JP5617592B2 - 2次電池型燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、発電動作だけでなく充電動作も行える2次電池型燃料電池システムに関する。
近年、携帯電話、携帯型情報端末、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯型オーディオ、携帯型ビジュアル機器等の携帯用電子機器の多機能化、高性能化が進展するに伴い、その駆動用電池の大容量化に対する要求が高まってきている。従来、このような携帯用電子機器の駆動用電池としては、リチウム電池やニッカド電池が用いられているが、その容量は、限界に近づいており飛躍的な増大は望めない。そこで、リチウム電池やニッカド電池に代わりエネルギー密度が高く大容量化が可能な燃料電池の開発が盛んに行われている。
燃料電池は、水素と酸素から水を生成した際に電力を取り出すものであり、原理的に取り出せる電力エネルギーの効率が高いため、省エネルギーになるだけでなく、発電時の排出物が水のみであるため、環境に優れた発電方式であり、地球規模でのエネルギーや環境問題解決の切り札として期待されている。
このような燃料電池は、典型的には、固体ポリマーイオン交換膜を用いた固体高分子電解質膜、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)を用いた固体酸化物電解質膜等を燃料極(アノード)と酸化剤極(カソード)とで両側から挟み込み、その外側を一対のセパレータで挟持して形成されたものを1つのセル構成としている。そして、このような構成のセルには、燃料極に燃料ガス(例えば水素ガス)を供給する燃料ガス流路と、酸化剤極に酸化剤ガス(例えば酸素や空気)を供給する酸化剤ガス流路とが設けられ、これらの流路を介して燃料ガス、酸化剤ガスがそれぞれ燃料極、酸化剤極に供給される。
ところが、外部から燃料が供給される燃料電池装置では、燃料(例えば水素)を供給するためのインフラ整備が必要である。また、燃料として比較的入手が容易なメタノールを用いる場合においてもその流通には年月を要するといった問題がある。
特開2007−51328号公報(要約)
このような問題に対応するためのシステムとして、水との酸化反応により水素を発生し水素との還元反応により再生可能な水素発生部と、前記水素発生部から供給される水素を燃料にして発電を行う発電機能及び前記水素発生部に供給する水素を生成するための水の電気分解を行う電気分解機能を有する発電・電気分解部との間で、水素及び水蒸気を含むガスを循環させる構成の2次電池型燃料電池システムが考えられる。
このような構成の2次電池型燃料電池システムは、発電時に前記発電・電気分解部が水素を消費して水蒸気を発生させ、充電時に前記発電・電気分解部が水蒸気を消費して水素を発生させる。したがって、発電時に前記発電・電気分解部に供給される水素が少ないと、発電効率が低下し、充電時に前記発電・電気分解部に供給される水蒸気が少ないと、充電効率が低下する。
前記水素発生部から前記発電・電気分解部に供給されるガスは水素ガスと水蒸気ガスとの混合ガスであるが、当該混合ガスにおいては水蒸気ガスの占める割合が小さい。このため、上記構成の2次電池型燃料電池システムでは、充電時に前記発電・電気分解部に供給される水蒸気が少ない状態になり充電効率が低下する傾向にある。
なお、特許文献1には、固体酸化物型燃料電池と高温水蒸気電解装置(固体酸化物型燃料電池と同様の構造)とを備える水素製造装置が開示されているが、高温水蒸気電解装置のカソード室に供給される水蒸気が少ない状態になった場合の対策は考慮されていない。
本発明は、上記の状況に鑑み、充電時に充電効率の低下を抑えることができる2次電池型燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る2次電池型燃料電池システムは、水との酸化反応により水素を発生し、水素との還元反応により再生可能な水素発生部と、前記水素発生部から供給される水素を燃料にして発電を行う発電機能及び前記水素発生部に供給する水素を生成するための水の電気分解を行う電気分解機能を有する発電・電気分解部とを備え、前記水素発生部と前記発電・電気分解部との間で水素及び水蒸気を含むガスを循環させる2次電池型燃料電池システムであって、前記2次電池型燃料電池システムの充電時に、前記発電・電気分解部の電気分解を行う部分の温度を制御する温度制御部を備える構成とする。
このような構成によると、システムの充電時に発電・電気分解部の電気分解を行う部分の温度を上げることで、システムの充電時に電気分解反応で消費される水蒸気ガスを発電・電気分解部の電気分解を行う部分にスムーズに供給することが可能となるので、発電・電気分解部の電気分解効率ひいてはシステムの充電効率が低下することを抑えることが可能となる。
また、システムの充電時には発電・電気分解部で消費される水蒸気ガスが少ない状態になり、システムの発電時には発電・電気分解部で消費される水素ガスが潤沢な状態になることを考慮すると、前記温度制御部が、前記2次電池型燃料電池システムの発電時に、前記発電・電気分解部の発電を行う部分の温度を制御し、前記2次電池型燃料電池システムの発電時における温度制御の設定温度を、前記2次電池型燃料電池システムの充電時における温度制御の設定温度よりも低くすることが望ましい。
また、前記温度制御部が、前記2次電池型燃料電池システムの充電時における温度制御の設定温度を、前記発電・電気分解部の電気分解効率が最良になるような値にすることが望ましい。
また、前記温度制御部が、前記2次電池型燃料電池システムの発電時における温度制御の設定温度を、前記発電・電気分解部の発電効率が最良になるような値にすることが望ましい。
本発明によると、充電時に充電効率の低下を抑えることができる2次電池型燃料電池システムを実現することができる。
本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの概略構成を示す模式図である。 固体酸化物型燃料電池(SOFC)の概略構成を示す模式図である。 水素発生器内の水蒸気分圧比について説明する図である。 図1を簡略化して本発明の一実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの充電動作及び発電動作を説明する図である。 充電時における固体酸化物型燃料電池の電流−電圧特性を示す図である。 充電時における固体酸化物型燃料電池の拡散損失及び電気分解効率を示す図である。 発電時における固体酸化物型燃料電池の電流−電圧特性を示す図である。 発電時における固体酸化物型燃料電池の拡散損失及び発電効率を示す図である。
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。尚、本発明は、後述する実施形態に限られない。
<2次電池型燃料電池システムの構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの全体構成を示す図である。図1に示す本発明の一実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、鉄の微粒子圧縮体が収容された水素発生器1を備えている。さらに、図1に示す本発明の一実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、水素発生器1を加熱するヒーター2と、水素発生器1の温度を検出する温度センサ3と、水素発生器1の鉄残量を検出する残量センサ4とを備えている。残量センサ4は、例えば、鉄と酸化鉄の重量差を利用して、水素発生器1の重量変化から水素発生器1の鉄残量を検出するものを用いることができる。
図1に示す本発明の一実施形態に係る2次電池型燃料電池システムは、水素を燃料として発電し水を発生する燃料電池の一つである固体酸化物型燃料電池(SOFC)5と、SOFC5を加熱するヒーター6と、SOFC5の温度を検出する温度センサ7も備えている。水素発生器1は、ガスを循環できるガス循環経路によってSOFC5に接続されている。
上記循環経路には循環器8が設けられている。循環器8は、ブロア又はポンプであって、上記循環経路内のガスを強制循環させる。
コントローラ9は、システム全体の制御を行うものであり、温度センサ3から出力される温度情報及び残量センサ4から出力される残量情報を元に、ヒーター2、循環器8を個別に制御し、水素発生器1の反応条件を設定し、SOFC5に水素を供給してSOFC5に発電動作を行わせ、負荷であるモータ10を駆動させる。
また、コントローラ9は、モータ10の回生電力が発生した場合や外部電源入力端子11に外部電源(不図示)からの電力が供給された場合に、SOFC5を電気分解器として作動させ、水素発生器1の再生を行ってシステムの充電を行う。
さらに、コントローラ9は、温度センサ7から出力される温度情報を元に、ヒーター6の制御も行っている。
コントローラ9に接続されているリチウムイオン2次電池12は、起動時にヒーター2やヒーター6等を動作させるための電力を供給するものであって、SOFC5の発電又は外部電源入力端子11に外部電源(不図示)からの電力により再充電可能である。
<SOFCの構成及び動作>
SOFC5は、図2に示す通り、O2−を透過する固体電解質13を挟み、両側にそれぞれ酸化剤極14と燃料極15が形成されている3層構造をなしている。SOFC5では、発電動作時に、燃料極15において下記の(1)式の反応が起こる。
+O2−→HO+2e …(1)
上記の(1)式の反応によって生成された電子は、負荷であるモータ10を通って、酸化剤極14に到達し、酸化剤極14において下記の(2)式の反応が起こる。
1/2O+2e→O2− …(2)
そして、上記の(2)式の反応によって生成された酸素イオンは、固体電解質13を通って、燃料極15に到達する。上記の一連の反応を繰り返すことにより、SOFC5が発電動作を行うことになる。また、上記の(1)式から分かるように、発電動作時には、燃料極15側においてHが消費されHOが生成されることになる。
一方、SOFC5では、電気分解器として作動する場合、上記の(1)式及び(2)式の逆反応が起こり、燃料極15側においてHOが消費されHが生成される。
上記のように燃料極15側で消費されたり生成されたりするガス(水素ガス、水蒸気ガス)が、SOFC5の燃料極15側と水素発生器1との間を循環する。
<水素発生器での反応>
水素発生器1は、鉄の微粒子圧縮体を収容しているので、下記の(3)式に示す酸化反応により、水素を発生することができる。
3Fe+4HO→Fe+4H …(3)
上記の(3)式に示す鉄の酸化反応が進むと、鉄から酸化鉄への変化が進んで鉄残量が減っていくが、上記の(3)式の逆反応(還元反応)により、水素発生器1を再生することができ、システムを充電することができる。
<水素発生器内の水蒸気分圧比>
図3は、水素発生器1内の水蒸気分圧比について説明する図である。水素発生器1内に鉄(Fe)と酸化鉄(Fe)が混在する状態で、水素発生器1内に水素ガスと水蒸気ガスの混合気体が存在するとき、鉄の酸化反応の反応速度と酸化鉄の還元反応の反応速度とが一致する平衡状態で安定する。図3に示す曲線はこの平衡状態を示している。したがって、平衡状態における水蒸気分圧比は、高温になるほど高くなる。例えば、300℃の温度条件下で水蒸気分圧比10%の混合ガスを水素発生器1に投入すると、平衡状態での水蒸気分圧比は4%(<10%)であるので、水蒸気を消費する鉄の酸化反応が優勢になり、最終的に水蒸気分圧比4%で安定し、見かけ上鉄の酸化反応が停止したようになる。これに対して、400℃の温度条件下で水蒸気分圧比4%の混合ガスを水素発生器1に投入すると、平衡状態での水蒸気分圧比は10%(>4%)であるので、水蒸気を生成する酸化鉄の還元反応が優勢になり、最終的に水蒸気分圧比10%で安定し、見かけ上酸化鉄の還元反応が停止したようになる。
<2次電池型燃料電池システムの動作>
次に、図1に示す本発明の一実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの動作について図4を参照して説明する。なお、図4は、図1を簡略化して本発明の一実施形態に係る2次電池型燃料電池システムの充電動作及び発電動作を説明する図である。
まず、充電動作について説明する。水素発生器1を再生してシステムの充電を行う場合、コントローラ9は、水素発生器1をヒーター2によって加熱(ここでは400℃)し、循環器8によってガスを循環させる。そして、SOFC5を電気分解器として作動させる。この場合、SOFC5では上記の(1)式の逆反応が起こり、SOFC5は循環経路内にある水蒸気ガスを消費し水素ガスを発生させる。ここで、水素発生器1で発生した水蒸気の分圧比が400℃での平衡水蒸気分圧比の10%よりも低ければ酸化鉄の還元反応が優勢になり、水素発生器1内で水素ガスが水蒸気ガスに置き換わり、水蒸気分圧比10%、水素分圧比90%の状態に戻ろうとする。この水蒸気ガスが、再びSOFC5で消費され水素ガスが発生するというサイクルで水素発生器1が再生されシステムの充電が継続される。
しかしながら、SOFC5を電気分解器として作動させる場合、図5に示すように、SOFC5に供給される水蒸気ガスが少ないほど、SOFC5において発生する損失(拡散損失)が大きくなり、SOFC5の電気分解効率が低下する。
図5において、符号IVは水蒸気分圧比X%、水素分圧比(100−X)%の混合ガスがSOFC5に供給されSOFC5が所定の温度である場合のSOFC5(電気分解器)の電流−電圧特性を、符号IVは水蒸気分圧比Y%(ただし、Y>X)、水素分圧比(100−Y)%の混合ガスがSOFC5に供給されSOFC5が前記所定の温度である場合のSOFC5(電気分解器)の電流−電圧特性を、符号IVはSOFC5が前記所定の温度である場合の理論値でのSOFC5(電気分解器)の電流−電圧特性をそれぞれ示している。また、水蒸気分圧比X%、水素分圧比(100−X)%の混合ガスがSOFC5に供給されSOFC5が前記所定の温度でありSOFC5の電流の値がI1である場合のSOFC5(電気分解器)で発生する損失はΔV×I1となり、水蒸気分圧比Y%(ただし、Y>X)、水素分圧比(100−Y)%の混合ガスがSOFC5に供給されSOFC5が前記所定の温度でありSOFC5の電流の値がI1である場合のSOFC5(電気分解器)で発生する損失はΔV×I1となる。
ここで、SOFC5の外部からSOFC5に投入するエネルギΔE(以下、「投入エネルギΔE」と略す)を大きくし、投入エネルギΔEの一部が供給されるヒーター6の発熱量を増加させ、SOFC5の反応温度を上げることで、電気分解反応で消費される水蒸気ガスをSOFC5にスムーズに供給することができ、SOFC5において発生する損失(拡散損失)を小さくすることができる(図6参照)。その一方で、ヒーター6での消費電力もSOFC5の電気分解にとっては損失の一つとなるので、ヒーター6での消費電力を大きくし過ぎても、SOFC5の電気分解効率が低下する(下記関係式及び図6参照)。なお、図6はSOFC5に供給される混合ガスの水蒸気分圧比が所定値であり、SOFC5の電流が所定値である場合の投入エネルギ−拡散損失特性及び投入エネルギ−電気分解効率特性を示している。
SOFC5の電気分解効率
=水素の化学エネルギ/ΔE
=水素の化学エネルギ/(水素の化学エネルギ+拡散損失+ヒーター6での消費電力)
そこで、図1に示す本発明の一実施形態に係る2次電池型燃料電池システムでは、システムの充電時に、コントローラ9の制御により、投入エネルギΔEをSOFC5の電気分解効率が最良になる値ΔEBESTにし、SOFC5の温度をSOFC5の電気分解効率が最良になるような値にしている。このように、システムの充電時にSOFC5の温度制御を行うことで、SOFC5の電気分解効率ひいてはシステムの充電効率が低下することを抑えることが可能となる。
なお、システムの充電時における水素発生器1の温度設定を複数設ける場合には、SOFC5に供給される混合ガスの水蒸気分圧比が水素発生器1の温度によって異なるため、SOFC5の電気分解効率が最良になるSOFC5の温度も水素発生器1の温度によって異なる。したがって、システムの充電時における水素発生器1の温度設定を複数設ける場合には、例えば、システムの充電時にコントローラ9が水素発生器1の温度制御とSOFC5の温度制御とを関連付けて行うようにすればよい。
次に、発電動作について説明する。水素発生器1に水素を発生させて発電を行う場合、コントローラ9は、水素発生器1をヒーター2によって加熱(ここでは400℃)し、循環器8によってガスを循環させる。そして、SOFC5と負荷(図1に示すモータ10)とを電気的に接続することでSOFC5に発電動作を行わせる。この場合、SOFC5では上記の(1)式の反応が起こり、SOFC5は循環経路内にある水素ガスを消費し水蒸気ガスを発生させる。ここで、水素発生器1で発生した水蒸気の分圧比が400℃での平衡水蒸気分圧比の10%よりも高ければ鉄の酸化反応が優勢になり、水素発生器1内で水蒸気ガスが水素ガスに置き換わり、水蒸気分圧比10%、水素分圧比90%の状態に戻ろうとする。この水素ガスが、再びSOFC5で消費され水蒸気ガスが発生するというサイクルでシステムの発電が継続される。
しかしながら、SOFC5に発電動作を行わせる場合、図7に示すように、SOFC5に供給される水素ガスが少ないほど、SOFC5において発生する損失(拡散損失)が大きくなり、SOFC5の発電効率が低下する。
図7において、符号IV’は水蒸気分圧比(100−X)%、水素分圧比X%の混合ガスがSOFC5に供給されSOFC5が所定の温度である場合のSOFC5の電流−電圧特性を、符号IV’は水蒸気分圧比(100−Y)%(ただし、Y>X)、水素分圧比Y%の混合ガスがSOFC5に供給されSOFC5が前記所定の温度である場合のSOFC5の電流−電圧特性を、符号IV’はSOFC5が前記所定の温度である場合の理論値でのSOFC5の電流−電圧特性をそれぞれ示している。また、水蒸気分圧比(100−X)%、水素分圧比X%の混合ガスがSOFC5に供給されSOFC5が前記所定の温度でありSOFC5の電流の値がI2である場合のSOFC5で発生する損失はΔV’×I2となり、水蒸気分圧比(100−Y)%(ただし、Y>X)、水素分圧比Y%の混合ガスがSOFC5に供給されSOFC5が前記所定の温度でありSOFC5の電流の値がI2である場合のSOFC5で発生する損失はΔV’×I2となる。
ここで、投入エネルギΔEを大きくし、投入エネルギΔEの一部が供給されるヒーター6の発熱量を増加させ、SOFC5の反応温度を上げることで、水蒸気生成反応で消費される水素ガスをSOFC5にスムーズに供給することができ、SOFC5において発生する損失(拡散損失)を小さくすることができる(図8参照)。その一方で、ヒーター6での消費電力もSOFC5の発電にとっては損失の一つとなるので、ヒーター6での消費電力を大きくし過ぎても、SOFC5の発電効率が低下する(下記関係式及び図8参照)。なお、図8はSOFC5に供給される混合ガスの水素分圧比が所定値であり、SOFC5の電流が所定値である場合の投入エネルギ−拡散損失特性及び投入エネルギ−発電効率特性を示している。
SOFC5の発電効率
=水蒸気の化学エネルギ/ΔE
=水蒸気の化学エネルギ/(水蒸気の化学エネルギ+拡散損失+ヒーター6での消費電力)
そこで、図1に示す本発明の一実施形態に係る2次電池型燃料電池システムでは、システムの発電時に、コントローラ9の制御により、投入エネルギΔEをSOFC5の発電効率が最良になる値ΔEBEST’にし、SOFC5の温度をSOFC5の発電効率が最良になるような値にしている。このように、システムの発電時にSOFC5の温度制御を行うことで、SOFC5の発電効率ひいてはシステムの発電効率が低下することを抑えることが可能となる。
水素発生器1からSOFC5に供給される混合ガスにおいては水蒸気ガスの占める割合が小さいので、システムの充電時にはSOFC5で消費される水蒸気ガスが少ない状態になり、システムの発電時にはSOFC5で消費される水素ガスが潤沢な状態になる。したがって、上述したシステムの充電時及びシステムの発電時にそれぞれ行われるSOFC5の温度制御によって、システムの発電時におけるSOFC5の温度はシステムの充電時におけるSOFC5の温度よりも低く設定される。
なお、システムの発電時における水素発生器1の温度設定を複数設ける場合には、SOFC5に供給される混合ガスの水素分圧比が水素発生器1の温度によって異なるため、SOFC5の発電効率が最良になるSOFC5の温度も水素発生器1の温度によって異なる。したがって、システムの発電時における水素発生器1の温度設定を複数設ける場合には、例えば、システムの発電時にコントローラ9が水素発生器1の温度制御とSOFC5の温度制御とを関連付けて行うようにすればよい。
<変形例>
上述した実施形態では、1つのSOFC5が発電も水の電気分解も行っているが、水素発生器1が、燃料電池(例えば発電専用のSOFC)と水の電気分解器(例えば水の電気分解専用のSOFC)それぞれにガス循環経路上並列に接続される構成にしてもよい。このような構成では、システムの充電時には、水の電気分解器を温度制御対象として上述した実施形態のSOFC5の温度制御と同様の制御を行い、システムの発電時には、燃料電池を温度制御対象として上述した実施形態のSOFC5の温度制御と同様の制御を行うとよい。
1 水素発生器
2、6 ヒーター
3、7 温度センサ
4 残量センサ
5 固体酸化物型燃料電池(SOFC)
8 循環器
9 コントローラ
10 モータ
11 外部電源入力端子
12 リチウムイオン2次電池
13 固体電解質
14 酸化剤極
15 燃料極

Claims (6)

  1. 水との酸化反応により水素を発生し、水素との還元反応により再生可能な水素発生部と、
    前記水素発生部から供給される水素を燃料にして発電を行う発電機能及び前記水素発生部に供給する水素を生成するための水の電気分解を行う電気分解機能を有する発電・電気分解部とを備え、
    前記水素発生部と前記発電・電気分解部との間で水素及び水蒸気を含むガスを循環させる2次電池型燃料電池システムであって、
    前記2次電池型燃料電池システムの充電時に、前記発電・電気分解部の電気分解を行う部分の温度を制御する温度制御部を備え
    前記温度制御部が、
    前記2次電池型燃料電池システムの発電時に、前記発電・電気分解部の発電を行う部分の温度を制御し、
    前記2次電池型燃料電池システムの発電時における温度制御の設定温度を、前記2次電池型燃料電池システムの充電時における温度制御の設定温度よりも低くしていることを特徴とする2次電池型燃料電池システム。
  2. 前記温度制御部が、
    前記2次電池型燃料電池システムの充電時における温度制御の設定温度を、前記発電・電気分解部の電気分解効率が最良になるような値にしていることを特徴とする請求項1に記載の2次電池型燃料電池システム。
  3. 前記温度制御部が、
    前記2次電池型燃料電池システムの充電時における温度制御の設定温度を、前記発電・電気分解部の電気分解効率が最良になるような値にし、
    前記2次電池型燃料電池システムの発電時における温度制御の設定温度を、前記発電・電気分解部の発電効率が最良になるような値にしていることを特徴とする請求項1に記載の2次電池型燃料電池システム。
  4. 前記2次電池型燃料電池システムは、前記発電・電気分解部を加熱する加熱手段を更に備え、
    前記温度制御部は、前記2次電池型燃料電池システムの充電時に、前記発電・電気分解部に供給される水素および水蒸気を含むガスにおける水蒸気分圧比において前記発電・電気分解部で生じるエネルギー損失量と、前記加熱手段による加熱によって抑制される前記エネルギー損失量の抑制量と、前記加熱手段に投入されるエネルギー量とに基づいて、前記2次電池型燃料電池システムの充電時の温度制御の設定温度を決定し、
    前記温度制御部は、前記2次電池型燃料電池システムの発電時に、前記発電・電気分解部に供給される水素および水蒸気を含むガスにおける水蒸気分圧比において前記発電・電気分解部で生じるエネルギー損失量と、前記加熱手段による加熱によって抑制される前記エネルギー損失量の抑制量と、前記加熱手段に投入されるエネルギー量とに基づいて、前記2次電池型燃料電池システムの発電時の温度制御の設定温度を決定することを特徴とする請求項3に記載の2次電池型燃料電池システム。
  5. 前記温度制御部は、前記2次電池型燃料電池システムの充電時に、前記水素発生部の温度を制御し、
    前記温度制御部による前記水素発生部の温度制御の設定温度は複数設定可能であり、
    前記温度制御部は、前記水素発生部の設定温度に応じて、前記発電・電気分解部を制御することを特徴とする請求項2に記載の2次電池型燃料電池システム。
  6. 前記温度制御部は、前記2次電池型燃料電池システムの発電時に、前記水素発生部の温度を制御し、
    前記温度制御部による前記水素発生部の温度制御の設定温度は複数設定可能であり、
    前記温度制御部は、前記水素発生部の設定温度に応じて、前記発電・電気分解部を制御することを特徴とする請求項3に記載の2次電池型燃料電池システム。
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