JP5658579B2 - レーザ溶接形鋼 - Google Patents
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例えば特許文献1に見られるように、2枚の金属板を互いに垂直に突き合わせ、突き合わせ部に沿って突き合わせた金属板の両面から対向する位置に2つのレーザ光を同時に照射している。
そこで、本出願人は、突き合わせ部に対してウェブ材の片面方向からのみレーザ光を照射する方法を提案している。例えば特許文献2を参照されたい。
この方法では、第一の金属板に第二の金属板の端部を垂直に押し当ててT字状の溶接継手部を形成した建築部材を製造する際、溶接法としてレーザ光を照射するレーザ溶接法を用い、前記レーザ光を、第一の金属板に対して30度以下の傾斜角度で、押し当てた第二の金属板端部に当該金属板が板厚方向全域にわたって溶融されるように照射している。
フランジ材及びウェブ材のいずれもが亜鉛系めっき鋼板からなる場合、a>0mm、b>0mm、c≧0.14Tw、d≧0mm、e≧0mm、a+d≦2mm、b+e≦2mmとなっていることが好ましい。
また、前記溶接部のフランジ材溶け込み面積をSf、ウェブ材溶け込み面積をSuとしたとき、その比Sf/Suが、Sf/Su<0.75であることが好ましい。
ただし、Sf=(d+Tw+e)×c/2、Su=(a+b)×Tw/2と近似する。
このため、本発明で提供されるレーザ溶接形鋼は、安定した接合強度を有し、特に亜鉛系めっき鋼板を素材とした溶接形鋼であっても溶接部耐食性の低下がないので、高強度、高耐食性を備えた溶接形鋼を低コストで製造することが可能となる。
例えば、前記レーザ光の照射角度θを鋭角にすると、図2に示す、ウェブ材とフランジ材の交点の上下に位置するフランジ表溶融幅d、及びフランジ裏溶融幅eが大きくなり、溶接部の耐食性劣化が懸念される。
そこで、本発明者等は、フランジ材に対するレーザ光の照射角度θ、及びウェブ材端部に対するレーザ光の照射位置を細かく調整することによって、所望特性の関連で図2に示される各部位のサイズとして最適なものを見出した。
以下にその詳細を説明する。
板厚が2.3mmで引張強さが400N/mm2の鋼板にZn−6%Al−3%Mg合金めっき層を片面当り付着量が90g/m2で設けた溶融めっき鋼板を試験材とし、表1に示す条件でレーザ溶接して、T字状形鋼を得た。
この際、接合強度は、JIS G 3353に準拠して引張試験を行い、溶接部引張強さも同JISに準拠し、ウェブの母材破断もしくは溶接部で破断した場合には引張荷重をウェブ実断面積で除した値が400N/mm2以上を満足するものを良好とした。またフランジ材の裏面観察で、めっきの再溶融による損傷が確認されたものを損傷有りとし、その損傷幅を測定した。
その結果を表2〜12に示す。
なお、各表2〜12において、数値に下線を付したものは、引張試験において強度不足となったものである。
さらに、ウェブ材とフランジ材の交点付近における溶融面積は極力小さくした方がよい。めっき鋼板の切断端面における犠牲防食作用は、一般的に2.3mm程度までしか効果がないと言われており、レーザ溶接部においては溶接部周囲のめっき蒸発を考慮するとレーザ溶接による溶融幅は2mm程度以内にすることで、溶接部は補修塗装を施さなくても良好な耐食性が確保される。よって、溶融している領域を2mm以内にすることがよい。
すなわち、亜鉛系めっき鋼板を素材とした場合、ウェブ材とフランジ材の交点付近の耐食性劣化を抑制するためには、a+d≦2mm、b+e≦2mmとする必要がある。
フランジ損傷部はめっきが完全になくなっておらず、残存しているため、必ずしも2mm以下にする必要はないが、表12の結果を表11に戻して、フランジ損傷部幅を2mm以下とすると共に、フランジの熱変形を抑制するためにSf/Su<0.75とすることが好ましいとした。
また、溶接部強度の面をも考慮すると、Sf/Su≧0.15とすることがさらに好ましい。
ただし、Sf=(d+Tw+e)×c/2、Su=(a+b)×Tw/2と近似する。
200サイクルまで試験を実施した結果、a+d≦2mm、b+e≦2mmとしたT字継手部のレーザ溶接部は、早期から溶接部が白錆に覆われ赤錆の発生は確認されなかったし、フランジの熱影響部についてもめっき損傷部が白錆に覆われ赤錆の発生は確認されなかった。また、フランジ部の熱変形も観察されなかった。
ウェブ表面上のフランジからの狙い位置Xは「X=Tw・tanθ」(Tw:ウェブ板厚,θ:フランジに対するレーザ入射角)で求められる。狙い位置Xはレーザビーム半径(D/2)以上にすると、幾何学的に考えた場合、ウェブ表面とフランジの交点をレーザが通過しないため、未溶融部が生じることとなる。
前記したような照射角θ、狙い位置Xを採用して片側からの1パスによるレーザ溶接でT字継ぎ手部を溶接すれば、規定した形状の溶接部が得られる。
Claims (1)
- いずれも鋼板からなるフランジ材に対してウェブ材の端部に垂直に押し当てられて形作られたT字状継手部がレーザ光の片側からの1パス照射によって溶融接合された形鋼であって、当該形鋼長手方向に垂直な断面の溶接部形状が、a>0mm、b>0mm、c≧0.14Tw、d≧0mm、e≧0mmとなっていることを特徴とするレーザ溶接形鋼。
ただし、a:ウェブ材の表溶融幅(溶接側)、b:ウェブ材の裏溶融幅(非溶接側)、c:フランジ材の板厚方向最大溶け込み深さ、d:フランジ材の表溶融幅(溶接側)、e:フランジ材の裏溶融幅(非溶接側)、Tw:ウェブ材の板厚である。単位はいずれもmmとする。
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