JP5662926B2 - Led照明用ヒートシンク - Google Patents

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Description

本発明は、発光ダイオード(LED)素子を発光源とするLED照明が、発光時に発生する熱を周囲の空間に放熱するためのLED照明用ヒートシンクに関するものである。
発光ダイオード(LED)素子を発光源とする照明は、低消費電力であり且つ長寿命であることから徐々に市場に浸透し始めている。その中でも、近年特に注目を集めているのが、自動車のヘッドライトなどの車載LED照明であり、その車載LED照明を応用して、建物等その他の分野の埋め込み照明でもLED照明への置き換えが始まっている。
しかしながら、このLED照明の発光源であるLED素子は熱に非常に弱く、許容温度を超えると発光効率が低下し、更には、その寿命にも影響を及ぼしてしまうという問題がある。この問題を解決するためには、LED素子の発光時の熱を周囲の空間に放熱する必要があるため、LED照明には大型のヒートシンクが備えられている。
このLED照明用ヒートシンクには、アルミニウム(アルミニウム合金を含む)を材料としたアルミダイキャスト製のものが多く採用されており、特許文献1〜4には、それらヒートシンクのうち代表的な構成のヒートシンクが開示されている。これらのヒートシンクは、LED光源が正面側に配置固定された基板部と、その基板部の背面側に間隔を置いて突出する複数枚の平行に配置されたフィン部を有しており、基板部並びにフィン部の表面積を大きくすることにより放熱が増加し、一定の放熱性を得ることができる。
ところが、従来のヒートシンクHの基本的な構成は、図8に示すような、LED素子(光源)Lが正面側に配置固定された基板部10と、その基板部10の背面側に間隔を置いて突出する複数枚の平行に配置されたフィン部20を有してなるものであり、これを自動車のヘッドライトやテールランプなどの車載照明用としてハウジングに組み込んで適用する場合、限られた狭い空間に設置されることになる。
このため、基板部10やフィン部20の位置する放熱空間も閉鎖された容積の小さい状態となり、空気の対流がほとんどないことから、このような設置環境下では対流による放熱がほとんど期待できず、放射による放熱が中心となり、上記従来のようにフィンなどにより放熱面積を増加させるヒートシンクの構造ではこの放射による放熱が不十分であり、全体として効率的な放熱が達成できない問題を抱えていた。
すなわち、放射による場合は図の右下に表示したX、Y、Z軸方向(3次元方向)での投影面積の大きさがその効率を左右することになり、この投影面積が大きいほど放射効率が向上することになる。同図8のヒートシンクは、Y方向の投影面積は基板部10の平面とフィン部20の平面の合計となるので良いが、Z方向のそれは基板部の側面とフィン部20の側面の合計で櫛歯状となり空間が多いため、基板部10の長さとフィン部20の高さを掛けた総面積の50%に満たない小さな面積となる。またX方向の投影面積は基板部10の正面とフィン部20の正面の合計となり、フィン部10が4枚あるにもかかわらずこれらが重複して1枚と同じ投影面積であり、放熱面積当りの放射効率が低いことになる。
また、従来のヒートシンクのフィン部20を多数設けて放熱性を上げることも考えられているが、アルミダイキャストで一体成型した構造であるため、大量製造時の生産性が低いことや、ダイカスト成型後に離型材を除去するための脱脂工程、鋳物表面を平滑化するためのショットブラスト工程などの多くの後処理が必要となり、製造コストが非常に高くなる不利を有していた。
特開2007−172932号公報 特開2007−193960号公報 特開2008−117558号公報 特開2009−277535号公報 特開2010−278350号公報
本発明は、上記の問題を解消し、板状のアルミニウム材(アルミニウム板)から比較的簡便な加工方法で製作することができ、しかも、閉鎖された空間内に適用、設置される場合であっても効率的に放熱を行うことができるLED照明用ヒートシンクを提供することを課題とするものである。
請求項1記載の発明は、板状のアルミニウム材で製作されたLED照明用ヒートシンクにおいて、前記アルミニウム材のブランクを折り曲げ加工して一体的に成形されたものであって、水平平面部と垂直正面部が交互に連続した階段状の基板部からなるとともに該基板部の水平平面部又は/及び垂直正面部の表面にLED素子の装着部が形成されており、前記基板部の水平平面部又は/及び垂直正面部の片側又は両側の端部にこれらと垂直な垂直側面部を有することを特徴とするLED照明用ヒートシンクである。
請求項2記載の発明は、前記板状のアルミニウム材が塑性加工材である請求項1に記載のLED照明用ヒートシンクである。
請求項記載の発明は、前記基板部の水平平面部又は/及び垂直正面部の肉厚が前記垂直側面部のそれより厚く構成してなる請求項に記載のLED照明用ヒートシンクである。
請求項記載の発明は、前記垂直側面部同士、若しくは垂直側面部と同基板部の水平平面部又は/及び垂直正面部が重ね合わされてなる請求項又はに記載のLED照明用ヒートシンクである。
請求項記載の発明は、前記基板部の水平平面部又は/及び垂直正面部の表面に形成されるLED素子の装着部がコイニング加工により形成されたものである請求項1〜のいずれかに記載のLED照明用ヒートシンクである。
請求項記載の発明は、車に搭載されるものである請求項1〜のいずれかに記載のLED照明用ヒートシンクである。
本発明によれば、以下の優れた効果が提供される。
(イ)ヒートシンクの3次元方向における投影面積が大きく、従って、その適用、設置箇所(場所)が閉鎖された空気による対流がない(又は少ない)空間においても、LED発光源からの熱を効率的に放射することができ、全体として有利に放熱性を向上させることが可能となる。
(ロ)アルミニウム板から形成される簡単な構造のヒートシンクであるので、シートやコイルなどの圧延板や、押出しなどにより加工された板を打ち抜き、切断などによって得られるブランクを折り曲げることにより比較的容易に製作することができ、また軽量であるため車載用などのLED照明用のヒートシンクとして好適である。
本発明に係るLED照明用ヒートシンクの基本的な実施形態を示す斜視図である。 図1の実施形態のLED照明用ヒートシンクの製作方法を説明するもので、コイル材からなる板状のアルミニウム材とブランク、及びコイニング加工後のブランクの形態を示す斜視図である。 図1の実施形態のLED照明用ヒートシンクにおける放熱の原理、作用を説明する斜視図である。 図1の実施形態と全体形状が共通する本発明に係る他の実施形態のLED照明用ヒートシンクの製作方法を説明するコイニング加工後のブランクの形態を示す斜視図である。 図1の実施形態と全体形状が共通する本発明に係るさらに他の実施形態のLED照明用ヒートシンクの製作方法を説明するコイニング加工後のブランクの形態を示す斜視図である。 図1の実施形態と全体形状が異なる本発明に係るLED照明用ヒートシンクの別の実施形態を示す斜視図である。 図6の実施形態のLED照明用ヒートシンクの製作方法を説明するもので、コイル材からなる板状のアルミニウム材とブランク、及びコイニング加工後のブランクの形態を示す斜視図である。 従来のLED照明用ヒートシンクの基本的な構成を示す斜視図である。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態などを中心に詳細に説明する。
先ず、本発明に係るLED照明用ヒートシンクの基本的な実施形態を示す図1に基づきその全体形状の概念について具体的に説明する。
ここにおいて、本発明に係るヒートシンクHは図1に示すように、一定の等しい肉厚を有する板状のアルミニウム(その合金を含む)材から形成された、全体が階段状の形状を有する基板部1により構成されている。すなわち、この基板部1は、階段の上部より、同じ矩形状を有する垂直正面部B1、水平平面部A、垂直正面部B2の順に、互いに直角をなした水平平面部と垂直正面部とが交互に連続して一体化された形状(構造)となっている。この基板部1の、水平平面部Aの表面中央には膨出したLED素子装着部Lが設けられている。
そして、本ヒートシンクHのこの基板部1の両側の端部には、さらにこの基板部1に垂直な側板部2が一体的に設けられている。すなわち、基板部1の上部の垂直正面部B1にはその両側にそれぞれ同正面部B1と直角をなしてその後方に向かって連続して配置された垂直側面部C1及び垂直側面部C2を有する。また、基板部1の水平平面部Aの両側の端部には、それぞれ同水平平面部Aと直角をなしてその下方に向かって連続して配置された垂直側面部C3及び垂直側面部C4を有する。さらに、基板部1の下部の垂直正面部B2にはその両側にそれぞれ同正面部B2と直角をなしてその前方に向かって連続して配置された垂直側面部C5及び垂直側面部C6を有する。
これらヒートシンクHを構成する基板部1及び側板部2の肉厚は、全体の大きさなどにもよるがその剛性、放熱性及び軽量化の観点から一般的には0.5〜5mmとすることが望ましい。
なお、アルミニウム材としては特に限定するものではないが、熱伝導率および成形性に優れたJIS1000系の純アルミニウム、JIS3000系のアルミニウム合金、JIS5000系のアルミニウム合金など用いることが望ましい。
上記の基本的な実施形態のヒートシンクHの製作方法について図2に基づいて以下に説明する。
先ず、図2の上図に示すように圧延により製造した板状のアルミニウムコイル材10を打ち抜き加工して、図1のヒートシンクHの立体形状に合わせた展開図の平面形状に相当する1枚のブランク11を得る。このブランク11は図2の下図の通り、全体が矩形状を有しており、その両側部にそれぞれ二箇所、計四箇所に切欠部Kを有している。この切欠部Kはブランク11の長さを三等分した位置にあり、ブランク11の長辺側の端部から中央側に所定の長さで平行に伸びる帯状を呈したものである。なお、アルミニウムコイル材10はこの代わりに圧延により製造したシート材を用いても良い。
次に、このブランク11の表面中央位置にコイニング加工により上方に膨出した直方体状のLED素子装着部Lを形成する。
次いで、このブランク11の各部の折り曲げ加工を行なう。図2の下図においては、図1のヒートシンクHの立体形状を構成する各部の名称に対応する符号と同一の符号をブランク11の平面に区画して記載した。1は基板部、2は側板部である。破線部は連続した各部の境界線であり、折り曲げ加工を行なう際の曲げ線(折り目)を示すものである。
そこで、先ずブランク11のB1面部をC1面部、C2面部と一体的にA面部との境界線となる曲げ線Xを中心に上方に直角に折り曲げ、またB2面部をC5面部、C6面部と一体的にA面部との境界線となる曲げ線Xを中心に下方に直角に折り曲げて、図1の上部の垂直正面部B1、中間部の水平平面部A及び下部の垂直正面部B2からなる階段状に交互に連続した基板部1を成形する。次いで、C1面部とC2面部をB1面部とのそれぞれ境界線となる曲げ線Xを中心に後方(図2では下方)に直角に折り曲げて図1の垂直正面部B1の両側端部にこれと連続した垂直側面部C1及び垂直側面部C2を成形する。次いで、C5面部とC6面部をB2面部とのそれぞれ境界線となる曲げ線Xを中心に前方(図2では下方)に直角に折り曲げて図1の垂直正面部B2の両側端部にこれと連続した垂直側面部C5及び垂直側面部C6を成形する。さらに、C3面部とC4面部をA面部とのそれぞれ境界線となる曲げ線Xを中心に下方に直角に折り曲げて図1の水平平面部Aの両側端部にこれと連続した垂直側面部C3及び垂直側面部C4を成形する。
以上のブランク11の折り曲げ加工によって図1の実施形態のLED照明用ヒートシンクHの製作が完了する。なお、本実施形態のヒートシンクHの製作のためのブランク11の折り曲げ加工における各部の加工の順序は上述した方法に特に限定されない。加工の順序を適宜入れ替えても同様に本ヒートシンクHの製作を行なうことができる。
このように、図1の実施形態のLED照明用ヒートシンクHは圧延などの塑性加工により得たアルミニウム板を素材としてこれを打ち抜き加工、コイニング加工及び折り曲げ加工するだけで容易に製作することができ、しかも薄板材で組合せた構造であるため極めて軽量であり且つ十分な剛性を保持している。また、従来のダイキャスト製のものに比べてその製作コストを大幅に軽減できるものである。
次に、本発明に係るヒートシンクHを空気の対流のない閉鎖した空間に設置してLED照明を行う場合の放熱の原理、作用について図1に示した実施形態を例にとって図3により説明する。ここで、各部からの熱Qの放射方向を矢印で示し、周囲の閉鎖空間をSで示している。
先ず、水平平面部AのLED素子装着部Lに装着されたLED素子を発光させると、これに伴ってLED素子の発する熱が水平平面部Aに、LED素子装着部Lを通じて伝導する。これに引き続き,水平平面部Aに伝導された熱は、垂直平面部B1、B2、垂直側面部C3、C4に伝導する。そして、水平平面部Aに伝導された熱Qは同平面部の表裏面からその直角方向(図の上下方向、裏面からの熱Qの矢印は省略)に周囲の閉鎖空間(放熱空間)Sに放射される。また垂直正面部B1、B2に伝達された熱Qは同平面部の表裏面からその直角方向(図の前後方向、B2裏面からの熱Qの矢印は省略)の同空間Sに放射される。さらに、垂直側面部C3、C4に伝道された熱Qは同側面部の表面からそれぞれその直角方向(図の右及び左方向、裏面からの熱Qの矢印は省略)の同空間Sに放射される。
一方、垂直正面部B1に伝導された一部の熱Qは垂直側面部C1、C2に伝導し、同両側面部の表裏面からそれぞれ直角方向(図の右及び左方向)に周囲の同空間Sに放射される。また、垂直正面部B2に伝導された一部の熱Qは垂直側面部C5、C6に伝導し、同両側面部の表裏面からそれぞれ直角方向(図の右及び左方向)に周囲の同空間Sに放射される。
なお、垂直側面部C1〜C6は、C1とC2、C3とC4及びC5とC6とが互いに向かい合っているため水平平面部Aや垂直正面部B1、B2に比べて放射による放熱は少ない。これは、例えばC1とC2についてみると、C1の表面(図の右面)及びC2の表面(図の左面)からの熱Qはそれぞれその直角方向に周囲の空間Sに直接放射され、十分放熱されるが、他方、裏面C1の裏面(図の左面)から直角方向に放射される熱QとC2裏面(図の右面)から直角方向に放射される熱Qは両者が交差することになり、互いに熱を吸収し合い、周囲の空間Sへの放熱が妨げられるからである。
このように、図1の基本的な実施形態に代表される本発明に係るヒートシンクは水平平面部と垂直正面部が交互に連続した階段状の基板部からなるため、また基板部の両側端部に垂直側面部を有するため、その放熱の効率が放射によって支配される対流の生じにくい閉鎖された放熱空間においても、X、Y、Zの方向すなわち3次元の方向に対する投影面積が非常に大きいため放射効率が高く、優れた放熱性を有することが分かる。
次に、図1の実施形態と全体形状が共通する本発明に係る他の実施形態につき説明することにする。この実施形態のヒートシンク自体は図示しないが、図1の階段状の基板部1(水平平面部A、垂直正面部B1及び垂直正面部B2)と、この基板部1の両側の端部に設けられた垂直側面部(C1、C2、C3、C4、C5、C6)との肉厚が異なるだけで、それ以外は図1のものと全く同じ形状を有したものである。
この実施形態についてコイニング加工後のブランクの形態を示した図4に基づいて具体的に説明する。
ブランク11は、全体として矩形状を有し、その両側部にそれぞれ二箇所、計四箇所に切欠部Kを有しており、しかも中央部の肉厚の厚い基板部1と両側の肉厚の薄い側板部2からなるその幅方向に肉厚の異なるブランクである。
このブランク11の製法について述べると、圧延により製造した肉厚の異なる2種の板状のアルミニウムコイル材を用意し、これをそれぞれ打ち抜き加工あるいは切断加工して得た肉厚の厚い板1枚と肉厚の薄い板2枚を溶接して一体化する。Wは溶接ビード部を示す。そして、これの長さを三等分した位置に端部から中央側に所定の長さで平行に伸びる帯状の切欠部Kを穿設する。
このブランク11を先の実施形態で説明した折り曲げ加工を行なうことにより、本実施形態に係るヒートシンクHを容易に製作することができる。本実施形態に係るヒートシンクHは、図1に示したものと同一の立体形状であるが、階段状を構成する基板部1すなわち同図の垂直正面部B1、水平平面部A及び垂直正面部B2の肉厚が、側板部2すなわち垂直側面部C1、C2、C3、C4、C5及びC6の肉厚よりも厚いことを特徴とする。具体的には、基板部1の肉厚は0.5〜5mm、側板部2の肉厚は0.25〜2.5mmとすることが好ましい。
この実施形態によれば、図1に示した実施形態のものに比べて、ヒートシンクの骨格となる階段状の基板部1の剛性をより高めることができると同時に熱伝導率をより高く維持することができ、その放熱性をさらに向上させることができる。
次に、図1の実施形態と全体形状が共通する本発明に係るさらに他の実施形態につき、上記と同様にコイニング加工後のブランクの形態を示した図5に基づいて具体的に説明する。このブランク11は、全体として矩形状を有し、その両側部にそれぞれ二箇所、計四箇所に切欠部Kを有しており、中央部の肉厚の厚い基板部1と両側の肉厚の薄い側板部2からなるものでブランクの形状としては上記に説明したもの同じものである。但し、このブランク11は肉厚の異なる2種の板状のアルミニウムコイル材から得た板を溶接して一体化したものとは異なる。
すなわち、このブランク11は中央部の肉厚の厚い基板部1と両側の肉厚の薄い側板部2を有するアルミニウム押出材からなる。ブランク11を製造するにはその断面形状に相当する金型を用いて押出加工し、その後切欠部Kを設ければ良い。また、このブランク11を先の実施形態で説明した折り曲げ加工を行なうことにより、同様にして本実施形態に係るヒートシンクHを容易に製作することができる。
この実施形態のものも、図1に示した実施形態のものに比べてヒートシンクHの骨格となる階段状の基板部1の剛性をより高めることができると同時に熱伝導率をより高く維持することができ、その放熱性をさらに向上させることができる。また、加えて、打ち抜き加工や溶接をすることなく、均質で一体の幅方向に肉厚の異なるブランク11を押出加工により製造できることから、ヒートシンクの製作工程が図2に示したものに比べてより簡単となる。
図1のヒートシンクは基本的な全体形状を表した実施形態であり、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図1のものは上下の垂直用面部B1、B2とその間の水平平面部Aからなる三面で構成された1段の階段状を有するものであるが放熱空間への投影面積をさらに増加させるために、これらを四面以上に構成し、段数を2段以上にしても良い。また、図1では階段状を構成する水平平面部Aと垂直正面部B1、B2が全て等しい長さと幅の同じ矩形(長方形)となったものであるが、これらの長さと幅を変更して異なった長方形を交互に連続させたもの、つまり階段(1段)の幅と奥行き及び高さがそれぞれ異なった形状でも良い。さらに、階段がその段によって幅方向(左右)にずれた変則形状のものでもかまわない。
また、図1においては、垂直正面部B1、水平平面部A及び垂直正面部B2の両側に、それぞれ垂直側面部C1、C2、同C3、C4及び同5、C6備えたものを示しているが、このうち垂直側面部B1、B2の両側端部にある垂直側面部C1、C2及びC5、C6の全部あるいは片側の側面部を省略しても良い。
次に、図1の実施形態と全体形状が異なる本発明に係るLED照明用ヒートシンクの別の実施形態について図6に基づいて説明する。
ここにおいて本実施形態のLED照明用ヒートシンクは、図1の実施形態と同様に一定の等しい肉厚を有する板状のアルミニウム(その合金を含む)材から形成された、全体が階段状の形状を有する基板部1により構成されている。図1の形態と異なる点は、先ず、基板部1の構成として垂直正面部B1の上部にこれと直角をなしてその後方に向かって連続して配置された水平平面部A1をさらに有しており、二段の階段状を呈していることである。
次に、本実施形態のものでは基板部1の両側の端部に設けられた側板部2の構造が図1とは大きく異なる。水平平面部Aの両側の端部にはこれと直角をなしてその下方に向かって最下端(垂直正面部B2の下端位置)まで連続して配置された垂直側面部C1及びC2を有する。また、垂直正面部B1の両側の端部にはこれと直角をなしてその前方に向かって水平平面部A2の全幅の途中(三分のの幅)まで連続して配置された垂直側面部C31及びC32を有する。そして、水平平面部A2の両側の端部にはこれと直角をなしてその下方に向かって連続して配置された垂直側面部C33及びC34を有する。
また、垂直側面部C1及びC2には、それぞれの上部と下部の位置に前方に向かって突出して垂直側面部C31及びC32とC33及びC34の表面の一部(後部側)を外接して覆う重合フランジ部P1及びP2を備える。さらに、垂直側面部C33及びC34にも、それぞれの中央部の位置に前方に向かって突出して垂直側面部C5及びC6の表面の一部(後部側)を外接して覆う重合フランジ部P3を備える。
上記した本実施形態のヒートシンクHの制作方法について図7に基づいて以下に説明する。
先ず、図7の上図に示すように圧延により製造した板状のアルミニウムコイル材10を打ち抜き加工して、図6のヒートシンクHの立体形状に合わせた展開図の平面形状に相当する1枚のブランク11を得る。このブランク11は図7の下図の通り、全体がT字状を有しており、周囲に計六箇所の切欠部K1〜K3が設けられている。すなわち、その頭部11aの両下部(図の手前両側)にそれぞれ一箇所の切欠部K1を、またその胴部11bの両側部にそれぞれ二箇所の切欠部K2、K3を有している。切欠部K1は2段の鍵状、切欠部K2は帯状、切欠部K3は1段の鍵状の形状となっている。
次に、このブランク11の表面中央位置にコイニング加工により上方に膨出した直方体状のLED素子装着部Lを形成する。
次いで、このブランク11の各部の折り曲げ加工を行なう。図7の下図においては、図6のヒートシンクHの立体形状を構成する各部の名称に対応する符号と同一の符号をブランク11の平面に区画して記載した。1は基板部、2は側板部である。破線部は連続した各部の境界線であり、折り曲げ加工を行なう際の曲げ線(折り目)を示すものである。
そこで、先ずブランク11のB1面部を、C31面部、C32面部、A1面部、C1面部及びC2面部と一体的にA2面部との境界線となる曲げ線Xを中心に上方に直角に折り曲げる。また、B2面部をC5面部、C6面部と一体的にA2面部との境界線となる曲げ線Xを中心に下方に直角に折り曲げる。さらにA1面部をC1面部、C2面部と一体的にB1面部との境界線となる曲げ線Xを中心に後方(図7では下方)に直角に折り曲げる。こうして図6の上部から水平平面部A1、垂直正面部B1、水平平面部A2及び垂直正面部B2の順で階段状に交互に連続した基板部1を成形する。
上記階段状の基板部1を成形した後、C5面部とC6面部をB1面部とのそれぞれ境界線となる曲げ線Xを中心に前方(図7では上方)に直角に折り曲げて図6の垂直正面部B2の両側端部にこれと連続した垂直側面部C5及び垂直側面部C6を成形する。次いで、C33面部とC34面部をA2面部とのそれぞれ境界線となる曲げ線Xを中心に前方(図7では下方)に直角に折り曲げて図6の水平平面部A2の両側端部にこれと連続した垂直側面部C33及び垂直側面部C34を成形する。
この成形により、C33面部とC34面部の重合フランジ部P3がそれぞれC5面部とC6面部の表面に重なって接合する。すなわち、図6の通り、垂直側面部C33及び垂直側面部C34の重合フランジ部P3が垂直側面部C5及び垂直側面部C6の一部(後部側)を覆って接合し、この部分は2重構造になる。
次に、C31面部、C32面部をB1面部とのそれぞれ境界線となる曲げ線Xを中心に前方(図7では上方)に直角に折り曲げて図6の垂直正面部B1の両側端部にこれと連続した垂直側面部C31、垂直側面部C32を成形する。
引き続いて、C1面部とC2面部をA1面部とのそれぞれ境界線となる曲げ線Xを中心に下方に直角に折り曲げて図6の水平平面部A1の両側端部にこれと連続した垂直側面部C1及び垂直側面部C2を成形する。
この成形により、C1面部とC2面部の重合フランジ部P1がそれぞれC31面部とC32面部の表面に接した状態で重ね合わされ、また同C1面部と同C2面部の重合フランジ部P2がそれぞれC33面部とC34面部の表面に接した状態で重ね合わされる。すなわち、図6の通り、垂直側面部C1及び垂直側面部C2の上部の重合フランジ部P1が垂直側面部C31及び垂直側面部32の一部(後部側)を覆って重ね合わされ、同垂直側面部C1及び同垂直側面部C2の下部の重合フランジ部P2が垂直側面部C33及び垂直側面部34の一部(後部側)を覆って重ね合わされ、これらの部分はいずれも2重構造になる。
以上のブランク11の折り曲げ加工によって図6の実施形態のLED照明用ヒートシンクHの製作が完了する。本実施形態のヒートシンクHの製作のためのブランク11の折り曲げ加工における各部の加工の順序においても図1の実施形態と同様上述した方法に特に限定されない。但し、本実施形態の場合は図1のものより複雑化しているため、折り曲げ時に各部が相互に干渉しないように、また重合フランジ部を有する垂直側面部の折り曲げは接合される側の垂直側面部の加工後に行なうなど一定の加工順序となるように留意する必要がある。
この実施形態によれば、図1に示した実施形態のものに比べて、水平平面部A1、垂直側面部C1及びC2、垂直側面部31及び32などが追加又はその面積増加により3次元の方向に対する投影面積さらに大きくなっているためヒートシンクの放射効率がより高く、一層優れた放熱性を有するものである。また、垂直側面部C1及びC2、C33及びC34に重合フランジ部P1〜P3をそれぞれ形成して他の垂直側面部C31及びC32、C33及びC34、C5及びC6に重ね合わせて接合、接続した構造であるためLED素子から発生した熱が離れた各垂直側面部(フィン)の末端まですみやかに熱伝導して放射されることになりこれによりさらに高い放熱性を発揮するものである。さらに、これら垂直側面部の重合によりその部分が二重の板構造になっているため、図1の一枚の構造に比べてヒートシンクの剛性が増加し、その強度、耐久性及び安定性の向上を図ることができる。
なお、本実施形態では、垂直側面部同士が重合フランジ部を介して互いに重ね合わされている例であるが、これに限らず、垂直側面部と基板部の水平平面部又は/及び垂直正面部が重ね合わされている構造でも良いものである。
また、本実施形態における垂直側面部同士の二重構造部は、さらにねじ締結あるいはリベット締結、かしめ締結、溶接、ろう付けなどの接合方法により、二重の材料を一体に結合しても良く、そのことによりヒートシンクの剛性を大きく高めることができる。
1:基板部
2:側板部
10:アルミニウムコイル材
11:ブランク
A、A1、A2:水平平面部
B1、B2:垂直正面部
C1〜C6、C31〜C34:垂直側面部
K、K1〜K3:切欠部
P1〜P3:重合フランジ部
L:LED素子装着部
Q:熱
S:閉鎖空間(放熱空間)

Claims (6)

  1. 板状のアルミニウム材で製作されたLED照明用ヒートシンクにおいて、前記アルミニウム材のブランクを折り曲げ加工して一体的に成形されたものであって、水平平面部と垂直正面部が交互に連続した階段状の基板部からなるとともに該基板部の水平平面部又は/及び垂直正面部の表面にLED素子の装着部が形成されており、前記基板部の水平平面部又は/及び垂直正面部の片側又は両側の端部にこれらと垂直な垂直側面部を有することを特徴とするLED照明用ヒートシンク。
  2. 前記板状のアルミニウム材が塑性加工材である請求項1に記載のLED照明用ヒートシンク。
  3. 前記基板部の水平平面部又は/及び垂直正面部の肉厚が前記垂直側面部のそれより厚く構成してなる請求項に記載のLED照明用ヒートシンク。
  4. 前記垂直側面部同士、若しくは垂直側面部と同基板部の水平平面部又は/及び垂直正面部が重ね合わされてなる請求項又はに記載のLED照明用ヒートシンク。
  5. 前記基板部の水平平面部又は/及び垂直正面部の表面に形成されるLED素子の装着部がコイニング加工により形成されたものである請求項1〜のいずれかに記載のLED照明用ヒートシンク。
  6. 車に搭載されるものである請求項1〜のいずれかに記載のLED照明用ヒートシンク。
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