JP5619497B2 - 互いに直交するよう配向された２つの要素の強制固定用装置 - Google Patents

Description

本発明は、互いに直交するよう配向された２つの要素の強制固定用装置に関する。

さらに詳細には、本発明は上に規定された装置であって、互いに直交するよう配向された要素は金属製の管状体から成り、この管状体は、同様に金属で作られる「Ｕ字」状バンドによって少なくとも２面が区切られる四角形または多角形の断面を有する装置に関する。上記管状体は、少なくとも２つの対向面に、適切に互いに離間された複数対の成形凹部を含み、該成形凹部には、「Ｕ字」状バンド上に設けられた対応する突起が当接する。上記管状体が互いに直交するように配向されているモジュール式棚を作ることを意図した、この種の解決手段は、本出願人による特許文献１からも既知であり、かつ管状体の１つに平行に挿入されバンドを固定する成形ピンを含む。かかるピンは対向円錐区域を含み、それはバンドを縦と横方向の双方に締め付け、管状体の孔のうちの１つと、ピンそのものが挿入されるバンドの孔の間に元来発生するずれを排除する。正確で安定した連結が、このため長期にわたり得られる。

しかしながら、この種の固定は、管状体間に、経時的に、かつ損傷に起因して、わずかな隙間を形成する可能性を排除することはできないことが分かった。特に横方向において、連結されたピンの頭部に近接する円錐区域において、他側における管状体の押し付け力は、対向する側の円錐区域で発生するものよりも少なく、上記ピンはより広い表面上にとどまる。ベアリング構造においては、負荷安定性を確保すべき２つの要素間のこの種の締め付けは不均衡を招き、かつ不快なきしみを発生させる可能性がある。

さらに、特許文献１に記載の課題解決手段において、ピンの底端部は、各バンド上に設けられた、外方に突出したカラーによって形成された座部の中にねじ込まれる。結果として、互いに直交する複数の管状体の結束によって形成される構造は、バンドと同数の突出したカラーの存在を意味する。このようなカラーは、構造に責任を有する人々へ危険要因を構成し得る。

欧州特許出願公開第１５１６５５９号明細書

本発明の目的は上述の問題点を防止することである。

さらに詳細には、本発明の目的は、四角形または多角形断面を有する管状体で、少なくとも部分的に「Ｕ字」状バンドによって区切られ、長期にわたり、正確でかつ安定した、さらには均一に分配された、管状体の連結を得るのに好適な、互いに直交するよう配向された２つの要素の強制固定用装置を得ることである。

本発明のさらなる目的は、突出したカラーまたは管状体そのもの及び／またはそれらを部分的に区切る「Ｕ字」状バンド上にいかなる種類の突出部を生じさせる必要なしに、上記管状体を互いに拘束するのを可能とする強制固定装置を得ることである。

本発明のさらなる目的は、長期にわたる高水準の耐久性と安定品質を確保するのに好適であり、また製造が容易かつ安価な、互いに直交するよう配向された２つの要素の強制固定用装置を使用者に提供することである。

これらの、および他の目的は、本発明にかかる互いに直交するよう配向された２つの要素の強制固定用装置によって達成され、特に、Ｕ字状バンドによって部分的に区切られる四角形または多角形断面を有する２つの管状要素を安定して連結しかつ拘束するのに好適で、少なくとも１つの面上に、複数対の成形凹部を含み、バンドは、その対向する垂直及び平行な枝部の内側正面上に突出して展開する相補的突起の対を対応して備える。上記装置は、上記バンドの上記枝部の間に延在する受け筒であって、一端が上記枝部の内側正面に沿って突き出て展開するカラーに取り付けられ、他端がネジの入り口を構成し、その端部はカラーで区切られたネジ付き孔に係合する受け筒を備え、この受け筒は、２つの対向面に沿って、バンドの孔から開始する整列した孔を備える管状要素の１つの内部で横方向に延在することを本質的に特徴とする。

本発明にかかる強制固定装置の構造及び機能的特徴は好適かつ非制限的なそれらの実施形態を示す添付の図面を参照する、以下の詳細な説明から、より良く理解される。

互いに直交するように配向され、かつ本発明にかかる強制固定装置を用いて固定された管状体の２つのセグメントの、一方の前面からの概略斜視図を示す。 本発明にかかる強制固定装置を用いて固定された管状体の同一のセグメントの、対向する面からの概略斜視図を示す。 管状体セグメント及び図１に従う関連した固定装置の概略組立分解図を示す。 本発明にかかる強制固定装置によって互いに拘束された上記セグメントの概略正面図を示す。 図４の反対側からの同様のセグメントの概略正面図を示す。 図１に従う、互いに拘束された管状体の詳細な概略正面図を示す。

上記図面を参照し、本発明にかかる強制固定装置は、特許文献１に記載されるように、互いに直交するよう配向され、かつ「Ｕ字」状バンドによって区切られた２つの金属性管状要素に適用される。

上記管状要素は、それぞれ参照符号１０及び１２と示され、四角形断面を示し、実際、その側面を構成する面に沿って、相補的突起１６が係合する複数の成形凹部１４を備える。相補的突起は、図３の参照符号２２によって包括的に図示される各「Ｕ字」状バンドの対向しかつ平行な枝部１８、２０の内面に沿って展開する。成形凹部１４及び突起１６は、座部が四角形断面を生じさせる座部の曲げに先立ち、かつ、図２の参照符号２４によって図示される断面バーの縦方向の溶接に先立ち、座部を成形することで得られる。実質的に、凹部１４は、対向する内面上に突起１６を生じさせる、管状要素１０、１２の外面上に設けられる。バンド２２は、有利にはスチール製であり、枝部１８及び２０の外面上に形成された凹部は参照符号１４´によって示され、内部に上記突起１６を形成する。

本発明によると、各バンド２２は、枝部１８及び２０の自由端に近接する頂部において、それぞれバンド自体の内部に展開する貫通孔２６及びカラー２８を備える。図３の例示的実施形態において、貫通孔２６はバンド２２の枝部２０上に設けられ、カラー２８はバンド自体の枝部１８の内側正面から突出し、かつ円形ネジ穴２８´を包囲する。

貫通孔２６は、実質的に円形であり、垂直軸に沿ってわずかに楕円化し、カラー２８はバンド２２の枝部１８内で展開し、具体例としては、１．５〜３．５ミリメートルの延長部を有し、かつ、上述のように、孔２８´を包囲し、かかる孔は同一のバンドによって、互いに直交するように配向された管状要素１０及び１２を連結するのに適したネジ３０を係合するネジ山を備える。

本発明にかかる強制固定装置は、一方の端部から開始し、ネジ３０のネジ付きステムを取り付ける成形金属製受け筒３２をさらに含む。受け筒３２の他方の端部はカラー２８上に固定するよう意図される。さらに当該受け筒３２は、縦方向に延在する溝３４及び２つの離間した環状垂下部３６を備える。溝３４は、管状要素１０及び１２の強制固定の間、かつ受け筒３２がカラー２８上に正確に取り付けられるよう導かれる際に、受け筒３２をわずかに開かせるのを可能とする。反対に、環状垂下部３６は、受け筒３２によって規定される孔に対し、ネジ３０のステムのために同数の芯合せ孔を構成する。有利には、上記カラー２８はバンド２２の枝部１８の内壁から展開する区域に沿って、外部に向かって、角を成す縁部を有する区域と、管状要素１２に面する、角を丸められた縁部を有する対向区域とを形成する。これはカラー２８上に固定された受け筒３２が、管状要素１２に向かう動きと共にネジ３０によって締められるのを可能とする。

本発明のさらなる特徴によると、２つの管状要素のうちの１つは互いに連結され、例えば図３中に示されるように、要素１０は、２つの対向面上に備えられ、かつ当該要素１０の底端部または底面に近接して整列する同数の孔３８、４０を備える。少なくとも孔３８及び４０に隣接した区域において、それらの上下に、管状要素１０のそれぞれの面は成形凹部１４を含まない。上記孔３８及び４０はネジ３０によって横断し、かつ、孔４０に関しては、ネジそのもののステムを取り付ける受け筒３２によっても横断する。孔３８及び４０は、バンド２２の孔２６と同様に、垂直軸に沿ってわずかに楕円化する。上記孔２６及びカラー２８の孔２８´に関連して、当該孔３８及び４０は頂部に位置する軸に沿って配置される。実施に際して、要素１０が要素１２上に垂直方向に載っている場合、その相互固定に先立ち、孔３８、４０の軸ならびに孔２６及びカラー２８の孔２８の軸は整列しない。孔３８、４０の軸はわずかに高いレベルに位置し、具体例を取ると、０．５〜０．８ミリメートルの範囲において定量化することができる。好適な直径を有するネジ３０は、有利にはレンチを操作するための六角形の座部３０´を備える平頭部を形成し、かつ、上記頭部に隣接する位置に、円錐部分４２を画定する。当該ネジは、その平頭部をバンド２２に位置合わせして反対面上に突き出ないようにしたときに、カラー２８の孔２８´から突き出ないように長さ寸法が決められる。

上述された特徴に基づき、互いに直交するよう配向された２つの要素の強制固定用装置を以下のように操作する。

互いに直交するよう配置された２つの管状要素１０及び１２は、最初に要求のとおり配置され、例えば図１及び図２で示されるように、１つ目は垂直に、２つ目は水平に配置される。バンド２２により、上記要素は部分的に区切られ、かつ突起１６は当該バンドの枝部１８、２０の内側正面から展開し、管状要素１２の成形凹部１４に相補的に挿入される。この時点で、孔３８及び４０は、管状要素１０の底部に近接して設けられ、これら孔が、孔２６及びバンド２２のネジ付きカラー２８の孔２８´に関連する上端軸に従って展開するときは、孔３８及び４０はこれら孔２６及び２８´に基本的に位置合わせがなされるだけである。ネジ３０は受け筒３２に挿入される。このように得られたセットはバンド２２の孔２６に固定され、かつ管状要素１０の孔３８をも交差する。ネジ３０のネジ付きステムの前端はネジ付きカラー２８へとねじ込むよう導かれ、かつ同時に、受け筒３２の端部からは上記ネジ付きステムが突出し、かかる端部は同一カラー上で順にかみ合う。ネジ３０を締めると、頭部に近い円錐部分４２は、管状要素１０の楕円化した孔３８の下側半部に当接し、管状要素１２上の垂直方向にしたがって押し動かされる。同一の下方への押し付け力は、ネジ付きカラー２８の孔２８´の中にネジ３０のステム端部をねじ込む効果によって、かつ同一のカラー上に受け筒３２の端部を同時に取り付けることによって、反対側の孔４０において発生する。後者は、その長さは、あらかじめ適した長さに決められるとともに、ネジ３０のねじ込み範囲を決定するスペーサーも構成する。締め付けがなされると、孔３８の設けられる正面部分及び管状要素１０の孔４０が設けられる反対側の背部の双方は、均一の下方、すなわち、それらが完璧に接着する管状要素１２に向かう方向への押し付け力を受ける。これらの条件のもと、孔３８、４０の軸ならびに孔２６及びカラー２８によって区切られた孔２８´の軸は一致する。

上述から分かるように、本発明が達成する利点は明らかである。

互いに直交するよう配向された２つの要素を強制固定する装置は、力の分配に関し、上記要素が絶対的な安定性を確保する種々の耐久構造の製造を可能とすることで、極めて効果的かつ均一な拘束を決定する。本発明にかかる固定装置は、製造が容易でかつ安価であり、さらには、要素またはパーツが種々の連結バンドから突出することを必要としない。

非制限的実施例を用いた実施形態の特定の参照と共に本発明が上に記載されてきた一方で、複数の変更及び変形は、上記記載を踏まえると当業者には明らかである。そのため本発明はいかなる変更及び変形をも含むことが意図され、以下の特許請求の範囲を逸脱することはない。

Claims (8)

1. 互いに直交するよう配向された２つの要素の強制固定用装置、特に２つの管状要素（１０）、（１２）を確実に連結し拘束するのに好適な装置であって、前記管状要素はＵ字状バンド（２２）によって部分的に区切られる四角形または多角形断面を有し、少なくとも１つの面上に複数対の成形凹部（１４）を含み、前記バンド（２２）は対向する垂直及び平行な枝部（１８）及び（２０）の内側正面上に突出して展開する相補的突起（１６）の対を対応して備え、前記装置は受け筒（３２）を含み、前記受け筒は前記バンド（２２）の前記枝部（１８）及び（２０）の間に延在し、一端において、前記枝部（１８）の内側正面に沿って突き出て展開するカラー（２８）上に取り付けられ、前記受け筒（３２）の対向端部は前記カラー（２８）によって区切られるネジ付き孔（２８´）内で係合する端部を有するネジ（３０）用の入り口を構成し、当該受け筒（３２）は、前記バンド（２２）の孔（２６）から開始し、２つの対向面に沿って整列した孔（３８）、（４０）を備える前記管状要素（１０）の中で横方向に延在することを特徴とする装置。
2. 前記孔（２６）が、前記カラー（２８）によって区切られた前記孔（２８´）の反対側位置において、前記バンド（２２）の前記枝部（１８）または（２０）のいずれかの１つの上で得られることを特徴とする、請求項１に記載の装置。
3. 前記受け筒（３２）が縦方向に延びる溝（３４）を有することを特徴とする、請求項１又は２に記載の装置。
4. 前記受け筒（３２）の中で延在する孔に対しネジ（３０）のステムを芯合わせするための少なくとも１つの環状垂下部（３６）を含むことを特徴とする、請求項３に記載の装置。
5. 前記ネジ（３０）は、レンチを操作するための凹部（３０´）を有する平らな展開頭部を形成し、該展開頭部は、該頭部に近接する位置に、前記孔（３８）または（４０）と協働するよう意図された円錐部分（４２）を形成することを特徴とする、請求項１に記載の装置。
6. 前記管状要素（１０）の前記孔（３８）または（４０）ならびに前記バンド（２２）の前記枝部（１８）及び（２０）上で得られる前記孔（２６）及び（２８´）は、前記受け筒（３２）に挿入され、かつ前記カラー（２８）の前記孔（２８´）にねじ込まれた前記ネジ（３０）が締め付けられる前は、互いに対してずれて位置することを特徴とする、請求項１又は２に記載の装置。
7. 前記孔（２６）、（３８）及び（４０）がそれぞれの垂直軸に沿って展開するわずかに楕円化した円形の構造を画定することを特徴とする、請求項６に記載の装置。
8. 前記受け筒（３２）が取り付けられる前記カラー（２８）は、前記バンド（２２）の前記枝部（１８）の内壁から展開する区域に沿って、外部に向かって、角を成す縁部を有する区域と、角を丸められた縁部を有する対向区域とを形成することを特徴とする、請求項２に記載の装置。

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