JP5604705B2 - コインホッパのコイン出口装置 - Google Patents
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Description
詳しくは、払出通路に払い出されたコインが当該払出通路においてジャムした場合、容易に解消できるコイン出口装置に関する。
なお、本明細書で使用する「コイン」は、通貨であるコインの他、ゲーム機のメダルやトークン等の代用貨幣または類似のものを包含する。
この種装置における第1の従来技術として、底部に開口が形成され,
かつコインを貯留するコインホッパと、該コインホッパの底部の開口で回転円盤によりコインを外方に排出するコイン排出台とを備えてなるコイン払出し装置において、コインホッパとコイン排出台の接合境界面で両者の外方から両者に係合する排出ガイドを設け、該排出ガイドを介してコインホッパとコイン排出台を連結できるように構成したコイン払出し装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
具体的には、係合具はコインの出口が形成された排出ガイドによって構成されている。
このため、コイン詰まり等のトラブルに迅速対応が可能である。
しかし第1の従来技術においても、コインが排出ガイドの出口部で詰まった場合、排出ガイドを取り外すことができない場合があり、この解決が要望されていた。
そのため、ホッパータンクの底孔を回転ディスクで閉止し、ホッパーシャーシと分離してホッパータンクのみ着脱可能にしたものである。
第2の従来技術においても、ホッパータンクを取り外さねばならず、作業が煩雑である問題がある。
本発明の第2の目的は、第1の目的を達成できるコインホッパの出口装置を安価に提供することである。
保留ボウル内にバラ積み状態で保留したコインを前記保留ボウルの底孔に配置した回転ディスクによって一枚ずつ区分けして前記回転ディスクの法線方向に延在する扁平な払出通路に送り出した後、横長矩形の出口から送り出すようにしたコインホッパにおいて、前記出口を形成するコイン出口装置を備え、前記コイン出口装置は前記出口の横長矩形の長辺を構成する長辺部材を含み、当該長辺部材のうち少なくとも一方の長辺部材が他方の長辺部材に対して離れる方向に移動可能に設けられると共に、前記他方の長辺部材に相対する面に前記コイン出口装置の外面に露出する凹部が形成され、前記移動可能な長辺部材は前記コインの厚み2枚未満の稼働時位置及び2枚以上の解放位置との間を移動可能であると共に、弾性体によって前記稼働時位置に所定の力で静止され、さらに、前記移動可能な長辺部材は前記コイン出口装置の外面に露出する前記凹部に対しての外面からの操作により前記解放位置へ移動可能であることを特徴とするコインホッパのコイン出口装置である。
これにより、コインは一枚ずつ出口から払い出され、出口から器具を挿入することによる不正を抑制することができる。
そして、稼働時は出口を構成する長辺の少なくとも一方は対面する長辺間が広がる方向に微量に移動可能である。
したがって、コインが出口おいて詰まって身動き出来なくなり、コインジャムが発生した場合、移動可能な長辺部材を外面から微量に移動させることにより、他方の長辺部材から僅かに離すことができる。
これにより、コイン間の密着度が軽減するためコインジャムを解消することができる。
コインホッパ100は、少なくともフレーム104、ホッパベース106、保留ボウル108、回転ディスク110、コイン102の周方向案内装置112、払出装置114、コイン通過検知装置116、不正防止装置118及びコイン出口装置120を含んでいる。
フレーム104はホッパベース106及び保留ボウル108を支持する機能を有し、樹脂で射出成型された矩形の筒状をしている。
フレーム104は、ベース122、及び、ベース122に固定された矩形筒形のサポート部124を含んでいる。
サポート部124の中空部には、制御基板や回転ディスク110の駆動のための電気モータが配置され、頭部126は斜めに形成されている。
ホッパベース106は、保留ボウル108、回転ディスク110、周方向案内装置112、払出装置114、コイン通過検知装置116及び不正防止装置118を所定の位置に保持する機能、及び、回転ディスク110によって移動されるコイン102を案内する機能を有する。
ホッパベース106は、矩形の厚板状を呈し、サポート部124の頂部に固定されている。
換言すれば、ホッパベース106は、所定の角度で傾斜している。
ガイド穴132の底部144は、大凡平面であり、中央に、回転ディスク110を取り付ける回転軸146が貫通する軸孔(図示せず)が形成されている。
第1取付部134A、134Bに保留ボウル108の下部に形成した係止部(図示せず)を係止すると共に保留ボウル108の下端部に形成した板状のストッパプレート136(図1参照)をサポート部124の上部背面にあてがうことにより、保留ボウル108を簡単操作でホッパベース106に取付け及び取外しできるようにロック装置137によって固定されている。
払出開口138に臨んで後述の払出装置114が配置されている。
保留ボウル108は、コイン102をバラ済み状態に貯留する機能を有する。
保留ボウル108の下端部152は、ガイド穴132とほぼ同一径の円筒状であって、ホッパベース106に対し直交方向に延びている。
換言すれば、下端部152は斜め上方に向かって伸びており、その上端部は四角形状に拡大する貯留部154が形成され、上端はコイン投入開口156になっている。
保留ボウル108の貯留部154と下端部152は傾斜壁157によって接続され、その上に乗ったコイン102は、重力によって自然滑落し、下方の回転ディスク110上に落下する。
回転ディスク110が回転体である。
回転ディスク110は、バラ積み状態に保留ボウル108に保留されるコイン102を一つずつ区分けし、払出装置114に送り出す機能を有する。
ガイド穴132内に円盤状の回転ディスク110が配置されている。
回転ディスク110には、等間隔に円形の通孔160が形成され、通孔160の上面側は、下向き錐形の導入部162が形成されている。
また、中央部には円錐形であって、かつ、回転軸146を取付ける中央凸部164が形成されている。
回転ディスク110は、ガイド穴132内にその周面が周壁150に対し僅かな隙間を空けて配置されている。
押動突起148は、第1押出部168及び第2押出部170を含み、通孔160のそれぞれに相対して形成されている。
第1押出部168及び第2押出部170の第1押出面172、及び第2押出面174は、回転ディスク110の中心部から伸びるインボリュート曲線上に位置している。
第1押出部168と第2押出部170との間には、後述の規制体178通過のための隙間176が形成されている。
周方向案内装置112は、第1押出面172、第2押出面174によって押動されるコイン102を、回転ディスク110の周方向に案内し、払出開口138に誘導する機能を有する。
具体的には、図4に示すようにホッパベース106を下側から上側に貫通し、回転ディスク110に向かって伸びる円柱ピン状の規制体178が配置されている。
換言すれば、規制体178はコイン102の移動経路182に突出している。
なお、規制体178は、上記機能を満足すれば、二本以上であってもよい。
また、規制体178を用いずともコイン102が払出開口138に移動する場合、それらを配置する必要はない。
換言すれば、回転ディスク110の直径が大きく、第1押出部168及び第2押出部170によってのみでコイン102を回転ディスク110の周方向へ誘導できる場合、規制体178を配置する必要は無い。
退避装置は公知の所定の機構を採用することができる。
払出開口138は、底部144と同一平面内に位置する払出通路196の底部195、及び第1側壁198及び第2側壁200により断面矩形の溝状を呈している。
この溝状の払出開口138に払出装置114が配置されている。
払出装置114は、回転ディスク110によって一枚ずつ区分けされて送り出されるコイン102をひとつずつ出口270へ向かって弾き出す機能を有する。
払出装置114は、第1ガイド186、第2ガイド188、付勢手段192及び通路規制ガイド194により画定される払出通路196を含んでいる。
第1ガイド186は、コイン102が通過する払出通路196の一側壁を形成し、コイン102を所定の位置に案内する機能を有する。
第1ガイド186は、アングル形のプレート199であり、底部144の上面にスクリュウ202によって固定される。
第1ガイド186は、プレート199のラウンド状に形成された折曲部によって構成される。
プレート199のガイド穴132側の第1側面204は大半径の弧状に形成され、ガイド穴132の一部を構成している。
第2側面206は、第1側壁198であり、払出通路196の一側面を構成する。
本実施例において第1ガイド186はプレート199であるが、固定軸に回転自在に取り付けたローラに変更することができる。
第2ガイド188は、第1ガイド186との間に挟んだコイン102を弾き出す機能を有している。
第2ガイド188は、回転ディスク110及び第1ガイド186の側方に配置され、払出通路196の一側壁を構成している。
支軸218とホッパベース106の裏面に固定したピン222との間に付勢手段192、具体的にはスプリング224が掛止され、揺動レバ216を第1ガイド186に近づくよう付勢している。
通常、揺動レバ216は一体に形成された被係止部226がホッパベースの裏面に固定された弾性的な係止部228によって係止されることにより、第1ガイド186に対しコイン102の直径よりも小さい間隔で停止され、待機位置SB(図5参照)において静止している。
弾性的な係止部228を用いた場合、揺動レバ216が当接したときの打撃音を低減し、また、揺動レバ216の跳ね返りを防止することができる利点がある。
なお、第2ガイド188は揺動レバ216によってピボット運動を行うが、直線運動により第1ガイド186に対し接近、離隔するよう変更することができる。
また、付勢手段192は、スプリングの他、電磁アクチュエータ、空気アクチュエータ等同様の機能を有する装置に変更することができる。
第2ガイド188は、第1ガイド186と同様に非回転のガイドにすることができる。
通路規制ガイド194は、払出通路196の上側を画定する機能を有し、ホッパベース106に固定された平板である。
したがって、払出通路196は底面195、第1側壁198、第2側壁200及び通路規制ガイド194により囲われた断面矩形の扁平通路である。
コイン通過検知装置116は、コイン102による第2ガイド188の移動を直接的又は間接的に検知して検知信号を出力する機能を有する。
本実施例のコイン通過検知装置116は、第2ガイド188、第2ガイド188を支持する揺動レバ216、揺動レバ216に連動して移動する作用片230、及び作用片230の検知手段232を含んでいる。
図7に示すように、ホッパベース106の裏面側に位置する揺動レバ216に対しほぼ直角をなして一体に腕236が固定されている。
実施例の検知手段232は、センサ244及び検知信号出力手段246を含んでいる。
センサ244は、門形の支柱248の一方に投光部250を配置し、他方の支柱に前記投光部250に相対して配置した受光部252を有する透過式光電センサである。
センサ244は、ホッパベース106の裏面側にブラケット256を介して固定されている。
コイン102によって第2ガイド188が払出位置DP(図5鎖線示参照)へ移動された場合、被検知部238が投光部250から受光部252への投射光を遮断する。
この遮断によって、センサ244の出力は「H」から「L」になる。
第2ガイド188が払出位置DPから待機位置SBへ位置する場合、被検知部238が投光部250と受光部252の間から外れるので、センサ244の出力は「L」から「H」になる。
この検知信号DSをカウントすることにより、払い出したコイン102の数を知ることができる。
したがって、検知手段232は、同様の機能を有する他の方式に変更することができ、センサ244は反射式光電センサ、金属センサ等他のセンサに変更することができる。
また、検知手段232は検知信号出力手段246を設けることなく、センサ244の立ち上がり信号を検知することによっても代用することができる。
不正防止装置118は、第2ガイド188が外部から払出位置DPに移動された場合、コイン通過検知装置116が検知信号DSを出力することなくコイン102のみが払い出されることを防止する機能を有する。
不正防止装置118は、第2ガイド188に連動して払出装置114よりも下流の払出通路196において移動する邪魔手段260である。
本実施例において、邪魔手段260は揺動レバ216に対し固定軸214の反対側に伸びる第2レバ262の端部に固定した第2支軸264に取り付けた邪魔部材266である。
邪魔部材266は、ホッパベース106に形成された凹部271を貫通して払出通路196に突出する。
第2ガイド188が待機位置SBに位置する場合、邪魔部材266は第1ガイド186の第1側壁198との間隔がコイン102の直径以上離れた解放位置FPに位置する。
第2ガイド188が払出位置DPに位置する場合、邪魔部材266は第1ガイド186の第1側壁198との間隔がコイン102の直径以下になる邪魔位置OPに移動する。
したがって、コイン102が邪魔部材266と第1側壁198との間を通過する場合、邪魔部材266は解放位置FPへ移動される。
したがって、検知手段232の出力は「L」から「H」に変わるため、検知信号出力手段246は検知信号DSを出力する。
換言すれば、コイン102が出口270から払い出される場合、邪魔部材266が邪魔位置OPから解放位置FPに移動されるため、検知信号DSが検知信号出力手段246から出力される。
コイン出口装置120は、払出通路196に払い出されたコイン102を出口270に案内する機能及び出口270から挿入した器具によって第2ガイド188を不正に操作されないようにする機能、及び出口270においてジャムしたコインを容易に解除できるようにする機能を有する。
しかし、出口270においてジャムしたコインを容易に解除できるようにする機能が最も重要である。他の機能は、別装置等により解決可能であるが、出口通路におけるコインジャムは、コイン出口装置120によってのみ解除可能であるからである。
本実施例のコイン出口装置120は、固定部材272、移動可能長辺部材274、弾性体276及び移動規制体278を備えている。
固定部材272は、本実施例において出口270の一方の長辺(下側長辺)284及びその長辺の左右に位置する第1短辺292、第2短辺294を画定する機能を有する。したがって、固定部材272は長辺部材273を兼用する。
本実施例において、固定部材272は矩形箱形であり、フレーム104に形成された矩形凹部275に嵌合された後固定されるが、フレーム104と一体に成型することもできる。
出口形成凹部282は、出口270の下側長辺284、当該下側長辺284の両側から下側長辺284に対し直角に上方へ突出する第1短辺部材286及び第2短辺部材288の側面である第1短辺292及び第2短辺294により構成されている。
図10に示すように、固定部材272はその側面にそれぞれ形成された第1突条296及び第2突状298を有する。
出口形成凹部282の左右側壁にそれぞれ上下方向に延在する第1ほぞ溝302、第2ほぞ溝304が形成れている。
固定部材272の下端が矩形凹部275の底に密接してセットされた場合、下側長辺284を構成する上向面306は、払出通路196の底面195と同一平面内に位置するよう設定され、この位置において後述のように固定される。
上向面306は図12に示すように、底面195側端部が底面195と面一になるように形成された第1上向面306Aと、その第1上向面306Aに連続してコイン出口270の下側長辺284に接続し、出口270に向かって小角度の下向きに形成された第2上向面306Bとにより構成されている。
第2上向面306Bが下向きに傾斜しているのは、出口270においてコインジャムを生じやすくするためである。
移動可能長辺部材274は出口270の上側長辺308を画定する機能を有する。
移動可能長辺部材274は四角柱状であり、左右端面に上下方向に延在する第3ほぞ突状312及び第4ほぞ突状314が形成されている。
これら第3ほぞ突状312及び第4ほぞ突状314は、第1短辺部材286及び第2短辺部材288の向かい合う内面にそれぞれ形成した第3ほぞ溝316、第4ほぞ溝318にそれぞれスライド自在に嵌合してある。
したがって、出口270は下側長辺284、上側長辺308、第1短辺292及び第2短辺294によって高さがコイン102の厚みの3倍、幅はコイン102の直径よりも僅かに大きい出口270を構成している。
下側長辺284と相対する上側長辺308の中央部には球面の一部をなすように凹部324が形成されている。
凹部324に指先等を引っかけ、移動可能長辺部材274を第3ほぞ溝316及び第4ほぞ溝318に沿って僅かに移動させるためである。
したがって、凹部324はコインホッパ100の外面に露出している。
これにより、上向面306と下向面322で構成される出口270までの出口通路320は、出口270に向かって拡開するラッパ形に形成される。
移動可能長辺部材274は、第3ほぞ突状312及び第4ほぞ突状314が第3ほぞ溝316、第4ほぞ溝318の下端に当接することにより、第1上向面306Aと下向面322との間隔がコイン102の厚みの二枚分未満の間隔で相対するよう設定してある。
また、第1上向面306Aと下向面322の払出通路196側の端面はコイン102が係止されないよう面取りしてある。
弾性体276は、移動可能長辺部材274を上向面306に所定の力で近づける機能を有する。
本実施例において弾性体276は、コイルスプリング326である。
コイルスプリング326は、移動可能長辺部材274の上面327と移動規制体278との間に介設されている。
これにより、移動可能長辺部材274は、第3ほぞ突状312及び第4ほぞ突状314の下端が固定部材272の第3ほぞ溝316、第4ほぞ溝318の周囲のストッパ面346に当接し、第1上向面306Aと下向面322との間隔がコイン102の厚みの二枚分未満の間隔で相対する稼働位置OP2に保持される。
移動規制体278は、本実施例においては移動可能長辺部材274の最大移動範囲を規制する機能及び弾性体276を保持する機能を有する。
移動規制体278は、板金製のチャンネル形であって、上側長辺308と相対する長縁部332、長縁部332の左右端部に連続して長縁部332に対し直角をなす第1短縁部334及び第2短縁部336、及び第1短縁部334、第2短縁部336から外方へ長縁部332と平行に延在する第1取付部338及び第2取付部340を有している。
移動規制体278は、第1取付部338及び第2取付部340を貫通するスクリュウ342、344により固定部材272と共にフレーム104に固定されている。
移動可能長辺部材274は、第1短縁部334及び第2短縁部336との間であって、固定部材272と長縁部332の下面との間に挿入された状態で、上向面306から離れる方向に移動可能に配置される。
したがって、移動可能長辺部材274は、コイルスプリング326によって上向面306に近づくよう所定の力で付勢される。
これにより、移動可能長辺部材274は固定部材272に段状に形成されたストッパ面346によってコイン102の厚みを超え二枚未満の距離に規制される。
この位置が移動可能長辺部材274の稼働位置OP2である。
移動可能長辺部材274の上面が長縁部332に係止された場合、前記した下向面322と第1上向面306Aとの距離はコイン102の厚みの約3倍の位置にて停止される(図13の状態)。
移動規制体352は移動可能長辺部材274の稼働時に移動できる範囲を規制する機能を有する。
移動規制体352は本実施例において、保留ボウル108の下端から出口270側へ底面195と平行に伸びるカバ353である。
すなわち、カバ353の下面は保留ボウル108がホッパベース106に装着された状態において、移動可能長辺部材274の第1被係止上面363に対し僅かな隙間、例えば0.5ミリ程度を有する。
したがって、移動可能長辺部材274は稼働位置OP2から0.5ミリ程度押し上げられることができる。
換言すれば、移動可能長辺部材274の下向面322は上向面306から0.5ミリ更に離れることができる(図13参照)。
0.5ミリであっても、ジャムしたコイン102が動ことができる場合、コインジャムの解消が可能である。
換言すれば、コインジャムがコイン出口通路320において生じた場合であっても、移動可能長辺部材274の移動によってコイン102間の圧接力が急激に低下し、コインが移動可能になることからコインジャムを解消できる。
この場合、コインの保留ボウル108を取り外さずともコインジャムを解消できる利点がある。
さらに、保留ボウル108をホッパベース106から取り外すことにより、移動可能長辺部材274はその第2被係止上面365が移動規制体278の長縁部332の下面によって移動を阻止されるまで移動することができる。
移動可能長辺部材274の更なる移動により、下向面322と上向面306との間隔がコイン102の厚みの6枚分程度に拡大されるため、ジャムしたコイン102間の接触力を急激に低減できるので、コインジャムを解消できる。
第1被係止上面363は、移動可能長辺部材274の出口270側端面から上向きに伸びる側壁の上面に形成され、第2被係止上面365は移動可能長辺部材274の反出口270側端面から上向きに伸びる側壁の上面に形成されている。
これにより、移動可能長辺部材274、移動規制体278及びカバー353とを巧みに組み合わせて移動規制体352を構成したので、安価に構成することができる。
保留ボウル108がホッパベース106に固定された場合、移動可能長辺部材274はコイルスプリング326の付勢力によってストッパ面346によって係止され、稼働位置OP2に保持されている。
回転ディスク110の回転により、コイン102は通孔160に落下し、第1押出部168により押されてその下面がガイド穴132の底部144上を滑り、かつ、周面は周壁150に案内されつつ規制体178に達する。
このとき、規制体178には横方向から力が加わるが、規制体178は底部144に対しほぼ垂直状態を保つ。
コイン102は、第1押出部168によって、その後第2押出部170によってさらに周方向へ押され、かつ、第1ガイド186は固定であるので、第2ガイド188がコイン102によって図4の位置から右斜め上方へ移動される。
コイン102によって第2ガイド188が移動されるとき、揺動レバ216と一体にピボット運動する作用片230は、センサ244の投光部250からの投射光を遮るため、図15(A)に示すようにその出力は「H」から「L」に変化する。
また、邪魔部材266は第2レバ262を介して解放位置FPから邪魔位置OPへ移動される(図5)。
これにより、第2ガイド188は待機位置SBに戻るので、邪魔部材266は連動して解放位置FPに戻る。
また、第2ガイド188の待機位置SBへの復帰動に連動して作用片230がセンサ244の検知域から外れるので、投光部250からの投射光が受光部252に受光されるようになる。
この「L」から「H」への出力変化に基づいて検知信号出力手段246が検知信号DSを出力する(同(B))。
したがって、この検知信号DSをカウントすることにより出口270から払い出されたコイン102の数を計数することができる。
この場合、第2ガイド188の移動に連動して邪魔部材266は邪魔位置OPに保持される。
これによりコイン102は、払出通路196において邪魔部材266によって進行を阻止され、大凡、コイン102の後端がガイド穴132の外周に位置した状態で停止する。
回転ディスク110の継続する回転により、後続のコイン102は進行を阻止されたコイン102の後端によって案内され、規制体178を横方向に押す。
これにより、規制体178は退避装置によって底部144の下方へ移動され、移動通路183から退避する。
これによって、コイン102は、規制体178に移動を阻止されず、回転ディスク110と共に回動される。
したがって、回転ディスク110の駆動モータ(図示せず)に過負荷を与えることがない利点を有する。
すなわち、図15(C)に示すようにセンサ244の出力は「L」のままであるから、検知信号DSが検知信号出力手段246から出力されることは無い。
換言すれば、コイン102が邪魔部材266によって払出を阻止されている場合、検知信号DSは出力されず、コイン102の払出の計数は行われない。
第2ガイド188の待機位置SBへの移動に連動して邪魔部材266は解放位置FPへ移動するため、前記コイン102は出口270から払い出される。
このとき、作用片230はセンサ244の投光部250からの投射光を遮断しなくなる。
これにより、図15(D)に示すように検知信号出力手段246は検知信号DSを出力するので、検知信号DSはコイン102の払出数のカウントに用いられる。
したがって、コイン102が出口270から払い出される場合、必ず検知信号DSが出力されるため、カウントされずに払い出されるコイン102は存在しない。
換言すれば、コイン102の未カウント払い出しを防止することができる。
出口270側からコイン102が押し戻された場合、後続のコイン102が払出装置114によって払い出されるので、コイン102の厚み二枚分以上の上向面306と下向面322との間で身動き出来なくなりコインジャムを生じる。
これにより、コイン102は払出通路196において身動き出来なくなり、結果として検知信号DSが所定時間連続して出力されないことを検知して電気モータが停止され、コイン102の払出が停止される(図12)。
僅かに移動可能である場合、移動可能長辺部材274をドライバ等でその第1被係止上面363がカバ353の下面に阻止されるまで上方へ移動させる。
換言すれば、移動可能長辺部材274が通路規制ガイド194との間で僅かに移動可能である場合、移動可能長辺部材274を外面より移動させる。
これにより、コイン102の可動範囲が広がるのでコインジャムが解消できる場合がある。
これにより、移動可能長辺部材274の第2被係止上面365が移動規制体278の下面に当接されるまで移動可能である。
これにより移動可能長辺部材274の移動範囲はさらに拡大するので、コイン102の可動範囲が拡大し、コインジャムを解消できる。
この実施例によれば移動可能長辺部材274を移動させる構成であるので、構成簡単であり、安価に製造できる利点がある。
102 コイン
110 回転ディスク
144 底孔
196 払出通路
286、288 短辺部材
270 出口
273、274 長辺部材
278 規制体
284 下側長辺
326 バネ
Claims (1)
- 保留ボウル(108)内にバラ積み状態で保留したコイン(102)を前記保留ボウル(108)の底孔(144)に配置した回転ディスク(110)によって一枚ずつ区分けして前記回転ディスク(110)の法線方向に延在する扁平な払出通路(196)に送り出した後、横長矩形の出口(270)から送り出すようにしたコインホッパにおいて、
前記出口(270)を形成するコイン出口装置(120)を備え、
前記コイン出口装置(120)は前記出口(270)の横長矩形の長辺(284、308)を構成する長辺部材(273、274)を含み、
当該長辺部材(273、274)のうち少なくとも一方の長辺部材(274)が他方の長辺部材(273)に対して離れる方向に移動可能に設けられると共に、前記他方の長辺部材に相対する面に前記コイン出口装置(120)の外面に露出する凹部(324)が形成され、
前記移動可能な長辺部材(274)は前記コイン(102)の厚み2枚未満の稼働時位置(OP2)及び2枚以上の解放位置(FP)との間を移動可能であると共に、弾性体(276)によって前記稼働時位置(OP2)に所定の力で静止され、さらに、前記移動可能な長辺部材(274)は前記コイン出口装置(120)の外面に露出する前記凹部(324)に対しての外面からの操作により前記解放位置(FP)へ移動可能である
ことを特徴とするコインホッパのコイン出口装置。
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JP2009199057A JP5604705B2 (ja) | 2009-08-28 | 2009-08-28 | コインホッパのコイン出口装置 |
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-
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