JP5606018B2 - 被覆マグネタイト粒子 - Google Patents
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Description
乾式法によって、マグネタイトのコア粒子と、疎水基を有するアルコキシシラン及び疎水基を有さない多価金属アルコキシドとを混合し、該粒子の表面にこれらの化合物の層を形成し、
前記層が形成された前記粒子を、大気雰囲気下に100〜250℃で熱処理することを特徴とする被覆マグネタイト粒子の製造方法を提供するものである。
(イ)の化合物の被覆量(mg/m2)=(イ)の化合物の使用量(mg)/(コア粒子の重量(g)×コア粒子のBET比表面積(g/m2))
コア粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して撮影された像から測定する。具体的には、SEM写真(倍率40,000倍)を用い、写真上の粒径を同軸方向に200個以上計測し、その個数平均から求める。
被覆マグタイト粒子3gを30ccのガラス容器に取り、ここにテトラヒドロフラン(THF)を20cc投入する。超音波ホモジナイザー(BRANSON社製SONIFIER450)を用いて30秒間超音波を照射して洗浄を行う。次いで、磁石でマグネタイト粒子を沈降させ、上澄み液を除去する。その後50℃で3時間乾燥してから、被覆マグネタイト粒子中に含まれるカーボンの量を、炭素分析装置(堀場製作所製、EMIA−110)を用いて測定する。シラン化合物の溶出率は、次式で求める。
溶出率(%)=((A−B)/A)×100
式中、AはTHF洗浄前の被覆マグネタイト粒子に含まれるカーボンの量であり、BはTHF洗浄前の被覆マグネタイト粒子に含まれるカーボンの量である。
被覆マグネタイト粒子10gを時計皿に載せ、熱風乾燥機(エスペック社製PH−201)中で、160℃の環境下、1時間曝露する。暴露後の被覆マグネタイト粒子1.0gとノニオン系分散剤TritonX100を1.0g秤量し、10重量%の硫酸水溶液100ccによって加熱溶解し、過マンガン酸カリウム標準液を用いた酸化還元滴定によって滴定量を求める。そして滴定量からFe(II)(mg/l)濃度を計算する。また、別途、被覆マグネタイト粒子中の全Fe濃度を計算する。Fe(II)濃度を全Fe濃度で除し、100を乗じてFeO含有率を算出する。加熱前についても同様の方法でFeO含有率を測定する。
水蒸気吸着量測定装置BELSORP18(日本ベル株式会社製)を用いて、25℃、相対圧0.9における被覆マグネタイト粒子1g当たりの水蒸気吸着量を測定する。
被覆マグネタイト粒子0.2gとスチレン(関東化学社製)10ccを試験管に入れ、超音波ホモジナイザー(BRANSON社製SONIFIER450)を用いて60秒間超音波を照射する。次いで溶液安定性評価装置(フォーマルアクション社製タービスキャンMA2000)を用いて沈降速度を測定する。
歩留り=C/(D×E×12.01/F)×100
式中、Cは被覆マグネタイト粒子中のカーボン含有量を表し、Dは添加したアルコキシシランの含有量を表し、Eは添加したアルコキシシラン中のアルキル鎖のカーボン数を表し、Fは添加したアルコキシシランの分子量を表す。またカーボン含有量は、炭素分析装置(堀場製作所製、EMIA−110)を用いて測定される。
Fe2+を2.0mol/L含有する硫酸第一鉄水溶液50リットルと4.0mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液55リットルとを混合撹拌し、水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩水溶液を得た。この液の温度を85℃に保ちながら20L/minで空気を通気し、水酸化第一鉄の湿式酸化を行った。これによってマグネタイトのコア粒子を生成させた。得られたコア粒子を通常の洗浄、濾過、乾燥、粉砕工程により処理した。このコア粒子は球状であり、BET比表面積は7.5m2/gであった。
製造例1と同様の操作でマグネタイト粒子を製造した後、反応液に硫酸アルミニウムを添加した。添加量は、1kgのマグネタイト粒子に対して0.05molとした。反応液のpHをNaOH水溶液(濃度100g/L)によって7.0に調整し、マグネタイト粒子の表面をアルミニウム化合物で被覆してコア粒子を得た。その後、通常の洗浄、濾過、乾燥、粉砕工程により処理した。このコア粒子は球状であり、BET比表面積は7.6m2/gであった。
製造例1と同様の操作でマグネタイト粒子を製造した後、反応液にケイ酸ソーダを添加した。添加量は、1kgのマグネタイト粒子に対して0.05molとした。反応液のpHを5%の硫酸によって7.0に調整し、マグネタイト粒子の表面をケイ素化合物で被覆してコア粒子を得た。その後、通常の洗浄、濾過、乾燥、粉砕工程により処理した。このコア粒子は球状であり、BET比表面積は、8.0m2/gであった。
製造例1で得たコア粒子1kgをハイスピードミキサ(深江パウテック社製LFS−2型)に投入し、回転数2000rpmで撹拌しながら、アルミニウムイソプロポキシド10.2g(0.05mol)を2分間にわたって滴下し、その後3分間攪拌した。次にn−ブチルトリメトキシシラン17.8g(0.1mol)を2分間にわたって滴下し、その後3分間撹拌した。最後に120℃で1時間大気下にて熱処理を行い、目的とする被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−ブチルトリメトキシシランに代えて、iso−ブチルトリメトキシシラン17.8g(0.1mol)を用いた以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−ブチルトリメトキシシランに代えて、n−ヘキシルトリメトキシシラン15.5g(0.075mol)を用いた以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−ブチルトリメトキシシランに代えて、n−ヘキシルトリメトキシシラン20.6g(0.1mol)を用いた以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−ブチルトリメトキシシランに代えて、n−ヘキシルトリメトキシシラン25.8g(0.125mol)を用いた以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例1で用いたn−ブチルトリメトキシシランに代えて、n−オクチルトリエトキシシラン27.7g(0.1mol)を用いた以外は実施例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例4で用いたアルミニウムイソプロポキシドに代えて、テトラエトキシシラン10.4g(0.05mol)を用いた以外は実施例4と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例4で用いたアルミニウムイソプロポキシドに代えて、チタニウムイソプロポキシド14.2g(0.05mol)を用いた以外は実施例4と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
実施例4で用いたアルミニウムイソプロポキシドに代えて、ジルコニウムイソプロポキシド16.4g(0.05mol)を用いた以外は実施例4と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
アルミニウムイソプロポキシドを添加しなかった以外は、実施例4と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
コア粒子として製造例2で得られた粒子を用いた以外は、比較例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
コア粒子として製造例3で得られた粒子を用いた以外は、比較例1と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
アルミニウムイソプロポキシドに代えて、アルミナゾル(川研ファインケミカル社製アルミナゾル−10)をAl換算で(原子換算で)0.05mol用いた以外は、実施例4と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
アルミニウムイソプロポキシドに代えて、コロイダルシリカ(日産化学社製スノーテックス−O)をSi換算で(原子換算で)0.05mol用いた以外は、実施例4と同様にして被覆マグネタイト粒子を得た。
特許文献3(特開2005−263619号公報)の実施例6を追試した。
特許文献3(特開2005−263619号公報)の実施例12を追試した。
実施例及び比較例で得られた被覆マグネタイト粒子について、上述した方法で製造時のシラン化合物の歩留り、THF中での被覆マグネタイト粒子からのシラン化合物の溶出率、被覆マグネタイト粒子の水蒸気吸着量、被覆マグネタイト粒子のスチレン中での沈降速度、被覆マグネタイト粒子中のFeO含有量の維持率を測定した。それらの結果を以下の表1に示す。
Claims (6)
- 疎水基を有するアルコキシシラン及び疎水基を有さない多価金属アルコキシドの組み合わせを原料として用いて生成したシラン化合物層によって、マグネタイトのコア粒子の表面が被覆されてなることを特徴とする被覆マグネタイト粒子。
- 疎水基を有するアルコキシシランが、アルキルアルコキシシラン、フルオロアルキルアルコキシシラン、アルケニルアルコキシシラン又はフルオロアルケニルアルコキシシランである請求項1記載の被覆マグネタイト粒子。
- 疎水基を有さない多価金属アルコキシドが、Al、Si、Ti又はZrのアルコキシドである請求項1又は2記載の被覆マグネタイト粒子。
- シラン化合物層は、疎水基を有さない多価金属アルコキシド1モルに対して、疎水基を有するアルコキシシランを0.5〜4モル用いて形成されたものである請求項1ないし3のいずれかに記載の被覆マグネタイト粒子。
- 大気雰囲気中、160℃で1時間加熱した後のFeO含有率が、加熱前のFeO含有率に対して90%以上である請求項1ないし4のいずれかに記載の被覆マグネタイト粒子。
- テトラヒドロフラン中に分散した状態において、シラン化合物の溶出率が15%以下である請求項1ないし5のいずれかに記載の被覆マグネタイト粒子。
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