JP5671824B2 - 流体注入システム - Google Patents
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Description
この流体注入装置によれば、必要に応じて流体を人体に手軽に注入することができる。
めに、着衣をはだけて流体注入装置を露出させる必要があった。すなわち、外出中に流体
注入装置を操作するときには、人前で着衣をはだける必要があり、装着者にとって人目が
気になる等精神的に苦痛であるという課題がある。
本発明はかかる従来の課題に鑑みて成されたもので、着衣をはだけることなく流体注入
装置を操作することを目的とする。
人体に装着され前記人体に流体を注入する流体注入装置と、前記人体の手首に装着され前記流体注入装置を遠隔操作する操作装置と、を備えた流体注入システムであって、
前記操作装置は、
前記流体注入装置に対する操作指令の入力を受け付ける入力部と、
前記操作指令を前記流体注入装置へ送信する第一の通信部と、
を有し、
前記流体注入装置は、
前記操作装置からの操作指令を受信する第二の通信部と、
流体を貯留する流体貯留部と、
前記操作指令に基づいて、前記流体貯留部から前記流体を輸送して人体に注入する流体輸送部と、
を有し、
前記操作装置は、前記操作装置の加速度を検出する加速度検出部と、検出された前記加速度から前記人体がエネルギーを多量に消費する運動を行っているか否かを判定し、当該判定結果に基づいて流体流量を算出する加速度流量算出部と、を更に備え、
前記入力部が操作者から前記流体注入装置に対して前記流体流量を増減させる操作指令の入力を受け付けて前記流体の輸送動作が開始された後、
前記加速度流量算出部は、操作者がエネルギーを多量に消費する運動を行っていると判定した場合に、前記流体流量を少なくするデータを算出し、
前記第一の通信部は、前記加速度流量算出部が算出した前記データを前記流体注入装置へ送信し、
前記第二の通信部は、前記加速度流量算出部が算出した前記データを受信し、
前記流体輸送部は、前記加速度流量算出部が算出した前記データに基づいて、前記流体貯留部から前記流体を輸送して人体に注入する、
ことを特徴とする流体注入システムである。
着され前記流体注入装置を遠隔操作する操作装置と、を備え、
前記操作装置は、
前記流体注入装置に対する操作指令の入力を受け付ける入力受付部と、
前記操作指令を前記流体注入装置へ送信する第一通信部と、を有し、
前記流体注入装置は、
前記操作指令を受信する第二通信部と、
前記流体を貯留する流体貯留部と、
前記操作指令に基づいて、前記流体貯留部から前記流体を輸送して人体に注入する流
体輸送部と、を有することを特徴とする流体注入システムである。
このような流体注入システムによれば、流体注入システムの装着者が着衣をはだけるこ
となく流体注入装置を操作することができる。
前記操作装置は、
前記人体の生体情報を検出する生体情報検出部と、
前記生体情報に基づいて、前記流体注入装置が注入する流体流量を算出する生体情報
流量算出部と、を備え、
前記第一通信部は、前記生体情報流量算出部が算出した流体流量のデータを前記流体注
入装置へ送信し、
前記第二通信部は、前記生体情報流量算出部が算出した流体流量のデータを受信し、
前記流体輸送部は、前記生体情報流量算出部が算出した流体流量のデータに基づいて、
前記流体貯留部から前記流体を輸送して人体に注入することを特徴とする流体注入システ
ムである。
このような流体注入システムによれば、生体情報に基づいて流体の輸送量を算出するこ
とができ、もって装着者に対して適切な量の流体を注入することができる。
前記操作装置は、
前記操作装置の加速度を検出する加速度検出部と、
前記加速度に基づいて、流体流量を算出する加速度流量算出部と、を備え、
前記第一通信部は、前記加速度流量算出部が算出した流体流量のデータを前記流体注入
装置へ送信し、
前記第二通信部は、前記加速度流量算出部が算出した流体流量のデータを受信し、
前記流体輸送部は、前記加速度流量算出部が算出した流体流量のデータに基づいて、前
記流体貯留部から前記流体を輸送して人体に注入することを特徴とする流体注入システム
である。
このような流体注入システムによれば、装着者の運動状況に基づいて流体の輸送量を算
出することができ、もって装着者に対して適切な量の流体を注入することができる。
前記流体注入装置は、
前記流体輸送部を制御するコントローラーと、
前記コントローラーを監視する第二監視部と、を備え、
前記操作装置は、
前記コントローラーを監視する第一監視部と、
前記第一監視部又は前記第二監視部が、前記コントローラーの異常を検知したときに
、警告を発信する警告発信部と、
を備えることを特徴とする流体注入システムである。
このような流体注入システムによれば、流体注入装置のコントローラーに異常があれば
、装着者にその異常を迅速に知らせることができ、使用上の安全性を高めることができる
。
前記流体注入装置は、前記流体輸送部が輸送した流体流量を計測する輸送量計測部を備
え、
前記操作装置は、
前記操作指令と前記流体流量のデータとに基づいて、前記流体輸送部に異常があるか
ないかを判定するポンプ異常判定部と、
前記ポンプ異常判定部が異常ありと判定したときに、アラームを発信するアラーム発
信部と、を備えることを特徴とする流体注入システムである。
このような流体注入システムによれば、流体注入装置の流体輸送部に異常があれば、装
着者にその異常を迅速に知らせることができ、使用上の安全性を高めることができる。
前記操作装置は、
前記輸送量計測部が計測した前記流体の輸送量と前記流体貯留部に当初貯留された前
記流体の量に基づいて、前記流体貯留部における前記流体の残量を算出する残量算出部と
、
前記残量算出部が算出した残量を表示する表示部と、
を備えることを特徴とする流体注入システムである。
このような流体注入システムによれば、着衣をはだけることなく気軽に流体の残量を確
認することができる。
前記流体は、前記人体の血糖値を低下させる薬液であり、
前記流体注入装置は、前記人体の血糖値を検出する血糖値検出部を備え、
前記操作装置は、前記血糖値が所定値未満であるときは低血糖であると判定し、前記流
体注入装置へ前記流体の注入を停止する操作指令を、前記第一通信部を介して前記流体注
入装置へ送信する前記血糖値判定部を備えることを特徴とする流体注入システムである。
このような流体注入システムによれば、装着者が低血糖となった場合でも薬液の注入を
停止することができ、もって安全に使用できる。
前記血糖値判定部は、前記血糖値が所定値以上となったときは高血糖であると判定し、
前記流体注入装置へ前記流体の注入量を増加する操作指令を、前記第一通信部を介して前
記流体注入装置へ送信することを特徴とする流体注入システムである。
このような流体注入システムによれば、装着者が高血糖となった場合でも薬液の注入量
を増加させることができ、もって安全に使用できる。
第1実施形態では、流体注入システム1を用いて糖尿病患者にインスリンを投与する場
合について説明する。
、流体注入システム1は操作装置2と流体注入装置3とを備え、操作装置2は手首に装着
し、流体注入装置3は胴部に装着して用いる。具体的には、流体注入装置3にはインスリ
ンが格納されており、食前に投薬開始の操作指令を操作装置2に入力すると、インスリン
が流体注入装置3から人体へ注入される。
図2は、流体注入システム1の機能を示すブロック構成図である。操作装置2は、第一
通信部221、入力受付部222、表示部223、加速度流量算出部231、生体情報流
量算出部232、生体情報判定部233、血糖値判定部234、アラーム発信部235、
第一監視部236、警告発信部237、ポンプ異常判定部238、計時部239、加速度
検出部241、生体情報検出部242、電池判定部251、残量算出部252を備える。
流体注入装置3は、第二通信部321、停止入力部322、流体貯留部331、流体輸送
部332、第二監視部336を備える。なお、操作装置2は、操作装置2に設けられた第
一コントローラー(不図示)によって、流体注入装置3は、流体注入装置3に設けられた
第二コントローラー(不図示)によって、それぞれ制御される。
の無線通信を行う。
入力受付部222は、例えば操作ボタンなどであって、流体注入システム1を使用する
患者からインスリンの投薬開始及び投薬中止の操作指令を受け付ける。
流量算出部231は、加速度検出部241が検出した加速度に基づいて、装着者がエネル
ギーを多量に消費する運動(以下、「高活動」という)を行っているかどうかを判定する
。そして、装着者が高活動を行っている場合にはその運動強度を判定し、運動強度に基づ
いてインスリンの注入量を算出する。すなわち、運動強度が強ければインスリンの注入量
は少なくし、運動強度が弱ければインスリンの注入量は多くする。
算出部232は、生体情報検出部242が検出した生体情報に基づいて、装着者が高活動
を行っているかどうかを判定する。具体的には、脈拍、血圧、体温などが上昇した場合に
は高活動をはじめたと判定する。そして、装着者が高活動を行っている場合には、生体情
報に基づいてその運動強度を判定し、運動強度に基づいてインスリンの注入量を算出する
。すなわち、運動強度が強ければインスリンの注入量は少なくし、運動強度が弱ければイ
ンスリンの注入量は多くする。
、装着者の体調に異常があるかないかを判定する。すなわち、この判定は、脈拍と血圧と
体温などがそれぞれ装着者の正常とみなせる下限値以上であるか否かによって行う。例え
ば、脈拍と血圧と体温などが下限値を下回った場合には、低血糖などの異常が体内で発生
しているリスクがあり、このような異常の有無を判定する。
着者が低血糖に陥っているかいないかを判定する。すなわち、この判定は、血糖値が装着
者の通常の値の範囲以下であるか否かによって行う。
着者が高活動を行っている判定したとき、生体情報判定部233が装着者の身体に異常が
あると判定したとき、血糖値判定部234が低血糖であると判定したときに、それぞれア
ラーム音又は振動を発生させる。なお、アラーム発信部235は、各判定に対応したアラ
ーム音又は振動を発信することとしてもよい。
動しているかを監視する。具体的には、所定時間間隔で第一監視部236から流体注入装
置3の第二コントローラーへ信号を送信し、その送信に対して第二コントローラーから第
一監視部236へ返信があるか否かに基づいて、第二コントローラーが正常に作動してい
るか否かを判定する。このようにして、第一監視部236は第二コントローラーを監視す
る。
ときに、警告音又は振動を発生させる。また、後述する第二監視部336が第二コントロ
ーラーに異常があると判定したときにも、警告音又は振動を発生させる。なお、この警告
音又は振動は、上述のアラーム音又は振動よりも激しいものであって、装着者に強く注意
喚起するものである。
判定する。具体的には、入力受付部222が受けた操作指令と後述する輸送量計測部34
5が計測したインスリンの輸送量とが対応しているか否かに基づいて、流体輸送部332
に異常があるか否かを判定する。
電池判定部251は、操作装置2及び流体注入装置3の電池残量が十分であるかどうか
を判定する。
残量算出部252は、後述の輸送量計測部345が計測したインスリンの輸送量と後述
の流体貯留部331に当初貯留されたインスリンの量に基づいて、流体貯留部331に貯
留されたインスリンの残量を算出する。
停止入力部322は、流体注入装置3の作動を停止する停止ボタンである。この停止ボ
タンには蓋(不図示)が設けられ、停止ボタンを保護し、誤って押してしまうことを防止
する。
流体貯留部331は、例えばタンクであり、内部にインスリンを貯留する。
流体輸送部332は、流体を輸送するポンプとチューブを有し、インスリンを流体貯留
部331から装着者の体内へ輸送する。
置3の第二コントローラーとの間で定期的に通信を行い、第二コントローラーが正常に作
動しているか否かを判定する。そして、第二コントローラーが正常に作動していないと判
定したときは第一コントローラーに第二コントローラーが正常に作動していないとの情報
を送信する。
出した血糖値は、第二通信部321を介して、操作装置2に送信される。
輸送量計測部345は、流体貯留部331から装着者の人体へ注入されたインスリンの
輸送量を計測する。輸送量計測部345が計測したインスリンの輸送量は、第二通信部3
21を介して、操作装置2に送信される。
速度と、生体情報検出部242が検出した生体情報と、血糖値検出部344が検出した血
糖値と、に加え、加速度流量算出部231と生体情報流量算出部232と生体情報判定部
233と血糖値判定部234とが判定した結果とを表示する。表示部223は、流体注入
装置3から送信される時刻毎のインスリンの輸送量のデータと、残量算出部252が算出
した流体貯留部331におけるインスリンの残量とを表示する。表示部223は、流体注
入装置3がインスリンを投与する際には、インスリンの投与が完了するまでの時間を表示
する。
食事をすると糖分が体内に取り込まれ血糖値の増加要因となるので、糖尿病患者は食事
時に多量のインスリンの投与を受けて血糖値を抑制する必要がある。一方、高活動を行う
とエネルギーを消費し血糖値の低下要因となるので、糖尿病患者は高活動時にインスリン
の投与量を減少又は停止させる必要がある。このような必要を満たすように、流体注入シ
ステム1は装着者に適量のインスリンを注入する。
である。同図に基づいて、流体注入システム1の薬液注入処理手順について説明する。
リンの投薬量について、多量とする操作指示であったか、少量とする操作指示であったか
、停止とする操作指示であったかを判別する(S302)。
221は、多量のインスリンを注入させる操作指令を流体注入装置3に送信し、流体注入
装置3は多量のインスリンを装着者の人体に注入する(S303)。そして、所定時間が
経過しなければ(S304:NO)、引き続きS303においてインスリンの注入を継続
する。所定時間が経過すれば(S304:YES)、流体注入装置3は少量のインスリン
を装着者の人体に継続的に注入する(S305)。
体注入装置3にインスリンの注入を停止させる操作指令を流体注入装置3に送信し、流体
注入装置3はインスリンの注入を停止する(S306)。
体注入装置3に少量のインスリンを注入させる操作指令を流体注入装置3に送信し、流体
注入装置3は少量のインスリンを装着者の人体に継続的に注入する(S307)。
装着者が高活動を行っていると加速度流量算出部231が判定すると、加速度流量算出
部231は、流体注入装置3にインスリンの注入を停止させる操作指令を、第一通信部2
21を介して流体注入装置3に送信し、流体注入装置3はインスリンの注入を停止する。
また、アラーム発信部235はアラーム音又は振動を発信し、表示部223は高活動中に
よりインスリンの注入を停止した旨を表示する。
算出部232は、流体注入装置3にインスリンの注入を停止させる操作指令を、第一通信
部221を介して流体注入装置3に送信し、流体注入装置3はインスリンの注入を停止す
る。また、アラーム発信部235はアラーム音又は振動を発信し、表示部223は高活動
中によりインスリンの注入を停止した旨を表示する。
又は振動を発信し、表示部223は生体情報及び低血糖である旨を表示する。また、操作
装置2は、外部コンピューター100に対して装着者に異常ありとの情報を送信する。
停止させる操作指令を、第一通信部221を介して流体注入装置3に送信し、流体注入装
置3はインスリンの注入を停止する。また、アラーム発信部235はアラーム音又は振動
を発信し、表示部223は血糖値及びインスリン注入停止の旨を表示する。
注入を増加させる操作指令を、第一通信部221を介して流体注入装置3に送信し、流体
注入装置3はインスリンの注入を増加させる。また、アラーム発信部235はアラーム音
又は振動を発信し、表示部223は血糖値及びインスリン注入量を増加した旨を表示する
。
第一監視部236は、所定時間間隔で流体注入装置3の第二コントローラーに信号を定
期的に送信し、その送信に対して第二コントローラーから第一監視部236へ返信がある
か否かに基づいて、第二コントローラーが正常に作動しているか否かを判定する。もし、
第二コントローラーが正常に作動していないと第一監視部236が判定した場合には、警
告発信部237は警告音又は振動を発生させる。
ーが正常に作動しているか否かを判定する。もし、第二コントローラーが正常に作動して
いないと第二監視部336が判定した場合には、その旨を第二通信部321を介して操作
装置2に送信し、警告発信部237は警告音又は振動を発生させる。
部345が計測したインスリンの輸送量とが対応しているか否かに基づいて、流体輸送部
332に異常があるか否かを判定する。もし、流体輸送部332に異常があるとポンプ異
常判定部238が判定した場合には、警告発信部237は警告音又は振動を発生させる。
を判定する。例えば、電池残量が電池容量の所定割合を下回ったときには電池残量が十分
でないと判定する。操作装置2又は流体注入装置3の電池残量が十分でないと電池判定部
251が判定した場合には、警告発信部237は警告音又は振動を発生させる。
図4は、ある糖尿病患者が必要とするインスリンの注入量を時間軸において示すグラフ
である。同図に示すように、食事中及びその前後に多量のインスリンを必要とし、睡眠時
又は安静時には少量のインスリンでよい。また、運動などエネルギーを大量に消費する際
にはインスリンは不要である。このように、装着者の生活状況によってインスリンの必要
量が変化するので、このインスリン必要量に合わせて流体注入システム1の動作を操作し
又は制御する必要がある。
置3と、人体の手首に装着され流体注入装置3を遠隔操作する操作装置2と、を備え、操
作装置2は、流体注入装置3に対する操作指令の入力を受け付ける入力受付部222と、
操作指令を流体注入装置3へ送信する第一通信部221と、を有し、流体注入装置3は操
作指令を受信する第二通信部321と、流体を貯留する流体貯留部331と、操作指令に
基づいて、流体貯留部331から流体を輸送して人体に注入する流体輸送部332と、を
有することにより、流体注入システム1の装着者が着衣をはだけることなく流体注入装置
を操作することができる。
る必要があり、投薬の度にその操作のために着衣をはだけて流体注入装置を直接操作して
いた。つまり、装着者にとって食事毎に着衣をはだけること自体が公衆マナーの点で苦痛
であるだけでなく、周囲の人からは自身が糖尿病患者であることが知られる等精神的な苦
痛があった。しかし、流体注入システム1によれば、装着者は、あたかも腕時計で時間を
確認するようなそぶりで、手首に装着した操作装置2によって流体注入装置3を遠隔操作
することができる。したがって、着衣をはだける必要がなくなるばかりか、糖尿病患者で
あることが周囲の人に知られることもなくなり、糖尿病患者を精神的苦痛から開放できる
。
報検出部242と、生体情報に基づいて、流体注入装置3が注入する流体流量を算出する
生体情報流量算出部232と、を備えることにより、生体情報に基づいてインスリンの投
薬量を算出することができ、もって装着者に対して適切な量のインスリンを投与すること
ができる。
ていると判定できる。高活動を行っている場合には、体内の糖分などのエネルギーが消費
されるので、インスリン注入の必要性が低下する。そこで、流体注入システム1によれば
、心拍数や血圧、体温が上がっている場合には、インスリンの注入量を減少させ又はイン
スリンの注入を停止することができる。
態に陥っていると判定できる。低血糖の場合には、インスリンを注入してはならない。そ
こで、流体注入システム1によれば、心拍数や血圧、体温が下がっている場合には、イン
スリンの注入を停止することができる。
速度検出部241と、加速度に基づいて、流体流量を算出する加速度流量算出部231と
、を備えることにより、装着者の運動状況に基づいてインスリンの投薬量を算出すること
ができ、もって装着者に対して適切な量のインスリンを投与することができる。すなわち
、高活動を行っている場合には、体内の糖分などのエネルギーが消費されるので、インス
リン注入の必要性が低下する。そこで、流体注入システム1によれば、装着者が高活動を
行っている場合には、インスリンの注入量を減少させ又はインスリンの注入を停止するこ
とができる。
第二コントローラーと、第二コントローラーを監視する第二監視部336と、を備え、操
作装置2は、第二コントローラーを監視する第一監視部236と、第一監視部236又は
第二監視部336が、第二コントローラーの異常を検知したときに、警告を発信する警告
発信部237と、を備えることにより、流体注入装置3の第二コントローラーに異常があ
れば、装着者にその異常を迅速に知らせることができる。第二コントローラーに異常があ
っても、見ただけでは異常があるかの判別は困難であるが、第二コントローラーに異常が
あって不適切な量のインスリンが注入されると生命に危険が及ぶ。しかし、流体注入シス
テム1によれば、流体注入装置3の内部における第二監視部336と、流体注入装置3の
外部からの第一監視部236とによる二重の監視体制となっており、使用上の安全性を高
めることができる。
流体流量を計測する輸送量計測部345を備え、操作装置2は、操作指令と流体流量のデ
ータとに基づいて、流体輸送部332に異常があるかないかを判定するポンプ異常判定部
238と、ポンプ異常判定部238が異常ありと判定したときに、アラームを発信するア
ラーム発信部235と、を備えることにより、流体注入装置3の流体輸送部332に異常
があれば、装着者にその異常を迅速に知らせることができ、使用上の安全性を高めること
ができる。流体輸送部332が故障により作動しなければインスリンが適切に注入されず
、装着者の命にかかわる問題となる。また、流体輸送部332が故障により大量注入を続
ければ、装着者の命にかかわる問題となる。しかし、流体注入システム1によれば、ポン
プ異常判定部238により流体輸送部332の異常を発見でき、大事に至る前に装着者に
知らせることができる。
値検出部344を備え、操作装置2は、血糖値が所定値未満であるときは低血糖であると
判定し、流体注入装置3へ流体の注入を停止する操作指令を、第一通信部221を介して
流体注入装置3へ送信する血糖値判定部234と、を備えることにより、装着者が低血糖
となった場合でもインスリンの注入を停止することができ、もって安全に使用できる。例
えば、装着者の自覚症状がないままに低血糖となった場合や、又は装着者が低血糖などに
より意識を失った場合などであっても、インスリンの注入を停止することができる。
ったときは高血糖であると判定し、流体注入装置へ流体の注入量を増加する操作指令を、
第一通信部221を介して流体注入装置3へ送信することにより、装着者が高血糖となっ
た場合でもインスリンの注入量を増加させることができ、もって安全に使用できる。例え
ば、食事の際に、装着者がインスリン注入の操作を失念した場合であっても、インスリン
の注入量を増加させることによって血糖値の上昇を抑制できる。
てインスリンの残量が表示されるので、着衣をはだけることなく気軽にインスリンの残量
を確認することができる。
に関するデータを外部のコンピューター100に送信することができる。これにより、装
着者を担当する医師が、自分のコンピューターにインスリン注入状況とそれに対応した血
糖値や脈拍、体温、血圧のデータを取得することができ、装着者の治療に用いることがで
きる。
保護されているので、誤って停止入力部322を操作してしまう危険が小さい。
以上の実施形態の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定
して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良
され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。特に、以下に述
べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
に限らず、上腕部や脚部に装着して用いることとしてもよい。
薬液や生理食塩水などで流動性を有するものであって人体に注入するものであれば何でも
よい。
以上の段階を設けて木目細かく調整できるようにしてもよい。例えば、食事時のインスリ
ン注入量は、装着者が食事の量に応じてインスリン注入量を決定できるようにしてもよい
。これにより、より適切な量のインスリンを注入することができる。
注入装置3がインスリンの注入を停止することした。しかし、インスリンの注入を停止せ
ず、アラーム発信部235がアラーム音又は振動を発信して、装着者に異常を知らせるこ
ととしてもよい。すなわち、インスリンの注入量の操作は、最終的には装着者の判断に基
づくこととしてもよい。これにより、インスリン注入し忘れを防止することができる一方
で、装着者は自分の承知しないところでインスリンが注入されることがなく、安心して使
用できる。
また表示部223は、その操作マニュアルを表示してもよい。これにより、装着者は、操
作マニュアルを手軽に閲覧することができ、もって流体注入システム1を的確に操作する
ことができる。
部235は、予め指定された時刻にアラーム音を発信してインスリン注入時刻である旨を
装着者に知らせることとしても良い。例えば、食事の時刻を操作装置2に予め登録してお
けば、食事の際にインスリン注入の操作を失念していても、アラーム音により装着者はイ
ンスリン注入操作を思い出して操作することができる。
もよく、両方に設けてもよい。操作装置2と流体注入装置3との両方に加速度検出部24
1を設けた場合には、装着者の加速度をより正確に検出することができる。
2 操作装置
3 流体注入装置
100 コンピューター
221 第一通信部
222 入力受付部
223 表示部
231 加速度流量算出部
232 生体情報流量算出部
233 生体情報判定部
234 血糖値判定部
235 アラーム発信部
236 第一監視部
237 警告発信部
238 ポンプ異常判定部
239 計時部
241 加速度検出部
242 生体情報検出部
251 電池判定部
252 残量算出部
321 第二通信部
322 停止入力部
331 流体貯留部
332 流体輸送部
336 第二監視部
344 血糖値検出部
345 輸送量計測部
Claims (7)
- 人体に装着され前記人体に流体を注入する流体注入装置と、前記人体の手首に装着され前記流体注入装置を遠隔操作する操作装置と、を備えた流体注入システムであって、
前記操作装置は、
前記流体注入装置に対する操作指令の入力を受け付ける入力部と、
前記操作指令を前記流体注入装置へ送信する第一の通信部と、
を有し、
前記流体注入装置は、
前記操作装置からの操作指令を受信する第二の通信部と、
流体を貯留する流体貯留部と、
前記操作指令に基づいて、前記流体貯留部から前記流体を輸送して人体に注入する流体輸送部と、
を有し、
前記操作装置は、前記操作装置の加速度を検出する加速度検出部と、検出された前記加速度から前記人体がエネルギーを多量に消費する運動を行っているか否かを判定し、当該判定結果に基づいて流体流量を算出する加速度流量算出部と、を更に備え、
前記入力部が操作者から前記流体注入装置に対して前記流体流量を増減させる操作指令の入力を受け付けて前記流体の輸送動作が開始された後、
前記加速度流量算出部は、操作者がエネルギーを多量に消費する運動を行っていると判定した場合に、前記流体流量を少なくするデータを算出し、
前記第一の通信部は、前記加速度流量算出部が算出した前記データを前記流体注入装置へ送信し、
前記第二の通信部は、前記加速度流量算出部が算出した前記データを受信し、
前記流体輸送部は、前記加速度流量算出部が算出した前記データに基づいて、前記流体貯留部から前記流体を輸送して人体に注入する、
ことを特徴とする流体注入システム。 - 請求項1に記載の流体注入システムであって、
前記操作装置は、
前記人体の生体情報を検出する生体情報検出部と、
前記生体情報に基づいて、前記流体注入装置が注入する流体流量を算出する生体情報流量算出部と、を備え、
前記第一の通信部は、前記生体情報流量算出部が算出した流体流量のデータを前記流体注入装置へ送信し、
前記第二の通信部は、前記生体情報流量算出部が算出した流体流量のデータを受信し、
前記流体輸送部は、前記生体情報流量算出部が算出した流体流量のデータに基づいて、前記流体貯留部から前記流体を輸送して人体に注入することを特徴とする流体注入システ
ム。 - 請求項1または2に記載の流体注入システムであって、
前記流体注入装置は、
前記流体輸送部を制御するコントローラーと、
前記コントローラーを監視する第二監視部と、を備え、
前記操作装置は、
前記コントローラーを監視する第一監視部と、
前記第一監視部又は前記第二監視部が、前記コントローラーの異常を検知したときに、警告を発信する警告発信部と、
を備えることを特徴とする流体注入システム。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の流体注入システムであって、
前記流体注入装置は、前記流体輸送部が輸送した流体流量を計測する輸送量計測部を備え、
前記操作装置は、
前記操作指令と前記流体流量のデータとに基づいて、前記流体輸送部に異常があるかないかを判定するポンプ異常判定部と、
前記ポンプ異常判定部が異常ありと判定したときに、アラームを発信するアラーム発信部と、を備えることを特徴とする流体注入システム。 - 請求項4に記載の流体注入システムであって、
前記操作装置は、
前記輸送量計測部が計測した前記流体の輸送量と前記流体貯留部に当初貯留された前記流体の量に基づいて、前記流体貯留部における前記流体の残量を算出する残量算出部と、
前記残量算出部が算出した残量を表示する表示部と、
を備えることを特徴とする流体注入システム。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の流体注入システムであって、
前記流体は、前記人体の血糖値を低下させる薬液であり、
前記流体注入装置は、前記人体の血糖値を検出する血糖値検出部を備え、
前記操作装置は、前記血糖値が所定値未満であるときは低血糖であると判定し、前記流体注入装置へ前記流体の注入を停止する操作指令を、前記第一の通信部を介して前記流体注入装置へ送信する血糖値判定部を備えることを特徴とする流体注入システム。 - 請求項6に記載の流体注入システムであって、
前記血糖値判定部は、前記血糖値が所定値以上となったときは高血糖であると判定し、前記流体注入装置へ前記流体の注入量を増加する操作指令を、前記第一の通信部を介して前記流体注入装置へ送信することを特徴とする流体注入システム。
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