JP5664016B2 - リニアガイド装置用仮軸 - Google Patents
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Description
このようなリニアガイド装置用仮軸は、従来、特許文献1の[0007]に記載されているように、合成樹脂をブロー成形する方法等により製造されている。また、特許文献1の[0050]に記載され図6に示されているように、合成樹脂の射出成形体からなる仮軸の場合には、機能上必要がない部分に肉ヌスミを設けることも行われている。
この発明の課題は、リニアガイド装置用仮軸として、従来品よりも保管スペースが小さくて済むものを提供することである。
[第1実施形態]
図1〜図3を用いて第1実施形態を説明する。
図1に示すように、この仮軸は、1枚の主板1と、4枚の支持板2とで構成されている。主板1は、案内レールの側面を模した一対の側板部11に、案内レールの上面を模した上板部12が連結された形状である。支持板2は、案内レールの長手方向に垂直な断面を模した形状である。
この仮軸を組み立てる際には、主板1を各折れ線L1〜L5で折り曲げて図2(a)に示す立体とした後、支持板2の上面21側を主板1の側板部11間の開口から入れ、支持板2の左右の係合部27を側板部11の各溝13に嵌め、突起28を側板部11の外側に露出させる。これを4枚の支持板2について行い、主板1の長手方向4カ所に形成された溝13の位置に、各支持板2を結合する。この状態で、主板1の結合部である溝13と支持板2の結合部とが締まり嵌めされて、主板1から支持板2が外れ難くなっているため、組み立てられた仮軸は、仮軸として使用中にその形状が保持される。
以上説明したように、この実施形態のリニアガイド装置用仮軸によれば、板状の主板1および支持板2に分解可能に構成されているため、使用しない時には分解することで従来品よりも保管スペースを小さくできる。
図4〜図9を用いて第2実施形態を説明する。
図4〜図6に示すように、この仮軸は、1対2枚の側板3と、5枚の第1の梁板4と、5枚の第2の梁板5と、一枚の中心板6と、ピン7とで構成されている。
側板3は、案内レールの転動面が形成されている側面を模した形状で、転動面を模した面31,32と、これらの面31,32を挟む第1の面33および第2の面34と、第1の面33の先端から斜め内側に延びる斜面35を有する。斜面35は、案内レールの角部に設けた転動面を模した面に相当する。側板3の高さ方向(案内レールの厚さ方向に対応)の寸法は、第1の面33が第2の面34より小さい。
第1および第2の梁板4,5は、側板3の長手方向の5カ所で、両側板3の第1および第2の面33,34をそれぞれ接続する板である。図5に示すように、第1の梁板4は、2枚の側板3の配置間隔に対応する長さと、第1の面33に固定された上下の軸受部36の間隔に対応する幅を有する。第2の梁板5は、2枚の側板3の配置間隔に対応する長さと、第2の面34に固定された上下の軸受部36の間隔に対応する幅を有する。
中心板6は、2枚の側板3の配置間隔の中心に、側板3と平行に配置する板である。中心板6の長手方向寸法は側板3の長手方向寸法とほぼ同じで、中心板6の幅は側板3の高さ方向の寸法と同じである。
側板3は軸受部36と一体に、合成樹脂(例えば、POM、ABS)を射出成形すること等により作製される。第1の梁板4、第2の梁板5、および中心板6は、合成樹脂(例えば、POM、ABS)を射出成形すること等により作製される。ピン7は、例えば真鍮製である。
先ず、中心板6の開口61に第1の梁板4を入れて、開口61の上下の軸受部63a,63bの間に、第1の梁板4の軸受部41を配置する。同様に、中心板6の開口62に第2の梁板5を入れて、開口62の上下の軸受部63b,63cの間に、第2の梁板5の軸受部51を配置する。次に、重なっている軸受部63a〜63b,41,51の貫通穴の全体にピン7を通すことで、第1および第2の梁板4,5を、中心板6に対して開口61,62内で回動可能に支持する。
仮軸として使用しない時には、例えば、一方の側板3を一方の手で押さえて、他方の手で他方の側板3を長手方向にずらす。これにより、第1および第2の梁板4,5の軸受部41,51がピン7を中心に回転し、連結部42,52の連結ピン43,53が軸受部36の貫通穴内で回転する。これに伴って、第1および第2の梁板4,5の側板3および中心板6に対する角度が変化する。その結果、図4(b)および図9(b)に示すように、仮軸の幅が小さくなる(W1→W2)。
以上説明したように、この実施形態のリニアガイド装置用仮軸によれば、使用しない時には変形させて幅を小さくできるため、従来品よりも保管スペースを小さくできる。
図10および図11を用いて第3実施形態を説明する。
これらの図に示すように、この仮軸は、案内レールの長手方向に垂直な断面を模した断面形状を有する筒体8と、筒体8の内部に配置された合成ゴム製の袋9で構成されている。この袋9が、気体の導入により膨らんで筒体8の形状を保持する形状保持部材に相当する。
筒体8は、1対2枚の側板81と、1対2枚の上板分割体82と、1対2枚の下板分割体83と、蝶番84,85とで構成されている。側板81は、案内レールの転動面が形成されている側面を模した形状で、転動面を模した斜面81a,81b,81cを有する。斜面81cは、案内レールの角部に設けた転動面を模した面に相当する。
2枚の上板分割体82が連結されて構成された上板の幅方向両端が、側板81の上端に蝶番85を用いて連結されている。2枚の下板分割体83が連結されて構成された下板の幅方向両端が、側板81の下端に蝶番85を用いて連結されている。
側板81は、金属板のプレス加工や合成樹脂(例えば、POM、ABS)の射出成形等によって作製される。上板分割体82と下板分割体83は、金属板または合成樹脂(例えば、POM、ABS)からなる板である。
この仮軸を使用する際には、図10(a)および図11(a)に示すように、筒体8内に配置された袋9に空気出し入れ口91から空気を導入して袋9を膨らませ、袋9を介した空気圧により筒体8の形状を保持させる。
以上説明したように、この実施形態のリニアガイド装置用仮軸によれば、使用しない時には変形させて幅を小さくできるため、従来品よりも保管スペースを小さくできる。
11 側板部
11a 転動面を模した第1の面
11b 転動面を模した第2の面
11c 転動面を模した第3の面
12 上板部
13 溝(主板の結合部)
L1〜L5 折れ線
2 支持板
26 垂直面(支持板の結合部)
27 係合部(支持板の結合部)
28 突起(支持板の結合部)
3 側板
31,32 転動面を模した面
33 転動面を模した面を挟む第1の面
34 転動面を模した面を挟む第2の面
35 斜面(転動面を模した面)
36 軸受部
4 第1の梁板
41 軸受部
42 連結部
43 連結ピン
5 第2の梁板
51 軸受部
52 連結部
53 連結ピン
6 中心板
61,62 開口
63a〜63c 軸受部
7 ピン
8 筒体
81 側板
81a,81b,81c 転動面を模した斜面
82 上板分割体(上板)
83 下板分割体(下板)
84,85 蝶番
9 袋(形状保持部材)
91 空気出し入れ口
Claims (3)
- 案内レールと、スライダと、複数個の転動体と、を備え、前記案内レールおよびスライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、前記転動通路を転動体が転動することにより、案内レールおよびスライダの一方が他方に対して相対的に直線運動するリニアガイド装置の前記スライダを保持する、前記案内レールの転動面が形成されている側面を模した面と、前記案内レールの長手方向に垂直な断面を模した断面形状を有する仮軸であって、
案内レールの転動面が形成されている側面を模した側板部と前記案内レールの上面を模した上板部とが連結され、前記側板部と上板部との境界線および前記側板部の案内レールの転動面を模した面を形成する線に相当する折れ線が形成されている主板と、
案内レールの長手方向に垂直な断面を模した形状で、前記側板部に対する結合部を有する複数枚の支持板と、からなり、
前記主板の側板部は前記支持板の結合部に対応する結合部を有し、
前記主板の折れ線を折り曲げて形成された立体の前記側板部の結合部に、前記支持板の結合部を結合することで組み立てることを特徴とするリニアガイド装置用仮軸。 - 案内レールと、スライダと、複数個の転動体と、を備え、前記案内レールおよびスライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、前記転動通路を転動体が転動することにより、案内レールおよびスライダの一方が他方に対して相対的に直線運動するリニアガイド装置の前記スライダを保持する、前記案内レールの転動面が形成されている側面を模した面と、前記案内レールの長手方向に垂直な断面を模した断面形状を有する仮軸であって、
案内レールの転動面が形成されている側面を模した形状で、前記転動面を模した面とこの面を挟む第1および第2の面を有する1対の側板と、
前記側板の長手方向の複数箇所で、両側板の第1および第2の面をそれぞれ接続する第1および第2の梁板と、
前記一対の側板の配置間隔の中心に前記側板と平行に配置する中心板と、を有し、
前記中心板に、前記第1および第2の梁板を配置する開口が形成され、
この開口に、前記第1および第2の梁板が回動可能に支持され、
前記第1および第2の梁板の両端が、前記側板に対して回動可能に支持されていることを特徴とするリニアガイド装置用仮軸。 - 案内レールと、スライダと、複数個の転動体と、を備え、前記案内レールおよびスライダは、互いに対向配置されて転動体の転動通路を形成する転動面を有し、前記転動通路を転動体が転動することにより、案内レールおよびスライダの一方が他方に対して相対的に直線運動するリニアガイド装置の前記スライダを保持する、前記案内レールの転動面が形成されている側面を模した面と、前記案内レールの長手方向に垂直な断面を模した断面形状を有する仮軸であって、
案内レールの転動面が形成されている側面を模した1対の側板と、
案内レールの上面を模した上板と、案内レールの下面を模した下板と、を有し、
前記上板および下板は幅方向中心で折り曲げ可能に形成され、
前記上板および下板の幅方向両端が前記側板に対して蝶着されて、案内レールの長手方向に垂直な断面を模した断面形状を有する筒体が形成され、
前記筒体の内部に配置され、気体の導入により膨らんで前記筒体の形状を保持する形状保持部材をさらに有し、前記形状保持部材は、前記筒体から露出する位置に気体の出し入れ口を有することを特徴とするリニアガイド装置用仮軸。
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