JP5591336B2 - 空気調和機の室内機、及び空気調和機 - Google Patents

空気調和機の室内機、及び空気調和機 Download PDF

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Description

本発明は、ファンと熱交換器とをケーシング内に収納した室内機、及びこの室内機を備えた空気調和機に関するものである。
従来から、ファンと熱交換器とをケーシング内に収納した空気調和機が存在する。そのようなものとして、「空気入り口及び空気出口を有する本体ケーシングと、該本体ケーシング内に配設された熱交換器とからなる空気調和機であって、前記空気出口には、複数の小型プロペラファンを前記空気出口の幅方向に併設して構成されたファンユニットを配設した空気調和機」が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この空気調和機は、空気出口にファンユニットを配設し、気流の方向制御を容易にするとともに、吸込口にも同一構成のファンユニットを設けることで、風量増加による熱交換器性能を向上するようにしている。
特開2005−3244号公報(段落0012,0013,0018〜0021、図5及び図6)
特許文献1のような空気調和機は、ファンユニット(送風機)の上流側に熱交換器が設けられている。このため、空気出口側に可動ファンユニットを設けているため、ファン可動に伴う風路変化や非対称吸い込みによる流れの不安定性から、風量低下や逆流等を引き起こす原因となる。さらに、流れの乱れた空気がファンユニットに流入することとなる。
したがって、特許文献1のような空気調和機は、流速が速くなるファンユニットの羽部(プロペラ)外周部に流入する空気の流れが乱れ、ファンユニット自体が騒音の音源となってしまう(騒音悪化の原因となってしまう)という問題点があった。
さらに、特許文献1に記載の空気調和機は、吹出口近傍の形状について考慮されていない。このため、圧力損失が増大したり、吹出口近傍の風速分布にバラツキが生じてしまうという問題点があった。
本発明は、上述のような課題の少なくとも1つを解決するためになされたものであり、圧力損失の増大を抑制でき、吹出口近傍の風速分布のバラツキを抑制できる室内機、及びこの室内機を備えた空気調和機を得ることを目的とする。
本発明に係る空気調和機の室内機は、上部に吸込口が形成され、前面部下側に吹出口が形成されたケーシングと、ケーシング内の吸込口の下流側に設けられた軸流型又は斜流型のファンと、ケーシング内のファンの下流側であって、吹出口の上流側に設けられ、ファンから吹き出された空気と冷媒とが熱交換する熱交換器と、を備え、ケーシングには、熱交換器を通過した空気を吹出口へ導く風路となるノズルが形成され、熱交換器は、前面側に配置された前面側熱交換器と、背面側に配置された背面側熱交換器と、を有し、ケーシングを前面側から背面側にかけて切断した縦断面において、熱交換器は、前面側熱交換器と背面側熱交換器とがΛ型となるように構成され、ノズルの入り口側の開口は、前面側熱交換器の下端に設置された前面側ドレンパンと背面側熱交換器の下端に設置された背面側ドレンパンとの間で形成され、ノズルは、入り口側の開口長さd1が出口側の開口長さd2よりも大きくなっており、前面側熱交換器を流れる空気の流量は、背面側熱交換器を流れる空気の流量よりも小さくなるように構成され、ファンが熱交換器の上流側のみに備えられているものである。
また、本発明に係る空気調和機の室内機は、上部に吸込口が形成され、前面部下側に吹出口が形成されたケーシングと、ケーシング内の吸込口の下流側に設けられた軸流型又は斜流型のファンと、ケーシング内のファンの下流側であって、吹出口の上流側に設けられ、ファンから吹き出された空気と冷媒とが熱交換する熱交換器と、を備え、ケーシングには、熱交換器を通過した空気を吹出口へ導く風路となるノズルが形成され、熱交換器は、前面側に配置された前面側熱交換器と、背面側に配置された背面側熱交換器と、を有し、ケーシングを前面側から背面側にかけて切断した縦断面において、熱交換器は、前面側熱交換器と背面側熱交換器とがΛ型となるように構成され、ノズルの入り口側の開口は、前面側熱交換器の下端に設置された前面側ドレンパンと背面側熱交換器の下端に設置された背面側ドレンパンとの間で形成され、ノズルは、入り口側の開口長さd1が出口側の開口長さd2よりも大きくなっており、前面側熱交換器の伝熱面積と背面側熱交換器の伝熱面積とが異なり、ファンは、前面側熱交換器の伝熱面積及び背面側熱交換器の伝熱面積に応じた風量を、前面側熱交換器及び背面側熱交換器に供給するように配置され、ファンが熱交換器の上流側のみに備えられているものである。
また、本発明に係る空気調和機は、上記の室内機を備えたものである。
本発明においては、ノズルの形状をd1>d2とすることにより、熱交換器を通過した空気が通る風路が大きくなる。このため、熱交換器に生じる風速分布のバラツキが緩和されると共に、室内機全体の圧力損失の低減が可能となる。さらに、ノズルの入口付近に生じていた風速分布のバラツキ(例えば偏り)を、縮流する効果によって均一化し、吹出口に案内することができる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る室内機を前面右側から見た斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る室内機を背面右側から見た斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る室内機を前面左側から見た斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るドレンパンを示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る室内機の結露発生位置を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係る信号処理装置を示す構成図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機の別の一例を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係る室内機のノズル内の気流を説明するための説明図(縦断面図)である。 本発明の実施の形態2に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態2に係る室内機の別の一例を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係る室内機の内部で発生する気流を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態1に係る室内機の内部で発生する気流を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態3に係る室内機のノズル形状の一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態3に係る室内機のノズル形状の別の一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態3に係る室内機のノズル形状のさらに別の一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態4に係る室内機を示す平面断面図である。 本発明の実施の形態4に係る室内機の別の一例を示す平面断面図である。 本発明の実施の形態5に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態6に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態7に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態8に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態9に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態10に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態11に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態12に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態13に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態14に係る室内機を示す縦断面図である。 熱交換器50の構成例を説明するための概略図である。 本発明の実施の形態15に係る室内機の縦断面図である。 本発明の実施の形態16に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態16に係る室内機の別の一例を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態17に係る室内機の縦断面図である。 本発明の実施の形態16に係る室内機の内部で発生する気流を説明するための説明図(縦断面図)である。 本発明の実施の形態16に係る室内機の内部で発生する気流を説明するための説明図(縦断面図)である。 本発明の実施の形態18に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態20に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態20に係る室内機を示す斜視図である。 本発明の実施の形態21に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態22に係る室内機を示す斜視図である。 本発明の実施の形態23に係る室内機を示す斜視図である。 本発明の実施の形態24に係る室内機を示す斜視図である。 本発明の実施の形態24に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態24に係る室内機の別の一例を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態25に係る室内機を示す斜視図である。 本発明の実施の形態26に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態26に係る室内機を示す斜視図である。 本発明の実施の形態27に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態28に係る室内機を示す斜視図である。 本発明の実施の形態29に係る室内機を示す斜視図である。 本発明の実施の形態29に係る室内機を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態29に係る室内機の別の一例を示す縦断面図である。 本発明の実施の形態30に係る室内機を示す斜視図である。 本発明の実施の形態31に係る室内機を示す斜視図である。 本発明の実施の形態31に係る室内機におけるファン回転方向とケーシング内に発生する気流との関係を示す説明図である。 本発明の実施の形態31に係る室内機の平面断面図である。 本発明の実施の形態31に係る室内機の平面断面図である。 本発明の実施の形態32に係る室内機の平面断面図である。 本発明の実施の形態33に係る室内機の平面断面図である。 本発明の実施の形態34に係る室内機の平面断面図である。 本発明の実施の形態35に係る室内機の縦断面図である。
以下、本発明に係る空気調和機(より詳しくは、空気調和機の室内機)の具体的な実施の形態について説明する。なお、実施の形態1では、空気調和機の室内機を構成する各ユニットの基本構成について説明する。また、実施の形態2以降において、各ユニットの詳細構成又は別の実施例について説明する。また、以下の各実施の形態では、壁掛け型の室内機を例に本発明を説明する。また、各実施の形態で示す図では、各ユニット(又は各ユニットの構成部材)の形状や大きさ等が一部異なる場合もある。
実施の形態1.
<基本構成>
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機(室内機100と称する)を示す縦断面図である。また、図2は、この室内機を示す外観斜視図である。なお、本実施の形態1及び後述する実施の形態では、図1の左側を室内機100の前面側として説明する。以下、図1及び図2に基づいて、室内機100の構成について説明する。
(全体構成)
この室内機100は、冷媒を循環させる冷凍サイクルを利用することで、室内等の空調対象域に空調空気を供給するものである。室内機100は、主に、室内空気を内部に吸い込むための吸込口2及び空調空気を空調対象域に供給するための吹出口3が形成されているケーシング1と、このケーシング1内に収納され、吸込口2から室内空気を吸い込み、吹出口3から空調空気を吹き出すファン20と、ファン20から吹出口3までの風路に配設され、冷媒と室内空気とで熱交換することで空調空気を作り出す熱交換器50と、を有している。そして、これらの構成要素によりケーシング1内に風路(矢印Z)が連通されている。吸込口2は、ケーシング1の上部に開口形成されている。吹出口3は、ケーシング1の下部(より詳しくは、ケーシング1の前面部下側)に開口形成されている。ファン20は、吸込口2の下流側でかつ、熱交換器50の上流側に配設されており、例えば軸流ファン又は斜流ファン等で構成されている。
また、室内機100には、ファン20の回転数、及び後述する上下ベーン70及び左右ベーン80の向き(角度)等を制御する制御装置281を備えている。なお、本実施の形態1及び後述する各実施の形態に示す図面には、制御装置281の図示を省略する場合もある。
このように構成された室内機100においては、ファン20が熱交換器50の上流側に設けられているので、吹出口3にファン20が設けられている従来の空気調和機の室内機と比べ、吹出口3から吹き出される空気の旋回流の発生や風速分布のバラツキの発生を抑制することができる。このため、空調対象域への快適な送風が可能となる。また、吹出口3にファン等の複雑な構造物がないため、冷房運転時に暖気と冷気の境界で生じる結露の対策も容易となる。さらに、ファンモーター30が空調空気である冷気や暖気にさらされることがないため、長時間の運転寿命を提供することができる。
(ファン)
一般的に、空気調和機の室内機は設置スペースに制約があるため、ファンを大きくできないことが多い。このため、所望の風量を得るために、適度な大きさのファンを複数並列に配置する。本実施の形態1に係る室内機100は、図2に示すように、ケーシング1の長手方向(換言すると、吹出口3の長手方向)に沿って、3個のファン20が並列に配置されている。現在の一般的な空気調和機の室内機の寸法において所望の熱交換能力を得るには、ファン20はおよそ2個〜4個が好ましい。本実施の形態1に係る室内機においては、ファン20はすべて同一形状で構成され、動作回転数をすべて等しく運転することにより全てのファン20でほぼ等しい送風量を得ることができる。
このように構成することにより、必要風量や室内機100内部の通風抵抗に応じてファン20の個数、形状及び大きさ等を組合せることで、多様なスペックの室内機100に対応した最適ファン設計が可能となる。
(ベルマウス)
本実施の形態1に係る室内機100には、ファン20の周りに、ダクト上のベルマウス5が配置されている。ベルマウス5は、ファンへの吸気と排気を滑らかに誘導するためのものである。図1に示すように、本実施の形態1に係るベルマウス5は、平面視において略円形状をしている。また、縦断面において、本実施の形態1に係るベルマウス5は次のような形状をしている。上部5aは、その端部が上方に向かって広がる略円弧形状をしている。中央部5bは、ベルマウスの直径が一定となったストレート部分となっている。下部5cは、その端部が下方に向かって広がる略円弧形状をしている。そして、ベルマウス5の上部5aの端部(吸い込み側の円弧部分)で吸込口2を形成している。
本実施の形態1の図1で示したベルマウス5は、ファン20の羽根車の高さより高く構成されたダクト形状となっているが、それに限定したものではなく、ベルマウス5の高さがファン20の羽根車の高さより低く構成されている半開放型のベルマウスでもよい。さらに、ベルマウス5は、図1に示す5bのストレート部分がなく、端部の5a,5cのみで構成されていてもよい。
なお、ベルマウス5は、部品点数の削減や強度向上のため、例えばケーシング1と一体で形成してもよい。また例えば、ベルマウス5、ファン20及びファンモーター30等でモジュール化し、これらとケーシング1を着脱可能な構成として、メンテナンス性を向上してもよい。
また、本実施の形態1においては、ベルマウス5の上部5aの端部(吸い込み側の円弧部分)は、ベルマウス5の開口面の周方向に対して、一様形状で構成されている。つまり、ファン20の回転軸20aを中心とした回転方向に対して、ベルマウス5は切り欠きやリブ等の構造が無く、軸対称性を有した一様な形状をしている。
このようにベルマウス5を構成することにより、ファン20の回転に対してベルマウス5の上部5aの端部(吸い込み側の円弧部分)が一様な形状をしているので、ファン20の吸込み流れとしても一様な流れが実現される。このため、ファン20の吸込み流れの偏流によって発生する騒音を低減することができる。
(仕切り板について)
図2に示すように、本実施の形態1に係る室内機100は、隣接したファン20の間に、仕切り板90が設けられている。これら仕切り板90は、熱交換器50とファン20の間に設置されている。つまり、熱交換器50とファン20の間の風路が、複数の風路(本実施の形態1では3つ)に分割されている。仕切り板90は、熱交換器50とファン20の間に設置されるため、熱交換器50に接する側の端部が熱交換器50に沿った形状となっている。より詳しくは、図1に示すように、熱交換器50は、室内機100の前面側から背面側にかけての縦断面(つまり、室内機100を右側から見た縦断面。以下、右側縦断面と称する)において、略Λ型に配置されている。このため、仕切り板90の熱交換器50側端部も略Λ型となっている。
なお、仕切り板90のファン20側端部の位置は、例えば次のように決定すればよい。隣接するファン20が吸込側において互いに影響を生じない程度に十分離れている場合、仕切り板90のファン20側の端部は、ファン20の出口面までとすればよい。しかし、隣接するファン20が吸込側において互いに影響を及ぼす程度に近づいている場合で、さらにベルマウス5の上部5aの端部(吸い込み側の円弧部分)の形状が十分に大きく形成できる場合、仕切り板90のファン20側の端部は、隣接する風路に影響を与えないように(隣接するファン20が吸込側において互いに影響を及ぼさないように)、ファン20の上流側(吸入側)まで延設してもよい。
また、仕切り板90は、種々の材質で形成することができる。例えば、スチールやアルミ等の金属で仕切り板90を形成してもよい。また例えば、樹脂等で仕切り板90を形成してもよい。ただし、熱交換器50は暖房運転のときに高温となるため、仕切り板90が樹脂等のような低融点の材質で形成されている場合、仕切り板90と熱交換器50との間にわずかな空間を形成するとよい。仕切り板90がアルミやスチール等の融点が高い材質の場合、仕切り板90を熱交換器50と接するように配置してもよい。熱交換器50が例えばフィンチューブ型熱交換器の場合、熱交換器50のフィン間に仕切り板90を挿入してもよい。
上述したように、熱交換器50とファン20の間の風路が、複数の風路(本実施の形態1では3つ)に分割されている。この風路内、つまり、仕切り板90やケーシング1等に吸音材を設けて、ダクト内で生じる騒音を低減することもできる。
また、これら分割された風路は、平面視において、一辺がL1及びL2となった略四角形状に形成されている。つまり、分割された風路の幅が、L1及びL2となっている。このため、例えば、L1,L2で形成された略四角形状の内部に設置されたファン20が生じる風量は、確実にファン20の下流にあるL1,L2で囲まれた領域の熱交換器50を通過する。
このようにケーシング1内の風路を複数の風路に分割することにより、ファン20が下流に作る流れ場が旋回成分を有していても、各ファン20から吹き出された空気が室内機100の長手方向(図1紙面直交方向)に自由に移動できなくなる。このため、ファン20が吹き出した空気は、このファン20の下流にあるL1,L2で囲まれた領域の熱交換器50に通過させることが可能となる。その結果として、熱交換器50全体に流入する室内機100の長手方向(図1紙面直交方向)の風量分布のバラツキを抑制し、高い熱交換性能を有すことができる。また、ケーシング1内を仕切り板90で分断することで、互いに隣接したファン20同士において、隣接したファン20の発生する旋回流との干渉を防ぐことができる。このため、旋回流同士の干渉による流体のエネルギーのロスを抑制することができ、風速分布の改善と合わせて、室内機100の圧力損失低減が可能となる。なお、各仕切り板90は一枚の板で形成されている必要はなく、複数の板で形成されていてもよい。例えば、仕切り板90を前面側熱交換器51側と背面側熱交換器55側で二分割してもよい。言うまでもなく仕切り板90を構成する各板どうしの接合箇所には隙間はない方が好ましい。仕切り板90を複数に分割することにより、仕切り板90の組み付け性が向上する。
(ファンモーター)
ファン20はファンモーター30で回転駆動される。用いられるファンモーター30は、インナーローター型でもよいし、アウターローター型でもよい。アウターローター型のファンモーター30の場合には、ローターをファン20のボス21と一体にした構造(ボス21にローターを持たせる)のものも用いられる。また、ファンモーター30の寸法をファン20のボス21の寸法よりも小さくすることで、ファン20の生成する気流に損失を与えることを防止できる。さらに、ボス21の内部にモーターを配設することで、軸方向寸法も小さくすることができる。ファンモーター30とファン20を着脱容易な構造とすることにより、メンテナンス性も向上する。
なお、ファンモーター30として比較的コストの高いDCブラシレスモーターを用いることにより、効率の向上、長寿命化及び制御性の向上を図ることができるが、他の形式のモーターを採用しても空気調和機としての一次機能が満足されることは言うまでもない。 また、ファンモーター30駆動用の回路は、ファンモーター30と一体にしてもよいし、外部で構成して防塵、防火対策を施すこともできる。
ファンモーター30は、モーターステイ16により、ケーシング1に取り付けられている。さらに、ファンモーター30をCPU冷却等に用いられるボックス型(ファン20、筐体、ファンモーター30、ベルマウス5、及びモーターステイ16等が一体でモジュール化されているもの)とし、ケーシング1と着脱可能な構造とすれば、メンテナンス性が向上し、ファン20のチップクリアランスの精度も高くすることができる。一般に、チップクリアランスが狭い方が、送風性能が高く好ましい。
なお、ファンモーター30の駆動回路は、ファンモーター30内部に構成しても良いし、外部にあってもよい。
(モーターステイ)
モーターステイ16は、固定部材17及び支持部材18を備えている。固定部材17は、ファンモーター30が取り付けられるものである。支持部材18は、固定部材17をケーシング1へ固定するための部材である。支持部材18は、例えば棒状のものであり、固定部材17の外周部から例えば放射状に延設されている。図1に示すように、本実施の形態1に係る支持部材18は、およそ水平方向に延設されている。なお、支持部材18は、翼形状や板形状として静翼効果を与えてもよい。
(熱交換器)
本実施の形態1に係る室内機100の熱交換器50は、ファン20の風下側に配置されている。この熱交換器50には、例えばフィンチューブ型熱交換器等を用いるとよい。熱交換器50は、図1に示すように、右側縦断面において、対称線50aで分断されている。対称線50aは、この断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。つまり、前面側熱交換器51は対称線50aに対して前面側(図1の紙面左側)に、背面側熱交換器55は対称線50aに対して背面側(図1の紙面右側)に、それぞれ配置されている。そして、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55は、前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との間の間隔が空気の流れ方向に対して広がるように、つまり右側縦断面において熱交換器50の断面形状が略Λ型となるように、ケーシング1内に配置されている。つまり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55は、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して傾斜を有するように配置されているのである。
さらに、熱交換器50は、背面側熱交換器55の風路面積が前面側熱交換器51の風路面積よりも大きくなっていることを特徴としている。つまり、熱交換器50は、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。本実施の形態1では、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。これにより、背面側熱交換器55の風路面積は、前面側熱交換器51の風路面積よりも大きくなっている。なお、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のその他の構成(図1における奥行き方向の長さ等)は、同じとなっている。つまり、背面側熱交換器55の伝熱面積は、前面側熱交換器51の伝熱面積よりも大きくなっている。また、ファン20の回転軸20aは、対称線50aの上方に設置されている。
このように熱交換器50を構成することにより、吹出口にファンが設けられている従来の空気調和機の室内機と比べ、吹出口3から吹き出される空気の旋回流の発生や風速分布の発生を抑制することができる。また、このように熱交換器50を構成することにより、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなる。そして、この風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。
また、本実施の形態1に係る室内機100においては、背面側熱交換器55から流出する空気の流れ方向が、背面側から前面側への流れとなる。このため、本実施の形態1に係る室内機100は、右側縦断面において熱交換器50を略v型に配置する場合と比べて、熱交換器50を通過した後の空気の流れをより曲げやすくなる。
室内機100は、ファン20を複数個有するため、重量が重くなりがちである。室内機100が重くなると、室内機100を据付けするための壁面の強度が必要とされ、据付け上の制約となる。このため、熱交換器50の軽量化を図ることが好ましい。また、室内機100は、熱交換器50の上流側にファン20を配置するので、室内機100の高さ寸法が大きくなり、据付け上の制約となりがちである。このため、熱交換器50を軽量化することが好ましい。また、熱交換器50を小型化することが好ましい。
そこで、本実施の形態1では、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)としてフィンチューブ型熱交換器を用い、熱交換器50の小型化を図っている。より詳しくは、本実施の形態1に係る熱交換器50は、所定の間隙を介して積層された複数のフィン56と、これらフィン56を貫通する複数の伝熱管57と、を備えている。本実施の形態1では、ケーシング1の左右方向(図1の紙面直交方向)に、フィン56を積層している。つまり、伝熱管57は、ケーシング1の左右方向(図1の紙面直交方向)に沿って、フィン56を貫通している。また、本実施の形態1では、熱交換器50の熱交換効率を向上させるため、熱交換器50の通風方向(フィン56の幅方向)に伝熱管57を2列配置している。これら伝熱管57は、右側縦断面において略千鳥形状に配置されている。
また、伝熱管57を直径が細い(直径3mm〜7mm程度)円管で構成し、伝熱管57を流れる冷媒(室内機100及びこの室内機100を備えた空気調和機に用いられる冷媒)をR32とすることにより、熱交換器50の小型化を図っている。つまり、熱交換器50は、伝熱管57の内部を流れる冷媒と室内空気とがフィン56を介して熱交換するものである。このため、伝熱管57を細くした場合、伝熱管の径が太い熱交換器と比べ、同一冷媒循環量では冷媒の圧力損失が大きくなる。しかしながら、R32は、R410Aと比べ、同一温度における蒸発潜熱が大きく、より少ない冷媒循環量で同一能力を発揮できる。このため、R32を使用することにより、使用する冷媒量の削減が可能となり、熱交換器50において圧力損失の低減ができる。したがって、伝熱管57を細い円管で構成し、冷媒としてR32を用いることにより、熱交換器50を小型化することができる。
また、本実施の形態1に係る熱交換器50では、フィン56及び伝熱管57をアルミニウム又はアルミニウム合金で形成することにより、熱交換器50の軽量化を図っている。なお、熱交換器50の重量が据付状の制約とならない場合、伝熱管57を銅で構成しても勿論よい。
(フィンガーガード&フィルター)
また、本実施の形態1に係る室内機100は、吸込口2に、フィンガーガード15やフィルター10が設けられている。フィンガーガード15は、回転するファン20に手を触れることができないようにする目的で設置されているものである。このため、フィンガーガード15の形状は、ファン20に手を触れることができなければ任意である。例えば、フィンガーガード15の形状は、格子状でもよいし、多数の大小異なるリングで構成されたような円形状でもよい。また、フィンガーガード15は、樹脂等の材料で構成しても金属の材料で構成してもよいが、強度が必要な場合、金属で構成することが望ましい。また、フィンガーガード15は、通風抵抗の低下と強度の保持の観点からできるだけ細く、強い材料や形状が好ましい。フィルター10は、室内機100の内部へ粉塵が流入することを防止するために設けられているものである。フィルター10は、着脱自在にケーシング1に設けられている。また、図示しないが、本実施の形態1に係る室内機100は、フィルター10を自動で掃除する自動清掃機構を備えていてもよい。
(風向制御ベーン)
また、本実施の形態1に係る室内機100は吹出口3に、気流の吹出し方向を制御する機構である上下ベーン70と左右ベーン(図示せず)が設けられている。
(ドレンパン)
図3は、本発明の実施の形態1に係る室内機を前面右側から見た斜視図である。図4は、この室内機を背面右側から見た斜視図である。図5は、この室内機を前面左側から見た斜視図である。また、図6は、本発明の実施の形態1に係るドレンパンを示す斜視図である。なお、ドレンパンの形状の理解を容易とするため、図3及び図4では室内機100の右側を断面で示し、図5では室内機100の左側を断面で示している。
前面側熱交換器51の下端部(前面側熱交換器51の前面側端部)の下方には、前面側ドレンパン110が設けられている。背面側熱交換器55の下端部(背面側熱交換器55の背面側端部)の下方には、背面側ドレンパン115が設けられている。なお、本実施の形態1では、背面側ドレンパン115とケーシング1の背面部1bが一体で形成されている。この背面側ドレンパン115には、左側端部及び右側端部の双方に、ドレンホース117が接続される接続口116が設けられている。なお、接続口116の双方へドレンホース117を接続する必要はなく、どちらか一方の接続口116へドレンホース117を接続すればよい。例えば、室内機100の据付工事の際に室内機100の右側へドレンホース117を引き出したい場合、背面側ドレンパン115の右側端部に設けられた接続口116へドレンホース117を接続し、背面側ドレンパン115の左側端部に設けられた接続口116はゴムキャップ等で閉塞すればよい。
前面側ドレンパン110は、背面側ドレンパン115よりも高い位置に配置されている。また、前面側ドレンパン110と背面側ドレンパン115との間には、左側端部及び右側端部の双方に、ドレンの移動路となる排水路111が設けられている。排水路111は、前面側の端部が前面側ドレンパン110と接続されており、前面側ドレンパン110から背面側ドレンパン115に向かって下方に傾斜するように設けられている。また、排水路111の背面側の端部には、舌部111aが形成されている。排水路111の背面側の端部は、背面側ドレンパン115の上面に覆い被さるように配置されている。
冷房運転時、熱交換器50で室内空気が冷却される際、熱交換器50に結露が発生する。そして、前面側熱交換器51に付着した露は、前面側熱交換器51の下端部から滴下し、前面側ドレンパン110で回収される。背面側熱交換器55に付着した露は、背面側熱交換器55の下端部から滴下し、背面側ドレンパン115で回収される。
また、本実施の形態1では背面側ドレンパン115よりも高い位置に前面側ドレンパン110を設けているので、前面側ドレンパン110で回収されたドレンは、背面側ドレンパン115の方へ向かって排水路111を流れる。そして、このドレンは、排水路111の舌部111aから背面側ドレンパン115へ滴下し、背面側ドレンパン115で回収される。背面側ドレンパン115で回収されたドレンは、ドレンホース117を通って、ケーシング1(室内機100)の外部へ排出される。
本実施の形態1のように、背面側ドレンパン115よりも高い位置に前面側ドレンパン110を設けることにより、両ドレンパンで回収されたドレンを、背面側ドレンパン115(最もケーシング1の背面側に配置されたドレンパン)に集めることができる。このため、背面側ドレンパン115にドレンホース117の接続口116を設けることにより、前面側ドレンパン110及び背面側ドレンパン115で回収されたドレンをケーシング1の外部へ排出することができる。したがって、ケーシング1の前面部等を開けて室内機100のメンテナンス(熱交換器50の清掃等)を行う場合等、ドレンホース117の接続されたドレンパンを着脱等する必要がなく、メンテナンス等の作業性が向上する。
また、排水路111が左側端部及び右側端部の双方に設けられているので、室内機100が傾いた状態で設置されても、前面側ドレンパン110で回収されたドレンを確実に背面側ドレンパン115へ導くことができる。また、ドレンホース117を接続する接続口が左側端部及び右側端部の双方に設けられているので、室内機100の据付条件に応じてホースの引き出し方向を選択することができ、室内機100を設置する際の作業性が向上する。また、排水路111が背面側ドレンパン115の上方に覆い被さるように配置されているので(つまり、排水路111と背面側ドレンパン115との間に接続機構が不要となるので)、前面側ドレンパン110を着脱することが容易となり、メンテナンス性がより向上する。
なお、排水路111の背面側の端部を背面側ドレンパン115と接続し、前面側ドレンパン110が排水路111の上方に覆い被さるように、排水路111を配置してもよい。このような構成でも、排水路111が背面側ドレンパン115の上方に覆い被さるように配置された構成と同様の効果を得ることができる。また、前面側ドレンパン110が背面側ドレンパン115よりも高い必要は必ずしもなく、前面側ドレンパン110と背面側ドレンパン115が同じ高さであっても、両ドレンパンで回収したドレンを背面側ドレンパン115に接続されたドレンホースから排出することができる。
(ノズル)
また、本実施の形態1に係る室内機100は、右側縦断面において、ノズル6の入り口側の開口長さd1(前面側ドレンパン110と背面側ドレンパン115部分との間で定義されるドレンパン間の絞り長さd1)が、ノズル6の出口側の開口長さd2(吹出口3の長さ)よりも大きく構成されている。つまり、室内機100のノズル6は、d1>d2となっている(図1参照)。
ノズル6がd1>d2となっているのは、次のような理由のためである。なお、d2は室内機の基本機能の一つである気流の到達性に影響するため、以下では、本実施の形態1に係る室内機100のd2が従来の室内機の吹出口と同程度の長さであるとして説明する。
縦断面におけるノズル6の形状をd1>d2とすることにより、空気の風路が大きくなると共に、上流側に配置された熱交換器50の角度A(熱交換器50の下流側における前面側熱交換器51と背面側熱交換器55とがなす角度)を大きくすることが可能となる。このため、熱交換器50に生じる風速分布が緩和されると共に、熱交換器50の下流の空気の風路を大きく形成できるため、室内機100全体の圧力損失の低減が可能となる。さらに、ノズル6の入口付近に生じていた風速分布の偏りを、縮流する効果によって均一化し、吹出口3に案内することができる。
例えばd1=d2の場合、ノズル6の入口付近で生じた風速分布の偏り(例えば、背面側に偏った流れ)が、そのまま吹出口3における風速分布の偏りとなる。つまり、d1=d2の場合、風速分布の偏りを持った状態で、吹出口3から空気が吹き出される。また、例えばd1<d2の場合、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を通過した空気がノズル6の入口付近で合流する際、縮流損失が大きくなってしまう。このため、d1<d2の場合、吹出口3のディフューズ効果が得られなければ、縮流損失分の損失が発生する。
(ANC)
また、本実施の形態1に係る室内機100は、図1に示すように能動的消音機構が設置されている。
より詳しくは、本実施の形態1に係る室内機100の消音機構は、騒音検出マイクロホン161、制御スピーカー181、消音効果検出マイクロホン191、及び信号処理装置201により構成されている。騒音検出マイクロホン161は、ファン20の送風音を含む室内機100の運転音(騒音)を検出する騒音検出装置である。この騒音検出マイクロホン161は、ファン20と熱交換器50との間に配置されている。本実施の形態1では、ケーシング1内の前面部に設けられている。制御スピーカー181は、騒音に対する制御音を出力する制御音出力装置である。この制御スピーカー181は、騒音検出マイクロホン161の下側であって、熱交換器50の上側に配置されている。本実施の形態1では、ケーシング1内の前面部に、風路の中央を向くように設けられている。消音効果検出マイクロホン191は、制御音による消音効果を検出する消音効果検出装置である。この消音効果検出マイクロホン191は、吹出口3から出てくる騒音を検出するため、吹出口3近傍に設けられている。また、消音効果検出マイクロホン191は、吹出口3から出てくる吹出空気に当たらないように、風流を避けた位置に取り付けられている。信号処理装置201は、騒音検出マイクロホン161及び消音効果検出マイクロホン191の検出結果に基づき、制御スピーカー181に制御音を出力させる制御音生成装置である。信号処理装置201は、例えば制御装置281に収容されている。
図8は、本発明の実施の形態1に係る信号処理装置を示す構成図である。騒音検出マイクロホン161、及び消音効果検出マイクロホン191から入力された電気信号はマイクアンプ151により増幅され、A/D変換器152によりアナログ信号からデジタル信号に変換される。変換されたデジタル信号はFIRフィルター158、及びLMSアルゴリズム159に入力される。FIRフィルター158では騒音検出マイクロホン161で検出した騒音が、消音効果検出マイクロホン191が設置されている場所に到達したときの騒音と同振幅・逆位相となるように補正をかけた制御信号を生成し、D/A変換器154によりデジタル信号からアナログ信号に変換された後、アンプ155により増幅され、制御スピーカー181から制御音として放出される。
空気調和機が冷房運転する場合等、図7に示すように、熱交換器50と吹出口3の間の領域Bは、冷気により温度が低下するため、空気中の水蒸気が水滴となって現れる結露が発生する。このため、室内機100には、吹出口3付近に水滴が吹出口3から出てこないようにするための水受け等(図示せず)が取り付けられている。なお、熱交換器50の上流である騒音検出マイクロホン161及び制御スピーカー181が配置される領域は、冷気により冷やされる領域の上流にあたるため、結露が生じない。
次に室内機100の運転音の抑制方法について説明する。室内機100におけるファン20の送風音を含む運転音(騒音)は、ファン20と熱交換器50との間に取り付けられた騒音検出マイクロホン161で検出してマイクアンプ151、A/D変換器152を介してデジタル信号となり、FIRフィルター158とLMSアルゴリズム159に入力される。
FIRフィルター158のタップ係数はLMSアルゴリズム159により逐次更新される。LMSアルゴリズム159にてタップ係数は式1(h(n+1)=h(n)+2・μ・e(n)・x(n))に従って更新され、誤差信号eがゼロに近づくように最適なタップ係数が更新される。
なお、h:フィルターのタップ係数、e:誤差信号、x:フィルター入力信号、μ:ステップサイズパラメータであり、ステップサイズパラメータμはサンプリングごとのフィルター係数更新量を制御するものである。
このように、LMSアルゴリズム159でタップ係数が更新されたFIRフィルター158を通過したデジタル信号は、D/A変換器154にてアナログ信号に変換され、アンプ155で増幅され、ファン20と熱交換器50との間に取り付けられた制御スピーカー181から制御音として室内機100内の風路に放出される。
一方、室内機100の下端で、吹出口3から放出される風が当たらないように吹出口3の外側壁方向に取り付けられた消音効果検出マイクロホン191には、ファン20から風路を通って伝播し吹出口3から出てくる騒音に制御スピーカー181から放出された制御音を干渉させた後の音が検出される。上述したLMSアルゴリズム159の誤差信号には、消音効果検出マイクロホン191で検出された音を入力しているため、この干渉後の音がゼロに近づくようにFIRフィルター158のタップ係数が更新されることになる。その結果、FIRフィルター158を通過した制御音により吹出口3近傍の騒音を抑制することができる。
このように、能動的消音方法を適用した室内機100においては、騒音検出マイクロホン161と制御スピーカー181をファン20と熱交換器50との間に配置し、消音効果検出マイクロホン191を吹出口3からの風流が当たらない箇所に取り付けている。このため、結露が起きる領域Bに能動的消音の必要部材を取り付けなくて済むため、制御スピーカー181、騒音検出マイクロホン161及び消音効果検出マイクロホン191への水滴の付着を防止し、消音性能の劣化やスピーカーやマイクロホンの故障を防ぐことができる。
なお、本実施の形態1で示した騒音検出マイクロホン161、制御スピーカー181及び消音効果検出マイクロホン191の取り付け位置は、あくまでも一例である。例えば、図9に示すように、騒音検出マイクロホン161と制御スピーカー181と共に、消音効果検出マイクロホン191をファン20と熱交換器50との間に配置してもよい。また、騒音や制御音により騒音を打ち消した後の消音効果の検出手段としてマイクロホンを例に挙げたが、ケーシングの振動を検知する加速度センサー等で構成されてもよい。また、音を空気流れの乱れとして捉え、騒音や制御音により騒音を打ち消した後の消音効果を、空気流れの乱れとして検出してもよい。つまり、騒音や制御音により騒音を打ち消した後の消音効果の検出手段として、空気流れを検出する流速センサー、熱線プローブ等を用いてもよい。マイクロホンのゲインを上げて、空気流れを検出することも可能である。
また、本実施の形態1では、信号処理装置201にてFIRフィルター158とLMSアルゴリズム159を用いたが、消音効果検出マイクロホン191で検出した音をゼロに近づける適応信号処理回路であればよく、能動的消音方法で一般的に使用されているfiltered−Xアルゴリズムを用いたものでもよい。さらに、信号処理装置201は適応信号処理ではなく、固定のタップ係数により制御音を生成する構成にしても良い。また、信号処理装置201はデジタル信号処理ではなく、アナログ信号処理回路であってもよい。
さらに、本実施の形態1では結露が起こるような空気の冷却を行う熱交換器50を配置した場合について記載したが、結露が起きない程度の熱交換器50を配置する場合であっても適用でき、熱交換器50による結露発生の有無を考慮せずに騒音検出マイクロホン161、制御スピーカー181及び消音効果検出マイクロホン191等の性能劣化を防止できる効果がある。
実施の形態2.
<ノズル>
実施の形態1では、右側縦断面において、ノズル6の入り口側の開口長さd1がノズル6の出口側の開口長さd2よりも大きくなるように、ノズル6を構成していた。そして、これにより、ノズル6の入口付近に生じていた風速分布の偏りを是正していた。この構成に、以下のような構成を追加することにより、ノズル6の入り口付近や出口付近(吹出口3)に生じる風速分布の偏りをさらに是正することができる。なお、本実施の形態2においては、実施の形態1と同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
本実施の形態2では、実施の形態1に対して、右側縦断面におけるノズル6の形状が異なっている。以下に、本実施の形態2に係るノズル6の形状と、実施の形態1に係るノズル6の形状と、の違いについて詳細に説明する。
図10は、本発明の実施の形態1に係る室内機のノズル内の気流を説明するための説明図(縦断面図)である。
図10に示すように、実施の形態1に係るノズル6は、前面側曲線6b及び背面側曲線6aの双方が背面側に凸形状となっていた。このような構成においては、図10に示すように、背面側ドレンパン115からの気流の回り込みにより、剥離による有効風路の減少、損失、及び吹出口3における風速分布の発生が課題となる場合がある。つまり、実施の形態1のようなノズル6の形状の場合、前面側熱交換器51を通過する流量に対して、背面側熱交換器55の通過する流量が大きくなる。そして、背面側熱交換器55の下端部に位置する背面側ドレンパン115の底部を通過した気流が背面側ドレンパン115を乗り越えてノズル6に流出する際、流速が大きいために曲がりきれず、背面側曲線6aの上部(ノズル6の入り口側)で剥離してしまう。背面側熱交換器55を通過する流量が大きければ大きい程、さらに背面側熱交換器55の下端部に大きな風速分布が生じていればいる程、上記の剥離領域は大きくなる。
そこで、本実施の形態2では、ノズル6の形状を次のようにしている。
図11は、本発明の実施の形態2に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態2では、ノズル6を構成する背面側曲線6aを前面側に凸となる曲線で構成している。なお、背面側曲線6aは、図11に示すように全体を前面側に凸となる形状としてもよいし、図12に示すように背面側曲線6aの一部を前面側に凸となる形状としてもよい。背面側曲線6aの一部を前面側に凸となる形状とする場合、上述した剥離領域を凸とするのが望ましい。一般的に、上述した剥離領域はノズル6の入り口側(上部)に発生することが多いので、背面側曲線6aの一部を前面側に凸となる形状とする場合、曲線中央より上流側で凸形状を構成するのが望ましい。また、背面側曲線6aは、上流側を前面側に凸となる形状とし、下流側を背面側に凸となる形状としてもよい。つまり、右側縦断面における背面側曲線6aの形状を、全体として略S字状のような形状としてもよい。
このような構成によれば、背面側ドレンパン115を乗り越えてノズル6に流入する流れは、剥離することなく吹出口3に誘導される。さらに、剥離や逆流等がなくなるために、吹出口3における風速分布も改善される。このため、逆流等による露付き対策や気流の方向制御が容易になるので、室内機100全体での品質改善が可能となる。
実施の形態3.
ケーシング1の長手方向(左右方向)において、ノズル6の前後方向の形状を変更することにより、吹出口3の風速分布の偏りを是正することもできる。なお、本実施の形態3において、特に記述しない項目については実施の形態2と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
実施の形態1に係る室内機100は、ケーシング1の長手方向(左右方向)において、ノズル6の形状が一様だった。このようにノズル6を形成した場合、次のような課題が発生する場合がある。
図13は、本発明の実施の形態1に係る室内機の内部で発生する気流を説明するための説明図である。なお、図13(a)は実施の形態1に係る室内機100の平面断面図を示しており、図13(a)の下側が室内機100の前面側となる。また、図13(b)は図13(a)のY−Y断面図を示しており、図13(c)は図13(a)のX−X断面図を示している。また、図13では、室内機100を平面視したときに反時計回りに各ファン20が回る場合について示している。
図13(a)に示すように、ケーシング1の上部に設けられたファン20が発生する旋回流の影響により、下流側に配置された熱交換器50におけるG領域の風速が速くなる。(換言すると、風量が多くなる)。熱交換器50で生じたこの風速分布の偏りは、下流側でも存在することとなる。このため、熱交換器を通過した気流は、このような風速分布を持ったままノズル6に流入することとなる。
つまり、吹出口3付近において、風速分布の偏りが発生することとなる。さらに、実施の形態1に係る室内機100のような熱交換器50の配置(右側縦断面略Λ型)にあっては、背面側熱交換器55を通過する風量が前面側熱交換器51に対して大きいため、右側縦断面における風速分布は、図13(b)及び図13(c)に示すような風速分布になる。より詳しくは、断面Y−Yでは、背面側熱交換器55からの流量が大きいため、ノズル6内での主流の流れは、ノズル6の略中央部又はケーシング1の前面側にやや偏った流れとなる。また、断面X−Xでは、前面側熱交換器51からの流量が大きいため、ノズル6内での主流の流れは、ケーシング1の背面側にやや偏った流れとなる。
さらに、実施の形態1に係る室内機100のような熱交換器50の配置(右側縦断面略Λ型)にあっては、熱交換器50の上面に沿って空気が流れるため、熱交換器50に流入する気流の風速分布に偏りが生じる。より詳しくは、各ファン20が平面視で反時計回りに回転する場合、図14に示すように、前面側熱交換器51の右側の下端部近傍(領域J)の風速が小さくなり、これに伴って風速の大きい領域(領域K)も発生する。
なお、図13及び図14では、各ファン20が平面視で反時計回りに回転する場合について説明しているが、各ファン20が平面視で時計回りに回転する場合、風速の大きい領域や小さい領域は、左右方向に逆転する。また、風速の大きい領域や小さい領域は、熱交換器50の配置、ファン20の回転軸20aと熱交換器50の対称線50aとの関係が変わると変化する。
そこで、本実施の形態3では、ノズル6の形状を以下のようにしている。
図15は、本発明の実施の形態3に係る室内機のノズル形状の一例を示す説明図である。なお、図15(a)は本実施の形態3に係る室内機100のノズル6近傍を示す縦断面図であり、図15(b)は図15(a)のW−W断面図である。なお、図15(b)の下側がケーシング1の前面側となる。
図15に示すように、本実施の形態3に係るノズル6は、ノズル6内の主流の流れに応じて、前後方向の幅を変更している。
より詳しくは、ノズル6内の主流の流れがケーシング1の前面側にも背面側にも寄っていない範囲(ケーシング1の左右方向における中央部)では、ノズル6の前後方向の幅は、ノズル6の前後方向の幅を変更する前のL1となっている。また、ノズル6内の主流の流れがケーシング1の前面側に寄っている範囲(ケーシング1の左右方向における左側)では、ノズル6の前後方向の幅を前面側へ縮め、ノズル6の前後方向の幅をL2としている。また、ノズル6内の主流の流れがケーシング1の背面側に寄っている範囲(ケーシング1の左右方向における右側)では、ノズル6の前後方向の幅を背面側へ縮め、ノズル6の前後方向の幅をL2としている。
なお、ノズル6の前後方向の幅は、ケーシング1の左右方向に沿って段階的に変更する必要は必ずしもない。ノズル6の前後方向の幅を、ケーシング1の左右方向に沿って滑らかに変化させていってもよい。
また、ノズル6の前後方向の幅を変更せずに、ノズル6内の主流の流れに応じて、ケーシング1の左右方向に沿ってノズル6の前後方向の位置を変化させていってもよい。
図16は、本発明の実施の形態3に係る室内機のノズル形状の別の一例を示す説明図である。
図16に示すように、ノズル6の前後方向の位置は、ケーシング1の左側から右側にかけて、前面側へ徐々に(滑らかに)寄っている。なお、図16は、ノズル6内の主流の流れが、ケーシング1の左側から右側にかけて、ケーシング1の前面側に寄っている場合を想定している。
また、ノズル6の前後方向の位置を変更せずに、ノズル6内の主流の流れに応じて、ケーシング1の左右方向に沿ってノズル6の前後方向の幅を変化させていってもよい。
図17は、本発明の実施の形態3に係る室内機のノズル形状のさらに別の一例を示す説明図である。
図17に示すように、ノズル6の前後方向の幅は、ケーシング1の左側から右側にかけて、L5からL6へと徐々に(滑らかに)狭くなっている。なお、図17は、ケーシング1の左側から右側にかけて、ノズル6を流れる風量が小さくなる場合を想定している。
つまり、ケーシング1の長手方向(左右方向)において、ノズル6を流れる気流の風速分布に応じてノズル6の前後方向の形状を変更することにより、吹出口3の風速分布の偏りをさらに是正することもできる。
また、本実施の形態3は、ノズル6の入り口側の形状について説明したが、ノズル6の出口側の形状を上記と同様に変更しても勿論よい。
以上、このような構成によれば、吹出口3付近における風速分布の偏りを是正することが可能となる。このため、吹出口3付近における風速分布を改善することができ、逆流等による対策や気流の方向制御が容易になるので、室内機100全体での品質改善が可能となる。
実施の形態4.
吹出口3の風速分布の偏りを是正する際、以下のようにファンを追加してもよい。なお、本実施の形態4において、特に記述しない項目については実施の形態2又は実施の形態3と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図18は、本発明の実施の形態4に係る室内機を示す平面断面図である。なお、図18には、熱交換器50の上端部のみを示している。
本実施の形態4に係る室内機100の基本構成は、実施の形態1に係る室内機100と同じである。つまり、本実施の形態4に係る室内機100は、複数設けられたファン20の下流側に、右側縦断面略Λ型の熱交換器が設けられている。本実施の形態4に係る室内機100が実施の形態1に係る室内機100と異なる点は、ファン20bが設けられている点である。ファン20bは、隣接するファン20の旋回流に影響を及ぼさない程度に小さいものである。このため、ファン20bは、ファン20と相似形状であってもよいし異なる形状でも構わないが、なるべく、ファン20の旋回流を小さくするように羽根を設計したものが良い。なおファン20bの回転方向は、ファン20と同方向であってもよいし、ファン20と逆方向であってもよい。図18では、ファン20bの回転方向をファン20の回転方向と同方向にしている。
ファン20が平面視で反時計回りに回転した場合、ケーシング1の右側側面近傍の気流の多くは熱交換器50の前面側から熱交換器50へ流入する。このため、熱交換器50の右側後方の風量が小さくなってしまう。そこで、本実施の形態4では、この風量が小さくなる領域の風量を増加させるため、ケーシング1上面部の右側後方にファン20bを配置している。
このように構成された室内機100においては、風速が小さくなる領域の風量を部分的に増加することが可能となる。つまり、吹出口3全体での風速を均一に近い状態にすることが可能となる。このため、吹出口3付近における風速分布を改善することができ、逆流等による対策や気流の方向制御が容易になるので、室内機100全体での品質改善が可能となる。
また、ファン20bは、ケーシング1上面の右側後方及び右側前方に設けてもよい。ケーシング1上面部の全角部の近傍に設けてもよい。
図19は、本発明の実施の形態4に係る室内機の別の一例を示す平面断面図である。なお、図19には、熱交換器50の上端部のみを示している。
図19に示す室内機100は、図18に示す室内機100に対し、ケーシング1上面の右側前方へさらにファン20bを追加している。なお、ケーシング1の左側を図示していないが、ケーシング1上面の左側の角部近傍にファン20bを設置してもよい。つまり、ケーシング1の左右両側面部に複数のファン20bを配置してもよい。
室内機100を低風量(低能力)モードで運転する場合、吹出口3の両端部近傍で逆流を生じることがある。このような場合、図19に示すように室内機100を構成することにより、吹出口3の両端部近傍の風速を増加させることができる。このため、吹出口3の両端部で問題となる逆流による耐力を向上させることができ、室内機100全体の品質の改善が可能となる。
実施の形態5.
<熱交換器>
本発明の特徴の1つは、熱交換器50の上流側にファン20を配置することである。これにより、吹出口にファンが設けられている従来の空気調和機の室内機と比べ、吹出口3から吹き出される空気の旋回流の発生や風速分布の発生を抑制している。したがって、熱交換器50の形状は、実施の形態1〜実施の形態4で示した形状に限らず、例えば以下のような形状としてもよい。なお、本実施の形態5においては、実施の形態1〜実施の形態4と同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図20は、本発明の実施の形態5に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態5に係る室内機100においては、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55に分割されていない熱交換器50が、ファン20の下流側に設けられている。
このような構成によれば、フィルター10を通過した空気がファン20に流入する。つまり、ファン20に流入する空気は、従来の室内機に流入する空気(熱交換器を通過した)よりも、流れの乱れが少ないものとなる。このため、従来の室内機と比べ、ファン20の羽根23の外周部を通過する空気は、流れの乱れが少ないものとなる。したがって、本実施の形態5に係る室内機100は、従来の室内機と比べ、騒音を抑制することができる。
また、室内機100は、ファン20が熱交換器50の上流側に設けられているので、吹出口にファンが設けられている従来の空気調和機の室内機と比べ、吹出口3から吹き出される空気の旋回流の発生や風速分布の発生を抑制することができる。また、吹出口3にファン等の複雑な構造物がないため、逆流等により発生する結露の対策も容易となる。
実施の形態6.
熱交換器50を前面側熱交換器51と背面側熱交換器55で構成することにより、実施の形態5に係る室内機100よりもさらに騒音を抑制することが可能となる。このとき、実施の形態1に示した熱交換器50の形状に限らず、例えば以下のような形状とすることができる。なお、本実施の形態6では上述した実施の形態5との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態5と同一部分には、同一符号を付している。
図21は、本発明の実施の形態6に係る室内機を示す縦断面図である。
図21に示すように、熱交換器50を構成している前面側熱交換器51と背面側熱交換器55とは、右側縦断面において、対称線50aで分断されている。対称線50aは、この断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。つまり、前面側熱交換器51は対称線50aに対して前面側(紙面左側)に、背面側熱交換器55は対称線50aに対して背面側(紙面右側)に、それぞれ配置されている。そして、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55は、前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との間の間隔が空気の流れ方向に対して狭まるように、つまり右側縦断面において熱交換器50の断面形状が略V型となるように、ケーシング1内に配置されている。
つまり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55は、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して傾斜を有するように配置されているのである。さらに、背面側熱交換器55の風路面積は、前面側熱交換器51の風路面積よりも大きくなっていることを特徴としている。本実施の形態6では、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。これにより、背面側熱交換器55の風路面積は、前面側熱交換器51の風路面積よりも大きくなっている。なお、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のその他の構成(図21における奥行き方向の長さ等)は、同じとなっている。つまり、背面側熱交換器55の伝熱面積は、前面側熱交換器51の伝熱面積よりも大きくなっている。また、ファン20の回転軸20aは、対称線50aの上方に設置されている。
このような構成によれば、ファン20が熱交換器50の上流側に設けられているので、実施の形態5と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態6に係る室内機100によれば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれには、風路面積に応じた量の空気が通過する。つまり、背面側熱交換器55の風量は前面側熱交換器51の風量よりも大きくなる。そして、この風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態6に係る室内機100は、実施の形態5に係る室内機100と比べ、騒音をさらに抑制することが可能となる。また、本実施の形態6に係る室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれには、伝熱面積に応じた量の空気が通過することとなる。このため、熱交換器50の熱交換性能が向上する。
なお、図21に示す熱交換器50は、別々に形成された前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55により略V型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を一体型の熱交換器で構成してもよい(図30参照)。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図30参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図30参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55で構成する場合)、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との実質的な接続箇所)で各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図30参照)。
図30は、熱交換器50の構成例を説明するための概略図である。この図30は、右側縦断面から見た熱交換器50を示している。なお、図30に示す熱交換器50の全体形状は略Λ型となっているが、熱交換器の全体形状はあくまでも一例である。
図30(a)に示すように、熱交換器50を複数の熱交換器で構成してもよい。図30(b)に示すように、熱交換器50を一体型の熱交換器で構成してもよい。12(c)に示すように、熱交換器50を構成する熱交換器を、さらに複数の熱交換器で構成してもよい。また、図30(c)に示すように、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を、垂直に配置してもよい。図30(d)に示すように、熱交換器50の形状を曲線形状としてもよい。
実施の形態7.
また、熱交換器50は、以下のように構成されてもよい。なお、本実施の形態7では上述した実施の形態6との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態6と同一部分には、同一符号を付している。
図22は、本発明の実施の形態7に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態7の室内機100は、熱交換器50の配置の仕方が実施の形態6の室内機100と相違している。
本実施の形態7に係る熱交換器50は、3つの熱交換器で構成されており、これら各熱交換器は、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して異なる傾斜を有して配置されている。そして、熱交換器50は、右側縦断面において略N型となっている。ここで、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器51a及び熱交換器51bが前面側熱交換器51を構成し、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器55a及び熱交換器55bが背面側熱交換器55を構成する。つまり、本実施の形態7では、熱交換器51b及び熱交換器55bが一体型の熱交換器で構成されている。なお、対称線50aは、右側縦断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。
また、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。つまり、背面側熱交換器55の風量は、前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。ここで、長さの比較については、前面側熱交換器51を構成する熱交換器群の長さの和と背面側熱交換器55を構成する熱交換器群の長さの和で、長短を比較すればよい。
このような構成によれば、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。このため、実施の形態6と同様に、風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態7に係る室内機100は、実施の形態5に係る室内機100と比べ、騒音をさらに抑制することが可能となる。また、室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
また、熱交換器50の形状を右側縦断面において略N型とすることにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を通過する面積を大きく取ることができるため、それぞれを通過する風速を実施の形態6よりも小さくすることが可能となる。このため、実施の形態6と比べ、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55での圧力損失を低減することができ、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
なお、図22に示す熱交換器50は、別々に形成された3つ熱交換器により略N型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、熱交換器50を構成する3つの熱交換器を一体型の熱交換器で構成してもよい(図30参照)。また例えば、熱交換器50を構成する3つの熱交換器のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図30参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図30参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所において各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図30参照)。
実施の形態8.
また、熱交換器50は以下のように構成されてもよい。なお、本実施の形態8では上述した実施の形態6及び実施の形態7との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態6及び実施の形態7と同一部分には、同一符号を付している。また、室内機が空調対象域の壁面に取り付けられる壁掛け型である場合を例に示している。
図23は、本発明の実施の形態8に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態8の室内機100は、熱交換器50の配置の仕方が実施の形態6及び実施の形態7に示す室内機と相違している。
実施の形態8に係る熱交換器50は、4つの熱交換器で構成されており、これら各熱交換器は、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して異なる傾斜を有して配置されている。そして、熱交換器50は、右側縦断面において略W型となっている。ここで、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器51a及び熱交換器51bが前面側熱交換器51を構成し、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器55a及び熱交換器55bが背面側熱交換器55を構成する。なお、対称線50aは、右側縦断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。
また、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。つまり、背面側熱交換器55の風量は、前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。ここで、長さの比較については、前面側熱交換器51を構成する熱交換器群の長さの和と背面側熱交換器55を構成する熱交換器群の長さの和で、長短を比較すればよい。
このような構成によれば、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。このため、実施の形態6及び実施の形態7と同様に、風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態8に係る室内機100は、実施の形態5に係る室内機100と比べ、騒音をさらに抑制することが可能となる。また、室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
また、熱交換器50の形状を右側縦断面において略W型とすることにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を通過する面積を大きく取ることができるため、それぞれを通過する風速を実施の形態6及び実施の形態7よりも小さくすることが可能となる。このため、実施の形態6及び実施の形態7と比べ、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55での圧力損失を低減することができ、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
なお、図23に示す熱交換器50は、別々に形成された4つ熱交換器により略W型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、熱交換器50を構成する4つの熱交換器を一体型の熱交換器で構成してもよい(図30参照)。また例えば、熱交換器50を構成する4つの熱交換器のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図30参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図30参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所において各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図30参照)。
実施の形態9.
また、熱交換器50は、実施の形態1でも示したように、以下のように構成されてもよい。なお、本実施の形態9では上述した実施の形態6〜実施の形態8との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態6〜実施の形態8と同一部分には、同一符号を付している。また、室内機が空調対象域の壁面に取り付けられる壁掛け型である場合を例に示している。
図24は、本発明の実施の形態9に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態9の室内機100では、熱交換器50の配置の仕方が実施の形態6〜実施の形態8に示す室内機と相違している。
より詳しくは、本実施の形態9の室内機100は、実施の形態6と同様に、2つの熱交換器(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)で構成されている。しかしながら、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の配置の仕方が実施の形態6に示す室内機100と相違している。
つまり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55は、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して異なる傾斜を有して配置されている。また、対称線50aよりも前面側に前面側熱交換器51が配置されており、対称線50aよりも背面側に背面側熱交換器55が配置されている。そして、熱交換器50は、右側縦断面において略Λ型となっている。
なお、対称線50aは、右側縦断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。
また、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。つまり、背面側熱交換器55の風量は、前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。ここで、長さの比較については、前面側熱交換器51を構成する熱交換器群の長さの和と背面側熱交換器55を構成する熱交換器群の長さの和で、長短を比較すればよい。
このように構成された室内機100は、その内部における空気の流れが以下のようになる。
まず、室内空気は、ファン20によってケーシング1の上部に形成されている吸込口2から室内機100(ケーシング1)内に流れ込む。このとき、フィルター10によって空気に含まれている塵埃が除去される。この室内空気は、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)を通過する際、熱交換器50内を導通している冷媒によって加熱又は冷却されて空調空気となる。このとき、前面側熱交換器51を通過する空気は、室内機100の前面側から背面側に流れる。また、背面側熱交換器55を通過する空気は、室内機100の背面側から前面側に流れる。
熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)を通過した空調空気は、ケーシング1の下部に形成されている吹出口3から室内機100の外部、つまり空調対象域に吹き出される。
このような構成によれば、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。このため、実施の形態6〜実施の形態8と同様に、風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態9に係る室内機100は、実施の形態5に係る室内機100と比べ、騒音をさらに抑制することが可能となる。また、室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
また、本実施の形態9に係る室内機100においては、背面側熱交換器55から流出する空気の流れ方向が、背面側から前面側への流れとなる。このため、本実施の形態9に係る室内機100は、熱交換器50を通過した後の空気の流れをより曲げやすくなる。つまり、本実施の形態9に係る室内機100は、実施の形態6に係る室内機100と比べ、吹出口3から吹き出される空気の気流制御がさらに容易となる。したがって、本実施の形態9に係る室内機100は、実施の形態6に係る室内機100と比べ、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要がさらに無くなり、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
なお、図24に示す熱交換器50は、別々に形成された前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55により略Λ型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を一体型の熱交換器で構成してもよい(図30参照)。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図30参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図30参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所において各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図30参照)。
実施の形態10.
また、熱交換器50は以下のように構成されてもよい。なお本実施の形態10では上述した実施の形態6〜実施の形態9との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態6〜実施の形態9と同一部分には、同一符号を付している。
図25は、本発明の実施の形態10に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態10の室内機100は、熱交換器50の配置の仕方が実施の形態6〜実施の形態9に示す室内機と相違している。
より詳しくは、本実施の形態10の室内機100は、実施の形態7と同様に、3つの熱交換器で構成されている。しかしながら、これら3つの熱交換器の配置の仕方が実施の形態7に示す室内機100と相違している。
つまり、熱交換器50を構成する3つの熱交換器のそれぞれは、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して異なる傾斜を有して配置されている。そして、熱交換器50は、右側縦断面において略И型となっている。ここで、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器51a及び熱交換器51bが前面側熱交換器51を構成し、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器55a及び熱交換器55bが背面側熱交換器55を構成する。つまり、本実施の形態10では、熱交換器51b及び熱交換器55bが一体型の熱交換器で構成されている。なお、対称線50aは、右側縦断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。
また、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。つまり、背面側熱交換器55の風量は、前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。ここで、長さの比較については、前面側熱交換器51を構成する熱交換器群の長さの和と背面側熱交換器55を構成する熱交換器群の長さの和で、長短を比較すればよい。
このような構成によれば、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。このため、実施の形態6〜実施の形態9と同様に、風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態10に係る室内機100は、実施の形態5に係る室内機100と比べ、騒音をさらに抑制することが可能となる。また、室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
また、本実施の形態10に係る室内機100においては、背面側熱交換器55から流出する空気の流れ方向が、背面側から前面側への流れとなる。このため、本実施の形態10に係る室内機100は、熱交換器50を通過した後の空気の流れをより曲げやすくなる。つまり、本実施の形態10に係る室内機100は、実施の形態7に係る室内機100と比べ、吹出口3から吹き出される空気の気流制御がさらに容易となる。したがって、本実施の形態10に係る室内機100は、実施の形態7に係る室内機100と比べ、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要がさらに無くなり、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
また、熱交換器50の形状を右側縦断面において略И型とすることにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を通過する面積を大きく取ることができるため、それぞれを通過する風速を実施の形態9よりも小さくすることが可能となる。このため、実施の形態9と比べ、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55での圧力損失を低減することができ、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
なお、図25に示す熱交換器50は、別々に形成された3つ熱交換器により略И型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、熱交換器50を構成する3つの熱交換器を一体型の熱交換器で構成してもよい(図30参照)。また例えば、熱交換器50を構成する3つの熱交換器のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図30参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図30参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所において各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図30参照)。
実施の形態11.
また、熱交換器50は以下のように構成されてもよい。なお本実施の形態11では上述した実施の形態6〜実施の形態10との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態6〜実施の形態10と同一部分には、同一符号を付している。
図26は、本発明の実施の形態11に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態11の室内機100は、熱交換器50の配置の仕方が実施の形態6〜実施の形態10に示す室内機と相違している。
より詳しくは、本実施の形態11の室内機100は、実施の形態8と同様に、4つの熱交換器で構成されている。しかしながら、これら4つの熱交換器の配置の仕方が実施の形態8に示す室内機100と相違している。
つまり、熱交換器50を構成する4つの熱交換器のそれぞれは、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して異なる傾斜を有して配置されている。そして、熱交換器50は、右側縦断面において略M型となっている。ここで、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器51a及び熱交換器51bが前面側熱交換器51を構成し、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器55a及び熱交換器55bが背面側熱交換器55を構成する。なお、対称線50aは、右側縦断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。
また、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さが前面側熱交換器51の長手方向長さよりも長くなっている。つまり、背面側熱交換器55の風量は、前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。ここで、長さの比較については、前面側熱交換器51を構成する熱交換器群の長さの和と背面側熱交換器55を構成する熱交換器群の長さの和で、長短を比較すればよい。
このような構成によれば、背面側熱交換器55の風量が前面側熱交換器51の風量よりも大きくなっている。このため、実施の形態6〜実施の形態10と同様に、風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態11に係る室内機100は、実施の形態5に係る室内機100と比べ、騒音をさらに抑制することが可能となる。また、室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
また、本実施の形態11に係る室内機100においては、背面側熱交換器55から流出する空気の流れ方向が、背面側から前面側への流れとなる。このため、本実施の形態11に係る室内機100は、熱交換器50を通過した後の空気の流れをより曲げやすくなる。つまり、本実施の形態11に係る室内機100は、実施の形態8に係る室内機100と比べ、吹出口3から吹き出される空気の気流制御がさらに容易となる。したがって、本実施の形態11に係る室内機100は、実施の形態8に係る室内機100と比べ、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要がさらに無くなり、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
また、熱交換器50の形状を右側縦断面において略M型とすることにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を通過する面積を大きく取ることができるため、それぞれを通過する風速を実施の形態9及び実施の形態10よりも小さくすることが可能となる。このため、実施の形態9及び実施の形態10と比べ、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55での圧力損失を低減することができ、さらなる低消費電力化、低騒音化が可能となる。
なお、図26に示す熱交換器50は、別々に形成された4つ熱交換器により略M型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、熱交換器50を構成する4つの熱交換器を一体型の熱交換器で構成してもよい(図30参照)。また例えば、熱交換器50を構成する4つの熱交換器のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図30参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図30参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所において各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図30参照)。
実施の形態12.
また、熱交換器50は以下のように構成されてもよい。なお本実施の形態12では上述した実施の形態6〜実施の形態11との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態6〜実施の形態11と同一部分には、同一符号を付している。
図27は、本発明の実施の形態12に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態12の室内機100は、熱交換器50の配置の仕方が実施の形態6〜実施の形態11に示す室内機と相違している。
より詳しくは、本実施の形態12の室内機100は、実施の形態9と同様に、2つの熱交換器(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)で構成され、右側縦断面において略Λ型となっている。しかしながら、本実施の形態12では、前面側熱交換器51の圧力損失と背面側熱交換器55の圧力損失とを異ならせることにより、前面側熱交換器51の風量と背面側熱交換器55の風量とを異ならせている。
つまり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55は、ファン20から供給される空気の流れ方向に対して異なる傾斜を有して配置されている。対称線50aよりも前面側に前面側熱交換器51が配置されており、対称線50aよりも背面側に背面側熱交換器55が配置されている。そして、熱交換器50は、右側縦断面において略Λ型となっている。
また、右側縦断面において、背面側熱交換器55の長手方向の長さと前面側熱交換器51の長手方向長さとは同じになっている。そして、背面側熱交換器55の圧力損失が前面側熱交換器51の圧力損失よりも小さくなるように、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の仕様を決定している。前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55としてフィンチューブ型熱交換器を用いる場合、例えば、右側縦断面における背面側熱交換器55の短手方向長さ(背面側熱交換器55のフィン56の幅)を、右側縦断面における前面側熱交換器51の短手方向長さ(前面側熱交換器51のフィン56の幅)よりも小さくするとよい。また例えば、背面側熱交換器55のフィン56間距離を、前面側熱交換器51のフィン56間距離よりも大きくするとよい。また例えば、背面側熱交換器55の伝熱管57の直径を、前面側熱交換器51の伝熱管57の直径よりも小さくするとよい。また例えば、背面側熱交換器55の伝熱管57の本数を、前面側熱交換器51の伝熱管57の本数よりも少なくするとよい。
なお、対称線50aは、右側縦断面における熱交換器50の設置範囲を、略中央部において左右方向に分断するものである。
このような構成によれば、ファン20が熱交換器50の上流側に設けられているので、実施の形態5と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態12に係る室内機100によれば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれには、圧力損失に応じた量の空気が通過する。つまり、背面側熱交換器55の風量は前面側熱交換器51の風量よりも大きくなる。そして、この風量差により、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した空気が合流した際、この合流した空気は前面側(吹出口3側)へ曲がることとなる。このため、吹出口3近傍で気流を急激に曲げる必要が無くなり、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができる。したがって、本実施の形態12に係る室内機100は、右側縦断面における背面側熱交換器55の長さを長くすることなく、実施の形態5に係る室内機100よりもさらに騒音を抑制することが可能となる。また、室内機100は、吹出口3近傍での圧力損失を低減することができるので、消費電力を低減させることも可能となる。
なお、図27に示す熱交換器50は、別々に形成された前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55により略Λ型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、右側縦断面における熱交換器50の形状を、略V型、略N型、略W型、略И型又は略M型等に構成してもよい。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を一体型の熱交換器で構成してもよい(図30参照)。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図30参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の圧力損失を、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の圧力損失よりも小さくすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの圧力損失の和が、前面側熱交換器51の圧力損失となる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの圧力損失の和が、背面側熱交換器55の圧力損失となる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図30参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55で構成する場合)、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との実質的な接続箇所)で各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図30参照)。
実施の形態13.
また、上述した実施の形態6〜実施の形態12において、ファン20を以下のように配置してもよい。なお本実施の形態13では上述した実施の形態6〜実施の形態12との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態6〜実施の形態12と同一部分には、同一符号を付している。
図28は、本発明の実施の形態13に係る室内機を示す縦断面図である。図28(a)〜図28(c)に基づいて、室内機100におけるファン20の配置の仕方について説明する。
本実施の形態13に係る室内機100の熱交換器50は、実施の形態9の室内機100と同様の配置となっている。しかしながら、本実施の形態13に係る室内機100は、ファン20の配置の仕方が実施の形態9の室内機100と相違している。
つまり、本実施の形態13に係る室内機100は、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の風量や伝熱面積に応じて、ファン20の配置位置が決定されている。
例えば、図28(a)に示す状態(右側縦断面において、ファン20の回転軸20aと対称線50aとの位置が略一致している状態)において、前面側熱交換器51よりも伝熱面積の大きな背面側熱交換器55の風量が不足する場合がある。このように背面側熱交換器55の風量が不足すると、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)は、所望の熱交換性能を発揮できない場合がある。このような場合、図28(b)に示すように、ファン20の配置位置を背面方向へ移動するとよい。
このように構成することにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の伝熱面積に応じた風量分配が可能となり、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)の熱交換性能が向上する。
また例えば、図28(a)に示す状態において、背面側熱交換器55の圧力損失が大きい場合等、背面側熱交換器55の風量が不足する場合がある。また、ケーシング1内のスペースの制約上、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の構成による風量調整のみでは、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気を所望の角度に調整できない場合がある。このように背面側熱交換器55の風量が不足すると、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気が、所望の角度よりも曲がらない場合がある。このような場合、図28(b)に示すように、ファン20の配置位置を背面方向へ移動するとよい。
このように構成することにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれの風量の微小制御が可能となり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気を所望の角度に曲げることができる。このため、吹出口3の形成位置に応じて、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気の流れ方向を、適した方向に調整することができる。
また例えば、前面側熱交換器51の伝熱面積が背面側熱交換器55の伝熱面積よりも大きい場合がある。このような場合、図28(c)に示すように、ファン20の配置位置を前面方向へ移動するとよい。
このように構成することにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の伝熱面積に応じた風量分配が可能となり、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)の熱交換性能が向上する。
また例えば、図28(a)に示す状態において、背面側熱交換器55の風量が必要以上に大きくなる場合がある。また、ケーシング1内のスペースの制約上、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の構成による風量調整のみでは、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気を所望の角度に調整できない場合がある。このため、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気が、所望の角度以上に曲がってしまう場合がある。このような場合、図28(c)に示すようにファン20の配置位置を前面方向へ移動するとよい。
このように構成することにより、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれの風量の微小制御が可能となり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気を所望の角度に曲げることができる。このため、吹出口3の形成位置に応じて、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気の流れ方向を、適した方向に調整することができる。
なお、図28に示す熱交換器50は、別々に形成された前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55により略Λ型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、右側縦断面における熱交換器50の形状を、略V型、略N型、略W型、略И型又は略M型等に構成してもよい。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を一体型の熱交換器で構成してもよい(図30参照)。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図30参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図30参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55で構成する場合)、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との実質的な接続箇所)で各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図30参照)。
実施の形態14.
また、上述した実施の形態6〜実施の形態12において、ファン20を以下のように配置してもよい。なお、本実施の形態14では上述した実施の形態6〜実施の形態13との相違点を中心に説明するものとし、実施の形態6〜実施の形態13と同一部分には、同一符号を付している。
図29は、本発明の実施の形態14に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態14に係る室内機100の熱交換器50は、実施の形態9の室内機100と同様の配置となっている。しかしながら、本実施の形態13に係る室内機100は、ファン20の配置の仕方が実施の形態9の室内機100と相違している。
つまり、本実施の形態14に係る室内機100は、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の風量や伝熱面積に応じて、ファン20の傾斜が決定されている。
例えば、前面側熱交換器51よりも伝熱面積の大きな背面側熱交換器55の風量が不足する場合がある。また、ケーシング1内のスペース上の制限により、ファン20を前後方向に移動させて風量調整を行えない場合がある。このように背面側熱交換器55の風量が不足すると、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)は、所望の熱交換性能を発揮できない場合がある。このような場合、図29に示すように、右側縦断面において、ファン20を背面側熱交換器55側に傾斜されるとよい。
このように構成することにより、ファン20を前後方向に移動させられない場合でも、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の伝熱面積に応じた風量分配が可能となり、熱交換器50(前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55)の熱交換性能が向上する。
また例えば、背面側熱交換器55の圧力損失が大きい場合等、背面側熱交換器55の風量が不足する場合がある。また、ケーシング1内のスペースの制約上、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55の構成による風量調整のみでは、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気を所望の角度に調整できない場合がある。さらに、ケーシング1内のスペース上の制限により、ファン20を前後方向に移動させて風量調整を行えない場合がある。このように背面側熱交換器55の風量が不足すると、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気が、所望の角度よりも曲がらない場合がある。このような場合、図29に示すように、右側縦断面において、ファン20を背面側熱交換器55側に傾斜されるとよい。
このように構成することにより、ファン20を前後方向に移動させられない場合でも、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれの風量の微小制御が可能となり、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気を所望の角度に曲げることができる。このため、吹出口3の形成位置に応じて、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを通過した後に合流した空気の流れ方向を、適した方向に調整することができる。
なお、図29に示す熱交換器50は、別々に形成された前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55により略Λ型に構成されているが、この構成に限定されるものではない。例えば、右側縦断面における熱交換器50の形状を、略V型、略N型、略W型、略И型又は略M型等に構成してもよい。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55を一体型の熱交換器で構成してもよい(図30参照)。また例えば、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを、複数の熱交換器の組み合わせで構成してもよい(図30参照)。一体型熱交換器の場合、対称線50aを基準に、前面側が前面側熱交換器51となり、後面側が背面側熱交換器55となる。つまり、対称線50aよりも背面側に配置された熱交換器の長手方向長さを、対称線50aよりも前面側に配置された熱交換器の長手方向長さよりも長くすればよい。また、前面側熱交換器51及び背面側熱交換器55のそれぞれを複数の熱交換器の組み合わせで構成した場合、前面側熱交換器51を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、前面側熱交換器51の長手方向長さとなる。背面側熱交換器55を構成する複数の熱交換器それぞれの長手方向長さの和が、背面側熱交換器55の長手方向長さとなる。
また、熱交換器50を構成する熱交換器の全てを右側縦断面において傾斜させる必要はなく、熱交換器50を構成する熱交換器の一部を右側縦断面において垂直に配置してもよい(図30参照)。
また、熱交換器50を複数の熱交換器で構成する場合(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55で構成する場合)、熱交換器50の配置勾配が変局する箇所(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との実質的な接続箇所)で各熱交換器が完全に接触している必要はなく、多少の隙間があってもよい。
また、右側縦断面における熱交換器50の形状は、一部又は全部が曲線形状となっていてもよい(図30参照)。
実施の形態15.
<プレフィルター>
フィルター10を以下のように設置することにより、フィルターの圧力損失の低減、熱交換器へ流入する気流の風速分布の改善等の効果を得ることができる。また、気流を予め整流することにより、実施の形態1〜実施の形態4で示したノズル形状とすることによる効果がさらに向上する。なお、本実施の形態15においては、実施の形態1〜実施の形態14と同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図31は、本発明の実施の形態15に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態15に係る室内機100は、フィルター10の設置位置が実施の形態1に係る室内機100と異なっている。より詳しくは、本実施の形態15に係る室内機100は、フィンガーガード15の上流側(例えばフィンガーガード15の上面部)にフィルター10が配置されている。
このような構成によれば、フィルター10とファン20との距離を確保することが出来るとともに、補強部材をフィルター10内やフィルター10の下方に設ける必要がなくなる。フィルター10の補強部材とは、フィルター10がファン20に干渉しないようにするためのものであり、例えば格子状や縦格子状の部材である。つまり、フィルター10をフィンガーガード15の上流側に設置することで、フィンガーガード15は、ファン20に指が入らないようにするフィンガーガード15としての機能に加え、ファン20とフィルター10との干渉を防ぐ強度部材しての機能も果たすこととなる。換言すると、フィルター10の補強部材をフィンガーガード15として用いることができる。このため、従来のフィルターに設けられていた補強部材が不要となるため、この補強部材の分だけコスト低減が可能となる。
さらに、フィルター10をフィンガーガード15の上流側に配置することで、フィルター10とファン20の距離が大きくなる。このため、図31に示すように、実際にフィルター10を通過する有効風路(以下、前面面積と称する)を大きくすることができる。このため、同一風量時のフィルター10の圧力損失の低下が可能となる。
なお、フィルター10の前面面積が拡大するように、フィンガーガード15の形状を変更してもよい。また、フィルター10とフィンガーガード15は別体として(両者を着脱自在に)構成してもよいし、例えば接着等により一体の形状で構成してもよい。本実施の形態15では、フィルター10の前面面積が拡大するように、フィンガーガード15の周縁部を下方に傾斜させて、フィンガーガード15を形成している。
実施の形態16.
例えば、フィルター10は、ファン20の下流側に設置してもよい。なお、本実施の形態16において、特に記述しない項目については実施の形態15と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図32は、本発明の実施の形態16に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態16に係る室内機100は、フィルター10の設置位置が実施の形態1及び実施の形態15に係る室内機100と異なっている。より詳しくは、本実施の形態16に係る室内機100は、ファン20と熱交換器50との間にフィルター10が配置されている。また、本実施の形態16に係るフィルター10は、熱交換器50の上面部に沿って、前面側と背面側が斜め下方に折り曲げられた形状となっている。
このような構成によれば、ファン20から流出した流速の大きい気流が直接熱交換器50に衝突することを防止できる。このため、ファン20から流出した流速の大きい気流を一旦フィルター10で整流した後、熱交換器50へ流入させることが可能となる。さらに、フィルター10は、ケーシング1の前面側と背面側に折り曲げられているため、フィルター10の前面面積を大きくとることが可能となる。このため、フィルター10の圧力損失を低減でき、熱交換器50に生じる風速分布のバラツキを軽減することができる。したがって、室内機100の性能の向上が可能となる。
なお、フィルター10を折り曲げて形成する際、例えば図33に示すように、ケーシングの前面側のみを折り曲げてフィルター10を形成してもよい。このようにフィルター10を形成することにより、ケーシング1の前面側からフィルター10を着脱することが容易となる。
実施の形態17.
また、フィルター10をファン20の下流側に設置する場合、フィルター10とファン20との距離を十分に確保できるならば、例えば以下のようにフィルター10を設置してもよい。なお、本実施の形態17において、特に記述しない項目については実施の形態15又は実施の形態16と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図34は、本発明の実施の形態17に係る室内機の縦断面図である。
本実施の形態17に係る室内機100は、実施の形態16に係る室内機100と同様に、ファン20と熱交換器50との間にフィルター10が配置されている。しかしながら、本実施の形態17に係る室内機100に設けられているフィルター10は、その形状が実施の形態16で示したフィルター10と異なっている。より詳しくは、実施の形態16では、フィルター10の前面面積を確保するために(ファン20から吹き出された気流の一部が一旦静圧に変換させるスペースを確保するために)、前面側と背面側を折り曲げた形状としていた。一方、本実施の形態17に係る室内機100は、フィルター10とファン20との距離を十分に確保できるため、略平面状(前面側や背面側が折り曲げられていない)のフィルター10となっている。
なお、フィルター10とファン20との距離を十分に確保できる場合とは、フィルター10とファン20との距離をD/4以上確保できる場合である。ここで、Dはファン20(より詳しくは、ファン20の羽根車25)の直径を示す。フィルター10とファン20との距離を十分に確保することができれば、図34に示すようなフィルター10の形状としても、ファン20から吹き出された気流の一部を静圧に変換することができる。
このような構成によれば、フィルター10とファン20が面対称な配置となっているので、ファン20から吹き出された気流が直接熱交換器に衝突した際に発生する騒音(フィルター10をファン20の上流側に配置した場合に発生)、又はファン20から吹き出された気流が非対称のフィルター10(図33に示す前面側のみが折り曲がったフィルター10)に衝突した際に発生する騒音を防止することが可能となる。
また、本実施の形態17で示した形状のフィルター10をファン20の下流側に配置することにより、以下のような効果を得ることもできる。
図35及び図36は、本発明の実施の形態16に係る室内機の内部で発生する気流を説明するための説明図(縦断面図)である。なお、図35が図32で示した室内機100の内部で発生する気流を説明するための説明図(縦断面図)であり、図36が図33で示した室内機100の内部で発生する気流を説明するための説明図(縦断面図)である。
図35及び図36に示すように、フィルター10に傾斜している範囲があると、ファン20から吹き出された空気は、フィルター10の傾斜している範囲に沿って流れる。つまり、フィルター10に傾斜している範囲があると、ファン20から吹き出された気流は、図35のD,Eや図36のFに示す領域に向かって流れる気流となる。このため熱交換器50には、図35のD,Eや図36のFに示す領域を通過した気流が多く流入することとなる。このため、熱交換器50に流入する気流の速度分布にバラツキが生じてしまう。一方、本実施の形態17のように略平面状のフィルター10は、フィルター10とファン20が面対称な配置となる。このため、ファン20から吹き出された気流は、このファン20で均一に整流される。このため、フィルター10の下流にある熱交換器に生じる風速分布を改善することができ、室内機100の性能の向上が可能となる。
実施の形態18.
また、フィルター10は、ファン20の上流側及び下流側の双方に配置しても勿論よい。なお、本実施の形態18において、特に記述しない項目については実施の形態15〜実施の形態17と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図37は、本発明の実施の形態18に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態18に係る室内機100は、ファン20の上流側及び下流側の双方にフィルター10が設置されている。また、本実施の形態18では、ファン20の上流側及び下流側に設けられたフィルター10の圧力損失の合計が、実施の形態15で示したフィルター10(ファン20の上流側のみに設置されたフィルター)の圧力損失や実施の形態16及び実施の形態17で示したフィルター10(ファン20の下流側のみに設けられたフィルター)の圧力損失と同程度となっている。つまり、本実施の形態18では、ファン20の上流側及び下流側に設けられたフィルター10各々の粗さや前面面積を調整することにより、これらの圧力損失の合計を、実施の形態15で示したフィルター10(ファン20の上流側のみに設置されたフィルター)の圧力損失や実施の形態16及び実施の形態17で示したフィルター10(ファン20の下流側のみに設けられたフィルター)の圧力損失と同程度と設定している。
このような構成によれば、ファン20の下流側に設置されたフィルター10で気流を整流するだけでなく、ファン20の上流側のフィルター10で、ファン20に付着する粉塵を回収することが可能となる。このため、熱交換器50へ流入する気流の風速分布を改善するだけでなく、粉塵の付着や蓄積によるファン20の風量低下を防ぐことも可能となる。
なお、ファン20の下流側に設置されるフィルター10に関しては、整流効果のあるハニカム構造を使用してもよい。例えば、ハニカム構造清浄フィルターを用いることにより、集塵だけでなく、空気清浄機能も追加することが可能となる。また、ファン20の下流側で集塵する必要がない場合、ファン20の下流側に設置されるフィルター10の位置に、通風抵抗のある部材を配置してもよい。このように通風抵抗のある部材を配置することにより、熱交換器50へ流入する気流を整流することができ、熱交換器50へ流入する気流の速度分布を改善することができる(つまり、熱交換器50の熱交換性能を向上させることができる)。例えば、ファン20の下流側に設置される通風抵抗のある部材として、熱交換器50とは別の熱交換器を設けてもよい。これにより、室内機100の性能(空調性能)を向上させることができる。
実施の形態19.
また、ファン20に付着する粉塵は、以下のように回収してもよい。なお、本実施の形態19において、特に記述しない項目については実施の形態15〜実施の形態18と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
実施の形態18に係る室内機100は、ファン20の上流側及び下流側の双方にフィルター10を配置した構成になっている。このため、室内機100の厚み(前後方向の幅)を薄く構成する場合、フィルター10の前面面積が減少し、圧力損失が上昇してしまう可能性がある。
このような場合、実施の形態16及び実施の形態17で示したようにフィルター10をファン20の下流側のみに設置し、ファン20に付着する粉塵を次のように回収するとよい。
例えば、ファン20を逆回転させたり、ファン20の動作点を変更してファン20をサージングさせて、ファン20に付着した粉塵を落下させ、この落下した粉塵をファン20の下流側に設置したフィルター10で回収してもよい。例えば、室内機100の吹出口3を上下ベーン70や左右ベーン80等で全閉することにより、ファン20に係る圧力が上昇するので、ファン20にサージングを起こさせることができる。
このような構成によれば、フィルター10をファン20の下流側の一枚で構成することが可能となる。このため、室内機100を小型、薄型にした際にも、圧力損失の大幅な増加を回避することが可能となる。
実施の形態20.
<仕切り板>
本実施の形態20〜実施の形態25に、ケーシング1内の風路を分割するために設けられる仕切り板の設置例について説明する。なお、このようにケーシング1内を分割した室内機においても、実施の形態1〜実施の形態4で示したノズル形状を適用しても勿論よい。なお、本実施の形態20においては、実施の形態1〜実施の形態19と同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図38は、本発明の実施の形態20に係る室内機を示す縦断面図である。また、図39は、この室内機を示す斜視図である。なお、図39では、図面の理解を容易とするため、ケーシング1及び仕切り板90を透過させて示している。
本実施の形態20に係る室内機100は、隣接したファン20の間に、仕切り板90が設けられている。本実施の形態20では、2枚の仕切り板90が設けられている。これら仕切り板90は、熱交換器50とファン20の間に設置されている。つまり、熱交換器50とファン20の間の風路が、複数の風路(本実施の形態20では3つ)に分割されている。仕切り板90は、熱交換器50とファン20の間に設置されるため、熱交換器50に接する側の端部が熱交換器50に沿った形状となっている。より詳しくは、熱交換器50はΛ型に配置されているため、仕切り板90の熱交換器50側端部もΛ型となっている。
また、仕切り板90のファン20側の端部は、隣接するファン20が吸込側において互いに影響を生じない程度に十分離れている場合、ファン20の出口面までとする。しかし、隣接するファン20が吸込側において互いに影響を及ぼす程度に近づいている場合で、さらにベルマウス5の上部5aの端部(吸い込み側の円弧部分)の形状が十分に大きく形成できる場合、仕切り板90のファン20側の端部は、隣接する風路に影響を与えないように(隣接するファン20が吸込側において互いに影響を及ぼさないように)、ファン20の上流側(吸入側)まで延設してもよい。本実施の形態20では、仕切り板90のファン20側の端部をファン20の出口面近傍に配置している。
仕切り板90は、種々の材質で形成することができる。例えば、スチールやアルミ等の金属で仕切り板90を形成してもよい。また例えば、樹脂等で仕切り板90を形成してもよい。
ただし、熱交換器50は暖房運転のときに高温となるため、仕切り板90が樹脂等のような低融点の材質で形成されている場合、仕切り板90と熱交換器50との間にわずかな空間を形成するとよい。仕切り板90がアルミやスチール等の融点が高い材質の場合、仕切り板90を熱交換器50と接するように配置してもよい。熱交換器50が例えばフィンチューブ型熱交換器の場合、熱交換器50のフィン間に仕切り板90を挿入してもよい。
上述したように、熱交換器50とファン20の間の風路が、複数の風路(本実施の形態20では3つ)に分割されている。これら分割された風路は、平面視において、一辺がL1及びL2となった略四角形状に形成されている。つまり、分割された風路の幅が、L1及びL2となっている。
このため、例えば平面視において一辺がL1及びL2となった略四角形状の内部に設置されたファン20が送り出した空気は、確実にファン20の下流にあるこのL1及びL2で囲まれた領域の熱交換器50を通過する。
このように、ケーシング1内を仕切り板90で分割することにより、ファン20が下流に作る流れ場が旋回成分を有していても、室内機100の長手方向(図38における紙面直交方向)に自由に移動できなくなる。このため、平面視において一辺がL1及びL2となった略四角形状の内部に設置されたファン20が送り出した空気を、このファン20の下流に配置された(このL1及びL2で囲まれた領域に配置された)熱交換器50を確実に通過させることが可能となる。したがって、熱交換器50全体に流入する空気の室内機100の長手方向(図38における紙面直交方向)における風速分布を略均一とすることができる(熱交換器50を通過する空気の速度の箇所毎のバラツキを抑制することができる)。
また、ケーシング1内を仕切り板90で分断することにより、ファン20の旋回流(特にファン20の下流側の旋回流)が、隣接したファン20の旋回流(特に隣接したファン20の下流側の旋回流)と干渉することを防止できる。このため、旋回流同士の干渉によって生じる渦等エネルギーのロスを抑制することができる。したがって、風速分布の改善と合わせて、室内機100の(より詳しくはケーシング1内の風路における)圧力損失の低減が可能となる。
なお、仕切り板90は、ファン20で発生した音を隣接する風路に透過させない遮音効果も有するとよい。遮音効果を得るためには、仕切り板90の重量が必要である。このため、金属(スチールやアルミ等)よりも密度の小さい樹脂等を用いて仕切り板90を形成する場合、仕切り板90の厚みを大きくするとよい。
また、各仕切り板90は一枚の板で形成されている必要はなく、複数の板で形成されていてもよい。例えば、仕切り板90を前面側熱交換器51側と背面側熱交換器55側で二分割してもよい。仕切り板90を構成する各板どうしの接合箇所に隙間がなければ、仕切り板90を一枚の板で形成した場合と同様の効果を得られる。仕切り板90を複数に分割することにより、仕切り板90の組み付け性が向上する。
また、本発明の特徴の1つとして、ファン20の下流側となる風路に熱交換器50を配置したという特徴があるが、ファン20の上流に熱交換器50を配置した室内機においても、仕切り板を設けたことによる効果を得ることは勿論可能である。
実施の形態21.
実施の形態20では、ファン20と熱交換器50の間の風路のみを仕切り板90で分割した。ファン20と熱交換器50の間の風路に加え、熱交換器50より下流側となる風路も仕切り板によって分割することが可能である。なお、本実施の形態21において、特に記述しない項目については実施の形態20と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図40は、本発明の実施の形態21に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態21に係る室内機100は、熱交換器50と吹出口3との間に仕切り板90aが設けられている。その他の構成は、実施の形態20に係る室内機100と同様である。
熱交換器50と吹出口3との間に設けられた仕切り板90aは、ファン20と熱交換器50との間に設けられた仕切り板90と同じ数となっており、各仕切り板90の下方に設けられている。より詳しくは、仕切り板90aは、平面視において、仕切り板90と略平行に設けられている。また、仕切り板90aは、平面視において、仕切り板90と概ね重なりあうように設けられている。これにより、仕切り板90aを設けたことによる空気抵抗を抑制している。
熱交換器50はΛ型に配置されているため、仕切り板90aの熱交換器50側端部(上側端部)もΛ型となっている。このとき、熱交換器50と仕切り板90aが接触しないように、仕切り板90aは配置されている。冷房運転時、熱交換器50は低温となる。このため、空気中の水分が結露し、熱交換器50の表面に水滴が付着する。熱交換器50と仕切り板90aが接触していると、熱交換器50の表面に付着した水滴が仕切り板90aに移ってしまう。この仕切り板90aに移ってきた水滴は、仕切り板90を伝わって吹出口3まで移動し、吹出口3から吹き出される空気に同伴され、周囲に飛散してしまう。この水滴の飛散は、使用者に不快な思いをさせる可能性があり、空気調和機にとってあってはならない現象である。このため、熱交換器50の表面に付着した水滴が吹出口3から飛散することを防止するため、熱交換器50と仕切り板90aが接触しないように、仕切り板90aは配置されている。
以上、このように構成された室内機100においては、仕切り板90aを配置することにより、熱交換器50と吹出口3との間においても、隣接した風路からの気流の影響を抑制することが可能となる。換言すると、仕切り板90aを配置することにより、熱交換器50と吹出口3との間においても、ファン20の旋回流が、隣接したファン20の旋回流と干渉することを防止できる。このため、熱交換器50と吹出口3との間においても、旋回流同士の干渉によって生じる渦等エネルギーのロスを抑制することができる。また、吹出口3から吹き出される空調空気の室内機100の長手方向(図40における紙面直交方向)における風速分布を略均一とすることができる(吹出口3から吹き出される空調空気の箇所毎の速度のバラツキを抑制することができる)。したがって、より圧力損失の低い空気調和機(より詳しくは室内機)を得ることができる。
なお、本実施の形態21では、仕切り板90aの下側端部が吹出口3まで延設された場合を説明したが、仕切り板90aの下側端部は熱交換器50と吹出口3との間にあっても勿論よい。仕切り板90aを設けたことにより、実施の形態20よりも圧力損失が低減する。
実施の形態22.
実施の形態20及び実施の形態21では、ファン20の数と風路の分割数とを同数とした。これに限らず、風路の分割数をファン20の数よりも多くしてもよい。なお、本実施の形態22において、特に記述しない項目については実施の形態20又は実施の形態21と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図41は、本発明の実施の形態22に係る室内機を示す斜視図である。この図41では、図面の理解を容易とするため、ケーシング1及び仕切り板90を透過させて示している。
本実施の形態22に係る室内機100は、各仕切り板90の間に、仕切り板91が設けられている。つまり、本実施の形態22では、実施の形態20で分割した風路を、仕切り板91によってさらに分割している。つまり、L1とL2に囲まれた領域に配置された熱交換器50には、ファン20が発生する風量のおよそ半分が流入することとなる。その他の構成は、実施の形態20に係る室内機100と同様である。
仕切り板91は、隣接する仕切り板90の間隔をほぼ均等に分割できる位置に配置される。これら仕切り板91は、仕切り板90と同様に種々の材質で形成することができる。例えば、スチールやアルミ等の金属で仕切り板90を形成してもよい。また例えば、樹脂等で仕切り板90を形成してもよい。なお、仕切り板91は、仕切り板90と同様に遮音効果も有するほうがよい。このため、金属(スチールやアルミ等)よりも密度の小さい樹脂等を用いて仕切り板91を形成する場合、仕切り板91の厚みを大きくするとよい。
仕切り板91の熱交換器50側端部の形状は、熱交換器50に沿って略Λ型となっている。仕切り板91が樹脂等のような低融点の材質で形成されている場合、熱交換器50は暖房運転のときに高温となるため、仕切り板91と熱交換器50との間にわずかな空間を形成するとよい。仕切り板91がアルミやスチール等の融点が高い材質の場合、仕切り板91を熱交換器50と接するように配置してもよく、熱交換器50のフィン56とフィン56の間に仕切り板91を挿入してもよい。
仕切り板91のファン20側端部の形状は、ファン20の出口面と略平行となっている。なお、仕切り板91のファン20側の形状は、ファン20の回転中心付近を高くして周囲に行くほど低くなるような山形形状でもよい。
また、仕切り板91のファン20側端部の高さは、以下のように設定するとよい。
例えば、ファン20と熱交換器50が近い場合、仕切り板91のファン20側端部をファン20に近づけ過ぎると、仕切り板91が空気の流れの抵抗となってしまう。このため、ファン20と熱交換器50が近い場合、仕切り板91のファン20側端部とファン20との距離をできるだけ遠くした方がよい。したがって、ファン20と熱交換器50が近い場合、仕切り板91のファン20側端部の高さは、熱交換器50の上端部(ファン20と最も近接した位置)と同程度の高さとすればよい。仕切り板91のファン20側端部を熱交換器50の傾斜面の途中に配置しても勿論よい。
また例えば、ファン20と熱交換器50との間に十分な距離がある場合、仕切り板91が空気の流れの抵抗となることはない。このため、ファン20と熱交換器50との間に十分な距離がある場合、仕切り板91のファン20側端部の高さを、熱交換器50の上端部(ファン20と最も近接した位置)よりも高くするとよい。
以上、このように構成された室内機100においては、分割された風路の幅L1を、実施の形態20に係る室内機100よりも小さくすることができる。このため、本実施の形態22に係る室内機100は、実施の形態20に係る室内機100と比べ、ファン20の発生する旋回流による幅方向の自由度がさらに減少する。したがって、本実施の形態22に係る室内機100は、実施の形態20に係る室内機100と比べ、より風速分布の悪化を改善できる(速度分布をより均一化できる)。
なお、実施の形態21と同様に、熱交換器50と吹出口3との間の風路で各仕切り板91の下方となる位置に、さらに仕切り板を設けてもよい。このように構成することにより、実施の形態21と同様に、熱交換器50と吹出口3との間においても、ファン20の旋回流が、隣接したファン20の旋回流と干渉することを防止できる。
実施の形態23.
実施の形態22においては、ケーシング1の前後方向に延設された仕切り板90を設け、さらにその分割数を多くするため、仕切り板91でケーシング1内の風路を分割した。これら仕切り板91は、ファン20の出口面に対して垂直に配置したものであった。しかしながら、仕切り板91は実施の形態22のように限定されるものでなく、少なくとも仕切り板91の上端部をファン20の出口面に対して傾斜させて配置してもよい。このような仕切り板91とすることにより、ファン20の発生する旋回流をスムーズに誘導して下流側の熱交換器50に流入させることが可能となる。なお、本実施の形態23において、特に記述しない項目については実施の形態20〜実施の形態22と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図42は、本発明の実施の形態23に係る室内機を示す斜視図である。図42では、図面の理解を容易とするため、ケーシング1及び仕切り板90を透過させて示した。
本実施の形態23に係る室内機100の基本構成は、実施の形態22に係る室内機100と同様である。以下では、本実施の形態23に係る室内機100と実施の形態22に係る室内機100との差異点について説明する。
本実施の形態23に係る室内機100の仕切り板91は、その上端部91aが折り曲げ形成されている。そして、仕切り板91の上端部91aが、ファン20の出口面に対して傾斜するように配置されている。この傾斜方向はファン20の吹出流の方向となっている。室内機100に設けられているファン20が軸流型のファンや斜流型のファンの場合、図42に示すように、室内機100の前面側と背面側とでは上端部91a傾斜方向が逆になる。
なお、仕切り板91の上端部91aの断面形状は、直線となっていてもよいし、曲線形状となっていてもよい。また、上端部91aのみでなく、仕切り板91全体をファン20の出口面に対して傾斜するように配置してもよい。
以上、このように構成された室内機100においては、ファン20の発生する旋回流をスムーズに誘導して下流側の熱交換器50に流入させることが可能となる。このため、ファン20の発生する旋回流と仕切り板91との干渉による損失を低減することができる。したがって、本実施の形態23に係る室内機100は、実施の形態22に係る室内機100と較べ、風路における圧力損失をより低減させることが可能となる。
実施の形態24.
実施の形態20〜実施の形態23においては、ケーシング1の前後方向に延設された仕切り板を設け、ケーシング1内の風路を分割した。ケーシング1の左右方向(長手方向)に延設された仕切り板をさらに設けることで、ケーシング1内の風路をさらに分割することができる。なお、本実施の形態24において、特に記述しない項目については実施の形態20〜実施の形態23と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図43は、本発明の実施の形態24に係る室内機を示す斜視図である。また、図44は、この室内機の縦断面図である。なお、図43では、図面の理解を容易とするため、ケーシング1及び仕切り板90を透過させて示している。
本実施の形態24に係る室内機100の基本構成は、実施の形態22に係る室内機100と同様である。以下では、本実施の形態24に係る室内機100と実施の形態22に係る室内機100との差異点について説明する。
本実施の形態24に係る室内機100は、実施の形態22に係る室内機100に、ケーシング1内の風路を左右方向に分割する仕切り板92が設けられている。この仕切り板92は、前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との間に設けられており、仕切り板90及び仕切り板91と略直角に交わるように配置されている。つまり、L1とL2に囲まれた領域に配置された熱交換器50には、ファン20が発生する風量のおよそ四分の一が流入することとなる。
なお、仕切り板92の下側端部(吹出口3側端部)の位置は、以下のように設定するとよい。
例えば、図44に示すように、仕切り板92を平板にした場合、仕切り板92の下側端部を下方まで延ばしすぎると、風路の面積が減少して(風路が仕切り板92により塞がれて)、空気の流れの抵抗となってしまう。このため、仕切り板92を平板にした場合、仕切り板92の下側端部の位置は、ノズル6の風上側に配置する。
例えば、図45に示すように、仕切り板92の下側がノズル6の形状に合わせた曲面となっている場合、仕切り板92の下側端部を吹出口3まで延ばしてもよい。仕切り板92の下側端部を吹出口3まで延ばすことにより、ノズル6内から吹出口3での風速の強弱の低減が可能である。
以上、このように構成された室内機100においては、分割された風路の幅L2を、実施の形態20〜実施の形態23に係る室内機100よりも小さくすることができる。このため、本実施の形態24に係る室内機100は、ファン20の発生する旋回流による幅方向の自由度がさらに減少する。したがって、本実施の形態24に係る室内機100は、実施の形態20〜実施の形態23に係る室内機100と比べ、より風速分布の悪化を改善できる(速度分布をより均一化できる)。
実施の形態25.
実施の形態20〜実施の形態24で示した仕切り板の表面に、後述のような吸音材を設けてもよい。又は、仕切り板を吸音材で構成してもよい。なお、本実施の形態25において、特に記述しない項目については実施の形態20〜実施の形態24と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図46は、本発明の実施の形態25に係る室内機を示す斜視図である。この図46では、図面の理解を容易とするため、ケーシング1及び仕切り板90を透過させて示している。
本実施の形態25に係る室内機100は、仕切り板90の両面に吸音材93を設けている。この吸音材93の材質は、ウレタン、多孔質の樹脂、多孔質のアルミ等である。このような吸音材93は、低周波の消音効果は小さいが、例えば1kHz以上の高周波を消音することができる。吸音材93の厚みは、厚いほど低い周波数を吸収できる。なお、能動的消音機構を設けることにより、例えば1kHz以下の音を消音することも可能となる。この場合、吸音材93は、例えば2kHzの音を吸音する20mm以下の厚みで十分効果を得ることができる。
なお、仕切り板90の材質は、実施の形態20〜実施の形態24と同様に、種々の材質で形成することができる。例えば、スチールやアルミ等の金属で仕切り板90を形成してもよい。また例えば、樹脂等で仕切り板90を形成してもよい。さらに仕切り板自体を吸音材で構成してもよい。
以上、このように構成された室内機100においては、仕切り板90等によってファン20の発生する旋回流の影響を低減できるだけでなく、ファン20から発生する騒音も低減することができる。
実施の形態26.
本実施の形態20〜実施の形態25のようにケーシング1内の風路を複数に分割した空気調和機(より詳しくは空気調和機の室内機)においては、下記のように能動的消音機構を設けることにより、ファン20が発生する音(騒音)を従来よりも効果的に消音することができる。なお、本実施の形態25において、特に記述しない項目については実施の形態20〜実施の形態25と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図47は、本発明の実施の形態26に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態26に係る室内機100は、実施の形態20で示した室内機100に能動的消音機構を設けたものとなっている。本実施の形態26の消音機構は、騒音検出マイクロホン161、制御スピーカー181及び消音効果検出マイクロホン191を備えている。
本実施の形態26で用いている消音方式は、実施の形態1で示した消音方式と同様である。より詳しくは、騒音源から発生した音を検出し、その検出結果に基づいて生成された制御音を出力(放射)する制御方法である。この制御方法には、騒音源から発生した音を検出するマイクロフォン(本実施の形態26の騒音検出マイクロホン161に相当)、このマイクロフォンで検出された音に基づいて作成された制御音を出力するスピーカー(本実施の形態26の制御スピーカー181に相当)、及び静粛を保ちたい領域(以下、静粛領域と称する)に設けられ、静粛領域の音を検出するマイクロフォン(本実施の形態26の消音効果検出マイクロホン191に相当)等を用いる。
図47に示すように、騒音検出マイクロホン161は、音源となるファン20の近傍に配置されている。本実施の形態26では、騒音検出マイクロホン161は、ケーシング1の前面側に配置されている。
制御スピーカー181は、騒音検出マイクロホン161よりも下流側の風路に配置される。本実施の形態26では、制御スピーカー181は、ケーシング1の前面側に配置されている。このとき、制御スピーカー181は、制御スピーカー181から出力した音が風路内に放射できるように、風路内の空気と接するように配置されている。また、制御スピーカー181の後方(風路とは反対側)は、ボックス184で覆われている。このボックス184内の空間が、低周波の音を発生させるために必要なバックチャンバー184aとなる。
静粛領域の音を検出する消音効果検出マイクロホン191は、静粛領域となる吹出口3の近傍に設置されている。
次に、図48を用いて、本実施の形態26に係る室内機100の内部構造及び消音機構の配置位置について、さらに詳細に説明する。
図48は、本発明の実施の形態26に係る室内機を示す斜視図である。この図48では、図面の理解を容易とするため、ケーシング1及び仕切り板90を透過させて示し、ボックス184(バックチャンバー184a)及び信号処理装置201等の図示を省略している。
仕切り板90によって分割された風路のそれぞれには、騒音検出マイクロホン161及び制御スピーカー181が設けられている。
上述のように、熱交換器50とファン20の間の風路が、複数の風路(本実施の形態26では3つ)に分割されている。これら分割された風路は、平面視において、一辺がL1及びL2となった略四角形状に形成されている。つまり、分割された風路の幅が、L1及びL2となっている。
このため、例えば、L1<L2とした場合、ファン20で発生した音が分割された風路を通過する際、半波長がL1よりも短い周波数fの音は、平面波化(一次元化)して伝播する。また、例えば、L1>L2とした場合、ファン20で発生した音が分割された風路を通過する際、半波長がL2よりも短い周波数fの音は、平面波化(一次元化)して伝播する。
このように、ケーシング1内の風路を仕切り板90で分割することにより、分割された風路の短い側の幅よりも半波長が短い周波数の音を、平面波化(一次元化)することができる。また、ケーシング1内の風路の分割数を多くするほど、より高い周波数まで平面波化(一次元化)することができる。
平面波化(一次元化)できる周波数fを式で表すと、
f < c/(2*L)
となる。ここで、cは音速である。また、Lは、L1及びL2のうち、長さの短い側の値である。
ファン20で発生した音のうち平面波化した音は、分割された風路のそれぞれに設けられた騒音検出マイクロホン161によって検出され、分割された風路のそれぞれに設けられた制御スピーカー181から出力される逆位相の制御音によって消音される。このとき、平面波化した音は重ね合わせにるよる消音効果が得られやすくなり、効果的に消音される。
一方、平面波化していない音は、ケーシング1の風路内で反射を繰り返し、吹出口3まで伝播する。このように平面波化していない音は、音の腹や節の位置がケーシング1の風路内において無秩序に存在するため、能動的消音方法では大きな消音効果を得にくい。
以上、このように構成された室内機100においては、仕切り板90でケーシング1内の風路を分割し、分割された風路のそれぞれに制御スピーカー181を設けることにより、従来よりも高い周波数まで消音効果を得ることができる。また、ケーシング1内の風路の分割数を多くするほど、より高い周波数で消音効果を得ることができる。
また、仕切り板90は、ファン20で発生した音を隣接する風路に透過させない遮音効果も有する。平面波化した音の一部が隣接する風路に侵入すると、音が浸入した風路においては、浸入した音と同じ周波数の音は平面波ではなくなり、消音効果が低下する。遮音効果を得るためには、仕切り板90の重量が必要である。このため、金属(スチールやアルミ等)よりも密度の小さい樹脂等を用いて仕切り板90を形成する場合、仕切り板90の厚みを大きくするとよい。
また、消音機構のうち、騒音検出マイクロホン161及び制御スピーカー181は、熱交換器50よりも風上側となる風路に配置されている。このため、冷房運転時に熱交換器50を通過して温度の低下した空気が、騒音検出マイクロホン161及び制御スピーカー181を通過することを防止できる。したがって、騒音検出マイクロホン161及び制御スピーカー181への結露を防止でき、騒音検出マイクロホン161及び制御スピーカー181の信頼性が向上する。
なお、本実施の形態26に係る室内機100では、騒音検出マイクロホン161及び制御スピーカー181をケーシング1の前面側に配置したが、騒音検出マイクロホン161及び制御スピーカー181の少なくとも一方をケーシング1の後面側に配置しても勿論よい。
実施の形態27.
実施の形態21で示した室内機100に、能動的消音機構を設けても勿論よい。なお、本実施の形態27において、特に記述しない項目については実施の形態26と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図49は、本発明の実施の形態27に係る室内機を示す縦断面図である。
本実施の形態27に係る室内機100は、実施の形態21で示した室内機100に能動的消音機構を設けたものとなっている。
以上、このように構成された室内機100においては、仕切り板90aを配置することにより、熱交換器50と吹出口3との間においても、ファン20で発生した音を平面波化することができる。このため、ファン20と熱交換器50との間で消音できなかった音を、熱交換器50と吹出口3との間で消音できるようになる。したがって、より消音効果の高い空気調和機(より詳しくは室内機)を得ることができる。
なお、本実施の形態27では、仕切り板90aの下側端部が吹出口3まで延設された場合を説明したが、仕切り板90aの下側端部は熱交換器50と吹出口3との間にあっても勿論よい。仕切り板90aを設けたことにより、実施の形態26よりも消音効果が向上する。
実施の形態28.
実施の形態22及び実施の形態23で示した室内機100に、能動的消音機構を設けても勿論よい。なお、本実施の形態28において、特に記述しない項目については実施の形態26又は実施の形態27と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図50は、本発明の実施の形態28に係る室内機を示す斜視図である。この図50では、図面の理解を容易とするため、ケーシング1及び仕切り板90を透過させて示し、ボックス184(バックチャンバー184a)及び信号処理装置201等の図示を省略している。
本実施の形態28に係る室内機100は、実施の形態22で示した室内機100に能動的消音機構を設けたものとなっている。つまり、本実施の形態28では、実施の形態26で分割した風路を、仕切り板91によってさらに分割している。このため、本実施の形態28に係る室内機100は、分割された風路と同数の消音機構(騒音検出マイクロホン161、制御スピーカー181、消音効果検出マイクロホン191)を備えており、分割された風路のそれぞれに騒音検出マイクロホン161及び制御スピーカー181が設けられている。
以上、このように構成された室内機100においては、分割された風路の幅L1を、実施の形態26に係る室内機100よりも小さくすることができる。このため、本実施の形態28に係る室内機100は、実施の形態26に係る室内機100と比べ、より周波数の高い音を平面波化でき、消音できる。
なお、実施の形態27と同様に、熱交換器50と吹出口3との間の風路で各仕切り板91の下方となる位置に、さらに仕切り板を設けてもよい。このように構成することにより、実施の形態27と同様に、ファン20が発生する音を平面波化している区間が広がり、より高い消音効果を得ることができる。
実施の形態29.
実施の形態24で示した室内機100に、能動的消音機構を設けても勿論よい。なお、本実施の形態29において、特に記述しない項目については実施の形態26〜実施の形態28と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図51は、本発明の実施の形態29に係る室内機を示す斜視図である。また、図52は、この室内機の縦断面図である。なお、図51では、図面の理解を容易とするため、ケーシング1及び仕切り板90を透過させて示し、ボックス184(バックチャンバー184a)及び信号処理装置201等の図示を省略している。
本実施の形態29に係る室内機100は、実施の形態24で示した室内機100に能動的消音機構を設けたものとなっている。つまり、本実施の形態29に係る室内機100は、実施の形態28に係る室内機100に、ケーシング1内の風路を左右方向に分割する仕切り板92が設けられている。この仕切り板92は、前面側熱交換器51と背面側熱交換器55との間に設けられており、仕切り板90及び仕切り板91と略直角に交わるように配置されている。
本実施の形態29に係る室内機100においても、分割された風路と同数の消音機構(騒音検出マイクロホン161、制御スピーカー181、消音効果検出マイクロホン191)を設けている。つまり、仕切り板92を設けることによりケーシング1内の風路は前後方向にも分割されることとなるので、本実施の形態29に係る室内機100は、ケーシング1の前面側のみならずケーシング1の後面側にも消音機構を設けている。
なお、仕切り板92の下側端部(吹出口3側端部)の位置は、以下のように設定するとよい。
例えば、図52に示すように、仕切り板92を平板にした場合、仕切り板92の下側端部を下方まで延ばしすぎると、風路の面積が減少して(風路が仕切り板92により塞がれて)、空気の流れの抵抗となってしまう。このため、仕切り板92を平板にした場合、仕切り板92の下側端部の位置は、ノズル6の風上側に配置する。
例えば、図53に示すように、仕切り板92の下側がノズル6の形状に合わせた曲面となっている場合、仕切り板92の下側端部を吹出口3まで延ばしてもよい。仕切り板92の下側端部を吹出口3まで延ばすことにより、ファン20が発生する音を平面波化している区間が広がり、より高い消音効果を得ることができる。
以上、このように構成された室内機100においては、分割された風路の幅L2を、実施の形態26〜実施の形態28に係る室内機100よりも小さくすることができる。このため、本実施の形態29に係る室内機100は、実施の形態26〜実施の形態28に係る室内機100と比べ、より周波数の高い音を平面波化でき、消音できる。
実施の形態30.
実施の形態25で示した室内機100に、能動的消音機構を設けても勿論よい。なお、本実施の形態30において、特に記述しない項目については実施の形態26〜実施の形態29と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図54は、本発明の実施の形態30に係る室内機を示す斜視図である。この図54では、図面の理解を容易とするため、ケーシング1及び仕切り板90を透過させて示し、ボックス184(バックチャンバー184a)及び信号処理装置201等の図示を省略している。
本実施の形態30に係る室内機100は、実施の形態25で示した室内機100に能動的消音機構を設けたものとなっている。つまり、本実施の形態30に係る室内機100は、実施の形態26で示した室内機100の仕切り板90の両面に吸音材93を設けている。この吸音材93の材質は、ウレタン、多孔質の樹脂、多孔質のアルミ等である。このような吸音材93は、低周波の消音効果は小さいが、例えば1kHz以上の高周波を消音することができる。吸音材93の厚みは、厚いほど低い周波数を吸収できる。しかしながら、室内機100は、能動的消音方法を用いることによって例えば1kHz以下の音を消音できる。このため、吸音材93は、例えば2kHzの音を吸音する20mm以下の厚みで十分効果を得ることができる。
以上、このように構成された室内機100においては、能動的消音方法によって、低周波の音を効率的に消音することができる。また、能動的消音方法では消音しきれない高周波の音も、吸音材93によって消音することができる。
実施の形態31.
<仕切りレス化>
実施の形態1等では、仕切り板(仕切り板90等)でケーシング1内の風路を分割することにより、隣接するファン20同士の旋回流の影響を抑制した。本発明に係る室内機100は複数のファン20を備えているので、これらファン20の回転方向を以下のように設定することにより、仕切り板90を設けなくとも隣接するファン20同士の旋回流の影響を抑制できる。なお、本実施の形態31においては、実施の形態1〜実施の形態30と同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図55は、本発明の実施の形態31に係る室内機を示す斜視図である。
本実施の形態31に係る室内機100においても、実施の形態1に係る室内機100と同様に、複数のファン20が設けられている。本実施の形態31に係る室内機100は、図55に示すように、3つのファン20がケーシング1の左右方向(長手方向)に沿って配設されている。これら3つのファン20は、ファン仕様(ファン形状等)が同じとなっている。また、本実施の形態31に係る室内機100は、ケーシング1内に仕切り板(仕切り板90等)が設けられていない構成となっている。なお、説明の便宜上、各ファン20を区別して説明する必要がある場合は、ケーシング1の左側から順にファン20A、ファン20B及びファン20Cと称することとする。
また、本実施の形態31では、各ファン20(ファン20A〜ファン20C)の回転方向を次のように設定している。
図56は、本発明の実施の形態31に係る室内機におけるファン回転方向とケーシング内に発生する気流との関係を示す説明図である。なお、この図56は、室内機100の平面断面図を示しており、図56の下側が室内機100の前面側となっている。また、図56では、熱交換器50の上端部のみを図示している。ここで、本実施の形態31〜実施の形態35においては、熱交換器50の上部に位置する変局部(例えば前面側熱交換器51と背面側熱交換器55の接続部)も上端部と称することとする。
図56に示すように、ファン20A〜ファン20Cの全てが同一方向に回転する場合、ケーシング1内に発生する気流は次のようになる。なお、図56では、室内機100を平面視した状態において、反時計回り方向にファン20A〜ファン20Cが回転している。ファン20A〜ファン20Cの回転方向が全て同一の場合、各ファン20の領域27a(ケーシング1に設置したファン20を平面視したときに、ファン20の並設方向と略垂直側にできる領域)に発生する気流は、同方向となる。このため、この領域27aに発生する気流が増速され、ケーシング1内には、図56の白抜き矢印で示すような流れ場が発生する。このため、ファン20A〜ファン20Cの回転方向が全て同一の場合、下流に配置された熱交換器50に流入する空気の風速分布に大きなバラツキが生じてしまう。例えば、図56に示すような場合、熱交換器50の前面右側(図56の右下側)及び背面左側(図56の左上側)に多くの空気が流入してしまう。また、図56に示すような場合、熱交換器50の前面左側(図56の左下側)及び背面右側(図56の右上側)に流入する空気が不足してしまう。
特に、熱交換器50の上端部上方にファン20が設けられた本実施の形態31に係る室内機100においては、ファン20と熱交換器50上端部との間に十分な距離を確保できない場合、領域27b(ケーシング1に設置したファン20を平面視したときに、ファン20の並設方向にできる領域)の気流の風速は、領域27aよりも小さくなってしまう。このため、熱交換器50の上端部上方にファン20が設けられた本実施の形態31に係る室内機100においては、領域27aの気流の風速がより大きくなり、熱交換器50に流入する空気の風速分布のバラツキがより大きくなってしまう。
そこで、本実施の形態31に係る室内機100は、隣接するファン20の回転方向が互いに逆方向となるように、各ファン20(ファン20A〜ファン20C)の回転方向を設定している。
図57は、本発明の実施の形態31に係る室内機の平面断面図である。
図57に示すように、隣接するファン20の回転方向が互いに逆方向となっている。本実施の形態31では、室内機100を平面視した状態において、ファン20Aの回転方向は反時計回り方向となっている。そして、ファン20Aと隣接するファン20Bの回転方向は、ファン20Aと逆方向の時計回り方向となっている。また、ファン20Bと隣接するファン20Cの回転方向は、ファン20Bと逆の反時計回り方向としている。なお、各ファン20の回転方向は、図57に示す方向に限定されるものではない。隣接するファン20の回転方向が互いに逆方向となっていればよい。
このように隣接するファン20の回転方向を逆方向に設定することにより、ケーシング1内には、図57の白抜き矢印で示すような流れ場が発生する。つまり、隣接するファン20間において、領域27aの気流が隣接するファン20間で衝突し(向かい合う方向となり)、そのまま下流に配置された熱交換器50に流入することとなる。このため、隣接するファン20の回転方向を逆方向に設定することにより、各ファン20が同一方向に回転する場合(図56)と比べ、熱交換器50に流入する空気の風速分布のバラツキを改善できる。したがって、隣接するファン20の回転方向を逆方向に設定することにより、室内機100の圧力損失を低減でき、熱交換器50の熱交換性能を向上することができる。
さらに、本実施の形態31に係る室内機100は、仕切り板(仕切り板90等)を用いていないので、部品コストや製造コスト(仕切り板をケーシングに取り付ける工数等)を削減することもできる。
なお、各ファン20の並設方向は、ケーシング1の左右方向と厳密に平行である必要はない。例えば図58に示すように、各ファン20をケーシング1の前後方向に若干ずらして配置しても勿論よい。
実施の形態32.
複数のファン20は、ケーシング1の前後方向に並設される場合もある。このような場合、ケーシング1の前後方向に隣接するファン20の回転方向は、例えば次のように設定すればよい。なお、本実施の形態32において、特に記述しない項目については実施の形態31と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図59は、本発明の実施の形態32に係る室内機の平面断面図である。なお、この図59は、下側が室内機100の前面側となっている。また、図59では、熱交換器50の上端部のみを図示している。
本実施の形態32に係る室内機100は、6つのファン20を備えている。より詳しくは、ケーシング1の背面側に、その左右方向に沿って3つのファン20が並設されている。また、ケーシング1の前面側に、その左右方向に沿って3つのファン20が並設されている。ケーシング1の前面側に配置されたファン20と背面側に配置されたファン20とは、ケーシング1の前後方向に沿って配置されている。これら6つのファン20は、ファン仕様(ファン形状等)が同じとなっている。また、本実施の形態32に係る室内機100は、ケーシング1内に仕切り板(仕切り板90等)が設けられていない構成となっている。なお、説明の便宜上、各ファン20を区別して説明する必要がある場合は、ケーシング1の背面側に並設されたファン20を左側から順にファン20A、ファン20B及びファン20Cと称し、ケーシング1の前面側に並設されたファン20を左側から順にファン20D、ファン20E及びファン20Fと称する。
また、本実施の形態32に係る室内機100は、上端部を2つ有する熱交換器50が設けられている。上端部を2つ有する熱交換器50とは、例えば、後述する右側縦断面が略N型、略И型又は略M型の熱交換器50である。そして、ケーシング1の背面側に並設されたファン20A〜ファン20Cは、熱交換器50の背面側上端部の上方に設けられ、ケーシング1の前面側に並設されたファン20D〜ファン20Fは、熱交換器50の前面側上端部の上方に設けられている。
本実施の形態32に係る室内機100においては、各ファン20の回転方向を次のように設定している。
ケーシング1の左右方向に並設された各ファン20は、隣接するファン20の回転方向が互いに逆方向となっている。また、ケーシング1の前後方向に並設された各ファン20(ファン20Aとファン20D、ファン20Bとファン20E、ファン20Cとファン20F)は、隣接するファン20の回転方向が同方向に設定されている。
このように各ファン20の回転方向を設定することにより、ケーシング1内には、図59の白抜き矢印で示すような流れ場が発生する。つまり、左右方向に隣接するファン20間において、領域27aの気流が隣接するファン20間(図59に縦方向の点線で示す範囲)で衝突し、そのまま下流に配置された熱交換器50に流入することとなる。このため、左右方向に隣接するファン20の回転方向を逆方向に設定することにより、実施の形態31と同様に、熱交換器50に流入する空気の風速分布のバラツキを改善できる。したがって、左右方向に隣接するファン20の回転方向を逆方向に設定することにより、室内機100の圧力損失を低減でき、熱交換器50の熱交換性能を向上することができる。なお、本実施の形態32では、熱交換器50の上端部の上方に各ファン20を設けているので、領域27bの気流よりも領域27aの気流の方が、早い風速となっている。
さらに、本実施の形態32に係る室内機100は、前後方向に隣接するファン20の回転方向を同じにしているので、領域27aの気流が隣接するファン20間で衝突し、そのまま下流に配置された熱交換器50に流入することとなる。このため、前後方向においても、仕切り板を配置したときと同様の効果(風速分婦の改善による圧力損失の低減、及び熱交換性能の向上)を得ることができる。
なお、ケーシング1の左右方向に沿った各ファン20の並設方向は、ケーシング1の左右方向と厳密に平行である必要はない。各ファン20をケーシング1の前後方向に若干ずらして配置しても勿論よい。また、ケーシング1の前後方向に沿った各ファン20の並設方向は、ケーシング1の前後方向と厳密に平行である必要はない。各ファン20をケーシング1の左右方向に若干ずらして配置しても勿論よい。
実施の形態33.
また、ファン20がケーシング1の前後方向にも並設される場合、ケーシング1の前後方向に隣接するファン20の回転方向を、例えば次のように設定してもよい。なお、本実施の形態33において、特に記述しない項目については実施の形態31又は実施の形態32と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図60は、本発明の実施の形態33に係る室内機の平面断面図である。なお、この図60は、下側が室内機100の前面側となっている。また、図60では、熱交換器50の上端部のみを図示している。
本実施の形態33に係る室内機100は、実施の形態32に係る室内機100と同様に、6つのファン20を備えている。これら6つのファン20は、ファン仕様(ファン形状等)が同じとなっている。また、本実施の形態33に係る室内機100は、ケーシング1内に仕切り板(仕切り板90等)が設けられていない構成となっている。なお、説明の便宜上、各ファン20を区別して説明する必要がある場合は、ケーシング1の背面側に並設されたファン20を左側から順にファン20A、ファン20B及びファン20Cと称し、ケーシング1の前面側に並設されたファン20を左側から順にファン20D、ファン20E及びファン20Fと称する。
しかしながら、本実施の形態33に係る室内機100は、前後方向に隣接するファン20の回転方向の設定が本実施の形態32に係る室内機100と異なっている。つまり、ケーシング1の前後方向に並設された各ファン20(ファン20Aとファン20D、ファン20Bとファン20E、ファン20Cとファン20F)は、隣接するファン20の回転方向が逆方向に設定されている。
また、本実施の形態33に係る室内機100に設けられた熱交換器50は、実施の形態32に係る室内機100に設けられた熱交換器50とは異なり、上端部が1つの熱交換器50が設けられている。つまり、ケーシング1の背面側に並設されたファン20A〜ファン20Cは、熱交換器50の背面側上端部よりも背面側に設けられ、ケーシング1の前面側に並設されたファン20D〜ファン20Fは、熱交換器50の前面側上端部よりも前面側に設けられている。上端部が1つの熱交換器50とは、例えば、実施の形態1や実施の形態31等で示した右側縦断面略Λ型の熱交換器である。もちろん、右側縦断面略Λ型の熱交換器50に限らず、上端部が1つの熱交換器50であれば熱交換器50の右側縦断面における形状は任意である。
このように各ファン20の回転方向を設定することにより、ケーシング1内には、図60の白抜き矢印で示すような流れ場が発生する。つまり、左右方向に隣接するファン20間において、領域27aの気流が隣接するファン20間(図60に縦方向の点線で示す範囲)で衝突し、そのまま下流に配置された熱交換器50に流入することとなる。このため、左右方向に隣接するファン20の回転方向を逆方向に設定することにより、実施の形態31及び実施の形態32と同様に、熱交換器50に流入する空気の風速分布のバラツキを改善できる。したがって、左右方向に隣接するファン20の回転方向を逆方向に設定することにより、室内機100の圧力損失を低減でき、熱交換器50の熱交換性能を向上することができる。
また、本実施の形態33に係る室内機100においては、各ファン20が熱交換器50の上端部よりも前面側又は背面側に設けられているので、領域27aが熱交換器50の上端部の上方に配置することとなる。このため、領域27aの気流よりも領域27bの気流の方が、早い風速となる。したがって、前後方向に隣接するファン20の回転方向を同じにしなくても、室内機100の圧力損失を低減でき、熱交換器50の熱交換性能を向上することができる。つまり、ケーシング1を平面視したとき、各ファン20の設置位置を熱交換器50の上端部からずらすことにより、前後方向に隣接するファン20の回転方向を限定しなくとも、室内機100の圧力損失を低減でき、熱交換器50の熱交換性能を向上することができる。
なお、ケーシング1の左右方向に沿った各ファン20の並設方向は、ケーシング1の左右方向と厳密に平行である必要はない。各ファン20をケーシング1の前後方向に若干ずらして配置しても勿論よい。また、ケーシング1の前後方向に沿った各ファン20の並設方向は、ケーシング1の前後方向と厳密に平行である必要はない。各ファン20をケーシング1の左右方向に若干ずらして配置しても勿論よい。
実施の形態34.
また、以下のようなファン20を並設することも可能である。なお、本実施の形態34において、特に記述しない項目については実施の形態31〜実施の形態33と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図61は、本発明の実施の形態34に係る室内機の平面断面図である。なお、この図61は、下側が室内機100の前面側となっている。また、図61では、熱交換器50の上端部のみを図示している。
本実施の形態34に係る室内機100の基本構成は、実施の形態31に係る室内機100と同様である。つまり、3つのファン20(ファン20A〜ファン20C)がケーシング1の左右方向に並設されている。これら各ファン20は、隣接するファン20の回転方向が逆方向となっている。また、熱交換器50は、右側縦断面略Λ型の熱交換器が設けられている。また、ケーシング1内に仕切り板が設けられていない構成となっている。
しかしながら、本実施の形態34に係る室内機100は、ファン20の仕様が実施の形態31に係る室内機100と異なっている。つまり、本実施の形態34では、ファン20毎に、仕様(例えば、羽根車の径、ボス比及び羽根の取り付け角等)が異なっている。なお、本実施の形態34では、実施の形態31〜実施の形態33で示したファン20と異なり、一方向のみに回転可能なファン20を用いている。つまり、ファン20A及びファン20Cは、室内機100を平面視した状態において、反時計回り方向のみに回るファンを用いている。また、ファン20Bは、室内機100を平面視した状態において、時計回り方向のみに回るファンを用いている。
なお、複数のファン20のうち、一部のファン20の仕様を同じにしても勿論よい。また、本実施の形態34では、ケーシング1の前後方向にファン20を並設していないが、ケーシング1の前後方向にファン20を並設しても勿論よい。また、熱交換器50の形状も、右側縦断面略Λ型に限らず種々の形状とすることができる。
このような構成によれば、ファン20を回転方向に応じて個別に最適設計することが可能となり、実施の形態31〜実施の形態33と比べ、低騒音化が可能となる。また、後述するように各ファン20の風量や風速を個別に設定して吹出口3の風量分布や風速分布を調整する際、室内機100の設計自由度を向上させることができる。
実施の形態35.
ファン20を前後方向に並設する場合、例えば以下のような位置にファン20を設置するとよい。なお、本実施の形態35において、特に記述しない項目については実施の形態31〜実施の形態34と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図62は、本発明の実施の形態35に係る室内機の縦断面図である。ここで、図62(a)は、右側縦断面略W型の熱交換器50を備えた室内機100を示す。また、図62(b)は、右側縦断面略M型の熱交換器50を備えた室内機100を示す。
本実施の形態35に係る室内機100は、ケーシング1の前後方向に沿って複数のファン20が並設されている。本実施の形態35では、ケーシング1の前後方向に沿って3つのファン20が並設されている。なお、これら前後位置の異なるファン20の位置に置いて、ケーシング1の左右方向(図62の紙面直交方向)にファン20を並設しても勿論よい。
ファン20の羽根23の下方に熱交換器50の上端部が配置されている場合、流速の速い空気が熱交換器50の上端部に衝突することとなる。これにより、熱交換器50での圧力損失が増大するとともに、熱交換器に流入する空気の風速分布にバラツキが生じる。
そこで、本実施の形態35では、ファン20の羽根23の下方に熱交換器50の上端部が配置されないように、ファン20及び熱交換器50を配置している。
このように室内機100を構成することにより、ファン20の下流側の流れ(図62の白抜き矢印)は、熱交換器50の上端部に遮られる風路を最小限に設置することが可能となる。このため、熱交換器50の圧力損失を低減できると共に、熱交換器50に流入する空気の風速分布も改善することが可能となる。
1 ケーシング、1b 背面部、2 吸込口、3 吹出口、5 ベルマウス、5a 上部、5b 中央部、5c 下部、6 ノズル、6a 背面側曲線、6b 前面側曲線、10 フィルター、15 フィンガーガード、16 モーターステイ、17 固定部材、18 支持部材、20(20A〜20F) ファン、20a 回転軸、20b ファン、21 ボス、23 羽根(主羽根)、25 羽根車、27a 領域、27b 領域、30 ファンモーター、50 熱交換器、50a 対称線、51 前面側熱交換器、51a,51b 熱交換器、55 背面側熱交換器、55a,55b 熱交換器、56 フィン、57 伝熱管、70 上下ベーン、80 左右ベーン、90 仕切り板、90a 仕切り板、91 仕切り板、91a 上端部、92 仕切り板、93 吸音材、100 室内機、110 前面側ドレンパン、111 排水路、111a 舌部、115 背面側ドレンパン、116 接続口、117 ドレンホース、151 マイクアンプ、152 A/D変換器、154 D/A変換器、155 アンプ、158 FIRフィルター、159 LMSアルゴリズム、161 騒音検出マイクロホン、181 制御スピーカー、184 ボックス、184a バックチャンバー、191 消音効果検出マイクロホン、201 信号処理装置、281 制御装置。

Claims (13)

  1. 上部に吸込口が形成され、前面部下側に吹出口が形成されたケーシングと、
    前記ケーシング内の前記吸込口の下流側に設けられた軸流型又は斜流型のファンと、
    前記ケーシング内の前記ファンの下流側であって、前記吹出口の上流側に設けられ、前記ファンから吹き出された空気と冷媒とが熱交換する熱交換器と、
    を備え、
    前記ケーシングには、前記熱交換器を通過した空気を前記吹出口へ導く風路となるノズルが形成され、
    前記熱交換器は、
    前面側に配置された前面側熱交換器と、
    背面側に配置された背面側熱交換器と、
    を有し、
    前記ケーシングを前面側から背面側にかけて切断した縦断面において、
    前記熱交換器は、前記前面側熱交換器と前記背面側熱交換器とがΛ型となるように構成され、
    前記ノズルの入り口側の開口は、前記前面側熱交換器の下端に設置された前面側ドレンパンと前記背面側熱交換器の下端に設置された背面側ドレンパンとの間で形成され、
    前記ノズルは、前記入り口側の開口長さd1が出口側の開口長さd2よりも大きくなっており、
    前記前面側熱交換器を流れる空気の流量は、前記背面側熱交換器を流れる空気の流量よりも小さくなるように構成され、
    ファンが前記熱交換器の上流側のみに備えられている空気調和機の室内機。
  2. 上部に吸込口が形成され、前面部下側に吹出口が形成されたケーシングと、
    前記ケーシング内の前記吸込口の下流側に設けられた軸流型又は斜流型のファンと、
    前記ケーシング内の前記ファンの下流側であって、前記吹出口の上流側に設けられ、前記ファンから吹き出された空気と冷媒とが熱交換する熱交換器と、
    を備え、
    前記ケーシングには、前記熱交換器を通過した空気を前記吹出口へ導く風路となるノズルが形成され、
    前記熱交換器は、
    前面側に配置された前面側熱交換器と、
    背面側に配置された背面側熱交換器と、
    を有し、
    前記ケーシングを前面側から背面側にかけて切断した縦断面において、
    前記熱交換器は、前記前面側熱交換器と前記背面側熱交換器とがΛ型となるように構成され、
    前記ノズルの入り口側の開口は、前記前面側熱交換器の下端に設置された前面側ドレンパンと前記背面側熱交換器の下端に設置された背面側ドレンパンとの間で形成され、
    前記ノズルは、前記入り口側の開口長さd1が出口側の開口長さd2よりも大きくなっており、
    前記前面側熱交換器の伝熱面積と前記背面側熱交換器の伝熱面積とが異なり、
    前記ファンは、
    前記前面側熱交換器の伝熱面積及び前記背面側熱交換器の伝熱面積に応じた風量を、前記前面側熱交換器及び前記背面側熱交換器に供給するように配置され、
    ファンが前記熱交換器の上流側のみに備えられている空気調和機の室内機。
  3. 前記縦断面において前記ノズルの背面側端部の形状となる背面側曲線は、その全体又は一部が前記ケーシングの前面側に凸となる形状に形成されている請求項1又は請求項2に記載の空気調和機の室内機。
  4. 前記ケーシングを前面側から背面側にかけて切断した横断面で見た場合、
    前記ノズルは、
    前記ノズルを流れる気流の風速分布に応じて、前記ケーシングの左右方向に沿って形状が変化している請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  5. 前記横断面において、
    前記ノズルは、
    前後方向の幅が変化している請求項に記載の空気調和機の室内機。
  6. 前記横断面において、
    前記ノズルは、
    前後方向の位置が変化している請求項又は請求項に記載の空気調和機の室内機。
  7. 前記ファンよりも小型の小型ファンをさらに備え、
    該小型ファンは、
    前記ファンからの送風のみでは風速が小さくなる領域へ気流を供給する位置に設置されている請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  8. 平面視において、
    前記小型ファンは、前記ケーシングの端部及び隣接する前記ファンの間のうちの少なくとも1つの位置に配置されている請求項に記載の空気調和機の室内機。
  9. 面視において、
    前記前面側熱交換器の長手方向の長さは、前記背面側熱交換器の長手方向の長さよりも短い請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  10. 記前面側熱交換器の圧力損失は、前記背面側熱交換器の圧力損失よりも大きい請求項1〜請求項のいずれか一項に記載の空気調和機の室内機。
  11. 前記ファンの回転軸は、前記前面側熱交換器及び前記背面側熱交換器のうち、伝熱面積の大きい方へ向かうように傾斜して配置されたことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機の室内機。
  12. 前記ファンの回転軸は、前記前面側熱交換器及び前記背面側熱交換器のうち、伝熱面積の大きい方の上方に配置されたことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機の室内機。
  13. 請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の室内機を備えた空気調和機。
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