JP5675070B2 - 感活性光線性または感放射線性樹脂組成物、及び該組成物を用いたパターン形成方法 - Google Patents

感活性光線性または感放射線性樹脂組成物、及び該組成物を用いたパターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、活性光線または放射線の照射により反応して性質が変化する感活性光線性または感放射線性樹脂組成物、及び該組成物を用いたパターン形成方法に関する。さらに詳しくはIC等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基板の製造、さらにその他のフォトファブリケーション工程、インプリント用モールド作成、平版印刷版、酸硬化性組成物に使用される感活性光線性または感放射線性樹脂組成物、及び該組成物を用いたパターン形成方法に関する。
なお、本発明において「活性光線」または「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線、X線、及び電子線等を意味している。また、本発明において「光」とは、活性光線または放射線を意味している。
化学増幅レジスト組成物は、遠紫外光等の放射線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部と非照射部との現像液に対する溶解性を変化させ、パターンを基板上に形成させるパターン形成材料である。
KrFエキシマレーザーを露光光源とする場合には、主として248nm領域での吸収の小さい、ポリ(ヒドロキシスチレン)を基本骨格とする樹脂を主成分に使用するため、高感度、高解像度で、且つ良好なパターンを形成し、従来のナフトキノンジアジド/ノボラック樹脂系に比べて良好な系となっている。
一方、更なる短波長の光源、例えばArFエキシマレーザー(193nm)を露光光源として使用する場合は、芳香族基を有する化合物が本質的に193nm領域に大きな吸収を示すため、上記化学増幅系でも十分ではなかった。
このため、脂環炭化水素構造を有する樹脂を含有するArFエキシマレーザー用レジストが開発されてきている。
化学増幅レジストの主要構成成分である酸発生剤については、トリフェニルスルホニウム塩が一般的に知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記酸発生剤には未だ不十分な点が多いことから、この酸発生剤を改善することにより、感度、解像度、パターン形状及びラフネス特性等の向上した感光性組成物の開発が望まれている。
特に、ラフネス特性及び解像度は、パターン寸法が小さいほど重大となってくる。そのため、X線、電子線やEUVによるリソグラフィーでは、数10nmの微細なパターン形成を目標としていることから、特に解像度及びラフネス特性に優れることが求められている。
また、電子線やX線、EUVの光源等を用いた場合には真空下で露光を行うため、溶剤等の低沸点化合物や高いエネルギーにより分解したレジスト材料が揮発し、露光装置を汚染するという、アウトガスの問題が重要となってきている。近年、アウトガスの低減に関しては様々な研究が進められて来ており、トップコート層を設けて低分子化合物の揮発を抑制したり(例えば、特許文献2参照)、ポリマーの分解を抑制するラジカルトラップ剤を添加する(例えば、特許文献3参照)、等様々な試みが試されており、酸発生剤に関してもアウトガス低減の工夫が望まれている。
さらに、特許文献4では、現像欠陥及びスカムの発生等の問題を解消することを目的として、特定の酸分解性樹脂と、酸の作用により分解してスルホン酸を発生する化合物(スルホン酸発生化合物)とを含んだ遠紫外線露光用ポジ型フォトレジスト組成物が提案されている。
特許文献4の段落0016には、このスルホン酸発生化合物が発生する酸として、酸の強度が大きいものが好ましい旨が記載されている。また、この酸として、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を有するスルホン酸が好ましい旨も記載されている。そして、同文献の段落0017及び0018には、この酸の好ましい例として、一般式(1)〜(5)で表される化合物が挙げられている。
米国特許第6548221号明細書 欧州特許第1480078号明細書 米国特許第6680157号明細書 特許第3912761号明細書
本発明は、感度、ラフネス特性及び経時安定性に優れた感活性光線性または感放射線性樹脂組成物、並びに該組成物を用いたパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明は、例えば、以下の通りである。なお、本発明において「酸の体積」とは、酸を構成する原子のファンデルワールス半径に基づいたファンデルワールス球により占有される領域の体積を意味している。具体的には、「酸の体積」とは、以下のようにして計算される体積である。即ち、まず、MM3法を用いた分子力場計算により、酸の最安定立体配座を決定する。その後、この最安定立体配座に対して、PM3法を用いた分子軌道計算により、ファンデルワールス体積を計算する。そして、このファンデルワールス体積を、「酸の体積」とする。
(1)酸の作用により分解し、体積が240Å以上であるスルホン酸を発生するスルホン酸発生化合物と、活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物とを含んだ感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
(2)前記スルホン酸発生化合物は、下記一般式(1)乃至(5)の何れかにより表される化合物であり、前記スルホン酸は式A−SOHで表される(1)に記載の組成物。
Figure 0005675070
式中、
乃至R4、乃至R13、及びR15乃至R19の各々は、水素原子又は1価の置換基を表す。
5、及びR14の各々は1価の置換基を表す。
Aは、式A−SOHで表されるスルホン酸の残基を表す。
(3)前記スルホン酸発生化合物は、前記一般式(1)により表される化合物である(2)に記載の組成物。
(4)酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂を更に含んだ(1)乃至(3)の何れかに記載の組成物。
(5)アルカリ現像液に可溶な樹脂と、酸の作用により前記樹脂と架橋する酸架橋剤とを更に含んだ(1)乃至(3)の何れかに記載の組成物。
(6)電子線、X線又はEUV光により露光される(1)乃至(5)の何れかに記載の組成物。
(7)(1)乃至(6)の何れかに記載の組成物を用いて膜を形成することと、
前記膜を露光することと、
前記露光された膜を現像することと
を含んだパターン形成方法。
本発明により、感度、ラフネス特性及び経時安定性に優れた感活性光線性または感放射線性樹脂組成物、並びに該組成物を用いたパターン形成方法を提供することが可能となった。
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、ここでは、置換又は無置換を明示していない基及び原子団には、置換基を有していないものと置換基を有しているものとの双方が含まれることとする。例えば、置換又は無置換を明示していない「アルキル基」は、置換基を有していないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有しているアルキル基(置換アルキル基)をも包含することとする。
本発明に係る感活性光線性または感放射線性樹脂組成物は、〔1〕酸の作用により分解し、体積が240Å以上であるスルホン酸を発生するスルホン酸発生化合物と、〔2〕活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、光酸発生剤ともいう)とを含んでいる。
本発明に係る感活性光線性または感放射線性樹脂組成物は、ポジ型組成物として使用してもよく、ネガ型組成物として使用してもよい。
前者の場合、本発明に係る組成物は、〔3〕酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂を更に含有し得る。また、この場合、本発明に係る組成物は、〔5〕酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の化合物(以下、溶解阻止化合物ともいう)を更に含有し得る。
後者の場合、本発明に係る組成物は、〔4〕アルカリ現像液に可溶な樹脂(以下、「アルカリ可溶性樹脂」ともいう)と、〔6〕酸の作用により上記アルカリ可溶性樹脂と架橋する酸架橋剤とを更に含有し得る。
また、本発明に係る組成物は、〔7〕塩基性化合物、〔8〕フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤、〔9〕有機溶剤、及び/又は〔10〕その他の添加剤を更に含有し得る。そして、本発明に係る組成物は、例えば〔11〕パターン形成方法の項で述べる仕方で、パターン形成用に使用され得る。
以下、これら〔1〕〜〔11〕について、順に説明する。
〔1〕スルホン酸発生化合物
本発明に係るスルホン酸発生化合物は、酸の作用により又は酸の作用及び加熱により分解し、体積が240Å以上であるスルホン酸を発生する。
上述したように、本発明に係る組成物は、スルホン酸発生化合物と光酸発生剤とを含んでいる。それゆえ、本発明に係る組成物を活性光線または放射線で照射すると、光酸発生剤が、酸を発生する。そして、上記の組成物に含まれているスルホン酸発生化合物の少なくとも一部は、光酸発生剤から発生した酸の作用により分解し、上記のスルホン酸を発生する。更に、発生したスルホン酸の作用により、上記組成物に含まれている他のスルホン酸発生化合物が分解する。これにより、当該他のスルホン酸発生化合物は、上記のスルホン酸を更に発生する。
このように、本発明に係るスルホン酸発生化合物は、連鎖的に酸を発生し得る酸増殖剤としての機能を有している。それゆえ、このスルホン酸発生化合物を含有させると、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物の感度を向上させることが可能となる。
また、本発明に係るスルホン酸発生化合物が発生し得るスルホン酸は、その体積が240Å以上である。即ち、このスルホン酸の硫黄原子には、嵩高い基が結合している。
これに起因して、このスルホン酸発生化合物から発生されたスルホン酸は、上記組成物中において、過度の拡散を生じ難い。即ち、このようなスルホン酸発生化合物を用いると、上記組成物中における酸の拡散が抑制され、所望の箇所にのみ酸を発生させることが容易となる。従って、このようなスルホン酸発生化合物を含有させると、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物の解像度及びラフネス特性を向上させることが可能となる。加えて、このスルホン酸発生化合物が有しているスルホ基は、求核種からの攻撃を受け難い。それゆえ、このようなスルホン酸発生化合物を用いると、上記組成物の経時安定性を向上させることも可能となる。
このスルホン酸発生化合物が発生し得る、体積が240Å以上のスルホン酸としては、例えば、以下のものが挙げられる。なお、以下では、このスルホン酸を、式A−SOHにより表すこととする。即ち、以下では、スルホン酸の残基を記号Aにより表すこととする。
残基Aは、アルキル基、シクロアルキル基、又は芳香族基である。これらアルキル基、シクロアルキル基、及び芳香族基の各々は、置換基を有していてもよい。
アルキル基としては、炭素数1〜30のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、オクダデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、1−エチルペンチル基、及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
シクロアルキル基は、単環のシクロアルキル基であってもよく、多環のシクロアルキル基であってもよい。単環のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びシクロオクチル基が挙げられる。多環のシクロアルキル基としては、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボルニル基、カンフェニル基、デカヒドロナフチル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、カンホロイル基、ジシクロヘキシル基及びピネニル基が挙げられる。
芳香族基としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ペンタレン環、インデン環、アズレン環、ヘプタレン環、インデセン環、ペリレン環、ペンタセン環、アセタフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環、ナフタセン環、クリセン環、トリフェニレン環、フルオレン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環又はフェナジン環である。中でも、ラフネス改良と高感度化との両立の観点から、ベンゼン環、ナフタレン環又はアントラセン環が好ましく、ベンゼン環がより好ましい。
アルキル基、シクロアルキル基及び芳香族基が有し得る置換基の例としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基及びtert−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基及びp−トリルオキシ基等のアリールオキシ基;メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基及びフェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基及びベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基及びメトキサリル基等のアシル基;メチルスルファニル基及びtert−ブチルスルファニル基等のアルキルスルファニル基;フェニルスルファニル基及びp−トリルスルファニル基等のアリールスルファニル基;メチル基、エチル基、tert−ブチル基及びドデシル基等のアルキル基;フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基及びフェナントリル基等のアリール基;ヒドロキシ基;カルボキシ基;ホルミル基;スルホニル基;シアノ基;アルキルアミノカルボニル基;アリールアミノカルボニル基;スルホンアミド基;シリル基;アミノ基;チオキシ基;又はこれらの組み合わせが挙げられる。
残基Aは、好ましくは、環構造を有している。より好ましくは、スルホン酸A−SOHは、下記一般式(6)又は(7)により表される化合物である。更に好ましくは、スルホン酸A−SOHは、下記一般式(6)により表される化合物である。
Figure 0005675070
式(6)中、
Arは、アリール基を表し、−(D−B)基以外の置換基を更に有していてもよい。
nは、1以上の整数を表す。nは、好ましくは1〜4であり、より好ましくは2〜3であり、最も好ましくは3である。
Dは、単結合又は2価の連結基を表す。この2価の連結基は、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基、スルホン酸エステル基又はエステル基である。
Bは、炭化水素基を表す。
Figure 0005675070
式(7)中、
Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、及び、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基から選ばれる基を表し、複数存在する場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Lは、単結合又は2価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。
Eは、環構造を有する基を表す。
xは1〜20の整数を表し、1〜4が好ましい。yは0〜10の整数を表し、0〜3が好ましい。zは0〜10の整数を表し、0〜3が好ましい。
まず、式(6)で表されるスルホン酸について、詳しく説明する。
式(6)中、Arは、好ましくは、炭素数6〜30の芳香族環である。具体的には、Arは、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ペンタレン環、インデン環、アズレン環、ヘプタレン環、インデセン環、ペリレン環、ペンタセン環、アセタフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環、ナフタセン環、クリセン環、トリフェニレン環、フルオレン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環又はフェナジン環である。中でも、ラフネス改良と高感度化との両立の観点から、ベンゼン環、ナフタレン環又はアントラセン環が好ましく、ベンゼン環がより好ましい。
Arが−(D−B)基以外の置換基を更に有している場合、この置換基としては、例えば、以下のものが挙げられる。即ち、この置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基及びtert−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基及びp−トリルオキシ基等のアリールオキシ基;メチルチオキシ基、エチルチオキシ基及びtert−ブチルチオキシ基等のアルキルチオキシ基;フェニルチオキシ基及びp−トリルチオキシ基等のアリールチオキシ基;メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基及びフェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;アセトキシ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、ドデシル基及び2―エチルヘキシル基等の直鎖アルキル基;分岐アルキル基;ビニル基、プロペニル基及びヘキセニル基等のアルケニル基;アセチレン基;プロピニル基及びヘキシニル基等のアルキニル基;フェニル基及びトリル基等のアリール基;ヒドロキシ基;カルボキシ基;並びにスルホン酸基が挙げられる。中でも、ラフネス改良の観点から、直鎖アルキル基及び分岐アルキル基が好ましい。
式(6)中、Dは、好ましくは、単結合であるか、又は、エーテル基若しくはエステル基である。より好ましくは、Dは、単結合である。
式(6)中、Bは、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はシクロアルキル基である。Bは、好ましくは、アルキル基又はシクロアルキル基である。Bとしてのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はシクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。
Bとしてのアルキル基は、好ましくは、分岐アルキル基である。この分岐アルキル基としては、例えば、イソプロピル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、イソヘキシル基、3,3−ジメチルペンチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
Bとしてのシクロアルキル基は、単環のシクロアルキル基であってもよく、多環のシクロアルキル基であってもよい。単環のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びシクロオクチル基が挙げられる。多環のシクロアルキル基としては、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボルニル基、カンフェニル基、デカヒドロナフチル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、カンホロイル基、ジシクロヘキシル基及びピネニル基が挙げられる。
Bとしてのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はシクロアルキル基が置換基を有している場合、この置換基としては、例えば、以下のものが挙げられる。即ち、この置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基及びtert−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基及びp−トリルオキシ基等のアリールオキシ基;メチルチオキシ基、エチルチオキシ基及びtert−ブチルチオキシ基等のアルキルチオキシ基;フェニルチオキシ基及びp−トリルチオキシ基等のアリールチオキシ基;メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基及びフェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;アセトキシ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、ドデシル基及び2―エチルヘキシル基等の直鎖アルキル基;分岐アルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、プロペニル基及びヘキセニル基等のアルケニル基;アセチレン基;プロピニル基及びヘキシニル基等のアルキニル基;フェニル基及びトリル基等のアリール基;ヒドロキシ基;カルボキシ基;スルホン酸基;並びにカルボニル基等が挙げられる。中でも、ラフネス改良と高感度化との両立の観点から、直鎖アルキル基及び分岐アルキル基が好ましい。
次に、式(7)で表されるスルホン酸について、詳しく説明する。
式(7)中、Xfは、フッ素原子であるか、又は、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基である。このアルキル基としては、炭素数が1〜10のものが好ましく、炭素数が1〜4のものがより好ましい。また、フッ素原子で置換されたアルキル基は、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。
Xfは、好ましくは、フッ素原子又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。具体的には、Xfは、好ましくは、フッ素原子、CF、C、C、C、C11、C13、C15、C17、CHCF、CHCHCF、CH、CHCH、CH、CHCH、CH又はCHCHである。中でも、フッ素原子又はCFが好ましく、フッ素原子が最も好ましい。
式(7)中、R及びRの各々は、水素原子、フッ素原子、アルキル基、及び、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基から選ばれる基である。このフッ素原子で置換されていてもよいアルキル基としては、炭素数1〜4のものが好ましい。また、フッ素原子で置換されたアルキル基としては、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基が特に好ましい。具体的には、CF、C、C、C、C11、C13、C15、C17、CHCF、CHCHCF、CH、CHCH、CH、CHCH、CH又はCHCHが挙げられ、中でもCFが好ましい。
式(7)中、xは1〜8が好ましく、1〜4がより好ましい。yは0〜4が好ましく、0がより好ましい。zは0〜8が好ましく、0〜4がより好ましい。
式(7)中、Lは、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、例えば、−COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、アルキレン基、シクロアルキレン基及びアルケニレン基が挙げられる。中でも、−COO−、−OCO−、−CO−、−O−、−S−、−SO−又は−SO−が好ましく、−COO−、−OCO−又は−SO−がより好ましい。
式(7)中、Eは、環構造を有する基を表す。Eとしては、例えば、環状脂肪族基、アリール基及び複素環構造を有する基等が挙げられる。
Eとしての環状脂肪族基は、単環構造を有していてもよく、多環構造を有していてもよい。単環構造を有した環状脂肪族基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基及びシクロオクチル基等の単環のシクロアルキル基が好ましい。多環構造を有した環状脂肪族基としては、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基及びアダマンチル基等の多環のシクロアルキル基が好ましい。特には、Eとして6員環以上のかさ高い構造を有する環状脂肪族基を採用した場合、PEB(露光後加熱)工程での膜中拡散性が抑制され、解像力及びEL(露光ラチチュード)を更に向上させることが可能となる。
Eとしてのアリール基は、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナンスレン環又はアントラセン環である。
Eとしての複素環構造を有する基は、芳香族性を有していてもよく、芳香族性を有していなくてもよい。この基に含まれているヘテロ原子としては、窒素原子又は酸素原子が好ましい。複素環構造の具体例としては、フラン環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ピリジン環、ピペリジン環及びモルホリン環等が挙げられる。中でも、フラン環、チオフェン環、ピリジン環、ピペリジン環及びモルホリン環が好ましい。
Eは、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、アルキル基(直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、炭素数1〜12が好ましい)、アリール基(炭素数6〜14が好ましい)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレイド基、チオエーテル基、スルホンアミド基及びスルホン酸エステル基が挙げられる。
以下、体積が240Å以上であるスルホン酸ASOHの例を挙げる。
なお、これら例の各々には、体積の計算値を付記している。
この値は、富士通株式会社製の「WinMOPAC」を用いて、以下のようにして求めた。即ち、まず、各例に係る酸の化学構造を入力した。次に、この構造を初期構造として、MM3法を用いた分子力場計算により、各酸の最安定立体配座を決定した。その後、これら最安定立体配座についてPM3法を用いた分子軌道計算を行うことにより、各酸の「accessible volume」を計算した。
Figure 0005675070
なお、スルホン酸ASOHの体積は、好ましくは300Å以上とし、更に好ましくは400Å以上とする。また、この体積は、好ましくは2000Å以下とし、更に好ましくは1500Å以下とする。この体積を過度に大きくすると、感度及び/又は塗布溶剤溶解性が低下する可能性がある。
上記のスルホン酸ASOHを発生し得るスルホン酸発生化合物は、ASO−で表される基を少なくとも1つ有した化合物である。
このスルホン酸発生化合物としては、例えば、下記一般式(1)乃至(5)の何れかにより表される化合物を使用する。好ましくは、このスルホン酸発生化合物として、下記一般式(1)により表される化合物を使用する。
Figure 0005675070
式中、R乃至R4、乃至R13、及びR15乃至R19の各々は、水素原子又は1価の置換基を表す。R5、及びR14の各々は1価の置換基を表す。そして、Aは、式A−SOHで表されるスルホン酸の残基を表す。
なお、これら一般式(1)乃至(5)により表される化合物の各々は、ASO−で表される基を複数備えていてもよい。即ち、これら一般式(1)乃至(5)により表される化合物の各々は、同一分子中に、スルホン酸ASOHを発生し得る構造を複数備えていてもよい。
一般式(1)により表される化合物について、詳しく説明する。
まず、R乃至Rについて説明する。
式(1)中、R乃至Rの各々は、水素原子又は1価の置換基を表している。
1価の置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シアノ基、アルキルチオキシ基、アリールチオキシ基及び複素環基が挙げられる。なお、これらのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シアノ基、アルキルチオキシ基、アリールチオキシ基及び複素環基は、置換基を有していてもよい。
アルキル基としては、炭素数1〜30のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクダデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、1−エチルペンチル基、トリフルオロメチル基、2−エチルヘキシル基、フェナシル基、1−ナフトイルメチル基、2−ナフトイルメチル基、4−メチルスルファニルフェナシル基、4−フェニルスルファニルフェナシル基、4−ジメチルアミノフェナシル基、4−シアノフェナシル基、4−メチルフェナシル基、2−メチルフェナシル基、3−フルオロフェナシル基、3−トリフルオロメチルフェナシル基及び3−ニトロフェナシル基が挙げられる。
シクロアルキル基は、単環構造を有していてもよく、多環構造を有していてもよい。単環構造を有したシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基及びシクロオクチル基等が好ましい。多環構造を有したシクロアルキル基としては、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基及びアダマンチル基等が好ましい。炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基がより好ましい。
アルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基及びスチリル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、炭素数2〜10のアルキニル基が好ましく、例えば、エチニル基、プロピニル基及びプロパルギル基等が挙げられる。
アリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、9−フルオレニル基、ターフェニル基、クオーターフェニル基、o−、m−及びp−トリル基、キシリル基、o−、m−及びp−クメニル基、メシチル基、ペンタレニル基、ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、クオーターナフタレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基、ビアントラセニル基、ターアントラセニル基、クオーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、並びにオバレニル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピオキシ基、n−ブトキシ基、トリフルオロメトキシ基、ヘキシロキシ基、t−ブトキシ基、2−エチルヘキシロキシ基、シクロヘキシロキシ基、デシロキシ基及びドデシロキシ基が挙げられる。
アリールオキシ基としては、例えば、フェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、トリルオキシ基、メトキシフェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、クロロフェニルオキシ基、トリフルオロメチルフェニルオキシ基、シアノフェニルオキシ基及びニトロフェニルオキシ基が挙げられる。
アルカノイル基としては、炭素数2〜20のアルカノイル基が好ましく、例えば、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、トリフルオロメチルカルボニル基、ペンタノイル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、4−メチルスルファニルベンゾイル基、4−フェニルスルファニルベンゾイル基、4−ジメチルアミノベンゾイル基、4−ジエチルアミノベンゾイル基、2−クロロベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、2−メトキシベンゾイル基、2−ブトキシベンゾイル基、3−クロロベンゾイル基、3−トリフルオロメチルベンゾイル基、3−シアノベンゾイル基、3−ニトロベンゾイル基、4−フルオロベンゾイル基、4−シアノベンゾイル基及び4−メトキシベンゾイル基が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましく、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基及びトリフルオロメチルオキシカルボニル基が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、例えば、フェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基、2−ナフチルオキシカルボニル基、4−メチルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−フェニルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルオキシカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルオキシカルボニル基、2−クロロフェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシフェニルオキシカルボニル基、2−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、3−クロロフェニルオキシカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシカルボニル基、3−シアノフェニルオキシカルボニル基、3−ニトロフェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、4−シアノフェニルオキシカルボニル基及び4−メトキシフェニルオキシカルボニル基が挙げられる。
アルキルスルホニルオキシ基としては、炭素数1〜20のアルキルスルホニルオキシ基が好ましく、例えば、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、プロピルスルホニルオキシ基、イソプロピルスルホニルオキシ基、ブチルスルホニルオキシ基、ヘキシルスルホニルオキシ基、シクロヘキシルスルホニルオキシ基、オクチルスルホニルオキシ基、2−エチルヘキシルスルホニルオキシ基、デカノイルスルホニルオキシ基、ドデカノイルスルホニルオキシ基、オクタデカノイルスルホニルオキシ基、シアノメチルスルホニルオキシ基、メトキシメチルスルホニルオキシ基及びパーフルオロアルキルスルホニルオキシ基が挙げられる。
アリールスルホニルオキシ基としては、炭素数6〜30のアリールスルホニルオキシ基が好ましく、例えば、フェニルスルホニルオキシ基、1−ナフチルスルホニルオキシ基、2−ナフチルスルホニルオキシ基、2−クロロフェニルスルホニルオキシ基、2−メチルフェニルスルホニルオキシ基、2−メトキシフェニルスルホニルオキシ基、2−ブトキシフェニルスルホニルオキシ基、3−クロロフェニルスルホニルオキシ基、3−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ基、3−シアノフェニルスルホニルオキシ基、3−ニトロフェニルスルホニルオキシ基、4−フルオロフェニルスルホニルオキシ基、4−シアノフェニルスルホニルオキシ基、4−メトキシフェニルスルホニルオキシ基、4−メチルスルファニルフェニルスルホニルオキシ基、4−フェニルスルファニルフェニルスルホニルオキシ基及び4−ジメチルアミノフェニルスルホニルオキシ基が挙げられる。
アルキルスルホニル基としては、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基が好ましく、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、デカノイルスルホニル基、ドデカノイルスルホニル基、オクタデカノイルスルホニル基、シアノメチルスルホニル基、メトキシメチルスルホニル基及びパーフルオロアルキルスルホニル基が挙げられる。
アリールスルホニル基としては、炭素数6〜30のアリールスルホニル基が好ましく、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基、2−ナフチルスルホニル基、2−クロロフェニルスルホニル基、2−メチルフェニルスルホニル基、2−メトキシフェニルスルホニル基、2−ブトキシフェニルスルホニル基、3−クロロフェニルスルホニル基、3−トリフルオロメチルフェニルスルホニル基、3−シアノフェニルスルホニル基、3−ニトロフェニルスルホニル基、4−フルオロフェニルスルホニル基、4−シアノフェニルスルホニル基、4−メトキシフェニルスルホニル基、4−メチルスルファニルフェニルスルホニル基、4−フェニルスルファニルフェニルスルホニル基及び4−ジメチルアミノフェニルスルホニル基が挙げられる。
アルキルチオキシ基としては、例えば、メチルチオキシ基、エチルチオキシ基、プロピルチオキシ基、n−ブチルチオキシ基、トリフルオロメチルチオキシ基、ヘキシルチオキシ基、t−ブチルチオキシ基、2−エチルヘキシルチオキシ基、シクロヘキシルチオキシ基、デシルチオキシ基及びドデシルチオキシ基が挙げられる。
アリールチオキシ基としては、例えば、フェニルチオキシ基、1−ナフチルチオキシ基、2−ナフチルチオキシ基、トリルチオキシ基、メトキシフェニルチオキシ基、ナフチルチオキシ基、クロロフェニルチオキシ基、トリフルオロメチルフェニルチオキシ基、シアノフェニルチオキシ基及びニトロフェニルチオキシ基が挙げられる。
複素環基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子又はリン原子を含んだ芳香族又は脂肪族の複素環が好ましい。この複素環基としては、例えば、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b] チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、1H−インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサニリル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、モルホリニル基及びチオキサントリル基が挙げられる。
乃至Rの何れかが有し得る置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基及びtert−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基及びp−トリルオキシ基等のアリールオキシ基;メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基及びフェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基及びベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基及びメトキサリル基等のアシル基;メチルスルファニル基及びtert−ブチルスルファニル基等のアルキルスルファニル基;フェニルスルファニル基及びp−トリルスルファニル基等のアリールスルファニル基;メチルアミノ基及びシクロヘキシルアミノ基等のアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基及びピペリジノ基等のジアルキルアミノ基;フェニルアミノ基及びp−トリルアミノ基等のアリールアミノ基;メチル基、エチル基、tert−ブチル基及びドデシル基等のアルキル基;フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基及びフェナントリル基等のアリール基;ヒドロキシ基;カルボキシ基;ホルミル基;メルカプト基;スルホ基;メシル基;p−トルエンスルホニル基;アミノ基;ニトロ基;シアノ基;トリフルオロメチル基;トリクロロメチル基;トリメチルシリル基;ホスフィニコ基;ホスホノ基;トリメチルアンモニウミル基;ジメチルスルホニウミル基、並びにトリフェニルフェナシルホスホニウミル基が挙げられる。
乃至Rは、それらの2以上が互いに結合して、環構造を形成していてもよい。この環構造は、脂肪族若しくは芳香族の炭化水素環であってもよく、へテロ原子を含んだ複素環であってもよい。また、これらR乃至Rは、多環縮合環を形成していてもよい。
脂肪族又は芳香族の炭化水素環としては、例えば、6員環、5員環又は7員環構造のものが挙げられる。この炭化水素環としては、6員環又は5員環構造のものが好ましく、5員環構造のものが特に好ましい。
複素環としては、例えば、ヘテロ原子として硫黄原子、酸素原子又は窒素原子を含んだものが挙げられる。この複素環としては、ヘテロ原子として硫黄原子を含んだものがより好ましい。
多環縮合環としては、例えば、炭化水素環のみからなる縮合環が挙げられる。この多環縮合環としては、例えば、2〜4個のベンゼン環が縮合環を形成したもの及びベンゼン環と5員不飽和環とが縮合環を形成したものが挙げられる。
多環縮合環は、少なくとも1つの複素環を含んだ縮合環であってもよい。この多環縮合環としては、例えば、ベンゼン環と5員複素環とが縮合環を形成したもの、及び、ベンゼン環と6員複素環とが縮合環を形成したものが挙げられる。
乃至Rが形成し得る環構造としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、ジチオラン環、オキシラン、ジオキシラン環、チイラン環、ピロリジン環、ピペリジン環、イミダゾール環、イソオキサゾール環、ベンゾジチオール環、オキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾジチオール環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キナゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環及びフェナジン環が挙げられる。中でも、ジチオラン環、ベンゾジチオール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環及びベンゾオキサゾール環が特に好ましい。
一般式(1)におけるR乃至Rとしては、例えば、以下の化学式中に記載されているものが挙げられる。
Figure 0005675070
次に、R及びRについて説明する。
式(1)中、R及びRの各々は、1価の置換基を表している。1価の置換基としては、例えば、1価の有機基及びシリル基が挙げられる。1価の有機基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルチオカルボニル基、アリールチオカルボニル基及びジアルキルアミノカルボニル基が挙げられる。これら1価の有機基は、置換基を更に有していてもよい。
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルチオカルボニル基及びアリールチオカルボニル基としては、例えば、先にR乃至Rについて列挙したのと同様のものが挙げられる。
置換基を有していてもよいジアルキルアミノカルボニル基としては、例えば、ジメチルアミノカルボニル基、ジメエルアミノカルボニル基、ジプロピルアミノカルボニル基及びジブチルアミノカルボニル基が挙げられる。
及びRは、互いに結合して、環状アセタール構造を形成していることが好ましい。この環状アセタール構造は、脂肪族若しくは芳香族の炭化水素環又はへテロ原子を含んだ複素環を置換基として備えていてもよい。また、これら炭化水素環及び/又は複素環は、環状アセタールと縮合環を形成していてもよい。なお、これら炭化水素環及び複素環としては、例えば、先にR乃至Rについて列挙したのと同様のものが挙げられる。
一般式(1)におけるR及びRとしては、例えば、以下の化学式中に記載されているものが挙げられる。
Figure 0005675070
一般式(1)におけるR乃至Rとしては、例えば、以下の化学式中に記載されているものが挙げられる。
Figure 0005675070
一般式(2)乃至(5)により表される化合物について、詳しく説明する。
まず、式(2)におけるR乃至Rについて説明する。
乃至Rは、水素原子又は1価の置換基である。この1価の置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基が挙げられる。
アルキル基としては、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基及びオクチル基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、炭素数4〜10のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、アダマンチル基、ボロニル基、イソボロニル基、トリシクロデカニル基、ジシクロペンテニル基、ノボルナンエポキシ基、メンチル基、イソメンチル基、ネオメンチル基及びテトラシクロドデカニル基が挙げられる。
アリール基としては、炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基及びトリル基が挙げられる。
アラルキル基としては、炭素数7〜20のアラルキル基が挙げられ、具体的にはベンジル基、フェネチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
なお、これらアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、Cl、Br及びF等のハロゲン原子、−CN基、−OH基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、アセチルアミノ基等のアシルアミノ基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、フェノキシエチル基等のアリロキシアルキル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、並びに炭素数2〜5のアシルオキシ基が挙げられる。
好ましいRとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基及びフェネチル基が挙げられる。
好ましいRとしては、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基及び水素原子が挙げられる。
好ましいRとしては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基及びフェネチル基が挙げられる。
とRとは、互いに結合して、環構造を形成していることが更に好ましい。この環構造としては、シクロペンチル環又はシクロヘキシル環が特に好ましい。
次に、式(3)におけるR10及びR11について説明する。
10及びR11は、水素原子又は1価の置換基である。
10としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルケニルオキシ基及び水素原子が挙げられる。
11としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルケニル基及び水素原子が挙げられる。
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基としては、例えば、先に一般式(2)について列挙したのと同様のものが挙げられる。
アルコキシ基としては、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、シクロヘキシロキシ基及びブトキシ基が挙げられる。
アリーロキシ基としては、炭素数6〜14のアリーロキシ基が好ましく、例えば、フェノキシ基及びナフトキシ基が挙げられる。
アルケニル基としては、炭素2〜6個のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基及びシクロヘキセニル基が挙げられる。
アルケニルオキシ基としては、炭素数2〜8個のアルケニルオキシ基が好ましく、具体的には、ビニルオキシ基及びアリルオキシ基が挙げられる。
これらアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルケニル基及びアルケニルオキシ基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、先に一般式(2)について列挙したのと同様のものが挙げられる。
好ましいR10としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェノキシ基、ナフトキシ基、ビニロキシ基及びメチルビニロキシ基が挙げられる。
好ましいR11としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェノキシ基、ナフトキシ基、ビニル基及びアリル基が挙げられる。
10とR11とは、互いに結合して、環構造を形成していることが更に好ましい。この環構造としては、3−オキソシクロヘキセニル環又は3−オキソインデニル環が特に好ましい。なお、これら3−オキソシクロヘキセニル環及び3−オキソインデニル環は、環内に酸素原子を含んでいてもよい。
続いて、式(4)におけるR12乃至及びR14について説明する。
12及びR13は、水素原子又は1価の置換基である。R14は、1価の置換基である。
12としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基及び水素原子が挙げられる。
13としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アラルキル基及び水素原子が挙げられる。
14は、例えば、酸の作用により脱離する基である。
酸の作用により脱離する基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)、−C(R01)(R02)(OR39)、−C(R01)(R02)−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)、及び−CH(R36)(Ar)により表される基が挙げられる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
R01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
Arは、アリール基を表す。
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基及びアリーロキシ基としては、例えば、先に一般式(2)及び(3)について列挙したのと同様のものが挙げられる。これら基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、先に一般式(2)について列挙したのと同様のものが挙げられる。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
好ましいR12としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基及び水素原子が挙げられる。
好ましいR13としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ベンジル基及び水素原子が挙げられる。
好ましいR14としては、例えば、t−ブチル基等の3級アルキル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基及び1−エトキシエチル基等のアルコキシアルキル基、並びにテトラヒドロピラニル基が挙げられる。
次に、式(5)におけるR15〜R19について説明する。
15乃至R19は、水素原子又は1価の置換基である。
15としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルケニルオキシ基及び水素原子が挙げられる。
16としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルケニル基及び水素原子が挙げられる。
17としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルケニル基及び水素原子が挙げられる。
18としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルケニル基及び水素原子が挙げられる。
19としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルケニル基及び水素原子が挙げられる。
アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルケニル基及びアルケニルオキシ基としては、例えば、先に一般式(2)及び(3)について列挙したのと同様のものが挙げられる。
これらアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルケニル基及びアルケニルオキシ基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、先に一般式(2)について列挙したのと同様のものが挙げられる。
好ましいR15としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェノキシ基、ナフトキシ基、ビニロキシ基及びメチルビニロキシ基が挙げられる。
好ましいR16としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェノキシ基、ナフトキシ基、ビニル基及びアリル基が挙げられる。
好ましいR17としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェノキシ基、ナフトキシ基、ビニル基及びアリル基が挙げられる。
好ましいR18としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェノキシ基、ナフトキシ基、ビニル基及びアリル基が挙げられる。
好ましいR19としては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、フェノキシ基、ナフトキシ基、ビニル基及びアリル基が挙げられる。
15乃至R19の少なくとも2つは、互いに結合して、環構造を形成していてもよい。
一般式(2)乃至(5)におけるR乃至R19としては、例えば、以下の化学式中に記載されているものが挙げられる。
Figure 0005675070
一般式(1)乃至(5)で表される化合物のうち、感度、解像性及びラフネス性能等の観点から、一般式(1)で表される化合物が特に好ましい。
一般式(1)乃至(5)の何れかにより表されるスルホン酸発生化合物としては、例えば、以下のものが挙げられる。
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
なお、スルホン酸発生化合物の含量は、組成物の全固形分を基準として、好ましくは0.1〜50質量%であり、より好ましくは0.5〜40質量%であり、更に好ましくは1.0〜30質量%である。
本発明のスルホン酸発生化合物の製造方法としては、対応するアルコール化合物とスルホニルハライド又はスルホン酸無水物とを用いて、塩基(例えば、トリエチルアミン又はピリジン)存在下で、THF、DMF及びアセトニトリル等の不活性溶媒又はピリジン等の塩基性溶媒中で反応させることにより容易に合成できる。反応温度としては、−10〜60℃が好ましい。
また、上記のスルホニルハライドとして、アルキルスルホニルハライド及びアリールスルホニルハライド等を用いることにより、対応する種々のスルホン酸発生化合物が合成可能である。
〔2〕光酸発生剤
光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、マイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物、及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。これらの例としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩及びビス(アルキルスルホニルジアゾメタン等が挙げられる。
光酸発生剤の好ましい例としては、下記一般式(ZI)、(ZII)及び(ZIII)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005675070
上記一般式(ZI)において、R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、例えば1〜30であり、好ましくは1〜20である。
201〜R203のうち2つは、単結合又は連結基を介して互いに結合し、環構造を形成してもよい。この場合の連結基としては、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合、カルボニル基、メチレン基、エチレン基等が挙げられる。R201〜R203のうちの2つが結合して形成する基としては、例えば、ブチレン基及びペンチレン基等のアルキレン基が挙げられる。
201、R202及びR203としての有機基の具体例としては、後述する化合物(ZI−1)、(ZI−2)、(ZI−3)における対応する基が挙げられる。
は、非求核性アニオンを表す。Xとしては、例えば、スルホン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン、BF 、PF 及びSbF が挙げられる。Xは、好ましくは、炭素原子を含んだ有機アニオンである。好ましい有機アニオンとしては、例えば、下記AN1〜AN3に示す有機アニオンが挙げられる。
Figure 0005675070
式AN1〜AN3中、Rc〜Rcは、各々独立に、有機基を表す。この有機基としては、例えば、炭素数1〜30のものが挙げられ、好ましくは、アルキル基、アリール基、又はこれらの複数が連結基で連結された基である。なお、この連結基としては、例えば、単結合、−O−、−CO−、−S−、−SO3−及び−SO2N(Rd1)−が挙げられる。ここで、Rd1は水素原子又はアルキル基を表し、結合しているアルキル基又はアリール基と環構造を形成してもよい。
Rc〜Rcの有機基は、1位がフッ素原子又はフロロアルキル基で置換されたアルキル基、又は、フッ素原子若しくはフロロアルキル基で置換されたフェニル基であってもよい。フッ素原子又はフロロアルキル基を含有させることにより、光照射によって発生した酸の酸性度を上昇させることが可能となる。これにより、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物の感度を向上させることができる。なお、Rc〜Rcは、他のアルキル基及びアリール基等と結合して、環構造を形成していてもよい。
また、好ましいX-として、下式で表される構造のものが挙げられる。なお、これらX-は、一般式(6)又は(7)により表されるスルホン酸の共役塩基である。
Figure 0005675070
Figure 0005675070
なお、これらX-におけるAr、D、B、Xf、R、R、L、E、x、y及びzの定義は、先の一般式(6)及び(7)におけるものと同義である。
光酸発生剤としては、一般式(ZI)で表される構造を複数有する化合物を使用してもよい。例えば、一般式(ZI)で表される化合物のR201〜R203の少なくとも1つが、一般式(ZI)で表されるもう1つの化合物のR201〜R203の少なくとも1つと結合した構造を有する化合物であってもよい。
更に好ましい(Z1)成分として、以下に説明する化合物(ZI−1)〜(ZI−4)を挙げることができる。
化合物(ZI−1)は、上記一般式(ZI)のR201〜R203の少なくとも1つがアリール基である。即ち、化合物(ZI−1)は、アリールスルホニム化合物、即ち、アリールスルホニウムをカチオンとする化合物である。
化合物(ZI−1)は、R201〜R203の全てがアリール基であってもよく、R201〜R203の一部がアリール基であり、それら以外がアルキル基であってもよい。なお、化合物(ZI−1)が複数のアリール基を有する場合、これらアリール基は互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
化合物(ZI−1)としては、例えば、トリアリールスルホニウム化合物、ジアリールアルキルスルホニウム化合物及びアリールジアルキルスルホニウム化合物が挙げられる。
化合物(ZI−1)におけるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、又は、インドール残基及びピロール残基等のヘテロアリール基が好ましく、フェニル基、ナフチル基又はインドール残基が特に好ましい。
化合物(ZI−1)が必要に応じて有しているアルキル基としては、炭素数1〜15の直鎖、分岐又はシクロアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基及びシクロヘキシル基が挙げられる。
これらアリール基及びアルキル基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基及びフェニルチオ基が挙げられる。
好ましい置換基としては、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルキル基、及び、炭素数1〜12の直鎖、分岐又は環状のアルコキシ基が挙げられる。特に好ましい置換基としては、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。置換基は、3つのR201〜R203のうちのいずれか1つに置換していてもよいし、3つ全てに置換していてもよい。また、R201〜R203がフェニル基の場合には、置換基はアリール基のp−位に置換していることが好ましい。
また、R201、R202及びR203のうち1つ又は2つが、置換基を有していてもよいアリール基であり、残りの基が直鎖、分岐又は環状のアルキル基である態様も好ましい。この構造の具体例としては、特開2004−210670号公報の段落0141〜0153に記載の構造が挙げられる。
このとき、上記アリール基としては、具体的には、R201、R202及びR203としてのアリール基と同様であり、フェニル基又はナフチル基が好ましい。また、アリール基は、水酸基、アルコキシ基又はアルキル基のいずれかを置換基として有することが好ましい。置換基としより好ましくは、炭素数1〜12のアルコキシ基であり、更に好ましくは、炭素数1〜6のアルコキシ基である。
上記の残りの基としての直鎖、分岐又は環状のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基である。これら基は、更に置換基を有していてもよい。また、上記の残りの基が2つ存在する場合、これら2つが互いに結合して、環構造を形成していてもよい。
次に、化合物(ZI−2)について説明する。
化合物(ZI−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を含有しない有機基を表す場合の化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
201〜R203としての芳香環を含有しない有機基は、炭素数が例えば1〜30であり、好ましくは1〜20である。
201〜R203は、各々独立に、アルキル基、2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、アリル基、ビニル基であることが好ましい。更に好ましくは、直鎖、分岐若しくは環状の2−オキソアルキル基又はアルコキシカルボニルメチル基であり、特に好ましくは、直鎖又は分岐の2−オキソアルキル基である。
201〜R203としてのアルキル基は、直鎖、分岐及び環状のいずれであってもよく、好ましい例としては、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基又はペンチル基)及び炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基又はノルボニル基)が挙げられる。
201〜R203としての2−オキソアルキル基は、直鎖、分岐及び環状のいずれであってもよく、好ましくは、上記のアルキル基の2位に>C=Oを有する基が挙げられる。
201〜R203としてのアルコキシカルボニルメチル基におけるアルコキシ基の好ましい例としては、炭素数1〜5のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基)が挙げられる。
201〜R203は、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基(例えば炭素数1〜5)、水酸基、シアノ基及び/又はニトロ基によって更に置換されていてもよい。
201〜R203のうち2つが互いに結合して、環構造を形成していてもよい。この環構造は、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合及び/又はカルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、例えば、アルキレン基(例えば、ブチレン基又はペンチレン基)が挙げられる。
次いで、化合物(ZI−3)について説明する。
化合物(ZI−3)とは、以下の一般式(ZI−3)で表される化合物であり、フェナシルスルフォニウム塩構造を有する化合物である。
Figure 0005675070
式中、R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。アルキル基及びアルコキシ基の炭素数は、1〜6が好ましい。
6c及びR7cは、水素原子又はアルキル基を表す。アルキル基の炭素数は、1〜6が好ましい。
及びRは、各々独立に、アルキル基、2−オキソアルキル基、アルコキシカルボニルメチル基、アリル基又はビニル基を表す。これら原子団の炭素数は、1〜6が好ましい。
1c〜R7cのいずれか2つ以上が互いに結合して、環構造を形成していてもよい。また、RxとRyとが結合して、環構造を形成していてもよい。これらの環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合及び/又はアミド結合を含んでいてもよい。
一般式(ZI−3)におけるXは、一般式(ZI)におけるXと同義である。
化合物(ZI−3)の具体例としては、特開2004−233661号公報の段落0047及び0048、又は、特開2003−35948号公報の段落0040〜0046に例示されている化合物に記載されている化合物が挙げられる。
続いて、化合物(ZI−4)について説明する。
化合物(ZI−4)は、以下の一般式(ZI−4)で表されるカチオンを有した化合物である。この化合物(ZI−4)は、アウトガスの抑制に有効である。
Figure 0005675070
一般式(ZI−4)中、
1〜R13は、各々独立に、水素原子又は置換基を表す。R1〜R13のうち少なくとも1つは、アルコール性水酸基を含む置換基であることが好ましい。なお、ここで「アルコール性水酸基」とは、アルキル基の炭素原子に結合した水酸基を意味している。
Zは、単結合又は2価の連結基である。
1〜R13がアルコール性水酸基を含む置換基である場合、R1〜R13は−(W−Y)で表される基であることが好ましい。ここで、Yは水酸基で置換されたアルキル基であり、Wは単結合または2価の連結基である。
Yで表されるアルキル基の好ましい例としては、エチル基、プロピル基又はイソプロピル基が挙げられる。Yは、特に好ましくは、−CH2CH2OHで表される構造を含んでいる。
Wで表される2価の連結基としては、特に制限は無いが、好ましくは単結合、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基又はカルバモイル基における任意の水素原子を単結合で置き換えた2価の基であり、更に好ましくは、単結合、アシルオキシ基、アルキルスルホニル基、アシル基又はアルコキシカルボニル基における任意の水素原子を単結合で置き換えた2価の基である。
1〜R13がアルコール性水酸基を含む置換基である場合、含まれる炭素数は、好ましくは2〜10であり、更に好ましくは2〜6であり、特に好ましくは2〜4である。
1〜R13としてのアルコール性水酸基を含む置換基は、アルコール性水酸基を2つ以上有していてもよい。R1〜R13としてのアルコール性水酸基を含む置換基の有するアルコール性水酸基の数は、1〜6であり、好ましくは1〜3であり、更に好ましくは1である。
一般式(ZI−4)で表される化合物の有するアルコール性水酸基の数は、R1〜R13すべて合わせて1〜10であり、好ましくは1〜6であり、更に好ましくは1〜3である。
1〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R1〜R13としての置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、複素環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基(アニリノ基を含む)、アンモニオ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール及び複素環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、ホスホノ基、シリル基、ヒドラジノ基、ウレイド基、ボロン酸基〔−B(OH)2〕、ホスファト基〔−OPO(OH)2〕、スルファト基(−OSO3H)、並びに、他の公知の置換基が挙げられる。
1〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R1〜R13は、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、シリル基又はウレイド基である。
1〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R1〜R13は、更に好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、アルキルチオ基、スルファモイル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基又はカルバモイル基である。
1〜R13がアルコール性水酸基を含有しない場合、R1〜R13は、特に好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子又はアルコキシ基である。
1〜R13のうちの隣接する2つが互いに結合して、環構造を形成してもよい。この環構造には、芳香族及び非芳香族の炭化水素環並びに複素環が含まれる。これら環構造は、更に組み合わされて、縮合環を形成していてもよい。
化合物(ZI−4)は、好ましくは、R1〜R13のうち少なくとも1つがアルコール性水酸基を含んだ構造を有しており、更に好ましくは、R9〜R13のうち少なくとも1つがアルコール性水酸基を含んだ構造を有している。
Zは、上述したように、単結合又は2価の連結基を表している。この2価の連結基としては、例えば、アルキレン基、アリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、カルボニルオキシ基、カルボニルアミノ基、スルホニルアミド基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、ジスルフィド基、アシル基、アルキルスルホニル基、−CH=CH−、アミノカルボニルアミノ基及びアミノスルホニルアミノ基が挙げられる。
この2価の連結基は、置換基を有していてもよい。これらの置換基としては、例えば、先にR1〜R13について列挙したのと同様のものが挙げられる。
Zは、好ましくは、単結合、アルキレン基、アリーレン基、エーテル基、チオエーテル基、アミノ基、−CH=CH−、アミノカルボニルアミノ基及びアミノスルホニルアミノ基等の電子求引性を持たない結合又は基であり、更に好ましくは、単結合、エーテル基又はチオエーテル基であり、特に好ましくは、単結合である。
以下、一般式(ZII)及び(ZIII)について説明する。
一般式(ZII)及び(ZIII)中、R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。これらアリール基、アルキル基及びシクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。
204〜R207としてのアリール基の好ましい例としては、先に化合物(ZI−1)におけるR201〜R203について列挙したのと同様の基が挙げられる。
204〜R207としてのアルキル基及びシクロアルキル基の好ましい例としては、先に化合物(ZI−2)におけるR201〜R203について列挙した直鎖、分岐又は環状のアルキル基が挙げられる。
なお、一般式(ZII)及び(ZIII)におけるXは、一般式(ZI)におけるXと同義である。
光酸発生剤の他の好ましい例として、下記一般式(ZIV)、(ZV)又は(ZVI)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005675070
一般式(ZIV)〜(ZVI)中、
Ar3及びAr4は、各々独立に、置換又は無置換のアリール基を表す。
208は、一般式(ZV)と(ZVI)とで各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表している。これらアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基は、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
これら基は、フッ素原子により置換されていることが好ましい。こうすると、光酸発生剤が発生する酸の強度を高めることが可能となる。
209及びR210は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は電子吸引性基を表す。これらアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及び電子吸引性基は、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい。
好ましいR209としては、置換又は無置換のアリール基が挙げられる。
好ましいR210としては、電子吸引性基が挙げられる。この電子吸引性基としては、好ましくは、シアノ基及びフロロアルキル基が挙げられる。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。これらアルキレン基、アルケニレン基及びアリーレン基は、置換基を有していてもよい。
なお、光酸発生剤として、一般式(ZVI)で表される構造を複数有する化合物も好ましい。このような化合物としては、例えば、一般式(ZVI)で表される化合物のR209又はR210と、一般式(ZVI)で表されるもう一つの化合物のR209又はR210とが互いに結合した構造を有する化合物が挙げられる。
光酸発生剤としては、一般式(ZI)〜(ZIII)で表される化合物がより好ましく、一般式(ZI)で表される化合物が更に好ましく、化合物(ZI−1)〜(ZI−3)が特に好ましい。
光酸発生剤の具体例を以下に示すが、これらに限定するものではない。
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
なお、光酸発生剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。2種以上を組み合わせて使用する際には、水素原子を除く全原子数が2以上異なる2種の有機酸を発生する化合物を組み合わせることが好ましい。
また、光酸発生剤の含量は、組成物の全固形分を基準として、好ましくは0.1〜40質量%であり、より好ましくは0.5〜30質量%であり、更に好ましくは1〜20質量%である。組成物をEB又はEUV用途に使用する場合には、この含量は、5〜20質量%とすることが特に好ましい。
〔3〕酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂
酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂は、典型的には、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(以下、酸分解性基ともいう)を備えている。この樹脂は、酸分解性基を、樹脂の主鎖及び側鎖の一方に備えていてもよく、これらの両方に備えていてもよい。この樹脂は、酸分解性基を、側鎖に備えていることが好ましい。
酸分解性基としては、−COOH基及び−OH基等のアルカリ可溶性基の水素原子を、酸の作用により脱離する基で置換した基が好ましい。酸の作用により脱離する基としては、アセタール基又は3級エステル基が特に好ましい。
これら酸分解性基が側鎖として結合する場合の母体樹脂は、例えば、側鎖に−OH又は−COOH基を有するアルカリ可溶性樹脂が挙げられる。このようなアルカリ可溶性樹脂の例としては、後述するものが挙げられる。
これらアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解速度は、0.261Nテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)で測定(23℃)して、17nm/秒以上が好ましい。この速度は、特に好ましくは、33nm/秒以上である。
このような観点から、特に好ましいアルカリ可溶性樹脂としては、o−、m−及びp−ポリ(ヒドロキシスチレン)並びにこれらの共重合体、水素化ポリ(ヒドロキシスチレン)、ハロゲン又はアルキル置換ポリ(ヒドロキシスチレン)、ポリ(ヒドロキシスチレン)の一部O−アルキル化物又はO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体及び水素化ノボラック樹脂等のヒドロキシスチレン構造単位を含んだ樹脂;並びに、(メタ)アクリル酸及びノルボルネンカルボン酸等のカルボキシル基を有する繰り返し単位を含んだ樹脂が挙げられる。
好ましい酸分解性基を有する繰り返し単位としては、例えば、t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、1−アルコキシエトキシスチレン及び(メタ)アクリル酸3級アルキルエステルが挙げられる。この繰り返し単位としては、2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート又はジアルキル(1−アダマンチル)メチル(メタ)アクリレートがより好ましい。
酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂は、欧州特許254853号明細書、特開平2−25850号公報、同3−223860号公報及び同4−251259号公報等に開示されているように、例えば、樹脂に酸の作用により脱離する基の前駆体を反応させるか、又は、酸の作用により脱離する基の結合したアルカリ可溶性樹脂モノマーを種々のモノマーと共重合させることにより得られる。
本発明の組成物に、KrFエキシマレーザー光、電子線、X線又は波長50nm以下の高エネルギー光線(例えば、EUV)を照射する場合には、この樹脂は、ヒドロキシスチレン繰り返し単位を有することが好ましい。更に好ましくは、この樹脂は、ヒドロキシスチレンと酸の作用により脱離する基で保護されたヒドロキシスチレンとの共重合体、又は、ヒドロキシスチレンと(メタ)アクリル酸3級アルキルエステルとの共重合体である。
このような樹脂としては、具体的には、下記一般式(A)で表される繰り返し単位を有する樹脂が挙げられる。
Figure 0005675070
式中、R01、R02及びR03は、各々独立に、例えば、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。Arは、例えば、芳香環基を表す。なお、R03とArとがアルキレン基であり、両者が互いに結合することにより、−C−C−鎖と共に、5員又は6員環を形成していてもよい。
n個のYは、各々独立に、水素原子又は酸の作用により脱離する基を表す。但し、Yの少なくとも1つは、酸の作用により脱離する基を表す。
nは、1〜4の整数を表し、1〜2が好ましく、1がより好ましい。
01〜R03としてのアルキル基は、例えば、炭素数20以下のアルキル基であり、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基又はドデシル基である。より好ましくは、これらアルキル基は、炭素数8以下のアルキル基である。なお、これらアルキル基は、置換基を有していてもよい。
アルコキシカルボニル基に含まれるアルキル基としては、上記R01〜R03におけるア
ルキル基と同様のものが好ましい。
シクロアルキル基は、単環のシクロアルキル基であってもよく、多環のシクロアルキル基であってもよい。好ましくは、シクロプロピル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基等の炭素数3〜8の単環のシクロアルキル基が挙げられる。なお、これらシクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子がより好ましい。
03がアルキレン基を表す場合、このアルキレン基としては、好ましくは、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基及びオクチレン基等の炭素数1〜8のものが挙げられる。
Arとしての芳香環基は、炭素数6〜14のものが好ましく、例えば、ベンゼン環、トルエン環及びナフタレン環が挙げられる。なお、これら芳香環基は、置換基を有していてもよい。
酸の作用により脱離する基Yとしては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)、−C(R01)(R02)(OR39)、−C(R01)(R02)−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)及び−CH(R36)(Ar)により表される基が挙げられる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。R36とR37とは、互いに結合して、環構造を形成していてもよい。
R01及びR02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
Arは、アリール基を表す。
R36〜R39、R01、又はR02としてのアルキル基は、炭素数1〜8のアルキル基であることが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、へキシル基及びオクチル基が挙げられる。
R36〜R39、R01、又はR02としてのシクロアルキル基は、単環のシクロアルキル基であってもよく、多環のシクロアルキル基であってもよい。単環のシクロアルキル基としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基及びシクロオクチルが挙げられる。多環のシクロアルキル基としては、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基及びアンドロスタニル基が挙げられる。なお、シクロアルキル基中の炭素原子の一部は、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
R36〜R39、R01、R02、又はArとしてのアリール基は、炭素数6〜10のアリール基であることが好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基及びアントリル基が挙げられる。
R36〜R39、R01、又はR02としてのアラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基であることが好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基及びナフチルメチル基が好ましい。
R36〜R39、R01、又はR02としてのアルケニル基は、炭素数2〜8のアルケニル基であることが好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基及びシクロへキセニル基が挙げられる。
R36とR37とが互いに結合して形成し得る環は、単環型であってもよく、多環型であってもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルカン構造が好ましく、例えば、シクロプロパン構造、シクロブタン構造、シクロペンタン構造、シクロへキサン構造、シクロヘプタン構造及びシクロオクタン構造が挙げられる。多環型としては、炭素数6〜20のシクロアルカン構造が好ましく、例えば、アダマンタン構造、ノルボルナン構造、ジシクロペンタン構造、トリシクロデカン構造及びテトラシクロドデカン構造が挙げられる。なお、環構造中の炭素原子の一部は、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
上記各基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基及びニトロ基が挙げられる。これら置換基は、炭素数が8以下であることが好ましい。
酸の作用により脱離する基Yとしては、下記一般式(B)で表される構造がより好ましい。
Figure 0005675070
式中、L及びLは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Mは、単結合又は2価の連結基を表す。
Qは、アルキル基、シクロアルキル基、環状脂肪族基、芳香環基、アミノ基、アンモニウム基、メルカプト基、シアノ基又はアルデヒド基を表す。なお、これら環状脂肪族基及び芳香環基は、ヘテロ原子を含んでいてもよい。
なお、Q、M、Lの少なくとも2つが互いに結合して、5員又は6員環を形成していてもよい。
及びLとしてのアルキル基は、例えば炭素数1〜8のアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基及びオクチル基が挙げられる。
及びLとしてのシクロアルキル基は、例えば炭素数3〜15のシクロアルキル基であり、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基が挙げられる。
及びLとしてのアリール基は、例えば炭素数6〜15のアリール基であり、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基及びアントリル基が挙げられる。
及びLとしてのアラルキル基は、例えば炭素数6〜20のアラルキル基であり、具体的には、ベンジル基及びフェネチル基が挙げられる。
Mとしての2価の連結基は、例えば、アルキレン基(例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基又はオクチレン基)、シクロアルキレン基(例えば、シクロペンチレン基又はシクロヘキシレン基)、アルケニレン基(例えば、エチレン基、プロペニレン基又はブテニレン基)、アリーレン基(例えば、フェニレン基、トリレン基又はナフチレン基)、−S−、−O−、−CO−、−SO−、−N(R)−、又は、これらの2以上の組み合わせである。ここで、Rは、水素原子又はアルキル基である。Rとしてのアルキル基は、例えば炭素数1〜8のアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基及びオクチル基が挙げられる。
Qとしてのアルキル基及びシクロアルキル基は、上述したL及びLとしての各基と同様である。
Qとしての環状脂肪族基又は芳香環基としては、例えば、上述したL及びLとしてのシクロアルキル基及びアリール基が挙げられる。これらシクロアルキル基及びアリール基は、好ましくは、炭素数3〜15の基である。
Qとしてのヘテロ原子を含んだ環状脂肪族基又は芳香環基としては、例えば、チイラン、シクロチオラン、チオフェン、フラン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾピロール、トリアジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、チアジアゾール、チアゾール及びピロリドン等の複素環構造を有した基が挙げられる。但し、炭素とヘテロ原子とで形成される環、又は、ヘテロ原子のみによって形成される環であれば、これらに限定されない。
Q、M及びLの少なくとも2つが互いに結合して形成し得る環構造としては、例えば、これらがプロピレン基又はブチレン基を形成してなる5員又は6員環構造が挙げられる。なお、この5員又は6員環構造は、酸素原子を含有している。
一般式(2)におけるL、L、M及びQで表される各基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基及びニトロ基が挙げられる。これら置換基は、炭素数が8以下であることが好ましい。
−(M−Q)で表される基としては、炭素数1〜30の基が好ましく、炭素数5〜20の基がより好ましい。特に、アウトガス抑制の観点からは、炭素数が6以上の基が好ましい。
他の好ましい樹脂として、下記一般式(X)で表される繰り返し単位を有する樹脂が挙げられる。
Figure 0005675070
一般式(X)中、
Xa1は、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。
Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
Rx1〜Rx3は、各々独立に、直鎖若しくは分岐のアルキル基、又は、単環若しくは多環のシクロアルキル基が挙げられる。なお、Rx1〜Rx3の少なくとも2つが互いに結合して、単環又は多環のシクロアルキル基を形成していてもよい。
Tとしての2価の連結基としては、例えば、アルキレン基、−(COO−Rt)−基、及び−(O−Rt)−基が挙げられる。ここで、Rtは、アルキレン基又はシクロアルキレン基を表す。
Tは、単結合又は−(COO−Rt)−基であることが好ましい。ここで、Rtは、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、−CH2−基又は−(CH23−基がより好ましい。
Rx1〜Rx3としてのアルキル基は、好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基及びt−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基である。
Rx1〜Rx3としてのシクロアルキル基は、好ましくは、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基、又は、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基及びアダマンチル基等の多環のシクロアルキル基である。
Rx1〜Rx3の少なくとも2つが互いに結合して形成し得るシクロアルキル基としては、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基、又は、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基及びアダマンチル基等の多環のシクロアルキル基が好ましい。
特には、Rx1がメチル基又はエチル基であり、Rx2とRx3とが互いに結合して、上述のシクロアルキル基を形成している態様が好ましい。
一般式(X)で表される繰り返し単位の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
Figure 0005675070
樹脂中における一般式(X)で表される繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位に対して、好ましくは3〜90モル%の範囲内であり、より好ましくは5〜80モル%の範囲内であり、特に好ましくは7〜70モル%の範囲内である。
以上において説明した樹脂の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
上記具体例において、tBuはt−ブチル基を表す。
酸で分解し得る基の含有率は、樹脂中の酸で分解し得る基の数(B)と酸で脱離する基で保護されていないアルカリ可溶性基の数(S)とにより、式B/(B+S)によって計算される。この含有率は、好ましくは0.01〜0.7であり、より好ましくは0.05〜0.50であり、更に好ましくは0.05〜0.40である。
本発明の組成物にArFエキシマレーザー光を照射する場合には、この樹脂は、単環又は多環の脂環炭化水素構造を有していることが好ましい。なお、以下では、このような樹脂を「脂環炭化水素系酸分解性樹脂」と呼ぶ。
この脂環炭化水素系酸分解性樹脂としては、下記一般式(pI)〜(pV)で表される脂環式炭化水素を含んだ部分構造を有する繰り返し単位、及び、下記一般式(II-AB)で表される繰り返し単位からなる群より選択される少なくとも1種を含んだ樹脂が好ましい。
Figure 0005675070
一般式(pI)〜(pV)中、
11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子と共にシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基、又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14のうちの少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R15及びR16の何れかは、シクロアルキル基を表す。
17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基、又はシクロアルキル基を表す。但し、R17〜R21のうちの少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。また、R19及びR21の何れかは、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。
22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基、又はシクロアルキル基を表す。但し、R22〜R25のうちの少なくとも1つは、シクロアルキル基を表す。なお、R23とR24とは、互いに結合して、環構造を形成していてもよい。
Figure 0005675070
一般式(II-AB)中、
11’及びR12’は、各々独立に、水素原子、シアノ基、ハロゲン原子又はアルキル基を表す。
Z’は、結合した2つの炭素原子(C−C)と共に脂環式構造を形成するために必要な原子団を表す。
また、上記一般式(II-AB)は、下記一般式(II−AB1)又は一般式(II−AB2)であることが更に好ましい。
Figure 0005675070
一般式(II−AB1)及び(II−AB2)中、
13’〜R16’は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、−COOH、−COOR、酸の作用により分解する基、−C(=O)−X−A'−R17’、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。ここで、Rは、アルキル基、シクロアルキル基又はラクトン構造を有する基を表す。Xは、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO−又は−NHSONH−を表す。A'は、単結合又は2価の連結基を表す。R17’は、−COOH、−COOR、−CN、水酸基、アルコキシ基、−CO−NH−R、−CO−NH−SO−R又はラクトン構造を有する基を表す。ここで、Rは、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。なお、R13’〜R16’のうち少なくとも2つが互いに結合して、環構造を形成してもよい。
nは、0又は1を表す。
一般式(pI)〜(pV)において、R12〜R25におけるアルキル基は、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基であることが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基及びt−ブチル基が挙げられる。
12〜R25におけるシクロアルキル基、又は、Zと炭素原子とが形成するシクロアルキル基は、単環のシクロアルキル基であってもよく、多環のシクロアルキル基であってもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ及びテトラシクロ構造を有する基が挙げられる。その炭素数は6〜30が好ましく、7〜25が特に好ましい。
好ましいシクロアルキル基としては、例えば、アダマンチル基、ノルアダマンチル基、デカリン残基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、ノルボルニル基、セドロール基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデカニル基及びシクロドデカニル基が挙げられる。より好ましくは、アダマンチル基、ノルボルニル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、テトラシクロドデカニル基及びトリシクロデカニル基が挙げられる。
これらアルキル基及びシクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、アルキル基(炭素数1〜4)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(炭素数1〜4)、カルボキシル基及びアルコキシカルボニル基(炭素数2〜6)が挙げられる。これら置換基は、更なる置換基を有していてもよい。この更なる置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子及びアルコキシ基が挙げられる。
一般式(pI)〜(pV)で表される構造は、アルカリ可溶性基の保護に用いることができる。このアルカリ可溶性基としては、この技術分野において公知の種々の基が挙げられる。
具体的には、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、フェノール基及びチオール基等の水素原子が一般式(pI)〜(pV)で表される構造によって置換された構造が挙げられる。好ましくは、カルボン酸基又はスルホン酸基の水素原子が一般式(pI)〜(pV)で表される構造で置換された構造である。
一般式(pI)〜(pV)で表される構造によって保護されたアルカリ可溶性基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(pA)で表される繰り返し単位が好ましい。
Figure 0005675070
一般式(pA)中、
Rは、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。複数のRの各々は、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
Aは、単結合、アルキレン基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、スルホンアミド基、ウレタン基、ウレア基、及びこれらの2以上の組み合わせからなる群より選択され、好ましくは単結合である。
Rpは、上記一般式(pI)〜(pV)の何れかにより表される基である。
一般式(pA)で表される繰り返し単位は、最も好ましくは、2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート又はジアルキル(1−アダマンチル)メチル(メタ)アクリレートによる繰り返し単位である。
以下、一般式(pA)で示される繰り返し単位の具体例を示す。
Figure 0005675070
上記各構造式において、Rxは、H、CH、CF又はCHOHを表し、Rxa及びRxbは、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
一般式(II−AB)におけるR11’又はR12’としてのハロゲン原子は、例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子又はヨウ素原子である。
11’又はR12’としてのアルキル基としては、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、並びに、直鎖若しくは分岐のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基及びヘプチル基が挙げられる。
上記Z’で表される原子団は、置換基を有していてもよい脂環式炭化水素の繰り返し単位を、樹脂中に形成する原子団である。この原子団としては、有橋式の脂環式炭化水素の繰り返し単位を形成するものが好ましい。
形成される脂環式炭化水素の骨格としては、一般式(pI)〜(pVI)におけるR12〜R25のシクロアルキル基と同様のものが挙げられる。
上記脂環式炭化水素の骨格は、置換基を有していてもよい。そのような置換基としては、例えば、上記一般式(II−AB1)及び(II−AB2)におけるR13’〜R16’が挙げられる。
脂環炭化水素系酸分解性樹脂において、酸の作用により分解する基は、上記一般式(pI)〜一般式(pV)で表される脂環式炭化水素を含んだ部分構造を有する繰り返し単位、一般式(II-AB)で表される繰り返し単位、及び、後述する共重合成分の繰り返し単位のうちの少なくとも1つに含有させることができる。
上記一般式(II−AB1)及び(II−AB2)におけるR13’〜R16’の各置換基は、上記一般式(II−AB)における脂環式構造又は有橋式脂環式構造を形成するための原子団Z’の置換基ともなり得る。
上記一般式(II−AB1)又は一般式(II−AB2)で表される繰り返し単位として、下記具体例を挙げるが、本発明は、これらの例に限定されない。
Figure 0005675070
脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、ラクトン基を含んだ繰り返し単位を有することが好ましい。このラクトン基は、好ましくは5〜7員環ラクトン構造を有する基であり、特には、5〜7員環ラクトン構造にビシクロ構造又はスピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているものが好ましい。
この脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、より好ましくは、下記一般式(LC1−1)〜(LC1−17)の何れかで表されるラクトン構造を含んだ基を有する繰り返し単位を含んでいる。なお、ラクトン構造を有する基は、主鎖に直接結合していてもよい。好ましいラクトン構造としては、(LC1−1)、(LC1−4)、(LC1−5)、(LC1−6)、(LC1−13)、(LC1−14)及び(LC1−17)が挙げられる。特定のラクトン構造を用いることにより、ラインエッジラフネス及び現像欠陥を更に減少させ得る。
Figure 0005675070
ラクトン構造部分は、置換基(Rb)を有していてもよく、有していなくてもよい。好ましい置換基(Rb)としては、例えば、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜7のシクロアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基及び酸分解性基が挙げられる。
は、0〜4の整数を表す。nが2以上の整数である場合、複数存在するRbは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。また、この場合、複数存在するRb2同士が互いに結合して、環構造を形成してもよい。
一般式(LC1−1)〜(LC1−17)の何れかで表されるラクトン構造を含んだ基を有する繰り返し単位としては、例えば、上記一般式(II−AB1)及び(II−AB2)中のR13’〜R16’のうちの少なくとも1つが一般式(LC1−1)〜(LC1−17)で表される基を有するもの、及び、下記一般式(AI)で表される繰り返し単位が挙げられる。なお、前者の例としては、−COORのRが一般式(LC1−1)〜(LC1−17)で表される基である構造が挙げられる。
Figure 0005675070
一般式(AI)中、Rbは、水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
Rbとしてのアルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基又はt−ブチル基である。これらアルキル基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、水酸基及びハロゲン原子が挙げられる。
Rbのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
Rbは、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
Abは、アルキレン基、単環若しくは多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、カルボキシル基、又はこれらの組み合わせを表す。Abは、好ましくは、単結合又は−Ab−CO−で表される連結基である。
Abは、直鎖若しくは分岐アルキレン基、又は、単環若しくは多環のシクロアルキレン基であり、好ましくは、メチレン基、エチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンチレン基又はノルボルニレン基である。
Vは、一般式(LC1−1)〜(LC1−17)の何れかにより表される基である。
なお、ラクトン構造を有する繰り返し単位には、通常、光学異性体が存在するが、いずれの光学異性体を用いてもよい。また、1種の光学異性体を単独で用いても、複数の光学異性体を混合して用いてもよい。1種の光学異性体を主に用いる場合、その光学純度が90%ee以上のものが好ましく、95%ee以上のものがより好ましい。
特に好ましいラクトン基を有する繰り返し単位としては、下記の繰り返し単位が挙げられる。最適なラクトン基を選択することにより、パターンプロファイル、疎密依存性が良好となる。式中、Rx及びRは、H、CH3、CH2OH又はCF3を表す。
Figure 0005675070
Figure 0005675070
脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、極性基で置換された脂環炭化水素構造を含んだ繰り返し単位を有していることが好ましい。これにより、基板密着性及び現像液親和性を向上させ得る。この極性基としては、水酸基又はシアノ基が好ましい。なお、極性基としての水酸基は、アルコール性水酸基を形成する。
極性基で置換された脂環炭化水素構造としては、例えば、下記一般式(VIIa)又は(VIIb)で表される構造が挙げられる。
Figure 0005675070
一般式(VIIa)中、Rc〜Rcは、各々独立に、水素原子、水酸基又はシアノ基を表す。但し、Rc〜Rcのうちの少なくとも1つは、水酸基又はシアノ基を表す。好ましくは、Rc〜Rcのうちの1つ又は2つが水酸基であり、残りが水素原子である。更に好ましくは、Rc〜Rcのうちの2つが水酸基であり、残りの1つが水素原子である。
一般式(VIIa)で表される基は、好ましくはジヒドロキシ体又はモノヒドロキシ体であり、より好ましくはジヒドロキシ体である。
一般式(VIIa)又は(VIIb)で表される基を有する繰り返し単位としては、上記一般式(II−AB1)又は(II−AB2)中のR13’〜R16’のうちの少なくとも1つが上記一般式(VIIa)又は(VIIb)で表される基を有するもの、及び、下記一般式(AIIa)又は(AIIb)で表される繰り返し単位が挙げられる。前者の例としては、−COORのRが一般式(VIIa)又は(VIIb)で表される基である構造が挙げられる。
Figure 0005675070
一般式(AIIa)、(AIIb)中、
cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基又はヒドロキメチル基を表す。
c〜Rcは、一般式(VIIa)におけるRc〜Rcと同義である。
一般式(AIIa)又は(AIIb)で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0005675070
脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、下記一般式(VIII)で表される繰り返し単位を有してもよい。
Figure 0005675070
一般式(VIII)中、Zは、−O−又は−N(R41)−を表す。R41は、水素原子、水酸基、アルキル基又は−OSO−R42を表す。ここでR42は、アルキル基、シクロアルキル基又は樟脳残基を表す。R41又はR42としてのアルキル基は、ハロゲン原子等により置換されていてもよい。この場合、ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましい。
一般式(VIII)で表される繰り返し単位として、以下の具体例が挙げられるが、本発明は、これらに限定されない。
Figure 0005675070
脂環炭化水素系酸分解性樹脂は、アルカリ可溶性基を含んだ繰り返し単位を有することが好ましく、カルボキシル基を含んだ繰り返し単位を有することがより好ましい。これにより、コンタクトホール用途での解像度を向上させ得る。
カルボキシル基を含んだ繰り返し単位としては、樹脂の主鎖に直接カルボキシル基が結合している繰り返し単位、及び、連結基を介して樹脂の主鎖にカルボキシル基が結合している繰り返し単位のいずれも好ましい。
前者の例としては、アクリル酸又はメタクリル酸による繰り返し単位が挙げられる。また、後者における連結基は、単環又は多環のシクロアルキル構造を有していてもよい。
カルボキシル基を含んだ繰り返し単位としては、アクリル酸又はメタクリル酸による繰り返し単位が最も好ましい。
酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂の重量平均分子量は、GPC法によって求めたポリスチレン換算値として、好ましくは、2,000〜200,000の範囲内である。重量平均分子量を2,000以上とすることにより、耐熱性及びドライエッチング耐性を特に向上させ得る。重量平均分子量を200,000以下とすることにより、現像性を特に向上させ得ると共に、組成物の粘度の低下に起因して、その製膜性をも向上させ得る。
より好ましい分子量は、2,500〜50,000の範囲内であり、更に好ましくは、3,000〜20,000の範囲内である。また、電子線、X線、波長50nm以下の高エネルギー線(例えば、EUV)を利用した微細パターン形成では、重量平均分子量を3,000〜10,000の範囲内とすることが最も好ましい。分子量を調整することにより、組成物の耐熱性及び解像力の向上並びに現像欠陥の減少等を同時に達成し得る。
酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂の分散度(Mw/Mn)は、1.0〜3.0が好ましく、1.2〜2.5がより好ましく、1.2〜1.6が更に好ましい。この分散度を調整することにより、例えば、ラインエッジラフネス性能を向上させ得る。
本発明に係る組成物に占めるこの樹脂の配合率は、全固形分中を基準として、0〜99.9質量%が好ましく、50〜95質量%がより好ましく、60〜93質量%がより好ましい。
〔4〕アルカリ現像液に可溶な樹脂(以下、「アルカリ可溶性樹脂」ともいう)
アルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解速度は、0.261Nテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)を用いて測定(23℃)して、2nm/秒以上が好ましい。特に好ましくは、この速度は、20nm/秒以上である。
アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、水素化ノボラック樹脂、アセトン−ピロガロール樹脂、o−ポリヒドロキシスチレン、m−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン、水素化ポリヒドロキシスチレン、ハロゲン又はアルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレン−N−置換マレイミド共重合体、o/p−及びm/p−ヒドロキシスチレン共重合体、ポリヒドロキシスチレンの水酸基に対する一部O−アルキル化物(例えば、5〜30モル%のO−メチル化物、O−(1−メトキシ)エチル化物、O−(1−エトキシ)エチル化物、O−2−テトラヒドロピラニル化物又はO−(t−ブトキシカルボニル)メチル化物)又はO−アシル化物(例えば、5〜30モル%のO−アセチル化物又はO−(t−ブトキシ)カルボニル化物)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、カルボキシル基含有メタクリル系樹脂及びその誘導体、並びに、ポリビニルアルコール誘導体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
好ましいアルカリ可溶性樹脂としては、ノボラック樹脂、o−ポリヒドロキシスチレン、m−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン及びこれらの共重合体、アルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ポリヒドロキシスチレンの一部O−アルキル化又はO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、並びにα−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体が挙げられる。
特に本発明では、ヒドロキシスチレン構造を有する樹脂が好ましい。また、ヒドロキシスチレン構造の中でも、m−ヒドロキシスチレン構造が特に好ましい。
上記のノボラック樹脂は、所定のモノマーを主成分として、酸性触媒の存在下、アルデヒド類と付加縮合させることにより得られる。
また、アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、2000以上であり、好ましくは5000〜200000であり、より好ましくは5000〜100000である。ここで、重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により求めたポリスチレン換算値で定義される。
本発明におけるこれらのアルカリ可溶性樹脂は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
アルカリ可溶性樹脂の使用量は、組成物中の全固形分を基準として、例えば40〜97質量%であり、好ましくは60〜90質量%である。
〔5〕酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する、分子量3000以下の化合物(以下、「溶解阻止化合物」ともいう)
溶解阻止化合物としては、220nm以下における透過性を低下させないため、酸分解性基を含有する脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。このような化合物としては、例えば、Proceeding of SPIE, 2724, 355 (1996) に記載されている酸分解性基を含んだコール酸誘導体が挙げられる。なお、これら脂環式構造及び酸分解性基としては、上記脂環炭化水素系酸分解性樹脂について説明したのと同様のものが挙げられる。
本発明に係る組成物をKrFエキシマレーザーで露光するか又は電子線で照射する場合には、溶解阻止化合物は、フェノール化合物におけるフェノール性水酸基を酸分解基で置換した構造を含んでいることが好ましい。このフェノール化合物としては、フェノール骨格を1〜9個含有するものが好ましく、2〜6個含有するものが更に好ましい。
溶解阻止化合物の分子量は、3000以下であり、300〜3000が好ましく、500〜2500が更に好ましい。
溶解阻止化合物の添加量は、組成物中の全固形分を基準として、好ましくは3〜50質量%であり、より好ましくは5〜40質量%である。
以下に溶解阻止化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0005675070
〔6〕酸の作用により上記アルカリ可溶性樹脂と架橋する酸架橋剤
酸架橋剤としては、酸の作用によりアルカリ現像液に可溶な樹脂を架橋する化合物であれば何れも用いることができるが、以下の(1)〜(3)が好ましい。
(1)フェノール誘導体のヒドロキシメチル体、アルコキシメチル体又はアシルオキシメチル体。
(2)N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基又はN−アシルオキシメチル基を有する化合物。
(3)エポキシ基を有する化合物。
ここで、アルコキシメチル基としては、炭素数6以下のものが好ましい。また、アシルオキシメチル基としては、炭素数6以下のものが好ましい。
これらの酸架橋剤のうち、特に好ましいものを以下に挙げる。
Figure 0005675070
式中、L〜Lは、互いに同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。これらL〜Lは、各々独立に、水素原子、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。
酸架橋剤の添加量は、組成物の全固形分を基準として、例えば3〜70質量%とし、好ましくは5〜50質量%とする。
〔7〕塩基性化合物
本発明に係る組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、塩基性化合物を含有することが好ましい。塩基性化合物は、露光により発生した酸による脱保護反応をクエンチする役割を果たし、その拡散性及び塩基性度等が、酸の実効的な拡散性に影響し得る。
好ましい塩基性化合物として、下記式(A)で表されるアンモニウム塩、及び、式(B)〜(E)で表される構造を有する塩基性の化合物が挙げられる。
Figure 0005675070
式(A)中、R250、R251及びR252は、各々独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜20)を表す。なお、R250とR251とは、互いに結合して、環構造を形成していてもよい。また、これら基は、置換基を有していてもよい。
置換基を有するアルキル基及びシクロアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数3〜20のアミノシクロアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、又は炭素数3〜20のヒドロキシシクロアルキル基が好ましい。
また、これらはアルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子又は窒素原子を含んでいてもよい。
式(E)中、R253乃至R256は、各々独立に、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6)又はシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜6)を表す。
好ましい化合物としては、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン及びピペリジンが挙げられる。これら化合物は、置換基を有していてもよい。
更に好ましい化合物としては、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造又はピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、並びに、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体が挙げられる。
イミダゾール構造を有する化合物としては、例えば、イミダゾール;2,4,5−トリフェニルイミダゾール;及びベンズイミダゾールが挙げられる。
ジアザビシクロ構造を有する化合物としては、例えば、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン;1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン;及び1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エンが挙げられる。
オニウムヒドロキシド構造を有する化合物としては、例えば、トリアリールスルホニウムヒドロキシド、フェナシルスルホニウムヒドロキシド、及び2−オキソアルキル基を有するスルホニウムヒドロキシドが挙げられる。具体的には、例えば、トリフェニルスルホニウムヒドロキシド、トリス(t−ブチルフェニル)スルホニウムヒドロキシド、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヒドロキシド、フェナシルチオフェニウムヒドロキシド、及び2−オキソプロピルチオフェニウムヒドロキシドが挙げられる。
オニウムカルボキシレート構造を有する化合物は、オニウムヒドロキシド構造を有する化合物のアニオン部がカルボキシレートになったものであり、例えば、アセテート、アダマンタン−1−カルボキシレート、及びパーフロロアルキルカルボキシレートが挙げられる。
トリアルキルアミン構造を有する化合物としては、例えば、トリ(n−ブチル)アミン及びトリ(n−オクチル)アミンが挙げられる。
アニリン化合物としては、例えば、2,6−ジイソプロピルアニリン及びN,N−ジメチルアニリンが挙げられる。
水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体としては、例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びトリス(メトキシエトキシエチル)アミンが挙げられる。
水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体としては、例えば、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン等が挙げられる。
他の塩基性化合物としては、フェノキシ基を有するアミン化合物及びフェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物から選ばれる少なくとも1種類の含窒素化合物が挙げられる。
アミン化合物としては、1級、2級又は3級のアミン化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアミン化合物が好ましい。アミン化合物は、3級アミン化合物であることがより好ましい。また、アミン化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。
また、アミン化合物は、アルキル鎖中に酸素原子を含み、1つ以上のオキシアルキレン基を有していることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、好ましくは3〜9個であり、さらに好ましくは4〜6個である。このオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基(−CH2CH2O−)又はオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−若しくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、オキシエチレン基が更に好ましい。
アンモニウム塩化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。
アンモニウム塩化合物は、アルキル鎖中に酸素原子を含み、1つ以上のオキシアルキレン基を有していてもよい。オキシアルキレン基の数は、好ましくは3〜9個であり、さらに好ましくは4〜6個である。このオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基(−CH2CH2O−)又はオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−若しくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、オキシエチレン基が更に好ましい。
アンモニウム塩化合物のアニオンとしては、ハライド、スルホネート、ボレート、フォスフェート及びハイドロキサイド等が挙げられるが、中でも、ハイドロキサイドが好ましい。
ハライドとしては、クロライド、ブロマイド又はアイオダイドが特に好ましい。
フェノキシ基を有するアミン化合物は、例えば、フェノキシ基を有する1級または2級アミンとハロアルキルエーテルとを加熱して反応させ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及びテトラアルキルアンモニウム等の強塩基の水溶液を添加した後、酢酸エチル及びロロホルム等の有機溶剤で抽出することにより得られる。また、フェノキシ基を有するアミン化合物は、1級または2級アミンと、末端にフェノキシ基を有するハロアルキルエーテルとを加熱して反応させ、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及びテトラアルキルアンモニウム等の強塩基の水溶液を添加した後、酢酸エチル及びクロロホルム等の有機溶剤で抽出することによって得ることもできる。
感度、ラフネス及び安定性等の観点から、塩基性化合物としてアンモニウム塩化合物を用いることが特に好ましく、4級のアンモニウム塩化合物のハイドロキサイドを用いることが最も好ましい。
これらの塩基性化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
塩基性化合物の分子量は、250〜1000であることが好ましく、250〜800であることがより好ましく、400〜800であることが特に好ましい。
塩基性化合物の含有量は、組成物の全固形分を基準として、好ましくは1.0〜8.0質量%であり、より好ましくは1.5〜5.0質量%であり、更に好ましくは2.0〜4.0質量%である。
〔8〕フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤
本発明に係る組成物は、更に、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有することが好ましい。フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤としては、例えば、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、フッ素原子とケイ素原子との両方を含有する界面活性剤、及びこれらの混合物が挙げられる。
本発明に係る組成物にフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤を含有させることにより、250nm以下、特には220nm以下の露光光源の使用時に、良好な感度及び解像度で、密着性及び現像欠陥の少ないパターンを与えることが可能となる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えば、エフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファッ
クF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、及びトロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤が挙げられる。また、ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)も、シリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)又はオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を含んだものを用いてもよい。このフルオロ脂肪族化合物は、例えば、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することができる。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート若しくはメタクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布していても、ブロック共重合していてもよい。
ポリ(オキシアルキレン)基としては、例えば、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基及びポリ(オキシブチレン)基が挙げられる。また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)及びポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)等の、同じ鎖内に異なる鎖長のアルキレンを有するユニットであってもよい。
さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート若しくはメタクリレートとの共重合体は、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマー及び異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート若しくはメタクリレート等を同時に共重合してなる3元系以上の共重合体であってもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476及びF−472(大日本インキ化学工業(株)製)が挙げられる。さらに、C613基を有するアクリレート若しくはメタクリレートと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート若しくはメタクリレートとの共重合体、C613基を有するアクリレート若しくはメタクリレートと(ポリ(オキシエチレン))アクリレート若しくはメタクリレートと(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート若しくはメタクリレートとの共重合体、C817基を有するアクリレート若しくはメタクリレートと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート若しくはメタクリレートとの共重合体、及び、C817基を有するアクリレート若しくはメタクリレートと(ポリ(オキシエチレン))アクリレート若しくはメタクリレートと(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート若しくはメタクリレートとの共重合体等が挙げられる。
フッ素及び/又はシリコン系界面活性剤の使用量は、組成物の全固形分を基準として、好ましくは0.0001〜2質量%であり、より好ましくは0.001〜1質量%である。
〔9〕有機溶剤
本発明に係る組成物は、典型的には、上記の成分を所定の有機溶剤に溶解して用いる。
使用し得る有機溶剤としては、例えば、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン及びテトラヒドロフランが挙げられる。
ケトン構造を有する溶剤としては、例えば、鎖状ケトン溶剤及び環状ケトン溶剤が挙げられる。塗布性の観点から、合計炭素数5〜8のものが特に好ましい。
鎖状ケトン溶剤としては、例えば、2−ヘプタノン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンが挙げられる。これらのうち、2−ヘプタノンが特に好ましい。
環状ケトン溶剤としては、例えば、シクロペンタノン、3−メチル−2−シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン及びイソホロンが挙げられる。これらのうち、シクロヘキサノン及びシクロヘプタノンが特に好ましい。
有機溶剤としては、ケトン構造を有する溶剤を単独で用いるか、又は、ケトン構造を有する溶剤と他の溶剤との混合溶剤を用いることが好ましい。
ケトン構造を有する溶剤と混合する他の溶剤(併用溶剤)としては、例えば、プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、乳酸アルキル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、アルコキシプロピオン酸アルキル及びラクトン化合物が挙げられる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート及びプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートが挙げられる。
乳酸アルキルとしては、例えば、乳酸メチル及び乳酸エチルが挙げられる。
プロピレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノエチルエーテルが挙げられる。
アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、例えば、メトキシプロピオン酸メチル、メトキシプロピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸メチル及びエトキシプロピオン酸エチルが挙げられる。
ラクトン化合物としては、例えば、γ−ブチロラクトンが挙げられる。
好ましい併用溶剤としては、プロピレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、乳酸アルキル及びプロピレングリコールモノアルキルエーテルが挙げられる。より好ましい併用溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。
また、膜厚均一性及び現像欠陥性能の観点から、エチレンカーボネート及びプロピレンカーボネート等の沸点200℃以上の高沸点溶剤を混合してもよい。
これら高沸点溶剤の添加量は、通常は全溶剤中の0.1〜15質量%であり、好ましくは0.5〜10質量%であり、更に好ましくは1〜5質量%である。
本発明では、有機溶剤を用いて、好ましくは2種類以上の混合溶剤を用いて、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物を調製する。
この組成物の固形分濃度は、通常は1〜25質量%とし、好ましくは2〜20質量%とし、より好ましくは2.5〜10質量%とする。特に、電子線、EUV光又はArF光によりパターン形成を行う場合には、この固形分濃度は、2.5〜4.5質量%とすることが好ましい。
〔10〕その他の添加剤
本発明に係る組成物には、必要に応じて、染料、可塑剤、先に挙げたフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の界面活性剤、光増感剤、及び、現像液に対する溶解性を促進させる化合物等の添加剤を更に含有させてもよい。
現像液に対する溶解性を促進させる化合物(溶解促進性化合物)は、例えば、フェノール性OH基を2個以上又はカルボキシ基を1個以上有する、分子量1,000以下の低分子化合物である。カルボキシ基を有する場合は、脂環族又は脂肪族化合物が好ましい。
これら溶解促進性化合物の添加量は、好ましくは、上述した樹脂に対して2〜50質量%であり、さらに好ましくは5〜30質量%である。現像残渣の抑制及び現像時のパターン変形防止の観点から、この添加量は、50質量%以下が好ましい。
このような分子量1000以下のフェノール化合物は、例えば、特開平4−122938号、特開平2−28531号、米国特許第4916210号及び欧州特許第219294号等に記載の方法を参考にして、容易に合成することができる。
カルボキシ基を有する脂環族又は脂肪族化合物の具体例としては、コール酸、デオキシコール酸及びリトコール酸等のステロイド構造を有するカルボン酸誘導体、アダマンタンカルボン酸誘導体、アダマンタンジカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、並びにシクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の他の界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタン脂肪族エステル類、及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル類等のノニオン系界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は、単独で添加してもよく、2種以上を組み合わせて添加してもよい。
〔11〕パターン形成方法
以下、本発明に係る組成物を用いたパターン形成方法について説明する。
本発明に係る組成物は、典型的には、所定の有機溶剤、好ましくは上記の混合溶剤に溶解し、所定の支持体上に塗布して用いる。例えば、この組成物は、精密集積回路素子やインプリント用モールド構造体の製造等に使用される基板(例:シリコン、シリコン/二酸化シリコン被覆、窒化シリコン、Cr層を有する石英など)上に、スピナー及びコーター等の適当な塗布方法により塗布される。その後、これを乾燥して、感活性光線性または感放射線性の膜(以下、感光性膜ともいう)を得る。また、乾燥温度は60〜150℃が好ましく、80〜130℃がより好ましい。なお、予め公知の反射防止膜を塗設することもできる。
次いで、感光性膜に活性光線又は放射線を照射し、好ましくはベーク(加熱)を行った後、現像する。ベーク温度は、感度及び安定性の観点から80℃から150℃が好ましく、90〜130℃がより好ましい。これにより良好なパターンを得ることができる。
活性光線又は放射線としては、例えば、赤外光、可視光、紫外光、遠紫外光、X線、及び電子線が挙げられる。これら活性光線又は放射線としては、例えば250nm以下、特には220nm以下の波長を有したものがより好ましい。このような活性光線又は放射線としては、例えば、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X線、及び電子ビームが挙げられる。特に好ましい活性光線又は放射線としては、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、EUV(13nm)及び電子ビームが挙げられる。
なお、活性光線又は放射線の照射時に、感光性膜とレンズとの間に空気よりも屈折率の高い液体(純水など)を満たしての露光、即ち、液浸露光を行ってもよい。これにより、解像度を高めることができる。この場合、レジスト膜と液浸液との間には、レジスト膜と液浸液との接触を避けるために、レジスト膜の上に液浸液難溶性膜(「トップコート」ともいう)を設けてもよい。また、レジスト膜と液浸液との接触を避けるための別の手段として、前述の組成物に予め疎水性樹脂(HR)を添加しておいてもよい。この疎水性樹脂(HR)として具体的には、US2008/0305432A1号明細書の段落0172〜0253で説明されている樹脂などがあげられる。
現像工程では、通常アルカリ現像液を用いる。
アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム及びアンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン及びn−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン及びジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン及びメチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン及びトリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド及びテトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、又は、ピロール及びピヘリジン等の環状アミン類を含んだアルカリ性水溶液が挙げられる。
アルカリ現像液には、アルコール類及び/又は界面活性剤を、適当量添加してもよい。
アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常、0.1〜20質量%である。アルカリ現像液のpHは、通常、10.0〜15.0である。
なお、本発明の組成物を用いてインプリント用モールドを作成する場合のプロセスの詳細については、例えば、特許第4109085号公報、特開2008−162101号公報、及び「ナノインプリントの基礎と技術開発・応用展開―ナノインプリントの基板技術と最新の技術展開―編集:平井義彦(フロンティア出版)」等を参照されたい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明の内容はこれにより限定されるものではない。
<スルホン酸発生化合物>
[合成]
スルホン酸発生化合物として、下記表1に示す化合物1〜13を、以下のようにして合成した。また、対照のため、比較化合物1〜5を、以下のようにして合成した。
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
<化合物1の合成>
下式で表されるアルコール(3.9g、20.1mmol)と、塩化メチレン30ml及びトリエチルアミン(7.8g、77.5mmol)とを混合した。
Figure 0005675070
次に、得られた混合溶液にトロイソプロピルベンゼンスルホニルクロリド(6.1g、20.2mmol)とジメチルアミノピリジン(98.1mg、0.8mmol)とを加え、室温下2時間攪拌した。続いて水50mlを加え、酢酸エチル100mlで有機層を抽出し、更に有機層を水50mlで3回洗浄した。更に有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50ml、飽和塩化ナトリウム水溶液50mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧留去した。得られた結晶をイソプロピルアルコールで再結晶し、化合物1を3.0g得た。
1H-NMR(400MHz,CDCl3):δ1.22-1.26 (m, 18H)、 2.32 (t, 2H, J=8.0Hz)、 2.90 (m, 1H)、 3.73(t, 2H, J=6.8Hz)、 3.96(t, 2H, J=6.8Hz)、 4.12(m, 2H)、 4.18(t, 2H, J=8.0Hz)、 7.16(s, 2H)、 7.30-7.40(m, 5H)
<化合物2〜16の合成>
化合物2〜16を、先に化合物1について述べたのと同様にして合成した。即ち、これら化合物を、対応するアルコールとスルホン酸ハライドとを塩基性条件下で反応させることにより合成した。
[酸の体積の計算]
上記化合物1〜16及び比較化合物1〜5が発生し得るスルホン酸の体積を、以下のようにして計算した。即ち、富士通株式会社製の「WinMOPAC」を用いて、以下のようにして求めた。まず、各化合物が発生し得る酸の化学構造を入力した。次に、この構造を初期構造として、MM3法を用いた分子力場計算により、各酸の最安定立体配座を決定した。その後、これら最安定立体配座についてPM3法を用いた分子軌道計算を行うことにより、各酸の「accessible volume」を計算した。
その結果を、上記表1に示す。この結果から分かるように、化合物1〜13が発生し得るスルホン酸の体積は、240Å以上であった。他方、比較化合物1〜5が発生し得るスルホン酸の体積は、240Å未満であった。
<光酸発生剤>
光酸発生剤としては、下記の化合物A〜Gを用いた。
Figure 0005675070
なお、化合物Bは、以下のようにして合成した。
<トリシクロヘキシルベンゼンの合成>
ベンゼン20.0gに塩化アルミニウム6.83gを加え、3℃で冷却攪拌し、シクロ
ヘキシルクロリド40.4gをゆっくり滴下した。滴下後、室温で5時間攪拌し、氷水にあけた。酢酸エチルで有機層を抽出し、得られた有機層を40℃で減圧留去した。更に170℃で減圧留去後、室温に冷却し、アセトン50mlを投入し、再結晶させた。析出した結晶を濾取し、トリシクロヘキシルベンゼン14gを得た。
<トリシクロヘキシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの合成>
トリシクロヘキシルベンゼン30gを塩化メチレン50mlに溶解し、3℃で冷却攪拌し、クロロスルホン酸15.2gをゆっくり滴下した。滴下後、室温で5時間攪拌し、氷10gを投入後、50%水酸化ナトリウム水溶液を40g投入した。更にエタノールを20g加え、50℃で1時間攪拌後、不溶分を濾過除去し、40℃で減圧留去した。析出した結晶を濾取し、ヘキサン洗浄し、1,3,5−トリシクロヘキシルベンゼンスルホン酸ナトリウム30gを得た。
<化合物Bの合成>
トリフェニルスルホニウムブロミド4.0gをメタノール20mlに溶解し、20mlのメタノールに溶解させた1,3,5−トリシクロヘキシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5.0gを加えた。室温で2時間攪拌後、イオン交換水50mlを加えクロロホルムで抽出した。得られた有機層を水で洗浄後、40℃で減圧留去し、得られた結晶をメタノール/酢酸エチル溶媒で再結晶した。これにより化合物Bを5.0g得た。
1H-NMR(400MHz, CDCl3) δ=7.85 (d,6H), 7.68(t,3H), 7.59(t,6H), 6.97(s, 2H), 4.36-4.27(m,2H), 2.48-2.38(m,1H), 1.97-1.16(m,30H)。
<塩基性化合物>
塩基性化合物としては、下記の化合物C−1〜C−3を用いた。
C−1:2,4,5−トリフェニルイミダゾール
C−2:テトラブチルアンモニウムヒドロキシド
C−3:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン
<界面活性剤>
界面活性剤としては、下記のW−1〜W−4を用いた。
W−1:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製;フッ素系)
W−2:メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製;フッ素及びシリコン系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製;シリコン系)
W−4:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製;フッ素系)
<溶剤>
溶剤としては、下記のA1〜A4並びにB1及びB2を用いた。なお、これら溶剤は、適宜混合して用いた。
A1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
A2:2−ヘプタノン
A3:シクロヘキサノン
A4:γ−ブチロラクトン
B1:プロピレングリコールモノメチルエーテル
B2:乳酸エチル
<実施例A>
(実施例1A〜11A及び比較例1A〜6A)
(レジスト調製)
下記表2に示す成分を溶剤に溶解させて、固形分濃度4.0質量%の溶液を調製した。この溶液をポアサイズ0.1μmのポリテトラフルオロエチレンフィルターでろ過して、ポジ型レジスト溶液を得た。
(レジスト評価)
まず、スピンコーターを用いてヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上に、ブリューワーサイエンス社製反射防止膜DUV−42を60nm均一に塗布し、100℃で90秒間ホットプレート上で乾燥した後、190℃で240秒間加熱乾燥を行った。その後、各ポジ型レジスト溶液をスピンコーターを用いて塗布し、120℃で90秒間乾燥を行い、0.12μmの膜厚を有したレジスト膜を形成した。
このレジスト膜に対し、マスクを通してArFエキシマレーザーステッパー(ISI社製;NA=0.6)で露光し、露光後直ぐに、120℃で90秒間ホットプレート上で加熱した。さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、ラインパターンを得た。
〔感度、解像度(γ)〕
露光量を10〜40mJ/cmの範囲で0.5mJずつ変えながら面露光を行い、さらに、110℃で90秒間ベークした。その後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて、各露光量での溶解速度を測定し、溶解速度曲線を得た。
この溶解速度曲線において、レジストの溶解速度が飽和するときの露光量を感度とし、また溶解速度曲線の直線部の勾配から解像度(γ値)を算出した。γ値が大きいほど、溶解コントラストに優れている。
〔パターン形状、ラインエッジラフネス(LER)〕
線幅150nmのラインアンドスペース(L/S=1/1)のマスクパターンを再現する露光量を最適露光量とし、最適露光量におけるプロファイルを走査型顕微鏡(SEM)により観察した。また、このパターンにおいて、その長さ方向50μmに含まれる任意の30点について、走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−9220)を用いて、エッジがあるべき基準線からの距離を測定した。そして、この距離の標準偏差を求め、3σを算出した。
〔経時安定性〕
各組成物を室温で1ヶ月間に亘って保存した。そして、保存前後の感度(上述の面露光による感度の測定による)の変動の度合を評価した。この評価は、以下の判定基準に基づいて行った。
(判定基準)
○(Good):感度の変動が1mJ/cm未満であった場合
△(Fair):感度の変動が1mJ/cm以上且つ3mJ/cm以下であった場合
×(Insufficient):感度の変動が3mJ/cmより大きかった場合。
これらの測定結果を、下記表2に示す。
Figure 0005675070
Figure 0005675070
なお、光酸発生剤、スルホン酸発生化合物、塩基性化合物、界面活性剤及び溶剤については、先に示したものから適宜選択して用いた。
樹脂としては、下記(RA−1)、(RA−20)、(RA−23)及び(RA−25)の何れかを使用した。なお、下式において、繰り返し単位の右側の数字は、モル比を表している。また、Mwは重量平均分子量を表し、Mw/Mnは分散度を表している。
Figure 0005675070
表2に示す結果から、本発明に係る組成物は、ArF露光において、感度、解像度、ラフネス特性、及び経時安定性に優れていることが分かる。即ち、本発明の感光性組成物は、ArFエキシマレーザー露光におけるポジ型レジスト組成物として、優れた性能を有していることが分かる。
<実施例B>
実施例1Aの組成物に下記ポリマー0.06gを加えたこと以外は実施例Aと同様にしてレジスト溶液を調製し、塗設を行い、レジスト膜を得た。得られたレジスト膜に、ArFエキシマレーザー液浸スキャナー(ASML社製 XT1250i;NA0.85)を用いて、液浸液(純水)を介してパターン露光し、実施例Aと同様にパターンを形成した。そして、得られたパターンについて、感度、解像度(γ)、ラフネス特性、パターン形状、及び経時安定性の何れにおいても、同様の評価結果が得られることを確認した。
Figure 0005675070
<実施例C>
(実施例1C〜19C及び比較例1C〜6C)
(レジスト調製)
下記表3に示した成分を溶剤に溶解させた後、これをポアサイズ0.1μmのポリテトラフルオロエチレンフィルターによりろ過して、固形分濃度9.0質量%のポジ型レジスト溶液を調製した。
(レジスト評価)
調製したポジ型レジスト溶液を、スピンコーターを用いて、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布し、100℃で90秒間ホットプレート上で加熱乾燥を行い、膜厚0.4μmのレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜に対し、KrFエキシマレーザーステッパー(NA=0.63)を用いラインアンドスペース用マスクを使用してパターン露光し、露光後すぐに110℃で90秒間ホットプレート上で加熱した。その後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液を用いて23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥させ、ラインパターンを形成した。
〔感度、解像度(γ)〕
上記の装置およびプロセス条件を適用した以外は、実施例Aについて説明したのと同様にして、感度及び解像度(γ値)を求めた。
〔パターン形状、ラインエッジラフネス(LER)〕
線幅180nmのラインアンドスペース(L/S=1/1)のマスクパターンを再現する露光量を最適露光量とし、最適露光量におけるプロファイルを走査型顕微鏡(SEM)により観察した。また、この形成されたパターンの長さ方向50μmに含まれる任意の30点について、走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−9220)を用いて、エッジがあるべき基準線からの距離を測定した。そして、この距離の標準偏差を求め、3σを算出した。
〔経時安定性〕
実施例Aについて説明したのと同様にして、経時安定性を評価した。
これらの評価結果を、下記表3に示す。
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
なお、光酸発生剤、スルホン酸発生化合物、塩基性化合物、界面活性剤及び溶剤については、先に示したものから適宜選択して用いた。
樹脂としては、先に例示した(R―1)〜(R−27)から適宜選択して用いた。表3及び以下の各表に挙げられている(R−2)、(R−10)、(R−14)、(R−17)、(R−18)、(R−18(H))、(R−18(L))、(R−22)、(R−23)、及び(R−27)における各繰り返し単位のモル比及び重量平均分子量は、下記表4に示す通りである。
Figure 0005675070
表3に示す結果から、本発明に係る組成物は、KrF露光において、感度、解像度、ラフネス特性、及び経時安定性に優れていることが分かる。即ち、本発明の感光性組成物は、KrFエキシマレーザー露光におけるポジ型レジスト組成物としても、優れた性能を有していることが分かる。
<実施例D>
(実施例1D〜25D及び比較例1D〜6D)
(レジスト調製)
下記表5に示した成分を溶剤に溶解させた後、これをポアサイズ0.1μmのポリテトラフルオロエチレンフィルターによりろ過して、固形分濃度4.0質量%のポジ型レジスト溶液を調製した。
(レジスト評価)
調製したポジ型レジスト溶液を、スピンコーターを用いて、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布し、100℃で60秒間ホットプレート上で加熱乾燥を行って、0.12μmの膜厚を有したレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜を、ニコン社製電子線プロジェクションリソグラフィー装置(加速電圧100keV)で照射し、照射後直ぐに110℃で90秒間ホットプレート上にて加熱した。その後、濃度2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液を用いて、23℃で60秒間現像し、30秒間純水を用いてリンスした後、乾燥させ、ラインアンドスペースパターンを形成した。
〔感度〕
線幅0.10μmのラインアンドスペース(L/S=1/1)を解像するときの電子線照射量を感度とした。
〔パターン形状、ラインエッジラフネス(LER)〕
線幅50nmのラインアンドスペース(L/S=1/1)のパターンを再現する露光量を最適露光量とし、この最適露光量におけるプロファイルを走査型顕微鏡(SEM)により観察した。また、実施例Aについて説明したのと同様にして、LERを求めた。
〔アウトガス性能:露光による膜厚変動率〕
上記の感度(面露光において決定した感度)を与える照射量の2.0倍の照射量で電子線を照射し、露光後且つ後加熱前の膜厚を測定し、以下の式を用いて、未露光時の膜厚からの変動率を求めた。
膜厚変動率(%)=[(未露光時の膜厚−露光後の膜厚)/未露光時の膜厚]×100
〔経時安定性〕
各組成物を室温で1ヶ月間に亘って保存した後、保存前後の感度(上記の面露光において測定した感度)の変動の度合を評価した。この評価は、以下の判定基準に基づいて行った。
(判定基準)
○(Good):感度の変動が1μC/cm未満であった場合
△(Fair):感度の変動が1μC/cm以上且つ3μC/cm以下であった場合
×(Insufficient):感度の変動が3μC/cmより大きかった場合。
これらの評価結果を、下記表5に示す。
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
表5に示す結果から、本発明に係る組成物は、電子線露光において、感度、ラフネス特性、アウトガス性能、及び経時安定性に優れていることが分かる。即ち、本発明の感光性組成物は、電子線照射によるポジ型レジスト組成物としても、優れた性能を有していることが分かる。
<実施例E>
(実施例1E〜14E及び比較例1E〜6E)
(レジスト調製)
下記表6に示す成分を溶剤に溶解させた後、これをポアサイズ0.1μmのポリテトラフルオロエチレンフィルターによりろ過して、固形分濃度4.0質量%のネガ型レジスト溶液を調製した。
(レジスト評価)
調製したネガ型レジスト溶液を、スピンコーターを用いて、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布し、120℃で60秒間ホットプレート上において加熱乾燥を行って、0.12μmの膜厚を有したレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜を、ニコン社製電子線プロジェクションリソグラフィー装置(加速電圧100keV)で照射し、照射後直ぐに110℃で90秒間ホットプレート上において加熱した。その後、濃度2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液を用いて23℃で60秒間現像し、30秒間純水を用いてリンスした後、乾燥させ、ラインアンドスペースパターンを形成した。
評価は、実施例Dについて説明したのと同様にして行った。その結果を表6に示す。
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
以下に、アルカリ可溶性樹脂の構造、分子量及び分子量分布、並びに酸架橋剤の構造を示す。
Figure 0005675070
Figure 0005675070
表6に示す結果から、本発明に係る組成物は、電子線露光において、感度、ラフネス特性、アウトガス性能、及び経時安定性に優れていることが分かる。即ち、本発明の感光性組成物は、電子線照射によるネガ型レジスト組成物としても、優れた性能を有していることが分かる。
<実施例F>
(実施例1F〜25F及び比較例1F〜6F)
(レジスト調製)
下記表7に示した成分を溶剤に溶解させ、これをポアサイズ0.1μmのポリテトラフルオロエチレンフィルターによりろ過して、固形分濃度4.0質量%のポジ型レジスト溶液を調した。
(レジスト評価)
調製したポジ型レジスト溶液を、スピンコーターを用いて、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布し、100℃で60秒間ホットプレート上で加熱乾燥を行って、0.12μmの膜厚を有したレジスト膜を形成させた。
〔感度〕
得られたレジスト膜に、EUV光(波長13nm)を用いて、露光量を0〜35.0mJ/cmの範囲で0.5mJ/cmずつ変えながら面露光を行った後、110℃で90秒間ベークした。その後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて、各露光量での溶解速度を測定し、溶解速度曲線を得た。この溶解速度曲線において、レジストの溶解速度が飽和するときの露光量を感度とした。
〔パターン形状、ラインエッジラフネス(LER)〕
線幅50nmのラインアンドスペース(L/S=1/1)のマスクパターンを再現する露光量を最適露光量とし、最適露光量におけるプロファイルを走査型顕微鏡(SEM)により観察した。また、このパターンの長さ方向50μmに含まれる任意の30点について、走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−9220)を用いて、エッジがあるべき基準線からの距離を測定した。そして、この距離の標準偏差を求め、3σを算出した。
〔アウトガス性能:露光による膜厚変動率〕
実施例Dについて説明したのと同様にして、EUV露光による膜厚変動率を求めた。
実施例Aについて説明したのと同様にして、経時安定性を評価した。
これらの評価結果を下記表7に示す。
Figure 0005675070
Figure 0005675070
Figure 0005675070
表7に示す結果から、本発明に係る組成物は、EUV露光において、感度、ラフネス特性、アウトガス性能、及び経時安定性に優れていることが分かる。即ち、本発明の感光性組成物は、EUV照射によるポジ型レジスト組成物としても、優れた性能を有していることが分かる。
<実施例G>
(実施例1G〜8G及び比較例1G〜6G)
(レジスト調製)
下記表8に示した成分を溶剤に溶解させ、これをポアサイズ0.1μmのポリテトラフルオロエチレンフィルターによりろ過して、固形分濃度4.0質量%のネガ型レジスト溶液を調製し、下記の通り評価を行った。
<レジスト評価>
調製したネガ型レジスト溶液を、スピンコーターを用いて、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布し、120℃で60秒間ホットプレート上で加熱乾燥を行って、0.12μmの膜厚を有したレジスト膜を形成させた。
このレジスト膜について、実施例Fについて説明したのと同様の評価を行った。その結果を下記表8に示す。
Figure 0005675070
Figure 0005675070
表8に示す結果から、本発明に係る組成物は、EUV露光において、感度、ラフネス特性、アウトガス性能、及び経時安定性に優れていることが分かる。即ち、本発明の感光性組成物は、EUV照射によるネガ型レジスト組成物としても、優れた性能を有していることが分かる。

Claims (13)

  1. 酸の作用により分解し、体積が240Å以上であるスルホン酸を発生するスルホン酸発生化合物、活性光線または放射線の照射により酸を発生する化合物、アルカリ現像液に可溶な樹脂、及び、酸の作用により前記樹脂と架橋する酸架橋剤を含んだ感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
  2. 酸の作用により分解し、体積が240Å以上であるスルホン酸を発生するスルホン酸発生化合物、活性光線または放射線の照射により酸を発生する下記一般式(ZI)又は(ZII)で表される化合物、及び、酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂を含んだ感活性光線性または感放射線性樹脂組成物であって、前記スルホン酸発生化合物は、下記一般式(1)乃至(5)の何れかにより表される化合物であり、前記スルホン酸は式A−SOHで表される、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0005675070
    一般式(ZI)中、
    201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。R201〜R203のうち2つは、単結合又は連結基を介して互いに結合し、環構造を形成してもよい。
    は、下記一般式AN1、AN2及びAN3のいずれかにより表される有機アニオンを表す。
    一般式(ZII)中、
    204及びR205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
    は、下記一般式AN1、AN2及びAN3のいずれかにより表される有機アニオンを表す。
    Figure 0005675070
    式中、Rc、Rc及びRcは、各々独立に、有機基を表す。
    Figure 0005675070
    式中、
    乃至R4、乃至R13、及びR15乃至R19の各々は、水素原子又は1価の置換基を表す。
    5、及びR14の各々は1価の置換基を表す。
    Aは、式A−SOHで表されるスルホン酸の残基であり、アルキル基、シクロアルキル基、又は芳香族基を表す。
  3. 酸の作用により分解し、体積が240Å以上であるスルホン酸を発生するスルホン酸発生化合物、活性光線または放射線の照射により酸を発生する下記一般式(ZI)又は(ZII)で表される化合物、及び、酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する樹脂を含んだ感活性光線性または感放射線性樹脂組成物であって、前記スルホン酸発生化合物は、下記一般式(1)乃至(5)の何れかにより表される化合物であり、前記スルホン酸は式A−SO Hで表される、感活性光線性または感放射線性樹脂組成物
    Figure 0005675070
    一般式(ZI)中、
    201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。R201〜R203のうち2つは、単結合又は連結基を介して互いに結合し、環構造を形成してもよい。
    は、下記一般式(8)及び(9)のいずれかにより表される非求核性アニオンを表す。
    一般式(ZII)中、
    204及びR205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
    は、下記一般式(8)及び(9)のいずれかにより表される非求核性アニオンを表す。
    Figure 0005675070
    一般式(8)中、
    Arは、アリール基を表し、−(D−B)基以外の置換基を更に有していてもよい。
    nは、1以上の整数を表す。
    Dは、単結合又は2価の連結基を表す。
    Bは、炭化水素基を表す。
    Figure 0005675070
    一般式(9)中、
    Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
    、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、及び、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基から選ばれる基を表し、複数存在する場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
    Lは、単結合又は2価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。
    Eは、環構造を有する基を表す。
    xは1〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、zは0〜10の整数を表す。
    Figure 0005675070
    式中、
    乃至R 4、 乃至R 13 、及びR 15 乃至R 19 の各々は、水素原子又は1価の置換基を表す。
    5、 及びR 14 の各々は1価の置換基を表す。
    Aは、式A−SO Hで表されるスルホン酸の残基であり、アルキル基、シクロアルキル基、又は芳香族基を表す。
  4. 前記スルホン酸発生化合物は、下記一般式(1)乃至(5)の何れかにより表される化合物であり、前記スルホン酸は式A−SOHで表される請求項1に記載の組成物。
    Figure 0005675070
    式中、
    乃至R4、乃至R13、及びR15乃至R19の各々は、水素原子又は1価の置換基を表す。
    5、及びR14の各々は1価の置換基を表す。
    Aは、式A−SOHで表されるスルホン酸の残基であり、アルキル基、シクロアルキル基、又は芳香族基を表す。
  5. 前記スルホン酸発生化合物は、前記一般式(1)により表される化合物である請求項2乃至のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 前記スルホン酸は、環構造を有している請求項1乃至5の何れか1項に記載の組成物。
  7. 前記スルホン酸は、下記一般式(6)又は(7)で表される化合物である請求項6に記載の組成物。
    Figure 0005675070
    一般式(6)中、
    Arは、アリール基を表し、−(D−B)基以外の置換基を更に有していてもよい。
    nは、1以上の整数を表す。
    Dは、単結合又は2価の連結基を表す。
    Bは、炭化水素基を表す。
    Figure 0005675070
    一般式(7)中、
    Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
    、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、及び、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基から選ばれる基を表し、複数存在する場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
    Lは、単結合又は2価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。
    Eは、環構造を有する基を表す。
    xは1〜20の整数を表し、yは0〜10の整数を表し、zは0〜10の整数を表す。
  8. 前記スルホン酸の体積が400Å以上である請求項1乃至7の何れか1項に記載の組成物。
  9. 酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する前記樹脂は、ヒドロキシスチレン繰り返し単位を含む請求項2に記載の組成物。
  10. 酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度が増大する前記樹脂は、下記一般式(X)で表される繰り返し単位を含む樹脂である請求項2に記載の組成物。
    Figure 0005675070
    一般式(X)中、
    Xaは、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基又はヒドロキシメチル基を表す。
    Tは、単結合又は2価の連結基を表す。
    Rx、Rx及びRxは、各々独立に、直鎖若しくは分岐のアルキル基、又は、単環若しくは多環のシクロアルキル基を表す。Rx、Rx及びRxの少なくとも2つが互いに結合して、単環又は多環のシクロアルキル基を形成していてもよい。
  11. 電子線、X線又はEUV光により露光される請求項1乃至10の何れか1項に記載の組成物。
  12. 請求項1乃至10の何れか1項に記載の組成物を用いて膜を形成することと、
    前記膜を露光することと、
    前記露光された膜を現像することとを含んだパターン形成方法。
  13. 前記露光が、電子線、X線、又はEUV光による露光である請求項12に記載のパターン形成方法。
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