JP5638954B2 - 樹脂加工布 - Google Patents

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Description

本発明は、スポーツ、ファッション、インナー等の衣料分野に適した、樹脂加工布に関する。
従来、意匠性や機能性を追求した樹脂加工技術が開発・検討され、これらを利用した様々な商品が上市されている。
例えば特許文献1には、伸縮性素材に弾性樹脂を部分的に塗布することで緊締力差を設けることにより、着用者の体形の補整または整形、姿勢の矯正、運動機能の向上等の機能を有した衣料が開示されている。
また、例えば特許文献2には、衣料を構成する裁断されたままの裁ち端の縁辺部に弾性樹脂を塗布することによって、得られる樹脂の伸縮性により着用時のずり下がりやずり上がりを防止するとともに、裁ち端のほつれやカーリングの発生を防ぐ衣料が開示されている。
そのほか、光輝顔料や機能性粒子等を含有させた樹脂の加工による、意匠性や機能性の付与なども行われている。
しかしながら、従来技術によるこれらの樹脂加工には、多くの制限や問題があり、自由度の低いものであった。
例えば、特許文献1や2の樹脂加工では、塗布する樹脂量が少なすぎるとその機能や効果を十分に得ることができず、逆に塗布する樹脂量が多すぎると樹脂が布帛に過度に浸透して布帛の風合いが粗荒となる等の問題がある。このように、従来の樹脂加工においては塗布可能な樹脂量に制限があった。
さらに、布帛に塗布可能な樹脂量は、布帛自体の樹脂浸透性にも大きく左右され、布帛によっては目的とする性能や効果を得るだけの樹脂量を塗布することができないものもあった。このように、従来の樹脂加工においては使用できる布帛についても制限があった。
また、光輝顔料や機能性を有する粒子等の添加剤を含有した樹脂を使用する場合には、形成した樹脂層中の顔料が他の布帛部分等に転移する現象(汚染)が発生したり、形成した樹脂層の表面がざらつくことによって着用時に不快感を与えたりなど、添加剤による問題もある。
そのほか、樹脂層部分を重ね合わせた場合に経時で接着してしまう現象(ブロッキング)が発生する問題や、樹脂層表面が粘り着く様な現象(タック感)が生じる問題、樹脂部分が伸張を繰り返すことによって樹脂が剥離、破断、白化し、機能(緊締力等)の著しい低下や外観品位の低下が起こる問題など、樹脂加工には未だ様々な問題がある。
特許第4058458号公報 特開2007−186829号公報
本発明の目的は緊締力(身体拘束力、パワーもしくは締めつけ効果)を布帛の樹脂浸透性などに左右されることなく目的とする位置に付与することが可能で、なおかつ物性(耐久性、堅牢性等)、外観品位、風合い、肌触り等にも優れた樹脂加工布を提供することにある。
本発明は、布帛表面の該布帛を衣料として使用する際に緊締力をもつことが望まれる1以上の位置に部分的に付与した樹脂層をもつ樹脂加工布において、該樹脂層が2層以上の樹脂層によって構成されている樹脂積層部からなり、前記2層以上の樹脂層がいずれもポリウレタン樹脂からなり、ポリウレタン樹脂量が前記2層以上のポリウレタン樹脂層のうち前記布帛表面に接するポリウレタン樹脂層よりも該ポリウレタン樹脂層の上層に形成されているポリウレタン樹脂層の方が多く、前記樹脂積層部の応力が、非樹脂層部に比べ、繰り返し伸張回復後で1.2倍以上であることを特徴とする樹脂加工布である。
本発明の樹脂加工布において、前記布帛が伸縮性を有しており、前記樹脂積層部の繰り返し伸張回復後の応力保持率が40%以上であることが好ましい。
本発明の樹脂加工布において、前記樹脂積層部において、前記布帛と接している樹脂層を構成する樹脂に比し、上層の樹脂層を構成する樹脂が、より高いモジュラスとより低い伸度をもつことが好ましい。
本発明の樹脂加工布において、前記樹脂積層部において、布帛と接している樹脂層を構成する樹脂の100%モジュラスが1〜150kg/cmで破断伸度が300〜1500%であり、上層の樹脂層を構成する樹脂の100%モジュラスが1〜300kg/cmで破断伸度が200〜800%であることが好ましい。
本発明の樹脂加工布において、前記布帛がポリウレタン弾性糸を含む布帛であることが好ましい。
本発明の樹脂加工布において、前記布帛がナイロンとポリウレタン弾性糸とをトリコットデンビ組織に編み立てて製造した布帛、またはカチオン化ポリエステルとポリウレタン弾性糸とをトリコットハーフ組織に編み立てて製造した布帛であることが好ましい。
本発明の樹脂加工布は、前記布帛表面に、樹脂を一層塗布する毎に樹脂の乾燥を行い、これを繰り返すことにより樹脂を積層させて得たことが好ましい。
本発明によれば、優れた緊締力を布帛の樹脂浸透性や樹脂の塗布量に左右されることなく目的とする位置に付与することが可能であり、なおかつ物性(耐久性、堅牢性等)、外観品位、風合い、肌触り等にも優れた樹脂加工布を提供することが可能である。
図1は、本発明が対象とする衣料の一例であるガードルの一例を示す斜視図である。
図2は、本発明の一例である樹脂加工布の一例の概略説明図である。
図3は、本発明の樹脂加工布における樹脂積層部が有する柄形状の具体例を示す概略説明図である。(a)ベタ柄(b)丸ドット柄(c)四角ドット柄(d)ライン柄(e)格子柄
図4は、本発明の樹脂加工布の別の一例の概略説明図である。
図5は、本発明の樹脂加工布のさらに別の概略断面図である。
図6は、本発明の実施例における、スクリーン版の概略説明図である。
図7は、本発明の実施例における、樹脂加工布の概略説明図である。
以下、本発明について、図面を用いて詳細に説明する。
本発明は、スポーツ、ファッション、インナー等の衣料分野で衣料材料として用いられる樹脂加工布であって、特に、衣料として着用した際に、身体に対する緊締力を示し、着用者の体形の補整・整形、姿勢の矯正または運動機能の向上等の緊締力によってもたらされる機能を発揮させるために布帛表面に付与する樹脂層に特徴を有する。
緊締力を付与すべき位置は、衣料の種類やデザインに応じて当業者が適宜決定しうる。
図1は本発明が対象とする衣料の一例であるガードルの一例を示す斜視図である。図1では、ガードルAのウエスト部と太もも部と臀部と裾部が樹脂層部B〜Eをもち、緊締力を必要とする部位の樹脂層を1層とし(例えば樹脂層部B、C、およびE)、特に緊締力を必要とする部位を2層とする(例えば樹脂層部D)ことが好ましい。
図2は、本発明の樹脂加工布の一例の断面を表す概略説明図である。
樹脂加工布1は、布帛2上の任意の位置に部分的に樹脂積層部5を有してなるものである。なお、図2においては、樹脂層部全てが、樹脂積層部5からなっている。
すなわち、図2においては、樹脂積層部5は1層目の樹脂層3上に、さらに樹脂層3と略同形状の樹脂層4が積層されてなる。
ここで、「略同形状」とは、形状がほぼ同じ状態のことであり、積層した際に、樹脂層に多少のずれやはみ出し、輪郭の多少の変形等があってもよいという意味である。すなわち、樹脂積層部は、各樹脂層がほぼ同じ形状で積層されたものであればよく、同形の樹脂層が厳密に積層されている必要はない。
なお、樹脂積層部は樹脂層が2層以上積層されていればよく、3層以上の樹脂層から構成されていてもよい。
本発明の樹脂加工布は、樹脂積層部を所望の位置に部分的に形成することによって、所望の位置に応力すなわち緊締力を付与することができる。
また、所望の位置にのみ部分的に樹脂を付与し、それ以外の位置には樹脂を付与しないため、布帛の有する性能(通気性等)を妨げることがなく、さらに樹脂の使用量を必要最小限に抑えることによって軽量かつ風合いのよい樹脂加工布を提供することができる。
また、1層目に形成した層が目止めの役割を果たし、2層目以降に付与する樹脂の布帛への浸透を制御することができるため、2層目以降の樹脂層形成時に布帛の樹脂浸透性に左右されずに所望の樹脂量を付与することも可能となる。
また、樹脂積層部の樹脂量は樹脂層の積層数によっても調節でき、これによって応力すなわち緊締力等を任意に調整することも可能である。
なお、本発明における樹脂積層部は、樹脂層が2層以上積層されていれば、1種類の樹脂が積層されたものであっても、2種類以上の樹脂が積層されたものであってもよい。
また、本発明の樹脂加工布は、樹脂積層部における応力が、非樹脂層部に比べ、繰り返し伸張回復後で1.2倍以上であることが好ましい。これにより本発明の樹脂加工布を使用した衣料として着用した際に、十分な緊締力を得ることができ、着用者の体形の補整または整形、姿勢の矯正、運動機能の向上等の機能を十分に発揮することができる。また、さらに好ましくは1.5倍以上であり、上限は10倍である。
なお、本発明における繰り返し伸張回復の方法は、後述する実施例に示す方法によって行う。
また、前記樹脂積層部の繰り返し伸張回復後の応力保持率が40%以上であることが好ましい。樹脂積層部における繰り返し伸張回復後の応力保持率を40%以上とすることで、本発明の加工布を使用した衣料として着用した際に、樹脂積層部における初期の緊締力と繰り返し着用後の緊締力に大きな差を感じることはなく、繰り返し着用後も着用者の体形の補整または整形、姿勢の矯正、運動機能の向上等の機能を維持することができる。また、さらに好ましくは50%以上である。
次に、本発明の樹脂加工布の構成について詳細に説明する。
本発明に用いる布帛の構成繊維としてはポリエステル(ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等)、ナイロン、アクリル、ポリビニルアルコール、ポリウレタン等の合成繊維;アセテート等の半合成繊維;レーヨン等の再生繊維;綿、麻、羊毛、絹等の天然繊維や、これらの混繊が挙げられ、とくに限定するものではない。
また、本発明に用いる布帛としては、上記繊維を単独で使用した織物、編物、不織布や、上記繊維の交編織品など、特に限定するものではない。
本発明に用いる布帛は伸縮性を有していることが好ましく、特にポリウレタン弾性糸を含むことによって伸縮性を有していることが好ましい。伸縮性を有する布帛を用いることで、繰り返し伸張回復時においても本発明の樹脂加工布に伸縮性を保持させることができる。また、布帛が伸縮性を有することによって、本発明の樹脂加工布を使用して衣料とした際に該樹脂加工布が着用者の動きに追従するため、着用感の優れたものとなる。
本発明における樹脂層を形成する樹脂としては、樹脂層を形成した状態で弾性を有するものが好ましい。形成した樹脂層が弾性を有することで樹脂積層部の応力すなわち緊締力を向上させることができ、風合いも硬くならないため、着用感に優れた樹脂加工布を提供することができる。
布帛表面と接する樹脂層を構成する樹脂と上層の樹脂層を構成する樹脂とは、樹脂自体の分子構造および/または添加剤を選択することによって、物性が異なることが好ましく、特に布帛表面に接している下層の樹脂層を構成する樹脂に比し、上層の樹脂層を構成する樹脂が、より高いモジュラスとより低い伸度をもつことが好ましい。より具体的には、下層の樹脂としては、100%モジュラスが1〜150kg/cm、さらに好ましくは5〜80kg/cmで、破断伸度が300〜1500%、さらに好ましくは500〜1200%の樹脂が好ましく、上層の樹脂としては、100%モジュラスが1〜300kg/cm、さらに好ましくは10〜200kg/cmで、破断伸度が200〜800%、さらに好ましくは100〜1000%の樹脂が好ましく、通常は、これらの中から上記の要件を満足する組合せが選択される。
これらの要件を満足する樹脂は、市販のポリウレタン系、アクリル系、シリコーン系などの樹脂が適宜選択できるが、これらに特に限定されるものではない。
布帛表面に付与する際のこれら樹脂の形態としては、無溶剤系、溶剤系、エマルジョン系の樹脂が適宜使用される。特に生産性の観点からエマルジョン系樹脂が特に好ましく用いられる。
また前記樹脂には、付加的に各種機能を付与するために、再帰反射性ガラスビーズ、蓄光顔料、抗菌剤、遠赤外線吸収剤、磁性体、消臭剤、熱発泡剤、耐光向上剤などを添加することができる。また、ブロッキングの発生防止やタック感抑制等の目的で、ポリエチレンワックス、シリコーン樹脂、シリカ微粒子などを添加することもできる。また、意匠性を付与する目的で、グリッター、雲母、アルミ等の光輝剤や、顔料などを添加することもできる。
前記樹脂は、樹脂を一層付与(即ち塗布)する毎に樹脂の乾燥を行い、これを繰り返すことにより樹脂層を積層していくことが好ましい。樹脂を一層塗布する毎に乾燥を行うことで安定的に樹脂層を積層させることができ、生産性および安定性に優れた樹脂加工布を得ることができる。
樹脂を布帛に付与する方法としては、スクリーンプリント法、ロータリープリント法、グラビアプリント法、スプレー法などが挙げられるが、なかでもスクリーンプリント法、ロータリープリント法が好ましく、スクリーンプリント法が特に好ましい。
このとき、樹脂積層部形成位置において、1層目に付与する樹脂の量が多すぎると樹脂が布帛に過度に浸透して布帛の風合いが粗荒となるおそれがあり好ましくない。
本発明における樹脂加工布は、樹脂積層部形成位置に1層目の樹脂層を形成する際に付与した樹脂が布帛に過度に浸透しておらず、かつ目止めの役割を果たすものであれば、樹脂積層部形成位置における1層目の樹脂層が必ずしも目的とする応力すなわち緊締力を有する必要はない。
本発明における、樹脂積層部形成位置での1層目の樹脂塗布量は、上記条件を満たし、目的とする樹脂層が形成可能な量であれば特に限定するものではなく、目的に応じて適宜選定すればよい。なかでも1〜200g/mの範囲内であることが目止めおよび風合いの点で好ましい。また、さらに好ましくは5〜100g/mである。
また、樹脂積層部形成位置における2層目以降の樹脂層は1層目の樹脂層上に積層するため、塗布する樹脂の量を多くしても布帛に浸透することがなく、目的とする樹脂量を付与することが可能である。そのため、2層目以降の樹脂の塗布量については特に限定するものではなく、目的に応じて適宜選定すればよい。
各樹脂層の樹脂量を調節する方法としては、例えば、スクリーンプリントによって樹脂積層部を形成する場合に、層によって違う厚みのスクリーン版を使用する方法が挙げられる。
また、積層する樹脂層が保護層の役割を果たすものであってもよい。ここで、保護層とは、樹脂層表面のざらつきの抑制効果、ブロッキングやタック感の抑制効果、繰り返し伸張による樹脂の剥離、破断、白化等を防止し、緊締力の低下を抑制する効果等を有する層をいう。
例えば、添加剤として粒子を添加する場合、樹脂層表面に粒子による凹凸が生じて樹脂層表面がざらつくことがある。この場合に、樹脂層表面に保護層として添加剤等を減量または含有しない樹脂を塗布することによって表面のざらつきを改善することができる。
また、例えば樹脂に多量の顔料を添加する場合、他の布帛部分等との接触や摩擦によって汚染が生じるなど、十分な摩擦堅牢度を得ることが困難であった。この場合にも、同様の方法により摩擦堅牢度を改善することができ、汚染等の発生を抑制することができる。
また、例えば、形成した樹脂層がブロッキングの生じやすいものである場合には、高モジュラスの樹脂や、ワックスやシリコーン等の添加剤を含有する樹脂で保護層を形成することによってブロッキングが生じるのを防止することができる。
また、特に軟質の樹脂を使用した場合にはタック感が強くなり肌触りが悪くなることがあるが、この場合についても高モジュラスの樹脂や、ワックスやシリコーン等の添加剤を含有する樹脂で保護層を形成することによって改善が可能である。
このような保護層は、樹脂積層部の最表層として形成されることが好ましい。
樹脂層、特に樹脂積層部を付与する位置は当業者が適宜決定しうるが、前記したように、緊締力を付与することが望まれる位置であることが好ましい。
緊締力を付与する場合、本発明の樹脂加工布を使用した衣料の緊締部としたい位置に樹脂積層部がくるように配置する。ここで、緊締部とは、直接身体に負荷を与えることによって刺激を与えることが可能な部位をいう。
上記のようにして緊締部が配設された衣料は、緊締部が着用者の身体に密着する部位に設けられているため、着用者が例えば歩行するだけで、密着する部位の動きに当該緊締部が追従し、着用者の身体(特に筋肉)に刺激を与えることができる。
また、例えば、布帛の裁ち端付近に樹脂積層部を形成する場合には、樹脂積層部が緊締力を発揮するとともに、樹脂が布帛にある程度浸透することによって布帛の裁ち端からほつれが生じるのを抑制する効果や、樹脂層による布帛のカーリング防止効果を併せて得ることも可能である。
本発明の樹脂加工布において、樹脂層が布帛表面全体に占める面積は、対象とする衣料やデザインによって異なるが、包括的にいえば、布帛面積の通常5〜90%、好ましくは10〜80%、さらに好ましくは20〜60%である。例えば、ロングパンツでは、裾部のみを樹脂層とすることも可能であり、この場合は、上記よりさらに小さい面積でも効果を発現する。また樹脂層における樹脂積層部の面積は、通常10〜100%、好ましくは30〜100%、さらに好ましくは40〜100%である。
樹脂積層部が有する柄形状は特に限定されない。例えば、ベタ(無地柄)、丸、楕円、四角、三角、ひし形、六角形、十字、ライン、格子等、さらには意匠性を加味した花、草、幾何学柄や、これらの柄を複数組み合わせたものなどであってもよく、柄の大きさ、柄間隔、柄の連続/非連続等を含め、目的や用途に応じて適宜決定すればよい。
大きさの一例としては、点状(丸ドット、四角ドット)の場合の面積は0.02〜100cm程度が、また線状の場合の線巾は1〜50mm程度が好ましい。
樹脂積層部が有する柄形状の具体例を図3の(a)〜(e)に示す。ここで、図3の(a)はベタ柄、(b)は丸ドット柄、(c)は四角ドット柄、(d)はライン柄、(e)は格子柄の概略説明図である。
図3の(a)に示すような無地の柄からなる樹脂積層部は、特に強い緊締力を発揮することができる。
図3の(b)および(c)は、樹脂積層部が丸や四角のドット柄からなっている。このような柄は比較的緊締力が弱く、例えば着用者の身体の動きが大きい部分に用いることで、身体が動きにくいという事態が生じるのを抑制することができる。
図3の(d)は、樹脂積層部が格子状に形成されている。このような柄は格子間隔を狭くすることによってより強い緊締力を得ることができ、逆に格子間隔を広くれば緊締力を弱くすることができる。
図3の(e)は、樹脂を一定方向に沿ってライン状に配列させることによって樹脂積層部を形成している。このような柄の場合、緊締力はラインの方向に沿って発揮される。すなわち、ラインの方向を縦方向とすると、特に縦方向に緊締力を発揮することができ、横方向に対しては、緊締力を弱くすることができる。また、ラインの間隔を狭くすればより強い緊締力が得られ、逆にラインの間隔を広くすれば緊締力を弱くすることができる。
このように、樹脂積層部の形状によって緊締力の強さや緊締力の働く方向を変化させることができる。
さらに、柄自体の大きさや、樹脂積層部を配設する面積、樹脂量等によっても、緊締力の強さや緊締力の働く方向を変化させることができる。
これらの樹脂積層部を配置する位置としては特に限定されるものではなく、目的とする性能や効果などによって適宜決定すればよい。
本発明にかかる樹脂加工布は、樹脂積層部を形成した後でさらにシリコーン系柔軟剤などによるパディング処理を施してもよい。これにより布帛部分や樹脂積層部の伸張回復性を向上させることができるとともに、樹脂加工布の風合いをよりソフトなものにすることができる。
そのほか、本発明にかかる樹脂加工布は、部位によって積層数を変えたり、応力の異なる樹脂を部位によって使い分けたりすることで、部位によって応力が異なる樹脂積層部を同一布帛上に配設することが可能である。
また、本発明にかかる樹脂加工布は、部位によって樹脂積層部に含有させる顔料や機能性材料を変えることにより、異なる樹脂積層部を同一布帛上に配設することも可能である。
以上、本発明の一例として、略同形状の樹脂層を積層させた樹脂加工布について説明したが、本発明はこの限りではない。
本発明のその他の例である樹脂加工布の断面を表す概略説明図を、図4および図5にそれぞれ示す。
すなわち、本発明にかかる樹脂加工布は、2層以上の樹脂層からなる樹脂積層部が配設されていることが必須条件であるが、その条件を満たすものであれば、例えば図4に示すように、同一の布帛上に、1層からなる樹脂層7が配設されている部分を有していてもかまわない。
また、本発明にかかる樹脂加工布は、例えば図5に示すように、樹脂層部6の少なくとも一部に、2層以上の樹脂層が積層されてなる樹脂積層部を有していればよく、必ずしも各樹脂層が略同形状で積層される必要はない。
なお、本発明における応力倍率や応力保持率、その他の性能等は、樹脂積層部のみを対象とするものであり、樹脂積層部以外の部分、すなわち、樹脂が2層以上積層された部分以外の樹脂層については、この範囲ではない。
このように、本発明にかかる樹脂加工布は、加工による自由度が高く、緊締力をはじめ、目的とする機能や意匠性、効果等を適宜付与することが可能である。
以下、実施例により本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例における測定および評価方法については次のように行った。
[応力倍率(樹脂積層部の非樹脂層部に対する応力倍率)]
まず、樹脂加工布における樹脂積層部および非樹脂層部の応力値を測定した。
インストロン型万能引張試験機(株式会社島津製作所製、オートグラフAG−1)を用いて、2.5cm×15cmに切り出した試験布を、測定間隔10cmでセットし、引張り速度300±20mm/minで繰り返し伸張回復を3回行った後の、30%伸張時の荷重と、30%回復時の荷重の平均値を応力値とした。
なお、繰り返し伸張回復を行う際に伸張させる長さは試験布の伸度によって異なり、伸度が60%未満のものは試験布の測定間隔の40%、伸度が60%以上80%未満のものは60%、伸度が80%以上のものは80%の伸張回復を行った。
ここで伸度とは、インストロン型万能引張試験機(株式会社島津製作所製、オートグラフAG−1)を用いて、2.5cm×15cmに切り出した試験布を測定間隔10cmでセットし、14.7Nの荷重をかけた場合の試験布の伸び率(%)を言う。
次いで、上記方法で測定した各応力値から、次式を用いて樹脂積層部の非樹脂層部に対する応力倍率を求めた。
(応力倍率)=(樹脂積層部の応力値)/(非樹脂層部の応力値)
[応力保持率の測定]
樹脂積層部を付与した部分における上記応力値測定時の、1回目と3回目との応力値から、次式によって応力保持率(%)を求めた。
(応力保持率[%])=
(3回目伸張回復時の応力値)/(1回目伸張回復時の応力値)×100
[伸張時外観品位]
試験布を幅2.5cm長さ15cmに切り出し、インストロン型万能引張試験機(株式会社島津製作所製、オートグラフAG−1)を用いて、測定間隔10cmでセットし、引張り速度300±20mm/minで50%伸張させた時の樹脂積層部の外観を、次の基準に基づいて評価した。
○:外観変化なし
×:剥離、亀裂、白化などの外観変化あり
[肌触り(タック感)]
樹脂積層部の肌触りを、次の基準に基づいて、実際に触った感触によって評価した。
○:不快に感じるほどのタック感はない
×:タック感が強く、不快である
[風合い]
樹脂積層部の風合いを、次の基準に基づいて、実際に触った感触によって評価した。
○:ソフト感がある
△:やや硬い
×:硬い
[摩擦堅牢度]
JIS規格L−0849に準じ、乾燥試験により実施した。
[実施例1]
1)布帛の準備
ナイロン(44dtex/34フィラメント)67%と、ポリウレタン弾性糸(78dtex)33%とを、32Gトリコットデンビ組織に編み立てて布帛を得た。この布帛を常法により精練、熱処理した。その後、さらに常法により染色し、乾燥させた。
2)樹脂の作製
下記成分を混合し、粘度25000cps/20℃の樹脂Aおよび樹脂Bをそれぞれ作製した。
<樹脂Aの成分>
ポリウレタン樹脂
(林化学工業株式会社製、バインダーCB503) 100質量部
ブロックイソシアネート系架橋剤
(林化学工業株式会社製、オキザールUL−3) 3質量部
黒顔料(DIC株式会社製、DEXCEL BLACK HR)10質量部
ポリアクリル酸系増粘剤(林化学工業株式会社製、増粘剤) 適量
<樹脂Bの成分>
ポリウレタン樹脂
(林化学工業株式会社製、バインダーCB503) 100質量部
パラフィン系樹脂(林化学工業株式会社製、粘着防止剤) 20重量部
ブロックイソシアネート系架橋剤
(林化学工業株式会社製、オキザールUL−3) 3質量部
ポリアクリル酸系増粘剤(林化学工業株式会社製、増粘剤) 適量
3)スクリーン版の作製
樹脂を塗布するためのスクリーン捺染版を準備した。本実施例においては、2層の樹脂層からなる樹脂積層部を形成するため、2枚のスクリーン捺染版(第一スクリーン版および第二スクリーン版)を使用した。
第一スクリーン版としては、70メッシュの紗を準備し、この紗に常法の製版法により所定位置に一辺が4mmの正方形が間隔1mmで、かつタテ方向に対して45°にバイアス配置した柄を作製した。第一スクリーン版の厚みは70μmであった。
また、第二スクリーン版としては、厚みが150μmである以外は第一スクリーン版と同一形状のものを作製した。
図6(a)に、前記第一および第二スクリーン版の概略説明図を示す。前記第一および第二スクリーン版は、柄を付与する部分(スクリーン版の柄部9)が、台形状になっている。
4)樹脂積層部形成工程
上記樹脂Aを、上記第一スクリーン版を用いて自動捺染機により、ゴムスキージにて塗布量21g/mで布帛に塗布した。次いで捺染後の布帛を、乾燥機を用いて120℃で熱風乾燥させた。次いで、上記樹脂Bを、上記第二スクリーン版を用いて自動捺染機により同様に塗布量32g/mで塗布し乾燥させた。
図7(a)に、樹脂層体を配設した樹脂加工布の概略説明図を示す。この場合、樹脂層体部全てが樹脂積層部5からなっている。
なお、本実施例においては、自動捺染機の捺染部分と乾燥機とを交互に設置し、樹脂の塗布および乾燥を一連の工程として行うことができる生産ラインを使用して加工を行った。
5)後処理工程
樹脂積層部を配設した布帛に、後処理としてシリコーン系柔軟剤3質量%および水97質量%からなる処理液を用いて絞り率50%でパディング処理し、120℃で1分間の熱処理後、さらに170℃で1分間の熱処理を行った。
これにより、実施例1の樹脂加工布を得た。
この樹脂加工布に対する各評価結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1における第一スクリーン版を120メッシュのベタ柄とし、塗布量を15g/mとした。また、第二スクリーン版を36メッシュのベタ柄とし、塗布量を31g/mとした。それ以外は全て実施例1と同様の方法にて実施例2の樹脂加工布を得た。
この樹脂加工布に対する各評価結果を表1に示す。
[実施例3]
使用する布帛を、カチオン化ポリエステル(33dtex/26フィラメント)62%と、ポリウレタン弾性糸(44dtex)38%とを、36Gトリコットハーフ組織に編み立てた布帛を使用した。また、実施例1の、第一スクリーン版での塗布量を25g/mとし、第二スクリーン版での塗布量を33g/mとした。それ以外は全て実施例1と同様の方法にて実施例3の樹脂加工布を得た。
この樹脂加工布に対する各評価結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例1における第二スクリーン版について、図6(b)に示すように、柄を付与する部分(スクリーン版の柄部9)をひし形状にした。それ以外は、全て実施例1と同様にして実施例4の樹脂加工布を得た。
図7(b)に、樹脂積層部を配設した樹脂加工布の概略説明図を示す。この場合、第一スクリーン版によって付与された台形状の樹脂層上に、第二スクリーン版によって付与されたひし形状の樹脂層が積層されており、第二スクリーン版によって付与された樹脂層が存在する部分、すなわちひし形状の範囲が、樹脂積層部5となっている。
[比較例1]
実施例1で用いたのと同様の布帛に、下記成分を混合してなる粘度25000cps/20℃の樹脂Cを、70メッシュの紗に常法の製版法により所定位置に一辺が4mmの正方形が間隔1mmで、かつタテ方向に対して45°にバイアス配置した柄を作製した厚み200μmのスクリーン版を用い、自動捺染機により、ゴムスキージにて塗布量45g/mで布帛に塗布した。
<樹脂Cの成分>
ポリウレタン樹脂
(林化学工業株式会社製、バインダーCB503) 100質量部
ブロックイソシアネート系架橋剤
(林化学工業株式会社製、オキザールUL−3) 3質量部
黒顔料(DIC株式会社製、DEXCEL BLACK HR)10質量部
ポリアクリル酸系増粘剤(林化学工業株式会社製、増粘剤) 適量
次いで、実施例1で行ったのと同様の乾燥および後処理工程を行うことにより、比較例1の樹脂加工布を得た。
この樹脂加工布の各評価結果を表1に示す。
[比較例2]
使用する布帛を、カチオン化ポリエステル(33dtex/26フィラメント)62%と、ポリウレタン弾性糸(44dtex)38%とを、36Gトリコットハーフ組織に編み立てた布帛を使用した。また、比較例1のスクリーン版での塗布量を54g/mとした。それ以外は全て比較例1と同様の方法にて比較例2の樹脂加工布を得た。
この樹脂加工布の各評価結果を表1に示す。
Figure 0005638954
[比較例3]
比較例2で用いたのと同様の布帛に、比較例1で使用した樹脂Cを粘度5000cps/20℃とし塗布量を52g/m2とした以外は全て比較例1と同様の方法にて比較例3の樹脂加工布を得た。
[評価]
実施例1〜4の樹脂加工布はいずれも、樹脂積層部における応力倍率および応力保持率に優れ、伸張概観品位、肌触り、風合い、摩擦堅牢度についても良好なものであった。
一方、比較例1〜3の加工布は、繰り返し伸張後の応力保持率が低いものであった。また、繰り返し伸張後の外観品位が悪く、肌触り、風合い、摩擦堅牢度に対しても目的とする結果が得られなかた。
本発明の樹脂加工布を用いた衣料は、着用者の歩行等の動作時に筋肉に適度の刺激を与えると共に耐久性等の諸物性にも優れているため、スポーツ、ファッション、インナー等の分野の衣料として有効に利用されている。
1 樹脂加工布
2 布帛
3 1層目樹脂層
4 2層目樹脂層
5 樹脂積層部
6 樹脂層部
7 1層からなる樹脂層
8 スクリーン版
9 スクリーン版における柄部

Claims (7)

  1. 布帛表面の該布帛を衣料として使用する際に緊締力をもつことが望まれる1以上の位置に部分的に付与した樹脂層をもつ樹脂加工布において、該樹脂層が2層以上の樹脂層によって構成されている樹脂積層部からなり、前記2層以上の樹脂層がいずれもポリウレタン樹脂からなり、ポリウレタン樹脂量が前記2層以上のポリウレタン樹脂層のうち前記布帛表面に接するポリウレタン樹脂層よりも該ポリウレタン樹脂層の上層に形成されているポリウレタン樹脂層の方が多く、前記樹脂積層部の応力が、非樹脂層部に比べ、繰り返し伸張回復後で1.2倍以上であることを特徴とする樹脂加工布。
  2. 前記布帛が伸縮性を有しており、前記樹脂積層部の繰り返し伸張回復後の応力保持率が40%以上である請求項1に記載の樹脂加工布。
  3. 前記樹脂積層部において、前記布帛と接している樹脂層を構成する樹脂に比し、上層の樹脂層を構成する樹脂が、より高いモジュラスとより低い伸度をもつ請求項1又は2に記載の樹脂加工布。
  4. 前記樹脂積層部において、布帛と接している樹脂層を構成する樹脂の100%モジュラスが1〜150kg/cmで破断伸度が300〜1500%であり、上層の樹脂層を構成する樹脂の100%モジュラスが1〜300kg/cmで破断伸度が200〜800%である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の樹脂加工布。
  5. 前記布帛がポリウレタン弾性糸を含む布帛である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の樹脂加工布。
  6. 前記布帛がナイロンとポリウレタン弾性糸とをトリコットデンビ組織に編み立てて製造した布帛、またはカチオン化ポリエステルとポリウレタン弾性糸とをトリコットハーフ組織に編み立てて製造した布帛である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の樹脂加工布。
  7. 前記布帛表面に、樹脂を一層塗布する毎に樹脂の乾燥を行い、これを繰り返すことにより樹脂を積層させて得た請求項1乃至6のいずれか1項に記載の樹脂加工布。
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