JP5664283B2 - 内燃機関用の点火コイル及びその製造方法 - Google Patents

内燃機関用の点火コイル及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車用エンジン等の内燃機関において、燃焼室内に火花を発生させるために用いる内燃機関用の点火コイル及びその製造方法に関する。
内燃機関に用いる点火コイルは、中心コアと外周コアからなるコアにおいて一次コイル及び二次コイルを備えており、一次コイルへの通電を遮断したときの磁束の変化によって、二次コイルに高電圧の起電力を誘起させる。これにより、点火コイルに接続したスパークプラグに火花を発生させている。
近年、点火コイルの出力電圧の向上のため、中心コアに磁気バイアスをかけ、磁束の変化量を大きくして二次コイルに誘起される電圧を高めるべく、磁気回路内に磁石体を内蔵した点火コイルが開示されている(特許文献1)。
また、上記点火コイルは、コア錆びを防止すべく、コアを始めとした構成部品をケース内において、充填材に埋設してなる。
特開2001−196248号公報
しかしながら、点火コイルを組み立てるにあたり、各構成部品を互いに組み立てていく途中工程で、上記磁石体が組み付けられると、製造過程において生じる鉄粉等の金属異物が磁石体に付着するおそれがある。その場合、磁石体の磁気吸引力が強く、エアーブロー等では金属異物を除去することが困難である。また、コアに磁石体が組み付けられると、磁石体によってコアも磁化されることとなり、コアにも金属異物が付着してしまうおそれがある。そして、ケース内への構成部品の組付後における充填材の注入工程においては、充填材の注入に伴って上記磁石体等に付着した金属異物が充填材の全体に拡散してしまう。その結果、上記点火コイルの電圧が内部リークするおそれがあった。
この問題に対しては、上記磁石体以外の構成物品を組み付けてエアーブロー等で金属異物を除去した後であって、上記充填材を上記ケース内に充填する直前に、上記磁石体の組付作業を行うことにより上記金属異物の混入の可能性を低減することが考えられる。
しかし、上記磁石体の組付を、上記コアにおける外周コアと中心コアとの間における磁気回路内に挿入配置する場合、上記磁石体が上記外周コア又は中心コアに吸着してしまい、磁石体を挿入しにくい。そして、無理に挿入すると磁石体が斜めに傾いた状態で挿入されやすく、磁石体に割れが生じるおそれもある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、金属異物の混入あるいは拡散による電圧の内部リークを防止できると共に、磁石体の組み付けを円滑に行える内燃機関用の点火コイル及びその製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、軟磁性材料からなる中心コアと、
該中心コアを内周側に貫通配置させた一次コイル及び二次コイルと、
上記中心コアの上記貫通方向の両端部における一対の端面に対向する対向面がそれぞれ形成された一対の対向部と該一対の対向部を連結すると共に上記一次コイル及び上記二次コイルの外周側に配置される連結部とを一体的に備えた軟磁性材料からなる外周コアと、
上記中心コアにおける少なくとも一方の上記端面と上記外周コアの上記対向面との間に配置された磁石体と、
該磁石体を上記貫通方向に直交する三方から囲むようにガイドする絶縁体からなるガイド部材とを、ケース内に配設してなり、
上記ガイド部材と上記端面と上記対向面との間には、上記貫通方向に直交する方向であって上記連結部が配置されていない方向に開口した開口部を備えた収容凹部が形成され、
該収容凹部を挟んで互いに対向した上記中心コアの上記端部と上記外周コアの上記対向部とのいずれか一方は、他方に対して上記収容凹部の開口方向へ突出すると共に上記端面又は上記対向面と面一となるスライド面を備えた突出部を有し、
該突出部を設けた、上記端部又は上記対向部は、上記ガイド部材に係合していることを特徴とする内燃機関用の点火コイルにある(請求項1)。
第2の発明は、軟磁性材料からなる中心コアと、
該中心コアを内周側に貫通配置させた一次コイル及び二次コイルと、
上記中心コアの上記貫通方向の両端部における一対の端面に対向する対向面がそれぞれ形成された一対の対向部と該一対の対向部を連結すると共に上記一次コイル及び上記二次コイルの外周側に配置される連結部とを一体的に備えた軟磁性材料からなる外周コアと、 上記中心コアにおける少なくとも一方の上記端面と上記外周コアの上記対向面との間に形成されたクリアランスを上記貫通方向に直交する三方から囲むようにガイドする絶縁体からなるガイド部材とを互いに組み付けてなり、かつ、上記ガイド部材と上記端面と上記対向面との間に、上記貫通方向に直交する方向であって、上記連結部が配置されていない方向に開口した開口部を備えた収容凹部が形成されたサブアッシーを形成し、
上記収容凹部を挟んで互いに対向した上記中心コアの上記端部と上記外周コアの上記対向部とのいずれか一方は、他方に対して上記収容凹部の開口方向へ突出すると共に上記端面又は上記対向面と面一となるスライド面を備えた突出部を有しており、
該突出部を設けた、上記端部又は上記対向部は、上記ガイド部材に係合しており、
上記サブアッシーにおける上記収容凹部に、上記磁石体を上記開口部から挿入して配置するにあたり、
上記磁石体の一方の面の一部を上記突出部の上記スライド面に面接触させ、
次いで、該スライド面と面一である上記端面もしくは上記対向面に沿って、上記磁石体を上記開口方向と反対側に向かってスライドさせて、上記磁石体を上記収容凹部に挿入配置することを特徴とする内燃機関用の点火コイルの製造方法にある(請求項4)。
第1の発明の内燃機関用の点火コイルにおいては、上記ガイド部材と上記中心コアの端面と上記外周コアの対向面との間に、上記開口部を備えた上記収容凹部を形成してなる。これによって、上記点火コイルを組み立てる際、上記一次コイルと二次コイルと中心コアと外周コアとガイド部材とを組み付けたのち、つまり、上記点火コイルの組み立ての最終段階において、上記磁石体を組み付けることが可能となる。すなわち、上記点火コイルの組み立ての最終段階において、上記開口部より上記磁石体を上記収容凹部に挿入することができる。それゆえ、上記磁石体等に付着した金属異物の上記点火コイルの内部への混入あるいは拡散を防ぐことができる。
また、上記点火コイルは、上記収容凹部を挟んで互いに対向した上記中心コアの上記端部と上記外周コアの上記対向部とのいずれか一方に、他方に対して上記収容凹部の開口方向へ突出すると共に上記端面又は上記対向面と面一となるスライド面を備えた突出部を有する。
これによって、上記磁石体の挿入時には、該磁石体の先端部の片面を上記突出部の上記スライド面に面接触させ、該スライド面に沿って上記開口方向と反対側に向かって磁石体をスライドさせることができる。そのため、上記磁石体を上記端面及び上記対向面に対して平行な状態のまま、上記収容凹部内に挿入すると共に配設することができる。これにより、上記磁石体を円滑に上記収容凹部内に挿入配置することができる。そして、上記磁石体の割れを防止することができる。
第2の発明の内燃機関用の点火コイルの製造方法においては、上記中心コアと上記一次コイル及び二次コイルと上記外周コアと上記ガイド部材とを互いに組み付けてなり、かつ、上記ガイド部材と上記端面と上記対向面との間に、上記貫通方向に直交する方向であって、上記連結部が配置されていない方向に開口した開口部を備えた収容凹部が形成されたサブアッシーを形成する。
これによって、上記点火コイルを組み立てる際、上記サブアッシーを組み付けたのち、
上記磁石体を組み付けることが可能となる。すなわち、上記点火コイルの組み立ての最終段階において、上記開口部より上記磁石体を上記収容凹部に挿入することができる。それゆえ、上記磁石体等に付着した金属異物の上記点火コイルの内部への混入あるいは拡散を防ぐことができる。
また、上記サブアッシーは、上記中心コアの上記端部と上記外周コアの上記対向部とのいずれか一方に上記突出部を有する。そして、上記収容凹部に、上記磁石体を上記開口部から挿入して配置するにあたり、上記磁石体の一方の面の一部を上記突出部の上記スライド面に面接触させ、次いで、上記端面もしくは上記対向面に沿って、上記磁石体を上記開口方向と反対側に向かってスライドさせる。
これによって、上記磁石体を上記端面及び上記対向面に対して平行な状態のまま、上記収容凹部内に挿入すると共に配設することができる。これにより、上記磁石体を円滑に上記収容凹部内に挿入配置することができる。そして、上記磁石体の割れを防止することができる。
以上のごとく、本発明によれば、金属異物の混入あるいは拡散による電圧の内部リークを防止できると共に、磁石体の組み付けを円滑に行える内燃機関用の点火コイル及びその製造方法を提供することができる。
実施例1における、点火コイルの正面から見た断面図。 実施例1における、点火コイルにおけるサブアッシーの底面図。 実施例1における、サブアッシーの正面から見た断面図。 実施例1における、ガイド部材の斜視図。 実施例1における、外周コアの斜視図。 実施例1における、エンジンのプラグホールに配置した点火コイルの正面から見た断面図。 実施例1における、サブアッシーの磁石体の配置工程の断面による説明図。 実施例1における、磁石体の配置後のサブアッシーの断面図。 実施例1における、サブアッシーのケースへの配置工程の断面による説明図。 実施例2における、外周コアの斜視図。 実施例2における、サブアッシーの正面から見た断面図。 実施例3における、中心コアの端部側に突出部を形成した点火コイルの断面図。
第1の発明において、上記外周コアは、例えば、上記一対の対向部をそれぞれの両端部において連結する2つの上記連結部を有する枠体形状としてもよいし、上記一対の対向部をそれぞれの一端において連結する1つの上記連結部を有する形状であってもよい。すなわち、上記中心コアと上記外周コアとによって、閉磁路が形成できればよい。
また、上記収容凹部の開口方向は、上記連結部が配置された方向と直交する方向であり、上記外周コアの上記対向部が上記突出部を備えており、上記外周コアは、上記開口方向の高さが一定となる形状を有することが好ましい(請求項2)。この場合には、上記外周コアの対向部に他の部位よりも突出した部分を設けることなく、例えば、上記外周コアと上記中心コアとをオフセット状態で組み付けることで、上記突出部を容易に形成することができる。
また、上記ガイド部材は、上記一次コイルを外部へ電気的に接続するためのコネクタ部と一体成形されてなることが好ましい(請求項3)。この場合には、部品点数を低減することができ、点火コイルの製造コストを低減することができる。
第2の発明において、上記収容凹部の開口方向は、上記連結部が配置された方向と直交する方向であり、上記外周コアの上記対向部が上記突出部を備えており、上記外周コアは、上記開口方向の高さが一定となる形状を有することが好ましい(請求項5)。この場合には、上記外周コアの対向部に他の部位よりも突出した部分を設けることなく、例えば、上記外周コアと上記中心コアとをオフセット状態で組み付けることで、上記突出部を容易に形成することができる。
また、上記ガイド部材は、上記一次コイルを外部へ電気的に接続するためのコネクタ部と一体成形されてなることが好ましい(請求項6)。この場合には、部品点数を低減することができ、点火コイルの製造コストを低減することができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかる内燃機関用の点火コイル及びその製造方法について、図1〜図9を用いて説明する。
本例の点火コイル1は、図1、図2に示すごとく、軟磁性材料からなる中心コア21及び外周コア24と、中心コア21を内周側に貫通配置させた一次コイル22及び二次コイル23とを有する。
外周コア24は、中心コア21の貫通方向の両端部212における一対の端面211に対向する対向面241がそれぞれ形成された一対の対向部242と一対の対向部242を連結すると共に一次コイル22及び二次コイル23の外周側に配置される連結部243とを一体的に備えている。
中心コア21における少なくとも一方の端面211と外周コア24の対向面241との間に、磁石体3が配置されている。
また、点火コイル1は、磁石体3を貫通方向に直交する三方から囲むようにガイドする絶縁体からなるガイド部材4を備えている。
そして、上記の中心コア21、外周コア24、一次コイル22、二次コイル23、磁石体3、ガイド部材4は、ケース11内に設けられている。
また、図1、図2に示すごとく、ガイド部材4と端面211と対向面241との間には、貫通方向に直交する方向であって連結部243が配置されていない方向に開口した開口部41を備えた収容凹部40が形成されている。
そして、図1、図2に示すごとく、収容凹部40を挟んで互いに対向した中心コア21の端部212と外周コア24の対向部242とのいずれか一方は、他方に対して収容凹部40の開口方向へ突出すると共に端面211又は対向面241と面一となるスライド面50を備えた突出部5が形成されている。本例では、図1、図2に示すごとく、外周コア24の対向部242に突出部5が形成されている。
外周コア24は、図2、図5に示すごとく、中心コア21の軸方向と直交する方向に開口する略短形状の枠体であり、その互いに対向する一組の辺がそれぞれ対向部242によって構成され、互いに対向する他の一組の辺がそれぞれ連結部243によって構成される。
そして、図1、図2に示すごとく、一対の連結部243は、中心コア21の軸方向に平行に配され、二次コイル23に対して、外側から対向している。
また、一対の対向部242は、中心コア21の両端面211に平行に配され、両端面211にそれぞれ対向している。そして、一方の対向部242は、一方の端面211に対して接触配置されているが、他方の対向部242は、他方の端面211との間にクリアランスを形成した状態で対向配置されている。このようにして、外周コア24の内側に中心コア21及びその周囲に巻回された一次コイル22及び二次コイル23が配されている。
また、一次コイル22と二次コイル23とは、同軸状に内外周に重ねて配置されている。一次コイル22は、中心コア21の外周に一次電線を直接巻回してなり、二次コイル23は、一次コイル22の外周側において、樹脂製のスプール25に一次電線よりも細い二次電線を、一次電線よりも多い回数で巻回してなる。
外周コア24は、図5に示すごとく、一対の連結部243と一方の対向部242とにおいて、開口方向の高さを一定としている。そして、他方の対向部242の一部において、他の部分よりも開口方向の一方へ突出した凸部244が形成され、この凸部244が、上述の突出部5となる。
そして、図3に示すごとく、突出部5を設けた対向部242は、ガイド部材4に係合している。すなわち、ガイド部材4は、図4に示すごとく、中心コア21の一方の端部212を貫通保持する保持開口部(図示略)を備えた嵌合係止部42と、嵌合係止部42に対して、中心コア21側と反対側に対向配置した2本の係止片43とを有する。
そして、嵌合係止部42と2本の係止片43との間には、上記対向部242を嵌入配置する凹状係止部44が形成されている。
そして、嵌合係止部42に中心コア21の端部212を保持させつつ、図3に示すごとく、凹状係止部44に外周コア24の対向部242を配置した状態において、対向部242と嵌合係止部42と中心コア21との間に、収容凹部40が形成される。
そして、図1に示すごとく、収容凹部40内に磁石体3が配設され、外周コア24と中心コア21との間において磁気回路の一部を構成している。
また、図1、図3に示すごとく、凹状係止部44に嵌合配置された対向部242における対向面241と反対側の面に面するように、イグナイタ60が一対の係止片43の間に配設されている。
また、ガイド部材4は、一次コイル22を外部へ電気的に接続するためのコネクタ部6と一体成形されている。
コネクタ部6は、図1、図3に示すごとく、中心コア21の軸方向と平行に、ガイド部材4から中心コア21と反対側へ突出形成されている。
そして、図1に示すごとく、中心コア21、一次コイル22、二次コイル23、外周コア24、スプール25、磁石体3、イグナイタ60、ガイド部材4は、上記のように組み付けられた状態で、樹脂製のケース11内に配されていると共に、熱可塑性樹脂からなる充填材12によって封止されている。ただし、ガイド部材4と一体形成されたコネクタ部6は、充填材12から露出し、ケース11の外側へ突出している。
ケース11は、図1に示すごとく、コネクタ部6の突出方向に直交する方向に、高電圧タワー部111を形成している。高電圧タワー部111内には、導通端子112が配設され、導通端子112には、二次コイル23の高電圧の誘導起電力を導通させる高電圧端子26が接続されている。
本例の点火コイル1は、図6に示すごとく、内燃機関としてのエンジンに用いるものであり、エンジンのプラグホール82の外部に横置き状態(プラグホール82の軸方向に対して一次コイル22及び二次コイル23の巻回軸方向を直交させた状態)で配置される。 また、本例の点火コイル1は、同図に示すごとく、エンジンのプラグホール82内に配置したスパークプラグ87に装着される。
具体的には、エンジンのプラグホール82に高電圧タワー部111を、挿入することで、導通端子112をスパークプラグ87の端子部86に電気的に接続する。
高電圧タワー部111は、ケース11の一部を突出させて形成してあり、ゴム製のプラグキャップ83を外装する部分である。また、プラグキャップ83内には、高電圧端子26に導通されるコイルスプリング85が配置されている。
点火コイル1は、コイルスプリング85にスパークプラグの端子部86を接触させると共に、プラグキャップ83内にスパークプラグ87の碍子部88を圧入して、シンダヘッド89に螺合したスパークプラグ87に装着される。
点火コイル1は、上述のごとく、イグナイタ60を内蔵しており、イグナイタ60の一部の端子61は、コネクタ部6に設けられたコネクタ端子62に接続され、他の一部の端子(図示略)は一次コイル22に接続されている。
そして、イグナイタ60は、ECU(エンジン制御ユニット)等の外部機器からの指令を受けて、一次コイル22への通電とその遮断とのスイッチングを行うスイッチング制御回路を備えている。
本例の点火コイル1において、ECUからの指令を受けてイグナイタ60のスイッチング回路の動作により一次コイル22への通電を行ったときには、中心コア21及び外周コア24を通過する磁界が形成される。
次いで、一次コイル22への通電を遮断したときには、相互誘導作用により、二次コイル23に高電圧の誘導起電力が発生し、点火コイル1に装着されたスパークプラグ87における一対の電極間に高電圧を発生させることができる。
次に、本例の点火コイル1の製造方法につき、図3、図7〜図9を用いて説明する。
まず、図3に示すごとく、中心コア21と、一次コイル22及び二次コイル23と、外周コア24と、ガイド部材4とを互いに組み付けることでサブアッシー7を形成する。
このサブアッシー7において、ガイド部材4と端面211と対向面241との間に、収容凹部40が形成されることとなる。そして、図3に示すごとく、収容凹部40を挟んで互いに対向した中心コア21の端部212と、外周コア24の対向部242のうちの一方の対向部242は、外周コア24に対して収容凹部40の開口方向へ突出する。これが、上述したスライド面50を備えた突出部5となる。
次いで、図7に示すごとく、サブアッシー7における収容凹部40に、磁石体3を開口部41から挿入して配置するにあたり、磁石体3の一方の面の一部を突出部5のスライド面50に面接触させる。
次いで、スライド面50と面一である対向面241に沿って、磁石体3を開口方向と反対側に向かってスライドさせて、図8に示すごとく、磁石体3を収容凹部40に挿入配置する。このとき、磁石体3の一端をガイド部材4の収容凹部40における天井部410に当接させる。
次いで、図9に示すごとく、磁石体3が収容凹部40に挿入配置されたサブアッシー7をケース11内に配置する。最後に、ケース11内に充填材12を流し込み、これを硬化させることでサブアッシー7を封止する。なお、本例の充填材12には、熱可塑性樹脂等が用いられる。
以上の組み付け工程によって、本例の内燃機関用の点火コイル1を得ることができる。
次に、本例の点火コイル1及びその製造方法の作用効果について、説明する。
本例の点火コイル1においては、ガイド部材4と中心コア21の端面211と外周コア24の対向面241との間に、開口部41を備えた収容凹部40を形成してなる。これによって、点火コイル1を組み立てる際、一次コイル22と二次コイル23と中心コア21と外周コア24とガイド部材4とをケース11内に組み付けたのち、つまり、点火コイル1の組み立ての最終段階において、磁石体3を組み付けることが可能となる。すなわち、点火コイル1の組み立ての最終段階において、開口部41より磁石体3を収容凹部40に挿入することができる。それゆえ、磁石体3等に付着した金属異物の点火コイル1の内部への混入あるいは拡散を防ぐことができる。
また、点火コイル1は、収容凹部40を挟んで互いに対向した中心コア21の端部212と外周コア24の対向部242とのいずれか一方に、突出部5を有する。これによって、磁石体3の挿入時には、磁石体3の先端部の片面を突出部5のスライド面50に面接触させ、スライド面50に沿って開口方向と反対側に向かって磁石体3をスライドさせることができる。そのため、磁石体3を端面211及び対向面241に対して平行な状態のまま、収容凹部40内に挿入すると共に配設することができる。これにより、磁石体3を円滑に収容凹部40内に挿入配置することができる。そして、磁石体3の割れを防止することができる。
また、本例のガイド部材4は、一次コイル22を外部へ電気的に接続するためのコネクタ部6と一体成形されている。これによって、部品点数を低減することができ、点火コイル1の製造コストを低減することができる。
また、本例の点火コイル1の製造方法においては、中心コア21と一次コイル22及び二次コイル23と外周コア24とガイド部材4とを互いに組み付けてなり、かつ、ガイド部材4と端面211と対向面241との間に、貫通方向に直交する方向であって、連結部243が配置されていない方向に開口した開口部41を備えた収容凹部40が形成されたサブアッシー7を形成する。これによって、点火コイル1を組み立てる際、サブアッシー7を組み付けたのち、磁石体3を組み付けることが可能となる。すなわち、点火コイル1の組み立ての最終段階において、開口部41より磁石体3を収容凹部40に挿入することができる。それゆえ、磁石体3等に付着した金属異物の点火コイル1の内部への混入あるいは拡散を防ぐことができる。
また、サブアッシー7は、中心コア21の端部212と外周コア24の対向部242とのいずれか一方に突出部5を有する。そして、収容凹部40に、磁石体3を開口部41から挿入して配置するにあたり、磁石体3の一方の面の一部を突出部5のスライド面50に面接触させ、次いで、端面211もしくは対向面241に沿って、磁石体3を開口方向と反対側に向かってスライドさせる。これによって、磁石体3を端面211及び対向面241に対して平行な状態のまま、収容凹部40内に挿入すると共に配設することができる。これにより、磁石体3を円滑に収容凹部40内に挿入配置することができる。そして、磁石体3の割れを防止することができる。
以上のごとく、本例の点火コイル1によれば、金属異物の混入あるいは拡散による電圧の内部リークを防止できると共に、磁石体の組み付けを円滑に行える内燃機関用の点火コイル及びその製造方法を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図10に示すごとく、外周コア24を開口方向の高さh1が一定となる形状とした例である。
具体的には、本例の外周コア24は、図11に示すごとく、外周コア24の高さh1が、中心コア21の端部212の高さh2よりも高くなるように形状されている。
その他は、実施例1と同様である。
本例の収容凹部40の開口方向は、連結部243が配置された方向と直交する方向であり、外周コア24の対向部242が突出部5を備えており、外周コア24は、開口方向の高さh1が一定となる形状を有する。これによって、外周コア24の対向部242に他の部位よりも突出した部分を設けることなく、例えば、外周コア24と中心コア21とをオフセット状態で組み付けることで、突出部5を容易に形成することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例3)
本例は、図12に示すごとく、突出部5を中心コア21の端部212に形成した例である。すなわち、収容凹部40を挟んで互いに対向した中心コア21の端部212と外周コア24の対向部242のうち、中心コア21の端部212を、外周コア24の対向部242よりも収容凹部40の開口方向へ突出させている。そして、この突出した部分が上記突出部5となり、その収容凹部40側の面がスライド面50となる。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、磁石体3を収容凹部40に挿入する際、中心コア21の端部212の端面211を摺動させながらスライドさせることとなる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
なお、上記実施例1〜実施例3に示した外周コア24は、一対の対向部242をそれぞれの両端部において連結する2つの連結部243を有する枠体形状としたものであるが、外周コア24は、一対の対向部242をそれぞれの一端において連結する1つの連結部243を有する形状とすることもできる。
1 点火コイル
11 ケース
21 中心コア
211 端面
212 端部
22 一次コイル
23 二次コイル
24 外周コア
241 対向面
242 対向部
3 磁石体
4 ガイド部材
40 収容凹部
41 開口部
5 突出部
50 スライド面

Claims (6)

  1. 軟磁性材料からなる中心コアと、
    該中心コアを内周側に貫通配置させた一次コイル及び二次コイルと、
    上記中心コアの上記貫通方向の両端部における一対の端面に対向する対向面がそれぞれ形成された一対の対向部と該一対の対向部を連結すると共に上記一次コイル及び上記二次コイルの外周側に配置される連結部とを一体的に備えた軟磁性材料からなる外周コアと、
    上記中心コアにおける少なくとも一方の上記端面と上記外周コアの上記対向面との間に配置された磁石体と、
    該磁石体を上記貫通方向に直交する三方から囲むようにガイドする絶縁体からなるガイド部材とを、ケース内に配設してなり、
    上記ガイド部材と上記端面と上記対向面との間には、上記貫通方向に直交する方向であって上記連結部が配置されていない方向に開口した開口部を備えた収容凹部が形成され、
    該収容凹部を挟んで互いに対向した上記中心コアの上記端部と上記外周コアの上記対向部とのいずれか一方は、他方に対して上記収容凹部の開口方向へ突出すると共に上記端面又は上記対向面と面一となるスライド面を備えた突出部を有し、
    該突出部を設けた、上記端部又は上記対向部は、上記ガイド部材に係合していることを特徴とする内燃機関用の点火コイル。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用の点火コイルにおいて、上記収容凹部の開口方向は、上記連結部が配置された方向と直交する方向であり、上記外周コアの上記対向部が上記突出部を備えており、上記外周コアは、上記開口方向の高さが一定となる形状を有することを特徴とする内燃機関用の点火コイル。
  3. 請求項1又は2に記載の内燃機関用の点火コイルにおいて、上記ガイド部材は、上記一次コイルを外部へ電気的に接続するためのコネクタ部と一体成形されてなることを特徴とする内燃機関用の点火コイル。
  4. 軟磁性材料からなる中心コアと、
    該中心コアを内周側に貫通配置させた一次コイル及び二次コイルと、
    上記中心コアの上記貫通方向の両端部における一対の端面に対向する対向面がそれぞれ形成された一対の対向部と該一対の対向部を連結すると共に上記一次コイル及び上記二次コイルの外周側に配置される連結部とを一体的に備えた軟磁性材料からなる外周コアと、 上記中心コアにおける少なくとも一方の上記端面と上記外周コアの上記対向面との間に形成されたクリアランスを上記貫通方向に直交する三方から囲むようにガイドする絶縁体からなるガイド部材とを互いに組み付けてなり、かつ、上記ガイド部材と上記端面と上記対向面との間に、上記貫通方向に直交する方向であって、上記連結部が配置されていない方向に開口した開口部を備えた収容凹部が形成されたサブアッシーを形成し、
    上記収容凹部を挟んで互いに対向した上記中心コアの上記端部と上記外周コアの上記対向部とのいずれか一方は、他方に対して上記収容凹部の開口方向へ突出すると共に上記端面又は上記対向面と面一となるスライド面を備えた突出部を有しており、
    該突出部を設けた、上記端部又は上記対向部は、上記ガイド部材に係合しており、
    上記サブアッシーにおける上記収容凹部に、上記磁石体を上記開口部から挿入して配置するにあたり、
    上記磁石体の一方の面の一部を上記突出部の上記スライド面に面接触させ、
    次いで、該スライド面と面一である上記端面もしくは上記対向面に沿って、上記磁石体を上記開口方向と反対側に向かってスライドさせて、上記磁石体を上記収容凹部に挿入配置することを特徴とする内燃機関用の点火コイルの製造方法。
  5. 請求項4に記載の内燃機関用の点火コイルの製造方法において、上記収容凹部の開口方向は、上記連結部が配置された方向と直交する方向であり、上記外周コアの上記対向部が上記突出部を備えており、上記外周コアは、上記開口方向の高さが一定となる形状を有することを特徴とする内燃機関用の点火コイルの製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載の内燃機関用の点火コイルにおいて、上記ガイド部材は、上記一次コイルを外部へ電気的に接続するためのコネクタ部と一体成形されてなることを特徴とする内燃機関用の点火コイルの製造方法。
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