JP5680326B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
近年、電力変換や電力制御を行う場合、パワー半導体デバイスが用いられる。このようなパワー半導体デバイスの中でも、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor - Field Effect Transistor)は、高速スイッチング性能が優れており、スイッチング電源等の分野において、キーデバイスとして用いられている。
パワーMOSFETの一種としては、トレンチゲート型MOSFETがある。このトレンチゲート型MOSFETには、半導体基板にトレンチ(溝)が形成されており、溝内部の底面及び壁面に酸化膜等のトレンチゲート絶縁膜を形成し、更に内部に、トレンチゲート電極を形成した構造のものである。
このような構造のトレンチゲート型MOSFETは、トレンチゲート絶縁膜に高い電界が印加されるため、トレンチゲート絶縁膜が絶縁破壊されてしまうという問題点を有していた。
具体的には、図1に示すように、トレンチゲート型MOSFETは、N型ドレイン層201上に、N−型ドリフト層202、P型ボディ拡散層203が積層形成されたものに、P型ボディ拡散層203が形成されている側よりN−型ドリフト層202に至るまでのトレンチを形成する。トレンチの開口部分の両側には、N+型ソース層207が形成されており、この後、トレンチ内の側面及び底面には酸化膜からなるトレンチゲート絶縁膜204を形成し、更に内部には、トレンチゲート電極205が形成されたものである。尚、N型ドレイン層201にはドレイン電極206が設けられており、P型ボディ拡散層203の表面には、N+型ソース層207に接しソース電極208が設けられている。このような構造のトレンチゲート型MOSFETにおいては、トレンチゲート電極205の最も深い位置となる最下端205aは、P型ボディ拡散層203の最も深い位置となる最下端203aよりも深い位置に形成される。このため、破線Aで囲まれた領域内におけるトレンチゲート絶縁膜204に電界が集中し、これによりトレンチゲート絶縁膜204が絶縁破壊されて、トレンチゲート型MOSFETが破壊されてしまう。
特に、半導体層及び半導体基板としてSiCを用いた半導体装置の場合では、ドリフト層は薄く形成されるため、トレンチゲート絶縁膜204が絶縁破壊されやすくなる。
特開平10−98188号公報 特開2000−269487号公報 特開2000−332243号公報 特開2005−116822号公報
このため、トレンチゲート絶縁膜における絶縁破壊が生じにくい構成のトレンチゲート型MOSFETの検討がなされている。
例えば、トレンチゲート絶縁膜における電界の集中を回避するために、図2に示すように、N型ドレイン層211上に、N−型ドリフト層212、P型ボディ拡散層213が積層形成されたものに、P型ボディ拡散層213が形成されている側よりP型ボディ拡散層213内にトレンチを形成する。トレンチの開口部分の両側には、N+型ソース層217が形成されており、この後、トレンチ内の側面及び底面には酸化膜からなるトレンチゲート絶縁膜214を形成し、更に内部には、トレンチゲート電極215を形成した構造のものが考えられる。尚、N型ドレイン層211にはドレイン電極216が設けられており、P型ボディ拡散層213の表面には、N+型ソース層217に接しソース電極218が設けられている。このような構造のトレンチゲート型MOSFETにおいては、トレンチゲート電極215の最も深い位置となる最下端215aは、P型ボディ拡散層213の最も深い位置となる最下端213aよりも浅い位置に形成される。このためトレンチゲート絶縁膜214における電界の集中を緩和させることができる。しかしながら、チャネルが形成されにくくなってしまうため、ドレイン電極216とソース電極218におけるオン抵抗が増加してしまうという問題が生じてしまう。
また、図3に示すように、N型ドレイン層221上に、N−型ドリフト層222、P型ボディ拡散層223が積層形成されたものに、P型ボディ拡散層223の形成されている側よりN−型ドリフト層222に至るまでのトレンチを形成する。トレンチの開口部分の両側には、N+型ソース層227が形成されており、この後、トレンチ内の側面及び底面には酸化膜からなるトレンチゲート絶縁膜224を形成し、更に内部には、トレンチゲート電極225を形成した構成のものが考えられる。尚、トレンチゲート絶縁膜224は、トレンチの底面と側面とは異なる膜厚で形成されており、トレンチの底面におけるトレンチゲート絶縁膜224aの膜厚は、トレンチの側面におけるトレンチゲート絶縁膜224bの膜厚よりも厚くなるように形成されている。また、N型ドレイン層221にはドレイン電極226が設けられており、P型ボディ拡散層223の表面には、N+型ソース層227に接しソース電極228が設けられている。このような構造のトレンチゲート型MOSFETにおいては、トレンチゲート電極225の最も深い位置となる最下端225aは、P型ボディ拡散層223の最も深い位置となる最下端223aよりも深い位置に形成されている。よって、トレンチの底面のトレンチゲート絶縁膜224aは厚く形成されており、トレンチの底面のトレンチゲート絶縁膜224aは破壊されにくくなる。しかしながら、トレンチの側面のトレンチゲート絶縁膜224bは、トレンチの底面のトレンチゲート絶縁膜224aよりも薄く形成されており、トレンチの側面のトレンチゲート絶縁膜224bにおけるトレンチの底面近傍において、電界が集中してしまうという問題点を有している。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、オン抵抗を増加させることなく、印加される電界によりトレンチゲート絶縁膜が破壊されることのない構造のトレンチゲート型MOSFETを提供することを目的とするものである。
本発明は、半導体基板上に形成された第1の導電型の第1の半導体層と、前記第1の半導体層上の一部領域に形成された第1の導電型の第2の半導体層と、前記第1の半導体層上及び前記第2の半導体層上に形成された第2の導電型の第3の半導体層と、前記第3の半導体層の形成されている側より形成された前記第2の半導体層に底面を有するトレンチと、前記トレンチの開口部分の両側に形成された第1の導電型の第4の半導体層と、前記トレンチの底面及び側面に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を介し前記トレンチ内に形成されたゲート電極と、を有し、前記ゲート絶縁膜は、前記トレンチの側面における膜厚よりも、前記トレンチの底面における膜厚が厚く形成されており、前記トレンチの底面におけるゲート絶縁膜と前記ゲート電極との深さ方向における界面の位置は、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との深さ方向における界面よりも深い位置に形成されており、前記第2の半導体層と前記トレンチの底面におけるゲート絶縁膜との深さ方向における界面の位置は、前記第1の半導体層と前記第3の半導体層との深さ方向における界面よりも浅い位置に形成されており、前記半導体基板の面に平行な方向において、前記トレンチの側面における前記ゲート絶縁膜と前記第2の半導体層との界面から、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との界面までの長さをXとし、前記半導体基板の面に垂直な方向において、前記第1の半導体層と前記第3の半導体層との界面から、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との界面までの長さをYとした場合、X<Yであることを特徴とする。
また、本発明は、半導体基板上に形成された第1の導電型の第1の半導体層と、前記第1の半導体層上の一部領域に形成された第1の導電型の第2の半導体層と、前記第1の半導体層上及び前記第2の半導体層上に形成された第2の導電型の第3の半導体層と、前記第3の半導体層の形成されている側より形成された前記第2の半導体層に底面を有するトレンチと、前記トレンチの開口部分の両側に形成された第1の導電型の第4の半導体層と、前記トレンチの底面及び側面に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜を介し前記トレンチ内に形成されたゲート電極と、を有し、前記ゲート絶縁膜は、前記トレンチの側面における膜厚よりも、前記トレンチの底面における膜厚が厚く形成されており、前記トレンチの底面におけるゲート絶縁膜と前記ゲート電極との深さ方向における界面の位置は、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との深さ方向における界面よりも深い位置に形成されており、前記第2の半導体層と前記トレンチの底面におけるゲート絶縁膜との深さ方向における界面の位置は、前記第1の半導体層と前記第3の半導体層との深さ方向における界面よりも浅い位置に形成されており、前記半導体基板の面に平行な方向において、前記トレンチの側面における前記ゲート絶縁膜と前記第2の半導体層との界面から、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との界面までの長さは、0.1μm以上であって、空乏層が形成される長さ以下であることを特徴とする。
また、本発明は、前記半導体基板の面に平行な方向において、前記トレンチ側面における前記ゲート絶縁膜と前記第2の半導体層との界面から、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との界面までの長さは、0.1μm以上であって、空乏層が形成される長さ以下であることを特徴とする。
また、本発明は、前記第1の半導体層における不純物濃度よりも、前記第2の半導体層における不純物濃度が高いことを特徴とする。
また、本発明は、前記第1の半導体層、前記第2の半導体層及び前記第3の半導体層は、SiCを含む材料により形成されているものであることを特徴とする。
また、本発明は、前記第1の半導体層において、前記第3の半導体層が形成されている面と反対側の面には、第1の導電型の第5の半導体層が形成されており、前記第5の半導体層の表面にはドレイン電極が形成されており、前記第3の半導体層の表面には、前記第4の半導体層に接しソース電極が形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、半導体基板に形成されている第1の導電型の第1の半導体層上に、第2の導電型の半導体層を形成し、前記第2の導電型の半導体層において、所定の領域に第1の導電型からなる領域を形成することにより、前記所定の領域以外の領域を第2の導電型からなる領域とし、前記第1の導電型からなる領域を第2の半導体層とする工程と、前記第2の半導体層及び前記第2の導電型からなる領域上に、前記第2の導電型の半導体膜を形成し、前記第2の導電型からなる領域と前記第2の導電型の半導体膜からなる第3の半導体層を形成する工程と、前記第3の半導体層の形成されている側より、前記第2の半導体層に底面を有するトレンチを形成するとともに、前記トレンチの開口部分の両側に第1の導電型の第4の半導体層を形成する工程と、前記トレンチ内の側面及び底面にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜を介し前記トレンチ内にゲート電極を形成する工程と、を有し、前記ゲート絶縁膜は、前記トレンチの側面における膜厚よりも、前記トレンチの底面における膜厚が厚く形成されており、前記ゲート絶縁膜と前記ゲート電極との深さ方向における界面の位置は、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との深さ方向における界面よりも深い位置に形成されており、前記第2の半導体層と前記ゲート絶縁膜との深さ方向における界面の位置は、前記第1の半導体層と前記第3の半導体層との界面よりも浅い位置に形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、半導体基板に形成されている第1の導電型の第1の半導体層上に、第1の導電型の半導体層を形成し、前記第1の導電型の半導体層において、所定の領域に第2の導電型からなる領域を形成することにより、前記所定の領域以外の領域を第1の導電型からなる領域とし、前記第1の導電型からなる領域を第2の半導体層とする工程と、前記第2の半導体層及び前記第2の導電型からなる領域上に、前記第2の導電型の半導体膜を形成し、前記第2の導電型からなる領域と前記第2の導電型の半導体膜からなる第3の半導体層を形成する工程と、前記第3の半導体層の形成されている側より、前記第2の半導体層に底面を有するトレンチを形成するとともに、前記トレンチの開口部分の両側に第1の導電型の第4の半導体層を形成する工程と、前記トレンチ内の側面及び底面にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜を介し前記トレンチ内にゲート電極を形成する工程と、を有し、前記ゲート絶縁膜は、前記トレンチの側面における膜厚よりも、前記トレンチの底面における膜厚が厚く形成されており、前記ゲート絶縁膜と前記ゲート電極との深さ方向における界面の位置は、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との深さ方向における界面よりも深い位置に形成されており、前記第2の半導体層と前記ゲート絶縁膜との深さ方向における界面の位置は、前記第1の半導体層と前記第3の半導体層との界面よりも浅い位置に形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、半導体基板に形成されている第1の導電型の第1の半導体層上に、第1の導電型の第2の半導体層を形成する工程と、前記第2の半導体層上に第2の導電型の第3の半導体層を形成する工程と、前記第3の半導体層が形成されている側より、第2の半導体層に底面を有する第1のトレンチを形成するとともに、前記第1のトレンチの開口部分の両側に第1の導電型の第4の半導体層を形成する工程と、前記第3の半導体層が形成されている側より、第1のトレンチとは異なる部分に、第3の半導体層に底面を有する第2のトレンチを形成する工程と、前記第2のトレンチの底面部分の領域に対応する前記第2の半導体層の領域に第2の導電型の半導体領域を形成し、更に前記第2のトレンチを第2の導電型の半導体材料により埋め込むことにより、前記第3の半導体層に含まれる層を形成する工程と、前記第1のトレンチ内の側面及び底面にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜を介し前記第1のトレンチ内にゲート電極を形成する工程と、を有し、前記ゲート絶縁膜は、前記第1のトレンチの側面における膜厚よりも、前記第1のトレンチの底面における膜厚が厚く形成されており、前記ゲート絶縁膜と前記ゲート電極との深さ方向における界面の位置は、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層の深さ方向における界面よりも深い位置に形成されており、前記第2の半導体層と前記ゲート絶縁膜との深さ方向における界面の位置は、前記第1の半導体層と前記半導体領域との界面よりも浅い位置に形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、半導体基板に形成されている第1の導電型の第1の半導体層上に、第2の導電型の第3の半導体層を形成する工程と、前記第3の半導体層の形成されている側より、前記第3の半導体層に底面を有するトレンチを形成するとともに、前記トレンチの開口部分の両側に第1の導電型の第4の半導体層を形成する工程と、前記トレンチの底面に不純物元素を注入し、前記トレンチの底面より前記第1の半導体層に至るまでの領域に、第1の導電型の第2の半導体層を形成する工程と、前記トレンチ内の側面及び底面にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜を介し前記トレンチ内にゲート電極を形成する工程と、を有し、前記ゲート絶縁膜は、前記トレンチの側面における膜厚よりも、前記トレンチの底面における膜厚が厚く形成されており、前記ゲート絶縁膜と前記ゲート電極との深さ方向における界面の位置は、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との界面における最も、浅い位置よりも深い位置に形成されており、前記第2の半導体層と前記ゲート絶縁膜との深さ方向における界面の位置は、前記第1の半導体層と前記第3の半導体層の界面よりも浅い位置に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、オン抵抗を増加させることなく、印加される電界によりトレンチゲート絶縁膜が破壊されることのない構造のトレンチゲート型MOSFETを提供することができる。
従来のトレンチゲート型MOSFETの構造図 図1を改善したトレンチゲート型MOSFETの構造図(1) 図1を改善したトレンチゲート型MOSFETの構造図(2) 第1の実施の形態におけるトレンチゲート型MOSFETの構造図 第2の実施の形態におけるトレンチゲート型MOSFETの製造工程図 第3の実施の形態におけるトレンチゲート型MOSFETの製造工程図 第4の実施の形態におけるトレンチゲート型MOSFETの製造工程図 第5の実施の形態におけるトレンチゲート型MOSFETの製造工程図
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。
〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態における半導体装置を図4に基づき説明する。図4では、本実施の形態における半導体装置として、SiCを半導体材料として用いた半導体装置について説明する。
本実施の形態における半導体装置は、N型ドレイン層11(第5の半導体層)上に、エピタキシャル成長により形成されたN−型ドリフト層12、P型ボディ拡散層13(第3の半導体層)が積層されている。N−型ドリフト層12は高さ(深さ)の異なる2つの領域、即ち、N型ドレイン層11側に略全面に形成された第1の領域12a(第1の半導体層)とP型ボディ拡散層13側に入り込むように、第1の領域12a上の一部の領域に形成された第2の領域12b(第2の半導体層)を有している。従って、N−型ドリフト層12の第1の領域12aの最上部となる第1の領域12aとP型ボディ拡散層13との界面10aの位置は、N−型ドリフト層12の第2の領域12bの最上部となる第2の領域12bとP型ボディ拡散層13との界面10bよりも深い位置となる。
尚、エピタキシャル成長をさせるための方法としては、CVD(Chemical Vapor Deposition)、PVD(Physical Vapor Deposition)、MBE(Molecular Beam Epitaxy)等による成膜方法が挙げられる。
またトレンチは、P型ボディ拡散層13の表面にN+型ソース層17を形成し、N+型ソース層17及びP型ボディ拡散層13を貫通し、N−型ドリフト層12の第2の領域12b内に底面を有するように形成されており、トレンチ内の側面及び底面には酸化膜からなるトレンチゲート絶縁膜14が形成され、更に内部には、トレンチゲート電極15が形成されている。このため、P型ボディ拡散層13の表面のトレンチの開口部分の両側には、N+型ソース層17(第4の半導体層)が形成されている。
また、トレンチゲート絶縁膜14は、トレンチの底面と側面において異なる膜厚で形成されており、トレンチの底面のトレンチゲート絶縁膜14aは、トレンチの側面のトレンチゲート絶縁膜14bよりも厚くなるように形成されている。ここで、トレンチゲート絶縁膜14aの最下部となるトレンチゲート絶縁膜14aとN−型ドリフト層12の第2の領域12bとの界面10c、トレンチゲート絶縁膜14aの最上部となるトレンチゲート絶縁膜14aとトレンチゲート電極15との界面10d、界面10a及び10bとの深さ方向における関係は、深い位置から順に、界面10a、界面10c、界面10d、界面10bとなるように形成されている。即ち、トレンチゲート絶縁膜14aの最上部となる界面10dよりも浅い位置に、第2の領域12bとP型ボディ拡散層13との界面10bが形成されており、トレンチゲート絶縁膜14aの最下部となる界面10cよりも深い位置に、第1の領域12aとP型ボディ拡散層13との界面10aが形成されている。尚、N型ドレイン層11にはドレイン電極16が設けられており、P型ボディ拡散層13の表面には、N+型ソース層17に接し、ソース電極18が設けられている。
また、N−型ドリフト層12の第2の領域12bはトレンチが形成される前の断面形状が、略長方形の形状となるように形成されている。即ち、図4に示す構造の半導体装置では、各々の半導体層を形成する半導体材料として、SiCを用いているため、SiCでは不純物の拡散が、ほとんど進まない。よって、第2の領域12bは略長方形の形状に形成することができる。また、トレンチの側面方向の第2の領域12bにおける長さ、即ち、半導体基板の面に平行な方向(図4におけるN型ドレイン層11の膜面に平行な方向)において、トレンチゲート絶縁膜14bとN−型ドリフト層12の第2の領域12bとの界面から、第2の領域12bとP型ボディ拡散層13との界面までの長さXは、0.1μm以上、空乏層が届く距離以下となるように形成されている。ここで、空乏層の厚は、(1)に示す式により得ることができる。
空乏層厚=(2εVbi/qNd)1/2・・・・・(1)
尚、εは誘電率であり、SiCの場合、約9×10−13F/cmである。Vbiは内蔵電位であり、2〜3Vである。qは素電荷であり、1.6×10−19Cである。Ndは不純物元素の濃度であり、約1×1015〜1×1017cm−3である。この条件に基づいて、(1)に示す式により得られる空乏層厚の最小値は約0.15μmである。よって、製造誤差等を考慮すると、空乏層厚は、少なくとも0.1μm以上形成する必要がある。また、逆バイアスが加わった場合には、空乏層は広がるため、形成されるトレンチピッチの1/2以下であることが好ましい。また、半導体基板の面に垂直な方向(図4におけるN型ドレイン層11の膜面に垂直な方向)において、界面10aから界面10bまでの長さYは、0.2μm以下で形成されていることが好ましく、また、長さXと長さYとの関係は、X<Yであることが好ましい。
尚、本実施の形態における半導体装置では、1000Vの耐圧を想定したものであり、N−型ドリフト層12は不純物元素として窒素(N)が、1×1015〜1×1016cm−3ドープされており、N−型ドリフト層12において第1の領域12aよりも第2の領域12bの方が、不純物元素の濃度が高くなるように形成されている。また、P型ボディ拡散層13は、不純物元素としてアルミニウム(Al)が、1×1016〜5×1017cm−3ドープされている。尚、本実施の形態における説明では、P型を形成するための不純物元素として、Alを用いた場合について説明するが、不純物元素としてB(ボロン)を用いてもよい。
次に、図4に示される本実施の形態における半導体装置と、図1、図2及び図3に示される半導体装置において、ドレイン電極とソース電極との間に1000Vの電圧を印加した場合における各々のトレンチゲート絶縁膜における電界強度を調べた結果について説明する。この結果、図1に示される半導体装置の場合では5.6MeVであり、図2に示される半導体装置の場合では1.4MeVであり、図3に示される半導体装置の場合では2.1MeVであり、図4に示される半導体装置の場合では1.4MeVであった。
以上より、図4に示す本実施の形態における半導体装置では、図1及び図3に示される半導体装置のトレンチゲート絶縁膜における電界強度よりも低くなり、図2に示される半導体装置のトレンチゲート絶縁膜における電界強度と略同じであった。また、本実施の形態における半導体装置は、図2に示されるN−型ドリフト層212とP型ボディ層213の界面となる最下端213aより、図4に示されるN−型ドリフト層12の第2領域12bの最上部となる第2の領域12bとP型ボディ拡散層13との界面10bが、より浅い位置となっているため、図2に示される半導体装置よりもオン抵抗を低くすることができる。
従って、本実施の形態における半導体装置では、オン抵抗を増加させることなく、印加される電界によりトレンチゲート絶縁膜14が破壊されることを防ぐとことができる。
尚、上述した説明では、NMOSについて説明したが、N型とP型とを入れ替えることにより、本実施の形態における半導体装置をPMOSとすることも可能である。また、上述した説明では、半導体材料としてSiCを用いた場合について説明したが、Siを用いた場合についても同様である。
また、本実施の形態における半導体装置となる具体的なものとしては、半導体材料としてSiCを用いた場合には、パワーMOSFET等、半導体材料としてSiを用いた場合には、パワーMOSFET、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等が挙げられる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、半導体装置の製造方法である。
図5に基づき本実施の形態における半導体装置の製造方法について説明する。
最初に、図5(a)に示すように、不図示のN型ドレイン層の形成されているSiC基板上に、SiCのN層111を形成し、更に、N層111上にSiCのP層112をエピタキシャル成長により形成する。尚、N層111は、N−型ドリフト層の第1の領域(第1の半導体層)となるものであり、P層112の形成される厚さは、後述するN−型ドリフト層の第2の領域の厚さと略同じ厚さとなるように形成する。尚、エピタキシャル成長により形成する方法としては、CVD、PVD、MBE等の方法が挙げられる。また、N層111を形成するためには、不純物元素として窒素をドープし、P層112を形成するためには、不純物元素としてAlをドープする。
次に、図5(b)に示すように、P層112の所定の領域にSiCからなるN層113を形成する。尚、このN層113は、N−型ドリフト層の第2の領域(第2の半導体層)となるものであり、N−型ドリフト層の第1の領域となるN層111よりも不純物濃度が高くなるように形成されている。また、P層112においてN層113が形成されることにより、P層112においてN層113が形成されていない領域はP層112aとなる。N層113を形成する方法の一つとしては、P層112を形成した後、N層113が形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、レジストパターンの開口部におけるP層112をN層111の表面が露出するまでエッチングにより除去し、この後、エッチングにより除去された領域にエピタキシャル成長により、不純物元素として窒素がドープされたSiCを成膜することによりN層113を形成する方法が挙げられる。また、別の方法としては、P層112を形成した後、N層113が形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、P層112に不純物元素として窒素を注入することにより、レジストパターンの開口部における領域にN層113を形成する方法が挙げられる。
次に、図5(c)に示すように、P層112a及びN層113上にP層114をエピタキシャル成長により形成する。これによりP層112aとP層114からなるP型ボディ拡散層115(第3の半導体層)が形成される。
次に、図5(d)に示すように、トレンチ116を形成する。トレンチ116は、N−型ドリフト層の第2の領域となるN層113が形成されている部分に形成され、P型ボディ拡散層115のP層114を貫通し、トレンチ116の底面がN層113となるように形成する。尚、トレンチ116を形成する前、または後において、トレンチ116の開口部分の両側には、N+ソース層118が形成されている。例えば、P型ボディ拡散層115の表面にN+ソース層118を形成し、この後、トレンチ116が形成される領域に開口部を有する不図示のマスクを形成し、RIE(Reactive Ion Etching)等のドライエッチングにより、開口部の形成されている領域のN+ソース層118及びP型ボディ拡散層115を貫通し、N層113の一部を除去することにより形成する。尚、N−型ドリフト層の第1の領域となるN層111とP型ボディ拡散層115におけるP層112aとの界面を110aとし、N−型ドリフト層の第2の領域となるN層113とP型ボディ拡散層115におけるP層114との界面を110bとした場合、形成されたトレンチ116の底面となる界面110cは、界面110aよりも浅い位置であって、界面110bよりも深い位置となるように形成する。また、形成されるトレンチ116とN層113との位置関係については、アライメント精度が良いことが望ましいが、多少位置ズレが生じていても、製造される半導体装置の特性に影響を及ぼすことはない。即ち、形成されるトレンチ116の位置が多少ずれていたとしても、膜面方向におけるN層113の幅の広い部分に流れる電流量は多く、幅の狭い部分に流れる電流量は少ない。よって、トレンチ116の形成される位置が多少ずれたとしても、一つのトレンチ116において流れる電流量は殆ど変わらない。
次に、図5(e)に示すように、トレンチ116内にトレンチゲート絶縁膜117を形成する。トレンチゲート絶縁膜117は、トレンチ116の底面のトレンチゲート絶縁膜117aの膜厚が、トレンチ116の側面のトレンチゲート絶縁膜117bの膜厚よりも厚くなるように形成する。具体的には、CVDによる成膜と熱酸化を行うことにより、トレンチ116の底面のトレンチゲート絶縁膜117aの膜厚が、トレンチ116の側面のトレンチゲート絶縁膜117bの膜厚よりも厚くなるようにトレンチゲート絶縁膜117を形成する。尚、トレンチ116の底面のトレンチゲート絶縁膜117aは、トレンチゲート絶縁膜117aの上面となる界面110dの位置が、界面110bよりも深い位置となるように形成する。
次に、図5(f)に示すように、トレンチゲート絶縁膜117が形成されたトレンチ116内に、トレンチゲート電極118を形成し、更には、P型ボディ拡散層115の表面に、N+ソース層118に接してソース電極119を形成し、不図示のドレイン層の表面にドレイン電極を形成する。これにより、本実施の形態における半導体装置の製造方法により半導体装置が製造される。
本実施の形態における半導体装置の製造方法では、簡単な工程により、オン抵抗を増加させることなく、トレンチゲート絶縁膜が電界により破壊されることのない構造のトレンチゲート型MOSFET等の半導体装置を製造することができる。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第2の実施の形態とは異なる半導体装置の製造方法である。
図6に基づき本実施の形態における半導体装置の製造方法について説明する。
最初に、図6(a)に示すように、不図示のN型ドレイン層の形成されているSiC基板上に、SiCのN層131を形成し、更に、N層131上にN層132をエピタキシャル成長により形成する。尚、N層131は、N−型ドリフト層の第1の領域(第1の半導体層)となるものである。また、N層132は後述するようにN−型ドリフト層の第2の領域を形成するものであり、N−型ドリフト層の第1の領域となるN層131よりも不純物濃度が高くなるように形成する。
次に、図6(b)に示すように、N層132の所定の領域にSiCからなるP層133を形成する。尚、N層132においてP層133が形成されることにより、N層132においてP層133が形成されていない領域はN層132aとなる。P層133を形成する方法の一つとしては、N層132を形成した後、P層133が形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、レジストパターンの開口部におけるN層132をN層131の表面が露出するまでエッチングにより除去し、この後、エッチングにより除去された領域にエピタキシャル成長により、不純物元素としてAlがドープされたSiCを成膜することによりP層133を形成する方法が挙げられる。また、別の方法としては、N層132を形成した後、P層133が形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、N層132に不純物元素としてAlを注入することにより、レジストパターンの開口部における領域にP層133を形成する方法が挙げられる。このようにしてP層133が形成された後のN層132aは、N−型ドリフト層の第2の領域(第2の半導体層)となる。
次に、図6(c)に示すように、N層132a及びP層133上にP層134をエピタキシャル成長により形成する。これによりP層133とP層134からなるP型ボディ拡散層135(第3の半導体層)が形成される。
次に、図6(d)に示すように、トレンチ136を形成する。トレンチ136は、N−型ドリフト層の第2の領域となるN層132aが形成されている部分に形成され、P型ボディ拡散層135のP層134を貫通し、トレンチ136の底面がN層132aとなるように形成する。尚、トレンチ136を形成する前、または後において、トレンチ136の開口部分の両側には、N+ソース層139が形成されている。例えば、P型ボディ拡散層135の表面にN+ソース層139を形成し、この後、トレンチ136の形成される領域に開口部を有する不図示のマスクを形成し、RIE等のドライエッチングにより、開口部の形成されている領域のN+ソース層139及びP型ボディ拡散層135を貫通し、N層132aの一部を除去することにより形成する。尚、N−型ドリフト層の第1の領域となるN層131とP型ボディ拡散層135におけるP層133との界面を130aとし、N−型ドリフト層の第2の領域となるN層132aとP型ボディ拡散層135におけるP層134との界面を130bとした場合、形成されたトレンチ136の底面となる界面130cは、界面130aよりも浅い位置であって、界面130bよりも深い位置となるように形成する。また、形成されるトレンチ136とN層132aとの位置関係については、アライメント精度が良いことが望ましいが、多少位置ズレが生じていても、製造される半導体装置の特性に影響を及ぼすことはない。即ち、形成されるトレンチ136の位置が多少ずれていたとしても、膜面方向におけるN層132aの幅の広い部分に流れる電流量は多く、幅の狭い部分に流れる電流量は少ない。よって、トレンチ136の形成される位置が多少ずれたとしても、一つのトレンチ136において流れる電流量は殆ど変わらない。
次に、図6(e)に示すように、トレンチ136内にトレンチゲート絶縁膜137を形成する。トレンチゲート絶縁膜137は、トレンチ136の底面のトレンチゲート絶縁膜137aの膜厚が、トレンチ136の側面のトレンチゲート絶縁膜137bの膜厚よりも厚くなるように形成する。尚、トレンチ136の底面のトレンチゲート絶縁膜137aは、トレンチゲート絶縁膜137aの上面となる界面130dの位置が、界面130bよりも深い位置となるように形成する。
次に、図6(f)に示すように、トレンチゲート絶縁膜137が形成されたトレンチ136内に、トレンチゲート電極138を形成し、更には、P型ボディ拡散層115の表面に、N+ソース層139に接してソース電極140を形成し、不図示のドレイン層の表面にドレイン電極を形成する。これにより、半本実施の形態における半導体装置の製造方法により半導体装置が製造される。
本実施の形態における半導体装置の製造方法では、第2の実施の形態と同様に、簡単な工程により、オン抵抗を増加させることなく、トレンチゲート絶縁膜が電界により破壊されることのない構造のトレンチゲート型MOSFET等の半導体装置を製造することができる。
尚、上記以外の成膜方法等の内容については、第2の実施の形態と同様である。
〔第4の実施の形態〕
次に、第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第2及び第3の実施の形態とは異なる半導体装置の製造方法である。
図7に基づき本実施の形態における半導体装置の製造方法について説明する。
最初に、図7(a)に示すように、不図示のN型ドレイン層の形成されているSiC基板上に、SiCのN層151を形成し、更に、N層151上にSiCのN層152をエピタキシャル成長により形成する。尚、N層151は、N−型ドリフト層の第1の領域(第1の半導体層)となるものである。また、後述するようにN層152はN−型ドリフト層の第2の領域を形成するものであり、N−型ドリフト層の第1の領域となるN層151よりも不純物濃度が高くなるように形成する。尚、N層151及びN層152を形成するためには、不純物元素として窒素がドープされている。
次に、図7(b)に示すように、N層152上に、SiCのP層153を形成する。具体的には、エピタキシャル成長によりN層152上に、不純物元素としてAlがドープされたSiCを成膜することによりP層153を形成する。
次に、図7(c)に示すように、トレンチ154(第1のトレンチ)を形成する。トレンチ154は、P層153を貫通し、N層152にトレンチ154の底面が形成されるように形成する。尚、トレンチ154を形成する前、または後において、トレンチ154の開口部分の両側には、N+ソース層161が形成されている。例えば、P層153の表面にN+ソース層161を形成し、この後、トレンチ154の形成される領域に開口部を有する不図示のマスクを形成し、RIE等のドライエッチングにより、マスクの開口部となる領域のN+ソース層161及びP層153を貫通しN層152の一部を除去することによりトレンチ154を形成する。
次に、図7(d)に示すように、トレンチ154間に、別の異なるトレンチ155(第2のトレンチ)を形成し、不純物元素のイオン注入を行う。具体的には、トレンチ155の形成方法は、トレンチ154と同様の方法により形成する。形成されるトレンチ155の底面はN層152とP層153との界面近傍であって、N層152とP層153との界面よりも浅い位置となるように形成する。このため、トレンチ155の底面はトレンチ154の底面よりも浅い位置に形成される。この後、トレンチ155以外の領域に不図示のマスクを形成し、トレンチ155の形成されている領域下のN層152に、不純物元素としてAlのイオン注入を行うことによりP層156を形成する。このように形成されたP層156とN−型ドリフト層の第1の領域となるN層151との界面150aの位置は、トレンチ154の底面となる界面150cよりも深い位置となるよう形成される。尚、N層152の上面となる界面150bの位置は、界面150cよりも浅い位置となる。このようにしてP層156が形成された後のN層152は、N−型ドリフト層の第2の領域(第2の半導体層)となる。
次に、図7(e)に示すように、トレンチ155にP層157を形成し、P層153、156及び157からなるP型ボディ拡散層158(第3の半導体層)を形成する。この後、トレンチ154内にトレンチゲート絶縁膜159を形成する。トレンチゲート絶縁膜159は、トレンチ154の底面のトレンチゲート絶縁膜159aの膜厚が、トレンチ154の側面のトレンチゲート絶縁膜159bの膜厚よりも厚くなるように形成する。ここで、トレンチ154の底面のトレンチゲート絶縁膜159aは、トレンチ154の底面のトレンチゲート絶縁膜159aの上面となる界面150dの位置が、界面150bよりも深い位置となるように形成する。
次に、図7(f)に示すように、また、トレンチゲート絶縁膜159が形成されたトレンチ155内に、トレンチゲート電極160を形成し、更には、P型ボディ拡散層158の表面に、N+ソース層161に接してソース電極162を形成し、不図示のドレイン層の表面にドレイン電極を形成する。これにより、本実施の形態における半導体装置の製造方法により半導体装置が製造される。
本実施の形態における半導体装置の製造方法では、オン抵抗を増加させることなく、トレンチゲート絶縁膜が電界により破壊されることのない構造のトレンチゲート型MOSFET等の半導体装置を製造することができる。また、本実施の形態では、トレンチ154を形成する際のアライメントを行う必要がないため、より均一性の高い半導体装置を製造することができる。
尚、上記以外の成膜方法等の内容については、第2の実施の形態と同様である。
〔第5の実施の形態〕
次に、第5の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第2及び第4の実施の形態とは異なる半導体装置の製造方法である。
図8に基づき本実施の形態における半導体装置の製造方法について説明する。
最初に、図8(a)に示すように、不図示のN型ドレイン層の形成されているSiC基板上に、SiCのN層171を形成し、更に、N層171上にSiCのP層172をエピタキシャル成長により形成する。尚、N層171は、N−型ドリフト層の第1の領域(第1の半導体層)となるものであり、P層172は、P型ボディ拡散層(第3の半導体層)となるものである。また、N層171を形成するために、不純物元素として窒素がドープされており、P層172を形成するために、不純物元素としてAlがドープされている。
次に、図8(b)に示すように、トレンチ173を形成する。具体的には、P層172の表面にN+ソース層178を形成し、この後、トレンチ173の形成される領域に開口部を有する不図示のマスクを形成し、開口部におけるN+ソース層178及びP層172をRIE等のドライエッチングにより除去することにより、P層172内にトレンチ173を形成する。尚、N+ソース層178はトレンチ173を形成する前または後のいずれにおいても形成することが可能であり、トレンチ173の開口部分の両側に形成される。また、トレンチ173は、トレンチ173の最下端となる界面170cが、N層171とP層172との界面170aよりも浅い位置となるように形成する。
次に、図8(c)に示すように、酸化膜174を形成する。酸化膜174は、TEOS酸化膜、熱酸化、CVD等の方法により、トレンチ173の内部において略均一の膜厚で形成する。
次に、図8(d)に示すように、トレンチ173の形成されている領域に不純物元素のイオン注入を行う。具体的には、トレンチ173の形成されている領域以外に不図示のマスクを形成し、不純物元素として窒素のイオン注入を行う。トレンチ173の底面は図示するように曲面状に形成されているため、注入された窒素は、トレンチ173の底面から広がるように打ち込まれ、N層175を形成する。このように形成されたN層175は、N−型ドリフト層の第2の領域(第2の半導体層)となるものである。尚、トレンチ173の側面には酸化膜174が形成されているため、イオン注入される窒素はトレンチ173の側面よりP層172に広がることはない。
次に、図8(e)に示すように、酸化膜174を除去した後、トレンチ173の側面及び底面にトレンチゲート酸化膜176を形成する。形成されるトレンチゲート酸化膜176は、トレンチ173の底面に形成されるトレンチゲート酸化膜176aと、トレンチ173の側面にトレンチゲート酸化膜176aよりも薄く形成されるトレンチゲート酸化膜176bにより構成される。トレンチ173の底面に形成されるトレンチゲート酸化膜176aの上部となる界面170dの位置は、N層175とP層172との界面170bにおける最も浅い位置よりも、深い位置となるように形成する。
次に、図8(f)に示すように、トレンチゲート絶縁膜176が形成されているトレンチ173内にトレンチゲート電極177を形成し、更には、P型ボディ拡散層115の表面に、N+ソース層178に接してソース電極179を形成し、不図示のドレイン層の表面にドレイン電極を形成する。これにより、本実施の形態における半導体装置の製造方法により半導体装置が製造される。
本実施の形態における半導体装置の製造方法により、オン抵抗を増加させることなく、トレンチゲート絶縁膜が電界により破壊されることのない構造のトレンチゲート型MOSFET等の半導体装置を製造することができる。
尚、上記以外の成膜方法等の内容については、第2の実施の形態と同様である。
また、第2から第5の実施の形態では、半導体材料としてSiCを用いたものについて説明したが、半導体材料としてSiを用いた場合においても、同様の効果の得ることのできる半導体装置を製造することができる。また、P型を形成するための不純物元素として、Alを用いた場合について説明しているが、B(ボロン)を用いてもよい。
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。
10a 界面
10b 界面
10c 界面
10d 界面
11 N型ドレイン層(第5の半導体層)
12 N−型ドリフト層
12a 第1の領域(第1の半導体層)
12b 第2の領域(第2の半導体層)
13 P型ボディ拡散層(第3の半導体層)
14 トレンチゲート絶縁膜
14a トレンチゲート絶縁膜(トレンチの底面)
14b トレンチゲート絶縁膜(トレンチの側面)
15 トレンチゲート電極
16 ドレイン電極
17 N+型ソース層(第4の半導体層)
18 ソース電極

Claims (2)

  1. 半導体基板に形成されている第1の導電型の第1の半導体層上に、第2の導電型の半導体層を形成し、前記第2の導電型の半導体層において、所定の領域に第1の導電型からなる領域を形成することにより、前記所定の領域以外の領域を第2の導電型からなる領域とし、前記第1の導電型からなる領域を第2の半導体層とする工程と、
    前記第2の半導体層及び前記第2の導電型からなる領域上に、前記第2の導電型の半導体膜を形成し、前記第2の導電型からなる領域と前記第2の導電型の半導体膜からなる第3の半導体層を形成する工程と、
    前記第3の半導体層の形成されている側より、前記第2の半導体層に底面を有するトレンチを形成するとともに、前記トレンチの開口部分の両側に第1の導電型の第4の半導体層を形成する工程と、
    前記トレンチ内の側面及び底面にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜を介し前記トレンチ内にゲート電極を形成する工程と、
    を有し、前記ゲート絶縁膜は、前記トレンチの側面における膜厚よりも、前記トレンチの底面における膜厚が厚く形成されており、
    前記ゲート絶縁膜と前記ゲート電極との深さ方向における界面の位置は、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層との深さ方向における界面よりも深い位置に形成されており、
    前記第2の半導体層と前記ゲート絶縁膜との深さ方向における界面の位置は、前記第1の半導体層と前記第3の半導体層との界面よりも浅い位置に形成されていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 半導体基板に形成されている第1の導電型の第1の半導体層上に、第1の導電型の第2の半導体層を形成する工程と、
    前記第2の半導体層上に第2の導電型の第3の半導体層を形成する工程と、
    前記第3の半導体層が形成されている側より、第2の半導体層に底面を有する第1のトレンチを形成するとともに、前記第1のトレンチの開口部分の両側に第1の導電型の第4の半導体層を形成する工程と、
    前記第3の半導体層が形成されている側より、第1のトレンチとは異なる部分に、第3の半導体層に底面を有する第2のトレンチを形成する工程と、
    前記第2のトレンチの底面部分の領域に対応する前記第2の半導体層の領域に第2の導電型の半導体領域を形成し、更に前記第2のトレンチを第2の導電型の半導体材料により埋め込むことにより、前記第3の半導体層に含まれる層を形成する工程と、
    前記第1のトレンチ内の側面及び底面にゲート絶縁膜を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁膜を介し前記第1のトレンチ内にゲート電極を形成する工程と、
    を有し、前記ゲート絶縁膜は、前記第1のトレンチの側面における膜厚よりも、前記第1のトレンチの底面における膜厚が厚く形成されており、
    前記ゲート絶縁膜と前記ゲート電極との深さ方向における界面の位置は、前記第2の半導体層と前記第3の半導体層の深さ方向における界面よりも深い位置に形成されており、
    前記第2の半導体層と前記ゲート絶縁膜との深さ方向における界面の位置は、前記第1の半導体層と前記半導体領域との界面よりも浅い位置に形成されていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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