JP5638923B2 - 永久磁石を用いた回転装置 - Google Patents

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Description

本発明は、永久磁石を用いた回転装置に関するものである。
永久磁石を用いた回転装置として、モータや発電機がある。このような回転装置は、一般的に、ステータとロータとの一方に永久磁石を設けると共に、他方に周方向に沿って電磁コイルを配設して、電磁コイルに対する通電を切換えるようことにより、電磁コイルと永久磁石との間での磁力を利用してロータを回転駆動させるものがある。
特許文献1には、ステータとロータとの両方に永久磁石を設けたモータが開示されている。特許文献1に記載のものは、円筒形状とされたステータ側永久磁石内に、円筒形状あるいは4ポール形状のロータ側永久磁石が配設されて、各永久磁石は反発の磁力関係となるように設定される。そして、両永久磁石の間に位置させてステータに構成した電磁コイルによって、両永久磁石の間での磁力線の流れをを周方向に移動させて、ロータを回転駆動するものが開示されている。また、特許文献2には、ステータとロータとにそれぞれ永久磁石を設ける一方、超伝導体を別途設けて、永久磁石の磁力のみによってロータを回転させるものが開示されているが、永久機関の可能性の高いものとなっている。
特開平7−274459号公報 特開昭64−34186号公報
ところで、ステータとロータとの両方に永久磁石を設けたものにあっては、電磁コイルに通電を行わない非使用時に、永久磁石同士の吸引または反発によってロータを安定して停止させる状態を得ることが可能となり(ブレーキ機能)、非使用時にロータが不用意に回転されないようにする上では好ましいものとなる。しかしながら、上記特許文献1に記載のものでは、ステータ側永久磁石とロータ側永久磁石との間に電磁コイルが配設される構造であるため、構造が複雑となり、しかも両永久磁石間での磁力作用が弱いものとなってしまうことになる。特に、特許文献1に記載ものでは、電磁コイルは、永久磁石の磁力を打ち消すように磁極化せざるを得ないものと考えられ、したがって、電磁コイルの消費電力の増大や永久磁石の磁力低下をまねくことにもなり、好ましくないものである。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、ステータとロータとの両方に永久磁石を設けた回転装置において、構造が簡単でしかも両永久磁石の間での磁力を有効に利用できるようにした永久磁石を用いた回転装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
ステータと前記ステータ内で回転されるロータとを有し、
前記ステータに、周方向に間隔をあけて、それぞれ前記ロータの径方向に磁極化された複数のステータ側永久磁石が設けられ、
前記ロータに、周方向に間隔をあけて、それぞれ前記ロータの径方向に磁極化された複数のロータ側永久磁石が設けられ、
前記ステータと前記ロータとの一方側部材に、前記ロータの径方向に磁極化されるように設定された複数の電磁コイルが配設され、
前記ステータ側永久磁石と前記ロータ側永久磁石とのうち、前記一方側部材に設けられている永久磁石を一方側永久磁石とし、前記ステータと前記ロータとの他方側部材に設けられた永久磁石を他方側永久磁石としたとき、前記複数の電磁コイルは前記一方側永久磁石の間にそれぞれ位置するように分散配置され、
前記複数の電磁コイルに対する通電状態を切換えることにより、前記ロータが回転駆動されるモータとされ、
前記複数の他方側永久磁石のうち少なくとも一部の他方側永久磁石の周方向長さが、前記一方側永久磁石の周方向長さよりも長くされ、
前記複数のステータ側永久磁石は、前記ロータ側に臨む面の極性が互いに同一極性となるように設定され、
前記複数のロータ側永久磁石は、前記ステータ側に臨む面の極性が互いに同一極性となるように設定され、
前記各ステータ側永久磁石が、前記各ロータ側永久磁石に対して反発の関係となるように設定され、
前記一方側部材に、前記一方側永久磁石のうち前記ロータの回転方向進み側の端面に隣り合わせた位置において、前記他方側永久磁石に対して吸引作用をなす補助永久磁石が設けられている、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、ステータ側永久磁石とロータ側永久磁石とを径方向に近接配設することができ、両者間での磁力を有効に利用することができる。そして、電磁コイルは、周方向に配設するという一般的な用い方ですむことになる。換言すれば、従来、電磁コイルを周方向全長に渡って伸びるように配設していたものを、部分的に永久磁石で置き換えた形式となり、構造が簡単で、径方向の大きさも小さくすることができる。勿論、電磁コイルは、周方向に隣接する永久磁石の磁力を打ち消すような大きな電力を必要としないので、消費電力の低減や永久磁石の磁力維持の上でも好ましいものとなる。
以上に加えて、ステータ側永久磁石とロータ側永久磁石とを反発の関係としたときは、ロータの回転に応じて、ステータ側永久磁石をロータ側永久磁石が通過する際に、一旦抵抗を受けた後に反発を受けて回転付勢される状態となる。逆に、ステータ側永久磁石とロータ側永久磁石とを吸引の関係としたときは、ロータの回転に応じて、ステータ側永久磁石をロータ側永久磁石が通過する際に、一旦吸引作用を受けた後に引き戻し作用を受ける状態となる。以上のことは、ロータの回転速度を間欠的に変動させる要因となる。したがって、運転速度に周期的な変動を有する例えば往復動型エンジンやプレス機械等の種々の機械あるいは装置に対してその周期的な変動を打ち消すように組み合わせせて使用することにより、これらの機械あるいは装置の運転を円滑化する上で好ましいものとなる。
さらに、回転装置として一般的なモータとして使用する場合が提供される。また、停止状態において、他方側部材の永久磁石の周方向端部が電磁コイルに確実に臨む位置となる。したがって、例えばモータとして使用したときに、起動時に、電磁コイルと他方側部材の永久磁石との間での磁力を極力大きく確保して、起動を効果的に行う上で好ましいものとなる。また、例えば発電機として使用したときは、ロータの回転当初から効果的に発電を行う上で好ましいものとなる。
さらに、極性を間違って組み付けてしまわないようにする等の上で好ましいものとなる。特に、永久磁石の数が多くなる場合に好適である。
さらに、両永久磁石の反発力を利用した回転装置を提供することができる。特に、反発の場合は、両永久磁石が周方向において近づくときは大きな抵抗となるが、その後離間する際には急激な反発力が発揮されてロータが勢いよく回転されることになり、間欠的な大きな回転力付与を得る場合に好適となる。なお、両永久磁石を吸引の関係としたときには、反発のときのような大きな回転力付与にはならないものである。
さらに、補助永久磁石による吸引力が、上述した急激な反発力に加味されて上記段落番号に記載の効果に対応した効果をより効果的に発揮させることができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記一方側永久磁石の周方向長さが互いに等しくされ、
前記各他方側永久磁石は、その周方向長さが互いに等しくかつ前記一方側永久磁石の周方向長さよりも長くされている、
ようにしてある(請求項対応)。この場合、請求項に対応した効果をより十分に発揮させる上で好ましいものとなる。また、ロータの回転変動を規則正しいものとする上でも好ましいものとなる。
前記複数の電磁コイルに対する通電状態を切換えることにより、前記ロータが回転駆動されるモータとされる第1状態と、前記ロータを回転駆動することにより前記電磁コイルから電力を取り出す発電機とされる第2状態との間で切換えて使用される、ようにしてある(請求項対応)。この場合、ハイブリッド車等に搭載して使用して好適となる。
前記電磁コイルが前記ステータに設けられている、ようにしてある(請求項対応)。この場合、電磁コイルをステータ側に設けることにより、電磁コイルへ通電するための配設等の構造の容易化の上でも好ましいものとなる。
本発明によれば、ステータ側永久磁石とロータ側永久磁石との間での磁力を有効に利用でき、構造が簡単で、しかも径方向の大きさも小さいものに抑制できる永久磁石を用いた回転装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態を示す断面図。 図1の領域X部分の詳細断面図。 本発明の第2の実施形態を示す断面図。 本発明の第3の実施形態を示す断面図。 本発明の第4の実施形態を示す断面図。 本発明の第5の実施形態を示す断面図。 本発明の第6の実施形態を示す断面図。 本発明の第7の実施形態を示す断面図。 本発明の第8の実施形態を示す断面図。 本発明の第9の実施形態を示す断面図。 本発明の第10の実施形態を示す断面図。 電磁コイルへの通電制御系統例をブロック図的に示す図。 本発明による回転装置を往復動型エンジンに使用した場合の一例を示す図。
以下複数の実施形態について説明するが、各実施形態のうち、特許請求の範囲に記載された本発明に対応するものは図4に示す第3の実施形態であり、その他の実施形態は参考例として示すものである。図1において、1は永久磁石を用いた回転装置であり、実施形態ではモータとして使用するようにしてある。よって、以下の説明では、モータを符合1として示すこともある。モータ1は、ステータ10とロータ20とを有し、ロータ20の回転軸が符合30で示される。ステータ10の内周面側には、周方向等間隔に、5つのステータ側永久磁石A1〜A4が固定配置されている。また、ステータ10には、その内周面側において、周方向等間隔に、4つの電磁コイルC1〜C4が固定配置されている。すなわち、隣り合う一対のステータ側永久磁石(例えばA1とA2)の間において、1つの電磁コイル(例えばC1)が位置する設定とされている。換言すれば、隣合う一対の電磁コイル(例えばC4とC1)との間に、1つのステータ側永久磁石(例えばA1)が位置する設定とされている。ステータ側永久磁石A1〜A4および電磁コイルC1〜C4は、それぞれ、円弧状とされて、ロータ20に臨むように位置される。
各ステータ側永久磁石A1〜A4は、ロータ20の径方向に分極されて、それぞれ、その内周面側(つまりロータ20に臨む面側)が例えばN極とされ、外周面側がS極とされている。各電磁コイルC1〜C4は、通電されたときにロータ20の径方向に分極された電磁石となって、その内周面側(ロータ20に臨む面側)と外周面側とにS極とN極とが分極される。電磁コイルC1〜C4への通電方向を切換えることにより、ロータ20に臨む面側の極性を、N極またはS極に切換えられることになり、このような切換えは、各電磁コイルC1〜C4の間で個々独立して行われるようになっている。つまり、各電磁コイルC1〜C4は、個々独立して、非通電状態となる非磁石状態と、ロータ20に臨む面側がS極になった状態と、ロータ20に臨む面側がN極になった状態とが切換可能となっている。なお、各ステータ側永久磁石A1〜A4の周方向長さは互いに同一長さに設定されている。同様に、各電磁コイルC1〜C4の周方向長さも、互いに同一に設定されている。
電磁コイルC1〜C4の一例が、図2に詳細に示される。すなわち、磁性部材(いわゆる鉄心部材)からなるステータ10は、円環状の本体部11と、本体部11の内周面側からからロータ20側に向けて伸びる延長部(ティース)12と、延長部12の先端部に形成された円弧状の先端部13と、を有する。各延長部12(各先端部13)は、周方向に小間隔をあけて形成されて、各延長部12の外周には、コイル14が巻回されている。コイル14に通電することによって、ロータ20に臨む先端部13が、N極またはS極とされる。なお、本体部11は、各電磁コイルC1〜C4とステータ側永久磁石A1〜A4との間の部分でもって分断された構造であってもよい。
再び図1において、ロータ20の外周面には、周方向等間隔に2つのロータ側永久磁石B1、B2が固定配置されている。各ロータ側永久磁石B1、B2は円弧状とされて、その周方向長さは、互いに同一とされている。そして、ロータ側永久磁石B1、B2の周方向長さは、ステータ側永久磁石A1〜A4の周方向長さよりも長くなるように設定されている。ロータ側永久磁石B1、B2は、ロータ20の径方向に分極されて、実施形態では、外周面側(ステータ10に臨む側)がS極とされ、内周面側(ロータ20の中心方向側)がN極とされている。すなわち、各ロータ側永久磁石B1、B2は、各ステータ側永久磁石A1〜A4に対して吸引の関係となるように設定されている。なお、各ステータ側永久磁石A1〜A4の磁力の大きさは互いに等しく設定され、同様に各ロータ側永久磁石b1、B2の磁力の大きさも互いに等しく設定されている(このことは、特に断りしない限り、以下の別の実施形態においても同じである)。
図1は、電磁コイルC1〜C4への通電を遮断して、ロータ20の回転が停止した停止状態である。この停止状態では、180度対角線上にあるロータ側永久磁石B1、B2が、ステータ側永久磁石A1〜A4のうち180度対角線上にある例えばA1、A3に対して、対向した位置(吸引作用を受ける位置)となる。
停止状態からロータ20を例えば図中時計方向(図1矢印α方向)に回転させるには、各電磁コイルC1〜C4の内周面側の極性を、次のように切換えればよい。なお、電磁コイルC1〜C4に通電した励磁状態では、各電磁コイルC1〜C4での磁力の大きさは、各ステータ側永久磁石A1〜A4の磁力の大きさよりも大きくなるようされている(このことは、以下の他の実施形態についても同じ)。すなわち、電磁コイルC1、C3についてはN極とする一方、電磁コイルC2、C4についてはS極とする。これにより、ロータ側永久磁石B1は、電磁コイルC1から吸引作用を受けると共に、電磁コイルC4から反発作用を受けて、矢印α方向へロータ20が回転される力を受けることになる。同様に、ロータ側永久磁石B2は、電磁コイルC3から吸引作用を受けると共に、電磁コイルC2から反発作用を受けて、矢印α方向へロータ20が回転される力を受けることになる。これにより、ロータ20は、矢印α方向へ回転され始める。
図1の状態からロータ20が矢印α方向に回転すると、ロータ側永久磁石B1はステータ側永久磁石A2に接近して吸引作用を受け、同様にロータ側永久磁石B2はステータ側永久磁石A4に接近して吸引作用を受け、ロータ20は矢印α方向へなおも回転する力が与えられることになる。
ロータ側永久磁石B1の周方向略中心位置がステータ側永久磁石A2の周方向略中心位置となった状態では、ロータ側永久磁石B2の周方向略中心位置がステータ側永久磁石A4の周方向略中心位置となった状態となる。この状態になった以後は、電磁コイルC1をS極としてロータ側永久磁石B1に反発力を与え、同時に電磁コイルC2をN極としてロータ側永久磁石B1に吸引力を与える。同様に、電磁コイルC3をS極としてロータ側永久磁石B2に反発力を与え、同時に電磁コイルC4をN極としてロータ側永久磁石B2に吸引力を与える。これにより、磁力によってロータ20は矢印α方向への回転作用を受け続けることになる。
さらにロータ20の回転が進むと、ロータ20は、図1の状態に対して、ロータ側永久磁石B1とB2との位置が逆転した状態(停止状態から180度回転した状態)となる。これ以後は、電磁コイルC1〜C4の極性は、図1の停止状態からの回転開始のための電極性付与と同様の極性付与が行われる。なお、上述したような電磁コイルC1〜C4の極性切換えは、例えばセンサによって検出されたロータ20(回転軸30)の回転位置に応じて制御すればよい。
ロータ側永久磁石B1、B2の周方向長さが、ステータ側永久磁石A1〜A4の周方向長さよりも長くなっているため、図1の停止状態において、ロータ側永久磁石B1、B2の周方向端部は、必ず電磁コイルに対して周方向において重なる位置となって(電磁コイルからの磁力の影響を強く受ける位置となって)、電磁コイルから効果的に吸引あるいは反発の力を受けることが可能になる。つまり、起動当初からロータ20に対して大きな力で確実かつすみやかに回転力を付与できることになる。なお、ロータ側永久磁石B1、B2のうち、一部のロータ側永久磁石の周方向長さのみ、ステータ側永久磁石A1〜A4の周方向長さよりも長くすれば同様の効果を得ることができる。
180対角線上にある一対のロータ側永久磁石B1、B2は、それぞれステータ側永久磁石A1〜A4から同時に吸引作用(あるいは反発作用)を受けるので、ロータ20(の回転軸30)に対して径方向への不均等な力が作用するのが防止されて、ロータ20を円滑に回転させる上で好ましいものとなる。また、ステータ側永久磁石A1〜A4と電磁コイルC1〜C4とを、ロータ20の径方向にずらして配置することなく、ロータ20(の回転軸30)を中心とする同一円周上に配置されるので、全体として径方向に大きくする必要がなく、大型化を防止する上でも好ましいものとなる。
さらに、電磁コイルC1〜C4は、ロータ20の周方向に配置してあって、モータにおける一般的な電磁コイルの配置と同じような配置ですむという利点もある。さらに又、ステータ側永久磁石A1〜A4は、その内周面側の極性が互いに同じように設定してあり、またロータ側永久磁石B1、B2の外周面側の極性も互いに同一に設定してあるので、各永久磁石を極性を間違えて組付けしまう事態を防止する上でも好ましいものとなる(この利点は、ステータ側永久磁石A1〜A4やロータ側永久磁石B1B2の数が多くなるほど顕著になる)。
図1の変形例として、ロータ側永久磁石B1、B2の周方向長さを、ステータ側永久磁石A1〜A4と同じ長さあるいは短い長さとしてもよい。また、例えばロータ側永久磁石B1、B2の外周面側の極性をそれぞれN極として、ステータ側永久磁石A1〜A4に対して反発作用を受ける設定としてもよい。勿論、この反発の関係とするには、図1において、ステータ側永久磁石A1〜A4の内周面側の極性をそれぞれS極とすることによっても達成できる。
さらに、ステータ10側とロータ20側との構造を逆の関係となるようにしてもよい。すなわち、電磁コイルC1〜C4をロータ20側に設け、ステータ10側に180度対称位置に2つのステータ側永久磁石(B1、B2対応)を設け、ロータ20側に周方向等間隔に4つのロータ側永久磁石(A1〜A4に対応)を設けるようにしてもよい。なお、図1の構造をステータ10側とロータ20側とで逆の関係にした例は、後述する図11に示される。また、このように、ステータ10側とロータ20側とで逆の構造にする関係は、以下の各実施形態においても同様に採択できるものである。
図3は本発明の第2の実施形態を示すものであり、前記実施形態と同一構成要素には同一符合を付してその重複した説明は省略する(このことは以下の第3の実施形態以下においても同じ)。本実施形態では、ステータ側永久磁石がA1〜A4の4個有し、電磁コイルがC1〜C4の4個有し、ロータ側永久磁石がB1、B2の2個有する点において、図1の場合と同じである。ただし、本実施形態では、ロータ側永久磁石B1とB2の周方向長さを相違させてある。すなわち、ロータ側永久磁石B1においては、その周方向長さを図1の場合よりもさらに長くして、2つの電磁コイルに跨るような長さとしてある。またロータ側永久磁石B2においては、図1の場合よりも周方向長さを短くして、ステータ側永久磁石A1〜A4の周方向長さと略同一に設定してある。より具体的には、ロータ側永久磁石B1とB2とは、180度対角線上に位置させつつ、ロータ側永久磁石B1を回転方向進み側に延長したものとされている(B1はB2の2倍の長さ)。ロータ側永久磁石B1の上記回転方向進み側への延長は、ロータ20の回転方向をこの延長側方向に設定するためである。さらに、ロータ側永久磁石B1、B2とステータ側永久磁石A1〜A4とは互いに反発の関係としてある。
図3の実施形態では、図3の停止状態からロータ20を回転させるには、次のような順で電磁コイルC1〜C4を切換えればよい。
(1)電磁コイルC1とC3を反発(ロータ20に臨む面側の極性をN極にする)、電磁コイルC2を吸引(S極にする)とすることによって、ロータ20は矢印α方向に回転され始める。
(2)ロータ側永久磁石B1の回転方向進み側の端部がステータ側永久磁石A3(の回転方向遅れ側端部)にきたときに、電磁コイルC2の吸引をカットし(非通電)、電磁コイルC4を吸引とする。
(3)ロータ側永久磁石B2の回転方向遅れ側端部が、ステータ側永久磁石A4にきたときに、電磁コイルC1、C3の反発をカット(カットは通電なし−以下同じ)する(電磁コイルC4の吸引は継続)。
(4)ロータ側永久磁石B2がステータ側永久磁石A1とA4の間に入ったとき、電磁コイルC4の吸引をカットし、電磁コイルC2、C4を反発、C3を吸引とする。
(5)ロータ側永久磁石B1の回転方向進み側端部がステータ側永久磁石A4にきたときに、電磁コイルC3を吸引カット、C1を吸引とする。
(6)ロータ側永久磁石B2の回転方向遅れ側端部がステータ側永久磁石A1にきたときに、電磁コイルC2、C4の反発カット、
(7)ロータ側永久磁石B2がステータ側永久磁石A1とA2との間にきたときに、電磁コイルC1の吸引カット、C1、C3を反発、C4を吸引とする。
(8)ロータ側永久磁石B1の回転方向進み側端部がステータ側永久磁石A1にきたときに、電磁コイルC4の吸引カット、C2を吸引とする。
(9)ロータ側永久磁石B2の回転方向遅れ側端部がステータ側永久磁石A2にきたときに、電磁コイルC1、C3の反発をカットする。
(10)ロータ側永久磁石B2がステータ側永久磁石A1とA2との間にきたときに、電磁コイルC2の吸引カット、C2、C4を反発、C1を吸引とする。
(11)ロータ側永久磁石B1の回転方向進み側端部がステータ側永久磁石A2にきたときに、電磁コイルC1の吸引カット、C3を吸引とする。
(12)ロータ側永久磁石B2の回転方向遅れ側端部がステータ側永久磁石A3にきたときに、電磁コイルC2、C4の反発をカットする。
(13)ロータ側永久磁石B2がステータ側永久磁石A3とA4との間にきたときに、電磁コイルC3の吸引をカット、C1、C3を反発とし、C2を吸引とする。
図4は、本発明の第3の実施形態を示すものである。本実施形態では、ステータ側永久磁石がA1〜A4の4個有し、電磁コイルがC1〜C4の4個有し、ロータ側永久磁石がB1、B2の2個有する点において、図1の場合と同じである。ただし、本実施形態では、各ステータ側永久磁石A1〜A4とロータ側永久磁石B1、B2とは反発の関係となるように設定してある。また、ステータ10には、ステータ側永久磁石A1〜A4の隣、より具体的にはA1〜A4の回転方向進み側の端部に、補助永久磁石D1〜D4を固定配置してある。この補助永久磁石D1〜D4は、その内面側がS極とされて、ロータ側永久磁石B1、B2に対して吸引の関係となるように設定されている。そして、各ロータ側永久磁石B1、B2の周方向長さは、1つの補助永久磁石から、回転方向進み側にある次の補助永久磁石と重なる位置となるように設定されている。具体的には、ロータ側永久磁石B1に着目すると、ロータ側永久磁石B1の回転方向遅れ側端部が補助永久磁石D4に対して周方向において重なる位置とされ、ロータ側永久磁石B1の回転方向進み側端部は、補助永久磁石D1に周方向において重なる位置とされている。
図4は、ロータ20が停止状態のときを示し、この停止状態からロータ20を回転させる(矢印α方向へ回転させる)には、次のような順で電磁コイルC1〜C4の通電状態が切換えられる。
(1)電磁コイルC1、C3を吸引とし、同時に電磁コイルC2、、C4を反発とすることによって、ロータ20が矢印α方向に回転し始める。
(2)ロータ側永久磁石B1、B2の周方向進み側端部がステータ側永久磁石A2、A4の周方向遅れ側端部付近に達したとき、電磁コイルC1〜C4の通電を全てカットする。このとき、ロータ側永久磁石B1、B2はステータ側永久磁石A1、A3の反発を受けて矢印α方向になおも回転されようとする。
(3)ロータ側永久磁石B1、B2の周方向進み側端部が補助永久磁石D1、D2に達したとき、電磁コイルC1、C3を反発とし、C2、C4を吸引とする。
(4)ロータ側永久磁石B1、B2の周方向進み側端部がステータ側永久磁石A3、A1に達したとき、電磁コイルC1〜C4の通電を全てカットする。
(5)ロータ側永久磁石B1、B2の周方向進み側端部が補助永久磁石D3、D1に達したとき、電磁コイルC2、C4を反発とし、C1、C3を吸引とする。
以上により、ロータ側永久磁石B1とB2との位置が図4の状態から180度ずれた位置関係となり、この後は同様にして電磁コイルC1〜C4の通電を切換えればよい。
図4の実施形態では、ロータ20の矢印α方向の回転に応じて、ロータ側永久磁石B1、B2が、反発となるステータ側永久磁石A1〜A4に接近しようとしたときに抵抗力を受ける一方、ステータ側永久磁石A1〜A4から離れるときに矢印α方向への反発力(回転方向の付勢力)を受けることになるり、この反発による回転付勢力は大きいものとなる。そして、上記反発力(回転方向の付勢力)が作用するときに、補助永久磁石D1〜D4の吸引作用も得て、ロータ20は矢印α方向へのより大きな回転付勢力を受けることになる。
図5は、本発明の第4の実施形態を示すものである。本実施形態では、ステータ側永久磁石が周方向等間隔にA1〜A4の4個設定されている。同様に、ロータ側永久磁石も周方向等間隔にB1〜B4の4個設定されている。ステータ側永久磁石A1〜A4のロータ側に臨む面の極性は全て同一の極性(例えばN極)に設定されている。ロータ側永久磁石B1〜B4は、B1とB3とが18度対角線上に設置されると共に、B2とB4とが180度対角線上に位置されている。
180度対角線上に位置されるロータ側永久磁石B1とB3の外周面側の極性が同一に設定されている。同様に、180度対角線上に位置されるロータ側永久磁石B2とB4の外周面側の極性が同一に設定されている。ただし、B1とB3の外周面側の極性とB2とB4の外周面側の極性は互いに相違するように設定されている。実施形態では、B1とB3の外周面側の極性はS極とされる一方、B2とB4の外周面側の極性はN極とされている。つまり、ステータ側永久磁石A12〜A4に対して、ロータ側永久磁石B1とB3は吸引の関係とされ、B2とB4は反発の関係とされる。
反発となるロータ側永久磁石B2、B4は隣り合う一対のステータ側永久磁石の間にとどまろうとする。これに対して、吸引となるロータ側永久磁石B1、B3は、ステータ側永久磁石A1〜A4の位置でとどまろうとする。よって、ロータ側永久磁石B1〜B4の周方向中間位置が、ステータ側永久磁石A1〜A4の周方向中間位置に位置した図5の状態で停止した状態を得るには、反発となるロータ側永久磁石B2とB4のステータ側永久磁石A1〜A4に対する隙間(ロータ20の径方向間隔)を、B1、B3のA1〜A4に対する隙間よりも若干大きく設定すればよい。
図5の状態とは異なって、例えばロータ側永久磁石B1の周方向中間位置が、電磁コイルC4とステータ側永久磁石A1との境界部位に位置した状態で停止状態とするには、例えば次のように設定すればよい。すなわち、吸引となるロータ側永久磁石B1、B3を、対角線上において若干の角度だけ回転方向(矢印α方向)進み側に寄せて配置すればよい。逆に、反発となるロータ側永久磁石B2,B4を、ロータ20の回転方向遅れ側に寄せて配置すればよい。
図5の停止状態から、ロータ20を矢印α方向に回転させ始めるには、電磁コイルC1、C3を、ロータ側永久磁石B1、B3に対して吸引となる関係で通電する(B2、B4に対しては反発となる)。また、同時に、電磁コイルC2、C4については、ロータ側永久磁石B1、B3に対して反発となる関係で通電すればよい((B2、B4に対しては吸引となる)。以後は、ロータ側永久磁石B1〜B4の周方向遅れ側端部には反発を、周方向進み側端部には吸引となるように、適宜電磁コイルC1〜C4の通電を制御すればよい。
図6は、本発明の第5の実施形態を示すものである。本実施形態では、ステータ側永久磁石としてA1〜A4の4個設けられている。また、ロータ側永久磁石は、B1〜B4とE1〜E4の8個設けられている。電磁コイルはC1〜C4の4個設けられている。各永久磁石A1〜A4とB1〜B4とE1〜E4の周方向長さは互いに等しくされていて、それぞれ電磁コイルC1〜C4の周方向長さよりも短くされている。ロータ側永久磁石E1〜E4は、ロータ側永久磁石B1〜B4に隣接させて、その周方向遅れ側に配置されている。
図6に示す停止状態からロータ20を矢印α方向に回転させるには、電磁コイルC1〜C4への通電制御を次のようにして行えばよい。
(1)電磁コイルC1〜C4を全て、ロータ側永久磁石E1〜E4に対して反発する関係とする(N極とする)。これにより、ロータ20が回転され始める。
(2)ロータ側永久磁石B1〜B4が全体的に電磁コイルC1〜C4に整合したとき(ロータ側永久磁石E1〜E4がステータ側永久磁石A1〜A4と全体的に整合したとき、全ての電磁コイルC1〜C4への通電をカットする(ステータ側永久磁石A1〜A4とロータ側永久磁石E1〜E4との間での反発によって、ロータ20は矢印α方向へ回転されようとする力をなおも受ける)。
(3)ロータ側永久磁石B1〜B4が、全体的に次のステータ側永久磁石A1〜A4に整合したときに、電磁コイルC1〜C4をロータ側永久磁石E1〜E4に対して反発する関係とする(N極とする)。
以上のことを繰り返すことにより、ロータ20は回転され続けることになる。電磁コイルC1〜C4は、通電カットと特定の極性(実施形態ではN極)のみにすることとの間で切換えられて、N極とS極との間での切換えは不要となる。これにより、うず電流発生を防止する上で好ましいものとなる(効率向上)。
図7は、本発明の第6の実施形態を示すものである。本実施形態では、ステータ側永久磁石としてA1とA2との2個有し、ロータ側永久磁石としてB1とB2の2個有し、電磁コイルとしてC1とC2の2個有する。ステータ側永久磁石A1、A2の周方向長さは互いに等しく設定されている。ロータ側永久磁石B1、B2の周方向長さは互いに等しく設定されている。電磁コイルC1、C2の周方向長さは互いに等しく設定されている。ステータ側永久磁石A1、A2の周方向長さよりもロータ側永久磁石B1、B2の周方向長さの方が長くされている。ロータ側永久磁石B1、B2の周方向長さよりも電磁コイルC1、C2の周方向長さの方が十分長くされている。そして、各ステータ側永久磁石A1とA2とは180度対角線上に配置されている。ロータ側永久磁石B1とB2とは180対角線上に配置されている。電磁コイルC1とC2とは180度対角線上に配置されている。
ステータ側永久磁石A1、A2の内周面側の極性は互いに等しく設定されている(実施形態ではN極)。ロータ側永久磁石B1、B2の外周面側の極性は、互いに異なるように設定されている(実施形態では、B1はS極、B2はN極に設定)。図7に示す状態でロータ20が停止されるようにするには、例えば、各永久磁石A1、A2とB1との間の径方向の隙間を、A1、A2とB2との間の径方向の隙間よりも小さくしておけばよい。
図7に示す停止状態から、ロータ20を回転させるには、次のようにして電磁コイルC1、C2への通電制御を行えばよい。
(1)ロータ側永久磁石B1に対して、電磁コイルC1を吸引とし(内周面側をN極にする)、電磁コイルC2を反発とする(内周面側をS極とする)にする。これにより、ロータ20は、矢印α方向に回転され始める。
(2)ロータ側永久磁石B1、B2が全体的に電磁コイルC1,C2に周方向において重なる位置となったときに、電磁コイルC1、C2への通電をカットして、慣性によりロータ20を矢印α方向に回転させる。
(3)ロータ側永久磁石B1、B2の周方向中間位置が、電磁コイルC1C2の周方向中間位置を過ぎたときに、電磁コイルC1、C2を上記(1)の場合と逆の極性となるように通電することによって、ロータ20が矢印α方向への回転力を受ける。
以上を繰り返すことにより、ロータ20は回転され続ける。
図8は、本発明の第7の実施形態を示すものである。本実施形態では、ステータ側永久磁石としてA1〜A6の6個、電磁コイルとしてC1〜C6の6個設けてあり、その周方向長さは全て同じになるように設定されている。ロータ側永久磁石は、B1とB2との2個設けられて、その周方向長さは、1つの電磁コイルと2つのステータ側永久磁石との合計の周方向長さよりも若干長い長さとされている。ロータ側永久磁石B1、B2は180度対角線上に配置されている。
ステータ側永久磁石A1〜A6の内周面側の極性は互いに同一(実施形態ではN極)に設定されている。また、ロータ側永久磁石B1,B2の外周面側の極性は互いに同一に設定されている。そして、ロータ側永久磁石B1、B2の外周面側の極性は、ステータ側永久磁石A1〜A6の内周面側の極性に対して反発する関係に設定されている(実施形態ではN極)。
図8の停止状態からロータ20を回転させるには、次のようにして電磁コイルC1〜C6への通電を制御すればよい。
(1)ロータ側永久磁石B1,B2に対して、180度対角線上にある電磁コイルC2とC5を吸引とし、C3、C6を反発とすることにより、ロータ20が回転され始める。
(2)ロータ側永久磁石B1、B2の周方向進み側端が次の電磁コイルC3、C6に到達したときに、このC3、C6を吸引とし、C1、C4を反発とする。
(3)ロータ側永久磁石B1、B2の周方向進み側端部が次の電磁コイルC4、C1に到達したときに、このC4、C1を吸引とし、C2、C5を反発とする。
これにより、ロータ20は、図8の状態から180度回転されたことになり、この後は、上記と同様にして電磁コイルC1〜C6の通電を切換制御すればよい。
図9は、本発明の第8の実施形態を示すものである。本実施形態では、ステータ側永久磁石は周方向等間隔にA1〜A3の3個、電磁コイルとしてC1〜C3の3個設けてある。ロータ側永久磁石は、B1とB2との2個設けられている。ロータ側永久磁石B1、B2は180度対角線上に配置されている。周方向長さは、ステータ側永久磁石A1〜A3がもっとも短く、電磁コイルC1〜C3がもっとも長く、ロータ側永久磁石B1、B2が中間の長さとされている。
ステータ側永久磁石A1〜A3の内周面側の極性は互いに同一(実施形態ではN極)に設定されている。また、ロータ側永久磁石B1,B2の外周面側の極性は互いに同一に設定されている。そして、ロータ側永久磁石B1、B2の外周面側の極性は、ステータ側永久磁石A1〜A3の内周面側の極性に対して吸引する関係に設定されている(実施形態ではS極)。
図9の停止状態からロータ20を矢印βが方向に回転させるには、次のようにして電磁コイルC1〜C3の通電を制御すればよい。なお、図8の場合は、前述した実施形態の場合とはロータ20の回転方向を反対方向としてある。
(1)ロータ側永久磁石B1、B2に対して、電磁コイルC1反発とすることにより、ロータ20が矢印β方向に回転され始める。
(2)ロータ側永久磁石B2の周方向進み側端部がステータ側永久磁石A2に達したときに、電磁コイルC1への通電をカットし、C2を反発とする。
(3)ロータ側永久磁石B1の周方向進み側端部がステータ側永久磁石A3にきたときに、電磁コイルC2の通電をカットし、C3を反発とする。
このように、電磁コイルを、C1、C2、C3の順で反発となるように制御することにより、ロータ20は矢印β方向に回転され続けることになる。図9の状態から、電磁コイルをC2、C1、C3の順で反発とすれば、ロータ20を図9の矢印βとは反対方向に回転させることができる。なお、C1、C2、C3の順で反発となるように制御する場合、およびC2、C1、C3の順で反発となるように制御する場合に、反発とされる電磁コイル以外の電磁コイルを、適宜のタイミングで吸引とすることにより、より大きな回転トルクを得ることができる。
図10は、本発明の第9の実施形態を示すものである。本実施形態では、ステータ側永久磁石としてA1〜A3の3個、電磁コイルとしてC1〜C3の3個設けてある。ロータ側永久磁石は、B1〜B4との4個設けられている。ロータ側永久磁石は、B1とB3とが180度対角線上に位置され、2とB4が180度対角線上に位置されている。各ステータ側永久磁石A1〜A3は、互いに周方向長さが等しくされている。電磁コイルC1〜C3は、互いに周方向長さが等しくされている。ロータ側永久磁石B1〜B4は、互いに周方向長さが等しくされている。周方向長さは、ステータ側永久磁石A1〜A3がもっとも短く、電磁コイルC1〜C3がもっとも長く、ロータ側永久磁石B1〜B4が中間の長さとされている。
ステータ側永久磁石A1〜A3の内周面側の極性は互いに同一(実施形態ではN極)に設定されている。また、ロータ側永久磁石B1,B2の外周面側の極性は互いに同一に設定されている。そして、ロータ側永久磁石は、ステータ側永久磁石A1〜A3に対して、B1とB3は吸引となるように設定され(実施形態ではS極に設定)、B2とB4とは反発となるように設定されている(実施形態ではN極に設定)。図9の停止状態から、ロータ20を回転させるには、図9の場合と同様にして電磁コイルC1〜C4の通電を制御すればよい。
図11は、本発明の第10の実施形態を示すものである。本実施形態では、電磁コイルをロータ20に設けた場合を示す。すなわち、ステータ側永久磁石として180度対角線上にA1とA2の2個設けてある。また、ロータ側永久磁石は、周方向等間隔にB1〜B4の4個設けてある。そして、電磁コイルは、各ロータ側永久磁石B1〜B4の間に位置するように4個設けてある。ステータ側永久磁石A1、A2は、その周方向端部が必ず電磁コイルC1〜C4に対して周方向において重なるように、ロータ側永久磁石B1〜B4の周方向長さよりも長くしてある。図11の停止状態から、電磁コイルC1とC3を吸引、C2とC4を反発とすることにより、ロータ20が例えば矢印α方向に回転され始める。この後は、図1の場合に準じた態様で電磁コイルC1〜C4の通電を切換えていことにより、ロータ20が回転され続けることになる。なお、図11は、図1の構造に対して、ステータ10側とロータ20側とで逆の関係にした場合に相当する。
図12は、例えば図1に示す回転装置をモータ1として使用する場合に構成される制御系統例を示すものである。この図12において、Uはマイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラ(制御ユニット)、Kは各電磁コイルC1〜C4への通電状態を切換える駆動回路である。コントローラUには、回転センサS1からの信号が入力される。この回転センサS1は、回転軸30の回転位置を検出するもの、つまりロータ側永久磁石B1、B2のステータ側永久磁石A1〜A4に対する相対回転位置を検出するものである。コントローラUは、回転センサS1で検出された回転軸30の回転位置に応じて、駆動回路Kを制御して、電磁コイルC1〜C4の通電状態が前述した態様で行われるように制御する。このようなコントローラUの制御は、図3以下の実施形態においても同様に行われる。
図13は、往復動型エンジンEに対して本発明による回転装置1を組み込んだ一例を示すものであり、回転装置1は発電機として使用するようにしてある。すなわち、エンジンEのクランク軸50にプーリ51が固定され、エンジンEに固定された回転装置1の回転軸30にプーリ52が固定されている。そして、両プーリ51と52との間に、チェーン等の連動部材(巻掛け媒介節)52が掛け渡されている。クランク軸50と回転軸30とは、クランク軸50の角速度変動を打ち消す(抑制する)ように連動されている。例えば、クランク軸50の角速度がもっとも小さくなるタイミングにおいて、ステータ側永久磁石とロータ側永久磁石とが吸引によって増速されるように(あるいは反発によって増速されるように)連動されている。逆に、クランク軸50の角速度がもっとも大きくなるタイミングにおいて、ステータ側永久磁石とロータ側永久磁石とが反発によって減速されるように(あるいは吸引によって減速されるように)連動されている。回転装置1を、クランク軸50の回転を助長する(補助する)ためのモータとして使用する場合も、上記のような連動関係として、クランク軸50の角速度変動を打ち消す(抑制する)ことができる。勿論、回転装置1は、往復動型エンジン以外でも周期的な速度変動を生じる種々の機械、例えば往復動型プレス機械に適用する等、振動抑制用として適宜の機械に対して連動させて使用することができる。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。図1〜図10の各実施形態において、電磁コイルをロータ20側に設けるようにしてもよい。ロータ20を外部の駆動源でもって駆動することにより、電磁コイルから電力を取り出す発電機として使用することもできる。また、ハイブリッド車においてみられるように、モータとしての機能と発電機としての機能との両方の間で切換使用されるものであってもよい。ステータ側永久磁石とロータ側永久磁石とは、それぞれ1以上存在すればよく、特に発電機として使用する場合は、ステータ側永久磁石およびロータ側永久磁石共に1つのみ設けるようにすることもできる。また、ステータ側永久磁石の数とロータ側永久磁石の数とは、実施形態で示す他に適宜変更できるものであり、磁石の数そのものは限定されないものである。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、モータ等の回転装置として使用できる。
U:コントローラ
K:駆動回路
S1:回転センサ
A1〜A6:ステータ側永久磁石
B1〜B4:ロータ側永久磁石
C1〜C6:電磁コイル
D1〜D4:補助永久磁石
E1〜E4:ロータ側永久磁石
1:モータ(回転装置)
10:ステータ
20:ロータ
30:回転軸
α、β:回転方向

Claims (4)

  1. ステータと前記ステータ内で回転されるロータとを有し、
    前記ステータに、周方向に間隔をあけて、それぞれ前記ロータの径方向に磁極化された複数のステータ側永久磁石が設けられ、
    前記ロータに、周方向に間隔をあけて、それぞれ前記ロータの径方向に磁極化された複数のロータ側永久磁石が設けられ、
    前記ステータと前記ロータとの一方側部材に、前記ロータの径方向に磁極化されるように設定された複数の電磁コイルが配設され、
    前記ステータ側永久磁石と前記ロータ側永久磁石とのうち、前記一方側部材に設けられている永久磁石を一方側永久磁石とし、前記ステータと前記ロータとの他方側部材に設けられた永久磁石を他方側永久磁石としたとき、前記複数の電磁コイルは前記一方側永久磁石の間にそれぞれ位置するように分散配置され、
    前記複数の電磁コイルに対する通電状態を切換えることにより、前記ロータが回転駆動されるモータとされ、
    前記複数の他方側永久磁石のうち少なくとも一部の他方側永久磁石の周方向長さが、前記一方側永久磁石の周方向長さよりも長くされ、
    前記複数のステータ側永久磁石は、前記ロータ側に臨む面の極性が互いに同一極性となるように設定され、
    前記複数のロータ側永久磁石は、前記ステータ側に臨む面の極性が互いに同一極性となるように設定され、
    前記各ステータ側永久磁石が、前記各ロータ側永久磁石に対して反発の関係となるように設定され、
    前記一方側部材に、前記一方側永久磁石のうち前記ロータの回転方向進み側の端面に隣り合わせた位置において、前記他方側永久磁石に対して吸引作用をなす補助永久磁石が設けられている、
    ことを特徴とする永久磁石を用いた回転装置。
  2. 請求項1において、
    前記一方側永久磁石の周方向長さが互いに等しくされ、
    前記各他方側永久磁石は、その周方向長さが互いに等しくかつ前記一方側永久磁石の周方向長さよりも長くされている、
    ことを特徴とする永久磁石を用いた回転装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記複数の電磁コイルに対する通電状態を切換えることにより、前記ロータが回転駆動されるモータとされる第1状態と、前記ロータを回転駆動することにより前記電磁コイルから電力を取り出す発電機とされる第2状態との間で切換えて使用される、ことを特徴とする永久磁石を用いた回転装置。
  4. 請求項1または請求項2において、
    前記電磁コイルが前記ステータに設けられている、ことを特徴とする永久磁石を用いた回転装置。
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