JP5609119B2 - 固体撮像装置、その製造方法および撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置、その製造方法および撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、固体撮像装置、その製造方法および撮像装置に関するものである。
多画素化に伴って、画素サイズを小さくする開発が進められている。また一方では、高速撮像して動画特性を良くする開発も同時に進められている。このように画素が小さくなったり、高速で撮像したりすると、一つの画素に入射する光子数が減少して、感度が低下する。
さらに監視用カメラ用では、暗所で撮影できるカメラの要望がある。すなわち高感度センサを必要としている。
また、通常のベイヤー(Bayer)配列のイメージセンサであれば、色ごとに画素が分かれているため、デモザイク処理(周囲の画素の色から、その画素の色を作り出す演算処理)が必要となる。このために偽色が出るデメリットがある。
このような要望において、光吸収係数の高い光電変換膜としてCuInGaSe2膜をイメージセンサに応用し、高感度化を達成しているとする報告がある(例えば、特許文献1および非特許文献1参照。)。
しかし、この光電変換膜は、基本的に電極の上に結晶成長しているので多結晶となっている。そのために、結晶欠陥による暗電流の発生が顕著になる。また、このままでは分光できない。
一方、デモザイク処理がなく、偽色のない方法として、波長によるシリコンの吸収係数の違いを利用して分光する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
この方法では、混色が多く、色再現性が悪い。つまり、波長による吸収係数の違いを利用した特許文献2に記載の仕組みでは、理論上検知できる光量は低下しない。しかしながら、青色光を検知する層では、赤色光や緑色光が通過するときにある程度の赤色光や緑色光が吸収されるため、それらの光が青色光として検知されることになる。このために、青の信号が本来ない場合でも、緑や赤の信号が入ることで青にも信号が入り、偽信号が生じることになる。よって、十分な色再現性を得ることが困難である。
偽信号が生じるのを避けるためには、3原色全体で計算による信号処理を行って補正する必要があるので、その計算に必要な回路が別途必要になる。このため、その回路分だけ回路構成が複雑かつ大規模になり、またコスト的に高くなる。さらに、例えば3原色のうちどれか1色が飽和すると、その飽和した光の本来の値が判らなくなることで計算に狂いが生じ、結果として本来の色とは異なるように信号を処理することになる。また、プラグを使った信号読み取りであるために、プラグ領域が別に必要になるので、フォトダイオードの面積が小さくなり、画素の微細化には向かない。
ところで、図46に示すように、ほとんどの半導体は赤外光に対して吸収感度を有する。したがって、例えばシリコン(Si)半導体が用いられた固体撮像装置(イメージセンサ)では、通常、減色フィルタの一例として赤外線カットフィルタをセンサの前に入れる必要がある。このような、波長による吸収係数の違いを利用した仕組みが持つ問題を解決しようとするセンサが提案されている。このセンサは、減色フィルタを使わずにバンドギャップを利用することで、光量変換効率および色の分別がよく、かつ1つのセンサで3原色のそれぞれの光を検知できるとするものである(例えば、特許文献3〜5参照)。これらに開示されているイメージセンサは、バンドギャップを深さ方向に変化させた構造を持つものとなっている。
特許文献3に記載された発明では、ガラス基板上にバンドギャップEgが異なる材料を順次半導体層の深さ方向に積層させることで色分別させるとはいうものである。しかし、例えば、青(B)、緑(G)、赤(R)の色分別では、Eg(B)>Eg(G)>Eg(
R)となるように積層することが述べられているに過ぎず、具体的な材料についての記載はない。
これに対して、特許文献4には、SiC材料を用いた色分別について記載されており、また特許文献5には、AlGaInAsやAlGaAs材料についての記載がある。
しかしながら、特許文献4、5では、異なる材料のヘテロ接合での結晶性についての記載がない。
異なる結晶構造の材料を接合させた場合には、格子定数の違いによってミスフィット転位が発生して結晶性が悪化する。その結果、バンドギャップ中に形成された欠陥準位にトラップされた電子が吐き出されることで暗電流の発生を招くことになる。
これを改良する方法として、シリコン(Si)基板上のバンドギャップ制御による分光が提案されている(例えば、特許文献6参照。)。格子整合系でないSiCGe系混晶や
Si/SiCの超格子をSi基板上に作製するものであり、シリコン(Si)の吸収係数が低いため、分光するためには厚くする必要がある。それゆえに、結晶欠陥が入りやすくなるので、暗電流が発生しやすいという問題がある。また、ガリウムヒ素(GaAs)基板を使ったものも提案されているが、GaAs基板はコストが高く、一般的なイメージセンサとして親和性がシリコン(Si)基板より劣る。
さらに、感度を高くする試みとして、アバランシェ増倍による信号増幅が一つ挙げられる。例えば高い電圧を印加して光電子を増倍する試みがある(例えば、非特許文献2参照。)。ここでは、光電子を増倍するために40Vという高い電圧を印加するため、クロストーク等の問題で画素の微細化が困難となる。このセンサでは、画素サイズが11.5μm×13.5μmであった。
また、別のアバランシェ増倍型イメージセンサ(例えば、非特許文献3参照。)では、増倍のために25.5Vの電圧の印加が必要であり、またクロストークを避けるために、幅の広いガードリング(guard-ring)層などを必要とし、画素サイズを58μm×58μmと大きくする必要があった。
特開2007-123720号公報 米国特許第5965875号明細書 特開平1−151262号公報 特開平3−289523号公報 特開平6−209107号公報 特開2006−245088号公報
2008年春季応用物理学会 学術講演会予講集29p−ZC−12 (2008年) IEEE Transactions Electron Devices Vol.44, No.10 October 1997 (1997年) IEEE J.Solid-State Circuits, 40, 1847,(2005年)
解決しようとする問題点は、多画素化により画素を小さくする要求、高速で撮像する要求、暗所で撮像する要求等によって、一つの画素に入射する光子数が減少して、感度が低下する点である。
本発明は、結晶性が良く光吸収係数の高い光電変換膜を有することで、暗電流の発生を抑えて、感度を高めた固体撮像装置を可能にする。
本発明の固体撮像装置は、シリコン基板上に格子整合して形成され、互いに異なる色の光を分光する3つの光電変換膜を有し、前記3つの光電変換膜のうち、第1光電変換膜が、銅−[アルミニウムまたはガリウム]−インジウム−イオウの混晶膜であり、前記3つの光電変換膜のうち、第2光電変換膜が、銅−アルミニウム−ガリウム−インジウム−イオウの混晶膜であり、前記3つの光電変換膜のうち、第3光電変換膜が、銅−アルミニウム−ガリウム−イオウ−セレンの混晶膜である。
本発明の他の固体撮像装置は、シリコン基板上に格子整合して形成され、互いに異なる色の光を分光する3つの光電変換膜を有し、前記3つの光電変換膜のうち、第1−光電変換膜が、銅−ガリウム−インジウム−イオウ−セレンの混晶膜であり、前記3つの光電変換膜のうち、第2光電変換膜が、銅−ガリウム−インジウム−亜鉛−イオウ−セレンの混晶膜であり、前記3つの光電変換膜のうち、第3光電変換膜が、銅−ガリウム−亜鉛−イオウ−セレンの混晶膜である。
本発明の固体撮像装置では、シリコン基板上に格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶またはCuAlGaInZnSSe系混晶からなるカルコパイライト系化合物半導体からなる光電変換膜を有する。このことから、暗電流の発生が抑えられ、感度が高くなる。
本発明の固体撮像装置の製造方法は、シリコン基板上に格子整合させて、互いに異なる色の光を分光する3つの光電変換膜を形成する工程を有し、前記3つの光電変換膜のうち、第1光電変換膜が、銅−[アルミニウムまたはガリウム]−インジウム−イオウの混晶膜であり、前記3つの光電変換膜のうち、第2光電変換膜が、銅−アルミニウム−ガリウム−インジウム−イオウの混晶膜であり、前記3つの光電変換膜のうち、第3光電変換膜が、銅−アルミニウム−ガリウム−イオウ−セレンの混晶膜である。
本発明の他の固体撮像装置の製造方法は、シリコン基板上に格子整合させて、互いに異なる色の光を分光する3つの光電変換膜を形成する工程を有し、前記3つの光電変換膜のうち、第1光電変換膜が、銅−ガリウム−インジウム−イオウ−セレンの混晶膜であり、前記3つの光電変換膜のうち、第2光電変換膜が、銅−ガリウム−インジウム−亜鉛−イオウ−セレンの混晶膜であり、前記3つの光電変換膜のうち、第3光電変換膜が、銅−ガリウム−亜鉛−イオウ−セレンの混晶膜である。
本発明の固体撮像装置の製造方法では、シリコン基板上に格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶またはCuAlGaInZnSSe系混晶からなるカルコパイライト系化合物半導体からなる光電変換膜が形成される。このことから、暗電流の発生が抑えられ、感度が高くなる。
本発明の撮像装置は、入射光を集光する集光光学部と、前記集光光学部で集光した光を受光して光電変換する固体撮像装置と、光電変換された信号を処理する信号処理部と、を有し、前記固体撮像装置は、シリコン基板上に格子整合して形成され、互いに異なる色の光を分光する3つの光電変換膜を有し、前記3つの光電変換膜のうち、第1光電変換膜が、銅−[アルミニウムまたはガリウム]−インジウム−イオウの混晶膜であり、前記3つの光電変換膜のうち、第2光電変換膜が、銅−アルミニウム−ガリウム−インジウム−イオウの混晶膜であり、前記3つの光電変換膜のうち、第3光電変換膜が、銅−アルミニウム−ガリウム−イオウ−セレンの混晶膜である。
本発明の他の撮像装置は、入射光を集光する集光光学部と、前記集光光学部で集光した光を受光して光電変換する固体撮像装置と、光電変換された信号を処理する信号処理部と、を有し、前記固体撮像装置は、シリコン基板上に格子整合して形成され、互いに異なる色の光を分光する3つの光電変換膜を有し、前記3つの光電変換膜のうち、第1光電変換膜が、銅−ガリウム−インジウム−イオウ−セレンの混晶膜であり、前記3つの光電変換膜のうち、第2光電変換膜が、銅−ガリウム−インジウム−亜鉛−イオウ−セレンの混晶膜であり、前記3つの光電変換膜のうち、第3光電変換膜が、銅−ガリウム−亜鉛−イオウ−セレンの混晶膜である。
本発明の撮像装置では、固体撮像装置が、シリコン基板上に格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶またはCuAlGaInZnSSe系混晶からなるカルコパイライト系化合物半導体からなる光電変換膜を有する。このことから、暗電流の発生が抑えられるので白点による画質の劣化が抑制され、また固体撮像装置の感度が高くなるので、高感度な撮像が可能になる。
本発明の固体撮像装置は、暗電流の発生が抑えられ、感度が高くなるので、画質に優れた高感度な画像を得ることができるという利点がある。
本発明の固体撮像装置の製造方法は、暗電流の発生が抑えられ、感度が高くなるので、画質に優れた高感度な画像を得ることができるという利点がある。
本発明の撮像装置は、画質の劣化が抑制され、感度の高い撮像ができるため、暗い撮像環境であっても、例えば夜間撮影等であっても、高画質な撮影が可能になるという利点がある。
本発明の第1実施の形態に係る固体撮像装置の第1例を示した概略構成断面図である。 カルコパイライト系混晶を示した模式的構造図である。 カルコパイライト系材料のバンドギャップと格子定数の関係図である。 カルコパイライト系材料のバンドギャップと格子定数の関係図である。 カルコパイライト系材料の光電変換膜の一例を示した概略構成断面図である。 超格子を用いたカルコパイライト系材料の光電変換膜の一例を示した概略構成断面図である。 バンドギャップから予測される吸収係数αと波長との関係図である。 分光感度特性を測定した本発明の固体撮像装置の一例の概略構成断面図である。 本発明の固体撮像装置の一例の分光感度特性図である。 分光感度特性を測定した従来の固体撮像装置の一例の概略構成断面図である。 従来の固体撮像装置の一例の分光感度特性図である。 本発明の第2実施の形態に係る固体撮像装置の第2例を示した概略構成断面図である。 読み出し回路の一例を示した回路図である。 第2実施の形態に係る固体撮像装置のバンドダイアグラムである。 R信号を読み出すときのバンドダイアグラムである。 G信号を読み出すときのバンドダイアグラムである。 B信号を読み出すときのバンドダイアグラムである。 第2実施の形態に係る固体撮像装置における読み出し用電極を用いた変形例を示した概略構成断面図である。 本発明の第3実施の形態における固体撮像装置のゼロバイアス時のバンドダイアグラムである。 本発明の第3実施の形態における固体撮像装置の逆バイアス時のバンドダイアグラムである。 本発明の第3実施の形態に係る固体撮像装置の第3例を示した概略構成断面図である。 読み出し回路の一例を示した回路図である。 本発明の第3実施の形態における固体撮像装置のバンドダイアグラムである。 本発明の第4実施の形態に係る固体撮像装置の第4例を示した概略構成断面図である。 本発明の第4実施の形態に係る固体撮像装置のバンドダイアグラムである。 本発明の第5実施の形態に係る固体撮像装置の第5例を示した概略構成断面図である。 第5実施の形態に係る固体撮像装置の分光感度特性図である。 本発明の第6実施の形態に係る固体撮像装置の一例のバンドギャップと格子定数の関係図である。 本発明の第6の実施の形態に係る固体撮像装置の第6例を示した概略構成断面図である。 本発明の第7実施の形態に係る固体撮像装置の第7例を示した概略構成断面図である。 読み出し回路の一例を示した回路図である。 固体撮像装置の第7例の変形例1を示した概略構成断面図である。 固体撮像装置の第7例の変形例2を示した概略構成断面図である。 固体撮像装置が適用されるCMOSイメージセンサを示した回路ブロック図である。 固体撮像装置が適用されるCCDを示したブロック図である。 本発明の第12実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法の第5例を示した概略構成断面図である。 第12実施の形態に係る固体撮像装置のバンドギャップと格子定数の関係図である。 正孔読み出しの固体撮像装置の構成の一例を示した概略構成断面図である。 正孔読み出しの固体撮像装置の構成の一例を示した概略構成断面図である。 正孔読み出しの固体撮像装置の構成の一例を示した概略構成断面図である。 正孔読み出しの固体撮像装置の構成の一例を示した概略構成断面図である。 正孔読み出しの固体撮像装置の構成の一例を示した概略構成断面図である。 MOCVD装置の一例を示したブロック図である。 MBE装置の一例を示した概略構成図である。 本発明の撮像装置に係る一実施の形態を示したブロック図である。 半導体の光吸収スペクトル図である。
<1.第1の実施の形態>
[固体撮像装置の構成の第1例]
本発明の第1実施の形態に係る固体撮像装置の第1例を、図1の概略構成断面図によって説明する。
図1に示すように、シリコン基板11に第1電極層12が形成されている。この第1電極層12は、例えば上記シリコン基板11に形成されたn型シリコン領域からなる。また上記第1電極層12上には、格子整合された銅−アルミニウム−ガリウム−インジウム−イオウ−セレン(以下、CuAlGaInSSeと記す。)系混晶からなるカルコパイライト系化合物半導体からなる光電変換膜13が形成されている。上記カルコパイライト系化合物半導体としては、銅−アルミニウム−ガリウム−インジウム−亜鉛−イオウ−セレン(以下、CuAlGaInZnSSeと記す。)系混晶を用いることもできる。さらに、上記光電変換膜13上には、透光性を有する第2電極層14が形成されている。この第2電極層14は、例えばインジウムスズオキサイド(ITO)、酸化亜鉛、インジウム亜鉛オキサイド等の透明電極材料で形成されている。固体撮像装置(イメージセンサ)1は、上記のような基本構成を有する。
上記カルコパイライト系の深さ方向にRGBの分光をする上記光電変換膜13は上記シリコン基板11上に格子整合するように形成されている。
光吸収係数の高いカルコパイライト系材料の混晶でSi(100)基板に格子整合してエピタキシャル成長させることで、結晶性が良好となり、結果として暗電流が低い高感度な固体撮像装置1が提供される。
カルコパイライト構造を図2に示す。図2では一例として、カルコパイライト材料の一つであるCuInSe2の例を示す。
図2に示すように、CuInSe2はシリコン(Si)と同じようにダイヤモンド構造
が基本形となっている。よって、シリコン原子の一部が銅(Cu)やインジウム(In)やガリウム(Ga)等々に置き換わることで、カルコパイライト構造を形成している。したがって、シリコン基板上へのエピタキシャル成長は、基本的に可能となる。エピタキシャル成長法には、例えば、分子線エピタキシー法(MBE:Molecular Beam Epitaxy)、有機金属気相成長法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)、液相エピタキシー法(LPE:Liquid Phase Epitaxy)などがある。すなわち、エピタキシャル成長する方法であれば基本的にいかなる成膜方法であっても良い。
カルコパイライト系材料のバンドギャップと格子定数を図3に表す。
図3に示すように、シリコン(Si)の格子定数aはa=5.431Å(図中、1点鎖線で示す)である。この格子定数値に格子整合させて形成することが可能な混晶として、CuAlGaInSSe系混晶があり、CuAlGaInSSe系混晶とすればシリコン(100)基板上にエピタキシャル成長が可能となる。
図4に示すように、格子定数a=5.431Å(図中、1点鎖線で示す)の条件で、組成を変えてバンドギャップを制御することが可能となるので、RGB分光させる膜を成長させることも可能となる。以下、Rは赤色、Gは緑色、Bは青色として説明する。例えば、R分光用光電変換材料としてCuGa0.52In0.482を用いる。G分光用光電変換材料としてCuAl0.24Ga0.23In0.532を用いる。またB分光用光電変換材料として、CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72を用いる。この場合、それぞれのバンドギャップが2.00eV、2.20eV、2.51eVとなる。このとき図5に示すように、シリコン基板11上にR分光用光電変換材料、G分光用光電変換材料、B分光用光電変換材料の順に積層することで、深さ方向に分光することが可能となる。
このように深さ方向の分光が可能なバンドギャップ領域としては、RGBの光子エネルギーを考慮すると以下のようになる。すなわち、図1に示した上記光電変換膜13は、赤色光を分光する第1光電変換膜21と、緑色光を分光する第2光電変換膜22と、青色光を分光する第3光電変換膜23で形成されている。上記第1光電変換膜21は、バンドギャップが2.00eV±0.1eV(波長590nm〜650nm)の範囲にあれば良い。上記第2光電変換膜22は、バンドギャップが2.20eV±0.15eV(波長530nm〜605nm)の範囲にあれば良い。上記第3光電変換膜23は、バンドギャップが2.51eV±0.2eV(波長460nm〜535nm))の範囲にあれば良い。
このときの組成としては、上記第1光電変換膜21は、CuAl≡GayInz2で、かつ0≦x≦0.12、0.38≦y≦0.52、0.48≦z≦0.50かつx+y+z=1である。上記第2光電変換膜22は、CuAlxGayInz2で、かつ0.06≦x≦0.41、0.01≦y≦0.45、0.49≦z≦0.58かつx+y+z=1である。上記第3光電変換膜23は、CuAlxGayuSevで、かつ0.31≦x≦0.52、0.48≦y≦0.69、1.33≦u≦1.38、0.62≦v≦0.67、かつx+y+u+v=3(もしくはx+y=1およびu+v=2)である。図1では、それぞれの一例を示している。
なお、図4では、ベガード則(線形)の場合を示しているが、ボーイングが存在してベガード則から外れる場合には、望みのバンドギャップになるように、上記の組成を補正して、各光電変換膜21,22,23を形成しても良い。
[固体撮像装置の変形例(超格子の適用)]
ところで、エピタキシャル成長装置の制約やエピタキシャル成長条件によっては、カルコパイライト系のRGB用光電変換膜の各層の一部、または全ての層が固溶状態で結晶成長できない場合がある。
その場合には、図6に示すように、臨界膜厚以内の超格子を用いて成長させることも可能である。例えばCuGaXIn1-X2の成長では、シリコン基板11上に、成長可能なCuGaS2層32とCuInS2層31を臨界膜厚以内で交互に成長させる。
このとき、各層の厚みを制御することで、全体の組成比が望みの組成比になるように設計することができ、擬似的な混晶を形成することができる。ここで、超格子の各層を臨界膜厚hc以内に設定する理由は、臨界膜厚hcを超えて成膜すると、ミスフィット転位の欠陥が入ってしまって結晶性を損なうので、これを避けるためである。臨界膜厚の定義としては、図中のMatthewsとBlakesleeの式で規定される。
さらに、ワイドバンドギャップ材料を光電変換膜として用いた場合、熱によるキャリアの発生が抑えられることで、熱雑音が小さくなり、結果として良好な画像を提供できる。 ところで、結晶成長方法であるが、トランジスタや読み出し回路や配線等の部分を予め、酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiN)等の材料で覆い、一部シリコン基板が露出しているところに、選択的に上記光電変換膜13を成長させてもよい。さらにその後、酸化シリコンや窒化シリコン等の材料表面でラテラル方向に成長させて、ほぼ全面に光電変換膜13を成長させても良い。
このとき、RGB分光も良好で、かつ混色が小さくなる。これらの材料のバンドギャップから予測される吸収係数αの波長依存性を図7に示す。
図7に示すように、バンドギャップより低エネルギー側の光子エネルギーでは吸収係数αが急峻に小さくなっていることが判る。
[特性の比較]
次に、本発明の固体撮像装置の一例の分光感度特性を示す。その分光感度特性は、一例として、図8に示す深さ方向で分光する構成のものを用いた。すなわち、上記光電変換膜13の第1光電変換膜21には、厚さが0.8μmのCuGa0.52In0.482膜を用いた。また第2光電変換膜22には、厚さが0.7μmのCuAl0.24Ga0.23In0.532膜を用いた。さらに第3光電変換膜23には、厚さが0.3μmのCuAl0.36Ga0.641.28Se0.72を用いた。
上記構成の光電変換膜13の分光感度特性は、図9に示すように、R光、G光、B光の各色の分離が良く、混色が小さいことが判る。
一方、前述の特許文献2に記載された深さ方向で分光する構成では、例えば、図10に示すように、R分光用光電変換膜121はSi層が2.6μmの厚さに形成されている。G分光用光電変換膜122はSi層が1.7μmの厚さに形成されている。B分光用光電変換膜123はSi層が0.6μmの厚さに形成されている。すなわち、光電変換膜113の膜厚は4.9μmになっている。
この光電変換膜113の分光感度特性は、図11に示すように、R光、G光、B光の各色の分離が悪く、混色が大きい分光感度特性となっている。
上記固体撮像装置1であれば、オンチップカラーフィルター(OCCF)を用いなくても色分離の良好な分光が行える上に、オンチップカラーフィルター(OCCF)のように光をカットしないために、光の利用効率が高く、感度も高いものとなる。
さらに1画素にRGBの3色の情報が得られるために、デモザイク処理が不要となり、偽色の発生が原理的になく、高解像度になる。
また同時にローパスフィルターが不要となり、コスト的なメリットもある。
さらにシリコン(Si)基板に格子整合しているために、厚く結晶成長させても結晶欠陥が入らない。したがって、暗電流が小さい。
ところで、前述の特許文献6(特開2006−245088号公報)の発明は、SiCGe系混晶やSi/SiCの超格子をシリコン(Si)基板上に作製するものである。この構成では、シリコン(Si)の吸収係数が低いため、分光するには厚く形成する必要があり、そのため、結晶欠陥が入りやすい。さらにGaAs基板上の結晶成長にも言及しているが、GaAsの場合、Ga元素が資源として少なく、基板コストが高い。また、基板に毒性があるために環境に悪影響を及ぼす。
<2.第2の実施の形態>
[固体撮像装置の構成の第2例]
次に、本発明の第2実施の形態に係る固体撮像装置の第2例を、図12の概略構成断面図、図13の信号読み出しの回路図、図12のゼロバイアス状態でのバンドダイアグラムによって説明する。ここでは、信号読み出しとアバランシェ増倍の低電圧駆動を同時に起こす構造について説明する。
図12および図13に示すように、シリコン基板11はp型シリコン基板で形成されている。このシリコン基板11に第1電極層12が形成されている。この第1電極層12は、例えば上記シリコン基板11に形成されたn型シリコン層からなる。また上記第1電極層12上には、格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶からなる光電変換膜13が形成されている。この光電変換膜13は、第1電極層12上に、i−CuGa0.52In0.482膜の第1光電変換膜21、i−CuAl0.24Ga0.23In0.532膜の第2光電変換膜22、p−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72の第3光電変換膜23が順に積層、形成されている。さらに、上記光電変換膜13上には、透光性を有する第2電極層14が形成されている。この第2電極層14は、例えばインジウムスズオキサイド(ITO)、酸化亜鉛、インジウム亜鉛オキサイド等の透明電極材料で形成されている。
ただし、上記光電変換膜13は、全体でp−i−n構造となっている。
さらに、上記第1電極層12には読み出し用電極15が形成され、さらに上記シリコン基板11にはゲートMOS41を介して矢印方向に読み出す読み出し回路51が形成されている。ゲートMOS41は、ゲート絶縁膜上にゲート電極が形成された構造であり、以下に記載するゲートMOSも同様の構造である。
上記読み出し回路51は、光電変換部13に接続されたフローティングディフュージョン部FDにリセットトランジスタM1の拡散層、増幅トランジスタM2のゲート電極が接続されている。さらに増幅トランジスタM2の拡散層を共通とする選択トランジスタM3が接続されている。この選択トランジスタM3の拡散層には出力ラインが接続されている。
固体撮像装置(イメージセンサ)2は、上記のような構成を有する。
次に、図14のバンドダイアグラムに示すように、上記光電変換膜13がp−i−n構造となっているために、内部電界によりバンドが傾斜している。この傾斜のために、光照射で生成された電子-正孔対が、電子と正孔に空間的に分離されることになる。
さらに、それぞれ各3層の界面付近のワイドギャップ側に連続的な組成制御によるスパイク状の障壁がBB≧BG≧BR>kT(=26meV)の条件で形成されることで、光電子が閉じ込められてRGB別に蓄積が可能となる(光電子蓄積)。ここで、kはボルツマン定数で、kTは室温の熱エネルギーに対応する。
なお、仮に上記障壁がなければ、バンドギャップの高い層から低い層にキャリアが自然に移動するために、RGB別の蓄積はできなくなる。
このような固体撮像装置2では、図15に示すように、逆バイアスVRを印加することで、まずR信号だけ読み出すことができる。G信号やB信号に関してはスパイク状の障壁により、閉じ込められている。
このとき、第1電極層12のn型シリコン層と第1光電変換膜21のi−CuGa0.52
In0.482膜との間には、伝導帯のエネルギー段差が元々ある。このため、低い電圧印加でも、衝突により格子に大きい運動エネルギーを与えることで、イオン化による新たな電子-正孔対を生成して、アバランシェ増倍が生じる。
なお、信号読み出しには、一旦、第1電極層12のn型シリコン層に電荷を蓄積した状態にした上で、ゲートMOS41を用いて、読み出し回路51側で信号を読み出す。さらに、図16、図17に示すように、VG、VBの順に電圧を順次印加することで、G信号とB信号を読み出すことが可能となる(ただしVB>VG>VR)。この場合も第1電極層12のn型シリコン層と第1光電変換膜21のi−CuGa0.52In0.482膜との間の伝導帯のエネルギー段差のみならず、各カルコパイライト系材料の伝導帯のエネルギー段差の効果でも、アバランシェ増倍が同様に生じる。
このような読み出し方法では、前記特許文献1(米国特許第5965875号明細書)のようなプラグ構造が不要のために、フォトダイオード面積が大きく取れる。その結果、感度が向上するだけでなく、プロセスが簡便になるので、コストが低く抑えられる。
ところで、上述のように信号の読み出しにゲートMOSを使った読み出し方法を述べたが、図18に示すように、直接、第1電極層12のn型シリコン層に読み出し用電極15を形成して、読み出しても良い。
以上のように、上記固体撮像装置2のように、組成を変えてバンドギャップを制御することで、RGB深さ方向の分光と、光電子蓄積と、3段階電圧印加による信号読み出しと、アバランシェ増倍の低電圧化が同時に可能となる。
<3.第3の実施の形態>
[固体撮像装置の構成の第3例]
上記では、深さ方向に分光する構造と、アバランシェ増倍を同時に起こす構造について述べた。次に、本発明の第3実施の形態として、単純にアバランシェ増倍だけの構造も可能であるので、その一例を、図19のゼロバイアス時のバンドダイアグラムおよび図20の逆バイアス時のバンドダイアグラムによって説明する。
図19および図20に示すように、バンドギャップを連続的に、または、段階的に変化させることで、大きな段差が得られる。この場合、前記図14〜図17に示した場合と比べて、伝導帯のエネルギー段差がさらに大きくなるので、低い駆動電圧で、より大きなアバランシェ増倍が可能となる。この場合、表面側にオンチップカラーフィルター(OCCF)等のカラーフィルターをつけて、色分離を行ってもよい。
さらに、信号の読み出し方法としては、前記説明したように深さ方向に電圧を印加するだけでない。例えば、光電変換部をp−i−n構造もしくはpn構造として、電圧を印加することで信号を読み取ることが可能である。この一例を、図21および図22によって説明する。
図21に示すように、シリコン基板11はp型シリコン基板で形成されている。このシリコン基板11に第1電極層12が形成されている。この第1電極層12は、例えば上記シリコン基板11に形成されたn型シリコン層からなる。また上記第1電極層12上には、格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶からなる光電変換膜13が形成されている。この光電変換膜13は、第1電極層12上より、CuGa0.52In0.482膜の第1光電変換膜21、CuAl0.24Ga0.23In0.532膜の第2光電変換膜22、CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72の第3光電変換膜23が積層されて形成されている。さらに上記第1光電変換膜21、上記第2光電変換膜22および上記第3光電変換膜23は、それぞれの中央部がi層で形成され、その一方側がp層、他方側がn層で形成されている。よって、p−i−n構造となっている。
もしくは、図示はしていないが、上記第1光電変換膜21、上記第2光電変換膜22よび上記第3光電変換膜23は、それぞれの一方側がp層、他方側がn層で形成されている。よって、pn構造となっている。
さらに、上記光電変換膜13の第2光電変換膜22のp層上および第3光電変換膜23のp層上には、p型電極(第2電極層)層14pが形成されている。また、上記光電変換膜13の第2光電変換膜22のn層上および第3光電変換膜23のn層上には、n型電極(第2電極層)層14nが形成されている。上記p型電極層14pは、必要ない場合もある。
さらに、上記シリコン基板11にはゲートMOS41を介して矢印方向に読み出す読み出し回路51が形成されている。
図22に示すように、上記読み出し回路51は、光電変換部13に接続されたフローティングディフュージョン部FDにリセットトランジスタM1の拡散層、増幅トランジスタM2のゲート電極が接続されている。さらに増幅トランジスタM2の拡散層を共通とする選択トランジスタM3が接続されている。この選択トランジスタM3の拡散層には出力ラインが接続されている。
固体撮像装置(イメージセンサ)3は、上記のような構成を有する。
上記のように、光電変換部13をp−i−n構造もしくはpn構造としても、電圧を印加することで信号を読み取ることが可能である。なお、必ずしも逆バイアスを印加しなくても信号を読み取ることは可能となる。
上記図21に示した固体撮像装置3では、図23に示したバンドダイアグラムになっている。すなわち、第2光電変換膜22/第3光電変換膜23の界面付近のワイドギャップ側に組成制御による障壁がB>kT(=26meV)の条件で形成されることで、Bの光電子が閉じ込められてBの光電子の蓄積が可能となる。同様に、第1光電変換膜21/第2光電変換膜22の界面付近のそれぞれのワイドギャップ側に組成制御による障壁がB>kT(=26meV)の条件で形成されることで、Gの光電子が閉じ込められてGの光電子の蓄積が可能となる。Rに関してはn型シリコン層の第1電極層12側に電子が移動して、それをゲートMOS41で読み出している。
<4.第4の実施の形態>
[固体撮像装置の構成の第4例]
また、上記固体撮像装置3を以下のような構成とすることも可能である。その構成を、本発明の第4実施の形態として、以下に説明する。
図24に示すように、シリコン基板11はp型シリコン基板で形成されている。上記シリコン基板11上には、格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶からなる光電変換膜13が形成されている。この光電変換膜13は、第1電極層12上より、CuGa0.52In0.482膜の第1光電変換膜21、CuAl0.24Ga0.23In0.532膜の第2光電変換膜22、CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72の第3光電変換膜23が積層されて形成されている。さらに上記第1光電変換膜21、上記第2光電変換膜22および上記第3光電変換膜23は、それぞれの中央部がi層で形成され、その一方側がp層、他方側がn層で形成されている。よって、p−i−n構造となっている。
もしくは、図示はしていないが、上記第1光電変換膜21、上記第2光電変換膜22および上記第3光電変換膜23は、それぞれの一方側がp層、他方側がn層で形成されている。よって、pn構造となっている。
また、上記光電変換膜13の第1光電変換膜21のp層上および第2光電変換膜22のp層上および第3光電変換膜23のp層上には、それぞれ、p型電極(第2電極層)層14pが形成されている。また、上記光電変換膜13の第1光電変換膜21のn層上および第2光電変換膜22のn層上および第3光電変換膜23のn層上には、それぞれ、n型電極(第2電極層)層14nが形成されている。上記p型電極層14pは、必要ない場合もある。
さらに、上記シリコン基板11には、上記第1光電変換膜21の例えば一方側に第1電極層12が形成されている。この第1電極層12は、例えば上記シリコン基板11に形成されたn型シリコン層からなる。また第1光電変換膜21上に形成されたn型電極層14nが上記第1電極層12上に形成された電極17に例えば配線18で接続されている。
さらに、上記シリコン基板11には、上記第1電極層12に隣接してゲートMOS41が形成され、このゲートMOS41を介して、前記図22の回路図で説明したのと同様な読み出し回路が形成されている。
固体撮像装置(イメージセンサ)4は、上記のような構成を有する。
上記固体撮像装置4のバンドダイアグラムを図25によって説明する。図25に示すように、第2光電変換膜22/第3光電変換膜23の界面付近のワイドギャップ側に組成制御による障壁がB>kT(=26meV)の条件で形成されることで、Bの光電子が閉じ込められてBの光電子の蓄積が可能となる。同様に、第1光電変換膜21/第2光電変換膜22の界面付近のそれぞれのワイドギャップ側に組成制御による障壁がB>kT(=26meV)の条件で形成されることで、Gの光電子が閉じ込められてGの光電子の蓄積が可能となる。また、同様に、第1光電変換膜21/シリコン基板11の界面付近のそれぞれのワイドギャップ側に組成制御による障壁がB>kT(=26meV)の条件で形成される。かつ、第1光電変換膜21の上にn電極層14nが設けられていることで、第1光電変換膜21中で蓄積された電子を直接読み取っても良い。
または、RGBすべてを一旦シリコン基板11中に別々に蓄積して、それをゲートMOS41で読み出してもよい。ここではp型電極層14pは、正孔を取り出すものであるが、直接グラウンドにつけることでチャージアップを避けることができる。さらにp型濃度を高く設定することで、シリコン基板11側に正孔を逃がすことも可能となる。この場合、p型電極層14pは必ずしも必要ない。この構造の場合、Rの読み出しを除いて、エネルギー段差がないために、必ずしも低電圧駆動でアバランシェ増倍は起こるとは限らないが、信号の読み出しを上述のように順次でなく、同時に行うことができる利点がある。
<5.第5の実施の形態>
[固体撮像装置の構成の第5例]
前記説明では、深さ方向に分光 用の第1光電変換膜〜第3光電変換膜を積層させたが、必ずしも積層する必要はない。次に、第1光電変換膜〜第3光電変換膜を積層させない一例を、本発明の第5の実施の形態に係る固体撮像装置の第5例として、図26の概略構成断面図によって説明する。
図26に示すように、横方向にR分光用の第1光電変換膜21、G分光用の第2光電変換膜22、B分光用の第3光電変換膜23を並べても配置しても良い。
以下、具体的に説明する。シリコン基板11はp型シリコン基板で形成されている。このシリコン基板11には、RGBの各色を分光する光電変換膜が形成される位置に対応して第1電極層12が形成されている。この第1電極層12は、例えば上記シリコン基板11に形成されたn型シリコン層からなる。
R分光する位置の上記第1電極層12上には、格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶からなる第1光電変換膜21が形成されている。この第1光電変換膜21は、例えばCuGa0.52In0.482膜で形成されている。
またG分光する位置の上記第1電極層12上には、格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶からなる第2光電変換膜22が形成されている。この第2光電変換膜22は、例えばCuAl0.24Ga0.23In0.532膜で形成されている。
さらB分光する位置の上記第1電極層12上には、格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶からなる第3光電変換膜23が形成されている。この第3光電変換膜23は、例えばCuAl0.36Ga0.641.28Se0.72で形成されている。
上記第1光電変換膜21、上記第2光電変換膜22、上記第3光電変換膜23の厚さは、例えばそれぞれ0.8μm、0.7μm、0.7μmである。
上記第1光電変換膜21、上記第2光電変換膜22、上記第3光電変換膜23上には、それぞれ第2電極層14が形成されている。この第2電極層14は、前記第1実施の形態で説明したのと同様な透明電極で形成されている。
したがって、シリコン基板11に、第1電極層12、第1光電変換膜21、第2電極層14を積層してなる第1光電変換部24が形成される。同様に、第1電極層12、第2光電変換膜22、第2電極層14を積層してなる第2光電変換部25が形成される。同様に、第1電極層12、第3光電変換膜23、第2電極層14を積層してなる第3光電変換部26が形成される。したがって、シリコン基板11には、横方向に、第1〜第3光電変換部24〜26が配置される。
上記構成の固体撮像装置5では、カルコパイライト系材料をp型にして、必ずしも逆バイアスを印加することなく、光電子がシリコン基板11(シリコン)側にエネルギー差で自然に移動する。その光電子をシリコン基板11に形成したゲートMOS41で信号を読み出してもよい。このゲートMOS41は、各第1電極層12に隣接してシリコン基板12に形成されている。このような構造であれば、RGB信号の読み取りを同時に行うことが可能となる。
さらにベイヤー(Bayer)配列と同じように、Gの画素数を増やして、G解像度を高くしてもよい。この構造の場合の分光感度特性を図27に示す。
図27に示すように、短波長側がカットされないので、例えば、デモザイク処理後に、次のような色演算処理を行えばよい。
R=r−g、G=g−b、B=b
ここで、r、g、bはRAWデータである。
前記説明したカルコパイライト系材料は、CuAlGaInSSe系の混晶である。
<6.第6の実施の形態>
[固体撮像装置の構成の第6例]
次に、本発明の第6の実施の形態に係る固体撮像装置の第6例として、カルコパイライト系材料に、例えば、CuGaInZnSSe系の混晶を用いた場合を説明する。このようなCuGaInZnSSe系混晶であれば、前記説明したのと同様なバンドギャップ制御が可能であり、前記各固体撮像装置と同様な効果を引き出せる。
CuGaInZnSSe系のバンドギャップと格子定数の関係を図28に示す。
図28に示すように、CuGaInZnSSe系混晶はシリコン(100)基板11の上に格子整合させながら結晶成長が可能であることが判る。
このような特徴を有する構成としては、例えば図29に示した断面構造にすることで、RGB分光が可能となる。
その一例として、図29に示すように、シリコン基板11に第1電極層12が形成されている。この第1電極層12は、例えば上記シリコン基板11に形成されたn型シリコン領域からなる。また上記第1電極層12上には、格子整合されたCuAlGaInZnSSe系混晶からなるカルコパイライト系化合物半導体からなる光電変換膜13が形成されている。上記光電変換膜13上には、透光性を有する第2電極層14が形成されている。この第2電極層14は、例えばインジウムスズオキサイド(ITO)、酸化亜鉛、インジウム亜鉛オキサイド等の透明電極材料で形成されている。固体撮像装置(イメージセンサ)6は、上記のような基本構成を有する。
上記カルコパイライト系の深さ方向にRGBの分光をする上記光電変換膜13は上記シリコン基板11上に格子整合するように形成されている。
光吸収係数の高いカルコパイライト系材料の混晶でSi(100)基板に格子整合してエピタキシャル成長させることで、結晶性が良好となり、結果として暗電流が低い高感度な固体撮像装置(イメージセンサ)6が提供される。
上記光電変換膜13は、下層よりR分光用光電変換材料からなる第1光電変換膜21、G分光用光電変換材料からなる第2光電変換膜22、B分光用光電変換材料からなる第3光電変換膜23の順に積層されている。
例えば、R分光用光電変換材料としてCuGa0.52In0.482を用いる。G分光用光電変換材料としてCuGaIn1.39Se0.6を用いる。またB分光用光電変換材料として、CuGa0.74Zn0.261.49Se0.51を用いる。このように、シリコン基板11上にR分光用光電変換材料、G分光用光電変換材料、B分光用光電変換材料の順に積層することで、深さ方向に分光することが可能となる。
このように深さ方向の分光が可能なバンドギャップ領域としては、RGBの光子エネルギーを考慮すると以下のようになる。すなわち、上記第1光電変換膜21は、バンドギャップが2.00eV±0.1eV(波長590nm〜650nm)の範囲にあれば良い。上記第2光電変換膜22は、バンドギャップが2.20eV±0.15eV(波長530nm〜605nm)の範囲にあれば良い。上記第3光電変換膜23は、バンドギャップが2.51eV±0.2eV(波長460nm〜535nm)の範囲にあれば良い。
このときの組成範囲は、上記第1光電変換膜21は、CuGayInzuSevで、かつ0.52≦y≦0.76、0.24≦z≦0.48、1.70≦u≦2.00、0≦u≦0.30、かつy+z+u+v=3である。または、y+z=1およびu+v=2である。 上記第2光電変換膜22は、CuGayInzZnwuSevで、かつ0.64≦y≦0.88、0≦z≦0.36、0≦w≦0.12、0.15≦u≦1.44、0.56≦v≦1.85かつy+z+w+u+v=3である。または、y+z+w=1およびu+v=2である。
上記第3光電変換膜23は、CuGayZnwuSevで、かつ0.74≦y≦0.91、0.09≦w≦0.26、1.42≦u≦1.49、0.51≦v≦0.58かつy+w+u+v=3である。
上述のCuAlGaInSSe系の組成に、新たに、これらの組成のものに一部置き換えてもよいし、全部置き換えても良い。図29では、それぞれの一例を示している。
<7.第7の実施の形態>
[固体撮像装置の構成の第7例]
次に、本発明の第7実施の形態に係る固体撮像装置の第7例を、図30の概略構成断面図および図31の回路図によって説明する。図30では、一例として、トランジスタや配線等が形成される表面側とは反対の裏面側から光が入射する裏面照射型センサについて示す。この裏面照射型センサについても、トランジスタや配線等が形成される表面側から光が入射する表面照射型センサと同様な効果が得られる。
図30に示すように、シリコン基板11はp型シリコン基板で形成されている。このシリコン基板11には、第1電極層12がシリコン基板11の裏面側近傍まで形成されている。この第1電極層12は、例えば上記シリコン基板11に形成されたn型シリコン層からなる。また上記第1電極層12上には、格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶からなる光電変換膜13が形成されている。この光電変換膜13は、第1電極層12上に、i−CuGa0.52In0.482膜の第1光電変換膜21、i−CuAl0.24Ga0.23In0.532膜の第2光電変換膜22、p−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72の第3光電変換膜23が積層されて形成されている。
したがって、上記光電変換膜13は、全体でp−i−n構造となっている。
上記光電変換膜13には、前記説明した組成範囲のものを用いることができ、また上記説明したCuGaInZnSSe系混晶を用いることもできる。
上記光電変換膜13上には、透光性を有する第2電極層14が形成されている。この第2電極層14は、例えばインジウムスズオキサイド(ITO)、酸化亜鉛、インジウム亜鉛オキサイド等の透明電極材料で形成されている。
さらに、上記シリコン基板11の表面側(図面ではシリコン基板11の下面側)には、上記第1電極層12の読み出し用電極15が形成され、さらに上記シリコン基板11の表面側にはゲートMOS41を介して矢印方向に読み出す読み出し回路51が形成されている。
図31に示すように、上記読み出し回路51は、光電変換部13に接続されたフローティングディフュージョン部FDにリセットトランジスタM1の拡散層、増幅トランジスタM2のゲート電極が接続されている。さらに増幅トランジスタM2の拡散層を共通とする選択トランジスタM3が接続されている。この選択トランジスタM3の拡散層には出力ラインが接続されている。
固体撮像装置(イメージセンサ)7は、上記のような構成を有する。
上記固体撮像装置7では、RGBの深さ方向における分光と、光電子蓄積と、3段階電圧印加による信号読み出しと、アバランシェ増倍の低電圧化が同時に可能となる。
また、シリコン基板11の表面側に読み出し用電極15、ゲートMOS41等の電極、トランジスタ、配線などが形成される。そしてシリコン基板11の裏面側(図面ではシリコン基板11の上面側)に光電変換膜13が形成されることから、隣接する光電変換膜13との間隔を設ける以外、シリコン基板11の全面に光電変換膜13を形成することができる。このため、光の開口が広くなるために光の入射量が増大するので、飛躍的に感度を向上させることができる。
[固体撮像装置の第7例の変形例1]
また図32に示すように、前記図30に示した固体撮像装置7において、光電変換膜13をシリコン基板11側より、n−CuAlS1.2Se0.8もしくはi−CuAlS1.2Se0.8からp−CuGa0.52In0.482に組成変化させたものを用いてもよい。この固体撮像装置(イメージセンサ)8では、低い駆動電圧で、より大きなアバランシェ増倍が可能となる。
[固体撮像装置の第7例の変形例2]
また、固体撮像装置(イメージセンサ)を図33によって説明する。図33に示すように、前記図26に示した固体撮像装置5において、シリコン基板11の表面側(図面ではシリコン基板11の下面側)に読み出し用電極15、ゲートMOS41等の電極、トランジスタ、配線などが形成されたものである。すなわち、前記図30に示した固体撮像装置7において、光電変換膜13を各色の1層のみの分光用光電変換膜を形成したものである。したがって、シリコン基板11の裏面側(図面ではシリコン基板11の上面側)に、R分光用光電変換膜の第1光電変換膜21、G分光用光電変換膜の第2光電変換膜22、B分光用光電変換膜の第3光電変換膜23を積層せず、1層ごとに形成されたものである。 よって、上記固体撮像装置9では、横方向にRGBの光電変換膜を並べた構造となっている。さらに、光電子の読み出し回路(図示せず)、読み出し用電極15、ゲートMOS41、配線(図示せず)等は、上記シリコン基板11の表面側(図面ではシリコン基板11の下面側)に存在することになる。
このような構成では、隣接する光電変換膜13との間隔を設ける以外、シリコン基板11の全面に光電変換膜13を形成することができる。このため、光の開口が広くなるために光の入射量が増大するので、飛躍的に感度を向上させることができる。
<8.第8の実施の形態>
[固体撮像装置の製造方法の第1例]
本発明の第8実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法の第1例を以下に説明する。
例えば、前記図12に示した固体撮像装置2は、図34に示したCMOSイメージセンサのフォトダイオードに適用できる。また、上記固体撮像装置2のバンドダイアグラムは、前記図14に示す通りである。
上記固体撮像装置2は、例えば、シリコン基板11に通常のCMOSプロセス工程で形成することができる。以下、詳細を、前記図12を参照して説明する。
上記シリコン基板11には、(100)シリコン基板を用いる。まず、上記シリコン基板11に周辺のトランジスタや電極等の回路(図示せず)を作製する。
次に、上記シリコン基板11に、第1電極層12を形成する。この第1電極層12は、例えば、イオン注入により、n型シリコン層で形成する。このイオン注入では、レジストマスクを用いて、イオン注入領域を画定している。このレジストマスクは、イオン注入後に除去される。
次に、上記シリコン基板11の第1電極層12上に、R分光用光電変換膜である第1光電変換膜21を形成する。この第1光電変換膜21は、例えばMBE法を用いて、i−CuGa0.52In0.482混晶の結晶成長を行って形成した。ただし、ここで障壁をBR>kT=26meVの条件でシリコン基板11との界面側に入れる。例えば、最初にi−CuAl0.06Ga0.45In0.492の組成で成長させた後に、AlとInの組成を徐々に小さくすると同時にGaの組成を徐々に増加させて、i−CuGa0.52In0.482の組成にすることで、スパイク状の障壁が積層できる。この障壁のエネルギーBRは、50meV以下となるので室温の熱エネルギーより十分に高い。また、障壁の厚みを100nmとした。R分光用の光電変換膜はトータルで0.8μmとした。
次に、G分光用光電変換膜である第2光電変換膜22を上記第1光電変換膜21上に形成する。この第2光電変換膜22は、例えばMBE法を用いて、例えば0.7μmの厚さに形成した。この第2光電変換膜22の組成は、i−CuAl0.24Ga0.23In0.532とした。
障壁は第1光電変換膜21との界面側に積層する。最初にi−CuAl0.33Ga0.11In0.562とした後に、AlとInの組成を徐々に減少させると同時に、Gaの組成を徐々に増加させて、i-CuAl0.24Ga0.23In0.532の組成にすることで、スパイク状の障壁が積層できる。この障壁のエネルギーBGは、84meV以下となるので室温の熱エネルギーより十分に高く、上記BRより高い。
さらにB分光用光電変換膜である第3光電変換膜23を上記第2光電変換膜22上に形成する。この第3光電変換膜23は、例えばMBE法を用いて、例えば0.3μmの厚さに形成した。この第3光電変換膜23の組成は、p−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72とした。
障壁は第2光電変換膜22との界面側に積層する。最初にp−CuAl0.42Ga0.581.36Se0.64とした後に、AlとSの組成を徐々に減少させると同時に、Gaの組成を徐々に増加させて、p−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72の組成にすることで、スパイク状の障壁が積層できる。この障壁のエネルギーBGは、100meV以下となるので室温の熱エネルギーより十分に高く、BG、BRより高い。また、p型導電性にするはCu/13族元素比を1以下にすることでできる。例えば、この比を0.98〜0.99として結晶成長することで可能となる。
ただし、上述の結晶成長に関して、条件によっては固溶体の成長が困難な場合がある。この場合、超格子による擬似的な混晶を成長させても良い。例えば、R分光用光電変換膜であれば、i−CuInS2の組成とi−CuGaS2の組成を交互に臨界膜厚以内の薄膜で積層させて、全体の組成がi−CuGa0.52In0.482になるように積層させる。
例えば、X線回折法等を用いてi−CuInS2層とi−CuGaS2層を交互に積層させて、Si(100)に格子整合させる成長条件を予め求めてから、トータルの組成が望みの組成になるように積層させることができる。
さらに上記結晶成長においては、トランジスタや読み出し回路や配線等の部分を予め、酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiN)等の材料膜で覆い、一部シリコン基板11が露出しているところに、選択的に上記の光電変換膜を成長させた。
さらにその後、酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiN)等の材料膜の上でラテラル方向に成長させて、ほぼ全面に光電変換膜を成長させた。
さらに、第2電極層14として、透明電極材料であるインジウムスズオキサイド(ITO)をスパッタ蒸着法で積層して形成する。このITOの上に金属の配線を施すことで、グランドに接地し、正孔蓄積によるチャージを防ぐ。さらに、望ましくは、電気的に信号が混ざらないように、例えばレジストマスクを形成して反応性イオンエッチング(RIE)加工等によって、画素ごとに分離する。このとき、透明電極のみならず光電変換膜も分離する。さらに、集光効率を上げるために、画素ごとにオンチップレンズ(OCL)を形成してもよい。
以上のようなプロセスで作製された固体撮像装置(イメージセンサ)2では、電圧をVR、VG、VBと順次、逆バイアスで印加することで、アバランシェ増倍が生じるとともに、RGBの増幅された各信号が得られる。ただし、VR>VG>VBである。このような方法で得られた画像は、通常のオンチップカラーフィルター(OCCF)のデバイス並みの色再現性を示す上に、感度が高い。
<9.第9の実施の形態>
[固体撮像装置の製造方法の第2例]
本発明の第9実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法の第2例を以下に説明する。
例えば、前記図21に示した固体撮像装置3は、前記図34に示したCMOSイメージセンサのフォトダイオードに適用できる。また、前記固体撮像装置3のバンドダイアグラムは、前記図23に示す通りである。
上記固体撮像装置3は、例えば、シリコン基板11に通常のCMOSプロセス工程で形成することができる。以下、詳細を、前記図21を参照して説明する。
上記シリコン基板11には、(100)シリコン基板を用いる。まず、上記シリコン基板11に周囲のトランジスタや電極等の回路を作製する。
次に、上記シリコン基板11に、第1電極層12を形成する。この第1電極層12は、例えば、イオン注入により、n型シリコン層で形成する。このイオン注入では、レジストマスクを用いて、イオン注入領域を画定している。このレジストマスクは、イオン注入後に除去される。
次に、上記シリコン基板11の第1電極層12上に、R分光用光電変換膜である第1光電変換膜21を形成する。この第1光電変換膜21は、例えばMBE法を用いて、i−CuGa0.52In0.482混晶の結晶成長を行って形成した。その厚さは、例えば0.8μmとした。
次に、G分光用光電変換膜である第2光電変換膜22を上記第1光電変換膜21上に形成する。この第2光電変換膜22は、例えばMBE法を用いて、例えば0.7μmの厚さに形成した。この第2光電変換膜22の組成は、i−CuAl0.24Ga0.23In0.532とした。
障壁は第1光電変換膜21との界面側に積層する。最初にi−CuAl0.33Ga0.11In0.562を50nmの厚さに成長した後に、i−CuAl0.24Ga0.23In0.532を成長することで形成できる。この障壁のエネルギーBGは、84meV以下となるので室温の熱エネルギーより十分に高く、上記BRより高い。
さらにB分光用光電変換膜である第3光電変換膜23を上記第2光電変換膜22上に形成する。この第3光電変換膜23は、例えばMBE法を用いて、例えば0.3μmの厚さに形成した。この第3光電変換膜23の組成は、p−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72とした。
障壁は第2光電変換膜22との界面側に積層する。最初にp−CuAl0.42Ga0.581.36Se0.64を50nmの厚さに成長した後に、i−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72の組成を成長することで、障壁ができる。この障壁のエネルギーBGは、100meV以下となるので室温の熱エネルギーより十分に高く、BG、BRより高い。
次に、上記第1光電変換膜21、第2光電変換膜22、第3光電変換膜23の導電性を横方向で変えるためには、リソグラフィ技術を用いてマスクを形成し、選択的にドーパントをイオン注入する。p型領域の形成は、p型ドーパントとして13族元素を用いてイオン注入することで可能となる。例えば、ガリウム(Ga)をイオン注入する。また、n型領域の形成は、n型ドーパントとして12族元素を用いることで可能となる。例えば亜鉛(Zn)をイオン注入する。イオン注入した後にアニールすることでドーパントが活性化
されて、p−i−n構造が作製できる。
さらに上記結晶成長においては、トランジスタや読み出し回路や配線等の部分を予め、酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiN)等の材料膜で覆い、一部シリコン基
板11が露出しているところに、選択的に上記の光電変換膜を成長させた。
さらにその後、酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiN)等の材料膜の上で
ラテラル方向に成長させて、ほぼ全面に光電変換膜を成長させた。
さらに、第2電極層14として、透明電極材料であるインジウムスズオキサイド(ITO)をスパッタ蒸着法で積層して形成する。このITOの上に金属の配線を施すことで、グランドに接地し、正孔蓄積によるチャージを防ぐ。ここで、p濃度を高く設定すれば、シリコン基板11側に正孔が移動できるので、必ずしもこの第2電極層14は必要ない。 さらに、望ましくは、電気的に信号が混ざらないように、例えばレジストマスクを形成して反応性イオンエッチング(RIE)加工等によって、画素ごとに分離する。このとき、透明電極のみならず光電変換膜も分離する。さらに、集光効率を上げるために、画素ごとにオンチップレンズ(OCL)を形成してもよい。
以上のようなプロセスで作製された固体撮像装置(イメージセンサ)3では、R分光用の第1光電変換膜21に関してはn型シリコン層の第1電極層12側に電子が移動して、それをゲートMOS41で読み出している。またG分光用の第2光電変換膜22、B分光用の第3光電変換膜23層と同様に、第1光電変換膜21/シリコン基板11界面に障壁を設けて、かつ第1光電変換膜21上にn電極を設けることで、膜中で蓄積された電子を直接読み取っても良い。このような方法で得られた画像は、通常のオンチップカラーフィルター(OCCF)のデバイス並みの色再現性を示す上に、感度が高い。
<10.第10の実施の形態>
[固体撮像装置の製造方法の第3例]
本発明の第10実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法の第3例を以下に説明する。
例えば、前記図12に示した固体撮像装置2は、図35に示したCCDのフォトダイオードに適用できる。また、前記固体撮像装置2のバンドダイアグラムは、前記図14に示
す通りである。
上記固体撮像装置2は、例えば、シリコン基板11に通常のCCDプロセス工程で形成
することができる。以下、詳細を、前記図12を参照して説明する。
上記シリコン基板11には、(100)シリコン基板を用いる。まず、上記シリコン基板11に周辺のトランスファーゲートや垂直レジスタ等の回路を作製する。
次に、上記シリコン基板11に、第1電極層12を形成する。この第1電極層12は、
例えば、イオン注入により、n型シリコン層で形成する。このイオン注入では、レジスト
マスクを用いて、イオン注入領域を画定している。このレジストマスクは、イオン注入後
に除去される。
次に、上記シリコン基板11の第1電極層12上に、R分光用光電変換膜である第1光電変換膜21を形成する。この第1光電変換膜21は、例えばMBE法を用いて、i−CuGa0.52In0.482混晶の結晶成長を行って形成した。ただし、ここで障壁をBR>kT=26meVの条件でシリコン基板11との界面側に入れる。例えば、最初にi−CuAl0.06Ga0.45In0.492の組成で成長させた後に、AlとInの組成を徐々に小さくすると同時にGaの組成を徐々に増加させて、i−CuGa0.52In0.482の組成にすることで、スパイク状の障壁が積層できる。この障壁のエネルギーBRは、50meV以下となるので室温の熱エネルギーより十分に高い。また、障壁の厚みを100nmとした。R分光用の光電変換膜はトータルで0.8μmとした。
次に、G分光用光電変換膜である第2光電変換膜22を上記第1光電変換膜21上に形成する。この第2光電変換膜22は、例えばMBE法を用いて、例えば0.7μmの厚さに形成した。この第2光電変換膜22の組成は、i−CuAl0.24Ga0.23In0.532とした。
障壁は第1光電変換膜21との界面側に積層する。最初にi−CuAl0.33Ga0.11In0.562とした後に、AlとInの組成を徐々に減少させる。それと同時に、Gaの組成を徐々に増加させて、i-CuAl0.24Ga0.23In0.532の組成にすることで、スパイク状の障壁が積層できる。この障壁のエネルギーBGは、84meV以下となるので室温の熱エネルギーより十分に高く、上記BRより高い。
さらにB分光用光電変換膜である第3光電変換膜23を上記第2光電変換膜22上に形成する。この第3光電変換膜23は、例えばMBE法を用いて、例えば0.3μmの厚さ
に形成した。この第3光電変換膜23の組成は、p−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72とした。
障壁は第2光電変換膜22との界面側に積層する。最初にp−CuAl0.42Ga0.581.36Se0.64とした後に、AlとSの組成を徐々に減少させる。それと同時に、Gaの組成を徐々に増加させて、p−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72の組成にすることで、スパイク状の障壁が積層できる。この障壁のエネルギーBGは、100meV以下となるので室温の熱エネルギーより十分に高く、BG、BRより高い。また、p型導電性にするはCu/13族元素比を1以下にすることでできる。例えば、この比を0.98〜0.99として結晶成長することで可能となる。
ただし、上述の結晶成長に関して、条件によっては固溶体の成長が困難な場合がある。この場合、超格子による擬似的な混晶を成長させても良い。例えば、R分光用光電変換膜であれば、i−CuInS2の組成とi−CuGaS2の組成を交互に臨界膜厚以内の薄膜で積層させて、全体の組成がi−CuGa0.52In0.482になるように積層させる。
例えば、X線回折法等を用いてi−CuInS2層とi−CuGaS2層を交互に積層させて、Si(100)に格子整合させる成長条件を予め求めてから、トータルの組成が望みの組成になるように積層させることができる。
上記結晶成長においては、トランジスタや読み出し回路や配線等の部分を予め、酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiN)等の材料膜で覆い、一部シリコン基板11が露出しているところに、選択的に上記の光電変換膜を成長させた。
その後、酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiN)等の材料膜の上でラテラ
ル方向に成長させて、ほぼ全面に光電変換膜を成長させた。
次いで、第2電極層14として、透明電極材料であるインジウムスズオキサイド(ITO)をスパッタ蒸着法で積層して形成する。このITOの上に金属の配線を施すことで、グランドに接地し、正孔蓄積によるチャージを防ぐ。さらに、望ましくは、電気的に信号が混ざらないように、例えばレジストマスクを形成して反応性イオンエッチング(RIE)加工等によって、画素ごとに分離する。このとき、透明電極のみならず光電変換膜も分離する。また、集光効率を上げるために、画素ごとにオンチップレンズ(OCL)を形成してもよい。
以上のようなプロセスで作製された固体撮像装置(イメージセンサ)2では、電圧をVR、VG、VBと順次、逆バイアスで印加することで、アバランシェ増倍が生じるとともに、RGBの増幅された各信号が得られる。ただし、VR>VG>VBである。
このように得られた信号をトランスファーゲートで垂直CCDに転送し、さらにその信号を通常のCCDと同様に水平CCDまで転送し、それを出力することで、信号を読むことができる。このような方法で得られた画像は、通常のオンチップカラーフィルター(OCCF)のデバイス並みの色再現性を示す上に、感度が高い。
<11.第11の実施の形態>
[固体撮像装置の製造方法の第4例]
本発明の第11実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法の第4例を以下に説明する。
例えば、前記図26に示した固体撮像装置5は、前記図34に示したCMOSイメージセンサのフォトダイオードに適用できる。この固体撮像装置5は、RGBの光電変換膜が別々に分離した構造となる。
上記固体撮像装置5は、例えば、シリコン基板11に通常のCMOSプロセス工程で形成することができる。以下、詳細を、前記図26を参照して説明する。
上記シリコン基板11には、(100)シリコン基板を用いる。まず、上記シリコン基板11に周囲のトランジスタや電極等の回路を作製する。
次に、上記シリコン基板11に、RGBの各色を分光する光電変換膜が形成される位置に対応して第1電極層12を形成する。この第1電極層12は、例えば上記シリコン基板11にn型ドーパントをイオン注入することで、n型シリコン層を形成してなる。
次に、上記シリコン基板11上に、酸化シリコン(SiO2)の酸化膜(図示せず)を形成し、さらに、リソグラフィ技術とRIE加工技術を用いて、R分光用光電変換膜が形成される領域の表面以外を被覆する。次いで、シリコン基板11上に、例えばMBE法を用いて、R分光用光電変換膜である第1光電変換膜21を形成する。この第1光電変換膜21は、例えばp−CuGa0.52In0.482混晶を結晶成長させて形成する。この場合、選択的にRのフォトダイオード表面上にのみ結晶成長するように、マイグレーションを強めた条件で、厚み0.8μmほど成長させる。また、p型導電性にするはCu/13族元素比を1以下にすることでできる。例えば、この比を0.98として結晶成長することで可能となった。
その後、上記酸化膜を除去する。
次に、上記シリコン基板11上に、酸化シリコン(SiO2)の酸化膜(図示せず)を形成し、さらに、リソグラフィ技術とRIE加工技術を用いて、G分光用光電変換膜が形成される領域の表面以外を被覆する。次いで、シリコン基板11上に、例えばMBE法を用いて、G分光用光電変換膜である第2光電変換膜22を形成する。この第2光電変換膜22は、例えばp−CuAl0.24Ga0.23In0.532混晶を結晶成長させて形成する。
この場合、選択的にGのフォトダイオード表面上にのみ結晶成長するように、マイグレーションを強めた条件で、厚み0.7μmほど成長させる。また、p型導電性にするはCu/13族元素比を1以下にすることでできる。例えば、この比を0.98として結晶成長することで可能となった。
その後、上記酸化膜を除去する。
さらに、上記シリコン基板11上に、酸化シリコン(SiO2)の酸化膜(図示せず)を形成し、さらに、リソグラフィ技術とRIE加工技術を用いて、B分光用光電変換膜が形成される領域の表面以外を被覆する。次いで、シリコン基板11上に、例えばMBE法を用いて、B分光用光電変換膜である第3光電変換膜23を形成する。この第3光電変換膜23は、例えばp−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72混晶を結晶成長させて形成する。この場合、選択的にBのフォトダイオード表面上にのみ結晶成長するように、マイグレーションを強めた条件で、厚み0.7μmほど成長させる。また、p型導電性にするはCu/13族元素比を1以下にすることでできる。例えば、この比を0.98〜0.99として結晶成長することで可能となった。
その後、上記酸化膜を除去する。
ただし、上述の結晶成長に関して、条件によっては固溶体の成長が困難な場合がある。この場合、超格子による擬似的な混晶を成長させても良い。
例えば、R分光用の光電変換膜であれば、p−CuInS2の組成とp−CuGaS2の組成を交互に臨界膜厚以内の薄膜で積層させて、全体の組成がp−CuGa0.52In0.482になるように積層させる。例えば、X線回折法等を用いてp−CuInS2層とp−CuGaS2層を交互に積層させて、Si(100)に格子整合させる成長条件を予め求めてから、トータルの組成が望みの組成になるように積層させることができる。
次に、上記第1光電変換膜21、上記第2光電変換膜22、上記第3光電変換膜23上に、それぞれ第2電極層14を形成する。この第2電極層14は、前記説明したのと同様な透明電極で形成される。この第2電極層14上に金属の配線を施すことで、グランドに接地し、正孔蓄積によるチャージを防ぐ。
さらに、望ましくは、電気的に信号が混ざらないように、RIE加工等によって、画素ごとに分離する。このとき、第2電極層14のみならず光電変換膜も分離する。さらに集光効率を上げるために、画素ごとにオンチップレンズ(OCL)を形成してもよい。
以上のようなプロセスで作製されたイメージセンサに関して、逆バイアスを印加することで各RGBの信号r、g、b(→RAWデータ)を得る。また、デモザイク処理後に、次のような色演算処理を行えばよい。
R=r−g、G=g−b、B=b
ここで、r、g、bはRAWデータである。
このような方法で得られた画像は、通常のオンチップカラーフィルター(OCCF)の
デバイス並みの色再現性を示す上に、感度が高い。
<12.第12の実施の形態>
[固体撮像装置の製造方法の第5例]
本発明の第12実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法の第5例を以下に説明する。
例えば、図36に示した固体撮像装置10は、前記図34に示したCMOSイメージセンサのフォトダイオードに適用できる。この固体撮像装置10では、図37に示すように、格子整合系で、かつバンドギャップを最大限に変化できる範囲で組成を変えている。このようにすることで、低い駆動電圧でアバランシェ増倍を最大限に引き出すことが可能となるため、顕著な高感度化が得られる。
上記シリコン基板11には、(100)シリコン基板を用いる。まず、上記シリコン基板11に周辺のトランジスタや電極等の回路を作製する。
次に、上記シリコン基板11に、RGBの各色を分光する光電変換膜が形成される位置に対応して第1電極層12を形成する。この第1電極層12は、例えば上記シリコン基板11にn型ドーパントをイオン注入することで、n型シリコン層を形成してなる。
次に、上記シリコン基板11上に、光電変換膜13を形成する。例えば、MBE法を用いて、最初にn−CuAlS1.2Se0.8またはi−CuAlS1.2Se0.8の結晶を成長させる。次いで、AlとSeの組成を徐々に減少させると同時にGaとInの組成を徐々に増加させて、p−CuGa0.52In0.482の組成にする。トータルの厚さとして2μm程度あればよい。
ただし、途中でn型またはi型からp型に変化させる。n型導電性にするためには、12族元素をドーピングすればよい。例えば、結晶成長の際、同時に亜鉛(Zn)を微量に添加することで可能となる。
一方、i型の場合は、何もドーピングしない。
さらにp型導電性にするはCu/13族元素比を1以下にすることでできる。例えば、この比を0.98〜0.99として結晶成長することで可能となる。
さらに以上の成長においては、トランジスタや読み出し回路や配線等の部分を予め、酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiN)等の材料で覆い、一部Si基板が露出しているところに、選択的に上記の光電変換膜を成長させる。さらにその後、酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiN)等の材料の上でラテラル方向に成長させて、ほぼ全面に光電変換膜を成長させる。
さらに、第2電極層14として、透明電極材料であるインジウムスズオキサイド(ITO)をスパッタ蒸着法で積層して形成する。このITOの上に金属の配線を施すことで、グランドに接地し、正孔蓄積によるチャージを防ぐ。さらに色分離をするためにオンチップカラーフィルターOCCFを画素ごとに付けてもよい。また、集光性をよくするためにオンチップレンズOCLを付けてもよい。
以上のようなバンドギャップが大きな変化があるために、前記図19、図20に示すように逆バイアスを印加したときに小さい駆動電圧で大きなエネルギー段差が得られるために、アバランシェ増倍が大きく起こり、高い感度が得られる。
<13.第13の実施の形態>
[固体撮像装置の製造方法の第6例]
本発明の第13実施の形態に係る固体撮像装置の製造方法の第6例を以下に説明する。
例えば、前記図30に示した固体撮像装置7は、前記図34に示したCMOSイメージセンサのフォトダイオードに適用できる。
上記固体撮像装置7は、例えば、シリコン基板11に通常のCMOSプロセス工程で形成することができる。以下、詳細を、前記図30を参照して説明する。
上記SOI基板のシリコン層(前記図30のシリコン基板11に相当)に、CMOSプロセスによって、周辺のトランジスタや電極等の回路を作製する。さらに、周辺のトランジスタや電極等の回路を被覆する酸化シリコン膜(図示せず)を形成する。
次に、SOI基板のシリコン層を別のガラス基板の上に転写して張り合わせる。このとき、回路側がガラス基板側に張り付き、シリコン(100)層の裏面側が表面に現れることになる。
また、上記シリコン層には、第1電極層12を形成しておく。この第1電極層12は、例えば、イオン注入により、n型シリコン層で形成する。このイオン注入では、レジストマスクを用いて、イオン注入領域を画定している。このレジストマスクは、イオン注入後に除去される。
次に、上記シリコン層の第1電極層12上に、R分光用光電変換膜である第1光電変換膜21を形成する。この第1光電変換膜21は、例えばMBE法を用いて、i−CuGa0.52In0.482混晶の結晶成長を行って形成した。
ただし、ここで障壁をBR>kT=26meVの条件でシリコン基板11との界面側に入れる。例えば、最初にi−CuAl0.06Ga0.45In0.492の組成で成長させた後に、AlとInの組成を徐々に小さくすると同時にGaの組成を徐々に増加させて、i−CuGa0.52In0.482の組成にすることで、スパイク状の障壁が積層できる。この障壁のエネルギーBRは、50meV以下となるので室温の熱エネルギーより十分に高い。また、障壁の厚みを100nmとした。R分光用の光電変換膜はトータルで0.8μmとした。
次に、G分光用光電変換膜である第2光電変換膜22を上記第1光電変換膜21上に形成する。この第2光電変換膜22は、例えばMBE法を用いて、例えば0.7μmの厚さに形成した。この第2光電変換膜22の組成は、i−CuAl0.24Ga0.23In0.532とした。
障壁は第1光電変換膜21との界面側に積層する。最初にi−CuAl0.33Ga0.11In0.562とした後に、AlとInの組成を徐々に減少させると同時に、Gaの組成を徐々に増加させて、i-CuAl0.24Ga0.23In0.532の組成にすることで、スパイクの障壁が積層できる。この障壁のエネルギーBGは、84meV以下となるので室温の熱エネルギーより十分に高く、上記BRより高い。
さらにB分光用光電変換膜である第3光電変換膜23を上記第2光電変換膜22上に形成する。この第3光電変換膜23は、例えばMBE法を用いて、例えば0.3μmの厚さに形成した。この第3光電変換膜23の組成は、p−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72とした。
障壁は第2光電変換膜22との界面側に積層する。最初にp−CuAl0.42Ga0.581.36Se0.64とした後に、AlとSの組成を徐々に減少させると同時に、Gaの組成を徐々に増加させて、p−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72の組成にすることで、スパイク状の障壁が積層できる。この障壁のエネルギーBGは、100meV以下となるので室温の熱エネルギーより十分に高く、BG、BRより高い。また、p型導電性にするはCu/13族元素比を1以下にすることでできる。例えば、この比を0.98〜0.99として結晶成長することで可能となる。
ただし、上述の結晶成長に関して、条件によっては固溶体の成長が困難な場合がある。この場合、超格子による擬似的な混晶を成長させても良い。
例えば、R分光用光電変換膜であれば、i−CuInS2の組成とi−CuGaS2の組成を交互に臨界膜厚以内の薄膜で積層させて、全体の組成がi−CuGa0.52In0.482になるように積層させる。
例えば、X線回折法等を用いてi−CuInS2層とi−CuGaS2層を交互に積層させて、Si(100)に格子整合させる成長条件を予め求めてから、トータルの組成が望みの組成になるように積層させることができる。
上記結晶成長においては、トランジスタや読み出し回路や配線等の部分を予め、酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiN)等の材料膜で覆い、一部シリコン基板11が露出しているところに、選択的に上記の光電変換膜を成長させた。
さらにその後、酸化シリコン(SiO2)や窒化シリコン(SiN)等の材料膜の上でラテラル方向に成長させて、ほぼ全面に光電変換膜を成長させた。
さらに、第2電極層14として、透明電極材料であるインジウムスズオキサイド(ITO)をスパッタ蒸着法で積層して形成する。このITOの上に金属の配線を施すことで、グランドに接地し、正孔蓄積によるチャージを防ぐ。さらに、望ましくは、電気的に信号が混ざらないように、例えばレジストマスクを形成して反応性イオンエッチング(RIE)加工等によって、画素ごとに分離する。このとき、透明電極のみならず光電変換膜も分離する。さらに、集光効率を上げるために、画素ごとにオンチップレンズ(OCL)を形成してもよい。
以上のようなプロセスで作製された固体撮像装置(イメージセンサ)7では、電圧をVR、VG、VBと順次、逆バイアスで印加することで、アバランシェ増倍が生じるとともに、RGBの増幅された各信号が得られる。ただし、VR>VG>VBである。このような方法で得られた画像は、通常のオンチップカラーフィルター(OCCF)のデバイス並みの色再現性を示す上に、感度が高い。
<14.第14の実施の形態>
[固体撮像装置の構成の第10例]
前記説明した全ての固体撮像装置では、信号として電子を読み出す構造として説明を行った。
実際には、信号として正孔を読み出す構造とすることもできる。その一例を、以下に説明する。
前記図12に対応する正孔読み出しの固体撮像装置の構成を図38の概略構成断面図によって説明する。
図38に示すように、シリコン基板11はn型シリコン基板で形成されている。このシリコン基板11に第1電極層12が形成されている。この第1電極層12は、例えば上記シリコン基板11に形成されたp型シリコン層からなる。また上記第1電極層12上には、格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶からなる光電変換膜13が形成されている。この光電変換膜13は、第1電極層12上より、i−CuGa0.52In0.482膜の第1光電変換膜21、i−CuAl0.24Ga0.23In0.532膜の第2光電変換膜22、i−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72の第3光電変換膜23が積層されて形成されている。さらに、上記光電変換膜13上には、中間層16の硫化カドミウム(CdS)層を介して透光性を有する第2電極層14が形成されている。この第2電極層14は、例えば酸化亜鉛等のn型の透明電極材料で形成されている。中間層16として硫化カドミウム層を入れるのは、電子の透明電極側に移動するためのポテンシャル障壁を下げることで、駆動電圧を下げるためである。
また、上記光電変換膜のカルコパイライト層をi層としたが、ライトドープのp型層でも良い。
上記固体撮像装置71では、第1、第2、第3光電変換膜21、22、23の各界面付近のワイドギャップ側に連続的な組成制御によるスパイク状の障壁を、価電子帯側にBB≧BG≧BR>kT(=26meV)の条件で形成する。これによって、正孔が閉じ込められてRGB別に正孔の蓄積が可能となる。ここで、kはボルツマン定数で、kTは室温の熱エネルギーに対応する。この場合、読み出しの印加電圧の正負の関係が、電子読み出し構造の場合に比べて、逆転する。つまり、VR、VG、VBの順に負の電圧を順次印加することで、R信号とG信号とB信号を読み出すことが可能となる(ただしVB<VG<VR≦−kT)。
次に、前記図21に対応する正孔読み出しの固体撮像装置の構成を図39の概略構成断面図によって説明する。
図39に示すように、シリコン基板11はn型シリコン基板で形成されている。このシリコン基板11に第1電極層12が形成されている。この第1電極層12は、例えば上記シリコン基板11に形成されたp型シリコン層からなる。また上記第1電極層12上には、格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶からなる光電変換膜13が形成されている。この光電変換膜13は、第1電極層12上より、CuGa0.52In0.482膜の第1光電変換膜21、CuAl0.24Ga0.23In0.532膜の第2光電変換膜22、CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72の第3光電変換膜23が積層されて形成されている。さらに上記第1光電変換膜21、上記第2光電変換膜22および上記第3光電変換膜23は、それぞれの中央部がi層で形成され、その一方側がp層、他方側がn層で形成されている。よって、p−i−n構造となっている。
さらに、上記光電変換膜13の第2光電変換膜22のp層上および第3光電変換膜23のp層上には、p型電極(第2電極層)層14pが形成されている。また、上記光電変換膜13の第2光電変換膜22のn層上および第3光電変換膜23のn層上には、n型電極(第2電極層)層14nが形成されている。上記p型電極層14pは、必要ない場合もある。
さらに、上記シリコン基板11にはゲートMOS41を介して読み出し回路(図示せず)が形成されている。
上記のように、固体撮像装置72は構成されている。
次に、前記図26に示した固体撮像装置に対応する正孔読み出しの固体撮像装置の構を図40の概略構成断面図によって説明する。
図40に示すように、シリコン基板11はn型シリコン基板で形成されている。このシリコン基板11には、RGBの各色を分光する光電変換膜が形成される位置に対応して第1電極層12が形成されている。この第1電極層12は、例えば上記シリコン基板11に形成されたp型シリコン層からなる。
R分光する位置の上記第1電極層12上には、格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶からなる第1光電変換膜21が形成されている。この第1光電変換膜21は、例えばp−CuGa0.52In0.482膜で形成されている。
またG分光する位置の上記第1電極層12上には、格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶からなる第2光電変換膜22が形成されている。この第2光電変換膜22は、例えばp−CuAl0.24Ga0.23In0.532膜で形成されている。
さらB分光する位置の上記第1電極層12上には、格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶からなる第3光電変換膜23が形成されている。この第3光電変換膜23は、例えばp−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72で形成されている。
上記第1光電変換膜21、上記第2光電変換膜22、上記第3光電変換膜23の厚さは、それぞれ0.8μm、0.7μm、0.7μmである。
上記第1光電変換膜21、上記第2光電変換膜22、上記第3光電変換膜23上には、それぞれ中間層16の硫化カドミウム(CdS)層を介して透光性を有する第2電極層14が形成されている。この第2電極層14は、例えば酸化亜鉛等のn型の透明電極材料で形成されている。
したがって、シリコン基板11に、第1電極層12、第1光電変換膜21、第2電極層14を積層してなる第1光電変換部24が形成される。同様に、第1電極層12、第2光電変換膜22、第2電極層14を積層してなる第2光電変換部25が形成される。同様に、第1電極層12、第3光電変換膜23、第2電極層14を積層してなる第3光電変換部26が形成される。したがって、シリコン基板11には、横方向に、第1〜第3光電変換部24〜26が配置される。
上記のように、固体撮像装置73は構成されている。
次に、前記図30に示した固体撮像装置に対応する正孔読み出しの固体撮像装置の構成を図41の概略構成断面図によって説明する。
図41に示すように、シリコン基板11はn型シリコン基板で形成されている。このシリコン基板11には、第1電極層12がシリコン基板11の裏面側近傍まで形成されている。この第1電極層12は、例えば上記シリコン基板11に形成されたp型シリコン層からなる。また上記第1電極層12上には、格子整合されたCuAlGaInSSe系混晶からなる光電変換膜13が形成されている。この光電変換膜13は、第1電極層12上に、p−CuGa0.52In0.482膜の第1光電変換膜21、i−CuAl0.24Ga0.23In0.532膜の第2光電変換膜22、n−CuAl0.36Ga0.641.28Se0.72の第3光電変換膜23が積層されて形成されている。
したがって、上記光電変換膜13は、全体でp−i−n構造となっている。
上記光電変換膜13には、前記説明した組成範囲のものを用いることができ、また上記説明したCuGaInZnSSe系混晶を用いることもできる。
上記光電変換膜13上には、中間層16の硫化カドミウム(CdS)層を介して透光性を有する第2電極層14が形成されている。この第2電極層14は、例えば酸化亜鉛等のn型の透明電極材料で形成されている。
さらに、上記シリコン基板11の表面側(図面ではシリコン基板11の下面側)には、上記第1電極層12の読み出し用電極15が形成され、さらに上記シリコン基板11の表面側にはゲートMOS41を介して読み出し回路(図示せず)が形成されている。
上記のように、固体撮像装置74は構成されている。
次に、前記図32に示した固体撮像装置に対応する正孔読み出しの固体撮像装置の構成を図42の概略構成断面図によって説明する。
また、図42に示すように、前記図32に示した固体撮像装置8において、光電変換膜13をシリコン基板11側より、p−CuAlS1.2Se0.8もしくはi−CuAlS1.2Se0.8からi−CuGa0.52In0.482に組成変化させたものを用いてもよい。この構成の固体撮像装置75では、低い駆動電圧で、より大きなアバランシェ増倍が可能となる。
正孔読み出しの固体撮像装置では、電子読み出しの固体撮像装置に対して、すべて読み出しの印加電圧の正負は逆転する。
次に、上記光電変換膜13の形成方法の具体的な製法や各原料について説明する。
MOCVD成長方法による製造方法では、例えば図43に示されるようなMOCVD装置(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)を用いて、結晶成長を行う。
原料ガスには以下の有機金属を用いる。銅の有機金属には、一例としてアセチルアセトン銅(Cu(C572)2)を用いる。この他に、シクロペンタンジエニル銅トリエチルリン(h5−(C)Cu:P(C)を用いても良い。
ガリウム(Ga)の有機金属には、一例としてトリメチルガリウム(Ga(CH33)を用いる。アルミニウム(Al)の有機金属の一つであるトリメチルアルミニウム(Al(CH33)を用いる。インジウム(In)の有機金属には、一例としてトリメチルインジウム(In(CH33)を用いる。セレン(Seの有機金属には、一例としてジメチルセレン(Se(CH32)を用いる。イオウ(S)の有機金属には、一例としてジメチルスルフィド(S(CH32)を用いる。亜鉛(Zn)の有機金属には、一例としてジメチルジンク(Zn(CH32)を用いる。
ここで、必ずしもこれらの原料に規定する必要はなく、有機金属であれば、同様にMOCVD成長の原料として使用できる。
例えば、トリエチルガリウム(Ga(C253)、トリエチルアルミニウム(Al(C253)、トリエチルインジウム(In(C253)、ジエチルセレン(Se(C252)、ジエチルスルフィド(S(C252)およびジエチルジンク(Zn(C252)でもよい。
さらに、必ずしも有機金属でなくても、ガス系でもよい。例えば、Se原料としてセレン化水素(H2Se)や、S原料として硫化水素(H2S)を使ってもよい。
図43に示すようなMOCVD装置において、有機金属原料を水素でバブリングすることで飽和蒸気圧状態にして、各原料分子が反応管まで輸送されることになる。ここで、マスフローコントロラー(MFC)で各原料に流す水素流量を制御することで、原料の単位時間当たりに輸送されるモル量が決まり、さらにシリコン基板上で有機金属原料が熱分解されて結晶に取り込まれることで、結晶成長が生じる。その際、輸送モル量比と結晶の組成比に相関性があることを利用して、組成比を制御することが可能となる。
なお、シリコン基板はカーボン製のサセプターの上にあり、サセプターは高周波加熱装置(RFコイル)で加熱され、基板温度を制御できるように熱電対とその温度制御機構が付いている。一般的な基板温度としては、熱分解が可能となる400℃〜1000℃までの範囲となるが、基板温度を下げるために、例えば、水銀ランプ等で基板表面を光照射して、原料の熱分解をアシストしても良い。
なお、アセチルアセトン銅(Cu(C572)2)やトリメチルインジウム(In(CH33)等の原料は、室温で固相状態である。このような場合には、原料を加熱して液相状態にする、または、固相状態でも単に高温にして蒸気圧を高くした状態で使ってもよい。
次に、MBE成長方法による製法について説明する。
MBE成長方法では、例えば図44に示されるようなMBE装置(Molecular Beam Epitaxy)を用いて、結晶成長を行う。
銅の単体原料と、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、セレン(Se)およびイオウ(S)の各単体原料を、各クヌーセンセルに入れて、これらを適切な温度に加熱することで各分子線を基板上に照射させることで結晶成長させる。このとき、イオウ(S)のような蒸気圧が特に高い原料の場合、分子線量の安定性が乏しいことがある。この場合、バルブドクラッキングセルを用いて、分子線量を安定化させてもよい。さらにガスソースMBEのように、一部の原料をガスソースにしてもよい。たとえば
、Se原料としてセレン化水素(H2Se)や、イオウ(S)原料として硫化水素(H2S)を使ってもよい。
<15.第15の実施の形態>
[撮像装置の構成の1例]
次に、本発明の撮像装置に係る一実施の形態を、図45のブロック図によって説明する。この撮像装置は、本発明の固体撮像装置を用いたものである。
図45に示すように、撮像装置200は、撮像部201に固体撮像装置(図示せず)を備えている。この撮像部201の集光側には像を結像させる集光光学部202が備えられ、また、撮像部201には、それを駆動する駆動回路、固体撮像装置で光電変換された信号を画像に処理する信号処理回路等を有する信号処理部203が接続されている。また上記信号処理部203によって処理された画像信号は画像記憶部(図示せず)によって記憶させることができる。このような撮像装置200において、上記固体撮像装置には、前記各実施の形態で説明した固体撮像装置1〜10、71〜75を用いることができる。
本発明の撮像装置200では、本願発明の固体撮像装置1〜10、71〜75を用いることから、暗電流の発生が抑えられるので白点による画質の劣化が抑制され、また固体撮像装置の感度が高くなるので、高感度な撮像が可能になる。よって、画質の劣化が抑制され、感度の高い撮像ができるため、暗い撮像環境であっても、例えば夜間撮影等であっても、高画質な撮影が可能になるという利点がある。
なお、本発明の撮像装置200は、上記構成に限定されることはなく、固体撮像装置を用いる撮像装置であれば如何なる構成のものにも適用することができる。
上記固体撮像装置1〜10、71〜75は、ワンチップとして形成された形態であってもよいし、撮像部と、信号処理部または光学系とがまとめてパッケージングされた撮像機能を有するモジュール状の形態であってもよい。
また、上記撮像装置200は、例えば、カメラや撮像機能を有する携帯機器のことをいう。また「撮像」は、通常のカメラ撮影時における像の撮りこみだけではなく、広義の意味として、指紋検出なども含むものである。
また、上記の実施形態では、複数の画素の間に空隙を設けることで、画素間を分離する場合について例示しているが、これに限定されない。たとえば、画素間にポテンシャル障壁が存在するように化合物半導体層についてドーピングした画素分離部を、画素の間に設けてもよい。その他、画素間にポテンシャル障壁が存在するように化合物半導体層の組成を調整して形成した画素分離領域を、画素の間に設けてもよい。これにより、暗電流や、画素間の混色などの不具合の発生を、効果的に防止することができる。
また、上記の実施形態では、第1導電型(たとえば、p型)のシリコン基板11に、第2導電型(たとえば、n型)の電極層12を形成する場合について例示したが(図1などを参照)、これに限定されない。第2導電型(たとえば、n型)のシリコン基板11に、第1導電型(たとえば、p型)のウェルを形成し、そのウェルに第2導電型(たとえば、n型)の電極層12を形成するように構成しても良い。
また、上記の実施形態においては、カラーフィルタを設けない場合について示したが、これに限定されない。カラーフィルタを透過した光を、各色用の光電変換膜が受光するように構成してもよい。
また、上記のシリコン基板11としてオフ基板を用いてもよい。この場合には、オフ基板上に、エピタキシャル成長で形成する化合物半導体について、アンチフェーズドメインを低減可能である。
1・・・撮像装置、11・・・シリコン基板、13・・・光電変換膜

Claims (16)

  1. シリコン基板上に格子整合して形成され、互いに異なる色の光を分光する3つの光電変換膜を有し、
    前記3つの光電変換膜のうち、第1光電変換膜が、銅−[アルミニウムまたはガリウム]−インジウム−イオウの混晶膜であり、
    前記3つの光電変換膜のうち、第2光電変換膜が、銅−アルミニウム−ガリウム−インジウム−イオウの混晶膜であり、
    前記3つの光電変換膜のうち、第3光電変換膜が、銅−アルミニウム−ガリウム−イオウ−セレンの混晶膜である、
    固体撮像装置。
  2. シリコン基板上に格子整合して形成され、互いに異なる色の光を分光する3つの光電変換膜を有し、
    前記3つの光電変換膜のうち、第1光電変換膜が、銅−ガリウム−インジウム−イオウ−セレンの混晶膜であり、
    前記3つの光電変換膜のうち、第2光電変換膜が、銅−ガリウム−インジウム−亜鉛−イオウ−セレンの混晶膜であり、
    前記3つの光電変換膜のうち、第3光電変換膜が、銅−ガリウム−亜鉛−イオウ−セレンの混晶膜である、
    固体撮像装置。
  3. 前記第1光電変換膜は、バンドギャップが2.00eV±0.1eVの赤色光を分光する混晶膜であり、その組成がCuAl In またはCuGa In であり、該組成式において、0.38≦y≦0.52、0.48≦z≦0.50かつ0.88≦y+z≦1であり、
    前記第2光電変換膜は、バンドギャップが2.20eV±0.15eVの緑色光を分光する混晶膜であり、その組成がCuAl Ga In であり、該組成式において、0.06≦x≦0.41、0.01≦y≦0.45、0.49≦z≦0.58かつx+y+z=1であり、
    前記第3光電変換膜は、バンドギャップが2.51eV±0.2eVの青色光を分光する混晶膜であり、その組成がCuAl Ga Se であり、該組成式において、0.31≦x≦0.52、0.48≦y≦0.69、1.33≦u≦1.38、0.62≦v≦0.67、かつx+y+u+v=3もしくは[x+y=1およびu+v=2]である、
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 前記第1光電変換膜はCuGa 0.52 In 0.48 の膜であり、前記第2光電変換膜はCuAl 0.24 Ga 0.23 In 0.53 の膜であり、前記第3光電変換膜はCuAl 0.36 Ga 0.64 1.28 Se 0.72 の膜である、
    請求項3に記載の固体撮像装置。
  5. 前記第1光電変換膜は、バンドギャップが2.00eV±0.1eVの赤色光を分光する混晶膜であり、その組成がCuGa In Se であり、該組成式において、0.52≦y≦0.76、0.24≦z≦0.48、1.70≦u≦2.00、0≦v≦0.30、かつy+z+u+v=3もしくは[y+z=1およびu+v=2]であり、
    前記第2光電変換膜は、バンドギャップが2.20eV±0.15eVの緑色光を分光する混晶膜であり、その組成がCuGa In Zn Se であり、該組成式において、0.64≦y≦0.88、0≦z≦0.36、0≦w≦0.12、0.15≦u≦1.44、0.56≦v≦1.85かつy+z+w+u+v=2であり、
    前記第3光電変換膜は、バンドギャップが2.51eV±0.2eVの青色光を分光する混晶膜であり、その組成がCuGa Zn Se であり、該組成式において、0.74≦y≦0.91、0.09≦w≦0.26、1.42≦u≦1.49、0.51≦v≦0.58かつy+w+u+v=3である、
    請求項2に記載の固体撮像装置。
  6. 前記光電変換膜は、臨界膜厚以内の超格子層からなる
    請求項1から請求項5の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  7. 前記シリコン基板側から、前記第1光電変換膜、前記第2光電変換膜、前記第3光電変換膜が積層され、
    前記第2光電変換膜と前記第3光電変換膜の界面付近、前記第1光電変換膜と前記第2光電変換膜の界面付近、もしくは前記シリコン基板と前記第1光電変換膜の界面付近に置いて、当該界面付近のワイドギャップ側にキャリアの障壁が形成されている、
    請求項1から請求項6の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  8. 前記シリコン基板の垂直方向にPIN構造またはPN構造を有し、
    前記キャリアの障壁は、当該障壁が形成された界面付近のワイドギャップ側の組成を制御してなる26meVよりも大きなエネルギーを有する障壁である、
    請求項7に記載の固体撮像装置。
  9. 前記3つの光電変換膜は、段階的または徐々にバンドギャップが変化していて、エネルギー段差によって、逆バイアスの電圧駆動でアバランシェ増倍が生じるように構成され、
    赤色のR信号を読み出す逆バイアス電圧VR、緑色のG信号を読み出す逆バイアス電圧VG、青色のB信号を読み出す逆バイアス電圧VBを、VB>VG>VRを満たす大きさでVR、VG、VBの順に前記3つの光電変換膜に印加し、R信号、G信号、B信号を順に読み出すように構成された、
    請求項3から請求項5の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  10. 支持基板と、
    前記支持基板上に形成された配線部と、
    前記配線部上に形成されていて、入射光を光電変換して電気信号を得る光電変換部を備えた画素部と前記画素部の周辺に形成された周辺回路部を有するシリコン層と
    を有し、
    前記光電変換部は、
    前記シリコン層の光入射側の最表面に形成され、前記シリコン基板に形成された第1電極層と、
    前記3つの光電変換膜と、
    前記3つの光電変換膜上に形成された第2電極層と、
    を有する請求項1から請求項9の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  11. 前記シリコン基板の面方向に、第1ないし第3光電変換部が配置され、
    前記第1光電変換部の光電変換膜が赤色光を分光する前記第1光電変換膜であり、
    前記第2光電変換部の光電変換膜が緑色光を分光する前記第2光電変換膜であり、
    前記第3光電変換部の光電変換膜が青色光を分光する前記第3光電変換膜である
    請求項1から請求項6の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  12. シリコン基板上に格子整合させて、互いに異なる色の光を分光する3つの光電変換膜を形成する工程を有し、
    前記3つの光電変換膜のうち、前記3つの光電変換膜のうち、第1光電変換膜が、銅−[アルミニウムまたはガリウム]−インジウム−イオウの混晶膜であり、
    前記3つの光電変換膜のうち、第2光電変換膜が、銅−アルミニウム−ガリウム−インジウム−イオウの混晶膜であり、
    前記3つの光電変換膜のうち、第3光電変換膜が、銅−アルミニウム−ガリウム−イオウ−セレンの混晶膜である、
    固体撮像装置の製造方法。
  13. シリコン基板上に格子整合させて、互いに異なる色の光を分光する3つの光電変換膜を形成する工程を有し、
    前記3つの光電変換膜のうち、第1光電変換膜が、銅−ガリウム−インジウム−イオウ−セレンの混晶膜であり、
    前記3つの光電変換膜のうち、第2光電変換膜が、銅−ガリウム−インジウム−亜鉛−イオウ−セレンの混晶膜であり、
    前記3つの光電変換膜のうち、第3光電変換膜が、銅−ガリウム−亜鉛−イオウ−セレンの混晶膜である、
    固体撮像装置の製造方法。
  14. 前記シリコン基板の面方向に、第1ないし第3光電変換部を形成する工程を有し、
    前記第1光電変換部の光電変換膜が赤色光を分光する前記第1光電変換膜で形成され、
    前記第2光電変換部の光電変換膜が緑色光を分光する前記第2光電変換膜で形成され、
    前記第3光電変換部の光電変換膜が青色光を分光する前記第3光電変換膜で形成される、
    請求項12または請求項13に記載の固体撮像装置の製造方法。
  15. 入射光を集光する集光光学部と、
    前記集光光学部で集光した光を受光して光電変換する固体撮像装置と、
    光電変換された信号を処理する信号処理部と、
    を有し、
    前記固体撮像装置は、シリコン基板上に格子整合して形成され、互いに異なる色の光を分光する3つの光電変換膜を有し、
    前記3つの光電変換膜のうち、第1光電変換膜が、銅−[アルミニウムまたはガリウム]−インジウム−イオウの混晶膜であり、
    前記3つの光電変換膜のうち、第2光電変換膜が、銅−アルミニウム−ガリウム−インジウム−イオウの混晶膜であり、
    前記3つの光電変換膜のうち、第3光電変換膜が、銅−アルミニウム−ガリウム−イオウ−セレンの混晶膜である、
    撮像装置。
  16. 入射光を集光する集光光学部と、
    前記集光光学部で集光した光を受光して光電変換する固体撮像装置と、
    光電変換された信号を処理する信号処理部と、
    を有し、
    前記固体撮像装置は、シリコン基板上に格子整合して形成され、互いに異なる色の光を分光する3つの光電変換膜を有し、
    前記3つの光電変換膜のうち、第1光電変換膜が、銅−ガリウム−インジウム−イオウ−セレンの混晶膜であり、
    前記3つの光電変換膜のうち、第2光電変換膜が、銅−ガリウム−インジウム−亜鉛−イオウ−セレンの混晶膜であり、
    前記3つの光電変換膜のうち、第3光電変換膜が、銅−ガリウム−亜鉛−イオウ−セレンの混晶膜である、
    撮像装置。
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