JP5671591B2 - 耐火性ウレタン樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、耐火性ウレタン樹脂組成物に関する。
断熱材、軽量構造材等の用途に硬質ポリウレタンフォームが使用されている。このような硬質ポリウレタンフォームは、ポリオール化合物および発泡剤を含有するポリオール組成物と、ポリイソシアネート化合物とを混合し、発泡、硬化させることにより得ることができる。
この硬質ポリウレタンフォームは軽量で使用しやすい反面、燃えやすいという問題があった。
前記硬質ポリウレタンフォームを燃えにくくする技術の一つとして、前記ポリオール組成物と前記ポリイソシアネート化合物とを反応させる際に、イソシアヌレート結合の形成を促進する触媒を使用することが知られている(特許文献1、2)。
イソシアヌレート結合の形成を促進する触媒を使用することにより、熱に安定なイソシアヌレート環の形成が前記硬質ポリウレタンフォーム内部で促進され、前記硬質ポリウレタンフォームの難燃性を高めることができるとされる。
通常、前記硬質ポリウレタンフォームの製造に使用する発泡剤として水、ペンタン等が使用されるが、前記硬質ポリウレタンフォームの製造に使用する発泡剤として水を使用した場合には前記硬質ポリウレタンフォーム骨格中のウレア結合の割合が増加してイソシアヌレート結合の割合が低下することが知られている(特許文献3,4)。
前記硬質ポリウレタンフォーム骨格中のイソシアヌレート結合の割合が低下すると前記硬質ポリウレタンフォームの不燃性評価が低下する。
またペンタン等の可燃性物質を使用した場合には、前記硬質ポリウレタン骨格中に可燃性物質が取り残されやすく、前記硬質ポリウレタンフォームの不燃性評価をさらに低下させる場合があった。
この結果コーンカロリーメーター試験による不燃性規格に合格できる硬質ポリウレタンフォームを得ることが容易ではない問題があった。
特開2004−050495号公報 特開2002−338651号公報 特開2008−088355号公報 特開2008−088356号公報
本発明の目的は、耐火性に優れる耐火性ウレタン樹脂組成物を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、触媒および添加剤を含む耐火性ウレタン樹脂組成物であって、前記触媒が、ウレタン樹脂に含まれるイソシアネート基の三量化反応を促進する三量化触媒を含み、前記添加剤が、赤リン、リン酸エステル、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤、ホウ素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤よりなる群から選ばれる少なくとも三つを含む耐火性ウレタン樹脂組成物が、本発明の目的に適うことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1]触媒および添加剤を含む耐火性ウレタン樹脂組成物であって、
前記触媒が、ウレタン樹脂に含まれるイソシアネート基の三量化反応を促進する三量化触媒を含み、
前記添加剤が、
(a)赤リン、リン酸塩含有難燃剤および臭素含有難燃剤
(b)リン酸エステル、赤リンおよび臭素含有難燃剤
(c)リン酸エステル、赤リンおよびリン酸塩含有難燃剤
(e)リン酸エステル、ホウ素含有難燃剤および赤リン
(g)リン酸エステル、赤リン、リン酸塩含有難燃剤および臭素含有難燃剤
(h)リン酸エステル、ホウ素含有難燃剤、赤リン、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤
または
(i)ホウ素含有難燃剤、赤リン、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤
のいずれか一つからなり、
前記三量化触媒が、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部の範囲であり、
前記添加剤が、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.3〜180重量部の範囲であり、
前記ウレタン樹脂100重量部に対して、
前記赤リンが、3.2重量部〜20重量部の範囲であり、
前記リン酸エステルが、3.7重量部〜17.5重量部の範囲であり、
前記リン酸塩含有難燃剤が、1.6重量部〜10重量部の範囲であり、
前記臭素含有難燃剤が、1.6重量部〜10重量部の範囲であり、
前記ホウ素含有難燃剤が、6.3重量部であり、
前記アンチモン含有難燃剤が、3.0重量部であり、
前記ウレタン樹脂に含まれるポリオールが、ポリラクトン系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリマーポリオールおよびポリエーテル系ポリオールからなる群より選ばれる少なくとも一つであり、
前記ウレタン樹脂に含まれるポリオールが、酸素原子、水素原子および炭素原子からなり、
前記ホウ素含有難燃剤が、酸化ホウ素、ホウ酸およびホウ酸金属塩からなる群より選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする、耐火性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
]前記リン酸塩含有難燃剤が、モノリン酸塩、ピロリン酸塩、およびポリリン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一つからなる、上記[1]記載の耐火性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
]前記リン酸エステルが、モノリン酸エステルおよび縮合リン酸エステルの少なくとも一方である、上記[1]または[2]に記載の耐火性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
]前記臭素含有難燃剤が、臭素化芳香環含有芳香族化合物を含む、上記[1]〜[]のいずれかに記載の耐火性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
]前記アンチモン含有難燃剤が、酸化アンチモン、アンチモン酸塩およびピロアンチモン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一つである、上記[1]〜[]のいずれかに記載の耐火性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
]前記ウレタン樹脂が、イソシアネート化合物およびポリオール化合物を含む、上記[1]〜[]のいずれかに記載の耐火性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
]前記耐火性ウレタン樹脂組成物が、整泡剤および発泡剤からなる群より選ばれる少なくとも一つを含む、上記[1]〜[]のいずれかに記載の耐火性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明の一つは、
[8]前記添加剤が、下記(a)、(b)、(c)、(e)、(g)、(h)または(i)のいずれか一つからなる、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の耐火性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
(a)赤リン、リン酸塩含有難燃剤および臭素含有難燃剤
(b)リン酸エステル、赤リンおよび臭素含有難燃剤
(c)リン酸エステル、赤リンおよびリン酸塩含有難燃剤
(e)リン酸エステル、ホウ素含有難燃剤および赤リン
(g)リン酸エステル、赤リン、リン酸塩含有難燃剤および臭素含有難燃剤
(h)リン酸エステル、ホウ素含有難燃剤、赤リン、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤
(i)ホウ素含有難燃剤、赤リン、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤
また本発明の一つは
]添加剤を含む耐火性ウレタン樹脂組成物であって、前記添加剤が、赤リンを必須成分とし、赤リン以外に、リン酸エステル、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤、ホウ素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤からなる群より選ばれる少なくとも三つを含み、
前記添加剤が、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.3〜180重量部の範囲であり、
前記耐火性ウレタン樹脂組成物を成形して得られる比重が0.02〜0.20の範囲の縦10cm、横10cmおよび厚み5cmのコーンカロリーメーター試験用サンプルを、ISO−5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/mにて20分間加熱したときのコーンカロリーメーター試験による総発熱量をQ(MJ/m)とし、
前記添加剤を含まない前記ウレタン樹脂を成形して得られる縦10cm、横10cmおよび厚み5cmのコーンカロリーメーター試験用サンプルを、ISO−5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/mにて20分間加熱したときのコーンカロリーメーター試験による総発熱量をQ(MJ/m)としたときに、
(Q/Q)×100により表される百分率Xが、5〜65%の範囲であることを特徴とする、上記[1]〜[]のいずれかに記載の耐火性ウレタン樹脂組成物を提供するものである。
また本発明は、
10]上記[1]〜[]のいずれかに記載の耐火性ウレタン樹脂組成物を成形してなる、成形体を提供するものである。
本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物は比重の小さい成形体を与えることから取り扱い性に優れる。また、本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物により得られる成形体は、燃焼する際の発熱量が少なく、燃焼後の残渣が一定の形状を保つことから、優れた耐火性を発揮することができる。
本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物について説明する。
最初に、前記耐火性ウレタン樹脂組成物に使用するウレタン樹脂について説明する。
前記ウレタン樹脂としては、例えば、主剤としてのポリイソシアネート化合物、硬化剤としてのポリオール化合物等を含むものが挙げられる。
前記ウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート等が挙げられる。
前記芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジメチルジフェニルメタンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が挙げられる。
前記脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジメチルジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
前記ポリイソシアネート化合物は一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記ウレタン樹脂の主剤は、使い易いこと、入手し易いこと等の理由から、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートが好ましい。
前記ウレタン樹脂の硬化剤であるポリオール化合物としては、例えば、ポリラクトン系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリマーポリオール、ポリエーテル系ポリオール等が挙げられる。
前記ポリラクトン系ポリオールとしては、例えば、ポリプロピオラクトングリコール、ポリカプロラクトングリコール、ポリバレロラクトングリコールなどが挙げられる。
前記ポリカーボネート系ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオールなどの水酸基含有化合物と、ジエチレンカーボネート、ジプロピレンカーボネートなどとの脱アルコール反応により得られるポリオール等が挙げられる
前記芳香族ポリオールとしては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。
前記脂環族ポリオールとしては、例えば、シクロヘキサンジオール、メチルシクロヘキサンジオール、イソホロンジオール、ジシクロヘキシルメタンジオール、ジメチルジシクロヘキシルメタンジオール等が挙げられる。
前記脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等が挙げられる。
前記ポリエステル系ポリオールとしては、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合して得られる重合体、ε−カプロラクトン、α−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られる重合体、ヒドロキシカルボン酸と上記多価アルコール等との縮合物が挙げられる。
ここで前記多塩基酸としては、具体的には、例えば、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸等が挙げられる。
また前記多価アルコールとしては、具体的には、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコール等が挙げられる。
また前記ヒドロキシカルボン酸としては、具体的には、例えば、ひまし油、ひまし油とエチレングリコールの反応生成物等が挙げられる。
前記ポリマーポリオールとしては、例えば、前記芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステル系ポリオール等に対しスチレン、メチルアクリレート、メタクリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させた重合体、ポリブタジエンポリオール、多価アルコールの変性ポリオールまたは、これらの水素添加物等が挙げられる。
前記多価アルコールの変性ポリオールとしては、例えば、原料の多価アルコールにアルキレンオキサイドを反応させて変性したもの等が挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、グリセリン及びトリメチロールプロパン等の三価アルコール、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ソルビタン、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール等、ショ糖、グルコース、マンノース、フルクトース、メチルグルコシド及びその誘導体等の四〜八価のアルコ―ル、
フェノール、フロログルシン、クレゾール、ピロガロ―ル、カテコール、ヒドロキノン、ビスフェノ―ルA、ビスフェノールF1−ヒドロキシナフタレン、1,3,6,8−テトラヒドロキシナフタレン、アントロール、1,4,5,8−テトラヒドロキシアントラセン、1−ヒドロキシピレン等のフェノ―ル
ポリブタジエンポリオール、
ひまし油系ポリオール、
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの(共)重合体及びポリビニルアルコール等の多官能(例えば官能基数2〜100)ポリオール、フェノールとホルムアルデヒドとの縮合物(ノボラック)が挙げられる。
前記多価アルコールの変性方法は特に限定されないが、アルキレンオキサイド(以下、AOと略す)を付加させる方法が好適に用いられる。
前記AOとしては、炭素数2〜6のAO、例えば、エチレンオキサイド(以下、EOと略す)、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略す)、1,3−プロピレオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,4−ブチレンオキサイド等が挙げられる。
これらの中でも性状や反応性の観点から、PO、EOおよび1,2-ブチレンオキサイドが好ましく、POおよびEOがより好ましい。
AOを二種以上使用する場合(例えば、POおよびEO)の付加方法としては、ブロック付加であってもランダム付加であってもよく、これらの併用であってもよい。
前記ポリエーテル系ポリオールとしては、例えば、活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物等の少なくとも一種の存在下に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドの少なくとも1種を開環重合させて得られる重合体が挙げられる。
前記活性水素を2個以上有する低分子量活性水素化合物としては、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類、
グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類が挙げられる。
本発明に使用するポリオールは、燃焼した際の総発熱量の低減効果が大きいことからポリエステル系ポリオール、またはポリエーテル系ポリオールを使用することが好ましい。
その中でも分子量300〜500のポリエステル系ポリオールを用いることがより好ましい。
前記ウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物と硬化剤であるポリオール化合物とを、ポリオール化合物中の活性水素基(OH)とポリイソシアネート化合物中の活性イソシアネート基(NCO)の割合(NCO/OH)が当量比で、0.7〜10の範囲であることが好ましく、1.5〜7.0の範囲であることがより好ましく、2.0〜6.0の範囲であることがさらに好ましく、2.5〜5.0の範囲であることが最も好ましい。
前記当量比が0.7以上ではウレタン樹脂の粘度が高くなりすぎることを防ぐことができ、10以下では良好な接着強度を保つことができる。
次に本発明に使用する三量化触媒について説明する。
本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物は、ウレタン樹脂に含まれるイソシアネート基の三量化反応を促進する三量化触媒を含む。
この三量化触媒を使用することにより、本発明に使用するポリウレタン樹脂の主剤であるポリイソシアネート化合物に含まれるイソシアネート基を反応させて三量化させ、イソシアヌレート環の生成を促進することができる。
イソシアヌレート環の生成を促進するためには、例えば、三量化触媒として、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の芳香族化合物、酢酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩、カルボン酸の4級アンモニウム塩等を使用すればよい。
本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物に使用する三量化触媒の添加量は特に限定されないが、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.01重量部〜10重量部の範囲であることが好ましく、0.01重量部〜8部の範囲であることがより好ましく、0.01重量部〜6部の範囲であることが更に好ましく、0.7部〜1.5部の範囲であることが最も好ましい。
0.01重量部以上の場合にイソシアネートの三量化が阻害される不具合が生じず、10重量部以下の場合にウレタン結合が阻害される不具合を軽減することができる。
また本発明に使用する触媒としては、例えば、トリエチルアミン、N−メチルモルホリンビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチル−エタノールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N−メチル,N´−ジメチルアミノエチルピペラジン、イミダゾール環中の第2級アミン官能基をシアノエチル基で置換したイミダゾール化合物等のアミノ系触媒等が挙げられる。
本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物に使用する触媒の添加量に特に限定はないが、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.01重量部〜10重量部の範囲であることが好ましく、0.01重量部〜8重量部の範囲であることがより好ましく、0.01重量部〜6重量部の範囲であることが更に好ましく、0.05重量部〜0.15重量部の範囲であることが最も好ましい。
0.01重量部以上の場合はウレタン結合の形成が阻害される不具合が生じず、10重量部以下の場合は三量化が阻害される不具合を軽減することができる。
また本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物に含まれるウレタン樹脂の発泡を促進するために、本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物に対して発泡剤を添加することができる。
前記発泡剤としては、例えば、水、
プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の低沸点の炭化水素、
ジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等の塩素化脂肪族炭化水素化合物、
トリクロルモノフルオロメタン、トリクロルトリフルオロエタン等のフッ素化合物、
CHF、CH、CHF等のハイドロフルオロカーボン、
ジクロロモノフルオロエタン、(例えば、HCFC141b(1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン)、HCFC22(クロロジフルオロメタン)、HCFC142b(1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン))、HFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−365mfa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)等のハイドロクロロフルオロカーボン化合物、
ジイソプロピルエーテル等のエーテル化合物、あるいはこれらの化合物の混合物等の有機系物理発泡剤、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の無機系物理発泡剤等が挙げられる。
本発明に使用する発泡剤は、ペンタン、ハイドロフルオロカーボン、水が好ましく、中でもハイドロフルオロカーボンと水を併用することがより好ましい。
本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物に前記発泡剤として使用する水の添加量は特に限定はないが、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜20重量部の範囲であることが好ましく、0.1重量部〜18重量部の範囲であることがより好ましく、0.1重量部〜15重量部の範囲であることが更に好ましく、0.5重量部〜0.7重量部の範囲であることが最も好ましい。
前記水の範囲が0.1重量部以上の場合は発泡が促進され、得られる成形体の密度を低減することことができ、20重量部以下の場合は、発泡体が破泡せず、発泡体が形成されないことを防ぐことができる。
本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物に使用する水を除く発泡剤の添加量は特に限定はないが、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.1重量部〜50重量部の範囲であることが好ましく、0.1重量部〜40重量部の範囲であることがより好ましく、0.1重量部〜20重量部の範囲であることが更に好ましく、3.0重量部〜7.0重量部の範囲であることが最も好ましい。
使用する水以外の発泡促進剤が0.1重量部以上の場合には発泡が促進され、得られる成形体の密度を低減することことができ、50重量部以下の場合にウレタン発泡体が破泡せず、発泡体を形成が形成されないことを防ぐことができる。
本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物には整泡剤を使用することもできる。
前記整泡剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン整泡剤、オルガノポリシロキサン等のシリコーン整泡剤等の界面活性剤等が挙げられる。
前記化学反応により硬化するウレタン樹脂に対する整泡剤の使用量は、使用する前記化学反応により硬化するウレタン樹脂により適宜設定されるが、一例を示すとすれば、例えば、前記ウレタン樹脂100重量部に対して、0.01重量部〜5重量部の範囲であれば好ましい。
前記触媒、前記発泡剤および前記整泡剤はそれぞれ一種もしくは二種以上を使用することができる。
次に本発明に使用する添加剤について説明する。
本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物は、添加剤を含む。
前記添加剤は、赤リン、リン酸エステル、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤、ホウ素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤からなる群より選ばれる少なくとも三つを含む。
本発明に使用する赤リンに限定はなく、市販品を適宜選択して使用することができる。
また本発明に係る耐火ウレタン樹脂組成物に使用する赤リンの添加量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、3.2重量部〜20重量部の範囲である
前記赤リンの範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
また本発明に使用する前記リン酸エステルは特に限定されないが、モノリン酸エステル、縮合リン酸エステル等を使用することが好ましい。
前記モノリン酸エステルとしては、特に限定はないが、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェート、モノイソデシルホスフェート、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、メラミンホスフェート、ジメラミンホスフェート、メラミンピロホスフェート、トリフェニルホスフィンオキサイド、トリクレジルホスフィンオキサイド、メタンホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジエチル、レジルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、ホスファフェナンスレン、トリス(β―クロロプロピル)ホスフェート等が挙げられる。
前記縮合リン酸エステルとしては、特に限定はないが、例えば、トリアルキルポリホスフェート、レゾルシノールポリフェニルホスフェート、レゾルシノールポリ(ジ−2,6−キシリル)ホスフェート(大八化学工業社製、商品名PX−200)、ハイドロキノンポリ(2,6−キシリル)ホスフェートならびにこれらの縮合物等の縮合リン酸エステルを挙げられる。
市販の縮合リン酸エステルとしては、例えば、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(商品名CR−733S)、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート(商品名CR−741)、芳香族縮合リン酸エステル(商品名CR747)、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(ADEKA社製、商品名アデカスタブPFR)、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート(商品名FP−600、FP−700)等を挙げることができる。
上記の中でも、硬化前の組成物中の粘度を低下させる効果と初期の発熱量を低減させる効果が高いためモノリン酸エステルを使用することが好ましく、トリス(β―クロロプロピル)ホスフェートを使用することがより好ましい。
前記リン酸エステルは一種もしくは二種以上を使用することができる。
また本発明に使用するリン酸エステルの添加量は、前記ウレタン樹脂100重量部に対して、3.7重量部〜17.5重量部の範囲である
前記リン酸エステルの範囲が0.1重量部以上の場合には本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物からなる成形体が火災の熱により形成される緻密残渣が割れることを防止でき、60重量部以下の場合には本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
また本発明に使用するリン酸塩含有難燃剤はリン酸を含むものである。
前記リン酸塩含有難燃剤に使用されるリン酸は特に限定はないが、モノリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸等の各種リン酸が挙げられる。
前記リン酸塩含有難燃剤としては、例えば、前記各種リン酸と周期律表IA族〜IVB族の金属、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミン、環に窒素を含む複素環式化合物から選ばれる少なくとも一種の金属または化合物との塩からなるリン酸塩を挙げることができる。
前記周期律表IA族〜IVB族の金属として、リチウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、鉄(II)、鉄(III)、アルミニウム等が挙げられる。
また前記脂肪族アミンとして、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。
また前記芳香族アミンとして、アニリン、o−トリイジン、2,4,6−トリメチルアニリン、アニシジン、3−(トリフルオロメチル)アニリン等が挙げられる。
また前記の環に窒素を含む複素環式化合物として、ピリジン、トリアジン、メラミン等が挙げられる。
なお、上記のリン酸塩含有難燃剤は、シランカップリング剤処理、メラミン樹脂で被覆する等の公知の耐水性向上処理を加えてもよく、メラミン、ペンタエリスリトール等の公知の発泡助剤を加えても良い。
前記リン酸塩含有難燃剤の具体例としては、例えば、モノリン酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩等が挙げられる。
前記モノリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、リン酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム等のアンモニウム塩、
リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸一ナトリウム、亜リン酸二ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム等のナトリウム塩、
リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、亜リン酸一カリウム、亜リン酸二カリウム、次亜リン酸カリウム等のカリウム塩、
リン酸一リチウム、リン酸二リチウム、リン酸三リチウム、亜リン酸一リチウム、亜リン酸二リチウム、次亜リン酸リチウム等のリチウム塩、
リン酸二水素バリウム、リン酸水素バリウム、リン酸三バリウム、次亜リン酸バリウム等のバリウム塩、
リン酸一水素マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸三マグネシウム、次亜リン酸マグネシウム等のマグネシウム塩、
リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸三カルシウム、次亜リン酸カルシウム等のカルシウム塩、
リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、次亜リン酸亜鉛等の亜鉛塩、
第一リン酸アルミニウム、第二リン酸アルミニウム、第三リン酸アルミニウム、亜リン酸アルミニウム、次亜リン酸アルミニウム等のアルミニウム塩等が挙げられる。
また前記ポリリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ピペラジン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウムアミド、ポリリン酸アルミニウム等が挙げられる。
これらの中でも、前記リン酸塩含有難燃剤の自己消火性が向上するため、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、第一リン酸アルミニウムを使用することが好ましく、リン酸二水素アンモニウムを使用することがより好ましい。
前記リン酸塩含有難燃剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用するリン酸塩含有難燃剤の添加量は、前記ウレタン樹脂100重量部に対して、1.6重量部〜10重量部の範囲である
前記リン酸塩含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
また本発明に使用する前記臭素含有難燃剤としては、分子構造中に臭素を含有する化合物であれば特に限定はないが、例えば、臭素化芳香環含有芳香族化合物等を挙げることができる。
前記臭素化芳香環含有芳香族化合物の具体例としては、例えば、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、テトラブロモビスフェノールA、等のモノマー系有機臭素化合物、
臭素化ビスフェノールAを原料として製造されたポリカーボネートオリゴマー、前記ポリカーボネートオリゴマーとビスフェノールAとの共重合物等の臭素化ポリカーボネート、
臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジエポキシ化合物、臭素化フェノール類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるモノエポキシ化合物等の臭素化エポキシ化合物、
ポリ(臭素化ベンジルアクリレート)、
臭素化ポリフェニレンエーテル、
臭素化ビスフェノールA、塩化シアヌールおよび臭素化フェノールの縮合物、
臭素化(ポリスチレン)、ポリ(臭素化スチレン)、架橋臭素化ポリスチレン等の臭素化ポリスチレン、
架橋または非架橋臭素化ポリ(−メチルスチレン)等のハロゲン化された臭素化合物ポリマーが挙げられる。
燃焼初期の発熱量を制御する観点から、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、ヘキサブロモベンゼン等が好ましく、ヘキサブロモベンゼンがより好ましい。
前記臭素含有難燃剤は一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用する臭素含有難燃剤の添加量は、1.6重量部〜10重量部の範囲である
前記臭素含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
また本発明に使用するホウ素含有難燃剤としては、ホウ砂、酸化ホウ素、ホウ酸、ホウ酸塩等が挙げられる。
前記酸化ホウ素としては、例えば、三酸化二ホウ素、三酸化ホウ素、二酸化二ホウ素、三酸化四ホウ素、五酸化四ホウ素等が挙げられる。
前記ホウ酸塩としては、例えば、アルカリ金属、アルカリ土類金属、周期表第4族、第12族、第13族の元素およびアンモニウムのホウ酸塩等が挙げられる。
具体的には、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸セシウム等のホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸バリウム等のホウ酸アルカリ土類金属塩、ホウ酸ジルコニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。
本発明に使用するホウ素含有難燃剤は、ホウ酸塩であることが好ましく、ホウ酸亜鉛であればより好ましい。
前記ホウ素含有難燃剤は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用するホウ素含有難燃剤の添加量は、前記ウレタン樹脂100重量部に対して、6.3重量部である
前記ホウ素含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
また本発明に使用するアンチモン含有難燃剤としては、例えば、酸化アンチモン、アンチモン酸塩、ピロアンチモン酸塩等が挙げられる。
前記酸化アンチモンとしては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等が挙げられる。
前記アンチモン酸塩としては、例えば、アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸カリウム等が挙げられる。
前記ピロアンチモン酸塩としては、例えば、ピロアンチモン酸ナトリウム、ピロアンチモン酸カリウム等が挙げられる。
本発明に使用するアンチモン含有難燃剤は、酸化アンチモンであることが好ましい。
前記アンチモン含有難燃剤は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
本発明に使用するアンチモン含有難燃剤の添加量は、前記ウレタン樹脂100重量部に対して、3.0重量部である
前記アンチモン含有難燃剤の範囲が0.1重量部以上の場合は、本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の自己消火性が保持され、また60重量部以下の場合には本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
また本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物は、無機充填材を併用することができる。
前記無機充填材としては、特に限定はないが、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム等のカリウム塩、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セビオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、無機系リン化合物、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
前記無機充填材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
さらに本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物は、それぞれ本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、熱安定剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、粘着付与樹脂等の添加剤、ポリブテン、石油樹脂等の粘着付与剤を含むことができる。
本発明に使用する添加剤は、赤リン、リン酸エステル、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤、ホウ素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤からなる群より選ばれる少なくとも三つを含む。
前記添加剤は、赤リンを必須成分として、赤リン以外に、リン酸エステル、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤、ホウ素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤からなる群より選ばれる少なくとも二つを含むことがより好ましい。
本発明に使用する添加剤の好ましい組み合わせとしては、例えば、下記の(a)〜(i)のいずれか等が挙げられる。
(a)赤リン、リン酸塩含有難燃剤および臭素含有難燃剤
(b)リン酸エステル、赤リンおよび臭素含有難燃剤
(c)リン酸エステル、赤リンおよびリン酸塩含有難燃剤
(d)リン酸エステル、リン酸塩含有難燃剤および臭素含有難燃剤
(e)リン酸エステル、ホウ素含有難燃剤および赤リン
(f)リン酸エステル、ホウ素含有難燃剤およびリン酸塩含有難燃剤
(g)リン酸エステル、赤リン、リン酸塩含有難燃剤および臭素含有難燃剤
(h)リン酸エステル、ホウ素含有難燃剤、赤リン、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤
(i)ホウ素含有難燃剤、赤リン、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤
中でも、本発明に使用する添加剤は、前記(a)を構成要素として含むことがより好ましい。
また本発明に使用する添加剤の添加量は、ウレタン樹脂100重量部に対して、ウレタン樹脂以外の添加剤の全量の範囲は0.3重量部〜180重量部の範囲である。この範囲は、0.3重量部〜80重量部の範囲であることが好ましく、0.3重量部〜50重量部の範囲であることがより好ましく、0.3重量部〜40重量部の範囲であることが更に好ましい。
前記添加剤の範囲が0.3重量部以上の場合には本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物からなる成形体が火災の熱により形成される緻密残渣が割れることを防止でき、180重量部以下の場合には本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の発泡が阻害されない。
本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物は反応して硬化するため、その粘度は時間の経過と共に変化する。
そこで本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物を使用する前は、前記耐火性ウレタン樹脂組成物を二以上に分割して、前記耐火性ウレタン樹脂組成物が反応して硬化することを防止しておく。そして本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物を使用する際に、二以上に分割しておいた前記耐火性ウレタン樹脂組成物を一つにまとめることにより、本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物が得られる。
なお前記耐火性ウレタン樹脂組成物を二以上に分割するときは、二以上に分割された耐火性ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分単独は硬化が始まらず、前記耐火性ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分を混合した後に硬化反応が始まるようにそれぞれの成分を分割すればよい。
次に前記耐火性ウレタン樹脂組成物の製造方法について説明する。
前記耐火性ウレタン樹脂組成物の製造方法に特に限定はないが、例えば、前記耐火性ウレタン樹脂組成物の各成分を混合する方法、前記耐火性ウレタン樹脂組成物を有機溶剤に懸濁して塗料状とする方法、溶剤に分散してスラリーを調製する等の方法、また前記耐火性ウレタン樹脂組成物に含まれる反応硬化性樹脂成分に25℃の温度において固体である成分が含まれる場合には、前記耐火性ウレタン樹脂組成物を加熱下に溶融させる等の方法により前記耐火性ウレタン樹脂組成物を得ることができる。
また、ウレタン樹脂の主剤と硬化剤とをそれぞれ別々に充填材等と共に混練しておき、注入直前にスタティックミキサー、ダイナミックミキサー等で混練して得ることもできる。
さらに触媒を除く前記耐火性ウレタン樹脂組成物の成分と、触媒とを注入直前に同様に混練して得ることもできる。
以上説明した方法により、本発明に係る前記耐火性ウレタン樹脂組成物を得ることができる。
次に本発明に係る前記耐火性ウレタン樹脂組成物の硬化方法について説明する。
前記耐火性ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分を混合すると反応が始まり時間の経過と共に粘度が上昇し、流動性を失う。
例えば、前記耐火性ウレタン樹脂組成物を、金型、枠材等の容器へ注入して硬化させることにより、前記耐火性ウレタン樹脂組成物からなる成形体を得ることができる。
前記耐火性ウレタン樹脂組成物からなる成形体を得る際には、熱を加えたり、圧力を加えたりすることができる。
前記耐火性ウレタン樹脂組成物からなる成形体の比重に特に限定はないが、0.02〜0.2の範囲であることが好ましく、0.03〜0.15の範囲であることがより好ましく、0.03〜0.1の範囲であることが更に好ましく、0.04〜0.08の範囲であることが最も好ましい。
かかる成形体は比重が小さいことから取り扱い易い。
次に前記ウレタン樹脂組成物からなる成形体について実施する耐火試験について説明する。
前記ウレタン樹脂組成物からなる成形体を縦10cm、横10cmおよび厚み5cmに切断して、コーンカロリーメーター試験用サンプルを準備する。
前記コーンカロリーメーター試験用サンプルを用いて、ISO−5600の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/m にて20分間加熱したときのコーンカロリーメーター試験による総発熱量を測定することができる。
前記耐火性ウレタン樹脂組成物からなる成形体を使用してコーンカロリーメーター試験により得られた総発熱量をQ(MJ/m)とする。
全く同様の手順により、前記耐火性ウレタン樹脂組成物から添加剤を除いた組成物から得られた成形体についてコーンカロリーメーター試験を実施する。このコーンカロリーメーター試験により得られた総発熱量をQ(MJ/m)とする。
本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の場合は、それぞれの総発熱量から次の式(1)により得られる百分率Xの値が5〜65%の範囲であることが好ましい。この範囲は5〜55%の範囲であればさらに好ましい。
(Q/Q)×100=X ・・・式(1)
上記式(1)を満たす場合の耐火性ウレタン樹脂組成物は、取り扱いが容易であり、耐火性に優れる。
以下に実施例により本発明を詳細に説明する。なお本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
表1に示した配合により、実施例1に係る耐火性ウレタン樹脂組成物を(A)成分〜(C)成分の三つに分割して準備した。なお表1に示した各成分の詳細は次の通りである。
(A)成分:ポリオール化合物
(a)ポリオール化合物
A−1:ポリオール1
p−フタル酸ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRFK−505、水酸基価=250mgKOH/g)
A−2:ポリオール2
o−フタル酸系ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRDK−142、水酸基価:400mgKOH/g)
A−3:ポリオール3
o−フタル酸系ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRDK−121、水酸基価:260mgKOH/g)
A−4:ポリオール4
p−フタル酸系ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRLK−062、水酸基価:250mgKOH/g)
A−5:ポリオール5
p−フタル酸系ポリエステルポリオール(川崎化成工業社製、製品名:マキシモールRLK−035、水酸基価:150mgKOH/g)
A−6:ポリオール6
ポリエーテルポリオール(三井化学社製、製品名:アクトコールT−400、水酸基価:399mgKOH/g)
A−7:ポリオール7
ポリエーテルポリオール(三井化学社製、製品名:アクトコールT−700、水酸基価:250mgKOH/g)
(b)触媒
B−1:2−エチルヘキサン酸カリウム(東京化成工業社製、製品コード:P0048)
B−2:3量化触媒(東ソー社製、製品名:TOYOCAT−TR20)
B−3:ペンタメチルジエチレントリアミン(東ソー社製、製品名:TOYOCAT−DT)
(c)発泡剤、整泡剤

HFC−365mfa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、セントラル硝子社製)
HFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、日本ソルベイ社製)
混合比率 HFC−365fa:HFC−245fa = 7:3(以下「HFC」という)
ポリアルキレングリコール系整泡剤(東レダウコーニング社製、製品名:SH−193)
(B)成分:イソシアネート(以下、「ポリイソシアネート」という。)
MDI(日本ウレタン工業社製、製品名:ミリオネートMR−200)粘度:167mPa・s
(C)成分:添加剤
C−1:トリス(β―クロロプロピル)ホスフェート(大八化学社製、製品名:TMCPP、以下「TMCPP」という。)
C−2:ホウ酸亜鉛(早川商事社製、製品名:Firebrake ZB)
C−3:赤リン(燐化学工業社製、製品名:ノーバエクセル140)
C−4:リン酸二水素アンモニウム(太平化学産業社製)
C−5:リン酸水素二アンモニウム(太平化学産業社製)
C−6:第一リン酸アルミニウム(太平化学産業社製)
C−7:ヘキサブロモベンゼン(マナック社製、製品名:HBB−B、以下「HBB」という。)
C−8:エチレン−ビス(テトラブロモフタルイミド)(アルベマール社製、製品名:SAYTEXBT−93、以下「EBTBPI」という。)
C−9:エチレンビス(ペンタブロモフェニル)(アルベマール社製、製品名:SAYTEX8010、以下「EBPBP」という。)
C−10:三酸化アンチモン(日本精鉱社製、製品名:パトックスC)
次に下記の表1の配合に従い、(A)成分および(C)成分を1000mlポリプロピレンビーカーにはかりとり、スリーワンモーター(HEIDON社製、製品名:BLW1200)を用い、25℃、400rpmの条件で1分間攪拌した。
攪拌後の(A)成分および(C)成分に対して整泡剤および発泡剤を加え、スリーワンモーターを用いて25℃、1200rpmの条件で約10秒間攪拌し、発泡体を作製した。
得られた耐火性ウレタン樹脂組成物は時間の経過と共に流動性を失い、耐火性ウレタン樹脂組成物の硬化物を得た。前記硬化物を下記の基準により評価し、結果を表1に示した。
[熱量の測定]
硬化物から10cm×10cm×5cmになるようにコーンカロリーメーター試験用サンプルを切り出し、ISO−5660に準拠し、放射熱強度50kW/mにて20分間加熱したときの最大発熱速度、総発熱量を測定した。
この測定方法は、建築基準法施行令第108条の2に規定される公的機関である建築総合試験所にて、コーンカロリーメーター法による基準に対応するものとして規定された試験法であり、ISO−5660の試験方法に準拠したものである。
Figure 0005671591
実施例1の場合と比較して、TMCPPの使用量を7.0重量部から3.7重量部に減量したこと、赤リンの使用量を6.0重量部から3.2重量部に減量したこと、リン酸二水素アンモニウムの使用量を3.0重量部から1.6重量部に減量したこと、HBBの使用量を3.0重量部から1.6重量部に減量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例1の場合と比較して、TMCPPの使用量を7.0重量部から14.7重量部に増量したこと、赤リンの使用量を6.0重量部から12.6重量部に増量したこと、リン酸二水素アンモニウムの使用量を3.0重量部から6.3重量部に増量したこと、HBBの使用量を3.0重量部から6.3重量部に増量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例1の場合と比較して、TMCPPの使用量を7.0重量部から8.8重量部に増量したこと、赤リンの使用量を6.0重量部から7.5重量部に増量したこと、リン酸二水素アンモニウムの使用量を3.0重量部から3.8重量部に増量したこと、HBBを使用しなかったこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例1の場合と比較して、TMCPPの使用量を7.0重量部から4.4重量部に減量したこと、赤リンの使用量を6.0重量部から3.8重量部に減量したこと、リン酸二水素アンモニウムの使用量を3.0重量部から1.9重量部に減量したこと、HBBを使用しなかったこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例1の場合と比較して、TMCPPの使用量を7.0重量部から17.5重量部に増量したこと、赤リンの使用量を6.0重量部から15.0重量部に増量したこと、リン酸二水素アンモニウムの使用量を3.0重量部から7.5重量部に増量したこと、HBBを使用しなかったこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例1の場合と比較して、TMCPPの使用量を7.0重量部から8.8重量部に増量したこと、赤リンの使用量を6.0重量部から7.5重量部に増量したこと、リン酸二水素アンモニウムを使用しなかったこと、HBBの使用量を3.0重量部から3.8重量部に増量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例1の場合と比較して、TMCPPの使用量を7.0重量部から4.4重量部に減量したこと、赤リンの使用量を6.0重量部から3.8重量部に減量したこと、リン酸二水素アンモニウムを使用しなかったこと、HBBの使用量を3.0重量部から1.9重量部に減量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例1の場合と比較して、TMCPPの使用量を7.0重量部から17.5重量部に増量したこと、赤リンの使用量を6.0重量部から15.0重量部に増量したこと、リン酸二水素アンモニウムを使用しなかったこと、HBBの使用量を3.0重量部から7.5重量部に増量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例1の場合と比較して、TMCPPを使用しなかったこと、赤リンの使用量を6.0重量部から10.0重量部に増量したこと、リン酸二水素アンモニウムの使用量を3.0重量部から5.0重量部に増量したこと、HBBの使用量を3.0重量部から5.0重量部に増量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表1に示す。
実施例1の場合と比較して、TMCPPを使用しなかったこと、赤リンの使用量を6.0重量部から5.0重量部に減量したこと、リン酸二水素アンモニウムの使用量を3.0重量部から2.5重量部に減量したこと、HBBの使用量を3.0重量部から2.5重量部に減量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例1の場合と比較して、TMCPPを使用しなかったこと、赤リンの使用量を6.0重量部から20重量部に増量したこと、リン酸二水素アンモニウムの使用量を3.0重量部から10重量部に増量したこと、HBBの使用量を3.0重量部から10重量部に増量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例1の場合と比較して、TMCPPの使用量を7.0重量部から7.4重量部に増量したこと、ホウ酸亜鉛を6.3重量部使用したこと、赤リンの使用量を6.0重量部から6.3重量部に増量したこと、リン酸二水素アンモニウムおよびHBBを使用しなかったこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例1の場合と比較して、ポリオール化合物A−1の使用量を21.8重量部から52.7重量部に増量したこと、ポリイソシアネートの使用量を78.2重量部から47.3重量部に減量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例1の場合と比較して、ポリオール化合物A−1の使用量を21.8重量部から13.7重量部に減量したこと、ポリイソシアネートの使用量を78.2重量部から86.3重量部に増量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例1の場合と比較して、ポリオール化合物A−1の使用量を21.8重量部から10.0重量部に減量したこと、ポリイソシアネートの使用量を78.2重量部から90.0重量部に増量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例1の場合と比較して、ポリオール化合物A−1に代えて、ポリオール化合物A−2を16.6重量部使用したこと、ポリイソシアネートの使用量を78.2重量部から83.4重量部に増量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
実施例1の場合と比較して、ポリオール化合物A−1に代えて、ポリオール化合物A−3を21.4重量部使用したこと、ポリイソシアネートの使用量を78.2重量部から78.6重量部に増量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表2に示す。
Figure 0005671591
実施例1の場合と比較して、ポリオール化合物A−1に代えて、ポリオール化合物A−4を21.8重量部使用したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表3に示す。
実施例1の場合と比較して、ポリオール化合物A−1に代えて、ポリオール化合物A−5を27.6重量部使用したこと、ポリイソシアネートの使用量を78.2重量部から72.4重量部に増量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表3に示す。
実施例1の場合と比較して、ポリオール化合物A−1に代えて、ポリオール化合物A−6を16.6重量部使用したこと、ポリイソシアネートの使用量を78.2重量部から83.4重量部に増量したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表3に示す。
実施例1の場合と比較して、ポリオール化合物A−1に代えて、ポリオール化合物A−7を21.8重量部使用したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表3に示す。
実施例1の場合と比較して、リン酸二水素アンモニウムに代えてリン酸水素二アンモニウムを3.0重量部使用したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表3に示す。
実施例1の場合と比較して、リン酸二水素アンモニウムに代えて第一リン酸アルミニウムを3.0重量部使用したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表3に示す。
実施例1の場合と比較して、HBBに代えてEBTBPIを3.0重量部使用したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表3に示す。
実施例1の場合と比較して、HBBに代えてEBPBPを3.0重量部使用したこと以外は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表3に示す。
実施例1の場合と比較して、ホウ酸亜鉛6.0重量部を追加して使用した他は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表3に示す。
実施例1の場合と比較して、TMCPPを使用しなかったこと、ホウ酸亜鉛6.0重量部を追加して使用した他は、実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表3に示す。
Figure 0005671591
[比較例1]
実施例1の場合と比較して、ポリオール化合物A−1の使用量を21.8重量部から50.3重量部に増量したこと、ポリイソシアネートの使用量を78.2重量部から49.7重量部に減量したこと、添加剤を使用しなかった他は実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表4に示す。
[比較例2]
実施例1の場合と比較して、添加剤を使用しなかった他は実施例1の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表4に示す。
[比較例3]
比較例2の場合と比較して、ポリオール化合物A−1に代えて、ポリオール化合物A−2を19.4重量部使用したこと、ポリイソシアネートを78.2重量部から80.6重量部に増量した他は比較例2の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表4に示す。
[比較例4]
比較例2の場合と比較して、ポリオール化合物A−1に代えて、ポリオール化合物A−3を26.1重量部使用したこと、ポリイソシアネートを78.2重量部から73.9重量部に減量した他は比較例2の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表4に示す。
[比較例5]
比較例2の場合と比較して、ポリオール化合物A−1に代えて、ポリオール化合物A−6を16.6重量部使用したこと、ポリイソシアネートを78.2重量部から83.4重量部に増量した他は比較例2の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表4に示す。
[比較例6]
比較例2の場合と比較して、TMCPPを10.0重量部使用したこと、ホウ酸亜鉛を10.0重量部使用した他は比較例2の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表4に示す。
[比較例7]
比較例2の場合と比較して、TMCPPを10.0重量部使用したこと、HBBを10.0重量部使用した他は比較例2の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表4に示す。
[比較例8]
比較例2の場合と比較して、ホウ酸亜鉛を10.0重量部使用したこと、リン酸二水素アンモニウムを10.0重量部使用した他は比較例2の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表4に示す。
[比較例9]
比較例2の場合と比較して、ホウ酸亜鉛を10.0重量部使用したこと、HBBを10.0重量部使用した他は比較例2の場合と全く同様に実験を行った。
結果を表4に示す。
Figure 0005671591
(Q/Q)×100により表される百分率Xの値(%)について表1〜3にそれぞれ記入した。
本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物により得られる成形体は、燃焼する際の発熱量が少なく、燃焼後の残渣が一定の形状を保つことから、優れた耐火性を発揮することができる。
本発明に係る耐火性ウレタン樹脂組成物の成形物は耐火性に優れることから、建築物等の構造材料等に本発明の耐火性ウレタン樹脂組成物を広く応用することができる。

Claims (7)

  1. 触媒および添加剤を含む耐火性ウレタン樹脂組成物であって、
    前記触媒が、ウレタン樹脂に含まれるイソシアネート基の三量化反応を促進する三量化触媒を含み、
    前記添加剤が、
    (a)赤リン、リン酸塩含有難燃剤および臭素含有難燃剤
    (b)リン酸エステル、赤リンおよび臭素含有難燃剤
    (c)リン酸エステル、赤リンおよびリン酸塩含有難燃剤
    (e)リン酸エステル、ホウ素含有難燃剤および赤リン
    (g)リン酸エステル、赤リン、リン酸塩含有難燃剤および臭素含有難燃剤
    (h)リン酸エステル、ホウ素含有難燃剤、赤リン、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤
    または
    (i)ホウ素含有難燃剤、赤リン、リン酸塩含有難燃剤、臭素含有難燃剤およびアンチモン含有難燃剤
    のいずれか一つからなり、
    前記三量化触媒が、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部の範囲であり、
    前記添加剤が、ウレタン樹脂100重量部に対して、0.3〜180重量部の範囲であり、
    前記ウレタン樹脂100重量部に対して、
    前記赤リンが、3.2重量部〜20重量部の範囲であり、
    前記リン酸エステルが、3.7重量部〜17.5重量部の範囲であり、
    前記リン酸塩含有難燃剤が、1.6重量部〜10重量部の範囲であり、
    前記臭素含有難燃剤が、1.6重量部〜10重量部の範囲であり、
    前記ホウ素含有難燃剤が、6.3重量部であり、
    前記アンチモン含有難燃剤が、3.0重量部であり、
    前記ウレタン樹脂に含まれるポリオールが、ポリラクトン系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、芳香族ポリオール、脂環族ポリオール、脂肪族ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリマーポリオールおよびポリエーテル系ポリオールからなる群より選ばれる少なくとも一つであり、
    前記ウレタン樹脂に含まれるポリオールが、酸素原子、水素原子および炭素原子からなり、
    前記ホウ素含有難燃剤が、酸化ホウ素、ホウ酸およびホウ酸金属塩からなる群より選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする、耐火性ウレタン樹脂組成物。
  2. 前記リン酸塩含有難燃剤が、モノリン酸塩、ピロリン酸塩、およびポリリン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一つからなる、請求項1に記載の耐火性ウレタン樹脂組成物。
  3. 前記リン酸エステルが、モノリン酸エステルおよび縮合リン酸エステルの少なくとも一方である、請求項1または2に記載の耐火性ウレタン樹脂組成物。
  4. 前記臭素含有難燃剤が、臭素化芳香環含有芳香族化合物を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の耐火性ウレタン樹脂組成物。
  5. 前記アンチモン含有難燃剤が、酸化アンチモン、アンチモン酸塩およびピロアンチモン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも一つである、請求項1〜4のいずれかに記載の耐火性ウレタン樹脂組成物。
  6. 前記ウレタン樹脂が、イソシアネート化合物およびポリオール化合物を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の耐火性ウレタン樹脂組成物。
  7. 前記耐火性ウレタン樹脂組成物が、整泡剤および発泡剤からなる群より選ばれる少なくとも一つを含む、請求項1〜6のいずれかに記載の耐火性ウレタン樹脂組成物。
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