JP5669860B2 - 複合品の材料の製造で用いられる材料に導電性を与える方法およびそれの材料 - Google Patents

複合品の材料の製造で用いられる材料に導電性を与える方法およびそれの材料 Download PDF

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Description

複合品用の導電性材料
航空宇宙産業における構成部品の製造で用いられる材料は、その部品を一般的環境発生によって引き起こされる損傷または障害から防護するための特定の特性を有するべきである。そのような構成部品が充分な導電性を示さずかつ航空機を通してアースされると、一般的環境発生の一例である落雷によってその部品がひどく損傷を受けそして/またはそれに穴が開く可能性がある。落雷が飛行中の航空機の翼部分に落ちると、そのような事象によって危険なサージ電流が生じる可能性があることに加えてその部分自身が重大な物理的損傷を被る可能性もある。そのようなサージ電流は最終的に燃料貯蔵槽と接触して爆発が起こる原因になる可能性があることから特に懸念される。落雷によって実際に致命的飛行機墜落事故が引き起こされた結果として、連邦航空局(FAA)は、落雷の可能性およびひどさに基づいて商業的航空機の様々なゾーンを分類分けするシステムを実行に移した。このように、そのような構成部品の製造をとりわけ落雷によって引き起こされる損傷を防止または軽減する特徴をそれが有するように行うことが重要である。
電磁干渉(EMI)が航空宇宙産業における複合部品に関する別の電気的懸念である。EMI波は電場と磁場から成り、それらによって、燃料系の電線および探針の中に過剰なエネルギーレベルを誘発する電気的過渡現象が誘発され得る。そのような発生を防止および/または軽減する方法は、衝突してくる放射線を吸収または反射する遮蔽材料を加える方法である。そのような事象から適切に防護しないと、EMI波が航空機の電子および航空電子工学機器の操作を妨害するか或は燃料タンクの発火をもたらすことさえあり得る。吸収損失は遮蔽材料の厚み、導電性および透過性に比例することが分かっている。通常の遮蔽方法には、ハウジングを導電性充填材または被膜を有するプラスチックおよび鋳造および板状金属から作成する方法が含まれる。
静電放電(ESD)が航空宇宙産業における複合部品に関する更に別の懸念である。ESDは、直接的接触で引き起こされるか或は静電場によって引き起こされる突然かつ瞬間的に生じる電流であり、その電流が2つの物体の間を様々な電位で流れる。非導電性材料である塗料、プラスチックは絶縁特性を有することで静電荷の蓄積を起こし易い。航空機の電子機器および燃料タンクを防護するには、前記の結果として生じた電荷を制御する必要がある。通常のESD方法には、静電気除去特性を有する繊維を材料、例えば炭素繊維などに加える方法、または芯および/またはロッドを航空機構成部品の先端に加える方法が含まれる。
ある材料を摩擦するとそれに静電荷が生じる。航空機が単に空気の中を通過することでも帯電してくる。降雨(雲または雨)の中を飛行すると材料が接触する度合が高くなることから電荷蓄積量が増す。静電荷の放電は通常海面の空気(これは若干導電性である)中およびまた高湿度の空気中でも起こる。しかしながら、湿度が20パーセント未満でありそして/または高度がより高い所の空気は劣った導電体である。後者によって静電荷が航空機の表面、特に複合材料で出来た航空機表面に蓄積し、その表面の電荷は容易には移動しない。ある構造物に電荷が蓄積すると電位差が生じ、その電位差は電荷の量に伴って増大する。金属製構造物に生じたそのような電位差はどこでも同じである、と言うのは、金属は電気を等しく伝導するからである。しかしながら、複合材料で出来た構造物の場合には電圧が変動する。そのような電位差によって今度は電場が発生するが、それは湾曲が急
な領域、例えば翼の先端、プロペラの先端、ジェットエンジン羽の後縁、先端および縁などの領域に最も強力に発生する。蓄積した電荷は移動したがる、即ち電荷を反発したがりかつ電荷を引きつけたがらない。最終的に、空気と構造物の間の電荷の差が非常に大きくなることで電位差をなくす必要性が引き継いで起こり、その結果として過度の電荷が大気の中に多量に“放出”される。静電荷蓄積が雲の中または帯電した大気条件下で起こる落雷の引き金になり得る。
それと同時に、そのような構成部品の製造は、当該航空機が計画された飛行距離を達成しかつまたそれ自身の重さの重力に打ち勝って法外な量の燃料を用いることなく飛行距離をかせぐことができるように特定の重量要求を目標にして実施される必要がある。加うるに、そのような構成部品の製造は、一般的環境発生による損傷に耐えるように成されるべきである。複合材料に関するそのような特性は一般に“じん性”として記述される。このように、そのような構成部品を製造する方法では、そのような部品が実用的重量を維持しながら一般的環境発生に対する損傷に耐えかつ抵抗を示すことに関する懸念を非常に注意深く評価する必要がある。そのような製造方法におけるバランスを決める目的で様々な方法が用いられる。
航空宇宙産業における構成部品に落雷防護を与える通常の方法は、アルミニウム、銅、チタンもしくは青銅の拡張メッシュ、スクリーンもしくは箔または織線布を複合部品の中に組み込むことを利用した方法である。そのようなメッシュは一般に落雷防護として有効ではあるが、そのような拡張メッシュ/スクリーンの多くは製造および修復の両方に関して取り扱いが困難である。加うるに、それらは一般に好ましくない電解腐食を他の材料、特に炭素複合構造物を伴うアルミニウムなどの存在下で起こさないように絶縁材料(例えばグラスファイバー絶縁層)を必要とする。その上、拡張メッシュ/スクリーンを多量に用いるとそれらは非常に重いことから部品全体の重量が有意に増加することで航空機の効率が低下する可能性がある。
落雷防護を与える別の方法は、金属被覆炭素繊維材料を複合部品の中に組み込むことを利用した方法である。一般的には、無電解メッキ方法を用いて炭素繊維をニッケル、パラジウム、錫、銅またはこれらの組み合わせで被覆することが行われている。次に、そのようにして金属で被覆した繊維を均一な不織材料に成形することができる。金属メッシュ/スクリーンに有効に取って代わるが適切な落雷防護が必要になるであろう複合材料の中に前記金属被覆繊維を用いた不織材料を組み込むことが行われている。そこに示されているような金属被覆繊維を用いた不織材料を有する複合部品の報告書には、金属含有量が1平方メートル当たり約60から100グラム(gsm)の範囲の金属であると報告されている。他の報告書には、6K(6000本のフィラメント)から80K(80,000本のフィラメント)の範囲の炭素トウの場合の金属含有量は重量で表して10%から65%であることが示されている。そのような金属被覆ベール材料の製造は、非導電性樹脂(例えばPVA)を用いて金属被覆繊維を一緒に軽く結合させることで行われる。このように、その複合材料全体の重量はそれでも航空機の効率に関して問題になっている。その上、無電解メッキ方法は製造に問題があり、例えばメッキ廃棄流れが生じることおよび製造コストがより高いことなどの問題がある。
本明細書では、(i)シート材料および(ii)前記シート材料の少なくとも1つの面を覆っている金属もしくは金属合金の層を含有して成る支持材を開示し、ここでは、前記金属の層の厚みを0.1μから25μの範囲にし、かつ前記金属被覆シート材料をフィルム、樹脂または層の中の1つと一緒にする。いくつかの態様では、前記金属の層の厚みを0.5μから2μの範囲にする。前記金属被覆シート材料を覆っている前記金属の面重量を1平方メートル当たり50グラム未満にしてもよい。いくつかの態様では、前記金属被
覆シート材料を覆っている前記金属の面重量を1平方メートル当たり15グラム未満にする。他の態様では、前記金属被覆シート材料を覆っている前記金属の面重量を1平方メートル当たり5グラム未満にする。前記金属被覆シート材料は導電性であり得る、即ち前記金属被覆シート材料が示す表面抵抗値の方がシート材料が示す表面抵抗値よりも低い。前記シート材料は織布または不織ベールの中の1つであってもよい。前記シート材料を構成する材料はアラミド、パラ−アラミド、ナイロン、熱可塑性プラスチックを包含する有機繊維または炭素、グラスファイバー、セラミックまたはこれらの組み合わせの中の1つを包含する繊維材料であってもよい。
いくつかの態様における金属もしくは金属合金は、アルミニウム、銅、銀、ニッケル、パラジウム、錫、金またはこれらの組み合わせの中の1つである。その上、前記金属被覆シート材料に受けさせた被覆は物理的蒸着、原子層蒸着、化学蒸着、低圧化学蒸着およびプラズマ化学蒸着から成る群より選択した方法による被覆であってもよい。前記金属が前記シート材料の上を連続層として覆うようにしてもよい。前記フィルムまたは層はシート、テープ、トウ、布またはマットの形態の繊維強化材の中の1つであってもよくかつそれに樹脂、接着性フィルムまたは表面フィルムを前以て染み込ませておいてもよい。前記フィルムまたは樹脂を構成する支持材は高分子材料であってもよく、かつその高分子材料はエポキシ、ビスマレイミド、フェノール樹脂、シアン酸エステルおよびポリイミドの中の少なくとも1つである。前記シート材料を少なくとも1つの層と組み合わせることで積層構造物を生じさせてもよい。別法として、前記シート材料を複数の層の間に差し込むことで積層構造物を生じさせることも可能である。
本明細書では、(i)各層が他の少なくとも1層に隣接して位置する複数の層および(ii)少なくとも1つの層に隣接して位置していて少なくとも1つの面が金属もしくは金属合金で覆われている少なくとも1層の不織マットを含有して成る複合品を開示し、ここでは、前記不織マットを覆っている被膜の面重量を1平方メートル当たり50グラム未満にする。いくつかの態様では、前記被膜の面重量を3gsmから20gsmの範囲にする。1つの態様では、少なくとも1つの面が金属もしくは金属合金で覆われている少なくとも1層の不織マットを前記複数の層の間に差し込むことで積層パネルを生じさせるが、その積層パネルはバルク導電性を示す。前記積層パネルは、それが力を受けた時に示す衝撃後圧縮値の方が少なくとも1つの面が金属もしくは金属合金で覆われている少なくとも1層の不織マットが差し込まれていない積層パネルのそれに比べて高いことで特徴付け可能である。その上、前記積層パネルは、前記パネルに亀裂を導入した後に負荷をかけた時にそれが示すじん性値の方が少なくとも1つの面が金属もしくは金属合金で覆われている少なくとも1層の不織マットが差し込まれていない積層パネルのそれに比べて高いことでも特徴付け可能である。別の態様では、前記少なくとも1層の不織マットを最外層に隣接させて位置させることで積層パネルを生じさせるが、その積層パネルは、この積層パネルが200,000アンペアに及ぶ電圧に接触した時に起こす損傷を軽減する能力を有する。
前記被覆不織マットを覆っている金属の層の厚みを0.5μから2μの範囲にしてもよい。前記シート材料を構成する材料は、アラミド、パラ−アラミド、ナイロン、熱可塑性プラスチックを包含する有機繊維または炭素、グラスファイバー、セラミックまたはこれらの組み合わせの中の1つを包含する繊維材料であってもよい。いくつかの態様における金属もしくは金属合金は、アルミニウム、銅、銀、ニッケル、パラジウム、錫、金またはこれらの組み合わせの中の1つであってもよい。その上、前記金属被覆不織マットに受けさせた被覆は物理的蒸着、原子層蒸着、化学蒸着、低圧化学蒸着およびプラズマ化学蒸着から成る群より選択した方法による被覆であってもよい。前記金属が前記シート材料の上を連続層として覆うようにしてもよい。各層はシート、テープ、トウ、布またはマットの形態の繊維強化材であってもよくかつそれに樹脂を前以て染み込ませておいてもよい。その上、各層は一方向または準等方性であってもよい。
本明細書では製造方法を開示し、この方法は、(i)少なくとも1つの面が金属もしくは金属合金で覆われていて被覆後の面重量が1平方メートル当たり50グラム未満であるシート材料を工具の上に位置させ、(ii)前記被覆シート材料に隣接させて層を位置させ、そして(iii)前記被覆シート材料と前記少なくとも1つの層に圧力と熱をかけることで積層パネルを生じさせることを含んで成る。より狭い意味で、前記被膜の面重量を3gsmから20gsmの範囲にしてもよい。この製造方法に、更に、前記被覆シート材料に隣接して位置させた前記層の上に複数の隣接して位置する層を位置させることも含めてもよい。この製造方法に、更に、複数の被覆シート材料と複数の層を交互に重ねることも含めてもよい。いくつかの態様におけるシート材料は、不織マット、より詳細にはアラミド、パラ−アラミド、ナイロン、熱可塑性プラスチックを包含する有機繊維または炭素、グラスファイバー、セラミックまたは組み合わせの中の1つを包含する繊維材料である。いくつかの態様における金属もしくは金属合金は、アルミニウム、銅、銀、ニッケル、パラジウム、錫、金またはこれらの組み合わせの中の1つである。いくつかの態様では、前記不織マットを覆っている金属の層の厚みを0.5μから2μの範囲にする。前記金属被覆不織マットに受けさせた被覆は物理的蒸着、原子層蒸着、化学蒸着、低圧化学蒸着およびプラズマ化学蒸着から成る群より選択した方法による被覆であってもよい。各層はシート、テープ、トウ、布またはマットの形態の繊維強化材であってもよくかつそれに樹脂を前以て染み込ませておいてもよい。各層は一方向または準等方性であってもよい。
図1Aに、代表的な金属被覆グラスファイバー不織マット(ベール)を撮ったSEM写真を示す。 図1Bに、本発明の態様に従う金属被覆インターリーフ(金属被覆ベール)を伴う場合およびインターリーフを伴わない場合の破砕表面接触面を撮ったSEM写真を示す。 図1Cに、本発明の態様に従う不織マット(ベール)に強度および応力試験を受けさせた後の金属被覆繊維を撮ったSEM写真を示す。 図2に、一方向および準等方性試験片に関して本発明の態様に従って製造した積層品が示した長さ、幅および厚み方向のバルク抵抗値を通常の積層品と比較して示す。 図3に、真空バッグ方法の目的で組み立てる方法における本発明の1つの態様に従う複数の金属被覆不織ベールと複数の層のレイアップを示す。 図4に、真空バッグ方法の目的で組み立てる方法における本発明の1つの態様に従う金属被覆不織ベールと複数の層のレイアップを示す。
詳細な説明
以下の詳細な説明は、本発明を実施する現在のところ最良であると考える様式の説明である。この説明は限定の意味で解釈されるべきでなく、単に本発明の一般的原理を例示する目的で示すものである。
本発明の態様は、金属もしくは金属合金で被覆されたシート材料(本明細書では以降“金属被覆シート材料”)に向けたものであり、それには、これらに限定するものでないが、金属含有量が1平方メートル当たり1から50グラム(gsm)の範囲の布およびベールが含まれる。そのような金属被覆シート材料をそのまま用いるか或はプレプレグ、接着剤または表面フィルムと協力させて用いることで、結果としてもたらされる複合品にとりわけ落雷防護(LSP)および/またはバルク導電性の利点を与えることができる。1つの態様では、前記金属被覆シート材料に樹脂を染み込ませる。本発明の態様に従い、金属を前記布またはベールの片面または両面に物理的蒸着被覆方法で付着させる。その結果としてもたらされた金属被覆布またはベールを表面フィルムに入れる担体として用いることでそれに表面導電性を与えることができるか、接着剤に入れる担体として用いることで導電性のある接着接合継ぎ手を生じさせことができるか、プレプレグの層の間に差し込む(1層以上の金属被覆ベール)ことでそれに表面および/またはバルク導電性ばかりでなくじん性を与えることができるか、或は複合品の製造で用いることができる。
本出願の文脈における“接着剤”は、複合材料を複合材料と結合、複合材料を金属および他の材料(ハニカムサンドイッチコア材料を包含)と結合、および金属を金属と結合させるための結合剤である。航空宇宙用途における構造接着剤は機械的固定具およびそれらがもたらす労力、重量および強度を低下させる穴を減少またはなくさせる。フィルム接着剤はロールの形態で供給可能であり、それには支持材または“担体”が含まれ得る。担体は、取り扱い時に一体性を与え、硬化中に流れを制御し、接着剤の強度を高め、結合線の厚みを管理しかつ接着剤に導電性を与え得る。担体には、低密度の編物または不織材料、例えばグラスファイバー、石英、炭素繊維、ナイロン、ポリエステルまたは金属などが含まれる。本発明の態様に従う担体には、金属被覆シート材料が含まれ得る。
本出願の文脈における“表面フィルム”は、表面の欠陥部、例えばピンホール、表面の亀裂、コアマークオフ(core mark−off)および他の欠陥部などを埋める目的で複合材料に付着させる樹脂が豊富な層であり、それによって、そのような欠陥部の除去に要する労働集約的製造コストが低くなる。そのような樹脂には、担体、例えば低密度の編物または不織材料などが含まれ、前記不織材料にはグラスファイバー、石英、炭素繊維、ナイロン、ポリエステルまたは金属が含まれる。本発明の態様に従う担体には、金属被覆シート材料が含まれ得る。
本出願の文脈における“プレプレグ”は、樹脂が染み込んでいて方向的に配列している繊維の薄いシート、例えば布、テープまたはスリットテープなどである。1つの方法では、繊維トウ(直径が小さい繊維の束)を樹脂マトリクスで被覆しておいた担体である紙のシートの間に挟むことでプレプレグを生じさせる。その担体である紙を繊維トウ上で加熱ローラーを用いて圧縮すると、前記樹脂が溶融して繊維の中に染み込むことでプレプレグが生じる。そのような樹脂マトリクスには、これらに限定するものでないが、標準的または強化エポキシ、ビスマレイミド(BMI)、シアン酸エステル、フェノール樹脂、反応および縮合ポリイミドおよびこれらの組み合わせなどの如き材料が含まれ得る。そのような繊維、即ち“強化材”には、これらに限定するものでないが、ケブラー、グラスファイバー、石英、炭素、グラファイトおよび特殊繊維などの如き材料が含まれ得る。本発明の態様に従う強化材には金属被覆シート材料が含まれ得る。
本発明の態様に従い、シート材料(即ち工学的テキスタイル)に金属もしくは金属の組み合わせを用いた被覆を受けさせることで、ある程度の導電性を前記シート材料に与えることができる。そのようなシート材料は、これらに限定するものでないが、繊維または繊維の混合物で構成されている織もしくは不織ベールもしくは布であり得る。そのようなシート材料を構成する材料には、これらに限定するものでないが、グラスファイバー、炭素、熱可塑性プラスチック(例えばKM 180)、アラミド、パラ−アラミド(ケブラー(商標)およびこれらの混合物および/または組み合わせが含まれる。いくつかの態様では、被膜の厚みを約0.1ミクロン(μ)から約25μ、より狭義には約0.5μから2μの範囲にしてもよい。
本発明の態様に従い、金属被膜を前記シート材料に前記シート材料を非常に薄い金属層
で覆う物理的もしくは化学的方法で付着させてもよい。そのような方法には、これらに限定するものでないが、物理的蒸着(PVD)、原子層蒸着(ALD)、化学蒸着(CVD)、低圧CVD、プラズマCVDまたは他の適切な方法のいずれも含まれる。1つの用途では、PVD方法を用いて前記シート材料の片面もしくは両面に被覆を受けさせる。物理的蒸着(PVD)は、蒸気形態の金属を様々な表面に凝縮させることで薄膜を付着させる方法である。そのような被覆方法は純粋に物理的な方法を伴い、そしてその方法の変法には、蒸着、電子ビーム物理的蒸着、スパッタ蒸着、陰極アーク蒸着およびパルスレーザー蒸着が含まれ、それらは通常の当業者に公知である。いずれの態様でも、前記シート材料の片面もしくは両面に被覆を受けさせる目的で用いる金属には、これらに限定するものでないが、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、錫(Sn)、金(Au)、銅−ニッケル(Cu−Ni)、銅−アルミニウム(Cu−Al)、これらの組み合わせおよび同様な特徴を有する他の適切な金属のいずれも含まれる。
本発明の態様では支持材を提供し、これは、シート材料および前記シート材料の少なくとも1つの面を覆っている金属もしくは金属合金の層を含有して成り、ここでは、前記金属の層の厚みを0.1μから25μの範囲にし、かつ前記金属被覆シート材料をフィルム、樹脂または層の中の1つと組み合わせる。前記金属の層の厚みを0.5μから2μの範囲にしてもよく、かつ前記金属被覆シート材料を覆っている金属の面重量を1平方メートル当たり50グラム未満、より好適には1平方メートル当たり15グラム未満にする。
本発明のさらなる態様では複合品を提供し、これは、各層が他の少なくとも1層に隣接して位置する複数の層および少なくとも1つの層に隣接して位置していて少なくとも1つの面が金属もしくは金属合金で覆われている少なくとも1層の不織マットを含有して成り、ここでは、前記不織マットを覆っている被膜の面重量を1平方メートル当たり50グラム未満にする。前記被膜の面重量を3gsmから20gsmの範囲にする。本複合品用の支持材は、前記被覆不織マットを覆っている厚みが0.5μから2μの範囲の金属層を有し、かつ前記シート材料を構成する材料は炭素、グラスファイバー、セラミックまたは有機繊維(アラミド、パラ−アラミド、ナイロン、熱可塑性プラスチックを包含)または組み合わせの中の1つを包含する繊維材料である。本複合品用の支持材は金属もしくは金属合金であり、これはアルミニウム、銅、銀、ニッケル、パラジウム、錫、金またはこれらの組み合わせの中の1つである。そのような金属被覆不織マットに受けさせた被覆は物理的蒸着、原子層蒸着、化学蒸着、低圧化学蒸着およびプラズマ化学蒸着から成る群より選択した方法による被覆であり、かつ前記金属を連続層として前記シート材料の上に被膜として位置させ、そして前記層はシート、テープ、トウ、布またはマットの形態の繊維強化材でありかつこれに樹脂を前以て染み込ませておく。
本発明のさらなる態様は製造方法に関し、この方法は、少なくとも1つの面が金属もしくは金属合金で覆われていて被覆後の面重量が1平方メートル当たり50グラム未満であるシート材料を工具の上に位置させ、前記被覆シート材料に隣接させて層を位置させそして前記被覆シート材料と前記少なくとも1つの層に圧力と熱をかけることで積層パネルを生じさせることを含んで成る。前記被膜の面重量を3gsmから20gsmの範囲にする。この製造方法に更に前記被覆シート材料に隣接して位置させた前記層の上に複数の隣接して位置する層を位置させることも含めてもよい。この方法にまた複数の被覆シート材料と複数の層を交互に重ねることも含めてもよい。
前記製造方法では不織マットであるシート材料を用いてもよく、前記不織マットは炭素、グラスファイバー、セラミックまたは有機繊維(アラミド、パラ−アラミド、ナイロン、熱可塑性プラスチックを包含)または組み合わせの中の1つを包含する繊維材料で作られている。前記金属もしくは金属合金はアルミニウム、銅、銀、ニッケル、パラジウム、錫、金またはこれらの組み合わせの中の1つであり、かつ前記不織マットを覆っている金
属の層の厚みを0.5μから2μの範囲にする。
前記製造方法に、物理的蒸着、原子層蒸着、化学蒸着、低圧化学蒸着およびプラズマ化学蒸着から成る群より選択した方法を用いた被覆を受けさせておいた金属被覆不織マットを伴わせてもよく、そして前記層はシート、テープ、トウ、布またはマットの形態の繊維強化材でありかつこれに樹脂を前以て染み込ませておく。
導電性の評価
導電率(σ)は、ある材料がサンプルの大きさからも形状からも独立して示す固有の物理的特性である。抵抗率(ρ)は、ある材料がこの材料の中を移動する電荷(電流)に抵抗または対抗する物理的特性であり、これは導電率と逆の関係にある。抵抗率が低い材料は高い導電率を示しそしてその逆も当てはまる。本発明の態様に従い、約0.1μから25μ、より特別には約0.5μから2μの範囲の金属被膜を物理的蒸着方法または同様な方法で付着させることで布およびベールに導電性を与えることができる。
様々なベールおよび布に被覆を物理的蒸着(PVD)を用いて受けさせることで、その結果としてもたらされた金属被覆ベールおよび布が示す導電率を試験した。前記金属を1層以上の連続層として被覆した。PVDチャンバを用いた被覆で厚みが約0.5μから約2μの範囲の金属被膜(片面もしくは両面被膜)を有する炭素、グラスファイバーおよび熱可塑性プラスチック製ベール(織および不織)を生じさせた。また、同様な真空チャンバを用いた被覆で厚みが約0.5μから約2μの範囲の金属被膜(片面もしくは両面被膜)を有するグラスファイバーおよび炭素布(織および不織)も生じさせた。
以下の表1に、本発明の態様に従う金属被覆シート材料の代表的な結果を示しかつ標準と比較する:
前記表1に示すように、PVD方法を用いて前記シート材料を金属で被覆すると、結果として金属の面重量が5gsm未満の金属被覆ベールがもたらされた。同様に、PVD方法を用いて前記シート材料を金属で被覆すると、結果として金属の面重量が15gsm未満の金属被覆布がもたらされた。このように、本発明の態様に従う金属被覆シート材料は結果として非常に低重量のベールをもたらし、例えばベールの場合の増加率は約5gsmでありかつ布の場合の増加率は約15gsmである[例えば、金属が組み込まれている従来技術のベールの最終的面重量は少なくとも100gsm以上(例えばベールと金属を一緒にした重量)であるのと比較して]。
その上、本発明の態様に従う金属被覆シートは従来技術のシートに比べて表面抵抗値の有意な低下(従って導電率の有意な上昇)も実験的に示した。例えば、金属を被覆していない通常の炭素ベール(8gsm)の測定平均表面抵抗値は5オームであった。比較として、本発明の態様に従う銀金属被覆炭素ベール(金属の厚みが約2μから5μの範囲)の測定平均表面抵抗値は11.2ミリオームであった。同様に、本発明の態様に従う銅金属被覆炭素ベール(金属の厚みが約2μから5μ)の測定平均表面抵抗値は75.2ミリオームであった。その結果、本発明の態様に従って調製したサンプルが示したデータを比較することで、通常のサンプルのそれに比較して表面抵抗値が少なくとも50倍低いことが分かった。サンプルが示す抵抗値を測定する目的でMegger DLRO10X Digital Low Resistance Ohmmeterを用いた。
本発明の態様に従う金属被覆ベールおよび布は、例えば航空宇宙産業などにおける複合品を製造する目的で様々な用途で使用可能である。1つの態様では、前記金属被覆ベールとプレプレグ層を交互に重ねることで導電特性を示す積層品を生じさせてもよいか或は表面層として複数の積み重ねられた層に付着させることも可能である。その結果としてもた
らされた積層品はゾーン1Aの落雷(200,000アンペア)に耐えることが実験的に示され、そして交互に重ねる態様では、バルク導電性を示すばかりでなく向上したじん性も示すことが実験的に分かった。
本発明の態様に従う金属被覆ベール1層もしくは2層(片面または両面)を層の間に差し込むことで組み込んだ代表的積層品の製造を以下の実施例に従って実施した。
差し込み金属被覆ベールが示す積層品貫通バルク抵抗値の効果を測定する目的で積層品を製造した。また、そのような積層品が示す機械的特性も試験した。本発明の態様に従う差し込み金属被覆ベールの有り無しでプレプレグ層(即ち粒子による強化が0%または10%のプレプレグ炭素布)を公知方法で組み立てた。一方向および準等方性積層品の両方に試験を受けさせた。
以下の表2に、本発明の態様に従う少なくとも1種の金属被覆ベールを用いて調製した積層品が示した測定抵抗値の代表的な結果を示しかつ標準と比較する:
エポキシ樹脂が注入されている炭素布の如きプレプレグは一般にそれに組み込まれている樹脂の観点で非導電性であり、従って電流がその中を通ることは大きく抑制されている。同様に、有機、グラスファイバーまたは合成材料で出来ているベール(積層パネルの製造で交互に重ねる時に使用)も一般に非導電性である。従って、1層以上の通常のプレプレグ層および1層以上の通常のベールを用いて生じさせた通常の積層品が示すバルク導電率または表面導電率は一般にゼロであるか或は低い(金属のメッシュまたは箔が組み込まれていない限り)。
本発明の態様に従う金属被覆ベールを非導電性層の間に差し込んでいることから、その結果としてもたらされた積層品はいくらか導電性を示す可能性はあるが、バルク導電性はほとんどか或は全く示さないであろうと予測されるであろう。交互重ねに基づく層間の導電路の数は充分でないと仮定するとそれは妥当であることからそのように予測されるであ
ろう。
しかしながら、表2に示すように、本発明の態様に従って製造した積層品は厚み貫通導電性(オーム・cmで表される抵抗値として測定)の向上を通常の積層品(差し込みベールなし)に比べて1から3桁の度合で示す。また、幅貫通導電性および長さ貫通導電性にも向上が観察された(表2を参照)。そのような結果は予想外であった、と言うのは、厚み貫通導電性を与えるには、層間の導電路の数を充分な数にする必要があるからである。
本発明の態様に従って製造した積層品は予想外に高いバルク導電性を示したが、硬化後の全層厚(CPT)は差し込みなし積層品に比べて有意には増加していなかった。本発明の態様に従って製造した積層品が示したCPTの増加度は差し込みなし積層品を基準にして3.5%未満であることが実験的に分かった。
形態
本発明の態様に従う金属被覆シート材料の形態を解明する調査を実施した。走査電子顕微鏡(SEM)を用いて研磨した金属被覆ベールの断面写真を撮った。図1Aに、代表的な金属被覆グラスファイバーベールのSEM写真を示す。PVDは表面被覆方法であることから、金属もしくは金属合金の被膜はベール表面上の特定の厚みの層に限定されるであろうと予測された。しかしながら、SEM写真により、金属がベールの繊維の無作為に配列する“ウエブ”の間の接触面に染み込む(ある度合まで)ことで結果として被覆された繊維と被覆された繊維の被覆群がもたらされる可能性があることが分かった。様々な点で互いに接触している繊維、例えば隣接して位置する繊維または交差する繊維(または繊維の群)の場合、その隣接して位置する繊維または交差点の回りに金属の被膜があたかもそれらが“1つの”繊維のように生じる。このように、ベールの中の繊維が無作為に配列する性質を有する結果として、それらにPVD表面被覆方法を受けさせると、金属の“ウエブ”がベール全体に渡って生じる。そのような金属の“ウエブ”をプレプレグ層の間に差し込んで積層パネルを生じさせると、それらが層間の連結ブリッジを形成する。その結果として、本発明の態様に従って製造した積層パネルは予想外に高いバルク導電性を示した。
導電性を与える従来技術の方法[このような方法では繊維に被覆(例えば無電解メッキなどによる)を受けさせた後に成形を実施して不織マットまたは布を生じさせる]と比較して、不織マットおよび布の表面(片面)または表面(両面)に被覆をPVDまたは同様な方法で受けさせる。それによって結果としてもたらされる積層パネルに充分な落雷防護が与えられるが、そのマットまたは布の重量が有意に増すことはない。例えば、従来技術の方法(例えば無電解メッキ)に従って加工された不織マットが示す最終的面重量は約100gsmであるが、それに比べて、本発明の態様に従って製造した不織マットの金属重量は5gsm以下でありかつ布の場合にも約15gsm以下である。
機械的特性
本発明の態様に従って製造した積層品は、導電性に関して予想外な結果(上述した如き)を示すことに加えて、差し込みなしに製造した積層品に比べて、引張り特性にも圧縮強度特性にも悪影響を示すことなくじん性および損傷耐性/抵抗性の向上を予想外に示した。以下の表に向上した機械的特性を表示する:
衝撃後圧縮、即ちCAIは、積層品が示す損傷耐性/抵抗性の尺度である。耐損傷性では、積層品に落重衝撃事象を受けさせた時にそれが示す一体性を測定する一方、損傷抵抗性では、積層品に準静的圧入事象を受けさせた後にそれが示す一体性を測定する。一般に、CAI値が高ければ高いほど積層品が示す損傷耐性/抵抗性が高い。じん性、即ちG1Cは、積層品が亀裂伝播に対して示す抵抗の尺度である。故意に誘発した所定長の亀裂を入れたサンプルに負荷をかけることでじん性を測定し、破壊じん性(K1C)を計算した後、破壊じん性値と他の定数を用いてじん性を計算する。一般に、G1C値が高ければ高いほど積層品が示す耐微小亀裂性が高い。図2に、本発明の態様に従って製造した積層品および通常の積層品が一方向(0)26および準等方性(45,0,−45,90)2s試験片の両方に関して示した長さ、幅および厚みバルク抵抗値を示す。示すように、本発明の態様に従って製造した積層品は通常の積層品に比べていずれの試験片に関しても長さ、幅および厚みバルク抵抗値の点で向上した導電性改善を示す。
表3に示すように、本発明の態様に従う金属被覆ベールインターリーフを用いると、積層パネルが示す損傷耐性/抵抗性(CAI)およびじん性(G1C)の機械的特性がインターリーフなし試験片を用いた積層パネルに比べて大きく向上した。その上、そのような改良を受けさせた積層パネルは同時に引張り強度特性にも圧縮強度特性にもほとんどか或は全く影響を示さなかった。このように、本発明の態様に従う金属被覆ベールを差し込んで製造した積層パネルは結果として多機能積層パネルをもたらした。より詳細には、本発明の態様に従う積層パネルは結果としてバルク導電性、機械的特性(例えば強度およびじん性)およびゾーン1A落雷試験の合格に関して向上した機能を示す多機能積層パネルをもたらした。
前記に加えて、本発明の態様に従って製造した多機能積層品に対して様々な応力、歪みおよび衝撃試験を実施した後にそれの構造を検査する目的で走査電子顕微鏡(SEM)画像を撮った。金属被覆ベールインターリーフ(本ケースではグラスファイバー)が層剥離および亀裂伝播を抑制する蛇行路を形成する繊維接触面を生じることを見いだした(図1Bを参照)。その上、試験片に負荷がかかった時の歪みエネルギーは均一であることも見いだした。その上、積層品に生じさせた亀裂は同じ活動範囲内に止どまっていることも見いだした。その上、金属被膜に様々な損傷誘発事象を受けさせた後でも無傷のままであることも見いだした(図1Cを参照)。
環境的耐衝撃性
落雷によって実際に致命的飛行機墜落事故が引き起こされた結果として、連邦航空局(
FAA)は、落雷の可能性およびひどさに基づいて商業的航空機の様々なゾーンを分類分けするシステムを実行に移した。関係した領域をゾーン1A−1C、2A−2Bおよび3に分類分けし、ゾーン1A(200,000アンペア)が落雷に耐えることに関して最も重要である。
本発明の態様に従って製造した積層パネルに200,000アンペアに及ぶ模擬落雷を受けさせた。落雷防護(LSP)の度合を試験する目的で、試験パネルの落雷面にエポキシ下塗り剤およびウレタントップコートを典型的な航空宇宙厚みになるように塗装した。本発明の態様に従う1つの金属被覆ベール(銀または銅)を持たせた強化炭素/エポキシ8層パネルにゾーン1Aの試験を受けさせると下記の結果がもたらされた:(i)損傷は約1.5から2.5層に限定され、試験パネルの裏面は影響を受けておらず、そして(iii)測定層剥離面積は約7平方インチから8平方インチであった。比較の目的で、金属被覆ベールなしの強化炭素/エポキシ8層パネルにゾーン1A試験を受けさせると下記の結果がもたらされた:(i)8層全部を貫く損傷に加えてパネルの裏面に穴が開いておりそして(ii)層剥離面積は約36平方インチであった。このように、本発明の態様に従う積層パネルは従来技術のパネルに比べて落雷防護(LSP)として非常に有効であることが分かった。
本積層パネルは充分なLSPを示すことが分かったことに加えて、他の潜在的に有害な電気事象、例えば静電放電(ESD)、静電荷蓄積、電磁干渉(EMI)、翼縁グロー電圧、電流戻りネットワーク(CRN)および高強度関連場(HIRF)などからも保護すると予想する。
図3に、真空バッグ方法の目的で組み立てる方法における本発明の態様に従う複数の金属被覆不織ベールと複数の層のレイアップを示す。示すように、レイアップ300は複数の布層304と交互に重なり合う(即ち隣接して位置する)複数の金属被覆ベール302で構成されており、それの調製では、ベール302に続いて布層304を層にした後、それを所望数の層が達成されるまで繰り返すことで調製を実施する。布層304は一方向の織または多軸(即ちひだなし布)であり、それらを通常の当業者に公知の如く一方向、準等方性または直交異方性配向に位置させてもよい。その金属被覆ベール302は、この上に記述した如き態様のいずれか1つであってもよい。前記布層はグラスファイバー、炭素、アラミド繊維または他の適切な繊維のいずれかで作られていてもよい。
レイアップ300を鋳型または工具306の上に位置させてもよく、ここでは、粘着性テープ308を工具306の周囲に位置させ、それの上にガスケットフェルト310(例えばArmalon(商標)フェルト)およびボート布312を位置させることで工具306表面の予備調製を行っておく。グラスファイバーストリング314をこれがシリコーンダム316の境を限定するように位置させてもよい。樹脂318、例えばフッ素化エチレン−プロピレン共重合体(FEP)などのフィルムをレイアップ300の上に位置させ、続いて加圧プレート320、1層以上のグラスファイバー層322を位置させた後、真空バッグ324で密封してもよい。その系を1個以上の口、例えば真空口326などに連結してもよい。その多機能プレプレグ層に圧力と熱をかけてそれを硬化させることで、バルク導電性を示しかつじん性と強度が向上した積層パネルを生じさせる。本発明の態様に従うプレプレグを生じさせる目的で他の方法、例えばこれらに限定するものでないが、オートクレーブ方法、マッチ鋳込み方法、管ローリング方法およびオーブン硬化/真空加圧方法などを用いることも可能であると理解されるべきである。
別の態様では、本発明の態様に従う金属被覆ベールを表面層として複数の積み重ね層(レイアップ)に加えることで導電性を示す積層品を生じさせることができる。図4に、真空バッグ方法の目的で組み立てる方法における本発明の1つの態様に従う複数の金属被覆
不織ベールと複数の層のレイアップを示す。示すように、レイアップ400は、複数の布層404に隣接する1番目の層として位置する金属被覆ベール402で構成されている。布層404は一方向、織または多軸(即ちひだなし布)であり、それらを通常の当業者に公知の如く一方向、準等方性または直交異方性配向に位置させてもよい。その金属被覆ベール402は、この上に記述した如き態様のいずれか1つであってもよい。前記布層はグラスファイバー、炭素、アラミド繊維または他の適切な繊維のいずれかで作られていてもよい。
レイアップ400を鋳型または工具406の上に位置させてもよく、ここでは、粘着性テープ408を工具406の周囲に位置させ、それの上にガスケットフェルト410(例えばArmalon(商標)フェルト)およびボート布412を位置させることで工具406表面の予備調製を行っておく。グラスファイバーストリング414をこれがシリコーンダム416の境を限定するように位置させてもよい。樹脂418、例えばフッ素化エチレン−プロピレン共重合体(FEP)などのフィルムをレイアップ400の上に位置させ、続いて加圧プレート420、1層以上のグラスファイバー層422を位置させた後、真空バッグ424で密封してもよい。その系を1個以上の口、例えば真空口426などに連結してもよい。その完成した多機能プレプレグ層に圧力と熱をかけてそれを硬化させることで、バルク導電性を示しかつじん性と強度が向上した積層パネルを生じさせる。
代替態様では、ベールを使用しないで本発明の態様に従う金属被覆布を用いることでも導電性プレプレグの製造を行うことができる。この態様に従い、金属被覆布、即ち層を図3または4に関して記述した如きレイアップ状態に位置させてもよいが、差し込む金属被覆ベールおよび/または表面に位置させる金属被覆ベールは用いない。その結果としてもたらされるプレプレグは図3または4に記述したそれらに従って製造した結果としてもたらされるプレプレグと同じまたは実質的に同じ特性を有するであろうと予測する。即ち、1層以上の金属被覆布層を用いて製造した結果としてもたらされるプレプレグは金属被覆ベールを差し込む必要なしにバルク導電性を示すばかりでなく向上したじん性および耐落雷性も示すと予測する。
別の態様では、本発明の態様に従う金属被覆ベールを接着剤と組み合わせることで導電性接着剤を生じさせることができる。この態様に従い、金属被覆ベールを接着剤の担体として用いる。担体は取り扱いのための一体性、硬化中の流れ制御、接着強度の向上および結合線厚みの管理をもたらし得る。この態様に従い、金属被覆ベールが接着剤の担体として機能することでとりわけ完成接着フィルムの担体が示す導電性に起因する落雷防護の利点が得られるであろう。そのような接着剤を含有させることが可能な材料には、これらに限定するものでないが、エポキシ、ビスマレイミド、フェノール樹脂、シアン酸エステル、ポリイミド、これらの組み合わせおよび他の同様な材料のいずれも含まれる。
別の態様では、本発明の態様に従う金属被覆ベールを表面フィルムと組み合わせることで導電性表面フィルムを生じさせることができる。この態様に従い、金属被覆ベールを表面フィルムの担体として用いる。この態様に従い、金属被覆ベールが表面フィルムの担体として機能することでとりわけ完成表面フィルムの担体が示す導電性に起因する落雷防護の利点が得られるであろう。そのような表面フィルムを含有させることが可能な材料には、揮発性が極めて低くかつゲル、流れ、ひだ、周期的耐久性および印刷性に関係した有利な特性を包含する材料が含まれる。
別の態様では、本発明の態様に従う金属被覆ベールまたは布に樹脂を染み込ませることで導電性を示す強化ベールまたは布を生じさせることができる。そのような樹脂には、これらに限定するものでないが、エポキシ、ポリイミド、有機樹脂が含まれ得る。前記金属被覆ベールに含浸を受けさせる時、加工方法、例えば溶液被覆方法、ホットメルト方法ま
たは他の適切ないずれかの方法を用いることができるが、そのような方法は通常の当業者に公知である。
本発明の態様に従う金属被覆ベールまたは布と組み合わせた複合材料を用いて製造した構成部品は、航空宇宙構成要素いずれかの製造で使用可能であり、そのような構成要素には、当該複合材料が導電性を示すことが要求される商業、軍、ビジネスまたは国内路線用ジェット、回転翼航空機およびジェットエンジンの構成要素が含まれる。それらには、FAAが定義する落雷領域(Zones 1A−1C、2A−2B、3)内の航空機構造物、例えば翼、胴体など、および潜在的に有害な電気事象、例えば静電放電(ESD)、静電荷蓄積、電磁干渉(EMI)、翼縁グロー電圧、電流戻りネットワーク(CRN)および高強度関連場(HIRF)などから保護する必要のある航空機構造物が含まれるであろう。
典型的な特定の態様を説明しかつ添付図に示してきたが、そのような態様は単に幅広い発明の例示であり、幅広い発明を制限するものでなくかつ本発明をその示しかつ説明した特定の構造および配置に限定するものでないと理解されるべきである、と言うのは、通常の当業者は他の様々な修飾形を思い浮かべることができるからである。

Claims (13)

  1. 複合品であって、
    各層が他の少なくとも1層に隣接して位置していて樹脂が染み込んでいる繊維強化材の複数の層、および
    少なくとも1つの層に隣接して位置していて少なくとも1つの面が金属もしくは金属合金の連続層で覆われている少なくとも1層の不織マット、
    を含有して成っていて、前記金属もしくは金属合金の層の厚みが0.1μmから25μmの範囲でありかつ面重量が3gsmから20gsmであり、かつ前記不織マットが炭素繊維、グラスファイバー繊維、アラミド繊維、パラ−アラミド繊維、熱可塑性プラスチック繊維またはこれらの組み合わせで構成されており、前記繊維強化材がパラ−アラミド、グラスファイバー、石英、炭素およびグラファイト繊維から成る群より選択した繊維でつくられている複合品。
  2. 各層が一方向である請求項1記載の複合品。
  3. 積層パネルを製造するための製造方法であって、
    炭素繊維、グラスファイバー繊維、アラミド繊維、パラ−アラミド繊維、熱可塑性プラスチック繊維またはこれらの組み合わせで構成されている少なくとも1つのシート材料を準備し、
    前記シート材料の少なくとも1つの面に金属もしくは金属合金の連続層を物理的蒸着、化学蒸着、低圧化学蒸着およびプラズマ化学蒸着から成る群より選択した被覆方法で生じさせるが、その金属もしくは金属合金層の厚みは0.1μmから25μmの範囲でありかつ面重量は3gsmから20gsmであり、
    樹脂が染み込んでいる繊維強化材の複数の積み重ね層を形成し、
    前記被覆されたシート材料に隣接させて樹脂が染み込んでいる繊維強化材の層を少なくとも1層位置させ、ただし前記繊維強化材はパラ−アラミド、グラスファイバー、石英、炭素およびグラファイト繊維から成る群より選択した繊維でつくられている、そして
    前記被覆されたシート材料と前記積み重ね層に圧力と熱をかけることで積層パネルを生じさせる、
    ことを含んで成る製造方法。
  4. 前記被覆されたシート材料を前記積み重ね層の上に置いて最外表面層を形成する請求項3記載の製造方法。
  5. 更に、被覆されたシート材料の各々が樹脂を染み込ませた繊維強化材の隣接する層の間に差し込まれるように、複数の被覆されたシート材料と樹脂が染み込んでいる繊維強化材の複数の層を交互に重ねることも含んで成る請求項3記載の製造方法。
  6. 前記少なくとも1層が一方向炭素繊維を含有して成る請求項3記載の製造方法。
  7. 前記金属もしくは金属合金がアルミニウム、銅、銀、ニッケル、パラジウム、錫、金またはこれらの組み合わせの中の1つである請求項3記載の製造方法。
  8. 前記繊維強化材に染み込ませる樹脂をエポキシ、ビスマレイミド、フェノール樹脂、シアン酸エステルおよびポリイミドから選択する請求項3記載の製造方法。
  9. 前記金属もしくは金属合金の被覆層の厚みを0.5μmから2μmの範囲にする請求項3記載の製造方法。
  10. 前記金属もしくは金属合金の面重量を5gsm未満にする請求項3記載の製造方法。
  11. 前記シート材料が織布または不織ベールの中の1つである請求項3記載の製造方法。
  12. 請求項3の方法によって製造された積層パネル。
  13. 金属もしくは金属合金の連続被覆層で覆われている前記複数の不織マットを含んで成り、前記不織マットの各々が樹脂を染み込ませた樹脂強化材の隣接する層の間に差し込まれている請求項1記載の複合品。
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