JP5617216B2 - 捺染用インクセットおよびインクジェット捺染方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット捺染方法に関し、さらに詳しくは、前処理を施してない布帛に対しても滲みを抑え、高い発色濃度が得られる捺染用インクセットおよびインクジェット捺染方法に関する。
布帛に従来のインクジェット用水性インクを直接吐出して布帛上に画像を形成する場合、にじみが発生する。このため通常、CMC、アルギン酸Naなどの水溶性高分子からなる成分を、あらかじめ布帛にパディング塗布などの方法で付与する前処理を行って(例えば、特許文献1参照)きた。布帛中の水溶性高分子がインク保持成分(吸収層)として働き、にじみ発生を防止してきたと考えられている。
また、この布帛前処理には水溶性高分子以外に必要に応じてpH調整剤や保湿剤などが添加されて用いられている場合がある。
このような布帛の前処理は、オンデマンドで対応できるインクジェットプリント工程と異なり前もってある程度まとまった量を処理しておく必要があり、時間を要し、また前処理布の在庫を持たねばならず、また処理コストもかかりインクジェット捺染をより普及させる上で障害となっている。また、前記のように従来行われてきた布帛の前処理には滲み抑制の目的で水溶性樹脂が多量に用いられ、前処理によっては洗濯による除去が不十分な結果、布の風合いに影響する脱糊性と呼ばれる課題もある。
滲み抑制目的の機能液をインクジェットにより付与することで、前処理をなくす試みがこれまでになされており、滲み防止剤を含む第1のインクで画像縁取りをする方法が開示されて(例えば、特許文献2参照)いる。
この発明により、画像の境界に生じる滲みに対しては有効と推察されるが、境界以外の画像部分でインクが裏面に拡散しやすいなどの理由から発色濃度の高い画像を得るのは困難な課題であった。
特開平6−116880号公報 特開平9−296380号公報
本発明の目的は、前処理を施してない布帛に対しても滲みを抑え、風合い優れ、高い発色濃度が得られる捺染用インクセットおよびインクジェット捺染方法を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.インクジェット用前処理を施していない布帛に使用する捺染用インクセットであって、該捺染用インクセットは、ヒドロトロピー剤を含む機能性インクと、染料、水溶性有機溶剤及び水溶性樹脂を含む記録インクとからなり、かつ、該水溶性樹脂における、下記式(1)の範囲が、70〜300であることを特徴とする捺染用インクセット。
式(1):〔水溶性樹脂に含まれる水酸基、エーテル基、カルボン酸基またはアミド基を有する繰返し単位の質量モル濃度〕×〔水溶性樹脂の重量平均分子量〕
2.前記水溶性樹脂が、重量平均分子量3000〜12000の範囲のポリエチレングリコール、及びPVPから選ばれる何れかであることを特徴とする前記1に記載の捺染用インクセット。
3.前記ヒドロトロピー剤がエチレン尿素であることを特徴とする前記1または2に記載の捺染用インクセット。
4.前記記録インクに含有する染料が反応性染料であり、かつ、前記機能性インクが更に無機塩基を含有することを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載の捺染用インクセット。
5.前記1〜4のいずれか1項に記載の捺染用インクセットを用いたインクジェット捺染方法において、機能性インクを布帛にプリントし加熱乾燥する第1の工程と、機能性インクをプリントした部分に記録インクをプリントする第2の工程を含み、かつ、該第2の工程で記録インクをプリントする際、該布帛の表面温度を35℃〜100℃に調整することを特徴とするインクジェット捺染方法。
6.前記1〜4のいずれか1項に記載の捺染用インクセットを用いたインクジェット捺染方法において、該インクジェット捺染方法に用いるプリンタが、同一キャリッジ上に機能インク用ヘッド、記録インク用ヘッドを並列配置したプリンタであって、かつ、布帛の表面温度を35℃〜100℃に調整し、1回のスキャンで機能インクと記録インクの双方を該布帛上に付与することを特徴とするインクジェット捺染方法。
7.前記捺染用インクセットを20kHz以上の吐出周波数でプリントすることを特徴とする前記5または6に記載のインクジェット捺染方法。
本発明により、前処理を施してない布帛に対しても滲みを抑え、風合い優れ、高い発色濃度が得られる捺染用インクセットおよびインクジェット捺染方法を提供することができた。
テキスタイルプリント装置の構成の一例を示す部分概略図である。 テキスタイルプリント装置の他の構成を示す部分概略図である。 テキスタイルプリント装置の他の構成を示す部分概略図である。
以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<記録インク>
本発明の記録インクには、少なくとも染料、水溶性有機溶剤及び水溶性樹脂を含み、該水溶性樹脂における、下記式(1)の範囲が、70〜300であることを特徴とする。
式(1):〔水溶性樹脂に含まれる水酸基、エーテル基、カルボン酸基またはアミド基を有する繰返し単位の質量モル濃度〕×〔水溶性樹脂の重量平均分子量〕
本発明者らの検討により、水溶性樹脂に対し水酸基、エーテル基、カルボン酸基またはアミド基を有する繰返し単位の質量モル濃度と重量平均分子量を乗じた式(1)の範囲の水溶性樹脂を用いた記録インクを用いることで、機能性インクと共に布帛へプリントする際に生じやすい滲みを良好に抑制し、且つ高周波数吐出においても安定した記録インクの出射が可能であることを見出した。更に、捺染において重要な特性である布帛の風合いに影響する脱糊性(染料以外に最終プリント物には不要な樹脂などの洗濯洗浄性)にも有効であることを見出し本発明に至った次第である。
次に、式(1)について説明する。式(1)中の水酸基、エーテル基、カルボン酸基またはアミド基を有する繰返し単位を含有する水溶性樹脂とは、例えば、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸・アクリル酸エステル共重合物類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンなどを挙げることができる。「水溶性樹脂に対し水酸基、エーテル基、カルボン酸基またはアミド基を有する繰返し単位の質量モル濃度」とは、例えばポリエチレングリコールであればエチレンオキサイドがエーテル基を有する繰返し単位であり、ポリエチレングリコール中に含有するエチレンオキサイドの質量モル濃度23.78mol/kgを意味する。
このような水溶性樹脂において、式(1)の値が70〜300の範囲である化合物を選択することにより有効に本発明の効果を得ることができる。この効果に関して明確な解釈には至っていないが、次のように推察している。
機能性インクと記録インクを共に用いてプリントする本発明の記録方法において、完全に乾いた布帛にプリントする場合に比較して機能インクに含まれる水分や水溶性溶剤の影響により、記録インク中の染料が拡散しやすく滲みが課題となる。式(1)中の「水溶性樹脂に対し水酸基、エーテル基、カルボン酸基またはアミド基を有する繰返し単位の質量モル濃度」は樹脂間の水素結合濃度に関連する量であり、「重量平均分子量」は樹脂の固有粘度に影響する量と考えられ、これらの量を調整することによりプリント、乾燥課程で記録インクの粘度が変化するものと考えている。すなわち、「水溶性樹脂に対し水酸基、エーテル基、カルボン酸基またはアミド基を有する繰返し単位の質量モル濃度」または「重量平均分子量」が高い程、乾燥課程で記録インクの粘度が高まりやすく滲みが抑制できるものと考えている。一方、連続出射安定性や特に20kHz以上の高周波数出射において式(1)の値を適切な範囲である70〜300とすることにより安定出射が可能であることが本発明者らの検討でわかった。この効果については、式(1)の値を70以上にすることでヘッドノズル面でのメニスカスを安定化するのに必要な適度な粘性をもたせることができ、300未満とすることでインクがニュートニアンな粘度特性を維持でき粘度の周波数依存性が小さくでき安定な出射が可能になるものと考えている。
式(1)の値が70〜300である水溶性樹脂であれば本発明において用いることが可能であるが、例えば、ポリビニルアルコールとしてPVA102((株)クラレ製)、ポリエチレングリコールとしてはPEG#6000、PEG#11000(以上、日本油脂(株)製)、ポリビニルピロリドンとしてPVP K−15(アイエスピー・ジャパン(株)製)、ポリアクリル酸としてT−50(東亞合成(株)製)などを具体的水溶性樹脂として挙げることができる。
前記水溶性樹脂の添加量は記録インクの質量に対して好ましくは0.5%〜10%、より好ましくは0.5%〜4%の範囲で用いることにより本発明の効果を有効に発現することができる。
〔色剤〕
〈染料〉
記録インクが含有する色剤としては、反応性染料、酸性染料、分散染料などを用いることができる。
各色剤の含有量としては、特に制限はないが、例えば、反応性染料の含有量としては、3質量%以上、20質量%未満であることが好ましく、更には、5質量%以上、15質量%未満であることが好ましい。特に、同一色の水性インクで最も染料濃度の高い水性インク中の反応性染料の含有量は、10質量%以上、15質量%未満であることが好ましい。
以下、本発明に係る記録インクに適用可能な染料の具体例を列挙するが、本発明では、これら例示する染料にのみ限定されるものではない。
本発明で用いることのできる反応性染料としては、例えば、アゾ染料、メチン染料、アゾメチン染料、キサンテン染料、キノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料、ジフェニルメタン染料等を挙げることができる。
具体的には、
C.I.Reactive Yellow2、3、7、15、17、18、22、23、24、25、27、37、39、42、57、69、76、81、84、85、86、87、92、95、102、105、111、125、135、136、137、142、143、145、151、160、161、165、167、168、175、176、
C.I.Reactive Orange1、4、5、7、11、12、13、15、16、20、30、35、56、64、67、69、70、72、74、82、84、86、87、91、92、93、95、107、
C.I.Reactive Red2、3、3:1、5、8、11、21、22、23、24、28、29、31、33、35、43、45、49、55、56、58、65、66、78、83、84、106、111、112、113、114、116、120、123、124、128、130、136、141、147、158、159、171、174、180、183、184、187、190、193、194、195、198、218、220、222、223、226、228、235、
C.I.Reactive Violet1、2、4、5、6、22、23、33、36、38、
C.I.Reactive Blue2、3、4、7、13、14、15、19、21、25、27、28、29、38、39、41、49、50、52、63、69、71、72、77、79、89、104、109、112、113、114、116、119、120、122、137、140、143、147、160、161、162、163、168、171、176、182、184、191、194、195、198、203、204、207、209、211、214、220、221、222、231、235、236、
C.I.Reactive Green8、12、15、19、21、
C.I.Reactive Brown2、7、9、10、11、17、18、19、21、23、31、37、43、46、
C.I.Reactive Black5、8、13、14、31、34、39等が挙げられる。
本発明に適用可能な酸性染料としては、
C.I.Acid Yellow1、3、11、17、18、19、23、25、36、38、40、40:1、42、44、49、59、59:1、61、65、67、72、73、79、99、104、159、169、176、184、193、200、204、207、215、219219:1、220、230、232、235、241、242、246、
C.I.Acid Orange3、7、8、10、19、22、24、51、51S、56、67、74、80、86、87、88、89、94、95、107、108、116、122、127、140、142、144、149、152、156、162、166、168、
C.I.Acid Red1、6、8、9、13、18、27、35、37、52、54、57、73、82、88、97、97:1、106、111、114、118、119、127、131、138、143、145、151、183、195、198、211、215、217、225、226、249、251、254、256、257、260、261、265、266、274、276、277、289、296、299、315、318、336、337、357、359、361、362、364、366、399、407、415、
C.I.Acid Vioret17、19、21、42、43、47、48、49、54、66、78、90、97、102、109、126、
C.I.Acid Blue 1、7、9、15、23、25、40、61:1、62、72、74、80、83、90、92、103、104、112、113、114、120、127、127:1、128、129、138、140、142、156、158、171、182、185、193、199、201、203、204、205、207、209、220、221、224、225、229、230、239、258、260、264、277:1、278、279、280、284、290、296、298、300、317、324、333、335、338、342、350、
C.I.Acid Green 9、12、16、19、20、25、27、28、40、43、56、73、81、84、104、108、109、
C.I.Acid Brown 2、4、13、14、19、28、44、123、224、226、227、248、282、283、289、294、297、298、301、355、357、413、
C.I.Acid Black 1、2、3、24、24:1、26、31、50、52、52:1、58、60、63、63S、107、109、112、119、132、140、155、172、187、188、194、207、222、
本発明に適用可能な分散染料としては、
C.I.Disperse Yellow3、4、5、7、9、13、23、24、30、33、34、42、44、49、50、51、54、56、58、60、63、64、66、68、71、74、76、79、82、83、85、86、88、90、91、93、98、99、100、104、108、114、116、118、119、122、124、126、135、140、141、149、160、162、163、164、165、179、180、182、183、184、186、192、198、199、202、204、210、211、215、216、218、224、227、231、232、
C.I.Disperse Orange1、3、5、7、11、13、17、20、21、25、29、30、31、32、33、37、38、42、43、44、45、46、47、48、49、50、53、54、55、56、57、58、59、61、66、71、73、76、78、80、89、90、91、93、96、97、119、127、130、139、142、
C.I.Disperse Red1、4、5、7、11、12、13、15、17、27、43、44、50、52、53、54、55、56、58、59、60、65、72、73、74、75、76、78、81、82、86、88、90、91、92、93、96、103、105、106、107、108、110、111、113、117、118、121、122、126、127、128、131、132、134、135、137、143、145、146、151、152、153、154、157、159、164、167、169、177、179、181、183、184、185、188、189、190、191、192、200、201、202、203、205、206、207、210、221、224、225、227、229、239、240、257、258、277、278、279、281、288、298、302、303、310、311、312、320、324、328、
C.I.Disperse Violet 1、4、8、23、26、27、28、31、33、35、36、38、40、43、46、48、50、51、52、56、57、59、61、63、69、77、
C.I.Disperse Green9、
C.I.Disperse Brown1、2、4、9、13、19
C.I.Disperse Blue3、7、9、14、16、19、20、26、27、35、43、44、54、55、56、58、60、62、64、71、72、73、75、79、81、82、83、87、91、93、94、95、96、102、106、108、112、113、115、118、120、122、125、128、130、139、141、142、143、146、148、149、153、154、158、165、167、171、173、174、176、181、183、185、186、187、189、197、198、200、201、205、207、211、214、224、225、257、259、267、268、270、284、285、287、288、291、293、295、297、301、315、330、333、
C.I.Disperse Black1、3、10、24等が挙げられる。
分散染料を用いたインクジェット捺染において、高温処理で発色させる場合は、機械や布地の白場に染料が昇華することで汚染の原因とならないために、昇華堅牢度のよい分散染料を選定することが好ましい。
〔水溶性有機溶剤〕
本発明に係る記録インクに用いる水溶性有機溶剤としては、以下に示す具体例の有機溶剤を含有することができる。
アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)等が挙げられる。
(界面活性剤)
本発明の記録インクにおいて、活性剤として、各種の界面活性剤を用いることができる。本発明で用いることのできる界面活性剤として、特に制限はないが、例えば、前記機能性インクの説明で記載した界面活性剤などを用いることができる。
本発明の記録インクは、その表面張力を30mN/m以上、60mN/m以下に制御することが好ましく、特にアセチレングリコール系の界面活性剤を用いることで比較的起泡性が低く表面張力を調整でき出射安定性の点で好ましい。
表面張力の測定方法については、一般的な界面化学、コロイド化学の参考書等において述べられているが、例えば、新実験化学講座第18巻(界面とコロイド)、日本化学会編、丸善株式会社発行:P.68〜117を参照することができ、具体的には、輪環法(デュヌーイ法)、垂直板法(ウィルヘルミー法)を用いて求めることができる。本発明の表面張力の測定においては、表面張力計CBVP式A−3型(協和科学株式会社)を用いて測定した。
〔その他の添加剤〕
本発明に係る機能性インクおよび記録インクにおいては、インクの長期保存安定性を保つため、防腐剤、防黴剤をインク中に添加することができる。防腐剤、防黴剤としては、例えば、芳香族ハロゲン化合物(例えば、Preventol CMK)、メチレンジチオシアナート、含ハロゲン窒素硫黄化合物、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(例えば、PROXEL GXL)などが挙げられる。
<機能性インク>
本発明の機能性インクの特徴は、記録インク画像のスチーム処理による発色工程で十分な発色濃度を得る為にヒドロトロピー剤を含有する液をインクジェットヘッドから布帛に付与することである。ヒドロトロピー剤を添加することで、特に、記録インクに酸性染料あるいは反応性染料を用いた場合、プリント後のスチーム処理において発色性向上に好ましい効果を発揮する。ヒドロトロピー剤としては、例えば、水溶性のアミド類、スルホンアミド類、尿素、尿素誘導体等が挙げられる。機能性インク中での保存安定性と発色性を両立する点において特にエチレン尿素が好ましい。また、反応染料を記録インクに用いる場合、反応染料の反応を加速する為に機能性インクにアルカリを用いるのが好ましく、アルカリ中で加水分解しにくい点からもエチレン尿素が好ましい。
ヒドロトロピー剤は、布帛に対する付量が1〜5g/mの範囲になるように付与するのが好ましい。機能インクの後に連続してプリントされる記録インクの滲みを抑制する為に、機能性インクとしての付与量はできるだけ少量にする方が好ましく、5〜40ml/mが好ましい機能性インクの付与量である。好ましい記録インクの付与量とヒドロトロピー剤の付量、および機能インク中での安定性を鑑み、機能性インクに添加するヒドロトロピー剤の量は2.5質量%〜40質量%が好ましく、5質量%〜30質量%の範囲が特に好ましい。
(水溶性有機溶剤)
本発明の機能性インクには、ヘッドノズル表面での乾燥による目詰まりやDecapを抑制する目的で水溶性溶剤が好ましく用いられる。具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン等を用いることが出来る。
機能性インクに用いることができる水溶性有機溶剤は、前記の溶剤に限定するものではなく、インクの表面張力や粘度の調整などの目的で種々水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等)、多価アルコール類(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、ヘキサントリオール、チオジグリコール等)、グリコールエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなど)、アミン類(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、テトラメチルプロピレンジアミン等)、アミド類(例えば、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、複素環類(例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)等が挙げられる。
水溶性有機溶剤の添加量としては、機能性インク中に5質量%〜40質量%の範囲が好ましい。
(無機塩基)
本発明の記録インクに反応染料を用いる場合、機能インクにはアルカリを添加するのが好ましい。反応性染料は綿、絹などの繊維と結合して定着するが、この際に反応性染料からは酸が遊離してくる。無機塩基はこの酸を中和することで結合反応を促進する機能として働く。結果的に反応性染料の繊維への染着率が向上し発色濃度が上がることになる。好ましいアルカリとしては無機塩基を用いることで、発色向上に加え、より効果的に記録インクの滲みを抑制することができる。
塩基として有機塩基もあるが、有機塩基では前記のにじみ抑制効果が弱く、かつ、有機塩基には臭気があるものが多いという欠点が有り本発明の効果発現には好ましくない。
好ましい無機塩基としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、酢酸アンモニウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなどを用いることができる。
無機塩基の添加量としては、塩基当量として0.3モル当量/L以上2モル当量/L添加することが好ましい。
特に、種々の無機塩基について、機能性インクの乾燥による析出性を評価したところ、無機塩基としてカリウム塩はインクから析出しにくく好ましいことが判明した。同様に、酢酸塩もインクから析出しにくく好ましい。実際に透明インクにこれらの塩基を含有する場合、ヘッドでの乾燥目詰まりが起こりにくく好ましい。カリウム塩及び酢酸塩は単独で用いてもよいし、他の無機塩と併用してもよい。
機能性インクは布帛に応じてその物性を調整することができる。粘度としては、3mPa・s〜20mPa・sの範囲であることが好ましい。表面張力としては、25mN/m〜60mN/mの範囲であることが好ましい。
機能性インクを布帛表面に偏在させ、表面発色を強めたい場合は、粘度は5mPa・s〜20mPa・s、表面張力は35mN/m〜60mN/mの範囲にすることが好ましい。
機能性インクを布帛深部まで浸透させたい場合は、粘度は3mPa・s〜12mPa・s、表面張力は20mN/m〜35mN/mの範囲が好ましい。
本発明の機能性インクの表面張力を調整するには前記の水溶性有機溶剤の他に、界面活性剤も好ましく用いることができる。
本発明で用いることのできる界面活性剤として、特に制限はないが、例えば、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類、シリコン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。特にアニオン性またはノニオン性の界面活性剤を好ましく用いることができる。
《布帛》
本発明に使用することができる布帛または編布を構成する繊維素材としては、絹、ナイロン、羊毛、アクリル繊維、ポリウレタン、木綿、麻、レーヨンポリウレタン、ポリエステル、アセテート等を挙げることができ、これらの繊維は、織物、編布、不織布等いずれの形態にしたものでもよい。
(インクジェット捺染方法)
本発明の機能性インクはインクジェットヘッドから布帛に直接付与する。機能性インクと記録インクの付与する順番は、任意に選択できる。機能性インクを布帛に付与し、その後記録インクを付与する方法、記録インクを付与し、その後機能性インクを付与する方法、機能性インクと記録インクをキャリッジに並列するヘッドで双方向にスキャンしランダムに付与する方法から選択できる。
機能性インクを布帛に付与し、その後記録インクを付与する方法は滲みを抑制する上でもっとも好ましい方法である、具体的には布帛搬送方向の上流側に機能性インク用のヘッドを配し、その下流側に記録インク用のヘッドを配し機能性インク、ついで記録インクと順次プリントする方法がある。この方法は、機能性インクが布帛に浸透、さらに乾燥する時間余地があるため、後続の記録インクでの記録時ににじみがもっとも発生しにくい。機能性インクの乾燥を促進するために、布帛搬送方向の上流側に機能性インク用のヘッドを配し、このヘッドと同軸キャリッジ上に1ヘッド分程度下流側に記録インク用ヘッドを設ける方法や、機能性インクと記録インク用のヘッドを2軸に分けて配し、機能性インク付与位置と記録インク付与位置の間に乾燥ゾーンを設ける方法はにじみ抑制の観点で好ましい。
一方、機能性インクと記録インクを同軸キャリッジに並列するヘッドで双方向にスキャンしランダムに付与する方法も装置サイズを小さく出来るメリットがあり好ましい。
機能性インクの付与領域は任意に選定することが出来る。布帛の全領域に付与することも出来るし、特定の領域にのみ付与してもよい。機能性インクは画像のにじみを抑制し、かつ高濃度の発色を実現するものであるから記録インクの付与する画像部のみに付与するだけでよい。これにより機能性インクの消費量を抑制し生産コストを下げるメリットがある。また、白地に機能性インクを付与することは白地の汚染につながる場合があるため好ましくない。さらに、記録インク付与量に応じて機能性インクの量も増減することは同様に好ましい形態である。この場合、記録インク量の増大に応じて機能性インク付与量を増やすことが好ましい。
機能性インク付与量は布帛に対して5ml/mから40ml/m、より好ましくは7ml/mから20ml/m与することが、にじみ抑制、発色性の観点から好ましい。もちろん、記録インク付与量に応じて任意の割合で機能性インクの付与量を決めることも出来、記録インクの打たない白地には機能性インクを付与しなくてもよい。
機能性インクは1つもしくは複数のヘッドから供給することが出来る。複数ヘッドから機能性インクを付与する場合、組成の異なる複数種類の機能性インクを各々のヘッドに導入し付与してもよい。
(布帛加熱)
本発明の記録方法において、布帛を加熱して機能性インク、記録インクを付与することが出来る。加熱の具体的な方法としては、温度制御可能な風または温風による乾燥手段、ホットプレートを用いた乾燥手段、可視光或いは遠赤外光を用いた乾燥手段、ヒートローラーを用いた乾燥手段、マイクロ波を照射する手段を用いた乾燥手段等を適宜選択して用いることができる。
機能性インク付与時に加熱することで、記録インクの浸透を制御できる。特に表面近傍の着色剤濃度を高めてプリント濃度を向上させたい場合に加熱することが効果的である。また、機能性インクの乾燥も速まり、にじみ抑制の観点からも好ましい。
布帛を加熱する際の布帛表面温度は特に制限ないが、35℃から70℃の範囲で加熱することが上記プリント性能の向上と長時間のインクジェット出射安定性を両立しやすい点で好ましい。
(染料固定化工程)
本発明のインクジェット捺染方法では、本発明のインクセットを吐出して布帛上に画像を形成した後、加熱工程により染料を布帛に固定化する工程を含む。予備乾燥した布帛は、スチーミングに付されることが好ましい。その条件は布帛の種類や染料種などを勘案して決定されてよいが、湿度50〜100%(より好ましくは湿度80〜100%)および温度90〜120℃(好ましくは95〜105℃)の環境に、3〜120分(好ましくは5〜40分)置かれることが好ましい。更にその後、界面活性剤(好ましくはノニオン系界面活性剤)を含む温水により洗浄することが好ましい。このような後処理を行うことにより発色、堅牢性に優れたプリント物を得ることができる。
〔インクジェットヘッド〕
本発明のインクジェット捺染方法に用いるインクジェットヘッドとしては、ピエゾ方式、サーマル方式、コンティニュアス方式などさまざまな方法から選択することができる。ピエゾ方式、コンティニュアス方式は高分子材料を含むインクなどでも安定に射出する可能性が高く好ましい、特にピエゾ方式は小型で集積度が高く好ましい。
〔インクジェット捺染装置の構成〕
以下、図を用いて本発明のインクジェット捺染方法に適用可能なインクジェット捺染装置について説明するが、本発明は、これら例示する図面に示す構成にのみ限定されるものではない。
図1は、インクジェット捺染装置の構成の一例を示す部分概略図である。図1は、インクジェット捺染装置の粘着ベルトと、粘着性ベルトを駆動するローラーと、前処理インクを付与するインクジェットヘッドと、布帛に前処理インクを付与した後に布帛を乾燥する乾燥手段と、布帛に記録インクを付与するインクジェットヘッドの構成のみを示したものであり、本発明のインクジェット捺染装置においては、その他に、前処理インク及び記録インクを付与する制御手段等を備えている。
図1において、1は、サポートロール2、搬送ロール3に保持され、無端基材ベルト上に粘着手段、特に好ましくは地貼り剤を有する粘着性ベルトである。
右方向より搬送された布帛Pは、ニップロール4と粘着性ベルト1とで狭持され、粘着性ベルト1に固定される。次いで、前処理インクをヘッド5より布帛上に付与した後、温度制御可能な風または温風を吹き付ける手段で、内部にファン6A及び発熱体6Bを備えた温風付与手段6により付与した前処理インクを十分に乾燥した後、記録インクをヘッド7より布帛上に付与して画像形成を行う。
図2は、インクジェット捺染装置の他の構成を示す部分概略図である。図2に示すインクジェット捺染装置は、上記図1に示したインクジェット捺染装置に対し、前処理インク吐出用のヘッド5の上流側と、記録インクを吐出するヘッド7の下流側に、それぞれ温風付与手段6を追加した構成である。前処理インク吐出用のヘッド5の上流側に設置した温風付与手段6により、布帛P及び粘着性ベルト1を加熱することにより、粘着性ベルト1が有する粘着手段に、布帛Pを強固に固定することができる。記録インクを吐出するヘッド7の下流側に設けた温風付与手段6により、布帛に付与された記録インクを速やかに乾燥させることができる。
図3は、インクジェット捺染装置の他の一例を示す部分概略図である。図3に示すインクジェット捺染装置は、上記図1に示したインクジェット捺染装置に対し、更に乾燥手段として、前処理インクを付与するヘッド5の位置で、布帛を保持搬送する粘着性ベルト裏面、及び記録インクを付与するヘッド7の位置で、布帛を保持搬送する粘着性ベルト裏面に、それぞれベルトに接触する様にホットプレート10を配置した例を示してある。
本発明に適用可能なインクジェット捺染装置には、上記説明した構成に加えて、布帛の種類、布帛の記録インク保持量、布帛の厚さ、単位面積当たりの記録インクの平均付与量により前処理インクの吐出条件を制御するためのCPUを含む前処理インク制御部、あるいは設定されたプリント条件に従って各色記録インクの吐出を制御する記録インク制御部を備えている。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
《インクセット1の調製》
〔機能性インクの調製〕
下記の各添加剤を添加、混合、溶解して、機能性インク1を調製した。
炭酸カリウム 6.0部
炭酸水素カリウム 2.0部
ヒドロトロピー剤(エチレン尿素) 18.0部
プロピレングリコール 15.0部
トリエチレングリコールモノブチルエーテル 9.0部
イオン交換水 残部
調製後に測定した機能性インクの粘度は25℃の測定条件で6.4mPa・s、表面張力は38.4mN/mであった。
〔記録インクの調製〕
(イエローインクY1の調製)
C.I.リアクティブイエロー95 10質量%
エチレングリコール 15質量%
プロピレングリコール 10質量%
グリセリン 4.5質量%
水溶性樹脂〔ポリエチレングリコール(重量平均分子量12,000)〕2.5質量%
以上の各添加剤を混合した後、イオン交換水で100質量%に仕上げて、イエローインクY1を調製した。調製後に測定した記録インクの粘度は25℃の測定条件で6.2mPa・s、表面張力は49.4mN/mであった。
(マゼンタインクM1、シアンインクC1、ブラックインクBk1、ライトマゼンタインクLM1、ライトシアンインクLC1の調製)
上記イエローインクY1の調製において、色材としてC.I.リアクティブイエロー95(10質量%)に代えて、それぞれC.I.リアクティブレッド24(12質量%)、C.I.リアクティブブルー72(10質量%)、C.I.リアクティブブラック39(11質量%)、C.I.リアクティブレッド24(3.5質量%)、C.I.リアクティブブルー72(3質量%)を用い、インクの粘度が6.0±0.5mPa・sになるようにプロピレングリコールの量を調整した以外は同様にして、マゼンタインクM1、シアンインクC1、ブラックインクBk1、ライトマゼンタインクLM1、ライトシアンインクLC1を調製した。なお、各記録インクの表面張力は39〜50mN/mの範囲であった。
《インクセット2〜14の調製》
インクセット1で用いた水溶性樹脂とヒドロトロピー剤を表1に示すように変更し、記録インクの粘度が6.0±0.5mPa・sになるように水溶性樹脂の添加量を変更した以外は同様にしてインクセット2〜14を調製した。
図1に示す評価プリンタを用いてプリントを作製した。図1に示す評価プリンタは、第1ヘッドキャリッジ1と第2ヘッドキャリッジ2が設置され、それぞれの下部と両ヘッドの間にヒーターH1〜H3、3〜5が設置されている。尚、第1ヘッドキャリッジ1には4つのヘッドが搭載されており、第2ヘッドキャリッジには6つのヘッドが搭載されている。布帛は搬送ローラ6及び7により図に示す搬送方向に搬送される。
プリント作製
実施例1
第1ヘッドキャリッジの1つのヘッドに前記インクセット1示す機能性インクを、第2ヘッドキャリッジの6つのヘッドに各記録インクを導入した。
布帛として綿ブロードを用い搬送された布帛は、まず第1ヘッドキャリッジのヘッドから機能性インク12ml/mを布帛全面に一様に付与したのち、次に第2ヘッドキャリッジ上の6つのヘッドから記録インクにより記録される。記録画像は、Y、M、C、Bkの10cm×10cmの単色ベタ画像、B、G、Rの10cm×10cmの二次色ベタ画像、YMCコンポジットの10cm×10cmのべた画像、およびYMCKコンポジットの10cm×10cmのべた画像をプリントした。Y、M、C、Bkの単色画像は各々100%Dutyであり約12ml/mのインク付与量となる。B、G、Rの二次色ベタ画像は同じく24ml/m、YMCコンポジットは同じく36ml/m、YMCKコンポジットは同じく48ml/mであった。なお、全ヘッドの駆動周波数は15kHz、20kHzおよび25kHzの各条件でプリントを作製した。その際、各駆動周波数においても解像度が540×720dpi(dpiとは1インチ、即ち2.54cm当たりのドット数を表す)になるように主走査および副走査方向のスキャン速度を調整した。
また、第1、第2ヘッドの間に乾燥ゾーンを設けH2ヒーターにて55℃にて加熱乾燥した。
(染料固定化工程)
上記画像を形成した後、湿度100%、温度95℃の条件で、15分スチーム処理した。更にその後、洗剤(センカノールTC、センカ株式会社製)を含む温水により洗浄、乾燥して最終的なプリント物を得た。
以上の工程を、表1に示すインクセット2〜14について同様に行いプリント物を作製した。
プリントの評価
(にじみ評価)
◎:全評価画像においてにじみがない
○:YMCKコンポジットのべた画像(48ml/m)の画像周辺部で部分的ににじみが見られるがYMCコンポジットのべた画像(36ml/m)ではにじみはない
△:YMCKコンポジットのべた画像(48ml/m)で画像周辺部全体ににじみが見られるが、YMCコンポジットのべた画像(36ml/m)ではにじみはない
×:B、G、Rの二次色ベタ画像(22ml/m)で画像周辺部ににじみが見られる
(発色濃度評価)
Y,M,C,K,B,G,R,YMCコンポジットKのすべての濃度を測定し評価した。
このとき、比較として、下記前処理液を調製し、布帛にマングルを使用して付与後、乾燥することで比較布帛を別途作製し、この比較布帛にプリントした各色の明度(L)を測定し以下のように評価した。
○:全色において比較布帛に対し明度が低く、Lの値が同じか低い値を示す
△:いずれかの色で比較布帛より明度が高く、Lの差が2.0未満
×:いずれかの色で比較布帛より明度が高く、Lの差が2.0以上
<比較布帛用前処理液>
炭酸カリウム 6.0部
炭酸水素カリウム 2.0部
ヒドロトロピー剤(尿素) 18.0部
イオン交換水 残部
(出射安定性の評価)
ヘッドの駆動周波数は15kHz、20kHzおよび25kHzの各条件で作製したプリントについて次のように評価した。
○:25kHzの駆動条件で、出射欠または曲がりによる筋斑なし
△:25kHzの駆動条件では、出射欠または曲がりによる筋斑が見られるが20kHzでは筋斑が見られない
×:25kHzおよび20kHzの駆動条件では、出射欠または曲がりによる筋斑が見られるが15kHzでは筋斑が見られない
(風合いの評価)
作製したプリントについて、プリントしていない布帛と比べて手触り感に差が有るかどうか20人の被験者により比較評価した。差が有ると感じた人数が1人以下を○、2〜3人を△、4人以上を×とした。
以上のプリント評価結果をまとめて表1に示した。なお、滲み、発色濃度および風合いについては、出射欠または曲がりによる筋斑がない駆動周波数条件の内、最も高い駆動周波数条件で作製したプリント物を用いて評価した。
Figure 0005617216
本発明のインクセットを用いたプリント物は、高い駆動周波数で高速にプリントした場合でも滲みを良好に抑制し高い濃度の画像が得られ、更に風合への影響もほとんどないものであった。一方、比較例のインクセットについてはいずれかの評価項目において品質上問題のある結果であった。
実施例2
実施例1で使用したプリンタの第2ヘッドのみを用い、6つのヘッドのうち4つを記録インク(Y、M、C、Bk)に、1つを機能性インクとし、記録インクと機能性インクを同軸キャリッジ上でプリントした。付与量は各ヘッド12ml/mである。滲みと発色濃度について実施例1と同様にして評価した。結果を表2に示す。
Figure 0005617216
実施例1に比べて滲みが若干劣化するインクセットが見られるが、本発明のインクセットは比較例に比べて良好な結果を示した。
1 粘着性ベルト
2 サポートロール
3 搬送ロール
4 ニップロール
5 前処理インク吐出用ヘッド
6 温風付与手段
7 記録インク吐出用ヘッド
10 ホットプレート

Claims (6)

  1. インクジェット用前処理を施していない布帛に使用する捺染用インクセットであって、該捺染用インクセットは、エチレン尿素を含む機能性インクと、染料、水溶性有機溶剤及び水溶性樹脂を含む記録インクとからなり、かつ、該水溶性樹脂における、下記式(1)の範囲が、70〜300であることを特徴とする捺染用インクセット。
    式(1):〔水溶性樹脂に含まれる水酸基、エーテル基、カルボン酸基またはアミド基を有する繰返し単位の質量モル濃度〕×〔水溶性樹脂の重量平均分子量〕
  2. 前記水溶性樹脂が、重量平均分子量3000〜12000の範囲のポリエチレングリコール、及びPVPから選ばれる何れかであることを特徴とする請求項1に記載の捺染用インクセット。
  3. 前記記録インクに含有する染料が反応性染料であり、かつ、前記機能性インクが更に無機塩基を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の捺染用インクセット。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の捺染用インクセットを用いたインクジェット捺染方法において、機能性インクを布帛にプリントし加熱乾燥する第1の工程と、機能性インクをプリントした部分に記録インクをプリントする第2の工程を含み、かつ、該第2の工程で記録インクをプリントする際、該布帛の表面温度を35℃〜100℃に調整することを特徴とするインクジェット捺染方法。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の捺染用インクセットを用いたインクジェット捺染方法において、該インクジェット捺染方法に用いるプリンタが、同一キャリッジ上に機能インク用ヘッド、記録インク用ヘッドを並列配置したプリンタであって、かつ、布帛の表面温度を35℃〜100℃に調整し、1回のスキャンで機能インクと記録インクの双方を該布帛上に付与することを特徴とするインクジェット捺染方法。
  6. 前記捺染用インクセットを20kHz以上の吐出周波数でプリントすることを特徴とする請求項またはに記載のインクジェット捺染方法。
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