JP5604727B2 - 硬貨分離搬出装置、及び金銭処理装置 - Google Patents

硬貨分離搬出装置、及び金銭処理装置 Download PDF

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本発明は、自動販売機、両替機、金銭払出し機等の金銭処理装置に装備されて、一括投入された複数の硬貨を一枚ずつに分離して識別部に搬送するための硬貨分離搬出装置に関する。
自動販売機、両替機、金銭払出機、自動精算機等の金銭処理装置は、利用者が金銭を投入してから所定の操作をすることによって、各種物品、サービスを利用者に提供できるように構成されている。
これらの金銭処理装置は、投入口から金種や厚みや直径が違う硬貨やメダル(以下、単に硬貨という)がランダムに複数枚投入された場合に、これらを一枚ずつに分離した上で、下流側に位置する識別部にて一枚ずつ金種を識別してから金種別に分別、仕分けして更に下流側に位置する金種別の収納庫に収納保管したり、リジェクト庫に収納したり、或いは釣銭やリジェクト硬貨等として利用者に払い出したり、返却する等の種々の処理を行う機構を備えている。
ところで、複数の硬貨を一括投入できる大口径の投入口を有した金銭処理装置にあっては、重なった状態で識別部に搬送されようとする複数枚の硬貨を一枚ずつに分離する機構が必要とされる。特に、屋外に設置される金銭処理装置にあっては、雨水が付着した硬貨同士が重なると水分によって吸着し易く、剥離し難くなる。重なった状態の硬貨が識別部に進入すればNGとされるが、ジャムを起こす原因ともなるので、識別部へ搬出する前に分離しておくことが好ましい。特に、1円硬貨の如き軽量の硬貨が500円硬貨の如き面積の大きい硬貨上面に吸着した場合には一円硬貨の自重を利用した分離が難しいため、強制的な剥離を行う必要がある。
特許文献1(特開2001−6020公報)には、上下方向へ傾斜した円板ベースを回転自在に支持すると共に、円板ベースの外周縁に沿って配設したキャリッジチェーンの一部を円板ベースと同方向へ移動させることにより、円板ベース上に投入された複数の硬貨をキャリッジチェーン上に所定ピッチで突設した移送突起により保持して識別部へ向けて搬送するようにした硬貨処理装置が開示されている。この硬貨処理装置にあっては、キャリッジチェーンによって複数枚の硬貨が重なった状態で識別部へ移送されることを阻止するために、キャリッジチェーンの移送経路との間に所定のギャップを隔ててコイルバネの端部を近接させた構成が採用されている。キャリッジチェーンとコイルバネ端部とのギャップは、最大厚さの硬貨一枚分に設定されており、二枚重なって移送される硬貨のうちの上側の硬貨はコイルバネの端部により押し戻されて分離される。
しかし、このタイプの硬貨分離機構にあっては、コイルバネ端部とキャリッジチェーンとの間のギャップの設定、調整が難しく、ギャップが過大な場合には二枚重なった硬貨のうちの上側の硬貨を効果的に離脱させることができなくなる。また、ギャップが過小な場合には正規の硬貨をキャリッジチェーン上から落下させてしまう事態が発生する。
このような不具合を解消するために本出願人は図6に示したように、硬貨投入口から複数枚投入された硬貨Cを一時的に貯留する硬貨貯留部100と、硬貨貯留部内において硬貨支持面101aを上向きに傾斜させた状態でベース部材102によって中心軸101bを回転自在に支持された硬貨搬送ディスク101と、硬貨搬送ディスクの硬貨支持面101aから硬貨Cを受け取って横方向へ搬出して図示しない硬貨識別装置へ搬送する横搬出路105と、を有した硬貨分離搬出装置を提案した。
硬貨搬送ディスク101の上方には先端縁110aをディスクの硬貨支持面に対して所定距離離間させた板バネ110が配置されており、硬貨支持面と板バネ先端縁110aとの離間距離は、最大厚さを有した正規硬貨の厚さプラスαに設定されている。このため、板バネ110は、正規厚さを越えたコインが硬貨識別装置へ搬出されることを防止したり、二枚重ねになった硬貨を一枚ずつに分離した上で硬貨識別装置に一枚ずつ搬出することができる。硬貨支持面上の二枚重ねの硬貨が板バネ先端縁110aとの間のギャップを通過しようとした場合には上側の硬貨を板バネ先端縁で引っ掛けて削ぎ落とすようにして剥離、分離することができる。
しかし、500円硬貨の上面に一円硬貨が水分を介して付着している場合には吸着力が強いため剥離が容易でなく、二枚の硬貨が板バネ先端縁を通過する際に一円硬貨の後端縁寄りの上面が板バネ先端縁により抑えられて硬貨先端縁が浮き上がって跳ね上がり、硬貨が硬貨貯留部100から飛び出してしまうことがあった。そのための対策として硬貨貯留部の上面開口に蓋を設ける必要が生じる。
また、硬貨貯留部に正規硬貨以外の異物が投入された場合には貯留部内の硬貨を全て返却するために硬貨搬送ディスクを逆回転させて図示しない返却口に排出する必要があるが、硬貨支持面に対する板バネ先端縁110aの角度は、硬貨搬送ディスクを逆回転させた場合には硬貨支持面上の二枚重ねの硬貨と衝突し易い角度となっているため、上側の硬貨が板バネ上面に乗り上げたり、硬貨が板バネ先端縁に引っ掛かってロック状態になったり、或いは硬貨との衝突によって板バネ先端縁が破損し易くなる。
更に、金銭処理装置が取扱いする硬貨が変更されることにより硬貨の厚さやサイズが変わる場合には、板バネを形状の異なったものと変更する必要が生じる。
特開2001−6020公報
以上のように複数枚投入された硬貨を、硬貨搬送ディスクと板バネとの協働によって一枚ずつに分離してから識別部に搬送する硬貨分離搬出装置にあっては、重なり合った二枚の硬貨が水分等によって強く吸着している場合には分離し難くなり、上側の硬貨が跳ね上がる等の不具合がある。また、硬貨搬送ディスクを逆回転させる場合には、板バネ先端縁の向きがディスク面上の硬貨と衝突するカウンター方向となるため、硬貨の引っ掛かり、板バネ先端縁の破損等の不具合が発生していた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、硬貨搬送ディスクの硬貨支持面上に二枚重ね状態で載った硬貨を分離する際に硬貨を跳ね上げることなく、また硬貨搬送ディスクを逆転させる際にも硬貨詰まり等の不具合をもたらすことがない硬貨分離搬出装置、金銭処理装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係る硬貨分離搬出装置は、複数枚投入された硬貨を一時的に貯留し少なくとも一部が開口された硬貨貯留部と、該硬貨貯留部内において硬貨支持面を上向きに傾斜させた状態でベース部材によって回転自在に支持された硬貨搬送ディスクと、前記硬貨支持面の上部から硬貨を受け取って硬貨貯留部外へ搬出する搬出路と、前記硬貨搬送ディスク面上に二枚積層された硬貨のうちの上側の硬貨に接してこれを下側の硬貨から離脱させる硬貨分離手段と、を備えた硬貨分離搬出装置であって、前記硬貨分離手段は、前記ベース部材により一部を軸支されて他部位を前記硬貨搬送ディスク面と交差する方向へ上下動させるアームと、該アームの他部位に支持されて該アームの他部位が最下降位置にある時に前記上側の硬貨と接触可能な高さ位置に保持された硬貨分離部材と、を備え、前記硬貨分離部材は、前記アームの他部位によって回転自在、或いは回転不能に軸支された分離ローラであることを特徴とする。
請求項2の発明では、前記分離ローラの周面には、周方向へ延びる1又は複数本の溝が形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明では、複数枚投入された硬貨を一時的に貯留し少なくとも一部が開口された硬貨貯留部と、該硬貨貯留部内において硬貨支持面を上向きに傾斜させた状態でベース部材によって回転自在に支持された硬貨搬送ディスクと、前記硬貨支持面の上部から硬貨を受け取って硬貨貯留部外へ搬出する搬出路と、前記硬貨搬送ディスク面上に二枚積層された硬貨のうちの上側の硬貨に接してこれを下側の硬貨から離脱させる硬貨分離手段と、を備えた硬貨分離搬出装置であって、前記硬貨分離手段は、前記ベース部材により一部を軸支されて他部位を前記硬貨搬送ディスク面と交差する方向へ上下動させるアームと、該アームの他部位に支持されて該アームの他部位が最下降位置にある時に前記上側の硬貨と接触可能な高さ位置に保持された硬貨分離部材と、を備え、前記硬貨分離部材は、前記アームの他部位によって回転自在、或いは回転不能に軸支され、且つ前記硬貨支持面との対向面が湾曲状に膨出した分離部材であることを特徴とする。
請求項4の発明では、複数枚投入された硬貨を一時的に貯留し少なくとも一部が開口された硬貨貯留部と、該硬貨貯留部内において硬貨支持面を上向きに傾斜させた状態でベース部材によって回転自在に支持された硬貨搬送ディスクと、前記硬貨支持面の上部から硬貨を受け取って硬貨貯留部外へ搬出する搬出路と、前記硬貨搬送ディスク面上に二枚積層された硬貨のうちの上側の硬貨に接してこれを下側の硬貨から離脱させる硬貨分離手段と、を備えた硬貨分離搬出装置であって、前記硬貨分離手段は、前記ベース部材により一部を軸支されて他部位を前記硬貨搬送ディスク面と交差する方向へ上下動させるアームと、該アームの他部位に支持されて該アームの他部位が最下降位置にある時に前記上側の硬貨と接触可能な高さ位置に保持された硬貨分離部材と、を備え、前記硬貨分離部材は、前記アームの他部位によって回転自在、或いは回転不能に軸支され、且つ少なくとも前記硬貨支持面との対向面の中央部が平坦面であり、該平坦面の側縁からテーパー状に上向きに拡幅する側壁を備えていることを特徴とする。
請求項5の発明に係る金銭処理装置は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の硬貨分離搬出装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、積層、吸着した状態にある複数枚の硬貨を効果的に分離させる手段として分離ローラ、コイルスプリング等から成る硬貨分離部材を用いているため、硬貨搬送ディスクの硬貨支持面上の二枚重ね硬貨が順方向に搬送されてくる場合には、滑ることなく上側の硬貨と確実に接触してこれを下側の硬貨から効率よく分離、離脱させることが可能となる。また、摩擦分離手段は硬貨からの負荷の変動に応じて硬貨搬送ディスクの硬貨支持面と交差する方向へ上下動するように構成したため、二枚重ね硬貨が逆方向に搬送されてくる場合には硬貨と衝突して破損したりロックすることがなくなる。
(a)は本発明の一実施形態に係る硬貨分離搬出装置を備えた金銭処理装置の全体構成説明図であり、(b)は金銭処理装置の構成を示す概略ブロック図である。 分離搬送部とその周辺の構成を示す斜視図である。 (a)及び(b)は分離搬送部の要部構成を示す斜視図、及びその側面図である。 (a)及び(b)は分離ローラの他の構成例を示す説明図である。 (a)及び(b)は硬貨分離部材の他の構成例を示す説明図である。 (a)及び(b)は従来の硬貨分離搬出装置の構成を示す斜視図、及びA−A断面図である。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1(a)は本発明の一実施形態に係る硬貨分離搬出装置を備えた金銭処理装置の全体構成説明図であり、(b)は金銭処理装置の構成を示す概略ブロック図である。
本実施形態に係る金銭処理装置1は、例えば自動券売機に装備されることにより、硬貨を識別処理する手段として利用される。
金銭処理装置1は、図1に示すように筐体前面にディスプレイ2、操作スイッチ類3、硬貨投入口4、紙幣投入口5、釣銭払出し口兼返却口6、リジェクトスイッチ7、発券口8等を備えている。
金銭処理装置1は、図1(b)に示すように、金種が異なる複数個の硬貨を一括して投入可能な受皿10aを備えた硬貨投入部10と、硬貨投入部内の複数の硬貨を一枚ずつに分離して搬出する分離搬送部(硬貨分離搬出装置)15と、分離搬送部15から釣銭払出し口兼返却口6へ延びる排出経路16と、分離搬送部から搬送されてきた一枚ずつの硬貨の真贋、金種を判定する第1の識別部20と、第1の識別部により正規硬貨であると判定された硬貨を一時保留部に向けて搬出する正規硬貨搬送路25と、正規硬貨搬送路から搬出されてきた正規硬貨を受け入れて一時的に保留する硬貨保留装置(一時保留部)30と、第1の識別部20により正規でないと判定された硬貨を搬送排出するリジェクト経路50と、硬貨保留装置30から放出された複数の硬貨を受け入れて一個ずつに仕分けて送り出す貯留用硬貨仕分け装置55と、貯留用硬貨仕分け装置55から送り出されてきた硬貨の金種を判定する第2の識別部56と、第2の識別部によって金種を判定されてから搬出されてきた硬貨を金種別に収容する硬貨貯留部57と、硬貨保留装置30から放出されてきた返却用の硬貨を釣銭払出し口兼返却口6に払い出す返却硬貨収容部(返却部)60と、返却硬貨収容部60から上方に位置する返却口6へ硬貨を搬送するコインリフター61と、これらを制御する制御手段と、から概略構成されている。
硬貨投入部10は硬貨投入口4から一括投入された複数個の硬貨Cを受け入れ可能な受皿10aを備え、分離搬送部15は受皿内の硬貨を受入れて一枚ずつに分離して第1の識別部20に搬送する。第1の識別部20では、一枚ずつ搬送されてきた硬貨Cの真贋、金種を判別し、正規硬貨でない場合にはこれをリジェクト経路50を経由して釣銭払出し口兼返却口6に放出する一方で、正規硬貨である場合には正規硬貨搬送路25から硬貨保留装置30に順次放出する。
図2は分離搬送部とその周辺の構成を示す斜視図であり、図3(a)及び(b)は分離搬送部の要部構成を示す斜視図、及びその側面図である。
分離搬送部(硬貨分離搬出装置)15は、硬貨投入部10から複数枚投入されて入金搬送ベルト11を経由して搬送されてきた硬貨Cを一時的に貯留する硬貨貯留部70と、硬貨貯留部70内において平坦な硬貨支持面71aを所要角度上向きに傾斜させた状態でベース部材72によって回転自在に支持された硬貨搬送ディスク71と、硬貨搬送ディスクを回転駆動する図示しないモータと、硬貨支持面71aの上部から硬貨を受け取って第1の識別部20(硬貨貯留部外)へ移送する搬出路73と、硬貨搬送ディスク71の外周を包囲するように立設された外周壁74と、硬貨支持面71a上に二枚重ね状態で横臥する硬貨Cのうちの上側の硬貨に接してこれを下側の硬貨から離脱させる硬貨分離手段80と、を備えている。
硬貨搬送ディスク71は図示のように平坦な硬貨支持面71aが上向きに傾斜するように、その回転軸が斜め上向きに傾斜している。硬貨は硬貨搬送ディスク71の中心部の円板状の突部を除いた環状の搬送面71b上に載置され、ディスクの時計回り方向への回転(順方向回転)に伴って下方から上方に搬送される。搬送面71bの上面には周方向に所定のピッチで硬貨係止突起71cが突設されており、硬貨係止突起71c間に硬貨を保持して上方へ搬送し、搬出路73へ搬出するように構成されている。
硬貨搬送ディスク71の下方には開閉自在な図示しない排出口が設けられており、硬貨搬送ディスク上の硬貨群を利用者に返却する必要が発生した場合には、制御手段は硬貨搬送ディスクを逆回転させつつ排出口を開放して、硬貨を排出経路16を介して返却口6へ返却する。
硬貨分離手段80は、ベース部材72により一部(一端部)を軸支されて他端部を硬貨搬送ディスクの硬貨支持面71aと交差(直交)する方向へ上下動させるアーム81と、アーム81の他部位(他端部)に支持されてアームの他部位が最下降位置にある時に、二枚重ねの硬貨のうちの上側の硬貨と接触可能な高さ位置に保持された硬貨分離部材85と、を備えている。
硬貨分離部材85は、アーム81の他部位によって回転自在に軸支されている。
図3の実施形態に係る硬貨分離部材85は、ポリアセタール樹脂等の樹脂材料から成る外周面がフラットな分離ローラであり、アーム81に設けた軸受部によって正逆方向へ自由回転自在に軸支されている。分離ローラ85は、樹脂の他に、摩擦抵抗が大きいために上側の硬貨を下側の硬貨から離脱させることができるゴム等の材料により構成することができる。
アーム81は、その基端部をブラケット82の一端部寄り位置に固定されると共に、ブラケット82はその他端部寄り位置に設けた回動軸83(ベース部材72により支持)によって回動自在に軸支されてディスクの硬貨支持面71aと交差(直交)する方向へ上下動する。更に、ブラケット82は一端をベース部材72に支持された弾性部材(コイルバネ)84によって下降する方向(ベース部材72側へ向かう方向)へ付勢されている。
硬貨分離部材(分離ローラ)85は、ギャップ調整部86によって、硬貨支持面71aとの間のギャップ値を調整可能に構成されている。ギャップ調整部86は、回動軸83よりも硬貨搬送ディスクの中央部寄りのブラケット82の底部から張り出した張出し部86aと、張出し部86aと対向するベース部材72の部位に設けた穴に螺着された螺子及びナット86bと、から構成されている。ナットにより螺子頭部がベース部材上面から突出する量(張出し部86aとの接触位置)を調整することにより、張出し部86aの最下降位置を設定することができる。張出し部86aの最下降位置に応じて硬貨分離部材85の下面と硬貨支持面71aとのギャップの値を容易に微調整することが可能となる。
このようにギャップ調整部86により、ギャップの値を任意に調整できるため、金銭処理装置が取扱いする硬貨が変更されることにより硬貨の厚さやサイズが変わる場合には、ギャップの値を調整すればよく、硬貨分離部材を別のものと交換する必要がない。
硬貨分離部材85としての分離ローラと、ディスクの硬貨支持面71aとの間のギャップが最大厚さの正規硬貨(例えば、500円硬貨)の肉厚+α(αの値は、最小厚さの正規硬貨の肉厚よりも小)となるように、アーム81の他端部の最下降位置を設定する。
即ち、このギャップは、硬貨搬送ディスクの回転により最大厚さの正規硬貨が通過する際には分離ローラ85と接触することがない一方で、最大厚さの正規硬貨の上面に最小厚さの正規硬貨(例えば、1円硬貨)が重なった状態で通過する際には上側の硬貨のみに分離ローラ周面が接触してこれを搬送方向上流側へ押し戻して分離させるように設定する。
上下動可能なアーム81に支持された分離ローラ85は弾性部材84によって下向きに(硬貨支持面へ向けて)常時弾性付勢されているために通過する硬貨の全厚さに応じて上下浮動することが可能であり、ギャップの値が最大厚さの正規硬貨の厚さを越えてさえいれば、前記αの値が厳密でなくても、上側の硬貨と接触してこれを押し戻すことができる。
分離ローラ85は、アーム端部に正逆回転自在に軸支されており、硬貨搬送ディスクが逆回転する場合には分離ローラが逆回転することにより、順方向回転の場合と同様に硬貨をスムーズに通過させることができる。
なお、上記実施形態の分離ローラは外周面が平坦な形状であるが、図4(a)のように外周面の幅方向中央部が円弧状に膨出した形状としてもよいし、(b)のように平坦な外周面に周方向へ延びる溝87(或いは、突条)を少なくとも一本形成してもよい。或いは、平坦な外周面の幅方向へ延びる溝(或いは、突条)を所定の周方向ピッチで設けても良い。
なお、上記実施形態では分離ローラ85をアーム端部に回転自在に軸支したが、回転しないように固定することも可能であろう。例えば、硬貨支持面71aと対向する分離ローラ85の周面を湾曲面とすれば、回転しない場合であっても二枚重ね硬貨を安定して分離することが期待できる。
この実施形態に係る硬貨分離部材85によれば、硬貨搬送ディスク71が順方向へ回転する場合に、分離ローラ二枚以上積層された硬貨のうちの上側の硬貨と接してこれを最下部の硬貨から離脱させることができる。また、硬貨搬送ディスクが逆転する場合に、硬貨支持面上の厚さが過大なコイン等と硬貨分離部材85が接触したとしても弾性部材84による付勢力に抗して浮動し、ロックしたり破損することなく、コイン等を通過させることができる。
次に、図5(a)及び(b)は硬貨分離部材の他の構成例を示す説明図である。
図5(a)の硬貨分離部材85は、硬貨支持面71aとの対向面(下面)だけに湾曲面90aを有した樹脂、或いはゴム等の高摩擦材料から成る分離部材90から構成されており、この分離部材90はアーム端部に固定、或いは揺動自在に支持されている。この分離部材90の湾曲面90aと硬貨支持面71aとの間のギャップGの値を、最大厚さの正規硬貨の厚さ+αとすることにより、図示のように二枚重なった硬貨のうちの上側の硬貨だけと接して下側の硬貨から分離することができる。
次に、図5(b)の硬貨分離部材85は、少なくとも硬貨支持面71aとの対向面の中央部が平坦面92aであり、平坦面の両側縁からテーパー状に上向きに拡幅する側壁92bが形成された分離部材92から構成されており、この分離部材92はアーム端部に固定、或いは揺動自在に支持されている。分離部材92は、樹脂、ゴム等の高摩擦材料から構成する。
この分離部材92の下面と硬貨支持面71aとの間のギャップGの値を、最大厚さの正規硬貨の厚さ+αとすることにより、図示のように二枚重なった硬貨のうちの上側の硬貨だけと接して分離することができる。
図5の各実施形態に係る分離部材90は、弾性部材84との協働により硬貨支持面から上下方向へ浮動することができるので、硬貨搬送ディスクが逆方向へ回転する際に硬貨支持面上の過大厚さのコイン等が分離部材を通過する際に、強く衝突することを回避できる。このため、ロックしたり、分離部材が破損することがなくなる。
1…金銭処理装置、4…硬貨投入口、6…返却口、10…硬貨投入部、10a…受皿、11…入金搬送ベルト、15…分離搬送部、16…排出経路、20…識別部、25…正規硬貨搬送路、30…硬貨保留装置、50…リジェクト経路、56…識別部、57…硬貨貯留部、60…返却硬貨収容部、61…コインリフター、70…硬貨貯留部、71…硬貨搬送ディスク、71a…硬貨支持面、71b…搬送面、71c…硬貨係止突起、72…ベース部材、73…搬出路、74…外周壁、80…硬貨分離手段、81…アーム、82…ブラケット、83…回動軸、84…弾性部材、85…硬貨分離部材、85…硬貨分離部材(分離ローラ)、86…ギャップ調整部、86a…張出し部、86b…ナット、87…溝、90…分離部材、90a…湾曲面、92…分離部材、92a…平坦面、92b…側壁

Claims (5)

  1. 複数枚投入された硬貨を一時的に貯留し少なくとも一部が開口された硬貨貯留部と、該硬貨貯留部内において硬貨支持面を上向きに傾斜させた状態でベース部材によって回転自在に支持された硬貨搬送ディスクと、前記硬貨支持面の上部から硬貨を受け取って硬貨貯留部外へ搬出する搬出路と、前記硬貨搬送ディスク面上に二枚積層された硬貨のうちの上側の硬貨に接してこれを下側の硬貨から離脱させる硬貨分離手段と、を備えた硬貨分離搬出装置であって、
    前記硬貨分離手段は、前記ベース部材により一部を軸支されて他部位を前記硬貨搬送ディスク面と交差する方向へ上下動させるアームと、該アームの他部位に支持されて該アームの他部位が最下降位置にある時に前記上側の硬貨と接触可能な高さ位置に保持された硬貨分離部材と、を備え、
    前記硬貨分離部材は、前記アームの他部位によって回転自在、或いは回転不能に軸支された分離ローラであることを特徴とする硬貨分離搬出装置。
  2. 前記分離ローラの周面には、周方向へ延びる1又は複数本の溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の硬貨分離搬出装置。
  3. 複数枚投入された硬貨を一時的に貯留し少なくとも一部が開口された硬貨貯留部と、該硬貨貯留部内において硬貨支持面を上向きに傾斜させた状態でベース部材によって回転自在に支持された硬貨搬送ディスクと、前記硬貨支持面の上部から硬貨を受け取って硬貨貯留部外へ搬出する搬出路と、前記硬貨搬送ディスク面上に二枚積層された硬貨のうちの上側の硬貨に接してこれを下側の硬貨から離脱させる硬貨分離手段と、を備えた硬貨分離搬出装置であって、
    前記硬貨分離手段は、前記ベース部材により一部を軸支されて他部位を前記硬貨搬送ディスク面と交差する方向へ上下動させるアームと、該アームの他部位に支持されて該アームの他部位が最下降位置にある時に前記上側の硬貨と接触可能な高さ位置に保持された硬貨分離部材と、を備え、
    前記硬貨分離部材は、前記アームの他部位によって回転自在、或いは回転不能に軸支され、且つ前記硬貨支持面との対向面が湾曲状に膨出した分離部材であることを特徴とする硬貨分離搬出装置。
  4. 複数枚投入された硬貨を一時的に貯留し少なくとも一部が開口された硬貨貯留部と、該硬貨貯留部内において硬貨支持面を上向きに傾斜させた状態でベース部材によって回転自在に支持された硬貨搬送ディスクと、前記硬貨支持面の上部から硬貨を受け取って硬貨貯留部外へ搬出する搬出路と、前記硬貨搬送ディスク面上に二枚積層された硬貨のうちの上側の硬貨に接してこれを下側の硬貨から離脱させる硬貨分離手段と、を備えた硬貨分離搬出装置であって、
    前記硬貨分離手段は、前記ベース部材により一部を軸支されて他部位を前記硬貨搬送ディスク面と交差する方向へ上下動させるアームと、該アームの他部位に支持されて該アームの他部位が最下降位置にある時に前記上側の硬貨と接触可能な高さ位置に保持された硬貨分離部材と、を備え、
    前記硬貨分離部材は、前記アームの他部位によって回転自在、或いは回転不能に軸支され、且つ少なくとも前記硬貨支持面との対向面の中央部が平坦面であり、該平坦面の側縁からテーパー状に上向きに拡幅する側壁を備えていることを特徴とする硬貨分離搬出装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の硬貨分離搬出装置を備えたことを特徴とする金銭処理装置。
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