JP5655391B2 - 記憶素子及び記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記憶素子及び記憶素子を備えた記憶装置(メモリ)に係わる。
コンピュータ等の情報機器では、ランダム・アクセス・メモリとして、動作が高速で、高密度なDRAMが広く使われている。
しかし、DRAMは電源を切ると情報が消えてしまう揮発性メモリであるため、情報が消えない不揮発のメモリが望まれている。
不揮発メモリの候補として、磁性体の磁化で情報を記録する磁気ランダム・アクセス・メモリ(MRAM)が注目され、開発が進められている。
MRAMの記録を行う方法としては、電流磁場によって磁化を反転させる方法や、スピン分極した電子を直接記録層に注入して磁化反転を起こさせる方法(例えば、特許文献1を参照)がある。
これらの方法のうち、素子のサイズが小さくなるのに伴い、記録電流を小さくすることができる、スピン注入磁化反転が注目されている。
さらに、素子を微細化するために、磁性体の磁化方向を垂直方向に向けた、垂直磁化膜を用いた方法(例えば、特許文献2を参照)が検討されている。
そして、文献において、垂直磁化膜を用いたスピン注入磁化反転素子の反転時間の式が開示されている(非特許文献1を参照)。
特開2004−193595号公報 特開2009−81215号公報
R.H.Koch et al, Phys. Rev. Lett. 92, 088302(2004)
しかしながら、前記非特許文献1に示されている反転時間の式によれば、垂直磁化膜を用いたスピン注入磁化反転素子は、垂直磁化膜を用いないスピン注入磁化反転素子と比較して、磁化の反転時間が長くなる可能性がある。
上述した問題の解決のために、本発明においては、少ない電流で高速に動作させることが可能な記憶素子及び記憶素子を備えた記憶装置を提供するものである。
本発明の記憶素子は、磁化の向きが膜面に垂直な方向の垂直磁化層と、非磁性層と、膜面内方向に磁化容易軸を有し、磁化の向きが膜面に垂直な方向から15度以上45度以下の角度で傾斜している、強磁性層とを含む。
そして、垂直磁化層と強磁性層とが非磁性層を介して積層され、垂直磁化層と強磁性層とが磁気的結合して成り、情報を磁性体の磁化状態により保持する記憶層を含む。
さらに、磁化の向きが膜面に垂直な方向に固定された、磁化固定層と、記憶層及び磁化固定層の間に配置された、非磁性の中間層とを含み、各層の積層方向に電流を流すことにより情報の記録が行われる構成である。
さらに、記憶層の垂直磁化層の垂直磁気異方性と飽和磁束密度及び厚さの積が、記憶層の強磁性層の飽和磁束密度の2乗と厚さとの積に対して、1倍以上2倍以下である。
本発明の記憶装置は、記憶素子と、記憶素子の各層の積層方向に流す電流を記憶素子に供給する配線とを含み、記憶素子が上記本発明の記憶素子の構成であるものである。
上述の本発明の記憶素子の構成によれば、垂直磁化層と、非磁性層と、膜面内方向に磁化容易軸を有し、磁化の向きが膜面に垂直な方向から15度以上45度以下の角度で傾斜している、強磁性層とを含んでいる。そして、非磁性層を介して積層された、垂直磁化層と強磁性層とが磁気的結合して記憶層を構成している。さらに、記憶層の垂直磁化層の垂直磁気異方性と飽和磁束密度及び厚さの積が、記憶層の強磁性層の飽和磁束密度の2乗と厚さとの積に対して、1倍以上2倍以下である。
記憶層の強磁性層の磁化の向きが、膜面に垂直な方向から傾斜しているので、記憶素子に膜面に垂直な方向(各層の積層方向)の電流を流して、スピン注入を開始すると、速やかに強磁性層の磁化の歳差運動の振幅増加が始まる。これにより、膜面に垂直な方向から磁化の向きが傾斜している強磁性層の磁化の向きを、磁化の向きが傾斜していない構成と比較して、より短い時間で反転させることが可能になる。
従って、記憶層の強磁性層の磁化及び垂直磁化層の磁化の向きを反転させて、情報の記録を行う際に要する反転時間を短縮することができると共に、この反転時間のばらつきも低減することができる。
また、強磁性層の磁化の向きの膜面に垂直な方向からの傾斜角度が15度以上45度以下であることにより、反転時間を短縮することができると共に、少ない電流量でも情報の記録のエラーの発生率を低くすることが可能になる。これにより、少ない電流量でも、安定して情報の記録を行うことができる。
上述の本発明の記憶装置の構成によれば、記憶素子の各層の積層方向に流す電流を記憶素子に供給する配線によって、記憶素子に電流を供給して、記憶素子に情報を記録することができる。そして、記憶素子が上記本発明の記憶素子の構成であることにより、記憶素子に情報の記録を行う際に要する、記憶層の磁化の反転時間を短縮することができると共に、この反転時間のばらつきも低減することができる。
上述の本発明によれば、記憶素子の記憶層の強磁性層の磁化及び垂直磁化層の磁化の向きを反転させて、記憶素子に情報の記録を行う際に要する反転時間を短縮することができると共に、この反転時間のばらつきも低減することができる。
これにより、情報の記録の際の電流量を低減することができ、かつ、短い時間で情報の記録を行うことができる。
従って、本発明により、少ない電流で高速動作可能な記憶装置を実現することが可能になる。
本発明の記憶素子の記憶層の磁化状態を模式的に示す図である。 A、B 垂直磁化層と強磁性層とが磁気結合したときの各層の磁化の配列を模式的に示した図である。 本発明を適用した記憶素子の抵抗の外部磁場依存性を模式的に示す図である。 A、B スピン注入磁化反転動作における、磁化の運動の軌跡を示す図である。 A、B 図4A及び図4Bの磁化の垂直成分の時間変化を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の記憶装置を構成する記憶素子の概略構成図(断面図)である。 本発明の第1の実施の形態の記憶装置(メモリ)の概略構成図(平面図)である。 比較例の記憶素子の断面図である。 各試料の記憶素子に印加する磁場の大きさとMRとの関係を示す図である。 エラーの発生率の対数値の記録電圧に対する依存性を示す図である。 傾斜角度θと記録のエラーが10−6以下になる記録電圧との関係を示す図である。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態とする)について説明する。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.本発明の概要
2.第1の実施の形態
3.実験例
<1.本発明の概要>
まず、本発明の具体的な実施の形態の説明に先立ち、本発明の概要について説明する。
少ない電流で記憶素子を高速に動作させる目的を達成するために、発明者らは、検討を重ねた。
その結果、垂直磁化が優位な垂直磁化層と、膜面内磁化が優位な面内磁化層とを、非磁性層を介して磁気的結合させることにより、記憶素子の記憶層を構成して、面内磁化層の磁化を垂直磁化層との磁気的相互作用によって垂直方向に傾斜させることを見出した。
この構成とすることにより、詳細を後述するように、面内磁化層の磁化が概ね垂直磁化から特定角度傾いた円錐状となり、スピン注入磁化反転による記録動作の際に、スピンの動作の軌道に沿った磁化配置を実現することができる。このことにより、反転時間の短縮と反転時間のばらつき低減とが可能になる。
ここで、本発明の記憶素子の記憶層の磁化状態を、模式的に図1に示す。
図1に示す記憶層10は、情報を磁性体の磁化状態により保持するものであり、垂直磁化層1と、その上に形成された非磁性層2と、その上に形成された、強磁性層3との3層の積層構造となっている。垂直磁化層1は、磁化M1が、膜面に垂直な方向(上下方向)となっている。強磁性層3は、膜面内方向(水平方向)に磁化容易軸方向を有する。
そして、強磁性層3の磁化M3は、膜面に垂直な方向を示す軸4に対して、傾斜角度θで傾斜した方向5を向いている。
なお、図中6は、強磁性層3の磁化M3の先端がとりうる軌跡を示している。
強磁性層3が膜面内方向(水平方向)に磁化容易軸を有するので、強磁性層3の膜厚に対して水平方向の大きさが充分に大きい場合には、強磁性層3単体では、磁化M3の向きは膜面内方向(水平方向)となる。これは、強磁性層3の飽和磁束密度と記憶素子の形状による反磁界効果のためである。
これに対して、図1の構造では、垂直磁化層1からの結合磁界によって、垂直磁化層1と強磁性層3との磁気結合が生じて、強磁性層3の磁化M3が膜面内方向から膜面に垂直な方向に立ち上がる。このとき、結合磁界が十分に大きければ、強磁性層3の磁化M3は、完全に膜面に垂直な方向を向く。
非磁性層2を介した、垂直磁化層1と強磁性層3との磁気結合は、強磁性結合でも良いし、反強磁性結合でも良い。
垂直磁化層1と膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層3とが、強磁性的に結合した場合と反強磁性的に結合した場合の、それぞれの磁化の配列を、模式的に図2A及び図2Bに示す。図2Aは強磁性的に結合した場合であり、図2Bは反強磁性的に結合した場合である。
図2A及び図2Bにおいては、図1に示した記憶層10に加えて、記憶層10の上に、トンネル磁性層等の非磁性の中間層7と、磁化M8の向きが固定された磁化固定層8とを示している。磁化固定層8は、その磁化M8の向きが膜面に垂直な方向(下向き)となっている。
図2Aでは、垂直磁化層1と強磁性層3とが強磁性的に結合しているので、垂直磁化層1の磁化M1と強磁性層3の磁化M3が、それぞれ上側を向いている。
図2Bでは、垂直磁化層1と強磁性層3とが反強磁性的に結合しているので、垂直磁化層1の磁化M1は上側を向いていて、強磁性層3の磁化M3は下側を向いていて、互いに逆の側を向いている。
膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層3の材料には、軟磁性を示すNiFe合金、CoFeB合金、CoFe合金、或いは、これらの合金に適当な添加物を加えたものが利用可能である。
垂直磁化層1及び磁化固定層8の材料には、TbFeCo合金、GdFeCo合金、CoPt合金、FePt合金、CoとPd、Pt等貴金属との積層膜、或いは、それらの材料に適当な添加物を加えたものが利用可能である。磁化固定層8として利用する場合には、記憶層10よりも保磁力を充分に大きくするか、体積を大きくするか、磁気制動定数を大きくして、記録動作時に磁化の動きを小さくするのが好ましい。
非磁性層の中間層7の材料には、磁化状態を読み出すために磁気抵抗変化率(MR比)が大きくなるような材料を用いるのが好ましく、例えば、MgOやAl等の酸化物が適している。
非磁性層2の材料には、非磁性の導体を使用することができ、電気抵抗が小さく磁気的結合を制御しやすい材料が好ましく、例えばCr,Cu,Ru,Re,Os等の金属非磁性材料を用いるのが好ましい。
強磁性的結合の場合は、垂直磁化層1の磁化M1の向きの角度を0度として、また反強磁性的結合の場合は垂直磁化層1の磁化M1の向きと反対向きの角度を0度として、強磁性層3の磁化M3の向きとなす角度が15度以上45度以下であることが好ましい。
15度未満では、記憶層10の垂直磁化層1の磁化M1及び強磁性層3の磁化M3の向きが反転する時間の短縮効果が充分でない。
45度を超えると、記憶層10の垂直磁化層1の磁化M1及び強磁性層3の磁化M3の向きが反転しにくくなる。
強磁性層3の磁化M3の向きの膜面に垂直な方向からの傾斜角度は、垂直磁化層1と強磁性層3との間の非磁性層2の厚さ等により、変えることが可能である。
ここで、本発明を適用した記憶素子の抵抗(R)の外部磁場(H)依存性を、模式的に図3に示す。
図3に示すように、外部磁場がないときの二つの記録状態の抵抗の差をΔRとして、抵抗が飽和した後の二つの記録状態の抵抗の差をΔRとする。
このとき、図1の強磁性層3のように、磁化容易軸が膜面内方向の強磁性層において、定常時にこの強磁性層の磁化の向きが膜面に垂直な方向となす角度θはcosθ=ΔR/ΔRと見積もられる。
また、この強磁性層の実効的な反磁界Hdは、MR曲線が飽和する点の磁場の差を2Hsとして、Hd=Hs・ΔR/(ΔR−ΔR)と見積もられる。
記憶層に用いられる垂直磁化層の記録の保持エネルギーは、垂直磁気異方性磁場(Hk)、飽和磁束密度(4πMs)、素子面積(S)、及び、素子の厚さ(t)を用いて、Hk・4πMs・S・t/2で表される。
膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層の磁化を完全に膜面に垂直な方向に向けるために必要なエネルギーは、飽和磁束密度(4πMs)、素子面積(S)、及び、素子の厚さ(t)を用いて、(4πMs・S /2となる。
膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層と磁気的に結合した垂直磁化層の磁化が、膜面に垂直な方向を保持するためには、垂直磁化層の記録の保持エネルギーが、膜面内方向の磁場を膜面に垂直な方向に立てるエネルギー以上でなければならない。
加えて、膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層の磁化を、スピン注入トルクによって反転させたときに、垂直磁化層の磁化の向きも反転しなければならない。そのため、垂直磁化層の記録の保持エネルギーは、膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層の磁化を垂直に立てるエネルギーの2倍以下でなければならない。
通常、垂直磁化層と強磁性層の平面パターンはほぼ同じであり、これら2層は、その膜面方向の寸法及び面積がほぼ同じである。
このとき、記憶素子が良好に動作するためには、記憶層において、垂直磁化層の垂直磁気異方性と飽和磁束密度及び厚さの積が、膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層の飽和磁束密度の2乗と厚さの積の1倍以上2倍以下であることが、条件となる。
この条件を満たすことにより、安定した記録の保持特性と、エラーを発生させずに良好に記録を行うこととを両立することができる。
次に、本発明の記憶素子の動作を説明する。
本発明の記憶素子では、記憶素子に電流を流して、スピン注入磁化反転により、記憶層の磁化の向き(即ち、垂直磁化層の磁化の向き及び膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層の磁化の向き)を反転させて、情報の記録を行う。
ここで、スピン注入磁化反転動作における、単層の垂直磁化層の磁化の運動の軌跡を図4Aに示し、本発明の記憶素子の記憶層を構成する、膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層の磁化の運動の軌跡を図4Bに示す。
図4A及び図4Bにおいて、膜面に垂直な上方向を示す軸101と、膜面に垂直な下方向を示す軸102と、膜面内を示す軌道103とを示した球状の空間に、磁化の向きの矢印104と、磁化の運動の軌跡105とを示している。なお、図4Bの105は、本発明の記憶素子の記憶層を構成する、膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層の磁化の軌道が定常状態でとりうる軌跡であり、図1の軌跡5に対応する。
図4A及び図4Bでは、いずれも、上向きから下向きに磁化の向きを反転させる場合の軌跡を示している。
また、図4A及び図4Bに示した磁化の軌跡を、磁化の垂直成分の時間変化として表して、それぞれ図5A及び図5Bに示す。図5A及び図5Bにおいて、横軸は時間を示し、縦軸は磁化の垂直成分を示しており、上向きが1で、下向きが−1である。また、記録のための電流を流している期間を、矢印110で示している。
単層の垂直磁化層では、図4Aからわかるように、記録動作前では磁化がほぼ上向きであり、素子に電流を流すとスピントルクが働いて、磁化の歳差運動の振幅が大きくなる。そして、膜面内の軌道103を越えると、歳差運動の回転方向が反転して、反対方向に向かう。
そして、磁化の向きが膜面に垂直な方向の近傍にあるときには、スピントルクが小さいので、時間変化に対して歳差運動の変化が小さく、図5Aに示すように、電流を流し始めても磁化にほとんど変化がない領域が見られる。
この領域の長さは、記録動作のたびに変化するので、磁化の向きの反転にかかる時間にばらつきが生じて、確実に磁化を反転させるためには十分に長い記録時間が必要になる。
これに対して、本発明の記憶素子の記憶層を構成する、膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層の磁化は、図4Bに示すように、膜面に垂直な軸101から傾いた方向に向いている。このため、この強磁性層の磁化は、記録電流を流すと同時にある程度のスピントルクを受けて、速やかに歳差運動の振幅増加が始まる。
これにより、高速に反転することが可能であり、反転時間のばらつきも小さくなるため、記録電流を流す時間を短縮できる。
図5Bに示すように、電流を流している期間110の前半のうちに、磁化の向きが反転しており、図5Aの単層の垂直磁化層の場合と比較して、反転に要する時間を大幅に短縮できることがわかる。
<2.第1の実施の形態>
続いて、本発明の具体的な実施の形態を説明する。
本発明の第1の実施の形態の記憶装置を構成する記憶素子の概略構成図(断面図)を、図6に示す。
図6に示す記憶素子20は、下層から、下地層11、垂直磁化層12、高分極率層13、トンネル絶縁層14、膜面内方向(図中左右方向)に磁化容易軸を有する強磁性層15、非磁性層16、垂直磁化層17、保護層18の順に各層が積層されている。
垂直磁化層12,17は、膜面に垂直な方向の磁化M12,M17を有している。
高分極率層13は、記憶素子20を構成する磁気抵抗効果素子のMR比(磁気抵抗効果比)を大きくするために設けている。
垂直磁化層12及び高分極率層13により磁化固定層21が構成され、垂直磁化層12の磁化M12の向きは上向きに固定されている。垂直磁化層12及び高分極率層13は直接接触しており、磁気的に一体として機能する。
強磁性層15と非磁性層16と垂直磁化層17とにより、情報を磁性体の磁化状態により保持する記憶層22が構成される。
磁化固定層21と記憶層22との間の中間層は、トンネル絶縁層14であるので、磁化状態を読み出すために磁気抵抗変化率(MR比)が大きくなる。
この記憶素子20では、磁化固定層21と記憶層22との上下関係が、図2A及び図2Bとは逆になっており、磁化固定層21が記憶層22の下層に設けられている。
膜面内方向(図中左右方向)に磁化容易軸を有する強磁性層15は、非磁性層16を介して配置された垂直磁化層17との磁気結合によって、磁化M15の向きが、膜面に垂直な方向(上下方向)から傾斜している。
強磁性層15の磁化M15の向きの膜面に垂直な方向からの傾斜角度は、前述したように、非磁性層16の膜厚等によって変えることが可能である。
そして、本実施の形態の記憶素子20においては、この強磁性層15の磁化M15の向きの膜面に垂直な方向からの傾斜角度が、15度以上45度以下である構成とする。
記憶層22の強磁性層15の磁化M15及び垂直磁化層17の磁化M17は、記憶素子20に、膜面に垂直な方向(記憶素子20の各層の積層方向、上下方向)の電流を流すと、スピン注入磁化反転によって、向きが反転する。これにより、記憶層22に情報を記録することができる。
そして、強磁性層15の磁化M15の向きが膜面に垂直な方向(上下方向)から傾斜していることにより、スピン注入磁化反転によって、強磁性層15の磁化M15の向きを反転させるために要する時間を短縮することができる。
垂直磁化層12や垂直磁化層17には、前述した、TbFeCo合金、GdFeCo合金、CoPt合金、FePt合金、CoとPd、Pt等貴金属との積層膜、或いは、それらの材料に適当な添加物を加えたもの等を使用することが可能である。
記憶層22の強磁性層15には、前述した、NiFe合金、CoFeB合金、CoFe合金、或いは、これらの合金に適当な添加物を加えたもの等を使用することが可能である。
記憶層22の非磁性層16には、前述した、Cr,Cu,Ru,Re,Os等の金属非磁性材料を用いることができる。
トンネル絶縁層14には、前述した、MgOやAl等の酸化物を用いることができる。
さらにまた、より好ましくは、記憶層22において、垂直磁化層17の垂直磁気異方性と飽和磁束密度及び厚さの積が、膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層15の飽和磁束密度の2乗と厚さの積の1倍以上2倍以下である構成とする。
なお、図6では、強磁性層15の磁化M15及び垂直磁化層17の磁化M17がいずれも下向きになっていて、これらの磁化が図2Aと同様に強磁性的結合した状態となっている。
本発明の記憶素子では、図2Bと同様に、膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層と垂直磁化層とが、反強磁性的結合した状態であっても構わない。
次に、図6に示した記憶素子20を用いた、本発明の第1の実施の形態の記憶装置(メモリ)の概略構成図(平面図)を、図7に示す。
この記憶装置(メモリ)30は、図7に示すように、マトリクス状に直交配置させたそれぞれ多数の第1の配線(例えばビット線)31及び第2の配線(例えばワード線)32の交点に、記憶素子20を配置して構成されている。
記憶素子20は、平面形状が円形状とされ、図6に示した断面構造を有する。
また、記憶素子20は、図6に示したように、膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層15と非磁性層16と垂直磁化層17とが積層されて成る記憶層22を有している。
そして、各記憶素子20によって、記憶装置30のメモリセルが構成される。
第1の配線31及び第2の配線32は、図示しないが、それぞれ記憶素子20に電気的に接続され、これらの配線31,32を通じて、記憶素子20に記憶素子20の各層の積層方向(上下方向)の電流を流すことができる。
そして、この電流を記憶素子20に流すことにより、記憶層22の強磁性層15の磁化M15及び垂直磁化層17の磁化M17の向きを反転させて、情報の記録を行うことができる。具体的には、記憶素子20に流す電流の極性(電流の方向)を変えることにより、記憶層22の強磁性層15の磁化M15及び垂直磁化層17の磁化M17の向きを反転させて、情報の記録を行う。
上述の本実施の形態の記憶素子20の構成によれば、記憶層22を、垂直磁化層17と非磁性層16と膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層15とを積層して構成して、垂直磁化層17と強磁性層15とを磁気的結合させている。そして、この磁気的結合により、強磁性層15の磁化M15の向きが、膜面に垂直な方向(上下方向)から傾斜している。
強磁性層15の磁化M15の向きが、膜面に垂直な方向(上下方向)から傾斜しているので、記憶素子20に膜面に垂直な方向(各層の積層方向)の電流を流して、スピン注入を開始すると、速やかに強磁性層15の磁化M15の歳差運動の振幅増加が始まる。これにより、記憶層22の垂直磁化層17の磁化M17及び強磁性層15の磁化M15の向きを、強磁性層の磁化の向きが傾斜していない(上下方向である)構成と比較して、より短い時間で反転させることが可能になる。
従って、記憶層22の強磁性層15の磁化M15及び垂直磁化層17の磁化M17の向きを反転させて、情報の記録を行う際に要する反転時間を短縮することができると共に、この反転時間のばらつきも低減することができる。
これにより、情報の記録の際の電流量を低減することができ、かつ、短い時間で記憶素子20に情報の記録を行うことができる。
また、強磁性層15の磁化M15の向きの膜面に垂直な方向からの傾斜角度が15度以上45度以下であることにより、反転時間を短縮することができると共に、少ない電流量でも情報の記録のエラーの発生率を低くすることが可能になる。これにより、少ない電流量でも、安定して情報の記録を行うことができる。
そして、本実施の形態の記憶装置30の構成によれば、上述した構成の記憶素子20によってメモリセルが構成されているので、情報の記録の際の電流量を低減することができ、かつ、短い時間で情報の記録を行うことができる。また、少ない電流量でも、安定して情報の記録を行うことができる。
従って、少ない電流で高速動作可能な記憶装置30を実現することが可能になり、記憶装置30の動作の信頼性も高めることができる。
<3.実験例>
本発明の記憶素子を実際に作製して、特性を調べた。
(比較例)
本発明に対する比較例となる記憶素子を作製した。この比較例の記憶素子の断面図を、図8に示す。
図8に示す記憶素子60は、図6の記憶素子20から、記憶層を構成する垂直磁化層と強磁性層との間の非磁性層を除いた構成となっている。
即ち、下層から、下地層51、垂直磁化層52、高分極率層53、トンネル絶縁層54、膜面内方向に磁化容易軸を有する強磁性層55、垂直磁化層56、保護層57の順に各層が積層されて、記憶素子60が構成されている。
垂直磁化層52,56は、膜面に垂直な方向の磁化M52,M56を有している。
垂直磁化層52及び高分極率層53により、磁化固定層61が構成され、垂直磁化層52の磁化M52は上向きに固定されている。垂直磁化層52と高分極率層53とは直接接触しているので、磁気的に一体として機能する。
強磁性層55及び垂直磁化層56により、記憶層62が構成される。
記憶層62の強磁性層55の磁化M55及び垂直磁化層56の磁化M56は、いずれも膜面に垂直な方向で、かつ下向きになっている。
下地層51として、Ta層を厚さ5nmで形成し、その上に磁化固定層61の垂直磁化層52として、非晶質TbFeCo層を厚さ15nmで形成し、その上に磁化固定層61の高分極率層53として、CoFeB層を厚さ1nmで形成した。なお、TbFeCoはフェリ磁性体なので、TbFeCo層のTb量を磁化がなくなる補償組成よりも多くして、高分極率層53のCoFeB層の磁化を打ち消すように調整した。これにより、磁化固定層61からの漏れ磁場を少なくして、記憶層62に磁気的な影響を及ぼさないようにした。
続いて、トンネル絶縁層54として、MgO層を厚さ0.8nmで形成し、その上に、記憶層62の強磁性層55として、CoFe層を厚さ0.5nmで形成し、記憶層62の垂直磁化層56として、FePt層を厚さ1.5nmで形成した。
さらに、保護層57として、Ta層を厚さ5nmで形成して、その後、積層した各層を直径50nmの円形の平面パターンにパターニングして、記憶素子60を作製した。
(実施例)
以下のようにして、図6に示した構成の記憶素子20を作製した。
下地層11として、Ta層を厚さ5nmで形成し、その上に磁化固定層21の垂直磁化層12として、非晶質TbFeCo層を厚さ15nmで形成し、その上に磁化固定層21の高分極率層13として、CoFeB層を厚さ1nmで形成した。なお、TbFeCoはフェリ磁性体なので、TbFeCo層のTb量を磁化がなくなる補償組成よりも多くして、高分極率層13のCoFeB層の磁化を打ち消すように調整した。これにより、磁化固定層21からの漏れ磁場を少なくして、記憶層22に磁気的な影響を及ぼさないようにした。
続いて、トンネル絶縁層14として、MgO層を厚さ0.8nmで形成した。
その上に、記憶層22の強磁性層15として、CoFe層を厚さ0.5nmで形成し、記憶層22の非磁性層16として、Ru層を形成し、記憶層22の垂直磁化層17として、FePt層を厚さ2nmで形成した。
さらに、保護層18として、Ta層を厚さ5nmで形成して、その後、積層した各層を直径50nmの円形の平面パターンにパターニングして、記憶素子20の試料を作製した。
即ち、比較例の記憶素子60とは、非磁性層16のRu層の有無と、強磁性層15及び垂直磁化層17の膜厚とが異なっている。
そして、記憶層22の非磁性層16のRu層の厚さtを、0.2nm、0.25nm、0.3nm、0.35nmとして、それぞれ記憶素子20の試料を作製して、試料1、試料2、試料3、試料4とした。このように、記憶層22の非磁性層16のRu層の厚さtを変化させると、垂直磁化層17と強磁性層15との間の磁気的結合強度を変化させることができる。
記憶素子20の試料1〜試料4について、記憶素子20に印加する磁場の大きさを変えて、MR(磁気抵抗比)を測定した。測定結果として、各試料のMRの磁場依存性を重ねて、図9に示す。
図9からわかるように、非磁性層16のRu層の厚さを変えると、層間結合の強さが変化して、強磁性層15の磁化M15の膜面に垂直な方向からの傾斜角度が変化する。
また、各試料のRu層の厚さ、ゼロ磁場でのMR比、ゼロ磁場でのMR変化率と飽和時でのMR変化率とから求めた磁化の傾斜角度を、まとめて表1に示す。
さらに、比較例の記憶素子と、試料1、試料2、試料3のそれぞれの記憶素子の試料について、記憶素子にパルス幅20nmのパルス電流を流して記録を行い、エラーの発生率を調べた。
結果として、エラーの発生率の対数値の記録電圧(V)に対する依存性を、図10に示す。図中、S0は比較例の結果を示し、S1は試料1の結果を示し、S2は試料2の結果を示し、S3は試料3の結果を示す。
なお、試料4は、磁化の充分な反転が見られなかった。このことから、強磁性層15の磁化M15の向きの傾斜角度が50度では大き過ぎると考えられる。
図10からわかるように、試料2(S2)と試料3(S3)では、反転に必要な電圧が比較例(S0)に対して減少しており、記録電圧に対するエラー率の低下が大きくなっている。
次に、試料1〜試料4と同様にして、図6の記憶素子20において、記憶層22の非磁性層16のRu層の厚さを変えて、それぞれ記憶素子20の試料を作製した。
そして、記憶素子20に印加する磁場の大きさを変えて、MR(磁気抵抗比)を測定して、記憶層22の強磁性層15の磁化M15の膜面に垂直な方向からの傾斜角度θを算出した。さらに、記憶素子20にパルス幅20nmのパルス電流を流して記録を行い、記録電圧を変えて、それぞれエラーの発生率を調べた。
そして、これらの各試料において、記録のエラーが10−6以下になる記録電圧Vを求めた。また、比較例の記憶素子についても、同様に、記録のエラーが10−6以下になる記録電圧Vを求めた。
その結果として、傾斜角度θ(°)と記録のエラーが10−6以下になる記録電圧Vとの関係を、図11に示す。なお、図11において、比較例の記憶素子の結果は、水平な線で示している。
図11より、比較例の値を下回るのは、強磁性層15の磁化M15の傾斜角度θが15度以上45度以下の範囲であり、この範囲の傾斜角度が記録電圧の低減には有効であることがわかる。
上述の実施の形態及び実験例では、記憶素子20の平面パターンを円形としたが、本発明において、記憶素子の平面パターンはその他の形状としても良い。楕円形や紡錘形、矩形等とすることも可能である。
また、本発明の記憶素子において、磁化固定層と記憶層の上下関係、並びに、記憶層の垂直磁化層と強磁性層との上下関係は任意であり、図示した位置関係には限定されない。
また、図7の記憶装置30の平面図では、第1の配線31と第2の配線32との交点付近に、メモリセルの記憶素子20を配置していた。
本発明では、記憶素子は、配線の交点付近に限らず、配線と電気的に接続され、積層方向の電流を配線から供給することが可能であれば、その他の構成としてもよい。
また、各メモリセルの記憶素子に選択用のトランジスタを接続しても構わない。例えば、MOSトランジスタのゲートを一方の配線に接続して、MOSトランジスタのソース/ドレイン領域にプラグ層などを介して、記憶素子を電気的に接続して、記憶素子の上に他方の配線を電気的に接続する構成も考えられる。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
1,12,17 垂直磁化層、2,16 非磁性層、3,15 強磁性層、7 中間層、8,21 磁化固定層、10,22 記憶層、11 下地層、13 高分極率層、14 トンネル絶縁層、15 強磁性層、16 非磁性層、18 保護層、20 記憶素子、30 記憶装置、31 第1の配線、32 第2の配線

Claims (2)

  1. 磁化の向きが膜面に垂直な方向の垂直磁化層と、
    非磁性層と、
    膜面内方向に磁化容易軸を有し、磁化の向きが膜面に垂直な方向から15度以上45度以下の角度で傾斜している、強磁性層と、
    前記垂直磁化層と前記強磁性層とが前記非磁性層を介して積層され、前記垂直磁化層と前記強磁性層とが磁気的結合して成り、情報を磁性体の磁化状態により保持する記憶層と、
    磁化の向きが膜面に垂直な方向に固定された、磁化固定層と、
    前記記憶層及び前記磁化固定層の間に配置された、非磁性の中間層とを含み、各層の積層方向に電流を流すことにより情報の記録が行われ、
    前記記憶層の前記垂直磁化層の垂直磁気異方性と飽和磁束密度及び厚さの積が、前記記憶層の前記強磁性層の飽和磁束密度の2乗と厚さとの積に対して、1倍以上2倍以下である、
    記憶素子。
  2. 磁化の向きが膜面に垂直な方向の垂直磁化層と、
    非磁性層と、
    膜面内方向に磁化容易軸を有し、磁化の向きが膜面に垂直な方向から15度以上45度以下の角度で傾斜している、強磁性層と、
    前記垂直磁化層と前記強磁性層とが前記非磁性層を介して積層され、前記垂直磁化層と前記強磁性層とが磁気的結合して成り、情報を磁性体の磁化状態により保持する記憶層と、
    磁化の向きが膜面に垂直な方向に固定された、磁化固定層と、
    前記記憶層及び前記磁化固定層の間に配置された、非磁性の中間層とを含み、各層の積層方向に電流を流すことにより情報の記録が行われ、
    前記記憶層の前記垂直磁化層の垂直磁気異方性と飽和磁束密度及び厚さの積が、前記記憶層の前記強磁性層の飽和磁束密度の2乗と厚さとの積に対して、1倍以上2倍以下である、記憶素子と、
    前記記憶素子の各層の積層方向に流す電流を、前記記憶素子に供給する配線とを含む
    記憶装置。
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