JP5645252B2 - るつぼとサスセプタとの間のガスを排気するための方法及び装置 - Google Patents

るつぼとサスセプタとの間のガスを排気するための方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、包括的には、るつぼ及びるつぼサスセプタ、並びに前記るつぼ及びるつぼサスセプタを作製する方法に関し、より詳細には、炉内でシリコンを溶融するために使用されるようなるつぼ及びサスセプタに関する。
単結晶材料を作製するにはいくつかの方法がある。1つのそのような方法であるチョクラルスキー(CZ)法が、集積回路及び太陽電池等の半導体用途の単結晶材料を製造するように広く適合されてきた。CZ法では、溶融シリコンが容器内に収容され、単結晶種結晶のチップが溶融シリコンに浸漬される。種結晶は、回転されながら溶融物からゆっくりと引き上げられる。その結果、溶融したシリコンが、種結晶の周りに単結晶シリコンインゴットを形成する。
CZ法においては、石英ガラスるつぼが、溶融シリコンを収容するために一般的に用いられる1つの容器である。そのようなるつぼは一般的にボウルの形状であり、結晶の溶融及び引き上げの間はサスセプタによって保持される。サスセプタは通常、グラファイトのような炭素元素から作製されるか、又は炭素複合材である。
CZ法の開始時には、固体シリコンチャージ(charge)を収容するシリカガラスるつぼが室温でサスセプタ内に入れられる。サスセプタはこの場合もるつぼを保持及び支持するようにボウル形状であるが、るつぼの最外面(most of the outer surface)とサスセプタの内面との間には、るつぼをサスセプタ内に挿入することができるように小さい隙間がある。次に、サスセプタを炉に入れ、サスセプタを囲むヒータを作動させてシリコンの溶融を開始する。シリコンは摂氏1414度で溶融する。
加熱は、るつぼ内のシリコンが完全に溶融するまで、すなわち液状になるまで続ける。溶融したシリコンの表面はるつぼ上部からかなり下にある。(本明細書において、溶融したシリコンの上面を含む平面は溶融物面と称される。)高温の結果、るつぼは軟化する。加えて、シリコン溶融物の重量によって、溶融物面の下方にあるるつぼの外面が押圧され、サスセプタの内面とぴったりと(firmly)当接する。この段階では、溶融物面の下方においてるつぼとサスセプタとの間には実質的に隙間がない。しかし、溶融物面の上方では、温度がより低く、溶融したシリコンがるつぼを外方へ押しやることがないため、隙間が残っている。
シリコンが完全に溶融すると、種結晶を溶融物に浸漬し、回転させながらそこからゆっくりと引き上げる。引き出す速さが変化すると、種結晶の周りに形成される単結晶インゴットの直径に変化がもたらされるため、この速さを制御することが重要である。結晶構造が十分に乱されてしまうと、再び開始する必要がある場合がある。
従来は、シリコンをその溶融した状態に維持するのに十分なちょうどの高さに温度を保つ必要があった。より高温になると、るつぼ又は耐火性材料からの不純物が、雰囲気中に放出されるか、又はるつぼの場合には、シリコン溶融物内へ直接放出される傾向がある。
より最近になって、るつぼ、サスセプタ及び他の耐火性材料の製造における改良によって、それらの純度が改善されている。これによって、純度の低い材料に関連する欠陥を伴うことなく、幾らかより高い温度で動作することが可能となる。その結果、加工業者は、スループットを高める(speed up)ために、CZ法、特に溶け落ちプロセスの間の炉の温度を上昇させてきた。これは特に、集積回路に使用されるシリコンよりも化学的に純度が低い可能性がある太陽電池の製造業者に当てはまる。
しかし、約摂氏1580度〜1620度の間で開始するこれらのより高い温度においては、高純度のるつぼ及び耐火性材料を使用する場合であっても、結晶構造における予期せぬ損失に直面していた。本願の譲受人はこれらの損失を調査し、これらのより高い温度では、溶融物面の下方でシリコンるつぼの外面からガスが放出されることを発見した。このガスは酸化ケイ素、一酸化炭素及び/又は二酸化炭素を含み得る。るつぼの外面はサスセプタの内面に対して効果的に封止されているため、放出されたガスはるつぼ壁を溶融物内へ膨らませ、これによって溶融物面の位置が変化する。この溶融物面の上昇は溶融プロセス中に最も多く見られるが、上昇した溶融物レベルは、インゴットを引き上げている間に変化する可能性がある。この変化が、引き上げる速さの変化と同様の効果をもたらし、場合によっては、インゴットの結晶構造が失われる。
この問題はるつぼが大きくなるほど際立つ。そのようなるつぼでは、サスセプタを囲むヒータは、るつぼの中央のシリコンを溶融した状態に維持するのに十分に高い温度を発生するように設定する必要がある。より大きいるつぼの最外部分からその中央にかけての温度降下は、より小さいるつぼの場合よりも大きいことは明らかである。この結果、より大きいるつぼの周囲は一層加熱され、これによってさらに、上述したようにるつぼの壁が内方へ膨らむ可能性が高くなる。
固体のシリコンチャージを有するサスセプタ及びるつぼの従来技術の断面図である。 部分的に溶融したシリコンチャージを有する図1と類似する図である。 チャージが完全に溶融し、シリコンインゴットの形成が開始した後の、図2と類似する図である。 サスセプタの一つの実施形態を示す斜視断面図である。 図4の図の拡大部分である。 サスセプタがるつぼを保持している状態の、図5の線6−6に沿った拡大図である。 図6と類似する代替的な実施形態の図である。 図6の実施形態の形状を示す線図である。 図7の実施形態の形状を示す線図である。 別のサスセプタの実施形態の断面図である。 サスセプタの別の実施形態の断面図である。 るつぼの一つの実施形態の斜視図である。 CZ法において使用中の、図12のるつぼの断面図である。 図12の線14−14に沿った拡大断面図である。 図14と類似する代替的な実施形態の図である。 図14と対応する図であり、熱の結果としてのるつぼの変形を示す。 図15と対応する図であり、熱の結果としてのるつぼの変形を示す。 熱の結果としての変形を示す、るつぼの代替的な実施形態を示す。 熱の結果としての変形を示す、るつぼの代替的な実施形態を示す。 熱の結果としてのるつぼの変形を示す、サスセプタの代替的な実施形態を示す。 熱の結果としてのるつぼの変形を示す、サスセプタの代替的な実施形態を示す。 試験に使用される溝付きるつぼサンプル及びサスセプタサンプルを示す。 試験位置にある図22のるつぼ及びサスセプタのサンプルを示す。 試験後の溝のないるつぼサンプル及びサスセプタサンプルを示す。
ここで図1を参照すると、石英ガラスるつぼ10がグラファイトサスセプタ12によって保持されている。るつぼ10は、全体的に14で示される固体シリコンの大きな塊を収容する。るつぼ10の外面は、るつぼの外周の周りを延びるバンド16においてサスセプタ12の内面と接触する。バンド16は、部分的な環状形状の表面である。バンド16の下方には、るつぼとサスセプタとの間に第1の隙間18があり、バンド16の上方には、るつぼとサスセプタとの間に第2の隙間20がある。るつぼ及びサスセプタのこれらの相対的な形状によって、CZ法の開始時に加熱を始める前に、るつぼをサスセプタ内へ容易に受け入れることが可能となる。
サスセプタ、るつぼ及びシリコンの大きな塊を図1のように組み立てた後、このアセンブリを炉(図示せず)内に入れる。炉内のヒータ(同様に図示せず)は、サスセプタ12の外側のバンド16付近に集められている。
図2において、ヒータをオンにした後、炉内の温度が約摂氏1414度に達するとシリコンが溶融し始める。図2の図は、シリコンの大きな塊14の大部分が溶融した結果のシリコン溶融物22を示し、塊はほとんど残っていない。シリコン溶融物22の上面を含む平面は、本明細書では溶融物面24と称される。炉からの熱がるつぼ10を軟化させる。この軟化がシリコン溶融物22の重量と組み合わせられた結果、実質的に溶融物面24の下のいずれの場所においても、るつぼの外面がサスセプタの内面に対して押圧される。換言すると、溶融物面24の下には隙間18がもはや存在しないが、溶融物面の上方の隙間20は残っている。
図3において、チャック26が種結晶28を受け取って保持する。このチャックは、正確な制御部(図示せず)に従って回転すると共に上方に上昇するシャフト30によって保持される。単結晶シリコンインゴット32が、シリコン溶融物から、チャック内の種結晶の周りに形成される。このプロセスは、種結晶28がシリコン溶融物内に受け入れられるまでロッド30を下降させ、次いで、前記ロッドを回転させると共に溶融物から徐々に引き出すことによって開始する。このプロセスは、溶融物の大部分が引き上げられるまでインゴット32の首部34、肩部36及び次いで本体を形成するように制御され、大部分が引き上げられた時点でCZ法は実質的に完了している。
同様に図3に示すのは、隙間18がサスセプタ12に対して封止され、温度が約摂氏1580度〜1620度に上昇した後でるつぼ10の外面から放出されるガスから形成されるガスポケット38、40である。このより高い温度は、1つの観点、つまり溶け落ちがより速いことによってスループットがより高くなり、すなわち、インゴットを同じ速度で引き上げたとしても全体のCZ法が短縮されるという点から望ましい。他方で、温度が高いことによってガスポケット38、40のようなガスポケットも形成される。ガスポケットが形成されるため、溶融物面24の下方のるつぼ10の容積が減る。これによって、種結晶28、首部34、肩部36、又はインゴット32のいずれが溶融物22の表面にあるとしても、溶融物面がこれらのうちの1つに対して上方へ移動する。その結果、単シリコン結晶の形成が悪影響を受ける可能性がある。
図4及び図5を参照すると、全体的に44で示されているのは、本発明に従って構成されるサスセプタの斜視断面図である。当該技術分野において既知のように、サスセプタは、共に嵌め合わせられてるつぼを保持するボウル形の構造を形成する複数の片から構成することができる。サスセプタ44は、その内面52に形成される溝46、48、50のような複数の溝を含む。簡潔に説明する複数の実験を通して、サスセプタの、溶融物面24の下の面52上のいずれかの点が、最も近い溝、例えば溝46、48、50から25mm以内にある場合、サスセプタ44によって保持されているるつぼ(図示せず)から放出されるガスは、図2の溶融物面24のような溶融物面の上方に達するまで、るつぼとサスセプタ44との間で上方へ排気されることが分かった。これが、図3のガスポケット38、40のようなガスポケットの形成を防止する。サスセプタ44の溝46、48のような垂直の溝は、サスセプタ内に保持されているるつぼの溶融物面の上方へ延びる必要があるが、溝50は、ガスを溝から上方へ排気するために溶融物面を超えて延びる必要はない。
図6において、るつぼ10はサスセプタ44内に受け入れられている。溝の深さは、図6においてるつぼ10の外面と実質的に同一平面上にあるサスセプタの面52から測定される。軸54が溝46を対称的に分割し、この軸に沿って深さを測定する。第2の軸56が、るつぼ10の外面と、軸54が溝46の底部においてサスセプタ44と交差する地点との間で部分的に第1の軸に対して垂直である。溝46及び本明細書において示される他の溝に関する溝の幅は、軸56に沿って測定される。図6では、るつぼは、るつぼの外面が図2に示すようにサスセプタ44の内面と実質的に一致する点まで加熱されている。しかし、るつぼは、簡潔に説明するように溝46が塞がれ始める時点までは加熱されていない。
図7は図6と類似する図であり、対応する構造を特定する対応する符号が代替的な溝58を示す。溝46のような溝58は、溝54を中心に対称である。溝の高さを1mm〜3mmとし、幅を2mm〜10mmとすることが、るつぼの構造的完全性を維持すると共に、CZ法の間にるつぼが溶融して溝に入って溝を塞ぐのを防止しながらも、ガスポケットを防止するのに最適であることが分かった。図8及び図9は、それぞれ図6及び図7の各溝の形状を示し、溝の寸法をさらに示す。
図8において、第1の半径60が、第1の弧64にわたる肩部62を画定する。第2の肩部65が肩部62と対称である。第2の半径66が、第2の弧70にわたって溝46の底部68の半分を画定する。底部68の他方の半分は、第3の弧72にわたって第2の半径66によって画定され、第2の弧及び第3の弧はそれぞれ等しく対称的である。肩部60は、実質的に平面的なセグメント74を介して底部68に接続されている。
図9は図8と類似する図であり、対応する構造を特定する対応する符号が溝58の形状を示す。溝58は、底部68の最下部を画定し、半径66及び弧70によって画定される底部68の部分をその対称的な相手方部分と接続する実質的に平面的なセグメント76を含む。
図6及び図7と関連して説明される高さ及び深さの寸法と組み合わせて、各半径を約5mmよりも小さく、且つ各弧を約60度よりも大きく保つことによって、CZ法の全ての段階を通して、るつぼとサスセプタとの間からガスを適切に排気させることが分かった。言い換えると、これらのパラメータは、るつぼが溶融してサスセプタの溝内に入ることを防止することによって、ガスを排気してガスポケットを回避することを可能にする。セクション74、76のような実質的に平面的なセクションの一方又は両方をなくした状態で好適な溝を実施することができることが理解されるであろう。例えば、図8の底部68は、図9の部分76のような実質的に平面的な部分を含まない。
図10に全体的に77で示されるのは、本発明に従って構成されるサスセプタの別の実施形態である。サスセプタ77は旋盤で形成された複数の溝を有する。その結果、これらの溝は、図示のように幾分螺旋状の交差パターンを形成する。これらの溝は、上述のものと概ね同じパラメータ及び寸法を有し得る。
図11に全体的に78で示されるのは、図6及び図7の溝と類似する図であり、溝の別の実施形態を示す。溝78は、一対のチャネル80、82を含み、前記チャネルはそれぞれ、図6及び図7に示すような単一のチャネルの実施形態の深さの半分であり得る。この実施形態は、溝が単一の溝よりも浅いためより良好な構造的完全性を提供するが、2つの溝というアプローチは作製するのにより費用がかかる。
ここで図12及び図13を参照すると、全体的に84で示されているのは、本発明に従って構成されるるつぼである。るつぼ84は、るつぼの外面に形成される、溝86のような複数の溝を含む。これらの溝は、例えばステンシル及びサンドブラストを使用することによって形成することができる。大まかに言うと、るつぼにある溝86は、サスセプタの溝と関連して説明したものと概ね同じサイズ及び寸法を有し得る。以下は、るつぼの溝を使用して本発明を実施することに関するさらなる詳細である。
図13の溝86は、図6及び図8において前述したサスセプタの溝と同じ形状を有するが、るつぼ84に形成されている。図14に、溝86をより詳細に示す。図14と類似する図である図15は、るつぼ90に形成されている異なるるつぼの溝88の別の実施形態を示す。溝88は、図7及び図9のサスセプタの溝に関して説明したものと同じ形状を有する。図6及び図7と同様に、図14及び図15は、溶融物線24の下のるつぼ表面がるつぼと面一であるが、いかなる溝の変形(簡潔に説明する)も始まっていない、図13に示されるようなCZ法の開始後を示す。
図16は、図14と対応する図であり、約摂氏1580度〜1620度を超えて加熱した結果としての溝86の変形を示す。図から分かるように、溝はたるむが、ガスが排気されるときに通る開口は維持され、それによって、ガスポケットに関連する問題が防止される。
図17は、図7と類似する図であり、約摂氏1580度〜1620度を超えて加熱した結果としてのるつぼ10の変形を示す。図から分かるように、るつぼ10の表面はサスセプタの溝58内へたるむが、ガスが排気されるときに通る開口は維持され、それによって、ガスポケットに関連する問題が防止される。
図18及び図19は、それぞれ代替的な実施形態のるつぼ92、94の溝96、98を示し、約摂氏1580度〜1620度を超えて加熱した結果としての溝の変形を示す。図18において分かるように、溝はたるむが、ガスが排気されるときに通る開口は維持され、それによって、ガスポケットに関連する問題が防止される。しかし、図19の溝98は、溝の側壁と(図19において見た場合の)上面との間に十分に鋭い遷移が生じない結果、実質的に圧潰する。
図20及び図21は、代替的な実施形態のサスセプタ96、98の溝を示し、約摂氏1580度〜1620度を超えて加熱した結果としての、(図20及び図21において見た場合)各溝の上方のるつぼの変形を示す。図21において分かるように、るつぼはたるむが、ガスが排気されるときに通る開口は維持され、それによって、ガスポケットに関連する問題が防止される。しかし、図20のるつぼは、サスセプタの溝の側壁と(図20において見た場合の)上面との間に十分な鋭い遷移が生じない結果、実質的に圧潰する。
るつぼの溝は、図11に示されるサスセプタの溝の形状に形成してもよい。るつぼ若しくはサスセプタのいずれか、又はその両方における多くの異なる溝のサイズ及び形状によって本発明を実施することができることが理解されるであろう。また、溝の形状及びサイズは、温度、互いに面するサスセプタ及びるつぼの表面の粗さに応じて変わり得る。例えば、一方又は両方の表面が比較的滑らかである場合、溝及び溝のセルのサイズは小さくするのが有利であり得る。また、それらの表面又はそれらの表面の一方が比較的粗い場合、溝及びセルのサイズはより大きくすることができる。
ここで、本発明に関連する幾つかの試験及び実施例を考察する。図22及び図23において、15cm×20cmのるつぼ片100をサンドブラストし、図示のような溝の網目を形成した。これらの溝は、実質的に図15の溝88のように形成される。それぞれの完全に形成されたセルは50mm×50mmであり、セル102のような各コーナのセルは、25mm×25mmである。溝は、幅が1.6mm、深さが3.4mmである。片100を、図23に示すようなサスセプタの対応する片104上に置き、1mbarのアルゴン圧力において摂氏1650度で2時間加熱した。
図24では、るつぼの部分106を、サスセプタの部分107上に配置して示す。これらの部分を、示される位置において、小さい炉に入れた。炉は、ガスの放出を監視する圧力センサを含んでいた。炉内の温度を、CZ法をシミュレートするように徐々に上昇させた。摂氏1500度では、部分106は変形しなかった。すなわち、気泡は形成されず、圧力センサはガスの放出を全く検出しなかった。温度が摂氏1650度に達するときまでに、有意なガスの放出が検出され、るつぼ部分106とサスセプタ部分107との間に気泡109が形成され、したがって、るつぼ部分106上に***した表面が生じた。さらなる実験の結果、ガスの放出は約摂氏1580度〜1620度で始まることがわかった。
第1の実施例では、558mmの外径、558mmの底部半径を有し、11mmの肉厚を有する90mmの円環半径(torus radius)を融着させたシリカガラスるつぼを作製し、融着させた部分は、高さが385mmになるように切断した。円環とは、558mmの外径を有するるつぼの側面と底部との間の遷移部であることに留意されたい。ステンシルを使用して、るつぼの外面をサンドブラストし、図12のるつぼ84における溝のような溝を形成した。各溝は深さが約1mm、幅が3mmであり、図8の肩部62の半径60及び第2の対称的な肩部に対応する約0.5mmの肩部を有する。溝によって形成される格子の各セルは、図22に示すように約50mmの正方形である。溶融プロセス中、ヒータを摂氏1700度に保ち、次いで、シリコンの溶融点である摂氏1414度近くまで温度を下げた。種付け(seeding)及び肩部作製プロセスは、第1の実施例ではいかなる問題も伴わなかった。つまり、プロセスを中断させるのに十分なサイズのガスポケットは形成されなかった。
第2の実施例では、810mmの外径、810mmの底部半径を有するシリカガラスるつぼを作製し、14mmの肉厚を有する160mmの円環半径を融着させた。融着させた部分は、高さが555mmになるように切断した。ステンシルを使用して、るつぼの外面をサンドブラストし、図12のるつぼ84における溝のような溝を形成した。溝によって形成される格子の各セルは、図22に示すように約50mmの正方形である。半導体グレードのシリコンを装填して300mmのウェハを製造した。溶融プロセス中、ヒータを約摂氏1650度に保ち、次いで、種付け及び肩部作製プロセス中に温度を下げた。種付け及び肩部作製プロセス中、いかなる問題も伴わなかった。
第3の実施例では、ダイアモンド工具を有する円板研削盤を使用して、グラファイトレセプタの内面に、第1の実施例と同じ寸法を有する溝を機械的に形成した。CZ法はこの実施例においても成功した。
最後に、比較例において、第1の実施例と同じ寸法を有するが、溝を有しないシリカるつぼを形成した。第1の実施例と同様に、溶融プロセス中、ヒータを摂氏1700度に保った。種付け及び肩部作製が成功するまで、3回の異なる試行が必要であった。別のバッチでは、ヒータの温度を、摂氏1550度よりも低くなるように制御した。種付け及び肩部作製プロセスは、再試行を行うことなく達成されたが、完成するには先行する比較例の2倍の時間がかかった。

Claims (8)

  1. 石英るつぼをサスセプタ内に入れ、前記るつぼの外面及び前記サスセプタの内面の少なくとも一方には、複数の排気口が形成されており、
    シリコンチャージを前記るつぼに投入し、
    前記るつぼの外面からガスが放出されるまで、前記サスセプタ、前記るつぼ及び前記チャージを炉内で加熱し、及び
    前記放出されたガスが、前記炉内へ流出するまで、前記排気口内で上方へ排気すること、
    を含み、
    前記排気口が形成される領域は、前記溶融したシリコンチャージの表面によって画定される溶融物面の下にあり、
    前記溶融物面の下にある、前記るつぼの前記外面が前記サスセプタの前記内面と接触する領域は、最も近い前記排気口から25mm以内にあり、
    前記排気口は、互いに交差して複数の格子を形成するようにした、チョクラルスキー法によって単結晶を引き上げるためのシリコン溶融物を作製する方法を用いてシリコンチャージを溶融するためのるつぼであって、
    概ねボウル形の構造と、
    前記構造の外面に形成される複数の溝であって、前記るつぼ内の溶融したシリコンチャージの表面によって画定される溶融物面の下に延びる閉鎖端、並びに前記るつぼがサスセプタ内に受け入れられて加熱されるときに前記溶融物面の下の前記るつぼの外面から放出されるガスを排気するための前記溶融物面の上方へ延びる開放端を有する複数の溝と、
    を含むるつぼ。
  2. 前記放出されたガスを前記炉から排出することをさらに含む請求項1に記載のるつぼ
  3. 前記るつぼの外面からガスが放出されるまで前記サスセプタ、前記るつぼ及び前記チャージを炉内で加熱することは、前記炉を少なくとも摂氏1580度の温度まで加熱することを含む請求項1に記載のるつぼ
  4. 前記溝が前記溶融物面の上方の上端で終端する請求項に記載のるつぼ。
  5. 前記溝が前記るつぼの上部の下にある前記溝の上端で終端する請求項に記載のるつぼ。
  6. 前記溝は互いに交差して複数の格子を形成する請求項に記載のるつぼ。
  7. 前記溶融物面の下に形成される前記複数の溝を有する前記るつぼの前記外面が、最も近い前記溝から25mm以内である請求項に記載のるつぼ。
  8. 前記溶融物面の下に形成される前記複数の溝を有する前記るつぼの前記外面が、最も近い前記溝から25mm以内である請求項に記載のるつぼ。
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