JP5650121B2 - 環状ジアミンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも1つの環状アルケンと、一酸化二窒素を含有するガス混合物(G)とを反応して、少なくとも1つの環状ケトンを得て、そして続いて少なくとも1つのケトンを環状ジアミンに転化することを含む、少なくとも1つの環状ジアミンの製造方法に関する。本発明は、さらに、第1級及び/又は第2級アミン官能基を有する環状ジアミンの使用に、従って得られたポリアミド及びポリウレタンの製造に関する。
環状ジアミンの製造方法は、実際に先行技術から公知である。例えば、FR 1 537 011は、二環式ラクタムから得られる触媒水素化アミノニトリルによって環状ジアミンを製造する方法を開示している。ポリアミド及びポリウレタンを製造するためのアミン使用は、同様に記載されている。
DE 42 10 311は、対称アルダジン及びカタジンから、水素による水素化アジンの開裂によって環状ジアミンを製造するための方法に関し、その際水素化は、アンモニア及び特定の触媒、例えばラネーニッケル又はコバルト触媒の存在で作用する。DE 42 10 311は、例えば、イソホロンジアミン及び3−メチルアミノシクロヘキシルアミンのこの方法で実施される製造を記載している。
EP 0 394 058 A1は、ポリアミド及びエポキシ樹脂を製造するための環状ジアミンを製造するための方法も記載している。これは、芳香族ジアミンの触媒水素化によってジアミンを提供する。
特に市販のイソホロンジアミン(IPDA)を含む環状ジアミンは、重付加樹脂の、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリ尿素樹脂の群からの製造において使用されうる。例えばDE−A 31 37 898、GB特許1 515 473及びEP 0 564 818を参照する。
このようなジアミンを製造するための先行技術において記載されている合成方法は、不便であり、かつ費用がかかる。
この先行技術に基づいて、本発明の目的は、単純かつ安価な環状ジアミンのための代わりの製造方法を提供することである。
前記目的は、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)
Figure 0005650121
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、Ra、Rb基は、それぞれ独立して、H及びアルキルからなる群から選択される]のジアミンから選択される少なくとも1つの環状ジアミンを製造するための方法による、本発明の方法によって達成され、
該方法は、少なくとも以下の工程(I)〜(II):
(I) 式(IIa)及び(IIb)
Figure 0005650121
[式中、Xは、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択される基であり、その際Rb、はH及びアルキルからなる群から選択され、及びRcは、独立して、H及びアルキルからなる群から選択される]の化合物から選択される少なくとも1つの化合物と、一酸化二窒素を含有するガス混合物(G)とを反応させて、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び(IIId)
Figure 0005650121
の化合物から選択される少なくとも1つの化合物を得る工程、
(II) 工程(I)において得られた少なくとも1つの化合物を、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物に転化する工程
を含む。
本発明の記載内容において、"アルキル"は、場合により官能基で置換された、直鎖、分枝鎖又は環状のC1〜C20基を意味する。有利には、"アルキル"は、場合により官能基で置換された、直鎖、分枝鎖又は環状のC1〜C9基、さらに有利には直鎖、分枝鎖又は環状のC1〜C5基、より有利には直鎖、分枝鎖又は環状のC1〜C3基を意味する。アルキル基が官能基で置換される場合に、この置換基は、有利には芳香族基である。芳香族基の例は、置換もしくは非置換のアリール基、例えばベンジル、及び置換もしくは非置換のヘテロアリール基、アルキル置換アリール基又はアルキル置換ヘテロアリール基である。より有利には、本発明の記載内容における"アルキル"は、メチル、エチル、プロピル又はイソプロピル、最も有利にはメチルを意味する。
従って、本発明は、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)
Figure 0005650121
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、Ra、Rb基は、それぞれ独立して、H、メチル、エチル、プロピル及びイソプロピルの群から選択され、
かつR1もしくはR2、又はR1及びR2がそれぞれHである]のジアミンから選択される少なくとも1つの環状ジアミンを製造するための方法であって、
該方法が、少なくとも以下の工程(I)〜(II):
(I)式(IIa)及び(IIb)
Figure 0005650121
の化合物から選択される少なくとも1つの化合物と一酸化二窒素を含有するガス混合物とを反応させて、式(IIIa)、(IIb)、(IIIc)及び(IIId)
Figure 0005650121
の化合物から選択される少なくとも1つの化合物を得る工程、
(II)工程(I)において得られた少なくとも1つの化合物を、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される化合物に転化する工程
を含む方法を記載している。
本発明は、同様に、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物を含有する本発明による方法によって得られるジアミン混合物であって、その際、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、Ra、Rb基は、それぞれ独立してH、メチル、エチル、プロピル及びイソプロピルからなる群から選択され、かつR1もしくはR2、又はR1及びR2は、それぞれHである混合物を記載している。本発明は、有利には、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも2つの化合物を含有する本発明による方法によって得られるジアミン混合物であって、その際、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、Ra、Rb基は、それぞれ独立してH、メチル、エチル、プロピル及びイソプロピルからなる群から選択され、かつR1もしくはR2、又はR1及びR2は、それぞれHである混合物を記載している。
本発明によって、Xは、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択される基であり、その際、Rbは、すでに前記で定義されたように、H及びアルキルからなる群から選択され、かつRcは、独立して、H及びアルキルからなる群から選択され、Xが−CN、−CHO−、−CO2c、−CONRc又は−CH2OHである場合には、Rbは有利にはHである。
従って、本発明は、前記で記載されたような方法にも関し、その際Xは、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択され、かつRb及びRcは、それぞれ独立して、H及びアルキルからなる群から選択され、Xが−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc又は−CH2OHである場合には、Rbは有利にはHである。
Xは、有利には、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択される基であり、その際Rbは、H及びアルキルからなる群から選択され、かつRcは、H及びメチルからなる群から選択される。
"式(IIa)及び(IIb)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物"の定義は、本発明の記載内容において、式(IIa)の1つの化合物かもしくは式(IIb)の1つの化合物又は2つの化合物と、一酸化二窒素との混合物を反応させることを意味する。
本発明の記載内容において使用されるような"式(IIa)の化合物"の定義は、式(IIa)の、立体異性体、例えばシス/トランス異性体の混合物を含む。それは、同様にただ1つの立体異性体であってよい。
従って、本発明の記載内容において使用されるような"式(IIb)の化合物"の定義は、式(IIb)の、立体異性体、例えばシス/トランス異性体の混合物を含む。それは、同様にただ1つの立体異性体であってよい。
"式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び(IIId)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物を得ること"の定義は、この点について、工程(I)における反応は、挙げられたただ1つの化合物、すなわち、例えば式(IIIa)の化合物か、式(IIIb)の化合物か、式(IIIc)の化合物か、もしくは式(IIId)の化合物、又はこれらの化合物の1つを含有する混合物、又はこれらの化合物の2つもしくは3つもしくは4つを含有する混合物、すなわち、例えば式(IIIa)の化合物及び式(IIIb)を含有する混合物、もしくは式(IIIa)の化合物及び式(IIc)の化合物、もしくは式(IIIa)の化合物及び式(IIId)の化合物、もしくは式(IIIb)の化合物及び式(IIc)の化合物、もしくは式(IIIb)の化合物及び式(IIId)の化合物、もしくは式(IIIc)の化合物及び式(IIId)の化合物、もしくは式(IIIa)の化合物及び式(IIb)及び式(IIIc)の化合物、もしくは式(IIIb)の化合物及び式(IIId)及び式(IIIc)の化合物、もしくは式(IIIa)の化合物及び式(IIIc)及び式(IIId)の化合物、もしくは式(IIIb)の化合物及び式(IIIc)及び式(IIId)の化合物、もしくは式(IIIa)の化合物及び式(IIIb)の化合物及び式(IIIc)及び式(IIId)の化合物を形成することを意味する。
式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び(IIId)の化合物から選択される3つ又は4つの化合物を含有する混合物が得られる場合において、R1及びR2は双方ともHであるべきである。
例えば、式(IIa)の化合物を一酸化二窒素と反応させるべきである場合に、式(IIIa)及び(IIIc)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物が得られる。式(IIIa)及び(IIIc)の化合物、又は式(IIIa)及び(IIIc)の化合物を含有する混合物が得られる場合に、R1及びR2はそれぞれHである。R1がアルキルであり、かつR2がHである場合に、式(IIa)の化合物の反応は、式(IIIa)の化合物を提供する。R1がHであり、かつR2がアルキルである場合に、工程(I)における反応は、(IIIc)の化合物を提供する。
例えば、式(IIb)の化合物を一酸化二窒素と反応させる場合に、式(IIIb)及び(IIId)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物が得られる。式(IIIb)及び(IIId)の化合物、又は式(IIIb)及び(IIId)の化合物を含有する混合物が得られる場合に、R1及びR2はそれぞれHである。R1がアルキルであり、かつR2がHである場合に、工程(I)における反応は、式(IIIb)の化合物を提供する。R1がHであり、かつR2がアルキルである場合に、工程(I)における式(IIb)の化合物の反応は、式(IIId)の化合物を提供する。
本発明の記載内容において使用される、"式の化合物から得られる"の定義は、混合物が、さらに反応の副生成物及び/又は溶剤及び/又は他の助剤及び/又は他の試薬を含有する場合に、"式の化合物を含有する混合物"を得ることを含む。"式の化合物を含有する混合物が得られる"の定義は、従って、これらの混合物が、反応の副生成物及び/又は溶剤及び/又は他の助剤及び/又は他の試薬を含有してよいことを意味する。反応の副生成物及び/又は溶剤及び/又は他の助剤及び/又は他の試薬は、適宜、好適な方法で、前記のような工程(II)の前に取り除かれる。
本発明の記載内容において使用されるような"式(IIIa)の化合物"の定義は、式(IIIa)の、立体異性体、例えばシス/トランス異性体の混合物を含む。それは、同様にただ1つの立体異性体であってよい。同様に、"式(IIIb)の化合物"、"式(IIIc)の化合物"及び"式(IIId)の化合物"に適用する。
式(IIa)の化合物もしくは式(IIb)の化合物、又は2つの混合物と一酸化二窒素の混合物を工程(I)において反応させるかどうかは、例えば、どのように、式(IIa)及び(IIb)の化合物から選択され、かつ工程(I)において使用される少なくとも1つの化合物が提供されるかに依存する。本発明によって、これは、あらゆる方法において、当業者に公知であってよい。少なくとも1つの化合物をDiels−Alder反応を含む方法によって製造することが好ましい。置換パターン及び反応条件によって、前記方法は、式(IIa)の化合物かもしくは式(IIb)の化合物か、又は式(IIa)の化合物と式(IIb)の化合物との混合物を提供する。
Diels−Alder反応は、一般に、ジエノフィルにおける二重結合又は三重結合が、1,4機構において共役ジエンと反応する反応を意味すること解される。Diels−Alder反応は、例えば、V. P. Krivonogov, G. A. Tolstikov, D. N. Lazareva, V. A. Davydova, F. S. Zarudii, I. Krivonogova, Y. I. Murinov, Yu. Pharm. Chem. J. (Engl. Transl.) 2001 , 35, 26−29; KhIm. Farm. Zh. 2001 , 35, 2528, M. B. Korzenski, J. W. Kolis, Tetrahedron Lett.1997, 38, 561 1−5614; J. Beger, F. Meier, J. Prakt. Chem. 1980, 322, 69−80; T. R. Kelly, S. K. Maity, P. Meghani, N. S. Chandrakumar, Tetrahedron Lett.1989, 30, 1357−1360; Patent; I. G. Farbenind.; US 2262002; 1939; Patent; I. G. Farbenind.; DE 710131 ; 1938; S. Petrow, Zh. Obshch. Khim. 1947, 17, 2231 ; Chem. Abstr. 1948, 4957; R. Doucet, Bull. Soc. ChIm. Fr. 1954, 610−612; Patent; Wingfoot Corp.; US 2217632; 1939; Ziegler et al., Justus Liebigs Ann. Chem. 1954, 589, 91−106; P. Pistor, Justus Liebigs Ann. Chem. 1949, 562, 239−244; J. Beger, F. Meier, J. Prakt. Chem. 1980, 322, 69−80; and in D. Janz, J. Am. Chem. Soc. 1953, 75, 5389−5390において記載されている。
本発明の記載内容において、Diels−Alder反応は、式(ia)の化合物と式(ib)の化合物との反応を意味すると解される。
Figure 0005650121
従って、本発明は、式(IIa)及び(IIb)の化合物から選択され、かつ工程(I)において使用される少なくとも1つの化合物が、少なくとも工程(i):
(i)式(ia)
Figure 0005650121
の化合物と、式(ib)
Figure 0005650121
とを反応する工程
を含む方法によって提供される。
すでに前記のように、R1、R2、R3、R4、R5、R5、R6、R7、R8及びR9基は、それぞれ独立して、H及びアルキルからなる群から選択され、その際、R1もしくはR2は、又はR1及びR2は、それぞれHであり、Xは、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択され、Rb及びRcは、それぞれ独立して、H及びアルキルからなる群から選択され、Xが−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc又は−CH2OHである場合に、Rbは有利にはHである。
特に好ましい実施態様において、Xは、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択され、その際Rb及びRcは、それぞれ独立して、H及びアルキルからなる群から選択され、有利には、Rb及びRcはそれぞれHであり、かつR5及びR6はそれぞれHであり、R7はメチルであり;又はXは、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択され、その際Rb及びRcは、それぞれ独立して、H及びアルキルからなる群から選択され、有利には、Rb及びRcはそれぞれHであり、かつR5はメチルであり、R6及びR7はそれぞれHであり;又はXは、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択され、その際Rb及びRcは、それぞれ独立して、H及びアルキルからなる群から選択され、有利には、Rb及びRcはそれぞれHであり、かつR6はメチルであり、R5及びR7はそれぞれHであり;又はXは、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択され、その際Rb及びRcは、それぞれ独立して、H及びアルキルからなる群から選択され、有利には、Rb及びRcはそれぞれHであり、かつR5、R6及びR7はそれぞれHである。
さらに有利には、使用される式(ib)の化合物は、メタクリロニトリル、アクリロニトリル、アクロレイン、メタクロレイン、アクリル酸、メタクリル酸、クロトンアルデヒド、クロトニトリル、クロトン酸、メチルアクリレート、メチルメタクリレート及びメチルクロトネートからなる群から選択される化合物である。非常に特に、アクリロニトリル又はメタクリロニトリルを使用することが好ましい。
本発明の記載内容において、使用される式(ib)の化合物は、特にR2、R3、R4、R8及びR9がそれぞれHであり、かつR2がメチルであり、又はR1、R2、R8及びR9がそれぞれHでアリ、かつR3及びR4がそれぞれメチルである化合物である。
特に好ましい一実施態様において、R1、R2、R3、R4、R8及びR9はそれぞれHである。
本発明の好ましい一実施態様において、式(IIa)及び(IIb)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物は、Xが、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択され、その際Rb及びRcが、それぞれ独立して、H及びアルキルからなる群から選択され、かつR5、R6及びR7がそれぞれHである式(ia)の化合物と、R1、R2、R3、R4、R8及びR9がそれぞれHである式(ib)の化合物との反応によって提供される。さらに有利には、式(IIa)及び(IIb)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物は、Xが、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択され、その際Rb、Rc、R5、R6及びR7がそれぞれHである式(ia)の化合物と、R1、R2、R3、R4、R8及びR9がそれぞれHである式(ib)の化合物との反応によって提供される。さらに有利には、式(IIa)及び(IIb)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物は、Xが−CNであり、かつR5、R6及びR7がそれぞれHである式(ia)の化合物と、R1、R2、R3、R4、R8及びR9がそれぞれHである式(ib)の化合物との反応によって提供される。
本発明は従って、前記のような、式(IIa)及び(IIb)の化合物から選択され、かつ工程(I)において使用される少なくとも1つの化合物が、少なくとも工程(i):
(i)式(ia)[式中、Xは、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択され、その際Rb及びRcは、それぞれ独立して、H及びアルキルからなる群から選択され、かつR5、R6及びR7はそれぞれHである]の化合物と、式(ib)[式中、R1、R2、R3、R4、R8及びR9はそれぞれHである]の化合物とを反応する工程
Figure 0005650121
を含む方法によって提供される。
本発明の他の一実施態様において、式(IIa)及び(IIb)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物は、R5、R6はそれぞれHであり、R7はメチルであり、その際Xは、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択され、その際Rb及びRcは、それぞれ独立して、H及びアルキルからなる群から選択され、有利にはRb及びRcは、それぞれHであり、特にXは−CNである式(ia)の化合物と、R1、R2、R8、R5及びR9はそれぞれHであり、R3、R5及びR7はそれぞれメチルである式(ib)の化合物とを反応することによって提供される。
本発明は従って、前記のような、式(IIa)及び(IIb)の化合物から選択され、かつ工程(I)において使用される少なくとも1つの化合物が、少なくとも工程(i):
(i)式(ia)[式中、Xは、−CN、−CHO−、−CO2c、−C(=O)Rb、−CONRc及び−CH2OHからなる群から選択され、その際Rb及びRcは、それぞれ独立して、H及びアルキルからなる群から選択され、かつR5、R6はそれぞれHであり、R7はメチルである]の化合物と、式(ib)[式中、R1、R2、R8及びR9はそれぞれHであり、R3、R4はそれぞれメチルである]の化合物とを反応する工程
Figure 0005650121
を含む方法によって提供される。
工程(i)の反応は、一般に、この反応に関する先行技術から当業者に公知の全ての方法レジュメによって実施されうる。これは、例えば触媒なしで、又はルイス酸の存在で実施されうる。実施されうる。
20〜200℃の範囲の温度で、さらに有利には60〜180℃の範囲の温度で、さらに有利には80〜160℃の範囲の温度で、及びより有利には110〜140℃の範囲の温度で、熱による反応を実施することが好ましい。典型的には、前記反応は、雰囲気圧下で、又は反応系の自己圧力(autogenous pressure)下、例えば1〜10bar、有利には1〜5barの圧力で実施される。
本発明の方法は、従って、前記のような方法にも関し、その際、工程(i)における反応が20〜200℃の範囲の温度で実施される。
工程(i)における反応は、溶剤中で実施されるが、しかし直接、構成成分を加熱することによって実施されうる。好適な溶剤は、特に脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素及びアルキル置換した芳香族炭化水素である。脂肪族炭化水素の中で、特に、分枝鎖の又は分枝鎖ではない、炭素原子6〜12個、特に炭素原子6〜10個を有する炭化水素、すなわちヘキサン、ヘプタン、オクタン及びデカン、並びにかかる炭化水素の混合物が好ましい。脂環式炭化水素の中で、特に、シクロヘキサン及びテルペン炭化水素が重要である。芳香族及びアルカリ置換された芳香族のベンゼン及びメチル化ベンゼン、例えばトルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン及びかかるメチル化ベンゼンの混合物が特に好ましく、メチル基の代わりに、又は加えて、ベンゼン環が、他の低級アルキル基、例えばエチル、n−プロピル及びイソプロピルを有してもよい。特に、溶剤としてトルエンを使用することが好ましい。
本発明は、従って、前記のような方法にも関し、その際工程(i)における反応は、式(ia)の化合物、式(ib)の化合物及びトルエンを少なくとも含有する混合物中で実施される。
溶剤に加えて、反応のための混合物は、他の助剤、例えばルイス酸、例えば三フッ化ホウ素を含有してよい。
(i)における方法は、前記のように、式(IIa)及び/又は(IIb)の少なくとも1つの化合物を提供する。前記で挙げられてように、この調合物は、式(IIa)及び/又は(IIb)の化合物を含有する混合物得ることも含む。前記混合物が、少なくとも1つの化合物と同様に、他の構成成分、例えば未転化の化合物(ia)及び/又は(ib)、並びに/又は副生成物、並びに/又は溶剤、並びに/又は他の助剤、並びに/又は他の試薬を含有する場合に、他の構成成分は、適宜、工程(I)の前に好適な方法で取り除かれてよい。他の構成成分のただ一部のみ、又は実質的に全ての他の構成成分を取り除くことも可能である。例えば、未転化の化合物(ia)及び/又は(ib)を、存在する場合に取り除き、そして工程(i)においてそれらを再使用することができる。同様に、溶剤を、使用する場合に、式(Ia)及び(Ib)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物から除去することができ、かつ除去された溶剤の少なくとも一部は、適宜、工程(i)において再度使用される。
適宜、前記未転化の化合物(ia)及び(ib)を、溶剤と共に取り除き、そして共に、適宜、他の後処理工程後に、工程(i)中で再循環することができる。
他の構成成分を少なくとも1つの化合物から、すなわち(IIa)及び/又は(IIb)から取り除くために、一般に、この目的に関する当業者に全ての公知の方法、例えば少なくとも1つの蒸留、少なくとも1つの昇華又は少なくとも1つの結晶化を使用することができる。
工程(I)の前に、工程(i)において得られた混合物を蒸留することが好ましい。前記蒸留は、それ自体当業者に公知の方法で実施される。
本発明は、従って、式(IIa)及び(IIb)の化合物から選択され、かつ工程(I)において使用される少なくとも1つの化合物が、さらに少なくとも工程(ii):
(ii)(i)における反応から得られた混合物を蒸留する工程
を含む前記方法によって提供される、前記の方法を提供する。
式(IIa)及び(IIb)の化合物から選択され、かつ少なくとも1つの工程(i)を含有する方法によって適宜提供される少なくとも1つの化合物と、工程(I)における一酸化二窒素との反応は、一般に、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び(IIId)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物が得られる、全ての方法のレジュメによって実施されうる。
工程(I)における反応のために、少なくとも1つの好適な溶剤又は希釈剤が使用されうる。一般的に、溶剤又は希釈剤の添加は、工程(I)における反応において必要はないが、しかし少なくとも1つの溶剤又は希釈剤を使用することが好ましい。かかる溶剤及び希釈剤の例は、環状アルカン、例えばシクロドデカンもしくはシクロドデカノン、又は飽和脂肪族炭化水素もしくは芳香族炭化水素、場合によりアルカリ置換された炭化水素を含み、実質的に全ての通常の溶剤及び/又は希釈剤が、適しているが、C−C二重結合又はアルデヒド基を有するものは除く。シクロペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、ドデカンもしくはベンゼン、又はアルキルベンゼン、例えばトルエン、キシレン、エチルベンゼン、又はエーテル、例えばメチルtert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、又はエステル、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、メチルベンゾエート、又はニトリル、例えばアセトニトリル、ベンゾニトリル、又はアルコール、例えばブタノール、2−エチルヘキサノール、エタノールもしくはフェノール、例えばフェノール、クレゾール、又はアミン、例えばアニリン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、又は挙げられた化合物の2つ以上の混合物、又は挙げられた種類からの2つ以上の化合物が好ましい。特に、工程(i)における反応のために少なくともトルエンを使用することが好ましい。
工程(I)における反応は、有利には、100〜350℃の範囲の温度で、さらに有利には140〜320℃の範囲の温度で、さらに有利には170〜290℃の範囲の温度で、及びより有利には200〜265℃の範囲の温度で実施される。
本発明の方法は、従って、前記のような方法にも関し、その際、工程(I)における反応が200〜265℃の範囲の温度で実施される。
工程(I)における反応の過程における温度を変更するが可能である。本記載内容において、それぞれ前記で規定された範囲内である2つ以上の温度で、又は2つ以上の範囲内で、反応を実施することが可能である。反応の過程における温度変化は、連続又は不連続に実施されうる。
工程(I)における反応は、有利には、選択された反応温度で、又は選択された複数の反応温度で、反応物又は生成混合物の自己圧力よりも高い圧力で実施される。反応工程(I)における反応を、1〜100barの範囲、有利には10〜80barの範囲内、さらに有利には20〜60barの範囲内、及びより有利には30〜55barの範囲内の圧力で実施されることが好ましい。
本発明の方法は、従って、前記のような方法にも関し、その際、工程(I)における反応が30〜55barの範囲の圧力で実施される。
工程(I)における反応を、それぞれ前記で規定された範囲内である2つ以上の圧力で、又は2つ以上の圧力範囲内で、反応を実施することが可能である。
工程(I)において使用されるガス混合物(G)に関する限り、使用されるガス混合物(G)は、原則として、一酸化二窒素を含有するあらゆるガス混合物であってよい。本発明において使用されるような"ガス混合物"という用語は、雰囲気圧及び周囲温度下でガス状態である2つ以上の化合物の混合物を言う。変更された温度及び/又は変更された圧力の場合において、前記ガス混合物は、物質の種々の状態で、例えば液体又は超臨界形で存在してもよく、かつ本発明の記載内容において、まだガス混合物と言われる。一酸化二窒素は、原則として、あらゆる所望の源から由来してよい。同様に、ガス混合物を、溶剤中に溶解し、そして工程(I)において使用することが適している。
好ましい一実施態様において、少なくとも20体積%の一酸化二窒素を含有するガス混合物(G)が使用され、その際、40体積%の範囲、さらに有利には60体積%の範囲、さらに有利には80体積%の範囲、例えば少なくとも80体積%〜99.99%の一酸化二窒素含有率を有する混合物を使用することが好ましい。
本発明の記載内容において、ガス混合物又は液化ガス混合物の組成は、体積%で報告される。これらの数字は、雰囲気圧及び周囲温度でのガス混合物の組成に基づく。
一酸化二窒素と同様に、前記ガス混合物(G)は、少なくとも1つの他のガスを含有してもよい。実質的に全てのガスは、本記載内容において考えられうる、工程(I)における反応が可能であることを確実にすることが提供される。ガス混合物は、少なくとも1つのガスを含有すべきであり、特に、一酸化に窒素と同様に、少なくとも1つの不活性ガスを含有する混合物が好ましい。本発明の記載内容において使用されるような"不活性ガス"という用語は、一酸化二窒素と工程(I)における少なくとも1つの化合物との反応に関して不活性に挙動するガスを表す。不活性ガスの例は、窒素、二酸化炭素、一酸化炭素、アルゴン、メタン、エタン及びプロパンである。
同様に、前記混合物が、工程(I)において不活性ガスとして挙動しないガスを含有することも可能である。かかるガスは、NOx又は、例えば酸素を含む。本発明の記載内容において理解されるような"NOx"という用語は、一酸化二窒素(N2O)を除いた全ての化合物Nabを表し、その際aは1又は2であり、かつbは1〜6である。"NOx"の用言の代わりに、"一酸化二窒素"という用語が、本発明の記載内容においても使用される。かかる場合において、これらのガスの含有率が、ガス混合物(G)の全質量に対して、多くても1体積%、有利には多くても0.5体積%であるガス混合物(G)を使用することが好ましい。
原則として、前記混合物の組成は、本発明の記載内容において、当業者に公知のあらゆる方法で測定されうる。本発明の記載内容において、前記ガス混合物(G)の組成は、ガスクロマトグラフィーで測定される。しかしながら、UV分光法もしくはIR分光法によって、又は湿式化学法によっても測定されうる。
本発明による方法の目的のために、一酸化二窒素は、前記方法における使用のために選択的に製造されうる。他の方法の中で、例えばUS 3,656,899において記載されているような、NH4NO3の熱分解によって製造することが好ましく、この目的に対する内容は、参照をもって本明細書に十分に取り込まれたものとする。同様に、さらに、例えばUS 5,849,257において、又はWO 98/25698において記載されているような、アンモニアの触媒酸化によって製造することも好ましく、この目的に対する内容は、参照をもって本明細書に十分に取り込まれたものとする。
特に、一酸化二窒素を含有する前記ガス混合物(G)として、工業的プロセスからの排ガスを使用されることが好ましい。本発明によって、種々の排ガスの混合物、例えば2又は3種類の種々の排ガスの混合物を使用することも可能である。
本発明は、従って、少なくとも一酸化二窒素を含有するガス混合物(G)が工業的プロセスの排ガスである前記の方法も記載している。
一酸化二窒素を含有する排ガスは、有利には、アジピン酸プラント、ドデカンサンプラント、ヒドロキシアミンプラント及び/又は硝酸プラントから由来し、その際後者は、有利には、アジピン酸プラント、ドデカンサンプラント又はヒドロキシアミンプラントの少なくとも1つの排ガスで作用する。
本発明によって、工程(I)における反応において使用する前に、前記ガス混合物(G)を生成又は濃縮することが可能である。好適な精製方法は、例えば吸収剤中で、例えば有機溶剤又は水中でのガス混合物の吸収、及び負荷吸収からの続く脱離である。
反応器中で本発明による方法の工程(I)を実施することが好ましい。この目的のために使用できる反応に関して特に制限はない。特に、前記反応は、バッチ式で、又は連続式で実施されうる。
従って、使用される反応器は、少なくとも1つの内部熱交換器及び/又は少なくとも1つの外部熱交換器、少なくとも1つの管反応器、少なくとも1つの管束反応器、又は少なくとも1つのループ反応器を備えた、少なくとも1つのCSTR(Continuous Stirred Tank Reactor:連続撹拌槽反応器)であってよい。同様に、少なくとも2つの種々の領域を有するような少なくとも1つのこれらの反応器を構成することが可能である。かかる領域は、例えば、反応条件、例えば温度又は圧力の点で、及び/又は該領域の幾何学、例えば体積又は断面の点で異なってよい。前記反応が、2つ以上の反応器中で実施される場合に、2つ以上の同一の反応器タイプ、又は少なくとも2つの異なる反応器タイプを使用することができる。
工程(I)における反応を、単一の反応器中で実施することが好ましい。
前期反応が、連続して実施される場合に、工程(I)における反応における少なくとも1つの反応器中での反応物の滞留時間は、一般に、0.1〜50時間の範囲、有利には0.2〜25時間の範囲、及びもっとも有利には0.25〜10時間の範囲である。
一酸化二窒素に対する式(IIa)及び/又は(IIb)の少なくとも1つの化合物の量的な比に関しては、有利には0.001〜0.01の範囲内、有利には0.01〜0.1の範囲内、及びより有利には0.1〜1の範囲内である。
適宜、前記のように少なくとも1回の中間処理を受けている工程(I)において得られる少なくとも1つの化合物は、有利には還元的アミノ化によって工程(II)における式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物に転化される。
本発明の記載内容において使用される"還元的アミノ化"という用語は、少なくとも1つのオキソ化合物が、少なくとも1つのアミン化合物に転化される置換を意味する。
"少なくとも1つのオキソ化合物"という用語が、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び(IIId)の化合物から選択される化合物を意味するものは、工程(I)において得られ、かつ工程(I)における反応の結果として少なくとも1つのケト機能を含む。
"工程(I)において得られる化合物"という用語は、工程(I)における反応から得られる化合物、及び工程(I)における反応から得られ、かつ適宜、前記のように、少なくとも1回の中間処理を受けている化合物を含む。
工程(II)における還元的アミノ化において、本発明によって、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び/又は(IIId)の化合物から選択され、かつ工程(I)において得られる少なくとも1つの化合物を、アミン化合物NH2aと反応させて、対応する少なくとも1つのイミン化合物を得て、及びイミン構成の少なくとも1つの反応生成物を、水素を使用して水素化する。特に、本発明の記載内容において、アンモニアを使用して還元的アミノ化を実施することが好ましい。
アミン化合物NH2aとの反応において、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び/又は(IIId)の化合物から選択され、かつ工程(I)において得られる少なくとも1つの化合物の官能基X基は、適宜、アミンで改質される。水素化は、続いて、アミンで改質されていてよい−X基を、以下の基
Figure 0005650121
に転化する。XがCNである場合、X基はCH2NH2に還元され、すなわちRa及びRbはそれぞれHである。X基が−CHO、―CO2c及び―CH2OHからなる群から選択される基である場合に、Xは、有利にはCH2NHRaに還元され、すなわちRbはHである。Xが−CONRcである場合に、XはCH2NHRaに還元され、その際、Rcは、この場合RcがRaと同様であるように選択される。
より有利には、RaはHであり;工程(II)における反応を、従って、有利には、アンモニアで実施する。
本発明は、従って、本発明による方法によって得られる、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物であるジアミン混合物も記載しており、その際、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、Rb基は、それぞれ独立して、H、メチル、エチル、プロピル及びイソプロピルからなる群から選択され;かつRaはHであり、R1もしくはR2は、又はR1及びR2は、それぞれHである。代わりに、本発明は、本発明によって本発明による方法によって得られる、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも2つの化合物であるジアミン混合物も記載しており、その際、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、Rb基は、それぞれ独立して、H、メチル、エチル、プロピル及びイソプロピルからなる群から選択され;かつRaはHであり、R1もしくはR2は、又はR1及びR2は、それぞれHである。
本発明は、有利には、本発明による方法によって得られる、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物であるジアミン混合物も記載しており、その際、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、Ra及びRb基は、それぞれHである。代わりに、本発明は、本発明による方法によって得られる、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも2つの化合物であるジアミン混合物も記載しており、その際、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、Ra及びRb基は、それぞれHである。
代わりの一実施態様において、本発明は、本発明による方法によって得られる、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物であるジアミン混合物も記載しており、その際、R1、R2、R5、R6、R8、R9、Ra、Rb基は、それぞれHであり、R3、R4及びR7は、それぞれメチルである。代わりに、本発明は、本発明による方法によって得られる、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも2つの化合物であるジアミン混合物も記載しており、その際、R1、R2、R5、R6、R8、R9、Ra、Rb基は、それぞれHであり、R3、R4及びR7は、それぞれメチルである。
工程(II)における反応を、1つ以上の工程、例えば二工程で実施することができ、すなわちイミン形成及び水素化を1つの工程で、さもなければ多数の工程で実施することができる。さらに、該反応を、単一触媒の存在で、又は少なくとも2つの触媒の存在で実施することができる。例えば2つの触媒を使用する場合に、1つの触媒は有利にはイミン形成を触媒し、かつ他方の触媒は水素化を触媒する。
特に、不十分な転化及び所望でない副生成物が、例えば少なくとも1つのオキソ化合物の直接的な水素化の結果として、単一の触媒を使用する一工程法で得られる場合に、第二工程において、工程(II)、有利には還元的アミノ化を実施することが有利であってよい。
先行技術は、環状ジアミンを環状オキソ化合物から製造するための一工程法及び二工程法を記載している。例えば、EP 0 659 734は、イソホロンジアミンをイソホロンニトリルから製造するための一工程法を記載している。イソホロンニトリルをイソホロンジアミンに転化するための二工程法は、例えば、EP 0 042 119において記載されている。使用されるイミン化触媒は、アンモニウム形での無機又は有機イオン交換体である。イソホロンニトリルをイソホロンジアミンに転化するための二工程法は、同様にEP 0 816 323によって記載されている。ここで、オルガノポリシロキサンを、イミン化触媒として使用し、活性化コバルト触媒を水素化のために使用する。
本発明の記載内容において、工程(II)における反応は、有利には二工程法で実施される。従って、本発明は、前記のような方法にも関し、その際、工程(II)における転化は、少なくとも工程(a)及び(b):
(a)式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び/又は(IIId)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物を、アミン化合物NH2a、有利にはアンモニアと接触する工程、
(b)工程(a)において得られた少なくとも1つの化合物を水素化する工程
を含む。
(a)における接触を、少なくとも1つの触媒の存在で、例えば1つ、2つ又は3つの触媒の存在で実施することができる。工程(a)において、触媒を使用する場合に、厳密に1つの触媒を使用することが好ましい。ここで使用される触媒は、一般に、かかる反応のための先行技術から当業者に公知の全てのイミン化触媒であってよい。例えば、使用される触媒は、EP 0 659 734、EP 0 659 734、EP 0 042 119、EP 0 449 089又は EP 0819 323 A2において記載されているものであってよい。特に、本発明によって、酸化アルミニウム及び酸化チタンが好ましい。
工程(a)における接触を、バッチ式で、又は連続して、通常の反応器、例えば管反応器又は撹拌槽を使用して実施することができる。管反応器中で、連続流を使用する方法を実施することが好ましい。
触媒を使用する一実施態様において、該触媒は、懸濁された触媒の形で、又は反応器に配置された固定床の形で使用されうる。触媒を固定床に配置することが好ましい。転化されるべき物質混合物は、底部から固定床触媒に供給されることもでき、かつ従って、その反応器は浸水状態を維持されることができ、又は該反応器は、頭頂部で物質混合物を導入することによってトリクル床として作用する。
代わりの一実施態様において、工程(a)における反応を、触媒なしで実施する。
工程(a)における接触を、有利には0℃〜150℃の範囲の温度で、さらに有利には10℃〜120℃の範囲の温度で、さらに有利には20〜100℃の範囲の温度で、さらに有利には50〜90℃の範囲の温度で実施する。触媒を使用する場合に、該反応を、40〜80℃で実施する。
本発明は、従って、前記の方法にも関し、その際工程(a)における接触を、0〜150℃の範囲の温度で実施する。
工程(II)において、又は工程(II)が少なくとも工程(a)及び(b)を含む場合に工程(a)において使用されるアミン化合物NH2a、例えばアンモニアの量は、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び/又は(IIId)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物の合計のモル数に対して、有利には1〜80当量の範囲、さらに有利には2〜60当量の範囲、さらに有利には2〜50当量の範囲、及びより有利には5〜40当量の範囲である。
本発明によって、工程(II)を、溶剤の存在で実施することができる。好ましい溶剤は、アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール及びエチレングリコールモノメチルエーテル、エステル、例えばジエチルエステル、テトラヒドロフラン、ジオキサン及びエチレングリコールジメチルエーテル、炭化水素、例えばヘキサン及びへプタン、並びに挙げられた溶剤の混合物である。
本発明の好ましい一実施態様において、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び/又は(IIId)の化合物から選択され、かつ工程(I)において得られる少なくとも1つの化合物の、工程(II)における式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物への転化は、メタノールの存在で実施される。この場合、メタノールを含有する混合物、及び式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物が有利には得られる。
工程(II)において溶剤を使用する場合に、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び/又は(IIId)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物の合計質量に対して、5〜95質量%の範囲、さらに有利には10〜80質量%の範囲、さらに有利には15〜70質量%の範囲、さらに有利には20〜50質量%の範囲の量を使用することが好ましい。
本発明は、従って、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)
Figure 0005650121
[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、Ra、Rb基は、それぞれ独立して、H及びアルキルからなる群から選択され;
かつR1もしくはR2は、又はR1及びR2はそれぞれHである]で表されるジアミンから選択される少なくとも1つの環状ジアミンを製造するための方法も記載しており、その際、該方法は、少なくとも工程(I)〜(II):
(I)式(IIa)及び(IIb)
Figure 0005650121
の化合物から選択される少なくとも1つの化合物と、一酸化二窒素を含有するガス混合物(G)とを反応させて、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び(IIId)
Figure 0005650121
の化合物から選択される少なくとも1つの化合物を得る工程、
(II)メタノール及び工程(I)において得られた少なくとも1つの化合物を含有する混合物と、アミン化合物NH2aと、特にアンモニアとを反応させて、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物を得る工程
を含む。
本発明は、従って、前記の方法も記載しており、その際(II)における反応は、少なくとも工程(a)及び(b):
(a)メタノール並びに式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び(IIId)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物を含有する混合物と、アミン化合物NH2aと、特にアンモニアとを反応させる工程、
(b)工程(a)において得られた少なくとも1つの化合物を水素化する工程
を含む。
工程(a)における反応圧は、有利には、1〜300barの範囲内、さらに有利には10〜250barの範囲内、さらに有利には30〜250barの範囲内である。
(b)における水素化のために、イミンの水素化のための、及びオキソ化合物中に存在するあらゆる他の還元基のための一般知識である、通常の水素化触媒を使用することが可能である。コバルト、ニッケル、ルテニウム及び/又は他の貴金属を含有する少なくとも1つの触媒を使用することが好ましい。かかる触媒の例は、前記で挙げられた文献に記載されている。水素化触媒を、懸濁された触媒又は固定床触媒の形で使用してもよい。水素化は、例えばトリクル床の形式で実施されうる。
本発明によって、ラネーニッケル及びラネーコバルトを含有する触媒、並びにラネーニッケル又はコバルト触媒は、水素化触媒として好ましい。特に、ラネーコバルトを含有する触媒を使用する。
本発明は、従って、前記の方法にも関し、その際工程(b)における水素化を、ラネーコバルトを含有する触媒上で実施する。
特に、他の金属で、例えばクロム、ニッケル、鉄及び/又はコバルトでドープされたラネーコバルト触媒が好ましい。
本発明は、従って、前記の方法にも関し、その際、触媒は、クロム、ニッケル、鉄及び/又はコバルトでドープされる。
ラネー触媒は、公知の方法で、アルミニウム及び/又はZn、Mg、Siをリーチングすることによる、ニッケル又はコバルトと、アルミニウム及び/又はZn、Mg、Si及び可能なドーピング成分との合金から得られることができ、その際リーチングは、通常、アルカリ溶液で実施する。
同様に、共触媒を使用することもできる。例えば、Ni、Co、Y、La、Ceの塩を使用する。該塩の有用なアニオンは、鉱酸、特に硫酸及び塩酸の塩を含み、しかしカルボン酸の塩も含む。挙げられた金属のハロゲン化物、特に塩化物が非常に適している。共触媒を使用する場合に、使用する触媒の量は、およそ、Co又はNiとして算出された1つの触媒に対するモルである、0.01〜0.5mol、特に0.05〜0.2molである。
工程(b)における水素化は、有利には、0〜350℃の範囲の温度で、さらに有利には10〜200℃の範囲の温度で、さらに有利には20〜180℃の範囲の温度で、さらに有利には50〜150℃の範囲の温度で実施される。工程(b)における反応圧は、有利には1〜300barの範囲内、さらに有利には10〜250barの範囲内、さらに有利には30〜250barの範囲内である。
本発明は、従って、前記の方法にも関し、その際、(b)における水素化は、50〜150℃の範囲の温度及び1〜300barの範囲の圧力で実施される。
水素化が終了した後に、反応混合物を、それ自体公知の方法で後処理する。通常、その工程は、圧力を上げ、アンモニアを蒸発し、適宜、溶液から不溶性の構成成分を取り除き、溶剤を蒸発して取り除き、そして減圧下で式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される化合物を断片的に蒸発する。
本発明によって得られた少なくとも1つの環状ジアミンは、有利には、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリ尿素樹脂の群からのポリ付加樹脂を製造するために使用される。
本発明を、以下の実施例において詳細に説明する。
実施例:
実施例1:3−シクロヘキサンカルボニトリルの製造
アクリロニトリル(800g、15.1ml、純度>99%)を、不活性化窒素中に研究室用ビンから吸い込み、そして続いて頭上攪拌機(2×6撹拌ブレード)を備えた3.5lオートクレーブを真空にした。前記ビンを、適宜、同様の経路でオートクレーブ中に吸い込ませたトルエン(200g)で満たした。1,2−ブタジエン(純度>99.5%)を、30barの圧力で濃度cまで注入した。その撹拌を、1000rpmに調整し、そして前記オートクレーブを、温度Tまで加熱した。t時間後、該オートクレーブを、40℃まで冷却し、そして雰囲気圧まで減圧した。攪拌機を動かしながら、N2/h250l(STP)を、上昇管を介して、3時間、未転化1,3−ブタジエンを追い出すために導入した。揮発留分を、減圧(70mbar、蒸留温度50℃)下で取り除いた。残留物の減圧(30mbar、100℃)下での蒸留は、純度>99%の無色の液体として3−シクロヘキサンカルボニトリルを得た。試験の結果を表1に示す。
Figure 0005650121
[a]試験中、アクリロニトリル計量供給ポンプの準備は、多すぎる無駄な容量(約16ml)(約2mのライン、フィルター及び弁の導入)のために不利であることが見出された。計量供給での添加後に、まだライン中に存在しているアクリロニトリルを、従って、オートクレーブ中にトルエンで洗い流し、著しく収率を改良させた。[b]アクリロニトリルに基づく転化。[c]3−シクロヘキサンカルボニトリルに基づく選択性。
Figure 0005650121
実施例2:シス及びトランス異性体の混合物としての3−又は4−オキソシクロヘキサンカルボニトリルの製造
窒素を不活性化し、続いて頭上攪拌機(2×6撹拌ブレード)を備えた減圧させた1.2lオートクレーブを、3−シクロヘキサンカルボニトリル(x)及びトルエン(y)で、x:yの比で装入した。N2O 50barを注入し、その混合物を、簡単に撹拌し(1400rpm)、そしてN2Oを、適宜、圧力pまで繰り返して注入した。前記オートクレーブを、内部温度Tまで加熱し、そしてこの温度でt時間撹拌した。該オートクレーブを冷却し、雰囲気圧まで減圧し、空にしてトルエンで洗い流し、そしてその揮発留分を、混ざった有機相から減圧下で取り除いた。その残留物を、減圧下で蒸留した。3−及び4−オキソシクロヘキサンカルボニトリルの異性体混合物(〜1:1)を、無色の液体として、純度98%で得た。試験の結果を表2に示す。
Figure 0005650121
[a]3−シクロヘキサンカーボニトリルに基づく転化。[b]3−及び4−オキソシクロヘキサンカルボニトリルに基づく選択性。
得られた異性体混合物の分析は以下であった:
Figure 0005650121
実施例3:シス及びトランス異性体の混合物としての3−又は4−アミノメチルSK迂路ヘキシルアミンの製造
使用した装置を、第一の反応器の内容物が、第二の反応器に、上昇させたガス圧によって移動可能であるように、互いにオートクレーブの底部でラインによって接続された、ガス注入口、液体アンモニアのためのライン、及びプロペラ攪拌機を備えた2つの270ml高圧オートクレーブから構成した。
3−及び4−オキソシクロヘキサンカルボニトリル(27.8g、228mmol)を、第一のオートクレーブ中に導入し、そしてそのオートクレーブを閉じた。窒素での不活性化後に、液体NH3(120g、7.06mol)をポンプで注入した。そしてその混合物を、撹拌しながら(500rpm)80℃に加熱した。これは、50barの圧力に達した。第二のオートクレーブを、まず、MeOH(3×20ml)で洗浄したGrace社製のラネーコバルト2724で、量xで装填し、そして該オートクレーブを閉じて、不活性化した。2時間後、第一のオートクレーブからの混合物を、第二のオートクレーブに(まだ雰囲気圧)接続ライン中の弁を開くことによって移動した。H2の150barを、撹拌しながら120℃に加熱した第二のオートクレーブ中に注入した。この温度を達成し、H2を200barまで注入し、そして圧力をさらにH2を注入することによって一定に保った。水素化を、これらの条件下で、3時間、水素の消費が止まるまで実施し、オートクレーブを冷却して、そして内容物を排出した。同時に、触媒の一部を排出した。典型的に、完全な転化及び96%の選択性(GC領域%)を達成した。この実験を9回繰り返し、その際ラネーコバルト(10g)を、それぞれ新しい反応のために補充した。採取された流出液は、NH3を蒸発させた後に、270gの重さであった。この量は、10cmの塔を有し、ワイヤーメッシュリングで満たされたNormag塔頂部を備えた蒸留装置によって、36〜130℃の底部温度で1mbarで蒸留したこれは、2つの留分(4及び186g)及び残留物(58g)をもたらした。主な留分を、61℃で完全に蒸留し、そしてGCによって、3−及び4−アミノメチルシクロヘキシルアミンの異性体混合物98.6%、及び3−及び4−シアノメチルシクロヘキシルアミン0.46%(理論値の収率72.4%)、アミン数866mg KOH/gを有した。試験の結果を表3に示す。
Figure 0005650121
Figure 0005650121

Claims (12)

  1. 式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)
    Figure 0005650121
    [式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、Ra、Rb基は、Hである]のジアミンから選択される少なくとも1つの環状ジアミンを製造するための方法であって、
    該方法は、少なくとも以下の工程(I)〜(II):
    (I)式(IIa)及び(IIb)
    Figure 0005650121
    [式中、Xは、−CNである]の化合物から選択される少なくとも1つの化合物と、一酸化二窒素を含有するガス混合物(G)とを反応させて、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)及び(IIId)
    Figure 0005650121
    の化合物から選択される少なくとも1つの化合物を得る工程、
    (II)工程(I)において得られた少なくとも1つの化合物を、式(Ia)、(Ib)、(Ic)及び(Id)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物に還元的アミノ化によって転化する工程
    を含み、ここで、式(IIa)及び(IIb)の化合物から選択され、かつ工程(I)において使用される少なくとも1つの化合物を、少なくとも工程(i):
    (i)式(ia)
    Figure 0005650121
    の化合物と、式(ib)
    Figure 0005650121
    の化合物とを反応させる工程、ここでXは、−CNであり、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 及びR 9 基は、それぞれHである
    を含む方法によって提供する、前記方法。
  2. 前記工程(I)における反応を、200〜265℃の範囲の温度で実施する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記工程(I)における反応を、30〜55barの範囲の圧力で実施する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 少なくとも一酸化二窒素を含有するガス混合物(G)が工業的プロセスの排ガスである、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記転化工程(II)が、少なくとも工程(a)及び(b):
    (a)式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、(IIId)の化合物から選択される少なくとも1つの化合物と、アンモニアとを接触する工程、
    (b)工程(a)において得られた少なくとも1つの化合物を水素化する工程
    を含む、請求項1からまでのいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記工程(b)における水素化を、ラネーコバルトを含有する触媒の上で実施する、請求項に記載の方法。
  7. 前記触媒が、クロム、ニッケル、鉄及び/又はコバルトでドープされている、請求項に記載の方法。
  8. 前記工程(a)における接触を、0〜150℃の範囲の温度で実施する、請求項からまでのいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記工程(b)における水素化を、50〜150℃の範囲の温度、及び1〜300barの範囲の圧力で実施する、請求項又はに記載の方法。
  10. 前記工程(i)における反応を、20〜200℃の範囲の温度で実施する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記工程(i)における反応を、式(ia)の化合物、式(ib)の化合物及びトルエンを少なくとも含有する混合物中で実施する、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記工程(I)において使用される化合物を提供するための方法が、さらに少なくとも工程(ii)
    (ii)前記(i)における反応から得られた混合物を蒸留する工程
    を含む、請求項から11までのいずれか1項に記載の方法。
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