JP5658205B2 - 内燃機関の始動制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は内燃機関の制御装置に関し、より詳しくはガソリンとアルコール(エタノール)からなる多種燃料を用いる内燃機関の始動制御装置に関する。
アルコール燃料はノッキングを生じ難いために圧縮比を高く設定できて燃焼効率を向上できる反面、冷機時には機関始動性が劣る。そこで、特許文献1記載の技術は、第1の燃料を噴射可能な第1インジェクタと第2の燃料を噴射可能な第2インジェクタを備え、内燃機関の始動と暖機の間、第1、第2インジェクタのいずれかのみから燃料を噴射、より具体的には機関温度が低いときは第1インジェクタからガソリン燃料を噴射するように制御している。
特開2007−154881号公報
特許文献1記載の技術にあっては上記のように構成することで、多種燃料を用いる内燃機関において始動と暖機という状況に最も相応しいインジェクタを使用することで内燃機関の作動の悪化を抑制することを目指している。
ところで、予定されるアルコール燃料(アルコール濃度)が得られない場合、圧縮比が高く設定されたままであるとノッキングを生じ易いことから、バルブ開閉時期可変機構によって吸気バルブの開閉時期を変更して実効圧縮比を下げるような構成が考えられるが、特許文献1記載の技術はそのような構成を備える場合を想定していず、その点で未だ改良の余地があった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、多種燃料とそれよりオクタン価の高いアルコール燃料を噴射可能な第1、第2インジェクタとバルブ開閉時期可変機構を備える内燃機関において冷機時の始動性を向上させるようにした内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1にあっては、アルコールを含む多種燃料を噴射可能な第1インジェクタと、前記多種燃料よりオクタン価の高いアルコール燃料を噴射可能な第2インジェクタと、燃焼室を開閉する吸気バルブの開閉時期を変更可能なバルブ開閉時期可変機構とを備え、前記第1、第2インジェクタの少なくともいずれかから噴射された燃料を吸気と混合させて得た混合気を燃焼室で点火・燃焼させて出力を生じる内燃機関の始動制御装置において、前記内燃機関を始動させるとき、前記内燃機関の機関温度を検出する機関温度検出手段と、前記バルブ開閉時期可変機構が故障しているか否か判定する故障判定手段と、前記検出された機関温度と前記故障判定手段の判定結果とに基づいて前記第1、第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を算出する流量算出手段と、前記算出された燃料の流量となるように前記内燃機関の始動時の前記第1、第2インジェクタの燃料噴射を制御する燃料噴射制御手段とを備えると共に、前記流量算出手段は、前記故障判定手段によって前記バルブ開閉時期可変機構が故障していると判定されるとき、前記検出された機関温度と推定圧縮比とに基づいて前記第1、第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を算出する如く構成した。
請求項2に係る内燃機関の始動制御装置にあっては、前記第1インジェクタが前記燃焼室内に前記多種燃料を直接噴射するインジェクタからなり、前記第2インジェクタが前記燃焼室の手前の吸気ポートに前記アルコール燃料を噴射するインジェクタからなる如く構成した。
請求項3に係る内燃機関の始動制御装置にあっては、前記流量算出手段は、前記検出された機関温度が所定値未満のとき、前記第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を零に算出する一方、前記検出された機関温度が所定値以上のとき、前記第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を前記検出された機関温度が増加するにつれて増加するように算出する如く構成した。
請求項4に係る内燃機関の始動制御装置にあっては、前記流量算出手段は、前記故障判定手段によって前記バルブ開閉時期可変機構が故障していないと判定されるとき、前記多種燃料による始動に応じた圧縮比となるように前記バルブ開閉時期可変機構を動作させると共に、前記第1インジェクタから噴射させるべき燃料の流量が増加する一方、前記第2インジェクタから噴射されるべき燃料の流量が減少するように算出する如く構成した。
請求項1に係る内燃機関の始動制御装置にあっては、内燃機関を始動させるとき、内燃機関の機関温度を検出し、バルブ開閉時期可変機構が故障しているか否か判定し、検出された機関温度と故障判定結果とに基づいてアルコールを含む多種燃料を噴射可能な第1インジェクタとアルコール燃料を噴射可能な第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を算出し、算出された燃料の流量となるように内燃機関の始動時の第1、第2インジェクタの燃料噴射を制御する如く構成したので、例えばバルブ開閉時期可変機構が故障していないと判定されるときは機関温度に基づいて燃料の流量を算出することが可能となり、よって多種燃料とそれよりオクタン価の高いアルコール燃料を噴射可能な第1、第2インジェクタとバルブ開閉時期可変機構を備える内燃機関において機関温度が低い冷機時の始動性を向上させることができる。また、バルブ開閉時期可変機構が故障していると判定されるとき、検出された機関温度と推定圧縮比とに基づいて前記第1、第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を算出する如く構成したので、バルブ開閉時期可変機構が故障していると判定されるときであっても、内燃機関を確実に始動できると共に、始動時のノッキングを抑制することができる。
請求項2に係る内燃機関の始動制御装置にあっては、第1インジェクタが燃焼室内に多種燃料を直接噴射するインジェクタからなり、第2インジェクタが燃焼室の手前の吸気ポートにアルコール燃料を噴射するインジェクタからなる如く構成したので、上記した効果に加え、第1インジェクタが多種燃料を燃焼室内に直接噴射するインジェクタとすることで噴射された多種燃料のガソリン潜熱によって異常燃焼を回避できると共に、第2インジェクタがアルコールを吸気ポートに噴射するインジェクタとすることで加圧ポンプなどの部品の精度・コストを下げることができて構成を簡易にすることができる。
請求項3に係る内燃機関の始動制御装置にあっては、検出された機関温度が所定値未満のとき、第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を零に算出する一方、検出された機関温度が所定値以上のとき、第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を検出された機関温度が増加するにつれて増加するように算出する如く構成したので、上記した効果に加え、内燃機関を機関温度が低い冷機時に確実に始動できる一方、高温時にはノッキングを抑制することができる。
請求項4に係る内燃機関の始動制御装置にあっては、バルブ開閉時期可変機構が故障していないと判定されるとき、多種燃料による始動に応じた圧縮比となるようにバルブ開閉時期可変機構を動作させると共に、第1インジェクタから噴射させるべき燃料の流量が増加する一方、第2インジェクタから噴射されるべき燃料の流量が減少するように算出する如く構成したので、上記した効果に加え、内燃機関を冷機時に確実に始動できる。
この発明の実施例に係る内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示すECUの動作を機能的に示すブロック図である。 図1に示すECUの動作をより具体的に示すフロー・チャートである。 図3フロー・チャートの処理で使用される高RON噴射割合係数の特性を示す説明図である。 図3フロー・チャートの処理で使用される別の高RON噴射割合係数の特性を示す説明図である。 図3フロー・チャートの処理による効果を説明する説明図である。 同様に図3フロー・チャートの処理による効果を説明する説明図である。
以下、添付図面に即してこの発明に係る内燃機関の制御装置を実施するための形態について説明する。
図1はこの発明の実施例に係る内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。
図1において、符号10は、車両(図示せず)に搭載される、4気筒(シリンダ)4サイクルの内燃機関(1気筒のみ図示。以下「エンジン」という)を示す。エンジン10において、エアクリーナ(図示せず)から吸入される吸気は吸気管12を流れ、スロットルバルブ14で流量を調節されて吸気マニホルド16を流れ、例えば2個の吸気バルブ(1個のみ図示)20が開弁(開放)されるとき、燃焼室22に流入する。
スロットルバルブ14は、車両運転席床面に配置されたアクセルペダル24との機械的な接続を絶たれ、DBW(Drive By Wire)機構26で開閉が制御される。即ち、スロットルバルブ14はアクチュエータ(電動モータ)26aに接続され、アクチュエータ26aで駆動されて開閉する。
燃焼室22を臨む位置には第1インジェクタ(燃料噴射弁)30が配置されると共に、吸気バルブ20の手前の吸気ポート16aには第2インジェクタ(燃料噴射弁)32が配置される。
第1インジェクタ30には、メイン燃料タンク34に貯留される多種燃料がタンク内部に配置されたメイン燃料ポンプ34aで汲み上げられ、燃料供給管36を介して圧送される。第1インジェクタ30は圧送された多種燃料を燃焼室22に直接噴射する。以下、第1インジェクタ30を「直噴インジェクタ」ともいう。
多種燃料としては、ガソリンとエタノール(エチルアルコール)の混合燃料、具体的にはガソリン90%とエタノール10%の混合燃料(E10)などのアルコール濃度が比較的低い燃料の使用が予定される。
他方、メイン燃料タンク34に貯留される多種燃料はサブ燃料ポンプ34bで汲み上げられて管路40を介して気液分離装置42に送られ、そこで加熱・冷却されてアルコール成分とその他の成分に分離・抽出される。
分離されたアルコール成分は一定範囲のアルコール濃度を備えたアルコール燃料としてサブ燃料タンク44に貯留されると共に、その他の成分は管路46を介してメイン燃料タンク34に戻される。
サブ燃料タンク44に貯留されるアルコール燃料はタンク内部に配置された燃料ポンプ44aで汲み上げられ、燃料供給管50を介して第2インジェクタ32に圧送される。換言すれば、第2インジェクタ32には、第1インジェクタ30に圧送される多種燃料に比してオクタン価が高い(高RONの)アルコール燃料が圧送される
第2インジェクタ32は圧送されたアルコール燃料を吸気ポート16aに噴射する。以下、第2インジェクタ32を「ポートインジェクタ」ともいう。噴射されたアルコール燃料は吸気バルブ20が開弁されたとき、燃焼室22に流入する。
直噴インジェクタ30あるいはポートインジェクタ32は、ドライバ(駆動回路。図2に示す)52を通じてECU(Electronic Control Unit。電子制御ユニット)54に電気的に接続され、ECU54から開弁(開放)時間を示す駆動信号がドライバ52を通じて供給されると開弁し、開弁時間に応じた燃料を燃焼室22あるいは吸気ポート16aに噴射する。噴射された燃料は、流入した空気と混合して混合気を生成する。
燃焼室22には点火プラグ56が配置される。点火プラグ56はイグナイタなどからなる点火装置60に接続される。点火装置60はECU54からドライバ52を介して点火信号が供給されると、点火プラグ56の電極間に火花放電を生じさせる。混合気はそれによって着火されて燃焼し、燃焼室22の内部に摺動自在に収容されるピストン62を下方に駆動する。
燃焼室22が形成されるシリンダブロック64の内部には、ピストン62に接続され、ピストン62の上下運動を回転運動に変換するクランクシャフト(図示せず)が収容される。
燃焼によって生じた排気(排ガス)は、2個の排気バルブ(1個のみ図示)70が開弁するとき、排気ポート72を通って排気マニホルド74から排気管76に流れる。排気管76には触媒装置(図示せず)が配置され、排気は触媒装置でHC,CO,NOxなどの有害成分を除去されてエンジン外の大気に放出される。
シリンダヘッド64aにはバルブ開閉時期可変機構(以下「VTC」という)80が設けられる。VTC80は油圧を介してカムシャフトを駆動してクランクシャフトに対するカムシャフトの位相角として規定される、吸気バルブの燃焼室を開閉する時期を変更可能な油圧モータからなる。尚、VTC80に加え、吸気カム80bの開閉位相角とリフト量を複数のカム(カム)に従って変更可能な機構を備えても良い。
尚、エンジン10の出力は自動変速機に送られ、そこで変速されて駆動輪に伝達されるが、自動変速機などの図示は省略する。
エンジン10のカムシャフトの付近にはパルサと磁気ピックアップとからなるクランク角センサ82が配置され、気筒判別信号と、各気筒のTDC(上死点)あるいはその付近のクランク角度を示すTDC信号と、TDC信号を細分してなるCRK信号を出力する。
エアクリーナの付近には温度検出素子を備えたエアフローメータ84が配置され、エアクリーナから吸入される空気(吸気)量Qと吸気温度TAに応じた信号を出力する。
吸気管12においてスロットルバルブ14の下流にはMAPセンサ86が配置され、吸気管内圧力PBAを絶対圧で示す信号を出力すると共に、DBW機構26にはスロットル開度センサ90が配置され、スロットルバルブ14の位置(スロットル開度TH)に応じた信号を出力する。
エンジン10のクランクケース64aに形成された冷却水通路(図示せず)には水温センサ92が配置されてエンジン冷却水温(エンジン温度)TWに応じた信号を出力すると共に、その付近にはノッキングセンサ94が配置され、ノッキングに起因してエンジン10に生じる振動に応じた信号を出力する。
排気系において触媒装置の上流にはA/Fセンサ(広域空燃比センサ)96が配置され、理論空燃比からリッチあるいはリーンに至るまでの広い範囲において排気中の酸素濃度、換言すれば実際の空燃比KACTを示す信号を出力する。
メイン燃料タンク34と気液分離装置4を接続する管路40にはアルコールセンサ100が配置されて管路40を流れる多種燃料、より具体的にはメイン燃料タンク34に貯留される多種燃料のアルコール濃度を示す信号を出力すると共に、サブ燃料タンク44にはレベルセンサ102が配置され、サブ燃料タンク44に貯留されるアルコール燃料のレベル(液面高さ)、換言すればアルコール燃料の残量を示す信号を出力する。
アクセルペダル24の付近にはアクセル開度センサ104が設けられ、運転者のアクセルペダル踏み込み量を示すアクセル開度APに応じた信号を出力する。ドライブシャフト(図示せず)の付近には車速センサ106が設けられ、ドライブシャフトの所定角回転当たりにパルス信号を出力する。
上記したセンサ群の出力は、ECU54に入力される。ECU54はマイクロコンピュータからなり、CPU,ROM,RAM,I/Fなどを備える。ECU54は入力信号の内、クランク角センサ82の出力(CRK信号)と車速センサ106の出力の時間間隔を計測してエンジン回転数NEと車速Vを算出(検出)する。
図2はECU54の動作を機能的に示すブロック図である。
ECU54においてCPU54aはI/F54bを介して入力されたセンサ出力に基づき、算出部54a1においてエンジン回転数NEとエンジン負荷から適宜な特性(マップ)を検索してエンジン10に供給すべき燃料噴射量TOUTを算出する。
即ち、CPU54aはエンジン回転数NEとエンジン負荷に応じて基本燃料噴射量TIMを算出すると共に、検出された空燃比KACTを目標空燃比KCMDに制御する空燃比フィードバック制御においてそれらの偏差に応じて空燃比補正係数(空燃比フィードバック補正係数)KAFを算出し、さらにアルコール濃度補正係数(アルコール濃度学習値)KREFBSなどのその他の補正係数を算出して基本燃料噴射量を補正することで、燃料噴射量TOUTを算出する。
CPU54aは、算出された燃料噴射量TOUTに基づき、直噴インジェクタ30を駆動する。アルコール濃度補正係数KREFBSは空燃比補正係数KAFを用いて学習され、アルコール濃度が学習される。
尚、この実施例ではアルコールセンサ100が設けられていることから、上記したアルコール濃度補正係数KREFBSなどを用いることなく、アルコールセンサ100の出力から燃料噴射量TOUTを算出するようにしても良い。
またCPU54aはエンジン10の始動時には上記とは別の燃料噴射制御を行うが、それについては後述する。
CPU54aはさらに、目標位相算出部54a2において吸気バルブ20の開閉時期を算出(設定)し、その開閉時期に対応するVTC80の吸気カム80bの目標位相角を算出(設定)し、その目標位相角となるようにVTC80のアクチュエータを駆動すると共に、点火時期算出部54a3においてエンジン回転数NEとエンジン負荷に応じてエンジン10に供給すべき点火時期IGを算出し、それに基づいて点火装置60を介した点火プラグ56による点火を制御する。
CPU54aはさらにスロットル開度算出部54a4において目標スロットル開度THDを算出する。CPU54aは先ず要求トルクPCMDを以下のように算出する。
PCMD=k・PSE/NE
上記でk:定数、PSE:アクセル開度APとエンジン回転数NEから予め設定された特性(マップ)を検索して得られるエンジン10の要求出力を示す。
次いでCPU54aは、算出された要求トルクPCMDとなるように目標スロットル開度THDを決定し、決定された目標スロットル開度THDとなるようにDBW機構26のアクチュエータ26aを駆動する。
図3は上記したECU54の動作をエンジン10の始動に限定して示すフロー・チャートである。図示のプログラムは、それぞれの気筒のTDC付近の所定クランク角度で実行される。
以下説明すると、S10においてVTC(バルブ開閉時期可変機構)80が故障しているか否か判定する。これは図示しないルーチンにおいてVTC80のアクチュエータの動作の可否を判断するなどして判定される。
S10で否定されるときはS12に進み、最適VTC角度(最適な実効圧縮比)に調整する。即ち、アクチュエータで吸気カム80bを駆動して得られる吸気バルブ20の開閉時期が多種燃料によるエンジン10の始動に応じた最適な実効圧縮比となるようにVTC80を動作させる(動作を制御する)。
次いでS14に進み、高RON噴射割合係数Kcrを零に設定する。図4にその高RON噴射割合係数Kcrの特性を示す。図示の如く、高RON噴射割合Kcrは実効圧縮比が低から中までは零に設定されると共に、実効圧縮比が中から高に増加するにつれて増加するように設定される。
他方、S10で肯定されるときはS16に進み、吸気バルブ20の開閉時期、エアフローメータ84の温度検出素子から検出される吸気温度TA、外気圧(図1などでセンサの図示省略)、水温センサ92から検出されたエンジン冷却水温(エンジン温度)TWなどから燃焼室22内の吸気量を算出し、実効圧縮比を推定(換言すれば、実効圧縮比の推定値を算出)する。
次いでS18に進み、S16で推定された実効圧縮比から図4の特性を検索して高RON噴射割合係数Kcrを算出する。
次いでS20に進み、検出されたエンジン冷却水温TWに基づいて別の高RON噴射割合係数Ktwを算出する。これら係数Kcr,Ktwは低RON燃料に対する高RON燃料の噴射の割合を示す係数である。
図5にその高RON噴射割合係数Ktwの特性を示す。図示の如く、高RON噴射割合Ktwはエンジン冷却水温TWが低温から常温までは零に設定されると共に、エンジン冷却水温TWが常温を超えて高温に増加するにつれて増加するように設定される。
次いでS22に進み、始動時必要燃料流量Ggasoを算出する。
即ち、通常のガソリンを燃料とする場合と同様、気圧センサ(図1などで図示省略)から検出される大気圧、エアフローメータ84の温度検出素子から検出される吸気温度TA、水温センサ92から検出されるエンジン冷却水温TWなどからエンジン10の始動に必要で、かつエミッション上も最適な燃料流量をGgasoとして算出する。
これにより、始動時に必要な総燃料量が決まるので、その総燃料量に合うように以下でアルコールとガソリンの噴射割合が調整されてエンジン10に供給すべき燃料噴射量TOUTが算出される。
次いでS24に進み、低RON流量G1を図示の式から算出し、S26に進み、高RON流量G2を図示の式から算出する。低RON流量G1は直噴インジェクタ30から噴射されるべき低RONの多種燃料の流量、高RON流量G2はポートインジェクタ32から噴射されるべき高RONのアルコール燃料の流量を意味する。
S24,S26の式においてQgaso:ガソリン低位発熱量、Q1:低RON低位発熱量、Q2:高RON低位発熱量を示す。流量G1,G2は1気筒の1サイクル(行程)当たりの噴射されるべき燃料量を意味する。
このようにS24,S26においては、図示の式に従い、検出されたエンジン冷却水温TWとVTC80が故障しているか否かの判定結果とに基づいて第1、第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を算出する。
より具体的には、図示の式から明らかな如く、検出されたエンジン冷却水温TWが所定値(図5に示す如く常温付近に設定される)未満のとき、ポートインジェクタ32から噴射させるべき燃料の流量を零に算出する一方、所定値以上のとき、ポートインジェクタ32から噴射させるべき燃料の流量をエンジン冷却水温TWが増加するにつれて増加するように算出する。
また、VTC80が故障していないと判定されるとき、多種燃料による始動に応じた圧縮比となるようにVTC80を動作させると共に、直噴インジェクタ30から噴射させるべき燃料の流量が増加する一方、ポートインジェクタ32から噴射されるべき燃料の流量が減少するように算出する。
他方、VTC80が故障していると判定されるとき、検出されたエンジン冷却水温TWとS16で推定される圧縮比とに基づいて直噴インジェクタ30とポートインジェクタ32から噴射させるべき燃料の流量を算出する。
次いでS28に進み、算出された低RON流量G1と高RON流量G2となるように直噴インジェク30および/またはポートインジェクタ32から噴射されるべき燃料噴射と燃料噴射時間を制御する。
図6と図7はこの実施例によるエンジン始動を示す説明図である。
この実施例にあっては、冷機(低温)時でエンジン10を始動させるとき、主としてガソリンからなる低RONの多種燃料を噴射することで、図6に示す如く、始動性を悪化させることなく、エンジン回転数をアイドリング回転数まで持ち上げることができ、第1、第2インジェクタとVTC80を備えるエンジン10を確実に始動できると共に、エミッションの悪化を抑制することも可能となる。
また、図7に示す如く、実効圧縮比が高い状態のときに低RON燃料のみ始動させると、低エンジン回転数でノッキングを発生する恐れがあるが、上記したように検出されたエンジン冷却水温TWが所定値以上のとき、ポートインジェクタから噴射させるべき燃料の流量を増加するように算出することで、そのノッキングを効果的に抑制することができる。
上記した如く、この実施例にあっては、アルコールを含む多種燃料を噴射可能な第1インジェクタ(直噴インジェクタ)30と、前記多種燃料よりオクタン価の高いアルコール燃料を噴射可能な第2インジェクタ(ポートインジェクタ)32と、燃焼室22を開閉する吸気バルブ20の開閉時期を変更可能なバルブ開閉時期可変機構(VTC)80とを備え、前記第1、第2インジェクタの少なくともいずれかから噴射された燃料を吸気と混合させて得た混合気を燃焼室22で点火・燃焼させて出力を生じる内燃機関(エンジン)10の始動制御装置において、前記内燃機関を始動させるとき、前記内燃機関の機関温度(エンジン冷却水温)TWを検出する機関温度検出手段(ECU54,水温センサ92)と、前記バルブ開閉時期可変機構が故障しているか否か判定する故障判定手段(ECU54,S10)と、前記検出された機関温度と前記故障判定手段の判定結果とに基づいて前記第1、第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を算出する流量算出手段(ECU54,S12からS26)と、前記算出された燃料の流量となるように前記内燃機関の始動時の前記第1、第2インジェクタの燃料噴射を制御する燃料噴射制御手段(ECU54,S28)とを備えると共に、前記流量算出手段は、前記故障判定手段によって前記バルブ開閉時期可変機構が故障していると判定されるとき、前記検出された機関温度と推定圧縮比とに基づいて前記第1、第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を算出する(S16,S24,S26)如く構成したので、例えばVTC80が故障していないと判定されるときはエンジン冷却水温TWに基づいて燃料の流量を算出することが可能となり、よって多種燃料とそれよりオクタン価の高いアルコール燃料を噴射可能な第1、第2インジェクタとVTC80を備えるエンジン10において冷機時の始動性を向上させることができる。また、VTC80が故障していると判定されるとき、検出された機関温度と推定圧縮比とに基づいて第1、第2インジェクタ30,32から噴射させるべき燃料の流量を算出する如く構成したので、VTC80が故障していると判定されるときであっても、エンジン10を確実に始動できると共に、始動時のノッキングを抑制することができる。
また、前記第1インジェクタ30が前記燃焼室22内に前記多種燃料を直接噴射するインジェクタからなり、前記第2インジェクタ32が前記燃焼室の手前の吸気ポート16aに前記アルコール燃料を噴射するインジェクタからなる如く構成したので、上記した効果に加え、第1インジェクタ30がガソリンを主成分とする多種燃料を燃焼室内に直接噴射するインジェクタとすることで噴射された多種燃料のガソリン潜熱によって異常燃焼を回避できると共に、第2インジェクタ32がアルコールを吸気ポート16aに噴射するインジェクタとすることで加圧ポンプなどの部品の精度・コストを下げることができて構成を簡易にすることができる。
また、前記流量算出手段は、前記検出された機関温度が所定値未満のとき、前記第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を零に算出する一方、前記検出された機関温度が所定値以上のとき、前記第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を前記検出された機関温度が増加するにつれて増加するように算出する(S26)如く構成したので、上記した効果に加え、エンジン10をエンジン温度が低い冷機時に確実に始動できる一方、高温時にはノッキングを抑制することができる。
また、前記流量算出手段は、前記故障判定手段によって前記バルブ開閉時期可変機構(VTC)80が故障していないと判定されるとき、前記多種燃料による始動に応じた圧縮比となるように前記バルブ開閉時期可変機構を動作させると共に(S12)、前記第1インジェクタから噴射させるべき燃料の流量が増加する一方、前記第2インジェクタから噴射されるべき燃料の流量が減少するように算出する(S24,26)如く構成したので、上記した効果に加え、エンジン10を冷機時に確実に始動することができる。
尚、上記において、メイン燃料タンク34にアルコール燃料を含む多種燃料、サブ燃料タンク44にアルコール燃料を貯留するようにしたが、メイン燃料タンク34にガソリン燃料、サブ燃料タンク44にアルコール燃料を貯留するようにしても良い。
10 内燃機関(エンジン)、14 スロットルバルブ、20 吸気バルブ、22 燃焼室、26 DBW機構、30 第1(直噴)インジェクタ、32 第2(ポート)インジェクタ、34 メイン燃料タンク、42 気液分離装置、44 サブ燃料タンク、54 ECU(電子制御ユニット)、56 点火プラグ(点火手段)、60 点火装置(点火手段)、80 VTC(バルブ開閉時期可変機構)、82 クランク角センサ、84 エアフローメータ、86 MAPセンサ、90 スロットル開度センサ、96 A/Fセンサ、100 アルコールセンサ、102 レベルセンサ、104 アクセル開度センサ

Claims (4)

  1. アルコールを含む多種燃料を噴射可能な第1インジェクタと、前記多種燃料よりオクタン価の高いアルコール燃料を噴射可能な第2インジェクタと、燃焼室を開閉する吸気バルブの開閉時期を変更可能なバルブ開閉時期可変機構とを備え、前記第1、第2インジェクタの少なくともいずれかから噴射された燃料を吸気と混合させて得た混合気を燃焼室で点火・燃焼させて出力を生じる内燃機関の始動制御装置において、前記内燃機関を始動させるとき、前記内燃機関の機関温度を検出する機関温度検出手段と、前記バルブ開閉時期可変機構が故障しているか否か判定する故障判定手段と、前記検出された機関温度と前記故障判定手段の判定結果とに基づいて前記第1、第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を算出する流量算出手段と、前記算出された燃料の流量となるように前記内燃機関の始動時の前記第1、第2インジェクタの燃料噴射を制御する燃料噴射制御手段とを備えると共に、前記流量算出手段は、前記故障判定手段によって前記バルブ開閉時期可変機構が故障していると判定されるとき、前記検出された機関温度と推定圧縮比とに基づいて前記第1、第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を算出することを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
  2. 前記第1インジェクタが前記燃焼室内に前記多種燃料を直接噴射するインジェクタからなり、前記第2インジェクタが前記燃焼室の手前の吸気ポートに前記アルコール燃料を噴射するインジェクタからなることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の始動制御装置。
  3. 前記流量算出手段は、前記検出された機関温度が所定値未満のとき、前記第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を零に算出する一方、前記検出された機関温度が所定値以上のとき、前記第2インジェクタから噴射させるべき燃料の流量を前記検出された機関温度が増加するにつれて増加するように算出することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の始動制御装置。
  4. 前記流量算出手段は、前記故障判定手段によって前記バルブ開閉時期可変機構が故障していないと判定されるとき、前記多種燃料による始動に応じた圧縮比となるように前記バルブ開閉時期可変機構を動作させると共に、前記第1インジェクタから噴射させるべき燃料の流量が増加する一方、前記第2インジェクタから噴射されるべき燃料の流量が減少するように算出することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の始動制御装置。
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