JP5658844B1 - 合成繊維用処理剤及びその用途 - Google Patents

合成繊維用処理剤及びその用途 Download PDF

Info

Publication number
JP5658844B1
JP5658844B1 JP2014134118A JP2014134118A JP5658844B1 JP 5658844 B1 JP5658844 B1 JP 5658844B1 JP 2014134118 A JP2014134118 A JP 2014134118A JP 2014134118 A JP2014134118 A JP 2014134118A JP 5658844 B1 JP5658844 B1 JP 5658844B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
group
ester
synthetic fiber
yarn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014134118A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016065323A (ja
Inventor
大輔 正路
大輔 正路
奥澤 政巨
政巨 奥澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Original Assignee
Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd filed Critical Matsumoto Yushi Seiyaku Co Ltd
Priority to JP2014134118A priority Critical patent/JP5658844B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5658844B1 publication Critical patent/JP5658844B1/ja
Priority to PCT/JP2015/064142 priority patent/WO2016002368A1/ja
Priority to CN201580011633.5A priority patent/CN106103836B/zh
Priority to KR1020167029978A priority patent/KR102308008B1/ko
Publication of JP2016065323A publication Critical patent/JP2016065323A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K3/00Materials not provided for elsewhere
    • C09K3/16Anti-static materials
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06MTREATMENT, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE IN CLASS D06, OF FIBRES, THREADS, YARNS, FABRICS, FEATHERS OR FIBROUS GOODS MADE FROM SUCH MATERIALS
    • D06M13/00Treating fibres, threads, yarns, fabrics or fibrous goods made from such materials, with non-macromolecular organic compounds; Such treatment combined with mechanical treatment
    • D06M13/10Treating fibres, threads, yarns, fabrics or fibrous goods made from such materials, with non-macromolecular organic compounds; Such treatment combined with mechanical treatment with compounds containing oxygen
    • D06M13/224Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic acid
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06MTREATMENT, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE IN CLASS D06, OF FIBRES, THREADS, YARNS, FABRICS, FEATHERS OR FIBROUS GOODS MADE FROM SUCH MATERIALS
    • D06M13/00Treating fibres, threads, yarns, fabrics or fibrous goods made from such materials, with non-macromolecular organic compounds; Such treatment combined with mechanical treatment
    • D06M13/322Treating fibres, threads, yarns, fabrics or fibrous goods made from such materials, with non-macromolecular organic compounds; Such treatment combined with mechanical treatment with compounds containing nitrogen
    • D06M13/325Amines
    • D06M13/328Amines the amino group being bound to an acyclic or cycloaliphatic carbon atom

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

【課題】8糸条/1100dtex以上の多糸条化された設備であっても、走糸安定性に優れ、かつ合成繊維を製造する工程において、毛羽、断糸の発生を低減することができ、耐熱性に優れ、生産環境を悪化させない合成繊維用処理剤、該処理剤が付与された合成繊維フィラメント糸条、該処理剤を用いた合成繊維フィラメント糸条の製造方法、該製造方法で得られた合成繊維フィラメント糸条を含む繊維構造物を提供する。【解決手段】一般式(1)で表される脂肪酸アミン塩(A)と、アルキルエステル化合物(B1)又は多価アルコール脂肪酸エステル化合物(B2)とを含む、合成繊維用処理剤。【選択図】なし

Description

本発明は合成繊維用処理剤、及びその用途に関するものである。
合成繊維は、衣料の他、産業資材用の高強度繊維など幅広く使用されているが、近年、合成繊維の生産性向上のため、生産設備の高速化及び多糸条化が進められている。生産速度の高速化は、熱セット温度の高温化による繊維処理剤の熱劣化の促進だけでなく、製糸中の走糸状態を不安定化させて糸揺れを増大させており、多糸条化によりゴデッドロール上の糸道間隔が狭くなっていることから、隣接する糸糸間で接触が発生して糸切れの発生や毛羽の増加を引き起こすため、生産性向上の妨げとなる。
合成繊維を製造する際に用いられ、糸切れの発生や毛羽の増加を抑える従来技術の処理剤としては、酸性リン酸エステル及び該酸性リン酸エステルを塩基で中和したリン酸エステル塩から成る合成繊維用処理剤(特許文献1)や、脂肪族一価エステル化合物を主体成分とし、分子内に一個以上の水酸基を有するグリセライドのアルキレンオキシド付加物と二塩基酸成分との反応生成物から成る合成繊維用処理剤(特許文献2)を提案した例がある。
特開平10−245776号公報 特開平5−339875号公報
しかし、これらの処理剤では、4糸条/1100dtex程度には対応できたが、近年の多糸条化の流れのなかで、8糸条/1100dtex以上の多糸条設備においては、熱セットローラーの高温化に伴う、発煙増加による作業環境悪化、ローラーへの汚れ増加によるローラー清掃回数の増加のみならず、走糸状態が不安定化して、隣接する糸糸間で接触が発生して糸切れの発生や毛羽の増加を引き起こす問題があり、安定操業できていなかった。
このように、優れた走糸安定性を有した上で、高機能化繊維を高品位且つ高効率に生産でき、かつ耐熱性に優れ、生産環境を悪化しない合成繊維用処理剤が切望されていた。
本発明の目的は、8糸条/1100dtex以上の多糸条化された設備であっても、走糸安定性に優れ、かつ合成繊維を製造する工程において、毛羽、断糸の発生を低減することができ、耐熱性に優れ、生産環境を悪化させない合成繊維用処理剤、該処理剤が付与された合成繊維フィラメント糸条、該処理剤を用いた合成繊維フィラメント糸条の製造方法、該製造方法で得られた合成繊維フィラメント糸条を含む繊維構造物を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の脂肪酸アミン塩(A)と特定のエステル化合物(B)とを含有する合成繊維処理剤であれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の合成繊維用処理剤は、紡糸工程で付与される合成繊維用処理剤であって、下記一般式(1)で表される脂肪酸アミン塩(A)と、多価アルコール脂肪酸エステル化合物(B2)であるエステル化合物(B)とを含み、
前記化合物(B2)を構成するアルコールが3価であり、前記化合物(B2)が分子内に3個のエステル結合を有し、
前記脂肪酸アミン塩(A)と前記エステル化合物(B)との合計重量が処理剤の不揮発分に対して15重量%以上75重量%以下であり、
前記脂肪酸アミン塩(A)と前記エステル化合物(B)との重量比率(B/A)が1/1以上1000/1以下である、合成繊維用処理剤である。
Figure 0005658844
(式中、Rは炭素数4〜30のアルキル基又はアルケニル基を表し、Rは炭素数6〜24のアルキル基又はアルケニル基を表し、AOは炭素数が2又は3のオキシアルキレン基を表し、m及びnはAOの平均付加モル数を表し、m+nが1〜25を満たす数である。)
前記化合物(B2)を構成するアルコールがグリセリン及びトリメチロールプロパンから選ばれる少なくとも1種であると好ましい。
下記一般式(3)で示される含硫黄エステル化合物(C)をさらに含むと好ましい。
OOC−(CH −S−(CH −COOQ (3)
(式中、R は、炭素数12〜24の炭化水素基である。Qは、水素原子又は炭素数12〜24の炭化水素である。)
本発明の合成繊維フィラメント糸条は、上記処理剤が原料合成繊維フィラメント糸条に付与されてなるものである。
本発明の合成繊維フィラメント糸条の製造方法は、上記処理剤を原料合成繊維フィラメント糸条に付与する工程を含むものである。
本発明の繊維構造物は、上記の合成繊維フィラメント糸条及び/又は上記の製造方法で得られた合成繊維フィラメント糸条を含むものである。
本発明の繊維処理剤は、耐熱性に優れているため、8糸条/1100dtex以上の多糸条化された設備であっても、走糸安定性に優れ、かつ合成繊維を製造する工程において、毛羽、断糸の発生を低減することができ、生産環境を悪化させない。
本発明の合成繊維フィラメント糸条は、本発明の合成繊維用処理剤が付与されているため、8糸条/1100dtex以上の多糸条化された設備であっても、走糸安定性に優れ、かつ合成繊維を製造する工程において、毛羽、断糸の発生を低減することができ、生産環境を悪化させない。
本発明の合成繊維フィラメント糸条の製造方法は、本発明の合成繊維用処理剤を付与する工程を含むため、8糸条/1100dtex以上の多糸条化された設備であっても、走糸安定性に優れ、かつ合成繊維を製造する工程において、毛羽、断糸の発生を低減することができ、生産環境を悪化させない。
本発明の合成繊維用処理剤は、上記一般式(1)で表される脂肪酸アミン塩(A)と特定のエステル化合物(B)とを含むものである。以下詳細に説明する。
(脂肪酸アミン塩(A))
上記脂肪酸アミン塩(A)は、合成繊維用処理剤に適用すると、8糸条/1100dtex以上の多糸条化された設備であっても、走糸安定性に優れ、かつ合成繊維を製造する工程において、毛羽、断糸の発生を低減することができる。
多糸条化された設備であっても、走糸安定性に優れる理由は、定かではないが、オキシアルキレン骨格により脂肪酸アミン塩の極圧能力が抑制されるため、繊維と延伸ローラー間の摩擦を、高すぎず、低すぎず、適正化できるようになり、糸の横滑りを抑制しつつも延伸方向への滑りが必要十分に確保されて、走糸状態が安定化されるためと推定している。
式中、Rは炭素数4〜30のアルキル基又はアルケニル基を表す。炭素数は6〜28が好ましく、8〜26がより好ましく、10〜24がさらに好ましく、12〜18が特に好ましい。4未満では、油膜が弱いために毛羽が増加し、30超では、繊維金属間の摩擦が高くなり、毛羽が増加する。
は、アルキル基とアルケニル基のどちらでもよいが、油膜強度が強く毛羽が発生しにくいという観点から、アルケニル基が好ましい。
で表されるアルキル基としては、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、9−テトラデセニル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、9−ヘキサデセニル基、2−ヘキシルデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、2−オクチルデシル基、2−ヘキシルドデシル基、(Z)−9−オクタデセニル基、(E)−9−オクタデセニル基、(E)−11−オクタデセニル基、(Z,Z)−9,12−オクタデカジエニル基、(Z,Z,Z)−9,12,15−オクタデカトリエニル基、10−メチルオクタデシル基、イコシル基、2−オクチルドデシル基、(Z)−9−イコセニル基、(Z)−11−イコセニル基、ドコシル基、2−デシルドデシル基、(Z)−13−ドコセニル基、テトラコシル基、2−デシルテトラデシル基、(Z)−15−テトラコセニル基、ヘキサコシル基、オクタコシル基、トリコンタニル基、等が挙げられる。
これらの中でも、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、9−テトラデセニル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、9−ヘキサデセニル基、2−ヘキシルデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、2−オクチルデシル基、2−ヘキシルドデシル基、(Z)−9−オクタデセニル基、(E)−9−オクタデセニル基、(E)−11−オクタデセニル基、(Z,Z)−9,12−オクタデカジエニル基、(Z,Z,Z)−9,12,15−オクタデカトリエニル基、10−メチルオクタデシル基、イコシル基、2−オクチルドデシル基、(Z)−9−イコセニル基、(Z)−11−イコセニル基、ドコシル基、2−デシルドデシル基、(Z)−13−ドコセニル基、テトラコシル基、2−デシルテトラデシル基、(Z)−15−テトラコセニル基、ヘキサコシル基、オクタコシル基、が好ましく、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、9−テトラデセニル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、9−ヘキサデセニル基、2−ヘキシルデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、2−オクチルデシル基、2−ヘキシルドデシル基、(Z)−9−オクタデセニル基、(E)−9−オクタデセニル基、(E)−11−オクタデセニル基、(Z,Z)−9,12−オクタデカジエニル基、(Z,Z,Z)−9,12,15−オクタデカトリエニル基、10−メチルオクタデシル基、イコシル基、2−オクチルドデシル基、(Z)−9−イコセニル基、(Z)−11−イコセニル基、ドコシル基、2−デシルドデシル基、(Z)−13−ドコセニル基、テトラコシル基、2−デシルテトラデシル基、(Z)−15−テトラコセニル基、ヘキサコシル基、がより好ましく、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、9−テトラデセニル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、9−ヘキサデセニル基、2−ヘキシルデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、2−オクチルデシル基、2−ヘキシルドデシル基、(Z)−9−オクタデセニル基、(E)−9−オクタデセニル基、(E)−11−オクタデセニル基、(Z,Z)−9,12−オクタデカジエニル基、(Z,Z,Z)−9,12,15−オクタデカトリエニル基、10−メチルオクタデシル基、イコシル基、2−オクチルドデシル基、(Z)−9−イコセニル基、(Z)−11−イコセニル基、ドコシル基、2−デシルドデシル基、(Z)−13−ドコセニル基、テトラコシル基、がさらに好ましい。
式中、Rは炭素数4〜24のアルキル基又はアルケニル基を表す。炭素数は6〜22が好ましく、8〜20がより好ましく、10〜18がさらに好ましい。4未満では、油膜が弱いために毛羽が増加し、24超では、繊維金属間の摩擦が高くなり、毛羽が増加する。
は、アルキル基とアルケニル基のどちらでもよいが、油膜強度が強く毛羽が発生しにくいという観点から、アルケニル基が好ましい。
(AO)又は(AO)で示されるオキシアルキレン基について、AOは炭素数が2又は3のオキシアルキレン基を示し、付加形態もブロック付加、ランダム付加及びブロック付加とランダム付加の組み合わせのいずれでも良く、特に制限はない。
m及びnはAOの平均付加モル数を表し、m+nが1〜25を満たす数である。m+nは、2〜18が好ましく、4〜16がより好ましく、6〜14がさらに好ましく、8〜12が特に好ましい。1未満では糸揺れが大きくなって走糸安定性が低下し、25超では摩擦が高くなりすぎて延伸性が低下する。
上記脂肪酸アミン塩(A)としては、特に限定されないが、例えば、(EO6)ブチルアミノエーテル/酪酸塩、(EO6)ヘキシルアミノエーテル/カプロン酸塩、(EO6)オクチルアミノエーテル/カプリル酸塩、(EO6)デシルアミノエーテル/カプリン酸塩、(EO6)ラウリルアミノエーテル/ラウリン酸塩、(EO6)テトラデシルアミノエーテル/ミリスチン酸塩、(EO6)ヘキサデシルアミノエーテル/パルミチン酸塩、(EO6)オレイルアミノエーテル/ステアリン酸塩、(EO6)ステアリルアミノエーテル/オレイン酸塩、(EO6)ガドレイルアミノエーテル/ガドレイン酸塩、(EO6)テトラコシルアミノエーテル/エルカ酸塩、(EO10)オレイルアミノエーテル/オレイン酸塩、(EO10)オレイルアミノエーテル/エルカ酸塩、(EO3)ラウリルアミノエーテル/パルミチン酸塩、(EO3)ラウリルアミノエーテル/ステアリン酸塩、(EO7)ラウリルアミノエーテル/オレイン酸塩、(EO15)オレイルアミノエーテル/ステアリン酸塩、(PO3、EO5)ステアリルアミノエーテル/ラウリン酸塩、(PO5、EO3)ステアリルアミノエーテル/パルミチン酸塩が挙げられる。
この中でも、(EO10)オレイルアミノエーテル/オレイン酸塩、(EO10)オレイルアミノエーテル/エルカ酸塩、(EO3)ラウリルアミノエーテル/パルミチン酸塩、(EO3)ラウリルアミノエーテル/ステアリン酸塩、(EO7)ラウリルアミノエーテル/オレイン酸塩、(EO15)オレイルアミノエーテル/ステアリン酸塩、(PO3、EO5)ステアリルアミノエーテル/ラウリン酸塩、(PO5、EO3)ステアリルアミノエーテル/パルミチン酸塩、が好ましく、
さらに、(EO10)オレイルアミノエーテル/オレイン酸塩、(EO10)オレイルアミノエーテル/エルカ酸塩が、本願効果が得られる観点から、特に好ましい。
なお、EOとはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン基を表す。(EO6)とは、m+nが6モルのポリオキシエチレン基を表し、(PO3、EO5)とは、m+nが3+5=8モルのポリアルキレン基であり、ポリアルキレン基がオキシプロピレン基3モルとオキシエチレン基5モルがランダムに含まれることを表す。
上記脂肪酸アミン塩(A)を製造する方法としては、特に限定されないが、例えば、脂肪酸とポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテルとを反応させることにより得られる。合成繊維処理剤が、脂肪酸アミン塩(A)以外の成分を含有する場合には、脂肪酸とポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテルとを予め反応させて脂肪酸アミン塩(A)を得てから処理剤に配合してもよいが、脂肪酸及びポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテルを含む合成繊維処理剤中で反応させることもできる。脂肪酸が含まれる合成繊維処理剤にポリオキシアルキレンアルキルアミノエーテルを配合した後、処理剤中で反応させることもできる。
(エステル化合物(B))
エステル化合物(B)は、上記一般式(2)で表されるエステル化合物(B1)及び多価アルコール脂肪酸エステル化合物(B2)から選ばれる少なくとも1種である。エステル化合物(B)は、後述する含硫黄エステルを含まない。
本発明の処理剤は、上記脂肪酸アミン塩(A)に加えてエステル化合物(B)を含む。エステル化合物(B)は、上記脂肪酸アミン塩(A)の横滑りを抑制する性能を向上させる。
上記脂肪酸アミン塩(A)とエステル化合物(B)を併用すると、横滑りを抑制する性能が向上する理由は定かではないが、エステル化合物(B)によって潤滑性が高まることにより、合成繊維を延伸する延伸ローラーの回転方向動摩擦が、延伸ローラー回転方向直角の横滑り静摩擦と比べてより低くなるためと推定している。
上記エステル化合物(B1)は、上記一般式(2)で表される。
一般式(2)中、Rは炭素数4〜24のアルキル基又はアルケニル基を表す。炭素数は6〜22が好ましく、8〜20がより好ましく、10〜18がさらに好ましい。4未満では、油膜が弱いために毛羽が増加し、24超では、繊維金属間の摩擦が高くなり、毛羽が増加する。Rは、アルキル基とアルケニル基のどちらでもよいが、油膜強度が強く毛羽が発生しにくいという観点から、アルケニル基が好ましい。
式中、Rは炭素数4〜24のアルキル基又はアルケニル基を表す。炭素数は6〜22が好ましく、8〜20がより好ましく、10〜18がさらに好ましい。4未満では、油膜が弱いために毛羽が増加し、24超では、繊維金属間の摩擦が高くなり、毛羽が増加する。
は、アルキル基とアルケニル基のどちらでもよいが、油膜強度が強く毛羽が発生しにくいという観点から、アルケニル基が好ましい。
上記エステル化合物(B1)としては、特に限定されないが、例えば、2−デシルテトラデカノイルエルシネート、2−オクチルドデシルステアレート、イソオクチルパルミテート、イソオクチルステアレート、ブチルパルミテート、ブチルステアレート、ブチルオレート、イソオクチルオレート、ラウリルオレエート、イソトリデシルステアレート、ヘキサデシルステアレート、イソステアリルオレエート、オレイルオクタノエート、オレイルラウレート、オレイルパルミテート、オレイルステアレート、オレイルオレエート等が挙げられ、中でも、RとRの両アルキル基の鎖長に偏りが無い方が動摩擦が低くなり、横滑りを抑制できることから、2−デシルテトラデカノイルエルシネート、2−オクチルドデシルステアレート、イソオクチルパルミテート、イソオクチルステアレート、ラウリルオレエート、イソトリデシルステアレート、ヘキサデシルステアレート、イソステアリルオレエート、オレイルオクタノエート、オレイルラウレート、オレイルパルミテート、オレイルステアレート、オレイルオレエートが好ましい。
上記多価アルコール脂肪酸エステル化合物(B2)は、脂肪族多価アルコールと脂肪酸とがエステル結合した構造もつエステルである。
多価アルコール脂肪酸エステル化合物(B2)を構成する多価アルコールは、2価以上であれば特に限定はなく、1種又は2種以上を使用できる。多価アルコールは、油膜強度の点から、3価以上が好ましく、3〜4価がより好ましく、3価がさらに好ましい。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、エリスリトール、ジグリセリン、ソルビタン、ソルビトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ショ糖等が挙げられる。これらの中でも、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、エリスリトール、ジグリセリン、ソルビタン、ソルビトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、ショ糖が好ましく、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、エリスリトール、ジグリセリン、ソルビタンがより好ましく、グリセリン、トリメチロールプロパンがさらに好ましい。
多価アルコール脂肪酸エステル化合物(B2)を構成する脂肪酸(脂肪族1価カルボン酸)は、飽和であっても不飽和であってもよい。不飽和結合の数については特に限定はないが、2つ以上有する場合、酸化により劣化が進行して処理剤が増粘して潤滑性が損なわれるため、1つが好ましい。脂肪酸の炭素数としては、油膜強度と潤滑性の両立から、8〜24が好ましく、10〜20がより好ましく、12〜18がさらに好ましい。脂肪酸は、1種又は2種以上を使用してもよく、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸を併用してもよい。
脂肪酸としては、酪酸、クロトン酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、イソセチル酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、イソエイコサ酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、ドコサン酸、イソドコサン酸、エルカ酸、テトラコサン酸、イソテトラコサン酸、ネルボン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等が挙げられる。
これらの中でも、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、イソセチル酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、イソエイコサ酸、ガドレイン酸、エイコセン酸、ドコサン酸、イソドコサン酸、エルカ酸、テトラコサン酸、イソテトラコサン酸、ネルボン酸が好ましく、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、イソセチル酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ツベルクロステアリン酸、アラキジン酸、イソエイコサ酸、ガドレイン酸、エイコセン酸がより好ましく、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、イソセチル酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸がさらに好ましい。
多価アルコール脂肪酸エステル化合物(B2)は、分子内に2個以上のエステル結合を有する化合物であるが、製糸性の観点から、分子内に3個以上のエステル結合を有する化合物であることが好ましく、分子内に3個のエステル結合を有する化合物であることがさらに好ましい。
多価アルコール脂肪酸エステル化合物(B2)のヨウ素価については、特に限定はない。
多価アルコール脂肪酸エステル化合物(B2)の重量平均分子量は、500〜1000が好ましく、500〜800がより好ましく、500〜700がさらに好ましい。該重量平均分子量が500未満の場合、油膜強度が不足し、毛羽が増加したり、熱処理時の発煙が増加したりする場合がある。一方、該重量平均分子量が1000超の場合、平滑性が不足して毛羽が多発し、高品位の繊維が得られないだけでなく、製織や編み工程での品位が劣る場合がある。なお、本発明における重量平均分子量は、東ソー(株)製高速ゲルパーミエーションクロマトグラフィー装置HLC−8220GPCを用い、試料濃度3mg/ccで、昭和電工(株)製分離カラムKF−402HQ、KF−403HQに注入し、示差屈折率検出器で測定されたピークより算出した。
多価アルコール脂肪酸エステル化合物(B2)としては、例えば、トリメチロールプロパントリカプリレート、トリメチロールプロパントリカプリナート、トリメチロールプロパントリラウレート、トリメチロールプロパントリオレエート、トリメチロールプロパン(ラウレート、ミリスチレート、パルミテート)、トリメチロールプロパン(ラウレート、ミリスチレート、オレエート)、トリメチロールプロパンジカプリレート、トリメチロールプロパンジカプリナート、トリメチロールプロパンジラウレート、トリメチロールプロパンジオレエート、トリメチロールプロパン(ラウレート、ミリスチレート)、トリメチロールプロパン(ラウレート、オレエート)、トリメチロールプロパン(ミリスチレート、オレエート)、ヤシ油、菜種油、パーム油、グリセリントリラウレート、グリセリントリオレエート、グリセリントリイソステアレート、グリセリンジオレエート、グリセリンモノラウレート、ジグリセリンジオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタン(ラウレート、ミリスチレート、オレエート)、ソルビタンジラウレート、ソルビタンモノオレエート、ペンタエリスリトールテトラカプリレート、ペンタエリスリトールテトラカプリナート、ペンタエリスリトールテトララウレート、エリスリトールテトララウレート、エリスリトールトリオレエート、エリスリトールジパルミテート、1.6ヘキサンジオールジオレエート、等が挙げられる。
多価アルコール脂肪酸エステル化合物(B2)は一般的に市販されている多価アルコールと脂肪酸を用いて、公知の方法で合成し得られたものを使用してもよい。又、天然の果実、種子又は花など天然より得られる天然エステルであって、多価アルコール脂肪酸エステル化合物(B2)の構成を満足する天然エステルをそのまま使用したり、必要に応じて、天然エステルを公知の方法で精製したり、更に精製したエステルを公知の方法で融点差を利用して分離、再精製を行ったエステルを用いたりしてもよい。
(含硫黄エステル化合物(C))
本発明の処理剤は、上記脂肪酸アミン塩(A)及びエステル化合物(B)以外にも含硫黄エステル化合物(C)を含んでもよい。含硫黄エステル化合物(C)を含むと、耐熱性が高まるため好ましい。
含硫黄エステル化合物(C)は、下記一般式(3)で示される化合物である。
OOC−(CH−S−(CH−COOQ (3)
一般式(3)の式中、Rは、炭素数12〜24の炭化水素基である。Qは、水素原子又は炭素数12〜24の炭化水素である。Rは直鎖状、分岐鎖状のどちらでもよいが、動摩擦低下の観点から、直鎖状が好ましい。炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基等が挙げられ、アルケニル基が好ましい。炭化水素基の炭素数は、14〜22が好ましく、16〜20がさらに好ましい。該炭素数が12未満であると、分子量が小さくなりすぎて製糸熱延伸工程で発煙が増加する。一方、炭素数が24を超えると、製糸熱延伸工程で熱分解されたあと、延伸ローラー上に堆積しやすくなり、毛羽・糸切れが増加する。
Qが炭化水素基である場合、直鎖状、分岐鎖状のどちらでもよいが、動摩擦低下の観点から、直鎖状が好ましい。炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基等が挙げられ、アルケニル基が好ましい。炭化水素基の炭素数は、14〜22が好ましく、16〜20がさらに好ましい。該炭素数が12未満であると、分子量が小さくなりすぎて製糸熱延伸工程で発煙が増加する。一方、炭素数が24を超えると、製糸熱延伸工程で熱分解されたあと、延伸ローラー上に堆積しやすくなり、毛羽・糸切れが増加する。
一般式(3)の式中、p及びqは、それぞれ独立して、1〜4の整数であり、2が好ましい。1〜4以外の場合、酸化防止効果が低くなり製糸熱延伸工程で熱分解されたあと、延伸ローラー上に堆積しやすくなり、毛羽・糸切れが増加する。
直鎖状の炭化水素基の具体例としては、例えば、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、オレイル基、ステアリル基等が挙げられる。また、分岐鎖状の炭化水素基の具体例としては、例えば、イソドデシル基、イソトリデシル基、イソテトラデシル基、イソペンタデシル基、イソヘキサデシル基、2−ヘキシルデシル基、イソステアリル基等が挙げられる。これらの中でも、潤滑性の観点から、イソヘキサデシル基、オレイル基、イソステアリル基が好ましい。
含硫黄エステル化合物(C)としては、例えば、チオジエタン酸ジ(n−ドデシル)エステル、チオジエタン酸ジ(n−トリデシル)エステル、チオジエタン酸ジ(n−テトラデシル)エステル、チオジエタン酸ジ(n−ペンタデシル)エステル、チオジエタン酸ジ(n−ヘキサデシル)エステル、チオジエタン酸ジ(オレイル)エステル等のチオジエタン酸ジ直鎖型エステル;チオジエタン酸ジ(イソドデシル)エステル、チオジエタン酸ジ(イソトリデシル)エステル、チオジエタン酸ジ(イソテトラデシル)エステル、チオジエタン酸ジ(イソペンタデシル)エステル、チオジエタン酸ジ(イソヘキサデシル)エステル、チオジエタン酸ジ(2−ヘキシルデシル)エステル、チオジエタン酸ジ(イソステアリル)エステル等のチオジエタン酸ジ分岐鎖型エステル;チオジプロピオン酸ジ(n−ドデシル)エステル、チオジプロピオン酸ジ(n−トリデシル)エステル、チオジプロピオン酸ジ(n−テトラデシル)エステル、チオジプロピオン酸ジ(n−ペンタデシル)エステル、チオジプロピオン酸ジ(n−ヘキサデシル)エステル、チオジプロピオン酸ジ(オレイル)エステル等のチオジプロピオン酸ジ直鎖型エステル;チオジプロピオン酸ジ(イソドデシル)エステル、チオジプロピオン酸ジ(イソトリデシル)エステル、チオジプロピオン酸ジ(イソテトラデシル)エステル、チオジプロピオン酸ジ(イソペンタデシル)エステル、チオジプロピオン酸ジ(イソヘキサデシル)エステル、チオジプロピオン酸ジ(2−ヘキシルデシル)エステル、チオジプロピオン酸ジ(イソステアリル)エステル等のチオジプロピオン酸ジ分岐鎖型エステル;チオジブタン酸ジ(n−ドデシル)エステル、チオジブタン酸ジ(n−トリデシル)エステル、チオジブタン酸ジ(n−テトラデシル)エステル、チオジブタン酸ジ(n−ペンタデシル)エステル、チオジブタン酸ジ(n−ヘキサデシル)エステル、チオジブタン酸ジ(オレイル)エステル等のチオジブタン酸ジ直鎖型エステル;チオジブタン酸ジ(イソドデシル)エステル、チオジブタン酸ジ(イソトリデシル)エステル、チオジブタン酸ジ(イソテトラデシル)エステル、チオジブタン酸ジ(イソペンタデシル)エステル、チオジブタン酸ジ(イソヘキサデシル)エステル、チオジブタン酸ジ(2−ヘキシルデシル)エステル、チオジブタン酸ジ(イソステアリル)エステル等のチオジブタン酸ジ分岐鎖型エステル;チオジペンタン酸ジ(n−ドデシル)エステル、チオジペンタン酸ジ(n−トリデシル)エステル、チオジペンタン酸ジ(n−テトラデシル)エステル、チオジペンタン酸ジ(n−ペンタデシル)エステル、チオジペンタン酸ジ(n−ヘキサデシル)エステル、チオジペンタン酸ジ(オレイル)エステル等のチオジペンタン酸ジ直鎖型エステル;チオジペンタン酸ジ(イソドデシル)エステル、チオジペンタン酸ジ(イソトリデシル)エステル、チオジペンタン酸ジ(イソテトラデシル)エステル、チオジペンタン酸ジ(イソペンタデシル)エステル、チオジペンタン酸ジ(イソヘキサデシル)エステル、チオジペンタン酸ジ(2−ヘキシルデシル)エステル、チオジペンタン酸ジ(イソステアリル)エステル等のチオジペンタン酸ジ分岐鎖型エステル;チオジエタン酸モノ(n−ドデシル)エステル、チオジエタン酸モノ(n−トリデシル)エステル、チオジエタン酸モノ(n−テトラデシル)エステル、チオジエタン酸モノ(n−ペンタデシル)エステル、チオジエタン酸モノ(n−ヘキサデシル)エステル、チオジエタン酸モノ(オレイル)エステル等のチオジエタン酸モノ直鎖型エステル;チオジエタン酸モノ(イソドデシル)エステル、チオジエタン酸モノ(イソトリデシル)エステル、チオジエタン酸モノ(イソテトラデシル)エステル、チオジエタン酸モノ(イソペンタデシル)エステル、チオジエタン酸モノ(イソヘキサデシル)エステル、チオジエタン酸モノ(2−ヘキシルデシル)エステル、チオジエタン酸モノ(イソステアリル)エステル等のチオジエタン酸モノ分岐鎖型エステル;チオジプロピオン酸モノ(n−ドデシル)エステル、チオジプロピオン酸モノ(n−トリデシル)エステル、チオジプロピオン酸モノ(n−テトラデシル)エステル、チオジプロピオン酸モノ(n−ペンタデシル)エステル、チオジプロピオン酸モノ(n−ヘキサデシル)エステル、チオジプロピオン酸モノ(オレイル)エステル等のチオジプロピオン酸モノ直鎖型エステル;チオジプロピオン酸モノ(イソドデシル)エステル、チオジプロピオン酸モノ(イソトリデシル)エステル、チオジプロピオン酸モノ(イソテトラデシル)エステル、チオジプロピオン酸モノ(イソペンタデシル)エステル、チオジプロピオン酸モノ(イソヘキサデシル)エステル、チオジプロピオン酸モノ(2−ヘキシルデシル)エステル、チオジプロピオン酸モノ(イソステアリル)エステル等のチオジプロピオン酸モノ分岐鎖型エステル;チオジブタン酸モノ(n−ドデシル)エステル、チオジブタン酸モノ(n−トリデシル)エステル、チオジブタン酸モノ(n−テトラデシル)エステル、チオジブタン酸モノ(n−ペンタデシル)エステル、チオジブタン酸モノ(n−ヘキサデシル)エステル、チオジブタン酸モノ(オレイル)エステル等のチオジブタン酸モノ直鎖型エステル;チオジブタン酸モノ(イソドデシル)エステル、チオジブタン酸モノ(イソトリデシル)エステル、チオジブタン酸モノ(イソテトラデシル)エステル、チオジブタン酸モノ(イソペンタデシル)エステル、チオジブタン酸モノ(イソヘキサデシル)エステル、チオジブタン酸モノ(2−ヘキシルデシル)エステル、チオジブタン酸モノ(イソステアリル)エステル等のチオジブタン酸モノ分岐鎖型エステル;チオジペンタン酸モノ(n−ドデシル)エステル、チオジペンタン酸モノ(n−トリデシル)エステル、チオ
ジペンタン酸モノ(n−テトラデシル)エステル、チオジペンタン酸モノ(n−ペンタデシル)エステル、チオジペンタン酸モノ(n−ヘキサデシル)エステル、チオジペンタン酸モノ(オレイル)エステル等のチオジペンタン酸モノ直鎖型エステル;チオジペンタン酸モノ(イソドデシル)エステル、チオジペンタン酸モノ(イソトリデシル)エステル、チオジペンタン酸モノ(イソテトラデシル)エステル、チオジペンタン酸モノ(イソペンタデシル)エステル、チオジペンタン酸モノ(イソヘキサデシル)エステル、チオジペンタン酸モノ(2−ヘキシルデシル)エステル、チオジペンタン酸モノ(イソステアリル)エステル等のチオジペンタン酸モノ分岐鎖型エステル;等が挙げられる。
これらの中でも、油膜強度と潤滑性の観点から、チオジプロピオン酸ジ直鎖型エステル、チオジプロピオン酸ジ分岐鎖型エステルが好ましく、チオジプロピオン酸ジ(イソヘキサデシル)エステル、チオジプロピオン酸ジ(オレイル)エステル、チオジプロピオン酸ジ(イソステアリル)エステルがさらに好ましい。
これらの含硫黄エステル化合物(C)は、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。
含硫黄エステル化合物(C)のヨウ素価については、特に限定はない。なお、本発明でのヨウ素価は、JIS K−0070に基づき測定した値をいう。
含硫黄エステル化合物(C)の製造方法としては、特に限定なく、公知の手法を採用できる。例えば、チオジプロピオン酸と脂肪族アルコールのエステル化反応を行うことで製造することができる。具体的な例としては、チオジプロピオン酸に対して脂肪族アルコール2〜2.5倍モルの仕込み比率で、生成してくる水を抜きながらエステル化反応を行う方法が挙げられる。
エステル化条件として、例えば、エステル化反応温度としては、通常120〜250℃であり、130℃〜230℃が好ましい。また、反応時間としては、通常1〜10時間であり、2〜8時間が好ましい。反応は無触媒で行っても後述するエステル化触媒を用いて反応を行ってもよい。
脂肪族アルコールの具体例としては、例えば、n−ドデカノール、n−トリデカノール、n−テトラデカノール、n−ペンタデカノール、n−ヘキサデカノール、イソドデカノール、イソトリデカノール、イソテトラデカノール、イソペンタデカノール、イソヘキサデカノール、2−ヘキシルデカノール、オレイル基、ステアリル基等が挙げられる。これらの中でも、イソヘキサデシル基、オレイル基、イソステアリル基が好ましい。
これらの脂肪族アルコールは、単独であるいは二種以上組み合わせて使用することができる。
エステル化触媒としては、ルイス酸類、スルホン酸類等が挙げられる。より具体的には、ルイス酸類としては、アルミニウム誘導体、錫誘導体、チタン誘導体等が、更にスルホン酸類としては、パラトルエンスルホン酸、メタスルホン酸、硫酸等が挙げられる。これらの中でも、チタン誘導体、スルホン酸類が好ましい。その使用量は、例えば原料の総重量に対して、0.05〜5重量%程度が好ましい。
エステル化反応では、必要に応じて、生成してくる水をベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の水同伴剤を用いて系外に共沸留去させてもよい。
エステル化反応終了後、反応に応じて、過剰の脂肪族アルコールを減圧化又は常圧下にて留去させ、また、慣用の精製方法、例えば、水洗、減圧蒸留、活性炭等の吸着剤精製を行い、チオジプロピオン酸ジエステルを得ることができる。
(ポリアルキレンオキシド誘導体(D))
本発明の処理剤は、前述の成分以外に、ポリアルキレンオキシド誘導体(D)を含有すると、集束性が向上して糸割れが抑制されるため、好ましい。ポリアルキレンオキシド誘導体(D)は、1種又は2種以上を使用してもよい。
ポリアルキレンオキシド誘導体(D)としては、ポリオキシアルキレン基含有ヒドロキシ脂肪酸多価アルコールエステル(以下、ポリヒドロキシエステルということがある)、ポリヒドロキシエステルの少なくとも一つの水酸基を脂肪酸で封鎖したエステル、ポリオキシアルキレン多価アルコールエーテル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪族アルコールエーテル、ポリアルキレングリコールの脂肪酸エステル、ポリアルキレングリコール、ポリオキシアルキレン脂肪族アルコールエーテル脂肪酸エステル等が挙げられる。
(ポリヒドロキシエステル、ポリヒドロキシエステルの少なくとも一つの水酸基を脂肪酸で封鎖したエステル)
ポリオキシアルキレン基含有ヒドロキシ脂肪酸多価アルコールエステル(ポリヒドロキシエステル)は、ポリヒドロキシエステルの少なくとも一つの水酸基を脂肪酸で封鎖したエステルにおいて、封鎖する脂肪酸の炭素数は6〜24が好ましく、12〜18がさらに好ましい。脂肪酸中の炭化水素基の炭素数は分布があってもよく、炭化水素基は直鎖状であっても分岐を有していてもよく、飽和であっても不飽和であってもよく、多環構造を有していてもよい。このような脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エイコサン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等が挙げられる。エステル化の方法、反応条件等については特に限定はなく、公知の方法、通常の条件を採用できる。
ポリヒドロキシエステル又はポリヒドロキシエステルの少なくとも一つの水酸基を脂肪酸で封鎖したエステルとしては、例えば、硬化ヒマシ油エチレンオキシド付加物、ヒマシ油エチレンオキシド付加物、硬化ヒマシ油エチレンオキシド付加物モノオレエート、硬化ヒマシ油エチレンオキシド付加物ジオレエート、硬化ヒマシ油エチレンオキシド付加物トリオレエート、ヒマシ油エチレンオキシド付加物トリオレエート、硬化ヒマシ油エチレンオキシド付加物トリステアレート、ヒマシ油エチレンオキシド付加物トリステアレート、これらのなかでも処理剤の相溶性、油膜強度、毛羽減少の点から、硬化ヒマシ油エチレンオキシド付加物、硬化ヒマシ油エチレンオキシド付加物トリオレエート、硬化ヒマシ油エチレンオキシド付加物トリステアレートが好ましい。
(ポリオキシアルキレン多価アルコールエーテル)
ポリオキシアルキレン多価アルコールエーテルとは、多価アルコールに対して、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどのアルキレンオキシドが付加した構造を持つ化合物である。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ソルビタン、ソルビトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、ショ糖等が挙げられる。これらのなかでもグリセリン、トリメチロールプロパン、ショ糖、が好ましい。
アルキレンオキシドの付加モル数としては、3〜100が好ましく、4〜70がより好ましく、5〜50がさらに好ましい。また、アルキレンオキシドに占めるエチレンオキシドの割合は、50モル%以上が好ましく、80モル%以上がさらに好ましい。
ポリオキシアルキレン多価アルコールエーテルの重量平均分子量は、300〜10000が好ましく、400〜8000がより好ましく、500〜5000がさらに好ましい。
ポリオキシアルキレン多価アルコールエーテルとしては、例えば、ポリエチレングリコール、グリセリンエチレンオキシド付加物、トリメチロールプロパンエチレンオキシド付加物、ペンタエリスリトールエチレンオキシド付加物、ジグリセリンエチレンオキシド付加物、ソルビタンエチレンオキシド付加物、ソルビタンエチレンオキシドプロピレンオキシド付加物、ソルビトールエチレンオキシド付加物、ソルビトールエチレンオキシドプロピレンオキシド付加物、ジトリメチロールプロパンエチレンオキシド付加物、ジペンタエリスリトールエチレンオキシド付加物、ショ糖エチレンオキシド付加物等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
(ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル)
ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステルは、多価アルコールに対して、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどのアルキレンオキシドが付加した化合物と、脂肪酸とがエステル結合した構造を持つ化合物である。
多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、エリスリトール、ジグリセリン、ソルビタン、ソルビトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトール、ショ糖等が挙げられる。これらのなかでも、グリセリン、ジグリセリン、ソルビタン、ソルビトールが好ましい。
脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、イソセチル酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキジン酸、エイコセン酸、ドコサン酸、イソドコサン酸、エルカ酸、リグノセリン酸、イソテトラコサン酸等が挙げられる。
アルキレンオキシドの付加モル数としては、3〜100が好ましく、5〜70がより好ましく、10〜50がさらに好ましい。また、アルキレンオキシドに占めるエチレンオキシドの割合は、50モル%以上が好ましく、80モル%以上がさらに好ましい。
ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステルの重量平均分子量は、300〜7000が好ましく、500〜5000がより好ましく、700〜3000がさらに好ましい。
ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステルとしては、例えば、グリセリンエチレンオキシド付加物モノラウレート、グリセリンエチレンオキシド付加物ジラウレート、グリセリンエチレンオキシド付加物トリラウレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシド付加物トリラウレート、ソルビタンエチレンオキシド付加物モノオレエート、ソルビタンエチレンオキシド付加物ジオレエート、ソルビタンエチレンオキシド付加物トリオレエート、ソルビタンエチレンオキシドプロピレンオキシド付加物モノオレエート、ソルビタンエチレンオキシドプロピレンオキシド付加物ジオレエート、ソルビタンエチレンオキシドプロピレンオキシド付加物トリオレエート、ソルビタンエチレンオキシドプロピレンオキシド付加物トリラウレート、ショ糖エチレンオキシド付加物トリラウレート等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
(ポリオキシアルキレン脂肪族アルコールエーテル)
ポリオキシアルキレン脂肪族アルコールエーテルとは、脂肪族一価アルコールに対し、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどのアルキレンオキシドを付加した構造を持つ化合物である。
ポリオキシアルキレン脂肪族アルコールエーテルとしては、例えば、オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコールなどの脂肪族アルコールのアルキレンオキシド付加物が挙げられる。
アルキレンオキシドの付加モル数としては、1〜100モルが好ましく、2〜70モルがより好ましく、3〜50モルがさらに好ましい。また、アルキレンオキシド全体に対するエチレンンオキシドの割合は、20モル%以上が好ましく、30モル%以上がより好ましく、40モル%以上がさらに好ましい。
(ポリアルキレングリコールの脂肪酸エステル)
ポリアルキレングリコールの脂肪酸エステルとはポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールと、脂肪酸とがエステル結合した構造を持つ化合物である。ポリアルキレングリコールの重量平均分子量は、100〜1000が好ましく、150〜800がより好ましく、200〜700がさらに好ましい。
ポリアルキレングリコール脂肪酸エステルとしては、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリエチレングリコールジオレエート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレンポリプロピレングリコールモノラウレート、ポリエチレンポリプロピレングリコールジラウレート、ポリエチレンポリプロピレングリコールモノオレエート、ポリエチレンポリプロピレングリコールジオレエート等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
(ポリアルキレングリコール)
ポリアルキレングリコールとしては、特に限定はないが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールが挙げられる。
ポリアルキレングリコールの重量平均分子量は、100〜2000が好ましく、200〜1500がより好ましく、300〜1000がさらに好ましい。
ポリアルキレングリコールとしては、例えば、重量平均分子量が1000のポリプロピレングリコール、重量平均分子量が800のポリプロピレングリコール、重量平均分子量が1000のポリエチレングリコール、重量平均分子量が800のポリエチレングリコール等が挙げられる。
(ポリオキシアルキレン脂肪族アルコールエーテル脂肪酸エステル)
ポリオキシアルキレン脂肪族アルコールエーテル脂肪酸エステルとは、脂肪族一価アルコールに対し、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドを付加した構造を持つポリオキシアルキレン脂肪族アルコールエーテルと一価のカルボン酸とをエステル反応させて得られた構造を有するエーテルエステルである。
ポリオキシアルキレン脂肪族アルコールエーテル脂肪酸エステルとしては、例えば、POE(4)POP(4)ステアリルエーテル ラウレート、POP(3)/POE(7)ラウリルエーテルラウレート、POP(3)/POE(2)セチルエーテルパルミテート、POP(16)/POE(4)デシルエーテルデカノエート、POE(10)ラウリルエーテルラウレート、POP(12)ラウリルエーテルラウレート、POP(32)/POE(8)デシルエーテルデカノエート、POP(3)/POE(7)ノニルフェニルエーテルラウレート、POP(3)/POE(7)2−ドデシルエーテルラウレート、POP(3)/POE(7)イソトリデシルエーテルラウレート、POP(3)/POE(7)ラウリルエーテル酢酸ラウレート、POP(7)/POE(3)ミリスチルエーテル酢酸ラウレート等が挙げられる。
[合成繊維用処理剤]
本発明の合成繊維用処理剤は、上記の脂肪酸アミン塩(A)と上記のエステル化合物(B)とを含有するものである。
処理剤の不揮発分に占める脂肪酸アミン塩(A)の重量割合は、0.001〜60重量%が好ましく、0.01〜50重量%がより好ましく、0.1〜40重量%がさらに好ましく、0.5〜30重量%が特に好ましく、1〜20重量%が最も好ましい。該重量割合が0.001重量%未満の場合、極圧性が低下することがある。一方、該重量割合が60重量%超の場合、製糸熱延伸工程で熱分解されたあと、延伸ローラー上に堆積しやすくなり、毛羽・糸切れが増加することがある。なお、本発明における不揮発分とは、処理剤を105℃で熱処理して溶媒等を除去し、恒量に達した時の絶乾成分をいう。
処理剤の不揮発分に占める脂肪酸アミン塩(A)とエステル化合物(B)の合計の重量割合は、5〜75重量%が好ましく、10〜65重量%がより好ましく、15〜55重量%がさらに好ましく、20〜45が特に好ましく、25〜35重量%が最も好ましい。該重量割合が5重量%未満の場合、糸揺れが大きくなり糸切れが増加することがある。一方、該重量割合が75重量%超の場合、製糸熱延伸工程で熱分解されたあと、延伸ローラー上に堆積しやすくなり、毛羽・糸切れが増加することがある。
前記脂肪酸アミン塩(A)と前記エステル化合物(B)との重量比率(B/A)は、1/1以上1000/1以下が好ましく、3/1以上100/1以下がより好ましく、4/1以上70/1以下がさらに好ましく、5/1以上30/1以下が特に好ましく、6/1以上15/1以下が最も好ましい。1/1未満では、糸揺れが大きくなり糸切れが増加することがある。一方、1000/1超の場合、製糸熱延伸工程で熱分解されたあと、延伸ローラー上に堆積しやすくなり、毛羽及び糸切れが増加することがある。
本発明の合成繊維用処理剤が含硫黄エステル化合物(C)をさらに含有する場合、処理剤の不揮発分に占める含硫黄エステル化合物(C)の重量割合は、1〜65重量%が好ましく、5〜55重量%がより好ましく、10〜45重量%がさらに好ましい。該重量割合が1重量%未満の場合、糸揺れが大きくなり糸切れが増加することがある。一方、該重量割合が65重量%超の場合、製糸熱延伸工程で熱分解されたあと、延伸ローラー上に堆積しやすくなり、毛羽・糸切れが増加することがある。
本発明の合成繊維用処理剤がポリアルキレンオキシド誘導体(D)をさらに含有する場合、処理剤の不揮発分に占めるポリアルキレンオキシド誘導体(D)の重量割合は、10〜90重量%が好ましく、15〜80重量%がより好ましく、20〜70重量%がさらに好ましい。該重量割合が10重量%未満の場合、糸揺れが大きくなり糸切れが増加することがある。一方、該重量割合が90重量%超の場合、製糸熱延伸工程で熱分解されたあと、延伸ローラー上に堆積しやすくなり、毛羽・糸切れが増加することがある。
(その他成分(F))
本発明の合成繊維用処理剤は、処理剤のエマルション化、繊維への付着性補助、繊維からの処理剤の水洗、繊維への制電性、潤滑性、集束性の付与等のために、上記のポリアルキレンオキシド誘導体(D)以外の界面活性剤を含有してもよい。このような界面活性剤としては、アルキルホスフェートの金属塩又はアミン塩、ポリオキシエチレンアルキルホスフェートの金属塩又はアミン塩、ジオクチルスルホサクシネート塩、アルカンスルホン酸塩、脂肪酸石鹸等のアニオン性界面活性剤;アルキルアミン塩、アルキルイミダゾリニウム塩、第4級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤;ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン等の両性界面活性剤等が挙げられる。これら界面活性剤は、1種又は2種以上で併用してもよい。これら界面活性剤を含有する場合の処理剤の不揮発分に占める界面活性剤の重量割合は、特に限定はないが、0.01〜15重量%が好ましく、0.1〜10重量%がより好ましい。なお、ここでいう界面活性剤は、重量平均分子量が1000未満のものをいう。
また、本発明の合成繊維用処理剤は、耐熱性を付与するため、さらに酸化防止剤を含有してもよい。酸化防止剤としては、フェノール系、チオ系、ホスファイト系等の公知のものが挙げられる。酸化防止剤は1種又は2種以上を併用してもよい。酸化防止剤を含有する場合の処理剤の不揮発分に占める酸化防止剤の重量割合は、特に限定はないが、0.1〜5重量%が好ましく、0.1〜3重量%が好ましい。
また、本発明の合成繊維用処理剤は、更に原液安定剤(例えば、水、エチレングリコール、プロピレングリコール)を含有してもよい。処理剤に占める原液安定剤の重量割合は、0.1〜30重量%が好ましく、1〜20重量%がさらに好ましい。
本発明の合成繊維用処理剤は、不揮発分のみからなる前述の成分で構成されていてもよく、不揮発分と原液安定剤とから構成されてもよく、不揮発分を低粘度鉱物油で希釈したものでもよく、水中に不揮発分を乳化した水系エマルジョンであってもよい。本発明の合成繊維用処理剤が水中に不揮発分を乳化した水系エマルジョンの場合、不揮発分の濃度は5〜35重量%が好ましく、6〜30重量%がより好ましい。不揮発分を低粘度鉱物油で希釈した処理剤の粘度(30℃)は、繊維材料に均一に付与させる点から、3〜120mm/sが好ましく、5〜100mm/sがさらに好ましい。
本発明の合成繊維用処理剤は、合成繊維フィラメント用または合成繊維短繊維用に用いられるが、本願の効果を発揮する観点から、合成繊維フィラメント用であることが好ましい。
本発明の合成繊維用処理剤の製造方法については、特に限定はなく、公知の方法を採用することができる。合成繊維用処理剤は、構成する前記の各成分を任意又は特定の順番で添加混合することによって製造される。
[合成繊維フィラメント糸条の製造方法及び繊維構造物]
本発明の合成繊維フィラメント糸条は、原料合成繊維フィラメント糸条に、本発明の合成繊維用処理剤が付与されたものである。本発明の合成繊維フィラメント糸条の製造方法は、原料合成繊維フィラメント糸条に、本発明の合成繊維用処理剤を付与する工程を含むものである。付与する工程としては、特に限定はなく、公知の方法を採用することできる。通常、原料合成繊維フィラメント糸条の紡糸工程で合成繊維用処理剤を付与する。処理剤が付与された後、熱ローラーにより延伸、熱セットが行われ、巻き取られる。このように、処理剤を付与した後、一旦巻き取れられることなく熱延伸する工程を有する場合に、本発明の合成繊維用処理剤は好適に使用することができる。熱延伸する際の温度として一例をあげると、ポリエステル、ナイロンでは、産業資材用であれば210〜260℃、衣料用であれば110〜180℃が想定される。
原料合成繊維フィラメント糸条に付与する際の合成繊維処理剤は、前述したように、不揮発分のみからなる処理剤、不揮発分を低粘度鉱物油で希釈した処理剤、又は水中に不揮発分を乳化した水系エマルジョン処理剤等が挙げられる。付与方法としては、特に限定されるものではないが、ガイド給油、ローラー給油、ディップ給油、スプレー給油等が挙げられる。これらの中ででも、付与量の管理のしやすさから、ガイド給油、ローラー給油が好ましい。
合成繊維用処理剤の不揮発分の付与量は、原料合成繊維フィラメント糸条に対して、0.05〜5重量%が好ましく、0.1〜3重量%がより好ましく、0.1〜2重量%がさらに好ましい。0.05重量%未満の場合、本発明の効果を発揮することができない場合がある。一方、5重量%超の場合、処理剤の不揮発分が糸道に脱落しやすく、熱ローラー上のタールが著しく増加し、毛羽、断糸に繋がる場合がある。
(原料)合成繊維フィラメント糸条としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維等の合成繊維のフィラメント糸条が挙げられる。本発明の合成繊維用処理剤は、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維等の合成繊維に適している。ポリエステル繊維としては、エチレンテレフタレートを主たる構成単位とするポリエステル(PET)、トリメチレンエチレンテレフタレートを主たる構成単位とするポリエステル(PTT)、ブチレンエチレンテレフタレートを主たる構成単位とするポリエステル(PBT)、乳酸を主たる構成単位とするポリエステル(PLA)等が挙げられ、ポリアミド繊維としては、ナイロン6、ナイロン66等が挙げられ、ポリオレフィン繊維としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等が挙げられる。合成繊維フィラメント糸条の製造方法としては、特に限定はなく、公知の手法を採用できる。
(繊維構造物)
本発明の繊維構造物は、上記の合成繊維フィラメント糸条及び/又は本発明の製造方法で得られた合成繊維フィラメント糸条を含むものである。具体的には、本発明の合成繊維用処理剤が付与された合成繊維フィラメント糸条を用いてウォータージェット織機、エアジェット織機、又は、レピア織機で織られた織物、及び丸編み機、経編み機、又は、緯編み機で編まれた編物である。また繊維構造物の用途としては、シートベルト、タイヤコード、エアバッグ、魚網、ロープ等の産業資材、衣料用等が挙げられる。織物、編物を製造する方法としては、特に限定はなく、公知の手法を採用できる。
以下に、実施例により本発明を説明する、本発明はここに記載した実施例に限定されるものではない。なお、文中及び表中の「%」は「重量%」を、意味する。
[実施例1〜28、比較例1〜12]
表1〜4に記載の成分を混合して、均一になるまで攪拌し、処理剤を調製した。調製した処理剤を攪拌下のイオン交換水に徐々に投入した。投入後、均一な状態になるまで60分攪拌し、不揮発分濃度が18重量%である処理剤(O/W型エマルション状態)を調製した。表1〜3中、実施例3は参考例3とし、実施例7〜10は参考例7〜10とし、実施例13は参考例13とし、実施例17〜27は参考例17〜27とする。
なお、脂肪酸アミン塩(A)以外の表1〜4に示す成分は次の通りである。脂肪酸アミン塩(A)は表5に示す。
B1−1 2−デシルテトラデカノイル エルシネート
B1−2 2−オクチルドデシル ステアレート
B1−3 イソオクチルパルミテート
B1−4 イソオクチルステアレート
B2−1 グリセリントリオレエート
B2−2 トリメチロールプロパントリラウレート
B2−3 ソルビタントリオレエート
B2−4 グリセリンジオレエート
B2−5 トリメチロールプロパンジラウレート
B2−6 ソルビタンジオレエート
B2−7 グリセリンモノオレエート
B2−8 トリメチロールプロパンモノラウレート
B2−9 ソルビタンモノオレエート
C−1 ジオレイルチオジプロピオネート
C−2 ジイソステアリルチオジプロピオネート
D−1 POE(25)硬化ひまし油エーテル
D−2 POE(25)硬化ひまし油エーテルジオレエート
D−3 POE(20)ソルビタントリオレエート
D−4 POE/POPステアリルエーテル(分子量1600、PO:EO=1:1)
D−5 POE(7)イソトリデシルエーテル
D−6 ポリプロピレングリコール(分子量1000)
D−7 POE(4)POP(4)ステアリルエーテル ラウレート
D−8 ポリエチレングリコールモノオレエート
F−1 アルカンスルホネートNa塩
F−2 ジオクチルスルホサクシネートNa塩
F−3 POE(5)オレイルホスフェートNa塩
F−4 イソセチルホスフェートNa塩
F−5 オレイン酸 ジエタノールアミド
F−6 1、3、5トリス(4−tBu−3−ヒドロキシ−2、6ジメチルベンジル)イソシアヌレート
X−1 オレイン酸ジエタノールアミン塩
X−2 オレイン酸カリウム塩
X−3 イソステアリン酸アンモニウム塩
X−4 イソステアリン酸トリエタノールアミン塩
なお、本明細書中、POEはポリオキシエチレン基を示し、POPはポリオキシプロピレン基を示す。例えば、POE(7)とは、平均付加モル数が7モルのポリオキシエチレン基を示す。
(糸揺れ、断糸、毛羽)
溶融紡糸工程において、ポリエステルポリマーを溶融紡糸、冷却固化した糸条に対して、上記で調製した処理剤を、不揮発分の付与量が0.6重量%となるよう付与した。付与方法は、ロール給油法を用いて実施した。
処理剤が付与された8本の糸条を、8〜10mmの間隔を保ってホットローラに巻き付け、一旦巻き取ること無く連続して延伸され、250℃のホットローラを介し、5.1倍に延伸し、1100dtex、96フィラメントのポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントを得た。延伸、熱セットされた糸条は巻き上げられるが、巻き上げ直前に糸条にインターレースをかけ、フィラメント相互を集束させた。インターレースは高圧の流体、例えば、高圧空気を、ノズルを通して噴きつけることによって行った。毛羽、断糸について、下記の条件で評価した。
糸揺れ:各処理剤について原糸1トン生産後の、回転中のホットローラの走糸状態を確認し、揺れ幅の平均値が3mm未満の場合を◎とし、3mm以上かつ5mm未満の場合を○とし、5mm以上を×とした。◎及び○を合格とした。
断糸:各処理剤について原糸1トン当たりの糸切れ回数で評価し、1回より少ない場合を◎とし、1回以上かつ2回より少ない場合を○とし、2回以上を×とした。◎及び○を合格とした。
毛羽:各処理剤付着糸を毛羽カウンターで毛羽数をチェックし、百万m当たりの値が1個より少ない場合を◎とし、2個より少ない場合を○とし、2個以上を×とした。◎及び○を合格とした。
(ローラー汚れ)
1100dtex、96フィラメントの無給油ポリエステルフィラメント(原糸)に対して、上記で調製した処理剤を、ガイド給油法を用いて、不揮発分の付与量が0.6重量%となるよう付与し、温度25℃、湿度65%の雰囲気に48時間放置、調湿した。
調湿した原糸を、走糸法摩擦試験機(東レエンジニアリング社製)にて、250℃の摩擦体(梨地クロムメッキ、直径5cm)に接触させ、荷重500g、走糸速度200m/分で糸を24時間走行させ、摩擦体に付着する汚れを下記の条件で判定し、ローラー汚れを評価した。以下の◎及び○を合格とした。
◎ : タール化物が認められない。
○ : タール化物がごくわずか認められる。
× : 著しいタール化物が認められる。
Figure 0005658844
Figure 0005658844
Figure 0005658844
Figure 0005658844
Figure 0005658844
表1〜4からわかるように、本発明の実施例1〜28は、一般式(1)で表される脂肪酸アミン塩(A)とエステル化合物(B)とを含むため、糸揺れ、断糸及び毛羽の発生が著しく低減している。さらに、ローラー汚れが少なく、耐熱性に優れ、生産環境を悪化させていない。
一方、比較例1及び2は一般式(1)で表される脂肪酸アミン塩を含まないため、糸揺れ、ローラー汚れ、断糸評価、毛羽評価、ローラー評価が劣っており、これら評価全てを満足できるものはない。脂肪酸塩であっても、一般式(1)で表される脂肪酸アミン塩でない場合には、比較例3〜12のように、糸揺れ、ローラー汚れ、断糸評価、毛羽評価が劣っており、これら評価全てを満足できるものはない。
本発明の合成繊維処理剤は、シートベルト、タイヤコード、ターポリン、エアバッグ、魚網、ロープ等の産業資材、織物や編み物等の衣料用等に用いられる合成繊維フィラメント糸条に好適である。

Claims (6)

  1. 紡糸工程で付与される合成繊維用処理剤であって、
    下記一般式(1)で表される脂肪酸アミン塩(A)と、多価アルコール脂肪酸エステル化合物(B2)あるエステル化合物(B)とを含み、
    前記化合物(B2)を構成するアルコールが3価であり、前記化合物(B2)が分子内に3個のエステル結合を有し、
    前記脂肪酸アミン塩(A)と前記エステル化合物(B)との合計重量が処理剤の不揮発分に対して15重量%以上75重量%以下であり、
    前記脂肪酸アミン塩(A)と前記エステル化合物(B)との重量比率(B/A)が1/1以上1000/1以下である、合成繊維用処理剤。
    Figure 0005658844
    (式中、Rは炭素数4〜30のアルキル基又はアルケニル基を表し、Rは炭素数6〜24のアルキル基又はアルケニル基を表し、AOは炭素数が2又は3のオキシアルキレン基を表し、m及びnはAOの平均付加モル数を表し、m+nが1〜25を満たす数である。)
  2. 前記化合物(B2)を構成するアルコールがグリセリン及びトリメチロールプロパンから選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の合成繊維用処理剤。
  3. 下記一般式(3)で示される含硫黄エステル化合物(C)をさらに含む、請求項1又は2に記載の合成繊維用処理剤。
    OOC−(CH −S−(CH −COOQ (3)
    (式中、R は、炭素数12〜24の炭化水素基である。Qは、水素原子又は炭素数12〜24の炭化水素である。)
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の処理剤が原料合成繊維フィラメント糸条に付与されてなる、合成繊維フィラメント糸条。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の処理剤を原料合成繊維フィラメント糸条に付与する工程を含む、合成繊維フィラメント糸条の製造方法。
  6. 請求項4に記載の合成繊維フィラメント糸条及び/又は請求項5の製造方法で得られた合成繊維フィラメント糸条を含む、繊維構造物。
JP2014134118A 2014-06-30 2014-06-30 合成繊維用処理剤及びその用途 Active JP5658844B1 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014134118A JP5658844B1 (ja) 2014-06-30 2014-06-30 合成繊維用処理剤及びその用途
PCT/JP2015/064142 WO2016002368A1 (ja) 2014-06-30 2015-05-18 合成繊維用処理剤及びその用途
CN201580011633.5A CN106103836B (zh) 2014-06-30 2015-05-18 合成纤维处理剂及其用途
KR1020167029978A KR102308008B1 (ko) 2014-06-30 2015-05-18 합성 섬유용 처리제 및 그 용도

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014134118A JP5658844B1 (ja) 2014-06-30 2014-06-30 合成繊維用処理剤及びその用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5658844B1 true JP5658844B1 (ja) 2015-01-28
JP2016065323A JP2016065323A (ja) 2016-04-28

Family

ID=52437481

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014134118A Active JP5658844B1 (ja) 2014-06-30 2014-06-30 合成繊維用処理剤及びその用途

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5658844B1 (ja)
KR (1) KR102308008B1 (ja)
CN (1) CN106103836B (ja)
WO (1) WO2016002368A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017135591A1 (ko) * 2016-02-02 2017-08-10 (주)효성 에어백용 폴리에틸렌테레프탈레이트 직물의 제조방법

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6855094B2 (ja) * 2019-09-13 2021-04-07 竹本油脂株式会社 衣料製造用合成繊維処理剤及び合成繊維

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0424284A (ja) * 1990-05-17 1992-01-28 Teijin Ltd ポリエステル繊維用油剤及びそれを付着してなるポリエステル繊維
JPH0782666A (ja) * 1993-07-19 1995-03-28 Unitika Ltd 樹脂補強用ポリエステル繊維の製造法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2948022B2 (ja) 1992-06-04 1999-09-13 帝人株式会社 産業資材織物用合成繊維
JP3625351B2 (ja) 1997-02-25 2005-03-02 竹本油脂株式会社 合成繊維用潤滑剤及び合成繊維処理方法
JP4822714B2 (ja) * 2005-02-01 2011-11-24 荏原ユージライト株式会社 スズまたはスズ合金めっき用ウィスカー防止剤およびこれを用いるウィスカー防止方法
JP2010053467A (ja) * 2008-08-27 2010-03-11 Toray Ind Inc 炭素繊維前駆体繊維用油剤

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0424284A (ja) * 1990-05-17 1992-01-28 Teijin Ltd ポリエステル繊維用油剤及びそれを付着してなるポリエステル繊維
JPH0782666A (ja) * 1993-07-19 1995-03-28 Unitika Ltd 樹脂補強用ポリエステル繊維の製造法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017135591A1 (ko) * 2016-02-02 2017-08-10 (주)효성 에어백용 폴리에틸렌테레프탈레이트 직물의 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
CN106103836B (zh) 2018-07-10
KR20170027697A (ko) 2017-03-10
KR102308008B1 (ko) 2021-09-30
WO2016002368A1 (ja) 2016-01-07
JP2016065323A (ja) 2016-04-28
CN106103836A (zh) 2016-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5668170B1 (ja) 合成繊維用処理剤及びその利用
JP5793607B1 (ja) 合成繊維用処理剤及びその利用
JP6619336B2 (ja) 合成繊維用処理剤及びその利用
JP5903450B2 (ja) 合成繊維用処理剤及びその利用
JPWO2014024647A1 (ja) 合成繊維用処理剤及びその利用
JP6351569B2 (ja) 合成繊維用処理剤及びその利用
JP5887032B1 (ja) 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維
JP2017137615A (ja) 合成繊維用処理剤及びその用途
JP5824187B2 (ja) 合成繊維用処理剤及びその利用
JP5730144B2 (ja) 合成繊維用処理剤およびその利用
JP5658844B1 (ja) 合成繊維用処理剤及びその用途
JP2016089324A (ja) 合成繊維用処理剤及びその利用
JP6482945B2 (ja) 合成繊維用処理剤及びその利用
JP6676049B2 (ja) 合成繊維用処理剤及びその利用
WO2012081564A1 (ja) 繊維用処理剤
JP6643838B2 (ja) 合成繊維用処理剤及びその利用
JP5911157B1 (ja) 合成繊維用処理剤及びその用途

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141111

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5658844

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250