全鹸化ポリビニルアルコール等を主成分とする水系の接着剤によって貼り合わせることが好ましい。また、セルロースエステル系樹脂フィルム以外の樹脂フィルムの場合は、適当な粘着層を介して偏光板に接着加工することが好ましい。
上述のような偏光板は、透明保護フィルムとして、本実施形態に係る樹脂フィルムを用いる。この樹脂フィルムは、幅手配向角偏差や膜厚ムラもなく高品質であるため、得られた偏光板を、例えば、液晶表示装置に適用した際に液晶表示装置の高画質化を実現できる。
(液晶表示装置)
本実施形態に係る液晶表示装置は、液晶セルと、前記液晶セルを挟むように配置された2枚の偏光板とを備え、前記2枚の偏光板のうち少なくとも一方が、前記偏光板である。なお、液晶セルとは、一対の電極間に液晶物質が充填されたものであり、この電極に電圧を印加することで、液晶の配向状態が変化され、透過光量が制御される。このような液晶表示装置は、偏光板用の透明保護フィルムとして、前記偏光板を用いる。そうすることによって、高画質な液晶表示装置が得られる。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
[実施例1]
以下に示す方法により樹脂フィルムを製造した。
(ドープの調製)
以下の材料を密閉容器に投入し、80℃で加熱し、撹拌しながら完全に溶解し、ろ過してドープを調整した。
セルローストリアセテート(アセチル置換度2.88) 100重量部
トリフェニルホスフェート 8重量部
可塑剤(エチルフタリルエチルグリコレート) 2重量部
紫外線吸収剤(チヌビン326、BASFジャパン社製) 1重量部
無機微粒子(アエロジル200V、日本エアロジル(株)製) 0.1重量部
メチレンクロライド 418重量部
エタノール 23重量部
(セルロースアセテートフィルムの製造)
まず、SUS316製のエンドレスベルト支持体の裏面にセラミック絶縁膜(厚み:50μm)をセラミック溶射処理により設けた。そして、上記のようにして得られたドープを、ドープ温度35℃で、温度20℃の前記エンドレスベルト支持体上にコートハンガーダイよりなる流延ダイにより流延速度(支持体の走行速度)140m/分で流延し、流延膜を形成した。
流延する際、流延ダイの端部から、金属化合物(酸化マグネシウム)を0.5重量%含有させた前記ドープを流し込んだ。金属化合物含有ドープの流延幅は、流延膜全幅をWとすると、0.05Wであった。
[実施例2]
流延膜の両端部に金属化合物を含有させなかった以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセテートフィルムを製造した。
[実施例3]
絶縁膜を、支持体裏面ではなく支持体裏面に接する搬送ローラに、厚み50μmで形成した以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセテートフィルムを製造した。
[実施例4]
絶縁膜を、支持体裏面ではなく支持体裏面に接する搬送ローラに、厚み500μmで形成し、かつ流延膜の両端部に金属化合物を含有させなかった以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセテートフィルムを製造した。
[比較例1]
絶縁膜を、支持体裏面ではなく支持体表面に、厚み800μmで形成した以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセテートフィルムを製造した。
[比較例2]
絶縁膜を設けなかった以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセテートフィルムを製造した。
(評価)
上述のようにして得られた樹脂フィルム(実施例1〜4および比較例1〜2)について、以下の評価試験を行った。
(泡発生有無)
前記実施例1〜4、比較例1〜2でそれぞれ作製した樹脂フィルムについて、全幅で長手方向に1mの長さに切り出し、このフィルム試料についてフィルム表面の泡発生の有無を目視により評価した。泡が発生した際の減圧値を泡発生時減圧として記録した。結果を表1に示す。
(膜厚ムラ)
前記各樹脂フィルムについて、それぞれ膜厚偏差の評価は、ミツトヨ社製の表面粗さ測定機(SURFTEST SU-3100)にて、各フィルムを50mm角の測定で実施し、その評価を以下のランクにより行った。
◎ 膜厚偏差 0.15μm以下
○ 膜厚偏差 0.15μm〜0.20μm
△ 膜厚偏差 0.20μm〜0.25μm
× 膜厚偏差 0.25μm以上
結果を表1に示す。
(配向角偏差)
王子計測機器株式会社製の位相差装置(KOBRA−WR)を用い、フィルム両端部から100mm、及びフィルム幅中央部の配向角を測定し、それらの最大値と最小値の差を偏差とした。その評価を以下のランクにより行った。
◎ 配向角偏差 ±0.3度以下
○ 配向角偏差 ±0.3〜±0.7度未満
△ 配向角偏差 ±0.7〜±1.0度未満
× 配向角偏差 ±1.0度以上
結果を表1に示す。
Figure 0005682749
[考察]
表1からわかるように、支持体裏面に接する搬送ローラ表面または支持体裏面に絶縁膜を設けた実施例1〜4で作製した樹脂フィルムでは、支持体の走行速度を140m/分としても、エア巻き込みによる泡発生を十分に抑制でき、かつ、配向角偏差も小さかった。また、2週間という時間をおいても膜厚ムラがみられなかった。さらに、流延膜両端部に金属化合物を含有させた実施例1および3に係る樹脂フィルムでは、含有させなかった実施例2および4に係る樹脂フィルムよりも、いっそうエア巻き込みを抑制することができた。
一方、支持体表面に絶縁膜を設けた比較例1に係る樹脂フィルムでは、エア巻き込みは抑えられたものの、配向角偏差が大きくなり、膜厚ムラが発生した。また、絶縁膜を設けなかった比較例2に係る樹脂フィルムでは、エア巻き込みを抑えることができなかった。
以上より、本実施形態に係る樹脂フィルムの製造方法によれば、エアを巻き込むことなく長期間高速で高品質な樹脂フィルムが得られることが示された。
1 樹脂フィルムの製造装置
11 無端ベルト支持体
13 剥離ローラ
14 乾燥装置
15 巻取装置
17 搬送ローラ
20 流延ダイ
24 除電バー
26 金属化合物の流入口

Claims (7)

  1. 透明性樹脂を溶媒に溶解させた樹脂溶液を、連続して走行する支持体上に流延ダイから流延して流延膜を形成する流延工程と、前記流延膜を前記支持体から剥離する剥離工程と、剥離した流延膜を乾燥させる乾燥工程とを備え、
    前記流延工程において、支持体裏面に接するローラ表面または支持体裏面のいずれかに絶縁膜を形成し、支持体表面から静電電圧を印加して支持体表面を帯電させることを特徴とする、樹脂フィルムの製造方法。
  2. 絶縁膜が、シリコンゴム、セラミックス、及びシリコン酸化膜からなる群より選択される少なくとも1つで構成され、その膜厚が5〜1000μmである、請求項1に記載の樹脂フィルムの製造方法。
  3. 流延膜の両端部に金属化合物を含有させる、請求項1または2に記載の樹脂フィルムの製造方法。
  4. 剥離工程の後、支持体上に流延ダイから流延する前に静電電圧を印加して支持体表面を帯電させる、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂フィルムの製造方法。
  5. 剥離工程の後、支持体表面を帯電させるまでの間に支持体を除電する、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂フィルムの製造方法。
  6. 流延工程を酸素濃度5%以下の条件で行う、請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂フィルムの製造方法。
  7. 静電印加装置、帯電バー、及び静電噴霧機からなる群より選択されるいずれか1つで静電電圧を印加する、請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂フィルムの製造方法。
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