JP5609268B2 - 巻胴式エレベータの戸開走行防止システム - Google Patents
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Description
しかし、巻上機ブレーキを二重化したり、かご、ドラムに新たにブレーキ追加したりすることは極めて困難である。
上記二重化を図るに当たり、下記文献1に示すようなロープブレーキを用いてロープを制動する手段が開示されている。
前記調速機ロープにより綱車が回転し、この回転によって作用する遠心力により外方に拡がるフライウエイトで、前記かごの速度が設定値を越えたとき前記かごの下降を前記非常止め装置により止める調速機を備え、該調速機は、前記かごの下降速度が予め設定された過速度に達したときに前記綱車と共に、回転するラチェットと、該ラチェットに係合するラッチ部と、前記ラチェットを回転したとき前記調速機ロープを制動するシューと、待機位置と、前記フライウエイトを回動して前記ラッチ部を前記ラチェットに係合する係合位置との間で変位可能に形成したレバーと、前記レバーに接続されて前記レバーを変位するアクチュエータと、前記乗り場戸、前記かご戸の開放を少なくとも一つを検知すると共に、前記開放の検知に基づいて前記アクチュエータを動作する戸開放検知手段と、該戸開放検知手段に供給され、停電した際には蓄電池によりバックアップされる電源と、を備え、前記アクチュエータを動作に基づいて前記レバーを介して前記ラッチ部を前記ラチェットに係合して前記非常止め装置を動作する、ことを特徴とするものである。
本発明の巻胴式エレベータの戸開走行防止システムによれば、戸開放検知手段が乗り場戸、かご戸の開放を少なくとも一つ検知してアクチュエータを動作すると、アクチュエータの動作に基づいてレバーを介してラッチ部をラチェットに係合して非常止め装置を動作してかごを停止する。したがって、戸の開放で調速機を介して非常止め装置を動作するようにしたので、かごの戸開走行を簡易に防止できる。さらに、戸開放検知手段の電源が停電した際でも、蓄電池によりバックアップしているので、停電による非常止め装置の動作を防止できる。
戸開放検知手段の戸の開放を例えば、スイッチにより検知しようとすると、スイッチの接触不良等による誤動作に基づく瞬時開放により戸の開放を検知する、ことを防止することができる。
本発明の一実施の形態を図1から図3によって説明する。図1は本発明の実施の一実施の形態による巻胴式エレベータの全体図、図2は図1の調速機を示す正面図、図3は図1に示す巻胴式エレベータの戸開走行防止システムの戸開放検知部である。
図1において、巻胴式エレベータは、昇降路1内の下部には、駆動装置2が設置されており、駆動装置2の綱車2aには、主索3の一端部が結合されると共に、巻回されている。主策3の他端部には、返し車5を介してかご4が吊り下げられている。昇降路1内には、かご4の昇降を案内する一対のかごガイドレール6が設置されている。
かご停止用スイッチ28は、作動爪37により操作されるスイッチレバー28aを有している。
そして、かご戸スイッチ103、乗場戸スイッチ105a〜105cの少なくとも一つが開放すると、すなわち、戸開すると、戸開放検知リレー107が消磁して常開接点107aが開放して調速機トリップリレー117を消磁してアクチュエータ54のソレノイドの電源を遮断するように形成されている。
さらに、直流電源は停電バックアップ付とすることで、停電による非常止め装置7の動作を防止している。
<正常時>
いま、かごの戸4a、乗場の戸14が閉まっていると、かご戸スイッチ103及び乗場戸スイッチ105a・・105cが閉成して戸開放検知リレー107を付勢する。レバー42を図2に示す状態にするので、ラチェット30の歯にラッチ部29が非係合となる。これにより、通常の調速機9が有する機能の動作をすることになる。
いま、かごの戸4a、または乗場の戸14が開くとかご戸スイッチ103または乗場戸スイッチ105a〜105cのいずれかが開放すると、戸開放検知リレー107が開放から一定時間後に釈放する。
戸開により、戸開放検知リレー107が釈放されると、常開接点107aが開放して調速機9に設けられたアクチュエータ54のソレノイドの電源を遮断し、レバー42及びローラ44が点検用レバー42によって押圧される。そして、フライウエイト25がピン24を中心に回動して、ラチェット30の歯にラッチ部29が係合する。
この状態で、かご4が何らかの要因で下降すると、ラチェット30が綱車21とともに僅かに回転して、接続レバー34が左方へ変位する。
これにより、シュー32が調速機ロープ11に当接するとともに、ロープ掴みばね36によりシュー32が調速機ロープ11に押し付けられ、調速機ロープ11が制動する。調速機ロープ11の循環が停止されると、かご4が下降し続けることにより、レバー12が操作され、非常止め装置7が動作してかご4の戸開走行を防止する。
これにより、戸開放検知部100の戸の開放の検知に基づいて調速機9を動作して非常止め装置7によりかご4の戸開走行を防止できる。
これにより、戸開放検知部100の電源が停電した際でも、蓄電池によりバックアップしているので、停電による非常止め装置7の動作を防止できる。
Claims (2)
- かごの下降を非常停止させる非常止め装置と、前記かごに連結された調速機ロープと、前記かごが停止する乗場に設けられた乗り場戸と、前記かごに設けられたかご戸とを有する巻胴式エレベータにおいて、
前記調速機ロープにより綱車が回転し、この回転によって作用する遠心力により外方に拡がるフライウエイトで、前記かごの速度が設定値を越えたとき前記かごの下降を前記非常止め装置により止める調速機を備え、
該調速機は、前記かごの下降速度が予め設定された過速度に達したときに前記綱車と共に、回転するラチェットと、
該ラチェットに係合するラッチ部と、
前記ラチェットを回転したとき前記調速機ロープを制動するシューと、
待機位置と、前記フライウエイトを回動して前記ラッチ部を前記ラチェットに係合する係合位置との間で変位可能に形成したレバーと、
前記レバーに接続されて前記レバーを変位するアクチュエータと、
前記乗り場戸、前記かご戸の開放を少なくとも一つを検知すると共に、前記開放の検知に基づいて前記アクチュエータを動作する戸開放検知手段と、
該戸開放検知手段に供給され、停電した際には蓄電池によりバックアップされる電源と、を備え、
前記アクチュエータを動作に基づいて前記レバーを介して前記ラッチ部を前記ラチェットに係合して前記非常止め装置を動作する、
ことを特徴とする巻胴式エレベータの戸開走行防止システム。 - 前記戸開放検知手段は、前記開放を一定時間検知することにより前記開放を検知する、
ことを特徴とする請求項1に記載の巻胴式エレベータの戸開走行防止システム。
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