JP5629619B2 - 鉄道車両の転覆防止装置 - Google Patents
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Description
しかし、この方法ではフックがレールを損傷するおそれがある。
しかし、この方法では電磁石が車体に固定されているため、レールと電磁石との間に空隙が大きく、十分な吸引力を得ることはできない。
また、この方法に開示されている電磁石は、左右レール間隔と同程度の幅を持つ電磁石が必要とされているところ、電磁石の大きさに対して十分な吸引力が得られるとは言えない。
特許文献2と特許文献3では、いずれもどのようなときに電磁石に電流を印加するのかについて、具体的にどのような条件で、どのような制御を行うのかについて、開示されていない。
先ず、本願発明に係る転覆防止装置を鉄道車両1の車体11に搭載した例について示す。
図1は、本願発明に係る転覆防止装置を搭載した鉄道車両1の側面図である。先頭車の例を示すが、本願発明は中間車にも適用可能である。車両1は、車体11、台車12、連結器13を備えている。台車12に備えられた車輪121がレール4に動力を伝えることで、車両1はレール4の上を走行する。この他、各種の床下機器が車両の底面に搭載されているが、省略している。
本願発明を構成する電磁石2は、車体に搭載されている。本実施形態では、電磁石2を車体の前端、中央、後端に搭載している。
図2に示すように、本実施形態では、本願発明を構成する電磁石2を、左右のレール直上にそれぞれ配設する。右レールの直上の電磁石2は、右レールに対応した電磁石2である。左レールの直上の電磁石2は、左レールに対応した電磁石2である。
本願発明に係る電磁石2は、通常走行時(運転規制等が発令されていない)には車両限界内に収納されている(図1(a)、図2(a))。強風時等、鉄道車両1が転覆するおそれのある場合には、電磁石2がレール4へ移動する(図1(b)、図2(b))。
図4は、本願発明に係る転覆防止装置を車両に適用した場合の構成例を表す図である。
本実施形態では、直流区間を走行する鉄道車両1を例に説明する。架線31は、変電所から鉄道車両1へ電力を供給するための給電線で、直流1500Vが印加される。パンタグラフ32は、変電所から供給される電力を受電する。パンタグラフ32で受電した直流電力は、遮断機(図示せず)や整流器(図示せず)を介してインバータ33へ供給される。インバータ33は、直流電力を三相交流に変換して、電動機(モータ)を駆動する。また、インバータ33は電動機以外の機器(補機)を作動させるための電力を供給する役割も担う。
よって、制御手段35は、操縦手段7の備えるモータ25の回転を制御することで、電磁石2をレール4へ移動させたり、レール4から離したりすることが可能となる。
次に、本願発明に係る転覆防止装置を鉄道車両1の台車12に搭載した例について示す。
図5は、本願発明に係る転覆防止装置を搭載した鉄道車両1の台車12を表す図である。台車12は、車輪121、台車枠122、空気ばね123、車軸124を備えている。その他にも、台車には電動機やブレーキ装置が搭載されているが、ここでは省略する。台車12に備えられた車輪121がレール4に動力を伝えることで、鉄道車両1はレール4の上を走行する。
台車12の底面図(図5(c))に示すように、本願発明を構成する電磁石2は、前後の車輪121を結ぶ線上に位置するように、台車枠122に搭載されている。右レール上の電磁石2が右レールに対応する電磁石2、同様に左レール上の電磁石2が左レールに対応する電磁石2である。
図6に、本願発明に係る転覆防止装置を台車12に適用した場合の構成例を示す。本実施形態では、直流区間を走行する鉄道車両1を例に説明する。構成とそれぞれの役割は、図4(第1の実施形態)の場合と同じなので省略する。
次に、本願発明に係る転覆防止装置の、第1実施形態、第2実施形態に共通した動作について、説明する。
図4および図6に示すように鉄道車両が転覆するおそれを検知するために、本願発明に係る転覆防止装置は、姿勢検知手段36を備えることができる。
姿勢検知手段36は鉄道車両の姿勢に関するパラメータ算出する。姿勢検知手段36には、パラメータ計算部361を備える。これらのパラメータが予め定められた条件を満たした場合、制御手段35は鉄道車両が転覆するおそれがあると判断し、操縦手段7に対し、電磁石2を動作するよう指令を出す。
転覆方向判定手段362は、パラメータ計算部361が出力するパラメータを用いて、右レール側と左レール側のどちらに転覆する可能性が高いのかを判定する。
制御手段35は、これらのパラメータが予め定められた条件を満たした場合であって、かつ転覆方向判定手段362が右レール側に転覆すると判定した場合、左レールに対応する電磁石2を左レールへ移動するよう、左レール側の電磁石2を動作させる操縦手段7を制御する。反対に、転覆方向判定手段362が左レール側に転覆すると判定した場合、右レールに対応する電磁石2を右レールへ移動するよう、右側の操縦手段7に対し指令を出す。
よって、前記制御手段35は、操縦手段7に転覆方向判定手段362が判定した方向と反対側のレール4へ、対応する電磁石2を移動させるのである。
制御手段35は、強風時等、鉄道車両が転覆するおそれがある場合には、操縦手段7に指令を出し、電磁石2をレール4へ移動させ、電磁石2に電流を通電し磁力を発生させる。すると、電磁石2とレール4との間に吸引力が生じる。
この場合、電磁石2とレール4との間の吸引力によって、鉄道車両の転覆を防止することができる。
次に、本願発明に係る転覆防止装置を、鉄道車両1の強風による転覆を防止するために適用した場合の具体例について、説明する。
鉄道車両1は、図7(a)のように、強風などの外力を受けなければ、車体11が傾くことなく走行している。ここで、図7は鉄道車両1を正面から見たときの図であり、説明のため排障器14は省略している。
次に、強風が原因で鉄道車両に脱線転覆の危険性が高まった場合の、本願発明に係る転覆防止装置の動作について、図8のフローチャートを用いて説明する。
転覆防止装置の制御が開始されると、姿勢検知手段36は鉄道車両の姿勢に関するパラメータを所定の周期(例えば100Hz)で計算し続ける(S1)。鉄道車両の姿勢に関するパラメータには、例えば、以下のようなものが挙げられる。
・車体11と台車12との間に配設されるまくらばねの伸張量
・前記まくらばねが空気ばね123であった場合には、左右の空気ばね123の圧力差
・車体11の左右側面の空気圧の左右差
・車輪121を通じてレール4に掛かる輪重
・車体11に備えられた加速度センサ64の測定値
これら以外でも、鉄道車両の姿勢に関するパラメータ、例えば上記パラメータを複数組み合わせた場合や上記パラメータの複数を変数として計算した指数なども本願発明の範囲内である。
鉄道車両1が転覆する風速は、車両速度、線形、線路構造物形状にも応じて定まるので、上記パラメータのみからではなく、複数のパラメータと車両速度、線形、線路構造物形状を変数として組み合わせて計算した指数を姿勢検知手段36の算出するパラメータとすることもできる。
姿勢検知手段36が算出したパラメータは、制御手段35へ送られる。制御手段35は、パラメータが所定の条件を満たしているか否かを判定する(S2)。前記所定の条件は、これを満たした場合には、鉄道車両1の脱線転覆のおそれがあることを示すよう、予め設定する。制御手段35は、姿勢検知手段36が算出した前記パラメータが、前記所定の条件を満たしていた場合には、鉄道車両1が転覆のおそれがあると判断する(S2)。
反対に、前記所定の条件を満たしていない場合には、鉄道車両1が転覆するおそれは無いと判断し、フローはパラメータ計算ステップ(S1)へ戻る。
制御手段35は、鉄道車両1が転覆のおそれがあると判断した場合、操縦手段7に電磁石2をレール4へ移動させるよう指令する(S3)。それと同時に、電磁石2に対して、所定の電流を通電し電磁石2とレール4とを吸着させる(S4)。図7(C−1)は電磁石2をレール4へ移動させたときを表す。
風上側の電磁石2とレール4との間に吸着しようとする力が働けば、鉄道車両1が風下側に転覆することを防ぐことができる。
また、電磁石2がレール4に吸着すれば鉄道車両1にブレーキがかかり、走行速度が小さくなるので、結果として鉄道車両1を転覆せしめる風速が大きくなる。よって、鉄道車両1が転覆することを防止することができる。
転覆方向判定手段362が右レール側に転覆すると判定した場合、左レールに対応する電磁石2を左レールへ移動するよう、左レール側の電磁石2を動作させる(S3)。反対に、転覆方向判定手段362が左レール側に転覆すると判定した場合、右レールに対応する電磁石2を右レールへ移動させる(S3)。図7(C−2)は、転覆方向と反対側の電磁石2のみをレール4へ移動させたときを表す。
次に、電磁石2をレール4に接触させながら走行中(列車は未だ停止していない状態)に鉄道車両1の姿勢に関するパラメータを姿勢検知手段36が算出する(S5)。算出したパラメータから、車体11が左右のどちらかに傾いており、姿勢の調整が必要であると判断した場合(S6でyes)、制御手段35は傾きを元に戻すように電磁石2の磁力を調整する(S7)。そして、姿勢検知手段36が再びパラメータの算出を行う(S5)。
姿勢検知手段36が算出するパラメータと所定の条件について、構成を述べる。
車体11と台車12との間には、台車12から車体11に伝わる衝撃をやわらげる目的で、左右の台車枠中央付近の上部に、まくらばね(2次ばね)が配設される。このまくらばねの伸張量が、鉄道車両1の姿勢に関するパラメータの一つとなる。すなわち、側方から強風を受け車体11が傾斜した場合、まくらばねのうち風上側のまくらばねが伸張する。この風上側のまくらばね伸張量が所定の基準値以上となった場合を、所定の条件とすることができる。図9(a)に、まくらばね61の伸張量を検出するまくらばね伸張量検出部611を備えた場合の構成について示す。まくらばね伸張量検出部611はまくらばね61の伸張量を測定し姿勢検知手段36のパラメータ計算部361へ送る(図10の(1))。パラメータ計算部361はまくらばねの伸張量を基準値と比較する。基準値は、車体11の形状、重量等、車両種別ごとに異なる値となるので予めシミュレーションなどを用いて計算しておく。
近年の鉄道車両では、空気ばね123がまくらばねの主流である。空気ばね123は圧縮空気により緩衝作用を得る。左右に配設された空気ばね123の圧力差が、鉄道車両1の姿勢に関するパラメータの一つとなる。すなわち、側方から強風を受け車体11が傾斜した場合、左右の空気ばね123の圧力差が大きくなる。この左右の空気ばね123の圧力差が所定の基準値以上となった場合を、所定の条件とすることができる。図9(b)に、空気ばね123の圧力を検出する空気ばね圧力検出部612を備えた場合の構成について示す。空気ばね圧力検出部612は左右の空気ばね123の圧力をそれぞれ測定し、姿勢検知手段36のパラメータ計算部361へ送る(図10の(1))。パラメータ計算部361は左右の空気ばね123の圧力差を計算し、基準値と比較する。基準値は、台車12の形式や空気ばねの種類によって異なる値となるので予めシミュレーションなどを用いて計算しておく。
車体11の左右側面の空気圧の差が、鉄道車両1の姿勢に関するパラメータの一つとなる。車体側面の空気圧は、車体11の側面に設置した圧力計で測定することができる。例えば、空気圧センサ62の圧力測定部621を車体11の左右側面に設置することで、車体左右側面の動圧を測定することができる。これら車体11の左右側面に設置した空気圧センサ62から得られた圧力の差が所定の基準値以上となった場合を、所定の条件とすることができる。つまり、車体11が側方から強風を受けた場合、風上側の圧力の方が風下側より大きくなる。車体11の左右側面の圧力差はそのまま車体11に働く横方向の抗力に相当し、この圧力差が基準値以上となると鉄道車両1は転覆するおそれがあると言える。図9(c)に、車体11の左右側面の空気圧を測定する空気圧センサ62を備えた場合の構成について示す。空気圧センサ62は左右の車体側面の空気圧をそれぞれ測定し、姿勢検知手段36のパラメータ計算部361へ送る(図10の(1))。パラメータ計算部361は車体の左右側面の空気圧の差を計算し、基準値と比較する。基準値は、車体11の形状、重量等、車両種別ごとに異なる値となるので予めシミュレーションなどを用いて計算しておく。
車輪121を通じてレール4に係る輪重が、鉄道車両1の姿勢に関するパラメータの一つとなる。すなわち、側方から強風を受け車体11が傾斜した場合、風上側の車輪121の輪重が小さくなる。この風上側輪重がある基準値以下となった場合を、所定の条件とすることができる。あるいは、風上側輪重÷風下側輪重がある基準値以下となった場合を、所定の条件とすることができる。図9(d)に、左右の輪重を測定する輪重検出部63を備えた場合の構成について示す。輪重センサ631は左右の輪重をそれぞれ測定し、輪重検出部63へ信号を送る。輪重検出部63は輪重の測定結果を姿勢検知手段36のパラメータ計算部361へ送る(図10の(1))。パラメータ計算部361は左右の輪重を基準値と比較する。
車体11に備えられた加速度センサ64の測定値が、鉄道車両1の姿勢に関するパラメータの一つとなる。すなわち、側方から強風を受け車体11が傾斜した場合、車体11に備えられた加速度センサ64が振動加速度を測定する。測定された振動加速度が所定の基準値以上となった場合を、所定の条件とすることができる。図9(e)に、車体11の振動加速度を測定する加速度センサ64を備えた場合の構成について示す。加速度センサ64は車体11の振動加速度を測定し、姿勢検知手段36のパラメータ計算部361へ送る(図10の(1))。パラメータ計算部361は振動加速度の測定値を基準値と比較する。基準値は、車体11の形状、重量等、車両種別ごとに異なる値となるので予めシミュレーションなどを用いて計算しておく。
どの程度の風速で走行中の鉄道車両1が転覆するのかは、車両1が走行している場所の線路構造物の種別や形状、車両1の走行速度によって変わる。したがって、上述したパラメータの他、線路構造物形状と走行速度に基づいて、所定の基準値にある割合を乗じる等して、厳しめに設定し直したり、緩めに設定し直したりすることもできる。線路構造物形状は、鉄道車両1の走行位置に基づいて、線路キロ程ごとに線路構造物形状を記録した線路構造物記録部51から読み出すことができる。図10は、線路構造物形状と車両速度をパラメータ計算部361の入力情報とした場合の構成である。線路構造物形状は、線路構造物形状記録部51に蓄積されている。鉄道車両1の現在位置は、ATS地上子の信号により、得ることができる。図10の(1)には、車体11の姿勢に関するパラメータが入力される。
鉄道車両1が停止したとしても、停止した位置が駅や停車場以外の場所であった場合、鉄道車両1が駅や停車場まで移動しなければ、乗客や乗務員を安全に救助することはできない。
ところで、強風時の運転規制には、線区によって異なるが、定められた抑止風速以上の強風時に列車の運転を完全に取りやめる「抑止」と、定められた徐行風速以上の強風ではあるが、風速が前記規制風速以下である場合、徐行での走行を許可する「徐行」と、の2段階がある。
一方、「徐行」の場合には、列車が所定の徐行速度以下での走行が許されるものの、風の強い気象条件の下であるので、走行中の鉄道車両1は強風により姿勢が不安定となるおそれがある。また、「徐行」規制中にも鉄道車両1を転覆させるような強風が生じる可能性は、弱風時より高い。
そこで、徐行規制中に、電磁石2をレール4上の所定の高さに固定し、レール4との間に吸引力を生じさせながら、鉄道車両1を走行させることで、突然の強風による鉄道車両1の転覆を予防することができる。
鉄道車両1が停止した場合(S9でyes)、その時点での運転規制種別を判定する(S21)。何も運転規制が発令されていない場合(規制解除)には、通常走行が可能であるので、電磁石2の励磁を終了し(S221)、電磁石2を収納し(S231)、通常走行に戻る(処理終了)。
電磁石2を所定の高さに固定した後、鉄道車両1は徐行速度以下で走行を再開する(S232)。次に姿勢検知手段36が姿勢に関するパラメータを算出し(S242)、算出された前記パラメータを用いて制御手段35は電磁石2の生じる磁力の調整要否を判断する(S252)。調整の必要がない場合には、運転規制が解除されたか否かを判断する(S272)。磁力調整が必要な場合には電磁石2に供給する電流を調整(S262)し、その後運転規制が解除されたか否かを判断する(S272)。運転規制が解除されていない場合には、再度姿勢検知手段36によるパラメータ計算に戻る(S242)。運転規制が解除されていた場合には制御手段35は励磁を終了し(S221)、操縦手段7に対し電磁石2を収納するよう指令を出し(S231)、処理が終了する。
図11に示す処理の途中であっても、姿勢検知手段36が計算した姿勢に関するパラメータが所定の条件を満たした場合(S2)には、電磁石2をレールへ移動させて(S3)、吸着させる(S4)処理に戻る。
複数の鉄道車両1が連結して構成された編成の場合、編成中のいずれか1両において、鉄道車両1の姿勢に関するパラメータが所定の条件を満たしていた場合(図8のS2)には、編成中の全ての鉄道車両1において電磁石2をレール4へ移動(図8のS3)させる構成にすることができる。
このようにすることで、編成中のいずれかの鉄道車両1にのみブレーキがかかり、それが原因で編成中の他の鉄道車両1の走行安定性が損なわれることを防止できる。
11 車体
12 台車
121 車輪
122 台車枠
123 空気ばね
124 車軸
13 連結器
14 排障器
2 電磁石
22 連結金具
23 連結棒
24 駆動棒
25 モータ
26 アクチュエータ
31 架線
32 パンタグラフ
33 インバータ
34 コンバータ
35 制御手段
36 姿勢検知手段
361 パラメータ計算部
362 転覆方向判定手段
4 レール
51 線路構造物形状記録部
52 速度検出部
61 まくらばね
611 まくらばね伸張量検出部
612 空気ばね圧力検出部
62 空気圧センサ
621 圧力測定部
63 輪重検出部
631 輪重センサ
64 加速度センサ
7 操縦手段
Claims (9)
- 鉄道車両の転覆防止装置であって、
左右のレールにそれぞれ対応し、通常走行時には車両限界内に保持されている複数の電磁石と、
前記磁石を移動させる操縦手段と、
前記操縦手段の動作を制御し、さらに前記電磁石の生じる磁力を制御する制御手段と、
鉄道車両の姿勢に関するパラメータを算出する姿勢検知手段と、を備え、
前記制御手段は、前記姿勢検知手段が算出した前記パラメータが所定の条件を満たした場合には鉄道車両の転覆の危険性が増したと判断し、前記制御手段からの指令によって前記操縦手段が左右のレールへそれぞれ対応する前記電磁石をレールに接触するまで移動させ、前記電磁石を励磁することで前記電磁石をレールに吸着させることで鉄道車両を抑止せしめ、
前記パラメータが所定の条件を満たしていない場合であっても、
前記制御手段からの指令によって前記操縦手段がそれぞれ対応する前記電磁石を左右のレール上の所定の位置に固定し、前記制御手段は前記姿勢検知手段の算出するパラメータに応じて前記電磁石に供給する電力を制御することで前記電磁石の発生する磁力を制御してレールに対する吸引力を調整することで鉄道車両を徐行せしめること、
を特徴とする鉄道車両の転覆防止装置。 - 請求項1記載の鉄道車両の転覆防止装置であって、
右レール側と左レール側のどちらに転覆する可能性が高いのかを判定する転覆方向判定手段をさらに備え、
前記制御手段からの指令によって前記操縦手段が前記転覆方向判定手段の判定した方向と反対側のレールへ対応する前記電磁石を移動させ、前記制御手段は前記電磁石を励磁することで前記電磁石をレールに吸着させること、
を特徴とする鉄道車両の転覆防止装置。 - 車両のまくらばねの伸縮量を前記姿勢検知手段への入力情報としており、
前記所定の条件には、前記まくらばねの伸張量が所定の値以上となった場合を含むこと、
を特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両の転覆防止装置。 - 台車の左右の空気ばねの圧力差を前記姿勢検知手段への入力情報としており、
前記所定の条件には、前記空気ばねの圧力差が所定の値以上となった場合を含むこと、
を特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の鉄道車両の転覆防止装置。 - 車体の左右側面に備えられた空気圧センサの出力値を前記姿勢検知手段への入力情報としており、
前記所定の条件には、左右の前記空気圧センサの出力値の差が所定の値以上となった場合を含むこと、
を特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の鉄道車両の転覆防止装置。 - 車輪に備えられた輪重センサが測定した輪重を前記姿勢検知手段への入力情報としており、
前記所定の条件には、前記輪重が所定の値以下となった場合を含むこと、
を特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の鉄道車両の転覆防止装置。 - 車体に備えられた加速度センサが測定した車体の左右振動加速度およびロール加速度を前記姿勢検知手段への入力情報としており、
前記所定の条件には、前記左右振動加速度が所定の値以上となった場合を含むこと、
を特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の鉄道車両の転覆防止装置。 - 前記電磁石は、鉄道車両の車体に取り付けられていること、
を特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の鉄道車両の転覆防止装置。 - 前記電磁石は、鉄道車両の台車に取り付けられていること、
を特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の鉄道車両の転覆防止装置。
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