JP4775790B2 - 自然エネルギーを有効利用する発電システム, - Google Patents

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Description

本発明は,自然エネルギーに基づく電力を高効率かつ安定に利用できる独立発電システムに関する。本発明は,より詳しく説明すると,自然エネルギーを蓄電池の電力及び水素として貯蔵するので,高効率かつ安定して電力を供給でき,北海道などの冷寒地において特に好適に利用できる独立発電システムに関する。
自然エネルギーを利用した発電システムは,既に知られている。このシステムは,太陽光や風力などの自然エネルギーを利用するので,クリーンで,かつ経済的である。しかし,太陽光発電は,太陽光が照射しない間は発電できない。一方,風力発電は,風が吹いていない間は発電できない。このように,自然エネルギーを用いた発電システムは,電力の供給量に変動が大きく,安定に利用することができないという問題がある。
このような問題を解決するための手段として,燃料電池と,太陽電池及び風力発電装置を設け,前記太陽電池及び風力発電装置によって発電される電力で水を酸素と水素に電気分解する電解装置と,前記水素を貯蔵する水素貯蔵器とを備えた電源装置(発電システム)が知られている(特開2001-266923号公報(下記特許文献1)参照)。このような自然エネルギー及び化学エネルギーを利用したハイブリッドシステムにより,電源の経済的で安定した自己供給が可能となるとされている。
また,特開2004-71487号公報(下記特許文献2)には,複数の風力発電装置と,この風力発電装置から出力される交流の電力を直流に変換する整流回路と,複数の太陽光発電装置と,これら風力発電装置及び太陽光発電装置からの電力によって,水を水素と酸素に分解する電気分解装置と,電気分解装置からの水素を酸素と結合させることによって電力に変換し,電気負荷へ供給する燃料電池とを備える分散型発電システムが開示されている。これによれば,複雑な制御回路を必要とすることなく,出力の不安定を緩和して平滑化できるとされている。
しかしながら,上記のような発電システムは,基本的は自然エネルギーを水素ガスに変換して貯蔵するものである。この場合,自然エネルギーを用いて水から水素を得る際のエネルギー変換効率や,水素を用いて燃料電池により電力を得る際のエネルギー変換効率が悪いので,効果的に電力を蓄積できないという問題がある。
また,特開2003-257443号公報(下記特許文献3)には,自然エネルギーを直流電力に転換し,直流バスを介して直流電圧を電力負荷系統へ供給する自然エネルギー発電装置と,前記直流バスに接続され,自然エネルギー発電装置から直流電圧を供給して電気分解により水素ガスを生成する水素発生装置と,酸化剤ガスと,前記水素発生装置から供給される水素ガスとの電気化学的反応により発電し,直流電圧を前記電力負荷系統へ供給する燃料電池を備える自然エネルギー発電装置と燃料電池を有する自己完結型発電システムが開示されている。これによれば,商用系統外の地域や不測の障害により商用系統が使用不能の状況においても発電システムを稼動することができるとされている。
しかしながら,上記の発電システムは,出力が不安定な自然エネルギー発生装置により得られた電力を直流バス,制御装置を用いて,電力負荷,二次電池,水素発生装置へ電力を振り分けており,自然エネルギー発生装置で急激な出力変動がある場合には,制御装置が瞬時に対応できず,電力負荷へ安定な電力を供給することができないという問題がある。また,燃料電池も自然エネルギー発生装置の出力変動に備えて,発電していなくても常に待機している必要があり,このことにより余分な電力を消費するため,小型の発電システムには向いていない。さらに,自然エネルギー発生装置で出力した電力のうち,電力負荷へ送る電力以外の余剰電力を水素発生装置の電力として使用するが,自然エネルギーの出力や電力負荷によっては,水素発生装置に寄与させる電力が少ない場合があり,水素発生装置を稼働させるために必要な電力を考慮すると,エネルギー変換効率が必ずしも高くなく,自然エネルギーを最大限利用できるとは言い難い。さらには,自然エネルギーにより得られた電力を用いて水電解槽や燃料電池などを加熱するものではないので,冷寒地においては好適に活用できないという問題がある。さらには,風もなく日照もない場合において,蓄積した自然エネルギーを使い果たすと,それ以上電力を得ることはできないという問題もある。
また,いずれの発電システムにおいても,電解装置には,電気分解するための水や電解液が貯蔵されている。よって,冷寒地においては,特に,燃料電池が作動していない場合,電解液や燃料電池を作動させる際に発生する水分や,固体高分子電解質形の燃料電池では電解質を加湿するための水が凍結する事態が起こるために,このような発電システムを好適に利用できないという問題がある。
また,上記した発電システムとは別に,自然エネルギーを全て蓄電池に蓄積させて,電力負荷に供給するシステムも考えられる。この場合,蓄電池の許容電力以上の電力を貯蓄することはできないので,蓄電池を大型なものにしなければならないという問題がある。また,蓄電池の許容電力を超える自然エネルギーが蓄電池に供給された場合,自然エネルギーが無駄になるばかりでなく,蓄電池内で水の電気分解が起こり,その際の熱の発生により蓄電池温度が所定温度よりも上昇し,場合によっては劣化する問題がある。
特開2001-266923号公報 特開2004-71487号公報 特開2003-257443号公報
本発明は,自然エネルギーを効率的に有効利用できる発電システムを提供することを目的とする。
本発明は,特に冷寒地においても安定に電力を供給することのできる,自然エネルギーを用いた発電システムを提供することを目的とする。
本発明は,過剰な自然エネルギーが供給される場合でも,蓄電池などが劣化しにくい発電システムを提供することを目的とする。
本発明は,比較的小さく,軽量な発電システムを提供することを目的とする。
本発明は,上記の課題のうちいずれかひとつ以上を解決するためになされたものであり,基本的には,自然エネルギーを蓄電池の電力として貯蔵すると共に,電気分解によって発生した水素を燃料電池の電力源として貯蔵することにより,効率的に自然エネルギーを貯蔵すことができるという知見や,電源システム内の前記水電解槽又は前記燃料電池を加温するための加熱手段を設け,その加熱手段に適切に電力を供給することにより,余計な電力を消費することとなるものの,電解液などが凍結する事態を防止することにより,特に冷寒地においても安定に電力を供給することができるという知見などに基づくものである。すなわち,本発明は,以下の電源システムなどに関する。
[1]本発明の発電システムは,風力発電及び太陽光発電のいずれか又は両方による発電手段と,前記発電手段によって得られた電力を蓄積するための蓄電池と,前記発電手段によって得られた電力を用いて水を水素と酸素とに分解するための水電解槽と,前記水電解槽で発生した水素を貯蔵するための水素貯蔵部と,前記水電解槽で発生した水素,又は前記水素貯蔵部に貯蔵された水素を用いて電力を得るための燃料電池と,前記発電手段により得られる電力,前記蓄電池に蓄積される電力,及び前記燃料電池により得られる電力の供給先を制御するための電力制御手段と,を具備する発電システムであって,前記発電手段によって得られた電力を蓄電池に蓄積し,利用するとともに,前記蓄電池に蓄積された電力,又は前記発電手段によって得られた電力を用いて,前記水電解槽中の水を水素と酸素とに分解し,前記水素貯蔵部に前記水電解槽で発生した水素を貯蔵し,前記燃料電池が前記水電解槽で発生した水素,又は前記水素貯蔵部に貯蔵された水素を用いて電力を得,前記電力制御手段が,電気負荷及び前記加熱手段へ供給する電力を制御する発電システムである。
本発明の発電システムは,自然エネルギーを蓄電池に貯蔵して電力負荷へ供給できるのみならず,蓄電池が貯蓄できない電力などについては燃料電池で電力に変換することができる水素ガスに変換して貯蔵できるので,自然エネルギーを効率的に有効利用できる発電システムを提供することができる。
[2]本発明の発電システムは,好ましくは,前記水電解槽又は前記燃料電池のいずれか又は両方を加温するための加熱手段を具備する上記[1]に記載の発電システムである。
消費電力に応じて自然エネルギーを蓄積し,自然エネルギーが得られない場合にその蓄積した電力を利用できるのみならず,加熱手段により水電解槽又は燃料電池のいずれか又は両方を加温できるので,水分の凍結による水電解槽の配管の破損や送水不良,燃料電池のガス配管の詰まりなど機器が正常に動かない事態の防止や機器の温度が上昇することにより,水電解槽における電力の水素変換効率や燃料電池における水素エネルギーの電力変換効率が落ちる事態を防止できる発電システムを提供することができる。
[3]本発明の発電システムは,好ましくは,前記燃料電池へ水素を供給することができ,交換可能なバックアップ用の水素貯蔵部をさらに具備する上記[1]に記載の発電システムである。
バックアップ用の水素貯蔵部により,燃料電池へ水素を供給できるので,例えば非常時などで電力供給が困難な場合であっても,バックアップ用の水素貯蔵部から燃料電池へ水素を供給し,電力を得ることができることとなる。
[4]本発明の発電システムは,好ましくは,前記水電解槽中の水の温度を測定するための温度測定手段をさらに具備し,前記電力制御手段は,前記温度測定手段により測定された温度が所定温度以下になった場合に,前記加熱手段へ電力を供給する上記[1]に記載の発電システムである。
温度測定手段を有するので,水電解槽中の水などが凍結する事態を効果的に防止できる。
[5]本発明の発電システムは,好ましくは,前記電力制御手段は,前記蓄電池の電圧値が第1の設定値未満である場合には,前記燃料電池で電力を発生させ,前記電力負荷又は前記加熱手段へ電力を供給し,前記蓄電池の電圧値が前記第1の設定値以上第2の設定値未満である場合には,前記蓄電池から前記電力負荷又は前記加熱手段へ電力を供給し,前記蓄電池の電圧値が前記第2の設定値以上であり,かつ前記水素貯蔵部に貯蔵される水素量が所定値未満である場合には,前記蓄電池から前記電力負荷又は前記加熱手段へ電力を供給し,さらに前記発電手段により蓄電池へ蓄積される電力を用いて,前記水電解槽において水素を発生させ,前記水素を前記水素貯蔵部に貯蔵し,前記蓄電池の電圧値が前記第2の設定値以上であり,かつ前記水素貯蔵部に貯蔵される水素量が所定値以上である場合には,前記発電手段により蓄電池へ蓄積される電力を前記加熱手段又はダミー負荷へ供給するように電力を制御する上記[1]に記載の発電システムである。
[6]本発明の発電システムは,好ましくは,前記電力制御手段は,前記蓄電池の電圧値が第1の設定値未満である場合には,前記燃料電池で電力を発生させ,前記電力負荷又は前記加熱手段へ電力を供給し,前記蓄電池の電圧値が前記第1の設定値以上第2の設定値未満である場合には,前記蓄電池から前記電力負荷又は前記加熱手段へ電力を供給し,発電手段により前記第2の設定値よりも大きい第3の設定値に達し,かつ前記水素貯蔵部に貯蔵される水素量が所定値未満である場合には,蓄電池から電力負荷へ電力を供給し,さらに水電解槽において水素を発生させ,前記水素を前記水素貯蔵部に貯蔵するように電力を制御し,その結果,蓄電池の電圧が前記第2の設定値未満になった場合,または水素貯蔵部に貯蔵される水素量が所定値以上に達した場合には,蓄電池から電力負荷へ電力を供給するものの,水電解槽への電力の供給を止め,前記発電手段によって蓄電池が充電され,その電圧が再び前記第3の設定値以上になり,かつ水素貯蔵部に貯蔵される水素量が所定値未満である場合には,蓄電池から電力負荷へ電力を供給しながら,水電解槽への電力の供給を再開し,蓄電池の電圧が前記第3の設定値以上になり,かつ水素貯蔵部に貯蔵される水素量が所定値以上である場合には,前記発電手段により蓄電池へ蓄積される電力を前記加熱手段又はダミー負荷へ供給する制御を行う上記[1]に記載の発電システムである。
自然エネルギーから得られる電力を最大限有効利用することができ,さらに過剰な自然エネルギーが供給される場合でも,蓄電池の貯蔵電力が一定以上の場合は,その電力を水素に変換して貯蓄し,さらには,余剰電力を加熱手段や,ダミー負荷へと供給し,蓄電池などへ電力が過剰供給される事態を防止するので,蓄電池の過剰な温度上昇などを防ぐことが出来,劣化しにくい発電システムを提供することができる。
[7]本発明の発電システムは,好ましくは,前記電力制御手段は,前記蓄電池の電圧値が所定値未満の状態である場合,前記水素貯蔵部に蓄積された水素を用いて前記燃料電池により電力を発生させ,前記蓄電池に電力を供給するように制御する上記[1]に記載の発電システムである。
[8]本発明の発電システムは,好ましくは,前記燃料電池へ水素を供給することができるバックアップ用の水素貯蔵部をさらに具備し,前記蓄電池の電圧値が所定量未満の場合に,前記水素貯蔵部に貯蔵した水素を前記バックアップ用の水素貯蔵部に貯蔵した水素より優先的に前記燃料電池へ供給する手段をさらに具備する上記[1]に記載の発電システムである。
[9]本発明の発電システムの上記とは別の態様は,風力発電及び太陽光発電のいずれか又は両方による発電手段と,前記発電手段によって得られた電力を蓄積するための蓄電池と, 前記発電手段によって得られた電力を用いて水を水素と酸素とに分解する水電解機能を有し,且つそれにより発生した水素,又は前記水素貯蔵部に貯蔵された水素を用いて電力を得る燃料電池の機能を有する電解セルと,前記電解セルが電力を取得する際に発生する水素を貯蔵するための水素貯蔵部と,前記発電手段により得られる電力,前記蓄電池に蓄積される電力,及び前記電解セルにより得られる電力の供給先を制御するための電力制御手段と,を具備する発電システムであって,前記発電手段によって得られた電力を蓄電池に蓄積し,利用するとともに,前記蓄電池に蓄積された電力,又は前記発電手段によって得られた電力を用いて,前記電解セル中の水を水素と酸素とに分解し,前記水素貯蔵部に前記電解セルで発生した水素を貯蔵し,発生した水素,又は前記水素貯蔵部に貯蔵された水素を用いて電力を得,前記電力制御手段が,電気負荷及び前記加熱手段へ供給する電力を制御する,発電システムである。
水を電解する機能を有する燃料電池を用いるので,水電解槽と燃料電池を一体化でき,システム全体として比較的小さく軽量にすることができる。
本発明によれば,自然エネルギーを蓄電池に貯蔵して電力負荷へ供給できるのみならず,蓄電池が貯蓄できない電力などについては燃料電池で電力に変換することができる水素ガスに変換して貯蔵できるので,自然エネルギーを効率的に有効利用できる発電システムを提供することができる。
本発明によれば,消費電力に応じて自然エネルギーを蓄積し,自然エネルギーが得られない場合にその蓄積した電力を利用できるのみならず,加熱手段により水電解槽又は燃料電池のいずれか又は両方を加温できるので,水分の凍結による水電解槽の配管の破損や送水不良,燃料電池のガス配管の詰まりなど機器が正常に動かない事態の防止や機器の温度が上昇することにより,水電解槽における電力の水素変換効率や燃料電池における水素エネルギーの電力変換効率が落ちる事態を防止できる発電システムを提供することができる。
本発明によれば,過剰な自然エネルギーが供給される場合でも,蓄電池の貯蔵電力が一定以上の場合は,その電力を水素に変換して貯蓄し,さらには,余剰電力を加熱手段や,ダミー負荷へと供給し,蓄電池などへ電力が過剰供給される事態を防止するので,蓄電池の過剰な温度上昇などを防ぐことが出来,劣化しにくい発電システムを提供することができる。
本発明によれば,蓄電池のみならず,水を分解した水素をエネルギー源として貯蔵できるので,重量の重い蓄電池の数を減少させることができるなど軽量にすることができ,結果として発電システム全体を比較的小さく,軽量な発電システムを提供できる。また,本発明の好ましい実施態様では,水を電解する機能を有する燃料電池を用いるので,水電解槽と燃料電池を一体化でき,システム全体として比較的小さく軽量にすることができる。
以下では,図面を参照しつつ,本発明の実施形態について説明する。図1は,本発明のある実施態様を説明するためのブロック図である。
図1に示されるように,本発明の発電システム1は,発電手段2と,蓄電池3と,水電解槽4と,水素貯蔵部5と,燃料電池6と,加熱手段7と,電力制御手段8とを具備する。なお,図1において,9はバックアップ用の水素貯蔵部を示し,10は温度測定手段を示し,11は電力負荷を示し,12〜16は配線を示し,17〜26は配管を示す。また,27はゼオライトなどの乾燥剤を注入した容器,28は燃料遮断弁,29は圧力レギュレータ,30は逆支弁または圧力制御手段である。
本発明の発電システムは,自然エネルギーによる発電手段によって得られた電力を蓄電池に蓄積し,利用する。蓄電池に蓄積された電力,又は発電手段によって得られた電力(特に蓄電池に蓄積しきれない電力)を用いて,水電解槽中の水を水素と酸素とに分解する。水電解槽で発生した水素を水素貯蔵部に貯蔵する。燃料電池が水電解槽で発生した水素,又は水素貯蔵部に貯蔵された水素を用いて電力を得る。そして,電力制御手段が,電気負荷及び前記加熱手段などへ供給する電力を制御する。このようにして,特に自然エネルギーが過剰な場合には,水素に変換してエネルギーを貯蔵し,必要に応じて電力に変換する。これにより,自然エネルギーが得られない場合であっても,効果的に電力を供給し続けることができる。さらに,所定の場合には,加熱手段に電力が供給されるので,水や電解液が凍結するなどして,機器が正常に動かない事態の防止や機器が停止し,再び運転するまでに温度が低下することにより電力の水素変換効率などが悪化する事態を防止できる。以下では,本発明を構成する各要素について説明する。
発電手段2は,風力発電又は太陽光発電により電力を得るための手段である。風力発電により電力を得るために,公知の風力発電装置を用いることができる。このような風力発電装置として,風力により風車のプロペラを回転させ,そのプロペラが回転するとともに発電機本体が回転し,これにより交流電力を得るものがあげられる。発電手段2により得られた電力は,導線12を経て蓄電池へ伝えられる。なお,発電手段として風力発電装置を用いた場合,通常,導線12には,発生した交流電力を直流電力に変換するためのA/D変換器などの変換手段と,電力を整流するための整流器などの整流手段がさらに設けられる。風車は,通常,屋外に設置される。一方,太陽光発電により電力を得るために,公知の太陽光発電装置を用いることができる。このような太陽光発電装置として,多数のソーラーセルからなる太陽電池モジュールを用いることができる。ソーラーセルは,通常,屋外に設置される。
より具体的な風力発電装置として,プロペラ型(水平軸)風力発電機,ジャイロミル形(垂直軸型)風車などがある。プロペラ型(水平軸)風力発電機は,風向を感知し風車先端部が風向位置までプロペラ回転部を誘導させなければ十分な発電を得ることが出来ず,風向が変化するたびにヨーイングを繰り返す制御方式のため風向変動のある地域では発電のロスが発生し,発電効率が低下してしまう。また,風向が安定していても乱気流が発生することにより風向風速の変動によりピッチ変動が追従できなくなり,そのため安全性を確保するために緊急停止する機能が必要となる。しかし,ジャイロミル形(垂直軸型)風車の場合,従来のプロペラ形(水平軸)風力発電機とは異なり,回転軸を垂直に設置しており,風車翼も主軸を中心に2枚から6枚の翼で構成されてあるため,変動の激しい受風時にも翼のピッチ変動やヨーイングの必要無しに,全ての方向よりの受風に瞬時に発電可能である。また,省スペースでの設置可能であり,無指向性,風向制御も必要なしで,風切り音が小さく低騒音型であるなどの特徴をもつため,本システムで使用する風力発電装置としては,ジャイロミル形(垂直軸型)風車の方がより好ましい。
蓄電池3は,発電手段2によって得られた電力を蓄積するためのものであり,蓄電池から電力負荷11,水電解槽4,又は加熱手段7などへ電力が供給される。そして,電力が供給される相手や,供給する電力量は,電力制御手段8によって調整される。蓄電池として,公知の蓄電池を用いることができる。本発明において好ましい蓄電池として,満充電状態から放電をして一定放電後,再充電を行う事を繰り返す用途専用に製作されるサイクル用蓄電池が望ましい。その種類には,ナトリウム硫黄電池や鉛蓄電池などがあげられるが,特にナトリウム硫黄電池にくらべ寿命が短いものの,その電気的性能に優れ,コンパクトで安価な鉛蓄電池が望ましい。その中でも中の液体が漏れないよう安全設計されているシール形鉛蓄電池が望ましい。また,蓄電池の端子電圧は6V,12V,24V,48Vなどがあるが,1kW以上の電力負荷がある場合については,その電圧が交流100Vであっても,蓄電池の端子電圧を24Vや48Vのものを使用することによって,インバータまでの配線に流れる電流値や配線などの抵抗を小さくし,安全性や省エネルギー性を高めることが望ましい。
なお,本明細書において“電力負荷”とは,本発明の発電システムにより電力を供給する本発明システム外の負荷を意味し,たとえば,家庭内における家電などの電力消費材があげられる。なお,電力負荷が家電など交流電力を必要とするものであり,得られる電力が直流電力である場合,交流変換機などを通して電力を電力負荷へ供給する。
水電解槽4は,発電手段1によって得られた電力や蓄電池2に蓄積された電力を用いて,電気分解により,水を水素と酸素とに分解するためのものである。そして,この際発生する水素は後述の燃料電池における電力源となるものである。水電解槽は,好ましくは蓄電池に蓄積された電力量が所定量以上となった場合(たとえば,蓄電池が貯蔵できる電力量の10%以上の電力が蓄積された場合,好ましくは80%の電力が蓄積された場合,より好ましくは90%以上が蓄積された場合,さらに好ましくは100%の電力が蓄積された場合)に,発電手段又は蓄電池から電力が供給され電気分解を起こすものである。すなわち,本発明において,最も望ましい態様は,まずは蓄電池に電力を蓄積し,余剰電力が自然エネルギーから供給された場合に,その自然エネルギーを無駄にするのではなく,水電解槽で水素を得てこれを燃料電池の電力源とするものである。なお,水電解槽で発生した水素は,後述の水素貯蔵部又はバックアップ用の水素貯蔵部に貯蔵されることとなる。そこで,これらの貯蔵部に貯蔵できる水素が所定量(たとえば,貯蔵量の限界値)以上の場合は,水電解槽で水素を得ることは望ましくない。そこで,これらの貯蔵部に連結された配管に取り付けられた圧力計により計測される水素ガス圧が所定量以上の場合は,水電解槽で電気分解が起こらないように制御されることが好ましい。このような場合,余剰電力は,後述の電力制御手段により,加熱手段やダミー負荷へと供給されることが好ましい。
水電解槽は,通常,電解質及びその両端に水を水素と酸素とに電気分解する反応を促進するための電極触媒,外部から電力を供給する集電体などを保持した電解セルを有している。液体の電解質を使う場合には安価な構成材料でも腐食しないように電解液に水酸化カリウム水溶液などアルカリ性水溶液を使用することが好ましい。また純水を使う場合は電解質として,ナフィオンなど固体高分子形の電解質を用いることができる。これらの水電解槽はいずれも100℃以下の低温で使用することができ,短時間で起動ができる利点がある。いずれの場合も電解セルで発生した水素は,特に水分管理のため注入時に低い露点が求められる市販の燃料電池を用いる場合などは,水電解槽外の配管17を経て,一度ゼオライトなどの乾燥剤を注入した容器27で乾燥され,配管18へ送られる。配管18へ送られた水素は,配管19,26を経て水素貯蔵部5又は配管19,20,21,燃料遮断弁28,配管22を経て燃料電池6へ送られる。なお,バックアップ用の水素貯蔵部を用いる場合は,例えば,配管25,圧力レギュレータ29,配管24,逆支弁または圧力制御手段30,配管23,21,燃料遮断弁28,配管22を経由して燃料電池6へ送られる。なお,水電解槽で発生した酸素は,酸素管などの配管を通じて,燃料電池の空気極へ送られるようにしても良いし,発電システム内や大気に開放しても良い。
水素貯蔵部5は,水電解槽で発生した水素を貯蔵するためのものである。水素貯蔵部として,公知の水素ボンベや高圧ガス用の圧力容器,2次圧力容器を用いることができる。水素ボンベや高圧ガス用の圧力容器,2次圧力容器は,1個でも複数個あっても良い。水素ボンベや高圧ガス用の圧力容器,2次圧力容器の材料として,鋼板製やカーボン繊維で強化されたプラスティック製があげられ,水電解槽にかかる圧力以上の耐圧容器であればよい。すなわち,1MPa以下の圧力であれば2次圧力容器,それ以上であれば高圧ガス用の圧力容器が利用できる。
水素貯蔵部5として,前記の水素ボンベや高圧ガス用の圧力容器,2次圧力容器の他に公知の水素吸蔵合金を用いてもよい。水素吸蔵合金としては,希土類金属―ニッケル系などのAB5型合金,チタンやクロム系などの体心立方(BCC)構造を持つ合金などが利用でき,前記の水素ボンベや高圧ガス用の圧力容器,2次圧力容器に含有させるなどの方法により,水素貯蔵量を増加させたり,同一体積の水素量を貯蔵する場合は,水素貯蔵部の圧力を低下させることができる。

水素貯蔵部5から新たに配管を連結し,水素を昇圧するためのコンプレッサーを用い,水素貯蔵部は昇圧した水素を貯蔵できるようにしてもよい。このような水素貯蔵部を用いれば,より小さなスペースで多くの水素を貯蔵できることになるからである。このようなコンプレッサーとして,ピストン多段式のコンプレッサーがあげられ,0.6MPa以上の,より好ましくは1MPa以上のさらに好ましくは10MPa以上の圧力が好ましい。また,水素の純度を下げないように無給油式のものが望ましい。昇圧した水素を貯蔵するために,水素貯蔵部は,前記コンプレッサーの昇圧圧力に耐えるものであればよい。通常の高圧ガス用の貯蔵部はその耐圧が20MPaなどのものがあるので,昇圧した水素を貯蔵できる。
燃料電池6は,水電解槽4で発生した水素,水素貯蔵部に貯蔵された水素,又はバックアップ用の水素貯蔵部に貯蔵された水素を用いて電力を得るためのものである。これらの水素は,たとえば配管17〜26を経由して燃料電池へ伝えられる。燃料電池として,公知の燃料電池を用いることができる。燃料電池は,基本的には,水の電気分解と逆の反応により水を生成させると共に,電力を取り出すものである。燃料電池の基本構造として,図2を示す。
図2は,燃料電池の基本構造を示す概略図である。燃料電池6は,複数のセル31を多数積層した構成を有するものがあげられる。図2に示されるように,各セル31は,電解質32の両端に触媒層33を付与し,その外側にガスを拡散する機能を持つガス拡散層34で圧着し,その外側に燃料ガス,空気を導入する溝を持つセパレータ35を有する。なお,セパレータ35には,通常多数の溝が設けられており,これによりそれぞれの電極上の表面積が広くなるので,燃料電池をコンパクトにすることができる。そして,燃料電池の各セルの燃料極に水素供給口36から水素が供給される。一方,大気中などから例えばコンプレッサー及び配管を通して,酸素供給口37から酸素が空気極に供給される。この際,セルの電解質にパーフルオロスルホン酸系の電解質を用いる場合などはイオン導電性を高めるため加湿器を設置してもよい。燃料極では,触媒上で水素が水素イオンと電子となる。この水素イオンは,電解質32を経由し空気極へと移動し,電子は集電板38から集電され,外部回路を経由して空気極へと到達する。一方,空気極では,酸素と,水素イオン及び電子が結合し,水が生じる。このようにして,燃料電池へ供給される水素量と発電効率に応じた電力を得ることができ,電力変換されなかったエネルギーは熱に変換される。また,逆に言えば,電力負荷へ供給する電力と発電効率に応じた量の水素を消費する。
なお,燃料電池として,以下のように発電する際に起こる電気化学反応の逆反応,すなわち水の電気分解反応を同一のセルで行うことができるものが好ましい。図3は,燃料電池として,水の電気分解反応を同一のセルで行うことができるものを用いた発電システムのブロック図である。例えば図3に示されるように気液分離器45,46を設置し,発電を行う際,水素貯蔵部51から水素が燃料極に供給され,一部が三方電磁弁55により排気できる構造とし,空気側はコンプレッサー49より空気を吸い込み,電磁弁58,電解質の加湿器の役目をする気液分離器45を経て,燃料電池の空気極に導入され,利用されなかった空気中の酸素ガスが三方電磁弁56により排気できる構造とする。一方,同じセルで水を電気分解する場合には水の貯蔵タンク52からポンプ54で気液分離器45にフロート47を利用し水を供給し,電解セルには循環ポンプ53でセルに水を供給する。発生した酸素は反応に寄与しなかった水と一緒に排気され,気液分離器45で水と水分を含む酸素に分離され,酸素は電磁弁48より系外に放出される。反対側の燃料極では水分を含んだ水素が生成し,乾燥剤を含む容器50を通過し,乾燥された水素が貯蔵される。また気液分離器45中の水分はフロート48を利用し,適度な水量になった時,電磁弁57を開け水の貯蔵タンク52に戻される。このような燃料電池であれば,水電解槽としても機能しうる。よって,この態様の発電システムによれば,システムの大きさを小さくすることができる。
燃料電池に水素を供給する配管22などに燃料遮断弁28が設けられていることは,本発明の好ましい実施態様である。この燃料遮断弁は,好ましくは,燃料電池が作動している際にのみ弁が開くように電力制御手段により制御される。これにより燃料電池が作動していない際に,水素が供給される事態を防止できるので,水素の供給口に燃料遮断弁とその制御回路を必要とする市販の燃料電池を使用する場合も問題なく使用できる。
加熱手段7は,水電解槽又は燃料電池のいずれか又は両方を加温するための任意の手段であり,電力を供給されて放熱するものを含むものであれば特に限定されない。加熱手段として,ニクロム線などの抵抗体があげられる。また,燃料電池から電力を得る際に発生する熱を併せて利用するものでもよい。また,水電解槽又は燃料電池を含む系(たとえば,断熱容器や断熱家屋など)の内部全体を加熱することにより水電解槽又は燃料電池を間接的に加熱するものであってもよい。加熱手段へ供給される電力は,例えば,電力制御手段により調整される。
電力制御手段8は,発電手段により得られる電力,蓄電池に蓄積される電力,又は燃料電池により得られる電力の供給先を制御するための手段である。特に図示しないが,電力制御手段は,情報を受け取り,又は情報を提供する部位と電気的に接続されている。そして,電力制御手段は,例えば,各電池などの電圧値を測定する手段から各電圧値などの情報や,また水素貯蔵部内の水素ガス圧を測定する手段からガス圧値などの情報を入手し,その入手した電圧値や水素ガス量などの情報に応じて,電力の発生場所や電力供給先などを制御する。具体的な電力制御手段として,コンピュータを電力制御手段として機能させるためのプログラムを搭載したコンピュータがあげられる。すなわち,各種計測器などの計測手段からの情報をコンピュータに入力する。コンピュータの記憶手段(ROM,RAM,HDなど)が,各種設定値や所定の値を記憶する。これらの値は,変更可能とされていても良い。比較手段が,入力された計測値に関する情報と,記憶手段が記憶した値とを比較する。そして,指令手段が,比較手段の比較結果に基づいて,電力供給先などを決定する指令を出す。このようにすれば,電力の供給先を適切に制御できることとなる。
なお,水電解槽中の水の温度を測定するための温度測定手段10をさらに具備し,電力制御手段は,温度測定手段により測定された温度が所定温度以下になった場合に,前記加熱手段へ電力を供給するものは本発明の好ましい実施態様である。このような温度測定手段として,公知の電子温度計,温度に対して電気抵抗のへ変化が大きい抵抗体を用いたサーミスタ式や白金など金属の温度抵抗率が温度に比例して変わる測温抵抗体,二種の異なる金属を接合して,2つの接合点を異なる温度にした際の熱起電力を利用した熱電対を利用したものがあげられる。温度測定手段によって測定された温度情報は,電力制御手段に伝えられる。この態様においては,電力制御手段は,伝えられた温度情報が所定温度以下である場合に,加熱手段へ所定量の電力を供給するようにすることにより,上記のように電力の供給を制御できる。ここで,所定温度としては,例えば−20℃〜10℃があげられ,好ましくは−10℃〜5℃であり,より好ましくは−5℃〜5℃である。
温度測定手段は,水電解槽中の水の温度を測定するもののみならず,発電システムの任意の箇所の温度(たとえば,配管の内部又は外部の温度,燃料電池の温度,蓄電池の表面温度,水電解槽の槽温度,又は発電システムのシステム雰囲気温度)を測定するものであってよい。
電力制御手段8のある態様は,前記蓄電池の電圧値が第1の設定値未満である場合には,前記燃料電池で電力を発生させ,前記電力負荷又は前記加熱手段へ電力を供給し,前記蓄電池の電圧値が前記第1の設定値以上第2の設定値未満である場合には,前記蓄電池から前記電力負荷又は前記加熱手段へ電力を供給し,前記蓄電池の電圧値が前記第2の設定値以上であり,かつ前記水素貯蔵部に貯蔵される水素量が所定値未満である場合には,前記蓄電池から前記電力負荷又は前記加熱手段へ電力を供給し,さらに前記発電手段により蓄電池へ蓄積される電力を用いて,前記水電解槽において水素を発生させ,前記水素を前記水素貯蔵部に貯蔵し,前記蓄電池の電圧値が前記第2の設定値以上であり,かつ前記水素貯蔵部に貯蔵される水素量が所定値以上である場合には,前記発電手段により蓄電池へ蓄積される電力を前記加熱手段又はダミー負荷へ供給するように電力を制御するものである。
ここで“蓄電池の電圧値が第1の設定値未満である場合”とは,例えば,有効に電力供給できなくなる程度を意味し,蓄電池の定格電圧によって異なる。例えば蓄電池の定格電圧が48Vのものである場合,蓄電池の電圧が,0V〜45V,好ましくは30V〜40V,より好ましくは,有効に電力供給できなくなる程度を意味する。この場合は,すでに貯蔵していた水素貯蔵部から水素を燃料電池に供給することによって,電力負荷へ電力を供給する。このことによって,蓄電池の備蓄電力が乏しい場合でも,燃料電池を用いて電力負荷へ電力を供給できる。特に,蓄電池に蓄積された自然エネルギーを使い果たし,自然エネルギーから得られるエネルギーが乏しい場合であっても,効果的に電力負荷へ電力を供給できることとなる。
ここで“蓄電池の電圧値が第1の設定値以上第2の設定値未満である場合”とは,例えば,蓄電池から有効に電力負荷へ電力は供給できるものの,蓄電池に電力が余剰している訳ではなく,水電解槽に電力を供給することによってエネルギー損出を生む程度の電圧値を意味し,蓄電池の定格電圧によって異なる。例えば蓄電池の定格電圧が48Vである場合,蓄電池の電圧が,30V〜48V,好ましくは40V〜48V,より好ましくは,蓄電池から有効に電力負荷へ電力は供給できるものの,蓄電池に電力が余剰している訳ではなく,水電解槽に電力を供給することによってエネルギー損出を生む程度の電圧値を意味する。水電解槽に電力を供給し,水素に変換し,水素貯蔵部に貯蔵し,さらに上記のように燃料電池に供給する場合,電力を水素に変換する効率,水素を電力に交換する効率が発生し,蓄電池が余剰していないこのケースでは水電解槽に電力を供給することはエネルギーの損出を招き,上記のように蓄電池からの電力供給は電力負荷又は加熱手段のみとすることが好ましい。
ここで“蓄電池の電圧値が第2の設定値以上であり,かつ前記水素貯蔵部に貯蔵される水素量が所定値未満である場合”とは,例えば,蓄電池から有効に電力負荷へ電力は供給でき,さらに蓄電池に電力が余剰しており,蓄電池の電圧が水電解槽に電力を供給することによってエネルギーの貯蔵が可能になる程度の電圧値であり,かつ水電解槽や配管における水素の圧力が水電解槽や配管の圧力の耐圧未満であり,水素の貯蔵が可能である状態の場合を意味し,蓄電池の定格電圧や水電解槽や配管の耐圧によって異なる。例えば蓄電池の定格電圧については,その電圧が48Vである場合,蓄電池の電圧が40V以上,好ましくは44V以上,より好ましくは48V以上,さらに好ましくは蓄電池から有効に電力負荷へ電力は供給でき,さらに蓄電池に電力が余剰しており,水電解槽に電力を供給することによってエネルギーの貯蔵が可能になる程度の電圧値を意味する。また,水電解槽や配管の耐圧については,それらの内部に存在する水素の圧力が,たとえば,10kPa〜100MPa未満,好ましくは100kPa〜10MPa未満,より好ましくは0.6MPa未満を意味し,好ましくは水電解槽や配管の耐圧未満であり,水素の貯蔵が可能である程度の圧力であることを意味する。このケースでは,蓄電池の電力が余剰しているため,蓄電池から電力負荷や加熱手段へ電力を供給するとともに水電解槽に電力を供給し,水素を貯蔵することによってエネルギーの貯蔵が可能になる。
ここで“蓄電池の電圧値が第2の設定値以上であり,かつ前記水素貯蔵部に貯蔵される水素量が所定値以上である場合”とは,蓄電池の定格電圧や水電解槽や配管の耐圧によって異なる。例えば蓄電池の定格電圧値については,その電圧が48Vの場合,蓄電池の電圧が40V以上,好ましくは44V以上,より好ましくは48V以上,さらに好ましくは蓄電池から有効に電力負荷や加熱手段へ電力が供給でき,さらに蓄電池に電力が余剰しており,水電解槽に電力を供給することによってエネルギーの貯蔵が可能になる程度の電圧値を意味する。また,水電解槽や配管の耐圧については,それらの内部に存在する水素の圧力が,たとえば,10kPa〜100MPa,好ましくは100kPa〜10MPa,より好ましくは0.6MPa以上を意味し,好ましくは水電解槽や配管の圧力がその耐圧以上となり,貯蔵できる水素量が満タン状態の場合を意味する。このケースについては,蓄電池の蓄電池の電力が余剰しているものの,蓄電池から電力負荷や加熱手段へ電力を供給するとともに水電解槽に電力を供給すると,水電解槽で過剰に水の電気分解が行われ,水電解槽や配管の水素ガスの圧力が異常に高まる事態が発生する可能性がある。また,蓄電池から電力を消費する手段へ電力を供給しない場合,発電手段から蓄電池へ電力が過剰に供給され,蓄電池の温度が上昇する事態が発生する可能性がある。このため,発電手段により蓄電池へ蓄積される電力を加熱手段又はダミー負荷へ供給するように電力を制御することが好ましい。なお,加熱手段の温度が所定の温度以下の場合は,優先的に加熱手段へ電力を供給し,加熱温度が所定の温度以上の場合は,優先的にダミー負荷へ電力を供給するように制御しても良い。このように制御することで,水電解槽において電気分解が過剰に行われることを防止できる。さらには加熱手段により水電解槽を加熱しすぎて水又は電解液が蒸発する事態を防止でき,燃料電池を加熱しすぎて,電解質が乾燥し,電力変換効率が低下する事態を防止できる。
このように制御することによって,自然エネルギーから得られた電力を最大限有効利用するとともに,蓄電池の劣化や水電解槽,配管の破損などを防止でき,電力負荷へ安定した電力を行うことができる。
なお,上記の制御では蓄電池の電圧が第2の設定値近辺で推移し,水電解槽の始動,停止を頻繁に行わなければならないケースがあり,水電解槽を安定に運転するためには好ましくない。この場合は,以下のような電力制御をすることが好ましい。
蓄電池の電圧が所定値2より大きい所定値3を設け,蓄電池の電圧値が第3の設定値以上でかつ前記水素貯蔵部に貯蔵される水素量が所定値未満である場合には,蓄電池から電力負荷へ電力を供給し,さらに水電解槽において水素を発生させ,前記水素を前記水素貯蔵部に貯蔵するように電力を制御し,その結果,蓄電池の電圧が前記第2の設定値未満になった場合,または水素貯蔵部に貯蔵される水素量が所定値以上に達した場合には,蓄電池から電力負荷へ電力を供給するものの,水電解槽への電力の供給を止め,前記発電手段によって蓄電池が充電され,その電圧が再び前記第3の設定値以上になり,かつ水素貯蔵部に貯蔵される水素量が所定値未満である場合には,蓄電池から電力負荷へ電力を供給しながら,水電解槽への電力の供給を再開する。
ここで“蓄電池の電圧値が第3の設定値以上である場合”とは,蓄電池から有効に電力負荷へ電力は供給でき,さらに蓄電池に電力が余剰しており,水電解槽に電力を供給することによってエネルギーの貯蔵が可能になり,かつ第2の設定値と一定の値の差をつけることによって,水電解槽の頻繁な始動,停止を避けることができる程度の電圧値を意味し,蓄電池の定格電圧,容量によって異なる。例えば蓄電池の定格電圧が48V,65A・hである場合,蓄電池の電圧が,第2の設定値よりも0.1V以上大きく,好ましくは1V以上大きく,より好ましくは4V以上大きく,さらに好ましくは蓄電池から有効に電力負荷へ電力は供給でき,さらに蓄電池に電力が余剰しており,水電解槽に電力を供給することによってエネルギーの貯蔵が可能になり,かつ第2の設定値と一定の値の差をつけることによって,水電解槽の頻繁な始動,停止を避けることができる程度の電圧値を意味する。
蓄電池の電圧値は,蓄電池に取り付けられた電圧計などの電圧測定手段により測定することができる。そして,電圧測定手段により測定された電圧に関する情報を,電力制御手段へ伝える。そして,電力制御手段は,その伝えられた電圧に関する情報と,あらかじめ設定された電圧値とを比較し,その電圧が設定電圧よりも低い場合は,燃料電池で電力を発生させるように,燃料遮断弁28を開くように制御する。これにより,蓄電池に蓄積した電力が低くなった場合に,水素を用いて燃料電池から電力を得ることができることとなる。後述のとおり,好ましくは水素貯蔵部のバルブを優先的に開き,水素貯蔵部内の水素が少なくなった場合にバックアップ用水素貯蔵部のバルブを開く。
電力制御手段の好ましい別の態様は,蓄電池の電圧値が所定値未満の状態である場合,水素貯蔵部(又はバックアップ用の水素貯蔵部)に蓄積された水素を用いて燃料電池により電力を発生させ,蓄電池に電力を供給するように制御するものである。ここで,“蓄電池の電圧値が所定値未満”とは,蓄電池の定格電圧によって異なる。例えば蓄電池の定格電圧値が48Vの場合,0V〜45Vを意味し,好ましくは30〜40V,特に好ましくは蓄電池に蓄積される電力量が最大量の状態を意味する。さらに好ましくは,蓄電池が電力負荷へ電力を供給することができない電圧値を意味する。電力の供給をこのように制御することで,蓄電池の備蓄電力が乏しい場合でも,燃料電池を用いて電力負荷へ電力を供給できる。特に,蓄電池に蓄積された自然エネルギーを使い果たし,自然エネルギーから得られるエネルギーが乏しい場合であっても,効果的に電力負荷へ電力を供給できることとなる。なお,水素貯蔵部の圧力を測定する圧力計などの圧力測定手段によって水素貯蔵部に含まれている水素量(圧力)に関する情報を得て,水素貯蔵部に水素が存在している間は,優先的に水素貯蔵部から水素を取得し,水素貯蔵部に水素が存在しない場合にバックアップ用水素貯蔵部から水素を取得するように制御されることは,本発明の好ましい実施態様である。どの貯蔵部から水素を取得するかは,バルブなどと前記測定手段とに連結された制御機構によって容易に制御できる。すなわち,前記測定手段が,ある水素貯蔵部に水素が残留していると判断した場合は,その情報を制御機構へ伝え,制御機構が当該水素貯蔵部のバルブを開くように情報を伝え,そのバルブが所定量分開かれる。一方,測定手段が,全ての水素貯蔵部について水素が残留していないと判断した場合は,その情報を制御機構へ伝え,制御機構は,バックアップ用の水素貯蔵部のバルブを所定量分開き,これによりバックアップ用の水素貯蔵部から水素が供給される。なお,測定手段は,通常貯蔵部内ではなく,貯蔵部に連結された配管に存在する気体の圧力を測定する。
バックアップ用の水素貯蔵部9は,水素貯蔵部に水素がなくなった場合であっても,燃料電池へ水素を供給するためのものである。バックアップ用の水素貯蔵部として,鋼板製や近年開発されているカーボン繊維で強化されたプラスティック製など,高圧ガス用の圧力容器があげられる。バックアップ用の水素貯蔵部内の水素圧は,1MPa以上のものが好ましいが,1kPa〜1MPaのものを用いても良い。バックアップ用の水素貯蔵部は,配管23,24,25などを通じて燃料電池に連結される。バックアップ用の水素貯蔵部として,交換可能なものがあげられる。交換可能であれば,バックアップ用の水素貯蔵部を用意しておくことにより,自然エネルギーが得られず,蓄電池に電力が貯蔵されていない状態であっても,電力を供給できることとなる。さらに,そのような状態であっても,水分が凍結し,水電解槽の配管の破損や送水不良,燃料電池のガス配管の詰まりなど機器が正常に動かない事態の防止や機器の温度が上昇することにより,水電解槽における電力の水素変換効率や燃料電池における水素エネルギーの電力変換効率が落ちる事態を防止できることとなる。
バックアップ用の水素貯蔵部(の配管)に,圧力レギュレータ29,及び逆支弁30(又は圧力測定手段)を設けることは,本発明の好ましい別の実施態様である。このような構成を採用すれば,水電解槽から発生した水素を他の貯蔵部に貯蔵する際にバックアップ用の水素貯蔵部から水素が無駄に放出することがなく,水素貯蔵部にもガスが貯蔵されていない場合には,水素配管の圧力の低下に応じてバックアップ用の水素貯蔵部から自動的に配管へ水素が供給される。このため,電力負荷に対応する際,蓄電池の貯蔵電力が無く,しかも燃料電池を使い発電するために必要な量の水素が貯蔵部貯蔵されていない場合は,バックアップの水素貯蔵部から自動的に燃料電池へ水素が供給される。ここで,圧力レギュレータとは,高圧のガスを低圧に制御して配管などへ供給する機器を意味し,例えば,15MPaのような高圧ガスを0.1MPaに制御するステンレスダイアフラムを採用した一段式圧力調整器があげられる。
バックアップ用の水素貯蔵部内の水素圧が所定量未満になった場合に,その情報を伝える手段(例えば,圧力が所定量以下になると無線に信号を送り遠隔地でも受信できるシステム)を設けることは,本発明の好ましい別の実施態様である。このような発電システムでは,バックアップ用の水素貯蔵部に水素が少なくなった場合に,予備として貯蔵していた水素貯蔵部を取り替えることができるので,常に安定して電力を供給できることとなる。すなわち,自然災害などの非常時においてもバックアップ用の水素貯蔵部を用いれば電力を得ることができることとなる。
なお,水素貯蔵部(全体)の貯蔵可能な量が電力負荷に対し,十分に多い場合は,バックアップ用の水素貯蔵部システムを設けなくてもよい。
なお,発電システム全体,配管,又は水電解槽を断熱部材で覆うことは本発明の好ましい実施態様である。このようにすれば,冷寒地においても,結露により効率が悪化する事態を効果的に防止できる。このような断熱部材として,公知の断熱部材を用いることができ,例えば,ポリウレタン,ポリエチレン,フェノール樹脂,発泡スチレン,グラスウール,セルロースファイバー,ロックウォールなどを1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。より具体的には,(1)例えば特許3292891号公報に記載のポリウレタン断熱材,特許3242090号公報に記載のポリウレタンフォーム断熱材,特許3273685号公報に記載のポリスチレン系樹脂発泡断熱材,ポリエチレン系樹脂を高発泡させて得られる断熱材(旭化成の断熱材「サニーライト」(登録商標)など),フェノールフォームに面材としてポリエステル不織紙を用いたもの(旭化成の断熱材「ネオマフォーム」(登録商標)など)などの発泡プラスティック系断熱材;(2)特許3390182号公報に記載された炭素繊維系成形断熱材,特公平6−53626号公報に記載のジルコニア質複合耐火断熱材,特公平8−005733号公報に記載の無機質系断熱材,特許2753888号公報に記載の吹込用グラスウール断熱材などのグラスウール系断熱材;(3)例えば,特公平7−004914号公報に記載のセルロースファイバー系の断熱材;(4)ロックウォール系断熱材などがあげられ,これらのうちひとつ又は2つ以上を適宜採用することができる。この場合の,断熱部材は,一部を覆っても良いし,対象物全体を覆っても良い。そして,断熱部材の厚さは,その素材にもよるが,通常1mm〜100mmである。
ダミー負荷を用いることは,本発明の好ましい別の実施態様である。“ダミー負荷”とは,余剰電力を消費するための負荷を意味する。“ダミー負荷”として,不燃性のため発火することなく信頼性が高い巻線抵抗管などの抵抗体があげられる。ダミー負荷を用いると,余剰電力が発生し,加熱手段が必要以上に加熱し,電解液などを蒸発させる事態や蓄電池などを劣化させる事態を防止できる。ダミー負荷へ供給される電力についても,好ましくは,電力制御手段が制御する。具体的には,加熱手段の温度を電力制御手段へ提供し,その情報に基づいて,加熱手段が一定の温度以上である場合は,それ以上加熱手段への電力供給を行わず,ダミー負荷へ電力が供給されるように制御する。
“水素貯蔵部に貯蔵した水素をバックアップ用の水素貯蔵部に貯蔵した水素より優先的に燃料電池へ供給する手段”は,水素貯蔵部に貯蔵した水素をバックアップ用の水素貯蔵部に貯蔵した水素より優先的に燃料電池へ供給することのできる手段であれば特に限定されるものではなく,このような機能を有する公知の機構を適宜利用することができる。このような手段の具体例として,水素貯蔵部内の水素の圧力を測定できる圧力計などを水素貯蔵部からの配管に設けて,その水素貯蔵部内の水素の圧力が所定量以下(たとえば,1MPa以下,好ましくは0.15MPa以下)となった場合に,バックアップ用の水素貯蔵部のバルブが開くように制御するものがあげられる。また別の例として,バックアップ用の水素貯蔵部に圧力レギュレータを備え,その先に逆止弁を備えるものがあげられる。このような構成を採用したものでは,水素貯蔵部に連結される水素配管内の水素ガスの圧力が,バックアップ用の水素貯蔵部の2次圧力よりも高い場合は,水素貯蔵部に貯蔵される水素ガスがバックアップ用の水素貯蔵部に貯蔵される水素ガスよりも優先的に取り出され,燃料電池へと供給されることとなる。
本発明の発電システムは,発電手段以外の部分が,断熱又は密閉された小屋や容器などの空間内に収められていても良い。また,発電手段以外の部分が,容器などに収められているものであってもよい。このような発電システムであれば,比較的容易に持ち運ぶことができ好ましい。この場合,上記の小屋の容積として,3600×1800mm程度のユニット式断熱プレハブがあげられる。本発明の発電システムでは,蓄電池及び燃料電池を用いたので,比較的発電システムを小さくすることができる。
図4は,本発明の別の実施態様に係る発電システムの例を示す図である。図4における各符号は先に説明したものと同一であるので,ここではそれらの記載を引用し,特に繰り返し説明しない。この例の発電システムでは,一つの電解セルが先の例の水電解槽と燃料電池との機能を備えている。すなわち,これら2つの部分をひとつの部分にまとめることができるので,システム全体を小さくでき,また軽量化できる。このような電解セルは,発電手段によって得られた電力を用いて水を水素と酸素とに分解する水電解機能を有し,且つそれにより発生した水素,又は前記水素貯蔵部に貯蔵された水素を用いて電力を得る燃料電池の機能を有する電解セルがあげられる。より具体的な,電解セルとして,先に説明した電解セルがあげられる。
以下,本発明を,実施例を用いて具体的に説明する。図5は,本発明の発電システム101の例である。図5に示されるように,この実施例における本発明の発電システム101は,発電手段としてのジャイロミル(垂直軸型)形風力発電機102と,蓄電池103と,水電解槽104と,水素ボンベ105と,燃料電池106と,加熱手段107と,電力制御手段108とを具備する。なお,図5において,109は,バックアップ用の水素ボンベを示す。110は,温度測定手段を示す。111は,電力負荷を示す。112〜116は,配線を示す。117〜126は,ガス配管を示す。127は,乾燥剤を含む容器を示す。128は,燃料遮断弁を示す。129は,圧力レギュレータを示す。130は,逆支弁または圧力制御手段を示す。131は,整流器を示す。132は,コンバータを示す。133は,交流変換器を示す。134は,ダミー負荷を示す。135〜140は,配線を示す。
風力発電機として,エネルギープロダクト株式会社製ジャイロミル(垂直軸型)形風力発電機(定格2kW)を使用した。この風車の出力電圧は,AC36VからAC180Vで,風速3.0m/sからカットインに入り,風速15.0m/sでカットアウトとなる。また,定格風速は12.0m/sであり,定格時の翼回転数は,183rpm最大翼回転数は344rpmである。このジャイロミル形(垂直軸型)風車には,永久磁石型多極同期発電機を搭載していて,制御機にはエアー駆動式ディスクブレーキを使用している。風車ポール全長は,2,000mm 直径972mmであり,翼全長は2,000mmである。また,風車から得られた電力を整流する整流器がコンバータ内に内蔵されている。蓄電池103として,日本電池株式会社製鉛蓄電池EB65(定格12V,65A・h,4個直列で使用),交流変換器として,株式会社電菱製S1500を用いた。また,水電解槽104として,スガ試験機(株)製水電解水素ガス発生装置 定格電解電流50A(水素発生流量200NL/h,水素ガス耐圧0.6MPa)を用いた。この水電解槽のシステム電源はAC100Vであり交流変換器から入力される。一方,電解電力の入力電圧はDC48Vであり,その電力は蓄電池から直接入力される。圧力レギュレータ129として,2次ゲージ圧が0.15MPaである日酸タナカ株式会社製圧力レータ)を,逆支弁130として,山本産業株式会社製LCM型気体・真空用逆支弁を用いた。水素ボンベ105として,北海道エアウォータ株式会社製鋼板製2次圧力容器0.1MPaを3本用いた。バックアップ用の水素ボンベ109として,北海道エアウォータ(株)製,鋼板製高圧ボンベ15MPaを1本用いた。このバックアップ用の水素ボンベは取替え可能である。燃料電池106として,荏原バラード株式会社製純水素用燃料電池FC-BOX(定格850W)を用いた。なお,風力発電機以外はすべて断熱家屋内(3600×1800)に設置した。
風力発電機102により発生した電力は,整流器131を経て58V〜188Vの直流電圧に変換され,コンバータ132により48Vの直流電圧に変換される。そして,電力は,定格電圧48Vの蓄電池103に蓄積される。制御部108は,蓄電池の電圧,電力負荷111の必要電力,水素ガス配管のガス圧を検知した信号を受け取り,それに基づいて,蓄電池又は燃料電池106から電力を得る電力源を制御し,交流変換器133を経由する水電解槽104のシステムへ供給する電力,電力負荷へ供給する電力,ダミー負荷134へ供給する電力,または交流変換器133を経由しない水電解槽104の電解電力を制御する。その制御方法としては,たとえば以下のものがあげられる。
まず,風力発電機102から蓄電池103への電力の入力は風が吹いている時は常に可能な状態としておく。蓄電池の電圧が40V未満の時は燃料電池106を起動し,電力負荷111へ電力を供給する。次に蓄電池の電圧が40V以上で44V未満の時,蓄電池から電力負荷111に電力を供給する。この際,蓄電池から水電解槽へ電力は投入しない。風力発電機から供給される電力が蓄電池から電力負荷へ供給される電力を上回り,蓄電池の電圧が48V以上となり,且つガス配管118の圧力が水電解槽の耐圧限界である0.6MPa未満の場合,蓄電池から電力負荷へ電力を供給するとともに水電解槽へも電力を供給し,水素を発生させる。この際,蓄電池の電圧が44V未満になった場合,再び蓄電池から水電解槽への電力供給を止める。さらに,蓄電池の電圧が,48V以上で且つガス配管118の圧力が水電解槽の耐圧限界である0.6MPa以上の場合,蓄電池から電力負荷へ電力を供給するとともにダミー負荷134へ電力を供給する。
以下に蓄電池の電圧値が40V未満である場合に,燃料電池で電力を発生させ,前記電力負荷又は前記加熱手段へ電力を供給するケース(ケース1),及び蓄電池の電圧値が44V以上48V未満である場合に,蓄電池から電力負荷へ電力を供給するとともに,水電解槽において水素を発生させ,水素を水素ボンベに貯蔵するように制御を行った例(ケース2)を説明する。
ケース1(蓄電池の電圧値が40V未満である場合に,燃料電池で電力を発生させ,前記電力負荷又は前記加熱手段へ電力を供給するケース)
蓄電池の端子電圧が38Vの時,燃料電池を稼働し負荷へ電力を送るとともに風車から蓄電池へ電力を供給した。平均電力負荷699.6Wの時,燃料電池から負荷へ電力を供給したところ,その時の平均水素消費流量は9.63NL/minで発電効率(負荷電力量/消費した水素の高位発熱量)は34.2%であった。
ケース2(蓄電池の電圧値が44V以上48未満である場合に,蓄電池から電力負荷へ電力を供給するとともに,水電解槽において水素を発生させ,水素を水素ボンベに貯蔵するように制御を行った例)
バッテリーの端子電圧が46.9V,ボンベの水素圧力が0.174MPa,バッテリーから外部への平均電力負荷が652Wの時,バッテリーから負荷へ電力を供給するとともに電解電流20.3A(599W)で水電解を行った。その結果,平均流量1.35NL/minで水素が発生し,水素変換効率(発生した水素の高位発熱量/バッテリーから水電解槽に入力した電力量)は48.0%,電解電流効率は96.0%であった。また,20分後のバッテリー端子電圧は44.3Vであった。
本発明の発電システムは,酪農家用の電源や山小屋など商用電力がない遠隔地での電源などに好適に利用できる。
本発明の概念を示すブロック図 燃料電池のセルの一例を示す外観図 水電解槽の機能も持つ燃料電池の一例を示す外観図 水電解槽の機能も持つ燃料電池を用いた場合の本発明の概念を示すブロック図 本発明の実施例の発電システムを示すブロック図
符号の説明
1 発電システム
2 発電手段
3 蓄電池
4 水電解槽
5 水素貯蔵部
6 燃料電池
7 加熱手段
8 電力制御手段
9 バックアップ用の水素貯蔵部
10 温度測定手段
11 電力負荷
12〜16 配線
17〜26 ガス配管
27 乾燥剤を含む容器
28 燃料遮断弁
29 圧力レギュレータ
30 逆支弁または圧力制御手段
31 燃料電池セル
32 電解質
33 触媒層
34 ガス拡散層
35 セパレータ
36 水素供給口
37 酸素供給口
38 集電板
45,46 気液分離器
47 フロート
48 電磁弁
49 コンプレッサー
50 乾燥剤を含む容器
51 水素貯蔵部
52 水の貯蔵タンク
53 循環ポンプ
54 ポンプ
55 三方電磁弁
56 三方電磁弁
57 電磁弁
58 電磁弁
101 本発明の発電システムの例
102 ジャイロミル(垂直軸型)形風力発電機
103 蓄電池
104 水電解槽
105 水素ボンベ
106 燃料電池
107 加熱手段
108 電力制御手段
109 バックアップ用の水素ボンベ
110 温度測定手段
111 電力負荷
112〜116 配線
117〜126 ガス配管
127 乾燥剤を含む容器
128 燃料遮断弁
129 圧力レギュレータ
130 逆支弁または圧力制御手段
131 整流器
132 コンバータ
133 交流変換器
134 ダミー負荷
135〜140 配線



Claims (8)

  1. 風力発電及び太陽光発電のいずれか又は両方による発電手段と,
    前記発電手段によって得られた電力を蓄積するための蓄電池と,
    前記発電手段によって得られた電力を用いて水を水素と酸素とに分解するための水電解槽と,
    前記水電解槽で発生した水素を貯蔵するための水素貯蔵部と,
    前記水電解槽で発生した水素,又は前記水素貯蔵部に貯蔵された水素を用いて電力を得るための燃料電池と,
    前記発電手段及び前記燃料電池により得られた電力を消費するための電力消費手段と,
    前記発電手段により得られる電力,前記蓄電池に蓄積される電力,及び前記燃料電池により得られる電力の供給先を制御するための電力制御手段と,
    を具備し,
    前記発電手段によって得られた電力を蓄電池に蓄積し,利用するとともに,
    前記蓄電池に蓄積された電力,又は前記発電手段によって得られた電力を用いて,前記水電解槽中の水を水素と酸素とに分解し,
    前記水素貯蔵部に前記水電解槽で発生した水素を貯蔵し,
    前記燃料電池が前記水電解槽で発生した水素,又は前記水素貯蔵部に貯蔵された水素を用いて電力を得,
    前記電力制御手段が,電力負荷及び前記電力消費手段へ供給する電力を制御する,
    発電システムであって,
    前記電力消費手段は,前記水電解槽又は前記燃料電池のいずれか又は両方を加温するための加熱手段,又は余剰電力を消費するためのダミー負荷であり,
    前記発電システムは,さらに,
    前記蓄電池において蓄積した電力の電圧値を測定する電圧値測定手段と,
    前記水素貯蔵部内の水素ガス圧を測定する水素ガス圧測定手段を備え,
    前記電力制御手段は,
    前記電圧値測定手段により測定された前記蓄電池の電圧値が第1の設定値未満である場合には,前記燃料電池で電力を発生させ,前記電力負荷又は前記電力消費手段へ電力を供給し,
    前記電圧値測定手段により測定された前記蓄電池の電圧値が前記第1の設定値以上第2の設定値未満である場合には,前記蓄電池から前記電力負荷又は前記電力消費手段へ電力を供給し,
    前記電圧値測定手段により測定された前記蓄電池の電圧値が前記第2の設定値以上であり,かつ,前記水素ガス圧測定手段によって測定された前記水素貯蔵部内の水素ガス圧が所定値未満である場合には,前記蓄電池から前記電力負荷又は前記電力消費手段へ電力を供給し,さらに前記発電手段により蓄電池へ蓄積される電力を用いて,前記水電解槽において水素を発生させ,前記水素を前記水素貯蔵部に貯蔵し,
    前記電圧値測定手段により測定された前記蓄電池の電圧値が前記第2の設定値以上であり,かつ前記水素ガス圧測定手段によって測定された前記水素貯蔵部内の水素ガス圧が所定値以上である場合には,前記発電手段により蓄電池へ蓄積される電力を前記電力消費手段へ供給するように電力を制御する
    発電システム。
  2. 前記電力消費手段は,前記水電解槽又は前記燃料電池のいずれか又は両方を加温するための加熱手段である請求項1に記載の発電システム。
  3. 前記燃料電池へ水素を供給することができ,交換可能なバックアップ用の水素貯蔵部をさらに具備する請求項1に記載の発電システム。
  4. 前記水電解槽中の水の温度を測定するための温度測定手段をさらに具備し,
    前記電力制御手段は,前記温度測定手段により測定された温度が所定温度以下になった場合に,前記加熱手段へ電力を供給する請求項2に記載の発電システム。
  5. 前記電力制御手段は,
    前記電圧値測定手段により測定された前記蓄電池の電圧値が所定値未満の状態である場合,前記水素貯蔵部に蓄積された水素を用いて前記燃料電池により電力を発生させ,前記蓄電池に電力を供給するように制御する請求項1に記載の発電システム。
  6. 前記燃料電池へ水素を供給することができるバックアップ用の水素貯蔵部をさらに具備し,
    前記電圧値測定手段により測定された前記蓄電池の電圧値が所定量未満の場合に,前記水素貯蔵部に貯蔵した水素を前記バックアップ用の水素貯蔵部に貯蔵した水素より優先的に前記燃料電池へ供給する手段をさらに具備する請求項1に記載の発電システム。
  7. 風力発電及び太陽光発電のいずれか又は両方による発電手段と,
    前記発電手段によって得られた電力を蓄積するための蓄電池と,
    前記発電手段によって得られた電力を用いて水を水素と酸素とに分解するための水電解槽と,
    前記水電解槽で発生した水素を貯蔵するための水素貯蔵部と,
    前記水電解槽で発生した水素,又は前記水素貯蔵部に貯蔵された水素を用いて電力を得るための燃料電池と,
    前記発電手段及び前記燃料電池により得られた電力を消費するための電力消費手段と,
    前記発電手段により得られる電力,前記蓄電池に蓄積される電力,及び前記燃料電池により得られる電力の供給先を制御するための電力制御手段と,
    を具備し,
    前記発電手段によって得られた電力を蓄電池に蓄積し,利用するとともに,
    前記蓄電池に蓄積された電力,又は前記発電手段によって得られた電力を用いて,前記水電解槽中の水を水素と酸素とに分解し,
    前記水素貯蔵部に前記水電解槽で発生した水素を貯蔵し,
    前記燃料電池が前記水電解槽で発生した水素,又は前記水素貯蔵部に貯蔵された水素を用いて電力を得,
    前記電力制御手段が,電力負荷及び前記電力消費手段へ供給する電力を制御する,
    発電システムであって,
    前記電力消費手段は,前記水電解槽又は前記燃料電池のいずれか又は両方を加温するための加熱手段,又は余剰電力を消費するためのダミー負荷であり,
    前記発電システムは,さらに,
    前記蓄電池において蓄積した電力の電圧値を測定する電圧値測定手段と,
    前記水素貯蔵部内の水素ガス圧を測定する水素ガス圧測定手段を備え,
    前記電力制御手段は,
    前記電圧値測定手段により測定された前記蓄電池の電圧値が第1の設定値未満である場合には,前記燃料電池で電力を発生させ,前記電力負荷又は前記電力消費手段へ電力を供給し,
    前記電圧値測定手段により測定された前記蓄電池の電圧値が前記第1の設定値以上第2の設定値未満である場合には,前記蓄電池から前記電力負荷又は前記電力消費手段へ電力を供給し,前記発電手段により前記第2の設定値よりも大きい第3の設定値に達し,かつ前記水素ガス圧測定手段により測定された前記水素貯蔵部内の水素ガス圧が所定値未満である場合には,前記蓄電池から前記電力負荷へ電力を供給し,さらに前記水電解槽において水素を発生させ,前記水素を前記水素貯蔵部に貯蔵するように電力を制御し,その結果,前記蓄電池の電圧が前記第2の設定値未満になった場合,または前記水素貯蔵部内の水素ガス圧が所定値以上に達した場合には,前記蓄電池から前記電力負荷へ電力を供給するものの,前記水電解槽への電力の供給を止め,前記発電手段によって前記蓄電池が充電され,その電圧が再び前記第3の設定値以上になり,かつ前記水素貯蔵部内の水素ガス圧が所定値未満である場合には,前記蓄電池から前記電力負荷へ電力を供給しながら,前記水電解槽への電力の供給を再開し, 前記蓄電池の電圧が前記第3の設定値以上になり,かつ前記水素貯蔵部内の水素ガス圧が所定値以上である場合には,前記発電手段により前記蓄電池へ蓄積される電力を前記電力消費手段へ供給する制御を行う
    発電システム。
  8. 風力発電及び太陽光発電のいずれか又は両方による発電手段と,
    前記発電手段によって得られた電力を蓄積するための蓄電池と,
    前記発電手段によって得られた電力を用いて水を水素と酸素とに分解する水電解機能を有し,
    且つそれにより発生した水素,又は前記水素貯蔵部に貯蔵された水素を用いて電力を得る燃料電池の機能を有する電解セルと,
    前記電解セルが電力を取得する際に発生する水素を貯蔵するための水素貯蔵部と,
    前記発電手段及び前記燃料電池により得られた電力を消費するための電力消費手段と,
    前記発電手段により得られる電力,前記蓄電池に蓄積される電力,及び前記電解セルにより得られる電力の供給先を制御するための電力制御手段と,
    を具備し,
    前記発電手段によって得られた電力を蓄電池に蓄積し,利用するとともに,
    前記蓄電池に蓄積された電力,又は前記発電手段によって得られた電力を用いて,前記電解セル中の水を水素と酸素とに分解し,
    前記水素貯蔵部に前記電解セルで発生した水素を貯蔵し,
    発生した水素,又は前記水素貯蔵部に貯蔵された水素を用いて電力を得,
    前記電力制御手段が,電力負荷及び前記電力消費手段へ供給する電力を制御する,
    発電システムであって,
    前記電力消費手段は,前記水電解槽又は前記燃料電池のいずれか又は両方を加温するための加熱手段,又は余剰電力を消費するためのダミー負荷であり,
    前記発電システムは,さらに,
    前記蓄電池において蓄積した電力の電圧値を測定する電圧値測定手段と,
    前記水素貯蔵部内の水素ガス圧を測定する水素ガス圧測定手段を備え,
    前記電力制御手段は,
    前記電圧値測定手段により測定された前記蓄電池の電圧値が第1の設定値未満である場合には,前記電解セルで電力を発生させ,前記電力負荷又は前記電力消費手段へ電力を供給し,
    前記電圧値測定手段により測定された前記蓄電池の電圧値が前記第1の設定値以上第2の設定値未満である場合には,前記蓄電池から前記電力負荷又は前記電力消費手段へ電力を供給し,
    前記電圧値測定手段により測定された前記蓄電池の電圧値が前記第2の設定値以上であり,かつ,前記水素ガス圧測定手段によって測定された前記水素貯蔵部内の水素ガス圧が所定値未満である場合には,前記蓄電池から前記電力負荷又は前記電力消費手段へ電力を供給し,さらに前記発電手段により蓄電池へ蓄積される電力を用いて,前記水電解槽において水素を発生させ,前記水素を前記水素貯蔵部に貯蔵し,
    前記電圧値測定手段により測定された前記蓄電池の電圧値が前記第2の設定値以上であり,かつ前記水素ガス圧測定手段によって測定された前記水素貯蔵部内の水素ガス圧が所定値以上である場合には,前記発電手段により蓄電池へ蓄積される電力を前記電力消費手段へ供給するように電力を制御する
    発電システム。
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