JP5612425B2 - 粉粒体加熱装置 - Google Patents
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Description
すなわち、複数のバーナが、それらにて形成される燃焼火炎が互いに衝突する状態となるように対向配置され、処理対象粉粒体が、キャリアガスにて搬送される状態で、複数のバーナのうちの少なくとも1つのバーナに対して、その基端側から先端側に向けて供給されて、バーナの燃焼火炎中に投入されるように構成されたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
前記バーナが、燃焼筒の内部に、その先端部側に向けて伸びる燃焼火炎を形成して燃焼するように構成され、
前記バーナの前記燃焼筒の先端部が、小径筒部から漸次大径となって大径筒部となるレジューサ状に形成され、
前記処理対象粉粒体を前記燃焼筒の内部に案内供給する粉粒体供給筒部が、前記処理対象粉粒体を下向き流動状態で流動させて、前記燃焼筒の前記先端部における前記大径筒部よりも前記小径筒部側の箇所に供給する状態で設けられ、
前記粉粒体供給筒部が、鉛直姿勢の本体部分とその本体部分の先端から前記燃焼筒の先端側に向けて伸び且つ先端ほど下方に位置する傾斜姿勢の先端部分とから構成されている点を特徴とする。
このように、処理対象粉粒体を鉛直姿勢の本体部分に沿って下向きに流動させた後、傾斜姿勢の先端部分に沿って流動させて燃焼筒の内部に供給するものであるから、粉粒体供給筒部の全体を鉛直姿勢にする場合に較べて、傾斜姿勢の先端部分の存在によって、処理対象粉粒体の燃焼筒への供給を良好に行わせることができる。
前記バーナが、燃焼筒の内部に、その先端部側に向けて伸びる燃焼火炎を形成して燃焼するように構成され、
前記バーナの前記燃焼筒の先端部が、小径筒部から漸次大径となって大径筒部となるレジューサ状に形成され、
前記処理対象粉粒体を前記燃焼筒の内部に案内供給する粉粒体供給筒部が、前記処理対象粉粒体を下向き流動状態で流動させて、前記燃焼筒の前記先端部における前記大径筒部よりも前記小径筒部側の箇所に供給する状態で設けられ、
前記処理対象粉粒体を酸化処理する酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給部が、前記燃焼筒の先端部から排出される燃焼ガス中に酸素含有ガスを供給する状態で設けられている点を特徴とする。
しかも、バーナの燃焼筒の先端部が、小径筒部から漸次大径となって大径筒部となるレジューサ状に形成されて、粉粒体供給筒部が、燃焼筒の先端部における大径筒部よりも小径筒部側の箇所に、処理対象粉粒体を供給する状態で設けられているから、処理対象粉粒体が加熱されることにより膨張しても、バーナの燃焼を良好に行わせて、処理対象粉粒体の加熱を適切に行うことができるものとなる。
つまり、処理対象粉粒体は燃焼火炎にて加熱されると、溶融すると同時に、その一部が蒸発する等により、膨張することになり、その膨張によりバーナの燃焼ガスの流動が抑制されると、燃焼火炎の失火を招く虞があるが、燃焼筒の先端部がレジューサ状に形成されているため、膨張した処理対象粉粒体を収納する空間が確保されることになり、膨張した処理対象粉粒体にてバーナの燃焼ガスの流動を抑制することが回避されるため、燃焼火炎の失火を抑制することができ、処理対象粉粒体の加熱を適切に行うことができるものとなる。
また、処理対象粉粒体を燃焼筒の内部に案内供給する粉粒体供給筒部が、処理対象粉粒体を下向き流動状態で流動させて、燃焼筒の内部に処理対象粉粒体を供給するものであるから、処理対象粉粒体をその自重を利用しながら燃焼筒に供給するものであるため、処理対象粉粒体の流動のためにキャリアガスを用いる必要がない、または、キャリアガスを用いるとしても、その搬送圧力を低くできるものとなる。
このように、燃焼対象粉粒体がバーナの燃焼火炎から離れた箇所に飛散することを抑制しながら、バーナの燃焼火炎中に燃焼対象粉粒体を的確に投入することができ、しかも、処理対象粉粒体が加熱されることにより膨張しても、バーナの燃焼を良好に行わせることができため、処理対象粉粒体をバーナの燃焼火炎にて適切に加熱することができるのである。
そして、バーナが、燃焼筒の内部に、その先端側に伸びる燃焼火炎を形成するようにしながら、処理対象粉粒体をバーナの燃焼火炎にて加熱するものであるから、バーナの燃焼炎を形成する燃焼空間が、燃焼筒の筒軸心方向には長い空間となるものの、燃焼筒の径方向には大きな空間とはならないため、全体構成の小型化を図ることができ、また、バーナとしては一つのバーナを装備すればよいため、全体構成の簡素化を図ることができる。
また、粉粒体供給筒部によって、処理対象粉粒体をその自重を利用しながら下向き流動状態で流動させて、処理対象粉粒体を燃焼筒の内部に案内供給するものであるため、処理対象粉粒体の流動のためにキャリアガスを用いる必要がない、又は、キャリアガスを用いるとしても、その搬送圧力を低くできるものとなるため、処理対象粉粒体の搬送構成の簡素化を図ることができ、この点からも、全体構成の簡素化を図ることができる。
要するに、本発明の第2特徴構成によれば、処理対象粉粒体を適切に加熱できながらも、全体構成の小型化及び簡素化を図ることができる粉粒体加熱装置を提供できる。
また、本発明の第2特徴構成によれば、燃焼筒の先端部から排出される燃焼ガス中に、酸素含有ガス供給部から、処理対象粉粒体を酸化処理する酸素含有ガスが供給されて、燃焼筒の先端部から排出される燃焼ガス中に存在する処理対象粉粒体が酸化処理されることになる。
ちなみに、燃焼筒の先端部から排出される燃焼ガス中に存在する処理対象粉粒体とは、粉粒状に存在する場合もあるが、一般には、酸化処理するために十分な高温に加熱する結果、溶融して気化した状態で存在することなり、そして、その気化した処理対象粉粒体が酸化処理されることになる。
前記酸素含有ガス供給部が、酸素含有ガスとして空気よりも酸素濃度が高い酸素富化ガスを供給するように構成されている点を特徴とする。
このように、酸素含有ガス供給部から供給する酸素含有ガスとして、空気よりも酸素濃度が高い酸素富化ガスを供給することにより、処理対象粉粒体を酸化処理するために必要なバーナの発熱量、つまり、バーナの燃料消費量を低下させることができる。
図1に示すように、粉粒体加熱装置A、及び、その粉粒体加熱装置Aからの処理済みガスを冷却処理して処理済の粉粒体を回収する冷却回収部Bが設けられて、処理対象粉粒体を加熱処理し、処理済みの粉粒体を回収する処理システムが構成されている。
ちなみに、本実施形態においては、後述の如く、処理対象粉粒体を加熱した後、酸化処理して、酸化処理済みの粉粒体を回収する場合を例示するものである。
本実施形態においては、図2に示すように、燃焼筒3が、その先端部を加熱炉Dの前側壁4Aを貫通する状態に保持されて、燃焼筒3からの燃焼ガスが加熱炉D内に流動するように構成されており、処理済ガスが加熱炉Dから排出されるように構成されている。
尚、加熱炉Dは、横倒れ姿勢の円筒状であり、その内径が600mmであるが、図2においては、その前側壁4Aや後側壁4Bの一部を省略して、内径を小型化した状態で記載してある。
燃料供給路5には、燃料供給を断続する燃料弁7が設けられ、燃焼用空気供給路6には給気ファン8が接続されている。
そして、ホッパー1の下部に、貯留した処理対象粉粒体を粉粒体供給筒部9の上端部に搬送するスクリュウコンベヤ式の搬送装置10が設けられている。
したがって、ホッパー1に貯留された処理対象粉粒体が、スクリュウコンベヤ式の搬送装置10によって粉粒体供給筒部9に供給されたのち、粉粒体供給筒部9に沿って下向きに流動することにより、燃焼筒3の内部に供給されるように構成されている。
ちなみに、燃焼筒3における先端部3Aのレジューサの形状は、小径部の外径が60.5mmで、大径部の外径が89.1mmのレジューサ(2B×3B)に相当するものである。つまり、燃焼筒3が、市販のレジューサ(2B×3B)を、直筒状の管に溶接接続することにより形成されている。
ちなみに、酸素含有ガスは、その酸素濃度が高いほど供給量を減少させることができるものであり、それに合わせて、バーナ2の加熱量(燃料消費量)を調整することになる。
尚、本実施形態においては、例えば、燃焼筒3から加熱炉Dに排出される燃焼ガスの温度が700℃で、加熱炉Dの出口側(後側壁側)の温度が800〜900℃である。そして、加熱炉Dの出口側(後側壁側)に存在する燃焼ガス中に残存する酸素濃度が15%になるように、処理対象粉粒体を酸化処理する酸素含有ガスを供給するように設定されている。
冷却回収部Bは、処理済ガスを冷却して処理済の粉粒体を落下回収するものであり、排ガスを吸引排出する排気ファン18が接続されている。
そして、例えば、処理対象流体としてのアルミニウムの粉粒体を、燃焼筒3の内部及び加熱炉Dの内部において加熱してアルミニウム蒸気とし、加熱炉Dの内部において酸化処理し、冷却回収部Bあるいはその近傍にて、酸化アルミニウム(アルミナ)の粉粒体にとして生成すること、つまり、アルミニウムの粉粒体を加熱酸化処理して、酸化アルミニウム(アルミナ)の粉粒体を生成することに有効に使用することができるものであるが、アルミニウム以外の金属類の粉粒体の酸化処理や、セレン等の非金属類の粉粒体の酸化処理にも利用できるものである。
次に別実施形態を説明する。
(イ)上記実施形態においては、処理対象粉粒体を酸化処理する場合を例示したが、本発明の加熱装置は、処理対象粉粒体としてのパーライトを発泡処理するために加熱することや、天然石英粉砕粉、焼却灰、ガラス、セメント、プラスチック、鉄、各種合金、鉄鋼スラグ、鉄鋼ダスト等の各種の処理対象粉粒体を溶融処理するために加熱することに適用できるものである。
3 燃焼筒
3A 先端部
9 粉粒体供給筒部
9A 本体部分
9B 先端部分
11 酸素ガス供給部
K 燃焼火炎
Claims (3)
- 処理対象粉粒体をバーナの燃焼火炎中に投入して加熱する粉粒体加熱装置であって、
前記バーナが、燃焼筒の内部に、その先端部側に向けて伸びる燃焼火炎を形成して燃焼するように構成され、
前記バーナの前記燃焼筒の先端部が、小径筒部から漸次大径となって大径筒部となるレジューサ状に形成され、
前記処理対象粉粒体を前記燃焼筒の内部に案内供給する粉粒体供給筒部が、前記処理対象粉粒体を下向き流動状態で流動させて、前記燃焼筒の前記先端部における前記大径筒部よりも前記小径筒部側の箇所に供給する状態で設けられ、
前記粉粒体供給筒部が、鉛直姿勢の本体部分とその本体部分の先端から前記燃焼筒の先端側に向けて伸び且つ先端ほど下方に位置する傾斜姿勢の先端部分とから構成されている粉粒体加熱装置。 - 処理対象粉粒体をバーナの燃焼火炎中に投入して加熱する粉粒体加熱装置であって、
前記バーナが、燃焼筒の内部に、その先端部側に向けて伸びる燃焼火炎を形成して燃焼するように構成され、
前記バーナの前記燃焼筒の先端部が、小径筒部から漸次大径となって大径筒部となるレジューサ状に形成され、
前記処理対象粉粒体を前記燃焼筒の内部に案内供給する粉粒体供給筒部が、前記処理対象粉粒体を下向き流動状態で流動させて、前記燃焼筒の前記先端部における前記大径筒部よりも前記小径筒部側の箇所に供給する状態で設けられ、
前記処理対象粉粒体を酸化処理する酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給部が、前記燃焼筒の先端部から排出される燃焼ガス中に酸素含有ガスを供給する状態で設けられている粉粒体加熱装置。 - 前記酸素含有ガス供給部が、酸素含有ガスとして空気よりも酸素濃度が高い酸素富化ガスを供給するように構成されている請求項2に記載の粉粒体加熱装置。
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