JP5614080B2 - 内燃機関の排気還流装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気還流装置に関する。
内燃機関のNOx排出量の低減やポンプ損失の低減のために、排気の一部をEGRガスとして吸気に戻す技術が有効であるが、EGRガス量を増大させると燃料が良好に燃焼しなくなりPM排出量が増大するという背反があるため、EGR率をある程度以上高めることができないという問題がある。これに対し、燃焼室内でEGRガスと空気を成層化させることによって、燃焼悪化させることなくEGR率を高めることを図る技術が提案されている。
例えば特許文献1には、1気筒当たり2つの吸気ポートを備え、2つの吸気ポートのうち一方の吸気ポートのみにEGRガスを供給し、EGRガスが供給される吸気ポートを、燃焼室内に流入するガスが燃焼室の外周に沿って旋回するように配置及び構成し、EGRガスが供給されない吸気ポートを、燃焼室内に流入するガスが燃焼室の中央部を旋回するように配置及び構成することにより、燃焼室の中央部に空気層を形成し、空気層の外周を囲むようにEGRガス層を形成し、燃焼室内でEGRガスと空気とを成層化する技術が記載されている。
特開2008−101544号公報
上記特許文献1に記載の技術においては、EGRガスが供給される吸気ポート及びEGRガスが供給されない吸気ポートの両方に空気が供給されるので、空気量が多くなる運転状態では気筒内に供給できるEGRガス量が少なくなってしまい、EGR率を高めることが困難になるという課題がある。
本発明はこの点に鑑みてなされたものであり、燃焼室内でEGRガスと空気とを成層化させる内燃機関の排気還流装置において、燃焼悪化を抑制しつつEGR率をより高めることを可能にする技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明は、
内燃機関の排気の一部をEGRガスとして燃焼室に還流させるEGR装置を備えた内燃機関の排気還流装置であって、
前記内燃機関の燃焼室に連通する吸気ポートは、その内部に、該吸気ポートの内径より小さい内径を有する内側通路と、該内側通路の外壁面及び該吸気ポートの内壁面との間の空間である外側通路と、が形成される二重管構造であり、
前記内燃機関の吸気通路は、前記内側通路に連通し、
前記EGR装置は、前記外側通路にEGRガスを還流させることを特徴とする。
このような二重管構造を有する吸気ポートから燃焼室内にガスが流入すると、吸気ポートの内側通路から燃焼室内に流入したガスは燃焼室内上部の中心軸付近の領域に局在し、吸気ポートの外側通路から燃焼室内に流入したガスは燃焼室の内壁面(シリンダの内壁面
)付近及び燃焼室の底面(ピストンの頂面)付近に局在する。従って、外側通路から流入したガスが内側通路から流入したガスを包み込むような層状のガス分布が燃焼室内に形成される。
上記本発明の構成によれば、吸気ポートの内側通路から燃焼室内に流入するガスは吸気通路から供給される空気(新気)であり、吸気ポートの外側通路から燃焼室内に流入するガスはEGR装置により供給されるEGRガスである。
従って、本発明によれば、燃焼室内上部の中心軸付近の領域に空気又は空気と燃料の混合気が局在し、それを外側及び下側から包み込むように燃焼室内壁面及びピストン頂面付近にEGRガスが局在する層状のガス分布が燃焼室内に形成される。
火花点火式の内燃機関の場合には点火プラグは燃焼室頂部中心軸線付近に設けられるので、点火プラグ周辺に空気又は可燃混合気の層が形成され、それを包み込むようにEGRガスの層が形成されることになる。
従って、多量のEGRガスを導入しても燃焼が悪化することを抑制できる。そして、EGRガスの層は、燃焼室内壁面付近だけでなく、燃焼性に影響しにくい燃焼室下方のピストン頂面付近にも形成されるので、燃焼を悪化させることを抑制しながらより多くのEGRガスを還流させることが可能になる。
さらに、本発明においては、外側通路には吸気通路が連通していないので、外側通路から燃焼室内に流入するガスに空気は混入しない。従って、空気量が多くなる運転状態においてEGRガス量が少なくなることを抑制でき、より広範な運転条件において高いEGR率が可能となる。
本発明において、内側通路及び外側通路は同軸構造であっても良い。この構成によれば、内側通路から燃焼室内に流入する空気又は可燃混合気と、外側通路から燃焼室内に流入するEGRガスと、が燃焼室内で上記のような成層ガス分布を形成することができる。
上記構成において、内側通路、外側通路及び燃焼室が同軸構造であっても良い。この場合、吸気ポートは燃焼室上部中心付近から燃焼室内にガスを流入させるので、内側通路から燃焼室内に流入する空気又は可燃混合気を燃焼室上部中心軸付近に、外側通路から燃焼室内に流入するEGRガスを燃焼室内壁面及びピストン頂面付近に、局在させることができ、成層ガス分布の形成が好適に行われる。
本発明は、1気筒あたり2つの吸気ポートが備わる内燃機関にも適用できる。このような内燃機関において、2つの吸気ポートの二重管構造がともに同軸構造の場合、燃焼室の中心軸に垂直な断面において、2つの吸気ポートの内側通路の間に2つの吸気ポートの外側通路の一部が挟まれた構造となる。
そのため、燃焼室内に形成されるガス分布は、燃焼室内上部中心軸付近に2つの吸気ポートの内側通路から流入する空気又は可燃混合気と外側通路の当該2つの内側通路に挟まれた部分から流入するEGRガスとの混合ガスが局在し、燃焼室内壁付近及び燃焼室底面(ピストン頂面)付近に外側通路の前記2つの内側通路に挟まれた部分以外の部分から流入するEGRガスが局在する層状ガス分布となる。
このような燃焼室内のガス分布では、点火プラグ周辺に局在する空気又は可燃混合気にはEGRガスの一部が含まれるものの、大部分のEGRガスは燃焼室内壁付近及び底面付近に局在するため、燃焼性への影響は小さく、燃焼悪化を抑制しつつ高EGR率を実現で
きる。
一方、2つの吸気ポートの二重管構造は、各吸気ポートの内側通路の中心軸が外側通路の中心軸に対して他方の吸気ポート寄りに偏心している構成とすることもできる。あるいは、2つの吸気ポートの二重管構造は、各吸気ポートの内側通路の中心軸が外側通路の中心軸に対して燃焼室の中心軸寄りに偏心している構成とすることもできる。
いずれの構成においても、2つの吸気ポートの二重管構造がともに同軸構造の場合と比べて、2つの吸気ポートの内側通路の間に挟まれた外側通路の部分は小さくなる。従って、燃焼室内に形成されるガス分布において、燃焼室内上部中心軸付近に局在する空気又は可燃混合気とEGRガスとの混合ガス中のEGRガスの量が少なくなる。
よって、EGR率を高くした場合の燃焼性への影響をより小さくすることができ、燃焼悪化を抑制しつつより高EGR率を実現できる。
本発明において、吸気ポートの内側通路に燃料を噴射する燃料噴射弁を備えることができる。この構成によれば、EGRガス中に燃料が混入しないので、燃焼悪化や未燃分の排出を好適に抑制できる。
本発明において、前記二重管構造は、前記吸気ポートにおける前記燃焼室との接続部寄りの一部区間にのみ形成される構成とすることができる。本発明の吸気ポートの二重管構造では、内側通路を流れる空気が外側通路を流れる高温のEGRガスからの受熱により昇温する可能性があるが、二重管構造を燃焼室との接続部付近の一部区間に限定すれば、空気の昇温を抑制できる。
本発明によれば、燃焼室内でEGRガスと空気とを成層化させる内燃機関の排気還流装置において、燃焼悪化を抑制しつつEGR率をより高めることを可能にする技術を提供することができる。
実施例1に係る内燃機関の気筒及び吸気ポートの内部の概略構造を示す図である。 実施例1に係る内燃機関の気筒及び吸気ポートを上から見た図である。 実施例1に係る内燃機関の燃焼室内に形成されるガス分布を模式的に示す図である。 実施例2に係る内燃機関の気筒及び吸気ポートを上から見た図である。 実施例2に係る内燃機関の気筒及び吸気ポートの内部の概略構造を示す図である。 実施例3に係る内燃機関の気筒及び吸気ポートを上から見た図である。 実施例3に係る内燃機関の燃焼室内に形成されるガス分布を模式的に示す図である。 実施例4に係る内燃機関の気筒及び吸気ポートを上から見た図である。 実施例4の変形例に係る内燃機関の気筒及び吸気ポートを上から見た図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。本実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
図1は、本発明の第1の実施例に係る内燃機関の概略構成を示す図である。図1は、内燃機関1の気筒2及び吸気ポート5の断面を示す。気筒2の内部にはピストン4が上下方向に摺動可能に挿入され、気筒2の内壁面及びピストン4の頂面により燃焼室3が区画形成される。
燃焼室3の頂部中心部(燃焼室3の中心軸線付近)には開口部11が設けられ、開口部11には吸気ポート5が接続されている。吸気ポート5は、その内部に、吸気ポート5の内径より小さい内径を有する内側通路7と、内側通路7の外壁面14及び吸気ポート5の内壁面15との間の空間である外側通路6と、が形成される二重管構造である。
内側通路7には外部から空気を取り込む吸気通路10が連通し、外側通路6にはEGR通路8が連通する。EGR通路8は、内燃機関1の図示しない排気通路に連通し、EGR通路8を介して内燃機関1の排気の一部がEGRガスとして燃焼室に還流する。
EGR通路8は本発明のEGR装置として機能する。内燃機関1には、吸気ポート5の内側通路7内に燃料を噴射する燃料噴射弁9が備わる。なお、図面を簡略化するため吸気バルブや排気ポート、排気バルブ、点火プラグ等の内燃機関1が備える構成要素について図示を省略してある。後述する他の図面についても同様である。
図2は、上記説明した気筒2を上から見た図である。燃焼室頂部の気筒2の中心軸線C付近に開口部11が設けられ、開口部11に吸気ポート5が接続される。吸気ポート5の内部には内側通路7と外側通路6が形成されている。内燃機関1には、内側通路7内に燃料を噴射する燃料噴射弁9が備わる。
図1及び図2に示すように、内側通路7及び外側通路6は略同軸の構造であり、燃焼室3の開口部11との接続部付近では燃焼室3の中心軸線Cと略同軸の構造となっている。そして、図2に示すように、燃焼室3中央部に内側通路7からの空気が流入するとともに、その周囲に外側通路6からのEGRガスが流入する。
これにより、図1に示すように、内側通路7から燃焼室3内に流入した空気と燃料の混合気が燃焼室3内上部の中心軸付近の領域に局在し、外側通路6から燃焼室3内に流入したEGRガスが燃焼室3の内壁面(気筒2の内壁面)付近及び燃焼室3の底面(ピストン4の頂面)付近に局在する。
すなわち、外側通路6から流入したEGRガスGEが内側通路7から流入した空気と燃料の混合気GAを包み込むような層状のガス分布が燃焼室3内に形成される。
図3は、図1の燃焼室3内のガス分布のAA断面を示す図である。図3に示すように、燃焼室3の中心軸線C近傍の領域に空気と燃料の混合気GAが局在し、その周囲にEGRガスGEが局在する。
内燃機関1には、燃焼室3の頂部の中心部(中心軸線C付近)には図示しない点火プラグが備わり、点火プラグが空気と燃料の可燃混合気に点火することにより燃焼室3内で燃焼が行われる。
本実施例の内燃機関1は、上述したような二重管構造の吸気ポート5を備え、内側通路7から流入する空気と燃料の可燃混合気と外側通路6から流入するEGRガスとが図1から図3に示したように燃焼室3内で層状に分布するので、EGR率を高めて多量のEGR
ガスを還流させた場合でも、点火プラグ付近の可燃混合気にEGRガスが高濃度で混入することを抑制できる。
従って、燃焼悪化を招くことなく、大量EGRを行うことが可能になるので、EGR率を高めることによるNOx排出量の低減効果やポンプ損失の低減効果が十分に発揮される。
さらに、本実施例の内燃機関1においては、外側通路6には吸気通路10が連通しておらず、EGR通路8だけが連通しているため、外側通路6から燃焼室3内に流入するガスには空気は混入しない。従って、空気量が多くなる運転状態においてもEGRガス量が少なくなることを抑制でき、より広範な運転条件において高いEGR率で運転することが可能となる。
(実施例2)
上記実施例1では、吸気ポート5が接続される燃焼室3頂部の開口部は燃焼室3頂部中心部(燃焼室3の中心軸線C付近)に設けられた構成について説明したが、吸気ポート5が接続される開口部を設ける位置はこれに限らない。
図4は、本発明の第2の実施例に係る内燃機関の概略構成を示す図である。図4は、実施例1の図2と同様に気筒2を上から見た図である。図4に示すように、本実施例では、燃焼室3の中心軸線Cより外側に開口部12が設けられ、開口部12に吸気ポート50が接続される。
吸気ポート50の内部には、実施例1の吸気ポート5と同様に、内側通路70及び外側通路60が形成されている。本実施例の内燃機関1も、内側通路70内に燃料を噴射する燃料噴射弁9が備わる。
図5は、実施例1の図1と同様に、本実施例の内燃機関1の気筒2及び吸気ポート50の断面を示す図である。上述したように、本実施例では、燃焼室3頂部中央より外側の位置に吸気ポート50が接続される開口部12が設けられる。
吸気ポート50は、その内部に、吸気ポート50の内径より小さい内径を有する内側通路70と、内側通路70の外壁面140及び吸気ポート50の内壁面150との間の空間である外側通路60と、が形成される二重管構造である。
なお、本実施例の吸気ポート50は、実施例1と異なり、吸気ポート50の開口部12との接続部に近い側の一部区間のみ、二重管構造となっている。これにより、外側通路60を流れる高温のEGRガスからの受熱による内側通路70を流れる空気の温度上昇を抑制できる。
本実施例のように吸気ポート50が接続される開口部12が燃焼室3頂部中央に設けられていない構成であっても、内側通路70から空気と燃料の混合気が燃焼室3内に流入し、外側通路60からEGRガスが燃焼室3内に流入することにより、図5に示すように、燃焼室3内上部中心軸線付近に空気と燃料の混合気が局在し、その周囲の、燃焼室3内壁面及び燃焼室3底面(ピストン4頂面)付近に、中央部の空気と燃料の混合気を包み込むようにEGRガスが局在する。
従って、本実施例においても、図5の燃焼室3内のガス分布のAA断面は、図3のようになる。これにより、EGR率を高めても点火プラグ付近のEGRガス濃度が高くなることを抑制できるので、燃焼悪化を抑制しつつEGR率を高めることが可能になる。
また、実施例1と同様に、外側通路60には吸気通路10からの空気が流入しないので、空気量が多くなる運転状態においても多量のEGRガスを燃焼室3内に還流させることができる。従って、要求空気量によらず、高EGR率を実現することが可能になる。
(実施例3)
上記実施例1及び2は、1つの気筒に1つの吸気ポートが接続される内燃機関に本発明を適用した実施例だが、本実施例は、1つの気筒に2つの吸気ポートが接続される内燃機関に本発明を適用した実施例である。
図6は、本発明の第3の実施例に係る内燃機関の概略構成を示す図である。図6は、実施例1の図2と同様に気筒2を上から見た図である。図6に示すように、本実施例では、気筒毎に2つの吸気ポート5A,5Bが燃焼室3の頂部の2つの開口部13A,13Bにそれぞれ接続される。
吸気ポート5A,5Bの各々の二重管構造は実施例1の吸気ポート5と同様で、内側通路7A,7Bと外側通路6A,6Bとが同軸構造になっている。そして、内側通路7A,7Bは吸気通路に連通し、内側通路7A,7Bから燃焼室3内に空気が流入する。
また、外側通路6A,6BはEGR通路に連通し、外側通路6A,6Bから燃焼室3内にEGRガスが流入する。内側通路7A,7Bの各々の内部に燃料を噴射する燃料噴射弁9A,9Bが備わる。
本実施例のように内側通路と外側通路とが同軸構造の場合、燃焼室3の中心軸線Cに垂直な面による断面で、吸気ポート5A,5Bの内側通路7A,7Bの間には、外側通路6A,6Bの一部が挟まれることになる(図6の領域16で示す部分)。
外側通路6A,6Bのこの部分から燃焼室3内に流入するEGRガスは、内側通路7A,7Bから燃焼室3内に流入する空気と燃料の混合気と略均質に混合し、燃焼室3内上部中心軸付近には空気と燃料とEGRガスの混合気が局在する。
一方、外側通路6A,6Bの領域16で示す部分以外の部分から燃焼室3内に流入するEGRガスは、上述した各実施例と同様に、燃焼室3の内壁面及び底面付近に局在する。
このため、本実施例のように内側通路と外側通路が同軸の二重管構造になっている吸気ポート5A,5Bが2つ接続されている構成では、燃焼室3内に形成されるガス分布は、実施例1及び2と同様に燃焼室3内上部中心軸付近のガスと、それを外側及び下側から包み込むような燃焼室3内壁面及び底面付近のガスと、の層状のガス分布になるが、図7に示すように、燃焼室3中心部に局在するガスは空気と燃料とEGRガスの混合気GA+GEとなり、その周囲に局在するガスはEGRガスとなる。
従って、点火プラグ付近に局在するガスはEGRガスを含むことになるが、このEGRガスは外側通路6A,6Bのうち図6の領域16で示すごく一部から流入するEGRガスであり、それ以外の大部分のEGRガスは実施例1及び2と同様に、燃焼室3内壁面及び底面付近に局在するので、混合気の燃焼性への影響は小さく、燃焼悪化を抑制しつつEGR率を十分に高めることが可能である。
また、実施例1及び2と同様に、外側通路6A,6Bには吸気通路からの空気が流入しないので、空気量が多くなる運転状態においても十分な量のEGRガスを還流させることが可能になる。
(実施例4)
本実施例も、1つの気筒に2つの吸気ポートが接続される内燃機関に本発明を適用した実施例である。
実施例3で説明したように、各吸気ポートの内側通路及び外側通路を同軸の二重管構造とした場合、燃焼室3上部中心軸付近に局在する空気と燃料の混合気にEGRガスが混入する。このEGRガスの混入をできるだけ抑制することができるように、本実施例では、各吸気ポートの内側通路及び外側通路を同軸の二重管構造とはせず、図8に示すように、各吸気ポートの内側通路が他方の吸気ポート寄りに偏心した構造とした。
すなわち、図8に示すように、燃焼室3上部の開口部13Aに接続される吸気ポート5Cの内側通路7Cは、吸気ポート5Cの外側通路6Cに対して、燃焼室3上部の開口部13Bに接続される吸気ポート5D寄りに偏心して設けられる。同様に、吸気ポート5Dの内側通路7Dは、吸気ポート5Dの外側通路6Dに対して、吸気ポート5C寄りに偏心して設けられる。
これにより、燃焼室3の中心軸線Cに垂直な面による断面で、吸気ポート5C,5Dの内側通路7C,7Dの間に挟まれる領域16に存在することになる外側通路6C,6Dの部分はほとんど無視できる大きさとなる。
従って、2つの吸気ポート5C,5Dを図8に示すような偏心二重管構造とすることによって、内側通路7C,7Dから燃焼室3内に流入する空気と燃料の混合気に混入するEGRガスの量を低減することが可能になる。
これにより、燃焼室3上部中心軸付近に局在する空気と燃料の混合気がほとんどEGRガスを含まない、実施例1及び2と同様の燃焼室内ガス分布が形成されるので、EGR率を高めても燃焼悪化を好適に抑制することができる。
なお、本実施例では、各吸気ポートの内側通路を他方の吸気ポート寄りに偏心させた構成について例示したが、内側通路を偏心させる方向は燃焼室3の中心軸線Cの方向でも良い。この場合、図9に示すように、吸気ポート5Cの内側通路7C及び吸気ポート5Dの内側通路7Dは、ともに燃焼室3の中心軸線C寄りに偏心する。
2つの吸気ポート5C,5Dの二重管構造をこのような偏心構造とした場合も、燃焼室3上部中心軸付近に局在する空気と燃料の混合気へ混入するEGRガスの量を好適に低減することができる。
1 内燃機関
2 気筒
3 燃焼室
4 ピストン
5 吸気ポート
6 外側通路
7 内側通路
8 EGR通路
9 燃料噴射弁
10 吸気通路
11 開口部
12 開口部
14 内側通路外壁面
15 吸気ポート内壁面
16 2つの吸気ポートの内側通路に挟まれる外側通路の部分
GA 空気又は空気と燃料の混合気
GE EGRガス
GF 燃料
C 燃焼室中心軸線
50 吸気ポート
60 外側通路
70 内側通路
140 内側通路外壁面
150 吸気ポート内壁面
5A,5B 吸気ポート
6A,6B 外側通路
7A,7B 内側通路
9A,9B 燃料噴射弁
13A,13B 開口部
5C,5D 吸気ポート
6C,6D 外側通路
7C,7D 内側通路

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気の一部をEGRガスとして燃焼室に還流させるEGR装置を備えた内燃機関の排気還流装置であって、
    前記内燃機関の燃焼室に連通する吸気ポートは、その内部に、該吸気ポートの内径より小さい内径を有する内側通路と、該内側通路の外壁面及び該吸気ポートの内壁面との間の空間である外側通路と、が形成される二重管構造であり、
    前記内燃機関の吸気通路は、前記内側通路に連通し、
    前記EGR装置は、前記外側通路にEGRガスを還流させ、
    前記外側通路及び前記内側通路は前記燃焼室に接続され、
    前記内側通路、前記外側通路及び前記燃焼室は同軸構造であることを特徴とする内燃機関の排気還流装置。
  2. 内燃機関の排気の一部をEGRガスとして燃焼室に還流させるEGR装置を備えた内燃機関の排気還流装置であって、
    前記内燃機関の燃焼室に連通する吸気ポートは、その内部に、該吸気ポートの内径より小さい内径を有する内側通路と、該内側通路の外壁面及び該吸気ポートの内壁面との間の空間である外側通路と、が形成される二重管構造であり、
    前記内燃機関の吸気通路は、前記内側通路に連通し、
    前記EGR装置は、前記外側通路にEGRガスを還流させ、
    前記外側通路及び前記内側通路は前記燃焼室に接続され、
    前記内燃機関の燃焼室には前記二重管構造を有する吸気ポートが2つ連通し、各吸気ポートの内側通路の中心軸は、外側通路の中心軸に対して、他方の吸気ポート寄りに偏心していることを特徴とする内燃機関の排気還流装置。
  3. 内燃機関の排気の一部をEGRガスとして燃焼室に還流させるEGR装置を備えた内燃機関の排気還流装置であって、
    前記内燃機関の燃焼室に連通する吸気ポートは、その内部に、該吸気ポートの内径より小さい内径を有する内側通路と、該内側通路の外壁面及び該吸気ポートの内壁面との間の空間である外側通路と、が形成される二重管構造であり、
    前記内燃機関の吸気通路は、前記内側通路に連通し、
    前記EGR装置は、前記外側通路にEGRガスを還流させ、
    前記外側通路及び前記内側通路は前記燃焼室に接続され、
    前記内燃機関の燃焼室には前記二重管構造を有する吸気ポートが2つ連通し、各吸気ポートの内側通路の中心軸は、外側通路の中心軸に対して、燃焼室の中心軸寄りに偏心していることを特徴とする内燃機関の排気還流装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項において、
    前記内側通路に燃料を噴射する燃料噴射弁を備えることを特徴とする内燃機関の排気還流装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項において、
    前記二重管構造は、前記吸気ポートにおける前記燃焼室との接続部寄りの一部区間にのみ形成されることを特徴とする内燃機関の排気還流装置。
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