JP5590355B2 - ロボットハンド及びロボット装置 - Google Patents

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Description

開示の実施形態は、対象物を把持するための多関節式の指を備えたロボットハンド及びロボット装置に関する。
近年、人間の代わりに作業ができるロボットの開発が期待されている。このロボットのハンドは、特に人が使用する工具などを扱えることが必要である。このようなロボットハンドに関する従来技術としては、例えば特許文献1〜3に記載のものが既に知られている。
特許文献1記載の従来技術では、多指多関節のロボットハンドにおいて、隣接する可動指どうしに形状記憶メタルを挿通し、その形状記憶メタルの指間連絡部を動滑車により牽引駆動する構成が開示されている。
特許文献2に記載の従来技術では、第1リンク、第2リンク、第3リンクを連結したロボットハンドにおいて、第1リンクと第2リンクとの間に連結された状態において電圧を加えることで伸縮し第1リンクを駆動させる、高分子アクチュエータを設けた構成が開示されている。
特許文献3に記載の従来技術では、人差し指及び環指に備えられる複数のリンクをウォームギアとウォームホイールとモータとを用いて内転・外転させる構成が開示されている。
特開2009−83020号公報(第13頁、図1) 特開2005−46980号公報(第4頁、図1) 特開2008−149448号公報(第17頁、図1)
しかしながら、特許文献1及び特許文献2記載の従来技術では、各関節における各指の曲げ方向が限定されているため、把持動作における自由度が低い。この結果、例えば把持対象物の形状に倣うような、より柔軟な把持を実行するのは困難である。特許文献3記載の従来技術の内転・外転機能はリンクを平面的に回転させることによって複数の指を開く方向・閉じる方向に動作させるものに過ぎず、把持対象物の形状に倣うような柔軟な把持を行うのには限界があった。いずれにしても、上記従来技術においては、対象物の形状に倣った柔軟な把持を容易に実現することはできなかった。
本発明の目的は、把持対象物に対し、当該対象物の形状に倣った柔軟な把持を容易に実現できるロボットハンド及びロボット装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の一の観点によれば、アクチュエータの数より関節の数が多い劣駆動機構のロボットハンドであって、掌部と、前記掌部に根元が連結され、掌側から指先に向かって順番に配列される、第1リンク、第2リンク、及び第3リンク、を含む、3つ以上の前記リンクと、前記第1リンクと当該第1リンクの前記掌側とを屈曲可能に連結する第1関節、前記第2リンクと前記第1リンクとを屈曲可能に連結する第2関節、及び、前記第3リンクと前記第2リンクとを屈曲可能に連結する第3関節、を含む、3つ以上の前記関節と、を有する3本以上の指部と、前記3本以上の指部のうち少なくとも1本の指部に備えられた前記第1〜第3リンクのうち少なくとも1つのリンクを、回転軸まわりに互いに相対ねじり変位可能に連結された、2つの小リンク部材により構成することにより、前記指部で把持対象物を包み込むように把持可能とするなじみ機構と、を有し、前記なじみ機構は、前記把持対象物との接触により受動的に前記2つの小リンク部材を前記回転軸まわりに互いに相対ねじり変位させるように連結する、前記指部内に設けられたツイスト機構を有するロボットハンドが適用される。
本発明によれば、把持対象物に対し、当該対象物の形状に倣った柔軟な把持を容易に実現できる。
第1実施形態に係るロボットハンドを備えるロボット装置の概念的説明図である。 第1実施形態に係るロボットハンドの外観構造を表す斜視図である。 ツイスト関節部を備える指部の全体の内部構造を示す縦断面図である。 ツイスト関節部に備えられるツイスト機構の外観の斜視図である。 3つの屈曲関節と1つのツイスト関節部を備えた指部の斜視図である。 ツイスト関節部を備える指部の4関節指のモデル図である。 引っ張りバネにより復帰力を得る変形例におけるツイスト機構の案内板の正面図である。 永久磁石により復帰力を得る変形例における第1リンクの要部拡大縦断面図である。 ゴム部材により復帰力を得る変形例における、ツイスト機構の正面図、及び、図9(a)中IX−IX断面による側断面図である。 第2実施形態に係るロボットハンドの外観構造を表す斜視図である。 劣駆動機構を備える指部の全体の内部構造を示す縦断面図である。 リンクが伸展した状態におけるストッパの構成の一例を表す概略図である。 リンクが屈曲した状態におけるストッパの構成の一例を表す概略図である。 ねじりばねの構成の一例を表す概略図である。 第2モータをリンク内に配置する変形例における、指部の全体の内部構造を示す縦断面図である。 第2モータをウォームギアを用いてリンク内に配置する変形例における、指部の全体の内部構造を示す縦断面図である。 引っ張りばねを用いた変形例の一例を表す概略図である。 2つのリンクからなる指部を有する変形例における、ロボットハンドの外観構造を表す斜視図である。 2つのリンクからなる指部の全体の内部構造を示す縦断面図である。 2つのリンクからなる指部の他の構成例における、内部構造を示す縦断面図である。 2つのリンクからなる指部の他の構成例における、指部の動作を説明するための図である。 指部の内転・外転動作を可能な構成とする変形例における、ロボットハンドの外観構造を表す平面図である。 指部の内転・外転動作を可能な構成とする変形例における、ロボットハンドの掌部の詳細を示す側断面図である。 指部の内転・外転動作を可能な構成とする変形例における、ロボットハンドの指部の内部の概略構造を示す側断面図である。 指部の内転・外転動作を可能な構成とする変形例における、大きな把持対象物をロボットハンドで把持した状態を示す上面図である。 指部の内転・外転動作を可能な構成とする変形例における、大きな把持対象物をロボットハンドで把持した状態を示す側面図である。 指部の内転・外転動作を可能な構成とする変形例における、小さな把持対象物をロボットハンドで把持した状態を示す上面図である。 指部の内転・外転動作を可能な構成とする変形例における、小さな把持対象物をロボットハンドで把持した状態を示す側面図である。 指部の内転・外転動作を可能な構成とする変形例における、モータを甲部に配置した構成を示す側断面図である。 第3実施形態に係るロボットハンドの指部が備えた遊星歯車機構の側断面図である。 第3実施形態に係るロボットハンドの指部全体の側断面図である。 第3実施形態に係る指部の動作原理を説明するための説明図である。 プーリを用いてトルク伝達を行う変形例の遊星歯車機構の側断面図である。 シャフトを拘束することで関節を拘束する関節拘束機構の構成を表す図である。 形状記憶合金を用いてシャフトを拘束することで関節を拘束する関節拘束機構の構成を表す図である。 トルク伝達機構に波動歯車機構を用いた変形例における、波動歯車機構の水平断面図及び側断面図である。 プーリを用いてトルク伝達を行う変形例の波動歯車機構の側断面図である。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態について説明する。本実施形態は、リンクにねじり変位を付与したなじみ機構により、指で把持対象物を包み込むように把持可能とするものである。
図1において、ロボット装置1は、ロボット本体2と、ロボット本体2の動作を制御するパーソナルコンピュータ3(以下、PC3と略記)とを有している。なお、PC3が、特許請求の範囲に記載のコントローラの一例に相当する。また、コントローラは、例えばロボット本体2の各関節付近やロボットハンド8の掌部11に設置する等、ロボット本体2側に設けるようにしてもよい。
図示する例のロボット本体2は、2関節アーム型ロボットであり、床部に固定された第1関節アクチュエータ4と、この第1関節アクチュエータ4により位置姿勢制御される第1アーム5と、この第1アーム5の先端に固定された第2関節アクチュエータ6と、この第2関節アクチュエータ6により位置姿勢制御される第2アーム7と、この第2アーム7の先端に固定された、本実施形態によるロボットハンド8とを備えている。
上記構成において、ロボット本体2は、各関節アクチュエータ4,6でそれぞれ対応するアーム5,7を位置姿勢制御させることで、ロボットハンド8を把持対象物9に近づけることができる。そして、ロボットハンド8が把持対象物9を把持し、さらに各アーム5,7を位置姿勢制御させることで、把持対象物9を移動させることができる。なお、図示する例では2つの関節アクチュエータ4,6の回転動作だけでロボットハンド8を移動させているが、この他にも各アーム5,7に長手方向を回転軸とした回転動作を行わせるアクチュエータ(特に図示せず)などを設けてもよく、また2関節に限らずさらに多関節(例えば7関節)のロボットでもよい。
PC3は、このロボット本体2が備える各アクチュエータ4,6にそれぞれ対応した制御指令を生成・送信することで、各アクチュエータ4,6を協調制御させ、ロボットハンド8を把持制御させ、ロボット本体2全体を円滑に動作させるよう制御する。
図2において、図示する例のロボットハンド8は、掌部11と、この掌部11に根元が連結され、掌部11から延びるように配置された3本の指部12とを有している。各指部12は、それぞれヒンジで構成する2つの第2関節14、第3関節15を介して3つのリンク16,17,18を直列に連結しており、さらに根本側のリンク16が1つの第1関節13を介して掌部11に連結されている。この例では、一つの指部12における各関節13,14,15の回転軸が互いに平行な配置関係にあり、各指部12は一平面上で揺動するような屈曲伸展動作が可能となっている。3本の指部12が互いに近接するよう屈曲することで、ロボットハンド8は把持対象物9を3点支持で把持することができる。そして、本実施形態のロボットハンド8の特徴として、上記3本の指部12うちの少なくとも1本(この例では、図2中の右上に位置する指部12A)が、少なくとも1つのリンク(この例では、掌部11に直接連結する側のリンク16)に、ツイスト関節部19が備えられている。
次に図3を用いて、上述したツイスト関節部19を備える指部12Aの全体の内部構造について説明する。なお、図3では、中空構造である掌部11及び各リンク16,17,18の外殻を構成する、壁部等については、図示を適宜省略して示している。
図3において、掌部11の縁部には第1関節軸21を介して第1リンク16が屈曲可能に連結されている。この第1リンク16の自由端には第2関節軸22を介して第2リンク17が屈曲可能に連結されており、この第2リンク17の自由端には第3関節軸23を介して第3リンク18が屈曲可能に連結されている。通常の状態では、3つの関節軸16,17,18の回転軸が互いに平行な配置関係となっている。
掌部11には、第1関節駆動モータ24が設置されており、この第1関節駆動モータ24の出力軸に固定された第1関節駆動ギア26が、上記第1関節軸21に固定された第1関節従動ギア27に噛み合っている。第1関節軸21は、掌部11に対して回転自在に支持されている一方、上記第1リンク16に対しては固定的に結合している。これにより、第1関節駆動モータ24の回転駆動により、第1リンク16は掌部11に対して能動的に屈曲させることが可能となっている。なお、第1関節駆動モータ24が各請求項記載のアクチュエータ及び第1アクチュエータの一例に相当する。
第1リンク16には、第2関節駆動モータ25が設置されており、この第2関節駆動モータ25の出力軸には、第2関節駆動ギア30が固定されている。第2関節軸22は、第1リンク16に対して回転自在に支持されており、上記第2リンク17に対しても軸受28Aにより回転自在に支持されている。また、第2関節駆動ギア30は、第2関節軸22に対して固定された第2関節従動ギア31に噛み合っている。これにより、第2関節駆動モータ25の回転駆動により、第2リンク17は第1リンク16に対して能動的に屈曲させることが可能となっている。なお、第2関節駆動モータ25が、各請求項に記載のアクチュエータ及び第2アクチュエータの一例に相当する。
上記第2関節従動ギア31には、第3関節駆動プーリ32が一体的に結合されている。一方、第3関節軸23には、第3関節従動プーリ33が固定されており、当該第3関節従動プーリ33と上記第3関節駆動プーリ32との間にベルト34が掛け渡されている。なおワイヤ部材を用いてもよい。第3関節軸23は、第2リンク17に対して軸受28Bにより回転自在に支持されている一方、上記第3リンク18に対しては固定的に結合している。これにより、第2関節駆動モータ25の回転駆動がベルト34を介して伝達されることで、第3リンク18は第2リンク17に対して能動的に屈曲させることが可能となっている。また、2つのプーリ32,33間においてベルト34が単純に掛け渡されている(ねじれていない)ことから、第2リンク17と第3リンク18はいずれも第2関節駆動モータ25が回転駆動している間に同じ側へ向かって屈曲するよう動作する。言い換えると、第3リンク18は第2リンク17の劣駆動の態様で屈曲する。なお、第3リンク18の屈曲角度は、上記第3関節駆動プーリ32と上記第3関節従動プーリ33のプーリ径比にも影響を受ける。
そして、上記第1リンク16は、その軸線方向に沿って第1小リンク35と第2小リンク36との2つに分割されている。掌部11側に位置する第1小リンク35の先端部分は、指先側(第2リンク17側)に位置する第2小リンク36の内部に嵌合挿入している。特に図示しないが、例えば、第1小リンク35の嵌合部分は円筒形状に形成されており、第2小リンク36の嵌合部分は当該円筒部分の外周とほぼ同径の内径が形成されている。このため、第1小リンク35と第2小リンク36は、第1リンク16全体の長手方向に沿った回転軸まわりに互いに相対ねじり変位可能に連結されており、このような嵌合部分によりツイスト関節部19が構成されている(上記図2中のA部参照)。また、第1小リンク35の外周と第2小リンク36の内周の間には小リンクベアリング37が設けられており、この小リンクベアリング37がラジアル方向で第1小リンク35と第2小リンク36の間の摺動を円滑にするとともに、スラスト方向で第1小リンク35と第2小リンク36の間の抜けを防いでいる。上記第2関節駆動モータ25は、第2小リンク36の内部に設置されている。なお、第1小リンク35及び第2小リンク36は、各請求項に記載の2つの小リンク部材の一例に相当する。
さらに、第1リンク16のツイスト関節部19の内部には、上記第1小リンク35と上記第2小リンク36の間の相対ねじり変位を補助するツイスト機構38が設けられている。図4を用いて、このツイスト機構38の詳細構造について説明する。
図4及び上記図3において、ツイスト機構38は、シャフト支持板41と、シャフト42と、案内板43と、シャフトベアリング44と、2本の案内棒45と、ねじりバネ46とを有している。シャフト支持板41と案内板43はそれぞれほぼ同径の円板形状に形成されており、互いの中心軸を一致させて平行に配置されている。シャフト42は中空の円筒形状に形成されており、一端(図3中の下端)がシャフト支持板41の中心に固定され、他端(図3中の上端)が案内板43の中心を貫通しシャフトベアリング44を介して回転自在に支持されている。
また、案内板43には、その中心に対してそれぞれ同じ内周角となる2つの円弧状の案内溝47が形成されている。2つの案内棒45はそれぞれの一端(図3中の下端)をシャフト支持板41に垂直に結合し、それぞれの他端(図3中の上端)をそれぞれに対応する案内溝47に貫通させている。案内棒45と案内溝47はそれぞれの組み合わせで同じ配置関係にあり、例えば図示するように一方の案内溝47の端部に案内棒45が位置している場合、他方の案内溝47でも対応する端部に案内棒45が位置するようになる。これにより、シャフト支持板41とシャフト42と2つの案内棒45は、案内板43に対して各案内溝47の内周角の分だけ相対的に回転可能に連結されている。
ねじりバネ46は、らせん状に巻かれたバネであり、シャフト42の外周で同軸的に配置され、その一端(図3中の下端)がシャフト支持板41に固定され、他端(図3中の上端)が案内板43に固定されている。これにより、案内板43はシャフト支持板41から常に同じ回転方向(図4中に示す例では反時計回り方向)へと付勢されている。
なお、シャフト42が各請求項記載のシャフト部材の一例に相当し、シャフトベアリング44が軸受部材の一例に相当する。案内棒45,45と案内溝47,47の側壁部分が案内部材の一例に相当するとともに、案内溝47,47の溝端部が規制部材の一例に相当する。また、ねじりバネ46は、第1ばね部材の一例に相当するとともに復帰力付与部材の一例に相当する。
このような構成のツイスト機構38が、上記第1小リンク35と上記第2小リンク36の嵌合部分(つまりツイスト関節部19)と回転軸を一致させて貫通配置されている。詳細には、シャフト支持板41が第1小リンク35の内部に固定され、案内板43が第2小リンク36の内部に固定されている。また、シャフト42は内部に貫通孔48が軸方向に貫通して形成されており、この貫通孔48に上記第2関節駆動モータ25のケーブル部材49を通過させている。また、シャフト42は第1小リンク35に設けられる一方、シャフトベアリング44が第2小リンク36に設けられてシャフト42を回転可能に支持する。また、2本の案内棒45と2つの案内溝47は、シャフト42の回転に伴う第1小リンク35と第2小リンク36の相対回転をガイドするとともに、シャフト42の回転に伴う第1小リンク35と第2小リンク36の相対回転方向の回転量を所定範囲内に制限する。また、ねじりバネ46は、シャフト42の回転に伴い、正回転方向(図4において第2小リンク36の案内板43を反時計回り方向へ、第1小リンク35のシャフト支持板41を時計回り方向へ、互いに離間する方向)に変位する第1小リンク35と第2小リンク36を、上記とは逆の逆回転方向へ変位させる復帰力を与える。
このように、本実施形態では、指部12Aに、第1小リンク35及び第2小リンク36、ツイスト関節部19、ツイスト機構38を有するなじみ機構USを設け、第2リンク17及び第3リンク18へねじり変位を付与することによって、3本の指部12で把持対象物9を包み込むように把持することを可能としている。
図5において、第3リンク18と第2リンク17との間の第3関節軸23の軸心線と、第2リンク17と第1リンク16との間の第2関節軸22の軸心線とは平行で、これらは第2小リンク36の内部に配置された第2関節駆動モータ25によりそれぞれ互いに屈曲するよう駆動される。つまり、それぞれ1自由度しか有していない第1関節軸21、第2関節軸22、及び第3関節軸23の各屈曲関節は、それらを組み合わせても各リンク16,17,18を同一平面内で揺動(屈曲・伸展)させるだけの自由度しか有していない。これに対し、本実施形態が備える指部12Aにおいては、第1リンク16にツイスト関節部19を備え、図示のような第1小リンク35と第2小リンク36との回転軸CLまわりの相対回転(相対ねじり変位)が可能であることから、指先の移動自由度をさらに増加させることができる。
例えば図5の姿勢において、第3リンク18の指の腹に位置する点Bに外力Fが与えられると、外力Fから第2小リンク36の回転軸CLまでの距離を回転半径Rとしつつ、第2小リンク36の回転軸まわりにトルクTが発生する。このトルクTに抵抗するようにツイスト機構38のねじりバネ46の付勢力が働き、第2小リンク36と第1小リンク35とが所定の角度で静止した状態になる。なお、ツイスト機構38は、外力Fがかからない限りにおいて、第3リンク18、第2リンク17、及び第2小リンク36と、第1小リンク35との相対角度が0に保たれる程度の付勢力が必要である。つまり、ねじりバネ46は、物体を把持していない状態で、第3リンク18、第2リンク17、及び第2小リンク36の自重を保持できる程度のバネ剛性が必要である。
次に、図6に示す4関節指のモデル図を使って、ロボットハンド8の指部12Aの運動方程式を求め、挙動を解析する。
図6において、ツイスト関節部19は、Z軸周りに、ねじりバネ46で拘束され、第1小リンク35と第2小リンク36の間に配置されている。ツイスト関節部19と第1小リンク35と第2小リンク36は、第1リンク16に相当する。第1リンク16の自由端には、第2関節14、第2リンク17、第3関節15、第3リンク18が配置され、第1リンク16は、第1関節13により駆動される。第1関節13の軸中心点を原点とし、第1関節13からツイスト関節部19までの長さをl0、第1関節13から第2関節14までの長さをl1、第2関節14から第3関節15までの長さをl2とする。このとき、例えば、RM.Murray,ZLi,S.S Sastry著の「A mathematical introduction to Robotic Manipulation」(CRC press、1994年、p172〜p175)に基づいて、以下のように運動方程式が求められる。まず、各関節13,14,15上の点のツイストベクトル(ξ1,ξ2,ξ3,ξ4)を求めると下記の式(1)となる。ツイストベクトルは、速度ベクトルと角速度ベクトルから得られる。
Figure 0005590355
第1関節13の軸中心点を原点として各リンク16,17,18の質量中心の相対位置を求めると、第1関節13とツイスト関節部19の間の第1小リンク35の質量中心位置(0,0,r)、ツイスト関節部19と第2関節14の間の第2小リンク36の質量中心位置(0,0,l+r)、第2関節14と第3関節15の間の第2リンク17の質量中心位置(0,r,l)、第3リンク18の質量中心位置(0,l+r,l)とし、角速度を0とすると、下記の式(2)となる。
Figure 0005590355
次に、位置と姿勢のヤコビ行列は下記の式(3)となる。
Figure 0005590355
ここで、sはsin(θ)、cはcos(θ)、sijはsin(θ)、cijはcos(θ)を表し、Iiiは慣性モーメントを表す。J411,J412,J421,J431は式が複雑になるので表記を省略した。M は各リンクの重心を原点とする座標系に対する慣性テンソルを計算しているので、非対角項は0となっている。さらに、ラグランジュ法などを利用することで最終的に、下記の式(4)の形式になる。
Figure 0005590355
この方程式において、cijは遠心力やコリオリ力を表し、Nは重力項を表し、Kはツイスト関節部19のねじりバネ定数、Kは第2関節14のねじりばね定数、Kは第3関節15のねじりばね定数を表す。また、各アクチュエータのトルクは式(4)に表すように、τとτの2変数なので、各関節13,14,15を駆動する場合に比べて、簡素になっている。
次に、上記運動方程式で表される原理に沿った、実際のロボットハンド8の指部12Aの制御内容について具体的に説明する。上述したように、第1関節13を駆動するアクチュエータは第1関節駆動モータ24であり、この第1関節駆動モータ24はモータ電流を出力する制御器(特に図示せず)を備える。この制御器は、上記運動方程式に基づいてPC3により算出された第1関節指令とモータ24のエンコーダ(特に図示せず)による角度情報との偏差信号を入力し、対応するモータ電流を出力することで第1関節駆動モータ24を駆動する。当該第1関節駆動モータ24の駆動力が式(4)のアクチュエータトルクτ1に対応し、第1関節13での屈曲動作を制御する。なお、このアクチュエータトルクτ1は、各請求項に記載の第1駆動力の一例に相当する。
また、第2関節14を駆動するアクチュエータは第2関節駆動モータ25とギア30,31であり、第3関節15を駆動するアクチュエータは、第2関節駆動モータ25である。上記同様、第2関節駆動モータ25に備えられた制御器(図示せず)に、PC3により算出された第2関節指令と第2関節駆動モータ25のエンコーダ(特に図示せず)による角度情報との偏差信号が入力され、対応するモータ電流が入力されて第2関節駆動モータ25が駆動する。当該第2関節駆動モータ25の駆動力が式(4)のアクチュエータトルクτ2に対応し、第2関節14及び第3関節15での屈曲動作を制御する。なお、このアクチュエータトルクτ2は、各請求項に記載の第2駆動力の一例に相当する。
すなわち、第2関節駆動モータ25の出力軸に固定した第2関節駆動ギア30が、第2関節軸22に固定した第2関節従動ギア31を駆動する。つまり、第2関節駆動モータ25は、第2関節駆動ギア30及び第2関節従動ギア31を介して、アクチュエータトルクτ2を第2リンク17に伝達し、第2関節軸22を中心に第2リンク17を屈曲させる。なお、第2関節駆動ギア30及び第2関節従動ギア31が、各請求項記載の歯車機構の一例に相当するとともに、第2リンク用駆動伝達機構の一例にも相当する。
また、第2関節駆動モータ25の出力軸に固定した第2関節駆動ギア30は、第2関節軸22に固定された第2関節従動ギア31を駆動し、さらに第3関節駆動プーリ32及びベルト34を駆動し、第3関節軸23に固定された第3関節従動プーリ33に力を伝達する。つまり、第2関節駆動モータ25はまた、第2関節駆動ギア30、第2関節従動ギア31、第3関節駆動プーリ32、ベルト34、第3関節従動プーリ33を介して、アクチュエータトルクτ2を第3リンク18に伝達し、第3関節軸23を中心に第3リンク18を屈曲させる。なお、第3関節駆動プーリ32、第3関節従動プーリ33、及びベルト34が、各請求項に記載のプーリ機構の一例に相当し、これらと、第2関節駆動ギア30及び第2関節従動ギア31とが、各請求項に記載の第3リンク用駆動伝達機構の一例に相当する。
以上説明したように、本実施形態においては、ロボットハンド8が備える複数の指部12,12Aのうち、いずれか1本の指部12Aの少なくとも1つのリンク16を2つの小リンク35,36に分割し、それら2つの小リンク35,36を連結した構造としている。これら2つの小リンク35,36は、指部12Aの軸心線CLまわりに互いに相対ねじり変位可能となっている。この結果、当該分割されたリンク16を備えた指部12Aは、上記ねじり変位による自由度が1つ増えるので、前述したように把持対象物9に接近する把持方向と対象物9から離間する解放方向とに動作できるのみならず、対象物9に向かう角度を変えて対象物9への対向姿勢が変わるような動きが可能となる。このような動きを可能とするなじみ機構USを備えた指部12Aを少なくとも1本含むことにより、本実施形態のロボットハンド8は、対象物9に対し、従来構造よりも当該対象物9の形状に倣った柔軟な把持を行うことができる。なお、別途のアクチュエータを設けることで、例えば、対象物9の表面の曲面形状に合わせた角度で接近・離間したり、対象物9の表面に沿うように動かしたり、対象物9に対し斜めに体勢をひねった状態で接近・離間させる、等も可能となる。
また、この実施形態では特に、ツイスト機構38のシャフト42の回転に伴う2つの小リンク35,36の相対回転を、案内棒45と案内板43の案内溝47によりガイドする。これにより、一方側の小リンク35と他方側の小リンク36とをより円滑に相対変位させ、当該2つの小リンク35,36を設けた指部12Aの、より滑らかな動きを実現することができる。
また、この実施形態では特に、ツイスト機構38の上記案内溝47により、シャフト42の回転に伴う2つの小リンク35,36の相対回転方向の回転量を所定範囲内に制限する。これにより、一方側の小リンク35と他方側の小リンク36との相対変位をある一定範囲内にとどめ、無理な姿勢や不自然な動作を行わせないようにすることができる。この結果、さらに滑らかな動きを実現するとともに、耐久性や信頼性を向上することができる。
また、この実施形態では特に、ツイスト機構38のねじりバネ46が、シャフト42の回転に伴い正回転方向に変位する2つの小リンク35,36を、逆回転方向へ変位させる復帰力を与える。これにより、2つの小リンク35,36が相対変位して対象物9の表面に接触した後、当該対象物9の形状に合わせた、受動的な安定把持動作を実現することができる。またこの受動的な動作により、指先の第3リンク18から根元の第1リンク16までの間で対象物9との接触面積が増加し、これによっても安定把持を行うことができる。また、把持した対象物9を解放したとき、復帰方向への強制的な駆動力を与えなくても、自然に相対変位前のもとの状態へ復帰させることができる。これらの結果、人間の手指に近い、違和感の少ない動きを確実に実現することができる。
また、本実施形態では特に、掌部11側の第1リンク16は、相対ねじり変位可能な2つの小リンク35,36で構成され、指部12Aの根元側からの大きな姿勢変化を行うことができる。また、第1リンク16を、掌部11に配置した第1関節駆動モータ24からのアクチュエータトルクτにより揺動(屈曲伸展)させる一方、第2リンク17及び第3リンク18を、第1リンクに配置した2関節駆動モータ25のアクチュエータトルクτにより揺動(屈曲伸展)させる。これにより、第1リンク16と、第2リンク17及び第3リンク18とを、互いに独立して揺動(屈曲伸展)させることができる。
また、第2関節駆動モータ25を第2リンク17側の第2小リンク36に配置し、当該第2関節駆動モータ25からのアクチュエータトルクτ2は、第2関節駆動ギア30及び第2関節従動ギア31により第2リンク17に伝達される一方、第3関節駆動プーリ32、ベルト34、及び第3関節従動プーリ33により第3リンク18へも伝達される。第2リンク17揺動用のアクチュエータと第3リンク18揺動用のアクチュエータとを共通化することにより、それぞれ独立したアクチュエータにより駆動する場合に比べ、アクチュエータ駆動制御の負荷を減らすことができ、より高速に揺動(屈曲伸展)できる。このとき、上記の第3関節駆動ギア30、第3関節従動ギア31、第3関節駆動プーリ32、ベルト34、及び第3関節従動プーリ33は、第2関節駆動モータ25からのアクチュエータトルクτ2を第3リンク18へ伝達することができる。これにより、第3リンク18を、第2リンク17の劣駆動の態様で円滑に駆動することができ、第2リンク17の屈曲動作と連動した人間と似た自然な屈曲動作を実現することができる。
さらに、上記のように第2リンク17及び第3リンク18を駆動するためのアクチュエータを1個の第2関節駆動モータ25に共通化するとともに、第1リンク16を駆動するための第1関節駆動モータ24を掌部11に配置することにより、指部12Aに配置されるアクチュエータは、第2関節駆動モータ25の1個のみとなる。この結果、指部12A全体の軽量化を図ることもできる。
また、この実施形態では、シャフト42に第2関節駆動モータ25へのケーブル部材49を貫通させるための貫通孔48を備えたことで、第2リンク17側の第2小リンク36に配置された第2関節駆動モータ25のケーブル部材49を、ロボットハンド8の外部に露出することなく、掌部11に円滑に配設することができる。また、これにより、アクチュエータのパワーアンプを掌部11に配置することができ、これによっても指部12Aの軽量化を図ることができる。
なお、上記実施形態においては、ロボットハンド8が備える3本の指部12,12Aのうちの1本の指部12Aにおける第1リンク16にだけ相対ねじり変位可能な構成を備えたが、これに限られない。例えば複数(もしくは全部)の指部12に備えてもよいし、また第1リンク16以外のリンク17,18に備えてもよい。
なお、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順に説明する。
(1−1)引っ張りバネを用いる場合
上記実施形態では、ツイスト機構38における第2小リンク36と第1小リンク35の間の相対ねじり変位に対して逆の回転方向へ変位させる復帰力をねじりバネ46により得ていたが、これに限られない。例えば、案内板43と案内棒45の間に掛け渡した引っ張りバネにより、上記復帰力を得る構成としてもよい。
図7において、本変形例のツイスト機構38Aは、上記実施形態におけるねじりバネ46を備えておらず、その代わりに2つのつるまきバネ51を備えている。これら2つのつるまきバネ51は、それぞれ対応する案内棒45の指先側(図中の手前側)の端部と、その初期位置である案内溝47の端部との間に掛け渡され、常に案内棒45をそれぞれの端部に引き寄せようとする付勢力を与えている。なお、つるまきバネ51が、各請求項記載のばね部材の一例に相当するとともに復帰力付与部材の一例にも相当する。
本変形例においても、つるまきバネ51の弾性による付勢力を利用して、受動的な安定把持動作や把持解放後のもとの状態への復帰を行うことができ、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
(1−2)永久磁石を用いる場合
また、永久磁石を用いて上記のツイスト機構における復帰力を得るようにしてもよい。図8において、本変形例のツイスト機構38Bは、上記実施形態におけるねじりバネ46を備えておらず、その代わりに、シャフト支持板41及び案内板43の互いに対向するそれぞれの面に永久磁石52が設けられている。その際、シャフト支持板41と案内板43とが初期の相対回転位置にある状態で、それぞれ対向する一対の永久磁石52どうしが互いに吸引力を作用するよう、各永久磁石52の磁極(N極とS極)が配置されている。
これにより、対向する永久磁石52どうしは、N極とS極、又は、S極とN極の組み合わせとなることから、常に、シャフト支持板41と案内板43とを初期の位置に戻そうとする力を与えている。なお、対向する永久磁石52どうしで磁力が十分に影響し合えるよう、この例では、シャフト42B及び案内棒45Bが比較的短く形成され、シャフト支持板41と案内板43とが十分に近接するよう配置されている。また、ツイスト機構38Bを構成するシャフト支持板41、シャフト42B、案内板43、及び案内棒45Bの各部材には、それぞれ非磁性材料で密度の低い例えばアルミ等を使用することが好ましい。なお、永久磁石52が、各請求項に記載の復帰力付与部材の一例に相当する。
本変形例においては、一対の永久磁石52,52が互いに引き合う吸引力を利用して、受動的な安定把持動作や把持解放後のもとの状態への復帰を行うことができ、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。また、磁力を利用した非接触方式とすることにより、疲労や経年による耐久性の低下や劣化が生じるのを確実に防止することができ、部品交換も不要となる。
(1−3)ゴム部材を用いる場合
また、ゴム部材を用いて上記復帰力を得るようにしてもよい。図9(a)及び図9(b)において、本変形例のツイスト機構38Cは、シャフト支持板41と、シャフト42と、ゴム部材収納体53と、連結部材54と、2つの押圧部材55と、2つのゴム部材56とを有している。シャフト支持板41とシャフト42は、それぞれ上記実施形態と同等に形成され、固定されている。ゴム部材収納体53は、全体がシャフト支持板41とほぼ同径の円柱形状に形成されており、シャフト42が当該ゴム部材収納体53の軸中心を貫通して回転自在に支持されている。
また、ゴム部材収納体53には、その軸中心に対してそれぞれ同じ内周角となる2つの円弧状の深溝57が形成されており、各深溝57の内部にはほぼ同じ円弧形状で軸方向に長く形成されたゴム部材56が収納されている。ゴム部材56と深溝57は、それぞれの組み合わせで対応する端部どうしの間に隙間が設けられており、それら隙間にそれぞれ平板形状の押圧部材55が挿入されている。各押圧部材55の指先側(図9(a)中の手前側、図9(b)中の右側)の端部がそれぞれゴム部材収納体53の端部から突出し、平板形状の連結部材54を介してシャフト42の自由端に固定されている。そして、本変形例のツイスト機構38Cを第1リンク16の内部に備える場合には、シャフト支持板41を(シャフト42及び押圧部材55とともに)を第1小リンク35に固定し、ゴム部材収納体53を第2小リンク36に固定する。なお、ゴム部材56が、各請求項に記載の復帰力付与部材の一例に相当する。
シャフト42とともに連結部材54及び2つの押圧部材55がシャフト42の回転軸まわりに回転した際には、2つの押圧部材55がそれぞれ深溝57内で各ゴム部材56を当該回転方向に押圧圧縮する。この際、各ゴム部材53の復元力がそれぞれ逆の回転方向に変位させるようとする付勢力を各押圧部材55、連結部材54、シャフト42、及びシャフト支持板41に与える。なお、押圧圧縮された各ゴム部材56は、図9(b)中の破線で示すように回転軸方向に沿って伸びるよう弾性変形するが、この弾性変形量はゴム部材56の材料のポアソン比で決定される。
以上説明したように、本変形例においては、ゴム部材56の弾性変形後の復元力を利用して、受動的な安定把持動作や把持解放後のもとの状態への復帰を行うことができ、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。またゴム部材56は弾性のみならず粘性も備えるため、2つの小リンク35,36の相対回転に対する、ある程度のガイド機能や回転量規制機能を果たすこともできる。この場合、上記実施形態における案内棒45や案内溝47を省略することも可能である。なお、上記ゴム部材56は、同様に弾性変形が可能な樹脂部材で代用することもできる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態は、ばね部材により補助トルクを付与することにより、どのような姿勢でも対象物を包み込むように把持可能とするものである。
本実施形態に係るロボットハンド108を備えたロボット装置1及びロボット本体2の構成については、前述の第1実施形態(図1)と同様であるので、説明を省略する。
図10において、ロボットハンド108は、掌部111と、この掌部111に根元が連結された3本の指部112とを有している。各指部112は、それぞれヒンジで構成する2つの第2関節114、第3関節115を介して3つのリンク116、117、118を直列に連結しており、さらに根元側のリンク116が第1関節113と連結し、各指部112は一平面上で揺動するような屈曲伸展動作が可能となっている。3本の指部112がお互いに近接するように屈曲することで、ロボットハンド108は対象物9を3つのリンク116,117,118及び3本の指部112の腹で把持することができる。そして、本実施形態のロボットハンド108は、上記3本の指部112のうちの隣接する2関節を1つの電動機で連動駆動させる劣駆動機構を備えている。
次に図11を用いて、上述した劣駆動機構を備える指部112の全体の内部構造を説明する。なお、図11では、中空構造である掌部111の一部、及び各リンク116、117、118の外殻を示す。壁部等については、図示を適宜省略して示している。
図11において、第1リンク116の根元は掌部111の縁部に設けられた第1関節軸1131に固定されており、第1関節軸1131と第1モータ119(アクチュエータ)の出力軸とがカップリング121Aで連結されている。第1関節軸1131は、掌部111に設けられた軸受126Aにより回転自在に支持されている。このような構成により、第1モータ119の発生するトルクによって、指部112全体が掌部111に対し第1関節113で揺動(屈曲伸展)される。
第1リンク116の指先側には、第2モータ120(アクチュエータ)が設置されている。この第2モータ120の出力軸と第2関節軸1141とがカップリング121Bで連結されている。第2関節軸1141は、第2リンク117の根元に設けられた軸受126Eと第1リンク116に設けられた軸受126Bで回転自在に支持されている。また、駆動プーリ122は第2関節軸1141に固定され、駆動プーリ122と第2関節軸1141は回転角度で一致する。
第2リンク117の指先側には、第3リンク118が連結されている。第3リンク118の根元は、第3関節軸1151に固定されている。第3関節軸1151は、第2リンク117の指先側に設けられた軸受126Dにより回転自在に支持されている。第3関節軸1151には従動プーリ123が設けられている。駆動プーリ122と従動プーリ123との間にはベルト124が掛け渡されており、駆動プーリ122のトルクがベルト124を介して従動プーリ123に伝達される。ベルト124には、第2リンク117の中間部に設けられたアイドルプーリ125も接触している。このアイドルプーリ125は、ベルト124の張力を調整する役割を果たす。なお、駆動プーリ122、従動プーリ123、及びベルト124が、特許請求の範囲に記載のトルク伝達機構の一例に相当する。
第2関節114における第1リンク116と第2リンク117が重なり合う箇所には、第1リンク116に対して第2リンク117の姿勢を制限するストッパ128が設けられている。このストッパ128は、第1リンク116に設けられたピン128Aと、第2リンク117に設けられた案内溝128Bとで構成されている。また、第3関節115における第2リンク117と第3リンク118が重なり合う箇所には、第2リンク117に対して第3リンク118の姿勢を制限するストッパ129が設けられている。このストッパ129は、第2リンク117に設けられたピン129Aと、第3リンク118に設けられた案内溝129Bとで構成されている。
ストッパ129の構成の一例を図12及び図13を参照して説明する。これら図12及び図13において、ピン129Aは、第2リンク117と第3リンク118が重なり合う箇所において、第2リンク117の内側に立設されている。案内溝129Bは、第3リンク118と第2リンク117とが重なり合う箇所で、第3関節軸1151を中心として外周に平行するように第3リンク118に設けられており、挿通されたピン129Aの動作範囲を規制可能に構成されている。すなわち、図12に示すように、ストッパ129は、第2リンク117の軸線と第3リンク118の軸線とが第3関節軸1151を中心に180度以上に伸展しないように、且つ、図13に示すように、第2リンク117の軸線と第3リンク118の軸線とが第3関節軸1151を中心に鋭角(例えば90度以下)に屈曲しないように、第2リンク117に対する第3リンク118の姿勢を制限する。なお、ストッパ128も上記ストッパ129と同様の構成となっている。
図11に戻り、第2関節軸1141周りには、コイル状のねじりばね127が設けられている。図示は省略するが、このねじりばね127の一方側の端部は第1リンク116に固定され、他方側の端部は第2リンク117に固定されている。これにより、ねじりばね127は、把持動作の際には、第2関節114を駆動するのに必要な駆動トルクが第3関節115を駆動するのに必要な駆動トルクよりも小さくなるように、把持解除動作の際には、第2関節114を駆動するのに必要な駆動トルクが第3関節115を駆動するのに必要な駆動トルクよりも大きくなるように、第2関節114に補助トルクを付与する。
ねじりばね127の構成の一例を説明する(図14)。なお、図14ではストッパ128の図示を省略している。図14において、ねじりばね127は第2関節軸1141周りに挿入されている。ねじりばね127の自由端の1つは、第1リンク116内部に設けられたピン135Aに固定され、ねじりばね127のもう1つの自由端は、第2リンク117内部に設けられたピン135Bに固定される。ピン135A,135Bは、第2モータ120に電源が入っていない自然状態において、第2リンク117が第1リンク116に対して例えば90度屈曲した状態になるように配置されている。なお、ねじりばね127が、特許請求の範囲に記載の駆動トルク調整部材の一例に相当すると共に、第2ばね部材の一例にも相当する。
次に、図11を参照しつつ、本実施形態に係るロボットハンド108の指部112の動作について説明する。モータ119は第1関節軸1131を駆動し、第1リンク116を姿勢制御し、モータ120は第2関節軸1141と第3関節軸1151を駆動する。モータ120と第2関節軸1141、第3関節軸1151は劣駆動機構なので、モータ120は第3関節軸1151を任意に角度制御できない。劣駆動機構とは、制御対象の自由度よりもアクチュエータ自由度が少ない機構である。この出力自由度よりも入力自由度が少ない点が、なじみ把持(物体形状に倣うように把持する)に有利である。本実施形態では、モータ1個に対して、関節軸2個である。物体把持過程において、まず第1リンク116が把持対象物9に近づくように、モータ119は第1リンク116を姿勢制御する。第1リンクが予め決められた姿勢に制御された後、第2リンク117と第3リンク118が把持対象物9に接触するように、モータ120は第2リンク117と第3リンクを駆動する。本実施形態の劣駆動機構(モータ120が第2リンク117と第3リンク118を駆動する)を詳細に説明する。駆動プーリ122と従動プーリ123とベルト124の間に摩擦があり、摩擦を越えるようなモータトルクが発生したときには、第3関節軸1151周りに第3リンク118が回転する。これを自転動作と呼ぶことにする。摩擦よりも小さいモータトルクが発生したときには、第2関節軸1141周りに第2リンク117と第3リンク118とベルト124と駆動プーリ122と従動プーリ123が一体となって回転する。これを公転動作と呼ぶことにする。自転動作と公転動作により、1つのモータで2つの関節を駆動できる。第2モータ120が速度制御され、第2モータ120の出力軸が図11中右側から見て時計回り(図11中指先側紙面奥行き方向)に回転すると、カップリング121Bを介して、第2関節軸1141及び駆動プーリ122が同時計回りに回転する。第2リンク117が把持対象物9に接触するまで公転動作を続行し、第2リンク117が把持対象物9と接触するとモータ速度偏差が大きくなるので、速度偏差を小さくなるように摩擦を越えるトルクが発生し自転動作に切り替わる。つまり第2リンク117が把持対象物9と接触した後、第3リンク118が対象物に向かって屈曲する。一連の動作(自転動作と公転動作)により、本発明の指部112は、物体形状に倣うように把持対象物9を把持する。
ハンドで安定して把持対象物9を把持するには、各リンク(第2リンク117と第3リンク118)が動き出す順番が重要であり、屈曲動作中の順番は第2リンク117の後に第3リンク118、伸展動作中の順番は第3リンク118の後に第2リンク117である。この動作を確実に行うためねじりばね127とストッパ129を設けた。なお、第3リンク118の伸展途中で第2リンク117が伸展を開始しても良い。
まず、ねじりばね127を第2関節軸141周りに設けた理由を説明する。ねじりばね127は、屈曲動作時に少ないトルクで第2リンク117の後、第3リンク118が動き出すように働き、伸展動作時に大きなトルクを与えない限り、第3リンク118の後に、第2リンク117が動き出すように働く。このねじりばね127の追加で、どのような姿勢でも所望の屈曲伸展動作を実現できる。ストッパ129は、伸展動作に必要な部品であり、ねじりばねを追加しストッパ129が無ければ第3リンク118のみが働き、第2リンクが動けない。つまり、ストッパ129が無ければ、所望の伸展動作を実現できない。さらに、ストッパ128は、第2リンク117が伸展動作を続けた際に、第2関節軸1141を中心に第2リンク117と第1リンク116との角度がある設定した角度(例えば180度)以上とならないように規制する。
次に、第2モータ120を駆動する際の初期姿勢制御方法について説明する。ねじりばね127の付勢力により、第2モータ120の電源が入っていない場合でブレーキがかかっていない場合には、第2リンク117は屈曲姿勢(把持方向の姿勢)になっている。すなわち、第2リンク117の初期状態は、ねじりばね127の影響で屈曲姿勢である。しかし、物体を把持する場合には、第2リンク117と第3リンク118が伸展姿勢であることが望ましい。そこで、PC3から、第2モータ120に図11中右側から見て反時計回り(図11中指先側紙面手前方向)に回転するよう電圧指令を与え、ねじりばね127の付勢力に対抗するトルクを発生させて第2リンク117の伸展動作を実行する。このとき、第3リンク118はストッパ129によって伸展動作が止まり、さらに、第2リンク117はストッパ128によって伸展動作が止まる。この第1リンク116、第2リンク117、第3リンク118を直列に伸展させた状態を初期姿勢とし、第2モータ120の初期角度0度として、PC3のメモリに記憶しておく。また、電源投入前の角度とストッパ128により拘束されたときの角度差(回転角度)もPC3に記憶しておく。角度差0は、電源投入後、初期姿勢に戻すために利用し、角度差を目標角度指令として与えることで容易に初期姿勢を保つことができる。
以上説明した第2実施形態に係るロボットハンド108によれば、指部112に、トルク伝達機構としての駆動プーリ122、従動プーリ123、及びベルト124と、ねじりばね127とを有するなじみ機構USを設け、把持動作の際には、第3関節115よりも第2関節114が先に屈曲駆動し、把持解除動作の際には、第2関節114よりも第3関節115が先に伸展駆動する。第2リンク117および第3リンク118の自重を保持できる程度のねじりばね127を選定することにより、どのような姿勢においても、指部112で把持対象物9の形状に倣った柔軟な把持ができる。また、どのような姿勢においても第2モータ120の回転方向のみで屈曲と伸展を切換えることができる。さらに、モータが1つだけであり、且つ、力の伝達部品が少ないので、指部全体を軽量化でき、指の高速動作も可能である。
また、本実施形態では特に、指部112に、第2リンク117に対して第3リンク118の姿勢を制限するストッパ129を設ける。これにより、把持解除動作を実行する際には、まず第3リンク118が伸展を開始し、所定の角度で第3リンク118の動作を停止させて、その後に第2リンク117を伸展させることができる。すなわち、第3リンク118の伸展後に第2リンク117の伸展動作を確実に開始できる。
なお、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順に説明する。
(2−1)第2モータをリンク内に配置する場合
上記第2実施形態では、第2モータ120の出力軸と第2関節軸1141が一致するように第2リンク116の外部に配置していたが、第2モータ120は、他の指部112と干渉しないように配置したほうが好ましい。したがって、第2モータ120を第1リンク116の内部に配置してもよい。本変形例について、図15を参照しつつ説明する。但し、第2モータ120の配置に関係するもののみを説明する。
図15において、本変形例の第2モータ120は、第1リンク116の内部に固定されている。第2モータ120の出力軸131は、第1リンク116の外殻に配置した軸受132Aで支持されており、この出力軸131には歯車130Aが連結されている。第2関節軸1141には、駆動プーリ122と並列に歯車130Cが連結されている。これら歯車130A及び歯車130Cと噛み合うように、歯車130B(アイドルギア)が第1リンク116内部に配置されている。歯車130Bと連結するアイドルギア軸133は、第1リンク116の外殻に配置した軸受132Bで支持されている。その他の構成については上記第2実施形態と同様である。
次に、動作を説明する。第2モータ120の出力軸131が図15中右側から見て時計回り(図15中指先側紙面奥行き方向)に回転すると、歯車130Aは同様に時計回りに回転し、歯車130Aと噛み合う歯車130Bは反時計回りに回転する。歯車130Bと噛み合う歯車130Cは時計回りに回転する。これにより、歯車130Cと連結された第2関節軸1141も時計回りに回転する。その後は前述の第2実施形態と同様であり、第2リンク117及び第3リンク118の順で紙面奥行き方向に屈曲し、把持対象物9を把持する動作になる。また、第2モータ120が図15中右側から見て反時計回り(図15中指先側紙面手前方向)に回転すると、上記と同様にして第2関節軸1141は歯車130Cと共に反時計回りに回転する。これにより、第3リンク118及び第2リンク117の順で紙面手前方向に伸展する。
本変形例によっても、上記第2実施形態と同様の効果を得る。また、カップリング121Bを設けなくてよい分、図15に示すように、ねじりばね127を第2関節軸1141の両端に設置可能となるので、補助トルクを増大できる。なお、本変形例では第2モータ120の回転方向と第2関節114及び第3関節115の回転方向を同じにするために、歯車130Bを設けたが、回転方向を一致させなくてもよければ歯車130Bを除いてもよい。この場合、さらなる軽量化を図ることができる。
(2−2)第2モータとウォームギアをリンク内に配置する場合
本変形例は、上記変形例(2−1)の構成において、平歯車の代わりにウォームギアを用いた例である。本変形例について、図16を参照しつつ説明する。
図16において、第2モータ120は軸方向がリンク長手方向に沿うように第1リンク116の内部に配置されている。第2モータ120の出力軸131はウォーム134に連結され、このウォーム134は、第1リンク116内部に設置された軸受136A,136Bにより支持されている。ウォーム134に噛み合うように歯車130Aが配置され、歯車130A及び歯車130Cと噛み合うように歯車130Bが第1リンク116内部に配置されている。歯車130Cは、上記変形例(2−1)で説明したものと同様に、駆動プーリ122と並列に第2関節軸1141に連結されている。
次に、動作を説明する。第2モータ120の駆動によりウォーム134が図16中上側から見て反時計周りに回転すると、歯車130Aは反時計回り、歯車130Bは時計回り、歯車130Cは反時計回りに回転する。これにより、第2関節軸1141が歯車130Cと同様に反時計回りに回転すると、第2リンク117及び第3リンク118が屈曲する。反対にウォーム134が図16中上側から見て時計回りに回転すると、第2リンク117及び第3リンク118が伸展する。
本変形例によっても、上記第2実施形態と同様の効果を得る。またウォーム134を用いることにより、第2リンク117、第3リンク118の姿勢を保つための第2モータ120の消費電力を節減できる効果もある。
(2−3)引っ張りばねで補助トルクを付与する場合
上記第2実施形態では、第2関節114にねじりばね127で補助トルクを付与するようにしたが、ねじりばね127の代わりに引っ張りばねを使用してもよい。本変形例について、図17を参照しつつ説明する。
図17において、第1リンク116内部に設けられたピン135Aに、第1ワイヤ138Aの一端側が固定されており、この第1ワイヤ138Aの他端側は、コイル状の引っ張りばね137の端部に連結されている。引っ張りばね137のもう一方の端部は、第2ワイヤ138Bに連結されており、その第2ワイヤ138Bは第2リンク117内部に設けられたピン135Bに固定されている。第1ワイヤ138Aの一部は、第2関節軸1141に回転自由に支持されたプーリ139に接触した状態である。このプーリ139は、駆動プーリ122と並列に設置されている。この場合も、第2モータ120に電源が入っていない自然状態の姿勢は、第2リンク117が第1リンク116に対して例えば90度屈曲した状態になるようにピン135A,135Bを配置する。本変形例によっても、上記第2実施形態と同様の効果を得る。なお、引っ張りばね137が、特許請求の範囲に記載の駆動トルク調整部材の一例に相当すると共に、第2ばね部材の一例にも相当する。
(2−4)2つのリンクからなる指部を有する場合
上記第2実施形態では、各指部112が、それぞれ3つのリンク116,117,118から構成される場合を一例として説明したが、2つのリンクからなる指部に対してなじみ機構USを設けてもよい。本変形例について、図18乃至図21を参照しつつ説明する。
図18において、ロボットハンド108は、親指に対応する指部212が、第2関節214を介して2つのリンク216,217を直列に連結し、掌側のリンク216が第1関節213を介して掌部111と連結した構成となっている。他の2本の指部112の構成は、上記第2実施形態と同様である。指部212は、他の指部112の揺動面に対し斜めとなる一平面上で屈曲動作が可能となっている。これら3本の指部112,212がお互いに近接するように屈曲することで、ロボットハンド108は対象物9を把持することができる。
図19において、掌部111の縁部において、第1モータ219(アクチュエータ)の出力軸と第1関節軸2131とがカップリング221で連結されている。第1関節軸2131は、掌部111に設けられた軸受226Aと第1リンク216に設けられた軸受226Cにより回転自在に支持されている。このような構成により、第1モータ219の発生するトルクによって、指部212全体が掌部111に対し第1関節213で屈曲される。
第1モータ219で第1関節軸2131と第2関節軸2141をそれぞれ駆動する原理は、図11の第2モータ120が第2関節軸1141と第3関節軸1151をそれぞれ駆動する原理と同様である。
第1リンク216の指先側には、第2リンク217が連結されている。第2リンク217の根元は、第2関節軸2141に固定されている。この第2関節軸2141は、第1リンク216の指先側に設けられた軸受226Bにより回転自在に支持されている。第2関節軸2141には従動プーリ223が設けられている。駆動プーリ222と従動プーリ223との間にはベルト224が掛け渡されており、駆動プーリ222のトルクがベルト224を介して従動プーリ223に伝達される。なお、駆動プーリ222、従動プーリ223、及びベルト224が、特許請求の範囲に記載のトルク伝達機構の一例に相当する。
第1関節軸2131周りには、その両端部にコイル状のねじりばね227が設けられている。各ねじりばね227は、その一方側の端部が掌部111に固定され、他方側の端部が第1リンク216に固定されている。ねじりばね227は、ハンド108がどのような姿勢でも、屈曲動作時に第1関節軸2131の後に第2関節軸2141が駆動され、伸展動作時に第2関節軸2141の後に第1関節軸2131が駆動されるように作用する。ねじりばね227は第1関節213に補助トルクを付与する。
第1関節213には、掌部111に対して第1リンク216の姿勢を制限するストッパ228が設けられている。このストッパ228は、掌部111と第1リンク216とが第1関節軸2131を中心に例えば180度以上に伸展しないように、姿勢を制限する。なお、第1リンク216の屈曲動作時には、第1リンク216が掌部111の端面1111に当接することによって、掌部111と第1リンク216とが鋭角(例えば90度以下)に屈曲しないように、姿勢が制限される。第2関節214における第1リンク216と第2リンク217が重なり合う箇所には、第1リンク216に対して第2リンク217の姿勢を制限するストッパ229が設けられている。このストッパ229は、第1リンク216と第2リンク217とが第2関節軸2141を中心に180度以上に伸展しないように、且つ、鋭角(例えば90度以下)に屈曲しないように、姿勢を制限する。また、ストッパ229は、伸展動作時に第2関節軸2141の後、確実に第1関節軸2131を駆動するように作用する。これらストッパ228,229の構成は、前述のストッパ128,129と同様である。
このように、本変形例では、指部212に、トルク伝達機構としての駆動プーリ222、従動プーリ223、及びベルト224と、ねじりばね227とを有するなじみ機構USを設け、第1関節213を駆動するために必要な駆動トルクを調整することによって、指部212で把持対象物を包み込むように把持することを可能としている。
次に、指部212の他の構成例について図20及び図21を用いて説明する。図20に示す例では、ロボットハンド108の親指に対応する指部212は、2つのリンク216、217を連結した構成であるが、図19に示す例と異なり、掌側の第1リンク216は第1関節213を介して他の2本の指部112の揺動平面に対し略直角となる平面上で屈曲し、第2リンク217は第2関節214を介して指部112の揺動平面に平行な平面上で屈曲動作が可能となっている。
第1モータ219の出力軸とカップリング221で連結された第1関節軸2131には、傘歯車230が設けられている。この傘歯車230は同じく傘歯車状の駆動プーリ222と噛合している。この駆動プーリ222と、第2関節軸2141に設けられた従動プーリ223との間にはベルト224が掛け渡されており、駆動プーリ222のトルクがベルト224を介して従動プーリ223に伝達される。なお、第1関節軸2131周りにコイル状のねじりばね227が設けられている点、及び、第1関節軸213及び第2関節軸214にストッパ228,229が設けられている点は、図19に示す構成と同様である。
次に、指部212の動作について図21も参照しつつ説明する。なお、図21(a)及び(b)は、ロボットハンド108を手首方向(図20中下側)から見た図であり、図21(c)は、側面方向(図20中右側)から見た図である。第1モータ219の出力軸が図20中下側から見て時計回り(図21中時計回り)に回転すると、カップリング221を介して、第1関節軸2131及び傘歯車230が同時計回りに回転する。これにより、第1リンク216は第1関節軸2131と共に回転し、図21(a)に示す状態から、第1リンク216が把持対象物9側(図20中紙面手前側)へ屈曲する。屈曲動作により、掌部111と第1リンク216とが例えば90度となると、図21(b)に示すように、第1リンク216が掌部111の端面1111に当接することによって、第1リンク216の屈曲動作が止まる。さらに、第1モータ219の出力軸が時計回りに回転すると、第1モータ219のトルクが傘歯車230から駆動プーリ222及びベルト224を介して従動プーリ223に伝達され、第2関節軸2141が時計回りに回転し、図21(c)に示すように、第2リンク217が把持対象物9と接触するまで屈曲する。このようにして、指部212は第1リンク216の後に第2リンク217を把持対象物9に接触させるので、把持対象物9になじむ動作を実行したことになる。
以上説明した変形例によっても、上記第2実施形態と同様の効果を得る。
(2−5)指部の内転・外転動作を可能な構成とする場合
上記第2実施形態では、指部同士を近づける内転動作及び指部同士を遠ざける外転動作については考慮しなかったが、把持対象物の形状により倣った柔軟な把持を可能とするために、内転・外転動作を可能な構成としてもよい。本変形例について、図22乃至図29を参照しつつ説明する。
図22において、ロボットハンド300は、掌部311と、この掌部311に根元が連結された3本の指部312,313,314とを有している。指部312を一例として説明すると、指部312は4つのリンク301,302,303,304からなり、隣り合うリンクが連結されている。根元リンク301は歯車305と連結し、この歯車305は歯車306と噛み合っている。これにより、根元リンク301は、歯車306の駆動モータ307によって掌部311と平行な平面上を揺動する。同様に、指部313の根元リンク315に連結した歯車309は、歯車308を介して歯車306と噛み合っている。これにより、根元リンク315は、駆動モータ307によって掌部311と平行な平面上を揺動する。歯車308は、歯車305と歯車309の回転方向が反対となるように(例えば歯車305が時計回りに回転した際に歯車309が反時計回りに回転するように)、設けられている。指部314は、根元リンク316と連結した駆動モータ310により、掌部311と平行な平面上を揺動する。
このような構成とすることで、1つの駆動モータ307で2本の指部312,313の内転・外転動作を実現できる。したがって、各指部に駆動モータをそれぞれ設ける場合に比べ、モータの個数を減らすことができ、コスト削減となる。
次に、図23を用いて掌部311の構造を説明する。図23において、根元リンク301は、掌部311と甲部317の間に配置されており、上記駆動モータ307,310は甲部317に設置されている。掌部311と甲部317とは、スペーサ350を挟んで複数のボルト318によって固定されている。駆動モータ307の出力軸はシャフト320に連結し、このシャフト320は、掌部311の内部に設けられたベアリング319と、甲部317の内部に設けられたベアリング321によって支持されている。一方、根元リンク301に連結されたシャフト322も、ベアリング319とベアリング321によって支持されている。そして、シャフト320に連結された歯車306と、シャフト322に連結された歯車305とが噛合している。
このように、駆動モータ307,310を甲部317側に配置することで、モータ交換を容易に行うことができる。
次に、図24を用いて指部の内部の概略構造について説明する。なお、指部313,314は指部312と同様の構成であるため、ここでは指部312についてのみ説明する。根元リンク301の内部にモータ330(アクチュエータ)が配置されており、このモータ330の出力軸は傘歯車323と連結している。傘歯車323は、第1関節プーリ325と同軸上の傘歯車324と噛み合っている。第1関節プーリ325の駆動力を第2関節プーリ327に伝達するため、ベルト326がプーリ325,327に掛け渡されており、同様に、第2関節プーリ327の駆動力を第3関節プーリ329に伝達するため、ベルト328がプーリ327,329に掛け渡されている。モータ330の回転トルクが、各リンクを屈曲・伸展させる力として働く。
詳細な説明は省略するが、ここでは指部312の第1関節331及び第2関節332にねじりばね(図示省略)が設けられている。これにより、ねじりばねは、把持動作の際には、第1関節331を駆動するのに必要な駆動トルクが第2関節332及び第3関節333を駆動するのに必要な駆動トルクよりも小さくなるように、且つ、第2関節332を駆動するのに必要な駆動トルクが第3関節333を駆動するのに必要な駆動トルクよりも小さくなるように、また把持解除動作の際には、第1関節331を駆動するのに必要な駆動トルクが第2関節332及び第3関節333を駆動するのに必要な駆動トルクよりも大きくなるように、且つ、第2関節332を駆動するのに必要な駆動トルクが第3関節333を駆動するのに必要な駆動トルクよりも大きくなるように、第1関節331及び第2関節332に補助トルクを付与する。
また、図示は省略するが、リンク301,302の間、リンク302,303の間、リンク303,304の間には、前述の第2実施形態と同様のストッパが設けられている。
このように、本変形例によれば、トルク伝達機構としてのプーリ325,327,329、及びベルト326,328と、ねじりばねとを有するなじみ機構USを設け、ねじりばねは関節331,332,333を駆動するのに必要な駆動トルクを調整する。これにより、把持動作の際には、第1関節331、第2関節332、第3関節333の順に屈曲駆動し、把持解除動作の際には、第3関節333、第2関節332、第1関節331の順に伸展駆動する。ねじりばねにより、どのような姿勢においても、指部312で把持対象物を包み込むように把持することが可能である。
次に、図25乃至図28を用いてロボットハンド300の動作を説明する。図25及び図26には、ロボットハンド300で比較的大きな把持対象物9を把持した状態を示している。この場合の把持対象物9のイメージは、例えば空き缶である。把持対象物9の側面を3本の指部312,313,314で把持する際に、各指部は内転・外転動作をせず、まず、第1リンクが掌の一部に接触し、動作完了した後、第2リンクが缶と接触し、さらに第3リンクが缶の別の箇所で接触し、把持動作を完了する。その結果、缶の形状になじむように把持している。
図27及び図28には、ロボットハンド300で比較的小さな把持対象物9を把持した状態を示している。この例では、把持対象物9は直方体形状の物体であり、これを2本の指部312,314で把持している。この際、指部312,314の第1リンクが掌の一部に接触し、動作完了後、第2リンクが把持対象物9と接触することなく、第3リンクが把持対象物9と接触し把持動作を完了する。
なお、上記では、把持対象物9を指部312,314で把持した場合を一例として示したが、指部313,314で把持してもよいし、指部312,313を互いの角度が180度となるように外転させてこれら指部312,313で把持してもよい。
以上説明した本変形例によれば、前述の第2実施形態等と同様に、どのような姿勢においても、指部312,313,314で把持対象物9を包み込むように把持することが可能である。その結果、ロボットハンド300は、把持対象物9に対し、当該対象物9の形状に倣った柔軟な把持を行うことができる。また、1つのモータで3つの関節を駆動するので、前述の第2実施形態よりもさらに指部を軽量化し、コストを低減できる。
次に、ロボットハンド300の他の構成例について図29を用いて説明する。上記変形例では、指部を揺動(屈曲伸展)させるモータ330を根元リンク301に内蔵させていたが、指部312の軽量化のためには、モータ330を指部の外部に配置したほうが良い。図29において、甲部317に設置したモータ330はシャフト332と連結しており、このシャフト332の軸上には根元リンク301内にウォーム331が連結されている。根元リンク301の内部には、ウォームホイール333が、ウォーム331と噛み合うように配置されている。また、ウォームホイール331の回転を第1関節プーリ325に伝達するため、中間に歯車334が配置されている。歯車334は、第1関節プーリ325と同軸となるように配置された歯車335と噛み合っている。これにより、甲部のモータ330で第1リンク302、第2リンク303、第3リンク304を揺動(屈曲伸展)できる。モータ330のトルクと歯車305のトルクが干渉しないように、歯車305内部にベアリング(図示省略)が設けられると共に、歯車305と根元リンク301とは連結されている。その他の第1リンク、第2リンク、第3リンクを駆動する構成は、前述の図24と同様である。
(2−6)その他
上述した第1モータと第2モータは、モータだけでなく減速機を結合した構成でもよい。その場合、出力トルクが大きくなる。また、ベルトは、ワイヤの芯線に細線(金属もしくはナイロン製)を巻いたものを使用してもよく、このワイヤを駆動プーリ、従動プーリ及びアイドルプーリを経由し、ワイヤ端同士を金属で繋ぎとめて一周させても上記に示した動作を実現でき、この場合、駆動プーリ、従動プーリ、アイドルプーリは樹脂材料を使えば、駆動伝達系が軽量になる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態は、なじみ機構が有する関節拘束機構によって指先側の関節軸の駆動を拘束することで関節を駆動するのに必要な駆動トルクの調整を行い、指で対象物を包み込むように把持可能とするものである。
本実施形態に係るロボットハンドを備えたロボット装置1及びロボット本体2の構成については、前述の第1実施形態(図1)と同様であり、また本実施形態に係るロボットハンドの構成については、前述の第2実施形態(図10)と同様であるので、説明を省略する。
次に図30及び図31を用いて、本実施形態に係るロボットハンドが有する指部400全体の内部構造を説明する。まず、指部400が内部に有する遊星歯車機構401について、図30を用いて説明する。図30において、遊星歯車機構401は、カップリング409からの出力トルクをサンギア4102に入力するシャフト4101と、サンギア4102の出力をキャリア4104に入力するプラネタリギア4103と、キャリア4104に設けられたキャリアカップ4105と、キャリアカップ4105の回転が止まった際に、サンギア4102の出力をリングギア4106に入力するプラネタリギア4103と、リングギア4106を内側に有するリングギアカップ4107と、リングギアカップ4107を回転自在に支持するベアリング4109と、遊星歯車機構401を保護するケース4108とを有している。また、キャリアカップ4105とキャリアカップ4107の上面には、歯が設けられている。なお、遊星歯車機構401が、特許請求の範囲に記載のトルク伝達機構の一例に相当する。
次に図31を用いて、指部400の内部構造を説明する。図31において、指部400においては、遊星歯車機構401のキャリアカップ4105は、歯車403を介して第2リンク417を図31中紙面奥行き方向及び紙面手前方向に揺動する。但し、ストッパ423により、紙面手前方向には第2リンク417は反り返らないようになっている。歯車403と第2リンク417の根元側は、第2関節425の第2関節軸407に連結されている。すなわち、歯車403の回転で第2リンク417は第2関節軸425を中心に回転し、指部400は第2関節425で屈曲する。
一方、遊星歯車機構401のリングギアカップ4107は、歯車405、傘歯車406,415、シャフト416、傘歯車418,419を介して、第3関節424の第3関節軸420を回転させ、第3リンク421を紙面奥行き方向及び紙面手前方向に揺動する。但し、ストッパ423により、紙面手前方向には第3リンク421が反り返らないようになっている。歯車405と傘歯車406の相対角度変位は零になるように拘束されており、これら歯車405,406は第2関節軸425に対しては回転自由になっている。つまり、紙面で省略しているが、歯車405,406内部に軸受け内蔵している。ばね422は、第3リンク421と第2リンク417の相対角度が零となるように拘束する。このばね422による第3関節軸420の駆動の拘束は、第2リンク417が把持対象物9と接触し第2関節軸407の回転が止まるまで行われ、その間リングギアカップ4107は静止状態を持続する。
遊星歯車機構401の駆動トルクは、2対のモータ413(アクチュエータ)の差動トルクであり、傘歯車411,412、シャフト410、及びカップリング409を介して、遊星歯車機構401のサンギア4102に入力される。また、2対のモータ413の合成トルクは、第1リンク414を第1関節軸426周りに紙面奥行き方向及び紙面手前方向に揺動するためのトルクである。
通常、遊星歯車機構は、サンギア、キャリア、リングギアのいずれか1つを固定し、入力に対して出力を減速もしくは増速する機構である。本実施形態では、入力をサンギア4102、出力をキャリア4104とリングギア4106としている。しかし、このままでは出力であるキャリア4104とリングギア4106のどちらが先に動き始めるか、また同時に動くかは定まらない。ここでは、把持動作の際に第2関節425が第3関節424よりも先に動き始めるように、リングギア4106を間接的にばね422で拘束している。このようにすることで、遊星歯車機構401による劣駆動指でもなじみ把持を実現できる。
このように、本実施形態では、指部400に、サンギア4102、キャリア4104、リングギア4106を備え、キャリア4104が第2関節軸407、リングギア4106が第3関節軸420に間接的に連結された遊星歯車機構401と、把持動作の際に、第2関節軸407を駆動するのに必要な駆動トルクが第3関節軸420を駆動するのに必要な駆動トルクよりも小さくなるように、第3関節軸420の回転を拘束する(言い換えれば第3関節軸の駆動トルクを大きくするように調整する)ばね422と、を有するなじみ機構USを設け、第3関節424を駆動するのに必要な駆動トルクを調整することによって、指部400で把持対象物9を包み込むように把持することを可能としている。なお、ばね422が、特許請求の範囲に記載の駆動トルク調整部材及び関節拘束機構の一例に相当する。
また、干渉機構を用いることで、合成トルクで第1リンク414を角度制御し、差動トルクで第2リンク417及び第3リンク421を角度制御する。例えば、2本指のロボットハンドで、ドーナツ状の物体(梱包用のテープなど)の内周の1点と外周の1点を把持する場合を考える。まず、ドーナツ状の物体の内周と外周に2本の指が配置されるように、第1リンクを姿勢制御する。その後、第2及び第3リンクを姿勢制御することで、ドーナツ状物体の内周の1点と外周の1点を把持することが可能となる。このようにして、劣駆動においても、姿勢制御を実現できる。
次に図32を用いて、指部400におけるなじみ機構USの動作原理を説明する。図32において、遊星歯車機構401は、サンギア4102、プラネタリギア4103、キャリア4104、及びリングギア4106を備えており、リングギア4106は上述したように間接的にばね422で拘束されている。このばね422は、第2リンク417と第3リンク421の間に配置されている。図32(a)は、サンギア4102への入力トルクがゼロの状態を示している。次に、図32(b)に示すように、サンギア4102に時計回りのトルクが入力されると、プラネタリギア4103が回転し、同時にキャリア4104が同時計回りに回転する。これにより、第2リンク417は第2関節軸407を中心に把持対象物9に向かって移動する。このとき、第3関節軸420がばね422の拘束を受けることで、リングギア4106が停止しているので、第2リンク417と第3リンク421との相対角度はゼロである。その後、第2リンク417が把持対象物9に接触すると、第2関節軸407の駆動が拘束され、キャリア4104が拘束される。これにより、図32(c)に示すように、リングギア4106に反時計周りのトルクが生じ、第3リンク421が第3関節軸420を中心に把持対象物9に向かって移動する。第1リンク414、第2リンク417、第3リンク421が把持対象物9に接触すると、キャリア4104及びリングギア4106の両方が拘束されるため、プラネタリギア4103及びサンギア4102は停止する。
以上説明した第3実施形態によれば、指部400に、トルク伝達機構としての遊星歯車機構401と、ばね422とを有するなじみ機構USを設け、把持動作の際には第2関節425、第3関節424の順に屈曲し、第3関節424を駆動するのに必要な駆動トルクを調整することによって、どのような姿勢においても、指部400で把持対象物を包み込むように把持することを可能としている。これにより、ロボットハンドは、把持対象物9に対し、当該対象物9の形状に倣った柔軟な把持を行うことができる。
なお、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順に説明する。
(3−1)プーリを用いてトルク伝達する遊星歯車機構の場合
上記第3実施形態では、キャリアカップ4105とリングギアカップ4107の上面に歯を設け、これを用いてトルクを伝達するようにしたが、これに限らず、プーリを用いてトルク伝達する構成としてもよい。本変形例について、図33を参照しつつ説明する。
図33において、遊星歯車機構401は、キャリアカップ4105とリングギアカップ4107の外周に、それぞれプーリ4109とプーリ4110を設けており、ケース4108にベルト伝動ができる穴(もしくは隙間)4111を設けている。その他の構成は、上記第3実施形態と同様である。本変形例によっても、上記第3実施形態と同様の効果を得る。
(3−2)シャフトを拘束する関節拘束機構とする場合
上記第3実施形態では、ばねを用いて第3リンク421と第2リンク417の相対角度を拘束することで第3関節424を拘束するようにしたが、これに限らず、シャフト416を拘束してもよい。本変形例について、図34を参照しつつ説明する。
図34において、第2リンク417の内部には、第3関節軸420の駆動を拘束する関節拘束機構JCが設けられている。この関節拘束機構JCは、ストッパ505と、このストッパ505の一方側に設けられたバネ504と、ストッパ505の他方側に設けられ、ストッパ505とパッド503とを接続する支持部材506とを有している。図34(a)は、第2リンク417が把持対象物9と接触する前の状態を表しており、図34(b)は、第2リンク417が把持対象物9と接触した後の状態を表している。図34(a)に示すように、第2リンク417が把持対象物9と接触する前は、バネ504とストッパ505の重みで、ストッパ505がシャフト416と接触している。シャフト416がストッパ505で拘束されることで、リングギアカップ4107が拘束され、第2リンク417と第3リンク421の相対角度は零になる。パッド503が把持対象物9と接触し、支持部材506が第2リンク417内部に押されると、バネ504が縮み、ストッパ505がシャフト416から外れて、シャフト416の拘束が無くなる。これにより、サンギア4102の出力トルクがリングギア4106に伝わり、リングギアカップ4107が回転する。この回転で、第3リンク421が揺動する。図34(c)は、第2リンク417の側断面図であり、この図34(c)に示すように、ストッパ505はシャフト416を部分的に覆うような構成となっている。
上記構成により、関節拘束機構JCは、把持動作の際に、第2関節425を駆動するのに必要な駆動トルクが第3関節424を駆動するのに必要な駆動トルクよりも小さくなるように、第3関節424の関節軸420の駆動を拘束する。これにより、指部400で把持対象物を包み込むように把持することが可能である。
(3−3)リングギアカップを拘束する関節拘束機構とする場合
上記第3実施形態では、シャフトを拘束することによって第3関節424の駆動を拘束するようにしたが、これに限らず、遊星歯車機構401のリングギアカップ4107を拘束してもよい。本変形例について、図35を参照しつつ説明する。
図35(a)に示すように、ロボットハンドは、第1リンク414、第2リンク417、及び第3リンク421から構成される3関節の指部400と、掌部606とを有している。第1リンク414の内部には、前述した遊星歯車機構401が内蔵されている。また、第2リンク417の外部には、接触センサ605が設けられている。この接触センサ605としては、応力を受けて電気信号を出力するもの(例えば歪ゲージや圧力センサなど)が使用される。接触センサ605の電気信号はケーブル607を介して第2リンク417内部のアンプ608に入力され、増幅された信号はケーブル609を介して第1リンク414内部の形状記憶合金610に印加される。
図35(b)に示すように、第1リンク414内部の関節拘束機構JCは、リングギアカップ4107を拘束するストッパ611と、第1リンク414内部とストッパ611とをつなぐコイル状の形状記憶合金610と、形状記憶合金610とバネ613に電流を印加するケーブル609とを有している。接触センサ605が把持対象物9と接触していない場合には、形状記憶合金610に印加される電流は小さいので、図35(b)に示すように、バネ613の引っ張り力によりストッパ611がリングギアカップ4107を拘束する。一方、接触センサ605が把持対象物9と接触すると、形状記憶合金610に電流が印加されるので、図35(c)に示すように、形状記憶合金610が縮み、ストッパ611がリングギアカップ4107から離間して拘束がなくなる。これにより、遊星歯車機構401のサンギア4102からリングギア4106に伝わったトルクにより、リングギアカップ4107が回転する。この回転で、第3リンク421が揺動する。本変形例によっても、上記第3実施形態と同様の効果を得る。
(3−4)トルク伝達機構に波動歯車機構を用いる場合
上記第3実施形態では、トルク伝達機構として遊星歯車機構を用いたが、これに限らず、波動歯車機構を用いてもよい。本変形例について、図36及び図37を参照しつつ説明する。
図36(a)に示すように、波動歯車機構700は、ウェーブジェネレータ701と、フレックススプライン702と、サーキュラースプライン703とを有している。図36(b)に示すように、本実施形態ではフレックススプライン702にフレックススプラインカップギア704が設けられ、サーキュラースプライン703にサーキュラースプラインカップギア705が設けられている。また、サーキュラースプライン703とケース707との間にベアリング706が配置され、サーキュラースプライン703は回転可能に支持されている。このような構成により、波動歯車機構700は上記第3実施形態の遊星歯車機構401と同様の1入力2出力のトルク伝達機構となる。本変形例では、この波動歯車機構700を、ロボットハンドの第2関節425及び第3関節424の駆動に使用することで、図31で示した指部400の遊星歯車機構401を波動歯車機構700と置き換えた構成となり、同じ動作を実現できる。この際、入力はウェーブジェネレータ701、出力はフレックススプラインカップギア704と、サーキュラースプラインカップギア705となる。
本変形例によっても、上記第3実施形態と同様の効果を得る。また、遊星歯車機構を用いる場合に比べて歯車部品が少ないため、指部を軽量にできる効果もある。
次に、波動歯車機構700の他の構成例について図37を用いて説明する。図37において、フレックススプライン702(図37では図示省略)には、フレックススプラインカップ708とプーリ709が設けられており、サーキュラースプライン703には、プーリ710が設けられている。これらプーリ709,710と、ロボットハンドの指に備えたプーリとの間に図示しないベルトが掛け渡されており、トルクが伝達される。その他の構成は、上記と同様である。本変形例によっても、上記第3実施形態と同様の効果を得る。またこの場合には、プーリ709,710とロボットハンドの指に備えたプーリとの間のベルトを長くすることで、本変形例に記載した波動歯車機構700を掌部に収めることも可能となり、指部を軽量にできる。
また、以上既に述べた以外にも、上記各実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 ロボット装置
3 パーソナルコンピュータ(コントローラ)
8 ロボットハンド
9 把持対象物
11 掌部
12,12A 指部
13 第1関節
14 第2関節
15 第3関節
16 第1リンク
17 第2リンク
18 第3リンク
19 ツイスト関節部
24 第1関節駆動モータ(アクチュエータ、第1アクチュエータ)
25 第2関節駆動モータ(アクチュエータ、第2アクチュエータ)
26 第1関節駆動ギア
27 第1関節従動ギア
30 第2関節駆動ギア(第2リンク用駆動伝達機構、第3リンク用駆動伝達機構)
31 第2関節従動ギア(第2リンク用駆動伝達機構、第3リンク用駆動伝達機構)
32 第3関節駆動プーリ(プーリ機構、第3リンク用駆動伝達機構)
33 第3関節従動プーリ(プーリ機構、第3リンク用駆動伝達機構)
34 ベルト(ベルト部材、プーリ機構、第3リンク用駆動伝達機構)
35 第1小リンク(小リンク部材)
36 第2小リンク(小リンク部材)
38 ツイスト機構
38A〜C ツイスト機構
41 シャフト支持板
42,42B シャフト(シャフト部材)
43 案内板
44 シャフトベアリング(軸受部材)
45,45B 案内棒(案内部材、規制部材)
46 ねじりバネ(第1ばね部材、復帰力付与部材)
47 案内溝(案内部材、規制部材)
48 貫通孔
49 ケーブル部材
51 つるまきバネ(ばね部材、復帰力付与部材)
52 永久磁石(復帰力付与部材)
53 ゴム部材収納体
54 連結部材
55 押圧部材
56 ゴム部材(復帰力付与部材)
57 深溝
108 ロボットハンド
111 掌部
112 指部
113 第1関節
114 第2関節
115 第3関節
116 第1リンク
117 第2リンク
118 第3リンク
119 第1モータ(アクチュエータ)
120 第2モータ(アクチュエータ)
122 駆動プーリ(トルク伝達機構)
123 従動プーリ(トルク伝達機構)
124 ベルト(トルク伝達機構)
127 ねじりばね(駆動トルク調整部材、第2ばね部材)
128,129 ストッパ
129A ピン
129B 案内溝
137 引っ張りばね(駆動トルク調整部材、第2ばね部材)
138A,B ワイヤ
212 指部
213 第1関節
214 第2関節
216 第1リンク
217 第2リンク
219 第1モータ(アクチュエータ)
222 駆動プーリ(トルク伝達機構)
223 従動プーリ(トルク伝達機構)
224 ベルト(トルク伝達機構)
227 ねじりばね(駆動トルク調整部材、第2ばね部材)
229 ストッパ
300 ロボットハンド
301 根元リンク
302 第1リンク
303 第2リンク
304 第3リンク
311 掌部
312〜314 指部
330 モータ(アクチュエータ)
331 第1関節
332 第2関節
333 第3関節
400 指部
401 遊星歯車機構(トルク伝達機構)
407 第2関節軸
413 モータ(アクチュエータ)
414 第1リンク
417 第2リンク
420 第3関節軸
421 第3リンク
422 ばね(駆動トルク調整部材、関節拘束機構)
424 第3関節
425 第2関節
426 第1関節
700 波動歯車機構(トルク伝達機構)
701 ウェーブジェネレータ
702 フレックススプライン
703 サーキュラースプライン
1141 第2関節軸
1151 第3関節軸
2131 第1関節軸
2141 第2関節軸
4102 サンギア
4104 キャリア
4106 リングギア
CL 回転軸
JC 関節拘束機構(駆動トルク調整部材)
US なじみ機構

Claims (13)

  1. アクチュエータ(24,25)の数より関節(13,14,15)の数が多い劣駆動機構のロボットハンド(8)であって、
    掌部(11)と、
    前記掌部(11)に根元が連結され、掌側から指先に向かって順番に配列される、第1リンク(16)、第2リンク(17)、及び第3リンク(18)、を含む、3つ以上の前記リンク(16,17,18)と、前記第1リンク(16)と当該第1リンク(16)の前記掌側とを屈曲可能に連結する第1関節(13)、前記第2リンク(17)と前記第1リンク(16)とを屈曲可能に連結する第2関節(14)、及び、前記第3リンク(18)と前記第2リンク(17)とを屈曲可能に連結する第3関節(15)、を含む、3つ以上の前記関節(13,14,15)と、を有する3本以上の指部(12,12A)と、
    前記3本以上の指部(12,12A)のうち少なくとも1本の指部(12A)に備えられた前記第1〜第3リンク(16,17,18)のうち少なくとも1つのリンク(16)を、回転軸(CL)まわりに互いに相対ねじり変位可能に連結された、2つの小リンク部材(35,36)により構成することにより、前記指部(12,12A)で把持対象物(9)を包み込むように把持可能とするなじみ機構(US)と、を有し、
    前記なじみ機構(US)は、
    前記把持対象物(9)との接触により受動的に前記2つの小リンク部材(35,36)を前記回転軸(CL)まわりに互いに相対ねじり変位させるように連結する、前記指部内に設けられたツイスト機構(38,38A〜C)を有する
    ことを特徴とするボットハンド(8)。
  2. 前記ツイスト機構(38,38A〜C)は、
    前記2つの小リンク部材(35,36)のうち一方に設けたシャフト部材(42,42B)と、
    前記2つの小リンク部材(35,36)のうち他方に設けられ、前記シャフト部材(42,42B)を回転可能に支持する軸受部材(44)と、を備える
    ことを特徴とする請求項に記載のロボットハンド(8)。
  3. 前記ツイスト機構(38,38A〜C)は、
    前記シャフト部材(42,42B)の回転に伴う、前記2つの小リンク部材(35,36)の相対回転をガイドするための、案内部材(45,45B,47)を備える
    ことを特徴とする請求項に記載のロボットハンド(8)。
  4. 前記ツイスト機構(38,38A〜C)は、
    前記シャフト部材(42,42B)の回転に伴う、前記2つの小リンク部材(35,36)の相対回転方向の回転量を所定範囲内に制限するための規制部材(45,45B,47)を備える
    ことを特徴とする請求項又はに記載のロボットハンド(8)。
  5. 前記ツイスト機構(38,38A〜C)は、
    前記シャフト部材(42,42B)の回転に伴い正回転方向に変位する前記2つの小リンク部材(35,36)を、逆回転方向へ変位させる復帰力を与えるための復帰力付与部材(46,51,52,56)を備える
    ことを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載のロボットハンド(8)。
  6. 前記復帰力付与部材(46,51)は、
    一端側が前記2つの小リンク部材(35,36)のうち一方に対し固定されるとともに、他端側が前記2つの小リンク部材(35,36)のうち他方に対し固定された、第1ばね部材(46,51)である
    ことを特徴とする請求項に記載のロボットハンド(8)。
  7. 前記復帰力付与部材(52)は、
    前記復帰力としての吸引力が互いに作用するように前記2つの小リンク部材(35,36)それぞれにおいて対向して配置された、一対の永久磁石(52)である
    ことを特徴とする請求項に記載のロボットハンド(8)。
  8. 前記復帰力付与部材(56)は、
    前記2つの小リンク部材(35,36)のうち一方の所定の収納空間に収納配置されるとともに、前記シャフト部材(42)の回転に伴い、前記2つの小リンク部材(35,36)のうち他方に固定された押圧部材(55)により押圧圧縮される、ゴム部材(56)又は樹脂部材である
    ことを特徴とする請求項に記載のロボットハンド(8)。
  9. 前記第1リンク(16)は、前記2つの小リンク部材(35,36)により構成されており、
    かつ、
    前記掌部(11)と、
    前記掌部(11)に設けられた、前記第1リンク(16)を屈曲させるための第1駆動力を発生する第1アクチュエータ(24)と、
    前記2つの小リンク部材(35,36)のうち前記第2リンク(17)側の小リンク部材(36)に設けられ、前記第2リンク(17)及び前記第3リンク(18)を屈曲させるための第2駆動力を発生する第2アクチュエータ(25)と、
    前記第2アクチュエータ(25)からの前記第2駆動力を、前記第2リンク(17)に伝達する第2リンク用駆動伝達機構(30,31)と、
    前記第2アクチュエータ(25)からの前記第2駆動力を、前記第3リンク(18)に伝達する第3リンク用駆動伝達機構(30,31,32,33,34)と、
    を設けたことを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載のロボットハンド(8)。
  10. 前記第2リンク用駆動伝達機構(30,31)は、
    ギア結合により前記第2リンク(17)に前記第2駆動力を伝達する歯車機構(30,31)を備え、
    前記第3リンク用駆動伝達機構(30,31,32,33,34)は、
    前記第3リンク(18)に設けたプーリ(33)と前記第2リンク(17)に設けたプーリ(32)との間に掛け渡したベルト部材(34)又はワイヤ部材により、前記第3リンク(18)に前記第2駆動力を伝達するプーリ機構(32,33,34)を備える
    ことを特徴とする請求項に記載のロボットハンド(8)。
  11. 前記シャフト部材(42,42B)は、
    第2アクチュエータ(25)へのケーブル部材(49)を貫通させるための、軸方向貫通孔(48)を備える
    ことを特徴とする請求項又は10に記載のロボットハンド(8)。
  12. アクチュエータ(24,25)の数より関節(13,14,15)の数が多い劣駆動機構のロボットハンド(8)と、前記ロボットハンド(8)を制御するコントローラ(3)とを備えたロボット装置(1)であって、
    前記ロボットハンド(8)は、
    掌部(11)と、
    前記掌部(11)に根元が連結され、掌側から指先に向かって順番に配列される、第1リンク(16)、第2リンク(17)、及び第3リンク(18)、を含む、3つ以上の前記リンク(16,17,18)と、前記第1リンク(16)と当該第1リンク(16)の前記掌側とを屈曲可能に連結する第1関節(13)、前記第2リンク(17)と前記第1リンク(16)とを屈曲可能に連結する第2関節(14)、及び、前記第3リンク(18)と前記第2リンク(17)とを屈曲可能に連結する第3関節(15)、を含む、3つ以上の前記関節(13,14,15)と、を有する3本以上の指部(12,12A)と、
    前記3本以上の指部(12,12A)のうち少なくとも1本の指部(12A)に備えられた前記第1〜第3リンク(16,17,18)のうち少なくとも1つのリンク(16)を、回転軸(CL)まわりに互いに相対ねじり変位可能に連結された、2つの小リンク部材(35,36)により構成することにより、前記指部(12,12A)で把持対象物(9)を包み込むように把持可能とするなじみ機構(US)と、を有し、
    前記なじみ機構(US)は、
    前記把持対象物(9)との接触により受動的に前記2つの小リンク部材(35,36)を前記回転軸(CL)まわりに互いに相対ねじり変位させるように連結する、前記指部内に設けられたツイスト機構(38,38A〜C)を有する
    ことを特徴とするボット装置(1)。
  13. 前記ロボットハンド(8)は、
    前記第1リンク(16)が、前記2つの小リンク部材(35,36)により構成されており、
    かつ、
    前記掌部(11)と、
    前記掌部(11)に設けられた、前記第1リンク(16)を屈曲させるための第1駆動力を発生する第1アクチュエータ(24)と、
    前記2つの小リンク部材(35,36)のうち前記第2リンク(17)側の小リンク部材(36)に設けられ、前記第2リンク(17)及び前記第3リンク(18)を屈曲させるための第2駆動力を発生する第2アクチュエータ(25)と、
    前記第2アクチュエータ(25)からの前記第2駆動力を、前記第2リンク(17)に伝達する第2リンク用駆動伝達機構(30,31)と、
    前記第2アクチュエータ(25)からの前記第2駆動力を、前記第3リンク(18)に伝達する第3リンク用駆動伝達機構(30,31,32,33,34)と、を設け、
    前記コントローラ(3)は、
    前記第1アクチュエータ(24)及び前記第2アクチュエータ(25)の駆動を制御する
    ことを特徴とする請求項12に記載のロボット装置(1)。
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