JP5624901B2 - 鋼板とアルミニウム合金板との異種金属接合方法および異種金属接合継手の製造方法 - Google Patents
鋼板とアルミニウム合金板との異種金属接合方法および異種金属接合継手の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5624901B2 JP5624901B2 JP2011014081A JP2011014081A JP5624901B2 JP 5624901 B2 JP5624901 B2 JP 5624901B2 JP 2011014081 A JP2011014081 A JP 2011014081A JP 2011014081 A JP2011014081 A JP 2011014081A JP 5624901 B2 JP5624901 B2 JP 5624901B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- energization
- aluminum alloy
- steel plate
- pressure
- alloy plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K11/00—Resistance welding; Severing by resistance heating
- B23K11/16—Resistance welding; Severing by resistance heating taking account of the properties of the material to be welded
- B23K11/20—Resistance welding; Severing by resistance heating taking account of the properties of the material to be welded of different metals
Landscapes
- Resistance Welding (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
Description
図6に示すように、鋼板101とアルミニウム合金板201とをスポット溶接した場合には、溶接部において脆性なFe2Al5等からなる金属間化合物203が生成される。この金属間化合物203は、鋼板101とアルミニウム合金板201側に生成されるAl溶融部201aの界面で生成され、特に、Fe溶融部101aが大きい場合には金属間化合物203の生成量も増大する。このような金属間化合物203が大量に生成されると、スポット溶接部(溶接継手)110の引張強さ、特に剥離方向の十字引張強さが極端に低下するという問題が生じる。また、上述のような金属間化合物203が生成された溶接継手に衝撃が加わった場合には、容易に破壊が起こるという問題も生じる。さらに、金属間化合物203が生成された溶接部では、腐食が優先的に進行するため、耐食性が劣るという問題もある。
しかしながら、上記何れの方法においても、鋼板とアルミニウム合金板との溶接部において脆弱な金属間化合物が大量に生成され、接合強度や耐食性が低下するという問題があった。また、これらの方法は、接合法が複雑であるという問題も抱えていた。
即ち、本発明の要旨は以下のとおりである。
2 ≦ Bt ≦ 10 ・・・・・(1)
1 ≦ Rt ≦ 5 ・・・・・(2)
1.2×EF ≦ FF ≦ 2.0×EF ・・・・・(3)
50 ≦ Ht ≦ 300 ・・・・・(4)
{但し、上記(1)〜(4)式において、Bt:通電時間(ms)、Rt:休止時間(ms)、EF:パルセーション通電中の加圧力(kN)、FF:通電完了後の加圧力(kN)、Ht:保持時間(ms)を示す。}
5 ≦ Pt ≦ 20 ・・・・・(5)
0.6×EF ≦ PF ≦ 0.8×EF ・・・・・(6)
{但し、上記(5)、(6)式において、Pt:前通電時間(ms)、EF:パルセーション通電中の加圧力(kN)、PF:前通電中の加圧力(kN)を示す。}
2 ≦ Bt ≦ 10 ・・・・・(7)
1 ≦ Rt ≦ 5 ・・・・・(8)
1.2×EF ≦ FF ≦ 2.0×EF ・・・・・(9)
50 ≦ Ht ≦ 300 ・・・・・(10)
{但し、上記(7)〜(10)式において、Bt:通電時間(ms)、Rt:休止時間(ms)、EF:パルセーション通電中の加圧力(kN)、FF:通電完了後の加圧力(kN)、Ht:保持時間(ms)を示す。}
[4] 前記パルセーション通電を行う前に、予め、下記(11)、(12)式を満たす前通電時間Pt(ms)および前通電中の加圧力PF(kN)の条件で前通電を行うことにより、前記鋼板と前記アルミニウム合金板との接合界面間に微小な散りを発生させ、その後、前記パルセーション通電を行うことを特徴とする、上記[3]に記載の鋼板とアルミニウム合金板との異種金属接合継手の製造方法。
5 ≦ Pt ≦ 20 ・・・・・(11)
0.6×EF ≦ PF ≦ 0.8×EF ・・・・・(12)
{但し、上記(11)、(12)式において、Pt:前通電時間(ms)、EF:パルセーション通電中の加圧力(kN)、PF:前通電中の加圧力(kN)を示す。}
本発明の鋼板1とアルミニウム合金板2との異種金属接合方法は、図1に示すように、鋼板1とアルミニウム合金板2とを各1枚以上で合計2枚以上(図示例では各1枚で合計2枚)を重ね合わせた状態とし、鋼板1およびアルミニウム合金板2の上下に配置された電極5(5A、5B)で加圧しながら抵抗スポット溶接を行う方法である。そして、本発明では、鋼板1とアルミニウム合金板2とを抵抗スポット溶接する際、通電時間Bt(ms)、休止時間Rt(ms)を下記(1)、(2)式を満たす条件とし、加圧力EF(kN)でのパルセーション通電を2〜8回の範囲で行い、休止時間Rt(ms)での最後の通電休止が完了した後、直ちに、加圧力を、下記(3)式を満たす通電完了後の加圧力FF(kN)まで増加させ、その後、下記(4)式を満足する保持時間Ht(ms)で加圧保持した後、加圧力を除荷する方法を採用している。
2 ≦ Bt ≦ 10 ・・・・・(1)
1 ≦ Rt ≦ 5 ・・・・・(2)
1.2×EF ≦ FF ≦ 2.0×EF ・・・・・(3)
50 ≦ Ht ≦ 300 ・・・・・(4)
但し、上記(1)〜(4)式において、Bt:通電時間(ms)、Rt:休止時間(ms)、EF:パルセーション通電中の加圧力(kN)、FF:通電完了後の加圧力(kN)、Ht:保持時間(ms)を示す。
図1は、本発明において鋼板1とアルミニウム合金板2とを溶接するのに用いられる抵抗スポット溶接方法を説明するための模式図である。
本発明で説明する抵抗スポット溶接とは、まず、被溶接材である鋼板1とアルミニウム合金板2とを重ね合わせる。図示例においては、鋼板1とアルミニウム合金板2とを各1枚ずつ重ね合わせた状態としている。そして、鋼板1とアルミニウム合金板2との重ね合わせ部分に対して両側から、即ち、図1中における上下方向から挟み込むように、銅合金からなる溶接電極5A、5Bを押し付けつつ通電することにより、鋼板1とアルミニウム合金板2との間に溶融金属を形成させる。この溶融金属は、パルセーション通電による溶接通電が終了した後、水冷された溶接電極5A、5Bによる抜熱や鋼板1およびアルミニウム合金板2への熱伝導によって急速に冷却されて凝固し、鋼板1とアルミニウム合金板2との間に凝固部が形成される。
以下に、本発明の異種金属接合方法における一方の被溶接材である、鋼板1の特性について詳述する。
本発明では、被溶接材である鋼板の鋼種については特に限定されず、例えば、極低C型(フェライト主体組織)、Al−k型(フェライト中にパーライトを含む組織)、2相組織型(例えば、フェライト中にマルテンサイトを含む組織、フェライト中にベイナイトを含む組織)、加工誘起変態型(フェライト中に残留オーステナイトを含む組織)、微細結晶型(フェライト主体組織)等、何れの型の鋼板であっても良い。何れの鋼種からなる鋼板であっても、本発明の異種金属接合方法を適用することにより、鋼板の特性を損なうことなく、金属間化合物の生成を抑制しながら鋼板とアルミニウム合金板とを溶接することができ、信頼性の高い異種金属接合継手(溶接部)が得られる。
本発明では、鋼板の引張強さについても、特に限定されるものではなく、如何なる引張強さの鋼板であっても適用が可能である。例えば、自動車車体等において一般的に用いられる、270〜1470MPa級程度の引張強さとされた鋼板を何ら制限無く採用することができる。
本発明では、表層にさらにめっき層が設けられた鋼板を採用することができるが、この際に施されるめっき層の種類についても、何ら制限されるものではない。例えば、めっき層の種類としては、Zn系(Zn、Zn−Fe、Zn−Ni、Zn−Al、Zn−Al−Mg、Zn−Al−Mg−Si等)、Al系(Al−Si等)等、何れのものであっても良い。また、これらのめっき層の目付量についても特に限定されないが、両面の目付け量で100g/100g/m2以下とすることが好ましい。めっきの目付け量が片面あたりで100g/m2を越えると、めっき層が溶接の際の障害となる場合がある。
本発明では、鋼板の板厚についても特に限定されるものではなく、自動車車体等において一般的に用いられる、0.50〜2.3mm程度の厚さとされた鋼板を何ら制限無く採用することができる。
以下、本発明の異種金属接合方法における他方の被溶接材である、アルミニウム合金板2の特性について詳述する。
本発明では、アルミニウム合金板2の合金の種類についても特に限定されるものではない。例えば、自動車車体等において一般的に用いられる5000(Al−Mg)系、6000(Al−Mg−Si)系等、何れの型のアルミニウム合金であっても何ら制限無く採用することが可能である。
本発明では、アルミニウム合金板2の合金の引張強さについても特に限定されるものではなく、例えば、自動車車体等において一般的に用いられる100〜400MPa級程度のものを何ら制限無く採用することができる。
本発明では、アルミニウム合金板2の板厚についても特に限定されるものでは無く、例えば、自動車車体等において一般的に用いられる、0.55〜2.0mm程度の厚さとされたアルミニウム合金板を何ら制限無く採用することができる。
本実施形態では、異種金属接合方法に関して、主として図2(図1も参照)に例示するような、鋼板1とアルミニウム合金板2とを各1枚の2枚重ねでスポット溶接する場合を説明しているが、本発明ではこれには限定されない。本発明では、被溶接材として一方に鋼板が、他方にアルミニウム合金板が存在する条件であれば、3枚重ね以上としてスポット溶接を行っても良く、適宜選択することが可能である。図5に示す、十字引張試験の試験条件を説明する模式図においては、鋼板1を2枚重ねとしたうえで、アルミニウム合金板2を1枚用い、合計3枚で重ね合わせて溶接した例を示している。 また、これら鋼板1およびアルミニウム合金板2は、各々2枚以上を重ね合わせた場合には、異厚、異種材であっても良い。
以下に、本発明の異種金属接合方法で規定する溶接条件について、その限定理由を詳述する。
本発明においては、パルセーション通電による溶接通電を行う際の、電極5A、5Bの鋼板1およびアルミニウム合金板2に対する加圧力EF(kN)については、特に限定されない。本発明では、パルセーション通電中の加圧力EFについては、従来から鋼板とアルミニウム合金板とをスポット溶接する際に用いられていた条件を何ら制限無く採用することが可能であり、例えば、1.47〜4.5(kN)程度の範囲の加圧力EFとすることができる。本発明では、加圧力EF(kN)を上記範囲とすることにより、例えば、自動車車体等に用いられる、板厚が1mm前後の軟鋼板やアルミニウム合金板を2枚重ね以上で重ねてスポット溶接する際に、高い溶接性や生産性を確保することが可能となる。
本発明では、パルセーション通電の際の電流BC(kA)についても、鋼板とアルミニウム合金板とを抵抗スポット溶接する際に従来から採用されている電流値と同程度とすることができ、例えば、20〜30(kA)程度の範囲の通電電流BCとすることができる。この通電電流BCが20kA未満の場合、十分な接合強度が得られない可能性があり、また、30kAを超えた場合、金属間化合物層が生成・成長し易くなる可能性がある。また、通電電流BCが30kAを超える条件とした場合には、電源装置において、大電流を発生させるための大きなトランスが必要となり、設備上のコストアップの要因となる。
本発明では、パルセーション通電における通電時間Bt(ms)を、下記(1)式を満たす範囲に規定する。
2 ≦ Bt ≦ 10 ・・・・・(1)
但し、上記(1)式中において、Bt:通電時間(ms)を示す。
本発明では、パルセーション通電における休止時間Rt(ms)を、下記(2)式を満たす範囲に規定する。
1 ≦ Rt ≦ 5 ・・・・・(2)
但し、上記(2)式中において、Rt:休止時間(ms)を示す。
本発明では、上記通電時間Btおよび休止時間を繰り返すパルセーション通電パターンの繰り返し回数(パルス回数)を2〜8回の範囲に規定する。この通電パターン回数が2回未満だと、十分な接合強度が得られず、また、8回を超えると、金属間化合物層が生成・成長し易くなり、工程における全体の接合時間も長くなるため、生産性が低下する。
本発明では、上記条件でのパルセーション通電パターンによる溶接通電が完了した後、即ち、上記休止時間Rt(ms)での最後の通電休止が完了した後、直ちに、鋼板1およびアルミニウム合金板2に対する電極5A、5Bの加圧力を、下記(3)式を満たす通電完了後の加圧力FF(kN)まで増加させる。
1.2×EF ≦ FF ≦ 2.0×EF ・・・・・(3)
但し、上記(3)式中において、FF:通電完了後の加圧力(kN)を示す。
本発明では、電極5A、5Bの鋼板1およびアルミニウム合金板2に対する加圧力FF(kN)を上記範囲に高めた後、下記(4)式を満足する保持時間Ht(ms)で加圧保持し、その後、加圧力を除荷する。
50 ≦ Ht ≦ 300 ・・・・・(4)
但し、上記(4)式中において、Ht:保持時間(ms)を示す。
なお、上述した保持時間Htは、実際の保持時間を示しており、溶接装置にもよるが、通常は装置側で設定した時間よりも長くなる。
以下、本発明の異種金属接合方法において、パルセーション通電を行う前の前通電を行う場合の各条件について詳述する。
本発明において、パルセーション通電を行う前に前通電を行う場合には、前通電時間Pt(ms)を、下記(5)式を満たす範囲に規定する。
5 ≦ Pt ≦ 20 ・・・・・(5)
但し、上記(5)式において、Pt:前通電時間(ms)を示す。
本発明において、パルセーション通電を行う前に前通電を行う場合には、上述の前通電時間Ptで通電する際の加圧力PFを、下記(6)式を満たす範囲に規定する。
0.6×EF ≦ PF ≦ 0.8×EF ・・・・・(6)
但し、上記(6)式において、EF:パルセーション通電中の加圧力(kN)、PF:前通電中の加圧力(kN)を示す。
また、図3(b)に示すパターンにおいては、前通電電流PCを電極5A、5Bに供給するよりも前に、これら電極5A、5Bを、鋼板1およびアルミニウム合金板2に対して、加圧力PF(kN)で加圧しているが、これに限定されるものではない。例えば、前通電中の加圧を開始するタイミングは、前通電電流PCの供給と同時であっても良く、適宜決定すれば良い。
本発明の異種金属接合継手10は、上記したような本発明の異種金属接合方法により、鋼板1とアルミニウム合金板2とが抵抗スポット溶接で接合されて得られるものである。また、本発明の異種金属接合継手10は、図2に例示するように、鋼板1とアルミニウム合金板2との接合界面に、加圧通電時の電極5A、5Bの中心部51に対応する中心位置31における厚さt1が0.5μm以下の、Fe−Al系金属からなる金属間化合物層3が生成されている。
図2に示すように、異種金属接合継手10は、接合界面におけるFe溶融部1aとAl溶融部2aとの間に、Fe−Al系金属からなる金属間化合物層3が生成されている。そして、本発明では、この金属間化合物層3の厚さが、上記した中心位置31における厚さt1で0.5μm以下に制限されている。このように、抵抗スポット溶接を用いた異種金属接合方法によって生成される金属間化合物層3に関し、その生成を可能な限り抑制して薄くすることにより、優れた継手強度、疲労強度および耐食性が得られる。
金属間化合物層3の厚さが、中心位置31における厚さt1で0.5μmを超えると、継手強度、特に剥離方向の強度(十字引張強さ)が低下する。
実施例1においては、まず、下記表1に示すような板厚とされた引張強さが270MPa級の鋼板と、同様に下記表1に示すような板厚とされたアルミニウム合金板(5000系ならびに6000系)を準備した。そして、これらの各鋼板およびアルミニウム合金板から、抵抗スポット溶接継手の十字引張試験方法(JIS Z3137)に基づいて、十字引張試験片に用いる50×150mmのサイズのサンプル片を切り出した。
また、上記の金属間化合物層の厚さの測定と同時に、鋼板とアルミニウム合金板との接合界面におけるFe溶融部の生成の有無を断面観察によって確認し、結果を下記表2〜6に示した。
表2〜4の結果に示すように、本発明で規定するパルセーション通電パターンで溶接通電を行い、その後、本発明で規定する条件の加圧保持を行った試験No.1〜No.110の本発明例においては、何れも、鋼板とアルミニウム合金板との間においてFe溶融部の生成が見られず、接合界面間に生成された金属間化合物層が0.5μm以下の厚さに抑制されていた(◎または○の評価)。また、十字引張強さも全て1.0kN以上であり、接合強度が高いことが確認できた。そして、上記結果により、試験No.1〜No.110の本発明例は、全て、総合評価が「○」となった。
実施例2においては、実施例1と同様、まず、表1に示すような板厚とされた引張強さが270MPa級の鋼板と、表1に示すような板厚とされたアルミニウム合金板(5000系ならびに6000系)を準備した。そして、これらの各鋼板およびアルミニウム合金板から、抵抗スポット溶接継手の十字引張試験方法(JIS Z3137)に基づいて、十字引張試験片に用いる50×150mmのサイズのサンプル片を切り出した。
また、上記実施例1と同様に、鋼板とアルミニウム合金板との接合界面におけるFe溶融部の生成の有無を断面観察によって確認し、結果を下記表7、8に示した。
表7の結果に示すように、鋼板のサンプル片を2枚重ねとし、アルミニウム合金板のサンプル片を1枚とした、合計で3枚重ねとしたうえで、本発明で規定するパルセーション通電パターンで溶接通電を行い、その後、本発明で規定する条件の加圧保持を行った試験No.301〜No.334の本発明例においては、何れも、鋼板とアルミニウム合金板との間においてFe溶融部の生成が見られず、接合界面間に生成された金属間化合物層が0.5μm以下の厚さに抑制されていた(◎または○の評価)。また、十字引張強さも全て1.0kN以上であり、接合強度が高いことが確認できた。そして、上記結果により、試験No.301〜No.334の本発明例は、全て、総合評価が「○」となった。
2…アルミニウム合金板、
3…金属間化合物層(金属間化合物)、
31…中心位置(電極中心部に対応する位置)、
5(5A、5B)…電極、
51…中心部(電極中心部)、
10…異種金属接合継手、
t1…金属間化合物層の電極中心部に対応する位置における厚さ、
Claims (4)
- 鋼板とアルミニウム合金板とを各1枚以上で合計2枚以上を重ね合わせた状態とし、前記鋼板およびアルミニウム合金板の上下に配置された電極で加圧しながら抵抗スポット溶接を行う、鋼板とアルミニウム合金板との異種金属接合方法であって、
前記抵抗スポット溶接を行う際、通電時間Bt(ms)、休止時間Rt(ms)を下記(1)、(2)式を満たす条件とし、加圧力EF(kN)でのパルセーション通電を2〜8回の範囲で行い、前記休止時間Rt(ms)での最後の通電休止が完了した後、直ちに、加圧力を、下記(3)式を満たす通電完了後の加圧力FF(kN)まで増加させ、その後、下記(4)式を満足する保持時間Ht(ms)で加圧保持した後、加圧力を除荷することを特徴とする、鋼板とアルミニウム合金板との異種金属接合方法。
2 ≦ Bt ≦ 10 ・・・・・(1)
1 ≦ Rt ≦ 5 ・・・・・(2)
1.2×EF ≦ FF ≦ 2.0×EF ・・・・・(3)
50 ≦ Ht ≦ 300 ・・・・・(4)
{但し、上記(1)〜(4)式において、Bt:通電時間(ms)、Rt:休止時間(ms)、EF:パルセーション通電中の加圧力(kN)、FF:通電完了後の加圧力(kN)、Ht:保持時間(ms)を示す。} - 前記パルセーション通電を行う前に、予め、下記(5)、(6)式を満たす前通電時間Pt(ms)および前通電中の加圧力PF(kN)の条件で前通電を行うことにより、前記鋼板とアルミニウム合金板との接合界面間に微小な散りを発生させ、その後、前記パルセーション通電を行うことを特徴とする、請求項1に記載の鋼板とアルミニウム合金板との異種金属接合方法。
5 ≦ Pt ≦ 20 ・・・・・(5)
0.6×EF ≦ PF ≦ 0.8×EF ・・・・・(6)
{但し、上記(5)、(6)式において、Pt:前通電時間(ms)、EF:パルセーション通電中の加圧力(kN)、PF:前通電中の加圧力(kN)を示す。} - 鋼板とアルミニウム合金板とが接合されてなる異種金属接合継手の製造方法であって、
鋼板とアルミニウム合金板とを各1枚以上で合計2枚以上を重ね合わせ、前記鋼板および前記アルミニウム合金板の上下に配置された電極で加圧しながら抵抗スポット溶接を行うにあたり、
前記抵抗スポット溶接を行う際、通電時間Bt(ms)、休止時間Rt(ms)を下記(7)、(8)式を満たす条件とし、加圧力EF(kN)でのパルセーション通電を2〜8回の範囲で行い、前記休止時間Rt(ms)での最後の通電休止が完了した後、直ちに、加圧力を、下記(9)式を満たす通電完了後の加圧力FF(kN)まで増加させ、その後、下記(10)式を満足する保持時間Ht(ms)で加圧保持した後、加圧力を除荷することにより、前記鋼板とアルミニウム合金板との接合界面に、加圧通電時の電極中心部に対応する位置における厚さが0.5μm以下のFe−Al系金属間化合物層を生成させることを特徴とする、鋼板とアルミニウム合金板との異種金属接合継手の製造方法。
2 ≦ Bt ≦ 10 ・・・・・(7)
1 ≦ Rt ≦ 5 ・・・・・(8)
1.2×EF ≦ FF ≦ 2.0×EF ・・・・・(9)
50 ≦ Ht ≦ 300 ・・・・・(10)
{但し、上記(7)〜(10)式において、Bt:通電時間(ms)、Rt:休止時間(ms)、EF:パルセーション通電中の加圧力(kN)、FF:通電完了後の加圧力(kN)、Ht:保持時間(ms)を示す。} - 前記パルセーション通電を行う前に、予め、下記(11)、(12)式を満たす前通電時間Pt(ms)および前通電中の加圧力PF(kN)の条件で前通電を行うことにより、前記鋼板と前記アルミニウム合金板との接合界面間に微小な散りを発生させ、その後、前記パルセーション通電を行うことを特徴とする、請求項3に記載の鋼板とアルミニウム合金板との異種金属接合継手の製造方法。
5 ≦ Pt ≦ 20 ・・・・・(11)
0.6×EF ≦ PF ≦ 0.8×EF ・・・・・(12)
{但し、上記(11)、(12)式において、Pt:前通電時間(ms)、EF:パルセーション通電中の加圧力(kN)、PF:前通電中の加圧力(kN)を示す。}
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011014081A JP5624901B2 (ja) | 2011-01-26 | 2011-01-26 | 鋼板とアルミニウム合金板との異種金属接合方法および異種金属接合継手の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011014081A JP5624901B2 (ja) | 2011-01-26 | 2011-01-26 | 鋼板とアルミニウム合金板との異種金属接合方法および異種金属接合継手の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012152786A JP2012152786A (ja) | 2012-08-16 |
JP5624901B2 true JP5624901B2 (ja) | 2014-11-12 |
Family
ID=46835093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011014081A Active JP5624901B2 (ja) | 2011-01-26 | 2011-01-26 | 鋼板とアルミニウム合金板との異種金属接合方法および異種金属接合継手の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5624901B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110125525A (zh) * | 2018-02-09 | 2019-08-16 | 丰田自动车株式会社 | 异种金属板的接合方法 |
US11351624B2 (en) | 2018-01-24 | 2022-06-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method for joining dissimtilar metal plates |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6065564B2 (ja) * | 2012-12-10 | 2017-01-25 | マツダ株式会社 | スポット溶接方法 |
CN103111741A (zh) * | 2012-12-21 | 2013-05-22 | 上海交通大学 | 一种用于降低多层板电阻点焊焊接飞溅的可控电极力方法 |
CN105269137A (zh) * | 2014-07-24 | 2016-01-27 | 吉林大学 | 一种铝合金与镀锌高强钢异种材料中频点焊的方法 |
KR101657781B1 (ko) * | 2014-11-25 | 2016-09-20 | 주식회사 포스코 | 아연계 도금강판의 저항점용접방법 |
JP6958099B2 (ja) * | 2017-08-10 | 2021-11-02 | 日本製鉄株式会社 | 接合継手 |
CN111230275A (zh) * | 2020-01-19 | 2020-06-05 | 南京南方联成汽车零部件有限公司 | 一种适用于铝钢异种金属的带极点焊焊接工艺 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5823579A (ja) * | 1981-08-04 | 1983-02-12 | Toyota Motor Corp | 薄鋼板重ね抵抗点溶接方法 |
JP3941001B2 (ja) * | 2002-06-20 | 2007-07-04 | トヨタ自動車株式会社 | 異種金属材料の接合方法 |
JP3922263B2 (ja) * | 2004-03-17 | 2007-05-30 | Jfeスチール株式会社 | 抵抗スポット溶接継手の製造方法 |
JP4425159B2 (ja) * | 2005-02-17 | 2010-03-03 | 株式会社神戸製鋼所 | 異材の抵抗スポット溶接方法 |
JP4555160B2 (ja) * | 2005-06-01 | 2010-09-29 | 株式会社神戸製鋼所 | アルミニウム材との異材溶接接合用鋼板および異材接合体 |
-
2011
- 2011-01-26 JP JP2011014081A patent/JP5624901B2/ja active Active
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11351624B2 (en) | 2018-01-24 | 2022-06-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method for joining dissimtilar metal plates |
CN110125525A (zh) * | 2018-02-09 | 2019-08-16 | 丰田自动车株式会社 | 异种金属板的接合方法 |
US11351625B2 (en) | 2018-02-09 | 2022-06-07 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method for joining dissimilar metal plates |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012152786A (ja) | 2012-08-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5624901B2 (ja) | 鋼板とアルミニウム合金板との異種金属接合方法および異種金属接合継手の製造方法 | |
KR101744427B1 (ko) | 조인트 강도가 우수한 고강도 강판의 스폿 용접 방법 | |
KR101785229B1 (ko) | 아크 스폿 용접 조인트의 제조 방법 | |
JP5014833B2 (ja) | アルミニウム材と鋼材のmig溶接方法 | |
KR101419191B1 (ko) | 이재 접합 방법 | |
JP4540392B2 (ja) | 金属機械部品の液相拡散接合方法 | |
JP4502873B2 (ja) | アルミ系材と鉄系材の抵抗スポット溶接方法 | |
JP2013010139A (ja) | 継手強度に優れたアークスポット溶接継手およびその製造方法 | |
KR102061471B1 (ko) | 레이저 브레이징 방법 및 겹치기 이음 부재의 제조방법 | |
JP2011088197A (ja) | 異材接合体及び異材抵抗スポット溶接方法 | |
US11772184B2 (en) | Welding method for the manufacture of an assembly of at least 2 metallic substrates | |
KR102061470B1 (ko) | Mig 브레이징 방법, 겹치기 이음 부재의 제조방법, 및 겹치기 이음 부재 | |
JP3849508B2 (ja) | 高張力亜鉛系めっき鋼板のスポット溶接方法 | |
JP2008055479A (ja) | 金属板の突合せ接合方法および接合金属板 | |
WO2020105266A1 (ja) | 接合構造体及び接合構造体の製造方法 | |
JP7003806B2 (ja) | 接合構造体およびその製造方法 | |
Viňáš et al. | Optimization of resistance spot welding parameters for microalloyed steel sheets | |
JP4859732B2 (ja) | 異材ミグ接合継手及び異材ミグ接合方法 | |
JP7047543B2 (ja) | 接合構造体およびその製造方法 | |
Chen | Refill friction stir spot welding of dissimilar alloys | |
JP7003805B2 (ja) | 接合構造体およびその製造方法 | |
JP3849525B2 (ja) | 高張力亜鉛系めっき鋼板のスポット溶接方法 | |
JP5347416B2 (ja) | 片側スポット溶接性に優れた高強度鋼材および片側スポット溶接方法 | |
JP7435935B1 (ja) | 溶接部材およびその製造方法 | |
WO2024063010A1 (ja) | 溶接部材およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130716 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140306 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140422 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140623 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140902 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140929 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5624901 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |