JP5611493B1 - 粒子線成形装置 - Google Patents

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Abstract

粒子線を成形し、成形した粒子線の空間分布を評価し、制御できる粒子線成形装置を提供する。気体中に粒子が分散した粒子源から、線状又は円錐状の粒子線を成形する粒子線成形装置において、内部が減圧された減圧容器12と、一端が減圧容器12外に配され、他端が減圧容器12内に配され、減圧容器12外の粒子源2を取り込み、減圧容器12内に粒子線を導入する粒子線生成手段3と、減圧容器12内での粒子線の空間分布を評価する粒子線評価手段とを備える。その粒子線評価手段は、粒子線に対して光を照射する光照射手段と、粒子線に対して照射された光が粒子に当り生じた散乱光を検出する散乱光検出手段14と、その散乱光の強度及び/又は頻度に対応して散乱光検出手段14から出力される信号を記録し、処理する信号処理手段15とを備えていることが好ましい。

Description

本発明は、大気中の粒子状物質(エアロゾル)などを分析するのに適した粒子線成形装置に関するものである。
大気中の粒子状物質(エアロゾル)の健康影響に関する関心が高まってきており、その挙動や成分などを分析する装置の開発が各方面で検討されている。
粒子の成分を分析する装置としては、近年、エアロゾル質量分析計が開発され、大気などの粒子状物質の成分分析に利用されている。エアロゾル質量分析計とは、測定対象空間から真空容器内に粒子を含む気体を吸引して、粒子を捕集、加熱気化することにより、粒子成分を測定する装置である。このようなエアロゾル質量分析計においては、粒子を真空容器に導き、またその粒子を容器内の捕集・加熱気化部に集める必要がある。そのための手段として、例えば、図16に示すような粒子線生成手段が用いられる(特許文献1参照)。この粒子線成形手段100は内部にオリフィス構造を持つ前絞り構造114と、その後段に少なくとも1つの粒子線成形用の第一絞り手段120をもつ管状構造体118で構成される。管状構造体118は気中分散した粒子源112から粒子を取り込み、内部の前絞り構造114と第一絞り手段120による気流制御によって粒子流が直線状に成形される。即ち、粒子112bに比べ大きな側方拡散速度を持つ気体成分112aは、管状構造体118や真空チャンバ132内に滞留したり、真空チャンバ132の排気口134より排気され、その一方で粒子112bは直線移動性を保って、真空チャンバ132の隔壁130に設けられた穴より粒子線として射出される。この粒子線を質量分析部に設けた捕集器に衝突させることで粒子を収集し、加熱気化して検出器に粒子を導くことで、大気中の粒子が質量分析可能となり、粒子の化学組成を分析することができるようになる。
また、このような技術は、粒子の化学組成の分析だけでなく、半導体製造等の分野でも利用されている。例えば特許文献2では、特許文献1の技術を用いて半導体基板上にその機能や性質を変化させるために、半導体表面の改質のためのナノ粒子含有ガスを噴霧し、特定の粒子を堆積させている。このように粒子を(真空)容器内に導入し、ある範囲内に収束させる技術は計測や製造技術において非常に重要である。
米国特許第5,270,542号明細書 米国特許第6,924,004号明細書
図16に示すような粒子線生成手段では、粒子線は進行方向に対して側方には広がらないように説明されるが、実際には粒子線は進行方向に対して側方にある広がりを持って射出される。この広がりは射出位置を頂点とした円錐状になるため、捕集器の位置や大きさによっては、導入粒子全てを捕集しきれない可能性がある。また、特許文献2のように半導体製造に応用する場合でも、粒子線の空間分布が把握できないため、被導入粒子の堆積量の制御が困難となり、そのため製造の歩留まりの低下等の問題が発生すると考えられる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、粒子線を成形し、成形した粒子線の空間分布を評価し、制御できる粒子線成形装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の粒子線成形装置は、気体中に粒子が分散した粒子源から、線状又は円錐状の粒子線を成形する粒子線成形装置において、内部が減圧された減圧容器と、一端が前記減圧容器外に配され、他端が前記減圧容器内に配され、前記減圧容器外の粒子源を取り込み、前記減圧容器内に粒子線を導入する粒子線生成手段と、前記減圧容器内での前記粒子線の空間分布を評価する粒子線評価手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明においては、前記粒子線評価手段は、前記粒子線に対して光を照射する光照射手段と、前記粒子線に対して照射された光が前記粒子に当り生じた散乱光を検出する散乱光検出手段と、前記散乱光の強度及び/又は頻度に対応して前記散乱光検出手段から出力される信号を記録し、処理する信号処理手段とを備えていることが好ましい。
また、前記信号処理手段は、前記散乱光の強度にわたる頻度分布及び/又はパルス幅にわたる頻度分布と、予め求められた前記光の空間的強度分布と粒子線の空間的広がりとの関係性から、前記粒子線の空間的広がりを算出することが好ましい。
また、前記信号処理手段は、前記粒子線の進行方向に沿った複数位置からの前記信号に基づき、該複数位置での前記粒子線の空間的広がりを算出すると共に、各位置での空間的広がりから前記粒子線の広がり角を算出することが好ましい。
また、前記信号処理手段によって求められた前記粒子線の空間的広がり及び/又は広がり角に基づいて、前記粒子線の空間分布を調節する手段を有していることが好ましい。
また、前記粒子線生成手段は、内側に立設する絞り機構を備えた管状構造体の該管内部に前記粒子源を通して粒子を線状又は円錐状に出射する装置からなることが好ましい。
また、前記減圧容器は、前記粒子線生成手段が配設される前段排気室と前記粒子線評価手段が配設される後段排気室とに分かれ、これらを隔てる隔壁には、前記粒子線が通過する、前記前段排気室側を口細とする略円錐形状の通過口からなるスキマーが設けられ、前記前段排気室よりも前記後段排気室が低圧となるように、それぞれから排気できるように構成されていることが好ましい。
また、前記後段排気室は、前記粒子線を前記後段排気室から取り出すための吐出口を備えていることが好ましい。
また、前記光照射手段は、レーザー光生成手段と、前記レーザー光生成手段により照射されたレーザー光を透過する、前記減圧容器に設けられた透光窓とを有していることが好ましい。
また、前記減圧容器には、前記光照射手段と前記散乱光検出手段とが、前記粒子線の進行方向に沿って所定間隔で複数箇所に設けられていることが好ましい。
また、前記粒子線の空間分布を調節する手段は、前記減圧容器の前記後段排気室の前記粒子線の進行経路の長さを調節する手段、前記後段排気室の前記前段排気室に対する角度を調節する手段、及び前記粒子線生成手段の前記前段排気室に対する角度を調節する手段からなる群から選ばれた少なくとも1種の手段を含むことが好ましい。
本発明の粒子線成形装置によれば、粒子線の空間分布を評価する粒子線評価手段を備えているので、粒子を分析する際の捕捉効率や目的範囲への粒子の送達の精度などを、形成された粒子線毎にその粒子線を侵襲することなく、簡便に評価することができる。
また、粒子線評価手段として、光照射手段と散乱光検出手段と信号処理手段とを備えることにより、粒子線に対して照射された光が粒子に当り生じた散乱光を検出し、その散乱光の強度及び/又は頻度に対応した信号を粒子線の空間分布の物理的表象として捉えて、粒子線の空間的広がりや広がり角などを精度よく評価することができる。
また、更に粒子線の空間分布を調節する手段を備えることにより、粒子線の空間分布に応じた粒子線成形の制御が可能となる。
本発明の第一の実施形態に係る粒子線成形装置の概略構成を示す平面図である。 本発明の第一の実施形態に係る粒子線成形装置の概略構成を示す側面図である。 粒子線生成手段3の一例として挙げられるエアロダイナミックレンズの模式図を示す。 粒子の粒径と粒子線生成手段における粒子の通過率の関係を示す図表である。 空間的な強度分布が所定の範囲で一定であると扱えるレーザー光を粒子線に照射したときの観測結果の一例であり、図5Aは粒子線進行方向の斜め上方からみた状態の概念説明図であり、図5Bは散乱光パルス幅の頻度分布の一例を示す図表である。 空間的な強度分布としてガウス分布を有するレーザー光を粒子線に照射したときの観測結果の一例であり、図6Aは粒子線進行方向の斜め上方からみた状態の概念説明図であり、図6Bは散乱光の強度(またはパルス幅)の頻度分布の一例を示す図表である。 空間的な強度分布としてガウス分布を有するレーザー光を粒子線に照射したときの観測結果の一例であり、図7Aはレーザー光の照射方向からみた状態の概念説明図であり、図7B,Cは粒子ごとに検出される散乱光パルスの一例を示す図表である。 本発明の第二の実施形態に係る粒子線成形装置の概略構成を示す側面図である。 本発明の第三の実施形態に係る粒子線成形装置の概略構成を示す側面図である。 本発明の第四の実施形態に係る粒子線成形装置の概略構成を示す側面図である。 本発明の第五の実施形態に係る粒子線成形装置の概略構成を示す側面図である。 遮蔽物の導入量により粒子線進行方向側方の空間分布に値付けをする方法の説明図である。 遮蔽物導入量と検出される粒子頻度との関係を示す図表である。 本発明の第四の実施形態に係る粒子線成形装置の使用状態の一例を示す概略構成を示す側面図である。 粒子線角度θと粒子検出頻度の関係を示す図表であり、図15Aは照射光の幅と粒子線の分布幅がまったく同様かそれ以下のときの例であり、図15Bは照射光が粒子線の分布幅に対して十分大きいときの例である。 従来の粒子線成形装置の一部を構成する粒子線成形手段の構成図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明を具体的に説明する。
まず、本発明の第一の実施形態について説明する。図1は本発明の第一の実施形態に係る粒子線成形装置の概略構成を示す平面図であり、図2はその側面図である。
図1,2に示すように、この実施形態に係る粒子線成形装置は、粒子線生成手段3と、減圧容器12と、レーザー光生成手段11と、散乱光検出手段14と、信号処理手段15とを備えている。
本形態では、粒子線生成手段3は、管状構造体であり、減圧容器12の一側壁をその減圧機構を損なうことのないように貫通している。そして、その一端が減圧容器12の外部に配され、その他端が減圧容器12の内部に配され、粒子源2を減圧容器12の外部から取り込んで減圧容器12内に粒子1の粒子線を導入するように構成されている。粒子源2としては気体中に粒子が分散した粒子源であればよく、例えば環境大気、半導体表面の改質のためのナノ粒子含有ガス、実験室的に調製した単分散粒子含有空気、圧力容器内の粒子等が挙げられるが、これらに限らない。粒子源2は、粒子線生成手段3に連続的に供給されてもよく、間欠的に供給されてもよく、逐時的に供給されてもよい。また、清浄空気で希釈したり、粒子源2を貯留する貯留容器4内の圧力を調整したりして、目的の粒子の濃度が所望範囲となるようにしてから粒子線生成手段3に供給してもよい。
本形態では、減圧容器12は、粒子線生成手段3が配設される前段排気室12aと、それに対して隔壁を隔てた後段排気室12bとに分かれている。そして、例えば大気圧下の粒子源2に対して、排気口5aに通じた図示しない排気装置により前段排気室12aが10−3Torr程度の圧力に減圧され、排気口13に通じた図示しない排気装置により後段排気室12bが10−5Torr程度の比較的高い真空度まで減圧されると、これにより差動排気となるため、粒子1は粒子線生成手段3から前段排気室12a、更に後段排気室12bへと導かれる。この粒子1の流れが、粒子線生成手段3を構成する管状構造体の同軸上に形成される。以下この同軸上の粒子の流れ方向を粒子線進行方向という。なお、後段排気室12bの排気口13は、粒子線を後段排気室12から取り出すための吐出口を兼ねている。
粒子線生成手段3は、理想的には線状の粒子線を成形するが、実際には射出される粒子線は、減圧容器12内で、図1の上限7a、下限7bで囲まれた円錐状の空間的広がりを持って分布する。即ち、粒子線生成手段3の出射口から前記粒子が射出される際、前記粒子の持つ粒子線進行方向以外の速度成分を有していたり、粒子の駆動源となる搬送気体が、容器内に拡散する過程において、粒子1に対して粘性などにより力を与えることで、粒子1も進行方向に垂直に徐々に拡散するため、円錐状に空間的な広がりを持って粒子線が成形されることになる。
本形態では、減圧容器12の前段排気室12aと後段排気室12bとを隔てる隔壁には、前段排気室12a側を口細とする略円錐形状の通過口からなるスキマー6が設けられている。粒子線は、前段排気室12aからこのスキマー6を通り後段排気室12bへ導入される。このスキマー6の形状は、粒子線に混在している搬送気体を効率的に排気するのを助けている。即ち、粒子線は気体分子を含んでいるため、粒子に比べ進行方向側方に大きな拡散速度を持つ気体が選択的に排除され、一方で気体分子に比べ進行方向側方に小さな拡散速度を持つ粒子は選択的にスキマー6を通過することができる。また、スキマー6の口径に対して十分に大きな面積の隔壁によって、前段排気室12aと後段排気室12bとの圧力差は維持される。このように、スキマーには、その形状によって粒子線の性質を大きく変える効果があるため、他の形状のスキマーと交換できる構造にしておくことがより好ましい。
図3には、粒子線生成手段3の一例として、エアロダイナミックレンズの模式図を示す。このエアロダイナミックレンズ3aは、管状構造体の内部に内側に立設する絞り機構を備え、その管状構造体の内部に上記粒子源を通して粒子を線状又は円錐状に出射する構造となっている。即ち、図3に示すように、管状のハウジング30の内部に数段のオリフィス31a〜dを連ねた構造をしており、その一端の側面には、粒子源が流入する入口32が設けられ、その他端の側面には、粒子の粒子線を出射する出口33が設けられている。この図では、入口32が上記粒子源2側に配され、出口33が上記減圧容器12側に配された状態となっている。圧力差によって、入口32を通って粒子源が流入し、エアロダイナミックレンズを粒子源が通り抜けるときには、粒子の搬送気体は拡散しながら移動するので、オリフィス31により直線的な移動が妨げられるのに対して、固体又は液体で構成された粒子は、気体分子に比べて直進性が高いので、初段のオリフィス31aを通過した粒子の移動が、2段目以降のオリフィス31b〜dにより大きく妨げられることなく、各粒子がビーム状に収束しつつ、出口33を通って減圧容器12側に粒子線が出射される。また、このエアロダイナミックレンズ3aの形態では、入口32にノズル34が設けられ出口33にノズル35が設けられ、粒子線をより収束させるようになっている。
一般に、上記のような構造の粒子線生成手段には、図4に示すような、粒子の粒子径に依存した通過特性がある。即ち、図4中のaの領域に示されるように、粒子線生成手段をほぼ100%通過する粒径範囲があるのに対して、その微小粒径側及び粗大粒径側においては、粒子は粒子線生成手段を通過し難くなる。特に、図4中のbの領域に示される粒径範囲や、図4中のcの領域に示される粒径範囲では、搬送気体に対する粒子の相対速度がその粒子線の集束度を決定している。そこでこれら粒径範囲においては、粒子線生成手段の内部の圧力を調整することにより、粒子線の収束度を制御することが可能である。即ち例えば、導入対象の粒子が図4中のbの領域に示される粒径範囲である場合には、粒子線生成手段の内部の圧力を下げることにより粒子線進行方向に対して側方の分布を小さくすることができる(即ち粒子線の収束度が上がり、広がり角が小さくなる)。逆に導入対象の粒子が図4中のcの領域に示される粒径範囲である場合は、粒子線生成手段の圧力を高くすることにより粒子線の収束度が改善する。粒子線生成手段3の内部の圧力は、上記図3に示したエアロダイナミックレンズ3aのノズル34,ノズル35の構造や径の大きさ、あるいはオリフィス31の数やオリフィスどうしの幅などによって調整することができる。また、粒子線生成手段3の内部の流体の流れを変化させることによっても、粒子の粒子径に依存した通過特性を変化させることができる。このように、粒子線生成手段には、その形状によって粒子線の性質を大きく変える効果があるため、他の形状の粒子線生成手段と交換できる構造にしておくことがより好ましい。
一方、導入対象の粒子が図4中のaの領域に示される粒径範囲である場合は、その収束度は概ね、粒子線の飛行距離が1m程度のとき、粒子線進行方向に対して側方に半径1mm程度(広がり角で1mrad程度)の範囲内に分布する。
以上に説明したような粒子線を生成することができる粒子の粒径範囲は、粒子線生成手段の構造にもよるが、通常、空気力学径が0.01〜100μm、より典型的には0.01〜10μm、更により典型的には0.1〜3μmの粒子である。粒子線生成手段は、上記図3に示したエアロダイナミックレンズの機構による方法に制限されず、例えば、キャピラリーインレット方式(Murphy and Sears著、「Production of Particle Beams」、 Journal of Applyed Physics、1964年 第35号、第1986頁から第1987頁参照)などが挙げられる。
本形態では、図1に示すように、減圧容器12の後段排気室12bの一両側壁に、レーザー光生成手段11からのレーザー光8を通す透光窓9が設けられ、粒子線進行方向に対して略垂直方向からレーザー光8が照射されるようになっている。そして照射したレーサー光8が照射側とは反対側の後段排気室12b側壁に設けられた透光窓9を通り抜けて、反射しないようになっている。また、図2に示すように、減圧容器12の後段排気室12bの他の一側壁には、集光光学系(集光レンズ)10が配設され、これにより粒子からの散乱光16が集光されて、集光レンズ10と一体の散乱光検出手段14により検出できるようになっている。更に、散乱光検出手段14から出力される信号を記録し、処理する信号処理手段15が、耐真空性、耐熱性の問題から、レーザー光生成手段11、散乱光検出手段14と同様に、いずれも減圧容器12の外部に設置されている。
粒子源2から粒子線生成手段3を通じ、前段排気室12a内を進行して更にスキマー6を抜け、後段排気室12b内に導入された粒子線は、その進行途中に設けられた所定の検出領域において、透光窓9により導入されるレーザー光生成手段11からのレーザー光8を受ける。そのレーザー光8は、粒子線を構成する粒子1に当り、散乱光16を発生させる。ここで粒子1がミー散乱で検出可能な粒径範囲の粒子であるとすると、散乱光強度は照射光強度や照射光波長と所定の関係性を持つ。粒径が既知の標準粒子、たとえばPSL(ポリスチレンラテックス)等を用いた場合や、あるいは導入粒子を電気分級器などで分級した場合のように、粒子1の粒径が一定とみなせる場合に、照射光としてレーザー光のように波長及び空間的な強度分布が一定であると扱える光を用いれば、集光光学系10により集光された散乱光16は検出手段14では概ね一定の強度で検出される。
使用する照射光に特に制限はないが、微小粒径側(粒径0.1〜0.5μm程度)の空間分布の測定には、例えば出力が比較的大きい660nmや532nmのレーザー光が好ましい。レーザー光生成手段11としては、例えば半導体レーザー、固体レーザー、気体レーザー等が挙げられる。また、後述するように、粒子線の空間分布を評価するには、既知の空間的な強度分布を有する光であることが望ましい。強度分布が一定のレーザー光は、常法により、レンズによるビーム成形法(ビームホモジナイザ、レーザーラインジェネレータ)や、ミラーによるビーム成形法(可変形ミラー)等により生成が可能である。また、強度分布が既知であれば良いので、例えば前述の半導体レーザー、固体レーザー、気体レーザー等により生成されるガウス分布を有するレーザー光を用いることも可能である。
図5には、空間的な強度分布が一定であると扱えるレーザー光を粒子線に照射したときの観測結果の一例を挙げる。この例は、レーザー光と粒子線の中心が一致しており、尚且つ被導入粒子が単一粒径の場合の例である。図5Aはその概念説明図であり、図5Bは粒子ごとに検出される散乱光のパルス幅をX軸とし、その頻度をY軸としたときの、散乱光パルス幅の頻度分布の一例を示す図表である。
図5Aに示すように、このレーザー光ではレーザー光の進行方向の断面でみたときに、空間的な強度分布が一様な分布を呈している。そして、レーザー光を略垂直方向から横ぎる粒子により散乱光が生じる。このとき図5A,Bに示すように、レーザー光の中心を通る粒子(図5A中にaで示す)は最も大きなパルス幅を有する散乱光を生じ、そのような粒子は図5B中にaで示す領域に分布する。一方、レーザー光の光径幅方向の中間を通る粒子(図5A中にbで示す)は、中間的なパルス幅を有する散乱光を生じ、そのような粒子は図5B中にbで示す領域に分布する。他方、レーザー光の光径幅の境界付近を通る粒子(図5A中にcで示す)は、最も小さいパルス幅を有する散乱光を生じ、そのような粒子は図5B中にcで示す領域に分布する。粒子線に含まれる粒子濃度の空間分布が粒子線中心を頂点としたガウス分布状となっている場合には、図5Bの実線ような散乱光パルス幅の頻度分布が得られる。また、粒径が一定とみなせずに、ある程度幅がある場合には、その幅は飛行時間の差となって現れることから、図5Bの破線のような散乱パルス光幅の頻度分布が得られる。一方で、粒子線中心とレーザー光中心が異なる場合には、例えば図5Bの一点鎖線のような散乱パルス光幅の頻度分布が得られる。
図6には、空間的な強度分布としてガウス分布を有するレーザー光を粒子線に照射したときの観測結果の一例を挙げる。この例は、レーザー光と粒子線の中心が一致しており、尚且つ被導入粒子が単一粒径の場合の例である。図6Aはその概念説明図であり、図6Bは粒子ごとに検出される散乱光の強度(またはパルス幅)の頻度分布の一例を示す図表である。
図6Aに示すように、このレーザー光ではレーザー光の進行方向の断面でみたときに、空間的な強度分布がガウス分布を呈している。そして、上記図5に示すのと同様に、レーザー光を略垂直方向から横ぎる粒子により散乱光が生じる。このとき図7A,B,Cに示すように、中心付近を通る粒子21a(図7A)からの散乱光の強度は22aのように時間的にも強度的にも大きくなり(図7B)、レーザー光8の中心を外れた空間を通る粒子21b(図7A)は22bのように22aに対して時間的にも強度的にも小さくなる(図7C)。したがって、X軸として散乱光の強度をとっても、またはパルス幅をとっても、図6Bのような頻度分布が得られる。
更に、レーザー光生成手段11で複数種類の波長のレーザーを生成し、透光窓9から導光して粒子線に照射し、散乱光検出手段14側には光学フィルタなどを設けて波長ごとに散乱光を検出するようにしてもよい。このようにすることで環境大気など複数の粒径や組成を有する粒子源からの粒子線の空間分布を評価することもできる。
上記のようにして得られた散乱光の強度(またはパルス幅)の頻度分布から、粒子線の空間分布を評価するには、例えば以下のようにして行うことができる。
(1)条件の異なる複数の観測結果を比較する場合、図6Bの点線で示すグラフのように図6Bの実線で示すグラフに比べ立ち上がりがシャープで頻度の最高値も相対的に高い時には、図6Bの点線で示すグラフを与える粒子線の方が図6Bの実線で示すグラフを与える粒子線に比べ粒子線進行方向側方への空間的な広がりが小さい粒子線であると評価できる。
(2)被導入粒子の粒径等が予想できる場合には、レーザー光の空間分布と予想される粒子線の分布(たとえば粒子線に含まれる粒子濃度の空間分布が粒子線中心を頂点としたガウス分布状)から粒子線の広がりと検出信号との関係を予測し、その予測と実測を比較することでその粒子線の広がりを推測することができる。また、流体計算や後述の第五の実施形態等を用いて飛行速度が既知の場合には、レーザー光の幅と速度から、レーザー光中心を粒子線中心が通過した場合の散乱光のパルス幅が予測できるため、検出パルスの最大頻度のパルス幅がその予測値と概ね同様であれば粒子線が照射光中心を、それよりパルス幅が狭ければレーザー光中心からずれた部分に粒子線が分布していると評価できる。
なお、上記のような評価の信頼性を実験で確認するためには、所定の特性を持つ粒子(モデル粒子、例えばPSL)を用いて、実際の粒子線の空間的広がりを求める等の方法があげられる。その具体例については後述する。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。
図8には本発明の第二の実施形態に係る粒子線成形装置の概略構成を示す側面図を示す。なお、粒子源2、粒子線生成手段3、スキマー6、レーザー光生成手段11、レーザー光8、透光窓9、集光光学系10、散乱光検出手段14、散乱光16、信号処理手段15などは、第一の実施形態と同様であるため、同符号を付して、それらの説明は省略することにする。以下の各実施形態の説明においても同様に省略することにする。
本形態では、上記に説明した第一の実施形態に加え、後段排気室12bに、粒子線吐出口を兼ねた排気口13とは別に排気口5bが設けられている。そして、排気口5bに通じた図示しない排気装置により後段排気室12bの圧力を調整できるようになっている。これにより、粒子線吐出口を兼ねた排気口13を通じて更に後段の別の容器内へ粒子線を導入する場合に、粒子線を細くするなどの目的によりその粒子線吐出口(排気口13)を意図的に狭くしても、排気口5bを通じて十分に排気することが可能になる。
次に、本発明の第三の実施形態について説明する。
図9には本発明の第三の実施形態に係る粒子線成形装置の概略構成を示す側面図を示す。
本形態では、上記に説明した第一の実施形態に加え、前段排気室12aに、粒子線生成手段3の前段排気室12aに対する角度を調節する手段を備えている。具体的な構成としては、例えば粒子線生成手段3と前段排気室12aとの結合部分にベローズ20などで気密性を確保しつつ角度を変更できる機構を挙げることができる。そして、信号処理手段15により算出された粒子線の空間的広がり及び/又は広がり角に基づいて、上記角度を変更できるようになっている。これにより、粒子線生成手段3の構造により粒子線進行方向が粒子線生成手段3の同軸方向と一致しない場合でも、粒子線の射出方向の前段排気室に対する相対角度を調節して、スキマー6から検出領域を結ぶ経路への粒子線の導入が可能となる。
次に、本発明の第四の実施形態について説明する。
図10には本発明の第四の実施形態に係る粒子線成形装置の概略構成を示す側面図を示す。
本形態では、上記に説明した第一の実施形態に加え、後段排気室12bの粒子線進行方向に沿った長さを調節する手段を備えている。具体的な構成としては、例えばアクチュエータ17とベローズ18を、散乱光検出手段14に連なる集光光学系(集光レンズ)10よりも前段排気室12aを隔てる隔壁寄りの後段排気室12bの側壁に設置し、その長さを粒子線進行方向に伸縮する機構を挙げることができる。そして、信号処理手段15により算出された粒子線の空間的広がり及び/又は広がり角に基づいて、アクチュエータ17を駆動する伸縮装置駆動装置19を駆動し、後段排気室12bの粒子線進行方向に沿った長さを変更できるようになっている。これにより、前述のとおり粒子線は粒子線生成手段3の射出口から円錐状に空間的広がりを持って射出されるため、その射出口からの粒子線進行方向の距離を変更することにより、検出領域での粒子線の空間的広がりを調整することが可能となる。
また、信号処理手段15により算出された粒子線の空間的広がりと、所望の粒子線の空間的広がりの差分をもとに、アクチュエータ17を駆動する伸縮装置駆動装置19を駆動し、その差分がなくなるまで、アクチュエータ17を駆動することにより、検出領域において所望の空間的広がりを有するように調整することが可能となる。
更に、アクチュエータ17による伸縮距離と粒子線の空間的広がりとの関係より、粒子線の広がり角(即ち上限7aと下限7bがなす角)を求めることができる。即ち、例えば伸縮前の粒子線の空間的広がりの算出値がyであり、その後xだけアクチュエータ17により伸縮を変化させて、再び粒子線の空間的広がりを求めたその算出値がy+yであった場合、広がり角θは次式(1)で与えられる。
Figure 0005611493
これにより、装置内の粒子線上の任意の点における粒子線の空間的広がりを算出することが可能になり、粒子線の空間的広がりをより正確に制御することができる。
また、上記アクチュエータ17とベローズ18は、後段排気室の前段排気室に対する角度を調節する手段ともなる。即ち、信号処理手段15により算出された粒子線の空間的広がり及び/又は広がり角に基づいて、少なくとも2つ以上のアクチュエータの伸縮を制御することにより、上記角度を変更できるようになっている。これにより、粒子線吐出口を兼ねた排気口13を通じて更に後段の別の容器内へ粒子線を導入する場合に、粒子線進行方向がその粒子線吐出口(排気口13)と一致しない場合でも、粒子線の後段排気室に対する相対角度を調節して、スキマー6から粒子線吐出口(排気口13)を結ぶ経路への粒子線の導入が可能となる。
また、粒子に照射する照射光の幅が粒子線に対して十分大きいことを確認することも可能となる。なおその方法の具体例については後述する。
次に、本発明の第五の実施形態について説明する。
図11には本発明の第五の実施形態に係る粒子線成形装置の概略構成を示す側面図を示す。
本形態では、上記に説明した第四の実施形態に加え、後段排気室12bに、粒子線進行方向に沿って、集光光学系(集光レンズ)10、散乱光検出手段14、及び信号処理手段15からなる粒子検出光学系を少なくとも2組以上備えている。そして、第一の粒子線検出光学系の検出領域における粒子線の空間的広がりと、第二の粒子線検出光学系の検出領域における粒子線の空間的広がりとを、同時に観測できるようになっている。これにより、第一の粒子線検出光学系と第二の粒子線検出光学系との間の粒子線進行方向に沿った距離xと、第一および第二の粒子線検出光学系の検出領域における粒子線の空間的広がりの算出値の差分yとから、上記第四の実施形態において説明した方法と同様の方法で粒子線の広がり角を求めることができ、容器内の任意の点における粒子線の空間的広がりを求めるのがより容易となる。また、十分に粒子線内の粒子濃度を減らすことができれば、第一の粒子線検出光学系の検出領域から第二の粒子線検出光学系の検出領域までの飛行時間と、第一の粒子線検出光学系と第二の粒子線検出光学系との間の粒子線進行方向に沿った距離xとから粒子速度を求めることができる。これにより、より詳細な粒子線評価が可能になる。
以上、第一、第二、第三、第四、及び第五の実施態様を説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。また、それぞれの実施態様で説明した各構成を適宜組合わせてもよく、それ以外の構成を組合わせることも、本発明の作用効果を害しない範囲で、特に制限はない。
また、粒子線吐出口を兼ねた排気口13を通じて更に後段に、後段排気室12bより減圧した別の容器を設け、その容器内に質量分析装置や、半導体製造装置、LCD製造装置などの機構を配置して、組成分析や半導体材料の改質のために粒子線を導入するように構成してもよい。またそのような機構を後段排気室12b内に設けてもよい。
[予め検出領域における実際の粒子線の空間的広がりをモデル粒子で求める方法]
前述したように、被導入粒子と近い特性を持つモデル粒子等を用いて求められる実際の粒子線の空間的広がりと、前記散乱光検出手段14によって測定される散乱光の強度(またはパルス幅)の頻度分布等との対応関係を予め取得しておけば、具体的な被検査粒子線において得た頻度分布に基づいて、上記対応関係から検出領域における空間分布を求めることが可能になる。
上記方法を実施するため、検出領域における実際の粒子線の空間的広がりをモデル粒子で求める方法としては、例えば、検出領域に的を用意し、所定粒径のモデル着色粒子(着色PSLや、電気分級器等により分級された0.25μm径のメチルオレンジ、ニグロシン等の粒子化した色素分子を導入してその的に粒子線を入射させ、その的を回収して、その着色範囲を目視あるいは光学顕微鏡等により評価する方法が挙げられる。
また、着色粒子を用いない方法としては、粒子線の進行方向に対して垂直に(すなわちさえぎる方向に)直線導入端子などによる遮蔽物を用意し(図12)、その遮蔽物の導入量と検出量との関係をとることで、粒子線進行方向側方の空間分布を測定することができる。例えば、図12に示す遮蔽物41の導入量をxとし、粒子を一定の濃度で導入したとすると、遮蔽されてなければ定常状態では一定の散乱光検出頻度となるはずである。この状態で導入量xを増加させていくと、図13に示すように、ある点xから検出頻度が減少し、xにおいて散乱光を検出しなくなったとすると、粒子線に含まれる粒子濃度の空間分布が粒子線中心を頂点としたガウス分布状となっている場合には、遮蔽物導入量と粒子検出頻度との関係は誤差関数のようになり、その差x−xが粒子線の分布幅となる。このような方法によっても、この方法により求められる粒子線の空間的広がりと、本発明における方法による、例えば散乱光の強度(またはパルス幅)の頻度分布との対応関係を予め取得しておけば、具体的な被検査粒子線において得た頻度分布について、検出領域における空間分布を測定することが可能になる。
[粒子に照射する照射光の幅が粒子線に対して十分大きいことを確認する方法]
本発明においては、粒子線に照射する光は、その幅が粒子線の分布幅に対して十分大きい方が、粒子線を構成する観測対象粒子を全数観測できるので望ましい。その確認方法としては、以下のような方法が挙げられる。
即ち例えば、上記第四の実施形態に係る粒子線成形装置を用い、図14に示すように、後段排気室の前段排気室に対する角度を意図的に変化させる。もし照射光の幅と粒子線の分布幅がまったく同様か、それ以下(照射光のほうが狭い)であれば、図15Aに示すように横軸に図14の角度を、縦軸に粒子検出頻度をとると、平坦な領域のないガウス分布状のグラフが得られる。一方照射光の幅が十分に広ければ図15Bに示すようなグラフが得られる。このようにして、照射光が粒子線の分布幅に対して十分大きいことを確認することができる。
符合の説明
1 粒子
2 粒子源
3 粒子線生成手段
4 貯留容器
5a、5b 排気口
6 スキマー
7a 粒子流側方広がり(上側)
7b 粒子流側方広がり(下側)
8 レーザー光
9 透光窓
10 集光光学系(レンズ)
11 レーザー光生成手段
12 減圧容器
12a 前段排気室
12b 後段排気室
13 粒子線吐出口を兼ねた排気口
14 散乱光検出手段
15 信号処理手段(CPU)
16 散乱光
17 伸縮装置(アクチュエータ)
18 稼働機構(ベローズ)
19 伸縮装置駆動装置
20 粒子線生成手段の角度調整手段
21a ガウス分布光強度を持つレーザー光中心を通る粒子
21b ガウス分布光強度を持つレーザー光中心から外れた粒子
22a 21aの散乱光強度の時間変化
22b 21bの散乱光強度の時間変化

Claims (8)

  1. 気体中に粒子が分散した粒子源から、線状又は円錐状の粒子線を成形する粒子線成形装置において、
    内部が減圧された減圧容器と、
    一端が前記減圧容器外に配され、他端が前記減圧容器内に配され、前記減圧容器外の粒子源を取り込み、前記減圧容器内に粒子線を導入する粒子線生成手段と、
    前記減圧容器内での前記粒子線の空間分布を評価する粒子線評価手段とを備え
    前記粒子線評価手段は、前記粒子線に対して光を照射する光照射手段と、前記粒子線に対して照射された光が前記粒子に当り生じた散乱光を検出する散乱光検出手段と、前記散乱光の強度及び/又は頻度に対応して前記散乱光検出手段から出力される信号を記録し、処理する信号処理手段とを備え、
    前記信号処理手段によって、前記粒子線の進行方向に沿った複数位置からの前記信号に基づき、該複数位置での前記粒子線の空間的広がりを、前記散乱光の強度にわたる頻度分布及び/又はパルス幅にわたる頻度分布と、予め求められた前記光の空間的強度分布と粒子線の空間的広がりとの関係性から算出すると共に、各位置での空間的広がりから前記粒子線の広がり角を算出するように構成されていることを特徴とする粒子線成形装置。
  2. 前記信号処理手段によって求められた前記粒子線の広がり角に基づいて、前記粒子線の空間分布を調節する手段を有している請求項記載の粒子線成形装置。
  3. 前記粒子線生成手段は、内側に立設する絞り機構を備えた管状構造体の該管内部に前記粒子源を通して粒子を線状又は円錐状に出射する装置からなる請求項1又は2記載の粒子線成形装置。
  4. 前記減圧容器は、前記粒子線生成手段が配設される前段排気室と前記粒子線評価手段が配設される後段排気室とに分かれ、これらを隔てる隔壁には、前記粒子線が通過する、前記前段排気室側を口細とする略円錐形状の通過口からなるスキマーが設けられ、前記前段排気室よりも前記後段排気室が低圧となるように、それぞれから排気できるように構成されている請求項1〜3のいずれか1つに記載の粒子線成形装置。
  5. 前記後段排気室は、前記粒子線を前記後段排気室から取り出すための吐出口を備えている請求項に記載の粒子線成形装置。
  6. 前記光照射手段は、レーザー光生成手段と、前記レーザー光生成手段により照射されたレーザー光を透過する、前記減圧容器に設けられた透光窓とを有している請求項1〜5のいずれか1つに記載の粒子線成形装置。
  7. 前記減圧容器には、前記光照射手段と前記散乱光検出手段とが、前記粒子線の進行方向に沿って所定間隔で複数箇所に設けられている請求項1〜6のいずれか1つに記載の粒子線成形装置。
  8. 前記粒子線の空間分布を調節する手段は、前記減圧容器の前記後段排気室の前記粒子線の進行経路の長さを調節する手段、前記後段排気室の前記前段排気室に対する角度を調節する手段、及び前記粒子線生成手段の前記前段排気室に対する角度を調節する手段からなる群から選ばれた少なくとも1種の手段を含む請求項記載の粒子線成形装置。
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