JP5621708B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層セラミック電子部品の製造方法に関し、更に詳しくは、セラミックグリーンシートに複数の導電ビアを近接して形成することができる、積層セラミック電子部品の製造方法に関する。
電気分野や電子分野において、積層セラミック回路基板、積層セラミックコイル、積層セラミック複合部品などの積層セラミック電子部品が、高機能かつコンパクトな電子部品として広く活用されている。
一般的な積層セラミック電子部品は、例えば、必要に応じて導電膜や導電ビアが形成された複数枚のセラミックグリーンシートを積層してセラミック積層体を形成し、そのセラミック積層体を焼成し、焼成されたセラミック積層体の表面に外部電極を形成することにより製造される。
セラミックグリーンシートに導電ビアを形成する方法には、いくつもの方法があるが、生産性に優れた方法として、キャリアフィルムを準備し、そのキャリアフィルムの表面にセラミックグリーンシートを形成し、そのキャリアフィルム及びセラミックグリーンシートに、キャリアフィルム側からレーザ光を照射し、貫通孔を形成し、その貫通孔に導電物質を充填することにより、導電ビアを形成する方法がある。例えば、特許文献1(特開2004−363353号公報)には、そのような方法でセラミックグリーンシートに導電ビアを形成する、積層セラミック回路基板の製造方法が開示されている。なお、特許文献1の積層セラミック回路基板は、特定のセラミックグリーンシートに、そのような導電ビアを、連続して、複数個、繋げて形成し、積層セラミック回路基板内に、セラミックグリーンシートの厚みと同じ厚みの配線を形成することを主な特徴としているが、セラミックグリーンシートの表裏面間を導通することを目的とした典型的な導電ビアについても開示がなされている(特許文献1の明細書の[0047]欄、図5(f)(g)を参照)。
特開2004−363353号公報
しかしながら、上述した、従来の積層セラミック電子部品の製造方法における、セラミックグリーンシートに導電ビアを形成する方法には、次のような問題があった。
すなわち、キャリアフィルム及びセラミックグリーンシートに、キャリアフィルム側からレーザ光を照射し、貫通孔を形成する際に、レーザ光の熱により、キャリアフィルムに必要以上に大きな貫通孔が形成されてしまうという問題があった。キャリアフィルムやセラミックグリーンシートにレーザ光を照射した場合、レーザ光の熱によりキャリアフィルムやセラミックグリーンシートは溶解し、キャリアフィルムやセラミックグリーンシートには、照射されたレーザ光の断面の直径よりも大きな直径の貫通孔が形成される。セラミックグリーンシートの溶解には大きなエネルギーが必要であるため、大きな貫通孔は形成されないが、キャリアフィルムは小さなエネルギーで溶解するため、必要以上に大きな貫通孔が形成されてしまうという問題があった。
そして、キャリアフィルムに必要以上に大きな貫通孔が形成されてしまうと、強度が弱まり、セラミックグリーンシートを支えるという機能を果たせなくなるおそれがあった。この問題は、セラミックミックグリーンシートに、複数の導電ビアを隣接して形成したい場合に、より大きな問題となり、キャリアフィルムに隣接して形成された貫通孔が繋がってしまった場合には、キャリアフィルム自体が破損してしまうおそれがあった。そのため、セラミックグリーンシートに隣接して複数の導電ビアを形成する場合には、一定以上の距離を設けるように設計しなければならず、積層セラミック電子部品内に、近接して複数の導電ビアを形成し、複雑、高度な回路配線を実現したいという要求や、コンパクトな回路配線を実現したいという要求に、応えることができないという問題があった。
本発明は、上述した従来の積層セラミック電子部品の製造方法の有する問題を解決するためになされたものであり、その手段として本発明の積層セラミック電子部品の製造方法は、キャリアフィルムを準備するキャリアフィルム準備工程と、キャリアフィルムの表面にセラミックグリーンシートを形成するセラミックグリーンシート形成工程と、キャリアフィルム及びセラミックグリーンシートに、キャリアフィルム側からレーザ光を照射し、貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、貫通孔に導電物質を充填し、セラミックグリーンシートに導電ビアを形成する導電物質充填工程と、セラミックグリーンシートからキャリアフィルムを剥離するキャリアフィルム剥離工程と、導電ビアが形成されたセラミックグリーンシートを少なくとも1枚含む、複数枚のセラミックグリーンシートを積層し、セラミック積層体を形成するセラミック積層体形成工程と、セラミック積層体を焼成するセラミック積層体焼成工程を順に備え、貫通孔形成工程は、少なくとも、第1回目の貫通孔形成工程と、第2回目の貫通孔形成工程を備え、第1回目の貫通孔形成工程におけるレーザ光の照射の総エネルギーが、第2回目の貫通孔形成工程におけるレーザ光の照射の総エネルギーよりも小さくなるようにした。
なお、第1回目の貫通孔形成工程及び第2回目の貫通孔形成工程は、それぞれ、レーザ光を、パルス状に、複数回、照射するものとすることができる。
また、第1回目の貫通孔形成工程におけるレーザ光の断面の直径は、第2回目の貫通孔形成工程におけるレーザ光の断面の直径よりも小さいことが好ましい。この場合には、最終的にキャリアフィルムに形成される貫通孔を、より小さくすることができるからである。
また、導電物質充填工程とキャリアフィルム剥離工程の間、又は、キャリアフィルム剥離工程とセラミック積層体形成工程の間に、セラミックグリーンシートの表面に導電膜を形成する導電膜形成工程を更に備えるようにしても良い。この場合には、セラミックグリーンシートに、導電ビアに加えて、導電膜も形成することができる。
上記構成からなる本発明の積層セラミック電子部品の製造方法は、貫通孔形成工程を、少なくとも2回以上に分け、まず下孔を形成してから、次に本孔(最終的に形成される貫通孔)を形成するようにしているため、キャリアフィルムに必要以上に大きな孔が形成されることがない。したがって、セラミックグリーンシートに、近接して複数の導電ビアを形成することができ、積層セラミック電子部品内に、複雑、高度な回路配線や、コンパクトな回路配線を実現することができる。
図1(A)〜(D)は、本発明の実施形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法において適用される各工程を示す断面図である。 図2(E)〜(G)は、図1の続きであり、本発明の実施形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法において適用される各工程を示す断面図である。 図3(A)、(B)は、図1(C)に示した、本発明の実施形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法において適用される貫通孔形成工程を、更に詳しく示す断面図である。 従来の積層セラミック電子部品の製造方法において適用される各工程を示す断面図である。
[実施形態]
図1(A)〜図2(G)に、本発明の実施形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法において適用される各工程を示す。なお、本実施形態においては、積層セラミック電子部品の一例として、積層セラミック回路基板を製造する。
まず、図1(A)に示すように、キャリアフィルム準備工程として、キャリアフィルム1を準備する。キャリアフィルム1の材質には、例えば、PET、ポリプロピレンなどを用いることができる。
また、これと並行して、図示しないが、セラミックスラリーを準備する。セラミックスラリーは、セラミック粉末、バインダ、溶剤、その他の添加物を、混合することにより調製することができる。セラミック粉末の種類は、製造する積層セラミック電子部品の種類により、適宜選択され、積層セラミック回路基板を製造する場合には、例えば、ホウケイ酸ガラスを用いることができる。
次に、図1(B)に示すように、セラミックグリーンシート形成工程として、キャリアフィルム1の表面に、例えば、コーター法によりセラミックスラリーを塗工し、乾燥させて、セラミックグリーンシート2を形成する。
次に、セラミックグリーンシート2が下側、キャリアフィルム1が上側になるように、予め上下を反転させたうえで、図1(C)に示すように、貫通孔形成工程として、キャリアフィルム1及びセラミックグリーンシート2に、キャリアフィルム1側からレーザ光(矢印で示す)を照射し、貫通孔3を形成する。レーザ光の種類は任意であり、例えば、CO2レーザ、エキシマレーザ、半導体レーザなどを用いることができる。
この貫通孔形成工程は、少なくとも、第1回目の貫通孔形成工程と第2回目の貫通孔形成工程に分けて施される。図3(A)に第1回目の貫通孔形成工程を、図3(B)に第2回目の貫通孔形成工程を、それぞれ、更に詳しく示す。
第1回目の貫通孔形成工程は、下孔を設けるために施されるものであり、図3(A)に示すように、キャリアフィルム1及びセラミックグリーンシート2に、キャリアフィルム1側からレーザ光L1を照射する。レーザ光L1は、例えば、パルス状に1回照射しても良いし、パルス状に複数回照射しても良い。レーザ光L1を照射することにより、キャリアフィルム1及びセラミックグリーンシート2には、キャリアフィルム1のレーザ光L1の入射面における断面の直径がA1、キャリアフィルム1とセラミックグリーンシート2の界面における断面の直径がB1、セラミックグリーンシート2のレーザ光L1の出射面における断面の直径がC1からなる貫通孔3’が下孔として形成される。なお、レーザ光L1は、照射にあたりその幅や焦点などが調整されるが、キャリアフィルム1とセラミックグリーンシート2の界面における断面の直径が、その部分における貫通孔3’の断面の直径であるB1よりも、わずかに小さくなるように調整される。
第2回目の貫通孔形成工程は、本孔(最終的に形成される貫通孔)を設けるために施されるものであり、図3(B)に示すように、キャリアフィルム1及びセラミックグリーンシート2に、キャリアフィルム1側からレーザ光L2を照射する。レーザ光L2は、例えば、パルス状に、1回、照射しても良いし、パルス状に、複数回、照射しても良い。レーザ光L2の照射により、キャリアフィルム1及びセラミックグリーンシート2には、キャリアフィルム1のレーザ光L2の入射面における断面の直径がA2、キャリアフィルム1とセラミックグリーンシート2の界面における断面の直径がB2、セラミックグリーンシート2のレーザ光L2の出射面における断面の直径がC2からなる貫通孔3が本孔として形成される。なお、レーザ光L2は、照射にあたりその幅や焦点などが調整されるが、キャリアフィルム1とセラミックグリーンシート2の界面における断面の直径が、その部分における貫通孔3の断面の直径であるB2よりも、わずかに小さくなるように調整される。
本発明においては、第1回目の貫通孔形成工程におけるレーザ光L1の照射の総エネルギーが、第2回目の貫通孔形成工程におけるレーザ光L2の照射の総エネルギーよりも小さくなるように施される。具体的には、第1回目の貫通孔形成工程におけるレーザ光L1の照射の、パルスエネルギーをX1、パルス幅をY1、パルス照射回数をZ1とし、第2回目の貫通孔形成工程におけるレーザ光L2の照射の、パルスエネルギーをX2、パルス幅をY2、パルス照射回数をZ2とした場合に、X1・Y1・Z1<X2・Y2・Z2の関係が成り立つように施される。
この結果、本発明の積層セラミック電子部品の製造方法においては、キャリアフィルム1に形成される貫通孔3の直径が、必要以上に大きくならない。すなわち、図3(B)における、貫通孔3の、キャリアフィルム1のレーザ光L2の入射面における断面の直径A2と、キャリアフィルム1とセラミックグリーンシート2の界面における断面の直径B2が、必要以上に大きくならない。これは、小さなエネルギーで、キャリアフィルム1における直径が大きくならないようにしながら下孔を開け、続いて、これよりも大きなエネルギーで本孔を開けていることによる。従って、本発明によれば、キャリアフィルム1の強度が低下することがなく、セラミックグリーンシート2を支えるという機能が損なわれることがない。そのため、本発明の積層セラミック電子部品の製造方法によれば、セラミックグリーンシート2に、近接して複数の貫通孔3を形成することができる。
なお、第1回目の貫通孔形成工程におけるレーザ光L1の断面の直径は、第2回目の貫通孔形成工程におけるレーザ光L2の断面の直径よりも小さいことが好ましい。この場合には、最終的にキャリアフィルム1に形成される貫通孔3を、より小さくすることができるからである。なお、両者の比較は、例えば、キャリアフィルム1とセラミックグリーンシート2の界面における、レーザ光L1とレーザ光L2の断面の直径を比較することにより行うことができる。
第1回目の貫通孔形成工程と第2回目の貫通孔形成工程からなる貫通孔形成工程を経たあと、次に、図1(D)に示すように、導電物質充填工程として、貫通孔3に導電物質4を充填する。この結果、セラミックグリーンシート2には、複数の導電ビア5が形成される。なお、導電物質4としては、例えば、CuもしくはAgなどを主成分とする導電ペーストを用いることができる。
次に、図2(E)に示すように、キャリアフィルム1が下側、セラミックグリーンシート2が上側になるように、予め上下を反転させたうえで、導電膜形成工程として、セラミックグリーンシート2の表面に導電膜6を形成する。導電膜6の形成は、例えば、スクリーン印刷により行うことができる。導電膜6には、例えば、CuもしくはAgなどを主成分とする導電ペーストを用いることができる。なお、導電膜形成工程は、導電ビア5のみが形成され、導電膜が形成されないセラミックグリーンシート2に対しては、省略することができる。また、導電膜形成工程は、次に説明するキャリアフィルム剥離工程の後に、セラミックグリーンシート2を作業冶具上に載置して行うようにしても良い。
次に、図2(F)に示すように、キャリアフィルム剥離工程として、セラミックグリーンシート2からキャリアフィルム1を剥離する。
次に、図2(G)に示すように、セラミック積層体形成工程として、複数のセラミックグリーンシート2を積層し、加圧して、セラミック積層体7を形成する。セラミックグリーンシート2には、上記工程を経て導電ビア5と導電膜6が形成されたもの、導電ビア5のみが形成されたもの、別の工程を経て導電膜6のみが形成されたもの、導電ビアも導電膜も形成されていないものが、必要に応じて選択され、所定の枚数が、所定の順番に、所定の方向(上下方向)に積層される。ただし、少なくとも1枚のセラミックグリーンシート2は、上記工程を経て導電ビア3が形成されたものとする。
次に、図示しないが、セラミック積層体7を所定のプロファイルで焼成して、積層セラミック回路基板は完成する。
以上、本発明の実施形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法について説明した。しかしながら、本発明が上述した内容に限定されることはなく、発明の趣旨に沿って、種々の変更をなすことができる。
たとえば、上述した実施形態では、積層セラミック電子部品の一例として積層セラミック回路基板の製造方法を示したが、製造される積層セラミック電子部品はこれには限定されず、例えば、積層セラミックコイル、積層セラミック複合部品などであっても良い。
また、上述した実施形態では、貫通孔形成工程を、第1回目と第2回目の2回に分けているが、これよりも多くの回数に分けるようにしても良い。例えば、第1回目、第2回目、第3回目の3回に分けるようにしても良い。なお、貫通孔形成工程を3回以上に分けた場合には、ある回の貫通孔形成工程におけるレーザ光の照射の総エネルギーが、その回以前のいずれかの回の貫通孔形成工程におけるレーザ光の照射の総エネルギーよりも大きい場合が、本発明の範囲内に含まれる。
また、第1回目の貫通孔形成工程で下孔を形成した後、第2回目の貫通孔形成工程による本孔の形成を、複数回に細分して施すようにしても良い。なお、この場合には、複数回に細分された各貫通孔形成工程のレーザ光の照射の総エネルギーを合算し、この値を第2回目の貫通孔形成工程におけるレーザ光の照射の総エネルギーとして評価し、本発明の範囲内に含まれるか否かを判断する。
[実験例]
本発明の有効性を確認するために、次の実験を行った。すなわち、貫通孔形成工程について、本発明の方法による実施例と、従来の方法による比較例の実験をおこない、両者の結果を比較した。
(実施例)
まず、本発明の実施例を、図3(A)、(B)を参照して説明する。なお、図3(A)、(B)は、上述した本発明の実施形態の説明においても参照した図面である。
本実施例においては、キャリアフィルム1に、材質がPETからなり、厚みが50μmのものを用いた。セラミックグリーンシート2に、主成分がホウケイ酸ガラスからなり、厚みが50μmのものを用いた。
このキャリアフィルム1及びセラミックグリーンシート2に、図3(A)に示すように、キャリアフィルム1側から、第1回目の貫通孔形成工程として、パルスエネルギー=1.70mJ、パルス幅=40μs、パルス照射回数=2回からなる、レーザ光L1を照射した。レーザ光L1の断面の直径は、キャリアフィルム1とセラミックグリーンシート2の界面において、79.96μmとした。
この結果、キャリアフィルム1及びセラミックグリーンシート2には、キャリアフィルム1のレーザ光L1の入射面における断面の直径A1=132μm、キャリアフィルム1とセラミックグリーンシート2の界面における断面の直径B1=80μm、セラミックグリーンシート2のレーザ光L1の出射面における断面の直径C1=47μmからなる貫通孔3’が下孔として形成された。
続いて、図3(B)に示すように、このキャリアフィルム1及びセラミックグリーンシート2に、キャリアフィルム1側から、第2回目の貫通孔形成工程として、パルスエネルギー=2.93mJ、パルス幅=40μs、パルス照射回数=2回からなる、レーザ光L2を照射した。レーザ光L2の断面の直径は、キャリアフィルム1とセラミックグリーンシート2の界面において、99.95μmとした。
この結果、キャリアフィルム1及びセラミックグリーンシート2には、キャリアフィルム1のレーザ光L2の入射面における断面の直径A2=132μm、キャリアフィルム1とセラミックグリーンシート2の界面における断面の直径B2=100μm、セラミックグリーンシート2のレーザ光L2の出射面における断面の直径C2=75μmからなる貫通孔3が本孔として形成された。
Figure 0005621708
(比較例)
次に、比較例を、図4を参照して説明する。
本比較例においても、上述した実施例と同様に、キャリアフィルム1に、材質がPETからなり、厚みが50μmのもの、セラミックグリーンシート2に、主成分がホウケイ酸ガラスからなり、厚みが50μmのものを用いた。
このキャリアフィルム1及びセラミックグリーンシート2に、図4に示すように、キャリアフィルム1側から、貫通孔形成工程として、パルスエネルギー=3.31mJ、パルス幅=41μs、パルス照射回数=3回からなる、レーザ光Lを照射した。レーザ光Lの断面の直径は、キャリアフィルム1とセラミックグリーンシート2の界面において、99.95μmとした。
この結果、キャリアフィルム1及びセラミックグリーンシート2には、キャリアフィルム1のレーザ光Lの入射面における断面の直径A=152μm、キャリアフィルム1とセラミックグリーンシート2の界面における断面の直径B=100μm、セラミックグリーンシート2のレーザ光Lの出射面における断面の直径C=76μmからなる貫通孔3が本孔として形成された。
Figure 0005621708
(実施例と比較例の対比)
実施例(図3・表1参照)において、セラミックグリーンシート2に形成された貫通孔3は、B2=100μm、C2=75μmであるのに対し、比較例(図4・表2参照)において、セラミックグリーンシート2に形成された貫通孔3は、B=100μm、C=76μmであり、両者はほぼ同等であった。
これに対し、実施例において、キャリアシート1に形成された貫通孔3は、A2=132μm、B2=100μmであるのに対し、比較例において、キャリアシート1に形成された貫通孔3は、A=152μm、B=100μmであり、キャリアシート1に形成された貫通孔3は、比較例よりも実施例の方が小さかった。
以上より、セラミックグリーンシート2に同等の貫通孔3を形成する場合に、本発明の積層セラミック電子部品の製造方法によれば、キャリアフィルム1に形成される貫通孔3を小さくできることがわかる。
1:キャリアフィルム
2:セラミックグリーンシート
3:貫通孔
4:導電物質
5:導電ビア
6:導電膜
7:セラミック積層体

Claims (4)

  1. キャリアフィルムを準備するキャリアフィルム準備工程と、
    前記キャリアフィルムの表面にセラミックグリーンシートを形成するセラミックグリーンシート形成工程と、
    前記キャリアフィルム及び前記セラミックグリーンシートに、前記キャリアフィルム側からレーザ光を照射し、貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
    前記貫通孔に導電物質を充填し、前記セラミックグリーンシートに導電ビアを形成する導電物質充填工程と、
    前記セラミックグリーンシートから前記キャリアフィルムを剥離するキャリアフィルム剥離工程と、
    前記導電ビアが形成されたセラミックグリーンシートを少なくとも1枚含む、複数枚のセラミックグリーンシートを積層し、セラミック積層体を形成するセラミック積層体形成工程と、
    前記セラミック積層体を焼成するセラミック積層体焼成工程を、順に備えてなる積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記貫通孔形成工程は、少なくとも、第1回目の貫通孔形成工程と、第2回目の貫通孔形成工程を備え、前記第1回目の貫通孔形成工程におけるレーザ光の照射の総エネルギーが、前記第2回目の貫通孔形成工程におけるレーザ光の照射の総エネルギーよりも小さい、積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 前記第1回目の貫通孔形成工程及び前記第2回目の貫通孔形成工程は、それぞれ、前記レーザ光を、パルス状に、複数回、照射することからなる、請求項1に記載された積層セラミック電子部品の製造方法。
  3. 前記第1回目の貫通孔形成工程における前記レーザ光の断面の直径が、前記第2回目の貫通孔形成工程における前記レーザ光の断面の直径よりも小さい、請求項1又は2に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  4. 前記導電物質充填工程と前記キャリアフィルム剥離工程の間、又は、前記キャリアフィルム剥離工程と前記セラミック積層体形成工程の間に、前記セラミックグリーンシートの表面に導電膜を形成する導電膜形成工程を更に備える、請求項1ないし3のいずれか1項に記載された積層セラミック電子部品の製造方法。
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