JP5617659B2 - 太陽電池の製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、このように基板が薄型化してくると、基板自体の機械的強度が低下するため、生産工程での扱いが難しくなる。
前記接合体の形成に関しては、保持台と基板を粘着剤により剥離自在に密着させる方法(特開2006−156679号公報:特許文献1)が提案されている。しかし、粘着剤の除去工程は煩雑であり、しばしば基板表面に粘着剤の残渣が生じ、デバイスの品質を損なうことがあった。更に剥離工程中に基板を破損してしまうことがあった。また、粘着剤は有機物を使用するため、処理温度が数百度を越える工程には使用できないという制約があった。
請求項1:
太陽電池基板を、この基板と当接する面の少なくとも一部に凹構造が施された保持板に大気圧より低い圧力P1の雰囲気中において保持する工程と、この保持を維持した状態において前記圧力P1より高い雰囲気圧力P2に曝して、前記基板を前記保持板に固定した接合体を形成する工程とを含み、それ以降の太陽電池の製造工程において前記圧力P2以上の圧力雰囲気中で前記接合体を保持板と太陽電池基板とを一体化した疑似基板として接合体の太陽電池基板を加工又は処理し、又は該接合体を搬送する太陽電池の製造方法であって、前記圧力P2以上の圧力雰囲気中で前記接合体を保持板と太陽電池基板とを一体化した疑似基板として第1の処理を行う工程と、前記第1の処理工程後に前記太陽電池基板を保持板から離脱し、更に該太陽電池基板を、この基板と当接する面の少なくとも一部に凹構造が施された前記第1の処理工程で用いたものとは別の材質の第2の処理用の保持板に大気圧より低い圧力P1の雰囲気中において保持する工程と、この保持を維持した状態において前記圧力P1より高い雰囲気圧力P2に曝して、前記基板を前記第2の処理用の保持板に固定した接合体を形成する工程と、前記圧力P2以上の圧力雰囲気中で前記接合体を第2の処理用の保持板と太陽電池基板とを一体化した疑似基板として第2の処理を行う工程とを有することを特徴とする太陽電池の製造方法。
請求項2:
前記第1の処理工程又は第2の処理工程として、前記圧力P2以上の圧力雰囲気中で前記接合体を保持板と太陽電池基板とを一体化した疑似基板としてウェット洗浄する工程を有することを特徴とする請求項1記載の太陽電池の製造方法。
請求項3:
前記第1の処理工程又は第2の処理工程として、前記圧力P2以上の圧力雰囲気中で前記接合体を保持板と太陽電池基板とを一体化した疑似基板として熱処理する工程を有することを特徴とする請求項1記載の太陽電池の製造方法。
請求項4:
前記熱処理用の保持板は、少なくともその表面が酸化シリコン、炭化シリコン、窒化シリコンから選ばれる材料により形成されている請求項3記載の太陽電池の製造方法。
請求項5:
前記第1の処理工程又は第2の処理工程として、前記圧力P2以上の圧力雰囲気中で前記接合体を保持板と太陽電池基板とを一体化した疑似基板としてカセット又はボートに各々垂直に複数充填して搬送し、前記充填した複数枚の接合体を同時処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法。
請求項6:
更に、前記接合体を前記圧力P1以下の雰囲気において前記固定を解除し、太陽電池基板を保持板から離脱する工程を有する請求項1〜5のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法。
請求項7:
保持板の凹構造が、その開口部の幅を凹構造の深さ方向における最大幅より狭く形成した構成を有する請求項1〜6のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法。
請求項8:
太陽電池基板の厚さが50〜100μmである請求項1〜7のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法。
図2は、本発明の一実施例に係る太陽電池基板用保持板1で、この保持板1は、保持板本体2の太陽電池基板10との当接面3に多数の凹構造(凹部)4が形成されたものである。
この保持板1を用いて太陽電池基板10を保持し、また搬送、加工又は処理を行う場合は、まず図3(a)に示すように、大気圧のチャンバー20内において太陽電池基板101と凹構造4が施された保持板1を離して配置する。
次に、図3(b)に示すように、チャンバー20の内部を真空ポンプにより大気圧より低い圧力P1に減圧する。
圧力がP1に達したら、図3(c)に示すように、基板10と保持板1の所定の位置に配置する。
保持板の材質はある程度の剛性を有すると同時に、太陽電池の各製造工程によって使い分けるのが望ましい。
しかし、高い太陽電池特性を得るには、特に高温工程での不純物汚染を抑制する必要があるので、好ましくは石英(酸化シリコン)、炭化シリコン、窒化シリコン又はこれらの組合せを用いるのがよい。これらはバルク材を加工して保持板としてもよいが、コストや適用する工程によっては、例えば比較的安価なセラミック基板や金属基板にコーティング材として適用してもよい。
保持板の形状は、基板の大きさと形に応じて適した形状にすればよい。
2 保持板本体
3 保持板の太陽電池基板との当接面
4 凹構造
4a 凹構造の開口幅
4b 凹構造の深さ方向のおける最大幅
5 板
10 太陽電池基板
20 チャンバー
30 接合体
Claims (8)
- 太陽電池基板を、この基板と当接する面の少なくとも一部に凹構造が施された保持板に大気圧より低い圧力P1の雰囲気中において保持する工程と、この保持を維持した状態において前記圧力P1より高い雰囲気圧力P2に曝して、前記基板を前記保持板に固定した接合体を形成する工程とを含み、それ以降の太陽電池の製造工程において前記圧力P2以上の圧力雰囲気中で前記接合体を保持板と太陽電池基板とを一体化した疑似基板として接合体の太陽電池基板を加工又は処理し、又は該接合体を搬送する太陽電池の製造方法であって、前記圧力P2以上の圧力雰囲気中で前記接合体を保持板と太陽電池基板とを一体化した疑似基板として第1の処理を行う工程と、前記第1の処理工程後に前記太陽電池基板を保持板から離脱し、更に該太陽電池基板を、この基板と当接する面の少なくとも一部に凹構造が施された前記第1の処理工程で用いたものとは別の材質の第2の処理用の保持板に大気圧より低い圧力P1の雰囲気中において保持する工程と、この保持を維持した状態において前記圧力P1より高い雰囲気圧力P2に曝して、前記基板を前記第2の処理用の保持板に固定した接合体を形成する工程と、前記圧力P2以上の圧力雰囲気中で前記接合体を第2の処理用の保持板と太陽電池基板とを一体化した疑似基板として第2の処理を行う工程とを有することを特徴とする太陽電池の製造方法。
- 前記第1の処理工程又は第2の処理工程として、前記圧力P2以上の圧力雰囲気中で前記接合体を保持板と太陽電池基板とを一体化した疑似基板としてウェット洗浄する工程を有することを特徴とする請求項1記載の太陽電池の製造方法。
- 前記第1の処理工程又は第2の処理工程として、前記圧力P2以上の圧力雰囲気中で前記接合体を保持板と太陽電池基板とを一体化した疑似基板として熱処理する工程を有することを特徴とする請求項1記載の太陽電池の製造方法。
- 前記熱処理用の保持板は、少なくともその表面が酸化シリコン、炭化シリコン、窒化シリコンから選ばれる材料により形成されている請求項3記載の太陽電池の製造方法。
- 前記第1の処理工程又は第2の処理工程として、前記圧力P2以上の圧力雰囲気中で前記接合体を保持板と太陽電池基板とを一体化した疑似基板としてカセット又はボートに各々垂直に複数充填して搬送し、前記充填した複数枚の接合体を同時処理することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法。
- 更に、前記接合体を前記圧力P1以下の雰囲気において前記固定を解除し、太陽電池基板を保持板から離脱する工程を有する請求項1〜5のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法。
- 保持板の凹構造が、その開口部の幅を凹構造の深さ方向における最大幅より狭く形成した構成を有する請求項1〜6のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法。
- 太陽電池基板の厚さが50〜100μmである請求項1〜7のいずれか1項記載の太陽電池の製造方法。
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