JP5629958B2 - 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 - Google Patents

電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 Download PDF

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Description

本発明は、複写機、プリンター等に用いられる二成分系電子写真現像剤に使用される樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリアに関し、詳しくは、樹脂充填型キャリアの利点を保持しつつ、高品位な画質が得られ、粒子強度も高く、耐久性に優れ、画像欠陥を低減できる電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤に関する。
電子写真現像方法は、現像剤中のトナー粒子を感光体上に形成された静電潜像に付着させて現像する方法であり、この方法で使用される現像剤は、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤及びトナー粒子のみを用いる一成分系現像剤に分けられる。
こうした現像剤のうち、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤を用いた現像方法としては、古くはカスケード法等が採用されていたが、現在では、マグネットロールを用いる磁気ブラシ法が主流である。
二成分系現像剤において、キャリア粒子は、現像剤が充填されている現像ボックス内において、トナー粒子と共に攪拌されることによって、トナー粒子に所望の電荷を付与し、さらにこのように電荷を帯びたトナー粒子を感光体の表面に搬送して感光体上にトナー像を形成するための担体物質である。マグネットを保持する現像ロール上に残ったキャリア粒子は、この現像ロールから再び現像ボックス内に戻り、新たなトナー粒子と混合・攪拌され、一定期間繰り返して使用される。
二成分系現像剤は、一成分系現像剤とは異なり、キャリア粒子はトナー粒子と混合・攪拌され、トナー粒子を帯電させ、さらに搬送する機能を有しており、現像剤を設計する際の制御性が良い。従って、二成分系現像剤は高画質が要求されるフルカラー現像装置及び画像維持の信頼性、耐久性が要求される高速印刷を行う装置等に適している。
このようにして用いられる二成分系現像剤においては、画像濃度、カブリ、白斑、階調性、解像力等の画像特性が、初期の段階から所定の値を示し、しかもこれらの特性が耐刷期間中に変動せず、安定に維持されることが必要である。これらの特性を安定に維持するためには、二成分系現像剤中に含有されるキャリア粒子の特性が安定していることが必要になる。
二成分系現像剤を形成するキャリア粒子として、従来は、表面を酸化被膜で覆った鉄粉あるいは表面を樹脂で被覆した鉄粉等の鉄粉キャリアが使用されていた。このような鉄粉キャリアは、磁化が高く、導電性も高いことから、ベタ部の再現性のよい画像が得られやすいという利点がある。
しかしながら、このような鉄粉キャリアは真比重が約7.8と重いため、現像ボックス中におけるトナー粒子との攪拌・混合により、鉄粉キャリア表面へのトナー構成成分の融着、いわゆるトナースペントが発生しやすくなる。このようなトナースペントの発生により有効なキャリア表面積が減少し、トナー粒子との摩擦帯電能力が低下しやすくなる。また磁化が高すぎるため、現像剤の磁気ブラシが硬くなり、その結果、はき目を生じたり、ガサツキ等を生じるために高画質な現像画像を得ることが難しい。これらの理由から、酸化被膜鉄粉及び樹脂被覆鉄粉等の鉄粉キャリアは、現在では使用されなくなってきている。
近年は、鉄粉キャリアに代わって真比重が約5.0程度と軽く、また磁化の低いフェライトをキャリアとして用いたり、さらに表面に樹脂を被覆した樹脂コートフェライトキャリアが多く使用されてきている。その結果、現像剤寿命と現像画像は飛躍的に向上した。
しかしながら、最近は、コンピュータ及びマルチメディアの発達により、オフィスから家庭まで幅広い分野で、更なる高精細フルカラー画像が要望されている。また、より画像安定性や高画質が要求される軽印刷(パソコンによる文書の編集からコピー、製本までの多品種少量印刷が可能なプリント・オン・デマンド用途)分野にも使われはじめ、そのため、画質としてより高精細,高画質化と、高い信頼性が現像剤に要求され始めてきた。また、オフィスのネットワーク化により、単機能の複写機から複合機への時代へと進化し、サービス体制も、契約したサービスマンが定期的にメンテナンスを行って現像剤等を交換するようなシステムから、メンテナンスフリーシステムの時代へシフトしてきており、市場からは、現像剤の更なる長寿命化に対する要求も一層高まってきている。
このような中で、特許文献1(特開平5−40367号公報)に示されるように、キャリア粒子の軽量化と低磁力化を図り、長寿命化と高画質化を狙う目的で、微細な磁性微粒子を樹脂中に分散させた磁性粉分散型キャリアも多く提案されている。
このような磁性粉分散型キャリアは、真比重は軽く長寿命化に対しては有利であるが、高抵抗になりやすく画像濃度を容易に得ることが難しい。また、分散する磁性粉の量で磁化制御を行うため、真比重(寿命の指標)と他物性(画像特性制御)のバランスを維持することが困難である。
また、磁性粉分散型キャリアは、磁性微粒子をバインダー樹脂で固めているものであり、撹拌ストレスや現像機内での衝撃により磁性微粒子が脱離したり、従来用いられてきた鉄粉キャリアやフェライトキャリアに比べ機械的強度に劣るためか、キャリア粒子自体が割れたりするという問題が発生することがあった。そして、脱離した磁性微粒子や割れたキャリア粒子は感光体に付着し、画像欠陥を引き起こす原因となることがあった。
さらに、磁性粉分散型キャリアは、微細な磁性微粒子を用いるため、残留磁化及び保磁力が高くなり、現像剤の流動性が悪くなるという欠点がある。特にマグネットロール上に磁気ブラシを形成した場合、残留磁化及び保磁力が高いために、磁気ブラシの穂が硬くなり、高画質を得にくい。また、マグネットロールを離れても、キャリアの磁気凝集がほぐれず、補給されたトナーとの混合が速やかに行われないため、帯電量の立ち上がりが悪く、トナー飛散やかぶりといった画像欠陥を起こすという問題があった。
磁性粉分散型キャリアに代わるものとして、多孔性キャリア芯材の空隙に樹脂を充填した樹脂充填型キャリアが提案されている。樹脂充填型キャリアは、組成、焼結(焼成)条件をコントロールすることにより結晶成長を抑え、非常にポーラスな芯材粒子を形成させ、そこに任意の樹脂を充填することにより、真比重が軽くなり長寿命化を達成することが可能となる。また、樹脂充填により、1粒子当りの磁化が低下し、磁気ブラシの穂が剛直とならないため、細線再現性等に優れた高画質な画像が得られる。
例えば、特許文献2(特開2006−337579号公報)には、空隙率が10〜60%であるフェライト芯材に樹脂を充填してなる樹脂充填型キャリアが、特許文献3(特開2007−57943号公報)には、立体的積層構造を持つ樹脂充填型キャリアが提案されている。
これら特許文献2及び3に記載の多孔性磁性粉は、BET比表面積や吸油量で芯材の空孔体積を評価している。しかし、BET比表面積はあくまでも表面積であり、その値からは実際の空孔度はわからない。また吸油量は、ある程度空孔体積を反映したものであるが、その測定原理から考えて、粒子間の空隙も合わせて測定してしまい、実際の空孔体積ではない。また、一般的に、実際の粒子内の空孔体積に比べて、粒子間の空隙の方が大きく、過度な過不足なく樹脂を充填しようとした際の指標としては、精度に欠けるものであった。更には、これら特許文献2及び3には、樹脂が充填されるフェライト表面に存在する空孔の径に関する記載及びその空孔径の分布に関する記載がないため、実際に樹脂を充填させた場合、充填樹脂の粒子間バラツキや樹脂充填の均一性に欠けてしまう。そのため、樹脂充填の不充分な粒子については、強度が劣るため、実機上での使用においては、キャリア粒子の割れや微粒子が発生し、画像欠陥の原因となる。
そこで、特許文献4(特開2009−175666号公報)や特許文献5(特開2009−244837号公報)には、多孔質フェライト芯材粒子の細孔容積、細孔径、細孔径分布等について規定されている。すなわち、樹脂が充填される空間である細孔容積やフェライト表面に存在する空孔の径や分布を規定することにより、樹脂充填度合いの粒子間及び個々の粒子内におけるばらつきが抑えられ、更には充填後の粒子同士の凝集も防止される。その結果、キャリア粒子の破壊強度が向上し、耐久特性に優れたキャリアが実現できる旨が記載されている。
樹脂充填型キャリアは、粒子中心部分にフェライト芯材が位置しているため、粒子強度は、樹脂の充填度合いや充填状態だけでなく、芯材自体の強度も大きく影響する。これらの特許文献4及び5は、確かに、フェライト芯材の多孔質性を規定してはいるが、芯材自体の組成に関しては、「多孔質フェライト芯材は、Mn、Mg、Li、Ca、Sr、Cu、Znから選ばれる少なくとも1種を含むことが望ましい」という広範囲な元素が示されているのみである。
一方、近年の、軽印刷分野等で現像剤に要求されている、高精細、高画質化と高い信頼性に応えるためには、更なる粒子強度の向上と耐久性に優れたキャリアが求められている。従って、これら特許文献4及び5に記載の方法だけでは、芯材自体の強度に関わる規定がなされていないため、上記のような特性を満足するキャリアを実現することは難しい。
特許文献6(特開平8−22150号公報)には、樹脂被覆キャリアのキャリア芯材としてMn−Mg−Sr系組成のフェライト粒子を使用することが記載されている。具体的な組成としては、(MnO)x(MgO)y(Fe)zにおいて、x=35〜45mol%、y=5〜15mol%、z=45〜55mol%の組成で、MnO、MgO及びFeの一部をSrOで0.35〜5.0mol%置換した組成であり、非多孔質フェライト粒子である。
このような組成のフェライト粒子を多孔質としキャリア芯材として使用すれば、特許文献4及び5で規定されているような多孔質性を実現することは可能であるが、芯材自体の強度の更なる向上を行うことには限界がある。これは、次の様な理由であると想定される。
すなわち、特許文献6に記載の組成のように、Mnの組成比率が高くなると、焼結性が進みやすくなるため、目標の多孔質性を得るためには、焼成温度を低温側に設定する必要がある。その結果、多孔質フェライト芯材自体の強度は低下傾向になりやすく、一定以上の強度向上を実現することは困難である。
また、樹脂充填型キャリアは、確かに樹脂量により1粒子当たりの磁化は低下するが、使用する多孔質フェライト芯材の磁化が高ければ、磁気ブラシの穂を柔軟化するために必要な充填樹脂量は増加する。樹脂量の増加は、同時に低比重化、軽量化が達成されるが、過剰な軽量化は、トナーとの十分なストレスが得られないため、飽和帯電量の低下や帯電の立ち上がりが遅くなり、トナー飛散等の原因となる。従って、より高精細,高画質化の達成を狙うためには、使用する多孔質フェライト芯材として、低磁化フェライト芯材の材料が求められている。
低磁化フェライト芯材としては、例えば、特許文献7(特開平11−202559号公報)には、Mn−Mg−Sn系フェライトが開示されている。具体的には、(MnO)x(MgO)y(Fe)zにおいて、x=5〜35mol%、y=10〜45mol%、z=45〜55mol%の組成で、MnO、MgO及びFeの0.5〜5.0mol%をSnOで置換し、飽和磁化として20〜43mol%を有することができるとしている。このようなフェライト芯材を用いることにより、低飽和磁化キャリアが安定して得られ、かつキャリア粒子間の磁化のバラツキが少なく、さらにキャリア表面性(粒界の成長度合い)の均一化を図ることができる旨が開示されている。
しかしながら、特許文献7は、キャリア表面性(粒界の成長度合い)を均一化することで、樹脂被覆の粒子間バラツキを低減させ、樹脂被覆後の特性の安定化を狙ったものである。また実施例7〜12及び比較例6においては、樹脂被覆量としては、0.3重量%及び1.3重量%であると記載されていることからも分かる通り、この特許文献7は、従来から使用されてきたフェライト樹脂被覆キャリアキャリア関するもので、積極的に粒子を多孔質性にして、得られた細孔に樹脂を充填して得られる樹脂充填型キャリアとは全く異なるものである。従って、特許文献7に記載されているような組成のフェライトについて、焼結(焼成)条件により結晶成長を抑え、非常にポーラスな芯材粒子を形成させても、特に所望される多孔質性(細孔容積、細孔径、細孔分布)を得ることはできず、粒子強度が強く、耐久性に優れたキャリアを実現することは難しい。
特開平5−40367号公報 特開2006−337579号公報 特開2007−57943号公報 特開2009−175666号公報 特開2009−244837号公報 特開平8−22150号公報 特開平11−202559号公報
このように、上記した樹脂充填型キャリアの利点を保持しつつ、高品位な画質が得られ、粒子強度も高く、耐久性に優れ、画像欠陥を低減できる電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアが求められていた。
従って、本発明の目的は、樹脂充填型キャリアの利点を保持しつつ、高品位な画質が得られ、粒子強度も高く、耐久性に優れ、画像欠陥を低減できる電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤を提供することにある。
本発明者らは、上述のような課題を解決すべく鋭意検討した結果、キャリア芯材として、特定組成のMn−Mg系フェライトに、一部をSrで置換し、かつSiO を一定量含有する多孔質フェライト粒子を用いることによって、上記課題が解決されることを知見して本発明に至った。
すなわち、本発明は、多孔質フェライト粒子からなり、該多孔質フェライト粒子の組成が下記式(1)で表され、下記式(1)中の(MnO)(MgO)及び/又は(Fe)の一部をSrOで0.3〜4.0重量%置換し、かつ該多孔質フェライト粒子中にSiO を200〜2800ppm含有することを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材を提供するものである。
Figure 0005629958
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材において、上記多孔質フェライト粒子の細孔容積が40〜160mm/g、ピーク細孔径が0.5〜2.0μm、細孔径分布において下記式(2)で表される細孔径のばらつきdvが1.5以下であることが望ましい。
Figure 0005629958
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材は、その飽和磁化が40〜60Am/kgであることが望ましい。
また、本発明は、上記多孔質フェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材の細孔に樹脂を充填してなることを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアを提供するものである。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアにおいて、上記樹脂がシリコーン系樹脂であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアにおいて、上記多孔質フェライト粒子に充填する樹脂の量が、上記多孔質フェライト粒子100重量部に対して6〜20重量部であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、表面に樹脂が被覆されていることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、体積平均粒径が20〜70μm、飽和磁化が30〜55Am/kg、粒子密度が2.8〜4.3g/cm、見掛け密度が1.0〜2.2g/cmであることが望ましい。
また、本発明は、上記樹脂充填型フェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤を提供するものである。
本発明に係る上記電子写真現像剤は、補給用現像剤としても用いられる。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びその空隙に樹脂を充填したフェライトキャリアは、低比重で軽量化が図れるため、耐久性に優れ長寿命化が達成でき、しかも磁性粉分散型キャリアに比して高強度であり、かつ熱や衝撃による割れ、変形、溶融がない。また、低磁化のため、磁気ブラシが柔らかく高品位な画質が得られ、しかもさらに、特定の組成をもつため破壊強度が強く、耐刷時における帯電変動を防止する事ができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
<本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア>
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材は、多孔質フェライト粒子からなり、特定組成のMn−Mg系フェライトに、一部をSrOで置換することによって、高品位な画質が得られ、粒子強度も高く、耐刷時の帯電変動を防止することができる。
この多孔質フェライト粒子の組成は下記式(1)で表され、下記式(1)中の(MnO)(MgO)及び/又は(Fe)の一部が、SrOで0.3〜4.0重量%置換されている。
Figure 0005629958
上記式(1)中、xは10〜25モル%、望ましくは10〜21モル%、特に望ましくは12〜19モル%である。また、yは25〜40モル%、望ましくは30〜40モル%、最も望ましくは32〜37モル%である。更に、zは45〜55モル%、望ましくは48〜54モル%、特に望ましくは49〜53モル%である。
本発明に係る多孔質フェライト粒子の組成において、上記xが10モル%未満及び上記yが40モル%超では、磁化が低すぎ、実際の使用においてはキャリア付着が発生し、画像欠陥の原因となり好ましくない。またxが25モル超及びyが25モル未満では、磁化が高くなるため、現像剤の磁気ブラシは硬くなり、その結果高画質画像を得ることが難しい。更に、これは全体的に、Mnの比率が高くなり、Mgの比率が低くなることを表しているが、その結果、多孔質フェライト芯材の強度は低下し、よって樹脂充填後のキャリア強度も低下するため、好ましくない。このことは、次の様に推察される。即ち、Mn系フェライトは、焼結性が進みやく、目標の多孔質性を得るためには、焼成温度を下げる必要があるが、Mg系フェライトは、焼成温度を上げても多孔質性が維持しやすい。それ故、多孔質性フェライト組成中のMnの比率が多くなると、目標の多孔質性を得るために、焼成温度を下げなければならず、その結果、多孔質フェライト芯材の強度は低下する。
本発明に係る多孔質フェライト粒子は、上記式(1)中の(MnO)x(MgO)y(Fe)zの一部がSrOで置換されている。多孔質フェライト粒子中にSrOを含有させることによって、磁化の粒子間ばらつきを低減できる。また、多孔質性を得るために焼成温度を低めて焼成した場合、磁化の低下を抑制する効果がある。すなわち、SrOが非含有であるかもしくは所望の範囲よりも少ない場合、焼結性は進みやすくなるため、多孔質を得ることが難しい。SrOの置換量は、多孔質フェライト粒子の0.3〜4.0重量%が望ましく、0.4〜2.5重量%が最も望ましい。SrOの置換量が0.3重量%未満では、上記したSrOの置換効果が得られず、4.0重量%を超えると、残留磁化、保磁力が大きくなってしまうため、磁気ブラシから離れても磁気力による凝集が発生し、トナーとの混合性が著しく悪くなるため好ましくない。
本発明に用いられる多孔質フェライト粒子中には、SiOを200〜2800ppm含有している。非磁性相であるSiOを含有させることによって、多孔質フェライト粒子の強度を向上させることができる。SiOの含有量は、多孔質フェライト粒子の400〜1500ppmが望ましく、400〜900ppmが最も望ましい。SiOの含有量が200ppm未満では、上記した効果が得られず、1500ppmを超えると、焼結性が進みやすくなるため、多孔質を得ることが難しい。また非磁性相の割合が増加するため、磁化の粒子間ばらつきが生じ、その結果低磁化粒子が発生し、実機においてはキャリア付着となり好ましくない。
〔多孔質フェライト粒子のSiO含有量分析〕
この多孔質フェライト粒子のSiO含有量は、JIS−G1212(二酸化ケイ素重量法)に従って測定される。
本発明に用いられる多孔質フェライト粒子は、不可避不純物又は随伴不純物以上にCu、Zn、Niを含有しない。これらの含有量は、上記各元素の総量として2.0重量%以下に抑制されることが望ましく、さらに望ましくは1.5重量%以下、最も望ましくは1.0重量%以下である。
この多孔質フェライト粒子の細孔容積は、望ましく40〜160mm/g、さらに望ましくは40〜100mm/g、最も望ましくは50〜80mm/gである。多孔質フェライト粒子の細孔容積が40mm/g未満であると、十分な量の樹脂を充填することができないため軽量化が図れない。また、多孔質フェライト粒子の細孔容積が160mm/gを超えると、樹脂を充填してもキャリアの強度を保つことができない。
多孔質フェライト粒子のピーク細孔径は、望ましくは0.5〜2.0μm、さらに望ましくは0.6〜1.8μm、最も好ましくは0.7〜1.5μmである。多孔質フェライト粒子のピーク細孔径が0.5μm以上であると、芯材表面の凹凸の大きさが適度な大きさとなるため、トナーの接触面積が増加し、トナーとの摩擦帯電が効率よく行われるため、低比重でありながら、帯電の立ち上がり特性が良好化する。多孔質フェライト粒子のピーク細孔径が0.5μm未満では、このような効果が得られず、充填後のキャリア表面は平滑となるため、低比重であるキャリアにとっては、トナーとの十分なストレスが与えられず、帯電の立ち上がりが悪化する。また、多孔質フェライト粒子のピーク細孔径が2.0μmを超えると、粒子の表面積に対して、樹脂が存在する面積が大きくなるため、樹脂を充填する際に、粒子間の凝集が発生し易く、樹脂を充填したあとのキャリア粒子中に、凝集粒子や異形粒子が多く存在する。このため、耐刷におけるストレスで凝集粒子が解れ、帯電変動を引き起こす原因となる。更に、ピーク細孔径が2.0μmを超える様な多孔質フェライト粒子を用いたキャリア芯材は、キャリア芯材表面の凹凸が大きいことを表し、このことは、粒子そのものの形状が悪いということであり、また強度的にも劣るため、耐刷におけるストレスにより、キャリア粒子自体の割れが生じ、帯電変動を引き起こす原因となる。
このように、細孔容積とピーク細孔径が上記範囲にあることで、上記した各不具合がなく、適度に軽量化された樹脂充填型キャリアを得ることができる。
〔多孔質フェライト粒子の細孔径及び細孔容積〕
この多孔質フェライト粒子の細孔径及び細孔容積の測定は、次のようにして行われる。すなわち、水銀ポロシメーターPascal140とPascal240(ThermoFisher Scientific社製)を用いて測定した。ディラトメータはCD3P(粉体用)を使用し、サンプルは複数の穴を開けた市販のゼラチン製カプセルに入れて、ディラトメータ内に入れた。Pascal140で脱気後、水銀を充填し低圧領域(0〜400Kpa)を測定し、1st Runとした。次に再び脱気と低圧領域(0〜400Kpa)の測定を行い、2nd Runとした。2nd Runの後、ディラトメータと水銀とカプセルとサンプルを合わせた重量を測定した。次にPascal240で高圧領域(0.1Mpa〜200Mpa)を測定した。測定後、圧力から換算される細孔径が3μm以下のデータ(圧力、水銀圧入量)から、多孔質フェライト粒子の細孔容積、細孔径分布及びピーク細孔径を求めた。また、細孔径を求める際には装置付属の制御・解析兼用ソフトウェア PASCAL 140/240/440を用い、水銀の表面張力を480dyn/cm、接触角を141.3°として計算した。ピーク細孔径は、同ソフトウェア上においてdV/dlogdを計算し、most freq.の値を採用した。dV/dlogdの計算では、Number of point to average を6、Smooth Dumping factor を0.95とした。
多孔質フェライト粒子の細孔径分布において、細孔径のばらつきdvが1.5以下であることが望ましく、より望ましくは0.9以下、最も望ましくは0.8未満である。ここで、高圧領域における全水銀圧入量を100%とし、圧入量が84%に達した時の水銀への印加圧力から計算した細孔径をd84、圧入量が16%に達した時の水銀への印加圧力から計算した細孔径をd16とした。また、dv値は下記式(2)により計算した。
Figure 0005629958
多孔質フェライト粒子の細孔径のばらつきdvが1.5を超えると、粒子間の凹凸と芯材形状のばらつきが大きくなることを意味している。従って、dv値が所望の範囲を超えると、粒子の形状や充填による凝集について、粒子間ばらつきが発生しやすいため、結果的に帯電の立ち上がりが悪くなったり、帯電変動が大きくなったりする原因となる。
本発明に用いられる多孔質フェライト粒子の飽和磁化は40〜60Am/kgが望ましく、さらに望ましくは44〜57Am/kg、最も望ましくは46〜54Am/kgである。飽和磁化が40Am/kg未満であると、キャリア付着の原因となるため望ましくない。飽和磁化が60Am/kgを超えると、磁気ブラシの穂が硬くなるために、良好な画質を得ることが難しい。
〔磁気特性〕
ここで、飽和磁化の測定は、積分型B−HトレーサーBHU−60型(株式会社理研電子製)を使用して測定した。電磁石間に磁場測定用Hコイル及び磁化測定用4πIコイルを入れる。この場合、試料は4πIコイルに入れる。電磁石の電流を変化させ磁場Hを変化させたHコイル及び4πIコイルの出力をそれぞれ積分し、H出力をX軸に、4πIコイルの出力をY軸に、ヒステリシスループを記録紙に描く。ここで測定条件としては、試料充填量:約1g、試料充填セル:内径7mmφ±0.02mm、高さ10mm±0.1mm、4πIコイル:巻数30回にて測定した。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、多孔質フェライト粒子(キャリア芯材)に樹脂を充填する。樹脂の充填量は、多孔質フェライト粒子100重量部に対して6〜20重量部が望ましく、より望ましくは7〜15重量部であり、最も望ましくは7〜12重量部である。樹脂の充填量が6重量部未満であると、十分な軽量化が図れない。また、樹脂の充填量が20重量部を超えると、充填時に凝集粒子が発生しやすくなり、帯電変動の原因となる。
充填する樹脂は、特に制限されず、組み合わせるトナー、使用される環境等によって適宜選択できる。例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、シリコーン樹脂、あるいはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変性シリコーン樹脂等が挙げられる。使用中の機械的ストレスによる樹脂の脱離を考慮すると、熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。具体的な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂及びそれらを含有する樹脂が挙げられる。
これらの樹脂の中でもシリコーン樹脂が望ましく、シリコーン樹脂としては、メチル系シリコーン樹脂、フェニル系シリコーン樹脂、メチルフェニル系シリコーン樹脂が挙げられる。
キャリアの電気抵抗や帯電量、帯電速度をコントロールすることを目的に、充填樹脂中に導電剤を含有することができる。導電剤はそれ自身の持つ電気抵抗が低いことから、含有量が多すぎると急激な電荷リークを引き起こしやすい。従って、含有量としては、充填樹脂の固形分に対し0.25〜20.0重量%であり、好ましくは0.5〜15.0重量%、特に好ましくは1.0〜10.0重量%である。導電剤としては、導電性カーボンや酸化チタン、酸化スズ等の酸化物、各種の有機系導電剤が挙げられる。
また、充填樹脂中には、帯電制御剤を含有させることができる。帯電制御剤の例としては、トナー用に一般的に用いられる各種の帯電制御剤や、各種シランカップリング剤が挙げられる。これは多量の樹脂を充填した場合、帯電付与能力が低下することがあるが、各種の帯電制御剤やシランカップリング剤を添加することにより、コントロールできるためである。使用できる帯電制御剤やカップリング剤の種類は特に限定されないが、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等の帯電制御剤、アミノシランカップリング剤やフッ素系シランカップリング剤等が好ましい。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、被覆樹脂により表面被覆することが望ましい。キャリア特性、特に帯電特性を初めとする電気特性はキャリア表面に存在する材料や性状に影響されることが多い。従って、適当な樹脂を表面被覆することによって、所望とするキャリア特性を、精度良く調整することができる。
被覆樹脂は特に制限されず、上記充填樹脂と同一でも異なっていてもよい。例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、シリコーン樹脂、あるいはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変性シリコーン樹脂等が挙げられる。使用中の機械的ストレスによる樹脂の脱離を考慮すると、熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。具体的な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂及びそれらを含有する樹脂等が挙げられる。樹脂の被覆量は、充填型キャリア(樹脂被覆前)100重量部に対して、0.5〜5.0重量部が好ましい。
これら被覆樹脂中にも上記と同様な目的で導電剤や帯電制御剤を含有することができる。導電剤や帯電制御剤の種類や含有量は、上記充填樹脂の場合と同様である。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアの体積平均粒径は、20〜70μmであることが望ましく、さらに望ましくは30〜60μm、最も好ましくは30〜55μmである。この範囲でキャリア付着が防止され、また良好な画質が得られる。
〔体積平均粒径(マイクロトラック)〕
この体積平均粒径は、次のようにして測定される。すなわち、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いて測定される。分散媒には水を用いた。試料10gと水80mlを100mlのビーカーに入れ、分散剤(ヘキサメタリン酸ナトリウム)を2〜3滴添加する。次いで超音波ホモジナイザー(SMT.Co.LTD.製UH−150型)を用い、出力レベル4に設定し、20秒間分散を行った。その後、ビーカー表面にできた泡を取り除き、試料を装置へ投入した。後述する24μm未満の粒子の体積%も同様に測定して算出した。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアの飽和磁化は、30〜55Am/kgが望ましく、さらに望ましくは35〜53Am/kg、最も望ましくは38〜50Am/kgである。飽和磁化が30Am/kg未満であると、キャリア付着の原因となるため望ましくない。飽和磁化が55Am/kgを超えると、磁気ブラシの穂が硬くなるために、良好な画質を得ることが難しい。この飽和磁化の測定方法は、上記した通りである。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアの粒子密度は2.8〜4.3g/cmであることが望ましく、さらに望ましくは3.5〜3.9g/cmである。粒子密度が2.8g/cm未満であると、キャリアが軽量過ぎるために帯電付与能力が低下し易い。また、粒子密度が4.3g/cmを超えると、キャリアの軽量化が十分でなく、耐久性に劣る。
〔粒子密度〕
粒子密度は、次のようにして測定した。すなわち、JIS R9301−2−1に準拠して、ピクノメーターを用いて測定した。ここで、溶媒としてメタノールを用い、温度25℃にて測定を行った。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアの見掛け密度は1.0〜2.2g/cmであることが望ましく、さらに望ましくは1.5〜2.2g/cm、最も望ましくは1.7〜2.0g/cmである。見掛け密度が1.0g/cm未満であると、キャリアが軽量過ぎるために帯電付与能力が低下し易い。見掛け密度が2.2g/cmを超えると、キャリアの軽量化が十分でなく、耐久性に劣る。
〔見掛け密度〕
この見掛け密度の測定は、JIS−Z2504(金属粉の見掛け密度試験法)に従って測定される。
<本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリアの製造方法>
次に、本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリアの製造方法について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材(多孔質フェライト粒子)を製造するには、まず、原材料を適量秤量した後、ボ−ルミル又は振動ミル等で0.5時間以上、好ましくは1〜20時間粉砕混合する。原料は特に制限されないが、上述した元素を含有する組成となるように選択することが望ましい。
このようにして得られた粉砕物を加圧成型機等を用いてペレット化した後、600〜1200℃の温度で仮焼成する。加圧成型機を使用せずに、粉砕した後、水を加えてスラリー化し、スプレードライヤーを用いて粒状化しても良い。仮焼成後さらにボ−ルミル又は振動ミル等で粉砕した後、水及び必要に応じ分散剤、バインダー等を添加し、粘度調整後、スプレードライヤーにて粒状化し、造粒を行う。仮焼後に粉砕する際は、水を加えて湿式ボールミルや湿式振動ミル等で粉砕しても良い。
仮焼成は必ずしも行わなくてもよい。一般的な電子写真現像剤用キャリアに用いられている多孔質でないフェライト粒子の場合、仮焼成をしないと、表面から連続しないで内部に独立した空孔が発生しやすく、磁化や粒子密度の粒子間ばらつきを発生させやすいため好ましくない。
しかし、本発明に用いられるような多孔質フェライト粒子の場合、多孔質性を得るために低温で焼成し、積極的に細孔を形成させることが特徴であるため、上述のような不都合は生じにくい。
上記ボールミルや振動ミル等の粉砕機は特に限定されないが、原料を効果的かつ均一に分散させるためには、使用するメディアに1mm以下の粒径を持つ微粒なビーズを使用することが好ましい。また使用するビーズの径、組成、粉砕時間を調整することによって、粉砕度合いをコントロールすることができる。
その後、得られた造粒物を、400〜800℃程度の温度で加熱し、添加した分散剤やバインダーといった有機成分の除去を行う。分散剤やバインダーが残ったまま本焼成を行うと、有機成分の分解、酸化によって本焼成装置内の酸素濃度が変動しやすく、磁気特性に大きく影響を与えるため、安定して生産することが困難である。また、これらの有機成分は、多孔質性の制御、つまりフェライトの結晶成長を変動させる原因となる。
その後、得られた造粒物を、酸素濃度の制御された雰囲気下で、800〜1500℃の温度で、1〜24時間保持し、本焼成を行う。その際、ロータリー式電気炉やバッチ式電気炉または連続式電気炉等を使用し、焼成時の雰囲気も、窒素等の不活性ガスや水素や一酸化炭素等の還元性ガスを導入して、酸素濃度の制御を行っても良い。
このようにして得られた焼成物を、粉砕し、分級する。分級方法としては、既存の風力分級、メッシュ濾過法、沈降法など用いて所望の粒径に粒度調整する。
その後、必要に応じて、表面を低温加熱することで酸化皮膜処理を施し、電気抵抗調整を行うことができる。酸化被膜処理は、一般的なロータリー式電気炉、バッチ式電気炉等を用い、例えば300〜700℃で熱処理を行うことができる。この処理によって形成された酸化被膜の厚さは、0.1nm〜5μmであることが好ましい。0.1nm未満であると、酸化被膜層の効果が小さく、5μmを超えると、磁化が低下したり、高抵抗になりすぎたりするため、所望の特性を得にくくなり好ましくない。また、必要に応じて、酸化被膜処理の前に還元を行っても良い。このようにして、細孔容積及びピーク細孔径が特定範囲にある多孔質フェライト粒子を調製する。
上記のような、多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)の細孔容積、ピーク細孔径及び細孔径のバラツキをコントロールする方法としては、配合する原料種、原料の粉砕度合い、仮焼の有無、仮焼温度、仮焼時間、スプレードライヤーによる造粒時のバインダー量、焼成方法、焼成温度、焼成時間、焼成雰囲気(窒素ガス、水素ガス、一酸化炭素ガス等による還元、酸素による酸化等)といった様々な方法で行うことができる。これらのコントロール方法は特に限定されるものではないが、その一例を以下に示す。
すなわち、配合する原料種として、水酸化物や炭酸塩を用いた方が、酸化物を用いた場合に比べて細孔容積は大きくなりやすく、また、仮焼成を行わないか、または仮焼性温度が低い方、もしくは本焼成温度が低く、焼成時間が短い方が、細孔容積は大きくなりやすい。
また、本焼成と仮焼成の間に、中間焼成を行うと、結晶成長の速度が変わるためか、細孔容積及びピーク細孔径を変えることができる。
さらに、本焼成における昇温速度や冷却速度を変えることによって、細孔容積や細孔径の分布を変えることができ、昇温速度が速いと細孔容積が大きくなりやすく、冷却速度が遅いと結晶成長が均一化するためか、細孔径の分布が狭くなりやすい。
ピーク細孔径については、使用する原料、特に仮焼後の原料の粉砕度合を強くし、粉砕の一次粒子径が細かい方が小さくなりやすい。また、本焼成時に窒素等の不活性ガスを用いるよりは、水素や一酸化炭素等の還元性ガスを導入することで、ピーク細孔径を小さくすることが可能となる。
さらに、細孔径のばらつきについては、使用する原料、特に仮焼後の原料の粉砕度合を強くし、粉砕粒径の分布をシャープにすることで、細孔径のばらつきを低減することができる。
これらのコントロール方法を、単独もしくは組み合わせて使用することにより、所望の細孔容積、ピーク細孔径及び細孔径のばらつきをもった多孔質フェライト粒子を得ることができる。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、キャリア芯材(多孔質フェライト粒子)に樹脂を充填することにより得られる。充填方法としては、様々な方法が使用できる。その方法としては、例えば乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリードライ方式、万能攪拌機等による液浸乾燥法等が挙げられる。ここで用いられる樹脂としては、上述した通りである。
上記樹脂を充填する工程において、減圧下で多孔質フェライト粒子と充填樹脂を混合撹拌しながら、多孔質フェライト粒子の空孔に樹脂を充填することが好ましい。このように減圧下で樹脂を充填することによって、空孔部分に効率良く樹脂を充填することができる。減圧の程度としては、1.3〜93kPa(約10〜700mmHg)が好ましい。93kPa(約700mmHg)を超えると減圧する効果がなく、1.3kPa(約10mmHg)未満では、充填工程中に樹脂溶液が沸騰しやすくなるため、効率良い充填ができなくなる。
上記樹脂を充填する工程を複数回に分けて行うことができるが、1回の充填工程で樹脂を充填することは可能である。あえて複数回に分ける必要はない。しかし、樹脂の種類によっては、一度に多量の樹脂を充填しようとした場合、粒子の凝集が発生する場合がある。凝集が発生するとキャリアとして現像機内で使用した場合、現像器の撹拌ストレスによって凝集が解れることがある。凝集していた粒子の界面は、帯電特性が大きく異なるため、経時で帯電変動が発生し、好ましくない。このような場合には、複数回に分けて充填することによって、凝集を防ぎつつ、過不足なく充填が行える。
樹脂を充填させた後、必要に応じて各種の方式によって加熱し、充填した樹脂を芯材に密着させる。加熱方式としては、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。温度は、充填する樹脂によって異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、充分硬化が進む温度まで上げることにより、衝撃に対して強い樹脂充填型キャリアを得ることができる。
上述のように、多孔質フェライト粒子に樹脂を充填した後、樹脂により表面を被覆することが望ましい。キャリア特性、特に帯電特性を初めとする電気特性はキャリア表面に存在する材料や性状に影響されることが多い。従って、適当な樹脂を表面被覆することによって、所望とするキャリア特性を、精度良く調整することができる。被覆する方法としては、公知の方法、例えば刷毛塗り法、乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリードライ方式、万能攪拌機による液浸乾燥法等により被覆することができる。被覆率を向上させるためには、流動床による方法が好ましい。樹脂被覆後、焼き付けする場合には、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。UV硬化樹脂を用いる場合は、UV加熱器を用いる。焼き付けの温度は使用する樹脂により異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、充分硬化が進む温度まで上げる必要がある。
<本発明に係る電子写真現像剤>
次に、本発明に係る電子写真現像剤について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤は、上記した電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアとトナーとからなるものである。
本発明の電子写真現像剤を構成するトナー粒子には、粉砕法によって製造される粉砕トナー粒子と、重合法により製造される重合トナー粒子とがある。本発明ではいずれの方法により得られたトナー粒子を使用することができる。
粉砕トナー粒子は、例えば、結着樹脂、荷電制御剤、着色剤をヘンシェルミキサー等の混合機で充分に混合し、次いで、二軸押出機等で溶融混練し、冷却後、粉砕、分級し、外添剤を添加後、ミキサー等で混合することにより得ることができる。
粉砕トナー粒子を構成する結着樹脂としては特に限定されるものではないが、ポリスチレン、クロロポリスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、更にはロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びポリウレタン樹脂等を挙げることができる。これらは単独又は混合して用いられる。
荷電制御剤としては、任意のものを用いることができる。例えば正荷電性トナー用としては、ニグロシン系染料及び4級アンモニウム塩等を挙げることができ、また、負荷電性トナー用としては、含金属モノアゾ染料等を挙げることができる。
着色剤(色剤)としては、従来より知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー、フタロシアニングリーン等を使用することができる。その他、トナーの流動性、耐凝集性向上のためのシリカ粉体、チタニア等のような外添剤をトナー粒子に応じて加えることができる。
重合トナー粒子は、懸濁重合法、乳化重合法、乳化凝集法、エステル伸長重合法、相転乳化法といった公知の方法で製造されるトナー粒子である。このような重合法トナー粒子は、例えば、界面活性剤を用いて着色剤を水中に分散させた着色分散液と、重合性単量体、界面活性剤及び重合開始剤を水性媒体中で混合攪拌し、重合性単量体を水性媒体中に乳化分散させて、攪拌、混合しながら重合させた後、塩析剤を加えて重合体粒子を塩析させる。塩析によって得られた粒子を、濾過、洗浄、乾燥させることにより、重合トナー粒子を得ることができる。その後、必要により乾燥されたトナー粒子に外添剤を添加する。
更に、この重合トナー粒子を製造するに際しては、重合性単量体、界面活性剤、重合開始剤、着色剤以外に、定着性改良剤、帯電制御剤を配合することができ、これらにより得られた重合トナー粒子の諸特性を制御、改善することができる。また、水性媒体への重合性単量体の分散性を改善するとともに、得られる重合体の分子量を調整するために連鎖移動剤を用いることができる。
上記重合トナー粒子の製造に使用される重合性単量体に特に限定はないが、例えば、スチレン及びその誘導体、エチレン、プロピレン等のエチレン不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル等のハロゲン化ビニル類、酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ジメチルアミノエステル及びメタクリル酸ジエチルアミノエステル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類等を挙げることができる。
上記重合トナー粒子の調製の際に使用される着色剤(色材)としては、従来から知られている染料、顔料が使用可能である。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッド、クロムイエロー及びフタロシアニングリーン等を使用することができる。また、これらの着色剤はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等を用いてその表面が改質されていてもよい。
上記重合トナー粒子の製造に使用される界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両イオン性界面活性剤及びノニオン系界面活性剤を使用することができる。
ここで、アニオン系界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることができる。また、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン、脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー等を挙げることができる。更に、カチオン系界面活性剤としては、ラウリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩等を挙げることができる。また、両イオン性界面活性剤としては、アミノカルボン酸塩、アルキルアミノ酸等を挙げることができる。
上記のような界面活性剤は、重合性単量体に対して、通常は0.01〜10重量%の範囲内の量で使用することができる。このような界面活性剤の使用量は、単量体の分散安定性に影響を与えるとともに、得られた重合トナー粒子の環境依存性にも影響を及ぼすことから、単量体の分散安定性が確保され、かつ重合トナー粒子の環境依存性に過度の影響を及ぼしにくい上記範囲内の量で使用することが好ましい。
重合トナー粒子の製造には、通常は重合開始剤を使用する。重合開始剤には、水溶性重合開始剤と油溶性重合開始剤とがあり、本発明ではいずれをも使用することができる。本発明で使用することができる水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、水溶性パーオキサイド化合物を挙げることができ、また、油溶性重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系化合物、油溶性パーオキサイド化合物を挙げることができる。
また、本発明において連鎖移動剤を使用する場合には、この連鎖移動剤としては、例えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、四臭化炭素等を挙げることができる。
更に、本発明で使用する重合トナー粒子が、定着性改善剤を含む場合、この定着性改良剤としては、カルナバワックス等の天然ワックス、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系ワックス等を使用することができる。
また、本発明で使用する重合トナー粒子が、帯電制御剤を含有する場合、使用する帯電制御剤に特に制限はなく、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等を使用することができる。
また、重合トナー粒子の流動性向上等のために使用される外添剤としては、シリカ、酸化チタン、チタン酸バリウム、フッ素樹脂微粒子、アクリル樹脂微粒子等を挙げることができ、これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
更に、水性媒体から重合粒子を分離するために使用される塩析剤としては、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム等の金属塩を挙げることができる。
上記のようにして製造されたトナー粒子の平均粒径は、2〜15μm、好ましくは3〜10μmの範囲内にあり、重合トナー粒子の方が粉砕トナー粒子よりも、粒子の均一性が高い。トナー粒子が2μmよりも小さくなると、帯電能力が低下しカブリやトナー飛散を引き起こしやすく、15μmを超えると、画質が劣化する原因となる。
上記のように製造されたキャリアとトナーとを混合し、電子写真現像剤を得ることができる。キャリアとトナーの混合比、即ちトナー濃度は、3〜15重量%に設定することが好ましい。3重量%未満であると所望の画像濃度が得にくく、15重量%を超えると、トナー飛散やかぶりが発生しやすくなる。
本発明に係る電子写真現像剤は、補給用現像剤として用いることもできる。この際のキャリアとトナーの混合比、即ちトナー濃度は100〜3000重量%に設定することが好ましい。
上記のように調製された本発明に係る電子写真現像剤は、有機光導電体層を有する潜像保持体に形成されている静電潜像を、バイアス電界を付与しながら、トナー及びキャリアを有する二成分現像剤の磁気ブラシによって反転現像する現像方式を用いたデジタル方式のコピー機、プリンター、FAX、印刷機等に使用することができる。また、磁気ブラシから静電潜像側に現像バイアスを印加する際に、DCバイアスにACバイアスを重畳する方法である交番電界を用いるフルカラー機等にも適用可能である。
以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説明する。
Mn:102重量部、Mg(OH):183重量部、Fe:715重量部、SrCO:10重量部をそれぞれ秤量し、これらに対して、SiOを焼成後に400ppmの含有量になるよう、適量添加し、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)にて5時間粉砕した。次に、得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、ロータリー式電気炉で、1050℃で3時間加熱し、仮焼成を行った。次いで、乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)を用いて平均粒径が約3μmまで粉砕した後、水を加え、さらに湿式のメディアミル(縦型ビーズミル、1/16インチ径のステンレスビーズ)を用いて2時間粉砕した。このスラリーに分散剤を適量添加し、適度な細孔容積を得るために、バインダーとしてPVA(20%溶液)を固形分に対して0.4重量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥し、得られた粒子(造粒物)の粒度調整を行い、その後、ロータリー式電気炉で、700℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーといった有機成分の除去を行った
その後、トンネル式電気炉にて、焼成温度1150℃、窒素ガス雰囲気下にて、5時間保持した。この時、昇温速度を150℃/時、冷却速度を110℃/時とした。その後、解砕し、さらに分級して粒度調整を行い、磁力選鉱により低磁力品を分別除去し、多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)を得た。
上記配合は、フェライト組成(MnO)x(MgO)y(Fe)zにおいて、x=15モル%、y=35モル%、z=50モル%であり、その一部がSrOで0.7重量%で置換されているものである。また、焼成後のSiO含有量の分析結果は428ppmであった。
次に、この多孔質フェライトの空隙に充填する樹脂として、フェニル/メチルのモル比が0.63、微分分子量曲線において630と2400にピークを持ち、数平均分子量が1704、重量平均分子量が5510、Z平均分子量が16190、数平均分子量/重量平均分子量比が3.234であるメチルフェニルシリコーンを準備した。このシリコーン樹脂溶液45重量部(樹脂溶液濃度20重量%のため固形分としては9重量部、希釈溶媒:トルエン)にアミノシランカップリング剤(γ―アミノプロピルトリメトキシシラン)を、樹脂固形分に対して10重量%添加し樹脂溶液を得た。更に、上述した多孔質フェライト粒子100重量部と、樹脂溶液を60℃、6.7kPa(約50mmHg)の減圧下で混合撹拌し、トルエンを揮発させながら、樹脂を多孔質フェライト粒子の空隙に浸透、充填させた。
容器内を常圧に戻し、トルエンが充分揮発したことを確認した後、撹拌機の内部を目視観察したところ、湿った感じもなく非常に流動性が良い状態であった、常圧下で撹拌を続けながら2℃/分の昇温速度で、撹拌機の熱媒温度を220℃まで上げた。この温度で2時間、加熱撹拌を行い、樹脂を硬化させた。
その後、室温まで冷却し、樹脂が充填、硬化されたフェライト粒子を取り出し、200Mの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き樹脂が充填された樹脂充填型フェライト粒子(樹脂充填型フェライトキャリア)を得た
次に、固形分が20重量%のシリコーン樹脂(製品名:SR−2411、東レダウコーニング社製)を準備し、上記シリコーン樹脂5重量部(固形分換算で1重量部)とトルエン5重量部、および樹脂固形分に対して10重量%に秤量したアミノシランカップリング剤(γ―アミノプロピルトリメトキシシラン)を、混合して樹脂溶液を調製した。
得られた樹脂充填型フェライト粒子100重量部を万能混合撹拌器に投入し、更に、上記樹脂溶液を添加して、液浸乾燥法により樹脂被覆を行った。
その後、温度を210℃まで上げ、2時間撹拌を行い、樹脂を硬化させた。樹脂が被覆、硬化されたフェライト粒子を取り出し、200Mの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き、表面が樹脂で被覆された樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
基本組成としてMnO=11モル%、MgO=40モル%、Fe=49モル%とした以外は、実施例1と同様にして、表面が樹脂で被覆された樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
基本組成としてMnO=25モル%、MgO=26モル%、Fe=49モル%とした以外は、実施例1と同様にして、表面が樹脂で被覆された樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
SrOの置換量を0.3重量%とした以外は、実施例1と同様にして、表面が樹脂で被覆された樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
SrOの置換量を3.5重量%とした以外は、実施例1と同様にして、表面が樹脂で被覆された樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
SiOを、焼成後に2800ppmの含有量になるよう、適量添加した以外は、実施例1と同様にして、表面が樹脂で被覆された樹脂充填型フェライトキャリアを得た。なお、焼成後のSiO含有量の分析結果は2781ppmであった。
SiOを、焼成後に200ppmの含有量になるよう、適量添加した以外は、実施例1と同様にして、表面が樹脂で被覆された樹脂充填型フェライトキャリアを得た。なお、焼成後のSiO含有量の分析結果は214ppmであった。
比較例
[比較例1]
基本組成としてMnO=37モル%、MgO=13モル%、Fe=50モル%として、SrOの添加は行わず、またSiOを、焼成後に3500ppmの含有量になるよう適量添加して、本焼成温度を1100℃とした以外は、実施例1と同様にして、表面が樹脂で被覆された樹脂充填型フェライトキャリアを得た。なお、焼成後のSiO含有量の分析結果は3423ppmであった。
[比較例2]
基本組成としてMnO=7モル%、MgO=42モル%、Fe=50モル%、SrOの置換量を4.5重量%とし、またSiOを、焼成後に150ppmの含有量になるよう適量添加した以外は、比較例1と同様にして、表面が樹脂で被覆された樹脂充填型フェライトキャリアを得た。なお、焼成後のSiO含有量の分析結果は153ppmであった。
[比較例3]
本焼成温度を1150℃とした以外は、比較例2と同様にして、表面が樹脂で被覆された樹脂充填型フェライトキャリアを得た。なお、焼成後のSiO含有量の分析結果は162ppmであった。
実施例1〜7及び比較例1〜3の多孔質フェライト粒子(フェライトキャリア芯材)の基本組成、SrO置換量、SiO含有量を表1に示す。また、実施例1〜7及び比較例1〜3の多孔質フェライト粒子の特性(ピーク細孔径、dv値、飽和磁化、残留磁化、保磁力、細孔容積)を併せて表1に示す。これら多孔質フェライト粒子の特性の測定方法は、上述の通りである。
実施例1〜7及び比較例1〜3で使用した樹脂充填量、樹脂被覆量及びキャリア特性(飽和磁化、体積平均粒径、見掛け密度、粒子密度、キャリア強度、帯電量、強制攪拌後の帯電量及び強制攪拌後の帯電量変化率)を表2に示す。キャリア強度、帯電量、強制攪拌試験の測定方法は下記の通りであり、その他の特性の測定方法は上述の通りである。
[キャリア強度]
キャリア20gを、50ccガラス瓶に入れ、そのガラス瓶をペイントシェーカーにて、10時間攪拌した。攪拌によるストレスで、キャリア粒子に割れ、削れや微粒子が発生すると、攪拌後のキャリアの平均粒径は小さくなる。強度の弱いキャリアほど、削れや微粒子が発生し、平均粒径は小さくなるため、攪拌前後の平均粒径の変化率をキャリア強度の指標とした。平均粒径は、前述した日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いて測定された体積平均粒径とし、粒径の変化率及び強度の判定基準は下記の通りである。
Figure 0005629958
[帯電量]
帯電量は、キャリアとトナーとの混合物を、吸引式帯電量測定装置(Epping q/m−meter、PES−Laboratoriumu社製)により測定し求めた。トナーはフルカラープリンターに使用されている市販の負極性トナー(シアントナー、富士ゼロックス株式会社製DocuPrintC3530用;平均粒径約5.8μm)を用い、現像剤量を10g、トナー濃度を10重量%に調整した。調整した現像剤を50ccのガラス瓶に入れ、そのガラス瓶を直径130mm、高さ200mmの円柱のホルダーに収納、固定し、株式会社シンマルエンタープライズ社製のターブラーミキサーにて、30分攪拌し、635Mの網を用いて、帯電量測定を行った。
[強制攪拌試験]
上述したトナーと同じ市販の負極性トナー(シアントナー、富士ゼロックス株式会社製DocuPrintC3530用;平均粒径約5.8μm)を用い、現像剤量を20g、トナー濃度を10重量%に調整し、50ccのガラス瓶に入れ、そのガラス瓶を浅田鉄工株式会社製のペイントシェーカーにて、10時間攪拌した。攪拌終了後、現像剤を取り出し、635Mの網を用いて、トナーを吸引し、キャリアのみを取り出した。得られたキャリアを上述した帯電量の測定方法にて、帯電量を測定し、強制攪拌後の帯電量とした。
そして、下記式により、帯電量変化率を算出し、帯電変動特性とした。
Figure 0005629958
上記測定結果に基づいて、磁気特性(飽和磁化)、軽量化(粒子密度)、キャリア強度特性及び帯電特性の評価を行った。この評価は、◎:優、○:良、△:可、×:不可の4段階で行った。結果を表3に示す。
[磁気特性(飽和磁化)の評価基準]
◎:40Am/kg〜50Am/kg未満
○:30Am/kg〜40Am/kg未満もしくは50Am/kg〜55Am/kg未満
△:25Am/kg〜30Am/kg未満もしくは55Am/kg〜60Am/kg未満
×:25Am/kg未満もしくは60Am/kg以上
[軽量化(粒子密度)の評価基準]
◎:3.50g/cm〜3.90g/cm未満
○:2.80g/cm〜3.5g/cm未満もしくは3.90g/cm〜4.30g/cm未満
△:2.50g/cm〜2.80g/cm未満もしくは4.30g/cm〜4.50g/cm未満
×:2.50g/cm未満もしくは4.50g/cm以上
[キャリア強度特性の評価基準]
◎:0.5%未満
○:0.5%〜1.0%未満
△:1.0%〜5.0%未満
×:5.0%超
[帯電変動特性の評価基準]
◎:95%以上
○:90%〜95%未満
△:80%〜90%未満
×:80%未満
Figure 0005629958
Figure 0005629958
Figure 0005629958
表2及び3から明らかなように、本発明に係る多孔質フェライト粒子を用いた実施例1〜7の樹脂充填型フェライトキャリアは、所望とする範囲の磁化を実現できているため、実際の使用においては、高精細、高画質な画像が期待できる。また粒子密度と強度が所望とする範囲を維持しているため、軽量化が実現でき、かつ強制攪拌後の帯電変動も少ないことから、実際の使用においても、経時における帯電変動が少なく、トナー飛散やカブリ、キャリア付着といった画像欠陥のない良好な画像品質が安定的に得られることが容易に想定される。
一方、比較例1〜3に示した樹脂充填型フェライトキャリアは、組成、配合比やケイ素含有量が適正な範囲にないため、磁気特性や軽量化、キャリア強度及び帯電変動に関する評価は劣るものであった。
上記のように、比較例1〜3で得られた樹脂充填型フェライトキャリアを実際に使用した場合、高画質が得られないばかりか、キャリア強度が弱いため、経時での帯電変動が発生し、トナー飛散やカブリ、キャリア付着といった画像欠陥を助長し、良好な画像品質を安定的に維持できないことが容易に想定される。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材及びフェライトキャリアは、樹脂充填型であるため、低比重で軽量化が図れるため、耐久性に優れ長寿命化が達成でき、しかも磁性粉分散型キャリアに比して高強度であり、かつ熱や衝撃による割れ、変形、溶融がない。また、低磁化のため、磁気ブラシが柔らかく高品位な画質が得られ、しかもさらに、特定の組成をもつため破壊強度が強く、耐刷時における帯電変動を防止することができる。
従って、本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアは、高画質の要求されるフルカラー機並びに画像維持の信頼性及び耐久性の要求される高速機等の分野に広く使用可能である。

Claims (10)

  1. 多孔質フェライト粒子からなり、該多孔質フェライト粒子の組成が下記式(1)で表され、下記式(1)中の(MnO)(MgO)及び/又は(Fe)の一部をSrOで0.3〜4.0重量%置換し、かつ該多孔質フェライト粒子中にSiO を200〜2800ppm含有することを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材。
    Figure 0005629958
  2. 上記多孔質フェライト粒子の細孔容積が40〜160mm/g、ピーク細孔径が0.5〜2.0μm、細孔径分布において下記式(2)で表される細孔径のばらつきdvが1.5以下である請求項1に記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材。
    Figure 0005629958
  3. 上記多孔質フェライト粒子の飽和磁化が40〜60Am/kgである請求項1又は請求項2に記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の多孔質フェライト粒子からなるフェライトキャリア芯材の細孔に樹脂を充填してなることを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  5. 上記樹脂がシリコーン系樹脂である請求項に記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  6. 上記多孔質フェライト粒子に充填する樹脂の量が、上記多孔質フェライト粒子100重量部に対して6〜20重量部である請求項又は請求項に記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  7. 表面に樹脂が被覆されている請求項〜請求項のいずれかに記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  8. 体積平均粒径が20〜70μm、飽和磁化が30〜55Am/kg、粒子密度が2.8〜4.3g/cm、見掛け密度が1.0〜2.2g/cmである請求項〜請求項のいずれかに記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  9. 請求項〜請求項のいずれかに記載の樹脂充填型フェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤。
  10. 補給用現像剤として用いられる請求項9に記載の電子写真現像剤。
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