JP5606974B2 - 漏洩電流測定方法および漏洩電流測定装置 - Google Patents

漏洩電流測定方法および漏洩電流測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、抵抗体における漏洩電流測定方法および漏洩電流測定装置に関するものである。
図6(a)は、漏洩電流の測定を実現する、従来の漏洩電流測定装置500を示す断面図である。漏洩電流測定装置500は、2つの電極504で挟まれた抵抗体501と、電圧源502と、電流計503とが、閉ループをなすように電気的に接続してなる回路を備えている。図6(a)の漏洩電流測定装置500において、抵抗体501の表面の離間した2つの領域に、電圧源502を用いて電圧を印加した場合に、回路を流れる電流を測定した結果の一例が、図6(b)のグラフに示されている。グラフの横軸は電圧印加を開始してからの経過時間を示し、縦軸は回路を流れる電流を示している。回路を流れる電流は、時間とともに単調減少し、特定時間(ここでは500[秒])の経過後に、一定値(ここでは4[pA])に近づく。そして、この一定値が、漏洩電流値に相当する。
図7は、図6(b)のグラフに示した、抵抗体501を流れる電流の構成要素について、説明する図である。図7に示すように、抵抗体501を流れる電流I1は、充電電流I2、誘導吸収電流I3、漏洩電流I4の総和からなることが知られている。充電電流I2は、電圧の印加と同時に発生した誘導電荷による電流であり、短時間で減少する。誘導吸収電流は、電圧の印加に対して、遅れて発生した誘導電荷による電流であり、減少するのに長時間を要する。漏洩電流は、絶縁体の中を流れる電流であり、電流値は時間の経過によらず、ほぼ一定の値をとる。
一般に、抵抗体を流れる漏洩電流は、抵抗体に電圧を印加し、印加直後の過渡現象として発生する誘導吸収電流が収束するまで電圧を印加し続け、漏洩電流のみが流れる状態を準備した上で測定可能となる。したがって、漏洩電流を測定するためには、少なくとも誘導吸収電流が収束するまでの時間、電圧を印加して待ち続ける必要がある。
これに対し、誘導吸収電流の収束時間を短縮する従来の方法が、特許文献1、および特許文献2に記載されている。特許文献1によれば、漏洩電流の測定電圧よりも高い電圧を印加した後に、印加電圧を測定電圧まで降下させることにより、誘導吸収電流と逆方向の電流(逆誘導吸収電流)を発生させる。そして、この逆誘導吸収電流と、誘導吸収電流の一部を相殺させることにより、誘導吸収電流の減少を早め、収束時間を短縮することができる。また、特許文献2によれば、漏洩電流の測定電圧に交流電圧を重畳させた電圧を印加し、印加電圧を振動させることで、逆誘導吸収電流を発生させる。そして、特許文献1に記載の方法と同様にして、誘導吸収電流の収束時間を短縮することができる。
しかしながら、絶縁体等の抵抗体において、ノイズとの識別ができる程度の電流(漏洩電流)を流すためには、高い電圧を印加することが前提となる。したがって、印加電圧を漏洩電流の測定電圧よりも更に高くすることによる、特許文献1および特許文献2の方法では、より高価な高電圧源を備えた測定装置が必要となり、また、抵抗体や測定電極の絶縁破壊の生じる虞がある。
特開平10−115651号公報 特開2002−311074号公報
本発明は、以上のような点を考慮してなされたものであり、誘導吸収電流の収束を待たずに、かつ、漏洩電流の測定電圧より高い電圧を印加せずに、抵抗体を流れる漏洩電流の測定を可能にする、漏洩電流測定方法を提供することを、第一の目的とする。
また、本発明は、誘導吸収電流の収束を待たずに、かつ、漏洩電流の測定電圧より高い電圧を印加せずに、抵抗体を流れる漏洩電流の測定を可能にする、漏洩電流測定装置を提供することを、第二の目的とする。
本発明の請求項1に係る漏洩電流測定方法は、抵抗体に電圧を印加して、該抵抗体を流れる漏洩電流を測定する、漏洩電流測定方法であって、前記抵抗体と、電圧源と、電流計とを、閉ループをなすように電気的に接続してなる第一回路において、前記抵抗体の表面の離間した2つの領域に、前記電圧源を用いて、特定時間tの間、電圧を印加し、前記抵抗体内の電圧を印加した領域に電荷を蓄積させて、前記第一回路を流れる電流を、前記電流計を用いて測定し、前記特定時間tの間、測定された電流の総和Aを求める第一ステップと、前記第一回路から電圧源を除いて、前記第一ステップで用いた2つの領域を短絡させる第二回路に、前記第一回路を切り替えた後、前記第一ステップで用いた2つの領域から特定時間tの間、電荷を放出させて、前記第二回路を流れた電流を、電流計を用いて測定し、前記特定時間tの間、測定された電流の総和Bを求める第二ステップと、前記第一ステップで求めた総和Aと前記第二ステップで求めた総和Bとの差分Cを求める第三ステップと、を順に有する、ことを特徴とする。
本発明の請求項2に係る漏洩電流測定方法は、請求項1において、前記抵抗体はバルク体である、ことを特徴とする。
本発明の請求項3に係る漏洩電流測定方法は、請求項1において、前記抵抗体は基板に載置された薄膜である、ことを特徴とする。
本発明の請求項4に係る漏洩電流測定方法は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記電流計は積分回路を備えている、ことを特徴とする。
本発明の請求項5に係る漏洩電流測定装置は、抵抗体に電圧を印加して、該抵抗体を流れる漏洩電流を測定する、漏洩電流測定装置であって、前記抵抗体と、電圧源と、電流計とを、閉ループをなすように電気的に接続してなる第一回路と、前記第一回路を切り替えることにより、前記第一回路から電圧源を除いて、前記抵抗体の電気的な接続に用いられる2つの領域を短絡させる第二回路と、前記第一回路を流れる電流の総和A、前記第二回路を流れる電流の総和B、および該総和Aと該総和Bとの差分Cを求める計測手段と、を備えている、ことを特徴とする。
本発明に係る漏洩電流測定方法では、第一回路を流れた電流は、抵抗体に蓄積された電荷(誘導電荷)による電流と漏洩電流とからなる。そして、第二回路を流れた電流の総和は、第一回路における電圧印加時間の長さによらず、誘導電荷による電流の総和に等しくなる。したがって、電圧印加時間を短くして、第一回路を流れた電流と第二回路を流れた電流との差分から漏洩電流を求めることが可能である。これにより、従来方法のように、誘導電荷による電流(特に誘導吸収電流)が収束するまでの間、電圧を印加して待ち続ける必要がなく、漏洩電流の測定に要する時間を短くすることができる。
また、従来方法のように、漏洩電流の測定電圧以上の電圧を印加する必要がないため、本発明に係る漏洩電流測定装置は、高電圧源を備えていない簡素な回路により構成することができる。そして、抵抗体および測定電極に絶縁破壊の生じる虞がない電圧範囲において、漏洩電流測定を行うことを可能にする。
(a)第一実施形態に係る、漏洩電流測定装置の回路構成を示す図である。(b)第一実施形態に係る、漏洩電流測定装置の第一回路構成を示す図である。(c)第一実施形態に係る、漏洩電流測定装置の第二回路構成を示す図である。 (a)、(b)第一回路および第二回路を流れる電流の時間変化を示す図である。 第一回路および第二回路を流れる、電流の時間変化の測定結果を示す図である。 第二実施形態に係る、漏洩電流測定装置の回路構成を示す図である。 (a)従来の、漏洩電流測定装置の回路構成を示す図である。(b)従来構成の回路を流れる、電流の時間変化の測定結果を示す図である。 抵抗体を備えた回路において、流れる電流の構成要素を説明する図である。
以下、好適な実施形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
<第一実施形態>
図1(a)は、第一実施形態に係る漏洩電流測定装置100の構成について説明する図である。漏洩電流測定装置100は、2つの電極104で挟まれたバルクの抵抗体101と、電圧源102と、電流計103と、切替器107と、漏洩電流の測定手段M1(M2、M3)とを有し、切替器107を共有する、抵抗体101と、電圧源102と、電流計103とからなる回路、および抵抗体101と、電流計103とからなる回路を備えている。
切替器107は、切替端子S0と、その接点S1およびS2とからなる。接点S1は電圧源102と電流計103との間に設けられ、接点S2は電流計103と抵抗体101との間に設けられる。
第一実施形態においては、測定手段M1、M2、M3のうち、いずれか一つが用いられる。測定手段M1は、電流計103のみにより構成される。測定手段M2は、電流計103と、電流計103で測定された電流値をデジタル信号に変換するA/D変換器105とで構成される。電流計103とA/D変換器105とは、一方が他方に内在するように構成されてもよいし、個別に構成されてもよい。測定手段M3は、電流計103と、A/D変換器105と、A/D変換器105により変換されたデジタル信号に基づいて、電流値の総和あるいは電流値の総和同士の差分を算出するコンピュータ106とで構成される。電流計103と、A/D変換器105と、コンピュータ106とは、一体で構成されてもよいし、一つが他の二つのいずれかに内在するように構成されてもよいし、個別に構成されてもよい。
図1(a)の切替器107において、切替端子S0を接点S1側に接続した場合には、図1(b)に示すように、2つの電極104で挟まれた抵抗体101と、電圧源102と、電流計103とを、閉ループをなすように電気的に接続してなる第一回路C1が構成される。
また、図1(a)切替器107において、切替端子S0を接点S2側に接続した場合には、図1(c)に示すように、2つの電極104で挟まれた抵抗体101と、電流計103とを、閉ループをなすように電気的に接続してなる第二回路C2が構成される。
なお、第一実施形態では、抵抗体101に対して、電極104を介して電圧を印加する例を示しているが、電極104を用いずに、抵抗体101の表面の離間した2つの領域に、プローブ端子等を接触させて電圧を印加してもよい。
図2(a)および(b)は、第一回路C1または第二回路C2を流れる電流の時間変化を、定性的なグラフとして示すとともに、グラフの曲線と横軸と縦軸とで囲まれる領域を区分けして、各電流の構成比を示す図である。いずれのグラフにおいても、横軸は電圧印加を開始してからの経過時間tを示し、縦軸は第一回路C1または第二回路C2を流れる電流Iを示している。
図2(a)および(b)を用いて、上記第一実施形態の構成を備えた漏洩電流測定装置100により、漏洩電流を測定する方法について説明する。第一実施形態に係る漏洩電流測定方法は、第一〜第三ステップを順に有する。
まず、第一ステップとして、切替器107の切替端子S0を接点S1側に接続し、第一回路C1を構成する。そして、特定時間tが経過する間において、抵抗体101に電圧を印加する。そして、特定時間tが経過する間において第一回路C1を流れる電流の総和(電荷)Aを、測定手段M1、M2、M3のいずれか一つを用いて測定する。
ここで、特定時間tが経過する間に測定した電流値Iを、時間tについて0〜tまで積分した結果は、特定時間tが経過する間において第一回路C1を流れた電流の総和Aに相当する。すなわち、特定時間tが経過する間において第一回路C1を流れた電流の総和Aは、図2(a)に示すように、グラフの曲線と、t軸と、直線t=0(I軸)、直線t=tとで囲まれた領域の面積として、示すことができる。
また、特定時間tが経過する間に、電流は時間の経過とともに単調減少し、一定値に近づく。これは、第一回路を流れる電流のうち、充電電流および誘導吸収電流が収束して、漏洩電流のみが顕在化した状態を示している。したがって、この一定値は漏洩電流値に相当する。漏洩電流は時間に依存しない一定電流であるため、図2(a)の点線で示される。したがって、図2(a)に示す点線とt軸と、直線t=0と、直線t=tとで囲まれた領域の面積が、第一回路C1を流れた電流の総和Aのうち、漏洩電流の総和(電荷)Cに相当する。
また、グラフの曲線と、点線と、直線t=0と、直線t=tとで囲まれた領域の面積は、第一回路C1を流れた電流の総和Aのうち、漏洩電流の総和Cを除いた、充電電流および誘導吸収電流の総和Dに相当する。
次に、第二ステップとして、特定時間tが経過する時点において、切替器107の切替端子S0を接点S2側に接続し、第二回路C2を構成する。そして、抵抗体101を挟む電極104間を短絡させ、第一ステップにおいて蓄積した電荷を放出させる。ここで、第二ステップに切り替えた時点から電荷を放出し終えた時点までの特定時間tにおいて、第二回路C2を流れた電流の総和(電荷)Bを、測定手段M1、M2、M3のいずれか一つを用いて測定する。
ここで、特定時間tが経過する間に測定した電流値を時間tについてt〜(t+t)まで積分した結果は、特定時間tが経過する間に、第二回路C2を流れた電流の総和Bに相当する。すなわち、特定時間tが経過する間に、第二回路C2を流れた電流の総和Bは、図2(a)に示すように、グラフの曲線と、t軸と、直線t=t、直線t=(t+t)とで囲まれた領域の面積として、示すことができる。
第二ステップにおいて第二回路を流れる電流は、第一ステップにおいて、第一回路の抵抗体101に蓄積した誘導電荷によるものである。したがって、第二ステップにおいて第二回路を流れる電流の総和Bは、第一ステップにおいて第一回路を流れた電流のうち、誘導電荷による電流の総和Dに等しい(B=D)。そのため、図2(a)から明らかなように、第三ステップとして、測定手段M、M2、M3のいずれか一つを用いて、第一ステップで求めた総和Aと第二ステップで求めた総和Bとの差分C(=A−B=A−D)を求めることにより、漏洩電流の総和(電荷)が求まる。そしてさらに、差分Cを、漏洩電流が流れた特定時間tで割ることにより、漏洩電流を求めることができる。
図2(a)では、第一回路C1において電圧を印加する特定時間tを、抵抗体に蓄積された電荷(誘導電荷)による電流が収束する時間に設定していた。しかしながら、第二回路C2を流れた電流の総和Bは、第一回路C1における電圧印加時間の長さによらず、誘導電荷による電流の総和Dに等しくなる。したがって、図2(b)に示すように、特定時間tを、誘導電荷による電流が収束する時間より短く設定しても、上述の第一〜第三ステップを経て、漏洩電流を求めることができる。
そして、特定時間tを短く設定することにより、第一ステップにおいて抵抗体101に蓄積される電荷の総和が小さくなるため、第二ステップにおいて、電荷の放出に要する特定時間tを短くすることができる。
特定時間tを誘導吸収電流が収束する時間よりも短く設定した場合の、第一回路C1または第二回路C2を流れる電流を測定した結果の一例が、図3に示されている。ここで用いた抵抗体101のサンプルは、従来方法による図6(b)で用いたサンプルと同一である。
図3では、特定時間tを80[秒]として、第一実施形態に係る漏洩電流測定を行っている。測定の結果、得られた漏洩電流値は4[pA]であり、図6(b)で得られた結果と一致している。同じ抵抗体のサンプルを流れる漏洩電流の測定に、従来の方法では500[秒]かかるのに対し、第一実施形態に係る漏洩電流測定方法では80[秒]しか、かからないことになる。
したがって、第一実施形態の構成によれば、従来方法のように、誘導電荷による電流(特に誘導吸収電流)が収束するまでの間、電圧を印加して待ち続ける必要がなく、漏洩電流の測定に要する時間を短くすることができる。
また、従来方法のように、漏洩電流の測定電圧以上の電圧を印加する必要がないため、第一実施形態に係る漏洩電流測定装置は、高電圧源を備えていない簡素な回路により構成することができる。そして、抵抗体および測定電極に絶縁破壊の生じる虞がない電圧範囲において、漏洩電流測定を行うことができる。
なお、第一実施形態では、第一回路C1と第二回路C2との切替器107が備えられることを必須の構成としていたが、例えば、第一回路C1と第二回路C2は個別に設けられ、各ステップに応じて、抵抗体101をそれぞれの回路に取付けるような構成としてもよい。
<第二実施形態>
図4は、第二実施形態に係る漏洩電流測定装置200と、それに付設される漏洩電流の測定手段M1(M2、M3)との構成について説明する図である。抵抗体201が基板208上に載置された薄膜であり、2つの電極204が、抵抗体201の同一面上に離間して設けられた構成が、第一実施形態と異なる。ここで、基板208は、抵抗体201よりも高い抵抗を有するものとする。その他の構成は、第一実施形態と同様である。
第二実施形態の構成を備えた漏洩電流測定装置200により、漏洩電流を測定する方法について説明する。第二実施形態に係る漏洩電流測定方法も、第一実施形態と同様の第一〜第三ステップを順に有する。
すなわち、第一ステップとして、切替器207の切替端子S0を接点S1側に接続し、第一回路C1を構成する。そして、特定時間tが経過する間において、抵抗体201に電圧を印加する。そして、特定時間tが経過する間に第一回路C1を流れる電流の総和(電荷)Aを、測定手段M1、M2、M3のいずれか一つを用いて測定する。
測定手段M1は、電流計203のみにより構成される。測定手段M2は、電流計203と、電流計203で測定された電流値をデジタル信号に変換するA/D変換器205とで構成される。電流計203とA/D変換器205とは、一方が他方に内在するように構成されてもよいし、個別に構成されてもよい。測定手段M3は、電流計203と、A/D変換器205と、A/D変換器205により変換されたデジタル信号に基づいて、電流値の総和あるいは電流値の総和同士の差分を算出するコンピュータ206とで構成される。電流計203と、A/D変換器205と、コンピュータ206とは、一体で構成されてもよいし、一つが他の二つのいずれかに内在するように構成されてもよいし、個別に構成されてもよい。
次に、第二ステップとして、特定時間tが経過する時点において、切替器207の切替端子S0を接点S2側に接続し、第二回路C2を構成する。そして、抵抗体201を挟む電極204間を短絡させ、第一ステップにおいて蓄積した電荷を放出させる。ここで、第二ステップに切り替えた時点から電荷を放出し終えた時点までの特定時間tにおいて、第二回路C2を流れた電流の総和(電荷)Bを、測定手段M1、M2、M3のうち、いずれか一つを用いて測定する。
そして、第三ステップとして、測定手段M1、M2、M3のうち、いずれか一つを用いて、第一ステップで求めた総和Aと第二ステップで求めた総和Bとの差分C(=A−B)を求めることにより、漏洩電流により流れた電流の総和(電荷)が求まる。そしてさらに、差分Cを、漏洩電流が流れた特定時間tで割ることにより、漏洩電流を求めることができる。
第二回路C2を流れた電流の総和Bは、第一回路C1における電圧印加時間の長さによらず、誘導電荷による電流の総和に等しくなる。したがって、特定時間tを、誘導電荷による電流が収束する時間より短く設定しても、上述の第一〜第三ステップを経て、漏洩電流を求めることができる。
そして、特定時間tを短く設定することにより、第一ステップにおいて抵抗体201に蓄積される電荷の総和が小さくなるため、第二ステップにおいて、電荷の放出に要する特定時間tを短くすることができる。
したがって、第二実施形態の構成によれば、従来方法のように、誘導電荷による電流(特に誘導吸収電流)が収束するまでの間、電圧を印加して待ち続ける必要がなく、漏洩電流の測定に要する時間を短くすることができる。
また、従来方法のように、漏洩電流の測定電圧以上の電圧を印加する必要がないため、第一実施形態に係る漏洩電流測定装置は、高電圧源を備えていない簡素な回路により構成することができる。そして、抵抗体および測定電極に絶縁破壊の生じる虞がない電圧範囲において、漏洩電流測定を行うことができる。
なお、第一実施形態および第二実施形態では、計測した電流値をデジタル値に変換して、コンピュータを用いて積分することにより、電荷および電荷の差を求める方法を一例として説明しているが、アナログ回路のみを用いて電荷および電荷の差を求めてもよい。
本発明は、抵抗体を流れる漏洩電流を測定する場合に対し、広く適用することが出来る。
100、200、300・・・漏洩電流測定装置、101、201、301・・・抵抗体
102、202、302・・・電圧源、103、203、303・・・電流計、104、204、304・・・電極、A、B・・・総和、C・・・差分、C1・・・第一回路、C2・・・第二回路、t、t・・・特定時間。

Claims (5)

  1. 抵抗体に電圧を印加して、該抵抗体を流れる漏洩電流を測定する、漏洩電流測定方法であって、
    前記抵抗体と、電圧源と、電流計とを、閉ループをなすように電気的に接続してなる第一回路において、
    前記抵抗体の表面の離間した2つの領域に、前記電圧源を用いて、特定時間tの間、電圧を印加し、
    前記抵抗体内の電圧を印加した領域に電荷を蓄積させて、前記第一回路を流れる電流を、前記電流計を用いて測定し、前記特定時間tの間、測定された電流の総和Aを求める第一ステップと、
    前記第一回路から電圧源を除いて、前記第一ステップで用いた2つの領域を短絡させる第二回路に、前記第一回路を切り替えた後、
    前記第一ステップで用いた2つの領域から特定時間tの間、電荷を放出させて、前記第二回路を流れた電流を、電流計を用いて測定し、前記特定時間tの間、測定された電流の総和Bを求める第二ステップと、
    前記第一ステップで求めた総和Aと前記第二ステップで求めた総和Bとの差分Cを求める第三ステップと、を順に有する、ことを特徴とする漏洩電流測定方法。
  2. 前記抵抗体はバルク体である、ことを特徴とする請求項1に記載の漏洩電流測定方法。
  3. 前記抵抗体は基板に載置された薄膜である、ことを特徴とする請求項1に記載の漏洩電流測定方法。
  4. 前記電流計は、積分回路を備えている、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の漏洩電流測定方法。
  5. 抵抗体に電圧を印加して、該抵抗体を流れる漏洩電流を測定する、漏洩電流測定装置であって、
    前記抵抗体と、電圧源と、電流計とを、閉ループをなすように電気的に接続してなる第一回路と、
    前記第一回路を切り替えることにより、前記第一回路から電圧源を除いて、前記抵抗体の電気的な接続に用いられる2つの領域を短絡させる第二回路と、
    前記第一回路を流れる電流の総和A、前記第二回路を流れる電流の総和B、および該総和Aと該総和Bとの差分Cを求める計測手段と、を備えている、ことを特徴とする漏洩電流測定装置。
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