JP5657872B2 - 水質監視装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水質監視装置に関する。
河川や池などの水質を検査する場合、工業計器による水質検査装置では、不特定多数の毒性物質の検知が不可能である。しかも、毒性物質の種類によっては、前処理や成分分析に時間を要するため迅速な対応が困難である。
そこで、浄水場などの水関連施設では、工業計器だけでなく、魚などの生物を使って水質の異常を検知している所が多く、近年では、魚の挙動を撮影し、その画像を画像処理することによって認識される魚の異常行動に基づいて水質異常を判定する技術が開発されている。
魚の挙動を撮影する方法として、大きく分けると、水槽に飼育されている魚の挙動を側方から撮影する方法と、魚の挙動を水面から撮影する方法があり、両方法について、魚の異常行動に基づいて水質異常を正確に判断するための研究が進められている。
魚の挙動を水面から撮影する方法として、特許文献1の技術が開発されている。
特許文献1の技術は、魚の挙動を水面から撮影し、メダカの動きに伴う画素の輝度の変化量に基づいて水質を判断する技術であり、水槽内に形成した水流に沿って監視領域を複数に分割することによって、水質を判断する基準となる輝度の変化量の基準値を、各分割領域においてそれぞれ設定することができるようにしている。このため、各分割領域に固有の状況、例えば、水面の波立ち等があっても、これらが水質認識に与える影響を除去することができる旨の記載がある。
しかるに、特許文献1の技術の場合、輝度の変化量の基準値、つまり、検出感度を変化させることにより誤差を防止する技術であり、誤差要因を直接除去する技術ではない。したがって、誤差要因およびその影響を正確に把握しなければ、検出感度を適切に設定することはできないが、かかる適切な検出感度を把握することは困難であり、実質的には、水質認識の精度をそれほど向上させることはできない。
特開2009−74840号公報
本発明は上記事情に鑑み、水質異常の判断ミスが生じることがなく、正確に水質異常を判断できる水質監視装置を提供することを目的とする。
(収容部材)
第1発明の水質監視装置は、水槽内に飼育されている魚を撮影し、撮影された画像に基づいて水質を判断する水質監視装置であって、前記水槽の上部に設けられた、水面から魚を撮影する撮影手段と、前記水槽の水面に光を照射する照明手段と、前記水槽内の水に浸漬された、監視対象となる魚を収容しておくための収容部材とを備えており、前記照明手段は、前記水槽の側面に配置され、該水槽の側面から水面に光を照射するように配設されており、前記収容部材は、前記水槽の底面に立設された複数の壁を有しており、該複数の壁は、該複数の壁によって囲まれた監視対象となる魚を収容する監視空間が形成されるように配設されており、前記複数の壁のうち、前記照明手段側に位置する壁は、該照明手段に向かうように傾斜した傾斜壁となっており、該傾斜壁は、前記照明手段からの光によって、魚の活動領域に該傾斜壁の影が形成されない角度に傾斜していることを特徴とする。
第2発明の水質監視装置は、第1発明において、前記収容部材は、前記複数の壁の上端が水質監視作業中における水位よりも上方に位置するように形成されており、該複数の壁の下端部間に配置された底板を備えており、該複数の壁のうち、一の壁に前記監視空間内に水を導入する流入孔が形成されており、該一の壁と対向する壁と前記底板との間に、前記監視空間から水を排出する排水口が形成されていることを特徴とする。
第3発明の水質監視装置は、第2発明において、前記流入孔は、水質監視作業中における水位より下方に位置するように形成されており、前記一の壁と対向する壁には、水位付近に位置するようにオーバフロー孔が形成されていることを特徴とする。
第4発明の水質監視装置は、第2発明において、前記収容部材は、前記水槽に対して、着脱可能に設けられており、前記収容部材は、前記複数の壁の下端部間を繋ぐように底板が設けられていることを特徴とする。
(光学的配置)
第5発明の水質監視装置は、水槽内に飼育されている魚を撮影し、撮影された画像に基づいて水質を判断する水質監視装置であって、前記水槽の上部に設けられた、水面から魚を撮影する撮影手段と、前記水槽の水面に光を照射する照明手段と、該照明手段および/または前記水槽外から水面に照射される光のうち、直射光および/または水面での反射光が前記撮影手段に直接入光することを防止する遮光部材とを備えており、該遮光部材は、前記水槽の上部開口に取り付けられ、その中心部に観測窓が形成された水槽側遮光部材を有しており、前記水槽内に浸漬された、監視対象となる魚を収容しておくための収容部材を備えており、前記照明手段は、前記水槽の側方に配置され、該水槽の側面から水面に光を照射するように配設されており、前記収容部材は、前記水槽の底面に立設された複数の壁を有しており、該複数の壁は、該複数の壁によって囲まれた監視対象となる魚を収容する監視空間が形成されるように配設されており、前記複数の壁のうち、前記照明手段側に位置する壁は、該照明手段に向かうように傾斜した傾斜壁となっており、該傾斜壁は、前記照明手段からの光によって、魚の活動領域に該傾斜壁の影が形成されない角度に傾斜していることを特徴とする。
第6発明の水質監視装置は、第5発明において、前記水槽の一の側面には、該水槽内部と外部とを連通する点検窓が形成されており、該点検窓には、該点検窓を開閉する点検用扉が設けられており、該点検用扉および該水槽の側面には、遮光処理が施されていることを特徴とする。
第7発明の水質監視装置は、第5発明において、前記撮影手段が、前記水槽の上方に配置された容器内に収容されており、該容器の下面には、前記撮影手段が前記水槽内の魚を撮影するために設けられた、貫通孔である撮影用窓が形成されており、前記容器には、該容器内に外気を導入する吸気手段が設けられていることを特徴とする。
(濁度判断)
第8発明の水質監視装置は、第1または第5発明において、前記撮影手段によって撮影された画像に基づいて水質を判断する水質判断手段とを備えており、該水質判断手段は、撮影された画像における魚影と背景とのコントラストに基づいて、水の濁度を判断する濁度判断部を備えていることを特徴とする。
(活動判断)
第9発明の水質監視装置は、第1または第5発明において、前記撮影手段によって撮影された画像に基づいて水質を判断する水質判断手段とを備えており、該水質判断手段は、撮影された画像に基づいて、一定以上動いている魚の数である活動数を算出する活動数検出部と、一定の判定期間内における単位時間当たりの活動数である判定期間活動数と、前記判定期間よりも長期間の基準期間内における単位時間当たりの活動数である基準期間活動数に基づいて水質を判断する水質判断部とを備えていることを特徴とする。
第10発明の水質監視装置は、第9発明において、前記水質判断部は、前記基準期間活動数によって前記判定期間活動数を除した値である活動率を算出し、該活動率の変化に基づいて水質を判断するものであることを特徴とする。
(給排水系)
第11発明の水質監視装置は、第1または第5発明において、水槽内に飼育されている魚の挙動に基づいて水質を判断する水質監視装置であって、前記水槽に水を供給排出する給排水手段を備えており、該給排水手段において前記水槽に水を供給する給水配管には、ポンプと、水を濾過するためのろ過手段とが、上流側からこの順で並ぶように設けられており、該ろ過手段を通過した水の一部を、前記ポンプの上流側に戻すバイパス配管を備えていることを特徴とする。
第12発明の水質監視装置は、第11発明において、前記水槽内の水を採取する採水手段を備えており、該採水手段は、水を収容する採水容器と、該採水容器と前記水槽とを連通する連通配管と、該採水容器内の気体を排出する排気管とを備えており、前記連通配管には、前記採水容器と前記水槽との間を連通遮断する弁が設けられており、前記排気管には、気体のみを通過させる気体通過弁が設けられていることを特徴とする。
第13発明の水質監視装置は、第11発明において、前記給水配管に、前記水槽に供給する水を、該給水配管の外面から加温する加温手段を設けていることを特徴とする。
(複数水槽)
第14発明の水質監視装置は、第1または第5発明において、画像を撮影する魚が飼育される監視用水槽と、該監視用水槽とは別に設けられた、該監視用水槽よりも収容されている水の量が多い予備水槽と、前記監視用水槽に対して、水質検査対象となる水を供給する給水配管とを備えており、該給水配管は、前記予備水槽に対して、前記監視用水槽に供給する水と同じ水を供給するための分岐管を備えており、該分岐管から前記予備水槽に対して供給される水の量が、前記給水配管から前記監視用水槽に対して供給される水の量よりも少なくなるように調整されていることを特徴とする。
(収容部材)
第1発明によれば、水面上方から撮影手段によって収容部材の監視空間内の魚を撮影すれば、その画像から得られる魚の動きを解析することによって、水質の変化を把握することができる。そして、照明手段によって水槽の側面から光を水面に照射しており、しかも、照明手段側に位置する壁は監視空間内にその影が形成されない角度に傾斜している。すると、壁の影が魚体に写りこむことを防ぐことができるから、魚の認識漏れが生じる可能性を低くすることができ、水質を正確に判断することができる。
第2発明によれば、複数の壁の上端が水質監視作業中における水位よりも上方に位置しているから、水は、一の壁の流入孔から収容部材の監視空間内に流入し、一の壁と対向する壁に向かって流れ、排水口から排出される。このため、収容部材の底面上に堆積した沈殿物を水の流れによって排水口に向かって流すことができるので、堆積した沈殿物を排水口から落下させて収容部材から排出することができる。また、収容部材の清掃の際にも、沈殿物を排水口に向かって移動させれば沈殿物を排水口から排出することができるので、収容部材の清掃において、沈殿物除去作業時を簡単かつ効率よく行うことができる。
第3発明によれば、流入孔が水質監視作業中における水位より下方に位置しているから、収容部材より上流側に存在する泡などの浮遊物や水面の波等が監視空間内に流入することを防ぐことができる。すると、浮遊物等に起因する魚の誤認識が生じる可能性を低くすることができる。また、一の壁と対向する壁には、水質監視作業中における水位付近にオーバフロー孔が設けられているので、水流によってオーバフロー孔から監視空間内の浮遊物等を排出することができる。
第4発明によれば、収容部材には底板が設けられており、収容部材を水槽から持ち上げれば、収容部材とともに魚を水槽から取り出すことができるから、水槽の清掃を行うときや、魚を交換する作業を簡単かつ短時間で行うことができる。
(光学的配置)
第5発明によれば、撮影手段によって、水面上方から水槽側遮光部材の観測窓を通して、収容部材の監視空間内の魚を撮影することができるので、その画像から得られる魚の動きを解析すれば、水質の変化を把握することができる。しかも、水槽側遮光部材の観測窓は、照明光や外光が直接撮影手段に入光したり、照明光や外光の水面での反射光が撮影手段に入光したりしないように設けられているので、直接撮影手段に入光した光の影響による魚の誤認識や、反射光や景色等の写り込みの影響による魚の誤認識が生じる可能性を低くすることができ、水質を正確に判断することができる。照明手段によって水槽の側面から光を水面に照射しており、しかも、照明手段側に位置する壁は監視空間内にその影が形成されない角度に傾斜している。すると、壁の影が魚体に写りこむことを防ぐことができるから、魚の認識漏れが生じる可能性を低くすることができる。
第6発明によれば、水槽の側面や点検用扉に遮光処理が施されているので、強い外光が周辺に存在する場所でも、水面への間接的な写りこみが発生することを防ぐことができるし、魚が人影に怯えることを防ぐことができる。よって、水質以外の原因によって魚が異常行動することを防ぐことができる。とくに、遮光処理に、スモークやハーフミラー等を活用すれば、外光や人影が内部から見えないようにしつつ、水槽内の魚の様子がある程度わかるようにすることができる。また、水槽の一の側面に設けられた点検用扉を開閉すれば、通常は外光等が点検窓を通って水槽内部に入ることを防ぐことができるし、点検窓を開けば、簡易なメンテナンス作業を行うことができる。よって、水槽内を撮影に適した状態に維持しつつ、水槽の維持管理が容易になる。
第7発明によれば、吸気手段によって容器内に導入された外気を撮影用窓から排出させることができる。すると、撮影手段の周囲に空気の流れを作ることができるから、水槽からの蒸気等によって撮影手段のレンズ等が曇ることを防ぐことができる。しかも、容器内への湿気の流入を防ぐことができるから、湿気に起因する容器内の装置の故障も予防することができる。
(濁度判断)
第8発明によれば、撮影手段によって撮影された画像から水の濁りを判断するので、市販の濁度計等の設置が不要となり設備を簡素化できる。また、検出された水の濁度に基づいて水質判断機能喪失の早期検知ができるし、水の濁度をフィルタ交換や沈澱物除去のタイミングの目安とすることができる。
(活動判断)
第9発明によれば、水温変化や水質変化、病原菌、活動停滞時期等に起因する比較的緩やかに活動数が減少する状態における活動数(基準期間活動数)と、判定期間内における判定期間活動数とを比較して水質を判断するので、水質判断ミスの発生を防ぐことができる。しかも、活動数として単位時間あたりの平均値を用いているので、水質異常以外の突発的な現象による魚の異常行動が生じても、かかる異常行動を水質異常と誤って判断することを防ぐことができる。
第10発明によれば、基準期間活動数によって判定期間活動数を除した値である活動率を算出し、この活動率の変化に基づいて水質を判断するので、急性毒性物質の混入を早期に発見することができる。
(給排水系)
第11発明によれば、ろ過手段を通すことによって水槽に供給される水の濁りを少なくすることができる。そして、給水配管にはバイパス配管が設けられているので、ポンプを一定の運転条件に維持したままろ過手段が目詰まりしても、バイパス配管内の流量や流れの向きが変化するだけであり、ろ過手段の目詰まりに起因する水槽への給水流量の変動を防ぐことができる。しかも、循環される水は、何度もろ過手段を通過することになるので、濁りの除去効果を高くすることができる。一方、バイパス配管を通して水槽に直接水を供給することが可能であるから、ろ過手段が完全に詰まった場合でも水槽への給水が停止することを防ぐことができる。
第12発明によれば、連通配管に設けられた弁を開けば、水槽内の水を採水することができる。しかも、採水した水が排気管内に入り、気体通過弁の位置まで到達すると自然に採水が停止される。つまり、連通配管に設けられた弁を開くだけで所定の量の水を自動的に採取できるので、採水タイミングや採水量を簡単に制御することができる。
第13発明によれば、給水配管を流れている間に水槽に供給する前の水を加温するので、水槽内の水を水槽に浸漬したヒータによって加温する場合に比べて、水槽内の水の温度も安定化することができる。また、水槽に浸漬するヒータのように加温手段が水と直接接触しないので、水の汚損を防ぐことができるし、水槽内部からの水蒸気発生の抑制することができるし、水槽に浸漬するヒータのような空焚きの心配もないので安全である。
(複数水槽)
第14発明によれば、予備水槽には、監視用水槽に比べて大容量の水が貯留されており、しかも、監視用水槽よりも給水量が少ないので、水槽内の水質の急激な変化などを防ぐことができ、魚の生息環境をより安定した状態に保つことができる。しかも、監視用水槽よりも有害物質の流入速度が遅くなるし、予備水槽中の有害物質の濃度も薄くなるから、監視用水槽で異常が検出された後、予備水槽内における魚の行動を確認することによって、水質異常の影響を詳細に目視観察できる。また、両水槽に同じ水を供給しているので、予備水槽内の水質と監視用水槽の水質の差を少なくできる。よって、予備水槽からから監視用水槽に魚を移したときに、環境の変化に起因する魚の異常が発生することを防ぐことができる。
本実施形態の水質監視装置1の概略正面図である。 本実施形態の水質監視装置1の概略側面図である。 本実施形態の水質監視装置1における給排水系40の概略説明図である 監視用水槽10の概略単体正面図である。 監視用水槽10の概略単体平面図である。 監視用水槽10の概略単体側面図であって、(A)は右側面図であり、(B)は左側面図である。 監視用水槽10の概略断面図である。 (A)は監視かご20の概略単体平面図であり、(B)は(A)のB−B線断面図である。 監視かご20の概略単体側面図であって、(A)は右側面図であり、(B)は左側面図である。 撮影手段30の撮影範囲を示した概略説明図である。 撮影手段30の撮影範囲、水槽側遮光部材91、および照明の関係の概略説明図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の水質監視装置は、例えば、水道水や飲料水などの源泉となる河川の水質や工場排水、下水処理水等の水質を監視する装置であって、源泉の水(原水)を水槽に導入し、この水槽内に飼育されているメダカの挙動に基づいて水槽内の水質、つまり、原水の水質を監視する監視装置である。
まず、図1および図2に基づいて、本実施形態の水質監視装置1の全体を説明する。
図1および図2において、符号Fは、水質監視装置1において、魚を飼育するための水槽10,70や、その他の機器を設置するための水槽設置台を示している。
図1および図2に示すように、この水槽設置台Fは、監視用水槽10を載せるためのテーブルT1を備えており、図2に示すように、テーブルT1の背面には、予備水槽70を載せるためのテーブルT2が設けられている。
これらテーブルT1,T2の下方には空間が設けられており、この空間には、水槽10,70に対して水を給排するための配管系40が配設されている。配管系40は、水槽10,70に対して水を供給する給水配管41と、水槽10,70から水を排出する排水配管51とを備えている(図3)。
図1および図2に示すように、テーブルT1の上方、つまり、監視用水槽10の上方には、一対の柱Cによって支持された容器B(以下では、電装ボックスBという)が設けられている。この電装ボックスB内には、監視用水槽10内の状況を水面から撮影する撮影手段30や、制御機器等が収容されている。
撮影手段30は、例えば、市販のCCDカメラ等であり、そのレンズを監視用水槽10に向けた状態となるように、電装ボックスB内に配置されている。この撮影手段30は、ケーブル等を介してパソコン等の水質判断手段80に接続されており、撮影した画像は水質判断手段80に送信されるようになっている。この水質判断手段80は、メダカを撮影した画像に基づいて水槽内の水質を判断する機能を有しており、監視用水槽10内の水質を監視している。
また、電装ボックスB内の制御機器は、水槽10,70や配管系40に設けられている各種機器(例えば、照明手段13や水位センサ15、給水ポンプ42等)の作動を監視制御するものである。この制御機器は、各種機器の作動状態に異常が発生したときには、機器の作動を停止したり警告を発したりする機能を有している。また、前述した水質判断手段80が水質異常を検出した際にも、警告を発する機能も有している。
以上のごとき構成であるから、本実施形態の水質監視装置1によれば、水面上方から撮影手段30によって監視かご20の監視空間内の魚を撮影し、水質判断手段80によって画像から得られる魚の動きを解析することによって、水質の変化を把握することができるのである。
また、本実施形態の水質監視装置1では、各機器が一つの水槽設置台Fにコンパクトにまとめて設置されているので、設置スペースを小さくすることができるし、装置の移動も容易になる。
しかも、本実施形態の水質監視装置1では、水槽10,70の観察や、水槽10,70、配管系40の周囲には壁等を設けていないので、水槽10,70の目視確認やこれらのメンテナンスなどを容易に行うことができる。
なお、上述した水質判断手段80は、他の機器と同様に、水槽設置台Fの上(電装ボックスB内など)に設置してもよいし、制御機器自体が水質判断手段80として機能するようにしてもよい。しかし、水質判断手段80がパソコン等の場合には、監視用水槽10や予備水槽70から離れた位置に(水槽設置台Fとは別な場所)に設置する方が好ましい。かかる配置とすれば、水質判断手段80が監視用水槽10等から生じる湿気の影響を防ぐことができるし、監視用水槽10等のメンテナンス作業の際に飛散した水が水質判断手段80に掛かることも防ぐことができる。
また、電装ボックスBには、電装ボックスB内に外気を導入する吸気手段、例えば、換気扇等を設けておくことが好ましい。
電装ボックスBの下面には、撮影手段30が監視用水槽10内のメダカを撮影するための撮影用窓が形成されているので、かかる吸気手段を設ければ、吸気手段によって電装ボックスB内に導入された外気を撮影用窓から排出させることができる。
すると、撮影手段の周囲に空気の流れを作ることができるから、監視用水槽10からの立ち上る蒸気等によって撮影手段のレンズ等が曇ることを防ぐことができる。
しかも、撮影用窓から排出される気流によって、電装ボックスB内に湿気の流入することを防ぐことができるから、湿気に起因する電装ボックスB内の制御機器等の故障も予防することができる。
(各種機器の説明)
つぎに、本実施形態の水質監視装置1の各機器について詳細に説明する。
なお、本実施形態の水質監視装置1において飼育される魚は、メダカや金魚などであり、とくに限定されないが、以下では、代表としてメダカを飼育する場合を説明する。
(監視用水槽10の説明)
監視用水槽10は、検査対象となる水が供給される水槽であり、撮影手段30によって自動監視するメダカを飼育するためのものである。
図4〜図6に示すように、監視用水槽10は、上部が開口された水槽本体11を有している。この水槽本体11には、一方の側面近傍(図4および図5では向かって左側の側面近傍)に給水配管41が配置されており、一方の側面と対向する側面近傍(図4および図5では向かって右側の側面近傍)に排水配管51が配置されている。
しかも、給水配管41と排水配管51との間には、配管51の近傍に水槽本体11の底面に立設されたオーバフロー板11bが設けられている。このオーバフロー板11bは、オーバフロー板11bと左側の側面近傍との間に、所定の水位(水質監視作業に適した水位)の水を溜めておくために設けられている。
このため、水槽本体11内に水槽本体11に給水配管41から供給されると、一方の側面からオーバフロー板11bに向かって水が流れ、オーバフロー板11bを越えた水が排水配管51から排水される。つまり、水槽本体11は、一方の側面からこの側面と対向する側面、言い換えれば、一方の側面からオーバフロー板11bに向かう水流が形成されるように構成されているのである。
なお、水槽本体11において、給水配管41と排水配管51との間には、後述する監視かご20が配設されており、この監視かご20の監視空間内において自動監視するメダカが飼育されているのであるが、監視かご20の詳細は後述する。
また、図示しないが、監視用水槽10には、メダカに給餌するための給餌器(例えば、タイマ機能を有する市販の給餌器)が設けられている。
図5、図6に示すように、水槽本体11の背面には、照明手段13が設けられている。この照明手段13は、市販の蛍光灯やLED等であり、水槽本体11内の水面に対して、斜め上方から光を照射するように配置されている。
しかも、照明手段13は、照明手段13から水面に照射された光が、直接撮影手段30に入光したり、水面で反射した光(照明反射光)が撮影手段30に入光したりしないように配設されている。かかる構成とすれば、撮影手段30によって撮影された画像に基づいて水質判断手段80が水槽内の水質を判断するときに、直接撮影手段30に入光した照射光や反射照明光に起因する水質の判断ミスの発生を抑えることができる。
例えば、図11に示すように、照明手段13の光の照射角と鉛直方向とのなす角度θ1、θ2が撮影手段30の画角と鉛直方向とのなす角度αよりも大きくなるようにすれば、照明手段13からの照明光や水面からの反射光が撮影手段30に直接入光することを防ぐことができる。
そして、照明手段13は、撮影手段30の撮影範囲内に位置する水面に写り込むことがない位置であって、できるだけ水面よりも高い位置に設置することが好ましい。なぜなら、水面よりも高い位置から光を照射すれば、照明手段13からの距離に起因するメダカの明るさの差を小さくできるからである。つまり、照明手段13を水面よりも高い位置に配置すれば、照明手段13からの距離によるメダカの認識性の差を少なくすることができる。
(遮光部材の説明)
また、照明手段13から水面に照射された光に限らず、外部の光(例えば、太陽光や室内照明の光)が水槽本体11の側面等を透過した場合も、この外部の光が水面で反射して、その反射光(外部反射光)が撮影手段30に入光する可能性があり、この外部反射光に起因する水質の判断ミスが発生する可能性もある。また、水槽本体11の側面等を通して、外部の景色や人影等が水面に写りこみ、この写りこみに起因する水質の判断ミスが発生する可能性もある。
そこで、かかる外部反射光や写りこみ等に起因する水質の判断ミスを防ぐ上では、図4〜図6および図10に示すように、水槽本体11の上部に、遮光部材の水槽側遮光部材91を設けることが好ましい。
水槽側遮光部材91は、水槽本体11の上部開口全体を覆うように設けられた部材であり、黒色のアクリル板等の光を透過しない素材や、遮光処理された透明なアクリル板等によって形成されている。
この水槽側遮光部材91には、撮影手段30による水槽本体11内部の撮影を可能とするために、その中央部に光を透過する貫通孔(観測窓91h)が形成されている。この観測窓91hは、撮影手段30が監視空間全域を撮影でき、しかも、撮影手段30への外部反射光の入光や、景色などの水面への写りこみが生じないように形成されている。
例えば、水面から撮影手段30までの距離が50cm、監視空間が長さ40cm×幅30cm、水面から水槽側遮光部材91のまでの距離が25cmの場合には、観測窓91hを、その中心を撮影手段30の光軸が通過し、かつ、その大きさが長さ20cm×幅15cmとなるように形成すれば、外部反射光が撮影手段30に入光したり、水面への写りこみが生じないようにすることができる。
なお、撮影手段30への外部反射光の入光や、景色などの水面への写りこみを防ぐ上では、外部からの光が水槽本体11側面から水槽本体11内部に入らないようにすることがより望ましい。例えば、水槽本体11において、照明手段13からの光が入光する側面以外の全ての側面に遮光処理を施せば、外部の光が水槽本体11内に入光しないので、外部反射光や写りこみの発生を防ぐことができる。そして、水面への写りこみを防ぐことができれば、水面への写りこんだ人影に怯えてメダカが異常行動することを防ぐことができるから、かかる異常行動を水質の異常と誤認することも防ぐことができる。
上述した遮光処理は、例えば、水槽側遮光部材91や水槽本体11側面を黒い塗料で着色する等の処理であるが、光を透過しないようにすることができる処理であればよい。とくに、遮光処理として、スモーク処理やハーフミラー等を活用すれば、水槽本体11内部から外部の人影は見えないが、外部から水槽本体11内のメダカの様子がある程度わかるようにすることができるので、好適である。例えば、水槽本体11側面の内側にハーフミラーを設け、外側にスモーク処理をすることによって、効果的に上記効果を得ることができる。
また、水槽側遮光部材91の上面や、電装ボックスBの下面が光を反射しやすい面となっていれば、外部が明るい場合には、これらの面で反射した景色や人影が水面に写りこむ可能性がある。かかる写りこみが発生することを防ぐ上では、水槽側遮光部材91の上面や電装ボックスBの下面に、例えば、黒色塗装したりや黒色のゴム板を接着して取り付ける等の反射防止処理を行っておくことがより好ましい。なお、ゴム板を接着した場合には、監視用水槽10の清掃をしている監視員が誤って電装ボックスBに頭をぶつけても、怪我をしないという安全対策効果も得ることができる。
(点検窓11hの説明)
一方、水質異常や濁りの警報発生時等のように、水槽本体11内のメダカの様子をより詳細に確認する場合には、メダカを直接目視確認する必要がある。しかし、水槽本体11側面に遮光処理を行った場合には、水槽本体11の上面からしかメダカを直接目視することができない。そして、水槽側遮光部材91も設けている場合には、水槽側遮光部材91を取り外すことも必要になる。
そこで、水槽本体11の側面に遮光処理を行った場合には、水槽本体11内部と外部とを連通する点検窓11hと、この点検窓11hを開閉する点検用扉12とを設けておくことが好ましい。例えば、兆番などによって水槽本体11の側面に取り付けられた点検用扉12を設けておくことが好ましい。この場合、点検用扉12を開閉すれば、通常は外光等が点検窓11hを通して水槽本体11内部に入ることを防ぐことができるし、点検用扉12を開けば、点検窓11hを通してメダカを直接目視確認できる。すると、死んだメダカの回収や水槽本体11の簡易清掃などの簡易なメンテナンス作業であれば、点検窓11hから手を入れて作業することができる。よって、水槽本体11内を撮影に適した遮光状態を維持しつつ、水槽本体11の維持管理が容易になる。
なお、点検窓11hは、側面に遮光処理を行っていない水槽に設けてもよい。この場合でも、水槽上面よりも水面に近い点検窓11hから作業を行うことができるので、簡易なメンテナンス作業等の作業効率を向上させることができる。そして、側面に遮光処理を行っていない場合には、点検窓11hを開閉する点検用扉12は設けなくてもよい。
(監視かご20の説明)
図4〜図7に示すように、監視用水槽10内において、一方の側面とオーバフロー板11bとの間には、監視かご20(特許請求の範囲にいう収容部材に相当する)が設けられている。この監視かご20は、上部が開口した箱型に形成された中空な部材であり、監視用水槽10に対して着脱可能に設けられている。
図8および図9に示すように、監視かご20は、4つの壁(前壁22、一対の側壁23,24、背壁25)と、この4つの壁の下端間をつなぐように設けられた底板21とを備えている。
このため、監視用水槽10内に監視かご20を配置し、4つの壁に囲まれた空間内にメダカを配置すれば、メダカの活動範囲を制限でき、メダカを監視する領域を一定の領域に維持することができる。この4つの壁に囲まれた空間が、メダカを収容しておくための監視空間である。
そして、監視かご20が監視用水槽10に対して着脱可能に設けられており、監視空間の下方には底板21が設けられているので、監視かご20を監視用水槽10から取り出せば、監視かご20とともにメダカも監視用水槽10から取り出すことができる。つまり、監視かご20を監視用水槽10から取り出すだけでメダカを捕まえることができる。すると、清掃作業やメダカ交換作業等の際にメダカを網などで捕まえる手間が省けるので、各作業が簡単になり、作業時間も短縮できる。
つぎに、監視かご20の各部の詳細を説明する。
(背壁25の構成)
図6および図9に示すように、監視かご20において、背壁25は、その底板21に対して傾斜した傾斜壁となっている。より詳しく説明すると、背壁25は、その上端が下端よりも外方に位置するように傾斜している。そして、背壁25は、その傾斜角度θが約40°〜70°となるように形成されている。
かかる構成であるので、背壁25が照明手段13側に位置するように監視かご20を監視用水槽10内に配置すると(図5および図6参照)、照明手段13から照射される光に起因して、背壁25の影が監視空間内の魚体に写りこむことを防ぐことができる。すると、背壁25の影に起因するメダカの認識漏れが生じる可能性を低くすることができるから、水質を正確に判断することができる。
なお、背壁25の底板21に対する傾斜角度は上記角度に限られず、照明手段13からの光によって、監視空間内の水中(言い換えれば、メダカの活動領域内)に影が形成されないように配設されていればよい。例えば、監視かご20の底板21と照明手段13から放出される光が通過する領域の外延とのなす角度が、背壁25の傾斜角度θよりも大きければ、背壁25の影が監視空間内の水面に写りこむことを防ぐことができる。例えば、傾斜角度θを70度以下としておくと、側方から照明手段13によって光を照射する構成とした場合に、背壁25の影の写り込み防止効果が得られる可能性は高くなる。
(一対の側壁23,24の構成)
図4および図7に示すように、監視かご20の監視空間内にメダカを留めておくために、監視かご20は、その全ての壁(前壁22、一対の側壁23,24および背壁25)の高さが、水質監視作業中おける水面より高くなるように構成されている。言い換えれば、監視かご20の全ての壁は、その高さが、前記オーバフロー板11bよりも高くとなるように形成されている。
このため、監視かご20の壁を乗り越えて水が監視空間内に流入したり監視空間から流出したりしないので、監視かご20には、監視空間内に水を導入するための流入孔と、監視空間内から水を排出する排出口が設けられている。
詳細に説明すると、図7に示すように、背壁25が照明手段13側に位置するように監視かご20を監視用水槽10内に配置したときに(図4および図6参照)、給水配管41側に位置する側壁23には、この側壁23を貫通する貫通孔23hが設けられている。
一方、背壁25が照明手段13側に位置するように監視かご20を監視用水槽10内に配置したときに、排水配管51側に位置する側壁24と底板21との間には、隙間20hが設けられている(図8参照)。
監視用水槽10内には、給水配管41から排水配管51側に向かう流れが形成されているので、給水配管41から供給された水は、側壁23の貫通孔23hを通って監視空間内に流入し、側壁24に向かって流れる。そして、側壁24と底板21との間の隙間20hから排出され、側壁24の下端に設けられた切欠き等を通って排水配管51まで流れる。
すると、底板21上にも、側壁23から側壁24に向かう流れ、言い換えれば、側壁23から隙間20hに向かう流れが形成されるので、底板21上に余った餌やメダカの糞などの沈殿物が堆積しても、これらの沈殿物を水の流れによって隙間20hに向かって自然に流すことができる。隙間20hまで流れた沈殿物は隙間20hから落下するので、隙間20hから簡単に監視空間外に排出することができる。つまり、水流による監視空間内の自浄効果をえることができるのである。
水流だけでは排出できない沈殿物が底板21上に堆積した場合には、監視員が監視空間を清掃しなければならない。しかし、かかる清掃の際にも、沈殿物を隙間20hに向かって移動させれば監視空間外に排出することができるから、監視員が監視空間を清掃するときでも、沈殿物除去作業を簡単かつ効率よく行うことができる。
上記貫通孔23hおよび隙間20hが、特許請求の範囲にいう流入孔および排水口に該当するので、以下では、貫通孔23hおよび隙間20hを、流入孔23hおよび排水口20hと呼ぶ。
(流入孔23hの配置について)
上述した複数の流入孔23hは、監視空間内にメダカを飼育可能な程度の水を導入することができれるように配置されていればよいのであるが、以下のごとき構成とすることがより好ましい。
図7および図9に示すように、複数の流入孔23hは、最も上方に位置する流入孔23hが、オーバフロー板11bの上端よりも下方に位置するように形成されている。言い換えれば、複数の流入孔23hは、水質監視作業中において、水面よりも下方に全ての流入孔23hが水中に位置するように配設されているのである。
かかる状態となるようにすれば、監視かご20よりも上流側の水面(監視用水槽10の壁面と側壁23との間の水面)に泡や波などが発生しても、水質監視作業中には、この泡や波などは複数の流入孔23hを通過できない。すると、上流側の水面の泡や波などが監視空間内に流入することを防ぐことができるから、監視空間内の水面をメダカの撮影に適した状況に保っておくことができる。つまり、泡や波などが監視空間内に流入した場合には、泡や波などをメダカと誤認識したり泡や波などがメダカの撮影の障害になる可能性があるが、複数の流入孔23hを上記構成として監視空間内に泡や波などの侵入を防止すれば、かかる問題を生じることを防ぐことができるのである。
なお、流入孔23hは、水槽本体11の底面からある程度離れた位置に設けられているので、給水配管41から監視用水槽10内に流入した沈殿物が監視かご20内に流入することを防止できるし、後述するように監視かご20をメダカごと監視用水槽10から取り出すときに監視かご20内に水を残しておくという効果も得られる。
(オーバフロー孔24hについて)
一方、上述したような排水口20hだけを設けた場合には、監視空間内に泡等の浮遊物が発生した場合、かかる浮遊物を監視空間底面に位置する排水口20hから水流によって排出することは困難である。かかる浮遊物は、監視員が発見すれば監視員によって除去することができるのであるが、図7および図9に示すように、側壁23と対向する側壁24に、複数のオーバフロー孔24hを設けておけば、水流によって浮遊物を排出できる。すると、監視員の作業負担を軽減できるし、発生した浮遊物を迅速に監視空間から排出できるので、浮遊物の存在に起因する水質判断ミスが発生することを防ぐことができる。
かかる複数のオーバフロー孔24hは、複数の流入孔23hにおける最も上方に位置する流入孔23hよりも上方に位置するよう設けられる。具体的には、最も下方に位置するオーバフロー孔24hから監視かご20の下端までの高さHOが、最も上方に位置する流入孔23から監視かご20の下端までの高さHIよりも高くなるように複数のオーバフロー孔24hを設ける。
かかる配置とすれば、全ての流入孔23hがオーバフロー板11bの上端よりも下方に位置するように形成されているので、複数のオーバフロー孔24hのうち、いくつかオーバフロー孔24hはオーバフロー板11bの上端よりも下方に位置させることができる。つまり、いくつかオーバフロー孔24hは水面近傍に位置させることができる。すると、監視空間内の水の大部分は排水口20hから排出されるが、一部はオーバフロー孔24hからも排出されるので、水質監視作業中に監視空間内に発生した浮遊物を、水流によってオーバフロー孔24hから排出させることができる。
なお、オーバフロー孔24hを設ける数は特に限定されないが、オーバフロー孔24hのうち水質監視作業中に水中に位置する部分の面積が、排水口20hの面積の1/3程度であることが望ましい。かかる面積とすれば、水質監視作業中においてオーバフロー孔24hから排出される水の量を少なくできるので、オーバフロー孔24hを設けても、排水口20hから水を排出することによって得られる底面21清掃効果を維持することができる。
また、上記例では、監視かご20が監視用水槽10に着脱可能に設けられている場合を説明したが、監視かご20は監視用水槽10に固定されていてもよい。例えば、各壁を監視用水槽10の底面に固定壁として立設させるなどの方法で監視かご20を形成すれば、上記と同等の効果を奏することができる。各壁を固定壁として立設させた場合には、底面21は必ずしも設けなくてもよいが、水流による清掃効果などの利点を得る上では、底面21を設けておく方が好ましい。そして、底面21を設けない場合には排水口20hが形成できないので、上述したオーバフロー孔24hを設けて監視空間から水を排出する排出口とすればよい。
なお、監視用水槽10には、水槽内の水位を検出する水位センサを設けておくことが好ましい。
上述したようなオーバフロー板11bが設けられていれば、供給される水の量が適切であれば、水質監視作業中における水位はオーバフロー板11bの高さになるはずである。しかし、給水量が多すぎる場合や、排水管51が詰まった場合には、水位はオーバフロー板11bよりも高くなる、逆に、水槽の水漏れや給水が停止した場合などには、水位はオーバフロー板11bよりも低くなる。
よって、水位センサを設けておけば、上記のごとき現象が生じていることを検出することができ、警報などによって異常を作業員に知らせることができる。
かかる目的で使用する水位センサはとくに限定されず、公知の水位センサを使用することができる。例えば、図4に示すように、監視用水槽10の水槽本体11に、垂直に配設され水槽本体11に連通された透明な管状部材15cと、この管状部材15cに取り付けられた2つ光学式センサ15a,15bとからなる水位センサ15を採用することができる。かかる水位センサ15の場合には、オーバフロー板11bの高さよりも上方に光学式センサ15a、オーバフロー板11bの高さよりも下方に光学式センサ15bを配置しておくことによって、水質監視作業中における水位が正常であるか否かを検出することができる。
(配管系40の説明)
図1および図2に示すように、配管系40は、テーブルT1,T2の下方の空間に配設されている。
図3に示すように、配管系40は、監視用水槽10に水を供給する給水配管41と、監視用水槽10から水を排出する排水配管51とを備えている。
(給水配管41について)
図3に示すように、給水配管41は、監視対象となる水を供給する水源から、前記監視用水槽10まで水を供給するための配管である。この給水配管41には、上流から下流に向かって、公知の給水ポンプ42、フィルタなどのろ過手段43、ヒータ等の加温手段44、流量センサ45、監視用水槽10に供給する水の量(給水流量)を調整するバルブ46がこの順で介装されている。そして、給水配管41は、ろ過手段43より下流側の部分(図3では加温手段44の下流部分)と給水ポンプ42の上流側の部分とを連通するバイパス配管41aを備えていることに特徴を有しているが、詳細は後述する。
なお、ろ過手段43は、水源から供給される水に含まれるゴミ等を除去することができるものであればよく、とくに限定されない。
また、流量センサ45はとくに設けなくてもよいが、ある一定の量の流量を確保しなければならない場合、例えば、給水量を厳密に管理する場合には、流量センサ45を設ける必要がある。また、流量センサ45を設けておけば、流量調整の目安となるので好ましい。
加温手段44は、監視用水槽10の水温を所定の水温に維持できるものであればよいが、給水配管41の外面から給水配管41内の水を加温することあができるものが好ましい。例えば、加温手段44として、ラバーヒータを給水配管の外面に巻き付けて使用すれば、監視用水槽10内の水に浸漬したヒータによって加温する場合に比べて、監視用水槽10内の水の温度も安定化することができるという利点が得られる。また、水と加温手段44とが直接接触しないので水の汚損を防ぐことができるし、監視用水槽10内部からの水蒸気発生の抑制することができるし、監視用水槽10に浸漬するヒータのような空焚きの心配もないので安全である。
(排水配管51について)
図3に示すように、排水配管51は、監視用水槽10内から水を排出する配管である。この排水配管51の一端は、監視用水槽10内における前記収容部材12の壁面12bと水槽本体11の左側面との間に配管されている(図4参照)。
(バイパス配管41aについて)
上述したように、給水配管41には、ろ過手段43より下流側の部分(図3では加温手段44の下流部分)と給水ポンプ42の上流側の部分とを連通するバイパス配管41aが設けられている。このバイパス配管41aは、図3の矢印に示すように、バイパス配管41a内をどちらの方向にも自由に水が流れることができるように構成されている。
かかるバイパス配管41aを設けた場合、給水ポンプ42を一定の運転条件に維持したままバルブ46の開度を調整して給水流量を調節することができ、しかも、給水ポンプ42の負荷変動を抑制することができる。なぜなら、バイパス配管41aを設けたことによって、給水ポンプ42から吐出された水のうち、監視用水槽10に供給されない余剰水は、バイパス配管41aを通して、給水ポンプ42の上流側に戻すことができるからである。
しかも、かかる構成とすれば、余剰水は給水ポンプ42の吐出口と吸入口との間で循環するので、循環する余剰水を何度もろ過手段43および加温手段44を通過させることができる。すると、水の濁りを除去する効果を高くすることができるし、また、熱交換率を向上できる。そして、監視用水槽10に供給する水の温度をより一定温度に近づけることができるから、監視用水槽10内の水温の安定化が期待できる。
そして、上記バイパス配管41aを設ければ、長期間使用することによってろ過手段43が詰まってきた場合でも、余剰水の流量が少なくなるだけであるから、給水ポンプ42の運転条件を変更しなくても、監視用水槽10への給水圧力はほぼ一定に保つことができ、給水流量の変動も防ぐことができる。
一方、完全にろ過手段43が詰まった場合には、ろ過手段43を通過する水が無くなるので、上記効果では給水流量の変動を防ぐことはできない。しかし、給水配管41に対して、水源からある程度の水圧で水が供給されている場合であれば、ろ過手段43が詰まった場合や給水ポンプ42が故障した場合でも、バイパス配管41aを通って直接水源から監視用水槽10に水が流れる。すると、ろ過手段43の機能が失われた状態でも、監視用水槽10への給水は継続できるから、水質の監視を継続することができる。
なお、ろ過手段43における濁りの除去効果を高くするため、監視用水槽10への給水量の5倍以上の能力を有する給水ポンプ42を設けた場合には、ろ過手段43が詰まっていなくても給水ポンプ42には一定以上の負荷が常時かかった状態となる。よって、かかる場合には、給水ポンプ42の故障を防ぐ上でもバイパス配管41aを設けることが好ましい。
また、図3では、加温手段44の下流部分と給水ポンプ42の上流側の部分との間にバイパス配管41aを設けている。しかし、バイパス配管41aは、ろ過手段43よりも下流側かつ流量計45よりも上流側の部分と、給水ポンプ42の上流側との間を連通するように設けられていればよく、上記位置に限定されない。
上述したように、バイパス配管41aを通って直接水源から監視用水槽10に水が流れた場合には、ろ過手段43を通過しないので、水源からの水(原水)に含まれるゴミ等が監視用水槽10に流入する可能性がある。すると、水が濁ってしまい、撮影手段30によって撮影された画像から、メダカを認識しにくくなる。よって、バイパス配管41aを設けた場合には、監視用水槽10内の水の濁りなどを確認するために、市販の濁度計等を設けておくことが好ましい。また、水の濁りは、撮影手段30によって撮影された画像から判断することも可能であるが、その方法は後述する。
(採水)
本実施形態の水質監視装置1では、撮影手段30によって撮影された画像に基づいて水質を判断しているのであるが、水質異常警報発生時の水の詳細分析等のため、監視用水槽10内の水は、化学分析などによって検査される。この場合、監視用水槽10内の水が必要となるので、水質監視装置1には、監視用水槽10内の水を採取する採水手段を設けておくことが好ましい。かかる採水手段はとくに限定されないが、例えば、以下のごとき構成を有する採水手段を採用することができる。
図3に示すように、監視用水槽10には、排水配管51とは別に、全量排水配管51bが設けられている。この全量排水配管51bは、一方の側面とオーバフロー板11bとの間に設けられており、この全量排水配管51bに、監視用水槽10内の水をサンプル抽出する採水手段60が接続されている。
この採水手段60は、水を収容する容器、例えば、蓋を有する市販の採水容器61を備えており、この採水容器61は、連通配管64によって全量排水配管51bと連通されている。この連通配管64には、採水容器61と全量排水配管51bとの間を連通遮断する、例えば、電磁弁等の弁64aが設けられている。そして、採水容器61および連通配管64は、弁64aを開くと、監視用水槽10の水が自重で採水容器61内に流れるように配設されている。
また、採水容器61には、採水容器61内の気体を排出するための排気管62が設けられており、この排気管62には、気体のみを通過させる気体通過弁62aが設けられている。
かかる構成であるから、連通配管64に設けられた弁64aを開けば、監視用水槽10内の水を採水することができる。すると、採取された水を調べれば、監視用水槽10内の水の状態を把握することができる。
しかも、監視用水槽10内の水は自重で採水容器61内に流入しているだけであるから、採水した水が排気管62内に入り、気体通過弁62aの位置まで到達すると自然に採水が停止される。つまり、採水容器61の容積および気体通過弁62aを設ける位置を調整すれば、連通配管64に設けられた弁64aを開くだけで所定の量の水を自動的に採取できるので、採水するタイミングや採水する水の量を簡単に制御することができる。
なお、水質異常が検出されると採水が開始されるように弁64aを制御すれば、水質異常と判断された水を自動的に採水することができる。すると、採水された水を詳細に分析することができるから、水質異常の原因となった有害物質を特定に使用することが可能となる。
(予備水槽の説明)
本実施形態の水質監視装置1のように、メダカの動きに基づいて水質を判断する装置の場合、監視するメダカの個体差等の影響を少なくするために、監視用水槽10内には、通常、複数匹(10匹程度)のメダカが飼育される。しかし、長期間監視用水槽10内で飼育していると、メダカが弱ったり死んだりするので、ある程度の期間ごとにメダカを交換したり、死んだメダカを補充したりすることが必要になる。
交換または補充用のメダカは、水質監視装置1とは別に設けられた水槽等において飼育してもよいのであるが、本実施形態の水質監視装置1のように、交換補充用のメダカを飼育する予備水槽70を設けておけば、メダカの交換補充用作業が容易になるので好ましい。
以下、予備水槽70について説明する。
図2に示すように、予備水槽70は、市販の水槽本体71と、水槽本体71上部に配置された市販の照明72と、市販の給餌器73とを備えている。この予備水槽70は、交換補充用のメダカを飼育することを主目的とするものであるため、監視用水槽10とは異なり、メダカにとって快適な環境となるように構成されている。
例えば、水槽本体71に貯留される水の量が多くなっている。水槽本体71に貯留される水の量は、監視作業中に監視用水槽10に貯留される水の量の約10倍(メダカの数は3〜5倍)程度となるように調整されている。また、監視用水槽10では、24時間水質を監視するために、常に照明手段13から光が照射されているが、予備水槽70では、自然環境と同様に、夜には照明72が消灯するようになっている。そして、水草はメダカ誤認識の要因ともなりうることもあり監視用水槽10には設けられていないが、予備水槽70では、メダカの生息環境を向上させるために水草も配置されているのである。
図2に示すように、本実施形態の水質監視装置1では、かかる予備水槽70は、監視用水槽10を載せるためのテーブルT1の背面には設けられたテーブルT2上に配置されている。つまり、予備水槽70は、監視用水槽10の近傍に配置されているのである。
かかる配置とすると、監視用水槽10と予備水槽70との距離が近いので、監視用水槽10へのメダカの補充を簡単かつ効率よく行うことができるという利点が得られる。
なお、監視用水槽10および予備水槽70は、定期的に清掃することが必要となるが、その際に、両水槽を同じタイミングで清掃してもよい。清掃の際には、両水槽からメダカを取り出さなければならないが、その際、両水槽から取り出したメダカを同じ容器に入れておくようにする。すると、どのメダカがどの水槽で直前まで飼育されていたか否かがわからなくなるので、ランダムに選ばれたメダカを監視用水槽10で監視する対象とすることになる。この場合、予備水槽70のメダカの数は監視用水槽10の3〜5倍なのでランダムに選択しても監視用水槽10のメダカはほとんど入れ替わることになる。その他、監視用水槽10内に入れるメダカの数倍のメダカがいるので、その中から元気でカメラ映りのよさそうなメダカを選択することもできる。
また、予備水槽70に対して水を給排する配管は、監視用水槽10と別に設けてもよいが、監視用水槽10の配管系40を使用すれば、配管系40を簡素化でき装置をコンパクトにできる。例えば、給水配管41から分岐した分岐管41bを設けて予備水槽70に対して水を供給し、予備水槽70内の水を排出する排水管54を排水配管51に接続するようにすれば、配管系を簡素化できる。
この場合、排水管54は、前記連通配管64が排水配管51と接続される位置よりも下流側に接続する。すると、採水手段60によって採水される水に予備水槽70内からの排水が混入することを防ぐことができる。
そして、上記のごとく、給水配管41から分岐した分岐管41bを設けて予備水槽70に対して水を供給するようにすれば、予備水槽70には、監視用水槽10と同じ水を流入させることができる。すると、市販のメダカを原水(予備水槽70の水)に慣らしてから、監視用水槽10に投入することできるので、監視用水槽10におけるメダカの死亡率を低下させることもできる。
また、定期巡回パトロール時には、通常、監視員等がメダカの状態を目視観察するのであるが、監視用水槽10と予備水槽70とが同じ水質であれば、監視用水槽10のメダカの目視観察に代えて、予備水槽70内のメダカを目視観察することによって、メダカの健康状態等を確認することができる。この場合、監視用水槽10のメダカを監視員等が目視観察した場合に生じる誤警報の発生を防ぐことができる。例えば、監視員等の影が水面に映ったり、監視員等が近づいたことに起因してメダカが異常行動したりすることによる誤警報の発生を防ぐことができるという利点も得られる。
ここで、予備水槽70は監視用水槽10よりも貯留している水の量が多いので、通常であれば、予備水槽70に供給する水の量を監視用水槽10に供給する水の量よりも多くすべきである。しかし、予備水槽70に供給する水の量を監視用水槽10に供給する水の量よりも少なくすることによって、以下の利点が得られる。
まず、分岐管41bから予備水槽70に供給する水の量を少なくすれば、予備水槽70内には監視用水槽10に比べて大容量の水が貯留されていることもあり、予備水槽70内の水の水温や水質の急激な変化を抑えることができるので、魚の生息環境をより安定した状態に保つことができる。
そして、分岐管41bから予備水槽70に供給する水の量を少なくすれば、原水に有害物質が含まれていても、監視用水槽10よりも有害物質の流入速度が遅くなる。しかも、予備水槽70内には監視用水槽10に比べて大容量の水が貯留されていることもあり、予備水槽中の有害物質の濃度が監視用水槽10に比べて薄くなる。すると、監視用水槽10で異常が検出された後、予備水槽70内におけるメダカの行動を確認することによって、水質異常の影響を詳細に目視観察できるとともに、有害物質の濃度が薄い状態での毒性の強さを評価することができる。
(水質判断手段80について)
本実施形態の水質監視装置1では、撮影手段30によって監視空間内のメダカを撮影した画像が水質判断手段80に送信され、この画像を水質判断手段80が解析することによって監視用水槽10内の水質を判断している。
以下では、水質判断手段80において、画像に基づいて水質判断するための水質判断処理方法について説明する。
(活動判断)
メダカを用いて水質を監視する場合、水質判断に最も重要な診断項目はメダカの活動停止(メダカの死亡)である。つまり、一定以上動いているメダカの数(以下、単に活動数という)が減少した場合には、水質に異常が発生したと判断する場合が多い。
しかし、水質の異常が発生していなくても、急激な水温変化や水質変化あるいは病原菌の蔓延等によってメダカが死亡する場合もあるし、夜間や冬期および人影の察知等の活動停滞時期等にもメダカの活動が停止することが考えられる。このため、単純に、活動数が減少したことのみをもって水質異常と判断した場合、水質に異常が生じていなくても、水質異常と誤判断する可能性がある。
ところで、水温変化、水質変化、病原菌、あるいは活動停滞時期等に起因する活動数の減少は、体の健康に影響を与えるほど高濃度の有害物質が原水に混入した場合における活動数の減少に比べてその減少が緩やかであるという特徴がある。例えば、病気のまん延によるメダカの病死は、半日程度で全滅することはなく、数日から数週間かけて徐々に数が減る。一方、人間の体調に少しでも影響するほどの高濃度の有害物質(急性毒性)が混入してきた場合、メダカは数時間で全滅する特徴がある。
本実施形態の水質監視装置1では、水質判断手段80は、上記のごとき、起因したメダカの活動数の減少状況がその原因によって相違することに着目して構成された、水質異常を判断する水質判断手段80を設けている。より具体的には、水質判断手段80は、水温変化、水質変化、病原菌、あるいは活動停滞時期等に起因する活動数の減少と、人体の健康に影響を与えるほど高濃度の有害物質が原水に混入した場合における活動数の減少とを比較して、水質異常を判断する機能を有しているのである。
図1および図2に示すように、水質判断手段80には、活動数検出部81と、水質判断部82とが設けられている。
活動数検出部81は、撮影手段30によって撮影された画像に基づいて活動数を算出する機能を有している。この活動数検出部81における活動数の算出は、以下の方法で行われる。
(活動数の算出)
活動数検出部81では、一定の判定期間(例えば、240フレームの画像が撮影される期間)内に活動しているメダカの数の合計を活動数として求めている。また、少なくとも所定の期間(例えば、15フレームの画像が撮影される期間、以下、追尾期間という)追尾することができかつ追尾期間に動いていると認識できる物体を、活動しているメダカと判断している。ここで、追尾とは、対象期間中の個々の画像から抽出されたメダカの形状データが、全て同一のメダカのものであると判断された場合をさす。
ここで、物体が動いているか否かの判断には、種々の方法を採用できる。例えば、追尾期間内における物体の両端(メダカでは頭と尻尾にあたる部位)の位置の分散の和を求め、その値が一定以上(例えば、4以上) となった場合に、その物体が動いていると判断することができる。
なお、追尾期間内における分散の和は、追尾期間内の各画像における物体の両端の座標データをそれぞれ (Xh、Yh), (Xt, Yt) とすると、以下の式で求めることができる。下式において、〈・・・〉は追尾期間における座標データの平均を表している。
S =〈Xh2〉+〈Yh2〉−〈Xh〉2 −〈Yh〉2+〈Xt2〉+〈Yt2〉−〈Xt〉2 −〈Yt〉2
(水質判断)
水質判断部82では、活動数検出部81によって算出された単位時間あたりの活動数に基づいて得られる、判定期間活動数と基準期間活動数とに基づいて水質を判断する機能を有している。
判定期間活動数とは、判定期間内における合計活動数を判定期間で除して求めた単位時間当たりの活動数であり、基準期間活動数とは、判定期間よりも長期間の基準期間(例えば、6時間等)内における合計活動数を基準期間で除して求めた単位時間当たりの活動数である。
上記基準期間活動数と判定期間活動数とに基づいて水質を判断する方法としては、例えば、基準期間活動数によって判定期間活動数を除して活動率(判定期間活動数/基準期間活動数)を算出し、この活動率の変化に基づいて水質を判断することができる。
かかる活動率は、短時間で活動数が大きく変化した場合、その期間では判定期間活動数の変化とほぼ比例して変化する一方、長時間で活動数が変化する場合には、活動率は1の回りを変動するだけである。つまり、活動率の値から、活動数の変化の原因を把握することができるのである。
例えば、活動率が1近傍の値の場合には、水温変化、水質変化、病原菌、あるいは活動停滞時期等に起因する活動数の減少であると判断できるし、また、活動率が1から大幅に小さくなっている場合には、人体の健康に影響を与えるほど高濃度の有害物質が原水に混入したことに起因する活動数の減少である可能性が高いと判断できるのである。
以上のごとく、本実施形態の水質監視装置1では、水質判断手段80によって、水温変化や水質変化、病原菌、活動停滞時期等に起因する比較的緩やかに活動数が減少する状態における活動数(基準期間活動数)と、判定期間内における判定期間活動数とを比較して水質を判断するので、水質判断ミスの発生を防ぐことができる。
しかも、活動数として単位時間あたりの平均値を用いているので、水質異常以外の突発的な現象による魚の異常行動が生じても、かかる異常行動を水質異常と誤って判断することを防ぐことができる。
とくに、基準期間活動数によって判定期間活動数を除した値である活動率を算出し、この活動率の変化に基づいて水質を判断するので、急性毒性物質の早期発見の点で好ましい。
なお、活動数に基づく水質判断は、上記方法に限られず、活動数と活動率の関係から「病気の蔓延」「有害物質の危険度」をある程度推定する等の方法も採用できる。
また、病死等でゆっくり全滅する場合でも、メダカが全滅してしまうと、水質監視機能自体を失ってしまうため、活動数によって水質を判断する機能も設けておけば、メダカの全滅による水質監視機能喪失が生じることを防ぐことができる。
そして、活動数によって水質を判断する機能と、活動率によって水質を判断する機能の両方を備えている場合には、いずれの機能によって水質異常が判断されたか、また、両機能によって水質異常が判断されたかによって、ある程度メダカの死因を特定することが可能となる。つまり、メダカが病死の可能性が高いか低いか。有害物質の濃度が高いか低いかについて判断することができるのである。
(濁度解析処理)
本実施形態の水質監視装置1では、撮影手段30によって撮影された画像には、画像からメダカを検出しているので、ろ過手段44の詰まり等によって監視用水槽10内に濁った水が供給された場合には、メダカの認識率が低下する場合がある。また、監視かご20の底板21の上に多量の沈殿物が堆積した場合にもメダカの認識が低下する可能性がある。かかる状況になると、水質判断が正確に行えなくなる可能性があるため、メダカの認識率が下がる前に、水の濁りを検出する必要がある。
上述したように、市販の濁度計等によって水の濁りを検出することもできるが、以下のごとき方法によって、撮影手段30によって撮影された画像から水の濁り判断すれば、市販の濁度計等の設置が不要となり設備を簡素化できるし、水質判断機能喪失の早期検知、およびフィルタ交換や沈澱物除去のタイミングの目安となるなどの点で好ましい。
水の濁りが強くなると、水質判断手段80によるメダカの認識率を低下させ、認識率が低下すると水質異常の誤警報が発生し易くなるが、撮影された画像から濁りを判断すれば、画像に基づくメダカの認識率に影響が出る前に、正常に水質監視ができなくなったことを先に警報で監視員に知らせることが可能となる。すると、メダカの認識率が低下する前に、「給水停止」、「フィルタ交換」、「沈殿物清掃」などの操作を監視員に促すことができる。
図1および図2に示すように、水質判断手段80には、濁度判断部83が設けられている。この濁度判断部83は、撮影手段30によって撮影された画像に基づいて、この画像におけるメダカの魚影と背景とのコントラストに基づいて水の濁度を判断するものである。この濁度判断部83における水の濁度の判断を以下の方法で行われる。
(前処理)
水の濁度の判断を行う場合には、まず、水質監視装置1のセッティング段階において、撮影手段30によって撮影される画像において、メダカの認識対象となる領域(認識領域)を設定しておく。この認識領域は、監視空間におけるメダカが遊泳可能な領域であり、監視カゴ20の4つの壁が含まれないように領域を設定することが好ましい。
なお、領域を設定する方法はとくに限定されないが、例えば、撮影手段30がCCDカメラであれば、画像中における監視空間の四隅の座標と、カメラの歪みパラメータで指定することができる。
(本処理)
まず、撮影された原画像を変換する。具体的には、輝度補正と、画像の平均化が行われる。
輝度補正は、監視空間における照明の当たり方の違いによる照度の差を無くすための補正である。例えば、本実施形態の水質監視装置1であれば、照明手段13に近い側の輝度を落とし、照明手段13から遠い側の輝度を上げる補正を行う。具体的には、各画像における最高輝度および最低輝度の一定時間平均(例えば、250フレームの平均)がそれぞれ255, 0となるようにアフィン変換を行うことによって、照度の差を補正することができる。
また、画像の平均化は、メダカの認識精度向上のために、輝度補正された画像に対して行われる。画像の平均化は、画像が24ビットカラー画像(サイズ640pixel×480pixel)であれば、8ビットグレイ画像(サイズ320 pixel×240 pixel)に変換することによって、画像を平均化することができる。
なお、カラー画像はRGB(赤・緑・青)の3色分のデータがあるが、各色について均一な重みを与えて平均化する必要はなく、魚影が検出し易くなるようにすればよい。例えば、赤、緑、青の順に重みが小さくなるようにすれば、オレンジ色のヒメダカを認識しやすくなる。
つぎに、輝度補正と画像の平均化が行われた画像について、認識領域内の輝度ヒストグラムを作成する。この輝度ヒストグラムは、画像が8ビット画像に変換されているので、輝度は0〜255の256階調となる。
そして、輝度ヒストグラムが作成されると、メダカの輝度を求める、例えば、撮影領域を300×400mmとした場合、撮影された画像における輝度ヒストグラムにおける 5×(メダカの数) 番目に高い輝度g1をメダカの輝度とする。これは、前記条件で撮影された画像では、メダカ(ヒメダカ)の面積の平均値は39pixel程度であることから、5pixelとすると 5/39≒0.13、すなわちメダカの面積の13%にあたり、十分メダカの明部と見做せ、かつ統計的にも十分と考えられるからである。
なお、メダカの輝度は、上記方法以外で求めてもよいし、輝度ヒストグラムにおける最大輝度としてもよく、本実施形態の水質監視装置1を設置する場所や検査対象となる原水の状況に応じて、適宜設定することができる。
つぎに、輝度ヒストグラムの中央値を、背景の輝度g2とする。このように背景の輝度g2を定めると、輝度の統計的なばらつきの影響を受けにくいので好ましい。
なお、背景の輝度も上記方法以外で定めてもよく、本実施形態の水質監視装置1を設置する場所や検査対象となる原水の状況に応じて、適宜設定することができる。
メダカの輝度g1と背景の輝度g2が求められると、下式により濁度cを定義する。
c = (g1 − g2) / 255
上記濁度cは、定義より 0<= c <= 1 であるから、水に濁りが無く、背景(監視かご20の底板21上面)もほとんど汚れていない場合には、メダカの輝度はほぼ g1=255、背景はほぼ g2=0となる。つまり、濁度cは、c 〜1 となる。
一方、水の濁りや背景の汚れがあると、背景が明るくなるため、濁度cの値は 0 に近くなる。
したがって、濁度判断部83が上記方法によって濁度cを算出すれば、撮影手段30によって撮影された画像から水の濁り判断することができる。そして、濁度cの値が所定の値以下となったときに水の濁りが発生している警報等を発するようにしておけば、水の濁りに起因した水質判断ミスの発生を事前に防止できるので、好ましい。
本発明の水質監視装置は、浄水場などの水関連施設等における水質の異常を検知する装置に適している。
1 水質監視装置
10 監視用水槽
11 水槽本体
12 遮光部材
12a 水槽側遮光部材
12b カメラ側遮光部材
13 照明
15 水位センサ
20 収容部材
20h 排水口
21 底板
23 上流側側板
23h 流入孔
24 下流側側板
24h オーバフロー孔
25 傾斜板
30 監視用カメラ
25 制御機器
40 配管系
40a バイパス管
41 給水配管
51 排水配管
70 予備飼育水槽
71 水槽本体
72 照明
73 給餌器
F 水槽設置台
C 柱
T テーブル

Claims (14)

  1. 水槽内に飼育されている魚を撮影し、撮影された画像に基づいて水質を判断する水質監視装置であって、
    前記水槽の上部に設けられた、水面から魚を撮影する撮影手段と、
    前記水槽の水面に光を照射する照明手段と、
    前記水槽内の水に浸漬された、監視対象となる魚を収容しておくための収容部材とを備えており、
    前記照明手段は、
    前記水槽の側方に配置され、該水槽の側面から水面に光を照射するように配設されており、
    前記収容部材は、
    前記水槽の底面に立設された複数の壁を有しており、
    該複数の壁は、該複数の壁によって囲まれた監視対象となる魚を収容する監視空間が形成されるように配設されており、
    前記複数の壁のうち、前記照明手段側に位置する壁は、該照明手段に向かうように傾斜した傾斜壁となっており、
    該傾斜壁は、
    前記照明手段からの光によって、魚の活動領域に該傾斜壁の影が形成されない角度に傾斜している
    ことを特徴とする水質監視装置。
  2. 前記収容部材は、
    前記複数の壁の上端が水質監視作業中における水位よりも上方に位置するように形成されており、
    該複数の壁の下端部間に配置された底板を備えており、
    該複数の壁のうち、一の壁に前記監視空間内に水を導入する流入孔が形成されており、
    該一の壁と対向する壁と前記底板との間に、前記監視空間から水を排出する排水口が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の水質監視装置。
  3. 前記流入孔は、水質監視作業中における水位より下方に位置するように形成されており、
    前記一の壁と対向する壁には、水位付近に位置するようにオーバフロー孔が形成されている
    ことを特徴とする請求項2記載の水質監視装置。
  4. 前記収容部材は、前記水槽に対して、着脱可能に設けられており、
    前記収容部材は、
    前記複数の壁の下端部間を繋ぐように底板が設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載の水質監視装置。
  5. 水槽内に飼育されている魚を撮影し、撮影された画像に基づいて水質を判断する水質監視装置であって、
    前記水槽の上部に設けられた、水面から魚を撮影する撮影手段と、
    前記水槽の水面に光を照射する照明手段と、
    該照明手段および/または前記水槽外から水面に照射される光のうち、直射光および/または水面での反射光が前記撮影手段に直接入光することを防止する遮光部材とを備えており、
    該遮光部材は、
    前記水槽の上部開口に取り付けられ、その中心部に観測窓が形成された水槽側遮光部材を有しており、
    前記水槽内に浸漬された、監視対象となる魚を収容しておくための収容部材を備えており、
    前記照明手段は、
    前記水槽の側方に配置され、該水槽の側面から水面に光を照射するように配設されており、
    前記収容部材は、
    前記水槽の底面に立設された複数の壁を有しており、
    該複数の壁は、該複数の壁によって囲まれた監視対象となる魚を収容する監視空間が形成されるように配設されており、
    前記複数の壁のうち、前記照明手段側に位置する壁は、該照明手段に向かうように傾斜した傾斜壁となっており、
    該傾斜壁は、
    前記照明手段からの光によって、魚の活動領域に該傾斜壁の影が形成されない角度に傾斜している
    ことを特徴とする水質監視装置。
  6. 前記水槽の一の側面には、
    該水槽内部と外部とを連通する点検窓が形成されており、
    該点検窓には、該点検窓を開閉する点検用扉が設けられており、
    該点検用扉および該水槽の側面には、遮光処理が施されている
    ことを特徴とする請求項5載の水質監視装置。
  7. 前記撮影手段が、前記水槽の上方に配置された容器内に収容されており、
    該容器の下面には、前記撮影手段が前記水槽内の魚を撮影するために設けられた、貫通孔である撮影用窓が形成されており、
    前記容器には、該容器内に外気を導入する吸気手段が設けられている
    ことを特徴とする請求項5載の水質監視装置。
  8. 前記撮影手段によって撮影された画像に基づいて水質を判断する水質判断手段を備えており、
    該水質判断手段は、
    撮影された画像における魚影と背景とのコントラストに基づいて、水の濁度を判断する濁度判断部を備えている
    ことを特徴とする請求項1または5記載の水質監視装置。
  9. 前記撮影手段によって撮影された画像に基づいて水質を判断する水質判断手段を備えており、
    該水質判断手段は、
    撮影された画像に基づいて、一定以上動いている魚の数である活動数を算出する活動数検出部と、
    一定の判定期間内における単位時間当たりの活動数である判定期間活動数と、前記判定期間よりも長期間の基準期間内における単位時間当たりの活動数である基準期間活動数に基づいて水質を判断する水質判断部とを備えている
    ことを特徴とする請求項1または5記載水質監視装置。
  10. 前記水質判断部は、
    前記基準期間活動数によって前記判定期間活動数を除した値である活動率を算出し、該活動率の変化に基づいて水質を判断するものである
    ことを特徴とする請求項9記載の水質監視装置。
  11. 水槽内に飼育されている魚の挙動に基づいて水質を判断する水質監視装置であって、
    前記水槽に水を供給排出する給排水手段を備えており、
    該給排水手段において前記水槽に水を供給する給水配管には、
    ポンプと、水を濾過するためのろ過手段とが、上流側からこの順で並ぶように設けられており、
    該ろ過手段を通過した水の一部を、前記ポンプの上流側に戻すバイパス配管を備えている
    ことを特徴とする請求項1または5記載水質監視装置。
  12. 前記水槽内の水を採取する採水手段を備えており、
    該採水手段は、
    水を収容する採水容器と、
    該採水容器と前記水槽とを連通する連通配管と、
    該採水容器内の気体を排出する排気管とを備えており、
    前記連通配管には、前記採水容器と前記水槽との間を連通遮断する弁が設けられており、
    前記排気管には、気体のみを通過させる気体通過弁が設けられている
    ことを特徴とする請求項11記載の水質監視装置。
  13. 前記給水配管に、前記水槽に供給する水を、該給水配管の外面から加温する加温手段を設けている
    ことを特徴とする請求項11記載の水質監視装置。
  14. 像を撮影する魚が飼育される監視用水槽と、
    該監視用水槽とは別に設けられた、該監視用水槽よりも収容されている水の量が多い予備水槽と、
    前記監視用水槽に対して、水質検査対象となる水を供給する給水配管とを備えており、
    該給水配管は、
    前記予備水槽に対して、前記監視用水槽に供給する水と同じ水を供給するための分岐管を備えており、
    該分岐管から前記予備水槽に対して供給される水の量が、前記給水配管から前記監視用水槽に対して供給される水の量よりも少なくなるように調整されている
    ことを特徴とする請求項1または5記載の水質監視装置。
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